JP5992748B2 - 太陽光発電システム及び電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電装置及び蓄電装置を備えた太陽光発電システムに関し、この太陽光発電システムを備えた電力供給システムに関するものである。
太陽光発電装置と充放電可能な蓄電装置とを併用している太陽光発電システムがある。前記太陽光発電システムでは、前記太陽光発電装置の発電電力を外部に出力する。そして、前記太陽光発電装置の発電電力が要求される電力(又は、予め決められた一定電力)よりも小さい場合、前記蓄電装置の放電による電力(放電電力)を発電電力に加算して外部に出力する。
前記太陽光発電装置の発電電力が低下しているとき、前記蓄電装置の蓄電残量が少ないと、前記太陽光発電システムが十分な電力を出力できない。そこで、前記蓄電装置は、出力配線を利用し、外部から供給される電力で充電可能な構成となっている。このような構成の太陽光発電システムでは、夜間等の時間帯に外部から供給される電力で、前記蓄電装置が予め決められた蓄電量となるように充電し、安定して、太陽光発電装置の発電電力を補助することができる。
そして、このような太陽光発電システムを備えた電力供給システムが提案されている。電力供給システムでは、商用電力系統から負荷(照明、空調機等の電気機器)が接続された負荷系統に供給する受電電力に、前記太陽光発電システムの出力電力を補助電力として、付加して負荷系統に供給する構成となっている。なお、前記電力供給システムでは、前記太陽光発電システムを備えた系統は、前記商用電力系統からの受電電力を補助する補助電力を供給するので補助電力系統と称する。
前記商用電力系統は、多くの電力需要者に電力を供給している。そして、多くの電力需要者で負荷系統の需要電力のピークの時間が重なっている場合が多い。そして、前記商用電力系統では、供給している電力を短期間に細かく切り替えることが困難であり、前記商用電力系統で供給される総電力は、前記需要電力の最大ピークが重なっているときの需要電力の総力に基づいて決定されている。そのため、需要電力のピークが重なっている時間帯以外の時間では、前記商用電力系統の総電力が供給過多になっている場合が多い。
そこで、多くの電力需要者が上述のような補助電力系統を備えた電力供給システムを導入し、需要電力が多くなる時間帯に補助電力系統から補助電力を供給するようにすることで、各電力需要者の需要電力(主にピーク時の電力)を低く抑えることが可能となる。これにより、前記商用電力系統で供給される総電力を低減することが可能である。
また、前記商用電力系統の総電力が供給過多になっている時間帯に、前記商用電力系統の余剰電力で前記蓄電装置を充電し、前記需要電力が多くなる時間帯に放電して補助電力の少なくとも一部として供給することで、前記商用電力系統で供給される総電力の無駄を省くことが可能であり、商用電力系統及び各電力需要者において省エネルギ化が可能である。
前記蓄電装置は、本来、前記太陽光発電装置の発電電力のばらつきを補正するために設けられているので、前記太陽光発電システムでは、前記蓄電装置の空き容量が大きくならないように運転している。また、通常、需要電力は昼間に多く夜間に少なくなるので、前記蓄電装置の前記商用電力系統からの充電は夜間に済ませ、需要電力が増加し始めるときには、空き容量が少ない(或いは、無い)場合がほとんどである。
このような状態で、前記商用電力系統の余剰電力で前記蓄電装置を充電するためには、前記蓄電装置の放電による電力の供給を計画的に行い、前記蓄電装置の充電容量の空き容量を確保する必要がある。そして、前記蓄電装置の空き容量を確保するには、前記太陽光発電装置の発電電力及び前記負荷系統の需要電力を精度よく予測する必要がある。
そこで、特開2009−284586号公報に記載の電力システムでは、過去の一定期間における、発電電力、需要電力、気象情報を参考にするとともに、気象情報(天気予報)を数値化し、その数値に基づいて前記太陽光発電装置の発電電力及び前記負荷系統の需要電力を算出しているものが開示されている。
これにより、前記太陽光発電装置の発電電力及び前記負荷系統の需要電力の予測値を計算し、その予測値に基づいて前記電力システムを運転するので、前記蓄電装置の放電量を調整でき、前記蓄電装置の空き容量を調整することが可能である。
特開2009−284586号公報
しかしながら、特開2009−284586号公報に記載の電力システムの場合、気象情報に基づいて、前記太陽光発電装置の発電電力及び前記負荷系統の需要電力を算出しており、気象情報の不確かさによって発電電力及び需要電力のばらつきを十分に吸収することが難しい。また、この発電電力及び需要電力の予想は、気象情報に基づく予想であるので、太陽光発電パネルの劣化や汚れ等の、気象条件とは異なる条件に対応することが難しい。
そこで、予め気象条件以外の条件を包含して発電電力及び需要電力の予想を立てることで、予想の精度を高めることは可能であるが、多くの条件を考慮した予想は非常に複雑であり、予想に要する時間及び手間が多くなる。また、これらの条件を検出するための検出手段を備える必要があり、電力システムが複雑になる。さらに、予期しない事態が発生する場合もあり、全ての起こりうる条件を想定することは不可能である。
そこで本発明は、太陽光発電装置と蓄電装置とを備え、簡単な構成を有しているとともに、前記蓄電装置の蓄電電力残量を精度よく制御することが可能な太陽光発電システム及びこれを備えた電力供給システムを提供することを目的とする
上記目的を達成するため本発明は、太陽光発電装置と、蓄電装置と、前記太陽光発電装置及び前記蓄電装置より電力を取り出すパワーコンディショナーと、前記パワーコンディショナーを制御する電力制御部とを備え、前記電力制御部は、予め決められた時間ごとに、前の太陽光発電装置の発電電力に基づいて、発電電力の予測値と前記蓄電装置の放電電力の想定値とを算出し、前記発電電力の予測値と前記放電電力の想定値より、前記パワーコンディショナーの出力電力を決定し、その出力電力を出力するように前記パワーコンディショナーを制御することを特徴とする太陽光発電システムを提供する。
この構成によると、予め決められた時間ごとに、前記太陽光発電装置の発電電力の予測値を、前の太陽光発電装置の発電電力に応じて算出するので、発電電力の予測値を前記太陽光発電装置の設置環境、設置時間に応じて精度よく算出することが可能である。
また、同様にして、前記蓄電装置の放電電力も予め決められた時間ごとに、修正されるので、前記蓄電装置の放電後の電力(蓄電残量)も想定値に近づくように修正される。
また、前の発電電力に基づいて発電電力の予測値を算出するので、太陽光発電装置の経年劣化や日照条件の悪化(例えば、季節の変化)によって、発電電力が低下しても、発電電力の予測値と実測値との誤差が大きくなるのを抑制することができる。
以上のことより、本発明にかかる太陽光発電システムでは、前記蓄電装置の蓄電量(蓄電残量)を正確に制御することが可能となっている。
上記構成において、前記太陽光発電装置の発電電力の予測値が、予想係数と前記前の太陽光発電装置の発電電力とを利用して算出されるものであってもよい。
上記構成において、前記算出に用いる前の太陽光発電装置の発電電力が直前の太陽光発電装置の発電電力であってもよい。このようにすることで、日照条件の急激な変化(例えば、にわか雨)、前記太陽光発電装置の受光面の汚れ、内部の破損等で発電電力が急激に変動した場合でも、発電電力の予測値の精度をより高いものとすることができる。
上記構成において、前記予想係数が、時刻に合わせて設定されている値であってもよい。
上記構成において、前記予想係数が、前記予め決められた時間と重なる時刻ごとに、独立して与えられていてもよい。
上記構成において、前記予想係数が、過去の発電電力の実測値より導き出される値であり、時刻と予想係数とが関連付けられたデータベースを備えていてもよい。
上記構成において、前記データベースは更新可能であり、前記電力制御部が、発電電力の実測値のデータが蓄積されるごとに、新しい予想係数を計算し、その予想係数で前記データベースを更新するようにしてもよい。
上記構成において、前記電力制御部が、目標時刻とその目標時刻における前記蓄電装置の目標蓄電残量を取得し、前記蓄電装置の蓄電残量が目標時刻及び目標蓄電残量になるように前記蓄電装置の放電電力を算出するようにしてもよい。
上記構成において、前記電力制御部が、現在の時刻から前記目標時刻の間に線形で前記蓄電装置の蓄電残量が減少するように前記放電電力を算出するようにしてもよい。
上記構成の太陽光発電システムの利用方法として、負荷が接続された負荷系統と商用電力系統とを接続する配線に接続され、前記商用電力系統から受電する受電電力を補助する補助電力を供給する補助電力系統とを備えた電力供給システムの補助電力系統の少なくとも一部として用いるものを挙げることができる。また、この電力供給システムとしては、一般家庭や企業向けの太陽光発電装置を備えた電力システム等に利用することが可能である。
本発明によると、太陽光発電装置と蓄電装置とを備え、簡単な構成を有しているとともに、前記蓄電装置の蓄電電力残量を精度よく制御することが可能な太陽光発電システム及びこれを備えた電力供給システムを提供することができる。
本発明にかかる電力供給システムの一例のブロック図である。 一般的な負荷系統における需要電力の変動を示す図である。 本発明にかかる電力供給システムの動作を示すフローチャートである。 太陽電池の発電電力の予測値を計算するときに用いる予想係数を格納しているデータベースである。 晴れのときの太陽電池の発電電力を示す図である。 曇りのときの太陽電池の発電電力を示す図である。 実施例1における補助電力の変化を示す図である。 実施例1における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。 比較例1における補助電力の変化を示す図である。 比較例1における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。 実施例2における補助電力の変化を示す図である。 実施例2における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。 比較例2における補助電力の変化を示す図である。 比較例2における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明にかかる電力供給システムの一例のブロック図である。なお、以下の説明において、需要電力、受電電力、補助電力等の記載がある場合、特別に記載している場合を除いて、各電力のある一定期間での平均値を用いているものとする。
図1に示すように、電力供給システムAは、商用電力系統CS及び(又は)補助電力系統BS(補助電力源1)から、負荷Ld1〜Ld3が接続されている負荷系統LSに電力を供給するシステムである。図1に示すように、電力供給システムAは、補助電力源1と、パワーコンディショナー2と、配電部3と、電力検出部4と、制御部5(電力制御部を兼ねる)と、記憶部6と、蓄電量検出部7とを備えている。また、補助電力源1は、再生可能エネルギを利用した太陽光発電装置である太陽電池11と、蓄電装置である蓄電池12とを備えている。なお、電力供給システムAでは、補助電力源1とパワーコンディショナー2とを含む系統を補助電力系統BSとしている。
なお、太陽電池11、蓄電池12及びパワーコンディショナー2は太陽光発電システムPvsを構成している。そして、太陽光発電システムPvsとして、電力供給システムAから独立して、上述の負荷系統とは異なる負荷に電力を供給することも可能である。この場合、太陽光発電システムPvsには、制御部5とは異なる制御部(不図示)を備えている。また、この太陽光発電システムPvsを補助電力系統BSとして利用することも可能である。この場合、太陽光発電システムPvsの制御部と電力供給システムAの制御部5とは同期してもよいし、接続されているときだけ、制御部5がパワーコンディショナー2を制御する構成としてもよい。
太陽電池11は太陽光を電気エネルギに変換する発電装置であり、従来よく知られたものであるので詳細は省略する。太陽電池11は直流の電気を出力する。蓄電池12は、繰り返し充放電可能な二次蓄電池である。蓄電池12として、例えば、リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池及び鉛蓄電池等を挙げることができる。蓄電池12の出力は直流である。
商用電力系統CS及び負荷系統LSは交流であり、補助電力源1は直流であるため、補助電力源1からの電力を負荷系統LSに直接供給することができない。そこで、補助電力系統BSではパワーコンディショナー2で補助電力源1の出力を、商用電力系統CSを流れる交流と同期した交流に変換している。また、パワーコンディショナー2は、交流を直流に変換することもできる変換装置であり、例えば、蓄電池12を充電するとき、商用電力系統CSから供給される交流を直流に変換している。パワーコンディショナー2は制御部5に制御されている。
パワーコンディショナー2は、制御部5からの指示に従い、要求された補助電力を補助電力源1から取り出し、配電部3に供給することができる装置である。そして、パワーコンディショナー2は、蓄電池12の放電による電力(以下、放電電力と称する)を調整することが可能な構成となっている。また、パワーコンディショナー2は、商用電力系統CSからの受電電力で蓄電池12を充電するとき、交流である受電電力を蓄電池12のために、直流に変換することも可能になっている。なお、パワーコンディショナー2の内部構造は、従来よく知られた構造であるので詳細は省略する。
配電部3は、商用電力系統CS、補助電力系統BS及び負荷系統LSとの分岐部分に配置されている。配電部3は、商用電力系統CSと補助電力系統BSとを接続し、商用電力系統CSからの電力を負荷系統LSに流すあるいは、商用電力系統CS及び補助電力系統BSから負荷系統LSに流す電力を混合する装置である。また、配電部3は、蓄電池12の充電時において、商用電力系統CSからの電力を補助電力系統BSに流す動作も行う。すなわち、配電部3は、商用電力系統CS及び(又は)補助電力系統BSからの電力を各系統に分配するための装置である。
電力検出部4は商用電力系統CSからの受電電力を検出している。つまり、電力検出部4は、所定のタイミングで(例えば、10秒おきに)商用電力系統CSからの受電電力を検出し、検出した電力値を電力情報IPとして制御部5に送信している。
制御部5は、マイコン等の演算装置を備え、電力供給システムAの各種機器(ここでは、主に、パワーコンディショナー2及び配電部3)の動作を制御している。また、制御部5は、電力検出部4からの電力情報IPに基づいて、予め決められた期間(基準期間とする)における商用電力系統CSからの受電電力を算出している。制御部5は、記憶部6と接続されており、必要に応じて記憶部6の内部の情報を取り出したり、情報を記憶部6に記憶させたりすることができる構成である。
例えば、制御部5は、基準期間における商用電力系統CSからの受電電力が、予め決められた目標の電力(以下、設定電力と称する)を超えないように補助電力系統BSを制御している。すなわち、制御部5は、受電電力が設定電力を超えないように、補助電力系統BSから負荷系統LSに電力(以下、補助電力と称する)を算出し、その補助電力に基づいて、パワーコンディショナー2及び配電部3の動作を制御する。これにより、基準期間における商用電力系統CSからの受電電力を抑える。また、上述したように、蓄電池12を充電する場合、制御部5は商用電力系統CSからの受電電力が蓄電池12に向かうように、配電部3を制御するとともに、交流を直流に変換するようにパワーコンディショナー2を制御する。
記憶部6は、電力供給システムAの制御に必要なデータを保管している。記憶部6は、呼び出し専用のROM、呼び出し及び書き込みが可能なRAM、フラッシュメモリ等の電力を供給しなくても揮発しない不揮発性メモリ等を含む構成となっている。記憶部6には、例えば、発電電力の予測値を算出するための予想係数と時刻が関連付けられたデータベース、設定電力等のデータが記憶されている。なお、以下の説明ではこれらのデータが含まれているものとして説明するが、制御方法によっては別のデータが必要な場合もあり、その場合の必要なデータについては、そのときに説明する。
蓄電量検出部7は、蓄電池12に蓄電されている蓄電電力を検出し、蓄電情報IBとして、制御部5に送っている。制御部5は、蓄電情報IBに基づいて蓄電池12の蓄電量、すなわち、空き容量を得ている。
電力供給システムAでは、負荷系統LSの需要電力が増加する時間帯(例えば、8時〜17時)に補助電力系統BSから補助電力を供給し、商用電力系統CSからの受電電力を低減している。
日本国内において、電力料金は、受電電力に基づいて、決定されている。詳しく説明すると、電力料金は、基本料金と、電力使用量(受電電力)によって決められる従量料金との合算で決定されている。商用電力系統CSからの受電電力は、所定の期間(基準期間)を基準として算出される。以下の説明では、基準期間の長さが30分であり、制御部5は、各時刻の00分と30分を基準期間の区切り時間と決定している。
そして、基本料金は、過去の一定期間(例えば、1年)内の各基準期間における受電電力の平均値を算出し、その平均値の最大値(最大ピーク電力と称する)に基づいて決定される。そのため、電力供給システムAでは、負荷系統LSの需要電力が増加する時間帯に補助電力系統BSから補助電力を負荷系統LSに供給することで、最大ピーク電力が増加するのを抑制している。
次に、電力供給システムAの動作の詳細について図面を参照して説明する。図2は一般的な負荷系統における需要電力の変動を示す図である。図2は、負荷系統LSの需要電力が大きい昼間の時間帯(8時〜17時)を示している。
通常、電力供給システムでは、商用電力系統CSからの受電電力を抑制するため、設定電力PAを設定し、需要電力P1の少なくとも設定電力PAを超えた部分の電力を補助電力系統BSより供給している。これにより、商用電力系統CSからの受電電力が設定電力PAよりも大きくなるのを抑制している。また、電力供給システムAでは、太陽電池11の発電電力を補助電力として供給し、発電電力で不足する電力を蓄電池12の放電による電力で補っている。
図2に示すように、一般的な負荷系統において、需要電力は正午に向かって増加し、夕方に向かって減少する山形の分布になる。そして、図2に示しているように、負荷系統の需要電力P1は正午を含む1時間に減少している。多くの電力需要者で、この時間帯が昼間の休憩が設定されているため、操業が一時的に停止しており需要電力が低下しているものと考えられる。そして、この時間帯が終了すると、数時間需要電力が大きくなっており、その後、夜間に向かって需要電力が減少している。
商用電力系統CSでは発電所の機器の都合等によって、供給電力を細かく調整することが難しく、図2に示すような需要電力の谷間に合わせて供給電力を変動することが難しい。また、この谷間の時間帯では、商用電力系統CSから受電している電力が設定電力PAよりも少なくなっている。そこで、電力供給システムAは、商用電力系統CSからの受電電力で蓄電池12に充電することで、午後からの需要電力のピークカット動作に備えることができる。このとき、商用電力系統CSからの受電電力が、設定電力PAを超えないようにしている。
このように、昼間の需要電力が減少する時間帯に蓄電池12の充電を行うことで、電力供給者は商用電力系統CSから供給する電力の無駄を抑制することが可能である。また、電力需要者は、商用電力系統CSの需要電力の最大ピーク値を上昇させることなく、午後の電力供給システムAのピークカット動作に備えることが可能となる。
このように、需要電力の谷間の時間帯に商用電力系統CSから蓄電池12に電力を供給するためには、需要電力の谷間の時間帯に到達するまでに蓄電池12の空き容量を予め決められた容量とする必要がある。そのため、電力供給システムAの制御部5は、補助電力系統BSからの補助電力を調整し、太陽電池11の発電電力を無駄にすることなく、蓄電池12を需要電力の谷間の時間帯に予め決められた空き容量となるようにしている。
以下に、本発明にかかる電力供給システムAの動作について図面を参照して説明する。図3は本発明にかかる電力供給システムの動作を示すフローチャートである。本発明にかかる電力供給システムAでは、制御部5は需要電力の谷間の時間帯(目標時刻と称する)に蓄電池12が予め決められた蓄電量(目標残容量と称する)となるように(予め決められた、空き容量を有するように)、各基準期間における補助電力系統BSからの補助電力を算出しその補助電力を出力するように補助電力系統BSを動作させている。
電力供給システムAの動作の概略は次のとおりである。まず、制御部5が、次の基準期間における蓄電池12の放電による電力(放電電力)と、太陽電池11の発電電力を算出し、放電電力と発電電力との和を補助電力系統BSからの補助電力としている。そして蓄電池12は放電によって電力を出力することで、蓄電残量が減少するので、次の基準期間の蓄電池12の放電電力は、蓄電池12の蓄電残量が現在から目標時刻に向かって線形に減少するものとして計算している。そして、太陽電池11の次の基準期間での発電電力の予測値は、直前の基準期間の太陽電池11の発電電力に基づいて算出している。
次に、補助電力を算出する工程について詳しく説明する。図3に示すように、制御部5は、目標時刻Htを決定する(ステップS11)。目標時刻Htについては予め与えられているものでもよいし、数日間の需要電力のデータに基づいて、制御部5が決定するものでもよい。ここでは、予め記憶部6に記憶された時刻を利用している。
そして、目標時刻Htの時点で蓄電池12に充電する電力を考慮し、目標空き容量Ctgを設定する(ステップS12)。この目標空き容量Ctgは、予め決められた値であってもよいし、負荷系統LSの需要電力及び(又は)太陽電池11の発電電力を参考に決定するものであってもよい。なお、本実施形態では、予め決められた値を利用している。また、負荷系統LSの需要電力及び太陽電池11の発電電力が季節によって変動するので、季節ごとに異なる値を備えていてもよい。
次に制御部5は、目標時刻Htにおける蓄電池12の残容量である目標残容量Ctmを算出する(ステップS13)。目標残容量Ctmは、蓄電池12の最大容量Cmxより目標空き容量Ctgを減じた値である。制御部5は、この目標残容量Ctmを記憶部6に記録しておく。制御部5は、現在の時間Tcを取得し(ステップS14)、目標時刻Htまでの時間TLを算出する(ステップS15)。
電力供給システムAでは、現在の蓄電池12の蓄電残量と直前の基準期間での太陽電池11の発電電力を参照し、次の基準期間での補助電力系統BSから供給する補助電力を算出する。そのため、制御部5は蓄電量検出部7からの情報に基づいて現在の蓄電池12の蓄電残量Ccを取得する(ステップS16)。
そして、制御部5は、記憶部6に記憶している蓄電池12の目標残電力Ctmから蓄電残量を減じた差分値ΔCを計算し(ステップS17)、差分値ΔCを現在の時間Tcから
目標時間Htまでの時間TLで除した値を放電電力の想定値Dpとして記憶部6に記録する(ステップS18)。
放電電力の想定値Dp=差分値ΔC/(現在の時間Tcから目標時間Htまでの時間
TL)
制御部5は、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値を算出する。まず、制御部5は直前の基準期間での太陽電池11の発電電力Pvmを取得する(ステップS19)。直前の基準期間の太陽電池11の発電電力Pvmの取得は、直接太陽電池11からの出力をモニタしてもよいし、直前の基準期間における補助電力から直前の基準期間における蓄電池12の蓄電残量の変化分を減じた値として求めてもよい。また、制御部5は、記憶部6に備えられた時間ごとの予想係数を備える予想係数データベースにアクセスし、次の基準期間に対応する予想係数Fkを取得する(ステップS110)。
そして、制御部5は、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値Pvpを算出する(ステップS111)。つまり、太陽電池11の発電電力の予測値Pvpは、直前の基準期間の発電電力Pvmと予想係数Fkとをかけた値となる。
発電電力の予測値Pvp=予想係数Fk×直前の基準期間の発電電力Pvm
ここで、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値を算出するため、前の太陽電池11の発電電力として、直前の基準期間の太陽電池11の発電電力を用いている。これにより、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値を高精度とすることができる。
そして、制御部5は、ステップS18で算出した放電電力の想定値DpとステップS111で算出した次の基準期間の発電電電力の予測値Pvpとを加算し、次の基準期間での補助電力Phを算出する(ステップS112)。
補助電力Ph=放電電力Dp+発電電力の予測値Pvp
制御部5は、以上の手順で次の基準期間で補助電力系統BSから出力する補助電力Phを算出している。そして、制御部5は、次の基準期間に補助電力系統BSより補助電力Phが出力されるように、パワーコンディショナー2及び配電部3を制御する。
上述した補助電力Phは、次の基準期間における太陽電池11の発電電力の予測値を含んでいる。そして、基準期間における予測値と実測値とが同じ或いはほぼ同じであれば、蓄電池12の蓄電残量は、想定どおりに減少する。しかしながら、急な日照量の変化(例えば、にわか雨等)で発電電力の予測値と実測値とにばらつきが発生する場合がある。例えば、発電電力の予測値よりも実測値が大きいと、補助電力に含まれる発電電力が大きくなるため、放電電力が減少する。すなわち、その基準期間において、蓄電池12の蓄電残量の減少幅が想定よりも小さくなる。逆に発電電力の予測値よりも実測値が小さいと、蓄電池12の蓄電残力の減少幅が大きくなる。本発明にかかる電力供給システムAでは、発電電力の予測値Pvpと放電電力の想定値Dpとを基準期間が切り替わるごとに算出しなおす(修正する)ので、太陽電池11の発電電力のばらつきを頻繁に修正している。
以上のように太陽電池11の発電電力の予測値及び蓄電池12の放電電力の想定値とを頻繁に算出(修正)することで、電力供給システムAでは、想定時間(需要電力の谷間となる時間)に、蓄電池12の蓄電残量を予め決めた蓄電残量に精度よく近づけることができる。
次に、太陽電池11の発電電力の予想について説明する。図4は太陽電池の発電電力の予測値を計算するときに用いる予想係数を格納しているデータベースである。上述したように、太陽電池11の発電電力の予測値の算出は、直前の基準期間の太陽電池11の発電電力に別途与えられた予想係数をかけることで算出される。
つまり、この予想係数は直前の基準期間の太陽電池11の発電電力に対する次の基準期間の発電電力の増加率を示しているものであり、太陽電池11の発電電力はすべての時間で一定の増加率で増加するものではないが、隣り合う基準期間での増加率は時刻が同じであれば、ある程度近い値になる。
このことから、電力供給システムAでは、時刻(基準期間)と予想係数とを関連付けたデータベースDb1を備えている(図4参照)。そして、制御部5は、基準期間が切り替わるごとに、データベースDb1より次の基準期間に対応する予想係数を呼び出し、直前の基準期間の太陽電池11の発電電力にかけることで、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値を算出している。
例えば、現在時刻が10時で直前の基準期間(9時30分〜10時)における太陽電池11の発電電力がPvmであった場合、次の基準期間(10時〜10時30分)の予想係数はFk9であるので、次の基準期間の太陽電池11の発電電力の予測値Pvpは、次の式で計算される。
Pvp=Fk9×Pvm
ここで太陽電池11の発電電力について説明する。現在、広く用いられている太陽電池11の発電電力は日照量、すなわち、天候によって変動することは知られている。これは、発電電力の大きさが変化することを示している。一方で、破損や汚れ等の外乱がない場合、ある時刻における太陽電池11の発電電力の変化の割合は、天候にかかわらず、近似している場合が多い。そのため、電力供給システムAでは、天候にかかわらず、図4に示すデータベースの予想係数を用いて、発電電力の予測値を算出している。
また、これに限定されるものではなく、気象条件(晴れ、曇、雨等)ごとに異なるデータベースを備えておき、気象に対応したデータベースより予想係数を取り出すようにしてもよい。この天候条件の切替え方法としては、図示を省略した通信手段で外部からの気象情報を取得してもよい。また、気象条件によって太陽電池11の発電電力の絶対値が変動することから、直前の太陽電池11の発電電力とそのときの時間とから、そのときの気象条件を決定するようにしてもよい。
なお、上述予想係数は、予め与えられた予想係数であってもよいし、過去の太陽電池11の発電電力のデータをもとに、電力供給システムAで算出した値であってもよい。また、最初は与えられた予想係数を利用し、太陽電池11の発電電力のデータが蓄積されるにしたがって、制御部5で新たに計算しなおし、データベースを修正するようにしてもよい。さらに、制御部5は、最初はすべての気象条件でおなじデータベースを利用しておき、各気象条件での太陽電池の発電電力のデータが蓄積されることで、気象条件ごとにデータベースを分けるようにしてもよい。また、発電電力の蓄積によってデータベースを修正することで、太陽電池11の経時劣化による発電電力の低下にも正確に対応することが可能である。
また、実施形態において、予想係数は、時刻を変数とする関数で与えられるものであってもよい。このような予想係数を与える関数は、過去の太陽電池11の発電電力の実測値を、データとして蓄積しておき、発電電力の実測値と時間との関係を近似式で表すようにして求めることが可能である。また、これ以外の方法を用いて関数を導き出してもよい。
電力供給システムAにおいて、太陽電池11の受光面の汚れや内部の破損等により急激に発電電力が変化した場合、データベースDb1の予想係数は正確でなくなる場合がある。このような場合でも、制御部5が基準期間ごとに発電電力の予測値及び放電電力の想定値の算出をやり直すので、データベースDb1の予想係数を利用しても、高い精度で予想電力を算出できる。また、急激な気象条件の変化があった場合も同様で、頻繁に(基準期間ごとに)発電電力の予測値を修正するので、その影響を小さく抑えることが可能である。
上述の実施形態において、基準期間の長さを30分としているが、これに限定されるものではない。基準期間が短くなるとそれだけ太陽電池11の発電電力の予測値及び蓄電池12の放電電力の想定値は、実測値に近くなる、すなわち、精度が上がる。しかしながら、基準期間を短くするとこれらの数値の計算が頻繁になるとともに、基準期間に設定されている予想係数の数も増えるため、制御部5の構成が複雑になる。このことと、商用電力系統CSからの受電電力の電力量の計算を30分ごとに行うことから、本実施形態では基準期間の長さとして30分を採用している。
上記実施例において、直前の基準期間の発電電力を用いているが、これに限定されるものではなく、発電電力の予測値を算出する対象期間より前の基準期間の発電電力を用いればよい。例えば、直前の基準期間の更に前の基準期間の発電電力を用いてもよい。発電電力の変動が少ない場合、直前よりもさらに前の基準期間の発電電力に基づいて発電電力の予測値を算出しても、精度の高い予測値を算出できる。また、当日の発電電力を予想する基準期間より前の複数の基準期間における発電電力から算出した値(例えば、平均値)を用いてもよい。
なお、太陽電池の発電電力の変動が大きい場合、発電電力の予測値を算出する対象期間に近い基準期間の太陽電池の発電電力を用いた方がより高精度な発電電力の予測値を算出することが可能である。すなわち、太陽電池の発電量の予測値の精度を高めるためには、発電電力の予測値を算出する対象期間の直前の基準期間の太陽電池の発電電力を用いることが好ましい。また、太陽電池の発電電力の予測値に高い精度が要求されない場合もあり、その場合、太陽電池の発電電力の変動が大きくても、対処期間の直前よりもさらに前の基準期間の太陽電池の発電電力で予想値を算出してもよい。
(実施例)
次に本発明にかかる電力供給システムAと同じ構成のモデルを用いて、シミュレーションを行い、その効果の検証を行った。以下で、行ったシミュレーションの条件とその結果について説明する。図5は晴れのときの太陽電池の発電電力を示す図であり、図6は曇りのときの太陽電池の発電電力を示す図である。
太陽電池11と蓄電池12とを備えた補助電力源1と、パワーコンディショナー2とを接続し補助電力系統BSのモデルとした。負荷系統LSの需要電力は、図2に示すように変動するものとし、12時に負荷系統LSの需要電力P1が落ち込むものとしている。そのため、本実施例では、6時から12時までをシミュレーションしている。そして、蓄電池12の蓄電残量は、6時の時点で10kWhとし、12時に2kWhになるように設定している。また、基準期間の長さを30分とし、その開始及び終了は各時刻00分、30分としている。
つまり、シミュレーションの時間及び蓄電残量の条件は次のとおりである。
開始時刻 :6時
目標時刻 :12時
開始時の蓄電残量 :10kWh
目標蓄電残量 :2kWh
基準期間
長さ :30分
開始又は終了 :各時刻00分、30分
そして、実際の太陽電池11の発電電力として、晴れの日のデータと曇りの日のデータとを利用している(図5、図6参照)。なお、図5、図6は、基準期間ごとの太陽電池11の発電電力を示しており、5時から12時までの発電電力を示している。図5に示すように晴れの日は、12時ごろに発電電力が最大となるような分布を示す。また、図6の分布では、9時半〜10時の基準期間まで増加し、その後急激に減少している。これは、太陽電池11への日照量が急減した(例えば、雨雲の到来によって)ことを示している。つまり、曇りの日のデータを用いたシミュレーションでは、発電電力が突発的に変化する場合についても考察することが可能となっている。
このような条件で、晴れの日、曇りの日について、太陽電池11の発電電力を予想して補助電力を算出した実施例1(晴れ)、実施例2(曇り)と、発電電力を予想せず蓄電池の蓄電残量を線形で減少させるように補助電力を算出した比較例1(晴れ)、比較例(雲り)とでシミュレーションを行った。
以下に、比較例1及び比較例2の補助電力の算出方法について説明する。なお、実施例1及び実施例2の補助電力の算出は上述のとおりであるので詳細は省略する。
比較例1及び比較例2では、現在の蓄電池の蓄電残量と目標蓄電残量2との差分値を計算し、その差分値を現在から目標時間(12時)までの時間で割った値を次の基準期間での補助電力としている。
このような条件でシミュレーションを行った結果について図面を参照して説明する。図7は実施例1における補助電力の変化を示す図であり、図8は実施例1における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図であり、図9は比較例1における補助電力の変化を示す図であり、図10は比較例1における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。
図7に示すように、実施例1では、蓄電池12の放電電力(蓄電残量の減少量)と太陽電池11の発電電力の予測値との和を補助電力としているので、太陽電池の発電電力が大きくなる8時ごろから補助電力も増加している。そして、図8に示しているように、蓄電池12の蓄電残量は徐々に減少していき、11時30分〜12時の基準期間で2.0kWhになっている。このことから、本発明の電力供給システムAは、目標時刻に正確に目標蓄電残量とすることが可能になっているといえる。
一方、図9に示すように、比較例1では、補助電力に太陽電池1の発電電力の予測値を考慮していないので、目標時刻から遠い(早い)時間帯では、補助電力の増加が少なく、その後、目標時刻に近づくにしたがって急激に増加している。図10に示すように、このように、補助電力の供給を行ったとしても、11時30分〜12時の基準期間で蓄電池12には3.4kWhの蓄電残量が残っており、目標蓄電残量とはならない。
次に、曇りのときについて説明する。図11は実施例2における補助電力の変化を示す図であり、図12は実施例2における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図であり、図13は比較例2における補助電力の変化を示す図であり、図14は比較例2における蓄電池の蓄電残量の変化を示す図である。
図11に示すように、実施例2の補助電力は9時〜9時30分の基準期間より増加し、10時30分〜11時の基準期間まで増加している。そしてその後の補助電力は減少している。このことは、補助電力を基準期間ごとに算出しなおしているため、突発的な発電電力の変化に対応していることを示している。そして、図12に示すように、蓄電池12の蓄電残量は11時30分〜12時の期間で2.1kWhになっている。このことより、本発明の電力供給システムAでは、突発的な発電電力の変化が生じても、蓄電池12の蓄電残量を精度よく目標の蓄電残量に近づけることが可能となっている。
一方、図13に示すように、比較例2の補助電力は、比較例1と同様、目標時刻から遠い時間帯では、補助電力の増加が少なく目標時刻に近づくにしたがって急激に増加している。このように、補助電力の供給を行ったとしても、図14に示すように、11時30分〜12時の基準期間で蓄電池12には2.4kWhの蓄電残量が残っており、目標蓄電残量とはならない。
以上示したように、本発明の電力供給システムを利用することで、晴れの日はもちろんのこと、曇り等の気象条件の不確かさによる太陽電池の発電電力のばらつきや、汚れや破損等突発的な原因による、太陽電池に発電電力の変動があった場合でも、蓄電池の蓄電残量を目標時刻に目標蓄電残量とすることが可能である。
このことにより、電力供給システムは、目標時刻(ここでは、負荷系統LSの需要電力が一時的に落ち込む時間)に、蓄電池12の蓄電残量を目標の蓄電残量とすることができる。これにより、負荷系統LSの需要電力が一時的落ち込む時間に、蓄電池12への充電を行うので、商用電力系統CSからの受電電力が負荷系統LSの需要電力の落ち込みとともに落ち込むのを抑制することができる。これにより、商用電力系統CSが過剰に電力を供給するのを抑制することができ、商用電力系統CS及びそれに接続された電力供給システムAすべてを含めて省エネルギ化が可能である。
なお、負荷系統LSの需要電力が落ち込んでいる時間における蓄電池12の充電では、商用電力系統CSからの受電電力が予め設定している設定電力PAを超えないように制限しつつ充電することが好ましい。これにより、蓄電池12に充電を行う電力需要者における受電電力の最大ピーク電力が大きくなるのを抑制し、電力料金のうち基本料金の上昇を抑制することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明は、商用電力系統から受電する受電電力を削減するための、電力供給システム、例えば、オフィスビルやマンションのコジェネレーションシステム、一般家庭の太陽発電システム、工場等の電力供給システムに採用することが可能である。
A 電力供給システム
1 補助電力源
11 太陽電池
12 蓄電池
2 パワーコンディショナー
3 配電部
4 電力検出部
5 制御部
6 記憶部
7 蓄電量検出部
LS 負荷系統
BS 補助電力系統
CS 商用電力系統

Claims (10)

  1. 太陽光発電装置と、
    蓄電装置と、
    前記太陽光発電装置及び前記蓄電装置より電力を取り出すパワーコンディショナーと、
    前記パワーコンディショナーを制御する電力制御部とを備え、
    前記電力制御部は、
    予め決められた時間ごとに、前の太陽光発電装置の発電電力に基づいて発電電力の予測値を算出するとともに、現在から目標時刻までの残り時間、前記蓄電装置の現在の蓄電残量及び前記目標時刻における前記蓄電装置の残容量の目標値である目標残容量に基づいて前記蓄電装置の放電電力の想定値を算出し、前記発電電力の予測値と前記放電電力の想定値より、前記パワーコンディショナーの出力電力を決定し、その出力電力を出力するように前記パワーコンディショナーを制御することを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 前記算出に用いる前の太陽光発電装置の発電電力は直前の太陽光発電装置の発電電力である請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記太陽光発電装置の発電電力の予測値は、予想係数と前記前の太陽光発電装置の発電電力とを利用して算出される請求項1または請求項2記載の太陽光発電システム。
  4. 前記予想係数は、時刻に合わせて設定されている値である請求項3に記載の太陽光発電システム。
  5. 前記予想係数は、前記予め決められた時間と重なる時刻ごとに、独立して与えられている請求項3又は請求項4に記載の太陽光発電システム。
  6. 前記予想係数は、過去の発電電力の実測値より導き出される値であり、時刻と予想係数とが関連付けられたデータベースを備えている請求項3から請求項5のいずれかに記載の太陽光発電システム。
  7. 前記データベースは更新可能であり、
    前記電力制御部は、発電電力の実測値のデータが蓄積されるごとに、新しい予想係数を計算し、その予想係数で前記データベースを更新する請求項6に記載の太陽光発電システム。
  8. 前記電力制御部は、目標時刻とその目標時刻における前記蓄電装置の目標蓄電残量を取得し、
    前記蓄電装置の蓄電残量が目標時刻及び目標蓄電残量になるように前記蓄電装置の放電電力を算出する請求項1から請求項7のいずれかに記載の太陽光発電システム。
  9. 前記電力制御部は、現在の時刻から前記目標時刻の間に線形で前記蓄電装置の蓄電残量が減少するように前記放電電力を算出する請求項8に記載の太陽光発電システム。
  10. 負荷が接続された負荷系統と商用電力系統とを接続する配線に接続され、前記商用電力系統から受電する受電電力を補助する補助電力を供給する補助電力系統とを備え、
    請求項1から請求項9のいずれかに記載の太陽光発電システムを前記補助電力系統の少なくとも一部に備えていることを特徴とする電力供給システム。
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