JP5998553B2 - コンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法 - Google Patents
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Description
そして、木栓の場合には、鋼管の外方から蒸気抜き孔に木栓を打ち込む等して取り付ける。しかしながら、木栓は弾性変形能が小さいことから、蒸気抜き孔に強固に固定され難く、コンクリートの充填中にコンクリートの液圧に負けて外れてしまう虞がある。また、蒸気抜き孔からの取り外しの際に、コルク栓の如く蒸気抜き孔内で中折れしてしまうこともある。
コンクリート充填鋼管に係る鋼管に形成された貫通孔に差し込まれて該貫通孔を封止する栓部材を用いた貫通孔の封止方法であって、
前記栓部材は、前記貫通孔の軸方向の一端側に、軸部よりも大径な頭部を有する軸部材と、前記軸部が内周側に挿入され、前記軸方向に付与される圧縮変形量に応じて弾性拡径変形する弾性筒状部材と、前記軸部が内周側に挿入され、前記軸部に対する前記軸方向の相対位置を変更可能に前記軸部に係止される環状部材と、を有し、
前記封止方法は、前記弾性筒状部材と前記環状部材との間に、前記弾性筒状部材よりも高剛性の第2筒状部材を介装し、前記頭部と前記環状部材とで前記弾性筒状部材を前記軸方向に挟圧することにより、前記弾性筒状部材に前記圧縮変形量を付与する封止方法であり、
前記貫通孔の前記軸方向は、前記鋼管の管壁部の壁厚方向に沿っており、
前記鋼管の管壁部の壁厚寸法毎に、前記貫通孔を前記栓部材で封止した状態において前記鋼管の内周面から前記頭部が所定長だけ突出した状態となるように、各前記壁厚寸法に対応する長さの前記第2筒状部材を一つずつ用意し、
前記栓部材の取り付け対象の前記鋼管の管壁部の壁厚寸法に応じて、対応する長さの前記第2筒状部材を一つ選択することを特徴とする。
前記弾性筒状部材は、前記第2筒状部材を介して前記環状部材と前記頭部とにより挟圧されることとしてもよい。
前記座金は、一方の面で、前記第2筒状部材の端面と当接し、他方の面で、前記環状部材の端面と当接することとしてもよい。
前記環状部材は、前記軸部の前記雄ねじに螺合するナットであることとしてもよい。
前記弾性筒状部材はゴム製であることとしてもよい。
前記圧縮変形量を維持したまま、前記貫通孔に前記栓部材を差し込み、
前記栓部材を前記貫通孔に差し込み後に、更に、前記圧縮変形量を増大することにより、前記栓部材で前記貫通孔を封止することとしてもよい。
但し、L21は前記弾性筒状部材の自然長であり、Ltmは、前記栓部材を前記貫通孔に取り付けた状態での突出長の目標値であり、Lpは、前記貫通孔に前記栓部材を取り付ける力を確保するのに必要な圧縮変形量である。
図1A及び図1Bは、第1実施形態の栓部材10の概略中心断面図である。図1Aには、蒸気抜き孔3hへ取り付けた状態の栓部材10を示しており、図1Bには、取り外し状態の栓部材10を示している。また、これらの図を含め以下で用いる全ての図に関し、皿ボルト11については側面視で示している。
ちなみに、鋼管3の種類としては、断面矩形状の角形鋼管や、断面円形状の丸形鋼管等を例示できるが、何等これに限らない。
一方、蒸気抜き孔3hからの取り外しは次のようにしてなされる。先ず、ナット51を上述と逆方向に螺合回転してナット51を緩める。すると、ナット51と皿ボルト11の頭部14とによる挟圧状態が解除され、これに伴って筒形ゴム21の弾性拡径変形が解かれて同ゴム21は弾性縮径変形する。これにより、筒形ゴム21の外周面21aと蒸気抜き孔3hの内周面との強固な当接も解かれて、蒸気抜き孔3hから鋼管3の外方へ円滑に引き出すことができて、その結果、図1Bのように栓部材10は容易に取り外される。
筒形スペーサーの長さL31=L3w−(L21−Ltm−Lp) …(1)
ここで、上式1中のL21は筒形ゴム21の自然長であり、Ltmは、蒸気抜き孔3hに取り付けた状態での突出長Ltの目標値であり、Lpは、目標の取り付け強度(蒸気抜き孔3hに栓部材10を取り付ける力のこと)を確保するのに必要な圧縮変形量(以下、目標圧縮変形量と言う)である。なお、突出長Ltの目標値Ltmは、前述の適正範囲(0mm<突出長≦2mm)から適宜選択されて設定され、また、目標圧縮変形量Lpは事前実験などによって予め定められる。
すなわち、前述したように、鋼管3の内周面3aから突出する皿ボルト11の頭部14の突出長Ltには、適正範囲(0mm<突出長≦2mm)があるが、上述のように壁厚寸法L3wに対応した適正長さの筒形スペーサー31を用いていれば、座金41が鋼管3の外周面3bに当接した際には、筒形ゴム21が目標圧縮変形量だけ圧縮変形し、且つ皿ボルト1の頭部14が適正範囲だけ突出した状態になっているはずである。よって、ナット51の締め込み量の目安として、この座金41の鋼管3の外周面3bへの当接の有無を目安とすることができて、つまり、栓部材10を取り付ける作業者は、鋼管3の外周面3bと座金41との間の隙間Gの有無に基づいてナット51の締め込み状態の良否判定を行えるようになる。
図6は、第2実施形態の栓部材10’の概略中心断面図である。上述の第1実施形態では、筒形スペーサー31と、座金41と、ナット51と、を互いに別部材としていたが、本第2実施形態では、これらが一体不可分の一部材とされている点で主に相違し、これ以外の点は概ね同じである。よって、以下では、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して示し、その説明については省略する。
また、かかるスペーサー・座金兼用ナット部材71は、この例では鉄製の一例としての鋼製であるが、その素材は何等これに限らない。すなわち、皿ボルト11に螺合可能で、筒形ゴム21よりも高剛性の素材であれば、アルミや銅等の非鉄金属製でも良いし、樹脂やセラミック等の非金属素材で形成されていても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
3h 蒸気抜き孔(貫通孔)、3hes 先端側の部分、
10 栓部材、10es 先端部、
10’ 栓部材、
11 皿ボルト(軸部材)、11’’ 平ボルト(軸部材)、
12 軸部、14 頭部、14a 頂面、14t 部分、
21 筒形ゴム(弾性筒状部材)、21a 外周面、21e 端面、
21’’ 筒形ゴム(弾性筒状部材)、21e’’ 端面、
31 筒形スペーサー(第2筒状部材)、31e 端面、
35 スペーサー部、35e 先端部、
41 座金、41a 先端側の面、41b 尾端側の面、43 座金、
45 座金部、
51 ナット(環状部材)、51e 端面、
55 ナット部、
71 スペーサー・座金兼用ナット部材(環状部材)、
G 隙間、
Claims (10)
- コンクリート充填鋼管に係る鋼管に形成された貫通孔に差し込まれて該貫通孔を封止する栓部材を用いた貫通孔の封止方法であって、
前記栓部材は、前記貫通孔の軸方向の一端側に、軸部よりも大径な頭部を有する軸部材と、前記軸部が内周側に挿入され、前記軸方向に付与される圧縮変形量に応じて弾性拡径変形する弾性筒状部材と、前記軸部が内周側に挿入され、前記軸部に対する前記軸方向の相対位置を変更可能に前記軸部に係止される環状部材と、を有し、
前記封止方法は、前記弾性筒状部材と前記環状部材との間に、前記弾性筒状部材よりも高剛性の第2筒状部材を介装し、前記頭部と前記環状部材とで前記弾性筒状部材を前記軸方向に挟圧することにより、前記弾性筒状部材に前記圧縮変形量を付与する封止方法であり、
前記貫通孔の前記軸方向は、前記鋼管の管壁部の壁厚方向に沿っており、
前記鋼管の管壁部の壁厚寸法毎に、前記貫通孔を前記栓部材で封止した状態において前記鋼管の内周面から前記頭部が所定長だけ突出した状態となるように、各前記壁厚寸法に対応する長さの前記第2筒状部材を一つずつ用意し、
前記栓部材の取り付け対象の前記鋼管の管壁部の壁厚寸法に応じて、対応する長さの前記第2筒状部材を一つ選択することを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項1に記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記弾性筒状部材と前記環状部材との間には、前記弾性筒状部材よりも高剛性の第2筒状部材が介装されており、
前記弾性筒状部材は、前記第2筒状部材を介して前記環状部材と前記頭部とにより挟圧されることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項2に記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記第2筒状部材と前記環状部材との間には、座金が介挿されており、
前記座金は、一方の面で、前記第2筒状部材の端面と当接し、他方の面で、前記環状部材の端面と当接することを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項1乃至3の何れかに記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記頭部のうちで前記弾性筒状部材の端面に当接する部分は、前記軸方向における前記頭部と逆側に進むに従って縮径した錐面状に形成されていることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項1乃至4の何れかに記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記軸部材は、前記軸部に雄ねじが形成されたボルトであり、
前記環状部材は、前記軸部の前記雄ねじに螺合するナットであることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項5に記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記ボルトは皿ボルトであり、
前記弾性筒状部材はゴム製であることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項5に記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記貫通孔に前記栓部材を差し込む前に、前記弾性筒状部材の外径が前記貫通孔の孔径を超えるまで拡径変形するように所定の大きさの前記圧縮変形量を予め付与し、
前記圧縮変形量を維持したまま、前記貫通孔に前記栓部材を差し込み、
前記栓部材を前記貫通孔に差し込み後に、更に、前記圧縮変形量を増大することにより、前記栓部材で前記貫通孔を封止することを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項5に記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記栓部材を前記鋼管の外方から前記貫通孔に差し込む際には、前記頭部を差し込み方向の先頭にすることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。 - 請求項1乃至8の何れかに記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記壁厚寸法L3wに対応した各前記第2筒状部材の長さL31は、L31=L3w−(L21−Ltm−Lp)なる式で算出されることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。
但し、L21は前記弾性筒状部材の自然長であり、Ltmは、前記栓部材を前記貫通孔に取り付けた状態での突出長の目標値であり、Lpは、前記貫通孔に前記栓部材を取り付ける力を確保するのに必要な圧縮変形量である。 - 請求項1乃至9の何れかに記載のコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法であって、
前記第2筒状部材は、当該第2筒状部材の長さ毎に別の色に色分けされていることを特徴とするコンクリート充填鋼管の貫通孔の封止方法。
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