JP6005681B2 - 電池パック搭載構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電池パック搭載構造に関する。
近年、ハイブリッド自動車や電気自動車の需要が高まっており、様々な種類の車両に電池パックを搭載することが要求されている。しかしながら、車種によっては、電池パックを収容する専用スペースを確保することができず、車両のラゲージルーム内に電池パックを搭載することがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−62548号公報
特許文献1には、ラゲージルームの床面のうち荷物が載置される荷物載置面よりも車両前方に、電池パックを配置した電池パック搭載構造が開示されている。
しかしながら、車両の走行中に急ブレーキをかけた場合など、走行車両が急停車した場合には、荷物載置面に載置しておいた荷物が、その前方に配置されている電池パックに激しく衝突し、電池パックが損傷する虞があった。
ところで、電池パックとして、電池を含む電池部と、上記電池に電気的に接続され、高電圧が印加される高電圧部材を含む被保護部材と、を有するものが知られている。この電池パックでは、上述のように荷物が衝突する際、特に、高電圧部材を含む被保護部材を保護することが要求される。この要求に応えるためには、例えば、被保護部材よりも車両後方に、衝突する荷物の衝撃力に十分に耐えうる(変形しない)強固な保護部材を設けることが考えられる。しかしながら、保護部材の強度を高めるためには、その板厚等を厚くして大型化することになるので、ラゲージルーム内における保護部材の占有スペースが大きくなる。その結果、荷物を載置できる荷物載置面が減少してしまうので、好ましくない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、高電圧部材を含む被保護部材を保護することができ、且つ、荷物載置面を大きく確保することができる電池パックの搭載構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、車両の荷物載置スペースと隣接して電池パックを搭載した電池パック搭載構造において、上記電池パックは、電池を含む電池部と、上記電池に電気的に接続され、高電圧が印加される高電圧部材を含む被保護部材と、を有し、上記荷物載置スペースの荷物載置面よりも上記車両の前方に配置されてなり、上記荷物載置面と上記被保護部材との間に、上記荷物載置面よりも高位の高位部を備え、上記電池パックは、上記被保護部材を保護する保護部材であって、当該保護部材の下端側に位置して上記電池パックに固定される固定部、及び、上記固定部から上方に延びる上方延在部、を含み、上記上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上記上方延在部が上記車両の前方に傾いた形態となる変形により、上記荷物の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収する保護部材、を有する電池パック搭載構造である。
上述の電池パック搭載構造では、電池パックが、高電圧部材を含む被保護部材を保護する保護部材を有している。この保護部材は、当該保護部材の下端側に位置して電池パックに固定される固定部、及び、固定部から上方に延びる上方延在部を含んでいる。この保護部材は、上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上方延在部が車両前方に傾いた形態となる変形により、車両後方側からの荷物の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収する。
さらに、上述の電池パック搭載構造では、荷物載置面と被保護部材との間に、荷物載置面よりも高位の高位部を備えている。これにより、例えば、車両の走行中に急ブレーキをかけたことで、荷物載置面に載置しておいた荷物が被保護部材に向かって車両の後方側から勢いよく移動してきたとき、その荷物は、まず、高位部に当たることになる。これにより、その荷物は、スピードが低減すると共に、車両前方に倒れるようにして保護部材(上方延在部)の上部に衝突する。このようにして、移動してくる荷物を高位部に当てることで、まず、荷物のスピードを低減することができる。しかも、荷物が、車両前方に倒れるようにして保護部材(上方延在部)の上部に当たることで、保護部材には、上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上方延在部が前方に傾いた形態にさせる力が作用することになる。
このような電池パック搭載構造では、前述のように、保護部材によって衝撃力の少なくとも一部を吸収して、高電圧部材を含む被保護部材を適切に保護することができる。
例えば、被保護部材が、保護部材の上方延在部よりも車両の前方に配置された第1被保護部材である場合は、当該第1被保護部材よりも車両の前方に位置する部材と上方延在部とで挟圧される状態となるまで、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。換言すれば、上記のように挟圧される前に保護部材の上記変形が制止される場合は、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。また、上記のように挟圧された場合でも、それまでに、保護部材により衝撃力の一部が吸収されているので、第1被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、当然、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止して、第1被保護部材を適切に保護することができる。
また、被保護部材が、電池パックにおいて車両の後方に向けて露出した態様で上方延在部に固定された第2被保護部材であって、変形する保護部材と共に移動可能とされた第2被保護部材である場合は、第2被保護部材に荷物が衝突した場合でも、保護部材の変形により衝撃力の一部を吸収しつつ、変形する保護部材と共に第2被保護部材が移動するので、第2被保護部材が受ける衝撃力を低減することができる。これにより、第2被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、第2被保護部材に加わる衝撃力も小さいので、第2被保護部材に荷物が衝突した場合でも、第2被保護部材が破損する虞がない。
従って、荷物の衝突により保護部材が変形する程度にまで、保護部材の剛性(厚みなど)を低減しても、被保護部材を適切に保護することができる。しかも、前述のように、高位部の作用により荷物のスピードを低減することができ、その上、荷物が衝突した保護部材が、上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上方延在部が前方に傾いた形態に変形することで、衝撃力の少なくとも一部を吸収することができる。
従って、上述の電池パック搭載構造では、保護部材に必要な剛性(厚みなど)を低減することができるので、保護部材の占有面積を小さくすることができ、その分、荷物載置面を大きく確保することができる。
なお、高電圧とは、例えば、100〜600Vの範囲内の電圧をいう。
さらに、上記の電池パック搭載構造であって、前記被保護部材は、前記保護部材の前記上方延在部よりも前記車両の前方に配置された第1被保護部材、及び、上記電池パックにおいて上記車両の後方に向けて露出した態様で上記上方延在部に固定された第2被保護部材であって、上記保護部材の前記変形と共に移動する第2被保護部材、のうち少なくともいずれかである電池パック搭載構造とすると良い。
前述のように、第1被保護部材については、当該第1被保護部材よりも車両の前方に位置する部材と上方延在部とで挟圧される状態となるまで、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。換言すれば、上記のように挟圧される前に保護部材の上記変形が制止される場合は、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。また、上記のように挟圧された場合でも、それまでに、保護部材により衝撃力の一部が吸収されているので、第1被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、当然、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止して、第1被保護部材を適切に保護することができる。
また、第2被保護部材については、第2被保護部材に荷物が衝突した場合でも、保護部材の変形により衝撃力の一部を吸収しつつ、変形する保護部材と共に第2被保護部材が移動するので、第2被保護部材が受ける衝撃力を低減することができる。これにより、第2被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、第2被保護部材に加わる衝撃力も小さいので、第2被保護部材が破損する虞がない。
なお、第2被保護部材の「電池パックにおいて車両の後方に向けて露出した態様」とは、電池パックだけを見たときに、第2被保護部材が車両の後方に向けて露出した態様をいう。従って、電池パックが搭載された車両において、電池パックを覆うカバーが設けられる場合は、そのカバーを取り除いた状態(電池パック単体の状態)で、第2被保護部材が車両の後方に向けて露出した態様も含む。
さらに、上記の電池パック搭載構造であって、前記保護部材が前記上方延在部の前記下端の少なくとも一部を支点として上記上方延在部が前方に傾いた形態となる変形をする際に、上記上方延在部の傾きの角度を制限する制限部材、を有し、上記保護部材が上記変形をして上記上方延在部の傾きの角度が上記制限部材により制限された状態において、前記第1被保護部材は、当該第1被保護部材よりも上記車両の前方に位置する部材と上記上方延在部とで挟圧されない部位に配置され、前記第2被保護部材は、当該第2被保護部材よりも上記車両の前方に位置する部材に対し、直接または上記上方延在部の一部を挟んで間接に、当たらない部位に配置されている電池パック搭載構造とすると良い。
上述の電池パック搭載構造では、保護部材が上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として、上方延在部が前方に傾いた形態となる変形をする際に、上方延在部の傾きの角度を制限する、制限部材を有している。さらに、保護部材が上記変形をして上方延在部の傾きの角度が制限部材により制限された状態において、第1被保護部材は、当該第1被保護部材よりも車両の前方に位置する部材(以下、第1前方部材ともいう)と上方延在部とで挟圧されない部位に配置されている。これにより、第1被保護部材が、上方延在部と第1前方部材とで挟圧されるのを防止できるので、第1被保護部材を適切に保護することができる。さらには、第1前方部材が、第1被保護部材を介して保護部材により押圧されることも防止できるので、第1前方部材の損傷も防止できる。
さらに、保護部材が上記変形をして上方延在部の傾きの角度が制限部材により制限された状態において、第2被保護部材は、当該第2被保護部材よりも車両の前方に位置する部材(以下、第2前方部材ともいう)に対し、直接または上方延在部の一部を挟んで間接に、当たらない部位に配置されている。これにより、保護部材が上記変形をした場合でも、第2被保護部材が直接または間接に第2前方部材に当たることを防止できるので、第2被保護部材及び第2前方部材の損傷を防止することができる。さらに、第2被保護部材に荷物が衝突した場合でも、第2被保護部材が、荷物と前方部材とで挟圧されるのを防止できるので、第2保護部材を適切に保護することができる。
なお、第1被保護部材は、例えば、上方延在部の側面のうち車両の前方側に位置する(例えば、車両前方を向く)前方側面に固定すると良い。この場合、保護部材が上記変形をして上方延在部の傾きの角度が制限部材により制限された状態において、被保護部材がこれよりも車両前方に位置する部材(制限部材など)に接触しない位置に、被保護部材を配置しておくことで、確実に、第1被保護部材の上記挟圧を防止することができる。
さらに、上記の電池パック搭載構造であって、前記保護部材の前記上方延在部の上端部は、前記車両の前方に突出する形態の突出部を有し、前記制限部材は、上記突出部よりも上記車両の前方に位置し、上記突出部は、前記保護部材が前記変形をする際、当該突出部が上記制限部材に当たることにより、前記保護部材の前記変形の範囲を制限させる電池パック搭載構造とすると良い。
上述の電池パック搭載構造では、保護部材の上方延在部の上端部が、車両の前方に突出する形態の突出部を有している。この突出部は、荷物の衝突時に、当該突出部が制限部材に当たることにより、保護部材の前記変形の範囲を制限させる。このように、上方延在部の上端部に位置する突出部を制限部材に当てる構造とすることで、突出部が前方に突出している分、保護部材が制限部材に当たったとき(保護部材の変形が制止されたとき)に、被保護部材よりも車両前方に位置する部材(制限部材など)と保護部材との間に残存する空間を大きく確保することができる。これにより、被保護部材がより一層損傷し難くなる。
さらに、上記いずれかの電池パック搭載構造であって、前記電池部は、複数の前記電池を前記車両の左右方向に列置した電池列を挟圧する一対のエンドプレートを有し、前記制限部材は、上記一対のエンドプレートのうち前記被保護部材側に位置する第1エンドプレートであり、前記保護部材は、前記変形をする際、前記上方延在部の上端部のうち上記第1エンドプレートよりも上記車両の後方に位置する部位が、上記第1エンドプレートに当たることにより、当該保護部材の上記変形の範囲が制限される形態とされている電池パック搭載構造とすると良い。
エンドプレートは、複数の電池が列置された電池列を挟圧するという特性上、強固な部材となっている。このようなエンドプレートの一方(第1エンドプレート)を制限部材として利用することで、荷物の衝突により大きな衝撃力が保護部材に作用して当該保護部材が変形する場合でも、その保護部材を、確実に、第1エンドプレートで受け止める(変形の範囲を制限する)ことができる。
また、制限部材として第1エンドプレートを利用することで、別途、専用の制限部材を設ける場合に比べて、部品点数、占有スペースを削減できる。
さらに、上記いずれかの電池パック搭載構造であって、前記第1被保護部材は、前記高電圧が印加される高圧ケーブルである電池パック搭載構造とすると良い。
上述の電池パック搭載構造では、第1被保護部材が、高電圧が印加される高圧ケーブルである。前記荷物の衝突時には、特に、高圧ケーブルが損傷してその絶縁が破壊されることを防止する必要がある。
これに対し、上述の電池パック搭載構造では、前述のように、第1被保護部材である高圧ケーブルを適切に保護することができる。
さらに、上記いずれかの電池パック搭載構造であって、前記第2被保護部材は、前記電池と前記高電圧部材とによって構成される高電圧回路を開閉するための開閉装置である電池パック搭載構造とすると良い。
上述の電池パック搭載構造では、第2被保護部材が、電池と高電圧部材とによって構成される高電圧回路を開閉するための開閉装置である。
前述のように、第2被保護部材である開閉装置は、電池パックにおいて車両の後方に向けて露出している。このため、車両の点検整備を行う作業者等が、ラゲージルームの後方から容易に、開閉装置による高電圧回路の開閉を行うことができる。例えば、車両の点検整備を行うとき、感電を防止するために、開閉装置により高電圧回路を開く(断絶する)操作を容易に行うことができる。
さらに、第2被保護部材である開閉装置は、前述のように、上方延在部に固定され、保護部材の前記変形と共に移動する。このため、開閉装置に荷物が衝突した場合でも、保護部材の変形により衝撃力の一部を吸収しつつ、変形する保護部材と共に開閉装置が移動するので、開閉装置が受ける衝撃力を低減することができる。これにより、開閉装置を適切に保護することができる。
なお、開閉装置としては、例えば、サービスプラグ装置を挙げることができる。このサービスプラグ装置は、例えば、高電圧回路に電気的に接続された一対の端子を有するソケット部材と、このソケット部材に着脱可能とされたプラグ部材と、を備えるものが挙げられる。このサービスプラグ装置では、ソケット部材にプラグ部材を装着することにより、ソケット部材の一対の端子間が電気的に接続されて、高電圧回路が閉じた状態になる。一方、ソケット部材からプラグ部材を取り外すことにより、ソケット部材の一対の端子間の電気的接続が断絶され、高電圧回路が開いた状態になる。
また、車両の荷物載置スペースと隣接して搭載される電池パックにおいて、上記電池パックは、電池を含む電池部と、上記電池に電気的に接続され、高電圧が印加される高電圧部材を含む被保護部材と、を有し、当該電池パックを上記荷物載置スペースと隣接する規定の搭載位置に搭載した状態において、上記荷物載置スペースの荷物載置面よりも上記車両の前方に位置する電池パックであり、上記搭載位置に搭載した上記電池パックは、上記被保護部材を保護する保護部材であって、当該保護部材の下端側に位置して上記電池パックに固定される固定部、及び、上記固定部から上方に延びる上方延在部、を含み、上記上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上記上方延在部が上記車両の前方に傾いた形態となる変形により、上記荷物の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収する保護部材、を有する電池パックが好ましい。
上述の電池パックは、高電圧部材を含む被保護部材を保護する保護部材を有している。この保護部材は、当該保護部材の下端側に位置して電池パックに固定される固定部、及び、固定部から上方に延びる上方延在部を含んでいる。この保護部材は、電池パックを車両の搭載位置に搭載した状態において、上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上方延在部が車両前方に傾いた形態となる変形により、車両後方側からの荷物の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収する。このような電池パックでは、保護部材によって衝撃力の少なくとも一部を吸収して、高電圧部材を含む被保護部材を適切に保護することができる。
例えば、電池パックを車両の搭載位置に搭載した状態において、被保護部材が、保護部材の上方延在部よりも車両の前方に配置される第1被保護部材である場合は、当該第1被保護部材よりも車両の前方に位置する部材と上方延在部とで挟圧される状態となるまで、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。換言すれば、上記のように挟圧される前に保護部材の上記変形が制止される場合は、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止することができる。また、上記のように挟圧された場合でも、それまでに、保護部材により衝撃力の一部が吸収されているので、第1被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、当然、第1被保護部材に衝撃力が加わるのを防止して、第1被保護部材を適切に保護することができる。
また、電池パックを車両の搭載位置に搭載した状態において、被保護部材が、電池パックにおいて車両の後方に向けて露出した態様で上方延在部に固定された第2被保護部材であって、変形する保護部材と共に移動可能とされた第2被保護部材である場合は、第2被保護部材に荷物が衝突した場合でも、保護部材の変形により衝撃力の一部を吸収しつつ、変形する保護部材と共に第2被保護部材が移動するので、第2被保護部材が受ける衝撃力を低減することができる。これにより、第2被保護部材を適切に保護することができる。なお、荷物の衝突による衝撃力が、保護部材が変形しない程度に小さい場合は、第2被保護部材に加わる衝撃力も小さいので、第2被保護部材が破損する虞がない。
従って、荷物の衝突により保護部材が変形する程度にまで、保護部材の剛性(厚みなど)を低減しても、被保護部材を適切に保護することができる。しかも、前述のように、高位部の作用により荷物のスピードを低減することができ、その上、荷物が衝突した保護部材が、上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上方延在部が前方に傾いた形態に変形することで、衝撃力の少なくとも一部を吸収することができる。
従って、上述の電池パックでは、保護部材に必要な剛性(厚みなど)を低減することができるので、保護部材の占有面積を小さくすることができ、その分、荷物載置面を大きく確保することができる。
実施形態にかかる電池パック搭載構造の概略図である。 図1のA部拡大図である。 実施形態にかかる電池パックの分解斜視図である。 同電池パックに含まれる保護部材の斜視図である。 同電池パックの内部構造を示す上面図である。 同電池パックの後面図である。 同電池パックの内部構造を示す斜視図である。 荷物が電池パックに衝突するときの様子を説明する図である。 図8のC部拡大図である。 荷物の衝突により保護部材が変形したときの状態を説明する図であり、図6のB−B断面における説明図である。 サービスプラグ装置による高電圧回路の開閉機能を説明する図である。 荷物の衝突により保護部材が変形したときのサービスプラグ装置の状態を説明する図である。
次に、本発明の実施形態にかかる電池パック搭載構造について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図1に示すように、車両1のラゲージルーム3内において、荷物載置スペース7と隣接して電池パック10を搭載する。なお、図1では、左方向が車両1の前方FRで、右方向が車両1の後方RRである。ラゲージルーム3は、車両1の後部座席2の後方に位置している。電池パック10は、荷物載置スペース7の荷物載置面4(荷物9が載置される床面)よりも車両1の前方に配置されている。
車両1は、ラゲージルーム3の左右方向の全体にわたって延在するクロスメンバー6を備えている。このクロスメンバー6は、荷物載置面4と電池パック10との間に、荷物載置面4よりも高位の高位部5を有している(図1、図2参照)。電池パック10は、高位部5よりも車両前方の位置で、クロスメンバー6の上部に固定されている。
電池パック10は、図3に示すように、互いに電気的に直列に接続された複数の電池100を含む電池部11と、電池部11に電気的に接続され、高電圧となる高電圧部12とを有している。電池部11と高電圧部12とは、電池パック10を車両1の規定の搭載位置(具体的には、クロスメンバー6の上部)に搭載した状態において、車両1の左右方向に並んで配置される(図5、図6参照)。
なお、図5、図6では、図の左右方向が、車両1の左右方向に一致する。また、図5、図6では、電池パック10の内部構造を示すため、第1カバー部材51、及び、第3カバー部材53の図示を省略している。また、本実施形態では、電池100としては、ニッケル水素二次電池を用いている。また、電池部11の総電圧は、200V程度になる。
電池部11は、複数の電池100が車両の左右方向に一列に列置された電池列101を挟圧する一対のエンドプレート(第1エンドプレート41と第2エンドプレート42)を有している(図3参照)。なお、一対のエンドプレートのうち第1エンドプレート41が、高圧部12側(後述する被保護部材側)に位置するエンドプレートである。
高電圧部12は、高電圧(本実施形態では、200V程度の電圧)が印加される高圧ケーブル15、サービスプラグ装置30、及び複数の電子部品が実装された実装基板60などを有している(図3、図5参照)。高圧ケーブル15は、電池部11とサービスプラグ装置30とを電気的に接続している(図3参照)。この高圧ケーブル15は、高電圧が印加される芯線15b(高電圧部材)と、これを被覆する被覆部材15cとからなる(図10参照)。なお、本実施形態では、高圧ケーブル15とサービスプラグ装置30とが、「被保護部材」に相当する。より具体的には、高圧ケーブル15が第1被保護部材に相当し、サービスプラグ装置30が、第2被保護部材に相当する。
サービスプラグ装置30は、電池部11(電池部11に含まれる複数の電池100)と高電圧部12(高電圧部12に含まれる高電圧部材)とによって構成される高電圧回路を開閉するための開閉装置である。このサービスプラグ装置30は、ソケット部材31と、このソケット部材31に着脱可能とされたプラグ部材32とを備える(図3、図5参照)。図11に示すように、ソケット部材31は、電池部11と高電圧部12とによって構成される高電圧回路に電気的に接続された一対の端子31b、31c(高電圧部材)を有する。プラグ部材32は、ソケット部材31の端子31b、31cに電気的に接続する端子32b、32c(高電圧部材)を有する。プラグ部材32内において、端子32bと32cとは電気的に接続されている。
従って、サービスプラグ装置30では、ソケット部材31にプラグ部材32を装着することにより、ソケット部材の端子31bと端子31cとの間が電気的に接続されて、高電圧回路が閉じた状態になる。一方、ソケット部材31からプラグ部材32を取り外すことにより、ソケット部材31の端子31bと端子31cとの間の電気的接続が断絶され、高電圧回路が開いた状態になる。
さらに、電池パック10は、被保護部材である高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30を保護する保護部材20を有している(図3、図4参照)。保護部材20は、板厚2mmの金属板からなり、図4に示すように、当該保護部材20の下端側に位置して電池パックに固定される固定部21と、固定部21から上方に延びる上方延在部22とを有している。上方延在部22は、車両の左右方向に延びる第1上方延在部22gと、第1上方延在部22gよりも車両前方に位置する第2上方延在部22hとを有している(図5参照)。このうち、第2上方延在部22hは、サービスプラグ装置30を固定するサービスプラグ固定部22fを含む。また、固定部21は、第1上方延在部22gの第1下端22kに繋がる第1固定部21b、第1上方延在部22gの第2下端22mに繋がる第2固定部21c、及び、第2上方延在部22hの下端22nに繋がる第3固定部21dを有する(図4、図5参照)。
さらに、電池パック10は、図3に示すように、電池部11を覆う、第1カバー部材51及び第2カバー部材52を有している。さらに、高電圧部12の上方、後方、及び側方の一部(保護部材20が存在しない部位)を覆う、第3カバー部材53を有している。さらに、電池部11及び高電圧部12の下方を覆う第4カバー部材54を有している。
この第4カバー部材54上には、電池部11及び高電圧部12が載置される。さらに、保護部材20の固定部21と第4カバー部材54とをボルトにより締結することで、保護部材20が第4カバー部材54に固定される。さらに、この第4カバー部材54には、第1カバー部材51〜第3カバー部材53が、ボルトの締結により固定される。
本実施形態では、高圧ケーブル15(第1被保護部材)は、保護部材20の上方延在部22(第1上方延在部22g)よりも車両前方に配置されている。より具体的には、高圧ケーブル15は、保護部材20の上方延在部22(第1上方延在部22g)のうち、車両前方FRを向く前方側面22dに固定されている(図5〜図7参照)。なお、図7では、第3カバー部材53の図示を省略している。
また、サービスプラグ装置30(第2被保護部材)は、電池パック10において車両後方RRに向けて露出した態様で、保護部材20の上方延在部22(第2上方延在部22h)に固定されている(図5〜図7参照)。より具体的には、サービスプラグ装置30は、第2上方延在部22hのうち、車両前方FR側に位置するサービスプラグ固定部22fに固定されている。これにより、サービスプラグ装置30は、プラグ部材32が装着された状態でも、第1上方延在部22gのうち車両後方FRを向く後方側面22jよりも、車両前方に配置される(図5参照)。このため、サービスプラグ装置30が電池パック10において車両後方RRに向けて露出していても、荷物9がサービスプラグ装置30に衝突し難くなる。
なお、サービスプラグ装置30の「電池パック10において車両後方RRに向けて露出した態様」とは、電池パック10だけを見たときに、サービスプラグ装置30が車両後方RRに向けて露出した態様をいう。換言すれば、電池パック10を車両1の搭載位置に搭載する姿勢とした状態で、サービスプラグ装置30が車両後方RRに向けて露出した態様をいう。従って、電池パック10が搭載された車両1において、電池パック10を覆うカバーが設けられる場合は、そのカバーを取り除いた状態(電池パック単体の状態)で、サービスプラグ装置30が車両後方RRに向けて露出した態様も含む。
ところで、本実施形態の保護部材20は、第1上方延在部22gの第1下端22k(第1固定部21bとの境界線を含む部分)を支点(中心)として、上方延在部22(第1上方延在部22g)が、車両前方FRに傾いた形態に変形可能とされている。従って、例えば、車両1の走行中に急ブレーキをかけたことで、荷物載置面4上に載置した荷物9が、車両の後方側から勢いよく移動して保護部材20の第1上方延在部22gに衝突した場合、第1上方延在部22gの第1下端22kを支点として第1上方延在部22gが車両前方FRに傾いた形態となるように、保護部材20を変形させることができる(図10参照)。また、第1上方延在部22gが車両前方FRに傾くことに伴って、第2上方延在部22hの一部は押しつぶされるものの、第2上方延在部22h(サービスプラグ固定部22fを含む)も、第1上方延在部22gと共に車両前方FRに傾く。つまり、第2上方延在部22hも、第1上方延在部22gの第1下端22kを支点として車両前方FRに傾く。これにより、保護部材20によって、荷物9の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収することができる。なお、第1上方延在部22g以外の部位(例えば、サービスプラグ装置30)に、車両後方側から荷物9が衝突した場合も、保護部材20は、第1上方延在部22gに荷物9が衝突した場合と略同様に変形する。
また、本実施形態では、保護部材20を、第3カバー部材53に対し、図示しないボルトで締結した構造としている。このため、保護部材20が上述のように変形するとき、保護部材20と共に第3カバー部材53も変形することになる。
さらに、本実施形態の電池パック搭載構造では、前述のように、荷物載置面4と電池パック10との間に、荷物載置面4よりも高位の高位部5を備えている(図1参照)。従って、車両1の前後方向について、荷物載置面4と被保護部材(高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30)との間に、荷物載置面4よりも高位の高位部5が存在することになる。これにより、例えば、車両1の走行中に急ブレーキをかけたことで、荷物載置面4に載置しておいた荷物9が被保護部材(高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30)に向かって車両1の後方側から勢いよく移動してきたとき、その荷物9は、まず、高位部5に当たることになる(図8参照)。これにより、その荷物9は、スピードが低減すると共に、車両前方FRに倒れるようにして保護部材20(上方延在部22)の上部に衝突する(図9参照)。
このように、車両後方RRから移動してくる荷物9を高位部5(高位部5のうち車両後方RRを向く後方側面5b)に当てることで、まず、荷物9のスピードを低減することができる。しかも、荷物9が、車両前方FRに倒れるようにして保護部材20(上方延在部22)の上部に当たることで、保護部材20には、第1上方延在部22gの第1下端22kを支点として上方延在部22が前方に傾いた形態に変形させる力が作用することになる(図10参照)。なお、仮に、高位部5が存在しない場合は、保護部材20の下部(固定部21の付近)に荷物9が衝突するために保護部材20が上述のように変形しないことがあり、好適に本発明の効果を奏することができないことがある。
さらに、本実施形態では、前述のように保護部材20が変形をすると、上方延在部22(詳細には、第1上方延在部22g)の上端部が、第1エンドプレート41のうち車両後方RRを向く後方側面41bに当たるように構成されている(図10参照)。これにより、保護部材20の変形の範囲(具体的には、上方延在部22の傾きの角度)を制限することができる。すなわち、保護部材20が、上方延在部22が車両前方に傾いた形態に変形する際、保護部材20の第1上方延在部22gの上端部が、第1エンドプレート41の後方側面41bに当たることで、保護部材20の上記変形を制止することができる。なお、本実施形態では、第1エンドプレート41が、「制限部材」に相当する。
第1エンドプレート41は、複数の電池100が列置された電池列101を挟圧するという特性上、強固な部材となっている。このような第1エンドプレート41を、保護部材20の上記変形の範囲を制限する部材(制限部材)として利用することで、荷物9の衝突により大きな衝撃力が保護部材20に作用して保護部材20が変形する場合でも、その保護部材20を、確実に、第1エンドプレート41で受け止める(変形の範囲を制限する)ことができる。また、制限部材として第1エンドプレート41を利用することで、別途、専用の制限部材を設ける場合に比べて、部品点数、占有スペースを削減できる。
しかも、本実施形態では、図10に示すように、保護部材20が前述の変形をして上方延在部22の傾きの角度が第1エンドプレート41により制限された状態において、高圧ケーブル15(第1被保護部材)は、高圧ケーブル15よりも車両前方FRに位置する部材(第1前方部材という)と上方延在部22とで挟圧されない部位(上方延在部22の前方側面22d)に配置されている。より具体的には、高圧ケーブル15は、保護部材20が前述の変形をして上方延在部22の傾きの角度が第1エンドプレート41により制限された状態において、第1前方部材のうち高圧ケーブル15に最も近い第1エンドプレート41に接触しない部位に配置されている。これにより、高圧ケーブル15が、上方延在部22と第1前方部材(第1エンドプレート41など)とで挟圧されるのを防止できるので、高圧ケーブル15を適切に保護することができる。具体的には、例えば、高圧ケーブル15の被覆部材15cが損傷して芯線15bが露出するのを防止することができる。
さらに、保護部材20が前述の変形をして上方延在部22の傾きの角度が第1エンドプレート41により制限された状態において、サービスプラグ装置30は、自身よりも車両前方FRに位置する部材(第2前方部材)に対し、直接及び上方延在部22(第2上方延在部22h)のうちサービスプラグ装置30が固定されたサービスプラグ固定部22fを挟んで間接に、当たらない部位に配置されている。
具体的には、サービスプラグ装置30の車両前方FRは、サービスプラグ固定部22fの前方保護部22mにより覆われているため、サービスプラグ装置30が直接、第2前方部材に当たることを防止できる(図7参照)。さらに、サービスプラグ固定部22fの車両前方FRには、保護部材20が前述の変形をする前の状態から、前述の変形をして上方延在部22の傾きの角度が第1エンドプレート41により制限された状態に至るまでの範囲(変形の範囲)において、第2前方部材が存在しない。このため、図12に示すように、保護部材20が前述の変形をして上方延在部22の傾きの角度が第1エンドプレート41により制限された状態において、サービスプラグ固定部22fも、第2前方部材に当たらない。
これにより、保護部材20が前述の変形をした場合でも、サービスプラグ装置30が直接及びサービスプラグ固定部22fを挟んで間接に、第2前方部材に当たることを防止できるので、サービスプラグ装置30及び第2前方部材(第4カバー部材54)の損傷を防止することができる。さらには、サービスプラグ装置30に荷物9が衝突した場合でも、サービスプラグ装置30が、荷物9と第2前方部材(第4カバー部材54)とで挟圧されるのを防止できる。
また、サービスプラグ装置30は、プラグ部材32が装着された状態で、保護部材20の第1上方延在部22gの後方側面22jよりも車両前方FR側に配置されている(図5参照)。これにより、車両後方RR側から保護部材20に向かって荷物9が移動してきた場合に、第1上方延在部22gの後方側面22jに荷物9が衝突するようにして、サービスプラグ装置30に荷物9が直接衝突しないようにしている。
また、万一、サービスプラグ装置30に荷物9が衝突した場合でも、保護部材20の前記変形により衝撃力の一部が吸収されると共に、変形する保護部材20と共にサービスプラグ装置30が移動するので、サービスプラグ装置30が荷物9から受ける衝撃力を低減することができる。
以上説明したことから、本実施形態では、サービスプラグ装置30を適切に保護することができる。なお、荷物9の衝突による衝撃力が、保護部材20が変形しない程度に小さい場合は、サービスプラグ装置30に荷物9が衝突したとしても、サービスプラグ装置30に加わる衝撃力も小さいので、サービスプラグ装置30が破損する虞がない。
さらに、本実施形態では、保護部材20の上方延在部22(第1上方延在部22g)の上端部が、車両前方FRに突出する形態の突出部22bを有している(図4、図5参照)。この突出部22bは、荷物9の衝突時に、突出部22bが第1エンドプレート41(制限部材)に当たることにより、保護部材20の前記変形の範囲を制限させる。このように、上方延在部22の上端部に位置する突出部22bを第1エンドプレート41に当てる構造とすることで、突出部22bが車両前方FRに突出している分、保護部材22が第1エンドプレート41に当たったとき(保護部材22の変形が制止されたとき)に、被保護部材(高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30)よりも車両前方FRに位置する部材と保護部材20との間に残存する空間を大きく確保できるので、被保護部材がより一層損傷し難くなる。
以上より、本実施形態の電池パック10及び電池パック搭載構造によれば、荷物9の衝突により保護部材20が変形する程度にまで、保護部材20の剛性(厚みなど)を低減しても、被保護部材(高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30)を適切に保護することができる。しかも、前述のように、高位部5の作用により被保護部材に向かってくる荷物9のスピードを低減することができ、その上、荷物9が衝突した保護部材20が、第1上方延在部22gの第1下端22kを支点として上方延在部22が車両前方FRに傾いた形態に変形することで、衝撃力の少なくとも一部を吸収することができる。
従って、保護部材20に必要な剛性(厚みなど)を低減することができるので、ラゲージルーム3内における保護部材20の占有面積を小さくすることができ、その分、荷物載置面4を大きく確保することができる。
以上において、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、第1エンドプレート41を利用して、保護部材20の変形の範囲(具体的には、上方延在部22の傾きの角度)を制限する構造とした。しかしながら、第1エンドプレート41とは異なる制限部材を用いて、保護部材20の変形の範囲を制限する構造としても良い。
また、保護部材20の変形の範囲(具体的には、上方延在部22の傾きの角度)を制限する制限部材を設けない構造としても良い。この場合でも、高圧ケーブル15については、これよりも車両前方FRに位置する部材と上方延在部22とで挟圧される状態となるまで、高圧ケーブル15に衝撃力が加わるのを防止することができる。換言すれば、上記のように挟圧される前に保護部材20の上記変形が終了する場合は、高圧ケーブル15に衝撃力が加わるのを防止することができる。また、上記のように挟圧された場合でも、それまでに、保護部材20の上記変形により衝撃力の一部が吸収されているので、高圧ケーブル15を適切に保護することができる。
また、この場合に、サービスプラグ装置30に荷物9が衝突したときでも、保護部材20の前記変形により衝撃力の一部が吸収されると共に、変形する保護部材20と共にサービスプラグ装置30が移動するので、サービスプラグ装置30が受ける衝撃力を低減することができる。これにより、サービスプラグ装置30をも適切に保護することができる。なお、荷物9の衝突による衝撃力が、保護部材20が変形しない程度に小さい場合は、サービスプラグ装置30に加わる衝撃力も小さいので、サービスプラグ装置30に荷物9が衝突した場合でも、サービスプラグ装置30が破損する虞がない。
また、実施形態では、電池パック10を覆うカバーを設けていない(電池パック10がラゲージルーム3内で露出した)態様を示したが、電池パック10を覆うカバー(電池パック10をラゲージルーム3内に露出させないためのカバー)を設けた態様としても良い。このような態様でも、実施形態と同様に、保護部材20によって、被保護部材(高圧ケーブル15及びサービスプラグ装置30)を適切に保護することができる。
1 車両
3 ラゲージルーム
7 荷物載置スペース
9 荷物
10 電池パック
100 電池
101 電池列
11 電池部
12 高電圧部
15b 芯線(高電圧部材)
31b、31c、32b、32c 端子(高電圧部材)
15 高圧ケーブル(第1被保護部材)
30 サービスプラグ装置(第2被保護部材、開閉装置)
31 ソケット部材
32 プラグ部材
4 荷物載置面
5 高位部
20 保護部材
21 固定部
22 上方延在部
22g 第1上方延在部
22h 第2上方延在部
22f サービスプラグ固定部
22k 上方延在部の下端(第1下端)
41 第1エンドプレート(制限部材)
42 第2エンドプレート
22b 突出部
FR 車両前方
RR 車両後方

Claims (7)

  1. 車両の荷物載置スペースと隣接して電池パックを搭載した電池パック搭載構造において、
    上記電池パックは、
    電池を含む電池部と、
    上記電池に電気的に接続され、高電圧が印加される高電圧部材を含む被保護部材と、
    を有し、
    上記荷物載置スペースの荷物載置面よりも上記車両の前方に配置されてなり、
    上記荷物載置面と上記被保護部材との間に、上記荷物載置面よりも高位の高位部を備え、
    上記電池パックは、
    上記被保護部材を保護する保護部材であって、
    当該保護部材の下端側に位置して上記電池パックに固定される固定部、及び、
    上記固定部から上方に延びる上方延在部、を含み、
    上記上方延在部の下端の少なくとも一部を支点として上記上方延在部が上記車両の前方に傾いた形態となる変形により、上記荷物の衝突による衝撃力の少なくとも一部を吸収する保護部材、を有する
    電池パック搭載構造。
  2. 請求項1に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記被保護部材は、
    前記保護部材の前記上方延在部よりも前記車両の前方に配置された第1被保護部材、
    及び、
    上記電池パックにおいて上記車両の後方に向けて露出した態様で上記上方延在部に固定された第2被保護部材であって、上記保護部材の前記変形と共に移動する第2被保護部材、のうち少なくともいずれかである
    電池パック搭載構造。
  3. 請求項2に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記保護部材が前記上方延在部の前記下端の少なくとも一部を支点として上記上方延在部が前方に傾いた形態となる変形をする際に、上記上方延在部の傾きの角度を制限する制限部材、を有し、
    上記保護部材が上記変形をして上記上方延在部の傾きの角度が上記制限部材により制限された状態において、
    前記第1被保護部材は、当該第1被保護部材よりも上記車両の前方に位置する部材と上記上方延在部とで挟圧されない部位に配置され、
    前記第2被保護部材は、当該第2被保護部材よりも上記車両の前方に位置する部材に対し、直接または上記上方延在部の一部を挟んで間接に、当たらない部位に配置されている
    電池パック搭載構造。
  4. 請求項3に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記保護部材の前記上方延在部の上端部は、前記車両の前方に突出する形態の突出部を有し、
    前記制限部材は、上記突出部よりも上記車両の前方に位置し、
    上記突出部は、前記保護部材が前記変形をする際、当該突出部が上記制限部材に当たることにより、前記保護部材の前記変形の範囲を制限させる
    電池パック搭載構造。
  5. 請求項3または請求項4に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記電池部は、複数の前記電池を前記車両の左右方向に列置した電池列を挟圧する一対のエンドプレートを有し、
    前記制限部材は、上記一対のエンドプレートのうち前記被保護部材側に位置する第1エンドプレートであり、
    前記保護部材は、前記変形をする際、前記上方延在部の上端部のうち上記第1エンドプレートよりも上記車両の後方に位置する部位が、上記第1エンドプレートに当たることにより、当該保護部材の上記変形の範囲が制限される形態とされている
    電池パック搭載構造。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記第1被保護部材は、前記高電圧が印加される高圧ケーブルである
    電池パック搭載構造。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の電池パック搭載構造であって、
    前記第2被保護部材は、前記電池と前記高電圧部材とによって構成される高電圧回路を開閉するための開閉装置である
    電池パック搭載構造。
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