JP5982118B2 - マイクロダイヤフラムポンプ、その実装構造およびポンプ実装用基板 - Google Patents

マイクロダイヤフラムポンプ、その実装構造およびポンプ実装用基板 Download PDF

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Description

この発明は、ダイヤフラムで形成されるポンプ室に吸入弁および吐出弁を接続したマイクロダイヤフラムポンプと、これを基板に実装する実装構造と、ここに用いるポンプ実装用基板とに関するものである。
近年家庭用(戸建て住宅用)の分散型エネルギープラントとして燃料電池システムの普及と商業化が期待されている。この種の燃料電池では、燃料ガスや液体燃料、改質器に供給する水、改質器でできた水素などを燃料電池自体に供給するためのポンプが必要になる。また燃料から必要な水素(H2)を取り出す改質時に一酸化炭素(CO)が生成されるが、この一酸化炭素は電池触媒の性能に悪影響を及ぼすため、一酸化炭素濃度低減のため選択酸化用空気の流量制御も同時に求められる。さらに分析装置や医療関連(投薬、臨床試験など)では、気体や液体の微少量の供給が必要になる。さらに、電子機器の性能向上伴って発生する熱を放出し冷却するためのポンプも必要になる。
従来よりこのような用途に用いるマイクロポンプが種々提案されている。一般的なポンプとして、遠心式、容積回転式、容積往復式などが周知である。容積往復式は微少流量の吐出が可能で軽量精度が良いなどの特徴が有り、特にダイヤフラム式のものは小型化に適するから、体内にインプラント可能な医療機器、小型の分析機器や事務用機器などへの適用が行われている。
ここにダイヤフラム式のものでは、ポンプ室にダイヤフラムに対向するように吸入弁と吐出弁とを配設し、ダイヤフラムの他の面に貼り付けた圧電素子(ピエゾ素子)によりダイヤフラムを振動させてポンプ室の圧力を変化させ、流体を吸入弁からポンプ室に吸入し、吐出弁から吐出するものである。
特許文献1には、圧電素子で駆動するダイヤフラムを用いた圧電ポンプが開示されている。このポンプでは、圧電素子5を保持するアクチュエータユニット7に、吸入弁6a、吐出弁6bとダイヤフラム2を保持するポンプ接流ユニット1を装填し、ダイヤフラム2を両面テープまたはマジンクテープ(マジックテープ(登録商標))3によって、圧電素子5を被覆する弾性体エラストマモールド4に結合する。ここに吸入弁6a、吐出弁6bに接続される吸込み口8a、吐出口8bは、接流ユニット1から突出している。またここでは、圧電素子5を駆動するためのリード線11をケーシング9の側面に設け(第1図)、このリード線11を外部の電気駆動回路に接続するようにしている。
特許文献2には、ポンプ室25に吸入パイプ(管路)22a、22bを突出させ、これらのパイプにそれぞれ吸入弁23a、吐出弁23bを設けたものが示されている。またここには、ダイヤフラム板14とこれに固定した圧電素子12にリード線の一端を接続し、これらリード線の他端をポンプの外に設けた電圧制御部4に接続したものが示されている。
実用登録2542620号公報 特開2006−207436号公報
しかしこれらのポンプでは、通常パイプで形成される流体の供給通路と流出通路を接続する必要がある。特許文献1、2に示されたポンプでは、それぞれパイプ状に突出した吸込み口(あるいは吐出パイプ)、吐出口(あるいは吐出パイプ)を有するから、これらを外部の流体供給通路や流出通路に接続する必要がある。この作業を手作業で行う場合は、ポンプが小型化されることに伴ってますます細かな作業になり、能率が悪くなる。またポンプを小型化(あるいはマイクロ化)するとこれらの作業性が悪くなるため、ポンプの小型化には限界が生じるという問題があった。
また特許文献1、2のものでは、ポンプを基板などに固定すると共にリード線を電源に接続する必要があるため、ポンプの実装が面倒であった。この場合にリード線がポンプの外に配設されるために他の部品に接近したり接触する恐れもあった。さらにこのポンプには、前記のように吸入する流体の通路と、ポンプが吐出する流体の通路とを別々に接続する必要があり、その作業性が悪く実装能率が低くなる。このためポンプ自身は例え小型化できても実装性が悪いためにポンプを十分に小型化できず、その占有空間が大きくなり、このポンプを用いた装置の小型化が困難であるという問題もあった。
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、マイクロダイヤフラムポンプ(以下単にポンプともいう。)の実装を簡単にできて、その実装作業性、実装能率を向上させることができ、またポンプの占有空間を小さくして、その実装密度を上げることができ、このポンプを適用した装置の小型化に適するマイクロダイヤフラムポンプを提供することを第1の目的とする。またこのポンプの基板実装構造を提供することを第2の目的とする。さらにこのポンプの実装に用いる基板を提供することを第3の目的とする。
この発明によれば第1の目的は、吸入弁および吐出弁の一側に枠体を介して固定したダイヤフラムによって、前記吸入弁および吐出弁に対向するポンプ室を形成し、前記ダイヤフラムに固定した駆動素子によって前記ダイヤフラムを加振して流体を前記吸入弁から前記吐出弁に送出するマイクロダイヤフラムポンプであって、基板の表面に実装するポンプケースの基板取付面に前記吸入弁の吸入口と前記吐出弁の吐出口とが配設され、前記吸入弁の吸入口と前記吐出弁の吐出口とをこれらにそれぞれ対向して前記基板に設けた基板側流体供給口と基板側流体流出口とに気密に接続可能としたことを特徴とするマイクロダイヤフラムポンプ、により達成される。
第2の目的は、請求項1のマイクロダイヤフラムポンプの実装構造であって、ポンプ側吸入弁の吸入口と吐出口とが開口するポンプケースの基板取付面、前記吸入口および吐出口に対向する基板側流体供給口および基板側流体流出口とが形成された基板側の実装表面に重ねられ、前記ポンプ側の吸入口および吐出口基板側流体供給口および基板側流体流出口へ接続されていることを特徴とするマイクロダイヤフラムポンプの実装構造、により達成される。
第3の目的は、請求項1のマイクロダイヤフラムポンプを実装するための基板であって、前記基板は複数層の積層構造とされ、その内層板に流体の供給路と流出路とが画成され、これら供給路と流出路とを請求項1のマイクロダイヤフラムポンプの吸入口および吐出口に接続可能にしたことを特徴とするポンプ実装用基板、により達成される。
この発明は、ポンプケースの同一基板取付面(このポンプを基板に取り付ける面)に流体の吸入口と吐出口とが形成されているので、これらの吸入口、吐出口に対向するように基板側の流体供給口、流出口を形成した基板と組み合わせて、この基板にポンプケースを位置合わせして固定することによりこれらを接続できる。このため実装作業が単純になり作業性が良くこのポンプを用いた基板の製造能率が大幅に向上する。
また、ポンプは基板に位置合わせして固定すればよいので、実装時に細かいパイプの接続作業などが不要になり、ポンプを小型化(マイクロ化)しても実装作業性が悪くなることがない。このためポンプを十分に小さくでき、ポンプの占有空間を小さくできる。この結果基板実装密度を大幅に高くすることができ、これを用いた装置の著しい小型が可能になる。
請求項8の発明によれば、このマイクロダイヤフラムポンプに最適な実装構造が得られる。また請求項11の発明によれば、このポンプを実装するために用いるポンプ実装用基板が得られる。
本発明の一実施例であるマイクロダイヤフラムポンプの外観を示す斜視図 同じくマイクロダイヤフラムポンプの底面を示す斜視図 同じくポンプの積層構造を示すための分解斜視図 ポンプの積層構造を示すための拡大側断面図 同じくポンプの内層に電極を有する実施例を示す斜視図 図5におけるVI−VI線断面図 図5の実施例における実装構造を示す分解斜視図 スナップフィット方式で実装するためのポンプの斜視図 この方式のポンプで係合爪の形成方法を示す斜視図 係合爪を形成した多数の金属薄板の部品取り図 係合爪の使用状態を示す図 スナップフィット方式用爪の他の実施例を示すポンプの斜視図 基板の実施例の分解斜視図 基板の他の実施例を示す分解斜視図 電子回路部品とポンプとを実装した基板を示す斜視図
ポンプケースの同一取付面には吸入弁の吸入口および吐出弁の吐出口をそれぞれ囲むガスケットを保持しておけば、前記吸入弁の吸入口および吐出弁の吐出口を基板側に設けた基板側流体供給口および基板側流体流出口に接続する際に、前記ガスケットがこれら接続部を囲んで挟持されることになるから接続部の気密性・液密性が向上し、流体の漏れを確実に防ぐことが可能になる(請求項2)。
ポンプケースの吸入口および吐出口と同一の基板取付面あるいはこの基板取付面に臨む(近接する)ように、駆動素子駆動用のポンプ側電極設けられ、このポンプ側電極を前記ポンプ側電極に対向・対応するように基板に設けた基板側電気回路パターンに接続可能とすれば、駆動素子駆動用のリード線をポンプの外に配線する必要が無くなる。また電気接続をポンプの実装時に流体の供給通路および流出通路の接続と同時に行うことができる(請求項3)。このため実装作業が簡単になり、リード線が外に出ないからポンプの占有面積を小さくできる。
ポンプ側電極は、ポンプケース内を通る内部回路によって駆動素子に接続すれば、これらの接続回路が小さくなり、ポンプの小型化と実装性がさらに向上する(請求項4)。この場合にポンプ側電極をポンプケース下面(取付面)に突出した突極(バンプ)として、基板側の電気回路パターン(パッド、ランドなど)に接続可能とすれば、実装空間は一層小さくなる。
このポンプ側電極は、他の構造であってもよい。例えばICなどのリード形状を流用して、ポンプケースの側面から取付面に向かって下降した後外側に伸びるガルウィング型、側面から下面(取付面)に巻き込むように折曲するJリード型などが可能である。あるいは表面実装型チップ抵抗器などのチップ型電子部品で用いる電極構造、たとえばポンプケースの側面から取付面にかけて焼結金属や埋め込み金属などで形成した電極などが考えられる。これらの場合にポンプ側電極と基板側電気回路パターン(パッド、ランドなど)との接続には、ハンダを用いることができ、ハンダの溶融にはレーザービーム加熱や、高周波加熱などが利用できる。なおポンプの耐熱温度などに問題がなければ、リフローハンダ付けを用いることもできる。
ガスケットはポンプの吸入口および吐出口を囲む熱硬化されたエラストマー形成することができる(請求項5)。ポンプケースには、このポンプケースを基板に実装した状態で基板に設けた係合部に係合可能な弾性を有する係合爪を設ければ、ポンプの実装は一層簡単に行える(請求項6)。この係合爪の係合は、スナップアクションによる係合方式、スナップフィット方式ともいうものである。
この場合に用いる係合爪は、ポンプケースの上面(基板取付面と反対の面)に積層され固着された金属薄板(ブランク)の一部に設けた突出部を取り付け面側に折曲されたものとし、これを基板側の係合孔などに係合させる構造とすることができる(請求項7)。この場合には、係合爪を形成した金属薄板を放熱板として機能させ、ポンプの耐熱性を向上させることも可能である。

本発明の実装構造においては、ポンプケースの基板取付面に臨む駆動素子駆動用のポンプ側電極を設け、この電極をポンプ実装時に基板側の電気回路パターンに接続可能にすれば、ポンプの実装は一層簡単に行える(請求項9)。ポンプは基板に仮止めしてから、電極と回路パターンとをハンダで接続することができる(請求項10)。ポンプの仮止めには、紫外線硬化型の樹脂などが使用できる。またハンダ付けは、前記したようにレーザービーム加熱や、高周波加熱、あるいはポンプの耐熱温度以下であればリフローソルダリングも可能である。
本発明の基板においては、基板の異なる内層板に互いに交叉しないように流体の供給流路と流出流路とを画成しておくのがよい(請求項12)。この場合には、基板内の流路の設計自由度が大きくなり、特にこの基板に電子部品を実装する場合に電子部品の内層回路などとの干渉を避けるのに都合がよい。
この基板には複数のマイクロポンプを実装可能にすることもできる(請求項13)。この場合には、複数のポンプの吐出口を集合させて全体の吐出量を増やすことができる。またそれぞれの流体の種類を変えておき、これら吐出流体を混合して流体の混合比を変化させることもできる。基板には電子回路が実装可能としておき、この基板に実装されたマイクロダイヤフラムポンプは前記基板の内層に形成された冷却液循環通路を介して前記電子回路に冷却液を循環させるようにしても良い(請求項14)。
図1〜4において、符号10は本発明の一実施例であるマイクロダイヤフラムポンプである。このポンプ10は、複数のステンレスの金属薄板と枠体とを多層化接合、すなわち金属薄板などを位置合わせして積層し、接合したものであり、一辺が約7〜10mmの四角形である。このポンプ10の構造は、同一出願人による特許出願2010−130304号に説明されている通りであるからここでは詳細な説明はしないが、本発明を理解するため必要に応じてこの既出願を参考にすることができるのは勿論である。
12は弁板シートであり、図3、4に示すように、例えば厚さ0.01mm(10ミクロン)のステンレス薄板に弁板14と流路開口16とをエッチングやプレス打ち抜きにより形成したものである。ここに弁板14は、流路開口16とほぼ同径の開口から内径側に折曲しながら伸びる支持腕に保持されて上下動可能である。
図3、4において18は弁座シートであり、例えば厚さが0.05mmのステンレス薄板に、弁座20と弁ストッパ22とをエッチングやプレス打ち抜きにより形成したものである。弁ストッパ22は、環状部22aと、この環状部22aの周囲に周方向に分割された3つの流路22bとを有する(図4)。この環状部22aは、後記するようにポンプ10を組み立てた状態で弁板14を介して弁座20に対向するものである。
このように加工された弁板シート12と弁座シート18とは二枚ずつ準備され、弁板シート12,12を図3、4に示すように重ね、その両側に弁座シート18,18を重ねて多層化接合する。例えば拡散接合(真空中で加熱・加圧して接合)する。なおこの時弁板シート12,12は、図3から明らかなように、左右を逆にして(180度回転して)かつ裏返して重ねる。このため弁板シート12の弁板14と流路開口16は、弁板シート12の左右を逆にしたり裏返した時に弁座シート18の弁座20,弁ストッパ22と同心に重なる位置に形成する。この結果この積層体(予備積層体)24には、図4に示す吸入弁26と吐出弁28とが形成される。
図3、4で、符号32はベース板である。このベース板32は、例えば厚さ0.4mmのステンレス板であって、吸入弁26の弁座20に対向する吸入口となる流路32aと、吐出弁28の弁ストッパ22(流路22b)に対向する吐出口となる流路32bとが形成されている(図4)。これらの流路32a、32bが吸入弁26および吐出弁28に連通するように前記ベース板32は予備積層体24の下面に積層される。
34は第1の枠体であり、ベース板30と外形が同じで、例えば厚さが0.005mmの4枚のステンレス薄板34a〜dを積層して約0.02mmの厚さにしたものである。なおステンレス薄板34a〜dは非常に薄いので金属箔状のものであってもよい。各ステンレス薄板34a〜dには、それぞれ開口径が異なる円形の開口がエッチングまたは打ち抜きなどで形成され、各開口の直径は、後記ダイヤフラム36が後記ポンプ室40側に湾曲する時の曲面形状に段階的に接近するように設定されている。なおこれらの開口は吸入弁26と吐出弁28の周囲を囲んでいる。また図3では、作図上の都合から各薄板34a〜dの開口がほぼ同一径に描かれているが、実際には図4に示すように段階的に(階段状に)変化している。
このように第1の枠体34を開口径が異なる金属薄板を積層した構造にしたのは、ポンプ室40内のデッドスペースを少なくして、ポンプの圧縮比を増大させるためである。圧縮比を増大させることにより、流体に混入した気泡がポンプ室に入ってポンプが流体を吐出できなくなるのを防ぎ(自吸性向上)、気泡混入による吐出量の減少などの不都合発生を防止できる特性(気泡耐性)を向上させることができるからである。
36はダイヤフラムであり、例えば厚さ0.05mmのステンレス薄板である。これもベース板32と外形が同じである。38は第2の枠体であり、例えば厚さ0.04mmのステンレス薄板である。この第2の枠体38は外形がベース板32と同一である。
前記予備積層体24には、下面にベース板32が、上面に枠体34とダイヤフラム36と第2の枠体38とが順次重ねられ、加圧しながら多層化接合される。例えば拡散接合される。この結果ダイヤフラム36とこれに対向する上方の弁座シート18との間にダイヤフラム室(圧力室)40が形成される。
以上のようにして多数の金属薄板の多層化接合がなされると、次に第2の枠体38の上方からダイヤフラム36にシート状の駆動素子、例えば圧電素子であるPZT42が接着シート44によって貼着される。このPZT42は分極前のものであればこれを電界中に入れて分極する。このPZT42の電極に接続される配線は上方に導かれて、図示しない駆動回路に接続される。
この実施例は、ベース板32の流路32a、32bをそれぞれ流体の供給路と吐出路(共に図示せず)に接続し、PZT42の駆動回路を作動させて用いる。PZT42の作動によってダイヤフラム36が上下に振動し、この振動によってポンプ室40の容積が変化する。この振動によってポンプ室40が負圧になる時には吸入弁26の弁板14が弁座20から離れて吸入弁26が開き、吐出弁28の弁板14は弁座20に当たって吐出弁28が閉じる。この結果吸入弁26から新しく流体が吸入される。ダイヤフラム36がポンプ室40を加圧する時には、吸入弁26が閉じ、吐出弁28が開き、流体はポンプ室40から吐出弁28を通して吐出される。
前記ベース板32の下面には、ガスケット44が取り付けられている。このガスケット44は図2、3に示すように前記ベース板32の流路32a、32bを囲むように略8字型に形成されている。例えば未硬化エラストマーを適宜の方法(例えばスクリーン印刷など)で流路32a、32bを囲むように供給し、加熱により適切な弾性を有する状態に硬化させることにより形成できる。
このように形成されたポンプ10は、図4に示す基板46に実装される。すなわちポンプ10は、ベース板32に開口する通路(吸入口)32a、通路(吐出口)32bを、基板46に形成した基板側流体供給路48と基板側流体流出路50の開口に位置合わせして押圧し、連通させる。ここにポンプ10のベース板32は後記するスナップフィット方式や図示しない接着剤などで基板46に固定される。
この時ベース板32の下面に設けたガスケット44が、基板46の基板側流体供給路48と基板側流体流出口50の開口を囲むように形成した凹部52と、ベース板32の下面との間に挟持される。この結果ベース板32と基板46の間から流体が外へ漏れ出るのが防止される。
図5〜7に示す実施例は、ポンプ10Aのポンプケースを上下に貫通する内部回路60の下端を圧電素子駆動用の電極62としたものである。なおこれらの図では前記実施例1と同一部分に同一符号を付したのでその説明は繰り返さない。
前記ポンプケースは、平面視正方形であり、ダイヤフラム36の上面には円形の開口を有する第2の枠体38が積層されている。内部回路60は、図5に示すように第2の枠体38の円形の開口より外側の隅に形成され、図6に示すように、ポンプケースを上下に貫通する円形の貫通孔の内面に形成した絶縁層64と、この絶縁層64の内側に充填あるいは挿入された導電材66とで構成される。
この導電材66の下面が電極62となっている。この導電材66の上面には、接続リード線68の一端がハンダ付けされ、その他端はダイヤフラム36に接着した圧電素子42の接続端子に接続されている。
このポンプ10Aは、図7に示す基板46Aに搭載される。このポンプ10Aの下面には、図4に示した吸入弁26と吐出弁28(図7には図示せず)が開口し、基板46Aにはこれら吸入弁26と吐出弁28に対向する基板側流体供給路48Aと基板側流体流出路50Aとが開口している。これらの供給路48Aと流出路50Aの開口を囲む長円形の凹部52Aには、前記実施例1で説明したガスケット(図示せず)が進入可能である。
またポンプ10Aを基板46Aに位置合わせして搭載した状態では、内部回路60の下端はこの基板46Aに形成した電気回路パターンの一部であるハンダバンプなどの基板側電極70に接続される。またポンプケースは金属薄板の積層体であり、金属薄板を拡散接合した場合にはポンプケースは導電性を有するから、圧電素子42のアース側はこのポンプケースに接続してポンプケースの下面をアース側とし、この下面を基板46Aに突設したハンダバンプなどの基板側電極72に接続すればよい。
ここにこれらの基板側電極70、72は、基板48Aに形成した回路パターン74などによって、ポンプ10Aと干渉しないように基板46Aの上面に設けた外部接続用パッド(ランド)76、78に接続されている。これらの外部接続用パッド76、78は図示しない駆動回路に接続され、ポンプ10Aがこの駆動回路により制御されるものである。
図8〜11は、ポンプ10Cをスナップフィット方式(スナップアクション方式)で基板46Cに実装できるようにした実施例を示す。このポンプ10Cは、前記図1〜4で説明したポンプ10の上面に図9に示す金属薄板80を積層固定し、この金属薄板80の外側へ突出した部分を下方に折曲して係合爪84としたものである。
すなわち、この金属薄板80は、ダイヤフラムの駆動用圧電素子42の上方を円形に開口し、四隅をポンプ10Cの側面から外側へ突出させたものである。これらの突出部82をポンプ10Cの側面に沿って下方へ折曲し、その先端(下端)をさらにポンプ10Cの下面側に折曲して係合爪84としたものである。
この金属薄板80は、例えば図10に示すように一枚の金属薄板素材86に多数部品取りするようにプレス加工(あるいはエッチング加工)し、その中から適宜の1つを分離して用いることができる。この図10で(A)は金属薄板80を分離する前の金属薄板素材86を示し、(B)はその一部領域の拡大図である。なおこの金属薄板素材86の状態でそれぞれの金属薄板80にポンプ10Cを固定してからそれぞれを分離し、突出部82を折曲して係合爪84するようにすれば、作業性が良く製造能率が向上する。
この実施例は、図11に示す基板46Cにスナップアクション方式により実装可能である。そのためこの基板46Cには、係合爪84が係合するための係合部88を形成しておくものである。
図12は係合爪の他の実施例を示し、この実施例では、ポンプ10Dに金属薄板80Dを積層し、この金属薄板80Dに4つの係合爪84Dを形成したものであるが、前記実施例3(図8〜11)と異なるのは、係合爪84Dをポンプ10dの各辺の中央に位置させた点である。
なおこの実施例では、ポンプ10Dとして図5〜7に示した電極をポンプケースに設けたものを用いている。このため金属薄板80Dには、この電極となる内部回路60の上面を露出するための開口90を設けている。この開口90に内部回路60と圧電素子42(図示せず)とを接続するリード線を臨ませて、リード線と金属薄板80Dとの接触を防いでいる。
図13はこのポンプ10を搭載するための基板46の実施例を示す。この基板46Eは1枚の内層板46aを上下の外層板46b、46cで挟んで積層したものである。ここに上の外層板46bには、ポンプ10の吸入弁26の吸入口32aと吐出弁28の吐出口32bに対向する小口92、94が形成され、これらの小口92、94に連通する流路(供給路)48、流路(流出路)50が中間の内層板46aに形成されている。
このため基板46Eには、ポンプ10から離れた位置に流路(基板側流体供給口)48、(基板側流体流出口)50を開口させることができ、流体の供給、流出用の接続部を実装に都合が良い位置に配置でき、ポンプ10自身を十分に小型化してもその実装作業性が悪くなることを防ぐことができる。
図14は、基板46の他の実施例を示す。この基板46Fは、複数のポンプ10を実装可能にすると共に、各ポンプ10の吸入弁26と吐出弁28にそれぞれ連通する流路48と50とを互いに交差することなく(合流することなく)内層に形成するものである。
すなわち上層板46iに各ポンプ10の吸入弁26と吐出弁28に対応する小口92、94を形成し、その下の内層板46iiに各吸入弁26が連通する流路48を形成し、その下の内層板46iiiに各吐出弁28が連通する流路50を形成した。そして下層板46ivを重ねて接合したものである。この実施例によれば、複数のポンプ10を用いて吐出流量を増やすことができる。
図15は本発明のポンプ10を用いて基板に実装した電子部品に冷媒を循環させ、電子部品を冷却する実施例を示す。図15(A)は基板49Gの外観斜視図、図15(B)はその内部に形成した冷媒(冷却液)流路を示す斜視図である。この図15で基板46GにはIC92や、他の電子部品が実装され、これらの電子部品は基板46Gに形成した公知の電子回路パターンによって接続されている。なおこのIC92は放熱板92Aに取り付けられ、放熱板92Aには冷却液の流路が形成されている。
この基板46Gにはポンプ10が搭載され、このポンプ10の吸入口および吐出口はこの基板46Gの内層に形成した流路94、96によって放熱板92Aの冷却液流路に接続されている。これらの流路には冷却液が循環し,IC92が能率よく冷却される。なおこの冷却液は他の電子部品の冷却に用いてもよい。図15には多数の電子部品に冷却液を循環させるための流路が簡略化して記載されている。
10、10B、10C、10D マイクロダイヤフラムポンプ(ポンプ)
20 弁座
26 吸入弁
28 吐出弁
32a 流路(吸入口)
32b 流路(吐出口)
34 枠体
34a〜34d 薄板(金属薄板)
36 ダイヤフラム
40 ポンプ室
42 駆動素子(圧電素子、ピエゾ素子、PZT)
44 ガスケット
46、46A、46C〜46G 基板
48、48A 基板側流体供給路
50、50A 基板側流体流出路
60 内部回路
62 電極
80 金属薄板
84 係合爪
88 係合部
92 IC
92A 放熱板
94、96 冷却液の流路

Claims (14)

  1. 吸入弁および吐出弁の一側に枠体を介して固定したダイヤフラムによって、前記吸入弁および吐出弁に対向するポンプ室を形成し、前記ダイヤフラムに固定した駆動素子によって前記ダイヤフラムを加振して流体を前記吸入弁から前記吐出弁に送出するマイクロダイヤフラムポンプであって、
    基板の表面に実装するポンプケースの基板取付面に前記吸入弁の吸入口と前記吐出弁の吐出口とが配設され、前記吸入弁の吸入口と前記吐出弁の吐出口とをこれらにそれぞれ対向して前記基板に設けた基板側流体供給口と基板側流体流出口とに気密に接続可能としたことを特徴とするマイクロダイヤフラムポンプ。
  2. ポンプケースの基板取付面には吸入弁の吸入口および吐出弁の吐出口をそれぞれ囲むガスケットが保持され、前記吸入弁の吸入口および吐出弁の吐出口と基板側に設けた基板側流体供給口および基板側流体流出口との接続部を前記ガスケットで囲んで接続可能である請求項1のマイクロダイヤフラムポンプ。
  3. 駆動素子駆動用のポンプ側電極が、吸入弁の吸入口と吐出弁の吐出口が開口するポンプケースの基板取付面に臨むように配設され、前記ポンプ側電極に対向する基板側電気回路パターンが形成された基板に、前記ポンプケースの前記基板取付面実装可能である請求項1のマイクロダイヤフラムポンプ。
  4. ポンプ側電極はポンプケース内に形成された内部回路により駆動素子に接続されている請求項1のマイクロダイヤフラムポンプ。
  5. ポンプの吸入口および吐出口を囲むガスケットは熱硬化されたエラストマー形成されている請求項2のマイクロダイヤフラムポンプ。
  6. ポンプケースには、このポンプケースを基板に実装した状態で基板に設けた係合部に係合可能な弾性を有する係合爪が設けられている請求項1のマイクロダイヤフラムポンプ。
  7. 係合爪はポンプケースの取付面と反対の面に積層され固着された金属薄板の突出部取付面側に向かって折曲されたものである請求項6のマイクロダイヤフラムポンプ。
  8. 請求項1のマイクロダイヤフラムポンプの実装構造であって、
    ポンプ側吸入弁の吸入口と吐出口とが開口するポンプケースの基板取付面、前記吸入口および吐出口に対向する基板側流体供給口および基板側流体流出口とが形成された基板側の実装表面に実装され、前記ポンプ側の吸入口および吐出口基板側流体供給口および基板側流体流出口へ接続されていることを特徴とするマイクロダイヤフラムポンプの実装構造。
  9. マイクロダイヤフラムポンプは、ポンプ側吸入弁の吸入口と吐出口とが開口するポンプケースの基板取付面に駆動素子駆動用のポンプ側電極を備え、前記ポンプ側の基板取付面、前記ポンプ側電極に対向する電気回路パターンが形成された基板側のポンプ実装表面に実装され、前記ポンプ側の吸入口と吐出口とポンプ側電極と基板側流体供給口と基板側流体流出口と電気回路パターンとにそれぞれ接続されている請求項8のマイクロダイヤフラムポンプの実装構造。
  10. ポンプ側電極と電気回路パターンとがハンダ接続されている請求項9のマイクロダイヤフラムポンプの実装構造。
  11. 請求項1のマイクロダイヤフラムポンプを実装するための基板であって、前記基板は複数層の積層構造とされ、その内層板に流体の供給路と流出路とが画成され、これら供給路と流出路とを請求項1のマイクロダイヤフラムポンプの吸入口と吐出口にそれぞれ接続可能にしたことを特徴とするポンプ実装用基板。
  12. 基板の異なる内層板に互いに交叉しないように流体の供給路と流出路とが画成されている請求項11のポンプ実装用基板。
  13. 複数のマイクロダイヤフラムポンプを実装可能とし、各マイクロダイヤフラムポンプの吸入口と吐出口にそれぞれ接続される供給路と流出路とが内層に形成されている請求項11または12のポンプ実装用基板。
  14. 基板には電子回路が実装可能であり、この基板に実装されたマイクロダイヤフラムポンプは前記基板の内層に形成された冷却液循環通路を介して前記電子回路に冷却液を循環させる請求項11のポンプ実装用基板。
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