JP6004683B2 - 電圧制御システム - Google Patents
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Description
また、中央調整指令部から数千または数万程度の電気機器および電力系統各部の種々の電圧制御装置に対して需給情報信号を送信可能なシステムを構築しなければならず、そのシステムの構築および運用のために高いコストを要するという問題を生ずる。
発電設備と電気設備としての電力供給設備および電力消費設備とが接続された電力系統と、前記電力系統の電圧を所定の電圧範囲内に維持するために、前記発電設備の発電電力の増減を指令する中央調整指令部とが備えられた電圧制御システムであって、その特徴構成は、
前記電力供給設備及び前記電力消費設備の少なくとも一方を含んだ複数の前記電気設備から構成された設備群を複数備えるとともに、当該各設備群における総供給電力及び総消費電力の少なくとも一方である総設備電力を制御自在な設備群制御指令部が複数備えられ、
当該複数の設備群制御指令部は、前記複数の設備群のそれぞれに割り当てられ、
当該複数の設備群制御指令部は、割り当てられた担当の前記設備群における複数の前記電気設備の稼動状態を把握するとともに、割り当てられた担当の前記設備群により調整可能な前記総設備電力である総調整可能容量を管理して、
割り当てられた担当の前記設備群の電圧が所定の電圧範囲外となる電圧異常が検出されると、割り当てられた担当の前記設備群の電圧を所定の電圧範囲内に維持するために、前記総調整可能容量内で割り当てられた担当の前記設備群における前記総設備電力の増減を指令する総電力増減指令を生成して出力自在に構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備は、前記総電力増減指令を受けると、前記総電力増減指令に基づいて、前記電気設備の供給電力及び消費電力の少なくとも一方である設備電力の増減を行うように構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備が、現在の前記設備電力を監視する監視対象グループの監視設備と現在の前記設備電力を監視しない非監視対象グループの非監視設備とにグループ分けされ、
前記監視設備における現在の前記設備電力を計測する計測部が備えられ、
前記設備群制御指令部は、前記総調整可能容量を求めて管理するに当たり、前記監視設備については、前記計測部にて計測される現在の前記設備電力に基づいて、前記監視設備により調整可能な前記設備電力である監視設備用総調整可能容量を求めるとともに、前記非監視設備については、予め設定情報において設定されている現在の前記設備電力に基づいて、前記非監視設備により調整可能な前記設備電力である非監視設備用総調整可能容量を求めるように構成されている点にある。
前記非監視設備は、予定供給電力あるいは予定消費電力の少なくとも一方である予定設備電力が時系列的に設定された運転計画に応じて前記設備電力を調整する形態で運転自在に構成され、
前記設備群制御指令部は、前記設定情報としての前記予定設備電力に基づいて、前記非監視設備用総調整可能容量を求めるように構成されている点にある。
前記設備群制御指令部は、前記総電力増減指令を生成するに当たり、前記非監視設備よりも前記監視設備の前記設備電力を優先して増減させるように前記総電力増減指令を生成自在に構成されている点にある。
前記電気設備の設置場所を表す設置場所情報に関係付けて当該電気設備が属する前記設備群が記憶されており、前記設置場所情報に基づいて前記設備群を構成する複数の前記電気設備が選択される点にある。
前記電力供給設備あるいは前記電力消費設備としての蓄電設備が設けられ、
前記設備群制御指令部は、前記設備群から前記蓄電設備に充電される充電電力あるいは前記蓄電設備から前記設備群に放電する放電電力を前記総設備電力として制御自在に構成されるとともに、
前記蓄電設備により調整可能な前記充電電力あるいは前記放電電力を前記総調整可能容量として管理される点にある。
また、蓄電設備により調整可能な充電電力及び放電電力を総調整可能容量として管理するので、設備群において現在どれぐらいの総調整可能容量があるのかを正確に管理して、受信する総設備電力指令に対して迅速に総設備電力の増減調整を行うことができる。
前記電力供給設備あるいは前記電力消費設備としての無効電力調整設備が設けられ、
前記設備群制御指令部は、前記無効電力調整設備から前記設備群に供給される無効電力を前記総設備電力として制御自在に構成されるとともに、
前記無効電力調整設備により調整可能な無効電力を前記総調整可能容量として管理する点にある。
てのエアコン、冷蔵庫等、および、蓄電設備としてのリチウムイオン電池は無効電力調整設備として稼動するので、これらの稼動状態を変化させることで有効電力を増減調整するとともに、無効電力を増減調整して設備群に供給することができる。
また、設備群制御指令部は、無効電力調整設備により調整可能な無効電力を総調整可能容量として管理するので、設備群において現在どれぐらいの無効電力の調整可能容量があるのかを正確に管理して、受信する総設備電力指令に対して迅速に総設備電力の増減調整を行うことができる。
前記中央調整指令部は、前記電力系統における電力の周波数を所定の周波数範囲内に維持するために、前記発電設備および前記設備群制御指令部に対して周波数調整指令を出力自在に構成されて、
前記発電設備は、前記周波数調整指令を受けると、前記周波数調整指令に基づいて前記発電電力を増減するように構成され、
前記設備群制御指令部は、前記周波数調整指令を受けると、前記周波数調整指令に基づいて、前記総調整可能容量内で前記設備群の前記総設備電力の増減を指令する周波数用総電力増減指令を生成して出力自在に構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備は、前記周波数用総電力増減指令を受けると、前記周波数用総電力増減指令に基づいて、前記設備電力の増減を行うように構成されている点にある。
また、設備群制御指令部は、電圧を調整する場合と同様に、設備群における複数の設備によって、ある程度大きな調整可能容量を確保することができ、これによって電力系統の電力を調整して周波数を所定の周波数範囲内に調整することが可能になる。
さらに、電圧を調整する場合と同様に、設備群制御指令部が複数の電気設備の設備電力を制御するので、中央調整指令部は、単に、設備群制御指令部へ周波数調整指令を出力するだけでよく、中央調整指令部の調整制御負担を大幅に軽減することができる。そして、中央調整指令部から直接複数の設備の夫々に中央調整指令を出力可能にする複雑なシステムを構築して運用する必要がなくなるため、中央調整指令部における調整制御負担を減らしつつシステムの構築コストや運用コストを削減することが可能となる。
前記設備群の前記総調整可能容量は、前記発電設備により調整可能な電力と略同等となるように構成されている点にある。
前記設備群制御指令部は、前記電気設備において増減可能な前記設備電力の範囲である電力調整可能範囲を管理して、前記電力調整可能範囲の上限値又は下限値と現在の前記設備電力との差分を前記電気設備の調整可能容量として求める点にある。
前記設備群制御指令部は、前記総電力増減指令を生成するに当たり、前記設備群の前記電気設備について設定された優先順位に応じて前記電気設備の前記設備電力を増減させるように前記総電力増減指令を生成自在に構成されている点にある。
図1に示すように、本発明に係る電圧制御システムEは、発電設備Rと電気設備としての電力供給設備Faおよび電力消費設備Fbとが接続された電力系統1と、電力系統1の電圧を所定の電圧範囲内に維持するために、発電設備Rに発電電力の増減を指令する電圧調整指令L1を出力する中央調整指令部2とが備えられている。
また、電力供給設備Fa及び電力消費設備Fbの少なくとも一方を含んで複数の電気設備から構成された設備群Sを複数備えるとともに、設備群Sにおける総供給電力及び総消費電力の少なくとも一方である総設備電力を制御自在な設備群制御指令部3を複数備えている。従って、この設備群制御指令部3は、中央調整指令部2が統括する統括範囲より、小さい単位を制御対象とする。
なお、具体的な発電設備Rとしては、発電能力が1万kW以上の火力発電設備R1、水力発電設備R2、原子力発電設備R3、太陽光発電および風力発電などの再生可能エネルギー発電設備R4などが該当する。
また、それぞれの設備群Sの電圧、有効電力および無効電力を計測する電力計測部5が備えられている。
一方、電力消費設備Fbとしては、例えば、電力を消費するエアコン、冷蔵庫、電気自動車、工場の機械、照明、および、空調などを挙げることができる。ここで、例えば、誘導性負荷としてのモーターを有するエアコン及び冷蔵庫等は無効電力調整設備Fcとして稼動して無効電力を調整することができる。
一方、中央調整指令部2には、電力系統1における電力の周波数を所定の周波数範囲内に維持するために、電力系統1に設けられた周波数計4が電気通信網6を通じて接続されて、周波数計4によって計測された周波数計測値N2が入力されるように構成されており、この周波数計測値N2と予め設定された所定の周波数範囲とを比較し、電力系統1における電力の過不足を判断して電力調整を行うための周波数調整指令L2を生成して、発電設備Rおよび設備群制御指令部3に対して周波数調整指令L2を出力自在に構成されている。通常、中央調整指令部2は電力会社によって運営されている。
そして、設備群制御指令部3は、その特定された設備群Sに総電力増減指令M1を生成して出力し、設備群Sの総設備電力を調整するように構成されている。
そして、設備群Sにおける複数の電気設備は、総電力増減指令M1を受けると、総電力増減指令M1に基づいて、電気設備の供給電力及び消費電力の少なくとも一方である設備電力の増減を行うように構成されている。
同様に、広域通信手段7により形成される信号通信網により設備群制御指令部3と設備群Sの電気設備が接続されている。これにより、総電力増減指令M1、周波数用総電力増減指令M2および電力計測値N1、計測値N3の送受信が可能となる。
ここで、広域通信手段7は、例えば、既存のインターネット通信網、電力線通信などから選択することが可能である。
中央調整指令部2の指令生成部2aによって、設備群Sの電力計測部5が検出した電圧と予め入力されている所定の電圧範囲とを比較し、電力系統1における電力の過不足を判断して電力調整を行うための電圧調整指令L1が生成されるとともに、周波数計4が検知した周波数と所定の周波数範囲とを比較し、電力系統1における電力の過不足を判断して電力調整を行うための周波数調整指令L2が生成されて、その電圧調整指令L1および周波数調整指令L2を送信自在な指令送信部2bとが備えられている。
そして、指令演算部3dは、所定の電圧範囲と電力計測値N1の電圧とを比較して、設備群Sの電圧調整が必要であるか判断する。電力計測値N1の電圧が所定の電圧範囲外である場合は、例えば、設備情報保存部3cに保存されている設置場所情報に基づいて、設備群Sを構成する複数の電気設備が選択されるとともに、電圧調整のために総電力増減指令M1が生成される。総電力増減指令M1を生成するにあたり、まず、電圧を調整するために必要となる調整電力値が演算される。次に、その調整電力値、監視部3fに入力される計測値N3、設備情報保存部3cに保存されている設備情報とに基づいて、現在の電気設備の調整可能容量が求められる。そして、その調整可能容量内で総電力増減指令M1を生成する。
電圧を調整するための調整電力値の算出は、指令演算部3dによって、電力計測部5で計測された計測電圧値と、予め設定された所定の電圧範囲とを比較して、その計測電圧値が、所定の電圧範囲外である場合は、その計測電圧値を所定の電圧範囲に調整するために必要となる電圧増減値dvが求められる。
さらに、指令演算部3dは、この電圧増減値dvに基づいて、有効電力pの調整電力と無効電力qの調整電力値を算出する。この有効電力pおよび無効電力qの調整電力値の算出は、予め計測された電力調整対象となっている設備群Sの抵抗rおよびリアクタンスxを用いるとともに、電力計測部5によって計測された電圧をvとして、下記数式(1)によって求めることができる。
dv=(p・r+q・x)/v・・・・・・(1)
このとき、設備群Sに供給可能な皮相電力sの値は、既存の送電設備等からの制約により一定値にする必要があるので、有効電力pおよび無効電力qの関係は、下記数式(2)を満たすことが必要である。
s=SQRT(p2+q2)・・・・・・・(2)
この数式(1)および(2)の関係より、増減すべき有効電力pおよび無効電力qの調整電力値が算出される。
このようにして求められた調整電力値を、設置場所情報に基づいて選択された電気設備が属する設備群Sの各電気設備に割り当てて総電力増減指令M1を生成する。その際、無効電力調整設備Fcに対しては、有効電力pに加え無効電力qの調整を指令する総電力増減指令M1が生成される。また、調整電力値の各電気設備への割り当ての際は、予め定められた所定の電気設備の順番において、それぞれの電気設備の調整電力値が、後述する調整可能容量内となるように割り当てられる。
ここで、周波数増減値に係る周波数を増減するために必要な調整電力値が予め設備群制御指令部3の指令演算部3dに記憶されており、この調整電力値を設備群Sの各電気設備に割り当てて周波数用総電力増減指令M2を生成する。
この場合においても、調整電力値の各電気設備への割り当ての際は、予め定められた所定の電気設備の順番において、それぞれの電気設備の調整電力値が、以下に説明する調整可能容量内となるように、割り当てられる。
まず、電気設備が監視設備F1である場合の調整可能容量について説明する。電力供給設備Faについては、図3に示すように電力調整可能範囲Iをあらかじめ設定し、現在の供給電力とあらかじめ設定した電力調整可能範囲Iとを比較して、現在の調整可能容量を求めることができる。例えば、現在の時刻が時刻tであれば、電気設備の調整可能容量として、電力増加調整可能容量G1および電力減少調整可能容量G2を求めることができる。つまり、図3では、計測部F1cから監視部3fに入力される計測値N3による供給電力の履歴が太実線で示されているが、時刻tにおける供給電力値から電力調整可能範囲Iの上限値との電力値の差が、時刻tにおける電力増加調整可能容量G1であり、一方で、その発電電力から電力調整可能範囲Iの下限値との電力値の差が、時刻tにおける電力減少調整可能容量G2となる。ここで、あらかじめ設定した電力調整可能範囲Iとは電気設備において発電電力または消費電力の増減が可能な範囲であり、例えば、監視設備F1がコージェネレーションシステムによる電力供給設備Faの場合では、総合エネルギー効率が高効率となる条件において、ある程度の範囲で発電出力を増減させることができるが、その発電出力を増減できる範囲を電力調整可能範囲Iとして設定される。したがって、調整可能な電力である調整可能容量は、そのように設定された電力調整可能範囲Iと現在の発電電力値とから算出される。
また、時刻tにおいて、充電状態にある蓄電設備Cの充電電力を定格充電電力とすることで、設備群Sからの電力の供給を増加させて、設備群Sの電力を減少させることができる容量である電力減少調整可能容量G2を求めることができる。
そして、図7のように現在の同期発電機の運転状態が、有効電力p1として運転されているとき、電力調整可能範囲Iは、有効電力p1における出力可能限界曲線Kの範囲内の進相無効電力および遅相無効電力の範囲として管理されている。そして、この状態において、無効電力q1として運転されているとき、無効電力による電力増加調整可能容量G1および電力減少調整可能容量G2を求めることができる。
非監視設備F2について、予定発電電力及び予定消費電力の少なくとも一方である予定設備電力が時系列的に設定された運転計画が予め設定されている。非監視設備F2は、この運転計画に応じて実際の電力を調整する形態で運転されている。そこで、設備群制御指令部3は、設定情報としての予定設備電力に基づいて、非監視設備用総調整可能容量を求めるように構成されている。つまり、図3から図7に示される計測値N3を運転計画において設定された予定設備電力に置き換えて、夫々の非監視設備F2における調整可能容量を指令演算部3dにおいて演算する。例えば、この運転計画は、図3に太実線で示すように時間経過に伴う発電出力を定めたものであり、設備情報保存部3cにあらかじめ保存されている。そして、調整可能容量の演算は、その運転計画と同じく設備情報保存部3cにあらかじめ保存されている電力供給設備Faの電力調整可能範囲Iから演算される。
なお、この場合、計測値N3ではなく予定設備電力を使用しているため、実際の非監視設備F2の発電電力または消費電力の値と予定設備電力との間に誤差が生ずる可能性があるため、予定設備電力に基づいて算出した調整可能容量が実際の電気設備の稼動状態に係る調整可能容量を上回ることがないように、予定設備電力に基づいて求められた調整可能容量より小さい容量を非監視設備F2の調整可能容量として演算してもよい。例えば、非監視設備F2の電力調整可能範囲Iの上限が120kW、下限が80kWの電力供給設備Faの場合、予定設備電力が100kWとすると、調整可能容量については、電力増加調整可能容量G1が20kW、電力減少調整可能容量G2が−20kWとなるが、例えばそれらの調整可能容量より10%小さく設定し、電力増加調整可能容量G1を18kW、電力減少調整可能容量G2を−18kWとしてもよい。
したがって、設備情報入力部3bより目的に応じた優先項目を選択することで、指令演算部3dにおいて電気設備の電力調整順位の順位で調整容量が確保されるように演算されて総電力増減指令M1および周波数用総電力増減指令M2が生成され、電気設備に送信されて電力が調整される。また、優先順位は複数の優先項目に係る複合的な条件として設定することができるように構成されている。
(a)上記実施形態においては、総電力増減指令M1に有効電力および無効電力の調整指令を付加して送信したが、無効電力の調整指令のみを無効電力調整設備Fcに送信するように構成されていてもかまわない。その際、設備群Sにおいて無効電力調整設備Fcに優先して総電力増減指令M1を送信するように構成されていてもよい。これにより、設備群Sの電圧調整を主に無効電力の調整により行うことができる。
2 中央調整指令部
3 設備群制御指令部
C 蓄電設備
E 電圧制御システム
F1 監視設備
F2 非監視設備
F1c 計測部
Fa 電力供給設備
Fb 電力消費設備
Fc 無効電力調整設備
I 電力調整可能範囲
L2 周波数調整指令
M1 総電力増減指令
M2 周波数用総電力増減指令
q 無効電力
R 発電設備
S 設備群
Claims (10)
- 発電設備と電気設備としての電力供給設備および電力消費設備とが接続された電力系統と、前記電力系統の電圧を所定の電圧範囲内に維持するために、前記発電設備の発電電力の増減を指令する中央調整指令部とが備えられた電圧制御システムであって、
前記電力供給設備及び前記電力消費設備の少なくとも一方を含んだ複数の前記電気設備から構成された設備群を複数備えるとともに、当該各設備群における総供給電力及び総消費電力の少なくとも一方である総設備電力を制御自在な設備群制御指令部が複数備えられ、
当該複数の設備群制御指令部は、前記複数の設備群のそれぞれに割り当てられ、
当該複数の設備群制御指令部は、割り当てられた担当の前記設備群における複数の前記電気設備の稼動状態を把握するとともに、割り当てられた担当の前記設備群により調整可能な前記総設備電力である総調整可能容量を管理して、
割り当てられた担当の前記設備群の電圧が所定の電圧範囲外となる電圧異常が検出されると、割り当てられた担当の前記設備群の電圧を所定の電圧範囲内に維持するために、前記総調整可能容量内で割り当てられた担当の前記設備群における前記総設備電力の増減を指令する総電力増減指令を生成して出力自在に構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備は、前記総電力増減指令を受けると、前記総電力増減指令に基づいて、前記電気設備の供給電力及び消費電力の少なくとも一方である設備電力の増減を行うように構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備が、現在の前記設備電力を監視する監視対象グループの監視設備と現在の前記設備電力を監視しない非監視対象グループの非監視設備とにグループ分けされ、
前記監視設備における現在の前記設備電力を計測する計測部が備えられ、
前記設備群制御指令部は、前記総調整可能容量を求めて管理するに当たり、前記監視設備については、前記計測部にて計測される現在の前記設備電力に基づいて、前記監視設備により調整可能な前記設備電力である監視設備用総調整可能容量を求めるとともに、前記非監視設備については、予め設定情報において設定されている現在の前記設備電力に基づいて、前記非監視設備により調整可能な前記設備電力である非監視設備用総調整可能容量を求めるように構成されている電圧制御システム。 - 前記非監視設備は、予定供給電力あるいは予定消費電力の少なくとも一方である予定設備電力が時系列的に設定された運転計画に応じて前記設備電力を調整する形態で運転自在に構成され、
前記設備群制御指令部は、前記設定情報としての前記予定設備電力に基づいて、前記非監視設備用総調整可能容量を求めるように構成されている請求項1に記載の電圧制御システム。 - 前記設備群制御指令部は、前記総電力増減指令を生成するに当たり、前記非監視設備よりも前記監視設備の前記設備電力を優先して増減させるように前記総電力増減指令を生成自在に構成されている請求項1又は2に記載の電圧制御システム。
- 前記電気設備の設置場所を表す設置場所情報に関係付けて当該電気設備が属する前記設備群が記憶されており、前記設置場所情報に基づいて前記設備群を構成する複数の前記電気設備が選択される請求項1〜3の何れか一項に記載の電圧制御システム。
- 前記電力供給設備あるいは前記電力消費設備としての蓄電設備が設けられ、
前記設備群制御指令部は、前記設備群から前記蓄電設備に充電される充電電力あるいは前記蓄電設備から前記設備群に放電する放電電力を前記総設備電力として制御自在に構成されるとともに、
前記蓄電設備により調整可能な前記充電電力あるいは前記放電電力を前記総調整可能容量として管理される請求項1〜4の何れか一項に記載の電圧制御システム。 - 前記電力供給設備あるいは前記電力消費設備としての無効電力調整設備が設けられ、
前記設備群制御指令部は、前記無効電力調整設備から前記設備群に供給される無効電力を前記総設備電力として制御自在に構成されるとともに、
前記無効電力調整設備により調整可能な無効電力を前記総調整可能容量として管理する請求項1〜5の何れか1項に記載の電圧制御システム。 - 前記中央調整指令部は、前記電力系統における電力の周波数を所定の周波数範囲内に維持するために、前記発電設備および前記設備群制御指令部に対して周波数調整指令を出力自在に構成されて、
前記発電設備は、前記周波数調整指令を受けると、前記周波数調整指令に基づいて前記発電電力を増減するように構成され、
前記設備群制御指令部は、前記周波数調整指令を受けると、前記周波数調整指令に基づいて、前記総調整可能容量内で前記設備群の前記総設備電力の増減を指令する周波数用総電力増減指令を生成して出力自在に構成され、
前記設備群における複数の前記電気設備は、前記周波数用総電力増減指令を受けると、前記周波数用総電力増減指令に基づいて、前記設備電力の増減を行うように構成されている請求項1〜6の何れか一項に記載の電圧制御システム。 - 前記設備群の前記総調整可能容量は、前記発電設備により調整可能な電力と略同等となるように構成されている請求項1〜7の何れか一項に記載の電圧制御システム。
- 前記設備群制御指令部は、前記電気設備において増減可能な前記設備電力の範囲である電力調整可能範囲を管理して、前記電力調整可能範囲の上限値又は下限値と現在の前記設備電力との差分を前記電気設備の調整可能容量として求める請求項1〜8の何れか一項に記載の電圧制御システム。
- 前記設備群制御指令部は、前記総電力増減指令を生成するに当たり、前記設備群の前記電気設備について設定された優先順位に応じて前記電気設備の前記設備電力を増減させるように前記総電力増減指令を生成自在に構成されている請求項1〜9の何れか一項に記載の電圧制御システム。
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