JP5989517B2 - 無線通信装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、無線通信装置、方法及びプログラムに関する。
通信ノード間の通信電波強度や通信ノードの緯度経度情報を用いて、無線ネットワーク内の伝送経路を設定する技術がある。
特開2009−71564号公報 特開2007−235895号公報 特開2004−274174号公報
しかしながら、上述したような従来技術では、電波の強さや地理的な近接性で通信先の通信ノードを選択して通信経路を設定するため、効率的な通信に適した通信経路を設定できるとは限らない。本発明が解決しようとする課題は、効率的な通信に適した通信経路を設定可能な無線通信装置、方法及びプログラムを提供することである。
実施形態の無線通信装置は、検出部と、第1通信部と、第1算出部と、第2通信部と、第2算出部と、を備える。検出部は、前記無線通信装置の周辺をセンシングしたセンシング情報を用いて、移動体を検出する。第1通信部は、他の無線通信装置との間で、前記移動体の検出結果に関する移動体情報を通信する。第1算出部は、前記移動体の検出結果と前記他の無線通信装置から受信した移動体情報とを用いて、前記無線通信装置を含む無線通信装置間の移動経路を算出する。第2通信部は、前記他の無線通信装置との間で、前記移動体の移動経路に関する移動情報を通信する。第2算出部は、算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動経路の移動回数に依存する無線通信装置間の距離を算出する。
第1実施形態の無線通信システムの例を示す摸式図。 第1実施形態の無線通信装置の例を示す構成図。 第1実施形態の第2算出部により算出される距離行列の例を示す図。 第1実施形態の第2算出部により算出される最適通信経路の例を示す図。 第1実施形態で行われる処理例を示すフローチャート。 第2実施形態の無線通信装置の例を示す構成図。 第3実施形態の無線通信装置の例を示す構成図。 第3実施形態のグループ分けされた無線通信装置の例を示す図。 第3実施形態のグループ分けされた無線通信装置の例を示す図。 各実施形態及び変形例の無線通信装置のハードウェア構成例を示す図。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施形態では、移動体の移動をセンシングし、移動体の移動経路に基づいて無線通信装置間の通信経路を設定する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の無線通信システム1の一例を示す摸式図である。図1に示すように、無線通信システム1は、無線通信装置10、20、30、及び40を備えており、無線通信装置10、20、30、及び40が会場内に設置されている。なお、会場は、オフィスビル、商業ビル、及び屋内イベント会場などの屋内会場であってもよいし、屋外イベント会場などの屋外会場であってもよい。
第1実施形態では、会場を移動する移動体(ユーザ)を、センサを備える各無線通信装置がセンシングし、移動体の移動経路の移動回数に基づいて無線通信装置間の通信経路を設定する。
以下では、主として、無線通信装置10の構成を中心に説明するが、無線通信装置20、30、及び40などの他の無線通信装置も、特段の明記がある箇所を除き、無線通信装置10と同様の構成を備えているものとする。
図2は、第1実施形態の無線通信装置10の一例を示す構成図である。図2に示すように、無線通信装置10は、センサ101と、検出部103と、判別部104と、通信部105と、第1算出部107と、計測部109と、第2算出部111と、第3算出部113と、切替部115とを、備える。但し、無線通信装置20、30、及び40の場合、第2算出部111、第3算出部113、及び切替部115を備えていなくてもよい。
センサ101は、移動体をセンシング可能なセンサであり、例えば、可視光を撮像する画像センサ(カメラ)により実現してもよいし、暗所を撮像する赤外線センサ(赤外線カメラ)により実現してもよいし、高温の物体から発せられる遠赤外線を撮像する遠赤外線センサにより実現してもよいし、音波やレーザの反射で物体を検出するソナーやレーザレーダにより実現してもよいし、RFID(Radio Frequency Identification)や携帯電話などの電波をセンシングするアンテナなどにより実現してもよいし、これらを併用して実現してもよい。以下では、センサ101が可視光を撮像する画像センサである場合を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。
検出部103、判別部104、第1算出部107、計測部109、第2算出部111、第3算出部113、及び切替部115は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの処理装置にプログラムを実行させること、即ち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。通信部105は、例えば、無線通信用の通信インタフェースなどにより実現できる。
センサ101は、無線通信装置10の周辺をセンシングし、センシング情報を得る。
検出部103は、センサ101のセンシング結果であるセンシング情報を用いて、無線通信装置10の近辺を移動する移動体を検出する。第1実施形態では、センシング情報が画像センサにより撮像された画像となるため、検出部103は、例えば、Tomoki Watanabe, Satoshi Ito and Kentaro Yokoi: “Co-occurrence Histograms of Oriented Gradients for Human Detection”, IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications, Vol. 2, pp.39−47. (2010).に開示されている技術を用いて、画像から移動体の有無を検出する。
なお、センサ101がソナーやレーザレーダの場合、検出部103は、時系列の変動から移動体を検出し、センサ101がアンテナの場合、検出部103は、電波強度から移動体の有無や移動体までの距離を検出したり、アンテナアレイを用いた三角測量により移動体を検出したりする。
判別部104は、検出部103で検出された移動体を判別し、移動体IDを発行する。判別部104は、例えば、移動体が人物の場合、当該人物の顔をマッチングしてどの人物かを特定し、当該人物の移動体IDを発行する。また判別部104は、例えば、移動体が車両の場合、当該車両のナンバープレートのナンバーを特定し、当該車両の移動体IDを発行する。また判別部104は、センサ101がアンテナの場合、移動体が所持又は付与さている個体の移動体IDを発行する。なお、移動体が1つである場合は、判別部104を省略してもよい。
通信部105(第1〜第3通信部の一例)は、無線通信装置20、30、40など無線通信装置10の周辺に位置する他の無線通信装置と間で無線通信を行い、移動体の検出結果に関する移動体情報、移動体の移動経路に関する移動情報、及び電波強度に関する電波強度情報を送受する。
具体的には、通信部105は、検出部103により検出された移動体の移動体ID、検出時刻、及び自身(無線通信装置10)のノードIDを含む移動体情報を、他の無線通信装置に送信したり、他の無線通信装置から移動体情報を受信したりする。なお、移動体が1つである場合は、移動体IDを省略してもよい。
また、通信部105は、後述の第1算出部107により算出された移動経路を示す移動情報や後述の計測部109により計測された電波強度を示す電波強度情報を他の無線通信装置に送信したり、他の無線通信装置から移動情報や電波強度情報を受信したりする。
第1算出部107は、検出部103により移動体が検出された場合、通信部105により他の無線通信装置から受信された移動体情報を用いて、検出部103により検出された移動体が直前にどの無線通信装置で検出されているかを判断し、移動体の移動経路を求める。
具体的には、第1算出部107は、他の無線通信装置から受信した移動体情報の中から、検出部103により検出された移動体の移動体IDを含み、かつ含まれている検出時刻が最も新しい(現時刻に最も近い)移動体情報を探索する。なお、移動体情報において移動体IDを省略している場合、第1算出部107は、他の無線通信装置から受信した移動体情報の中から、移動体の検出時刻が最も新しい(現時刻に最も近い)移動体情報を探索すればよい。そして第1算出部107は、探索した移動体情報に含まれるノードIDの無線通信装置から無線通信装置10へ移動体が移動したと判断し、移動体の移動経路を算出する。
計測部109は、他の無線通信装置との間の無線通信の電波強度を計測する。
第2算出部111は、第1算出部107により算出された移動経路、計測部109により計測された電波強度、通信部105により他の無線通信装置から受信された移動情報や電波強度情報を用いて、無線通信装置間それぞれの距離を算出する。なお、距離は、移動経路の移動回数に依存する。
具体的には、第2算出部111は、第1算出部107により算出された移動経路、及び通信部105により他の無線通信装置から受信された移動情報が示す移動経路を集計して、無線通信装置間の移動回数が多くなるほど値が小さくなるように当該無線通信装置間の距離を算出する。ここで、無線通信装置間の移動は、他の無線通信装置を経由しない直接の移動とする。
また、第2算出部111は、計測部109により計測された電波強度、及び通信部105により他の無線通信装置から受信された電波強度情報が示す電波強度を用いて、無線通信装置間で無線通信の確立に十分な電波強度が得られていない場合、当該無線通信装置間の距離を∞とする。
例えば、図1の場合、無線通信装置10から無線通信装置20への移動回数は0回、無線通信装置10から無線通信装置30への移動回数は3回、無線通信装置10から無線通信装置40への移動回数は1回、無線通信装置20から無線通信装置30への移動回数は2回、無線通信装置20から無線通信装置40への移動回数は0回、無線通信装置30から無線通信装置40への移動回数は3回となっている。この場合、第2算出部111は、例えば、図3に示すような距離行列を算出する。図3に示す例では、無線通信装置間の移動回数が多いほど当該無線通信装置間の距離が小さくなっている。なお、無線通信装置10及び無線通信装置20間、並びに無線通信装置20及び無線通信装置40間は、十分な電波強度が得られていないため、距離は∞となっている。
なお、第2算出部111は、無線通信装置間の移動回数が多くなるほど値が小さく、かつ、電波強度が弱くなるほど値が大きくなるように、距離を求めてもよい。この場合、距離=移動回数+(1/電波強度)とすればよい。また、移動回数や電波強度に任意の重み付けを行ってもよい。
第3算出部113は、第2算出部111により算出された距離に基づいて、無線通信装置間の通信を最適化する最適通信経路を算出する。具体的には、第3算出部113は、第2算出部111により算出された距離が小さい無線通信装置間を優先して接続し、最適通信経路を算出する。第3算出部113は、例えば、無線通信装置をノード、距離をエッジの重みとしたグラフに対して、MST(Minimum Spanning Tree)を算出することで得られるエッジを最適通信経路とする(図4参照)。図4では、丸印が無線通信装置を示し、無線通信装置間の数字が距離を示し、無線通信装置間を結ぶ太線がMST(最適通信経路)を示している。
ここで、MSTとは重みの総和が最小となるグラフであり、例えば、Karger, David R.; Klein, Philip N.; Tarjan, Robert E. (1995), "A randomized linear−time algorithm to find minimum spanning trees", Journal of the Association for Computing Machinery 42 (2): 321−328に開示されたExpected linear time MST algorithmなどにより算出する。
なお、第3算出部113は、GPSにより得られる距離や電波強度を使った既存の無線通信経路設定手法におけるエッジ選択のアルゴリズムを用いて最適通信経路を算出してもよいし、距離が大きなノードを優先して接続したり、距離が特定の値のノードを優先して接続したりして、最適通信経路を算出してもよい。通信目的によっては、このように最適通信経路を算出した方が効率的な通信に適するためである。
切替部115は、第3算出部113により算出された最適通信経路となるように、無線通信装置10及び他の無線通信装置の通信経路を切り替える。
図5は、第1実施形態の無線通信装置10で行われる処理の手順の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、検出部103は、センサ101のセンシング結果である画像から移動体を検出する(ステップS101)。
続いて、判別部104は、検出部103で検出された移動体を判別し、移動体IDを発行する(ステップS103)。
続いて、通信部105は、無線通信装置20、30、40など無線通信装置10の周辺に位置する他の無線通信装置と無線通信との間で、検出部103により検出された移動体の移動体ID、検出時刻、及び自身(無線通信装置10)のノードIDを含む移動体情報を、送受する(ステップS105)。
続いて、第1算出部107は、検出部103により移動体が検出された場合、通信部105により他の無線通信装置から受信された移動体情報を用いて、検出部103により検出された移動体が直前にどの無線通信装置で検出されているかを判断し、移動体の移動経路を求める(ステップS107)。
続いて、通信部105は、他の無線通信装置と無線通信との間で、第1算出部107により算出された移動経路を示す移動情報を、送受する(ステップS109)。
続いて、計測部109は、他の無線通信装置との間の無線通信の電波強度を計測する(ステップS111)。
続いて、通信部105は、他の無線通信装置と無線通信との間で、計測部109により計測された電波強度を示す電波強度情報を、送受する(ステップS113)。
続いて、第2算出部111は、第1算出部107により算出された移動経路、計測部109により計測された電波強度、通信部105により他の無線通信装置から受信された移動情報や電波強度情報を用いて、無線通信装置間それぞれの距離を算出する(ステップS115)。
続いて、第3算出部113は、第2算出部111により算出された距離が小さい無線通信装置間を優先して接続し、最適通信経路を算出する(ステップS117)。
続いて、切替部115は、第3算出部113により算出された最適通信経路となるように、無線通信装置10及び他の無線通信装置の通信経路を切り替える(ステップS119)。
以上のように第1実施形態では、無線通信装置間に壁などの移動体の移動をを障害する物体が存在するような経路は通信経路に設定されないことになる。従って、第1実施形態によれば、移動体の情報に関して効率的な通信に適した通信経路を設定することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、移動体の移動時間を更に考慮して、無線通信装置間の通信経路を設定する例について説明する。以下では、第1実施形態との相違点の説明を主に行い、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
図6は、第2実施形態の無線通信システム1001の無線通信装置1010の一例を示す構成図である。図6に示すように、第2実施形態の無線通信装置1010は、通信部1105、計時部1106、第1算出部1107、及び第2算出部1111が、第1実施形態と相違する。
計時部1106は、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、即ち、ソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
計時部1106は、時間を計測する。計時部1106は、例えば、水晶発振器で時間の計測を制御するとともに、定期的に電波時計用の電波やNTP(Network Time Protocol)サーバなどを用いて、時間の計測の微調整を行う。これにより、無線通信装置1010と他の無線通信装置との時刻の同期が可能となる。なお、第1実施形態においても、無線通信装置10が計時部1106を備えるようにしてもよい。
第1算出部1107は、移動体の移動経路に加え、当該移動体の移動時間を算出する。具体的には、第1算出部107は、検出部103により移動体が検出された時刻と探索した移動体情報に含まれる検出時刻とから移動時間を算出する。
通信部1105は、第1算出部1107により算出された移動経路及び移動時間を示す移動情報を他の無線通信装置に送信したり、他の無線通信装置から移動情報を受信したりする。
第2算出部1111は、第1算出部1107により算出された移動経路及び移動時間、計測部109により計測された電波強度、通信部105により他の無線通信装置から受信された移動情報や電波強度情報を用いて、無線通信装置間それぞれの距離を算出する。
具体的には、第2算出部111は、第1算出部107により算出された移動経路、及び通信部105により他の無線通信装置から受信された移動経路情報が示す移動経路のうち、移動時間が第1閾値未満の移動経路を集計して、無線通信装置間の移動回数が多くなるほど値が小さくなるように当該無線通信装置間の距離を算出する。
以上のように第2実施形態では、移動時間が適切な移動が移動回数に集計されるため、イレギュラーな移動が移動回数に集計されないことが期待でき、通信経路の設定精度の向上が期待できるので、効率的な通信に適した通信経路を精度よく設定することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、無線通信装置にグループを設定し、グループに基づく距離を算出して、無線通信装置間の通信経路を設定する例について説明する。以下では、第1実施形態との相違点の説明を主に行い、第1実施形態と同様の機能を有する構成要素については、第1実施形態と同様の名称・符号を付し、その説明を省略する。
図7は、第3実施形態の無線通信システム2001の無線通信装置2010の一例を示す構成図である。図7に示すように、第3実施形態の無線通信装置2010は、第2算出部2111が、第1実施形態と相違する。
第2算出部2111は、判別部104により発行された移動体ID、第1算出部107により算出された移動経路、及び通信部105により他の無線通信装置から受信された移動体情報及び移動情報を用いて、無線通信装置をグループに分け、無線通信装置間それぞれの距離を算出する。
具体的には、第2算出部2111は、判別部104により発行された移動体ID、第1算出部107により算出された移動経路、及び通信部105により他の無線通信装置から受信された移動情報を用いて、所定の移動体の移動経路を集計し、当該所定の移動体の所定回数(第2閾値の一例)以上の移動が生じた無線通信装置同士を同一グループに設定する。なお第2算出部2111は、1つの無線通信装置を複数のグループに設定してもよい。
そして第2算出部2111は、グループ設定に用いた値のハミング距離を、無線通信装置間それぞれの距離として算出する。
図8及び図9は、グループ分けされた無線通信装置の一例を示す図であり、図8は、1つの無線通信装置が単一のグループに設定されている例を示し、図9は、1つの無線通信装置が複数のグループに設定されている例を示す。
図8及び図9に示す例では、各移動体に対してグループ設定条件を満たした無線通信装置に「1」が設定され、グループ設定条件を満たさない無線通信装置に「0」が設定され、移動体毎に、「1」が設定された無線通信装置を同一グループに設定している。そして、無線通信装置毎に、各移動体に対してグループ設定条件を満たしたか否かの値がハミング距離となっている。図9に示す例の場合、ノードID「10」の無線通信装置の所属グループは2だけなので010、ノードID「20」の無線通信装置の所属グループは2と3なので011、ノードID「30」の無線通信装置の所属グループは1と3なので101、ノードID「40」の無線通信装置の所属グループは1だけなので100となっている。ノードID「10」とノードID「20」の無線通信装置のハミング距離は010、011より1、ノードID「10」とノードID「30」の無線通信装置のハミング距離は010、101より3、ノードID「10」とノードID「40」の無線通信装置のハミング距離は010、100より2となる。
なお第3実施形態では、判別部104は、移動体に固有の移動体IDを発行する必要はなく、複数の移動体に同一の移動体IDを発行してもよい。例えば、複数の移動体に部屋名やフロア名が書かれたパネルを持って歩かせ、判別部104が、パネルの文字やパターンを移動体IDとしたり、複数の移動体に部屋名やフロア名を表す電波を切り替えられるRFIDなどを持って歩かせ、判別部104が、電波の情報を移動体IDとしたりしてもよい。
以上のように第3実施形態では、無線通信装置をグループに分け、グループ分けされた無線通信装置のハミング距離を、無線通信装置間それぞれの距離として算出し、無線通信装置間の通信経路を設定する。第3実施形態では、移動体(ユーザ)が意図的にグループを操作できるので、無線通信装置間の通信経路を設定する際にユーザの意図を反映させることができる。
(変形例)
上記各実施形態では、無線通信装置10、1010、1020が無線通信装置間それぞれの距離を算出して、最適通信経路を算出し、通信経路を最適通信経路に切り替える例について説明したが、これに限定されず、いずれの無線通信装置が上記処理を行っても良いし、サーバなどの外部装置が上記処理を行っても良い。
また上記各実施形態では、集中処理を想定し、無線通信装置10、1010、1020が無線通信装置間それぞれの距離を算出し、最適通信経路を算出したが、分散処理を想定し、各無線通信装置が、自身と無線通信を行う無線通信装置間それぞれとの距離を算出して、最適通信経路を算出することで、逐次的に最適通信経路を算出するようにしてもよい。
この場合、例えば、ルートノードを定め、各無線通信装置が、ルートノードにつながるノードから一番距離が小さいノードを選択して接続する処理を繰り返し行うことで、最適通信経路を算出できる。この場合、隣接ノードがルートノードにつながっているかどうかは、隣接ノードと通信すれば把握できる。なお、ルートノードは、他のネットワークへのゲートウェーと接続したノードなどである。
また上記各実施形態では、各無線通信装置が移動体を検出し、移動経路を算出し、その後、いずれかの無線通信装置が無線通信装置間それぞれの距離を算出して、最適通信経路を算出し、通信経路を最適通信経路に切り替える例について説明したが、これらの処理を全てサーバなどの外部装置に行わせるようにしてもよい。
この場合、当該サーバ装置の構成は、無線通信装置10、1010、1020と同様の構成とすることができる。但し、センサは不要であり、通信部は、各無線通信装置から、センシング情報を受信すればよく、移動体情報、移動情報及び電波強度情報等を送信する必要はない。
(ハードウェア構成)
図10は、上記各実施形態及び変形例の無線通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上記各実施形態及び変形例の無線通信装置は、CPUなどの制御装置902と、ROMやRAMなどの記憶装置904と、HDDなどの外部記憶装置906と、ディスプレイなどの表示装置908と、キーボードやマウスなどの入力装置910と、無線通信用の通信装置912を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
上記各実施形態及び変形例の無線通信装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供される。
また、上記各実施形態及び変形例の無線通信装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、上記各実施形態及び変形例の無線通信装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。また、上記各実施形態及び変形例の無線通信装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するようにしてもよい。
上記各実施形態及び変形例の無線通信装置で実行されるプログラムは、上述した各部をコンピュータ上で実現させるためのモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPUがHDDからプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各部がコンピュータ上で実現されるようになっている。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
例えば、上記各実施形態のフローチャートにおける各ステップを、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実施し、あるいは実施毎に異なった順序で実施してもよい。
以上のように、上記各実施形態及び変形例によれば、効率的な通信に適した通信経路を設定可能である。
1、1001、2001 無線通信システム
10、20、30、40、1010、2010 無線通信装置
101 センサ
103 検出部
104 判別部
105 通信部
107、1107 第1算出部
109 計測部
111、1111,2111 第2算出部
113 第3算出部
115 切替部
1106 計時部
902 制御装置
904 記憶装置
906 外部記憶装置
908 表示装置
910 入力装置
912 通信装置

Claims (11)

  1. 無線通信装置であって、
    前記無線通信装置の周辺をセンシングしたセンシング情報を用いて、移動体を検出する検出部と、
    他の無線通信装置との間で、前記移動体の検出結果に関する移動体情報を通信する第1通信部と、
    前記移動体の検出結果と前記他の無線通信装置から受信した移動体情報とを用いて、前記無線通信装置を含む無線通信装置間の移動経路を算出する第1算出部と、
    前記他の無線通信装置との間で、前記移動体の移動経路に関する移動情報を通信する第2通信部と、
    算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動経路の移動回数に依存する無線通信装置間の距離を算出する第2算出部と、
    を備える無線通信装置。
  2. 前記第2算出部は、算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動回数が多い移動経路ほど値が小さくなるように前記距離を算出する請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記他の無線通信装置との間の無線通信の電波強度を計測する計測部と、
    前記他の無線通信装置との間で、前記電波強度に関する電波強度情報を通信する第3通信部と、を更に備え、
    前記第2算出部は、計測された前記電波強度と前記他の無線通信装置から受信した電波強度情報とを更に用いて、電波強度が弱い移動経路は値が大きくなるように前記距離を算出する請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  4. 算出された前記距離に基づいて、無線通信装置間の通信を最適化する最適通信経路を算出する第3算出部と、
    無線通信装置間の通信経路を前記最適通信経路に切り替える切替部と、
    を更に備える請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  5. 前記最適通信経路は、通信対象の無線通信装置間における距離が小さい通信経路を接続したものである請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記第1算出部は、前記移動経路の移動時間を更に算出し、
    前記移動情報は、更に移動時間に関し、
    前記第2算出部は、算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動時間が第1閾値未満となる移動経路を集計し、前記距離を算出する請求項1〜5のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  7. 前記第2算出部は、同一とみなされる移動体の移動回数が第2閾値以上となる移動経路における前記無線通信装置又は前記他の無線通信装置を同一グループに設定し、前記距離として、グループ設定に用いた値のハミング距離を算出する請求項1〜5のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  8. 前記センシング情報は、画像である請求項1〜7のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  9. 各無線通信装置から、当該無線通信装置の周辺をセンシングしたセンシング情報を受信する通信部と、
    前記複数のセンシング情報それぞれから、移動体を検出する検出部と、
    前記移動体の検出結果を用いて、無線通信装置間の移動経路を算出する第1算出部と、
    算出された前記移動経路を用いて、移動経路の移動回数に依存する無線通信装置間の距離を算出する第2算出部と、
    を備えるサーバ装置。
  10. 無線通信装置で実行される無線通信方法であって、
    検出部が、前記無線通信装置の周辺をセンシングしたセンシング情報を用いて、移動体を検出する検出ステップと、
    第1通信部が、他の無線通信装置との間で、前記移動体の検出結果に関する移動体情報を通信する第1通信ステップと、
    第1算出部が、前記移動体の検出結果と前記他の無線通信装置から受信した移動体情報とを用いて、前記無線通信装置を含む無線通信装置間の移動経路を算出する第1算出ステップと、
    第2通信部が、前記他の無線通信装置との間で、前記移動体の移動経路に関する移動情報を通信する第2通信ステップと、
    第2算出部が、算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動経路の移動回数に依存する無線通信装置間の距離を算出する第2算出ステップと、
    を含む無線通信方法。
  11. 無線通信装置のコンピュータに、
    前記無線通信装置の周辺をセンシングしたセンシング情報を用いて、移動体を検出する検出ステップと、
    他の無線通信装置との間で、前記移動体の検出結果に関する移動体情報を通信する第1通信ステップと、
    前記移動体の検出結果と前記他の無線通信装置から受信した移動体情報とを用いて、前記無線通信装置を含む無線通信装置間の移動経路を算出する第1算出ステップと、
    前記他の無線通信装置との間で、前記移動体の移動経路に関する移動情報を通信する第2通信ステップと、
    算出された前記移動経路と前記他の無線通信装置から受信した移動情報とを用いて、移動経路の移動回数に依存する無線通信装置間の距離を算出する第2算出ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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