JP2013143867A - 電力供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】商用電力系統からの受電電力の基準期間における最大電力を正確に抑える(ピークカットを行う)ことができる電力供給システムを提供する。
【解決手段】制御部5が、電力検出部4から検出された受電電力P2を予め決められた設定電力PA以下に抑えつつ電力の不足分を補助電力系統BSより補助電力P3として供給するように補助電力系統BSを制御するとともに、一定期間内において補助電力P3が途絶えないように設定電力PAを変更する電力供給システムA。
【選択図】図1

Description

本発明は、商用電力系統とは別系統からの電力の供給を適切に制御する電力供給システムに関するものである。
近年、負荷が接続されている電力系統(負荷系統と称する)に電力を供給システムとして、商用電力系統とは別系統の電力源を備えた電力供給システムの導入が増加してきている。このような別系統の電力源を備えた電力供給システムでは、前記負荷系統の消費電力(需要電力)の一部を前記電力源からの電力でまかない、前記商用電力系統からの電力の供給を減らしている。このような電力供給システムでは、前記負荷系統の消費電力が小さくなる夜間に充電し、これを昼間に放電する蓄電池を含む構成等が提案されている。
次に、従来の蓄電池を用いた電力供給システムについて説明する。前記電力供給システムは蓄電池と、直流を交流にあるいは交流を直流に変換する電力変換装置と、前記商用電力系統からの電力及び(又は)前記蓄電池からの電力を前記負荷系統に供給したり、前記商用電力系統からの電力を前記蓄電池に供給したり等、電力の流れを調整する配電部と、前記商用電力系統からの受電電力を検出する電力検出部と、制御部とを備えている。
前記電力供給システムでは、前記商用電力系統からの受電電力(の平均値)の上限を予め設定(以下、設定電力とする)しておき、前記負荷系統の需要電力が設定電力を超えると、前記蓄電池から電力を供給する。つまり、前記制御部は、前記電力検出部から前記商用電力系統から受電した受電電力の情報を取得し、前記受電電力が前記設定電力を超えないように、前記配電部を制御する。一方、前記負荷系統の需要電力が前記受電電力を超える場合、前記制御部は前記電力変換装置を駆動し前記蓄電池からの電力(補助電力)を受電電力に加算し、前記負荷系統に送る。また、前記負荷系統の需要電力が減少する夜間において、前記制御部は、前記配電部及び前記電力変換装置を制御し、前記商用電力系統からの電力で前記蓄電池の充電を行う。
以上のように前記電力供給システムでは、前記商用電力系統からの電力を設定電力を超えないように抑えている(いわゆるピークカット)。そして、前記電力供給システムは、前記負荷系統の電力需要が少ない夜間に前記蓄電池に蓄電した電力を、電力需要が多くなる昼間に利用するシステムである。
また、現在、日本国内において、電力供給者は、予め決められた基本料金(契約料金)と電力使用量に応じた従量料金との合算で電力使用料金(商用電力系統から受電した受電電力の料金)を決定している。そして、基本料金は、過去一年間の受電電力の最大ピーク(以下ピーク電力と称する)に基づいて決定されるようになっている。つまり、過去一年間において、わずかな期間であっても、突出した電力使用実績(最大ピーク電力)があると、その後一年、最大ピーク電力に基づいた基本料金となり、高く設定されてしまう。前記電力供給システムを利用することで、前記ピークカットが可能であるので、最大ピーク電力を下げることができ、基本料金の低減が可能となっている。
また、通常、前記商用電力系統では、電力需要が大きい昼間に比べ、電力需要が低い夜間の電力が安価に設定されていることが多い。そして、上述のような、電力供給システムを採用することで、前記負荷系統での昼間の消費電力の一部を安価な夜間の電力に置き換えることができ、従量料金の削減も可能となる(例えば、特開2008−306832号公報等参照)。
さらに、上述のようなピークカットを多数の電力需要者で行うことで、すべての電力需要者の需要電力の総和が前記電力供給者が供給する供給電力よりも大きくなるのを抑制し、大規模停電の発生や、さらに大停電に備えた設備拡張を抑制することも可能となる。
特開2008−306832号公報
前記負荷系統の需要電力が変動していることは上述のとおりであるが、その需要電力が急激に増大する場合がある。前記電力供給システムでは、前記商用電力系統からの受電電力を前記設定電力以下になるように設定し、不足分を前記蓄電池から供給しているので、上述のように需要電力が急激に増大すると前記蓄電池から供給する電力も急激に多くなる。
前記蓄電池に蓄えられている電力量は上限があり、大電力を供給し続けると、短時間で蓄電量が空になり、電力供給ができなくなってしまう。前記電力供給システムにおいて、前記蓄電池からの電力供給が無くなると、前記負荷系統の需要電力が増大しても、前記商用電力系統からの受電電力をカットできず(ピークカットできず)、その期間の受電電力が多くなってしまう。
これにより、電力基本料金を算出する最大ピーク電力が高くなってしまい、基本料金が高くる。また、商用電力系統は全体として、商用電力系統から電力供給システムに受電された電力量の総量が増加したことを検出し、発電量を調整するので、ピークカットが確実に行われないと発電量の増大につながる。
そこで本発明は、商用電力系統と別途備えられ蓄電池を備えた電力供給系統を有し、商用電力系統からの受電電力の基準期間における最大電力を正確に抑える(ピークカットを行う)ことができる電力供給システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、負荷が接続された負荷系統と商用電力系統とを接続する配線に接続され、前記商用電力系統から受電する受電電力を補助する電力が蓄えられた蓄電池を有する補助電力系統と、時刻及び前記受電電力の計算の基準となる基準期間の情報を含む時間情報を有する計時部と、制御部とを備え、前記制御部が、前記基準期間内の受電電力を予め決められた設定電力以下に抑えつつ前記補助電力系統から電力の不足分を補助電力として供給させるとともに、予め定められた一定期間内において前記補助電力が途絶えないように前記設定電力を変更する制御を行う電力供給システム。
この構成によると、前記負荷系統の需要電力が想定しているよりも大きくなった場合でも、前記設定電力を変更し前記補助電力の供給が途絶えるのを抑制するので、前記商用電力系統からの受電電力を前記変更後の設定電力に抑えることが可能である。
これにより、前記負荷系統の需要電力が上昇した場合であっても、前記蓄電池の蓄電残量が空になるのを抑制し、前記商用電力系統からの受電電力の低減(ピークカット)が行われなくなるのを抑制することができる。
このことから、前記基準期間の前記商用電力系統からの受電電力を低く抑えることができ、電力需要者の電気料金のうち基準期間における受電電力の最大値に基づいて決定される基本料金を低減することが可能である。また、複数の電力需要者において、前記商用電力系統から受電する受電電力が多くなる時間帯の基準期間における、受電電力を低減することができる。これにより、商用電力系統の発電及び送電の負担を減らすことができ、発電量を抑えることによる省エネルギ化できるとともに送電設備(送電線、変電設備等)の肥大化を抑制することができる。
上記構成において、前記制御部は、前記蓄電池の蓄電残量を計算する蓄電池残量計算部と、時刻と前記蓄電池の蓄電残量の関係を示す基準テーブルと前記設定電力とが少なくとも記憶された記憶部とを備えており、前記制御部が前記基準テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記基準テーブルには時刻毎の前記蓄電残量の下限値が含まれており、前記制御部はある時刻の前記蓄電量検出部からの蓄電池の蓄電残量が、前記基準テーブルの同時間の蓄電残量の前記下限値よりも小さいとき、前記設定電力を高く変更する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記記憶部は、前記設定電力と時刻及び前記蓄電池の蓄電残量との関係を示す電力設定テーブルを備えており、前記制御部が前記設定電力を変更するとき、前記電力設定テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記制御部は、前記蓄電池から出力される補助電力の積算値を計算する出力積算部と、時刻と前記蓄電池からの補助電力の積算値の関係を示す積算値テーブルと前記設定電力とが少なくとも記憶された記憶部とを備えており、前記制御部が前記積算値テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記商用電力系統から受電する受電電力を検出する電力検出部を備えていてもよい。
上記構成において、前記負荷系統の需要電力を検出する電力検出部を備えており、前記制御部が前記需要電力と前記補助電力から前記受電電力を取得するようにしてもよい。
上記構成において、前記制御部は、前記設定電力の変更があったとき、その設定電力を新たな設定電力として前記記憶部に記憶させる構成であってもよい。
上記構成において、前記補助電力系統は、直流と交流とを変換する電力変換装置を備えていてもよい。電力変換装置として、直流と交流とを相互に変換可能なインバータ装置を挙げることができる。
上記構成において、前記制御部が、前記時間情報に基づいて前記負荷系統の需要電力が前記商用電力系統からの受電電力よりも小さい時間帯を検出し、その時間帯に前記商用電力系統から前記前記蓄電池に電力を供給し前記蓄電池を充電する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記制御部が、前記商用電力系統からの受電電力が前記設定電力よりも小さいとき前記商用電力系統から前記蓄電池に電力を供給し前記蓄電池を充電する制御を行うものでもよい。
上記構成において、前記補助電力系統は、発電装置を備えていてもよい。この構成によると、前記発電装置の能力にもよるが、前記蓄電池の蓄電残量が空になるのを抑制することができる。これにより、前記制御部による設定電力を変更する制御の回数を減らすことができる。
本発明によると、商用電力系統と別途備えられ蓄電池を備えた電力供給系統を有し、商用電力系統からの受電電力の基準期間における最大電力を正確に抑える(ピークカットを行う)ことができる電力供給システムを提供する。
本発明にかかる電力供給システムのブロック図である。 本発明にかかる電力供給システムの通常時のピークカット動作による電力の変動を示す図である。 図2に示すピークカット動作時の蓄電池の蓄電残量を示す図である。 本発明にかかる電力供給システムでの負荷系統の需要電力を示す図である。 図4に示す電力供給システムの蓄電池の蓄電残量を示す図である。 従来の電力供給システムでの負荷系統の需要電力を示す図である。 図6に示す電力供給システムの蓄電池の蓄電残量を示す図である。 本発明にかかる電力供給システムの蓄電池を充電する制御を説明するフローチャートである。 本発明にかかる電力供給システムの蓄電池を充電する制御を説明するフローチャートである。 本発明にかかる電力供給システムの他の例のブロック図である。 本発明にかかる電力供給システムのさらに他の例のブロック図である。
(第1の実施形態)
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる電力供給システムのブロック図である。図1に示すように、電力供給システムAは、商用電力系統CS及び(又は)補助電力系統BS(蓄電池1)から負荷Ld1〜Ld3が接続されている負荷系統LSに電力を供給するシステムである。
負荷系統LSの消費電力(需要電力)は、一日を通して一定であることが好ましいが、実際には変動している。例えば、負荷系統LSがオフィスビルであった場合、昼間はOA機器や空調機が稼働しており、夜間に比べて需要電力が多くなる。特に、夏場は昼間と夜間で、需要電力の変動が大きくなる傾向にある。そこで、電力供給システムAでは、夜間の需要電力が少ないときに蓄電池1を充電し、昼間の負荷系統LSの需要電力が多くなる時間帯(ピーク時間帯)に補助電力系統BS(蓄電池)から負荷系統LSに電力を供給し、商用電力系統CSからの受電電力を低減している。以下に本発明にかかる電力供給システムAについて詳しく説明する。
図1に示すように、電力供給システムAは、蓄電池1と、DC/AC変換装置2と、配電部3と、電力検出部4と、制御部5と、計時部6と、蓄電量検出部7とを備えている。
蓄電池1は、繰り返し放充電可能な二次蓄電池である。蓄電池1として、例えば、リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池及び鉛蓄電池等を挙げることができる。蓄電池1は直流である。また、蓄電池1には、蓄電池1の蓄電量を検出する蓄電量検出部7が接続されている。蓄電量検出部7は、蓄電池1の蓄電量を蓄電情報IBとして、制御部5に送信するものであり、詳しくは後述する。
商用電力系統CS及び負荷系統LSは交流であり、直流である蓄電池1からの電力を直接負荷系統LSに供給することができない。そこで、補助電力系統BSでは蓄電池1の出力である直流をDC/AC変換装置2で、商用電力系統CSを流れる交流と同期した交流に変換している。また、DC/AC変換装置2は、交流を直流に変換することもできる変換装置であり、例えば、蓄電池1を充電するとき、商用電力系統CSから供給される交流を直流に変換している。DC/AC変換装置2は制御部5に制御されている。なお、電力供給システムAでは、蓄電池1とDC/AC変換装置2とを含む系統を補助電力系統BSとしている。
配電部3は、商用電力系統CS、補助電力系統BS及び負荷系統LSとの分岐部分に配置されている。配電部3は、商用電力系統CSと補助電力系統BSとを接続し、商用電力系統CSからの電力を負荷系統LSに流すあるいは、商用電力系統CS及び補助電力系統BSから負荷系統LSに流す電力を混合する装置である。また、配電部3は、蓄電池1を充電するとき、商用電力系統CSからの電力を補助電力系統BSに流す動作も行う。すなわち、配電部3は、商用電力系統CS及び(又は)補助電力系統BSからの電力を分配するための装置である。
電力検出部4は商用電力系統CSからの受電電力P2を検出している。詳しく説明すると、電力検出部4は、商用電力系統CSからの受電電力P2を検出し、リアルタイムに電力情報IPとして制御部5に送信している。
電力供給システムAでは、補助電力系統BSから負荷系統LSに電力(補助電力)を供給することで、商用電力系統CSからの受電電力を減らしている。詳しく説明すると、制御部5は、商用電力系統CSからの受電電力が予め設定している設定電力PAよりも大きくならないように、補助電力系統BSから補助電力を供給している。そのため、制御部5は、電力検出部4からの電力情報IP及び蓄電量検出部7からの蓄電情報IBに基づいて、補助電力系統BSから負荷系統LSに供給する電力を計算する。そして、その電力を補助電力系統BSから負荷系統CSに供給するため、DC/AC変換装置2及び配電部3の動作を制御する。また、蓄電池1を充電するときは、商用電力系統CSからの電力がDC/AC変換装置2に向かうように、配電部3を制御するとともに、交流を直流に変換するようにDC/AC変換装置2を制御する。
制御部5は、記憶装置であるメモリ51と、蓄電池残量計算部52と、設定電力決定部53と、補助電力計算部54とを備えている。メモリ51は、電力供給システムAの制御に必要なデータを保管するための記憶部であり、呼び出し専用のROM、呼び出し及び書き込みが可能なRAM、フラッシュメモリ等の電力を供給しなくても揮発しない不揮発性メモリ等を含む構成となっている。メモリ51には、例えば、蓄電池1の時間における蓄電池の蓄電残量の変動を示す基準テーブル、蓄電池1の残量を算出するための計算式、計算データ等が記憶されている。なお、以下の説明ではこれらのデータが含まれているものとして説明するが、制御方法によっては別のデータが必要な場合もあり、その場合の必要なデータについては、そのときに説明する。
蓄電池残量計算部52は、蓄電池1の蓄電残量を算出する回路である。蓄電池残量計算部52は、蓄電量検出部7からの蓄電情報IBに基づいて、蓄電池1の蓄電残量PNを算出する。
設定電力決定部53は、商用電力系統CSから受電する受電電力である設定電力PAを決定する回路である。設定電力決定部53は、電力検出部4からの電力情報IPと、蓄電池残量計算部52で算出された蓄電池1の蓄電残量PNとに基づいて設定電力PAを決定(計算)する。
補助電力計算部54は、補助電力系統BSから負荷系統LSに供給する補助電力を計算する回路である。補助電力計算部54は設定電力決定部53で決定された設定電力PAに基づいて補助電力を計算する。
なお、蓄電池残量計算部52、設定電力決定部53及び補助電力計算部54は、それぞれ、電気(電子)回路で構成されているものとしているが、これに限定されるものではなく、制御部5に含まれるマイコン上で動作するソフトであってもよい。
商用電力系統CSからの受電電力の計算は、予め定められている期間(以下、基準期間と称する)に基づいて行われている。そこで、計時部6は、時刻及び基準期間の情報を含む時間情報ITを有しており電力検出部4及び制御部5に送信している。なお、計時部6が時計機能を備え、現在時刻、現在の基準期間の終了時刻を電力検出部4及び制御部5に送信する構成であってもよいし、時間情報ITとして現在時刻の情報を電力検出部4及び制御部5に送信し、制御部5が時間情報ITに基づいて基準期間を決定する構成であってもよい。ここでは、基準期間の長さが30分であり、制御部5は、計時部6からの時間情報ITに含まれる時刻に基づいて、各時刻の00分と30分を基準期間の区切り時間と決定している。
また、計時部6が電力供給者によって決められた時間及び(又は)基準期間を検出(商用電力系統CSの時間と同期する)するものであってもよい。この時間及び(又は)基準期間STの検出方法として、電力供給者のサーバー等から直接受信する方法や、電力供給者が別のシステムから受信している時刻を電力供給者と同様の方法で検出する方法を挙げることができる。
次に、商用電力系統CSからの受電電力を計算する時間について説明する。商用電力系統CSからの受電電力は、所定の期間(基準期間)を基準として算出される。また、日本国内において、電力料金は、基準期間に計算された受電電力に基づいて、決定されている。詳しく説明すると、基準期間の電力料金は、基本料金と電力使用量(受電電力)によって決められる従量料金との合算で決定されている。そして、基本料金は、過去の一定期間(例えば、1年)内の基準期間における受電電力の平均値の最大値(最大ピーク電力と称する)に基づいて決定される。すなわち、基本料金が過去の一定期間における最大ピーク電力に基づいて決定されており、最大ピーク電力を抑える(ピークカット動作を行う)ことで、基本料金を抑えることが可能となる。
基準期間における商用電力系統CSからの受電電力を低く抑えることで、従量料金及び基本料金を抑える効果(ピークカット効果)が得られる。さらに、電力供給者は、電力を受電している電力需要者の基準期間における受電電力の総和に基づいて、供給する電力量(発電量)を決定しており、最大ピーク電力を抑えることで、発電量の低減に貢献し、発電設備あるいは送電設備投資を抑え、省エネルギ化を達成できる。
なお、計時部6が商用電力系統CSの時間と同期しない構成の場合、計時部6の時刻と商用電力系統CSの時刻とがずれる場合がある。この場合、電力供給システムAで設定されている基準期間と商用電力系統CSで設定されている基準期間とがずれるが、電力供給システムAにおいて、補助電力系統BSから負荷系統LSに補助電力を供給していることには変わりないので、基準期間がずれても、上述した、ピークカット動作による効果を得ることが可能である。なお、以下の説明において、単に基準期間と記載する場合があるが、特に記載しない場合、電力供給システムAで設定されている基準期間とする。
次に、電力供給システムAのピークカット動作の詳細について図面を参照して説明する。図2は本発明にかかる電力供給システムの通常時のピークカット動作による電力の変動を示す図であり、図3は図2に示すピークカット動作時の蓄電池の蓄電残量を示す図である。図2及び図3は、負荷系統LSの需要電力が大きい昼間の時間帯(ピーク時間帯:8時〜17時)を示している。なお、図2では、基準期間を30分とし、基準期間ごとの商用電力系統CSからの受電電力と、補助電力系統BSからの補助電力とを示している。図3も同様に基準期間を30分とし、基準期間ごとの蓄電池1の蓄電残量を示している。また、電力供給システムAでは、不図示の夜間の時間帯(17時〜翌8時)に蓄電池1を充電している。
通常電力供給システムAでは、1日(特に、ピーク時間帯)の負荷系統LSの需要電力の推移を想定している。そして、その負荷変動に対して蓄電池1の蓄電量でピークカット動作が可能なように、設定電力PAを設定するとともに、蓄電池1の理想的な蓄電量の変化を示す基準テーブルをメモリ51に記憶している。図2に示す電力の変動は想定した需要電力の推移と大きく外れていないときの例である。
図2において、商用電力系統CSからの受電電力P2と補助電力系統BSからの補助電力P3の合計の電力が負荷系統LSに供給される。すなわち、負荷系統LSの需要電力P1は、受電電力P2と補助電力P3との和である。電力供給システムAでは、商用電力系統CSからの受電電力P2が設定電力PAを超えないように抑えるシステムであり、図2に示す例では、設定電力PAを85kWとしている。また、図3に示すように、蓄電池1の充電量は、20kWhとしている。
図2に示すように、8時から10時までの各基準期間において、負荷系統LSの需要電力P1は設定電力PAを超えない。そのため、8時から10時までの間は、負荷系統LSには商用電力系統CSから受電した受電電力P2が供給される。すなわち、負荷系統LSの需要電力P1はすべて受電電力P2でまかなわれる。このとき、図3に示しているように、8時から10時までは、補助電力系統BSからの補助電力の供給はないので、蓄電池1の蓄電残量は減少しない。
10時を過ぎると、負荷系統LSの需要電力P1が設定電力PAよりも大きくなる。そこで、電力供給システムAでは、設定電力PAを超えた電力を補助電力系統BSからの補助電力P3でまかなう。例えば、図2において10時から10時半の期間では、負荷系統LSの需要電力P1が90kWであるので、商用電力系統CSからの受電電力P2を85kWと、補助電力系統BSからの補助電力P3を5kWとを合算し、90kWとしている。
このとき、10時から10時半までの30分で、補助電力系統BSは補助電力P3として5kWの電力を出力するので、蓄電池1の蓄電残量は、2.5kWh利用され、17.5kWhとなる。電力供給システムAでは、蓄電池1に蓄えられている蓄電電力より、補助電力P3を供給することで、商用電力系統CSからの受電電力P2を設定電力PA(ここでは、85kW)に抑えている。
図2に示すように、12時を挟む1時間は電力消費が減少している。このとき、電力供給システムAでは、商用電力系統CSからの受電電力P2を負荷系統LSに送るとともに補助電力系統BSに送り蓄電池1の充電を行っている。そして、12時半から午前と同様に、負荷系統LSの需要電力が設定電力PAを超えた部分を、補助電力系統BSから補助電力P3として供給する。
蓄電池1の蓄電残量は、負荷系統LSに補助電力P3を供給することで減少する。負荷系統LSの需要電力P1が図2に示すように変動する場合、蓄電池1の充電電力を利用して、商用電力系統CSからの受電電力P2を設定電力PAに抑えることが可能となっている。以上のようにして、補助電力系統BSから補助電力を供給することで、商用電力系統CSからの受電電力を制限することができ、受電電力の最大ピーク電力を抑制することが可能である。
蓄電池1の蓄電残量が無くなると、補助電力系統BSから負荷系統LSへの補助電力の供給ができなくなる。蓄電池1から負荷系統LSに供給される補助電力P3は、制御部5によって決定される。補助電力P3は、蓄電池1の蓄電残量にも関係する電力であり、制御部5は、メモリ51にピーク時間帯における蓄電池1の蓄電残量の基準となる基準テーブルを備えている。図3に蓄電池1の蓄電残量の基準となる基準テーブルを折れ線で示している。
図3に示す破線は蓄電残量の上限ULを示しており、一点鎖線は蓄電残量の下限LLを示している。また、図3の棒グラフは基準期間の平均値であり、実際の電力使用量は実線で示すように変化する。この基準テーブルは、予め与えられているものであり、負荷系統LSの1日の需要電力の変動を予測して決められた蓄電池1の蓄電残量を示している。なお、基準テーブルは、負荷系統LSの1日の需要電力の変動に合わせて修正されるものであってもよい。
制御部5は、この基準テーブル(主に下限LL)と蓄電池残量計算部52の蓄電池1の蓄電残量(図3で棒グラフ及び実線で示されている)とを比較し、補助電力系統BSから供給可能な補助電力の上限を推定し、設定電力PAを決定している。図2に示している負荷系統LSの需要電力P1は、想定の範囲で変動しているものであり、図3に示しているように蓄電池1の蓄電残量PNが下限LLよりも下回ることがない。すなわち、負荷系統LSの需要電P1の変動が図2に示すような想定に近いものである場合、制御部5は、設定電力PAを変更しなくても、安定してピークカット動作を行うことができる。
一方で、制御部5は、蓄電池1の蓄電残量が下限LLよりも小さくなると、設定電力PAを増加させる制御を行う。設定電力PAが増加することで、商用電力系統CSからの受電電力P2が増加し、結果として補助電力P3を減らすことができる。
このような、設定電力が変化する例について図面を参照して説明する。図2に示す負荷系統LSの需要電力よりも、需要電力が多くなり、さらに急激に変化があった場合を想定している。図4は本発明にかかる電力供給システムでの負荷系統の需要電力を示す図であり、図5は図4に示す電力供給システムの蓄電池の蓄電残量を示す図であり、図6は従来の電力供給システムでの負荷系統の需要電力を示す図であり、図7は図6に示す電力供給システムの蓄電池の蓄電残量を示す図である。なお、ここで、従来の電力供給システムでは、一度決められた設定電力の変更ができないものとする。
本発明の電力供給システムAでは、以前の負荷系統LSの実績(需要電力)、季節、外気温等の条件を加味し、負荷系統LSの需要電力P1の一日の変動を想定している。そして、想定した需要電力P1に基づいて、補助電力系統BSからの補助電力P3の供給が不可能にならないように、設定電力PAを決定している。つまり、電力供給システムAでは、負荷系統LSの需要電力P1を図2に示しているような変動をすると想定しており、その想定と大きく外れない限り、蓄電池1の蓄電残量が不足しない設定電力PAが採用している。一方で、負荷系統LSの需要電力P1が予測した需要電力から大きく外れる場合もある。
例えば、図4に示すように、9時半から10時の間に負荷系統LSの需要電力P1が設定電力PAを超えており、その後、10時から11時までの間、負荷系統LSの需要電力P1が想定していた需要電力(図2参照)を超えている。また、10時から10時半までの間の需要電力の増加の割合は、想定していた需要電力に比べて急激である。
従来の電力供給システムでは、図6に示しているように、10時から11時半までの間、想定していた補助電力よりも多くの補助電力を蓄電池から負荷系統に供給する必要がある。そして図7に示しているように、補助電力を想定よりも多く出し続けると、11時から11時半の間に蓄電残量が不足し補助電力を供給できなくなる。これにより、商用電力系統CSからの受電電力が増加する。また、昼間の需要電力が減少する期間に蓄電池を充電する。12時半から13時までの間も補助電力が想定よりも多くなっており、13時に蓄電池が空になり、13時から13時半までは補助電力を供給できなくなっている。
一方で、電力供給システムAでは、このような需要電力P1の電力値及び増加の割合が想定を超える場合、設定電力PAを変更している。図5に示しているように、蓄電池1の蓄電残量PNが下限LLに近づき、下限LLを下回る(図5において、11時)、設定電力PAを85kWから、90kWに変更している。これにより、その後の蓄電池1から供給する補助電力P3を減らすことができ、蓄電残量PNの減少度合い(実線で示す)を抑えている。図5に示しているように、蓄電残量PNの減少度合いを減らすことで、11時半には、蓄電残量PNは下限LLをわずかではあるが上回る。そして、その後、蓄電残量が下限LLを下回ることがない。これにより、図4に示すように、本発明にかかる電力供給システムAでは、補助電力P3が供給できなくなるのを抑制している。
図4と図6とを比較すると、本発明の電力供給システムAでは、設定電力PAの値を大きな値に変更し、商用電力系統CSからの受電電力P2を変更後の設定電力PA以内に抑えている。すなわち、図4の例において、電力供給システムAでは、10時半に設定電力を85kWから90kWに変更し、その設定電力で負荷系統LSへ電力供給を行うことで、それ以後の商用電力系統CSからの受電電力を90kWに抑えている。
一方で、図6に示す電力供給システムでは、蓄電池の蓄電残量を早々に使い切ってしまい、商用電力系統CSからの受電電力P2が上昇してしまっている。すなわち、図6の例において、従来の電力供給システムでは、負荷系統LSの需要電力が増加しているにもかかわらず、設定電力を85kWとして電力供給を行ったことで、11時から11半までの間に、蓄電池の蓄電残量を使い切ってしまっている。そして、商用電力系統CSからの受電電力が設定電力を超えた95kWになっている。
上述しているように、日本国内において、商用電力系統CSからの受電電力の利用料金(電力料金)のうち基本料金は、予め決められた期間(ここでは、30分毎の基準期間)内の受電電力の最大値(最大ピーク電力)によって計算され、その基本料金が一定の期間(例えば、1年間)維持される。すなわち、基準期間内の最大ピーク電力が変更されると、その後、その最大ピーク電力に基づいた基本料金が適用される。このような、料金体系の場合、本願発明のように、設定電力を変動させることで、基準期間内の最大ピーク電力の上昇を抑えることで、基本料金を抑えることができる。
また、電力供給者は、基準期間における電力の供給量、すなわち、複数の電力需要者による商用電力系統CSからの受電電力の総和に基づいて、次の基準期間の送電量(発電量)を調整している。複数の電力需要者において、最大ピーク電力が発生する基準期間が重なっていることが多い。複数の電力需要者において電力供給システムAが採用されることで、最大ピーク電力の総和、すなわち商用電力系統CSからの受電電力の総和を確実に減らすことができる。これにより、発電量の増大を抑え、省エネルギ化が可能であるとともに、電力供給設備(送電線や変電設備等)の大型化を抑制することが可能である。
次に、本発明の電力供給システムAのピークカット動作について図面を参照して説明する。図8は本発明にかかる電力供給システムのピークカット動作を示すフローチャートである。まず、計時部6から時間情報ITが電力検出部4及び制御部5に送られる(ステップS11)。電力検出部4は商用電力系統CSからの受電電力P2を検出し電力情報IPとして、制御部5に送る(ステップS12)。制御部5は、電力情報IPに基づいて、基準期間における商用電力系統CSからの受電電力P2を算出する(ステップS13)。
制御部5は、メモリ51に格納されている設定電力PAを読み出し(ステップS14)、受電電力P2が設定電力PAに到達したかどうか判断する(ステップS15)。算出された受電電力P2が設定電力PAに到達していない場合(ステップS15でNoの場合)、制御部5は、補助電力系統BSからの補助電力P3の供給が不要と判断する。制御部5は、配電部3を駆動し、商用電力系統CSからの受電電力P2を負荷系統LSに供給し(ステップS16)、ステップS11に戻る。
商用電力系統CSからの受電電力P2が設定電力PAに到達した場合(ステップS15でYesの場合)、制御部5の蓄電池残量計算部52が、蓄電量検出部7からの蓄電情報IBを取得し(ステップS17)、蓄電情報IBに基づいて蓄電池1の蓄電残量PNを算出する(ステップS18)。制御部5はメモリ51に記憶されている蓄電池1の蓄電残量の理想的な変動を示す基準テーブルを呼出す(ステップS19)。なお、基準テーブルは、時間と蓄電池1の蓄電残量の下限LLを示すテーブルであり、制御部5の設定電力決定部53は、基準期間における蓄電残量PNが、基準テーブルの同じ期間内における基準テーブルの下限LLよりも大きいかどうか判断する(ステップS110)。
蓄電残量PNが基準テーブルの下限LLよりも大きい場合(ステップS110でYesの場合)、制御部5の設定電力決定部53は、商用電力系統CSからの受電電力P2を設定電力PAに決定する(ステップS111)。制御部5は、DC/AC変換装置2及び配電部3に指示を送り、商用電力系統CSからの受電電力P2と、補助電力系統BSからの補助電力P3とを合算したものを負荷系統LSに供給する(負荷系統LSの需要電力P1とする)(ステップS112)。その後ステップS11に戻り、上述の処理を繰り返す。
蓄電残量PNが基準テーブルの下限LLよりも小さい場合(ステップS110でNoの場合)、制御部5の設定電力決定部53は、現在の設定電力PAと蓄電残量PNから設定電力PAを変更する(ステップS113)。なお、変更後の設定電力PAは、メモリ51に記憶されているテーブルに基づいて決定される。しかしながら、これに限定されるものではなく、元の設定電力PAに一定の電力の差分値を加算するもの等、蓄電池1の蓄電残量PNを基準テーブルの下限LLより高くなるように変更後の設定電力PAを決定する方法を挙げることが可能である。制御部5は変更後の設定電力PAを設定電力PAとしてメモリ52に記憶させる(ステップS114)。その後、ステップS111に進み、受電電力P2を決定する。
このように電力供給システムAを制御することで、蓄電池1の蓄電残量PNが空になり、補助電力P3が供給できなくなるのを抑制し、商用電力系統CSからの受電電力が大きくなりすぎる、すなわち、最大ピーク電力が大きくなりすぎるのを抑制することが可能である。
上述しているように、電力供給システムAにおいて、蓄電池1への充電は、需要電力が減少する夜間に行うこととしているが、蓄電池1の充電残量が足りなくなるのを抑制するため、負荷系統LSの需要電力が減少した期間に充電することも可能である。以下に、昼間に蓄電池1を充電する場合について説明する。図9は本発明にかかる電力供給システムの蓄電池を充電する制御を説明するフローチャートである。
図9に示すように、制御部5は、電力検出部4からの電力情報IPに基づいて、基準期間における商用電力系統CSからの受電電力P2を算出する(ステップS21)。制御部5は、商用電力系統CSからの受電電力P2が設定電力PAに達しているかどうか判断する(ステップS22)。受電電力P2が設定電力PAに達している場合(ステップS22でYesの場合)、制御部5は、蓄電池1の充電を行わない(ステップS23)。
受電電力P2が設定電力PAよりも小さい場合(ステップS22でNoの場合)、制御部5の蓄電池残量計算部52は蓄電量検出部7からの蓄電情報IBに基づいて蓄電残量PNを計算する(ステップS24)。制御部5はさらにメモリ51から、基本テーブルを読み出す(ステップS25)。制御部5は、蓄電池1の蓄電残量PNが基準テーブルの上限ULに到達しているか確認する(ステップS26)。蓄電残量PNが上限ULに到達している場合(ステップS26でYesの場合)、制御部5は、蓄電池1への充電を行わない(ステップS23)。
蓄電残量PNが基準テーブルの上限ULに到達していない場合(ステップS26でNoの場合)、制御部5は、商用電力系統CSからの受電電力P2が負荷系統LS及び補助電力系統BSに供給されるように配電部3に指示を出す(ステップS27)。また、制御部5は、DC/AC変換装置2に指示を出し、配電部3からの交流を直流に変換し、蓄電池1を充電する(ステップS28)。そして、蓄電池1の充電を行わなかった(ステップS23)の後、又は、蓄電池1の充電を行った(ステップS28)の後、再度ステップS21に戻る。
このようにして、蓄電池1の蓄電残量PNが空にならないように調整することが可能である。なお、この蓄電池1への蓄電制御は、上述したピークカット動作と同時に行われるとともに、ピークカット動作が行われていないときにも行われる。なお、制御部5は、現在の時間が、昼間の需要電力と受電電力とほぼ釣り合っており、あらかじめ設定している充電を行う時間帯(アイドル時間帯)が近い場合、蓄電池1への蓄電制御をアイドル時間帯まで先送りするようにしてもよい。
上述しているように、日本国内において、商用電力系統CSからの受電電力の利用料金(電力料金)のうち基本料金は、予め決められた期間(ここでは、30分毎の基準期間)内の受電電力によって計算され、その基本料金が一定の期間(例えば、1年間)維持される。すなわち、基準期間内の電力の最大値(最大ピーク電力)が変更されると、その後、その最大ピーク電力に基づいた基本料金が適用される。このような、料金体系の場合、本願発明のように、設定電力を変動させ、基準期間内の最大ピーク電力の上昇を抑えることで、基本料金を抑えることができ、電力需要者の電力使用料金を低く抑えることが可能である。なお、基準時間は、商用電力系統(電力供給者)が変更されることで変更されるものであることは言うまでもない。
また、電力供給者は、基準期間における電力の供給量、すなわち、すべての電力需要者による商用電力系統CSからの受電電力の総和に基づいて、次の基準期間の送電量(発電量)を調整している。本発明の電力供給システムAのように、確実に商用電力系統CSからの受電電力を減らすことで、最大ピーク電力となる期間が各電力需要者で重なっても、電力供給量が急激に増大するのを抑制することが可能である。これにより、発電量を抑え、消費エネルギの低減が可能であるとともに、電力供給設備(送電線や変電設備等)の増大を抑制することが可能である。
上述の実施形態において、蓄電池1の蓄電残量を示す基準テーブルとして、メモリに予め記録されているものとしているが、これに限定されるものではない。例えば、過去の一定時間内(例えば、過去1年間)の蓄電池1の蓄電残量の変動に基づいて、テーブルを決定する構成であってもよく、一日の終わりに、その日の蓄電残量の推移と基準テーブルとを比較して、基準テーブルを変動させるようにしてもよい。設定電力と基準テーブルとをリンクさせておき、基準テーブルの変更によって設定電力の値も変更するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
本発明にかかる電力供給システムの他の例について図面を参照して説明する。図10は本発明にかかる電力供給システムの他の例のブロック図である。図10に示す電力供給システムBは、蓄電量検出部7に代えて蓄電池1の出力を検出する蓄電池出力検出部8及び制御部5の蓄電池残量計算部52に代えて出力積算部55を備えている。また、制御部5のメモリ51には、蓄電池1からの出力の積算値と時間との関係を示す積算値テーブルを備えている。
電力供給システムBは、夜間の需要電力が減少する時間帯に蓄電池1を満充電するように、制御部5によって制御されている。つまり、電力供給システムBでは、昼間(8時〜17時)の期間が始まるとき、蓄電池1の充電量は最大となっている。
図10に示すように蓄電池出力検出部8は蓄電池1の出力を検出し、出力情報IOとして出力している。制御部5の出力積算部55は、蓄電池出力検出部8から取得した出力情報IOより蓄電池1から出力された電力の積算値を算出している。蓄電池1の出力を積算することで、制御部5は蓄電池1の蓄電残量を検出することが可能となっている。つまり、蓄電池1の充電量より、出力の積算量を減ずることで、蓄電池1の蓄電残量を算出することができる。電力供給システムBでは、この蓄電池1の蓄電残量と出力の積算量との関係を利用して、蓄電池1の蓄電残量が減少しすぎないように、補助電力系統BSからの補助電力を決定している。
さらに説明すると、メモリ51に出力の積算量と時間との関係を示す積算値テーブルを備えておき、ある時間における積算値テーブルと積算量との大小を比較することで、設定電力を変更する。蓄電池1からの出力の積算値は、蓄電池1の蓄電残量を検出するよりも容易であり、電力供給システムを簡略化することが可能である。
このように電力供給システムBを用いることで、蓄電池1の蓄電残量PNが空になり、補助電力P3が供給できなくなるのを抑制し、商用電力系統CSからの受電電力が大きくなりすぎる、すなわち、最大ピーク電力が大きくなりすぎるのを抑制することが可能である。
(第3の実施形態)
本発明にかかるさらに他の例について図面を参照して説明する。図11は本発明にかかる電力供給システムのさらに他の例のブロック図である。図11に示す電力供給システムCでは、電力検出部9が負荷系統LSの需要電力P1を検出する構成となっている以外は、電力供給システムAと同じであり実質上同じ部分は同じ符号を付してある。
電力供給システムCでは、電力検出部9で負荷系統LSの需要電力P1を検出している。そして、制御部5は、電力検出部9で検出された負荷系統LSの需要電力P1を電力情報IPとして、取得している。
制御部5は、予め決められている設定電力PAと需要電力P1とを比較し、P1がPAに到達していないとき、配電部3を作動させ、負荷系統LSには商用電力系統CSからの受電電力P2のみを供給する。需要電力P1が設定電力PAを超えているとき、制御部5の補助電力計算部54は、補助電力系統BSから供給する補助電力P3として、需要電力P1から設定電力PAを減じたものとする。また、制御部5は、配電部3に指示を出し、商用電力系統CSから受電する受電電力P2を設定電力PAに抑え、補助電力系統BSからの補助電力P3を受電電力P2に加算して、負荷系統LSに供給させる。
そして、制御部5の蓄電池残量計算部52は、蓄電量検出部7からの蓄電情報IBに基づいて、蓄電池1の蓄電残量PNを計算する。そして、設定電力決定部53は、蓄電残量PNを取得するとともに、メモリ51に記録されている基準テーブルを呼び出し、蓄電残量PNが検出された時間における基準テーブルの下限LLよりも大きいかどうか判断する。蓄電残量PNが大きい場合、設定電力決定部53は現在の設定電力PAが適切であると判断し、変更しない。蓄電残量PNが下限LLよりも小さい場合、設定電力決定部53は、現在の設定電力PAが不適当であると判断し、設定電力PAをより高いものへと変更し、メモリ51に記録する。以上のように、電力供給システムCでも、ピークカット動作が可能である。
このように電力供給システムCを用いることで、蓄電池1の蓄電残量PNが空になり、補助電力P3が供給できなくなるのを抑制し、商用電力系統CSからの受電電力が大きくなりすぎる、すなわち、最大ピーク電力が大きくなりすぎるのを抑制することが可能である。
上述の各実施形態において、補助電力系統BSの電力供給源として蓄電池のみを備えた構成のものを例に説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、ガスコジェネレーション装置等、蓄電池を充電するための充電装置を並列していてもよい。この場合、商用電力系統CSから蓄電池1への電力の供給を減らすことが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明は、商用電力系統から受電する受電電力を削減するための、電力供給システム、例えば、オフィスビルやマンションのコジェネレーションシステム、一般家庭の太陽発電システム、工場等の電力供給システムに採用することが可能である。
A 電力供給システム
1 蓄電池
2 DC/AC変換装置
3 配電部
4 電力検出部
5 制御部
51 メモリ
52 蓄電池残量計算部
53 設定電力決定部
54 補助電力計算部
6 計時部
7 蓄電量検出部
LS 負荷系統
BS 補助電力系統
CS 商用電力系統

Claims (12)

  1. 負荷が接続された負荷系統と商用電力系統とを接続する配線に接続され、前記商用電力系統から受電する受電電力を補助する電力が蓄えられた蓄電池を有する補助電力系統と、
    時刻及び前記受電電力の計算の基準となる基準期間の情報を含む時間情報を有する計時部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部が、前記基準期間内の受電電力を予め決められた設定電力以下に抑えつつ前記補助電力系統から電力の不足分を補助電力として供給させるとともに、予め定められた一定期間内において前記補助電力が途絶えないように前記設定電力を変更する制御を行うことを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記制御部は、前記蓄電池の蓄電残量を計算する蓄電池残量計算部と、
    時刻と前記蓄電池の蓄電残量の関係を示す基準テーブルと前記設定電力とが少なくとも記憶された記憶部とを備えており、
    前記制御部が前記基準テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行う請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記基準テーブルには時刻毎の前記蓄電残量の下限値が含まれており、
    前記制御部はある時刻の前記蓄電量検出部からの蓄電池の蓄電残量が、前記基準テーブルの同時間の蓄電残量の前記下限値よりも小さいとき、前記設定電力を高く変更する制御を行う請求項2に記載の電力供給システム。
  4. 前記記憶部は、前記設定電力と時刻及び前記蓄電池の蓄電残量との関係を示す電力設定テーブルを備えており、
    前記制御部が前記設定電力を変更するとき、前記電力設定テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行う請求項2又は請求項3に記載の電力供給システム。
  5. 前記制御部は、前記蓄電池から出力される補助電力の積算値を計算する出力積算部と、
    時刻と前記蓄電池からの補助電力の積算値の関係を示す積算値テーブルと前記設定電力とが少なくとも記憶された記憶部とを備えており、
    前記制御部が前記積算値テーブルを参照して前記設定電力を変更する制御を行う請求項1に記載の電力供給システム。
  6. 前記制御部は、前記設定電力の変更があったとき、その設定電力を新たな設定電力として前記記憶部に記憶させる請求項2から請求項5のいずれかに記載の電力供給システム。
  7. 前記商用電力系統から受電する受電電力を検出する電力検出部を備えている請求項1から請求項6のいずれかに記載の電力供給システム。
  8. 前記負荷系統の需要電力を検出する電力検出部を備えており、
    前記制御部が前記需要電力と前記補助電力から前記受電電力を取得する請求項1から請求項6のいずれかに記載の電力供給システム。
  9. 前記補助電力系統は、直流と交流とを変換する電力変換装置を備えている請求項1から請求項8のいずれかに記載の電力供給システム。
  10. 前記制御部が、前記時間情報に基づいて前記負荷系統における消費電力が前記商用電力系統からの受電電力よりも小さい時間帯を検出し、その時間帯に前記商用電力系統から前記前記蓄電池に電力を供給し前記蓄電池を充電する制御を行う請求項9に記載の電力供給システム。
  11. 前記制御部が、前記商用電力系統からの受電電力が前記設定電力よりも小さいとき前記商用電力系統から前記蓄電池に電力を供給し前記蓄電池を充電する制御を行う請求項9又は請求項10に記載の電力供給システム。
  12. 前記補助電力系統は、発電装置を備えている請求項1から請求項11のいずれかに記載の電力供給システム。
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