JP5999988B2 - 差込みプラグの製造方法 - Google Patents
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Description
詳述すると、コードの導線が接続された栓刃を、熱可塑性樹脂で成形した中子を構成する第1中子及び第2中子のうち一方の第2中子に形成した栓刃挿通孔に挿通して隣り合う各栓刃を所定間隔に隔てられた状態に規制する。
この結果、コードの先端部より露出された複数の導線と、各導線のそれぞれに接続された栓刃との接続部間を確実に絶縁することができる。
詳述すると、コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された栓刃の基部と、アース線が接続された接地極の基端部とを覆うように、エラストマーと改良塩化ビニルとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて内層部を射出成形して、コードの先端部より露出された複数の導線と、該各導線のそれぞれに接続された栓刃との接続部間を、内層部により所定間隔に隔てられた状態に規制するとともに、栓刃の先端側が内層部の前端より前方側に向けて所定長さ突出された状態に支持する。
詳述すると、コードの導線が接続された栓刃を、熱可塑性樹脂で成形した中子を構成する第1中子及び第2中子のうち一方の第2中子に形成した栓刃挿通孔に挿通して隣り合う各栓刃を所定間隔に隔てられた状態に規制する。
また、プラグ本体を一つの熱可塑性樹脂にて射出成形するため、コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された複数の栓刃の基部とを同時に被覆することができる。
なお、プラグ本体を塩化ビニルのみで成形すれば、差込みプラグを安価に製造することができる。
また、改良塩化ビニルは、例えば塩化ビニルに対してエチレン系ポリマーと炭酸カルシウムとを所定量配合してなるコンパウンド等で構成することができる。
さらにまた、塩化ビニルは、例えばポリ塩化ビニル、塩化ビニルポリマー、塩化ビニルレジン、塩化ビニルホモポリマー等で構成することができる。
詳述すると、テープ状の絶縁体を、導線と栓刃とが接続された接続部に適宜数巻き付けて、該接続部全体を覆うように被覆した後、その接続部を覆う絶縁体の上から、該接続部及び絶縁体の全体を覆うように、前記熱可塑性樹脂にてプラグ本体を一体的に成形する。
この結果、導線と栓刃とが接続された接続部間を、熱可塑性樹脂とテープ状の絶縁体との相乗効果によって、より確実に絶縁することができる。
この発明によれば、導線と栓刃とが接続された接続部の接続強度を高めて、耐久性の向上を図ることができる。
この発明によれば、導線と栓刃とが接続された接続部の耐熱性を高めて、接続部間の絶縁性が発熱により低下することを防止できる。
なお、上述のマイカテープとガラスクロステープとを複合又は組み合わせて巻き付けてもよく、両テープの特性によって、接続強度と耐熱性の両方を向上させることができる。
図1は第1実施形態の差込みプラグ1Aの縦断側面図、図2は第1中子51の構成説明図、図3は第2中子52の構成説明図である。
第1実施形態の差込みプラグ1Aは、コード2に対して栓刃3,3及び接地極4を長手方向Aに向けて略真っ直ぐに接続したストレート型のプラグであって、プラグ本体1zの後端側に連設されるコード2と、プラグ本体1zの前端側に突設される一対の栓刃3,3及び接地極4と、栓刃3,3及び接地極4を支持する中子5と、コード2の先端部及び中子5を被覆する外皮6とを備えている。
なお、本実施形態において、栓刃3,3及び接地極4が突設された一方を前端側又は前方側、他方を後端側又は後方側として設定している。
図4はテープ状の絶縁体7の巻き付け状態を説明する説明図であって、図4(a)はガラスクロステープ7Aを巻き付けた状態の側面図、図4(b)はマイカテープ7Bを巻き付けた状態の側面図である。
結束バンド25は、後述する製造方法においてコード2の先端部が覆われるように外皮6を射出成形する際、外皮6の内部に埋め込まれる。
また、一対の嵌合孔52a,52aの下方には、栓刃3,3の形状に対応する一対の栓刃挿通孔52b,52bを長手方向Aに向けて穿設している。さらに、嵌合孔52a,52a間の中間部には、接地極4の形状に対応する丸形状の第2接地極挿通孔52cを長手方向Aに向けて穿設している。
つまり、第1中子51の嵌合部51aと第2中子52の嵌合孔52aとの嵌合により、第1中子51と第2中子52との相対位置が位置決めされるようになっている。
また、上述の位置決めによって、第1接地極挿通孔51bと第2接地極挿通孔52cが、図1に示すように連通し、連続した1つの接地極挿通孔53を形成するようになっている。
また、接地極4では、多角形状をなす部位が、他よりも厚肉に形成され、この厚肉部と他の部位とにより段差部41が形成されている。これにより、接地極4を接地極挿通孔53に挿通した時には、第1、第2接地極挿通孔51b,52cとの境界部と段差部41とが隙間無く嵌合し、その結果、接地極4の位置決めがなされるようになっている。
改良塩化ビニルで構成される内層部6Aは、後述する射出成形により、図1に示すように、中子5の後端より後方側に露出された、コード2(導線21)と栓刃3とを接続した接続部23と、コード2と接地極4とを接続した接続部24を被覆するように配設している。
また、塩化ビニルで構成される外層部6Bは、中子5の栓刃3及び接地極4が突設された前端面を除く外面と、中子5の後端より後方側に露出された内層部6Aと、内層部6Aの後端より後方側に露出されたコード2の先端側外周面とを覆うように射出成形している。
サーミスタ18は、栓刃3,3及び接地極4の略真ん中に配置され、第2中子52の後端側中央部に収容している。また、第2中子52の露出側前端面とサーミスタ18の検知側先端部との間は、露出側前端面の温度がサーミスタ18に対して直接的に熱伝導される肉厚に形成している。
なお、負荷装置は、例えば電気自動車に搭載されたバッテリー、あるいは、電子レンジ、トースター、電気機器等で構成することができる。
これにより、差込みプラグ1Aの前端面が所定温度以上に過熱されず、その過熱による発火等が起きることを防止できる。
図5は第1実施形態の差込みプラグ1Aの製造方法を説明する説明図であって、図5(a)はコード2と、栓刃3,3と、接地極4と、中子5とを組み付ける工程の説明図、図5(b)は外皮6の内層部6Aを射出成形する工程の説明図である。また、図6は第1実施形態の外皮6の外層部6Bを射出成形する工程の説明図である。
また、アース線22が接続された接地極4を、対応する接地極挿通孔53に挿通し、その基部を中子5の第1、第2中子51,52で支持する。
また、外皮6を射出成形することで、コード2と、栓刃3,3と、接地極4と、中子5とを隙間無く一体化することができる。
これにより、接続部間23を確実に絶縁することができるとともに、該接続部23間を絶縁性が得られる間隔に保ったまま一体的に組み付けることができる。
この結果、差込みプラグ1Aの内部においてトラッキングや炭化が起きることを防止できるとともに、耐トラッキング性、耐熱性に優れた差込みプラグ1Aを製造することができる。
また、ガラスクロステープ7Aの代わり、マイカテープ7Bを、コード2の導線21と栓刃3とが接続された接続部23に適宜数巻き付けて、該接続部23の全体を覆うように被覆してもよい。
この結果、コード2の導線21と栓刃3とが接続された接続部23の耐熱性を高めて、接続部23間の絶縁性が発熱により低下することを防止できる。
次に、図7を参照して、第2実施形態の差込みプラグ1Bを製造する製造方法について説明する。
図7は第2実施形態の差込みプラグ1Bを製造する製造方法の説明図であって、図7(a)はコード2と、栓刃3,3と、接地極4とを予め改良塩化ビニルで成形した中子型の内層部6Aに組み付ける工程の側面図、図7(b)は外皮6の外層部6Bを塩化ビニルで成形する成形工程の縦断側面図である。
なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
次に、図8を参照して、第3実施形態の差込みプラグ1Cを製造する製造方法について説明する。
図8は第3実施形態の差込みプラグ1Cを製造する製造方法の説明図であって、図8(a)はコード2と、栓刃3,3と、接地極4と、中子5とを組み付ける工程の説明図、図8(b)は外皮6をエラストマーのみで成形する成形工程の縦断側面図である。
なお、第3実施形態において、前記第1実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
また、アース線22が接続された接地極4を、対応する接地極挿通孔53に挿通して、栓刃3,3及び接地極4の基部を中子5の第1、第2中子51,52で支持する。
また、コード2の先端部より露出された導線21,21と、導線21,21のそれぞれに接続された栓刃3,3との接続部23,23間を、中子5により所定間隔に隔てられた状態に規制する。
外皮6を射出成形した後、上型8bと下型9bを分離して、外皮6が射出成形されたプラグ本体1zを取り出せば、差込みプラグ1Cの製造が完了する。
これにより、ガラスクロステープ7A又はマイカテープ7Bによる絶縁効果に加えて、エラストマーの特性により、差込みプラグ1Cの成形精度及び寸法安定性、耐トラッキング性をさらに向上させることができる。
この発明のプラグ本体は、プラグ本体1z及び外皮6に対応し、
以下同様に、
テープ状の絶縁体は、ガラスクロステープ7Aと、マイカテープ7Bに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
1z…プラグ本体
2…コード
3…栓刃
4…接地極
3a,4a…圧着部
5…中子
6…外皮
6A…内層部
6B…外層部
7…テープ状の絶縁体
7A…ガラスクロステープ
7B…マイカテープ
18…サーミスタ
21…導線
22…アース線
23,24…接続部
51…第1中子
52…第2中子
Claims (6)
- コードの先端部に露出する複数の導線のそれぞれに栓刃を接続し、該コードの先端部に露出するアース線に接地極を接続し、該コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された複数の栓刃の基部と、該アース線が接続された接地極の基端部とを覆うように、絶縁性の熱可塑性樹脂にてプラグ本体を射出成形する差込みプラグの製造方法であって、
前記コードの導線が接続された栓刃を、熱可塑性樹脂で成形した中子を構成する第1中子及び第2中子のうち一方の第2中子に形成した栓刃挿通孔に挿通して隣り合う各栓刃を所定間隔に隔てられた状態に規制し、
前記アース線が接続された接地極を、前記第1中子の前端側下部に形成した一対の嵌合部と前記第2中子の中央部に形成した一対の嵌合孔を嵌合し、前記第1中子に形成した第1接地極挿通孔と前記第2中子に形成した第2接地極挿通孔とを連通してなる接地極挿通孔に挿通し、
前記栓刃及び前記接地極の先端側が前記中子の前端より前方側に向けて所定長さ突出され、前記栓刃及び前記接地極の後端側が前記中子の後端より後方側に向けて所定長さ突出された状態に支持した後、
前記中子の後端より後方側の前記コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された前記栓刃の基部とを覆うように、エチレン系ポリマーと炭酸カルシウムを塩化ビニルに所定量配合した改良塩化ビニルとエラストマーとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて前記プラグ本体の内層部を射出成形し、
前記中子の前記栓刃及び前記接地極が突設された前端面を除く外面と、該中子の後端より後方側に露出された前記内層部と、前記内層部の後端より後方側に露出された前記コードの先端部とを覆うように、エラストマーと前記改良塩化ビニルとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて前記プラグ本体の外層部を射出成形する
差込みプラグの製造方法。 - コードの先端部に露出する複数の導線のそれぞれに栓刃を接続し、該コードの先端部に露出するアース線に接地極を接続し、該コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された複数の栓刃の基部と、該アース線が接続された接地極の基端部とを覆うように、絶縁性の熱可塑性樹脂にてプラグ本体を射出成形する差込みプラグの製造方法であって、
前記コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された前記栓刃の基部とを覆うように、エチレン系ポリマーと炭酸カルシウムを塩化ビニルに所定量配合した改良塩化ビニルとエラストマーとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて前記プラグ本体の内層部を射出成形し、
前記複数の栓刃を前記内層部にて所定間隔に隔てられた状態に規制するとともに、該栓刃の先端側が該内層部の前端より前方側に向けて所定長さ突出された状態に支持し、
前記内層部の前端より前方側に突出した前記栓刃を、熱可塑性樹脂で成形した中子を構成する第1中子及び第2中子のうち一方の第2中子に形成した栓刃挿通孔に挿通して隣り合う各栓刃を所定間隔に隔てられた状態に規制し、
前記アース線が接続された接地極を、前記第1中子の前端側下部に形成した一対の嵌合部と前記第2中子の中央部に形成した一対の嵌合孔を嵌合し、前記第1中子に形成した第1接地極挿通孔と前記第2中子に形成した第2接地極挿通孔とを連通してなる接地極挿通孔に挿通し、
前記栓刃及び前記接地極の先端側が前記中子の前端より前方側に向けて所定長さ突出され、前記栓刃及び前記接地極の後端側が前記中子の後端より後方側に向けて所定長さ突出された状態に組み付けた後、
前記中子の前記栓刃及び前記接地極が突設された前端面を除く外面と、該中子の後端より後方側に露出された前記内層部と、前記内層部の後端より後方側に露出された前記コードの先端部とを覆うように、エラストマーと前記改良塩化ビニルとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて前記プラグ本体の外層部を射出成形する
差込みプラグの製造方法。 - コードの先端部に露出する複数の導線のそれぞれに栓刃を接続し、該コードの先端部に露出するアース線に接地極を接続し、該コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された複数の栓刃の基部と、該アース線が接続された接地極の基端部とを覆うように、絶縁性の熱可塑性樹脂にてプラグ本体を射出成形する差込みプラグの製造方法であって、
前記コードの導線が接続された栓刃を、熱可塑性樹脂で成形した中子を構成する第1中子及び第2中子のうち一方の第2中子に形成した栓刃挿通孔に挿通して隣り合う各栓刃を所定間隔に隔てられた状態に規制し、
前記アース線が接続された接地極を、前記第1中子の前端側下部に形成した一対の嵌合部と前記第2中子の中央部に形成した一対の嵌合孔を嵌合し、前記第1中子に形成した第1接地極挿通孔と前記第2中子に形成した第2接地極挿通孔とを連通してなる接地極挿通孔に挿通し、
前記栓刃及び前記接地極の先端側が前記中子の前端より前方側に向けて所定長さ突出され、前記栓刃及び前記接地極の後端側が前記中子の後端より後方側に向けて所定長さ突出された状態に支持した後、
前記中子の前記栓刃及び前記接地極が突設された前端面を除く外面と、該中子の後端より後方側の前記コードの導線が露出された先端部と、該導線が接続された前記栓刃の基部とを覆うように、エチレン系ポリマーと炭酸カルシウムを塩化ビニルに所定量配合した改良塩化ビニルとエラストマーとのいずれか一方の熱可塑性樹脂にて前記プラグ本体を射出成形する
差込みプラグの製造方法。 - 前記栓刃の前記導線を圧着接続した圧着部よりも前方側外面から、該導線の芯線を露出した露出側端部よりも後方側外面に跨る範囲の接続部を、該接続部全体を覆うように適宜数巻き付けたテープ状の絶縁体で被覆した
請求項1〜3のいずれか一つに記載の差込みプラグの製造方法。 - 前記テープ状の絶縁体を、ガラスクロステープで構成した
請求項4に記載の差込みプラグの製造方法。 - 前記テープ状の絶縁体を、マイカテープで構成した
請求項4に記載の差込みプラグの製造方法。
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