JP5994196B2 - 検査装置及び光学フィルムの製造システム - Google Patents

検査装置及び光学フィルムの製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP5994196B2
JP5994196B2 JP2012129291A JP2012129291A JP5994196B2 JP 5994196 B2 JP5994196 B2 JP 5994196B2 JP 2012129291 A JP2012129291 A JP 2012129291A JP 2012129291 A JP2012129291 A JP 2012129291A JP 5994196 B2 JP5994196 B2 JP 5994196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical film
film
light receiving
optical
inspection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012129291A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013253850A (ja
Inventor
裕一 塩田
裕一 塩田
武藤 清
清 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2012129291A priority Critical patent/JP5994196B2/ja
Publication of JP2013253850A publication Critical patent/JP2013253850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5994196B2 publication Critical patent/JP5994196B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、検査装置及び光学フィルムの製造システムに関するものである。
偏光フィルム、位相差フィルム等の光学フィルムは、液晶表示装置を構成する重要な光学部品である。例えば、液晶表示装置においては、偏光フィルムが矩形状の光学フィルムチップとして液晶パネルの上下面に一枚ずつ貼り合わされている。光学フィルムチップは、長尺状の光学フィルムを原材料とし、これをカッターで矩形状に切断することにより得られる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−255132号公報
最近では、表示装置の高コントラスト化が進んでおり、光学フィルムの光学軸を精度良く測定することが求められている。光学フィルムの光学軸を測定する方法としては、オフライン測定とインライン測定とが知られているが、それぞれ一長一短がある。
例えば、オフライン測定は、光学フィルムから所定サイズのシート片を切り出し、切り出した個々のシート片ごとに光学軸を測定するものである。オフライン測定では、長尺状の光学フィルムの全長に亘って光学軸を測定することが困難であるとともに、シート片の切り出しバラツキによって光学軸を精度良く測定できないという問題がある。
一方、インライン測定は、光学フィルムの搬送方向に直交する幅方向の所定位置に光学フィルムの光学軸を測定する検査装置を配置し、光学フィルムを搬送しつつ光学軸を測定するものである。インライン測定では、ブース内の工事や光学フィルムの通紙作業時に検査装置の受光ヘッドに塵埃等の異物が入り込み、その結果、受光ヘッドの受光レンズ表面(受光面)に付着した異物を測定してしまい、光学軸を正確に測定できないという問題がある。
また、受光面に付着した異物を拭き取ることも考えられるが、異物を拭き取る際に受光面を傷つけてしまうおそれがあり妥当ではない。
本発明の目的は、受光ヘッドに塵埃等の異物が入り込むことを抑制し、光学フィルムの光学軸を精度良く測定することが可能な検査装置及び光学フィルムの製造システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の検査装置は、光学フィルムの光学軸を検査する検査装置であって、光学フィルムに向けて一面側から光を照射する投光ヘッドと、前記光学フィルムを挟んで前記投光ヘッドの光軸上に配置された受光ヘッドと、前記光学フィルムと前記受光ヘッドとの間に配置された防塵ガラスと、を含み、前記光学フィルムと前記受光ヘッドとの間に外光を遮蔽する遮蔽板が設けられ、前記遮蔽板に前記投光ヘッドから射出された光を通過させる貫通孔が形成され、前記遮蔽板の貫通孔が前記防塵ガラスによって閉塞されていることを特徴とする。
本発明においては、前記防塵ガラスの位相差値が−1nm以上1nm以下であることが望ましい。
本発明においては、前記防塵ガラスにおいて前記受光ヘッドとは反対側の表面は、前記光学フィルムが接触している接触面であってもよい。
本発明においては、前記防塵ガラスは、前記遮蔽板の貫通孔に埋設して配置されていてもよい。
本発明の光学フィルムの製造システムは、前記光学フィルムを製造する光学フィルムの製造装置と、前記光学フィルムの光学軸を検査する前記検査装置と、を含むことを特徴とする。
本発明においては、前記検査装置が前記光学フィルムの幅方向に複数設けられており、前記複数の検査装置によって前記光学フィルムの光学軸を検出することにより、前記光学フィルムの光学軸を前記光学フィルムの幅方向の複数の検査位置で検査してもよい。
本発明によれば、受光ヘッドに塵埃が入り込むことを抑制し、光学フィルムの光学軸を精度良く測定することが可能な検査装置及び光学フィルムの製造システムを提供することができる。
本発明の光学フィルムの製造システムの一実施形態を示す模式図である。 光学フィルムの製造システムの平面図である。 検査装置の模式図である。 比較例及び実施例における受光ヘッドの受光面の撮像画像を示す図である。 比較例及び実施例において、光学フィルムの各検査位置において、光学軸の方向とフィルム搬送方向とが、どの程度ずれているかを示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。また、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の説明においては、必要に応じてXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。本実施形態においては、長尺の光学フィルムの幅方向をX方向としており、光学フィルムの面内においてX方向に直交する方向(長尺の光学フィルムの搬送方向)をY方向、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向としている。
図1は、本発明の光学フィルムの製造システムの一実施形態を示す模式図である。以下、光学フィルムとして偏光フィルムを製造する例を説明するが、光学フィルムは、偏光フィルムの他に、位相差フィルムや輝度向上フィルム等でもよく、位相差フィルムや偏光フィルムなどの複数の光学素子を積層したものでもよい。
図1に示すように、光学フィルムの製造システム1は、長尺状の光学フィルム(以下、単に光学フィルムと称する)Fを製造する光学フィルムの製造装置2と、光学フィルムの製造装置2で製造された光学フィルムFの光学軸を検査する検査装置3と、を備えている。
本実施形態で使用される光学フィルムFは、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)等からなる偏光子フィルムF1が、保護フィルムとして2枚のセルロース系フィルムであるTAC(トリアセチルセルロース)フィルムF2,F3によって挟まれた構造である。
尚、偏光子フィルムF1は、一定方向に振動する光以外の光を遮断するため、例えばヨウ素、二色性染料などの二色性色素により染色されている。偏光子フィルムF1は、例えば、二色性色素で染色したPVAフィルムF1’を一軸延伸して形成されている。
また、保護フィルムとしては、TACフィルムの他にも、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタラート)フィルム、MMA(メチルメタクリレート)フィルム等を用いることができる。
光学フィルムの製造装置2は、未延伸のPVAフィルムF1’を装填する装填部20と、装填部20に装填されたPVAフィルムF1’を下流側に搬送する搬送ローラー20aと、搬送されたPVAフィルムF1’に膨潤処理を施す膨潤槽21と、膨潤したPVAフィルムF1’を二色性色素で染色する染色槽22と、染色したPVAフィルムF1’に架橋処理を施す架橋槽23と、架橋したPVAフィルムF1’を水洗する水洗槽24と、水洗したPVAフィルムF1’を乾燥させて偏光子フィルムF1とする乾燥炉25と、TACフィルムF2を装填する装填部26と、TACフィルムF3を装填する装填部27と、偏光子フィルムF1、TACフィルムF2、TACフィルムF3の3枚のフィルムを積層して1枚の光学フィルムFを製造するフィルム積層装置28と、光学フィルムFを巻き取る巻き取り部29と、を備えている。尚、未延伸のPVAフィルムF1’の幅は、500mm〜5000mmの範囲の値に設定される。偏光子フィルムF1、TACフィルムF2、TACフィルムF3のそれぞれの幅は、500mm〜2000mmの範囲の値に設定される。
尚、膨潤槽21、染色槽22、架橋槽23、水洗槽24、及び乾燥炉25の間には、各処理が施されたPVAフィルムF1’を下流側に搬送する搬送ローラー21a,22a,23a,24aが設けられている。各搬送ローラー20a,21a,22a,23a,24aに周速差が付与され、PVAフィルムF1’にフィルム搬送方向の張力が付与されることにより、PVAフィルムF1’の一軸延伸が行われる。そして、各槽でPVAフィルムF1’に各処理が施されることにより、偏光子フィルムF1が製造される。
膨潤槽21は、搬送されたPVAフィルムF1’を水溶液に浸漬させて、フィルム表面の異物除去、フィルム中の可塑剤除去、次工程での易染色性の付与、フィルムの可塑化等を行うための槽である。例えば、使用する膨潤処理浴としては、純水を用いる。この他にも、ホウ酸、塩化物、無機酸、無機塩、水溶性有機溶媒、アルコール類等を約0.01重量%〜10重量%の範囲で添加した水溶液を用いることができる。
染色槽22は、膨潤させたPVAフィルムF1’を二色性色素の水溶液に浸漬させて、フィルムに二色性色素を吸着、配向させるための槽である。使用する二色性色素の水溶液は、染色助剤等を有していてもよく、例えば硫酸ナトリウム等の無機塩、界面活性剤等を含有していてもよい。二色性色素は単独でもよいし、2種類以上の二色性色素を同時に用いてもよい。
架橋槽23は、染色したPVAフィルムF1’を、ホウ酸を含有する水溶液に浸漬させて、フィルムの耐水化や色相調整等を行うための槽である。例えば、使用するホウ酸を含有する水溶液としては、水100重量部に対してホウ酸を約1〜10重量部含有する水溶液を用いる。この他にも、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化ジルコニウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等を共存させてもよい。
水洗槽24は、架橋したPVAフィルムF1’を水に浸漬させて、洗浄するための槽である。尚、水をシャワーとして噴霧あるいは浸漬と噴霧を併用することによってPVAフィルムF1’を洗浄してもよい。
水洗したPVAフィルムF1’を、乾燥炉25により、例えば約40℃〜100℃の範囲で約60秒〜600秒乾燥させることにより、偏光子フィルムF1が得られる。
フィルム積層装置28には、一対のローラー28a,28bが上下に設けられている。この両ローラー28a,28bの間に偏光子フィルムF1、TACフィルムF2、TACフィルムF3が重ね合わされて供給される。そして、両ローラー28a,28bによって押圧されることにより、偏光子フィルムF1、TACフィルムF2、TACフィルムF3が貼合され、1枚の光学フィルムFが製造される。尚、TACフィルムF2およびTACフィルムF3の表面に剥離フィルムや保護フィルムなどがさらに積層されていてもよい。当該光学フィルムFは、搬送ローラーによって、検査装置3に向けて搬送される。
検査装置3は、光学フィルムFの上方に配置された投光ヘッド31と、光学フィルムFの下方に配置された受光ヘッド32と、を備えている。尚、検査装置3の詳細については後述する。
検査装置3は、光学フィルムFの幅方向に複数設けられている。複数の検査装置3によって、光学フィルムFの光学軸を検出することにより、光学フィルムFの光学軸を光学フィルムFの幅方向の複数の検査位置で検査する。
尚、検査装置3が光学フィルムFの幅方向に複数設けられる構成に限らず、検査装置が光学フィルムFの幅方向に移動可能に構成されていてもよい。この場合、検査装置を光学フィルムFの幅方向に移動させつつ検査装置によって光学フィルムFの光学軸を検出することにより、光学フィルムFの光学軸を光学フィルムFの幅方向の複数の検査位置で検査する。
図2は光学フィルムの製造システム1の平面図である。
図2に示すように、光学フィルムFの幅方向(以下、フィルム幅方向という)には複数の検査領域CPが設けられている。本実施形態においては、フィルム幅方向(X軸方向)に5つの検査領域CP1〜CP5が設けられている。各検査領域CP1〜CP5は概ね等間隔に配置されている。例えば、検査領域CP3は、フィルム幅方向の概ね中心位置(以下、幅方向中心という)に配置され、検査領域CP2は幅方向中心から−X方向に315mm程度離れた位置に配置され、検査領域CP4は幅方向中心から+X方向に315mm程度離れた位置に配置され、検査領域CP1は幅方向中心から−X方向に630mm程度離れた位置に配置され、検査領域CP5は幅方向中心から+X方向に630mm程度離れた位置に配置されている。検査装置3は、これら5つの検査領域CP1〜CP5の配列方向に沿って、各検査領域CP1〜CP5に対応して5台配置されている。これにより、光学フィルムFの幅方向における各検査領域CP1〜CP5において光学軸の方向が検出される。
尚、光学フィルムFの光学軸の面内分布には様々な分布が存在する。光学フィルムFの光学軸は、概ね光学フィルムFの長手方向に沿って配置されている。一方、光学フィルムの光学軸の方向がフィルム搬送方向に対して若干傾いているものもある。
検査装置3で検出された光学フィルムFの光学軸のデータは、光学フィルムFの位置(光学フィルムFの長手方向の位置および幅方向の位置)と関連付けられて記憶装置に記憶される。検査装置3で検査された光学フィルムは、搬送ローラーによって、巻き取り部29に向けて搬送される。そして、巻き取り部29においてロール状に巻き取られ、光学フィルムFのロール原反Rが製造される。
図3は、検査装置3の模式図である。
図3に示すように、検査装置3は、光学フィルムFに向けて上面側から光を照射する投光ヘッド31と、光学フィルムFを挟んで投光ヘッド31の光軸CL上に配置された受光ヘッド32と、光学フィルムFと受光ヘッド32との間に配置された校正サンプル載置台40と、校正サンプル載置台40と受光ヘッド32との間に配置された防塵ガラス50と、を備えている。
投光ヘッド31は、投光ファイバーにより導かれた光を集光して射出するレンズユニット311と、レンズユニット311から射出された光のうち特定の波長(例えば550nm)の光を透過するバンドパスフィルター312と、バンドパスフィルター312から射出された光を円偏光として射出する偏光フィルター313と、レンズユニット311、バンドパスフィルター312、及び偏光フィルター313を収容する筐体310と、を備えている。
受光ヘッド32は、光学フィルムF及び防塵ガラス50を透過した光を集光して射出する受光レンズ321と、受光レンズ321から射出された光のうち特定の直線偏光のみを透過する偏光子322と、偏光子322を透過した光を受光する受光素子323と、受光レンズ321、偏光子322、及び受光素子323を収容する筐体320と、を備えている。
校正サンプル載置台40は、投光ヘッド31および受光ヘッド32と光学フィルムFとの相対位置を校正する校正サンプルを載置するための台である。校正サンプル載置台40は不透明な部材で形成されており、外光を遮蔽する遮蔽板として機能する。校正サンプル載置台40には、投光ヘッド31の光軸CLと重なる部分に貫通孔40hが形成されている。校正サンプル載置台40には貫通孔40hの上部を覆う防塵ガラス50が設置されており、防塵ガラス50によって貫通孔40hが閉塞されている。投光ヘッド31から射出された光は光学フィルムF、防塵ガラス50および貫通孔40hを通過した後、受光ヘッド32の受光面32s(受光レンズ321のレンズ面)に入射する。
防塵ガラス50の形成材料としては、例えば硼珪酸ガラス(BK7)を用いる。防塵ガラス50の面精度は、λ/10程度(λ:632nm)である。面精度とは、防塵ガラス50の表面全体を見たときに最も高い部分と最も低い部分との高低差をいう。
本実施形態において、防塵ガラス50の位相差値(防塵ガラス50を透過する前後の光の位相のずれ量)は−1nm以上1nm以下の範囲である。防塵ガラス50の位相差値が前記範囲内であれば、光学軸の測定結果に大きな誤差が生じる惧れが少ない。
尚、防塵ガラス50の位相差値は、高速リタデーション測定装置(大塚電子社製、機種名「RE−100」)を用いて、測定波長550nmにより測定される。
以上説明したように、本実施形態における検査装置3、光学フィルムの製造システム1によれば、光学フィルムFと受光ヘッド32との間に防塵ガラス50が設置されているので、受光ヘッド32の受光面32sに異物が付着することを回避することができる。よって、光学フィルムFの光学軸を精度良く測定することができる。防塵ガラス50の表面には異物が付着するが、防塵ガラス50は校正サンプル載置台40の上に設置されているので、防塵ガラス50に異物が付着してもアルコール拭き取り等により異物を容易に除去できる。
また、本実施形態では、防塵ガラスの位相差値を−1nm以上1nm以下の範囲としているため、防塵ガラス50によって光の偏光状態が殆ど変化しない。よって、光学フィルムFの光学軸を精度良く測定することができる。
尚、校正サンプル載置台40に貫通孔40hの上部を覆う防塵ガラス50が設置されており、防塵ガラス50によって貫通孔40hが閉塞されている例に限らず、防塵ガラスが貫通孔40hに埋設して配置されていてもよい。また、防塵ガラスが受光ヘッド32の受光面32sを覆って配置されていてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本実施形態に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(光学フィルム)
比較例及び実施例の検査対象となる光学フィルムとしては、PVA等からなる偏光子フィルムが、2枚のTACフィルムによって挟まれた構造の偏光フィルムを用いた。
(比較例)
比較例の検査装置としては、投光ヘッドと、受光ヘッドと、校正サンプル載置台とを備えた検査装置を用いた。比較例の検査装置においては、防塵ガラスが設けられていない。
(実施例)
実施例の検査装置としては、図3に示したように、投光ヘッド31と、受光ヘッド32と校正サンプル載置台40と、防塵ガラス50と、を備えた検査装置3を用いた。
(受光ヘッドの受光面の異物の有無の評価)
比較例及び実施例についてそれぞれ、受光ヘッドの受光面をCCDカメラで撮像した。比較例及び実施例についてそれぞれ、受光ヘッドの受光面に塵埃等の異物が付着しているか否かを確認した。
図4(a)は、比較例における受光ヘッドの受光面の撮像画像を示す図である。図4(b)は、実施例における受光ヘッドの受光面の撮像画像を示す図である。
図4(a)に示すように、比較例における受光ヘッドの受光面には異物が付着していることが確認された。これに対し、図4(b)に示すように、実施例における受光ヘッドの受光面には異物が付着していなかった。
(光学フィルムの光学軸の測定バラツキ)
比較例及び実施例についてそれぞれ、光学フィルムの各検査位置において、光学軸の方向とフィルム搬送方向(光学フィルムの長手方向)とが、どの程度ずれているかを確認した。なお、検査対象となる光学フィルムは実施例と比較例とで同じものを用いた。
図5(a)は、比較例のグラフである。図5(b)は、実施例のグラフである。尚、図5(a)及び図5(b)において、横軸は光学フィルムの搬送方向における検査位置を示しており、縦軸は各検査位置における光学フィルムの光学軸の方向がフィルム搬送方向に対して何度ずれているかを示している。また、1番〜5番の光学軸は、各検査領域CP1〜CP5に対応して配置された各検査装置によって検査された光学軸である。また、縦軸の+側及び−側は、フィルム搬送方向に対して反時計回り(左回り)を正としたときのずれ角を示している。
図5(b)に示すように、実施例のグラフでは、各検査位置における光学軸のずれ角は、−0.1°から+0.2°となっている。それに対して、図5(a)に示すように、比較例のグラフでは、各検査位置における光学軸のずれ角は、−0.4°から+0.8°となっている。実施例と比較例とで検査結果がこのように大きく異なるのは、比較例において受光ヘッドの受光面に異物が堆積した結果、投光ヘッドから射出されて光学フィルムを透過した光の進行方向や偏光状態が異物によって変更され、本来受光ヘッドで検出されるべき光量とは異なる光量が検出されたためと考えられる。
校正サンプル載置台の貫通孔はそれほど大きくないため、短期間の操業ではそれほど多くの異物は受光ヘッドの受光面に堆積しないが、受光面に堆積した異物は、受光ヘッド自体が非常に小さく、また、受光ヘッドが校正サンプル載置台に覆われた位置に設置されていることから、アルコール拭き取り等により容易に除去することができない。よって、長時間操業を行うと、図5(a)に示したように、受光面に堆積した異物が光学軸の検査結果に大きな影響を与えるようになる。
一方、実施例の構成では、異物が校正サンプル載置台の貫通孔を介して受光ヘッド側に侵入することがないので、受光ヘッドは常に清浄に保たれた状態であり、また、防塵ガラスには異物が堆積するものの、防塵ガラスの表面は校正サンプル載置台の上部に露出した状態となっているため、防塵ガラスを定期的に清掃しておけば、光学軸の測定を精度よく安定して行うことができる。
1…光学フィルムの製造システム、2…光学フィルムの製造装置、3,3A…検査装置、31…投光ヘッド、32…受光ヘッド、40…校正サンプル載置台(遮蔽板)、40h…貫通孔、50,51…防塵ガラス、CL…光軸、CP,CP1,CP2,CP3,CP4,CP5…検査領域(検査位置)、F…光学フィルム

Claims (6)

  1. 光学フィルムの光学軸を検査する検査装置であって、
    光学フィルムに向けて一面側から光を照射する投光ヘッドと、
    前記光学フィルムを挟んで前記投光ヘッドの光軸上に配置された受光ヘッドと、
    前記光学フィルムと前記受光ヘッドとの間に配置された防塵ガラスと、
    を含み、
    前記光学フィルムと前記受光ヘッドとの間に外光を遮蔽する遮蔽板が設けられ、
    前記遮蔽板に前記投光ヘッドから射出された光を通過させる貫通孔が形成され、
    前記遮蔽板の貫通孔が前記防塵ガラスによって閉塞されている検査装置。
  2. 前記防塵ガラスの位相差値が−1nm以上1nm以下である請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記防塵ガラスにおいて前記受光ヘッドとは反対側の表面は、前記光学フィルムが接触している接触面である請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記防塵ガラスは、前記遮蔽板の貫通孔に埋設して配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 前記光学フィルムを製造する光学フィルムの製造装置と、
    前記光学フィルムの光学軸を検査する請求項1ないしのいずれか1項に記載の検査装置と、
    を含む光学フィルムの製造システム。
  6. 前記検査装置が前記光学フィルムの幅方向に複数設けられており、
    前記複数の検査装置によって前記光学フィルムの光学軸を検出することにより、前記光学フィルムの光学軸を前記光学フィルムの幅方向の複数の検査位置で検査する請求項に記載の光学フィルムの製造システム。
JP2012129291A 2012-06-06 2012-06-06 検査装置及び光学フィルムの製造システム Active JP5994196B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012129291A JP5994196B2 (ja) 2012-06-06 2012-06-06 検査装置及び光学フィルムの製造システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012129291A JP5994196B2 (ja) 2012-06-06 2012-06-06 検査装置及び光学フィルムの製造システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013253850A JP2013253850A (ja) 2013-12-19
JP5994196B2 true JP5994196B2 (ja) 2016-09-21

Family

ID=49951467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012129291A Active JP5994196B2 (ja) 2012-06-06 2012-06-06 検査装置及び光学フィルムの製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5994196B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180031058A (ko) * 2015-08-21 2018-03-27 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 광축을 갖는 광학 필름 및 그의 처리 시스템 및 방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001108618A (ja) * 1999-10-06 2001-04-20 Fuji Xerox Co Ltd トナー像濃度検出装置
JP4489223B2 (ja) * 2000-01-17 2010-06-23 株式会社アルバック 2波長の光線透過率による膜特性の制御されたAlOx膜の形成方法および装置
JP4568064B2 (ja) * 2004-09-28 2010-10-27 株式会社 日立ディスプレイズ 光学異方軸測定装置
JP2011237317A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Yokogawa Electric Corp 赤外線分析装置
JP5881610B2 (ja) * 2010-10-29 2016-03-09 三井化学株式会社 ポリイミドフィルムの検査方法、これを用いたポリイミドフィルムの製造方法、及びポリイミドフィルム製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013253850A (ja) 2013-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4855493B2 (ja) 光学表示装置製造システム及び光学表示装置製造方法
US8313605B2 (en) Method for manufacturing optical display unit, and sheet material and roll for use therein
KR101366633B1 (ko) 광투과성 부재의 결함 검출 장치 및 방법
KR102513214B1 (ko) 광투과성 필름의 결함 검사 방법, 직선 편광자 필름의 제조 방법 및 편광판의 제조 방법
CN113341494B (zh) 具有非偏振部的偏振片的制造方法
KR20130132438A (ko) 광학 필름 적층체의 제조 방법 및 제조 시스템, 및 광학 필름 적층체
JP2011226957A (ja) 偏光板の欠陥検査方法及び欠陥検査装置
KR20240085234A (ko) 편광자의 검사 방법 및 편광판의 제조 방법
CN108535273A (zh) 缺陷检查系统、膜制造装置及方法、印刷装置及方法
JP2012068641A (ja) 光学表示装置製造システム及び光学表示装置製造方法
JP5994196B2 (ja) 検査装置及び光学フィルムの製造システム
JP6604805B2 (ja) 偏光子の検査方法および偏光板の製造方法
JP6955075B2 (ja) 偏光子の製造方法
EP3786621B1 (en) Foreign material inspection system of display unit
KR20140080111A (ko) 비아 홀 광학 검사장비
JP2020126255A (ja) 偏光子の検査方法および偏光板の製造方法
JP6666101B2 (ja) 長尺状偏光子の検査方法
JP6704230B2 (ja) 長尺状偏光子の検査方法、検査システムおよび製造方法
JP6986614B2 (ja) 偏光子の製造方法
JP2011149741A (ja) 偏光板の検査方法および偏光板の製造方法
JP2017068122A (ja) 長尺状偏光子の検査方法
JP2017068063A (ja) 偏光板の製造方法
JP2017068123A (ja) 長尺状偏光子の検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5994196

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350