以下、図面を参照して実施の形態について説明する。本実施の形態では、回路構成及び回路特性を変更可能な半導体装置に対し最適な設定を行うため、半導体装置と同じ回路についてシミュレーションを行う。
本実施の形態に係るシミュレータの理解を助けるため、まず、シミュレーション対象の回路を含む半導体装置について説明する。図1は、本実施形態に係る半導体装置を含むセンサシステムの構成を示している。
図1に示すように、このセンサシステムは、センサ2と、センサに接続された半導体装置1とを備えている。
センサ2には、検出結果に応じた電流を出力する電流出力型センサや、検出結果に応じた電圧を出力する電圧出力型センサ、検出結果に応じて微弱な差動信号出力するセンサなど様々なセンサを利用することが可能である。
半導体装置1は、MCU部200とAFE部100とを有している。例えば、半導体装置1は、MCU部200の半導体チップと、AFE部100の半導体チップとを1つの半導体装置に搭載したSoC(System-on-a-chip)である。なお、MCU部200とAFE部100とを含む1チップの半導体装置としてもよい。また、MCU部200のみを含む半導体装置と、AFE部100のみを含む半導体装置としてもよい。後述のシミュレータでは、センサ2と半導体装置1内のAFE部100がシミュレーションの対象となる。以下、AFE部100及びMCU部200を含む装置を半導体装置1と称する場合もあり、AFE部100のみ含む装置を半導体装置1と称する場合もある。
MCU部(制御部)200は、AFE部100を介して入力されるセンサ2の測定信号(検出信号)をA/D変換し、検出結果に応じた制御処理を行うマイクロコントローラである。また、MCU部200は、AFE部100の構成及び特性を設定変更するための制御信号をAFE部100へ出力する。
AFE部(アナログ入力部)100は、センサ2が出力する測定信号に対し、増幅やフィルタリング等のアナログフロントエンド処理を行い、MCU部200で処理可能な信号とするアナログ回路である。また、AFE部100は、図1に示すように、トポロジ(回路構成)が変更可能であり、さらに、パラメータ(回路特性)も変更可能である。
図1の例のように、オペアンプ回路の構成から、I/Vアンプ、減算(差動)アンプ、加算アンプ、反転アンプ、非反転アンプ、計装アンプの構成に変更できる。また、非反転アンプのパラメータ例のように、動作点の変更、利得(ゲイン)の変更、オフセット調整を行うことができる。
本実施の形態に係る半導体装置1は、AFE部100の内部回路の構成により、各用途に適した複数の種類(TYPE)の半導体装置を構成することができる。図2〜図20を用いて、汎用システム向けであるTYPE0の半導体装置1について説明し、図21〜図22を用いて、一般計測器向けであるTYPE1の半導体装置1について説明し、図23〜図25を用いて、モータ制御向けであるTYPE2の半導体装置1について説明する。なお、TYPE0〜2のいずれかを単に半導体装置1と称する場合もある。
図2は、TYPE0の半導体装置1の回路ブロックを示している。図2に示すように、MCU部200は、CPUコア210、メモリ220、オシレータ230、タイマ240、入出力ポート250、A/Dコンバータ260、SPI(Serial Peripheral Interface)インタフェース270を備えている。なお、MCU部200は、マイクロコントローラの機能を実現するためのその他の回路、例えば、DMAや各種演算回路等を備えている。
CPUコア210は、メモリ220に格納されたプログラムを実行しプログラムに従った制御処理を行う。メモリ220は、CPUコア210で実行するプログラムや各種データを格納する。オシレータ230は、MCU部200の動作クロックを生成し、また、必要に応じてAFE部100へクロックを供給する。タイマ240は、MCU部200の制御動作に利用される。
入出力ポート250は、半導体装置1の外部の装置とデータ等の入出力を行うためのインタフェースであり、例えば、後述のように外部のコンピュータ装置等と接続可能である。
A/Dコンバータ260は、AFE部100を介して入力されるセンサ2の測定信号をA/D変換する。また、A/Dコンバータ260の電源は、AFE部100から供給されている。
SPI(Serial Peripheral Interface)インタフェース270は、AFE部100とデータ等の入出力を行うためのインタフェースである。なお、SPIインタフェース270は、汎用的なシリアルインタフェースであり、SPIに対応していれば、他のマイクロコントローラ/マイクロコンピュータであっても、AFE部100と接続することができる。
図2のTYPE0の半導体装置1は、汎用的な用途に対応可能な構成となっている。具体的には、様々な種類や特性のセンサを接続できるように、センサ用AFE回路一式を搭載している。すなわち、AFE部100は、コンフィギュラブル・アンプ110、同期検波対応増幅アンプ(増幅アンプともいう)120、SC型ローパス・フィルタ(ローパス・フィルタともいう)130、SC型ハイパス・フィルタ(ハイパス・フィルタともいう)140、可変レギュレータ150、温度センサ160、汎用アンプ170、SPIインタフェース180、を備えている。
コンフィギュラブル・アンプ110は、センサ2等の外部から入力される信号を増幅する増幅回路であり、MCU部200からの制御にしたがって回路構成及び特性、動作が設定可能である。コンフィギュラブル・アンプ110は、3chのアンプ、すなわち、3つのアンプを有している。この3つのアンプにより多くの回路構成を実現することができる。
増幅アンプ120は、コンフィギュラブル・アンプ110の出力や、センサ2等の外部から入力される信号を増幅する同期検波対応の増幅回路であり、MCU部200からの制御にしたがって特性、動作が設定可能である。
ローパス・フィルタ130は、コンフィギュラブル・アンプ110や増幅アンプ120の出力、センサ2等の外部から入力される信号に対し、高周波成分を除去し低周波成分を通過させるSC型のフィルタであり、MCU部200からの制御にしたがって特性、動作が設定可能である。ハイパス・フィルタ140は、コンフィギュラブル・アンプ110や増幅アンプ120の出力、センサ2等の外部から入力される信号に対し、低周波成分を除去し高周波成分を通過させるSC型のフィルタであり、MCU部200からの制御にしたがって特性、動作が設定可能である。
可変レギュレータ150は、MCU部200のA/Dコンバータ260へ電圧を供給する可変電圧源であり、MCU部200からの制御にしたがって特性、動作が設定可能である。温度センサ160は、半導体装置1の温度を測定するセンサであり、MCU部200からの制御にしたがって動作が設定可能である。
汎用アンプ170は、センサ2等の外部から入力される信号を増幅するアンプであり、MCU部200からの制御にしたがって動作が設定可能である。SPIインタフェース180は、MCU部200とデータ等の入出力を行うためのインタフェースであり、MCU部200のSPIインタフェース270とSPIバスを介して接続されている。なお、半導体装置1がMCU部200を有さない場合、SPIインタフェース180を半導体装置1の外部端子に接続し、外部端子経由で外部のマイクロコントローラやエミュレータ等とAFE部100とを接続する。
次に、TYPE0の半導体装置1におけるAFE部100の構成について詳細に説明する。図3は、AFE部100の各回路の接続関係を示している。SPIインタフェース180は、SPIバスに接続された外部端子(CS、SCLK、SDO、SDI)に接続されて、レジスタ(制御レジスタ)181を有している。MCU部200から、SPIインタフェースを介して、回路の構成・特性を変更するための構成情報(設定情報)が入力され、レジスタ181に格納される。レジスタ181は、AFE部100内の各回路に接続されており、レジスタ181の構成情報に応じてAFE部100内の各回路の構成・特性が設定される。
コンフィギュラブル・アンプ110は、個別アンプAMP1、AMP2、AMP3を有しており、アンプの入出力を切り替えるスイッチSW10〜SW15が接続されている。
個別アンプAMP1は、一方の入力端子がスイッチSW10を介してMPXIN10またはMPXIN11に接続され、他方の入力端子がスイッチSW11を介してMPXIN20またはMPXIN21に接続され、出力端子がAMP1_OUTに接続されている。同様に、個別アンプAMP2は、一方の入力端子がスイッチSW12を介してMPXIN30またはMPXIN31に接続され、他方の入力端子がスイッチSW13を介してMPXIN40またはMPXIN41に接続され、出力端子がAMP2_OUTに接続されている。
また、個別アンプAMP3は、一方の入力端子がスイッチSW14を介してMPXIN50、MPXIN51またはAMP1の出力端子に接続され、他方の入力端子がスイッチSW15を介してMPXIN60、MPXIN61またはAMP2の出力端子に接続され、出力端子がAMP3_OUTに接続されている。AMP1〜AMP3の出力端子は、増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140にも接続されている。
コンフィギュラブル・アンプ110は、レジスタ181の設定値に応じて、スイッチSW10〜SW15が切り替えられて、AMP1〜AMP3の接続構成が変更され、内部の回路構成・特性も後述のように変更される。
図4、図5は、スイッチSW10〜SW15によるAMP1〜AMP3の接続切り替え例である。図4では、レジスタ181の設定により、スイッチSW10,11を切り替えて、AMP1の入力端子をMPXIN10,MPXIN20に接続し、スイッチSW12,13を切り替えて、AMP2の入力端子をMPXIN30,MPXIN40に接続し、スイッチSW14,15を切り替えて、AMP3の入力端子をMPXIN50,MPXIN60に接続する。このように接続することで、AMP1、AMP2、AMP3をそれぞれ独立のアンプとして動作させることができる。
図5では、レジスタ181の設定により、スイッチSW10を切り替えて、AMP1の一方の入力端子をMPXIN10に接続し、スイッチSW13を切り替えて、AMP2の一方の入力端子をMPXIN40に接続し、スイッチSW11、SW12を切り替えて、AMP1の他方の入力端子とAMP2の他方の入力端子とを接続し、スイッチSW14,15を切り替えて、AMP3の一方の入力端子をAMP1の出力端子に接続し、AMP3の他方の入力端子をAMP3の出力端子に接続する。このように接続することで、AMP1〜AMP3を接続した計装アンプを構成することができる
また、図3に示すように、増幅アンプ120には、入力を切り替えるスイッチSW16、SW17が接続されている。増幅アンプ120は、入力端子がスイッチSW16、SW17を介してAMP1〜AMP3の出力端子、または、スイッチSW17を介してGAINAMP_INに接続され、出力端子がGAINAMP_OUTに接続されている。増幅アンプ120の出力端子は、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140にも接続されている。なお、SW16により、AMP1〜AMP3の出力端子と、外部端子及び増幅アンプとの接続を切り替えてもよい。
ローパス・フィルタ130には、入力を切り替えるスイッチSW18、SW19が接続され、ハイパス・フィルタ140にも、入力を切り替えるスイッチSW18、SW20が接続されている。ローパス・フィルタ130は、入力端子がスイッチSW16、SW17、SW18,SW19を介してAMP1〜AMP3の出力端子、増幅アンプ120の出力端子、SC_IN、またはスイッチSW19を介してハイパス・フィルタ140の出力端子に接続され、出力端子がLPF_OUTに接続されている。ハイパス・フィルタ140は、入力端子がスイッチSW16、SW17、SW18,SW20を介してAMP1〜AMP3の出力端子、増幅アンプ120の出力端子、SC_IN、またはスイッチSW19を介してローパス・フィルタ130の出力端子に接続され、出力端子がHPF_OUTに接続されている。なお、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140の出力端子と外部端子との間にスイッチを設けて、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140の出力端子と、外部端子及びSW19、SW20との接続を切り替えてもよい。
増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140は、レジスタ181の設定値に応じて、スイッチSW16〜SW20が切り替えられて、増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140の接続構成が変更され、内部の特性も後述のように変更される。
図6、図7は、スイッチSW17〜SW20による増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140の接続切り替え例である。図6では、レジスタ181の設定により、スイッチSW17を切り替えて、増幅アンプ120の入力端子をAMP1〜AMP3のいずれかの出力端子に接続し、スイッチSW18,SW19を切り替えて、ローパス・フィルタ130の入力端子を増幅アンプ120の出力端子に接続し、スイッチSW20を切り替えて、ハイパス・フィルタ140の入力端子をローパス・フィルタ130の出力端子に接続する。このように切り替えることで、AMP1〜AMP3のいずれか、増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140の順に接続した回路を構成することができる。
図7では、レジスタ181の設定により、スイッチSW17を切り替えて、増幅アンプ120の入力端子をGAINAMP_INに接続し、スイッチSW18、SW20を切り替えて、ハイパス・フィルタ140の入力端子をSC_INに接続し、スイッチSW19を切り替えて、ローパス・フィルタ130の入力端子をハイパス・フィルタ140の出力端子に接続する。このように切り替えることで、増幅アンプ120を1つの独立したアンプとして動作させ、また、ハイパス・フィルタ140、ローパス・フィルタ130の順に接続した回路を構成することができる。
また、図3に示すように、可変レギュレータ150は、出力端子がBGR_OUTとLDO_OUTに接続されている。可変レギュレータは、レジスタ181の設定値に応じて後述のように特性が変更される。
温度センサ160は、出力端子がTEMP_OUTに接続されている。温度センサ160は、レジスタ181の設定値に応じて後述のように特性が変更される。
汎用アンプ170は、一方の入力端子がAMP4_IN_NEに接続され、他方の入力端子がAMP4_IN_POに接続され、出力端子がAMP4_OUTに接続されている。汎用アンプは、1つのオペアンプにより構成されており、レジスタ181の設定値に応じて、電源ON/OFFが設定される。
次に、図8〜図14を用いて、コンフィギュラブル・アンプ110の具体的な回路構成について説明する。
コンフィギュラブル・アンプ110は、センサ出力信号を増幅するためのアンプであり、制御レジスタの設定に応じて、トポロジ(回路構成)を変更できるとともに、パラメータ(回路特性)を変更できる。特性の変更としてゲインを可変に設定することができる。例えば、個別アンプを独立して使用する場合、ゲインを6dB〜46dBまで2dB単位で設定でき、計装アンプとして使用する場合、ゲインを20dB〜60dBまで2dB単位で設定できる。また、スルーレートを可変に設定することもでき、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
図8は、コンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプAMP1の回路構成を示している。なお、AMP2、AMP3も同様の構成である。
図8に示すように、個別アンプAMP1は、オペアンプ111を有し、オペアンプ111の各端子に接続される可変抵抗112a〜112d、スイッチ113a〜113c、DAC114を有しており、図3のようにマルチプレクサ(スイッチ)SW10、SW11が接続されている。
レジスタ181の設定値に応じて、マルチプレクサSW10、SW11によりオペアンプ111の入力を切り替え、スイッチ113a、113bにより可変抵抗(入力抵抗)112a、112bの有無を切り替え、スイッチ113cによりDAC114の接続を切り替えることができる。なお、オペアンプ111の出力は、図3のようにSW16、SW17、SW18により、増幅アンプ120、ローパス・フィルタ130、ハイパス・フィルタ140との接続が切り替えられる。また、レジスタ181の設定値に応じて、可変抵抗112a、112b、112c、112dの抵抗値、DAC114の設定を変えることで、AMP1のゲイン、動作点、オフセット等を変更することができる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、電源オン/オフを制御できる。また、レジスタ181の設定値に応じて、オペアンプの動作モードを高速モード、中速モード、低速モードに変更することで、スルーレートを制御することができる。
各スイッチ、マルチプレクサの切り替えにより、I/Vアンプ、反転アンプ、減算(差動)アンプ、非反転アンプ、加算アンプを構成することができる。
図9は、I/Vアンプを構成する例である。レジスタ181の設定に応じて、マルチプレクサSW10を切り替えて外部入力端子(MPXIN10)を反転入力端子に接続し、スイッチ113aをオンして可変抵抗112aを短絡する。この接続によりI/Vアンプが構成される。また、レジスタ181の設定により、可変抵抗112a、112dの抵抗値を変えることでアンプのゲインを設定する。このI/Vアンプは、外部入力端子から電流型センサの信号が入力されると、入力電流を電圧に変換して出力する。
図10は、減算(差動)アンプを構成する例である。レジスタ181の設定に応じて、マルチプレクサSW10、SW11を切り替えて外部入力端子(MPXIN10)を反転入力端子に接続し、外部入力端子(MPXIN20)を非反転入力端子に接続する。この接続により減算アンプが構成される。また、レジスタ181の設定により、可変抵抗112a、112b、112dの抵抗値を変えることでアンプのゲインを設定する。この減算アンプは、外部入力端子から2つの信号(V1,V2)が入力されると、一方の入力電圧から他方の入力電圧を差し引いた電圧(V2−V1)を出力する。
図11は、加算アンプを構成する例である。なお、ここでは、可変抵抗112bと反転入力端子の間にスイッチ113dを有しているものとする。レジスタ181の設定に応じて、マルチプレクサSW10、SW11、スイッチ113dを切り替えて外部入力端子(MPXIN10)と外部入力端子(MPXIN20)を反転入力端子に接続する。この接続により加算アンプが構成される。また、レジスタ181の設定により、可変抵抗112a、112b、112dの抵抗値を変えることでアンプのゲインを設定する。この加算アンプは、外部入力端子から2つの信号(V1,V2)が入力されると、一方の入力電圧と他方の入力電圧を加算した電圧(V1+V1)を出力する。
図12は、反転アンプを構成する例である。レジスタの設定に応じて、マルチプレクサSW10を切り替えて外部入力端子(MPXIN10)を反転入力端子に接続し、スイッチ113cをオンにしてDAC114の出力を非反転入力端子に接続する。この接続により反転アンプが構成される。また、レジスタ181の設定により、可変抵抗112a、112dの抵抗値を変えることでアンプのゲインを設定し、DACの出力電圧を変えることで、アンプの動作点やオフセットを調整する。この反転アンプは、外部入力端子から電圧型センサの信号が入力されると、入力電圧を反転増幅した電圧を出力する。
図13、非反転アンプを構成する例である。レジスタの設定に応じて、マルチプレクサSW10を切り替えてDAC114の出力を反転入力端子に接続し、マルチプレクサSW11を切り替えて外部入力端子(MPXIN20)を非反転入力端子に接続する。この接続により非反転アンプが構成される。また、レジスタ181の設定により、可変抵抗112a、112dの抵抗値を変えることでアンプのゲインを設定し、DACの出力電圧を変えることで、アンプの動作点やオフセットを調整する。この非反転アンプは、外部入力端子から電圧型センサの信号が入力されると、入力電圧を非反転増幅した(入力と同相の)電圧を出力する。
図14は、AMP1〜AMP3により計装アンプを構成する例である。図5で説明したように、レジスタ181の設定に応じて、マルチプレクサ(スイッチ)SW10〜SW15によりAMP1〜AMP3を接続することで、図14の計装アンプを構成できる。なお、各スイッチの図示を省略しているが、AMP1では、スイッチ113bをオンして可変抵抗112bを短絡し、AMP2では、スイッチ113bをオンして可変抵抗112bを短絡し、AMP3では、スイッチ113cをオンし、DAC114を非反転入力端子に接続している。
また、レジスタ181の設定により、AMP3の可変抵抗112a〜112dの抵抗値を変えることで計装アンプのゲインを設定し、DAC114の出力電圧を変えることで、計装アンプの動作点やオフセットを調整する。この計装アンプは、外部入力端子から微弱な差動信号が入力されると、この差動信号を、AMP1、AMP2によりそれぞれ非反転増幅し、さらに、AMP3により差動増幅した電圧を出力する。
次に、図15〜図20を用いて、AFE部100内のその他の回路の具体的な回路構成について説明する。
図15は、増幅アンプ120の回路構成を示している。増幅アンプ120は、同期検波機能に対応しており、入力信号の増幅や同期検波を行う。特性の変更として、増幅アンプ120は、ゲインを可変に設定することができる。例えば、ゲインを6dB〜46dBまで2dB単位で設定できる。また、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
図15に示すように、増幅アンプ120は、オペアンプAMP21、AMP22を有し、オペアンプAMP21、AMP22の各端子に接続される可変抵抗121a、121c、固定抵抗121b、122a、122b、122c及びDAC123を有している。また、図3のようにマルチプレクサ(スイッチ)SW17が接続されている。さらに、同期検波を行うための同期検波制御部として、同期検波スイッチ124、固定抵抗125を有している。
レジスタ181の設定値に応じて、マルチプレクサSW17が制御されて増幅アンプ120の入力を切り替える。また、レジスタ181の設定値に応じて、可変抵抗121a、121cの抵抗値、DAC123の設定を変えることでAMP21のゲイン、AMP21、AMP22の動作点、オフセット等を変更することができる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、オペアンプAMP21,AMP22の電源オン/オフを制御できる。
増幅アンプ120では、AMP1〜AMP3、または外部入力端子から信号が入力されると、AMP21により反転増幅され、さらにAMP22により反転増幅された信号が、GAINAMP_OUTへ出力される。
また、MCU部200から同期クロックCLK_SYNCHが入力され、同期クロックCLK_SYNCHのタイミングで、同期検波スイッチ124の接続が切り替わり、AMP21とAMP22のいずれかの出力信号がSYNCH_OUTへ出力される。
図16は、増幅アンプ120の出力動作を示すタイミングチャートである。図16(a)のように、AMP21は、入力信号の反転信号を出力し、図16(b)のように、AMP22は、さらに反転した信号を出力する。このAMP22の出力信号が、増幅アンプ120の出力としてGAINAMP_OUTへ出力される。
MCU部200は、GAINAMP_OUTに接続されており、GAINAMP_OUTの信号に応じたクロックを生成する。ここでは、図16(c)のように、GAINAMP_OUTが基準値よりもハイレベルの場合に、ハイレベルとなるCLK_SYNCHを生成する。そして、この同期クロックCLK_SYNCHを増幅アンプ120へ供給する。
同期検波スイッチ124は、このCLK_SYNCKに応じて、AMP21、AMP22とSYNCH_OUTとの接続を切り替える。クロックCLK_SYNCHがローレベルの場合、AMP21と接続してAPM21の出力をSYNCH_OUTへ出力し、クロックCLK_SYNCHがハイレベルの場合、AMP22と接続してAMP22の出力をSYNCH_OUTへ出力する。そうすると、図16(d)のように、同期検波し、全波整流された信号が、SYNCH_OUTから出力される。
図17は、ローパス・フィルタ130の回路構成を示している。ローパス・フィルタ130は、カットオフ周波数可変のSC(スイッチトキャパシタ)型ローパス・フィルタであり、入力信号のフィルタリングに用いられる。
ローパス・フィルタ130の特性は、Q値が固定値であり、例えば0.702である。特性の変更として、カットオフ周波数fcを可変に設定することができる。例えば、9Hz〜900Hzまで設定できる。また、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
図17に示すように、ローパス・フィルタ130は、スイッチング信号を生成するスイッチング信号生成部131と、スイッチング信号に応じて入力信号をフィルタリングするフィルタ部132とを有している。
スイッチング信号生成部131は、フリップフロップ133と複数のインバータ134を有している。フィルタ部132は、複数のオペアンプ135を有し、複数のオペアンプ135に接続される複数のスイッチ136、コンデンサ137、DAC138に制御される可変電源139を有している。また、図3のようにマルチプレクサ(スイッチ)SW19が接続されている。
レジスタ181の設定値に応じて、マルチプレクサSW19が制御されてローパス・フィルタ130の入力を切り替える。また、レジスタ181の設定値に応じて、DAC138の設定を変えることで可変電源139を制御し、アンプの動作点、オフセット等を変更することができる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、ローパス・フィルタ130の電源をオン/オフを制御できる。
ローパス・フィルタ130では、スイッチング信号生成部131において、外部からクロックCLK_LPFが入力され、フリップフロップ133とインバータ134によりスイッチング信号Φ1、Φ2が生成される。フィルタ部132において、外部入力端子や増幅アンプ120等から信号が入力されると、3つのオペアンプ135を介して信号が出力され、その際、スイッチング信号Φ1、Φ2によりスイッチ136がオン/オフしてコンデンサ137の接続が切り替わる。そうすると、入力信号のカットオフ周波数よりも高周波成分を除去した信号が出力されることになる。
このカットオフ周波数は、MCU部200により外部から入力されるクロックCLK_LPFにより変更することができる。具体的には、カットオフ周波数fc=0.009×fs(スイッチング周波数 1/2f CLK_LPF)である。
図18は、ハイパス・フィルタ140の回路構成を示している。ハイパス・フィルタ140は、カットオフ周波数可変のSC型ハイパス・フィルタであり、入力信号のフィルタリングに用いられる。
ハイパス・フィルタ140の特性は、Q値が固定値であり、例えば0.702である。特性の変更として、カットオフ周波数fcを可変に設定することができる。例えば、8Hz〜800Hzまで設定できる。また、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
図18に示すように、ハイパス・フィルタ140は、スイッチング信号を生成するスイッチング信号生成部141と、スイッチング信号に応じて入力信号をフィルタリングするフィルタ部142とを有している。
スイッチング信号生成部141は、フリップフロップ143と複数のインバータ144を有している。フィルタ部142は、複数のオペアンプ145を有し、複数のオペアンプ145に接続される複数のスイッチ146、コンデンサ147、DAC148に制御される可変電源149を有している。また、図3のようにマルチプレクサ(スイッチ)SW20が接続されている。
レジスタ181の設定値に応じて、マルチプレクサSW20が制御されてハイパス・フィルタ140の入力を切り替える。また、レジスタ181の設定値に応じて、DAC148の設定を変えることで可変電源149を制御し、アンプの動作点、オフセット等を変更することができる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、ハイパス・フィルタ140の電源をオン/オフを制御できる。
ハイパス・フィルタ140では、スイッチング信号生成部141において、外部からクロックCLK_HPFが入力され、フリップフロップ143とインバータ144によりスイッチング信号Φ1、Φ2が生成される。フィルタ部142において、外部入力端子や増幅アンプ120等から信号が入力されると、3つのオペアンプ145を介して信号が出力され、その際、スイッチング信号Φ1、Φ2によりスイッチ146がオン/オフしてコンデンサ147の接続が切り替わる。そうすると、入力信号のカットオフ周波数よりも低周波成分を除去した信号が出力されることになる。
このカットオフ周波数は、MCU部200により外部から入力されるクロックCLK_HPFにより変更することができる。具体的には、カットオフ周波数fc=0.008×fs(スイッチング周波数 1/2f CLK_HPF)である。
図19は、可変レギュレータ150の回路構成を示している。可変レギュレータ150は、出力電圧を可変にするレギュレータであり、MCU部200のA/Dコンバータ260の基準電源生成回路である。例えば、特性の変更として、可変レギュレータ150は、出力電圧を2.0V〜3.3Vまで、±5%の精度で、0.1V単位で設定することができる。また出力電流は15mAで、出力電源のオン/オフを制御することができる。
図19に示すように、可変レギュレータ150は、オペアンプ151を有し、オペアンプ151の入力側に接続されるバンドギャップリファレンスBGR、オペアンプ151の出力側に接続されるトランジスタ152、153、固定抵抗154、可変抵抗155を有している。
レジスタ181の設定値に応じて、BGRの電圧が設定され、可変抵抗155の抵抗値を変えることで出力電圧が変更できる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、オペアンプ151の電源オン/オフ、トランジスタ153のオン/オフが切り替えられ、出力電圧の出力開始/停止が制御される。
可変レギュレータ150では、BGRの電圧がBGR_OUTから出力される。BGRの電圧と可変抵抗155の電圧に応じてオペアンプ151が動作してトランジスタ152が制御され、固定抵抗154と可変抵抗155の比に応じた電圧が出力される。
図20は、温度センサ160の回路構成を示している。温度センサ160は、半導体装置1の温度を測定するセンサであり、MCU部200がこの測定結果に基づいて温度特性の補正等するために用いることができる。例えば、温度センサ160の特性として、出力温度係数は、−5mV/℃である。また、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
図20に示すように、温度センサ160は、オペアンプ161を有し、オペアンプ161の入力側に接続される電流源162、ダイオード163、オペアンプ161の出力側に接続される固定抵抗164、165を有している。レジスタ181の設定値に応じて、オペアンプ161の電源をオン/オフすることができる。
温度センサ160は、温度に応じてダイオード163の電圧が−2mV/℃で変化し、この電圧をオペアンプ161が非反転増幅して、−5mV/℃として出力する。
このように、TYPE0の半導体装置1は、半導体装置内部のAFE部100の回路構成や特性を可変に設定することができる。このため、一つの半導体装置で様々なセンサ等を接続することができ、多くの応用システム(アプリケーション)で使用することができる。
例えば、コンフィギュラブル・アンプ110の回路構成を、非反転アンプとした場合、電圧出力型のセンサを接続可能であるため、赤外線センサ、温度センサ、磁気センサ等を用いた応用システムに使用できる。一例として、赤外線センサを備えたデジタルカメラ、温度センサを備えたプリンタ、磁気センサを備えたタブレット端末、赤外線センサを備えたエアコン等に使用することができる。
また、コンフィギュラブル・アンプ110の回路構成を、計装アンプとした場合、微弱な差動出力のセンサを接続可能となるため、圧力センサ、ジャイロセンサ、ショックセンサ等を用いた応用システムに使用できる。一例として、圧力センサを備えた血圧計、圧力センサを備えた体重計、ジャイロセンサを備えた携帯電話、ショックセンサを備えた液晶テレビ等に使用することができる。
さらに、コンフィギュラブル・アンプ110の回路構成を、I/Vアンプとした場合、電流出力のセンサを接続可能なため、フォトダイオード、人感センサ、赤外線センサ等を用いた応用システムに使用できる。一例として、フォトダイオードを備えたデジタルカメラ、人感センサを備えた監視カメラ、人感センサを備えた便座、赤外線センサを備えたバーコードリーダ等に使用することができる。
図21は、TYPE1の半導体装置1の回路ブロックを示している。図2のTYPE0の半導体装置では、用途を汎用システム向けとして、多くのセンサで必要となるAFE回路を全て備える構成とした。これに対し、TYPE1の半導体装置では、用途を一般計測器向けとして、一般計測器のセンサでのみ必要となるAFE回路に限定した構成としている。
図21に示すように、TYPE1の半導体装置1は、MCU部200の構成については図2と同様であり、AFE部100は、計装アンプ190、可変レギュレータ150、温度センサ160、SPIインタフェース180、を備えている。図2の半導体装置と比べると、コンフィギュラブル・アンプ、同期検波対応増幅アンプ、SC型ローパス・フィルタ、SC型ハイパス・フィルタ、汎用アンプを有しておらず、代わりに計装アンプのみ有する構成となっている。可変レギュレータ150、温度センサ160、SPIインタフェース180については、図2と同様である。
計装アンプ190は、一般計測器のセンサに対応して、微弱な差動信号を増幅可能な増幅回路である。計装アンプ190は、図2のコンフィギュラブル・アンプ110が構成可能としていた計装アンプと同様の回路である。計装アンプ190は、回路構成は固定であり、特性のみ変更可能である。
図22は、TYPE1の半導体装置1におけるAFE部100の各回路の接続関係を示している。可変レギュレータ150、温度センサ160、SPIインタフェース180については、図3と同様である。
計装アンプ190は、回路構成が固定であるため、構成を切り替えるためのスイッチ(マルチプレクサ)を有していない。計装アンプ190は、一方の入力端子がAMP_IN1に接続され、他方の入力端子がAMP_IN2に接続され、出力端子がAMP_OUTに接続されている。なお、複数の外部端子との接続を選択するためのスイッチを備えていてもよい。
TYPE1の半導体装置におけるAFE部100の各回路の具体的な回路構成は図2の半導体装置と同様であるため説明を省略する。すなわち、計装アンプ190の回路構成は、図14で示した構成であり、計装アンプ190は、図14のように、抵抗値を変えることでゲインを設定でき、DACの設定を変えることで、動作点やオフセット等を変更できる。
このように、TYPE1の半導体装置1は、AFE部100の回路構成は固定であり特性のみを可変に設定することができる。このため、一つの半導体装置で特性が異なる特定のセンサに対応することができ、特定の応用システムで使用することができる。
例えば、TYPE1の半導体装置で計装アンプを構成した場合と同様に、微弱な差動出力のセンサである圧力センサ、ジャイロセンサ、ショックセンサ等を用いた応用システムに使用可能である。
図23は、TYPE2の半導体装置1の回路ブロックの他の例を示している。図2のTYPE0の半導体装置では、用途を汎用システム向けとして、多くのセンサで必要となるAFE回路を全て備える構成とした。これに対し、TYPE2の半導体装置では、用途をモータ制御向けとして、モータ制御でのみ必要となるAFE回路に限定した構成としている。
図23に示すように、TYPE2の半導体装置1は、MCU部200の構成については図2と同様であり、AFE部100は、コンパレータ内蔵高速計装アンプ191、温度センサ160、SPIインタフェース180を備えている。図2の半導体装置と比べると、コンフィギュラブル・アンプ、同期検波対応増幅アンプ、SC型ローパス・フィルタ、SC型ハイパス・フィルタ、汎用アンプ、可変レギュレータを有しておらず、代わりにコンパレータ内蔵高速計装アンプ191のみ有する構成となっている。温度センサ160、SPIインタフェース180については、図2と同様である。
コンパレータ内蔵高速計装アンプ(高速計装アンプともいう)191は、モータ制御に対応して、微弱な差動信号を高速に増幅可能な増幅回路であり、さらに、出力電圧を比較するコンパレータを内蔵している。AFE部100は、多相モータの制御を可能にするため、高速計装アンプ191を複数(多ch)有しており、ここでは4つ(4ch)の計装アンプを有している。高速計装アンプ191は、回路構成が固定であり、特性のみ変更可能である。
図24は、TYPE2の半導体装置1におけるAFE部100の各回路の接続関係を示している。温度センサ160、SPIインタフェース180については、図3と同様である。
高速計装アンプ191は、回路構成が固定であるため、構成を切り替えるスイッチ(マルチプレクサ)を有していない。4つの高速計装アンプ191−1〜191−4は、それぞれ独立した構成となっている。
すなわち、高速計装アンプ191−1〜191−4は、一方の入力端子がそれぞれAMP_IN10,20,30,40に接続され、他方の入力端子がそれぞれAMP_IN11,21,31,41に接続され、アンプの出力端子がそれぞれAMP_OUT1〜4に接続され、コンパレータの出力端子がそれぞれCOMP_OUT1〜4に接続されている。なお、複数の外部端子との接続を選択するためのスイッチを備えていてもよい。
図25は、高速計装アンプ191の具体的な回路構成を示している。高速計装アンプ191は、モータ制御向けコンパレータ内蔵高速計装アンプであり、モータ制御に使用されるセンサの出力信号の増幅と電圧比較を行う。特性の変更として、高速計装アンプ191は、ゲインを可変に設定することができる。例えば、ゲインを10dB〜34dBまで2dB単位で設定できる。また、スルーレートを可変に設定することもでき、パワーオフ・モードにより電源のオン/オフを切り替えることができる。
また、高速計装アンプ191は、高速計装アンプ出力比較用コンパレータを内蔵しており、このコンパレータはヒステリシス電圧及び基準電圧が可変である。
図25に示すように、高速計装アンプ191は、計装アンプとして動作するオペアンプ192a及び192b、ヒステリシスコンパレータとして動作するオペアンプ192cを有し、オペアンプ192a〜192cに接続される可変抵抗193a〜193c、固定抵抗194a〜194b及びDAC195a、195bを有している。
レジスタ181の設定値に応じて、可変抵抗193a〜193cの抵抗値、DAC195aの設定を変えることで高速計装アンプ191のゲイン、アンプの動作点、オフセット等を変更することができる。また、DAC195bの設定により、コンパレータのヒステリシス電圧(基準電圧)を変更することができる。さらに、レジスタ181の設定値に応じて、オペアンプ192a〜192cの電源オン/オフを制御できる。
高速計装アンプ191では、外部入力端子AMPINMn、AMPINPn(AMPIN10,11〜AMPIN40,41に対応)から差動信号が入力されると、オペアンプ192a、192bから構成される2段の計装アンプにより高速に非反転増幅された信号が、AMPOUTn(AMPOUT1〜AMPOUT4に対応)へ出力される。さらに、オペアンプ192cから構成されるヒステリシスコンパレータにより、AMPOUTnの出力信号と基準電圧とを比較した比較信号が出力される。なお、MCU部200はAMPOUTn及びCOMPOUTnの信号に応じてモータ制御を行う。
このように、TYPE2の半導体装置1は、AFE部100の回路構成は固定であり特性のみを可変に設定することができる。このため、一つの半導体装置で特性が異なる特定のセンサの特定に対応することができ、特定の応用システムで使用することができる。特に、多相モータの駆動回路などに接続できる。
以上説明したような半導体装置1によって次のような効果が得られる。まず、小型化と低消費電力化を図ることができる。半導体装置1の内部にMCUとAFE回路を含めた構成としたため、実装基板上に複数のアナログ回路ICを実装する場合と比べて、小型化が可能である。また、低消費電力モードに対応して、AFE部の電源をオフし、MCU部のスリープモードとすることができるため、消費電力を低減することが可能である。
また、アナログICの開発工程を短縮することができる。センサに適したアナログ回路を開発するためには、通常、回路設計、マスク設計、マスク製作、サンプル製作の工程が必要となるため、3〜8月程度かかる場合がある。半導体装置1の設定を変更するだけで、センサに対応したアナログ回路を構成することができるため、回路設計〜サンプル製作までの開発工程を行わずに半導体装置の開発が可能である。したがって、センサシステムを短期に開発し、早期にタイムリーに市場投入することができる。
また、同一の半導体装置1で複数の応用システムに対応することができる。半導体装置1では、回路構成を自由に変更することができるようにしたため、一つの半導体装置で電流型センサや電圧型センサ等の様々なセンサを接続することが可能である。センサごとに別々の半導体装置を開発する必要がないため、開発期間を短縮することができる。
さらに、TYPE1の半導体装置1では、一般計測器向けとして、一般計測器に必要となる計装アンプ等のみを備え、TYPE2の半導体装置1では、モータ制御向けとして、モータ制御に必要となる高速計装アンプ等のみを備えることとした。このため、半導体装置に不要な回路を有していないため、回路構成が簡素となり、さらに半導体装置の小型化を図ることができ、低消費電力化も可能である。
以上のような半導体装置1では、接続するセンサに応じてAFE部100の構成及び特性を決定する必要があるため、センサと半導体装置1を用いたセンサシステムの設計開発において、センサ及び半導体装置1の動作についてシミュレーションが行われる。以下、センサと半導体装置1からなるセンサシステムの開発工程で行われるシミュレーションについて説明する。ここでは、主にAFE部100のみを含む半導体装置1をシミュレーション対象として説明するが、AFE部100及びMCU分200を含む半導体装置1についても同様にシミュレーションを行うことができる。
図26は、本実施の形態に係る半導体装置1の動作をシミュレーションするためのシミュレーションシステム(設計支援システム)の構成を示している。
図26に示すように、このシミュレーションシステムは、ネットワーク5を介して通信可能に接続されたユーザ端末3とウェブシミュレータ4とを備えている。ユーザ端末3は、主に、ウェブブラウザ300、記憶部310を有している。ウェブシミュレータ4は、主に、ウェブサーバ400、シミュレーション制御部410、記憶部420を有している。
ネットワーク5は、例えばインターネット等であり、ユーザ端末3とウェブシミュレータ4の間でウェブページ情報が伝送可能なネットワークである。ネットワーク5は、有線ネットワークでもよいし、無線ネットワークでもよい。
ユーザ端末3のウェブブラウザ300は、ウェブサーバ400から受信したウェブページ情報に基づいてウェブページを表示装置に表示する。ウェブブラウザ300は、ユーザからの操作を受け付け、ユーザの操作に応じてウェブサーバ400にアクセスし、ウェブシミュレータ4でシミュレーションを実行するためのユーザインタフェースでもある。
ユーザ端末3の記憶部310は、ユーザ端末3の機能を実現するための各種データやプログラム等が記憶される。また、記憶部310は、後述のように、半導体装置1のレジスタ181に設定するためのレジスタ情報をウェブシミュレータ4からダウンロードし記憶する。
ウェブシミュレータ4のウェブサーバ400は、ウェブブラウザ300にウェブシミュレータのウェブサービスを提供するサーバである。ウェブサーバ400は、ウェブブラウザ300からのアクセスを受け付け、アクセスに応じてウェブブラウザに表示するためのウェブページ情報を送信する。
ウェブシミュレータ4のシミュレーション制御部410は、センサ及び半導体装置1のシミュレーション機能を実現する。後述のように、ウェブシミュレータ4は、シミュレーション対象であるセンサ及び半導体装置1の回路構成を設定し、シミュレーションに必要なパラメータを設定し、シミュレーションを実行する。
ウェブシミュレータ4の記憶部420は、ウェブシミュレータの機能を実現するための各種データやプログラム等が記憶される。後述のように、記憶部420は、選択可能なセンサの情報やセンサに適したバイアス回路の情報、センサ及びバイアス回路に適したアナログ回路の情報等を記憶する。
ユーザ端末3は、クライアント装置として動作するパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置であり、ウェブシミュレータ4は、サーバ装置として動作するワークステーションなどのコンピュータ装置である。図27は、ユーザ端末3またはウェブシミュレータ4を実現するためのハードウェア構成の例を示している。なお、ユーザ端末3またはウェブシミュレータ4は、単一のコンピュータでなくとも、複数のコンピュータによって構成することも可能である。
図27に示すように、ユーザ端末3またはウェブシミュレータ4は、一般的なコンピュータ装置であり、中央処理装置(CPU)31とメモリ34とを含んでいる。CPU31とメモリ34は、バスを介して補助記憶装置としてのハードディスク装置(HDD)35に接続される。ユーザ端末3は、ユーザ・インターフェース・ハードウェアとして、例えば、ユーザが入力するためのポインティング・デバイス(マウス、ジョイスティック等)やキーボード等の入力装置32や、GUI等の視覚データをユーザに提示するためのCRTや液晶ディスプレイなどの表示装置33を有している。ウェブシミュレータ4についても、ユーザ端末3と同様にユーザ・インタフェース・ハードウェアを有しても良い。
HDD35等の記憶媒体はオペレーティングシステムと協働してCPU31等に命令を与え、ユーザ端末3またはウェブシミュレータ4の機能を実施するためのブラウザプログラムやシミュレーションプログラムを記憶することができる。このプログラムは、メモリ34にロードされることによって実行される。
また、ユーザ端末3またはウェブシミュレータ4は、外部装置と接続するための入出力インタフェース(I/O)36やNIC(Network Interface Card)37を有している。例えば、ユーザ端末3は、入出力インタフェース36として半導体装置1等に接続するためのUSB等を備えている。ユーザ端末3及びウェブシミュレータ4は、ネットワーク5に接続するためのNIC37としてイーサネット(登録商標)カード等を備えている。
図28Aは、ウェブシミュレータ4におけるシミュレーション制御部410の機能ブロックと、記憶部420に記憶される各種データを示している。なお、図28Aは一例であり、後述の図29以降の処理や画面表示が実現できればその他の構成であってもよい。
シミュレーション制御部410は、CPU31がシミュレーションプログラムを実行することでシミュレーションのための各部の機能を実現している。図28Aに示すように、シミュレーション制御部410は、主に、ウェブページ処理部411、回路設定部412、パラメータ設定部413、シミュレーション実行部415、レジスタ情報生成部416を有している。さらに、シミュレーション実行部415は、物理量変換部(物理量対電気特性換算機能)450、自動設定部451、過渡解析部452、AC解析部453、フィルタ効果解析部454、同期検波解析部455を有している。
記憶部420は、HDD35やメモリ34により実現されている。図28Aに示すように、記憶部420は、センサデータベース421、センサバイアス回路データベース422、コンフィギュラブルアナログ回路データベース423、AFEデータベース424、ウェブページ情報記憶部425、回路情報記憶部426、パラメータ記憶部427、結果情報記憶部428、レジスタ情報記憶部429、入力パターン記憶部430を有している。
センサデータベース421は、各種センサのデータシートを格納するデータベースである。センサのデータシートには、センサのタイプ(種類)や特性等の情報が含まれている。センサデータベース421には、センサとタイプ及び特性とが関連付けて記憶されている。
センサバイアス回路データベース422は、各種センサで使用可能なバイアス回路(バイアス方法)を格納するデータベースである。バイアス回路の情報として、バイアス回路を構成する素子や、各素子の接続関係、出力端子等の情報が含まれている。センサバイアス回路データベース422には、センサとバイアス回路とが関連付けて記憶されている。
コンフィギュラブルアナログ回路データベース423は、センサとセンサバイアス回路に最適なアナログ回路を選択するためのデータベースである。コンフィギュラブルアナログ回路の情報として、半導体装置1のコンフィギュラブル・アンプ110の構成や入力端子等の情報が含まれている。コンフィギュラブルアナログ回路データベース423には、センサ及びバイアス回路と、コンフィギュラブル・アンプ110の構成とが関連付けられている。
AFEデータベース424は、半導体装置1のデータシートを格納するデータベースである。特に、半導体装置1のAFE部100のシミュレーションを行うため、データシートにはAFE部100の構成や特性等の情報が含まれている。AFEデータベース424には、半導体装置1とAFE部100の構成とが関連付けられている。例えば、AFEデータベース424には、上記のTYPE0〜TYPE2の半導体装置1のデータシートが格納されている。
ウェブページ情報記憶部425は、ユーザ端末3のウェブブラウザ300に各種画面を表示するためのウェブページ情報を記憶する。ウェブページ情報は、後述のように半導体装置1をシミュレーションするためのGUIを含むウェブページ(画面)を表示するための情報である。
回路情報記憶部426は、シミュレーションの対象となる回路の回路情報を記憶する。この回路情報には、センサやバイアス回路、AFE部100の回路素子や各素子の接続関係の情報が含まれている。パラメータ記憶部427は、シミュレーション条件として、シミュレーションの実行に必要なパラメータを記憶する。このパラメータには、物理量などの入力情報や回路パラメータ等が含まれている。
結果情報記憶部428は、シミュレーションの実行結果である結果情報を記憶する。この結果情報には、過渡解析、AC解析、フィルタ効果解析、同期検波解析のシミュレーション結果として、AFE部100の各回路の入出力波形が含まれている。レジスタ情報記憶部429は、半導体装置1のレジスタ181に設定するレジスタ情報(構成情報)を記憶する。入力パターン記憶部439は、センサに入力する信号の複数の波形パターンの情報を記憶する。入力パターン記憶部439には、入力パターンとして、後述するような正弦波や方形波、三角波、ステップ応答などのパターンが記憶されている。
ウェブページ処理部(ウェブページ表示部)411は、ウェブページ情報記憶部425に記憶されたウェブページ情報を、ウェブサーバ400を介してユーザ端末3へ送信することで、ウェブブラウザ300にGUIを含むウェブページ(画面)を表示し、さらに、ユーザによるウェブページのGUIへの入力操作をユーザ端末3から受け付ける。
ウェブページ処理部411は、各画面を表示するための表示部を有している。すなわち、ウェブページ処理部411は、センサ表示部411a、バイアス回路表示部411b、AFE表示部411c、入力パターン表示部411dを有している。センサ表示部411aは、センサデータベース421を参照して、ユーザが選択したセンサのタイプに対応する複数のセンサを表示する。バイアス回路表示部411bは、センサバイアス回路データベース422を参照して、選択されたセンサに対応する複数のバイアス回路を表示する。AFE表示部(半導体装置表示部)411cは、AFEデータベース424を参照して、設定された回路構成のコンフィギュラブル・アンプ110を有する複数の半導体装置1を表示する。入力パターン表示部411dは、入力パターン記憶部430に記憶されている複数の波形パターンを表示する。
回路設定部412は、ユーザによるウェブページ(画面)の入力操作に応じて、回路情報を生成し、回路情報記憶部426に記憶する。回路設定部412は、センサ、バイアス回路、半導体装置1の選択に応じて回路情報を生成する。例えば、回路設定部412は、センサ選択部412a、バイアス回路選択部412b、AFE設定選択部412cを有している。
センサ選択部412aは、センサ表示部411aが表示した、センサデータベース421に含まれる複数のセンサからユーザ操作により選択されたセンサの情報に基づいて回路情報を生成する。バイアス回路選択部412bは、バイアス回路表示部411bが表示した、選択されたセンサに適した複数のバイアス回路からユーザ操作により選択されたバイアス回路の情報に基づいて回路情報を生成する。AFE設定選択部(回路構成設定部)412cは、コンフィギュラブルアナログ回路データベース423を参照し、選択されたセンサ及びバイアス回路に適したコンフィギュラブル・アンプ110の構成及び接続関係を特定し、回路情報を生成する。また、AFE設定選択部(半導体装置選択)412cは、AFE表示部411cが表示した、AFEデータベース424に含まれる複数の半導体装置1からユーザ操作により選択された半導体装置1の情報に基づいて回路情報を生成する。
パラメータ設定部413は、ユーザによるウェブページ(画面)の入力操作に応じて、シミュレーションを実行するためのパラメータを生成し、パラメータ記憶部427に記憶する。パラメータ設定部(入力パターン選択部)413は、入力パターン表示部411dが表示した複数の波形パターンの中からユーザの操作にしたがって選択された、センサに入力される物理量の入力パターンの情報を生成する。
シミュレーション実行部415は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、記憶されている回路情報及びパラメータに基づいてシミュレーションを実行する。
物理量変換部450は、センサの入力情報である物理量をセンサ出力の電気信号に変換する。物理量変換部450は、パラメータ記憶部427を参照し、設定された物理量の入力パターンにしたがい、時系列の順に変動する物理量に対応してセンサの出力信号を生成する。
自動設定部(回路特性設定部)451は、AFE部100の回路特性を自動的に設定し、設定したパラメータをパラメータ記憶部427に記憶する。自動設定部451は、回路情報記憶部426を参照し、設定されたセンサ及びバイアス回路、コンフィギュラブル・アンプ110の回路構成において、自動的に適切なコンフィギュラブル・アンプ110のゲイン・オフセットを設定する。自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110の動作をシミュレーションし、最適なゲイン・オフセットとなるように、コンフィギュラブル・アンプ110のDAC電圧やゲイン等のパラメータを調整する。
過渡解析部452は、過渡特性を解析するためAFE部100の入出力特性をシミュレーションし、シミュレーション結果を結果情報記憶部428に記憶する。過渡解析部452は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、各パラメータをシミュレーション条件として設定された構成の回路動作をシミュレーションし、入出力特性を示す波形を生成する。過渡解析部452は、時系列に入力される物理量の入力パターンについて物理量変換部450が変換したセンサ出力信号をAFE部100の入力信号として、AFE部100の動作をシミュレーションし、AFE部100の各回路の時系列の出力信号を生成する。
AC解析部453は、AC特性を解析するためAFE部100の周波数特性をシミュレーションし、シミュレーション結果を結果情報記憶部428に記憶する。AC解析部453は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、各パラメータをシミュレーション条件として設定された構成の回路動作をシミュレーションし、周波数特性を示す波形を生成する。AC解析部453は、周波数ごとに物理量の入力パターンを生成し、物理量変換部450が変換したセンサ出力信号をAFE部100の入力信号として、AFE部100の動作をシミュレーションし、AFE部100の各回路の周波数ごとの出力信号を生成する。
フィルタ効果解析部454は、フィルタ効果を解析するためノイズが発生する環境におけるAFE部100の入出力特性をシミュレーションし、シミュレーション結果を結果情報記憶部428に記憶する。フィルタ効果解析部454は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、各パラメータをシミュレーション条件として設定された構成の回路動作をシミュレーションし、ノイズ環境における入出力特性を示す波形を生成する。フィルタ効果解析部454は、時系列に入力される物理量の入力パターンにノイズを付加し、ノイズを付加した信号を物理量変換部450が変換したセンサ出力信号をAFE部100の入力信号として、AFE部100の動作をシミュレーションし、AFE部100の各回路の時系列の出力信号を生成する。
同期検波解析部455は、同期検波動作を解析するためAFE部100の同期検波動作をシミュレーションし、シミュレーション結果を結果情報記憶部428に記憶する。同期検波解析部455は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、各パラメータをシミュレーション条件として設定された構成の回路動作をシミュレーションし、同期検波動作を示す波形を生成する。同期検波解析部455は、時系列に入力される物理量の入力パターンと、図16で示したような同期クロックを入力として、AFE部100の動作をシミュレーションし、AFE部100の各回路の時系列の出力信号を生成する。
レジスタ情報生成部416は、半導体装置1のレジスタ181に設定するレジスタ情報を生成し、レジスタ情報記憶部429に記憶する。レジスタ情報生成部416は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照し、シミュレーション対象として設定されているAFE部100の回路構成及び回路特性に応じてレジスタ情報を生成する。
また、図28Bや図28Cのように、図28Aに示したブロックのうちの一部のブロックによりウェブシミュレータ4を構成してもよい。例えば、図28Bに示すように、ウェブシミュレータ4は、図28Aの構成のうち少なくとも、センサバイアス回路データベース422、センサ選択部412a、バイアス回路表示部412b、バイアス回路選択部412b、回路構成設定部(AFE設定選択部)412c、シミュレーション実行部415を備えている。
すなわち、図28Bでは、センサ選択部412aが、半導体装置1に接続するセンサを選択する。センサバイアス回路データベース422が、センサと当該センサにバイアス信号を供給する複数のバイアス回路とを関連付けて記憶し、バイアス回路表示部412bが、センサバイアス回路データベース422を参照して、選択されたセンサに対応する複数のバイアス回路を表示する。バイアス回路選択部412bが、表示した複数のバイアス回路の中からユーザの操作に従い、選択されたセンサに接続するバイアス回路を選択し選択されたセンサに接続するバイアス回路を選択する。回路構成設定部412cが、選択されたセンサ及びバイアス回路に接続する半導体装置1の回路構成を設定する。シミュレーション実行部415が、選択されたセンサ及びバイアス回路と設定された回路構成の半導体装置1とを接続した接続回路のシミュレーションを実行する。少なくとも、図28Bのようにウェブシミュレータ4を構成することで、センサに応じた複数のバイアス回路から最適なバイアス回路を選択し、効果的にシミュレーションを行うことができる。
また、図28Cに示すように、ウェブシミュレータ4は、図28Aの構成のうち少なくとも、入力パターン記憶部430と、回路構成設定部(AFE設定部)412cと、入力パターン表示部411dと、入力パターン選択部(パラメータ設定部)413と、シミュレーション実行部415を備えている。
すなわち、図28Cでは、回路構成設定部412cが、半導体装置1に接続するセンサに応じて半導体装置1の回路構成を設定する。入力パターン記憶部430が、センサに入力する信号の複数の波形パターンを記憶し、入力パターン表示部411dが、入力パターン記憶部430に記憶されている複数の波形パターンを表示する。入力パターン選択部413が、表示した複数の波形パターンの中からユーザの操作に従い、センサに入力する信号の波形パターンを選択する。シミュレーション実行部415が、選択された波形パターンを入力条件として、センサと設定された回路構成のアナログフロントエンド回路とを接続した接続回路のシミュレーションを実行する。少なくとも、図28Cのようにウェブシミュレータ4を構成することで、センサに入力する波形パターンから所望のパターンを選択し、効果的にシミュレーションを行うことができる。
次に、図29〜図37を用いて、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで実行されるシミュレーション方法について説明する。このシミュレーション方法は、主に図26〜図28のウェブシミュレータ4で各処理が実行され、ユーザ端末3の表示装置に画面表示を行うことで実現されるため、以下ではウェブシミュレータ4で実行される処理について説明する。
図29のフローチャートは、本実施の形態に係るシミュレーション処理の全体の流れを示している。このシミュレーション処理では、まず、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にガイダンス画面を表示させる(S101)。ユーザ端末3のウェブブラウザ300において、ユーザがウェブシミュレータ4のURLを指定すると、ウェブブラウザ300がウェブサーバ400にアクセスし、ウェブシミュレータ4においてシミュレーションプログラムが起動する。そうすると、ウェブページ処理部411は、起動ページであるガイダンス画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にガイダンス画面を表示させる。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にセンサ選択画面を表示させ、ユーザがセンサを選択する(S102)。S101のガイダンス画面において、ユーザがセンサを選択するための操作を行うと、ウェブページ処理部411は、センサを選択するためのセンサ選択画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にセンサ選択画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、ユーザがセンサタイプなどの絞り込み条件(検索条件もしくはフィルタ条件)を指定すると、センサデータベース421から絞り込み条件に該当するセンサを抽出し、抽出したセンサのリストをセンサ選択画面に表示する。センサ選択画面において表示されたセンサリストの中からユーザが使用するセンサを選択すると、回路設定部412(センサ選択部412a)は、選択されたセンサをシミュレーション対象の回路として回路情報記憶部426に記憶する。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にバイアス回路選択画面を表示させ、ユーザがバイアス回路を選択する(S103)。S102のセンサ選択画面において、ユーザがバイアス回路を設定するための操作を行うと、ウェブページ処理部411はバイアス回路選択画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にバイアス回路選択画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、センサバイアス回路データベース422を参照し、S102で選択したセンサに適した複数のバイアス回路を抽出し、バイアス回路選択画面に表示する。バイアス回路選択画面において表示された複数のバイアス回路の中からユーザがバイアス回路を選択すると、回路設定部412(バイアス回路選択部412b)は、選択されたバイアス回路をシミュレーション対象の回路として回路情報記憶部426に記憶する。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3に物理量入力画面を表示させ、ユーザが物理量を入力する(S104)。S102のセンサ選択画面やS103のバイアス回路選択画面において、ユーザがセンサの物理量を入力するための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザがセンサの物理量を入力するための物理量入力画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300に物理量入力画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、センサに入力する物理量を時系列に入力するための複数の入力パターン(入力波形)を物理量入力画面に表示し、ユーザがシミュレーションで使用する入力パターンを選択する。また、ウェブページ処理部411は、センサデータベース421を参照し、選択されたセンサに応じた物理量の入力範囲を物理量入力画面に表示し、ユーザが物理量の入力範囲を設定する。物理量入力画面において、ユーザがセンサに入力する物理量の入力パターンと入力範囲を入力すると、パラメータ設定部413は、入力されたパラメータをパラメータ記憶部427に設定する。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にAFE選択画面を表示させ、ユーザがAFE(半導体装置)を選択する(S105)。S101のガイダンス画面やS102のセンサ選択画面等において、ユーザが半導体装置1(AFE部100)を選択するための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザが半導体装置1を選択するためのAFE選択画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にAFE選択画面を表示させる。
ウェブページ処理部411は、AFEデータベース424を参照し、選択されたセンサ及びバイアス回路に適したコンフィギュラブル・アンプ110の構成を含む半導体装置1を抽出する。このとき、コンフィギュラブルアナログ回路データベース423を参照し、選択されたセンサ及びバイアス回路に適したコンフィギュラブル・アンプ110の構成を決定し、決定した構成のコンフィギュラブル・アンプ110を含む半導体装置1を抽出する。さらに、ウェブページ処理部411は、ユーザが半導体装置1の構成などの絞り込み条件を指定すると、AFEデータベース424から絞り込み条件に該当する半導体装置1を抽出し、抽出した半導体装置1のリストをAFE選択画面に表示する。AFE選択画面において表示された半導体装置1のリストの中からユーザが使用する半導体装置1(AFE部100)を選択すると、回路設定部412(AFE設定選択部412c)は、選択された半導体装置1のAFE部100をシミュレーション対象の回路として回路情報記憶部426に記憶する。
次いで、回路設定部412は、コンフィギュラブル・アンプ110の構成と接続関係を決定する(S106)。S102〜S103でセンサ及びバイアス回路が選択され、S105で半導体装置1が選択されると、回路設定部412は、コンフィギュラブルアナログ回路データベース423を参照し、選択されたセンサ及びバイアス回路に適したコンフィギュラブル・アンプ110の構成を決定し、センサ及びバイアス回路とコンフィギュラブル・アンプ110との接続関係(接続端子)を決定する。回路設定部412(AFE設定選択部412c)は、決定したコンフィギュラブル・アンプ110の構成と接続関係の情報を回路情報記憶部426に記憶する。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にセンサAFE接続画面を表示させ、ユーザがセンサとAFE(半導体装置1)とを接続する(S107)。S105のAFE選択画面において、ユーザがセンサと半導体装置1を接続するための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザがセンサと半導体装置1とを接続するためのセンサAFE接続画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にセンサAFE接続画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、選択されたセンサ及びバイアス回路の出力端子と、選択された半導体装置1(AFE部100)の入力端子とを表示し、ユーザがセンサ及びバイアス回路と半導体装置1との接続関係を選択できるように表示する。さらに、デフォルトの接続状態として、S106で決定した接続関係によりセンサ及びバイアス回路と半導体装置1とを接続するように、接続関係を表示する。センサAFE接続画面において、ユーザがセンサと半導体装置1との接続関係を選択すると、回路設定部412は、選択された接続関係をシミュレーション対象の回路の接続関係として回路情報記憶部426に記憶する。
次いで、自動設定部451は、自動設定処理を実行する(S108)。S102〜S107でセンサ及びバイアス回路、コンフィギュラブル・アンプ110の構成及び接続関係が決定すると、自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110のデフォルト値を自動的に設定するため、自動設定処理を実行する。この自動設定処理の詳細については後述する。自動設定部451は、自動設定処理により設定されたコンフィギュラブル・アンプ110のDAC出力やゲイン等のパラメータをパラメータ記憶部427に記憶する。
次いで、シミュレーション実行部415は、シミュレーション実行処理を行う(S109)。S102〜S108でセンサ及びバイアス回路、半導体装置1(AFE部100)の構成及び接続関係が決定すると、シミュレーション実行部415はユーザの操作にしたがって過渡解析、AC解析、フィルタ効果解析、同期検波解析などのためシミュレーションを実行する。このシミュレーション実行処理の詳細については後述する。シミュレーション実行部415は、シミュレーション実行処理により得られたシミュレーション結果を結果情報記憶部428に記憶する。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3に部品リスト画面を表示させる(S110)。S101のガイダンス画面やS109のシミュレーション画面(後述)において、ユーザが部品リスト(BOM:Bills of Materials)を表示するための操作を行うと、ウェブページ処理部411は部品リストを表示するための部品リスト画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300に部品リスト画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、回路情報記憶部426を参照し、シミュレーション対象に選択されたセンサ及び半導体装置1を含む部品リストを部品リスト画面に表示する。表示する部品リストは部品の購入サイトにリンクが設定されており、部品リスト画面において、ユーザが部品を選択すると部品の購入サイトにアクセスされ、部品を購入することができる。
次いで、レジスタ情報生成部416は、レジスタ情報を生成する(S111)。S102〜S109で半導体装置1(AFE部100)の回路構成及びパラメータ(回路特性)が決定すると、レジスタ情報生成部416は半導体装置1のレジスタ181に設定するためのレジスタ情報を生成する。レジスタ情報生成部416は、回路情報記憶部426及びパラメータ記憶部427を参照して半導体装置1の回路構成及びパラメータに基づいてレジスタ情報を生成し、生成したレジスタ情報をレジスタ情報記憶部429に記憶する。レジスタ情報はレポート画面に表示されるため、S111のレジスタ情報の生成は、レポート画面の表示までに実行されていればよい。
次いで、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にレポート画面を表示させる(S112)。S101のガイダンス画面やS109のシミュレーション画面等において、ユーザがシミュレーション結果を出力するための操作を行うと、ウェブページ処理部411はシミュレーション結果を含むレポート画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にレポート画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、結果情報記憶部428を参照し、シミュレーション結果をレポート画面に表示する。また、ウェブページ処理部411は、回路情報記憶部426、パラメータ記憶部427、レジスタ情報記憶部429を参照し、シミュレーション対象のセンサ及びバイアス回路、半導体装置1の回路構成、接続関係、パラメータを表示し、半導体装置1のレジスタ情報も表示する。さらに、レポート画面において、ユーザの操作に応じてレジスタ情報をユーザ端末3へダウンロードすることができる。
図30は、本実施の形態に係るシミュレーション実行処理を示しており、図29のS109の処理に相当する。まず、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にシミュレーション画面を表示させる(S201)。図29のS109においてシミュレーション実行処理が開始されると、ウェブページ処理部411はシミュレーションを実行するためのシミュレーション画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にシミュレーション画面を表示させる。
S201のシミュレーション画面におけるユーザの操作に応じて、以下のS203〜S210の各処理が実行される(S202)。これらの処理は、シミュレーション画面が表示されている間繰り返し実行されている。
シミュレーション画面においてユーザがパラメータ入力のための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にパラメータ入力のための画面表示を行い、ユーザがシミュレーションに必要なパラメータを入力する(S203)。シミュレーション画面において、ユーザがパラメータ入力のためのパラメータ入力ボタン等をクリックすると、ウェブページ処理部411は、パラメータ入力画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にパラメータ入力画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、パラメータ記憶部427に既に設定されているパラメータやデフォルト値をパラメータ入力画面に表示する。パラメータ入力画面において、ユーザがパラメータを入力し決定すると、パラメータ設定部413は、パラメータをパラメータ記憶部427に記憶する。
シミュレーション画面においてユーザがコンフィギュラブル・アンプ110の設定のための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にアンプ設定画面を表示させ、ユーザがコンフィギュラブル・アンプ110の設定を行う(S204)。シミュレーション画面において、ユーザがアンプのアイコン等をクリックすると、ウェブページ処理部411は、コンフィギュラブル・アンプ110の詳細を設定するためのアンプ設定画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にアンプ設定画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、回路情報記憶部426に既に設定されているアンプの回路構成をアンプ設定画面に表示する。アンプ設定画面において、ユーザがコンフィギュラブル・アンプ110の構成を設定し決定すると、回路設定部412は、コンフィギュラブル・アンプ110の回路情報を回路情報記憶部426に設定する。
シミュレーション画面においてユーザがセンサの設定のための操作を行うと、ウェブページ処理部411はユーザ端末3にセンサ設定画面を表示させ、ユーザがセンサの設定を行う(S205)。シミュレーション画面において、ユーザがセンサの設定ボタン等をクリックすると、ウェブページ処理部411は、センサ設定画面のウェブページ情報をユーザ端末3へ送信し、ウェブブラウザ300にセンサ設定画面を表示させる。ウェブページ処理部411は、回路情報記憶部426に既に設定されているセンサの情報をセンサ設定画面に表示する。センサ設定画面において、ユーザがセンサの情報を設定し決定すると、回路設定部412は、センサの回路情報を回路情報記憶部426に設定する。
シミュレーション画面において、ユーザが自動設定のための操作を行うと自動設定処理を実行し(S206)、ユーザが過渡解析のための操作を行うと過渡解析処理を実行し(S207)、ユーザがAC解析のための操作を行うとAC解析処理を実行し(S208)、ユーザがフィルタ効果解析のための操作を行うとフィルタ効果解析処理を実行し(S209)、ユーザが同期検波解析のための操作を行うと同期検波解析処理を実行する(S210)。これらの各処理について以下に説明する。
図31は、本実施の形態に係る自動設定処理を示しており、図29のS108,図30のS206の処理に相当する。例えば、シミュレーション画面においてユーザが自動設定ボタンをクリックすると自動設定処理が開始される。
まず、自動設定部451は、自動設定を行うコンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲を取得する(S301)。自動設定部451は、AFEデータベース424を参照し、半導体装置1内のコンフィギュラブル・アンプ110の出力動作が可能なターゲット範囲(ダイナミックレンジ)を取得する。
次いで、自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110の入力に接続されるDACを初期設定し(S302)コンフィギュラブル・アンプ110のゲインを初期設定する(S303)。自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110の入力信号がセンター値(中央値)となるようにDACの出力電圧を初期設定する。また、自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110のゲインを任意の値に初期設定する。
次いで、自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110のシミュレーションを実行する(S304)。自動設定部451は、センサの出力信号、DACの出力電圧、コンフィギュラブル・アンプ110のゲインをシミュレーション条件に設定して、コンフィギュラブル・アンプ110の動作をシミュレーションする。例えば、自動設定部451は、センサの出力信号の最小値、最大値やセンター値をコンフィギュラブル・アンプ110に入力したときの、コンフィギュラブル・アンプ110の出力信号を算出する。
次いで、自動設定部451は、DACの出力電圧を調整する(S305)。自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110の出力電圧のセンター値が電源電圧のセンター値となるようにDACの出力電圧を調整する。自動設定部451は、コンフィギュラブル・アンプ110の出力電圧のセンター値と電源電圧のセンター値とを比較し、比較結果に大小応じて、DACの出力電圧を大きく、または、小さくする。
次いで、自動設定部451は、シミュレーション結果がコンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲内かどうか判定する(S306)。自動設定部451は、シミュレーションによるコンフィギュラブル・アンプ110の出力信号の最小値及び最大値とターゲット範囲を比較する。入力信号が最小値のときのコンフィギュラブル・アンプ110の出力信号とターゲット範囲の最小値とを比較し、ターゲット範囲の最小値よりもシミュレーション結果の方が小さい場合に範囲外と判定し、シミュレーション結果の方が大きい場合に範囲内と判定する。入力信号が最大値のときのコンフィギュラブル・アンプ110の出力信号とターゲット範囲の最大値とを比較し、ターゲット範囲の最大値よりもシミュレーション結果の方が大きい場合に範囲外と判定し、シミュレーション結果の方が小さい場合に範囲内と判定する。
シミュレーション結果がコンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲外の場合、自動設定部451はアンプのゲインを再設定する(S307)。例えば、コンフィギュラブル・アンプ110の出力信号の最小値がターゲット範囲の最小値よりも小さい場合、アンプのゲインを大きくし、コンフィギュラブル・アンプ110の出力信号の最大値がターゲット範囲の最大値よりも大きい場合、アンプのゲインを小さくする。そして、再度コンフィギュラブル・アンプ110のシミュレーションを実行(S304)、DACの調整(S305)、ターゲット範囲の判定(S306)を繰り返す。
シミュレーション結果がコンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲内の場合、自動設定部451は、適切なゲイン・オフセットが設定されたため、自動設定処理を終了する。このときのコンフィギュラブル・アンプ110のゲイン及びDACの設定情報を、パラメータ記憶部427に記憶する。
図32及び図33を用いて、自動設定処理の具体例について説明する。図32は、コンフィギュラブル・アンプ110で1つのDACを使用して非反転アンプを構成した場合の例であり、図13と同様の回路構成である。すなわち、図32のコンフィギュラブル・アンプ110では、オペアンプOP1の反転入力端子に抵抗R1を介してDAC2を接続し、オペアンプOP1の出力端子と反転入力端子とを抵抗R2を介してフィードバック接続し、オペアンプOP1の非反転入力端子にセンサ2を接続する。
図32のコンフィギュラブル・アンプ110を自動設定する場合、まず、DAC2の出力電圧を、センサの出力電圧(Vin±x)のセンター値に設定し(S302)、オペアンプOP1のゲインを任意に設定する(S303)。
次いで、オペアンプOP1の動作をシミュレーションしつつDAC2の出力電圧を調整する(S304,S305)。オペアンプOP1の出力電圧がVccのセンター値(Vcc/2)となるようにDAC2の出力電圧を調整する。
次いで、コンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲は例えばVcc/2±0.8V〜Vcc/2±1Vであり、オペアンプOP1の出力電圧がターゲット範囲内かどうか判定する(S306)。オペアンプOP1の出力電圧がターゲット範囲内であれば自動設定処理を終了し、ターゲット範囲外であれば、ターゲット範囲内となるまでオペアンプOP1のゲイン再設定(S307)、DAC調整(S305)を繰り返す。
図33は、コンフィギュラブル・アンプ110で2つのDACを使用して差動アンプを構成した場合の例であり、図10と同様の回路構成である。すなわち、図33のコンフィギュラブル・アンプ110では、オペアンプOP1の反転入力端子に抵抗R1を介してDAC2を接続し、オペアンプOP1の出力端子と反転入力端子とを抵抗R2を介してフィードバック接続し、オペアンプOP1の非反転入力端子に抵抗R3を介してセンサ2を接続するとともに抵抗R4を介してDAC1を接続する。
図33のコンフィギュラブル・アンプ110を自動設定する場合、まず、DAC1の出力電圧をVCCのセンター値(Vcc/2=2.5V)に設定し、DAC2をセンサの出力電圧(Vin±x)のセンター値に設定する(S302)。そして、オペアンプOP1のゲインを任意に設定する(S303)。
次いで、オペアンプOP1の動作をシミュレーションしつつDAC1の出力電圧を調整する(S304,S305)。オペアンプOP1の出力電圧がVccのセンター値(Vcc/2)となるようにDAC1の出力電圧を調整する。
次いで、コンフィギュラブル・アンプ110のターゲット範囲は例えばVcc/2±0.8V〜Vcc/2±1Vであり、オペアンプOP1の出力電圧がターゲット範囲内かどうか判定する(S306)。オペアンプOP1の出力電圧がターゲット範囲内であれば自動設定処理を終了し、ターゲット範囲外であれば、ターゲット範囲内となるまでオペアンプOP1のゲイン再設定(S307)、DAC調整(S305)を繰り返す。
図34は、本実施の形態に係る過渡解析処理を示しており、図30のS207の処理に相当する。例えば、シミュレーション画面においてユーザが過渡解析ボタンをクリックすると過渡解析処理が開始される。
まず、過渡解析部452は、シミュレーションを行う回路の回路情報を取得する(S311)。過渡解析部452は、回路情報記憶部426を参照し、センサ及びバイアス回路、半導体装置1(AFE部100)の回路構成及び接続関係を取得する。
次いで、過渡解析部452は、シミュレーションを行うためのパラメータを取得する(S312)。過渡解析部452は、パラメータ記憶部427を参照し、センサに入力される物理量の入力パターンや、シミュレーションする回路のパラメータを取得する。
次いで、過渡解析部452は、センサに入力される物理量を初期設定する(S313)。過渡解析部452は、センサに入力される物理量の入力パターンにより、最初に入力される物理量を設定する。物理量は時系列順に入力するため、時刻情報も初期化する。
次いで、過渡解析部452は、半導体装置1(AFE部100)のシミュレーションを実行する(S314)。物理量変換部450が入力される物理量に対応したセンサの出力信号を算出し、過渡解析部452は、このセンサの出力信号やアンプのゲイン等をシミュレーション条件として、半導体装置1の動作をシミュレーションする。
次いで、過渡解析部452は、シミュレーションの結果を記憶する(S315)。過渡解析部452は、シミュレーションの結果として半導体装置1の各回路の出力信号を、現在の時刻情報と対応させて結果情報記憶部428に記憶する。
次いで、過渡解析部452は、物理量の入力パターンが終了かどうか判定する(S316)。過渡解析部452は、現在の時刻情報と、物理量の入力パターンが終了する最大時刻とを比較し、物理量の入力が終了かどうか判定する。
物理量の入力パターンが終了ではない場合、過渡解析部452は入力する物理量を更新する(S317)。過渡解析部452は、時刻情報を次の時刻に進め、入力パターンから時刻に対応する物理量を設定する。更新した物理量により、シミュレーション実行(S314)、結果記憶(S315)を行い、物理量の入力パターンが終了するまで繰り返す。
物理量の入力パターンが終了の場合、過渡解析部452はシミュレーション結果を表示し(S318)、過渡解析処理を終了する。過渡解析部452は、結果情報記憶部428を参照し、記憶しておいたシミュレーション結果を時系列順に並べてプロットした信号の波形をシミュレーション画面に表示する。
図35は、本実施の形態に係るAC解析処理を示しており、図30のS208の処理に相当する。例えば、シミュレーション画面においてユーザがAC解析ボタンをクリックするとAC解析処理が開始される。
まず、AC解析部453は、シミュレーションを行う回路の回路情報を取得する(S321)。AC解析部453は、回路情報記憶部426を参照し、センサ及びバイアス回路、半導体装置1(AFE部100)の回路構成及び接続関係を取得する。
次いで、AC解析部453は、シミュレーションを行うためのパラメータを取得する(S322)。AC解析部453は、パラメータ記憶部427を参照し、センサに入力される物理量の入力パターンや、シミュレーションする回路のパラメータを取得する。
次いで、AC解析部453は、センサに入力される物理量の値を設定する。次にAC解析を行う周波数を初期設定する(S323)。AC解析部453は、AC解析の周波数の初期値として最小値または最大値に設定する。
次いで、AC解析部453は、半導体装置1(AFE部100)のシミュレーションを実行する(S324)。物理量変換部450が入力される物理量に対応したセンサの出力信号を算出し、AC解析部453は、このセンサの出力信号やアンプのゲイン等をシミュレーション条件として、半導体装置1の動作をシミュレーションする。
次いで、AC解析部453は、シミュレーションの結果を記憶する(S325)。AC解析部453は、シミュレーションの結果として半導体装置1の各回路の出力信号を、現在の周波数情報と対応させて結果情報記憶部428に記憶する。
次いで、AC解析部453は、AC解析の周波数が終了かどうか判定する(S326)。AC解析部453は、現在のAC解析の周波数情報と、AC解析の周波数情報の最大値または最小値とを比較し、AC解析の周波数の入力が終了かどうか判定する。
AC解析の周波数が終了ではない場合、AC解析部4532は周波数を更新する(S327)。AC解析部453は、周波数情報を次の周波数に更新し、更新した周波数においてシミュレーションの実行(S324)、結果記憶(S325)を行い、周波数が終了となるまで繰り返す。
AC解析の周波数が終了の場合、AC解析部453はシミュレーション結果を表示し(S328)、AC解析処理を終了する。AC解析部453は、結果情報記憶部428を参照し、記憶しておいたシミュレーション結果を周波数順に並べてプロットした信号の波形をシミュレーション画面に表示する。
図36は、本実施の形態に係るフィルタ効果解析処理を示しており、図30のS209の処理に相当する。例えば、シミュレーション画面においてユーザがフィルタ効果ボタンをクリックするとフィルタ効果解析処理が開始される。
まず、フィルタ効果解析部454は、シミュレーションを行う回路の回路情報を取得する(S331)。フィルタ効果解析部454は、回路情報記憶部426を参照し、センサ及びバイアス回路、半導体装置1(AFE部100)の回路構成及び接続関係を取得する。
次いで、フィルタ効果解析部454は、シミュレーションを行うためのパラメータを取得する(S332)。フィルタ効果解析部454は、パラメータ記憶部427を参照し、センサに入力される物理量の入力パターンや、シミュレーションする回路のパラメータを取得する。
次いで、フィルタ効果解析部454は、物理量の入力パターンにノイズを付加する(S333)。フィルタ効果解析部454は、フィルタ効果のシミュレーションを行うために、ノイズパターンを生成し、センサに入力される物量の入力パターンにノイズを付加する。
次いで、フィルタ効果解析部454は、センサに入力される物理量を初期設定する(S334)。フィルタ効果解析部454は、ノイズを付加した物理量の入力パターンにより、最初に入力される物理量を設定する。物理量は時系列順に入力するため、時刻情報も初期化する。
次いで、フィルタ効果解析部454は、半導体装置1(AFE部100)のシミュレーションを実行する(S335)。物理量変換部450が入力される物理量に対応したセンサの出力信号を算出し、フィルタ効果解析部454は、このセンサの出力信号やアンプのゲイン等をシミュレーション条件として、半導体装置1の動作をシミュレーションする。
次いで、フィルタ効果解析部454は、シミュレーションの結果を記憶する(S336)。フィルタ効果解析部454は、シミュレーションの結果として半導体装置1の各回路の出力信号を、現在の時刻情報と対応させて結果情報記憶部428に記憶する。
次いで、フィルタ効果解析部454は、物理量の入力パターンが終了かどうか判定する(S337)。フィルタ効果解析部454は、現在の時刻情報と、ノイズを付加した物理量の入力パターンが終了する最大時刻とを比較し、物理量の入力が終了かどうか判定する。
物理量の入力パターンが終了ではない場合、フィルタ効果解析部454は物理量を更新する(S338)。フィルタ効果解析部454は、時刻情報を次の時刻に進め、ノイズを付加した入力パターンから時刻に対応する物理量を設定する。更新した物理量により、シミュレーション実行(S335)、結果記憶(S336)を行い、物理量の入力パターンが終了するまで繰り返す。
物理量の入力パターンが終了の場合、フィルタ効果解析部454はシミュレーション結果を表示し(S339)、フィルタ効果解析処理を終了する。フィルタ効果解析部454は、結果情報記憶部428を参照し、記憶しておいたシミュレーション結果を時系列順に並べてプロットした信号の波形をシミュレーション画面に表示する。
図37は、本実施の形態に係る同期検波解析処理を示しており、図30のS210の処理に相当する。例えば、シミュレーション画面においてユーザが同期検波ボタンをクリックすると過渡解析処理が開始される。
まず、同期検波解析部455は、シミュレーションを行う回路の回路情報を取得する(S341)。同期検波解析部455は、回路情報記憶部426を参照し、センサ及びバイアス回路、半導体装置1(AFE部100)の回路構成及び接続関係を取得する。
次いで、同期検波解析部455は、シミュレーションを行うためのパラメータを取得する(S342)。同期検波解析部455は、パラメータ記憶部427を参照し、センサに入力される物理量の入力パターンや、シミュレーションする回路のパラメータを取得する。
次いで、同期検波解析部455は、入力される同期検波パターンを初期設定する(S343)。同期検波解析部455は、センサに入力される物理量の入力パターンにより、最初に入力される物理量を設定する。また、同期検波パターンとして、同期検波のために入力する同期クロックCLK_SYNCHを初期設定する。
次いで、同期検波解析部455は、半導体装置1(AFE部100)のシミュレーションを実行する(S344)。物理量変換部450が入力される物理量に対応したセンサの出力信号を算出し、同期検波解析部455は、このセンサの出力信号やアンプのゲイン等をシミュレーション条件として、半導体装置1の動作をシミュレーションする。
次いで、同期検波解析部455は、シミュレーションの結果を記憶する(S345)。同期検波解析部455は、シミュレーションの結果として半導体装置1の各回路の出力信号を、現在の時刻情報と対応させて結果情報記憶部428に記憶する。
次いで、同期検波解析部455は、物理量の入力パターンもしくは同期検波パターンが終了するかどうか判定する(S346)。同期検波解析部455は、現在の時刻情報と、物理量の入力パターンもしくは同期検波パターンが終了する最大時刻とを比較し、物理量もしくは同期検波の入力が終了かどうか判定する。
物理量もしくは同期検波の入力が終了ではない場合、同期検波解析部455は物理量及び同期検波入力を更新する(S347)。同期検波解析部455は、時刻情報を次の時刻に進め、入力パターンから時刻に対応する物理量を設定し、同期検波パターンから時刻に対応する同期クロックを設定する。更新した物理量、同期クロックにより、シミュレーション実行(S344)、結果記憶(S345)を行い、物理量もしくは同期検波入力が終了するまで繰り返す。
物理量もしくは同期検波の入力が終了の場合、同期検波解析部455はシミュレーション結果を表示し(S348)、同期検波解析処理を終了する。同期検波解析部455は、結果情報記憶部428を参照し、記憶しておいたシミュレーション結果を時系列順に並べてプロットした信号の波形をシミュレーション画面に表示する。
次に、図38〜64を用いて、図29〜図37の各処理でウェブシミュレータ4によりユーザ端末3に表示される画面(ウェブページ)の表示例について説明する。上記のように各画面は、図29〜図37のようなシミュレーション処理のためにユーザインタフェースとして表示される画面であり、主にウェブシミュレータ4のウェブページ処理部411等が画面を表示するためのウェブページ情報をユーザ端末3に送信することで各画面表示が実現される。
図38は、図29のS101で表示されるガイダンス画面の表示例である。図38に示すように、ウェブブラウザ300のウィンドウ全体にウェブシミュレータ画面P100が表示され、ウェブシミュレータ画面P100の内部にシミュレーションに必要な処理のための各画面が表示される。
ウェブシミュレータ画面P100は、上部に各画面に共通して表示されるタブ表示エリアP10を有する。タブ表示エリアP10には、各画面表示を選択するためのタブP11〜P17が表示される。タブ表示エリアP10は、各画面に共通で表示されるため、どの画面からでもユーザ所望の任意の画面表示へ切り替えることができる。
例えば、「ガイダンス」タブP11をクリックするとガイダンス画面が表示され、「センサ選択」タブP12をクリックするとセンサ選択状態画面が表示され、「AFE選択」タブP13をクリックするとAFE選択画面が表示され、「センサAFE接続」タブP14をクリックするとセンサAFE接続画面が表示され、「シミュレーション」タブP15をクリックするとシミュレーション画面が表示され、「部品リスト」タブP16をクリックすると部品リスト表示画面が表示され、「レポート」タブP17をクリックするとレポート画面が表示される。
図38に示すように、ウェブシミュレータの起動時や「ガイダンス」タブP11が選択された場合、ウェブシミュレータ画面P100の略中央部にガイダンス画面P101が表示される。
ガイダンス画面P101には、ユーザがウェブシミュレータの使用方法が一目でわかるように、ウェブシミュレータの使用方法の流れがフローチャート形式で表示される。例えば、ガイダンス表示のフローチャートは、図29で説明したウェブシミュレータの動作に対応しており、また、タブP11〜P17で表示される各画面にも対応している。
ガイダンス画面P101に表示されるフローチャートの各ステップには、ユーザが各内容を把握し易いようにアイコン(不図示)や概要の説明文が表示される。例えば、ステップ1の「センサ選択」では、センサ種別を選択し、詳細設定からセンサ品名とバイアス回路、センサ入力条件を設定する。ステップ2の「スマートアナログ選択」では、センサへ接続するスマートアナログ(半導体装置1)を決定し、パラメータ設定したフィルタ機能により半導体装置1を選択できる。ステップ3の「センサ接続」では、センサとスマートアナログ(半導体装置1)との配線接続を設定し、ドラッグ&ドロップまたはダイヤログにより接続関係を設定できる。ステップ4の「シミュレーション」では、シミュレーション実行と結果を表示し、アンプごとのゲイン、DAC値を設定できる。ステップ5の「部品リスト」では、電子部品販売店の選択と部品リストを表示する。ステップ6の「レポート」では、設計サマリ、PDFファイルをダウンロードでき、スマートアナログ(半導体装置1)のレジスタ値をダウンロードできる。ステップ7の「設計管理」では、スマートアナログ(半導体装置1)の設計内容を保存、共有できる。
図39は、図29のS102で表示されるセンサ選択画面の表示例である。図39に示すように、「センサ選択」タブP12が選択された場合、ウェブシミュレータ画面P100の略中央部にセンサ選択画面P200が表示される。
図39や他の画面にも共通するように、ウェブシミュレータ画面P100の右端の上部と下部には、2つの進むボタンP21が表示され、左端の上部と下部には、2つの戻るボタンP22が表示される。進むボタンP21をクリックすると次の操作画面が表示され、戻るボタンP22をクリックすると前の操作画面が表示される。例えば、センサ選択画面P200が表示されている場合、進むボタンP21をクリックするとAFE選択画面が表示され、戻るボタンP22をクリックするとガイダンス画面が表示される。
図39に示すように、センサ選択画面P200には、現在のセンサの選択状態が表示される。センサ選択画面P200には、センサ単位にセンサの選択状態を示すセンサ選択フレームP210が表示される。センサ選択フレームP210のセンサ名表示エリアP211に、現在選択されているセンサタイプとセンサ名が表示される。図39では、センサがまだ選択されていないため、センサ名に「未選択」と表示されている。
センサ選択フレームP210のセンサタイププルダウンメニューP212は、複数のセンサタイプをプルダウンリスト表示し、ユーザがプルダウンリストからセンサタイプ(センサ種別)を選択する。「詳細設定」ボタンP213は、センサの詳細を設定するセンサ詳細画面を表示するためのボタンである。センサ詳細画面により、プルダウンメニューP212で選択したタイプのセンサについて詳細に設定する。
センサ選択フレームP210の下方に「センサ追加」ボタンP215が表示される。「センサ追加」ボタンP215は、センサを追加して選択するためのボタンである。「センサ追加」ボタンP215をクリックする毎に、センサ選択フレームP210の表示が追加される。
図40は、センサ選択画面P200で3つのセンサが選択され、3つのセンサ選択フレームP210a〜P210cが表示された例である。センサ選択フレームP210aは、センサ0のセンサ選択フレームであり、品番が「ADP1151」の圧力センサが選択されている。センサ選択フレームP210bは、センサ1のセンサ選択フレームであり、品番が「NJL7502L」のフォトトランジスタが選択されている。センサ選択フレームP210cは、センサ2のセンサ選択フレームであり、品番が「LM45CM3NOPB」の温度センサが選択されている。
センサ選択フレームP210b及びP210cには、センサの選択を削除するための削除ボタンP214が表示される。削除ボタンP214をクリックすると、該当するセンサの選択が解除され、センサ選択フレームP210の表示が消去される。
図41は、図39のセンサ選択画面P200からセンサの詳細を設定するために表示されるセンサ詳細画面P220及びセンサ詳細選択画面P240の表示例である。この例では、図39と図41の2つの画面でセンサを選択するため、2つの画面がセンサ選択画面であるとも言える。
図41に示すように、センサ詳細画面P220は、ウェブシミュレータ画面P100から独立したポップアップ画面である。センサ詳細画面P220は、図39のセンサ選択画面P200で「詳細設定」ボタンP213をクリックしたときにポップアップ表示される。
センサ詳細画面P220は、上部に各画面に共通して表示されるタブ表示エリアP230を有する。タブ表示エリアP230には、各画面表示を選択するためのタブP231〜P234が表示される。例えば、「センサ選択」タブP231をクリックするとセンサ詳細選択画面が表示され、「バイアス回路」タブP232をクリックするとバイアス回路選択画面が表示され、「センサ入力」タブP233をクリックすると物理量入力画面が表示され、「センサ特性」タブP234をクリックするとセンサ特性設定画面が表示される。
センサ詳細画面P220の右下には、各画面共通に「Save」ボタンP235が表示される。「Save」ボタンP235をクリックすることにより、センサ詳細画面P220の各画面で設定した内容がウェブシミュレータ4に保存される。すなわち、回路情報やパラメータが回路情報記憶部426やパラメータ記憶部427に記憶される。
図41に示すように、センサ選択画面P200で「詳細設定」ボタンP213がクリックされた場合や「センサ選択」タブP231が選択された場合、センサ詳細画面P220内にセンサ詳細選択画面P240が表示される。
センサ詳細選択画面P240では、上部のセンサタイプ表示エリアP241に、センサ選択画面P200のセンサタイププルダウンメニューP212で選択したセンサタイプが表示される。図41では、選択されたセンサタイプとして温度センサが表示されている。
センサタイプ表示エリアP241の下方にセンサ選択方法ラジオボタンP242が表示される。センサ選択方法ラジオボタンP242では、センサの選択方法として、センサデータベース421に登録されている中からセンサを検索する「部品検索」か、センサデータベース421に未登録のセンサをカスタマイズ(任意の特性に設定)する「未登録/カスタム」のいずれかを選択する。
センサ選択方法ラジオボタンP242で「部品検索」を選択すると、センサ選択方法ラジオボタンP242の下方にセンサ絞り込み条件P243及びセンサリストP244が表示される。絞り込み条件P243として、「品番による検索」エリアP243aと「センサ検索」エリアP243bが表示される。
「品番による検索」エリアP243aでは、「品番」入力ボックスに検索したいセンサの品番を入力する。「センサ検索」エリアP243bには、センサタイプに応じた絞り込み条件が表示される。図41では、センサタイプが温度センサであるため、「メーカ」プルダウンメニュー、「出力タイプ」プルダウンメニュー、「温度」入力ボックスが表示される。
「メーカ」プルダウンメニューには、特定のメーカのセンサを検索対象とするためにメーカ名を指定したり、全てのメーカのセンサを検索対象とするために「Any」を指定できる。「出力タイプ」プルダウンメニューには、特定の出力タイプのセンサを検索対象とするために電流出力タイプや電圧出力タイプを指定したり、全ての出力タイプのセンサを検索対象とするために「Any」を指定できる。「温度」入力ボックスには温度センサの特性によりセンサを検索するため、温度センサが検出可能な温度の最小値と最大値を設定する。
絞り込み条件P243とセンサリストP244の間に、「検索」ボタンP245と「リセット」ボタンP246が表示される。「検索」ボタンP245をクリックすることにより、絞り込み条件P243で設定した条件によりセンサデータベースの検索が行われ、検索結果がセンサリストP244に表示される。「リセット」ボタンP246をクリックすると、絞り込み条件P243で設定した絞り込み条件(検索条件)がリセットされ、画面表示が何も設定されていない初期状態となる。
センサリストP244には、絞り込み条件P243で設定した条件に該当するセンサのリストが表示される。「品番による検索」エリアP243aで品番を設定した場合、センサデータベース421の中から、センサタイプが温度センサであり、かつ、設定した品番に該当するセンサが表示される。「センサ検索」エリアP243bでメーカ、出力タイプ、温度を設定した場合、センサデータベースの中から、センサタイプが温度センサであり、かつ、設定した、メーカ、出力タイプ、温度に該当するセンサが表示される。
センサリストP244には、センサタイプに応じて、複数の欄に各センサの情報が表示される。図41では、温度センサであるため、センサごとに品番(Part#)、メーカ(Manufacturer)、データシート(Datasheet)、説明(Description)、温度特性(Temperature)が表示される。データシートの欄にはPDFアイコンが表示され、PDFアイコンをクリックするとデータシートのPDFファイルが表示される。説明の欄には、電圧出力や電流出力の出力タイプ等が表示され、温度特性の欄には、検出温度の最小値及び最大値が表示される。
センサタイプや絞り込み条件を指定してセンサリストP244を表示することにより、簡単な操作で所望のセンサを選択することができる。ユーザは、表示されている情報をもとにセンサリストP244の中から使用するセンサをクリックし選択する。図29のS102のように、センサリストP244からセンサを選択するとセンサの回路情報が回路情報記憶部426に記憶される。
図42は、センサタイプとして圧力センサを選択した場合の、センサ詳細選択画面P240の表示例である。センサタイプ表示エリアP241に圧力センサが表示され、「センサ検索」エリアP243bには、圧力センサに対応した絞り込み条件(検索条件)が表示される。図42では、「メーカ」プルダウンメニュー、「出力タイプ」プルダウンメニュー、「圧力」入力ボックスが表示される。「圧力」入力ボックスには圧力センサの特性によりセンサを検索するため、圧力センサが検出可能な圧力の最小値と最大値を設定する。
センサリストP244は、圧力センサに対応して、センサごとに品番(Part#)、メーカ、データシート、詳細説明(Description)、圧力特性が表示される。詳細説明の欄には、高精度センサやシリコンセンサ等の種別が表示され、圧力特性の欄には、検出圧力の最小値及び最大値が表示される。
なお、その他のセンサにおいても図41及び図42と同様、センサ詳細選択画面P240ではセンサタイプに応じた表示及び検索が行われる。例えば、センサタイプがフォトトランジスタの場合、絞り込み条件(検索条件)やセンサリストの表示欄として、暗電流IDやピーク感度波長λp、検出レンジ等が表示され、検索が可能である。
図43は、センサ詳細選択画面P240のセンサ選択方法ラジオボタンP242で「未登録/カスタム」を選択した場合の表示例である。この場合、センサ選択方法ラジオボタンP242の下方にパラメータ入力エリアP247、特性グラフP248、特性プロット入力エリアP249が表示される。
パラメータ入力エリアP247、特性グラフP248、特性プロット入力エリアP249は、選択されているセンサタイプに応じた特性を設定するように表示される。パラメータ入力エリアP247には、登録名や品番、各種パラメータを設定する。特性グラフP248及び特性プロット入力エリアP249により、センサの特性を設定する。特性グラフP248では、グラフの各プロットをクリックやドラッグ操作することで特性を設定する。特性プロット入力エリアP249では、グラフの各プロットを数値入力することで特性を設定する。なお、特性グラフのプロット数は、プロット追加ボタン等により任意に追加することができる(不図示)。
図44は、図29のS103で表示されるバイアス回路選択画面の表示例である。図44に示すように、図41のセンサ詳細画面P220において「バイアス回路」タブP232が選択された場合、バイアス回路選択画面P250が表示される。バイアス回路選択画面P250には、S103で説明したように、選択したセンサに適したバイアス回路が表示される。センサに応じたバイアス回路を表示することにより、簡単な操作で最適なバイアス回路を選択することができる。
バイアス回路選択画面P250には、回路一覧P251と選択回路P252が表示される。回路一覧P251には、センサに使用可能な全てのバイアス回路の回路イメージが表示され、選択回路P252には、回路一覧P251でユーザが選択したバイアス回路の回路イメージが表示される。
図44は、センサにフォトトランジスタが選択された場合のバイアス回路選択画面P250の表示例であり、回路一覧P251に、フォトトランジスタに適したバイアス回路としてバイアス回路P253a〜P253dが表示されている。ユーザがバイアス回路P253aを選択し選択回路P252にバイアス回路P253aと同じ回路イメージが表示されている。図29のS103で説明したように、選択したバイアス回路の回路情報が回路情報記憶部426に記憶される。
バイアス回路選択画面P250に、センサに応じた複数のバイアス回路を表示することにより、センサの使用用途や使用環境に応じた最適なバイアス回路を選択することができる。一例として、図44で選択可能な各バイアス回路の特徴を説明する。バイアス回路P253b及びP253cは、電流出力型センサを電圧出力に変換して接続するときに適したバイアス回路であり、バイアス回路P253a及びP253dは、電流出力型センサをそのまま電流出力として接続するのに適したバイアス回路である。
バイアス回路P253cは、電流出力側センサに対しコレクタ共通型でバイアス供給する回路である。バイアス回路P253cでは、フォトトランジスタのコレクタにバイアス電源が供給され、エミッタが抵抗を介して接地されている。エミッタに接続される抵抗の両端がセンサ出力端子であり、半導体装置1の入力端子に接続される。バイアス回路P253cは、外部電源によりバイアスを供給して照度を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、非反転アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P253cを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が非反転アンプに設定され、バイアス回路P253cと非反転アンプが接続するように設定される。バイアス回路P253cは、照度が小さい時、電圧小の方向の信号を出力するため、照度が小さいアプリケーションに最適である。
バイアス回路P253bは、電流出力側センサに対しエミッタ共通型でバイアス供給する回路である。バイアス回路P253bでは、フォトトランジスタのエミッタが接地され、コレクタが抵抗を介してバイアス電源に接続されている。コレクタに接続される抵抗の両端がセンサ出力端子であり、半導体装置1の入力端子に接続される。バイアス回路P253bは、外部電源によりバイアスを供給して照度を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、非反転アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P253bを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が非反転アンプに設定され、バイアス回路P253bと非反転アンプが接続するように設定される。バイアス回路P253bは、照度が大きい時、電圧小の方向の信号を出力するため、照度が大きいアプリケーションに最適である。
バイアス回路P253aは、電流出力側センサに対しコレクタにバイアス供給する回路である。バイアス回路P253aでは、フォトトランジスタのコレクタがセンサ出力端子であり半導体装置1の入力端子に接続され、エミッタが接地されている。バイアス回路P253aは、外部からバイアスを供給せずに、照度を電流として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、IVアンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P253aを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成がIVアンプに設定され、バイアス回路P253aとIVアンプが接続するように設定される。バイアス回路P253aは、照度が小さいときのコンフィギュラブル・アンプ110のオペアンプの出力はほぼオペアンプの基準電圧となり、照度が増加するにつれて、オペアンプの電圧は増加する。このため、バイアス回路P253aは照度が小さいアプリケーションに最適である。
バイアス回路P253dは、電流出力側センサに対しエミッタにバイアス供給する回路である。バイアス回路P253dでは、フォトトランジスタのコレクタにバイアス電源を供給し、エミッタがセンサ出力端子であり半導体装置1の入力端子に接続されている。バイアス回路P253dは、外部からバイアスを供給せずに、照度を電流として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、IVアンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P253dを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成がIVアンプに設定され、バイアス回路P253dとIVアンプが接続するように設定される。バイアス回路P253dは、照度が小さいときのコンフィギュラブル・アンプ110のオペアンプの電圧はほぼオペアンプの基準電圧となり、照度が増加するにつれて、オペアンプの電圧は減少する。このため、バイアス回路P253dは照度が大きいアプリケーションに最適である。
図45は、図44のバイアス回路選択画面P250の他の例である。図45は、センサにホイートストンブリッジ型の圧力センサが選択された場合の表示例であり、圧力センサに適したバイアス回路として、回路一覧P251に一つのバイアス回路254が表示されている。回路一覧P251に一つしかバイアス回路254が表示されていないため、このバイアス回路254が選択回路P252に表示されている。
また、図46に示すように、図45のバイアス回路254に加えて他のバイアス回路を表示し、選択できるようにしてもよい。図46の例では、バイアス回路選択画面P250にホイートストンブリッジ型の圧力センサのバイアス回路として、回路一覧P251にバイアス回路254a及び254bが表示されており、選択されたバイアス回路P254aが選択回路P252に表示されている。
バイアス回路254aは、電圧出力型圧力センサにバイアス電源を直接供給する回路である。バイアス回路254aでは、圧力センサであるホイートストンブリッジは、上端にバイアス電源が供給され、下端が接地され、右端及び左端がセンサ出力端子となって半導体装置1の入力端子に接続される。バイアス回路254aは、外部電源によりバイアスを供給して圧力を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、計装アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P254aを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が計装アンプに設定され、バイアス回路P254aと計装アンプが接続するように設定される。
バイアス回路254bは、電圧出力型圧力センサに抵抗を介してバイアス電源を供給する回路である。バイアス回路254bでは、圧力センサであるホイートストンブリッジは、上端に抵抗を介してバイアス電源が供給され、下端が接地され、右端及び左端がセンサ出力端子となって半導体装置1の入力端子に接続される。バイアス回路254bは、外部電源によりバイアスを供給して圧力を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110は、計装アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P254bを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が計装アンプに設定され、バイアス回路P254bと計装アンプが接続するように設定される。
図47は、図44のバイアス回路選択画面P250の他の例である。図47は、センサとして電流トランスデューサ型の圧力センサが選択された場合の表示例であり、圧力センサに適したバイアス回路として、回路一覧P251にバイアス回路254c及びP254dが表示されている。選択回路P252には、選択されたバイアス回路P254cが表示されている。
バイアス回路254cは、電流出力型圧力センサから検出信号として電流を取り出す回路である。バイアス回路254cでは、圧力センサは、一端にバイアス電源が供給され、他端がセンサ出力端子となって半導体装置1の入力端子に接続される。バイアス回路254cは、外部からバイアスを供給せずに、出力信号を電流として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、IVアンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P254cを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成がIVアンプに設定され、バイアス回路P254cとIVアンプが接続するように設定される。
バイアス回路254dは、電流出力型圧力センサに検出信号として電流を引き込む回路である。バイアス回路254dでは、圧力センサは、一端がセンサ出力端子となって半導体装置1の入力端子に接続し、他端を接地する。バイアス回路254dは、外部からバイアスを供給せずに、出力信号を電流として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、IVアンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P254dを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成がIVアンプに設定され、バイアス回路P254dとIVアンプが接続するように設定される。
図48は、図44のバイアス回路選択画面P250の他の例である。図48は、センサに温度センサが選択された場合の表示例であり、温度センサに適したバイアス回路として、回路一覧P251にバイアス回路255a及びP255bが表示されている。選択回路P252には、選択されたバイアス回路P255aが表示されている。
バイアス回路255aは、電圧出力型の温度センサにバイアス電源を供給し出力信号を直接出力する回路である。バイアス回路255aでは、温度センサは、一端にバイアス電源が供給され、他端が接地され、出力端子が半導体装置1の入力端子にのみ接続される。例えば、バイアス回路255aは、外部電源によりバイアスを供給して温度を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、非反転アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P255aを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が非反転アンプに設定され、バイアス回路P255aと非反転アンプが接続するように設定される。
バイアス回路255bは、電圧出力型の温度センサにバイアス電源を供給し、接地抵抗を介して出力信号を出力する回路である。バイアス回路255bでは、温度センサは、一端にバイアス電源が供給され、他端が接地され、出力端子が接地抵抗に接続されるとともに半導体装置1の入力端子に接続される。例えば、バイアス回路255bは、外部電源によりバイアスを供給して温度を電圧として取り出す例であるため、センサに接続するコンフィギュラブル・アンプ110の構成は、非反転アンプを用いることが好ましい。したがって、バイアス回路P255bを選択すると自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成が非反転アンプに設定され、バイアス回路P255bと非反転アンプが接続するように設定される。またバイアス回路255bは、電流出力型の温度センサにも用いられ、電流出力を接地抵抗で電圧に変換する際に使用される。
図49は、図29のS103で表示される物理量入力画面の表示例である。図49に示すように、図41や図44などのセンサ詳細画面P220において「センサ入力」タブP233が選択された場合、センサ詳細画面P220内に物理量入力画面P260が表示される。
物理量入力画面P260には、入力パターン一覧P261と入力パラメータエリアP262が表示される。入力パターン一覧P261には、センサに入力される物理量の入力パターンとして選択可能なパターンが表示され、入力パラメータエリアP262には選択した入力パターンを詳細に設定するパラメータが表示される。図29のS104で説明したように、設定された入力パターン及びパラメータがパラメータ記憶部427に記憶される。
入力パターン一覧P261では、所定の入力パターンP261a〜P261dと、ユーザが任意の入力パターンを定義する「ユーザ定義」パターンP261eが選択できる。所定の入力パターンとして、正弦波の「サイン」パターンP261a、方形波の「パルス」パターンP261b、ステップ応答波形の「ステップ」パターンP261c、三角波の「三角波」パターンP261dが選択できる。
入力パラメータエリアP262には、入力パターン一覧P261で選択したパターンと、図41等のセンサ選択画面で選択したセンサに応じたパラメータが表示される。図49の例は、センサに温度センサが選択され、かつ、入力パターンとして正弦波の「サイン」パターンP261aが選択されている。正弦波の入力パターンであるため、入力パラメータエリアP262には、入力パラメータとして、最小値、最大値及び周波数の入力ボックスが表示され、センサが圧力センサであるため最小値及び最大値の単位は「℃」となる。
図50は、図49の物理量入力画面P260の他の例である。図50では、センサに圧力センサが選択され、かつ、入力パターンとして正弦波の「サイン」パターンP261aが選択されている。正弦波の入力パターンであるため、入力パラメータエリアP262には、入力パラメータとして、最小値、最大値及び周波数の入力ボックスが表示され、センサが圧力センサであるため最小値及び最大値の単位は「Pa」となる。
図51は、図49の物理量入力画面P260の他の例である。図51では、センサにフォトトランジスタが選択され、かつ、入力パターンとして正弦波の「サイン」パターンP261aが選択された例である。正弦波の入力パターンであるため、入力パラメータエリアP262には、入力パラメータとして、最小値、最大値及び周波数の入力ボックスが表示され、センサがフォトトランジスタであるため最小値及び最大値の単位は「w/m2」となる。
また、入力パラメータエリアP262では、選択された入力パターンに応じた入力パラメータを表示し設定することで、各入力波形のパターンを正確に特定することができる。例えば、入力パターンが正弦波の場合、上記のように最小値、最大値及び周波数を設定する。入力パターンが方形波の場合、最小値、最大値、立上り速度及び立下り速度を設定する。入力パターンが三角波の場合、最小値、最大値及び周波数を設定する。入力パターンがステップ応答の場合、最小値、最大値、立上りタイミング及び立上り速度を設定する。また、入力パラメータの最小値及び最大値には、デフォルトとし選択したセンサの特性に応じた値が表示される。すなわち、センサデータベース421を参照し、センサが検出可能な最小値及び最大値を取得して表示する。これにより、ユーザがセンサの特性を調べる必要がなく、また、誤ってセンサの性能を超えて入力範囲を指定することを防ぐことができる。
物理量入力画面P260に、複数の入力波形を表示し、所定の入力波形のパターンによりセンサに入力される物理量を選択することにより、アナログ回路の様々な特性を簡易に解析することができる。一例として、図51で選択可能な各入力波形の特徴を説明する。
図52(a)は、正弦波の入力パターンでアナログ回路(半導体装置1)の動作をシミュレーションする場合の入力信号と出力信号を示している。正弦波の場合、入力信号と同相の同相信号P262aと、シミュレーション結果である出力信号P262bとを比較することで、歪の有無や位相差など全般的な確認を最適に行うことができる。また出力信号波形がクリップしているかどうかを確認することもできる。シミュレーション結果の表示画面で、図52(a)のように波形を重ねて表示することにより、ユーザが一目で周波数特性を確認できる。
すなわち、正弦波の入力パターンを使用することで、その周波数における周波数特性をユーザが容易に確認でき、確認結果に応じて適切にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することができる。
また、シミュレーション実行部415が、シミュレーション結果により位相差などを検出し、検出結果に応じて自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することも可能である。シミュレーション実行部415は、正弦波の入力パターンを入力した場合のコンフィギュラブル・アンプ110のシミュレーションを行い、シミュレーション結果の周波数特性に応じて、コンフィギュラブル・アンプ110の接続段数を設定する。シミュレーション実行部415は、必要な周波数において、適正な増幅性能が実現できない場合は、コンフィギュラブル・アンプ110を多段のアンプ構成とする。例えば、正弦波の周波数100kHzにおいて、30dBの増幅性能が必要な場合、一段のコンフィギュラブル・アンプ110では増幅性能が未達となる場合がある。その場合は、コンフィギュラブル・アンプ110を二段構成として、AMP1(15dB)とAMP2(15dB)とを接続した構成とすることで、所望の周波数特性を得ることができる。
図52(b)は、方形波の入力パターンでアナログ回路(半導体装置1)の動作をシミュレーションする場合の入力信号と出力信号を示している。方形波の場合、入力信号と同相の同相信号P262cと、シミュレーション結果である出力信号P262dを比較することで、応答性能の確認を最適に行うことができる。シミュレーション結果の表示画面で、図52(b)のように波形を重ねて表示することにより、ユーザが一目で応答性能を確認できる。
すなわち、方形波の入力パターンを使用することで、応答性能をユーザが容易に確認でき、確認結果に応じて適切にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することができる。
また、シミュレーション実行部415が、シミュレーション結果により信号の歪みや遅延などを検出し、検出結果に応じて自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することも可能である。シミュレーション実行部415は、方形波の入力パターンを入力した場合のコンフィギュラブル・アンプ110のシミュレーションを行い、シミュレーション結果の応答性能に応じて、コンフィギュラブル・アンプ110の動作モードを設定する。シミュレーション実行部415は、応答性が足りずに立ち上がり特性が歪んでいる場合には、コンフィギュラブル・アンプ110の動作モードを変更する。動作モードは、消費電流とトレードオフとなるため、方形波で応答性能を確認して最適な動作モードを選択する。例えば、最初にコンフィギュラブル・アンプ110の設定が低速モードで応答性能が未達の場合には、コンフィギュラブル・アンプ110の設定を中速モードまたは高速モードに変更することで、所望の応答特性を得ることができる。
図52(c)は、三角波の入力パターンでアナログ回路(半導体装置1)の動作をシミュレーションする場合の入力信号と出力信号を示している。三角波の場合、入力信号と同相の同相信号P262eと、シミュレーション結果である出力信号P262fを比較することで、電源範囲外のクリップの確認を最適に行うことができる。シミュレーション結果の表示画面で、図52(c)のように波形を重ねて表示することにより、ユーザが一目でクリップ状態を確認できる。
すなわち、三角波の入力パターンを使用することで、アンプのオフセットやゲインが正しいか確認することができる。出力信号のクリップ状態をユーザが容易に確認でき、確認結果に応じて適切にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することができる。
また、シミュレーション実行部415が、シミュレーション結果により信号の最小値及び最大値のクリップを検出し、検出結果に応じて自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することも可能である。シミュレーション実行部415は、三角波の入力パターンを入力した場合のコンフィギュラブル・アンプ110のシミュレーションを行い、シミュレーション結果のクリップ状態に応じて、コンフィギュラブル・アンプ110のオフセットまたはゲインを設定する。シミュレーション実行部415は、出力信号の波形の上下どちらかにクリップが発生している場合にはアンプのオフセット量を変更することで、所望の範囲の出力信号を得ることができる。上下両方にクリップが発生している場合には、コンフィギュラブル・アンプ110増幅度が大き過ぎるため、アンプのゲインを下げることで、所望の範囲の出力信号を得ることができる。
図52(d)は、ステップ応答波形の入力パターンでアナログ回路(半導体装置1)の動作をシミュレーションする場合の入力信号と出力信号を示している。ステップ応答波形の場合、入力信号と同相の同相信号P262gと、シミュレーション結果である出力信号P262hとを比較することで、応答性能の確認に最適に行うことができる。シミュレーション結果の表示画面で、図52(d)のように波形を重ねて表示することにより、ユーザが一目で応答性能を確認できる。
すなわち、ステップ応答波形の入力パターンを使用することで、方形波のように同時に立ち上りと立ち下がりは確認できないが、パルス幅を考慮する必要がなく簡便に応答特性を確認することができる。またステップ応答波形により、電源投入直後の応答の確認に使用することができる。ステップ応答波形の入力パターンを使用することで、応答性能をユーザが容易に確認でき、確認結果に応じて適切にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することができる。また、シミュレーション実行部415が、シミュレーション結果により信号の歪みや遅延などを検出し、検出結果に応じて自動的にコンフィギュラブル・アンプ110の構成や特性を設定することも可能である。
図53は、図49の物理量入力画面P260において、「ユーザ定義」パターンP261eが選択された場合の表示例である。図53に示すように「ユーザ定義」パターンP261eが選択されると、物理量入力画面P260には、図40の入力パラメータエリアP262に代えて、ユーザ定義入力エリアP270が表示される。
ユーザ定義入力エリアP270には、選択されたセンサに応じた、入力パターングラフP271とプロット入力エリアP272が表示される。入力パターングラフP271では、グラフの各プロットをクリックやドラッグ操作することで入力パターンを設定する。プロット入力エリアP272では、グラフの各プロットを数値入力することで入力パターンを設定する。なお、入力パターングラフのプロット数は、プロット追加ボタン等により任意に追加することができる(不図示)。
図54は、図41や図44、図49などのセンサ詳細画面P220において「センサ特性」タブP234が選択された場合に表示されるセンサ特性画面P280の表示例である。センサ特性画面P280は、特性グラフP281と特性レンジP282が表示される。特性グラフP281と特性レンジP282には、図41等で選択したセンサの特性が表示される。選択したセンサのデータシートに基づいて、特性グラフP281にはセンサの物理量に対する入出力特性が表示され、特性レンジP282には動作可能なレンジが表示される。
図54の例は、センサに温度センサが選択された場合の表示例である。特性グラフP281には、x軸を検出温度、y軸を出力電圧として、検出する温度に対する出力電圧の特性が表示される。特性グラフP281の表示範囲と同じ温度の範囲及び出力電圧の範囲が特性レンジP282に表示されている。
図55は、図54のセンサ特性画面P280の他の例である。図55は、センサにフォトトランジスタが選択された場合の表示例である。特性グラフP281には、x軸を検出照度、y軸を出力電流として、検出する照度に対する出力電流の特性が表示される。特性グラフP281の表示範囲と同じ照度の範囲及び出力電流の範囲が特性レンジP282に表示されている。
図56は、図29のS105で表示されるAFE選択画面の表示例である。図56に示すように、図38や図39等のウェブシミュレータ画面P100において「AFE選択」タブP13が選択された場合、AFE選択画面P300が表示される。
AFE選択画面P300は、上部にAFE絞り込み条件P310が表示され、下部にAFEリストP320が表示される。AFE絞り込み条件P310には、選択されたセンサ及びバイアス回路により特定された半導体装置1をさらに絞り込むための条件が表示される。
図56では、AFE絞り込み条件P310として、「増幅器」エリアP311、「フィルタ」エリアP312、「その他」エリアP313、「DAC」エリアP314が表示される。「増幅器」エリアP311には、反転アンプを検索条件とするための「反転」チェックボックス、非反転アンプを検索条件とするための「非反転」チェックボックス、差動アンプを検索条件とするための「差動」チェックボックス、IVアンプを検索条件とするための「IV」チェックボックス、計装アンプを検索条件とするための「計装」チェックボックスが表示される。「増幅器」エリアP311では、コンフィギュラブル・アンプ110の構成により半導体装置1を検索するため、検索条件に該当するチェックボックスをクリックしてチェックする。
「フィルタ」エリアP312には、ローパス・フィルタを検索条件とするための「ローパス・フィルタ」チェックボックス、ハイパス・フィルタを検索条件とするための「ハイパス・フィルタ」チェックボックスが表示される。「フィルタ」エリアP312では、フィルタの構成により半導体装置1を検索するため、検索条件に該当するチェックボックスをクリックしてチェックする。
「その他」エリアP313には、電源レギュレータ(可変レギュレータ150)を検索条件とするための「電源レギュレータ」、電源リファレンスを検索条件とするための「電源リファレンス」、温度センサを検索条件とするための「温度センサ」が表示される。「その他」エリアP313では、電源レギュレータ等の構成により半導体装置1を検索するため検索条件に該当するチェックボックスをクリックしてチェックする。
「DAC」エリアP314には、DACの「分解能」プルダウンメニュー、「Ch数」プルダウンメニューが表示される。「分解能」プルダウンメニューには、特定ビットの分解能の半導体装置1を検索対象とするためにビット数を指定したり、全ての分解能の半導体装置1を検索対象とするために「Any」を指定する。「Ch数」プルダウンメニューには、特定のCh数の半導体装置1を検索対象とするためにCh数を指定したり、全てのCh数の半導体装置1を検索対象とするために「Any」を指定する。
絞り込み条件P310とAFEリストP320の間に、「検索」ボタンP315と「リセット」ボタンP316が表示される。「検索」ボタンP315をクリックすることにより、絞り込み条件P310で設定した条件によりAFEデータベースの検索が行われ、検索結果がAFEリストP320に表示される。「リセット」ボタンP316をクリックすると、絞り込み条件P310で設定した絞り込み条件(検索条件)がリセットされ、画面表示が何も設定されていない初期状態となる。
AFEリストP320には、選択したセンサ及びバイアス回路に適した半導体装置1であり、かつ、絞り込み条件P310で設定した絞り込み条件に該当する半導体装置1のリストが表示される。図29のS106で説明したように、図41や図49等によりセンサ及びバイアス回路が選択されると、センサに接続可能な半導体装置1が決定する。AFEデータベース424から、センサに接続可能であり、かつ、設定した絞り込み条件に該当する半導体装置1が表示される。
AFEリストP320には、複数の欄に各半導体装置1の情報が表示される。図56では、半導体装置1ごとに品番(Part Number)、説明(Description)、データシート(Datasheet)、パッケージタイプ(Package)、チャンネル数(Channels)、DAC構成(DAC)、電源電圧(VDD)が表示される。データシートの欄にはPDFアイコンが表示され、PDFアイコンをクリックするとデータシートのPDFファイルが表示される。
AFEリストP320に、センサ及びバイアス回路に適した半導体装置1を表示し、かつ、絞り込み条件に該当する半導体装置1を表示することにより、簡単な操作で所望の半導体装置1を選択することができる。ユーザは、表示されている情報をもとにAFEリストP320の中から使用するセンサをクリックし選択する。図29のS105のように、AFEリストP320からセンサを選択すると半導体装置1の回路情報が回路情報記憶部426に記憶される。
図57は、図29のS107で表示されるセンサAFE接続画面の表示例である。図57に示すように、図38や図39、図56等のウェブシミュレータ画面P100において「センサAFE接続」タブP14が選択された場合、センサAFE接続画面P400が表示される。
センサAFE接続画面P400では、左側に、センサ単位にセンサ及びバイアス回路の設定状態を示すセンサ選択フレームP410が表示される。センサ選択フレームP410は、図39及び図40のセンサ選択フレームP210に対応しており、センサ選択フレームP210の表示に加えてバイアス回路の情報が表示される。図57では、図40のセンサ選択フレームと同様に、圧力センサを選択しているセンサ選択フレームP410a、フォトトランジスタを選択しているセンサ選択フレームP410b、温度センサを選択しているセンサ選択フレームP410cが表示されている。
すなわち、センサ選択フレームP410には、図40のセンサ選択フレームP210と同様、センサ名表示エリアP411に選択されているセンサタイプ及びセンサの品番が表示され、「詳細設定」ボタンP412が表示される。
また、センサ選択フレームP410には、バイアスを設定するバイアスプルダウンメニューP413が表示される。例えば、バイアスプルダウンメニューP413には、選択したバイアス回路に応じてバイアスの供給方法のリストが表示され、VDDやGNDなどの供給方法が選択できる。さらに、センサ選択フレームP410には、選択したバイアス回路に応じた出力信号を表示する出力信号表示P414と、半導体装置1の入力端子を表示する入力端子表示P415とが、接続関係に対応して表示されている。
センサAFE接続画面P400では、センサ線選択フレームP410の右側に、半導体装置1の回路構成のイメージを示す半導体装置イメージP420が表示され、半導体装置イメージP420の各入力端子に対応する位置に入力端子プルダウンメニューP430が表示される。
半導体装置イメージP420は、半導体装置1の入出力端子と、半導体装置1の内部の各回路との接続関係が表示されている。半導体装置イメージP420は、図3で説明したような実際の半導体装置1の接続関係と対応して表示されている。
入力端子プルダウンメニューP430には、各入力端子に接続されるセンサ及びバイアス回路の出力信号が表示される。入力端子プルダウンメニューP430をクリックしてセンサの出力信号を選択することができ、また、センサの出力信号表示P414のアイコンをプルダウンメニューP430へドラッグ操作して接続関係を設定することもできる。図29のS107で説明したように、入力端子プルダウンメニューP430によりセンサと半導体装置1との接続関係を選択すると、選択した接続関係の回路情報が回路情報記憶部426に記憶される。
また、図29のS106で説明したように、センサ及びバイアス回路が選択されると、コンフィギュラブル・アンプ110の構成と接続関係が決定する。図57のセンサAFE接続画面P400では、S106で決定した接続関係が自動的にデフォルトで表示されている。
また、入力端子プルダウンメニューP430の上方には、センサと半導体装置1とを自動接続するための「自動接続」ボタンP431が表示される。センサ選択フレームP410の「詳細設定」ボタンP412によりセンサの設定を変更した場合に、「自動接続」ボタンP431をクリックすることにより、設定変更したセンサに対応して新たにセンサと半導体装置1とを自動的に接続する。
図57の例の接続関係を説明する。センサ選択フレームP410aのセンサ0は圧力センサとバイアス回路の選択により2出力であり、この2出力とコンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプとが自動的に接続される。具体的には、センサ0の出力信号(出力端子)S_1が半導体装置1の入力端子MPXIN10に接続され、センサ0の出力信号(出力端子)S_2が半導体装置1の入力端子MPXIN20に接続されている。半導体装置1では、MPXIN10及びMPXIN20がCH1のAMP(コンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプAMP1)の反転入力端子及び非反転入力端子に接続されている。すなわち、センサ0の出力信号S_1及びS_2は、半導体装置1のCH1のAMPにより増幅されて出力端子AMP1_OUTから出力される。
センサ選択フレームP410bのセンサ1はフォトトランジスタとバイアス回路の選択により1出力であり、この1出力とコンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプとが自動的に接続される。具体的には、センサ1の出力信号(出力端子)S_1が半導体装置1の入力端子MPXIN30に接続されている。半導体装置1では、MPXIN30がCH2のAMP(コンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプAMP2)の反転入力端子に接続されている。すなわち、センサ1の出力信号S_1は、半導体装置1のCH2のAMPにより増幅されて出力端子AMP2_OUTから出力される。
センサ選択フレームP410cのセンサ2は温度センサとバイアス回路の選択により1出力であり、この1出力とコンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプとが自動的に接続される。具体的には、センサ2の出力信号(出力端子)S_1が半導体装置1の入力端子MPXIN60に接続されている。半導体装置1では、MPXIN60がCH3のAMP(コンフィギュラブル・アンプ110の個別アンプAMP3)の非反転入力端子に接続されている。すなわち、センサ2の出力信号S_1は、半導体装置1のCH3のAMPにより増幅されて出力端子AMP3_OUTから出力される。
図58は、図30のS201で表示されるシミュレーション画面の表示例である。図58に示すように、図38や図39、図56、図57等のウェブシミュレータ画面P100において「シミュレーション」タブP15が選択された場合、シミュレーション画面P500が表示される。シミュレーション画面P500は、シミュレーションの各種設定のための表示と、シミュレーション実行結果とを表示することができ、図58は、シミュレーション実行前の状態を示している。
シミュレーション画面P500では、左側に、センサ単位にセンサ及びバイアス回路、入力パターンの設定状態を示すセンサ選択フレームP510が表示される。センサ選択フレームP510は、図57のセンサ選択フレームP410に対応しており、センサ選択フレームP410の表示に加えて入力パターンの情報が表示される。図58では、図57のセンサ選択フレームと同様に、圧力センサを選択しているセンサ選択フレームP510a、フォトトランジスタを選択しているセンサ選択フレームP510b、温度センサを選択しているセンサ選択フレームP510cが表示されている。
すなわち、センサ選択フレームP510には、図57のセンサ選択フレームP410と同様、センサ名表示エリアP511に選択されているセンサタイプ及びセンサの品番が表示され、バイアス供給方法P513、出力信号と入力端子の接続関係P514、「詳細設定」ボタンP516が表示される。また、センサ選択フレームP510には、設定されている物理量の入力パターンのイメージを示す入力波形イメージP512、設定されているバイアス回路の回路イメージを示すバイアス回路イメージP515が表示される。
シミュレーション画面P500では、センサ選択フレームP510の右側に、半導体装置1の各回路を設定する半導体装置設定エリアP520が表示される。半導体装置設定エリアP520には、半導体装置1の構成に対応した回路ブロックが表示される。
個別アンプブロックP521〜P523は、半導体装置1のコンフィギュラブル・アンプ110のCH1〜CH3の個別アンプAMP1〜AMP3の設定を行うための設定メニューを表示する。個別アンプブロックP521〜P523では、「AMP Enable」チェックボックスによりアンプのオン/オフを設定し、「Config」プルダウンメニューによりアンプの構成を設定し、「Gain」プルダウンメニューによりアンプのゲインを設定し、「DAC Enable」チェックボックスによりDACのオン/オフを設定し、「DAC」プルダウンメニューによりDACの出力電圧を設定する。
例えば、「Config」プルダウンメニューでは、「Differential」を選択するとアンプの構成が差動アンプとなり、「Inverting」を選択するとアンプの構成が反転アンプとなり、「Non-Inverting」を選択するとアンプの構成が非反転アンプとなり、「I/V」を選択するとアンプの構成がIVアンプとなる。また、図31で説明したように、選択されたアンプ及びバイアス回路に応じて、アンプのゲイン及びオフセット自動設定される。個別アンプブロックP521〜P523では、自動設定処理により設定されたゲイン及びDAC出力電圧がデフォルトで表示される。
また、個別アンプブロックP521〜P523の「Zoom」をクリックすると、アンプのブロック図を参照しながら各種設定が可能である。具体的には、図59のように、アンプ設定画面P600をポップアップ表示し設定する。アンプ設定画面P600では、実際の半導体装置1のアンプと同じ回路イメージが表示され、例えば、図8で示したアンプの回路構成が表示される。
アンプ設定画面P600では、プルダウンメニューP601〜P604によりアンプの入力端子、出力端子の接続先が設定され、プルダウンメニューP605によりアンプのゲインが設定され、プルダウンメニューP606〜P608により入力抵抗の有無、DACの接続が設定され、チェックボックスP609及びプルダウンメニューP610によりDACのオン/オフと出力電圧が設定される。
図58のゲインアンプブロックP524は、半導体装置1の増幅アンプ120の設定を行うための設定メニューを表示する。ゲインアンプブロックP524では、個別アンプブロックP521〜P523と同様にアンプの設定を行う。ゲインアンプブロックP524では、「AMP Enable」チェックボックスによりアンプのオン/オフを設定し、「Gain」プルダウンメニューによりアンプのゲインを設定し、「DAC Enable」チェックボックスによりDACのオン/オフを設定し、「DAC」プルダウンメニューによりDACの出力電圧を設定する。
フィルタブロックP525は、半導体装置1のローパス・フィルタ130及びハイパス・フィルタ140の設定を行うための設定メニューを表示する。フィルタブロックP525では、「Order」プルダウンメニューにより、フィルタ回路の通過順序を設定し「LPF Enable」チェックボックスによりローパス・フィルタのオン/オフを設定し、「LPF Cutoff」プルダウンメニューにより、ローパス・フィルタのカットオフ周波数を設定し、「HPF Enable」チェックボックスによりハイパス・フィルタのオン/オフを設定し、「HPF Cutoff」プルダウンメニューにより、ハイパス・フィルタのカットオフ周波数を設定する。
例えば、「Order」プルダウンメニューでは、「LPF」を選択すると、ローパス・フィルタのみ通過する構成となり、「HPF」を選択すると、ハイパス・フィルタのみ通過する構成となり、「LPF→HPF」を選択すると、ローパス・フィルタ、ハイパス・フィルタの順に通過する構成となり、「HPF→LPF」を選択した場合、 ハイパス・フィルタ、ローパス・フィルタの順に通過する構成となる。
DACブロックP526は、各アンプに接続されるDACの基準電圧の設定を行うための設定メニューを表示する。DACブロックP526では、「DACVRT」プルダウンメニューにより、DACの設定電圧上限値を設定し、「DACVRB」プルダウンメニューにより、DACの設定電圧下限値を設定する。
可変レギュレータブロックP527は、半導体装置1の可変レギュレータ150の設定を行うための設定メニューを表示する。可変レギュレータブロックP527では、「Enable」チェックボックスにより、可変レギュレータのオン/オフを設定し、「LDO」プルダウンメニューには、可変レギュレータの出力電圧を設定する。
温度センサブロックP528、半導体装置1の温度センサ160の設定を行うための設定メニューを表示する。温度センサブロックP528では、「Enable」チェックボックスにより、温度センサのオン/オフを設定する。汎用アンプブロックP529は、半導体装置1の汎用アンプ170の設定を行うための設定メニューを表示する温度センサブロックP528では、「Enable」チェックボックスにより、汎用アンプのオン/オフを設定する。
半導体装置設定エリアP520の上部領域には、各回路の共通設定エリアP530が表示される。共通設定エリアP530には、「VDD」プルダウンメニューにより電源電圧を設定し、「Amp Mode」プルダウンメニューによりアンプモードを設定し、「Temperature」入力ボックスにより半導体装置1の温度が設定できる。「Amp Mode」プルダウンメニューでは、アンプ動作モードとして高速モードを示す「High」や低速モードを示す「Low」を選択する。
共通設定エリアP530の上方には、シミュレーションを実行するためのボタンP531〜P536が表示されている。「自動設定」ボタンP531は、図31の自動設定処理を実行するためのボタンである。センサ選択フレームP510の「詳細設定」ボタンP516により設定変更した場合に、「自動設定」ボタンP531をクリックすることにより、設定変更したセンサに対応した構成でアンプのゲイン及びオフセットを調整し、アンプのゲイン及びDAC出力電圧を自動的に設定する。
「解析の設定」ボタンP532は、図30のS203でシミュレーションパラメータを入力するためのボタンである。例えば、「解析の設定」ボタンP532をクリックすると、設定可能なパラメータの一覧がポップアップ表示され、各パラメータを設定する。図30のS203で説明したように、設定したパラメータがパラメータ記憶部427に記憶される。
「過渡解析」ボタンP533は、図34の過渡解析処理を実行するためのボタンである。「過渡解析」ボタンP533をクリックすると、図34で説明したように、設定された回路情報及びパラメータをシミュレーション条件として、半導体装置1に物理量を時系列で入力した場合の動作をシミュレーションし、シミュレーションした結果をシミュレーション画面P500に表示する。
「AC解析」ボタンP534は、図35のAC解析処理を実行するためのボタンである。「AC解析」ボタンP534をクリックすると、図35で説明したように、設定された回路情報及びパラメータをシミュレーション条件として、半導体装置1に周波数ごとに物理量を入力した場合の動作をシミュレーションし、シミュレーションした結果をシミュレーション画面P500に表示する。
「フィルタ効果」ボタンP535は、図36のフィルタ効果解析処理を実行するためのボタンである。「フィルタ効果」ボタンP535をクリックすると、図36で説明したように、設定された回路情報及びパラメータをシミュレーション条件として、半導体装置1にノイズを付加した物理量を入力した場合の動作をシミュレーションし、シミュレーションした結果をシミュレーション画面P500に表示する。
「同期検波回路」ボタンP536は、図37の同期検波解析処理を実行するためのボタンである。「同期検波回路」ボタンP536をクリックすると、図37で説明したように、設定された回路情報及びパラメータをシミュレーション条件として、半導体装置1に物理量及び同期信号を入力した場合の動作をシミュレーションし、シミュレーションした結果をシミュレーション画面P500に表示する。
図60A〜図60Cは、図58のシミュレーション画面P500に過渡解析結果が追加表示された場合の表示例である。なお、図60A〜図60Cは、連続して表示される画面を分割して図示している。
図60A〜図60Cに示すように、「過渡解析」ボタンP533をクリックし過渡解析処理を実行すると、シミュレーション画面P500には、半導体装置設定エリアP520の下側に過渡解析結果P700が表示される。
過渡解析結果P700では、結果グラフP701〜P705にそれぞれシミュレーション結果の信号波形がまとめて表示される。結果グラフP701は、センサの出力信号の波形をまとめて表示する。図60Bの結果グラフP701では、センサの出力信号SENSE_OUT1及びSENSE_OUT2(センサの出力信号S_1及びS_2)が表示されている。
結果グラフP702は、アンプの出力信号の波形をまとめて表示する。図60Bの結果グラフP702では、AMP3_OUT及びAMP1_OUT(CH3及びCH1のアンプの出力信号)が表示されている。
結果グラフP703は、ゲインアンプとフィルタの出力信号の波形をまとめて表示する。図60Bの結果グラフP703では、HPF_OUT(ハイパス・フィルタの出力信号)、LPF_OUT(ローパス・フィルタの出力信号)、SYNCH_OUT(同期検波回路の出力信号)、GAINAMP_OUT(ゲインアンプの出力信号)が表示されている。
結果グラフP704は、DACとその他の出力信号の波形をまとめて表示する。図60Bの結果グラフP704では、TEMP_OUT(温度センサの出力信号)、LDO_OUT(電源レギュレータの出力信号)、DAC4_OUT、DAC3_OUT及びDAC1_OUT(DAC4,DAC3及びDAC1の出力信号)が表示されている。
結果グラフP705は、全ての出力信号の波形をまとめて表示する。図60Cの結果グラフP705では、結果グラフP701〜P704に表示された、TEMP_OUT、LDO_OUT、DAC4_OUT、DAC3_OUT、DAC1_OUT、HPF_OUT、LPF_OUT、SYNCH_OUT、GAINAMP_OUT、AMP3_OUT、AMP1_OUT、SENSE_OUT2、SENSE_OUT1が表示されている。
図61A〜図61Dは、図60A〜図60Cのシミュレーション画面P500にさらに過渡解析結果が追加表示された場合の表示例である。なお、図61A〜図61Dは、連続して表示される画面を分割して図示している。
図61A〜図61D示すように、図60A〜図60Cのシミュレーション画面P500において、さらに「過渡解析」ボタンP533をクリックし過渡解析処理を実行すると、シミュレーション画面P500には、過渡解析結果P700の下側に過渡解析結果P710が表示される。
過渡解析結果P710は、過渡解析結果P700と同様に、結果グラフP711〜P715にそれぞれシミュレーション結果の信号波形がまとめて表示される。
図61Cの結果グラフP711では、センサの出力信号SENSE_OUT1が表示されている。図61Cの結果グラフP712では、AMP3_OUT及びAMP2_OUTが表示されている。図61Dの結果グラフP713では、HPF_OUT、LPF_OUT、SYNCH_OUT、GAINAMP_OUTが表示されている。図61Dの結果グラフP714では、TEMP_OUT、LDO_OUT、DAC4_OUT、DAC3_OUT及びDAC2_OUTが表示されている。図61Dの結果グラフP715では、結果グラフP711〜P714に表示された、TEMP_OUT、LDO_OUT、DAC4_OUT、DAC3_OUT、DAC2_OUT、HPF_OUT、LPF_OUT、SYNCH_OUT、GAINAMP_OUT、AMP3_OUT、AMP2_OUT、SENSE_OUT1が表示されている。
図62は、図36のフィルタ効果解析処理の結果として表示される結果グラフの表示例である。「フィルタ効果」ボタンP535をクリックしフィルタ効果解析処理を実行すると、シミュレーション画面P500の下側にフィルタ効果結果画面が表示される。フィルタ効果結果画面には、過渡解析結果と同様に複数の結果グラフが表示され、その結果グラフの一つとして図62の結果グラフP720が表示される。
結果グラフP720では、ノイズを含むセンサのセンサ出力信号P721、センサ出力信号P721をアンプにより増幅したアンプ出力信号P722、アンプ出力信号P722をフィルタによりノイズを除去したフィルタ出力信号P723をまとめて(重ねて)表示する。フィルタ適用前のセンサ出力信号P721及びアンプ出力信号P722と、フィルタ適用後のフィルタ出力信号P723とを重ねて表示することで、フィルタ前後の波形を簡易に比較でき、フィルタの効果を一目で確認することができる。
従来、フィルタの効果を確認するためには、横軸を周波数軸として周波数特性により確認していたため、フィルタの効果が視覚的に分かり難かった。これに対し、図62のように表示することで、ユーザがフィルタ効果をすぐに確認できるため、ユーザにとって利便性が高い。
図63は、図29のS110で表示される部品リスト画面の表示例である。図63に示すように、図38や図39、図56、図57、図58等のウェブシミュレータ画面P100において、「部品リスト」タブP16が選択された場合、部品リスト画面P800が表示される。
部品リスト画面P800には、部品購入先を選択するタブP810、P820が表示される。「Chip1Stop」タブP810を選択すると、部品リストP811が表示される。部品リストP811には、シミュレーションで選択した半導体装置1やセンサの一覧が表示される。部品リストP811では、複数の欄に各部品の情報が表示される。図63では、部品ごとに、部品名(Ref)、部品数(Qty)、品番(Find Part Number)、メーカ(Manufacturer)、説明(Description)、価格(In Stock-Price)が表示されている。「CHECKOUT」ボタンP822をクリックすることで、部品を購入することができる。
図64A〜図64Gは、図29のS112で表示されるレポート画面の表示例である。なお、図64A〜図64Gは、連続して表示される画面を分割して図示している。
図64に示すように、図38や図39、図56、図57、図58、図63等のウェブシミュレータ画面P100において、「レポート」タブP17が選択された場合、レポート画面P900が表示される。
レポート画面P900では、上部に、シミュレーションで使用した半導体装置を識別するための半導体装置識別エリアP901が表示される。半導体装置識別エリアP901には、AFE選択画面で選択されてシミュレーションが行われた半導体装置の品番が表示される。図64Aの例では、半導体装置識別エリアP901に図56のように選択された品番「RAA730500Z」が表示されている。
また、半導体装置識別エリアP901の右側には、PDFアイコンP902が表示されている。PDFアイコンP902をクリックすると、レポート画面P900全体をPDF形式の1つのファイルとしたPDFファイルがユーザ端末3にダウンロードされる。すなわち、レポート画面P900に表示される、半導体装置識別エリアP901、センサ表示エリアP910、レジスタ表示エリアP920、接続表示エリアP930、スマートアナログ表示エリアP940、部品リスト表示エリアP950、結果表示エリアP960の全体が1つのPDFファイルに含まれてダウンロードされる。
レポート画面P900では、半導体装置識別エリアP901の下にセンサ表示エリアP910が表示される。センサ表示エリアP910は、センサ選択画面で選択されてシミュレーションが行われたセンサについて、センサタイプ及び品番、メーカが表示され、さらに、バイアス回路画面で選択されてシミュレーションが行われたバイアス回路がセンサごとに表示される。図64Aの例では、センサ表示エリアP910に、図40のように選択された圧力センサ、フォトトランジスタ及び温度センサが表示され、図44、図45、図48のように選択されたバイアス回路がセンサに対応して表示されている。
レポート画面P900では、センサ表示エリアP910の下にレジスタ表示エリアP920が表示される。レジスタ表示エリアP920には、センサごとにレジスタ情報P921、「ダウンロード」ボタンP922が表示される。「ダウンロード」ボタンP922をクリックするとレジスタ情報P921に表示されているレジスタ情報がユーザ端末3にダウンロードされる。
レジスタ情報P921には、シミュレーション画面で設定されてシミュレーションが行われた半導体装置1の構成に対応するレジスタ情報が表示される。図29のS111で説明したように設定されている回路情報やパラメータに基づいて、半導体装置1のレジスタ181に設定するレジスタ情報が生成される。
レポート画面P900では、レジスタ表示エリアP920の下に接続表示エリアP930が表示される。接続表示エリアP930には、センサAFE選択画面で設定されてシミュレーションが行われたセンサと半導体装置1との接続関係が表示される。接続表示エリアP930には、図57と同様に、センサ選択フレームP931と半導体装置イメージP932が表示される。
レポート画面P900では、接続表示エリアP930の下にスマートアナログ(半導体装置)表示エリアP940が表示される。スマートアナログ表示エリアP940には、センサごとに半導体装置1の設定情報P941が表示される。
設定情報P941には、シミュレーション画面で設定されてシミュレーションが行われた半導体装置1の構成に対応する設定情報が表示される。設定情報P941には、図58で設定した半導体装置1の各パラメータの設定値が表示される。また、設定情報P941と上記のレジスタ表示エリアで表示されるレジスタ情報P921とは対応しており、レジスタ情報P921で設定される内容を設定情報P941により確認することもできる。
レポート画面P900では、スマートアナログ表示エリアP940の下に部品リスト表示エリアP950が表示される。部品リスト表示エリアP950には、シミュレーションで使用された半導体装置1及びセンサの部品リストが表示される。部品リスト表示エリアP950には、図63の部品リスト画面P800と同様に部品名(Others)、部品数(Quantity)、品番(Description)、メーカ(Additional Parameters)が表示される。
レポート画面P900では、部品リスト表示エリアP950の下に結果表示エリアP960が表示される。結果表示エリアP960には、シミュレーション画面でシミュレーションが行われて表示されたシミュレーション結果が表示される。図64E〜図64Gでは、図61B〜図61Dと同様に、センサ0の過渡解析結果P961、センサ1の過渡解析結果P962が表示されている。過渡解析結果P961には、図61B〜図61Dの結果グラフP701〜P705と同様の結果グラフP961a〜P961eが表示され、過渡解析結果P962には、図61B〜図61Dの結果グラフP711〜P715と同様の結果グラフP962a〜P962eが表示されている。
図65は、本実施の形態に係る半導体装置の設定システムの構成の一例を示している。この設定システムは、ユーザ端末3がウェブシミュレータ4から取得したレジスタ情報を半導体装置1に設定するシステムである。図65に示すように、この設定システムは、半導体装置1を搭載する評価ボード10、センサ2を搭載するセンサボード、ユーザ端末3及びエミュレータ6を備えている。
評価ボード10は、USBインタフェース11、センサインタフェース12を備えている。ユーザ端末3はエミュレータ6を介してUSBケーブルによりUSBインタフェース11に接続され、USBインタフェース11を介して、ユーザ端末3及びエミュレータ6と半導体装置1との間で入出力可能に接続される。センサボード20はセンサインタフェース12により接続され、センサインタフェース12を介して、センサ2と半導体装置1とが入出力可能に接続される。
エミュレータ6は、半導体装置1のMCU部200に接続されて、MCU部200をエミュレートする。ユーザ端末3は、エミュレータ6に接続することで、AFE部100のレジスタ情報や、MCU部200のプログラムの書き込みが可能である。
図66は、図65の設定システムにおいて半導体装置1の設定を行う方法を示している。図66に示すように、まず、半導体装置1の動作についてウェブシミュレータ4でシミュレーションを行う(S401)。図26のシステムにおいて、ユーザ端末3はウェブシミュレータ4にアクセスし、ウェブシミュレータ4上でシミュレーションを実行する。上記のように、ユーザ端末3はウェブシミュレータ4のシミュレーション画面を操作することにより、ウェブシミュレータ4でセンサ及びバイアス回路に応じて設定した半導体装置1の動作をシミュレーションする。
次いで、ユーザ端末3はレジスタ情報をダウンロードする(S402)。上記のように、ユーザ端末3はウェブシミュレータ4のレポート画面を操作することにより、ウェブシミュレータ4で生成された半導体装置1のレジスタ情報をダウンロードする。ユーザ端末3はダウンロードしたレジスタ情報を記憶部310に記憶する。
次いで、ユーザ端末3は部品を購入する(S403)。上記のように、ユーザ端末3はウェブシミュレータ4の部品リスト画面を操作し、シミュレーションを行ったセンサ及び半導体装置1を部品販売業者から購入する。ユーザは購入したセンサをセンサボード20へ接続するとともに半導体装置1を評価ボード10へ接続し、図65の設定システムを構築する。
次いで、ユーザ端末3は半導体装置1にレジスタ情報を書き込む(S404)。構築した図65の設定システムにおいて、ユーザ端末3は、ウェブシミュレータ4からダウンロードしたレジスタ情報を、半導体装置1のレジスタ181へエミュレータを介して書き込む。
これにより、半導体装置1のAFE部100の設定が完了する。その後、半導体装置1を起動すると、レジスタ181に書き込まれたレジスタ情報のよってAFE部100の構成及び特性が設定され、AFE部100が動作を開始する。すなわち、シミュレーションを行った構成により半導体装置1を動作させることができる。
以上のように本実施の形態では、回路構成及び回路特性を変更可能な半導体装置1の動作をウェブシミュレータによりシミュレーションすることとした。ウェブシミュレータ上でシミュレーションを実行するため、ユーザ端末にシミュレータの環境が不要であり、手軽にユーザがシミュレーションを行うことができる。回路構成及び回路特性を変更可能な半導体装置1と同じアナログ回路(AFE)についてシミュレーションを行うため、ユーザの簡単な操作で、様々な構成や特性のアナログ回路についてシミュレーションを行うことができる。
本実施の形態のウェブシミュレータでは、半導体装置に接続するセンサ及びバイアス回路をユーザが任意に選択可能である。ユーザがセンサを選択すると、選択したセンサで使用可能な複数のバイアス回路が自動的にユーザに表示される。ユーザは、センサに応じた複数のバイアス回路から所望のバイアス回路を選択することができる。従来技術では、センサを選択するとバイアス回路の構成が固定であったためユーザのアプリケーション環境に応じた回路構成とすることはできなかった。本実施の形態では、複数のバイアス回路からアプリケーション環境に適したバイアス回路を選択できるため、最適な回路構成でシミュレーションを行うことができる。
また、本実施の形態のウェブシミュレータでは、センサ及びバイアス回路を選択すると、選択したセンサ及びバイアス回路の構成に応じて、コンフィギュラブル・アンプの回路構成が自動的に決定する。さらに、選択したセンサ及びバイアス回路の特性に応じて、コンフィギュラブル・アンプのゲイン及びオフセットも自動的に設定する。これにより、ユーザがセンサ及びバイアス回路を調べたり、センサ及びバイアス回路に対応した半導体装置1の構成や特性を検討することが不要となるため、簡易に最適な構成及び特性でシミュレーションを行うことができる。
また、本実施の形態のウェブシミュレータでは、センサに入力する物理量の入力パターンを所定の波形パターンの中から選択可能とした。波形パターンを入力してセンサ及び半導体装置の動作をシミュレーションすることにより、アナログ回路の様々な特性を効果的に確認することができる。例えば、正弦波を入力することで周波数特性をユーザが簡易に確認でき、方形波やステップ応答を入力することで応答特性をユーザが簡易に確認でき、三角波を入力することでクリップ波形をユーザが簡易に確認することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で 種々変更可能であることはいうまでもない。