JP6008613B2 - コンクリート部材保持構造 - Google Patents
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Description
特に、トンネル坑内のような狭い空間において繰り返し実施する場合には、作業性が悪く、施工に手間を要していた。
このようなプレキャスト部材は、平置きされた型枠にコンクリートを流し込み、養生することで製造するのが一般的である。
特に、製造過程において、型枠内でコンクリートに所定の強度が発現するまで一次養生を行った後、脱型して高温条件下にて二次養生を行う場合には、養生工程に要する時間が長いため、製造ラインの他の工程に影響を及ぼすおそれがある。
例えば、特許文献2には、セグメントの製造について型枠を立てた状態で行う製造方法が開示されている。また、特許文献3には、プレキャストコンクリート柱を立てた状態で製造する製造方法が開示されている。
なお、前記下梁の下面と養生槽の底面との間には、隙間が形成されていてもよい。
また、第二の発明は、脱型したコンクリート部材を、立設させた状態で高温養生するとき、前記コンクリート部材を保持するコンクリート部材保持構造であって、前記コンクリート部材の下端側に配設された下梁と、前記コンクリート部材の上端側に配設された上梁と、前記コンクリート部材の上端部を前記上梁に固定する上固定手段と、を有し、前記下梁および前記上梁は、線膨張係数が同一の材料により構成されていて、前記下梁の一端および前記上梁の一端が同一の垂直面に固定されていて、前記下梁の他端および前記上梁の他端が自由端であり、前記下梁の下面と養生槽の底面との間に、摺動部材が介設されていることを特徴としている。
第一の実施形態のコンクリート部材保持構造1は、図1に示すように、脱型したコンクリート部材2,2,…を、長手方向を横にした状態で立設させて保持するものである。
本実施形態では、コンクリート部材2として、シールドトンネル等のセグメントピースを製造する場合について説明する。コンクリート部材2の形状寸法は限定されるものではない。また、コンクリート部材2はセグメントピースに限定されるものではなく、例えば、柱部材や、床版等の版状部材や、壁部材等であってもよい。
コンクリート部材保持構造1は、図2に示すように、下梁11と、上梁12と、上固定手段13,13とを有している。
下梁11の一端は、図2に示すように、養生槽3の壁面31に固定されている。また、下梁11の他端は、養生槽3の壁面31との間に隙間が形成されていて、自由端となっている。さらに、下梁11は、養生槽3の底面32との間に隙間を有した状態で配設されている。
本実施形態では、コンクリート部材2,2,2の長手方向の両端部のそれぞれに上梁12が配設されている。なお、上梁12は、必ずしも2箇所に配設されている必要はなく、コンクリート部材2の形状に応じて3箇所以上に配設されていてもよい。
なお、上梁12を構成する材料は、下梁11と部材諸元が同一の材料であれば限定されるものではなく、本実施形態では、下梁11と上梁12として、線膨張係数が同一で、かつ、断面形状が同一の材料を使用する。
本実施形態の上固定手段13は、上梁12の下面に固定された一対の係止部材からなり、上梁12の直下に配設されたコンクリート部材2の上端部を挟持するように構成されている。
なお、少なくとも下梁11および上梁12の一端が固定される養生槽3の壁面31は、垂直面を呈している。
なお、養生槽3の構成は限定されるものではなく、適宜形成すればよい。例えば、養生槽3の開口部は、養生槽3の側面に形成されていてもよい。
第二の実施形態に係るコンクリート部材保持構造1は、図3に示すように、下梁11の下面と養生槽3の底面32との間に、摺動部材14が介設されている点で、下梁11と養生槽3の底面32との間に隙間が形成されている第一の実施形態のコンクリート部材保持構造1と異なっている。
この他の第二の実施形態に係るコンクリート部材保持構造1の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第三の実施形態では、トンネルの床版等、平板状のコンクリート部材2を製造する場合について説明する。なお、コンクリート部材2の断面形状や長さ等は限定されるものではない。また、コンクリート部材2は床版に限定されるものではなく、例えば、シールドトンネル等のセグメントピースや、柱部材や、壁部材等であってもよい。
本実施形態のコンクリート部材保持構造1は、図4に示すように、コンクリート部材2,2,2を、長手方向を横にした状態で立設させて保持している。
なお、上梁12は、必ずしもコンクリート部材2,2,2の上面を固定する必要はなく、例えば、図5に示すように、コンクリート部材2,2,2の側端面の上端部を固定してもよい。
また、本実施形態の上固定手段13および養生槽3の構成も第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第四の実施形態のコンクリート部材保持構造1は、図6に示すように、脱型したコンクリート部材2,2,…を、長手方向が縦になるように立設させた状態で保持するものである。
本実施形態では、コンクリート部材2として、断面正方形の柱部材を製造する場合について説明するが、柱部材の形状寸法は限定されるものではない。また、コンクリート部材2は柱部材に限定されるものではなく、例えば、シールドトンネル等のセグメントピースや、床版等の版状部材や、壁部材等であってもよい。
なお、この他の下梁11の構成は、第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
なお、この他の上梁12の構成は、第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
また、本実施形態の上固定手段13および養生槽3の構成も第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
11 下梁
12 上梁
13 上固定手段
14 摺動部材
15 下固定手段
2 コンクリート部材
3 養生槽
31 壁面
32 底面
Claims (4)
- 脱型したコンクリート部材を、立設させた状態で高温養生するとき、前記コンクリート部材を保持するコンクリート部材保持構造であって、
前記コンクリート部材の下端側に配設されて、前記コンクリート部材が載置される下梁と、
前記コンクリート部材の上端側に配設された上梁と、
前記コンクリート部材の上端部を前記上梁に固定する上固定手段と、を有し、
前記下梁および前記上梁は、線膨張係数が同一の材料により構成されており、
前記下梁の一端および前記上梁の一端が同一の垂直面に固定されていて、前記下梁の他端および前記上梁の他端が自由端であることを特徴とする、コンクリート部材保持構造。 - 前記コンクリート部材の下端部を前記下梁に固定する下固定手段を有していることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート部材保持構造。
- 脱型したコンクリート部材を、立設させた状態で高温養生するとき、前記コンクリート部材を保持するコンクリート部材保持構造であって、
前記コンクリート部材の下端側に配設された下梁と、
前記コンクリート部材の上端側に配設された上梁と、
前記コンクリート部材の上端部を前記上梁に固定する上固定手段と、を有し、
前記下梁および前記上梁は、線膨張係数が同一の材料により構成されていて、
前記下梁の一端および前記上梁の一端が同一の垂直面に固定されていて、前記下梁の他端および前記上梁の他端が自由端であり、
前記下梁の下面と養生槽の底面との間に、摺動部材が介設されていることを特徴とする、コンクリート部材保持構造。 - 前記下梁の下面と養生槽の底面との間に、隙間が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート部材保持構造。
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