JP5987660B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
(1)一台のカメラ20による移動ステレオ方式によって、周囲物体上の特徴点の3次元位置を計測
(2)各特徴点について、これまでの移動で得られた3次元位置の中で最も計測精度が高い情報を保持
(3)保持している3次元位置データ群から、計測精度が一定以上の精度の高い特徴点だけを選別
(4)精度の高い3次元位置情報のみを用いて周囲物の表面形状を生成
ここで、移動ステレオ方式とは、画像に写った静止物体を時系列で追跡し、2時刻(現時刻と過去時刻)での物体の撮像位置とカメラ(車両)の相対位置(移動量)を定めることで、三角測量の原理から三次元位置を算出する方法である。原理的に移動ステレオ方式では、カメラ20から物体までの距離が近いほど三次元位置の精度はよく、カメラ20から物体までの距離が遠いほど三次元位置の精度は低下する。
まず、実施例1における移動体に搭載される画像処理システム1の構成について説明する。画像処理システム1は、例えば車載カメラシステムに適用できる。
図6は、実施例1における画像処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。画像処理システム1は、画像処理装置10と、カメラ20と、表示部30とを備える。画像処理システム1は、複数のカメラを有してもよい。
図7は、実施例1における画像処理装置10の機能の一例を示すブロック図である。画像処理装置10は、画像取得部201と、特徴点抽出部203と、第1記録部205と、照合部207と、挙動測定部209と、位置算出部211と、第2記録部213と、精度算出部215と、精度予測部217と、分布判定部219と、選別部221と、生成部223とを有する。
次に、実施例1における各部の処理内容について詳しく説明する。
画像取得部201は、移動体に取り付けたカメラ20からの画像を取得する。画像取得部201は、必要に応じてカラー画像をモノクロ濃淡画像に変換して特徴点抽出部203に出力する。
特徴点抽出部203は、入力された画像からエッジ点群を抽出する。特徴点(エッジ)とは、取得画像において明るさが急激に変化している箇所である。特徴点の抽出方法としては、例えばSobelフィルタなど一般的なフィルタ処理がある。特徴点抽出部203は、フィルタ適用後の値(エッジ強度)が閾値以上であれば特徴点として抽出し、抽出結果を照合部207と第1記録部205に出力する。閾値は、実験等により求められた適切な値が予め設定されていればよい。
・現在の特徴点位置(nx,ny)
・周囲のパターン情報
・成否フラグを「0」とする。
なお、成否フラグは、「0」は失敗、「1」は成功を表す。特徴点抽出部203は、特徴点の要素数を表すNeを1つインクリメントして更新する(Ne=Ne+1)。
照合部207は、特徴点抽出部203で得られたエッジ点群と、第1記録部205に記録されている過去のエッジ点群とについて照合を行う。照合方法としては、特徴点を中心として一定の大きさの領域を設定し、特徴点同士の領域内の輝度値の差の絶対値和(SAD)や、輝度差の自乗和(SSD)など、一般的な画像間の照合処理が適用できる。
・画像位置(rx,ry)
・三次元位置(px,py,pz)
・三次元位置の誤差(err)
ステップS208で、照合部207は、要素e[j]のフラグを「1」に設定する。ステップS209で、照合部207は、登録済みリストから要素r[i]を削除する。また、照合部207は、登録済みリストの要素数Nrを1つデクリメントして更新する(Nr=Nr+1)。以上の処理を行うことで、照合部207は、照合処理を行い、照合された特徴点の情報をエッジリストに登録することができる。
位置算出部211は、照合部207で照合に成功した2時刻のエッジ点位置と移動体の挙動から三次元位置を算出する。車両挙動は、例えばカメラ20の移動量でもあり、車速や舵角などセンサ類から取得する。以下に、三次元位置の算出方法について述べる。
Ry:回転行列
Ty:並進移動ベクトル
xc(t)=Ry・(Xw(t)−Ty)
時刻(t−m)での移動体の基準座標系Xw(t−m)から、時刻tでの基準座標系Xw(t)への変換パラメータをRtm、Ttmとする。
Rtm:回転行列
Ttm:並進移動ベクトル
Xwt=Rtm・(Xw(t−m)−Ttm)
このとき、回転行列Rtmは、式(3)で表され(aは回転角)、並進移動ベクトルTtmは、式(4)で表される。
精度算出部215は、位置算出部211により算出された特徴点の三次元位置についての精度を算出する。
三次元位置及び三次元位置の誤差が算出された後は、次時刻で使用する特徴点の情報が登録される。
精度予測部217は、移動体の動き(挙動)から特徴点の将来の三次元位置の精度を予測する。移動体は、直進や旋回といった規則的な動きをするため、過去から現在までの移動体の動きから将来の動きを予測することが可能である。
分布判定部219は、三次元位置が算出できている特徴点群から物体を検出し、物体毎の特徴点の精度分布を算出する。これにより、精度の高い特徴点が占める割合が閾値以上である場合は、物体領域から精度の高い特徴点のみを選別することができる。
図20は、実施例1における初期ラベル値の付与処理の一例を示すフローチャートである。図20に示すステップS701で、分布判定部219は、エッジリスト(list_edge)のコピー(list_edge2)を作成する。
図22は、実施例1におけるラベル番号の整理処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すステップS801で、分布判定部219は、接続先リスト(list_jump)に未処理の要素があるか否かを判定する。未処理の要素があれば(ステップS801−YES)ステップS802に進み、未処理の要素がなければ(ステップS801−NO)処理が終了する。
次に、分布判定部219は、ラベル番号を整理した後に物体番号を付与して物体検出を行う。
図26は、実施例1における選別閾値の設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すステップS1001で、分布判定部219は、物体リスト(list_object)に未処理の要素があるか否かを判定する。未処理の要素があれば(ステップS1001−YES)ステップS1002に進み、未処理の要素がなければ(ステップS1001−NO)処理が終了する。
精度分布を基に、物体毎の選別閾値(t[i])を設定することができる。
選別部221は、精度予測部217、分布判定部219からの処理結果を用いて、形状生成に用いる特徴点を選別する。
生成部223は、選別部221で選別された特徴点、つまり、エッジリストのe[i]の出力(out)が「1」である特徴点を用いて物体形状を生成する。
次に、実施例2における画像処理システムについて説明する。実施例2における画像処理システムでは、物体形状の生成に使用する特徴点として、移動体からの距離に応じて制限を加える。
実施例2における画像処理システムの構成は、実施例1における構成(図6参照)と同様であるため、その説明を省略する。
図30は、実施例2における画像処理装置11の機能の一例を示すブロック図である。実施例2における画像処理装置11の機能において、実施例1における機能と同様のものは同じ符号を付す。以下では、実施例1と異なる機能を主に説明する。
次に、実施例2における距離算出部301及び選別部303の処理内容について詳しく説明する。
図32は、実施例2における物体毎の距離算出処理の一例を示すフローチャートである。図32に示すステップS1201で、距離算出部301は、物体リスト(list_object)に未処理の要素があるか否かを判定する。未処理の要素があれば(ステップS1201−YES)ステップS1202に進み、未処理の要素がなければ(ステップS1201−NO)処理が終了する。
選別部303は、精度予測部217、分布判定部219、距離算出部301からの処理結果を用いて、形状生成に用いる特徴点を選別する。
次に、実施例3における画像処理システムについて説明する。実施例3における画像処理システムでは、物体の特徴点と移動体との距離に応じて、選別処理を行うか否かを判定する。なお、実施例3における処理は、実施例1及び実施例2の両方に適用可能であるが、以下では、実施例1に適用する場合について説明する。
実施例3における画像処理システムの構成は、実施例1における構成(図6参照)と同様であるため、その説明を省略する。
図34は、実施例3における画像処理装置12の機能の一例を示すブロック図である。実施例2における画像処理装置12の機能において、実施例1における機能と同様のものは同じ符号を付す。以下では、実施例1と異なる機能を主に説明する。
なお、前述した実施例で説明した形状生成処理を含む画像処理を実現するためのプログラムを記録媒体に記録することで、実施例で説明した処理をコンピュータに実施させることができる。
(付記1)
移動体に設置されたカメラから画像を取得する画像取得部と、
前記画像から各特徴点を抽出する特徴点抽出部と、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行う照合部と、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出する位置算出部と、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出する精度算出部と、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点の精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定する分布判定部と、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別する選別部と、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する生成部と、
を備える画像処理装置。
(付記2)
前記移動体の動きに基づいて前記三次元位置の精度を予測する精度予測部をさらに備え、
前記選別部は、
前記精度予測部の予測結果に基づいて、選別対象の特徴点を判定する付記1記載の画像処理装置。
(付記3)
前記選別部は、
共通の閾値を用いて特徴点を選別し、選別されなかった特徴点であり、前記精度予測部により精度が現在よりも悪くなると予測された特徴点に対し、前記物体毎に設定された閾値を用いて選別する付記2記載の画像処理装置。
(付記4)
前記物体毎の特徴点に対し、前記移動体から距離が一番近い特徴点を求める距離算出部をさらに備え、
前記選別部は、
前記距離が一番近い特徴点から所定範囲内にある特徴点に対して選別処理を行う付記1乃至3いずれか一項に記載の画像処理装置。
(付記5)
前記三次元位置に基づいて、前記移動体から物体の特徴点までの距離が閾値以上であるか否かを判定する距離判定部をさらに備え、
前記距離判定部により閾値以下であると判定された特徴点に対し、前記精度算出部以降の後段の処理を行う付記1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。
(付記6)
移動体に設置されたカメラから画像を取得し、
前記画像から特徴点を抽出し、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行い、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出し、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出し、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定し、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別し、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する
処理をコンピュータが実行する画像処理方法。
(付記7)
移動体に設置されたカメラから画像を取得し、
前記画像から特徴点を抽出し、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行い、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出し、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出し、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定し、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別し、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
10、11、12 画像処理装置
20 カメラ
30 表示部
40 記録媒体
101 制御部
103 主記憶部
105 補助記憶部
201 画像取得部
203 特徴点抽出部
207 照合部
211 位置算出部
215 精度算出部
219 分布判定部
221 選別部
223 生成部
Claims (7)
- 移動体に設置されたカメラから画像を取得する画像取得部と、
前記画像から各特徴点を抽出する特徴点抽出部と、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行う照合部と、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出する位置算出部と、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出する精度算出部と、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点の精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定する分布判定部と、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別する選別部と、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する生成部と、
を備える画像処理装置。 - 前記移動体の動きに基づいて前記三次元位置の精度を予測する精度予測部をさらに備え、
前記選別部は、
前記精度予測部の予測結果に基づいて、選別対象の特徴点を判定する請求項1記載の画像処理装置。 - 前記選別部は、
共通の閾値を用いて特徴点を選別し、選別されなかった特徴点であり、前記精度予測部により精度が現在より悪くなると予測された特徴点に対し、前記物体毎に設定された閾値を用いて選別する請求項2記載の画像処理装置。 - 前記物体毎の特徴点に対し、前記移動体から距離が一番近い特徴点を求める距離算出部をさらに備え、
前記選別部は、
前記距離が一番近い特徴点から所定範囲内にある特徴点に対して選別処理を行う請求項1乃至3いずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記三次元位置に基づいて、前記移動体から物体までの距離が閾値以上であるか否かを判定する距離判定部をさらに備え、
前記距離判定部により閾値以下であると判定された特徴点に対し、前記精度算出部以降の後段の処理を行う請求項1乃至4いずれか一項に記載の画像処理装置。 - 移動体に設置されたカメラから画像を取得し、
前記画像から特徴点を抽出し、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行い、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出し、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出し、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定し、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別し、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する
処理をコンピュータが実行する画像処理方法。 - 移動体に設置されたカメラから画像を取得し、
前記画像から特徴点を抽出し、
異なる時刻で撮像された画像から抽出された各特徴点に対して照合処理を行い、
照合された特徴点の位置と、前記移動体の移動量とに基づいて三次元位置を算出し、
前記三次元位置の誤差を示す精度を算出し、
前記画像から物体を検出し、物体毎に生成した特徴点精度分布に基づいて、物体毎に閾値を設定し、
前記閾値よりも精度が高い特徴点を物体毎に選別し、
選別された特徴点を用いて物体形状を生成する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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