JP6003951B2 - 流体噴射部及び医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、流体噴射装置、および当該流体噴射装置を備えた医療機器に関する。
流体噴射装置を用いて生体組織の切除・切開・破砕する方法は、熱損傷がなく、血管等の細管組織を温存できるなど手術具として優れた特性を有している。このような流体噴射装置を用いて手術等を行う場合、噴射された液体や切除組織等が術部に溜り視野が確保できないことがある。そのために液体や切除組織を吸引除去するための吸引管を併設するものがある。
このような流体噴射装置の1例としては、高圧流体を噴射する噴射管を、吸引管の吸引流路内に、吸引流路に対して同心となるように配設したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の例としては、高圧流体を噴射させる噴射管を、吸引管の内周面に対して偏心させた状態で内挿した流体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、流体室の容積を容積変更手段により急激に変化させ流体を脈流に変換して噴射開口部からパルス状に高速噴射させる流体噴射装置がある(例えば、特許文献3参照)。
特開平1−313047号公報 特開平6−90957号公報 特開2008−82202号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の流体噴射装置では、流体を特許文献3に記載の方法でパルス状に高速噴射した場合、噴射管が振動してしまうという課題があった。具体的には、吸引管の内部に配設されている噴射管は、その根元部分以外に固定支持される部分が無いため、パルス状の高速噴射を行なった場合に、噴射管の先端部分に振動が発生した。その結果、位置精度の良い流体噴射ができなくなるという課題や、噴射管と噴射管を内挿する吸引管とが干渉して振動音が発生するなどの課題があった。これに対して、噴射管を吸引管の内部に支持部材を用いるなどして堅固に支える方法が取られたが、構造が複雑となり、また大きさや重量が増加して操作性が悪化してしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる流体噴射装置は、流体を脈流に変換する脈流発生部と、脈流発生部に流体を供給する流体供給部と、脈流発生部に連通する噴射開口部を有する噴射管と、噴射管を内部に遊挿する吸引管と、吸引管の内周面と噴射管の外周面との間に形成される吸引流路と、噴射開口部に近接する吸引流路の端部に形成される吸引開口部と、吸引開口部から、吸引流路を介して流体を吸引する吸引手段と、を備え、噴射開口部が吸引管の内周部分によって挟持されていることを特徴とする。
本適用例によれば、噴射管の噴射開口部が吸引管の内周部分によって挟持されているため、流体がパルス状に高速噴射された場合であっても、噴射管の先端部が振動しにくくなる。従って、噴射管が吸引管に遊挿される構造の流体噴射装置であっても、簡単な構造で、大きさや重量を増加させることもなく、流体噴射の位置精度が良く、異音が抑制された流体噴射装置を提供することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる流体噴射装置において、吸引管の延在方向に対して直交する吸引開口部の断面形状が扁平形状であることを特徴とする。
本適用例によれば、吸引開口部の断面形状が扁平形状になっているため、吸引管の内周部分で噴射管を挟持しながら、扁平に広がる部分によって吸引開口部の開口面積を充分に確保することができる。また、吸引開口部の近傍(噴射管先端部分)が扁平になっているために、狭い術部に容易に差し入れることができる。そのため操作性がより向上する。
[適用例3]上記適用例にかかる流体噴射装置において、吸引管の延在方向に対して直交する吸引開口部の断面形状が略楕円であることを特徴とする。
本適用例によれば、吸引開口部の断面形状が略楕円になっているため、吸引開口部の楕円の短径部分で噴射管を挟持しながら、楕円の長径部分によって吸引開口部の開口面積を充分に確保することができる。また、吸引開口部の近傍が楕円形状により扁平になっているために、狭い術部に容易に差し入れることができる。そのため操作性がより向上する。また、略楕円になっているので、吸引開口部が術部に引っかかりにくく、たとえ術部に当たっても術部を傷つけにくい。
[適用例4]上記適用例にかかる流体噴射装置において、噴射開口部は、吸引開口部の略中央に配置されることを特徴とする。
本適用例によれば、噴射開口部は、吸引管の長径の略中央に配置されているため、噴射開口部の位置を認識しやすく狙いの術部に流体を噴射することが容易となる。
[適用例5]上記適用例にかかる流体噴射装置において、吸引開口部を含む吸引管の先端部分は、吸引管の軸回り方向に回転できるように、吸引管に嵌着されていることを特徴とする。
本適用例によれば、吸引管の先端部分を吸引管の軸回り方向に回転させることができるため、術部の形状に合わせて先端部分の向きを調整することができる。その結果、更に操作性が向上する。
[適用例6]上記に記載の流体噴射装置を備える医療機器。
医療機器として上記の流体噴射装置を用いることにより、手術具としての優れた特性をより効果的なものとして提供することができる。
実施形態1に係る流体噴射装置を示す構成説明図。 (a);第1実施例に係る脈流発生部、噴射管及び吸引管の構成を示す側断面図。(b);噴射管及び吸引管の先端部構造を示す斜視図。(c);噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向(図示E方向)から視認した正面図。 (a);第2実施例に係る噴射管及び吸引管の先端部構造を示す斜視図。(b);(a)におけるA−A断面図。 (a);第3実施例に係る噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向から視認した正面図。(b);第4実施例に係る噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向から視認した正面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならしめている。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る流体噴射装置を示す構成説明図である。なお、本実施形態では、医療機器に好適な流体噴射装置として説明するが、切除・切開・剥離・破砕などの機能においては、医療分野での活用に限定するものではない。
図1において、流体噴射装置1は、流体を収容する流体供給容器2と、流体供給部としての供給ポンプ10と、供給ポンプ10から供給される流体を脈流に変換させる脈流発生部20と、脈流発生部20に連通する噴射管70と、脈流発生部20に突設される吸引管80と、吸引手段としての吸引ポンプ11と、吸引された排液や切除組織を収容する排液容器3と、から構成されている。脈流発生部20と供給ポンプ10と流体供給容器2とは流体供給チューブ4によって接続されている。また、吸引管80と吸引ポンプ11と排液容器3とは吸引チューブ5によって接続されている。
なお、脈流発生部としては、圧電素子を用いたピエゾ方式や、バブルジェット(登録商標)方式等、流体を脈流に変換してパルス状に噴射させることが可能な方式であれば適合可能であるが、以下に説明する脈流発生部はピエゾ方式を例示して説明する。また、流体としては、好適な例として生理食塩水を用いている。
噴射管70は、脈流発生部20の内部に形成される流体室60に連通する噴射流路71を有し、先端部には流路が縮小された噴射開口部72が開口されている。
噴射管70は、吸引管80に遊挿され、噴射開口部72の近傍で吸引管80の内周面の一部によって挟持されている。吸引管80の内周面と噴射管70の外周面との間に形成される隙間が吸引流路81であり、吸引流路81の噴射開口部72側の端部に吸引開口部82が設けられている。なお、噴射管70は、流体噴射時の流体圧力によって変形しない程度の剛性を有し、吸引管80は、吸引ポンプ11の負圧に対し変形しない程度に高い剛性を有することが望ましい。
次に、このように構成された流体噴射装置1における流体の流動を簡単に説明する。流体供給容器2に収容された流体は、供給ポンプ10によって吸引され、一定の圧力で流体供給チューブ4を介して脈流発生部20に供給される。脈流発生部20には、流体室60と、この流体室60の容積を変化させる容積変更手段としての圧電素子30とダイアフラム40と、が備えられており、圧電素子30を駆動して流体室60内において脈流を発生させ、噴射流路71を通って噴射開口部72から流体をパルス状に高速噴射する。
なお、脈流発生部20が駆動を停止している場合、つまり、流体室60の容積を変更させないときには、供給ポンプ10から一定の圧力で供給された流体は流体室60を通って、噴射開口部72から連続流噴射される。
ここで脈流とは、流体の流れる方向が一定で、流体の流量または流速が周期的または不定期な変動を伴った流体の流動を意味する。脈流には、流体の流動と停止とを繰り返す間欠流も含むが、流体の流量または流速が周期的または不定期な変動をしていればよいため、必ずしも間欠流である必要はない。
同様に、流体をパルス状に噴射するとは、噴射する流体の流量または移動速度が周期的または不定期に変動した流体の噴射を意味する。パルス状の噴射の一例として、流体の噴射と非噴射とを繰り返す間欠噴射が挙げられるが、噴射する流体の流量または移動速度が周期的または不定期に変動していればよいため、必ずしも間欠噴射である必要はない。
次に、吸引について説明する。噴射開口部72から噴射された流体は、術部において排液として滞留する。また、術部には切除された生体組織(以降、切除組織と表す)が存在する。これら排液や切除組織は、吸引ポンプ11によって吸引開口部82から吸引され、吸引流路81及び吸引チューブ5を通って排液容器3に収容される。吸引ポンプ11の駆動は、脈流発生部20の駆動に連動させてもよく、定期的に間欠駆動させても、必要性が生じたときに駆動してもよい。
なお、噴射管70及び吸引管80の形状及び構造は、いくつか複数通りのものが考えられる。そこで、それらを具体的な実施例として図面を参照して説明する。
(第1実施例)
図2(a)は、第1実施例に係る脈流発生部、噴射管及び吸引管を流体の流動方向に沿って切断した面を示す側断面図である。(b)は、噴射管及び吸引管の先端部構造を示す斜視図である。(c)は、噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向(図2(a)に示すE方向)から視認した正面図である。
図2(a)に示すように、脈流発生部20は、供給ポンプ10から流体供給チューブ4を介して流体室60に流体を供給する入口流路61と、流体室60の容積を変化させる容積変更手段としての圧電素子30及びダイアフラム40と、流体室60に連通する出口流路62と、を有している。
ダイアフラム40は、円盤状の金属薄板からなり、下ケース50と上ケース52によって密着固定されている。圧電素子30は、本実施形態では積層型圧電素子を例示しており、両端部の一方が上板35を介してダイアフラム40に、他方が底板51に固着されている。
流体室60は、上ケース52のダイアフラム40に対向する面に形成される凹部とダイアフラム40とによって形成される空間である。流体室60の略中央部には出口流路62が開口されている。
上ケース52と下ケース50とは、それぞれ対向する面において接合一体化されている(図2(a)ではダイアフラム40を介在させている)。上ケース52には、出口流路62に連通する噴射流路71を有する噴射管70が圧入され、噴射管70の先端部には流路径が縮小された噴射開口部72が開口されている。なお、噴射開口部72をノズルで構成してもよい。
また、上ケース52には、噴射管70の外套管としての吸引管80が突設されている。吸引管80の脈流発生部20側の基端部付近には管壁を貫通する開口部83が開口され、吸引チューブ5がこの開口部83に連通するよう取り付けられている。なお、術者は脈流発生部20を把持して操作するため、吸引チューブ5の脈流発生部20付近の延在方向は、流体供給チューブ4と同じ方向にすることで、操作性を向上させることができる。また、噴射管70および吸引管80は、直線状に構成しても良いが、図2(a)に示すように、把持する術者の手、指により視野を遮ることがないように、噴射管70および吸引管80を曲げて、噴射開口部72付近を見やすい位置にすることが好ましい。
図2(b)、(c)に示すように、噴射開口部72の噴射管70先端部は、扁平な吸引管80の内周部分によって挟持されている。具体的には、吸引管80は、吸引開口部82付近の挟持領域Lにおいて、その断面が長径Dh、短径Dvの略楕円形状となっており、その短径Dvの部分が、噴射管70の直径両端付近を挟持している。尚、吸引管は略楕円形状によって扁平しているが、扁平の方向はこれにかぎらず、例えば、長径をDv、短径をDhとした略楕円形状としても構わない。また、吸引管80の先端部が略楕円形状になっているが、少なくとも噴射管の噴射開口部近傍が、吸引管の内周部分によって挟持されていればよいので、吸引管80は先端だけではなく、全体が略楕円形状であっても構わない。
吸引流路81および吸引開口部82は、噴射管70の外周と吸引管80の内周との隙間部分で形成されるため、図2(b)、(c)に示すように、挟持領域Lにおいては、略楕円筒形状をした吸引管80の長径Dhが長いほど、吸引流路81および吸引開口部82が拡大する。また、吸引管80の短径Dvの部分が、噴射管70の直径両端付近を挟持しているため、噴射開口部72を挟んだ両側に略同じ開口面積の吸引開口部82が確保される。換言すると、噴射開口部72は、長径Dhの略中央部に位置している。
吸引管80による噴射管70の固定方法には、吸引管80内周が噴射管70外周を挟持する部分に、接着剤、ロウ材などの固定手段を用いることができる。また、噴射管70を遊挿した後に、吸引管80の挟持領域Lの部分が略楕円筒の扁平形状となるように押圧して変形させ、噴射管70を挟持して固定保持する方法を用いても良い。なお、挟持領域Lは、噴射管70が確実に固定保持される長さであれば良く、従って噴射管70の先端部分だけであってもよい。
以上述べたように、本実施例に係る流体噴射装置によれば、以下の効果を得ることができる。
噴射開口部72近傍において、吸引管80の内部に新たな支持部材を設けることもなく、簡便に噴射管70を固定保持することができる。また、簡単な構造でありながらも、噴射管70の直径部分の両端付近が挟持されるため、より堅固に固定保持することができる。
また、噴射開口部72の近傍で挟持されるため、パルス状の高速噴射を行なった場合であっても、噴射管70の先端部の振動が抑制される。従って、噴射管70が吸引管80に遊挿される構造の流体噴射装置であっても、術部位置に正確に精度良くパルス状の高速な流体噴射を行なうことができる。また、直接吸引管80の内周が噴射管70の外周を挟持するため、振動により噴射管70と吸引管80とが当たって異常な音が発生することも防止できる。
また、挟持領域Lの部分の吸引管80の断面が略楕円形状になっているため、長径Dhを大きくすることで吸引開口部82の開口面積を充分に確保しながら、噴射管70を固定保持することができる。
また、挟持領域Lの部分が楕円形状によって扁平になっているために、切開部や剥離部などの狭い術部に容易に差し入れることができる。そのため、手術の際の操作性がより向上する。
また、噴射開口部72は、吸引管80の長径Dhの略中央に配置されているため、術者は噴射開口部の位置を認識しやすく狙いの術部に流体を噴射することが容易となる。
よって、本実施例によれば、大きさや重量の増加が無い簡単な構造によって、噴射管の先端部分の振動やこれに伴う異音の発生を抑制することができ、その結果、位置精度の良い流体噴射が可能で操作性の良い流体噴射装置を提供することができる。
(第2実施例)
続いて、第2実施例について図面を参照して説明する。図3(a)は、第2実施例に係る噴射管及び吸引管の先端部構造を示す斜視図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。第1実施例では、吸引管80が一体構造であったのに対して、第2実施例は、吸引管80の先端部分が別体として形成され、吸引管80の軸回りに回転させることができるように吸引管80に嵌着されていることを特徴としている。なお、第1実施例と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
図3(a)に示すように、吸引管80は、その先端部分80bと、脈流発生部20から先端部分80bまでの吸引管80aで構成されており、先端部分80bは、吸引管80aに挿嵌する構成となっている。
先端部分80bは、挟持領域Lの部分と、吸引管80aに挿嵌し回転摺動するジョイント部80bj、および挟持領域Lとジョイント部80bjとの間の略楕円筒の短径Dvが徐々に拡径し略円形となる嵌合部までの部分とから成る。
ジョイント部80bjは、先端部分80bと吸引管80aとの嵌合部分を成す円筒であり、先端部分80bの吸引管80aに接する側に延設されている。その外周は、吸引管80aの嵌合部の内周に回転摺動するように接している。また、ジョイント部80bjの延設部分には、ストッパー80btと80bkとを備えている。ストッパー80btは、吸引管80aに挿嵌した先端部分80bが、吸引ポンプ11の負圧により吸引管80aの内部に入り込まないようにする部分であり、ストッパー80bkは、吸引管80aに挿嵌した先端部分80bが抜け落ちないようにする部分である。吸引管80aには、ストッパー80bkに対応したノッチ80akが設けられている。
ジョイント部80bjの外周部分は、吸引管80aの内周部分に摺動し、また、挟持領域Lの部分では、噴射管70の外周部分が先端部分80bの内周部分に摺動して、先端部分80bを吸引管80aに対して軸回りに回転させることができる。なお、第1実施例では、吸引管80内周が噴射管70外周を挟持する部分に、接着剤、ロウ材などの固定手段を用いることができるとして説明したが、本実施例では、この部分の摺動を可能とするため、これらの固定手段は用いていない。
本実施例に係る流体噴射装置によれば、以下の効果を得ることができる。
先端部分80bを吸引管80aに対して軸回りに回転させることができるため、術者は、術部の形状に合わせて吸引開口部の向きを調整することができる。具体的には、扁平形状をした先端部分80bを、切開部などの狭い術部の形状に合わせて向きを変えたり、術部の視野を確保し易い方向に扁平な先端部分80bの向きを変えたりすることができる。
その結果、第1実施例で得られる効果に加えて、更に操作性の良い流体噴射装置を提供することができる。
(第3実施例)
続いて、第3実施例について図面を参照して説明する。図4(a)は、第3実施例に係る噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向(図2(a)に示すE方向)から視認した正面図である。第1、第2実施例では、吸引管80は、挟持領域Lにおいて、その断面が略楕円形状となっている(図2(c))として説明したが、それぞれの実施例において、図4(a)に示す吸引管80vのような形状であっても良い。なお、説明において、上記実施例と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
吸引管80vは、挟持領域Lにおいて、第1、第2実施例で示した略楕円形状の吸引管80をさらに噴射管70に対して押圧して扁平にした体を成す形状をしており、噴射管70の外周の曲率に略沿った面で噴射管70を挟持している。本実施例では、挟持部(挟持領域L)における噴射管70の外周面の約半分を占める部分が吸引管80vの内周によって挟持されている。
よって、本実施例によれば、吸引管80vは、噴射管70をより堅固に挟持することができる。また、より扁平な形状とすることで、切開部や剥離部などのより狭い術部に容易に差し入れることができ、手術の際の操作性が向上する。
(第4実施例)
続いて、第4実施例について図面を参照して説明する。図4(b)は、第4実施例に係る噴射管及び吸引管先端部分を、先端方向から視認した正面図である。第1、第2実施例で説明した吸引管80は、挟持領域Lにおいて、その断面が図4(b)に示す吸引管80wのような形状であっても良い。なお、説明において、上記実施例と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
噴射開口部72近傍の噴射管70先端部は、扁平な吸引管80wの内周部分によって挟持されている。具体的には、吸引管80wは、挟持領域Lにおいて、その断面は略長方形の形状をしており、短辺の長さは、挟持する噴射管70の外径に略等しい。また、吸引管80wは、2つの長辺の略中央部分で噴射管70の直径部分を挟持している。なお、略長方形の断面において、その4つの角の部分は、接触する術部を保護するために丸みを持たせることが好ましい。
本実施例によると、吸引開口部82付近の吸引管80wの幅が、吸引管80(図2(c))や吸引管80v(図4(a))と同一であっても、吸引開口部82の開口面積をさらに大きくすることができるため、流体や切除組織をより効率的に吸引除去することができる。
(医療機器)
医療機器としては、前述した流体噴射装置1を活用することにより、手術具としての優れた特性をより効果的なものとして提供することができる。具体的には、流体噴射装置1は、生体組織の切除・切開・破砕などを行なう際に熱損傷がなく、血管等の細管組織を温存できるなど手術具として優れた特性を有している。また、少量の生理食塩水で手術を行なうことができるパルス状の噴射と、噴射管70の周囲に配置される吸引管80により、流体や切除組織に視界を妨げられることの少ない良好な視認性を確保することができる。噴射管70は、吸引管80の略中央に配置されているため、術者は噴射開口部72の位置を認識しやすく、狙いの術部に流体を噴射することが容易である。また、パルス状の高速噴射において、噴射開口部72が挟持されているため、先端部の振動が抑制されており、術部位置に精度良くパルス状の高速な流体噴射を行なうことができる。また振動に伴う異音が発生しないため、術者は手術に集中することができる。
1…流体噴射装置、10…供給ポンプ、11…吸引ポンプ、20…脈流発生部、70…噴射管、71…噴射流路、72…噴射開口部、80…吸引管、81…吸引流路、82…吸引開口部。

Claims (6)

  1. 流体を脈流に変換する脈流発生部と連通可能な噴射管と、
    前記噴射管が内部に配置される吸引管と、
    前記吸引管の内周面と前記噴射管の外周面との間に形成され、流体を吸引する吸引手段と連通可能な吸引流路と、を備え、
    前記噴射管は、流体を噴射可能な噴射開口部を先端部に有し、
    前記噴射管の先端部が、前記吸引管の先端部の内周部分によって挟持されている、流体噴射部。
  2. 前記吸引管の延在方向に対して直交する前記吸引管の先端部の断面形状が扁平形状である、請求項1に記載の流体噴射部。
  3. 前記吸引管の延在方向に対して直交する前記吸引管の先端部の断面形状が略楕円である、請求項1に記載の流体噴射部。
  4. 前記吸引管の先端部の内周部分は、前記噴射管の先端部の外周の曲率に沿った内周面を有し、
    前記噴射管の先端部が、前記吸引管の前記噴射管の先端部の外周の曲率に沿った内周面で挟持されている、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の流体噴射部。
  5. 前記吸引管は、
    先端部を有する第1部分と、
    前記第1部分と接続された第2部分と、を備え、
    前記第1部分が前記第2部分に対して回転可能である、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の流体噴射部。
  6. 流体を脈流に変換する脈流発生部と、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の流体噴射部と、を備える医療機器。
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