JP6000185B2 - 組み込み装置ソフトウェア試験装置 - Google Patents

組み込み装置ソフトウェア試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6000185B2
JP6000185B2 JP2013088532A JP2013088532A JP6000185B2 JP 6000185 B2 JP6000185 B2 JP 6000185B2 JP 2013088532 A JP2013088532 A JP 2013088532A JP 2013088532 A JP2013088532 A JP 2013088532A JP 6000185 B2 JP6000185 B2 JP 6000185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
destination
application
correspondence table
embedded
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013088532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014211807A (ja
Inventor
紀夫 池田
紀夫 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013088532A priority Critical patent/JP6000185B2/ja
Publication of JP2014211807A publication Critical patent/JP2014211807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6000185B2 publication Critical patent/JP6000185B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Debugging And Monitoring (AREA)
  • Stored Programmes (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)

Description

本発明は、組み込み装置上で実行され、通信ミドルウェアを介して連携動作するアプリケーションソフトウェアを試験する組み込み装置ソフトウェア試験装置に関する。
マイクロコンピュータやプロセッサなどを搭載し、オペレーティングシステムによりプロセッサリソース等の管理を行っている組み込み装置がある。当該組み込み装置内部では、その機能を実現するためのアプリケーションが、オペレーティングシステムを利用して稼動している。一般に組み込み装置は入出力の手段が限られているため、アプリケーションの試験やデバッグを行うことは容易ではない。
組み込み装置には複数の機能を擁するものがあり、このような場合、開発の分担やメンテナンス性の向上を実現するため、機能ごとに複数のアプリケーションに分割して構成する体をなすことがある。ある所定の動作を実行する際には、アプリケーション間のデータ通信を管理する通信ミドルウェアを用いて、関係するアプリケーション群が相互に通信を行うことで行われる。
このようなシステムの場合、例えば特許文献1に記載されている技術を用いれば、通信ミドルウェアに組み込み装置外部の別の計算機との通信機能を持たせることが可能である。すなわち、外部計算機として、開発用コンピュータ端末を組み込み装置に接続し、コンピュータ端末上で試験対象アプリケーションを、組み込み装置上でその他のアプリケーションを動作させ、試験対象アプリケーションへ向けた通信をコンピュータ端末へ、または試験対象アプリケーションから他アプリケーションへ向けた通信を組み込み装置へ送受信するように通信ミドルウェアの通信分配を設定することで、アプリケーション群の連携動作を保ちつつ、試験対象アプリケーションの試験やデバッグ操作をコンピュータ端末から操作することができる。
特開2008−108123号公報
実際の試験現場では、試験開始や終了、試験対象アプリケーションの変更など、試験構成が頻繁に変更されることがある。このような場合、組み込み装置とコンピュータ端末双方に試験対象アプリケーション群を搭載しておけば、プログラムの書き換えが必要なくて便利である。
しかしながら、上記の従来技術を用いた試験を行う場合、試験対象アプリケーションは組み込み装置とコンピュータ端末のどちらか片方でのみ実行される必要がある。例えば、組み込み装置とコンピュータ端末両方で同じ試験対象アプリケーション(以下、Aと呼称する)が動作している状況で、ある他のアプリケーション(以下、Bと呼称する)がAに対し何らかのデータを要求する通信を送信したとする。この通信の送信先は通信ミドルウェア内で判断されるが、通信ミドルウェアは、Aが組み込み装置とコンピュータ端末両方で動作していることを認識しているため、通信データをコピーして両方に配送するよう処理を行う。
結果として、組み込み装置とコンピュータ端末でそれぞれ動作するAはそれぞれBに対して要求に対する応答データを返し、通信ミドルウェアは二つの応答データをBまで配送する。しかし、Bは一つの応答データが返されることを想定しているため、情報の衝突をきたし、不具合を発生させる可能性がある。
このような不具合を防ぐため、組み込み装置内のプログラム記憶装置から試験対象アプリケーション、すなわちAを除去する必要がある。このため、試験を行うたびに組み込み装置内記憶装置の書き換えのための一連の作業、すなわちソースコードからのAの除去、ビルド、組み込み装置記憶装置用イメージ作成、転送と、組み込み装置の再起動が必要である。また、試験を終了する場合には逆の手順でAを再び組み込む必要があり、手間が掛かるのと同時に作業ミスによる不具合が混入するリスクもあるといった問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、試験開始、終了、または試験設定の変更時であっても組み込み装置内の記憶装置のプログラムの書き換え等の作業を不要とすることのできる組み込み装置ソフトウェア試験装置を得ることを目的とする。
この発明に係る組み込み装置ソフトウェア試験装置は、アプリケーション実行環境を備えると共に、複数のアプリケーション間のデータ通信を通信ミドルウェア実行部が管理する組み込み装置と、アプリケーション実行環境および通信ミドルウェア実行部の動作を模擬するソフトウェアが動作するコンピュータ端末とが、通信可能に接続されたソフトウェア試験装置であって、組み込み装置とコンピュータ端末の通信ミドルウェア実行部は、アプリケーションを識別するアプリケーションIDと、アプリケーションが動作する装置である組み込み装置とコンピュータ端末を識別する装置IDとを、一対多の関係を許容して示す宛先対応表を記憶する宛先記憶部と、アプリケーション間通信が発生した場合、その通信データの送信先アプリケーションIDに基づいて宛先記憶部を参照し、送信先アプリケーションIDに対応した装置IDを判定し、装置IDの送信先装置に対する通信データを送出する宛先判定部と、アプリケーションIDと装置IDとを、一対一の関係に限定して示す装置対応表を記憶する実行装置記憶部と、宛先判定部から送出された通信データの装置IDと、通信データの送信先アプリケーションIDに対応した装置対応表における装置IDとが一致しない場合、通信データを遮断する通信遮断部と、他の装置から送信された通信データを受信するデータ受信部と、通信遮断部を介して出力される通信データの装置IDに基づいて、装置IDを有する装置へ通信データを送信すると共に、データ受信部で受信された通信データを自装置の該当するアプリケーションに配送するデータ送信部とを備えたものである。
この発明の組み込み装置ソフトウェア試験装置は、試験対象アプリケーションをどの装置上で動作させるかをアプリケーション実行装置記憶部で管理し、送信または受信する通信データと照合することで、そのアプリケーションの動作するべき装置上以外では通信を遮断するようにしたので、試験開始、終了、または試験設定の変更時であっても組み込み装置内の記憶装置のプログラムの書き換え等の作業を不要とすることができる。
本発明の実施の形態1による組み込み装置ソフトウェア試験装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1の組み込み装置ソフトウェア試験装置における宛先対応表と装置対応表とを示す説明図である。 本発明の実施の形態1の組み込み装置ソフトウェア試験装置における通信データの構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態1の組み込み装置ソフトウェア試験装置における宛先判定部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の組み込み装置ソフトウェア試験装置における通信遮断部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2による組み込み装置ソフトウェア試験装置を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置における宛先対応表の同期前と同期後の状態の例を示す説明図である。 本発明の実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置における装置対応表の同期前と同期後の状態の例を示す説明図である。 本発明の実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置における宛先対応表の同期処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置における装置対応表の同期処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による組み込み装置ソフトウェア試験装置を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態4による組み込み装置ソフトウェア試験装置を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態4の組み込み装置ソフトウェア試験装置におけるマスタ装置の接続を検出するための回路の例を示す構成図である。 本発明の実施の形態4の組み込み装置ソフトウェア試験装置における組み込み装置群とコンピュータ端末間での宛先対応表と装置対応表の同期処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による組み込み装置ソフトウェア試験装置の構成を示す機能ブロック図である。
図示のように、組み込み装置ソフトウェア試験装置は、組み込み装置100とコンピュータ端末200と装置間接続装置300とを備えている。
組み込み装置100にはアプリケーション実行環境が備わっている。アプリケーション実行環境とは、例えばCPU(Central Processing Unit)101が搭載され、またオペレーティングシステム102が稼動している環境を指す。ここでオペレーティングシステム102とは、CPU処理時間やメモリ、入出力装置などのリソースを管理する基本ソフトウェアとその実行部を含むものとする。なお、オペレーティングシステム102の代わりに、例えばモニタプログラムを用いることでその機能を実現してもよい。オペレーティングシステム102上では、アプリケーションAを実行するアプリケーションA実行部103、アプリケーションBを実行するアプリケーションB実行部104、アプリケーションCを実行するアプリケーションC実行部105と、組み込み装置100に内蔵されたハードウェア106を駆動するデバイスドライバ107が稼動している。
ここで、アプリケーションとは、アプリケーション実行環境の機能を使用し、組み込み装置の提供する機能を実現するソフトウェアである。また、デバイスドライバとは、組み込み装置に搭載された、CPU101以外のハードウェア106、例えば表示照明装置や光学ディスク装置といった付加的装置について、CPU101から容易に操作できる機能を提供するためのソフトウェアとその実行部である。オペレーティングシステム102上には通信ミドルウェアを実行する通信ミドルウェア実行部108が稼動しており、この通信ミドルウェア実行部108を介することで各アプリケーションA実行部103〜アプリケーションC実行部105とデバイスドライバ106は互いに通信を送受信して連携することで、組み込み装置100がユーザに提供する各機能を実現している。
また、コンピュータ端末200にも、CPU201、オペレーティングシステム202、アプリケーションA実行部203と通信ミドルウェア実行部204とが備えられている。ここで、オペレーティングシステム202は、コンピュータ端末200に搭載されたCPU201上で実行でき、かつ組み込み装置100のオペレーティングシステム102と共通のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を有している。これにより、例えば組み込み装置100のCPU101とコンピュータ端末200のCPU201とでアーキテクチャ等が異なっていたとしても、アプリケーションを変更無くビルド、実行できるものとする。従って、アプリケーションA実行部203と通信ミドルウェア実行部204は、組み込み装置100のもの(アプリケーションA実行部103、通信ミドルウェア実行部108)と同一のソースコードからビルドされるものとする。ここで、例えば入力としてアプリケーションA実行部103と同一のAPIを使用し、かつその出力結果も同一であれば、アプリケーションA実行部203は、アプリケーションA実行部103をビルドしたものと異なるソースコードからビルドされたものであってもよい。
また、組み込み装置100とコンピュータ端末200は、両者を接続する装置間接続装置300によって互いに通信可能なように接続されており、その各装置での接続点はそれぞれ通信ミドルウェア実行部108,204となっている。装置間接続装置300は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のシリアル通信バスやLAN(Local Area Network)、CAN(Controller Area Network)等複数の情報処理装置を接続する通信手段を称するものである。LAN等ネットワーク接続機器を用いてネットワーク経由で接続してもよい。この場合、組み込み装置100とコンピュータ端末200は、必ずしも近接して配置されるのではなく、相互に隔離して運用することが可能となる。
通信ミドルウェア実行部108と通信ミドルウェア実行部204は、それぞれ宛先記憶部109,205、宛先判定部110,206、アプリケーション実行装置記憶部111,207、通信遮断部112,208、データ送信部113,209、データ受信部114,210を備えている。
宛先記憶部109,205は、アプリケーションの識別情報であるアプリケーションIDと、アプリケーションが動作する装置の装置IDとを関連付ける宛先対応表を保持している。この宛先対応表の例を図2中の(a)に示す。同一のアプリケーションが複数の装置上で動作することがあるため、宛先対応表はアプリケーションIDと装置IDは一対多の関係を保持できるものである必要がある。
宛先判定部110,206は、いずれかのアプリケーション実行部からデータ通信要求が発生した場合、その通信データから送信先アプリケーションの情報を取得し、宛先記憶部109,205を参照して、送信先装置を特定し、その送信先装置に対して通信データを送信する機能を有している。
アプリケーション実行装置記憶部111,207は、アプリケーションIDと装置IDとの関係を示す装置対応表を保持しているが、宛先記憶部109,205における宛先対応表とは異なり、図2(b)に示すように、アプリケーションIDと装置IDとが一対一の関係となっている。
通信遮断部112,208は、宛先判定部110,206から送出された通信データに対して、アプリケーション実行装置記憶部111,207を参照して、その通信データの送信先装置を判定し、当該判定結果に基づいて、通信データを遮断するか否かを判定する処理部である。
データ送信部113,209は、通信遮断部112,208を介して出力される通信データの送信先装置IDに基づいて、その送信先装置IDを有する装置へ通信データを送信すると共に、データ受信部114,210で受信された通信データを自装置の該当するアプリケーションに配送する処理部である。データ受信部114,210は、装置間接続装置300を介して他の装置から送信された通信データを受信し、これをデータ送信部113,209に出力する処理部である。
なお、通信ミドルウェア実行部108,204における宛先判定部110,206、通信遮断部112,208、データ送信部113,209、データ受信部114,210は、それぞれの機能に対応したプログラムをCPU101,201が実行することによって実現されている。
次に、実施の形態1のソフトウェア試験装置の動作について説明する。なお、説明の一例として、最初に、組み込み装置100側からアプリケーション通信が発生した場合の動作について説明する。
通信ミドルウェア実行部108は、通信データの到来に従って次のような手順で通信処理を行う。まず、アプリケーションA実行部103〜アプリケーションC実行部105やデバイスドライバ107からの通信データは宛先判定部110へと入力される。通信データは、図3に示すような構造であり、そのヘッダ領域には送信元アプリケーションを表すID番号と、送信先アプリケーションを表すID番号と、送信先装置を表すID番号とをそれぞれ格納する領域が含まれる。残りのヘッダ領域には、本体領域のサイズが格納され、後に格納されるデータ本体を読み出す際に用いられる。ヘッダ部分の後には、本体領域が配置される。本体領域に、通信データであるデータ本体が格納される。
宛先判定部110は、図4に示すフローチャートに従って、通信データの宛先を判定する。まず、通信データから送信先アプリケーションIDを取得し(ステップST400)、通信データヘッダ中の送信先アプリケーションIDをキーとして、宛先記憶部109に対して問い合わせを行い、送信先装置IDのリストを取得する(ステップST401)。なお、このリストは上述したように、アプリケーションIDと装置IDとが一対多の関係を許容するようになっている。ステップST401で取得した送信先装置IDについては、通信データヘッダ内に予約された送信先装置IDを保持する領域へと書き込むことで送信先装置を設定する。このとき、送信先アプリケーションIDに対応する装置IDが複数存在するか否かを判定し(ステップST402)、複数存在した場合は、送信データを装置IDの数だけコピーし(ステップST403)、それぞれに対して送信先装置の装置IDを設定する(ステップST404)。
その後、通信データは通信遮断部112へ送られる。通信遮断部112は、図5に示すフローチャートに従って不必要な通信データを遮断する。ステップST500で通信データヘッダから送信先アプリケーションIDを取得した通信遮断部112は、アプリケーション実行装置記憶部111を参照して、通信データヘッダ内の送信先アプリケーションIDから、送信先装置の装置IDを取得する(ステップST501)。ここで、図2の(b)に例を示す通り、アプリケーション実行装置記憶部111で保持しているアプリケーションIDと装置IDとの装置対応表は、宛先記憶部109の宛先対応表とは異なり、一対一の関係にある。取得された装置IDと、通信データヘッダ内の送信先装置IDを比較し(ステップST502)、一致する場合にはデータ送信部113へと送る。一方、不一致の場合にはその場で当該通信データを破棄する(ステップST503)。
宛先判定部110と通信遮断部112によって判定に用いられる宛先記憶部109の宛先対応表とアプリケーション実行装置記憶部111の装置対応表は、組み込み装置100とコンピュータ端末200の間で正しく通信を行うためには、両装置で同期を取るように設定する必要がある。これら対応表の設定を行う方法としては、例えば対応表が保持する情報を記述したファイルを用意して1対のコピーを用意しておき、試験操作を行う者が組み込み装置100とコンピュータ端末200にそれぞれコピーを配置し、該コピーをそれぞれの装置の宛先記憶部109,205とアプリケーション実行装置記憶部111,207が参照する、という方法で設定と同期を行ってもよい。
データ送信部113では、まず到来した通信データについてヘッダ内の送信先装置IDを参照する。送信先装置IDが自分自身を指す場合は、次にヘッダ内の送信先アプリケーションIDを参照することで宛先アプリケーションを同定し、当該アプリケーションへの送信操作を行うことで通信を完了する。一方、送信先装置IDが他装置、すなわちコンピュータ端末200である場合は、装置間接続装置300を使ってデータを装置外へ送信する。
コンピュータ端末200内の通信ミドルウェア実行部204は、装置間接続装置300が接続しており、組み込み装置100からの通信を伝達する。到来したデータはデータ受信部210によって受信される。受信されたデータはデータ送信部209へ入力され、上記の手順に従って目的のアプリケーションへと配送される。
逆方向の通信である、コンピュータ端末200から組み込み装置100への経路は、上記方法と、宛先装置が異なることを除いてはまったく同一である。これは、コンピュータ端末200の通信ミドルウェア実行部204は、組み込み装置100の通信ミドルウェア実行部108と同一のソースコードからビルドされ、従って同一の機能を持っていることから実現できる。
本実施の形態によって、試験対象アプリケーションをどの装置上で動作させるかをアプリケーション実行装置記憶部111,207で管理し、送信または受信する通信と照合することで、試験対象アプリケーションの動作するべき装置上以外では通信を遮断することが可能になる。例えば、試験対象アプリケーションAをコンピュータ端末200上でのみ有効としたい場合には、アプリケーション実行装置記憶部111,207でAに対応するデータ組の装置IDを、コンピュータ端末200を表すものに変更するだけで、組み込み装置100側のAはメモリ上に存在して動作し続けた状態のまま、Aに宛てた、またはAから発せられる通信は通信遮断部112,208にて遮断され、従ってシステムから分離される。また、組み込み装置100のAをシステムに復帰することもアプリケーション実行装置記憶部111,207の装置ID設定を組み込み装置100のものに戻すのみで可能である。
これにより、すべての装置上で、そのアプリケーションがメモリ上に存在して動作し続けた状態のまま、目的の装置上の試験対象アプリケーション以外はシステムから分離し、また再びシステムに復帰することを、プログラム書き換えをすることなく実現することができる。例えば、ソフトウェア試験開始、終了、または試験設定の変更時に従来必要であった、アプリケーション入れ替えに伴うソフトウェア再ビルド作業や組み込み装置内ソフトウェア記憶装置の書き換え作業は不要になる。
以上説明したように、実施の形態1の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、アプリケーション実行環境を備えると共に、複数のアプリケーション間のデータ通信を通信ミドルウェア実行部が管理する組み込み装置と、アプリケーション実行環境および通信ミドルウェア実行部の動作を模擬するソフトウェアが動作するコンピュータ端末とが、通信可能に接続されたソフトウェア試験装置であって、組み込み装置とコンピュータ端末の通信ミドルウェア実行部は、アプリケーションを識別するアプリケーションIDと、アプリケーションが動作する装置である組み込み装置とコンピュータ端末を識別する装置IDとを、一対多の関係を許容して示す宛先対応表を記憶する宛先記憶部と、アプリケーション間通信が発生した場合、その通信データの送信先アプリケーションIDに基づいて宛先記憶部を参照し、送信先アプリケーションIDに対応した装置IDを判定し、装置IDの送信先装置に対する通信データを送出する宛先判定部と、アプリケーションIDと装置IDとを、一対一の関係に限定して示す装置対応表を記憶する実行装置記憶部と、宛先判定部から送出された通信データの装置IDと、通信データの送信先アプリケーションIDに対応した装置対応表における装置IDとが一致しない場合、通信データを遮断する通信遮断部と、他の装置から送信された通信データを受信するデータ受信部と、通信遮断部を介して出力される通信データの装置IDに基づいて、装置IDを有する装置へ通信データを送信すると共に、データ受信部で受信された通信データを自装置の該当するアプリケーションに配送するデータ送信部とを備えたので、試験開始、終了、または試験設定の変更時であっても組み込み装置内の記憶装置のプログラムの書き換え等の作業を不要とすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、宛先記憶部109,205とアプリケーション実行装置記憶部111,207の設定は、組み込み装置100とコンピュータ端末200で独立であり、これら記憶部の設定を行ったり変更したりする際には、操作を行う者が注意して両者の設定が矛盾しないようにする必要がある。実施の形態2は、装置間接続装置300による接続を自動的に検知し、接続が検知された場合には両装置間で同期を取る機能を実現する。
図6に本実施の形態のソフトウェア試験装置の機能ブロック図を示す。本実施の形態では、通信ミドルウェア実行部108a,204aのそれぞれが、実施の形態1の宛先記憶部109,205に代えて宛先記憶制御部109a,205aを、また、アプリケーション実行装置記憶部111,207に代えてアプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aを備え、かつ、接続検知受信部115,211を備え、また、装置間接続装置300aが制御部301を備えると共に、組み込み装置100aとコンピュータ端末200a間に装置間接続装置300aを介した通信経路302,303が追加されている。
装置間接続装置300aの制御部301は、組み込み装置100aとコンピュータ端末200aとが接続された場合にこれを検知し、接続情報を接続検知受信部115,211に送出する制御部である。接続検知受信部115,211は、制御部301からの接続情報を受けて宛先記憶制御部109a,205aとアプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aとに、同期開始を示す情報を送出する処理部である。宛先記憶制御部109a,205aは、実施の形態1における宛先記憶部109,205と同様の宛先対応表の情報を備えると共に、接続検知受信部115,211から同期要求を受けた場合は、自身の宛先対応表の情報を通信経路302,303を介して他の装置の宛先記憶制御部205a,109aに送信する共に、他の装置の宛先記憶制御部205a,109aから宛先対応表のデータを受信した場合に自身の宛先対応表に反映させるよう構成されている。
その他の構成については、図1に示した構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。なお、組み込み装置100aとコンピュータ端末200aにおけるCPU101,201とオペレーティングシステム102,202の図示は省略している。
次に、実施の形態2の動作について実施の形態1とは異なる動作を中心に説明する。
装置間接続装置300aにより接続する以前の組み込み装置100aとコンピュータ端末200a内の宛先記憶制御部109a,205aとアプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aは、各装置に元々存在している宛先アプリケーションに関する情報のみを保持している。例えば、図7の701に示すように、組み込み装置100aにおける宛先記憶制御部109aは、アプリケーションA,B,CそれぞれのアプリケーションIDを保持し、かつその装置IDはすべて組み込み装置100aを表すものである。また、図7の702に示すように、コンピュータ端末200aの宛先記憶制御部205aには、アプリケーションAのIDとコンピュータ端末200aのIDの対応のみが記憶されている。同様に、図8の801,802に示すように、組み込み装置100aにおけるアプリケーション実行装置記憶制御部111aの情報は宛先記憶制御部109aと同様の情報が、また、コンピュータ端末200aにおけるアプリケーション実行装置記憶制御部207aの情報は宛先記憶制御部205aと同様の情報が保持されている。
コンピュータ端末200aの接続は、装置間接続装置300aの制御部301によって検知される。制御部301が接続を検知する方法としては、例えば、装置間接続装置300aとしてUSB接続によるシリアル通信装置を用いる場合、USBコネクタを差し込むことで装置間接続装置300aへと電源供給が開始され、これをきっかけとして装置間接続装置300aを制御する制御部301がリセットされるようにすることは、例えばUSBのプラグアンドプレイ機能を用いれば可能である。制御部301はマイクロコンピュータ等を内蔵し、USB規格を満たすようなデータ通信を実現するプログラムが稼動しているものとする。リセット直後、接続を行った旨伝達する信号をコンピュータ端末200a側へ送信するよう制御部301をプログラムしておく。この信号を接続検知受信部211で受信できるようにしておく。これにより、USBコネクタを差し込むことで接続を検知することが実現される。
装置間接続装置300aの制御部301からの接続信号は、コンピュータ端末200aの通信ミドルウェア実行部204aにおける接続検知受信部211によって受信される。なお、組み込み装置100aの通信ミドルウェア実行部108aにも接続検知受信部115は存在しているものの、本実施の形態では用いられない。従って、図6中では破線にて示してある。接続検知受信部211は、接続信号を受信後、宛先記憶制御部205a、アプリケーション実行装置記憶制御部207aへと同期開始を伝達する。具体的な同期開始の伝達方法としては、例えば、各記憶制御部205a,207aを構成するプログラムに同期開始を伝えるための関数をそれぞれ用意し、これを呼び出すことで行う。
同期開始伝達を受けた宛先記憶制御部205aとアプリケーション実行装置記憶制御部207aは、自身が保持する情報を、装置間接続装置300aに用意される通信経路302,303を介して組み込み装置100aの宛先記憶制御部109aとアプリケーション実行装置記憶制御部111aへ送出する。これらの記憶制御部109a,111aが情報を受信すると、予め定められた手順に従って両者を同期する。
図9は、宛先記憶制御部109aにおける同期の手順を示すフローチャートである。
宛先記憶制御部109aは、コンピュータ端末200aから宛先対応表を受信(ステップST900)した後、組み込み装置100aの宛先対応表内の項目それぞれについて宛先アプリケーションが互いに存在するか調べる(ステップST901)。もし、両方の対応表に同一の宛先アプリケーションが存在する場合、そのアプリケーションの装置IDとしてコンピュータ端末のIDを追加して、そのアプリケーションの装置IDとして両方の装置を指すようにする(ステップST902)。一方、片方のみの場合は対応表を変更しない。これを組み込み装置の対応表の項目分繰り返して(ステップST901〜ステップST903)、対応表を更新する。次に、更新された宛先対応表を装置間接続装置300a内の通信経路302を使用して、コンピュータ端末200aの宛先記憶制御部205aへ送信する(ステップST904)。最後に、コンピュータ端末200aの宛先記憶制御部205aは、受信した対応表で保持する情報を書き換える。図7の703に、上記の同期手順によって宛先対応表が更新された結果を示す。
アプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aによって保持される対応表もほぼ同様の手順で同期される。図10に同期手順の例を表すフローチャートを示す。宛先記憶制御部109a,205aの同期手順との違いは、両方の対応表に同じアプリケーションが存在している場合において、コンピュータ端末200aの装置IDを優先して置き換え、対応表の一対一関係を維持する部分が異なる。すなわち、コンピュータ端末200aのアプリケーション実行装置記憶制御部207aから装置対応表を受信(ステップST1000)し、宛先アプリケーションIDが両方の対応表に存在した場合(ステップST1001)は、アプリケーションIDに対する宛先装置IDとしてコンピュータ端末200aのIDのみを設定する(ステップST1002)。そして、この動作を装置対応表に存在する項目の分だけ繰り返し(ステップST1001〜ステップST1003)、更新された装置対応表をコンピュータ端末200a側へ送信する(ステップST1004)。図8の803に、上記の同期手順によってアプリケーション実行位置対応表が更新された結果を示す。
なお、上記アプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aの同期手順において、コンピュータ端末200aを優先して置き換える部分は、例えば組み込み装置100aを優先して置き換える方式や、後から接続した装置を優先して置き換える方式をとってもよい。
本実施の形態によって、組み込み装置100aとコンピュータ端末200aの接続を自動的に検知し、接続が検知された場合にはもう一方の装置の宛先記憶制御部109a,205aおよびアプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aと同期を取ることが可能になる。これにより、実施の形態1において必要であった、組み込み装置100とコンピュータ装置200間で宛先や装置情報を試験者が管理することが必要なくなる。例えば、実施の形態2ではコンピュータ端末200aを接続するだけで、宛先設定等が自動的になされるため、容易に試験を開始することができ、かつ設定の間違いによる不具合が発生しなくなる。
以上説明したように、実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、通信ミドルウェア実行部は、他の装置との接続を検知したことを示す接続検知情報を受信する接続検知受信部を備えると共に、実施の形態1の宛先記憶部に代えて、アプリケーションを識別するアプリケーションIDと、アプリケーションが動作する装置である組み込み装置とコンピュータ端末を識別する装置IDとを、一対多の関係を許容して示す宛先対応表を記憶すると共に、接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、他の装置から宛先対応表を取得して、他の装置と自装置の両方の宛先対応表のアプリケーションIDと装置IDの関係を含む宛先対応表として更新し、一方、他の装置から更新された宛先対応表を受信した場合は、自装置の宛先対応表を受信した宛先対応表で更新する宛先記憶制御部を備え、かつ、実施の形態1のアプリケーション実行装置記憶部に代えて、アプリケーションIDと装置IDとを、一対一の関係に限定して示す装置対応表を記憶すると共に、接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、他の装置から装置対応表を取得して、他の装置と自装置の両方の装置対応表のアプリケーションIDと装置IDの関係を含む装置対応表として更新し、かつ、両方の装置対応表で同一のアプリケーションIDに対応した装置IDが異なっていた場合は、予め定めた装置IDとして装置対応表を更新し、一方、他の装置から更新された装置対応表を受信した場合は、自装置の装置対応表を受信した装置対応表で更新するアプリケーション実行装置記憶制御部を備えたので、組み込み装置とコンピュータ装置間で宛先や装置情報を試験者が管理することが必要なくなり、試験者の負担を軽減することができる。例えば、コンピュータ端末を接続するだけで、宛先設定等が自動的になされるため、容易に試験を開始することができ、かつ設定の間違いによる不具合の発生を防止することができる。
また、実施の形態2の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、アプリケーション実行装置記憶制御部は、両方の装置対応表で同一のアプリケーションIDに対応した装置IDが異なっていた場合、予め定めた装置IDとして、コンピュータ端末の装置IDを優先、組み込み装置の装置IDを優先、コンピュータ端末と組み込み装置とを装置間接続装置で接続する場合に装置間接続装置に後から接続された装置の装置IDを優先、のうち少なくとも一つ選択して装置IDを決定するようにしたので、試験対象アプリケーションをどの装置上で動作させるかを容易に決定、変更することができる。
実施の形態3.
複数の組み込み装置をネットワーク接続し、ネットワークを介したデータ通信を管理する通信ミドルウェアを用いて相互に通信を行い、それぞれの組み込み装置上で動作するアプリケーションにより目的の処理を連携して行う組み込み装置分散システムがある。このような分散システムにも、実施の形態1で示したソフトウェア試験装置を適用することが可能である。図11にその構成図を示す。
本実施の形態を構成する組み込み装置の数は、1つ以上あればよい。例えば図11では、組み込み装置(A)100、組み込み装置(B)400と、組み込み装置(C)500の3つの組み込み装置から構成されている。なお、組み込み装置(A)100は、実施の形態1,2における組み込み装置100である。組み込み装置(B)400や組み込み装置(C)500は、それぞれアプリケーション実行環境を持ち、共通のアプリケーションを実行できる。例えば、CPU101,401,501のアーキテクチャやその他のハードウェア構成は互いに異なってもよいが、各組み込み装置は、それぞれのCPU用にビルドされたオペレーティングシステム102,402,502が動作しており、同じAPIを備える等、共通のアプリケーション実行機能を持つ。それぞれの組み込み装置上では同じソースコードから各CPU用にビルドされた通信ミドルウェア実行部108,403,503を備えている。これら通信ミドルウェア実行部108,403,503は、実施の形態1における通信ミドルウェア実行部108と同様の構成を有している。また、通信ミドルウェア実行部108,403,503同士は、装置間接続装置300bを用いて互いに通信する機能を有している。
装置間接続装置300bは、複数の装置が接続可能であり、また互いの通信を分配する機能を持っている。この機能は、例えば装置間接続装置300bとしてUSBを用いる場合はUSBハブ装置を用いて実現することができる。
コンピュータ端末200を、装置間接続装置300bによって組み込み装置分散システムに接続することで、ソフトウェア試験装置を構成する。その後、試験者が各通信ミドルウェアの宛先設定を設定することでソフトウェア試験を開始する。
本実施の形態によって、コンピュータ端末200を、複数の組み込み装置群からなる分散システムに接続することが可能になる。通信ミドルウェアの通信分配を設定することで試験対象アプリケーションへ向けた通信をコンピュータ端末200へ、または試験対象アプリケーションから他アプリケーションへ向けた通信を組み込み装置100,400,500へ送受信するように設定すれば、アプリケーション群の連携動作を保ちつつ、試験対象アプリケーションの試験をコンピュータ端末200から操作することができる。
以上説明したように、実施の形態3の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、組み込み装置を複数設けると共に、複数の組み込み装置とコンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備えたので、通信ミドルウェアの通信分配を設定することで試験対象アプリケーションへ向けた通信をコンピュータ端末へ、または試験対象アプリケーションから他アプリケーションへ向けた通信を組み込み装置へ送受信するように設定すれば、アプリケーション群の連携動作を保ちつつ、試験対象アプリケーションの試験をコンピュータ端末から操作することができる。
実施の形態4.
実施の形態1で示したような組み込み装置分散システムに対するソフトウェア試験装置では、使用前に宛先記憶部やアプリケーション実行装置記憶部の設定を行う必要があった。実施の形態3では、組み込み装置の数が増加したため、この設定に更に手間が掛かることになる。そこで、本実施の形態は、実施の形態2で示した接続の検知と設定同期の自動化を分散システムにおいても実現するものである。
本実施の形態では、実施の形態2における、同期手順においてコンピュータ端末の装置IDを優先して置き換える部分は、例えば先に装置間接続装置を接続した側をスレーブ装置、後から接続した側をマスタ装置として、後から接続した装置を順次マスタ装置として認識し、マスタ装置の装置IDを優先して採用する、という同期手順をとる。
図12に、組み込み装置100a,400a,500aからなる組み込み装置分散システムにコンピュータ端末200bを接続することで構成したソフトウェア試験装置に、自動同期機能を付加した構成図を示す。
本実施の形態を実現するには、次々と接続される装置の接続を検出する必要がある。図12に示す構成を実際に作成する場合、例えば、最初に組み込み装置(B)400aに装置間接続装置300cを接続し、次いで組み込み装置(C)500b、組み込み装置(A)100bを接続し、最後にコンピュータ端末200bを接続する。従って、実施の形態2と異なり、装置間接続装置300cに対してすでに電源供給がある状態で他装置(組み込み装置(C)500b、組み込み装置100bやコンピュータ端末200b)の接続を検出する機能が必要である。このため装置間接続装置300cに接続検知部304を設置する。
具体的に接続検知部304の機能は、例えば図13に示すような回路を用いれば実現できる。他装置を接続するコネクタと、装置間接続装置300cの電源c1の間の電源線には、ダイオードc2を用意することで、装置間接続装置300c側の電源c1と電気的に分離しておく。これにより他装置の接続前には電源ターミナルc3と接地ターミナルc4の間はオープンになるが、その間の電圧を、電圧検出装置c5を用いてモニタしておく。その後他装置が接続されると、モニタ電圧が上昇するので、これを制御部301に通知すればよい。モニタ電圧上昇が起きた後、制御部301のマイクロコンピュータによって、新たに接続した装置をマスタ装置として記憶する。これにより、後から接続した装置を順にマスタ装置として認識することができる。
また、実施の形態4では通信ミドルウェア実行部108b,204bは、それぞれ接続装置記憶制御部116,212を備えている。これらの接続装置記憶制御部116,212は、組み込み装置分散システムに属する全ての装置の装置IDを保持するものであり、
接続検知受信部115,211からの同期要求を受けた場合、装置間接続装置300cに接続されている全ての装置の接続装置記憶制御部116,212の同期を行うよう構成されている。その他の組み込み装置(A)100bとコンピュータ端末200bの構成は実施の形態2における組み込み装置100aとコンピュータ端末200aと同様であるため、ここでの説明は省略する。
図14に、本実施の形態における同期手順について示す。最初に組み込み装置(B)400と組み込み装置(C)500が接続されているところへ、組み込み装置100が接続され、マスタ装置となっている状態であったとする。そこへ、コンピュータ端末200を接続すると、装置間接続装置300c内の接続検知部304により、上記した方法で接続を検知する(ステップST1400)。接続検知部304は制御部301へ通知する。制御部301は、現時点でマスタ装置として記憶している組み込み装置100bに対して、新たに接続があった旨通知する(ステップST1401)。通知は、組み込み装置100bの通信ミドルウェア実行部108内部に設置する接続検知受信部115によって受信される(ステップST1402)。なお、コンピュータ端末200bの通信ミドルウェア実行部204にも接続検知受信部211は存在しているが、今回の接続に伴う同期処理には用いられない。通知受信後、接続検知受信部115は接続装置記憶制御部116に通知を転送する。
通知を受けた接続装置記憶制御部116は、新たに接続されたコンピュータ端末200bの通信ミドルウェア実行部204内部の接続装置記憶制御部212へ自身が保持する装置IDリストを送信する(ステップST1403)。装置間接続装置300cには、装置IDリストを送信するための通信経路305を準備しておく。
リストを受信した接続装置記憶制御部212は、受信リストに対して自装置のIDを追加した上で自身の情報を書き換える(ステップST1404)。その後、接続装置記憶制御部212に存在する装置IDの装置に対して、接続装置記憶制御部212の同期(ステップST1405)、宛先記憶制御部205aおよびアプリケーション実行装置記憶制御部207aの同期(ステップST1406)を行い、これを接続装置記憶制御部212に存在する装置IDの分だけ繰り返す(ステップST1407)ことで、分散システムを構成する全ての装置と同期処理を行う。
組み込み装置100bや組み込み装置400b,500bの接続装置記憶制御部116に対する同期(ステップST1405a,ST1405b)は、対象を上書きする方法で行われる。コンピュータ端末200bにおける宛先記憶制御部205aおよびアプリケーション実行装置記憶制御部207aと、各組み込み装置100b,400b,500b内の宛先記憶制御部109aおよびアプリケーション実行装置記憶制御部111aの同期(ステップST1406a,ST1406b)については、実施の形態2に記述した方法で行われる。ただし、本実施の形態では、コンピュータ端末200b側の宛先記憶制御部205aとアプリケーション実行装置記憶制御部207aで宛先対応表と装置対応表を更新し、この更新した宛先対応表と装置対応表を組み込み装置100b,400b,500b側に送信して同期を行う。最後に、接続装置記憶制御部212は、装置間接続装置300cの制御部301に対して、コンピュータ端末200をマスタ装置として記憶するよう通知を行う(ステップST1408)。通知を受信した装置間接続装置300cの制御部301はマスタ装置IDを更新し(ステップST1409)、同期処理を完了する。
本実施の形態によって、実施の形態3に記述したような組み込み装置分散システムに対して、新たに組み込み装置100b,400b,500b、またはコンピュータ端末200bが接続されたことを検知し、その装置のアプリケーション実行装置記憶制御部111a,207aを優先し、他の装置群と同期を取る機能が実現可能になる。これにより、実施の形態3において必要であった、分散システムを構成する装置間で宛先や装置情報を試験者が管理することが必要なくなる。例えば、コンピュータ端末200bを接続するだけで、宛先設定等が全装置の通信ミドルウェアに対して自動的になされるため、容易に試験を開始することができる。また、複数の装置に対して設定を行うために特に発生しやすかった設定間違いによる不具合の発生を防止することができる。
なお、上記例では、後から接続した装置を順次マスタ装置として認識し、マスタ装置の装置IDを優先して採用する、という同期手順としたが、マスタ装置の決定方法等、これ以外の手順を用いて同期を行うようにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態4の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、組み込み装置を複数設けると共に、複数の組み込み装置とコンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備え、複数の組み込み装置とコンピュータ端末のうち、いずれか一つの装置をマスタ装置とし、マスタ装置の宛先記憶制御部およびアプリケーション実行装置記憶制御部は、接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、マスタ装置以外の装置からの宛先対応表および装置対応表と、自装置がそれまで保持していた宛先対応表および装置対応表との両方に宛先アプリケーションIDが存在するかを判定し、両方に存在した場合は、両方の装置の情報を宛先アプリケーションIDに結びつけて自装置の宛先対応表および装置対応表を更新すると共に、更新した宛先対応表および装置対応表をマスタ装置以外の装置に送信し、マスタ装置以外の装置の宛先記憶制御部とアプリケーション実行装置記憶制御部は、マスタ装置から受信した宛先対応表および装置対応表で自装置の宛先対応表および装置対応表を更新するようにしたので、分散システムを構成する装置間で宛先や装置情報を試験者が管理することが必要なくなり、試験者の負担を軽減することができる。例えば、コンピュータ端末を接続するだけで、宛先設定等が全装置の通信ミドルウェアに対して自動的になされるため、容易に試験を開始することができる。また、複数の装置に対して設定を行うために特に発生しやすかった設定間違いによる不具合の発生を防止することができる。
また、実施の形態4の組み込み装置ソフトウェア試験装置によれば、複数の組み込み装置とコンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備え、マスタ装置は、装置間接続装置に最後に接続された装置としたので、簡単な構成で確実にマスタ装置を決定することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
100,100a,100b 組み込み装置、101,201,401,501 CPU、102,202,402,502 オペレーティングシステム、103,203 アプリケーションA実行部、104 アプリケーションB実行部、105 アプリケーションC実行部、106 ハードウェア、107 デバイスドライバ、108,108a,108b,204,204a,204b 通信ミドルウェア実行部、109,205 宛先記憶部、109a,205a 宛先記憶制御部、110,206 宛先判定部、111,207 アプリケーション実行装置記憶部、111a,207a アプリケーション実行装置記憶制御部、112,208 通信遮断部、113,209 データ送信部、114,210 データ受信部、115,211 接続検知受信部、116,212 接続装置記憶制御部、200,200a,200b コンピュータ端末、300,300a,300b,300c 装置間接続装置、301 制御部、302,303,305 通信経路、304 接続検知部。400 組み込み装置(B)、500 組み込み装置(C)。

Claims (6)

  1. アプリケーション実行環境を備えると共に、複数のアプリケーション間のデータ通信を通信ミドルウェア実行部が管理する組み込み装置と、前記アプリケーション実行環境および前記通信ミドルウェア実行部の動作を模擬するソフトウェアが動作するコンピュータ端末とが、通信可能に接続された組み込み装置ソフトウェア試験装置であって、
    前記組み込み装置と前記コンピュータ端末の前記通信ミドルウェア実行部は、
    前記アプリケーションを識別するアプリケーションIDと、当該アプリケーションが動作する装置である前記組み込み装置と前記コンピュータ端末を識別する装置IDとを、一対多の関係を許容して示す宛先対応表を記憶する宛先記憶部と、
    アプリケーション間通信が発生した場合、その通信データの送信先アプリケーションIDに基づいて前記宛先記憶部を参照し、当該送信先アプリケーションIDに対応した装置IDを判定し、当該装置IDの送信先装置に対する前記通信データを送出する宛先判定部と、
    前記アプリケーションIDと前記装置IDとを、一対一の関係に限定して示す装置対応表を記憶する実行装置記憶部と、
    前記宛先判定部から送出された通信データの装置IDと、当該通信データの送信先アプリケーションIDに対応した前記装置対応表における装置IDとが一致しない場合、当該通信データを遮断する通信遮断部と、
    他の装置から送信された通信データを受信するデータ受信部と、
    前記通信遮断部を介して出力される通信データの装置IDに基づいて、当該装置IDを有する装置へ前記通信データを送信すると共に、前記データ受信部で受信された通信データを自装置の該当するアプリケーションに配送するデータ送信部とを備えた組み込み装置ソフトウェア試験装置。
  2. 通信ミドルウェア実行部は、
    他の装置との接続を検知したことを示す接続検知情報を受信する接続検知受信部を備えると共に、
    請求項1の宛先記憶部に代えて、
    前記アプリケーションを識別するアプリケーションIDと、当該アプリケーションが動作する装置である前記組み込み装置と前記コンピュータ端末を識別する装置IDとを、一対多の関係を許容して示す宛先対応表を記憶すると共に、前記接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、前記他の装置から前記宛先対応表を取得して、当該他の装置と自装置の両方の宛先対応表のアプリケーションIDと装置IDの関係を含む宛先対応表として更新し、一方、前記他の装置から当該更新された宛先対応表を受信した場合は、前記自装置の宛先対応表を前記受信した宛先対応表で更新する宛先記憶制御部を備え、
    かつ、
    請求項1のアプリケーション実行装置記憶部に代えて、
    前記アプリケーションIDと前記装置IDとを、一対一の関係に限定して示す装置対応表を記憶すると共に、前記接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、前記他の装置から前記装置対応表を取得して、当該他の装置と自装置の両方の装置対応表のアプリケーションIDと装置IDの関係を含む装置対応表として更新し、かつ、両方の装置対応表で同一のアプリケーションIDに対応した装置IDが異なっていた場合は、予め定めた装置IDとして当該装置対応表を更新し、一方、前記他の装置から当該更新された装置対応表を受信した場合は、前記自装置の装置対応表を前記受信した装置対応表で更新するアプリケーション実行装置記憶制御部を備えたことを特徴とする請求項1記載の組み込み装置ソフトウェア試験装置。
  3. 前記アプリケーション実行装置記憶制御部は、前記両方の装置対応表で同一のアプリケーションIDに対応した装置IDが異なっていた場合、予め定めた装置IDとして、前記コンピュータ端末の装置IDを優先、前記組み込み装置の装置IDを優先、前記コンピュータ端末と前記組み込み装置とを装置間接続装置で接続する場合に当該装置間接続装置に後から接続された装置の装置IDを優先、のうち少なくとも一つ選択して装置IDを決定することを特徴とする請求項2記載の組み込み装置ソフトウェア試験装置。
  4. 前記組み込み装置を複数設けると共に、当該複数の組み込み装置と前記コンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の組み込み装置ソフトウェア試験装置。
  5. 前記組み込み装置を複数設けると共に、当該複数の組み込み装置と前記コンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備え、
    前記複数の組み込み装置と前記コンピュータ端末のうち、いずれか一つの装置をマスタ装置とし、
    前記マスタ装置の前記宛先記憶制御部および前記アプリケーション実行装置記憶制御部は、前記接続検知受信部が接続検知情報を受信した場合、当該マスタ装置以外の装置からの宛先対応表および装置対応表と、自装置がそれまで保持していた宛先対応表および装置対応表との両方に宛先アプリケーションIDが存在するかを判定し、両方に存在した場合は、当該両方の装置の情報を当該宛先アプリケーションIDに結びつけて自装置の宛先対応表および装置対応表を更新すると共に、当該更新した宛先対応表および装置対応表を前記マスタ装置以外の装置に送信し、
    前記マスタ装置以外の装置の宛先記憶制御部とアプリケーション実行装置記憶制御部は、前記マスタ装置から受信した宛先対応表および装置対応表で自装置の宛先対応表および装置対応表を更新することを特徴とする請求項2記載の組み込み装置ソフトウェア試験装置。
  6. 前記複数の組み込み装置と前記コンピュータ端末とを互いに通信可能に接続する装置間接続装置を備え、前記マスタ装置は、当該装置間接続装置に最後に接続された装置であることを特徴とする請求項5記載の組み込み装置ソフトウェア試験装置。
JP2013088532A 2013-04-19 2013-04-19 組み込み装置ソフトウェア試験装置 Expired - Fee Related JP6000185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088532A JP6000185B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 組み込み装置ソフトウェア試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088532A JP6000185B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 組み込み装置ソフトウェア試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014211807A JP2014211807A (ja) 2014-11-13
JP6000185B2 true JP6000185B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=51931512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013088532A Expired - Fee Related JP6000185B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 組み込み装置ソフトウェア試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6000185B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2915640B2 (ja) * 1991-08-26 1999-07-05 株式会社日立製作所 タスク間インタフェ−ステストシステム
US20080154574A1 (en) * 2006-12-21 2008-06-26 Buechler Jodi A Application emulation on a non-production computer system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014211807A (ja) 2014-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5593856B2 (ja) 情報処理装置およびドライバ実行制御方法
JP4741304B2 (ja) データマイグレーション方法又はデータマイグレーションシステム
US9552265B2 (en) Information processing apparatus and storage system
JP2013142914A (ja) 情報処理装置
US10048978B2 (en) Apparatus and method for identifying a virtual machine having changeable settings
TWI659302B (zh) 硬碟監控系統
US20160299789A1 (en) Operation management method and operation management apparatus
US8972926B2 (en) Peer-to-peer sharing in integrated development environment
JP6000185B2 (ja) 組み込み装置ソフトウェア試験装置
JP4920567B2 (ja) 設備機器ネットワークシステムおよびデータアクセス制御方法
JP6025763B2 (ja) 組込み機器ソフトウェア開発試験装置
JP5868563B1 (ja) 分散型制御システム用制御機器及びユニット
CN115098301B (zh) 一种云原生场景下有状态应用的快照生成方法和系统
JP2010092336A (ja) ストレージシステム及び通信方法
US20130060986A1 (en) Integrated link calibration and multi-processor topology discovery
JP2009238113A (ja) 設計支援システム、設計支援方法、及び設計支援プログラム
US9654560B2 (en) Management system and method
US9246848B2 (en) Relay apparatus, storage system, and method of controlling relay apparatus
CH706996A1 (en) Operating unit with applications for operating production systems.
JP5464449B2 (ja) 障害によるリブートを考慮した処理部間の不整合検出方法並びに共有装置及びクラスタシステム
JP4483947B2 (ja) 入出力制御装置
JP2008146204A (ja) サービス管理システム、サービス管理装置およびサービス管理方法
US20130080669A1 (en) Dynamically Determining A Primary Or Slave Assignment Based On An Order Of Cable Connection Between Two Devices
JP4792361B2 (ja) 応答装置、応答方法及び応答プログラム
KR101353919B1 (ko) 알에스485 통신용 호스트,슬래이브 자동 전환시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6000185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees