JP5996131B2 - コンピュータ断層撮影検査におけるx線量分布計算 - Google Patents

コンピュータ断層撮影検査におけるx線量分布計算 Download PDF

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Description

本発明は、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算するための装置、方法及びコンピュータプログラムに関する。本発明は更に、対象物内のx線量分布を計算する装置を有するコンピュータ断層撮影システムに関する。
コンピュータ断層撮影検査中に人物内のx線量分布を計算するために、コンピュータ断層撮影検査中の、x線の位置、方向及び強度を規定するx線パラメータと、人物による横断x線への影響を規定する人物のモデルと、を用いるモンテカルロ法を使用することが知られている。対応するモンテカルロ法が、例えばJ.Geleijns等による非特許文献1に開示されている。このモンテカルロベースの、コンピュータ断層撮影検査における人物内のx線量分布の計算は、高い計算労力を必要とし、それ故に、比較的長い時間を要する。
J.Geleijns等、"Radiation Exposure to Patients in a Multicenter Coronary Angiography Trial(CORE64)"、Medical Physics and Informatics、2011年、第196巻、第5号、第1126−1132頁
本発明の1つの目的は、より高速なx線量分布の計算を可能にするような、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算するための装置、方法及びコンピュータプログラムに提供することである。本発明の更なる1つの目的は、x線量分布を計算する装置を有するコンピュータ断層撮影システムを提供することである。
本発明の第1の態様において、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置が提示され、当該装置は、
前記対象物のモデルを提供するモデル提供ユニットであり、前記モデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有し、ボクセルに割り当てられたx線相互作用特性が、該ボクセルに対応する前記対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める、モデル提供ユニットと、
前記コンピュータ断層撮影検査におけるx線特性を規定するx線パラメータを提供するx線パラメータ提供ユニットと、
前記コンピュータ断層撮影検査によって発生される前記対象物内の一次フラックス分布を、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて決定する一次フラックス決定ユニットであり、一次フラックスが決定されて前記ボクセル群の表面に割り当てられる、一次フラックス決定ユニットと、
当初の総フラックス分布と、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて、シックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、前記対象物内の総フラックス分布を決定する総フラックス決定ユニットであり、前記当初の総フラックス分布が、決定された前記一次フラックス分布によって規定される、総フラックス決定ユニットと、
決定された前記総フラックス分布に基づいて前記対象物内の総線量分布を決定する線量分布決定ユニットと、
を有する。
一次フラックス決定ユニットが最初に、対象物内の一次フラックス分布を決定し、次いで、総フラックス決定ユニットにより、シックスフラックスモデルアルゴリズムを適用しながら、この決定された一次フラックス分布が当初の総フラックス分布として用いられるので、総フラックス分布の決定が、総フラックス分布の比較的良好な最初の近似から開始することができ、それ故に、シックスフラックスモデルアルゴリズムが、より速く、総フラックス分布を決定することができる。また、より速く決定されたこの総フラックス分布を用いて総線量分布が決定されるので、総線量分布も、より速く決定されることができる。
提供されるx線パラメータは、収集ジオメトリ、すなわち、コンピュータ断層撮影検査における対象物に対するx線の位置及び方向と、x線のフラックス(及び、場合により、エネルギーも)とを好ましく規定する。ボクセルに割り当てられるx線相互作用特性は、それぞれのボクセルを横切るx線の、例えば吸収や散乱などを規定する。モデルは、対象物のコンピュータ断層撮影画像を再構成し、コンピュータ断層撮影画像をセグメント分けし、異なるセグメントとx線相互作用特性との間の割当てを有するデータベースに基づいて、複数の異なるセグメントにx線相互作用特性を割り当てることによって生成され得る。例えば、対象物は、人間又は動物のような生物とすることができ、セグメントは、骨、組織、金属、及び生物内のその他の考え得る部分を表すことができ、生物のこれらの部分のx線相互作用特性は知られていて、例えばテーブル(表)に格納されていると想定されるので、x線相互作用特性を、これらのセグメント、ひいては、それぞれのセグメントのボクセルに割り当てることができる。
モデル提供ユニットは、モデルが既に格納され、モデルを提供するためにモデルを検索することができる記憶ユニットとすることができる。しかしながら、モデル提供ユニットはまた、別の装置からモデルを受け取って、受け取ったモデルを提供する受信ユニットであってもよい。モデル提供ユニットはまた、コンピュータ断層撮影画像を受け取り、そのコンピュータ断層撮影画像に基づいてモデルを生成するように適応されてもよく、その場合、モデル提供ユニットは、受け取ったコンピュータ断層撮影画像をセグメント分けし、セグメントにx線相互作用特性を割り当ててモデルを生成するように適応され得る。モデル提供ユニットはまた、磁気共鳴画像のような対象物のその他の種類の画像に基づいてモデルを生成するように適応されてもよい。
x線パラメータ提供ユニットも、x線パラメータを格納し且つ格納したx線パラメータを提供する記憶ユニットとすることができる。例えば、x線パラメータ提供ユニットは、異なるx線パラメータセットに関係づけられた、複数の異なる種類のコンピュータ断層撮影検査、すなわち、複数の異なる種類のコンピュータ断層撮影スキャンを記憶して有することができ、これらのコンピュータ断層撮影スキャンのうちの1つが、自動的あるいはグラフィカルユーザインタフェースを介してユーザによって選択されて、関係するx線パラメータが選択される。x線パラメータ提供ユニットはまた、別の装置から(例えば、ユーザがx線パラメータを入力することを可能にする入力装置から)x線パラメータを受け取る単なる受信ユニットであってもよく、その場合、x線パラメータ提供ユニットは、受け取ったx線パラメータを提供するように適応される。
フラックスは好ましくは、単位面積当たりのx線フォトンの流量として定められる。一次フラックスは好ましくは、散乱されていないフォトンによって発生されるフラックスであり、二次フラックスは好ましくは、散乱されたフォトンによって発生されるフラックスである。総フラックス分布は好ましくは、一次フラックス及び二次フラックスを含む。
好ましくは、一次フラックス決定ユニットは、レイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供されたモデル及びx線パラメータに基づいて対象物内の一次フラックス分布を決定するように適応され、提供されたx線パラメータによって規定される仮想レイがモデル中にキャストされ(投じられ)、対象物内の複数の異なる位置で、提供されたx線パラメータに基づいて、且つそれぞれの位置に到達する前に横切られたボクセルに割り当てられたx線相互作用特性に基づいて、一次フラックスが決定される。レイキャスティング手法が使用されるので、一次フラックスを如何なるレイ方向に沿ってでも非常に速く計算することができ、それにより、対象物内の線量分布を計算する速度が更に高められる。
好適な一実施形態において、x線相互作用特性は、少なくとも部分的にスペクトルx線相互作用特性であり、それぞれの位置に到達するそれぞれのキャストレイ(キャストされたレイ)の一次フラックスは一次フラックススペクトルであり、すなわち、横切られるボクセルによって生じる減衰がスペクトル減衰であり、それ故に、決定される一次フラックスは一次フラックススペクトルである。エネルギー依存性を考慮することは、総フラックス分布を決定することの精度、ひいては、決定された総フラックス分布に基づくものである人物内の線量分布を計算することの精度を向上させ得る。
さらに好ましくは、一次フラックス決定ユニットは、レイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供されたモデル及びx線パラメータに基づいて、一次フラックスを各ボクセルに対して決定し、且つ決定された一次フラックスを分割し、分割された一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に割り当てることによって、決定された一次フラックスを各ボクセルに対して分解して、一次フラックス分布を生成するように適応される。故に、ボクセルに関して決定された一次フラックスが、それぞれのキャストレイによって横切られるボクセルの表面に対応して分解され得る。例えば、ボクセルに関して決定された一次フラックスが、それぞれのボクセル表面の法線上で投影され、投影された一次フラックスがそれぞれのボクセル表面に割り当てられ得る。さらに、一次フラックス決定ユニットは、少なくとも1つのボクセルが複数のキャストレイによって横切られ、複数のキャストレイによって横切られるボクセルに対して、且つこれら横切るレイの各々に対して、一次フラックスが決定されるようにして、レイキャスティングアルゴリズムを使用するとともに、複数のキャストレイによって横切られるボクセルに、複数の横切るキャストレイの一次フラックスの平均を割り当てるように適応され得る。この平均は加重平均とすることができ、その重みは、例えば、それぞれのボクセルとそれぞれのキャストレイとの間の交差面積の大きさに依存し得る。また、一次フラックス決定ユニットは、全てのボクセルがキャストレイによって横切られるのではないようにしてレイキャスティングアルゴリズムを使用するとともに、キャストレイによって横切られないボクセルに関する一次フラックスを、キャストレイによって横切られる隣接ボクセルに対して決定された一次フラックスに基づいて決定するように適応されてもよい。これらの手段は、決定される一次フラックス分布の品質を更に向上させることができ、それにより、更に高速な総フラックス分布の決定をもたらし得る。
また、好ましくは、一次フラックス決定ユニットは、a)それぞれのボクセル及びそれぞれのキャストレイに関する一次フラックスを、それぞれのボクセルに到達するそれぞれのキャストレイのフラックススペクトルに応じた一次フラックススペクトルとして決定し、フラックススペクトルは、それぞれのボクセルに到達する前に横切られたその他のボクセルによって生じたスペクトル減衰に基づいて決定され、スペクトル減衰は、前記その他のボクセルに割り当てられたx線相互作用特性によって定められるように適応されるとともに、b)決定されたスペクトル一次フラックスに基づいて非スペクトル一次フラックスを決定し、決定された非スペクトル一次フラックスを複数の非スペクトル一次フラックスに分割し、分割された非スペクトル一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に割り当てることによって、決定された一次フラックススペクトルをそれぞれのボクセルに対して分解するように適応される。故に、ボクセルに関して決定された非スペクトル一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるボクセルの表面に対応して分解することができ、非スペクトル一次フラックスは、例えば、スペクトル一次フラックスを平均化することによって決定され得る。ボクセルに関して決定された非スペクトル一次フラックスは、それぞれのボクセル表面の法線上で投影され、投影された非スペクトル一次フラックスがそれぞれのボクセル表面に割り当てられ得る。これは、総フラックス分布を計算するための計算労力を増大させることなく、総フラックス分布の計算においてもフラックスのエネルギー依存性を考慮することを可能にする。従って、計算労力を増大させることなく、総フラックス分布を決定すること、ひいては、対象物内の線量分布を計算することの精度が向上され得る。
一次フラックス決定ユニットは、ボクセルの表面の位置でのキャストレイの一次フラックスを、該キャストレイが該表面を横切る場合に、該表面に割り当てるように適応されてもよい。故に、例えば、最初にボクセルの一次フラックスを決定し且つその後にボクセルに対して決定された一次フラックスを分解することを必ずしも行うことなく、表面に関する一次フラックスが直接的に決定され得る。さらに、一次フラックス決定ユニットは、少なくとも1つのボクセルの或る表面が複数のキャストレイによって横切られ、複数のキャストレイによって横切られる表面に対して、且つこれら横切るレイの各々に対して、一次フラックスが決定されるようにしてレイキャスティングアルゴリズムを使用するとともに、複数のキャストレイによって横切られる表面に、複数の横切るキャストレイの一次フラックスの平均を割り当てるように適応され得る。この複数の横切るキャストレイの一次フラックスの平均は、加重平均とすることができ、その重みは、それぞれのキャストレイとそれぞれの表面との間の交差面積の大きさに依存し得る。また、一次フラックス決定ユニットは、全ての表面がキャストレイによって横切られるのではないようにしてレイキャスティングアルゴリズムを使用するとともに、キャストレイによって横切られないボクセルの表面に関する一次フラックスを、キャストレイによって横切られる隣接表面に割り当てられた一次フラックスに基づいて決定するように適応されてもよい。これらの手段は、決定される一次フラックスの正確さを更に向上させることができ、それにより最終的に、更に高速な総線量分布の決定をもたらし得る。
更なる一実施形態において、x線量分布決定ユニットは、a)決定された一次フラックス分布を、決定された総フラックス分布から減算して、二次フラックス分布を決定し、b)各ボクセルに一次フラックスを与え、各ボクセルに与えられた一次フラックスに応じた一次線量分布を計算することによって、一次線量分布を決定し、c)決定された二次フラックス分布に応じた二次線量分布を決定し、且つd)決定された一次線量分布と二次線量分布とを結合することによって総線量分布を決定するように適応される。例えば、一次及び二次の線量分布は、単に足し合わされてもよい。ステップb)において、各ボクセルの一次フラックスは、特にはレイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供されたモデルと提供されたx線パラメータとに基づいて、それぞれの一次フラックスを計算することによって与えられ得る。しかしながら、ステップa)で使用される一次フラックス分布を決定するために各ボクセルに関して一次フラックスが既に決定されている場合には、ステップb)で再び一次フラックスを計算することなしに、ステップb)で、この決定されている一次フラックスが、一次線量分布を計算することのために提供され得る。一次線量分布が、各ボクセルに関して決定された一次フラックスに応じて決定されるので、すなわち、例えば、一次フラックス分布を分解し且つ場合によりエネルギー情報を圧縮する前に決定されるので、向上された精度で一次線量分布を決定することができ、それにより、高精度の一次線量分布と二次線量分布とを結合したものである総線量分布の正確さの向上がもたらされる。
本発明の更なる一態様において、コンピュータ断層撮影システムが提示され、当該コンピュータ断層撮影システムは、請求項1に記載のコンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置を有する。
本発明の更なる一態様において、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する方法が提示され、当該方法は、
モデル提供ユニットにより、前記対象物のモデルを提供するステップであり、前記モデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有し、ボクセルに割り当てられたx線相互作用特性が、該ボクセルに対応する前記対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める、ステップと、
x線パラメータ提供ユニットにより、前記コンピュータ断層撮影検査におけるx線特性を規定するx線パラメータを提供するステップと、
一次フラックス決定ユニットにより、前記コンピュータ断層撮影検査によって発生される前記対象物内の一次フラックス分布を、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて決定するステップであり、一次フラックスが決定されて前記ボクセル群の表面に割り当てられる、ステップと、
総フラックス決定ユニットにより、当初の総フラックス分布と、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて、シックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、前記対象物内の総フラックス分布を決定するステップであり、前記当初の総フラックス分布が、決定された前記一次フラックス分布によって規定される、ステップと、
線量分布決定ユニットにより、決定された前記総フラックス分布に基づいて前記対象物内の総線量分布を決定するステップと、
を有する。
本発明の更なる一態様において、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算するためのコンピュータプログラムが提示され、当該コンピュータプログラムは、当該コンピュータプログラムが請求項1に記載の装置を制御するコンピュータ上で実行されるときに前記装置に請求項14に記載の方法のステップを実行させるプログラムコード手段を有する。
理解されるべきことには、請求項1の装置、請求項13のコンピュータ断層撮影システム、請求項14の方法、及び請求項15のコンピュータプログラムは、特には従属項に規定されるような、同様及び/又は同質の好適実施形態を有する。
理解されるべきことには、それぞれの独立項との従属項又は上述の実施形態の組み合わせも本発明の一好適実施形態とすることができる。
本発明のこれら及びその他の態様が、以下に記載される実施形態を参照して明らかになる。
図面は以下の図を含む。
x線コンピュータ断層撮影システムの一実施形態を模式的且つ例示的に示す図である。 複数の一次フラックス成分への一次フラックスの分解の一例を模式的且つ例示的に示す図である。 複数の一次フラックス成分への一次フラックスの分解の一例を模式的且つ例示的に示す図である。 コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線分布を計算する方法の一実施形態を例示的に示すフローチャートである。
図1は、この実施形態においては人物である対象物のコンピュータ断層撮影画像を生成するx線コンピュータ断層撮影システムの一実施形態を模式的且つ例示的に示している。コンピュータ断層撮影システム20は、z方向に平行に延びる回転軸Rの周りで回転可能なガントリー1を含んでいる。ガントリー1に、コリメータ3を備えたx線管2が搭載されている。コリメータ3は、x線管2によって生成される放射線から、この実施形態においては、円錐状(コニカル)放射線ビーム4を形成する。放射線は、検査ゾーン5の中に配置された人物を横断する。検査ゾーン5を横断した後、放射線ビーム4は、やはりガントリー1に搭載された2次元検出表面を有する検出装置6に入射する。
コンピュータ断層撮影システム20は2つのモータ7、8を有しており、モータ7により、ガントリー1が好ましくは一定であるが調整可能な角速度で駆動される。モータ8は、検査ゾーン5内のテーブル上に配置された対象物を、回転軸Rの方向すなわちz軸の方向に対して平行に移動させるために設けられている。これらのモータ7、8は、制御ユニット9によって制御され、例えば、x線管2と検査ゾーン5内の対象物とが螺旋軌道に沿って互いに対して相対的に動かされるように制御される。しかしながら、対象物は動かされずにx線管2のみが回転されること、すなわち、x線管2が検査ゾーン5内の対象物に対して円形軌道に沿って動かされることも可能である。また、他の一実施形態において、コリメータ3は、扇状(ファン)ビームのような別のビーム形状を形成するように適応されることができ、検出装置6は、この別のビーム形状に対応する形状、特にファンビームに対応する形状にされた検出表面を有することができる。
x線管2と検査ゾーン5内の対象物との相対運動中に、検出装置6は、検出装置6の検出表面に入射する放射線に応じた検出値を生成する。これら検出値は、処理装置10の再構成ユニット12に提供される投影データである。再構成ユニット12は、既知のフィルタ補正逆投影再構成アルゴリズムやラドン逆変換再構成アルゴリズムなどのような、知られたコンピュータトモグラフィ再構成アルゴリズムを用いることによって、受け取った検出値からコンピュータ断層撮影画像を再構成するように適応される。
処理装置10は更に、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置18を有している。装置18は、対象物のモデルを提供するモデル提供ユニット13を有しており、このモデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有する。ボクセルに割り当てられるx線相互作用特性は、そのボクセルに対応する対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める。装置18は更に、コンピュータ断層撮影検査中のx線特性を規定するx線パラメータを提供するx線パラメータ提供ユニット14と、コンピュータ断層撮影検査によって発生される対象物内の一次(プライマリ)フラックス(束)を、提供されたモデルと提供されたx線パラメータとに基づいて決定する一次フラックス決定ユニット15とを有しており、一次フラックスが決定されて、それがボクセルの表面に割り当てられる。装置18は更に、当初の総フラックス分布と、提供されたモデルと、提供されたx線パラメータとに基づいて総フラックス分布を決定するシックス(6)フラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、対象物内の総フラックス分布を決定する総フラックス決定ユニット16を有している。ここで、当初の総フラックス分布は、決定された一次フラックス分布によって定められる。装置18はまた、決定された総フラックス分布に基づいて対象物内の総線量分布を決定する線量分布決定ユニット17を有している。
この実施形態において、モデル提供ユニット13は、人物の異なる部分に異なるセグメントが対応するように、再構成されたコンピュータ断層撮影画像をセグメント分けするように適応される。セグメント分けされる異なる部分とは、例えば、軟組織、骨、金属などである。モデル提供ユニット13は、人物の各部分に対してx線相互作用特性が割り当てられたテーブル(表)を有し、それにより、ボクセル毎にそれがどのセグメント分け部分に属するかを決定して、それぞれのボクセルに、格納した該テーブルに基づいて、対応するx線相互作用特性をり当てることによって、モデルを生成することができる。ボクセルに割り当てられるx線相互作用特性は、例えば、吸収係数及び/又は散乱係数であり、これらは、それぞれのボクセルによって生じる減衰を定め得るものである。好ましいことに、モデルが提供された後には、提供されるx線パラメータによって規定される任意のx線収集設定に対して、対象物内の総線量分布を決定することができる。
x線パラメータ提供ユニット14は、コンピュータ断層撮影検査中の、x線の位置及び方向、それらのフラックス及びそれらのエネルギーのようなx線特性を規定するx線パラメータを提供するように適応される。x線パラメータは、選択されたコンピュータ断層撮影スキャンに依存して提供され得る。コンピュータ断層撮影スキャンは、自動的に選択され、あるいは、グラフィカルユーザインタフェースを介してユーザによって選択され得る。ユーザとのインタラクションのため、コンピュータ断層撮影システム20は、キーボード、コンピュータマウス、タッチパッドなどのような入力手段を有し得る。また、グラフィカルユーザインタフェースがディスプレイ11上に示され得る。
一次フラックス決定ユニット15は、レイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供されたモデル及びx線パラメータに基づいてボクセル毎に一次フラックスを決定することによって、一次フラックス分布を決定するように適応され得る。ここで、提供されたx線パラメータによって定められる仮想的なレイ(x線)がモデル中に投じられ(キャストされ)、それぞれのキャスト仮想レイによって横切られる各ボクセルについて、一次フラックスが決定される。この実施形態において、一次フラックス決定ユニット15は、それぞれのボクセル及びそれぞれのキャストレイについて、それぞれのボクセルに到達するそれぞれのレイのフラックスに応じて一次フラックスを決定するように適応され、ここで、フラックスは、それぞれのボクセルに到達する前に横切られたその他のボクセルによって生じる減衰に基づいて決定され、減衰は、これらその他のボクセルに割り当てられているx線相互作用特性によって定められ、そして、それぞれのボクセルに到達するそれぞれのキャストレイのフラックスはフラックススペクトルであるとともに、その他のボクセルによって生じる減衰はスペクトル減衰であり、それ故に、決定される一次フラックスは一次フラックススペクトルである。減衰を介してに加えて、フラックスはまた、ビームの発散に起因して低減され得る。他の一実施形態において、それぞれのボクセルに到達するそれぞれのキャストレイのフラックスが単一のフラックス値であり、且つその他のボクセルの減衰がスペクトル減衰であるとは見なされないように、エネルギー依存性は検討されなくてもよい。この場合、決定される一次フラックスは一次フラックススペクトルではない。また、一次フラックス決定ユニット15は、少なくとも1つのボクセルが幾つかのキャストレイによって横切られるようにして、レイキャスティングアルゴリズムを使用し、それら幾つかの横切るキャストレイの一次フラックスの平均を、それら幾つかのキャストレイによって横切られるそのボクセルに割り当てるように適応されてもよい。平均は好ましくは加重平均であり、重みは様々な手法で選定されることができ、例えば、そのボクセルを貫くレイの長さや、そのボクセルを貫くその特定のレイの交差部に対応する体積に依存して(特に、比例して)選定され、あるいは、そのボクセルにおける総一次フラックスへのその特定のレイの寄与の近似を与える何らかのその他の方法によって選定され得る。さらに、一次フラックス決定ユニット15は、全てのボクセルがキャストレイによって横切られるわけではないようにレイキャスティングアルゴリズムを使用し、キャストレイによって横切られないボクセルに関する一次フラックスを、キャストレイによって横切られる隣接ボクセルに対して決定された一次フラックスに基づいて決定するように適応されてもよい。例えば、1つ又は幾つかの隣接ボクセルに対して決定された一次フラックスが、レイによって横切られないボクセルに割り当てられ、あるいは、これらの一次フラックスの内挿がこのボクセルに割り当てられ得る。隣接ボクセルは、直接隣接するものとすることができるが、それらはまた、直接隣接するものではない近くのボクセルを含むことができる。故に、一実施形態において、一次フラックスはレイキャスティングによって決定される。複数のレイの集まりが対象物中を伝播される。各レイが、対象物中でのその伝播中に減衰される。特定のボクセル内での減衰は、好ましくは、そのボクセル内でのレイの経路の長さと、通常のようにそのボクセルに割り当てられるx線相互作用特性によって定められるそのボクセルの物質特性とに依存する。レイは、減衰される単一のフラックス値によって表現され、あるいは、各々が異なるように減衰され得る瓶分けされたエネルギースペクトルを表す複数のフラックス値の集合によって表現され得る。レイの集まりの中のレイ群は、均等な間隔にされることができるが、それらはまた、不均等な間隔にされてもよい。後者の場合、レイのフラックスは、そのレイに付随する立体角に依存し、すなわち、この場合、それぞれのフラックスは、それぞれのレイの立体角も考慮に入れて決定される。レイに付随する立体角は、好ましくは、それらがx線ビーム全体をカバーするように選定される。
一次フラックス決定ユニット15は好ましくは、一次フラックス分布を生成するために、ボクセル毎に、決定した一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に対応する複数の一次フラックス成分に分解するように適応される。ボクセルに対して決定された一次フラックスの、そのボクセルの表面への割当ては、複数の異なる手法で行われることができる。1つの選択肢は、ボクセル内の一次フラックスを、そのボクセルの表面の法線上で投影し、投影されて出て行く一次フラックスをそれぞれの表面に割り当てるものである。総フラックス決定ユニット16が好ましくは、提供されたx線パラメータと提供されたモデルとに基づいて総フラックス分布を決定するために、一次フラックス分布を初期条件とするシックス(6)フラックスモデルアルゴリズムを使用するように適応される。
特に、一次フラックス決定ユニット15は、一次フラックス分布を生成するために、ボクセル毎に、決定した一次フラックススペクトルを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に対応する複数の非スペクトル一次フラックス成分に分解するように適応される。非スペクトル一次フラックスは、決定されたスペクトル一次フラックスに基づいて決定されることができ、決定された非スペクトル一次フラックスは、複数の非スペクトル一次フラックスに分割されることができ、そして、分割された複数の非スペクトル一次フラックスは、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に割り当てられることができる。非スペクトル一次フラックスは、スペクトル一次フラックスから、例えば、スペクトル一次フラックスの平均を取ることによって決定されることができる。計算された一次フラックスの分解を図2に例示する。
図2は幾つかのボクセル30を示しており、これらのボクセル30のうちの一部が、レイの中心線31によって示されているそれぞれのキャストレイによって横切られる。分解された一次フラックスが矢印32によって示されており、矢印32の長さがそれぞれの一次フラックス値を模式的且つ例示的に示している。それぞれの長さは、例えば、一次フラックスの減少につながるものであるモデル中を伝播するときのレイの減衰に依存する。それぞれの矢印32の長さはまた、それぞれのボクセルとそれぞれのレイとの間の交差領域の大きさに依存し、また、それはそれぞれのフラックススペクトルの平均に依存し得る。交差領域を図3に例示する。
図3の左側の部分にて見て取れるように、中心線31を有するキャストレイ34は、破線33によって例示的に示される或る一定の幅を有している。破線33同士の間の領域が交差領域である。図3の右側部分は、モデルセグメント30の一次フラックス成分32を例示的且つ模式的に示しており、すなわち、これは、一次フラックスの、これら関連する表面で出て行く一次フラックスへの分解を示している。
なお、図2の左側部分には或るキャストレイの中心線31のみが示されているが、この計算において、キャストレイは、図3の左側部分に例示されるように発散幅を有し、それ故に、それぞれのキャストレイは一般に、図2の左側部分から推測され得るように、それぞれのボクセルを立ち去るときにボクセル30の単一の表面のみを横切るわけではない。
他の一実施形態において、ボクセル表面と交わるレイの一次フラックスは、レイキャスティングによって直接的に決定される。上述のようなレイの集まりを使用することができ、それらのレイが上述のように減衰され得る。レイがボクセルの表面と交わるとき常に、そのボクセル表面に一次フラックスが割り当てられる。ボクセル表面に単一のレイが交わる場合、そのボクセル表面におけるそのレイの一次フラックスが、そのボクセル表面に割り当てられる。単一のボクセル表面に複数のレイが交わる場合、そのボクセル表面におけるそれらのレイの一次フラックスの加重平均が、そのボクセル表面に割り当てられる。その特定のボクセル表面を通る各一次フラックスに関連付けられる重みは、複数の異なる手法で選定されることができる。例えば、それらは全て等しく選定されてもよく、それらはその特定の一次フラックスに関連する表面の面積に比例して選定されてもよく、あるいは、それらは、その特定の表面を通る総フラックスへのそのレイのフラックスの寄与を適正に表現するものを与えるその他の方法によって選定されてもよい。レイの密度が、一次フラックスを割り当てられるべきボクセル表面の全てについて、それを通る少なくとも1つのレイを有するのに十分高くない場合、好ましくは、一次フラックス値を受け取るべきであったのに受け取っていない表面がそれを得るようにされる。これは、幾つかの手法で行われることができる。1つは、同じ平面内の隣接表面の値の間で補間するものである。他のものは、或るボクセルの表面を通り抜けるレイからの一次フラックスを、同じ平面内の隣接表面にも割り当てるものである。近くのボクセル表面群で局所的に一次フラックスを分配すること又は近くのレイの一次フラックスの間で補間を行うことでボクセル表面群にわたる一次フラックスを決定するその他の手法も、同様に使用されることができる。
フラックスの観点で実施形態を上述したが、理解されるべきことには、同じ計算を、強度の観点で策定すること、すなわち、フラックス分布の決定を修正することなく、提供されたモデル中に投じられるレイの強度を考えることによって策定することも可能である。
総フラックス決定ユニット16は、シックス(6)フラックスモデルアルゴリズムを使用するように適応され、分解された一次フラックスが初期条件として使用される。特に、総フラックス決定ユニット16は、論文“A Fast Six−Flux Radiative Transfer Method for Application in Finite Cloud Models”、K.Gierens等、Beitraege zur Physik der Atmosphaere、1993年、第66巻、第1−2号、第73−87頁に開示されるシックスフラックスモデルアルゴリズムを使用するように適応されることができ、この論文をここに援用する。この論文において、計算は強度の観点で記述されており、これは、既に上述したように、ボクセル表面の面積が与えられることを考えると用語“フラックス”と相互に交換可能である。また、この論文において、シックスフラックスモデルは、特定の表面を通ってボクセルから出て来る強度と、そのボクセルの中に隣接ボクセルから出て来る強度との間の関係を与えている(例えば、K.Gierens等による上記論文中の式(1)を参照)。この関係に基づき、反復方程式を用いることで、どこでもこの関係に従うとともに、ボクセル化されたボリュームの外側からの到来フラックスの境界条件と一致する強度分布を見出すことができる(例えば、K.Gierens等による上記論文中の式(3)を参照)。この場合には上述のようにして計算された一次フラックスである初期条件から始めて、総フラックスである定常解に到達するまで、これが繰り返され得る。
一次フラックス分布を初期条件としてシックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、総フラックスが決定された後、線量分布決定ユニット17が、入って来るフラックスと出て行くフラックスとに基づいて、それぞれのボクセルに付与されるエネルギーの量を計算し、そして、これをそれぞれのボクセルの質量で割ることによって、対象物内の総線量分布を決定し得る。ここで、ボクセルの質量は、モデル提供ユニット13によって、特に、それぞれのボクセルに割り当てられたx線相互作用特性として提供され得る。
以下、図4に示すフローチャートを参照して、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する方法の一実施形態を例示的に説明する。
ステップ101にて、モデル提供ユニット13により、対象物のモデルが提供される。このモデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有し、ボクセルに割り当てられるx線相互作用特性は、そのボクセルに対応する対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める。ステップ102にて、x線パラメータ提供ユニット14により、コンピュータ断層撮影検査中のx線特性を規定するx線パラメータが提供され、ステップ103にて、一次フラックス決定ユニット15により、コンピュータ断層撮影検査によって発生される対象物内の一次フラックス分布が、提供されたモデルと提供されたx線パラメータとに基づいて決定される。ステップ104にて、総フラックス決定ユニット16により、当初の総フラックス分布と、提供されたモデルと、提供されたx線パラメータとに基づいて総フラックス分布を決定するシックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、対象物内の総フラックス分布が決定される。ここで、当初の総フラックス分布は、決定された一次フラックス分布によって定められる。ステップ105にて、線量分布決定ユニット17により、決定された総フラックス分布に基づいて対象物内の総線量分布が決定される。
上述の実施形態では、先ず、分解された一次フラックス分布が決定され、この分解一次フラックス分布が、最終的に総線量分布を決定するために使用される総フラックス分布を決定するための初期条件として使用されているが、他の実施形態において、総線量分布は別の手法で決定されてもよい。例えば、線量分布決定ユニットは、決定された分解一次フラックス分布を、二次(セカンダリ)フラックス分布を決定するためのシックスフラックスモデルアルゴリズムから得られる決定された総フラックス分布から減算するように適応されてもよい。その場合、線量分布決定ユニットは、i)一次フラックス分布が分解される前に、また、スペクトル一次フラックスが決定される場合にはスペクトル一次フラックスが非スペクトル一次フラックスに分解される前に、一次フラックス分布に応じて一次線量分布を決定し、ii)決定された二次フラックス分布に応じて二次線量分布を決定し、そして、iii)決定された一次及び二次の線量分布を組み合わせることによって、総線量分布を決定するように適応され得る。例えば、一次及び二次の線量分布は、単に足し合わされ得る。故に、各ボクセルにおける一次線量はまた、一次フラックスを分解する前、且つ一次線量分布を決定するためにスペクトル情報を圧縮する前に、完全なスペクトル情報から計算されることもできる。そうとはいえ、その後、分解された一次フラックス分布を決定して、シックスフラックスアルゴリズムに入力することで、二次フラックス分布を決定するためにそれから一次フラックス分布を減算することが可能な総フラックス分布を決定し得る。二次フラックス分布は、二次線量分布を決定するために使用されることができ、二次線量分布を一次線量分布に加算することで総線量分布を計算し得る。
一次フラックス分布を、決定された総フラックス分布から減算して、二次フラックス分布を決定する場合、二次フラックス分布を用いて二次線量分布が決定され、また、分解前且つ圧縮前の決定された一次フラックス分布を直接使用して一次線量分布を決定する場合、一次線量分布をいっそう正確に計算することができ、ひいては、このことが、よりいっそう正確な総線量分布(決定された一次及び二次の線量分布の結合である)につながる。シックスフラックスアルゴリズムを使用しない、分解前且つ圧縮前の決定された一次フラックス分布に応じた、この一次線量分布の直接決定は、シックスフラックスアルゴリズムが6個の伝播方向のみを考慮するのに対して、主ビームのあらゆるレベルのエネルギー分解能及びあらゆる伝播方向をも考慮することを可能にする。
既知のコンピュータ断層撮影検査においては、x線量は単一のコンピュータ・トモグラフィ・ドーズ・インデックス(CTDI)ナンバーとして報告されることが多い。このナンバーは、標準化されたファントムがコンピュータ断層撮影検査において受ける線量に関する指標である。このナンバーは、患者間及び患者の異なるセクション間の大きさの違いを反映せず、また、特には器官である一部の部分が他の部分よりも放射線感受性であるために意味のあるものである患者内の線量分布についての情報を与えない。
原理上、コンピュータ断層撮影スキャンが実行されると、患者のボクセル化された減衰マップが利用可能であるので、モンテカルロ計算又は何らかのその他の方法により、ボクセル化されたコンピュータ断層撮影画像からボクセル化された線量マップを計算することができる。しかしながら、実際には、妥当な時間内で正確な線量分布マップを作成することは難題である。モンテカルロシミュレーションは現状ではなおも非常に遅い。故に、総フラックス決定ユニットは好ましくは、シックスフラックスアルゴリズムを用いて患者内の放射線束を計算するように適応され、その後、それから容易に線量マップを計算することができる。シックスフラックスモデルにおいては、患者の境界で入って来る一次フラックスが計算され、その後、それが、フラックス平衡に達するまで繰り返し、患者全体中を、散乱を含めて伝搬される。
図1を参照して上述した装置は、速さの増加と正確さの向上との双方をもたらす。この改善は、例えば患者の表面のみに対してとは対照的に、患者全体中で一次フラックスを伝播させることからなる。これは高速に行われ得る。何故なら、散乱された放射線を追跡しないからである。また、決定された一次フラックスがシックスフラックスモデルアルゴリズムのための初期条件として使用されるので、良好な出発分布がシックスフラックスモデルアルゴリズムに提供され、それ故に、該アルゴリズムが非常に速く収束し、すなわち、正確な解を見出すのに、より少ない繰り返しのみが必要とされる。
図1を参照して上述した装置は、一次フラックス計算のためにレイキャスティング手法を用いて、高速な一次フラックス計算をシックスフラックスモデルアルゴリズムと組み合わせるように適応され、すなわち、レイキャスティング手法を用いて、コンピュータ断層撮影検査における線量分布を計算するシックスフラックスモデルに基づく方法の速さ及び正確さが向上される。これは、一次フラックスを決定するのにx線のエネルギー依存性を考慮することを可能にするとともに、例えば論文“Remedies for Ray Effects”、K.Lathrop等、Nuclear Science and Engineering:The Journal of the American Nuclear Society、1971年、第45巻、第255−268頁に記載されるようにレイ効果と知られる問題である:好ましい伝播方向をもたらすであろう当初の総フラックス分布を定める一次フラックス分布を用いない純粋なシックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによる場合にそうであるような6方向だけ、ではないレイの伝播を考慮することを可能にする。減衰及び散乱は、患者の中を伝播する放射線のスペクトルを変化させるので、エネルギー依存性の考慮は、より良好な正確さが達成可能であることにつながる。
この装置は好ましくは、先ず、論文“Simulation of dose deposition in stereotactic synchrotron radiation therapy:A fast approach combining Monte Carlo and deterministic algorithms”、F.Smekens等、Physics in Medicine and Biology、2009年、第54巻、第4671−4685頁、“Fast Ray−Tracing Technique to Calculate Line Integral Paths in Voxel Arrays”、H.Zhao等、Nuclear Science Symposium Conference Record、2003 IEEE、2004年、第4巻、第2808−2812頁、又は“A Hybrid Approach for Fast Simulation of Dose Deposition in Stereotactic Synchrotron Radiotherapy”、N.Freud等、IEEE Transactions on Nuclear Science、2008年、第55巻、第3号、第1008−1017頁に記載されるレイキャスティング手法のようなレイキャスティングを用いて、一次フラックスを計算するように適応される。なお、これらの論文をここに援用する。しかしながら、一次フラックス分布を決定することには、他のレイキャスティング手法も使用され得る。この一次フラックスの計算において、所望のエネルギー分解能を維持することができ、また、それぞれのレイが所望の方向に伝播することができる。伝播中、それぞれのレイは人間の組織によって減衰されるが、減衰を計算するのに必要なx線相互作用特性は、提供されるモデルから分かる。
好適な一実施形態において、例えば上記Freud等により論文のFig.4に示されるように、この計算において、ボクセルを横切るレイは、特定のスペクトルフラックスと、ボクセル及びキャストレイ間の交差領域の大きさ、すなわち、体積に依存する特定の重み付け係数とを有する。この一次フラックスは、それぞれのボクセルの関連する表面を出て行く一次フラックスに分解され、スペクトル情報は、例えばそれぞれのボクセルに入るレイスペクトルの平均エネルギーである単一数に圧縮される。このレイの寄与が、それぞれのボクセルの6個の出て行くフラックスに付加される。そして、それぞれのレイは、現ボクセル内での減衰によって変更されたスペクトルを伴って、その元々の経路に沿って次のボクセルへと続く。一次フラックスが再び分解され、そのレイがモデルを立ち去るまでこれが続けられる。これが全てのレイについて行われて、人物内の一次フラックス分布をもたらす。この装置は、ボクセルに到来するフラックスを追跡しなくてよく、出て行くフラックスのみを追跡すればよい。何故なら、隣接するボクセルがない境界(そこでは、到来フラックスも同様に記憶される)を除いて、ボクセルの表面の到来フラックスは、それと境界をなす隣接ボクセルの表面を出て行くフラックスに等しいからである。一次フラックス分布は、一次フラックスマップであるとしても見なされ得るものであり、上述のシックスフラックスに基づく計算のための初期条件として好ましく使用される。
開示した実施形態へのその他の変形が、図面、本開示及び添付の請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解されて実現され得る。
請求項において、用語“有する”はその他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞“a”又は“an”は複数であることを排除するものではない。
単一のユニット又は装置が、請求項に記載される複数のアイテムの機能を果たしてもよい。特定の複数の手段が相互に異なる従属項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組合せが有利に使用され得ないということを指し示すものではない。
1つ又は幾つかのユニット若しくは装置によって実行される、一次フラックス分布、二次フラックス分布、一次線量分布、二次線量分布、総線量分布などの計算のような計算は、その他の数のユニット若しくは装置によって実行されてもよい。例えば、ステップ101から105は、単一のユニットによって、あるいはその他の数の相異なるユニットによって実行され得る。コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する方法に従った、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置の計算及び/又は制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用ハードウェアとして実装され得る。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに供給されるか、他のハードウェアの一部として供給されるかする例えば光記憶媒体又は半導体媒体などの好適な媒体にて格納及び/又は配布され得るが、例えばインターネット又はその他の有線若しくは無線の遠隔通信システムを介してなど、その他の形態で配布されてもよい。
請求項中の如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解されるべきでない。
本発明は、コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置に関する。先ず、一次フラックス決定ユニットが、対象物内の一次フラックス分布を決定し、次いで、総フラックス決定ユニットにより、シックスフラックスモデルアルゴリズムを適用しながら、この決定された一次フラックス分布が当初の総フラックス分布として用いられる。これは、総フラックス分布の決定が、総フラックス分布の比較的良好な最初の近似で開始することを可能にし、それ故に、シックスフラックスモデルアルゴリズムは、非常に速く総フラックス分布を決定することができる。決定された総フラックス分布は、最終的に、総線量分布を決定するために線量分布決定ユニットによって使用される。故に、この装置は、コンピュータ断層撮影検査におけるx線量分布の非常に高速な決定を可能にする。

Claims (15)

  1. コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置であって、
    前記対象物のモデルを提供するモデル提供ユニットであり、前記モデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有し、ボクセルに割り当てられたx線相互作用特性が、該ボクセルに対応する前記対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める、モデル提供ユニットと、
    前記コンピュータ断層撮影検査におけるx線特性を規定するx線パラメータを提供するx線パラメータ提供ユニットと、
    前記コンピュータ断層撮影検査によって発生される前記対象物内の一次フラックス分布を、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて決定する一次フラックス決定ユニットであり、一次フラックスは、散乱されていないx線フォトンによって発生されるフラックスであり、一次フラックスが決定されて前記ボクセル群の表面に割り当てられる、一次フラックス決定ユニットと、
    供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて、シックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、前記対象物内の総フラックス分布を決定する総フラックス決定ユニットであり、総フラックスは、前記一次フラックスと、散乱されたx線フォトンによって発生されるフラックスである二次フラックスとを含み、決定された前記一次フラックス分布が前記シックスフラックスモデルアルゴリズムの初期条件として使用される、総フラックス決定ユニットと、
    決定された前記総フラックス分布に基づいて前記対象物内の総線量分布を決定する線量分布決定ユニットと、
    を有する装置。
  2. 前記一次フラックス決定ユニットは、レイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供された前記モデル及び前記x線パラメータに基づいて前記対象物内の前記一次フラックス分布を決定するように適応され、提供された前記x線パラメータによって規定される仮想レイが前記モデル中にキャストされ、前記対象物内の複数の異なる位置で、提供された前記x線パラメータに基づいて、且つそれぞれの位置に到達する前に横切られたボクセルに割り当てられたx線相互作用特性に基づいて、一次フラックスが決定される、請求項1に記載の装置。
  3. 提供される前記x線相互作用特性は、少なくとも部分的にスペクトルx線相互作用特性であり、それぞれの位置に到達するそれぞれのキャストレイの一次フラックスは、一次フラックススペクトルである、請求項2に記載の装置。
  4. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    前記レイキャスティングアルゴリズムを用いることによって、提供された前記モデル及び前記x線パラメータに基づいて、一次フラックスを各ボクセルに対して決定し、且つ
    決定された前記一次フラックスを分割し、分割された一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に割り当てることによって、決定された前記一次フラックスを各ボクセルに対して分解して、前記一次フラックス分布を生成する
    ように適応される、請求項2に記載の装置。
  5. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    少なくとも1つのボクセルが複数のキャストレイによって横切られ、複数のキャストレイによって横切られるボクセルに対して、且つ横切るレイの各々に対して、一次フラックスが決定されるようにして前記レイキャスティングアルゴリズムを使用し、
    複数のキャストレイによって横切られるボクセルに、複数の横切るキャストレイの一次フラックスの平均を割り当てる
    ように適応される、請求項4に記載の装置。
  6. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    全てのボクセルがキャストレイによって横切られるのではないようにして前記レイキャスティングアルゴリズムを使用し、
    キャストレイによって横切られないボクセルに関する一次フラックスを、キャストレイによって横切られる隣接ボクセルに対して決定された一次フラックスに基づいて決定する
    ように適応される、請求項4に記載の装置。
  7. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    それぞれのボクセル及びそれぞれのキャストレイに関する一次フラックスを、それぞれのボクセルに到達するそれぞれのキャストレイのフラックススペクトルに応じた一次フラックススペクトルとして決定し、前記フラックススペクトルは、それぞれのボクセルに到達する前に横切られたその他のボクセルによって生じたスペクトル減衰に基づいて決定され、前記スペクトル減衰は、前記その他のボクセルに割り当てられた前記x線相互作用特性によって定められ、
    決定されたスペクトル一次フラックスに基づいて、スペクトル情報を含まない非スペクトル一次フラックスを決定し、決定された非スペクトル一次フラックスを複数の非スペクトル一次フラックスに分割し、分割された非スペクトル一次フラックスを、それぞれのキャストレイによって横切られるそれぞれのボクセルの表面に割り当てることによって、決定された前記一次フラックススペクトルをそれぞれのボクセルに対して分解する
    ように適応される、請求項4に記載の装置。
  8. 前記一次フラックス決定ユニットは、ボクセルの表面の位置でのキャストレイの一次フラックスを、該キャストレイが該表面を横切る場合に、該表面に割り当てるように適応される、請求項2に記載の装置。
  9. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    少なくとも1つのボクセルの或る表面が複数のキャストレイによって横切られ、複数のキャストレイによって横切られる表面に対して、且つ横切るレイの各々に対して、一次フラックスが決定されるようにして前記レイキャスティングアルゴリズムを使用し、
    複数のキャストレイによって横切られる表面に、複数の横切るキャストレイの一次フラックスの平均を割り当てる
    ように適応される、請求項8に記載の装置。
  10. 前記複数の横切るキャストレイの一次フラックスの前記平均は加重平均であり、重みは、それぞれのキャストレイとそれぞれの表面との間の交差面積の大きさに依存する、請求項9に記載の装置。
  11. 前記一次フラックス決定ユニットは、
    全ての表面がキャストレイによって横切られるのではないようにして前記レイキャスティングアルゴリズムを使用し、
    キャストレイによって横切られないボクセルの表面に関する一次フラックスを、キャストレイによって横切られる隣接表面に割り当てられた一次フラックスに基づいて決定する
    ように適応される、請求項8に記載の装置。
  12. 前記線量分布決定ユニットは、
    決定された前記一次フラックス分布を、決定された前記総フラックス分布から減算して、二次フラックス分布を決定し、
    各ボクセルに一次フラックスを与え、各ボクセルに与えられた一次フラックスに応じた一次線量分布を計算することによって、一次線量分布を決定し、
    決定された前記二次フラックス分布に応じた二次線量分布を決定し、且つ
    決定された前記一次線量分布と前記二次線量分布とを結合することによって、前記総線量分布を決定する
    ように適応される、請求項1に記載の装置。
  13. 請求項1に記載のコンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する装置を有するコンピュータ断層撮影システム。
  14. コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算する方法であって、
    モデル提供ユニットにより、前記対象物のモデルを提供するステップであり、前記モデルは、x線相互作用特性が割り当てられたボクセル群を有し、ボクセルに割り当てられたx線相互作用特性が、該ボクセルに対応する前記対象物の対象物要素を横切るx線の、該対象物要素による影響を定める、ステップと、
    x線パラメータ提供ユニットにより、前記コンピュータ断層撮影検査におけるx線特性を規定するx線パラメータを提供するステップと、
    一次フラックス決定ユニットにより、前記コンピュータ断層撮影検査によって発生される前記対象物内の一次フラックス分布を、提供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて決定するステップであり、一次フラックスは、散乱されていないx線フォトンによって発生されるフラックスであり、一次フラックスが決定されて前記ボクセル群の表面に割り当てられる、ステップと、
    総フラックス決定ユニットにより、供された前記モデルと、提供された前記x線パラメータとに基づいて、シックスフラックスモデルアルゴリズムを用いることによって、前記対象物内の総フラックス分布を決定するステップであり、総フラックスは、前記一次フラックスと、散乱されたx線フォトンによって発生されるフラックスである二次フラックスとを含み、決定された前記一次フラックス分布が前記シックスフラックスモデルアルゴリズムの初期条件として使用される、ステップと、
    線量分布決定ユニットにより、決定された前記総フラックス分布に基づいて前記対象物内の総線量分布を決定するステップと、
    を有する方法。
  15. コンピュータ断層撮影検査における対象物内のx線量分布を計算するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムが請求項1に記載の装置を制御するコンピュータ上で実行されるときに前記装置に請求項14に記載の方法のステップを実行させるプログラムコード、を有するコンピュータプログラム。
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