JP5981395B2 - ヒートポンプ熱源機 - Google Patents

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Description

本発明は、暖冷房システム等に装備されるヒートポンプ熱源機に関する。
暖房システムに装備されるヒートポンプ熱源機が知られている(例:特許文献1)。また、地中熱を熱源とするヒートポンプ熱源機が知られている(例:特許文献2)。
特許文献1のヒートポンプ熱源機では、ヒートポンプ部が、圧縮機により冷媒を採熱側及び負荷側の熱交換器間に循環させて、熱交換器間の熱移動を行うとともに、負荷側循環ポンプが負荷側循環通路において負荷側熱媒体を循環させている(特許文献1/図1)。該ヒートポンプ熱源機は、また、負荷側において、熱交換器から出た往き側の熱媒体温度と熱交換器に戻る戻り側の熱媒体温度との差(=往き側の熱媒体温度−戻り側の熱媒体温度)を検出する。そして、差が上限を上回るときは、負荷側循環ポンプの回転速度を上昇させ、差が下限を下回るときは、負荷側循環ポンプの回転速度を下降させる(特許文献1/図3)。
特許文献1のヒートポンプ熱源機は、さらに、負荷側熱媒体について、往き側の熱媒体温度と所定の対比温度との差に基づいてヒートポンプ部の圧縮機の回転速度を制御している(特許文献1/図4)。
また、特許文献2のヒートポンプ熱源機は、採熱側循環ポンプにより採熱側熱媒体を循環させるとともに、採熱側熱媒体の往き側温度が上り勾配にあるか下り勾配にあるかを検出する。そして、上り勾配であれば、採熱側循環ポンプの回転速度を下降させ、下り勾配であれば、採熱側循環ポンプの回転速度を上昇させている(特許文献2/図2)。
ここで、ヒートポンプ熱源機は、任意の時刻に生じる負荷の変化に対処して、ヒートポンプ部の圧縮機の回転速度を各時点の負荷に応じて制御して、負荷側への熱の供給流量を制御することが望まれる。このため、従来のヒートポンプ熱源機では、負荷側循環ポンプを、ヒートポンプ部の圧縮機の作動及び停止に関係なく常時作動させて、負荷側循環通路に負荷側熱媒体を循環させるとともに、該負荷側熱媒体の往き側の熱媒体の温度から各時点の負荷を検出するようになっている。
特開2012−233605号公報 特開2010−249468号公報
空調端末の熱負荷(空調端末の設置された室内を所定の温度に保つときに必要となる熱量(顕熱負荷)、及び水分(潜熱負荷)の総量)は、該空調端末が配設されている室内の広さ、室温及び外気温等により変化する。例えば広い部屋に配設された空調端末の熱負荷は、狭い部屋に配設された空調端末の熱負荷より大きくなる。また、暖房時の場合、空調端末の熱負荷は、外気温が低いほど大きくなる。
空調端末の熱負荷が小さければ、ヒートポンプ熱源機から空調端末への熱供給流量が少なくても、部屋の温度を所望温度に維持することができる。したがって、空調端末の熱負荷を検出して、熱負荷に応じて熱負荷供給流量を少なくして、節電を達成することが望ましい。
特許文献1のヒートポンプ熱源機では、負荷側熱媒体について往き側温度と戻り側温度との差を検出し、差が小さい場合は、負荷側循環ポンプの回転速度を下降させて、差が増大するようにして、ヒートポンプ熱源機のヒートポンプ効率を増大させている。しかしながら、負荷側熱媒体について往き側温度と戻り側温度との差は、各時点の空調端末の熱出力によって決まるものであり、空調端末の熱負荷とは無関係である。
特許文献2のヒートポンプ熱源機は、採熱側熱媒体の往き側温度が上り勾配であるか下り勾配であるかを判断する。採熱側熱媒体の往き側温度が上り勾配であるか下り勾配であるかは、採熱流量としての入力熱流量と、空調端末に供給する出力熱流量とに関係するものであり、空調タンクの熱負荷とは無関係である。すなわち、採熱側熱媒体の往き側温度は、出力熱流量>入力熱流量であれば、下り勾配になり、逆に、出力熱流量<入力熱流量であれば、上り勾配になる。
また、空調端末の熱負荷を検出するために、外気温度センサや各部屋の室温センサを追加装備したり、それらセンサとヒートポンプ熱源機の制御部との間に配線を設けることは、コスト増大の原因になる。
本発明の目的は、センサの追加装備を省略して、空調端末への熱負荷に応じた熱(暖房時の放熱及び冷房時の吸熱の両方を含む)の供給を確保しつつ、節電を達成することができるヒートポンプ熱源機を提供することである。
本発明のヒートポンプ熱源機は、採熱側熱媒体が循環する採熱側循環通路と、負荷側熱媒体が空調端末を通って循環する負荷側循環通路と、前記採熱側循環通路に配設された採熱側熱交換器と、前記負荷側循環通路に配設された負荷側熱交換器と、前記採熱側熱交換器と前記負荷側熱交換器との間で冷媒の循環による熱移動を行うヒートポンプ部と、前記ヒートポンプ部に配備され、前記ヒートポンプ部における前記冷媒の循環を行う圧縮機と、前記負荷側循環通路に配設されて前記負荷側熱媒体を循環させる負荷側循環ポンプと、前記負荷側循環通路に配設されて前記空調端末へ向かう往き側熱媒体の温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器による検出温度がユーザによる指定温度に接近するように、前記圧縮機を作動及び停止させる圧縮機制御部と、前記圧縮機の作動の開始から終了までの連続作動時間を測定する時間測定部と、前記圧縮機制御部による前記圧縮機の作動及び停止の制御期間中は前記負荷側循環ポンプを作動し続けるとともに、前記負荷側循環ポンプが第1回転速度で回転している場合に前記時間測定部が測定した連続作動時間が所定の基準時間未満であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度より低い第2回転速度に切替え、前記負荷側循環ポンプが前記第2回転速度で回転している場合に前記連続作動時間が前記基準時間以上であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度に切替えるポンプ制御部とを備え、前記ポンプ制御部は、前記圧縮機の停止期間における前記第1回転速度を、前記圧縮機の作動期間における前記第1回転速度より低く設定するとともに、前記圧縮機の停止期間における前記第2回転速度を、前記圧縮機の作動期間における前記第2回転速度より低く設定することを特徴とする。
本発明によれば、負荷側循環ポンプが第1回転速度で回転している場合に時間測定部が測定した連続作動時間が所定の基準時間未満であるときは、負荷側循環ポンプの回転速度を第1回転速度より低い第2回転速度に切替える。
圧縮機の連続作動時間は、ヒートポンプ熱源機が負荷側熱媒体の循環により熱を供給する空調端末の熱負荷の大きさが大きいほど、長くなる。したがって、空調端末の熱負荷が小さいときの負荷側循環ポンプの回転速度を低くすることにより、負荷側循環ポンプの消費電力を下降させ、これにより、ヒートポンプ熱源機の節電を図ることができる。
また、空調端末の熱負荷が小さいときは、ヒートポンプ熱源機が空調端末に供給する熱流量も小さくて済むので、負荷側循環ポンプの回転速度を第2回転速度に下降させても、空調端末への熱負荷に応じた熱の供給を確保することができる。
さらに、圧縮機の連続作動時間により熱負荷を検出することにより、空調端末の熱負荷を検出するためのセンサの追加装備を省略することができる。
本発明によれば、空調端末の熱負荷が減少後に増大したときには、負荷側循環ポンプの回転速度が第1回転速度に復帰し、ヒートポンプ熱源機から空調端末に供給する熱流量を復帰させることができる。
本発明によれば、圧縮機の停止期間では、負荷側熱媒体は負荷側熱交換器からの熱を受け取ることはないので、負荷側循環ポンプの回転速度を十分に下げて、負荷側循環ポンプの節電を図ることができる。
本発明において、ユーザの選択操作に応じて通常モードと該通常モードよりも節電運転となる節電モードとを切替えるモード切替部を備え、前記ポンプ制御部は、前記通常モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度以上の通常回転速度に固定し、前記節電モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度について前記第1回転速度又は前記第2回転速度への切替を実施することが好ましい。
この構成によれば、ユーザは、負荷側循環ポンプを通常回転速度で作動させて、負荷が大きいときの熱供給流量を保証できる通常モードと、負荷側循環ポンプの回転速度を熱負荷に応じて制御して、節電を図る節電モードを選択することができる。
本発明の別のヒートポンプ熱源機は、採熱側熱媒体が循環する採熱側循環通路と、負荷側熱媒体が空調端末を通って循環する負荷側循環通路と、前記採熱側循環通路に配設された採熱側熱交換器と、前記負荷側循環通路に配設された負荷側熱交換器と、前記採熱側熱交換器と前記負荷側熱交換器との間で冷媒の循環による熱移動を行うヒートポンプ部と、前記ヒートポンプ部に配備され、前記ヒートポンプ部における前記冷媒の循環を行う圧縮機と、前記負荷側循環通路に配設されて前記負荷側熱媒体を循環させる負荷側循環ポンプと、前記負荷側循環通路に配設されて前記空調端末へ向かう往き側熱媒体の温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器による検出温度がユーザによる指定温度に接近するように、前記圧縮機を作動及び停止させる圧縮機制御部と、前記圧縮機の作動の開始から終了までの連続作動時間を測定する時間測定部と、前記圧縮機制御部による前記圧縮機の作動及び停止の制御期間中は前記負荷側循環ポンプを作動し続けるとともに、前記負荷側循環ポンプが第1回転速度で回転している場合に前記時間測定部が測定した連続作動時間が所定の基準時間未満であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度より低い第2回転速度に切替え、前記負荷側循環ポンプが前記第2回転速度で回転している場合に前記連続作動時間が前記基準時間以上であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度に切替えるポンプ制御部と、ユーザの選択操作に応じて通常モードと該通常モードよりも節電運転となる節電モードとを切替えるモード切替部とを備え、前記ポンプ制御部は、前記通常モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度以上の通常回転速度に固定し、前記節電モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度について前記第1回転速度又は前記第2回転速度への切替を実施することを特徴とする。
ヒートポンプ式冷暖房システム全体の構成図。 ヒートポンプ熱源機の詳細図。 ポンプ循環ポンプ制御ルーチンのフローチャート。
図1を参照して、本発明のヒートポンプ熱源機を備えたヒートポンプ式冷暖房システム1の一例を概略的に説明する。図1は、ヒートポンプ式冷暖房システム1が一般家庭に使用される例を示している。
ヒートポンプ式冷暖房システム1は、室外に配備されるヒートポンプ熱源機2と、各部屋5(部屋5a,5bを区別しない場合は、「部屋5」という)に配備されたファンコイルユニット6及び床暖房パネル8とを備える。ファンコイルユニット6は冷暖房両用の空調端末、床暖房パネル8は暖房専用の空調端末となっている。
ヒートポンプ熱源機2は、ヒートポンプリモコン3からのユーザ操作により操作される。ファンコイルユニット6は、ワイヤレス式の専用リモコン7からのユーザ操作により操作される。各床暖房パネル8は、各部屋5の壁に取付けられている床暖房コントローラ9からのユーザ操作により操作される。
往き管路15は、ヒートポンプ熱源機2とヘッダ11とを接続し、ヒートポンプ熱源機2からヘッダ11へ水を負荷側の往き側熱媒体として導く。戻り管路16は、ヒートポンプ熱源機2とヘッダ12とを接続し、ヘッダ12からヒートポンプ熱源機2へ水を負荷側の戻り側熱媒体として導く。
ヘッダ11は、往き管路15に共通に接続されている複数の分岐口を備え、各分岐口は、各部屋5のファンコイルユニット6又は床暖房パネル8の機器の熱媒体流入口に個々に接続されている。熱動弁19は、ヘッダ11の各分岐口に配備され、各分岐口の開閉を制御する。
ヘッダ12は、戻り管路16に共通に接続されている複数の分岐口を備え、各分岐口は、各部屋5のファンコイルユニット6又は床暖房パネル8の機器の熱媒体流出口に個々に接続されている。ヘッダ12において、各部屋5の床暖房パネル8に接続されている分岐口には、サーミスタ20が配備され、各床暖房パネル8から戻る水の温度を検出する。ファンコイルユニット6に対応するサーミスタは、ヘッダ12ではなく、ファンコイルユニット6の本体内部に配備される。
ファンコイルユニット6の本体内のコントローラ(図示せず)は、本体内のサーミスタが検出する室温が、ユーザが専用リモコン7を介して指定したユーザ指定温度になるように、本体内の送風機の回転速度とヘッダ11の熱動弁19の開閉とを制御する。床暖房パネル8の床暖房コントローラ9は、サーミスタ20が検出する温度が、ユーザが床暖房コントローラ9において指定したユーザ指定温度になるように、ヘッダ11の熱動弁19の開閉を制御する。
なお、専用リモコン7又は床暖房コントローラ9におけるユーザ操作によるユーザ指定温度と、ヒートポンプリモコン3におけるユーザ操作によるユーザ指定温度は、別のものである。
対応する熱動弁19が開状態になっているファンコイルユニット6又は床暖房パネル8では、ヒートポンプ熱源機2からの水は、ヒートポンプ熱源機2、往き管路15、ヘッダ11、ファンコイルユニット6又は床暖房パネル8、ヘッダ12、及び戻り管路16を順番に循環する。
ドレン管21は、冷房又はドライ運転時にファンコイルユニット6内の熱交換器に生じた結露水を屋外へ排出する。ドレン管26は、ヒートポンプ熱源機2内の水タンク43,54(図2)に生じた結露水を屋外へ排出する。
地中熱交換器24は、例えば2つの上端がヒートポンプ熱源機2に接続され、下端が地中の十分な深さに到達するまで下降するUチューブ方式となっている。なお、ヒートポンプ熱源機2の採熱源としては、Uチューブ方式により地下深くの土の地中熱を利用する以外に、地下所定深さの地下水の熱や、地上の大気熱を利用することもできる。ストレーナ25は、ヒートポンプ熱源機2と地中熱交換器24とを接続する管路に配設され、管路内を循環する採熱側熱媒体としての水に含まれる異物を除去する。
図2はヒートポンプ熱源機2の詳細図である。ヒートポンプ熱源機2は、ヒートポンプ部30、採熱側部分31及び負荷側部分32を備える。図2において、c1−c1線及びc2−c2線は、ヒートポンプ部30、採熱側部分31及び負荷側部分32を区分けする説明の便宜上、引いたものである。c1−c1線は、ヒートポンプ熱源機2内をヒートポンプ部30と採熱側部分31とに区分けし、c2−c2線は、ヒートポンプ熱源機2内をヒートポンプ部30と負荷側部分32とに区分けしている。
ヒートポンプ熱源機2では、採熱側部分31及び負荷側部分32の熱媒体として水が使用される。熱媒体としての水は、冬季の凍結防止のために、凍結防止剤入りとなっている。
採熱側部分31では、循環通路部分35は、両端の戻り側接続口38及び往き側接続口39を介して地中熱交換器24に接続されている。循環通路部分35と地中熱交換器24とは、採熱側循環水の循環通路を構成する。連通管46は、戻り側接続口38及び往き側接続口39を連通し、地中熱交換器24側の流れが悪化した場合にも、循環通路部分35における水の循環を確保する。
循環通路部分35には、戻り側接続口38からの循環水の流れ順に、水タンク43、採熱側循環ポンプ44及び熱交換器45が配設される。サーミスタ40は、循環通路部分35において戻り側接続口38及び連通管46からの循環水の合流部付近に配備され、戻り側循環水の温度を検出する。水タンク43は、地中熱交換器24からの戻り側循環水を所定量貯留する。排水管47は、水タンク43内の水が溢れるまで膨張した場合に、溢れる水を水タンク43の頂部から外へ排出する。
採熱側循環ポンプ44は、循環水を水タンク43から吸入し、熱交換器45の方へ圧送する。F1は、熱交換器45内における循環水の流れ方向を示す。循環通路部分35における循環水とヒートポンプ部30の冷媒とは、熱交換器45において熱交換を行う。
負荷側部分32では、循環通路部分50は、両端の戻り側接続口51及び往き側接続口52を介してそれぞれ戻り管路16及び往き管路15に接続されている。連通管57は、戻り側接続口51及び往き側接続口52を連通し、往き管路15への循環水の送出流量が低下した場合にも、循環通路部分50における循環水の循環を確保する。
循環通路部分50には、戻り側接続口51からの循環水の流れ順に、熱交換器53、水タンク54及び負荷側循環ポンプ55が配設される。サーミスタ56は、負荷側循環ポンプ55からの循環水が連通管57に分流する前の循環通路部分50の部位に配備され、該部位における循環水の温度を往き側熱媒体の温度として検出する。
熱交換器53において、F2は、熱交換器53における循環水の流れ方向を示している。循環通路部分50の循環水とヒートポンプ部30の冷媒とは、熱交換器53において熱交換を行う。
水タンク54は、熱交換器53から出てくる循環水を所定量貯留する。排水管58は、水タンク54内の水が溢れるまで膨張した場合に、溢れる水を水タンク54の頂部から外へ排出する。負荷側循環ポンプ55は、水タンク54から循環水を吸入して、往き側接続口52の方へ吐出する。
ヒートポンプ部30は、熱交換器45,53、切替側通路61、膨張側通路62、四方弁63、圧縮機64及び膨張弁65を備える。熱交換器45,53、切替側通路61及び膨張側通路62は、ヒートポンプ部30における冷媒の循環通路を構成する。
四方弁63は、切替側通路61に配設され、圧縮機64の吸入側及び吐出側と熱交換器45,53との接続を切替える。圧縮機64の吸入側及び吐出側は、四方弁63における切替により、暖房時では、それぞれ熱交換器45,53に接続され、冷房時では、それぞれ熱交換器53,45に接続される。膨張弁65は、膨張側通路62に配設され、下流側の冷媒を断熱膨張させて上流側に出す。
熱交換器45,53において、Fwは、暖房時の冷媒の流れ方向を示し、Fcは、冷房時の冷媒の流れ方向を示している。熱交換器45,53は、暖房時では、それぞれ蒸発器及び凝縮器として機能し、冷房時では、それぞれ凝縮器及び蒸発器として機能する。
制御基板70は、ヒートポンプリモコン3からの指示信号やサーミスタ40,56の検出信号に基づいて、採熱側循環ポンプ44及び負荷側循環ポンプ55の駆動や四方弁63の切替位置を制御する。
制御基板70は、圧縮機制御部73、時間測定部74及びポンプ制御部75を備えている。圧縮機制御部73、時間測定部74及びポンプ制御部75は、制御基板70が装備するマイクロプロセッサ(図示せず)が所定のプログラムを実行することにより実現する機能部である。圧縮機制御部73は、インバータ基板71のインバータを介して圧縮機64の作動、停止、及び回転速度を制御する。
図3を参照して負荷側循環ポンプ55の制御ルーチンを説明する前に、ヒートポンプ熱源機2の基本的な作用について説明する。
地中熱交換器24(図1)が埋設されている地中は、年間を通じてほぼ同一温度に維持され、冬季では熱供給源となり、夏季では熱吸収源となる。ヒートポンプ熱源機2は、冷暖房両用であり、暖房時と冷房時とでは、ヒートポンプ部30における冷媒の流れが逆になって、採熱側部分31−負荷側部分32間で熱の移動方向が逆になる。
暖房時及び冷房時の共通事項として、ユーザは、ヒートポンプリモコン3を介して負荷側部分32の往き側水のユーザ指定温度を指定する。最初に、暖房時の作用について説明し、次に、冷房時の作用について説明する。
暖房時では、四方弁63は、ヒートポンプ部30における冷媒の流れをFw(実線)に切替える。これにより、熱交換器45,53は、それぞれ蒸発器及び凝縮器として作用し、熱が採熱側部分31から負荷側部分32へ伝えられる。
暖房時では、サーミスタ56による検出温度が、ヒートポンプリモコン3におけるユーザ指定温度に対し、それ未満である場合、圧縮機制御部73は、圧縮機64の回転速度を上昇させる。これにより、ヒートポンプ部30における冷媒の循環速度が上昇し、熱交換器45から熱交換器53への熱移動量が増大する。この結果、負荷側部分32の往き側水の温度が上昇する。
暖房時では、サーミスタ56による検出温度が、ヒートポンプリモコン3におけるユーザ指定温度に対し、それ以上である場合、圧縮機制御部73は、圧縮機64の回転速度を下降させる。これにより、ヒートポンプ部30における冷媒の循環速度が下降し、熱交換器45から熱交換器53への熱移動量が減少する。この結果、負荷側部分32の往き側水の温度が下降する。
冷房時では、四方弁63は、ヒートポンプ部30における冷媒の流れをFc(破線)に切替える。これにより、熱交換器45,53は、それぞれ凝縮器及び蒸発器として作用し、熱が負荷側部分32から採熱側部分31へ伝えられる。
冷房時では、サーミスタ56による検出温度が、ユーザ指定温度以上である場合、圧縮機制御部73は、圧縮機64の回転速度を上昇させる。これにより、ヒートポンプ部30における冷媒の循環速度が上昇し、熱交換器53から熱交換器45への熱移動量が増大する。この結果、負荷側部分32の往き側水の温度が下降する。
冷房時では、サーミスタ56による検出温度が、ユーザ指定温度未満である場合、圧縮機制御部73は、圧縮機64の回転速度を下降させる。これにより、ヒートポンプ部30における冷媒の循環速度が下降し、熱交換器53から熱交換器45への熱移動量が減少する。この結果、負荷側部分32の往き側水の温度が上昇する。
圧縮機制御部73による圧縮機64の回転速度制御は、上限回転速度と下限回転速度とが設定されている回転速度範囲内で実施される。
圧縮機制御部73は、次の条件のいずれか1つが成立した時、圧縮機64を直ちに停止する。
(a1)圧縮機64が、下限回転速度(例:1800rpm)で所定時間(例:10分)、連続作動した時。
(a2)暖房時では、圧縮機64が下限回転速度で作動中に、サーミスタ56の検出温度>ユーザ指定温度+5℃となった時。
(a3)冷房時では、圧縮機64が下限回転速度で作動中に、サーミスタ56の検出温度<ユーザ指定温度−5℃となった時。
圧縮機制御部73は、圧縮機64の停止期間に、次の条件のいずれか1つが成立した時、圧縮機64の作動(回転)を直ちに再開させる。
(b1)暖房時では、サーミスタ56の検出温度<ユーザ指定温度−5℃となった時。
(b2)冷房時では、サーミスタ56の検出温度>ユーザ指定温度+5℃となった時。
次に、図3を参照して、循環ポンプ制御ルーチンについて説明する。循環ポンプ制御ルーチンは、負荷側循環ポンプ55を制御するルーチンである。循環ポンプ制御ルーチンは、制御基板70のマイクロプロセッサにおいてプログラムとして実行されるものであるとともに、メインルーチンの一部を構成する。
メインルーチンは、ヒートポンプ熱源機2が電源プラグを介して商用電源に接続されている期間は、すなわち電源がオンの期間は、ヒートポンプリモコン3における運転スイッチのオン(ON)、オフ(OFF)に関係なく、サイクリックに実行されるものである。したがって、循環ポンプ制御ルーチンは、メインルーチンの繰り返しの実行に伴い、間欠的にかつ遅滞なく繰り返し実行される。
STEP1において、ポンプ制御部75は、ヒートポンプ熱源機2の運転スイッチがオン(ON)かオフ(OFF)かを調べる。ヒートポンプ熱源機2の運転スイッチのオン、オフと、ヒートポンプ熱源機2の電源のオン、オフとは異なる。ヒートポンプ熱源機2の運転スイッチは、ヒートポンプリモコン3に配備され、ユーザが、ヒートポンプ熱源機2を使用する場合にオンにされ、使用しない場合は、オフにされる。
したがって、ヒートポンプ熱源機2が、商用電源に接続されて、商用電源から電力を供給されていても、運転スイッチはオフとなっていることがある。運転スイッチはオフとなっている期間も、ヒートポンプ熱源機2は商用電源からの電力の供給を確保され、制御基板70上の一部の素子が作動状態になっているとともに、メインルーチンの一部は実施されている。
ポンプ制御部75は、STEP1において、運転スイッチがオンであると判断すると、処理をSTEP2へ進ませ、オフであると判断すると、処理をメインルーチンに戻す。厳密には、メインルーチンにおいて循環ポンプ制御ルーチンの実行後に設定されている次のSTEPに進む。
ヒートポンプ熱源機2における運転スイッチのオンは、エラーフラグのリセット(オフにすること)を兼ねている。制御基板70のマイクロプロセッサは、図3の循環ポンプ制御ルーチンとは別に、ヒートポンプ熱源機2の素子が正常に作動している否かを判断するエラー判定ルーチンを並列的に実行する。マイクロセッサは、エラー判定ルーチンによりエラー(異常)が見つかった場合には、ヒートポンプ熱源機2の運転を強制的に停止するとともに、エラーに対応するエラーフラグをセット(オンにすること)する。ユーザがヒートポンプリモコン3から運転スイッチのオンを指示すると、全部ではないが、所定のエラーフラグはリセットされて、ヒートポンプ熱源機2の運転再開が可能になる。
STEP2において、ポンプ制御部75は、ヒートポンプ熱源機2の運転モードについてユーザが通常モード及び節電モードのどちらを選択しているかを調べる。ポンプ制御部75は、ユーザが通常モードを選択していると判断すると、処理をメインルーチンに戻す。ポンプ制御部75は、ユーザがエコモード(節電モード)を選択していると判断すると、処理をSTEP3へ進める。
ヒートポンプ熱源機2の運転については、通常モードとエコモードとが設定される。ユーザは、通常モードとエコモードとの選択操作を、ヒートポンプリモコン3の図示しないモード切替部において行う。
通常モードとは、ヒートポンプ熱源機2の能力を制限しない運転モードである。これに対し、エコモードとは、ヒートポンプ熱源機2の一部の能力を制限又は低下させて、節電運転を図る運転モードである。制限又は低下させる一部の能力とは、例えば、空調端末の熱需要量の変動に対するヒートポンプ熱源機2の熱供給流量の増減の応答性を低下させることである。
STEP3において、ポンプ制御部75は、圧縮機制御部73からの通知に基づいて圧縮機64が作動状態から停止状態に切替わったか否かを調べる。ポンプ制御部75は、圧縮機64が作動状態から停止状態に切替わったと判断したならば、処理をSTEP4へ進める。ポンプ制御部75は、圧縮機64が、前回の判断時と同じく作動状態であったり、前回の判断時と同じく停止状態であったり、又は、前回は停止状態であったが、今回は作動状態に切替わっていたと判断したならば、処理をメインルーチンに戻す。
STEP4は、ポンプ制御部75が、時間測定部74からの連続作動時間情報の通知を受けて、実行される。STEP4の実行に先立ち、時間測定部74は、圧縮機制御部73から圧縮機64が回転開始(作動開始)の時刻と回転停止(停止)の時刻との情報を受けて、圧縮機64の作動開始から作動終了までの時間を圧縮機64の連続作動時間として測定する。
STEP4において、ポンプ制御部75は、時間測定部74が今回測定した連続作動時間が10分以上であるか10分未満であるかを調べる。ポンプ制御部75は、圧縮機64の今回の連続作動時間が10分以上であれば、処理をSTEP6へ進め、10分未満であれば、処理をSTEP5へ進める。
圧縮機64の連続作動時間は、ファンコイルユニット6及び床暖房パネル8等の空調端末の熱負荷におおよそ比例する。空調端末の熱負荷は、該空調端末が配設されている部屋の広さ、室温及び外気温等により変化する。すなわち、空調端末の熱出力が同一であっても、広い部屋に配設された空調端末の熱負荷は、狭い部屋に配設された空調端末の熱負荷より大きく、また、暖房時の場合、空調端末の熱負荷は、外気温が低いほど大きくなる。
なお、熱負荷を、空調端末が空調を行う容積空間の各時点の熱容量と見ることもできる。該熱容量は、容積空間自体とは別に外気温等の外部要因の影響を受ける。
STEP5では、すなわち熱負荷が小さい場合では、ポンプ制御部75は負荷側循環ポンプ55をエコ回転速度で作動させる。STEP6では、すなわち熱負荷が大きい場合では、ポンプ制御部75は負荷側循環ポンプ55を標準回転速度で作動させる。
エコ回転速度及び標準回転速度の具体例を説明する前に、ヒートポンプ熱源機2の運転スイッチ(SW)のオン、オフ、温調実施期間、温調停止期間と採熱側循環ポンプ44、負荷側循環ポンプ55及び圧縮機64の作動との関係について説明する。
表1において、「ヒートポンプリモコン 運転SWオフ」は、ヒートポンプリモコン3における運転スイッチがオフになっていることを意味する。「ヒートポンプリモコン 運転SWオン」は、ユーザがヒートポンプリモコン3における運転スイッチがオンになっていることを意味する。表1において、圧縮機64、採熱側循環ポンプ44及び負荷側循環ポンプ55についての「オン」は、それらが作動状態にあることを意味する。「オフ」は、それらが停止状態にあることを意味する。
温調実施期間とは、圧縮機制御部73が圧縮機64を作動(オン)させている期間と定義される。温調停止期間とは、圧縮機制御部73が圧縮機64を停止(オフ)させている期間と定義される。前述の(a1)〜(a3)が成立すると、ヒートポンプ熱源機2は温調作動期間から温調停止期間に切替えられる。また、前述の(b1)及び(b2)が成立すると、ヒートポンプ熱源機2は温調停止期間から温調作動期間に切替えられる。
運転スイッチのオフ時では、圧縮機64、採熱側循環ポンプ44及び負荷側循環ポンプ55の全部がオフにされる。運転スイッチのオン時の温調実施期間では、圧縮機64、採熱側循環ポンプ44及び負荷側循環ポンプ55の全部がオンにされる。運転スイッチのオン時の温調停止期間では、圧縮機64と採熱側循環ポンプ44とは共にオフにされ、負荷側循環ポンプ55はオンにされる。
次の表2はエコ回転速度及び標準回転速度の具体例を示している。表2において対応する値がSTEP5,6において負荷側循環ポンプ55の回転速度として選定される。
表2によれば、標準回転速度及びエコ回転速度は、温調実施期間と温調停止期間とで別々に設定される。温調実施期間及び温調停止期間共に、標準回転速度>エコ回転速度となっている。また、温調実施期間の標準回転速度>温調停止期間の標準回転速であり、温調実施期間のエコ回転速度>温調停止期間のエコ回転速度となっている。
温調実施期間の標準回転速度>温調停止期間の標準回転速、及び温調実施期間のエコ回転速度>温調停止期間のエコ回転速度に設定されることにより、温調停止期間の負荷側循環ポンプ55の回転速度が一層低下し、温調停止期間の負荷側循環ポンプ55の消費電力を一層下げることができる。なお、圧縮機64の停止期間は、熱交換器53における熱交換は停止状態にあるので、負荷側循環ポンプ55の回転速度を圧縮機64の作動期間よりも低下させても、支障はない。
ヒートポンプ熱源機2の具体的な適用例について説明する。この適用例は、床暖房パネル8の暖房を想定している。その他として、ヒートポンプ熱源機2の運転スイッチはオンとされ、ヒートポンプリモコン3におけるヒートポンプ熱源機2の負荷側部分32の往き側循環水の指定温度は35℃に指定され、床暖房コントローラ9における床暖房パネル8の指定温度は20℃に指定されているものと想定する。また、エコモードがヒートポンプリモコン3において選択されているものと想定する。
なお、ヒートポンプリモコン3におけるヒートポンプ熱源機2の負荷側部分32の往き側循環水の指定温度は、熱の伝達損失等を考慮して、空調端末における指定温度よりも、暖房時では、高く、冷房時では、低く設定される。
ヒートポンプリモコン3の運転スイッチがオンになると、負荷側循環ポンプ55が作動開始する。床暖房パネル8が配備されている部屋5の室温が20℃未満になると、部屋5の床暖房コントローラ9は、対応する熱動弁19へ制御信号を送り、該熱動弁19を開く。循環水は、ヒートポンプ熱源機2の負荷側部分32から往き管路15及びヘッダ11の熱動弁19を経て、床暖房パネル8へ供給されて、床暖房パネル8内の管路に沿って部屋5内を循環してから、ヘッダ12及び戻り管路16を経てヒートポンプ熱源機2の戻り側接続口51へ戻る。
これに伴って、循環水の熱は、床暖房パネル8から部屋5内に放出されるので、サーミスタ56の検出温度が低下する。サーミスタ56が30℃未満になると、前述の(b1)の条件が満たされて、圧縮機64と採熱側循環ポンプ44とが作動を再開する。圧縮機制御部73は、圧縮機64の回転速度を増減して、サーミスタ56の検出温度がユーザ指定温度の35℃になるように、制御する。
また、部屋5の室温が20℃より高くなると、床暖房コントローラ9により対応の熱動弁19が閉じ、負荷側部分32の循環水は、連通管57を介して循環する。循環水は、部屋5における放熱がなくなったので、サーミスタ56の検出温度が上昇する。そして、該検出温度がユーザ指定温度以上になると、圧縮機制御部73は、負荷側部分32の循環水の温度を下げるために、圧縮機64の回転速度を下げる。
圧縮機64の回転速度が、下限回転速度(例:1800rpm)まで下降して、前述の条件(a1)が満たされると、圧縮機制御部73は、圧縮機64と採熱側循環ポンプ44とを停止させて、ヒートポンプ熱源機2を温調停止状態にする。
ポンプ制御部75は、圧縮機64が停止するごとに、時間測定部74が測定した圧縮機64の連続作動時間が10分以上であるか又は10分未満であるかをSTEP4において判断し、判断結果に基づいてSTEP5又は6を実行する。
前述したように、圧縮機64の連続作動時間は、ファンコイルユニット6等の空調端末の熱負荷にほぼ比例し、熱負荷が大きいほど、増大する。ポンプ制御部75は、圧縮機64の連続作動時間が10分未満であると、すなわち、熱負荷が10分当たりのヒートポンプ熱源機2の出力熱量に対して小さいと、負荷側循環ポンプ55の回転速度を低い方のエコ回転速度に切替える。また、圧縮機64の連続作動時間が10分以上であると、すなわち、10分当たりのヒートポンプ熱源機2の出力熱量に対して大きいと、負荷側循環ポンプ55の回転速度を高い方の標準回転速度に切替える。
熱負荷が小さい場合は、空調端末への熱の供給流量を減らしても、該空調端末の配設されている部屋の温度制御に与える影響は限定される。したがって、空調端末の温度制御に対する支障を抑制しつつ、負荷側循環ポンプ55の回転速度を下降させて、負荷側循環ポンプ55の節電を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。サーミスタ56は、負荷側循環通路に配設されて空調端末へ向かう往き側熱媒体の温度を検出する温度検出器の一例である。ファンコイルユニット6及び床暖房パネル8は、空調端末の一例である。
循環通路部分35は、採熱側熱媒体としての水が循環する採熱側循環通路の部分の一例である。循環通路部分50は、負荷側熱媒体が空調端末を通って循環する負荷側循環通路の一例である。熱交換器45,53は、それぞれ採熱側熱交換器及び負荷側熱交換器の一例である。
実施形態のファンコイルユニット6は冷暖房両用の空調端末の例であり、実施形態の床暖房パネル8は暖房専用の空調端末の例である。本発明では、空調端末として冷房専用機を選択することもできる。
圧縮機制御部73は、温度検出器による検出温度がユーザによる指定温度に接近するように、圧縮機を作動及び停止させる圧縮機制御部の一例である。ポンプ制御部75は、圧縮機制御部による圧縮機の作動及び停止の制御期間中は負荷側循環ポンプを作動し続けるポンプ制御部の一例である。
前述の条件(a2)及び(a3)は、本発明において、圧縮機の作動の停止の条件に対応する。前述の条件(b1)及び(b2)は、本発明において、圧縮機の作動の開始の条件に対応する。(a2),(a3),(b1),(b2)では、圧縮機制御部73は、温度検出器としてのサーミスタ56の検出温度が、ユーザ指定温度±5℃の範囲で、ユーザ指定温度に接近するように、圧縮機64を作動及び停止させている。
図3のSTEP4の判断結果におけるYES(10分以上)及びNO(10分未満)は、それぞれ基準時間以上及び基準時間未満の一例である。本発明の基準時間は、10分に限定されることなく、任意の時間を設定することができる。
図3のSTEP6の標準回転速度は本発明の第1回転速度の一例である。図3STEP5のエコ回転速度は本発明の第2回転速度の一例である。
実施形態では、標準回転速度=第1回転速度となっているが、標準回転速度>第1回転速度とすることもできる。
実施形態では、圧縮機64の連続作動時間が10分以上か10分未満かで、負荷側循環ポンプ55の回転速度を第1回転速度(標準回転速度)及び第2回転速度(エコ回転速度)に切替えている。本発明では、圧縮機64の連続作動時間が基準時間未満であることが連続する場合には、負荷側循環ポンプ55の回転速度を所定量ずつ下降させるようにすることもできる。
その場合、下降前の回転速度が第1回転速度に相当し、下降後の回転速度が第2回転速度に相当する。また、そのような回転速度の段階下降制御では、標準回転速度は、節電モード(エコモード)における第1回転速度の初期値に相当する。また、通常モードでは、圧縮機64の回転速度は、エコモードの標準回転速度以上の通常回転速度として設定された標準回転速度に固定される。
同様に、本発明では、圧縮機64の連続作動時間が基準時間以上であることが連続する場合には、負荷側循環ポンプ55の回転速度を所定量ずつ上昇させるようにすることもできる。その場合、上昇前の回転速度が第2回転速度に相当し、上降後の回転速度が第1回転速度に相当する。
実施形態の図3のSTEP4では、時間測定部74が、圧縮機制御部73から圧縮機64の回転停止(停止)の情報を受けて、圧縮機64の今回の連続作動時間を測定し、測定した連続作動時間が基準時間の一例としての10分以上であれば、ポンプ制御部75がSTEP6へ処理を進めることになっている。これに代えて、時間測定部74は、圧縮機64の作動開始時刻からの経過時間を測定し、ポンプ制御部75は、時間測定部74による経過時間が基準時間を越えても、圧縮機制御部73からの情報により圧縮機64がなお回転継続していると判断したならば、圧縮機64の停止を待つことなく、直ちにSTEP6に処理を進めて、負荷側循環ポンプ55の回転速度を増大させるようにしてもよい。
2・・・ヒートポンプ熱源機、6・・・ファンコイルユニット(空調端末)、8・・・床暖房パネル(空調端末)、30・・・ヒートポンプ部、45・・・熱交換器(採熱側熱交換器)、53・・・熱交換器(負荷側熱交換器)、55・・・負荷側循環ポンプ、56・・・サーミスタ(温度検出器)、64・・・圧縮機、73・・・圧縮機制御部、74・・・時間測定部、75・・・ポンプ制御部。

Claims (3)

  1. 採熱側熱媒体が循環する採熱側循環通路と、
    負荷側熱媒体が空調端末を通って循環する負荷側循環通路と、
    前記採熱側循環通路に配設された採熱側熱交換器と、
    前記負荷側循環通路に配設された負荷側熱交換器と、
    前記採熱側熱交換器と前記負荷側熱交換器との間で冷媒の循環による熱移動を行うヒートポンプ部と、
    前記ヒートポンプ部に配備され、前記ヒートポンプ部における前記冷媒の循環を行う圧縮機と、
    前記負荷側循環通路に配設されて前記負荷側熱媒体を循環させる負荷側循環ポンプと、
    前記負荷側循環通路に配設されて前記空調端末へ向かう往き側熱媒体の温度を検出する温度検出器と、
    前記温度検出器による検出温度がユーザによる指定温度に接近するように、前記圧縮機を作動及び停止させる圧縮機制御部と、
    前記圧縮機の作動の開始から終了までの連続作動時間を測定する時間測定部と、
    前記圧縮機制御部による前記圧縮機の作動及び停止の制御期間中は前記負荷側循環ポンプを作動し続けるとともに、前記負荷側循環ポンプが第1回転速度で回転している場合に前記時間測定部が測定した連続作動時間が所定の基準時間未満であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度より低い第2回転速度に切替え、前記負荷側循環ポンプが前記第2回転速度で回転している場合に前記連続作動時間が前記基準時間以上であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度に切替えるポンプ制御部とを備え、
    前記ポンプ制御部は、
    前記圧縮機の停止期間における前記第1回転速度を、前記圧縮機の作動期間における前記第1回転速度より低く設定するとともに、
    前記圧縮機の停止期間における前記第2回転速度を、前記圧縮機の作動期間における前記第2回転速度より低く設定することを特徴とするヒートポンプ熱源機。
  2. 請求項記載のヒートポンプ熱源機において、
    ユーザの選択操作に応じて通常モードと該通常モードよりも節電運転となる節電モードとを切替えるモード切替部を備え、
    前記ポンプ制御部は、
    前記通常モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度以上の通常回転速度に固定し、
    前記節電モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度について前記第1回転速度又は前記第2回転速度への切替を実施することを特徴とするヒートポンプ熱源機。
  3. 採熱側熱媒体が循環する採熱側循環通路と、
    負荷側熱媒体が空調端末を通って循環する負荷側循環通路と、
    前記採熱側循環通路に配設された採熱側熱交換器と、
    前記負荷側循環通路に配設された負荷側熱交換器と、
    前記採熱側熱交換器と前記負荷側熱交換器との間で冷媒の循環による熱移動を行うヒートポンプ部と、
    前記ヒートポンプ部に配備され、前記ヒートポンプ部における前記冷媒の循環を行う圧縮機と、
    前記負荷側循環通路に配設されて前記負荷側熱媒体を循環させる負荷側循環ポンプと、
    前記負荷側循環通路に配設されて前記空調端末へ向かう往き側熱媒体の温度を検出する温度検出器と、
    前記温度検出器による検出温度がユーザによる指定温度に接近するように、前記圧縮機を作動及び停止させる圧縮機制御部と、
    前記圧縮機の作動の開始から終了までの連続作動時間を測定する時間測定部と、
    前記圧縮機制御部による前記圧縮機の作動及び停止の制御期間中は前記負荷側循環ポンプを作動し続けるとともに、前記負荷側循環ポンプが第1回転速度で回転している場合に前記時間測定部が測定した連続作動時間が所定の基準時間未満であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度より低い第2回転速度に切替え、前記負荷側循環ポンプが前記第2回転速度で回転している場合に前記連続作動時間が前記基準時間以上であるときは、前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度に切替えるポンプ制御部と、
    ユーザの選択操作に応じて通常モードと該通常モードよりも節電運転となる節電モードとを切替えるモード切替部とを備え、
    前記ポンプ制御部は、
    前記通常モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度を前記第1回転速度以上の通常回転速度に固定し、
    前記節電モードにおいては前記負荷側循環ポンプの回転速度について前記第1回転速度又は前記第2回転速度への切替を実施することを特徴とするヒートポンプ熱源機。
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