JP5977873B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】オブジェクト演出と期待演出との両方を楽しめるようにする。【解決手段】パチンコ遊技機は、図柄の変動表示の開始から、画像表示部に表示される当該変動表示に係わるオブジェクト画像として、表示態様が変化する可能性を有する特別アイコン62と、表示態様が変化する可能性のない通常アイコン61とを有する。そして、特別アイコン62は、期待演出実行手段によるリーチ演出の実行開始後も継続表示され、通常アイコン61は、リーチ演出の実行開始後は非表示となる。【選択図】図39

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機において、例えば図柄制御手段による図柄の変動表示中に、変動表示に係わる変動オブジェクトを画像表示部に表示させるものが知られている。また、事前判定手段による事前判定の結果に基づいて保留オブジェクトを画像表示部に表示させるものが知られている。そして、これら変動オブジェクトや保留オブジェクトの表示態様を変化させるオブジェクト演出を行う遊技機が存在する。
例えば特許文献1には、保留変化演出の対象とした変動ゲームに対応する始動保留球以降に保留される変動ゲームに対応する複数の保留表示画像を変化させることで保留変化演出の対象とした変動ゲームの大当り期待度を示唆することとした遊技機が記載されている。
特開2015−33539号公報
ところで、遊技機においては、図柄制御手段による図柄の変動表示中の所定のタイミングで、オブジェクト演出とは別に、特別遊技を行うと判定されたことを期待させる期待演出が行われる。
本発明は、オブジェクト演出と期待演出との両方を楽しめるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、所定条件の成立により遊技情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記取得手段(例えば、乱数取得部231)によって取得された前記遊技情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に当該判定結果を表す図柄で停止表示させる図柄制御手段(例えば、特別図柄変動制御部233)と、前記図柄制御手段(例えば、特別図柄変動制御部233)による前記図柄の変動表示中の所定のタイミングで、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)により前記特別遊技を行うと判定されたことを期待させる期待演出を行う期待演出実行手段(例えば、演出制御部300)と、前記取得手段(例えば、乱数取得部231)が取得した前記遊技情報に基づいて、前記期待演出の実行前から、当該遊技情報の内容を示唆するオブジェクト画像を画像表示部(例えば、画像表示部114)に表示する演出を実行するオブジェクト画像演出実行手段(例えば、演出制御部300)と、前記オブジェクト画像の表示態様を変化させる変化演出を実行する変化演出実行手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記オブジェクト画像は、表示態様が変化する可能性を有する第1オブジェクト画像(例えば、特別アイコン62)と、表示態様が変化する可能性のない第2オブジェクト画像(例えば、通常アイコン61)とを有し、前記第1オブジェクト画像(例えば、特別アイコン62)は、前記期待演出実行手段による前記期待演出の実行開始後も継続表示され、前記第2オブジェクト画像(例えば、通常アイコン61)は、当該期待演出の実行開始後は非表示となることを特徴とする遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)である。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、オブジェクト演出と期待演出との両方を楽しむことができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部の主制御処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。 遊技制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 演出制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は保留記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 事前判定処理の内容を示すフローチャートである。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 RAMにおけるコマンド格納領域の構成例を示す図である。 出力制御部による出力処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図26の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図26の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図26の大当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図26のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図26の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部が画像表示部を用いて行う装飾図柄の変動演出の一態様を示す図である。 演出制御部が画像表示部を用いて行う装飾図柄の変動演出の一態様を示す図である。 演出制御部が画像表示部を用いて行う装飾図柄の変動演出の一態様を示す図である。 変動オブジェクトおよび保留オブジェクトの説明図である。 本実施の形態における変化演出の一例の説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において変動オブジェクトのみが表示されるケースの説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において保留オブジェクトのみが表示されるケースの説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出について保留オブジェクトのみが表示されるケースの変形例Aの説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において保留オブジェクトおよび変動オブジェクトが表示されるケースの説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の復活表示の説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の継続表示の説明図である。 実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の変形例Bの説明図である。 実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。 実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の変形例Cの説明図である。 実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出における復活表示の説明図である。 実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出における継続表示の説明図である。 実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。 実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。 実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の復活表示の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件において低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、たとえば、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていてもよい。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
なお、状態表示器224が表示するパチンコ遊技機100の状態は上記の例に限らず、他の状態を表示することができる。例えばパチンコ遊技機100の状態として低確率状態よりも当選確率が高く高確率状態よりは当選確率が低い中確率状態が設定される場合、状態表示器224は、中確率状態となっているか否かを点灯により報知しても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、遊技者は、例えば、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像の何れかを指示することが可能であり、また、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択することが可能である。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する制御を行う。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データ読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、特別図柄判定部234による判定に用いられる。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、図20に示すような乱数テーブルを用いて、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短状態および高確率状態の両方の状態を有する高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、時短状態および低確率状態の両方の状態を有する低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、時短無状態および高確率状態の両方の状態を有する高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、時短無状態および低確率状態の両方の状態を有する低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。ここでは、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の開放動作を制御する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図6は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図7は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図8に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値(遊技情報の一例)としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも以前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、後述するように、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも以前に、その判定結果を示唆する予告演出(以下、事前判定に基づく予告演出)を行うことができる。
ここで、事前判定に基づく予告演出として、例えば保留表示において行う例を挙げることができる。本実施の形態では、後述するように、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが、後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)については画像表示部114において保留表示が行われる。そして、この保留表示に事前判定結果を反映させ、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。
また、事前判定に基づく予告演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図9参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行った場合、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出を行っても良い。
なお、事前判定に基づく予告演出は、上述した保留に関わるものに限らず、特別図柄処理による乱数の判定結果(抽選結果)が報知されるよりも以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図10は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S1001)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S1002)。図10に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S1002でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S1002でYes)、遊技制御部200は、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S1003)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
次に、遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S1004)。
S1004で保留数Gの値が加算された後、遊技制御部200は、S1004による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(S1005)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図11は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。大当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して大当たり遊技フラグと呼ぶ。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
S1104またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S1116、図15参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図12は、大当たり判定処理(図11のS1108)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図9のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(a)参照)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S1202でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S1203)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図9のS903またはS910で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図20(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1204)。
S1201の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S1202でNo、S1205でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1206)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S1202、S1205でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1207)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図13は、変動パターン選択処理(図11のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理(図12)のS1202の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図9のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図9のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無し状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か等、の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図11のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図14は、停止中処理(図11のS1115)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1401)。時短フラグがONである場合(S1401でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1402)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1403)。そして、抽選回数J=0であれば(S1403でYes)、時短フラグをOFFにする(S1404)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1401でNo)またはS1404で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(S1403でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1405)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1405でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1406)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1407)。そして、抽選回数X=0であれば(S1407でYes)、確変フラグをOFFにする(S1408)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1405でNo)またはS1408で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(S1407でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1409)。そして、大当たりだった場合(S1409でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1410)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図12)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図20(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、S1409でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1409でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1410でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1411)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1410でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1412)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1411またはS1412で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1413)。また、遊技制御部200は、S1401において時短フラグがONであって、S1403において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(S1414)。同様に、S1405において確変フラグがONであって、S1407において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(S1414)。
一方、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1409でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1415)。小当たりでなかった場合は(S1415でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1415でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1416)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
S1413で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1417)。ここで、オープニング動作の内容は、S1411、S1412の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、大当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作の何れかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1418)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図15は、客待ち設定処理(図11のS1116)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1501)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1501でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(S1502)、客待ちフラグをONにする(S1503)。S1502でセットされた客待ちコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図16は、図8のS803に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図19)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1601でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1601でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1602)。普通図柄変動中でない場合(S1602でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図10参照)が1以上か判断する(S1603)。保留数G=0である場合は(S1603でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1603でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算し(S1604)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1605)。当選したか否かは、図10のS1003で取得した当たり乱数の値が、後述する図20(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1606)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1607)。この変動時間は、図14におけるS1404、S1414、後述の図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1607による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1607の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1608)。
S1608で普通図柄の変動を開始した後、またはS1602で普通図柄変動中と判断された場合(S1602でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1609)。すなわち、S1608で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1607で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1609でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1609でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1610)。そして、普通図柄変動制御部236は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1611)。当選したならば(S1611でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1612)。一方、抽選にはずれたならば(S1611でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図17は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1701)。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1701でNo)。一方、大当たり遊技フラグがONである場合(S1701でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図14)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1702)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1702でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1703)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1703でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1703でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1704)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1705)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1706)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1707)。
S1704の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1704で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1708)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1708でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1709)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1709でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1708でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1709でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1710)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1704で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1711)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1711でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1711でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1712)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(S1713)。このエンディングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1714)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1717)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1717でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1717でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1718)、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1719)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1702で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1702でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1715)。そして、エンディング中であるならば(S1715でYes)、上記S1717以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1715でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1716)。そして、作動中でないならば(S1716でNo)、上記S1705以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1716でYes)、上記S1708以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1717でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1718)の内容を図18に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図17のS1701で大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図18に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1801、S1802、S1803、S1806)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図12)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図12)のS1202、S1203、S1205と概ね同様であるので、S1202、S1203、S1205の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1801でYes)、遊技状態は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
大当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、S1802、S1803でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1804)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1805)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、1802でYes、S1803でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
大当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802でNo、S1806でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1807)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1808)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1810)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802、S1806でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1810)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図19は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1901)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1901でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1901でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1902)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1902でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1903)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1904)。ここで、作動パターンは、図14におけるS1404、S1414、図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1903による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
S1902で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1902でYes)、またはS1904で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1905)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1905でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1905でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1906)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図12)、変動パターン選択処理(図13)、普通図柄処理(図16)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図20は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図20(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図20(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図20(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図20(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図20(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たりと大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図20(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態)、低確率図柄Bは短当たり(低確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確率時短遊技状態)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図20(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図20(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
なお、リーチ乱数によって決定されるリーチ有り演出、リーチ無し演出というのは、画像表示部114において行われる演出の態様を示すものである。すなわち、特別図柄の変動表示中には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されており、特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、これら図柄がスクロールを開始する。
そして、リーチ有り演出においては、スクロールの開始後、所定時間経過後にスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示するとともに、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出のなかには、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるSP(スーパー)リーチ演出や、SP・SPリーチ演出が含まれている。また、後述する図21に示すように、本実施の形態では、変動時間がより長い(例えば90秒や60秒)場合に、SPリーチやSP・SPリーチ演出を実行するように設定している。一方、リーチ無し演出は、リーチ有り演出とは異なり、遊技者に期待感を与えるような演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示するものである。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる大当たり乱数の判定について説明する。
図20(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、所定の初期値から始まって、図8に示す乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理(図10)で取得され、特別図柄処理(図11)や普通図柄処理(図16)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば図20(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
なお、図20の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図21は、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図21には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合であって、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無状態の場合に選択される設定例を示している。
なお、本実施の形態では、図示を省略しているが、変動パターン選択処理に用いられる変動パターンの設定として、遊技状態が低確率時短遊技状態もしくは高確率時短遊技状態の場合に選択される変動パターンも存在し、それらの変動パターンを選択する際に参照される時短状態用のテーブルも設けられている。また、各々のテーブルの設定内容は、本実施の形態においてそれぞれ異なるようにしている。さらに、第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関しては、同様に、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図21に示すように、変動パターンA〜Dは、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図13のS1302でYesの場合)に選択される変動パターンである。また、変動パターンE〜Hは、リーチ演出が行われる場合(図13のS1305でYesの場合)に選択される変動パターンである。そして、変動パターンI〜Kは、リーチ演出が行われない場合(図13のS1305でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Dが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
図21に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図13のS1302でYesの場合)の変動パターンとして、4種類の変動パターンA〜Dが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図13のS1302でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、7種類の変動パターンE〜Kが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、
変動パターンDが15秒、変動パターンEが90秒、変動パターンFが60秒、変動パターンGが30秒、変動パターンHが15秒、変動パターンIが13秒、変動パターンJが7秒、変動パターンKが3秒にそれぞれ設定されている。
また、図21に示すように、乱数(変動パターン乱数)の値の範囲は、何れも0〜249の250個である。
そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合において、変動パターンAには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンBには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンCには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンDには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Dのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、次に高い割合で変動パターンCが選択され、最も低い割合で変動パターンDが選択されるように設定することができる。そして、大当たりに当選した場合、比較的長い時に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
また、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合、変動パターンEには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンFには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンGには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンHには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合に選択される変動パターンE〜Hのうち、最も高い割合で変動パターンHが選択され、次に高い割合で変動パターンGが選択され、次に高い割合で変動パターンFが選択され、最も低い割合で変動パターンEが選択されるように設定することができる。そして、はずれであってリーチ有り演出が行われる場合には、比較的短い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
そして、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ無し演出が行われる場合、変動パターンI〜Kには、250個の乱数値が割り当てられる。そして、変動パターンIは保留数が0個であるとき、変動パターンJは保留数が1または2個であるとき、変動パターンKは保留数が3個または4個であるときにそれぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、はずれであってリーチ無し演出が行われる場合、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図9のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図22は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図22(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図22(b)は、図22(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図22(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図22(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図23は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図23(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図23(b)は、図23(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図23(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図23(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて予告演出を行うと決定されたことを識別するためのフラグである。すなわち、例えば上記3つの保留球に対して事前判定処理(図9のS904、S911および後述の図24−1参照)が行われ、3番目の保留球に対して予告演出を行うと決定された場合、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において、所定数を限度として所定の始動条件の成立に基づく始動情報である保留情報を記憶する記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、この始動情報である保留情報に基づいて、この始動情報に対応する前記始動条件の成立を契機とする特別図柄判定部234の判定が行われる前に、特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、事前判定結果を予告(示唆)するための予告演出を行う演出制御手段である。
また、特に図示しないが、図22(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図11参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりの種類(大当たり、小当たり、はずれ)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか、変動パターン(変動時間)の内容といったことを示すための情報である。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、図20や図21を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図24−1は、本実施の形態に係る事前判定処理(図9のS904、S911)の内容を示すフローチャートである。
図24−1に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図9のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図20参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定(図12のS1201参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図11参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図11のS1108および図12参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、先読み(事前判定)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図9のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図21参照)とを用いて行われる(図11のS1109および図13参照)。したがって、変動パターンの先読みにおいても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の先読みテーブルを用いて、選択される変動パターンを先読みすることができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを先読みするために、特別図柄処理(図11参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図11のS1109および図13参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の先読みに用いる先読みテーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の先読みに関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
〔コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図24−2は、コマンドの構成を示す図である。図24−2(a)はコマンドのデータ構造を示し、図24−2(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図24−2(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード」と、第2データ部としての1バイトの「データ」で構成されている。「コード」は、コマンドの種類を示し、「データ」は、コマンドの値を示す。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード」および「データ」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード」および「データ」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図24−2(a)に示したように、コマンドを構成する「コード」と「データ」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード」および「データ」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード」であるのか「データ」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ」を構成する8ビット値のうち「コード」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図24−2(b)に示す例では、「コード」および「データ」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード」か「データ」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード」と「データ」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。
ここで、「コード」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図24−2(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ」は、上記の128個では不足することもあり得る。一方、コマンドの種類を示す「コード」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード」のビット列の一部を、「データ」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード」の最後尾の1ビットを「データ」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード」および「データ」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示す「コード」の値を「コード値」と呼び、「データ」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示す「データ」の値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ」の8ビットで表現される128個と「コード」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。
なお、「コード」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、第1データ部である「コード」を構成する所定のビットと、第2データ部である「データ」を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータ(データ値)が記録される。そして、第1データ部である「コード」における上記の所定のビットを除く残りのビットを用いて、所定の種類のデータ(データ値)とは異なる他の種類のデータ(コード値)が記録される。言い換えると、第2データ部である「データ」を構成するaビットと、第1データ部である「コード」を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータ値が記録される。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「第1データ」と「第2データ」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「第1データ」と「第2データ」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「第1データ」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「第2データ」の第1ビットおよび第2ビットは「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、第2データ部である「データ」は、個々のデータ値を表すビット列(「第1データ」、「第2データ」、……)のサイズである8ビットごとに(より一般的には、上記aビットごとに)、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このように構成すると、「第1データ」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「第2データ」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード」と「データ」(「第1データ」および「第2データ」)を識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「第1データ」と「第2データ」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」の何れかとすることが考えられる。
〔遊技制御部のRAMにおけるコマンド出力のための構成例〕
図24−3は、RAM203におけるコマンド格納領域の構成例を示す図である。
図24−3に示すように、遊技制御部200のRAM203は、図8に示した主制御処理等の各種の処理により生成される個々のコマンドが割り当てられたコマンド格納領域(記憶領域)を有する。図24−3に示す例では、領域1から領域31までの31個のコマンド格納領域がRAM203に設定されている。ここで、各コマンド格納領域に対するコマンドの割り当ては、必ずしも1対1の対応関係とはならない。例えば、同時に生成されることがない複数のコマンドを、同一のコマンド格納領域に割り当てることが可能である。図24−3に示す例では、領域1、領域9、領域12、領域19、領域20、領域21、領域22、領域23、領域30に対して複数のコマンドが割り当てられており、その他のコマンド格納領域にはそれぞれ1個ずつのコマンドが割り当てられている。
図24−3に示す例において、領域1には、電源投入に関するコマンドが割り当てられている。電源投入に関するコマンドには、RAMクリア時の電源投入を制御するコマンドと、復旧時の電源投入を制御するコマンドとがある。これらのコマンドは、生成される場面が異なるので同時に生成されることがなく、いずれも領域1に割り当てられている。
領域2〜4には、第1始動口121への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口1入賞」と記載)が割り当てられている。第1始動口121への入賞に関するコマンドの一つは、第1始動口121への入賞に基づく事前判定(図9のS904参照)における判定(先読み)結果を示すコマンド(図では「特図1図柄先読み」と記載)であり、領域2に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み(事前判定)結果を示すコマンド(図では「特図1変動パターン先読み」と記載)であり、領域3に割り当てられている。さらに他の一つは、第1始動口121への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図1保留(+1)」と記載)であり、領域4に割り当てられている。
領域5〜7には、第2始動口122への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口2入賞」と記載)が割り当てられている。第2始動口122への入賞に関するコマンドの一つは、第2始動口122への入賞に基づく事前判定(図9のS911参照)における判定結果を示すコマンド(図では「特図2図柄先読み」と記載)であり、領域5に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み結果を示すコマンド(図では「特図2変動パターン先読み」と記載)であり、領域6に割り当てられている。さらに他の一つは、第2始動口122への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図2保留(+1)」と記載)であり、領域7に割り当てられている。
領域8〜10には、普通図柄抽選に関する5つのコマンド(図では、それぞれ「普図保留」、「普図種類」、「普図確定」、「普図開閉」、「普図保留」と記載)が割り当てられている。普通図柄抽選に関するコマンドのうち、「普図保留」コマンドの一つは、遊技球がゲート124を通過したことに基づき普通図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「普図保留(+1)」と記載)であり、領域8に割り当てられている。「普図種類」コマンドは、普通図柄抽選において、判定結果を表す普通図柄を指定し、普通図柄表示器223の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「普通図柄変動開始」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図確定」コマンドは、普通図柄抽選において、普通図柄表示器223を停止表示させ、普通図柄抽選の判定結果を表す普通図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「普通図柄確定」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図開閉」コマンドは、普通図柄抽選の判定結果に基づき普通電動役物である電動チューリップ123を作動させること(補助遊技)を示すコマンド(図では「普電開放・閉鎖」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図保留」コマンドの他の一つは、普通図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「普図保留(−1)」と記載)であり、領域10に割り当てられている。
ここで、普通図柄抽選の処理において、普通図柄の変動表示、普通図柄の停止表示、補助遊技による電動チューリップ123の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、電動チューリップ123の作動中に他の遊技球がゲート124を通過したことに基づく普通図柄の変動表示が開始されることはない(図16参照)。そのため、上記の「普図種類」、「普図確定」、「普電開閉」の3種類のコマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図24−3に示す例では、これら3種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域9)に割り当てている。
領域11〜14には、特別図柄抽選に関する9つのコマンド(図では、「特図変動」、「特図特電」と記載)が割り当てられている。特別図柄抽選に関するコマンドのうち、「特図変動」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100の現在の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)を示すコマンド(図では「遊技状態」と記載)であり、領域11に割り当てられている。「特図変動」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選において、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を指定し、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「特図指定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選において行われる特別図柄変動の変動パターンを特定するコマンド(図では「変動パターン」と記載)であり、領域13に割り当てられる。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「特図保留(−1)」と記載)であり、領域14に割り当てられている。
一方、「特図特電」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを示すコマンド(図では「客待ち」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選の判定結果に基づき特別電動役物である大入賞口125を作動させること(特別遊技、大当たり遊技)を示すコマンド(図では「特電開放」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のオープニング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりOP」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のエンディング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりED」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222を停止表示させ、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「特図確定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。
ここで、特別図柄抽選の処理において、特別図柄の変動表示、特別図柄の停止表示、特別遊技による大入賞口125の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、特別遊技の実行中に他の遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されることはない(図11参照)。また、大当たり遊技では、オープニング動作、大入賞口125の作動、エンディング動作が、一連の操作として順次実行される。そのため、上記の「特図変動」コマンドにおける「特図指定」コマンドおよび5種類の「特図特電」コマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図24−3に示す例では、これら6種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域12)に割り当てている。
領域15〜18には、スイッチ検出に関する4つのコマンド(図では「スイッチ通過」と記載)が割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの一つは、遊技領域111の左側のゲート124Lを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「左ゲート通過」と記載)であり、領域15に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの他の一つは、遊技領域111の右側のゲート124Rを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「右ゲート通過」と記載)であり、領域16に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、第2始動口122に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「始動口SW2通過(電チュー)」と記載)であり、領域17に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、大入賞口125に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「大入賞口入賞」と記載)であり、領域18に割り当てられている。
領域19〜30には、エラーに関するコマンド(図では「エラー」と記載)が割り当てられている。パチンコ遊技機100の遊技制御部が検出するエラーとしては、例えば、払出球が皿153(図1、図2(b)参照)に一杯になったことを示す満タンエラー、枠部材150の前面枠が開状態となっていることを示す扉開放エラー、払い出しユニットによる遊技球の払い出しができなくなったことを示す払い出しエラー、ゲートスイッチ214や始動口スイッチ211、212等の各種の検知スイッチが未接続となっていることを示すスイッチ未接続エラー等がある。図24−3に示す例では、これらのエラーが、それぞれ領域19〜23に割り当てられている。また、エラーごとに、各エラーが発生したことを示すコマンド(図では「〜エラー開始」と記載)と、各エラーが解消したことを示すコマンド(図では「〜エラー終了」と記載)とが、同一のコマンド格納領域に割り当てられている。
この他、パチンコ遊技機100の仕様や機能に応じて種々の制御項目やエラー項目を設定し、制御項目に応じたコマンド、エラーが発生したことを示すコマンド、エラーの種類によってはエラーが解消したことを示すコマンド等を生成するように構成して良い。そして、これらのコマンドを、コマンド格納領域に適宜割り当てることができる。図24−3に示す例では、領域24〜30に、種々のエラーに関するコマンドが個別に割り当てられている。また、領域31に、特定の入賞を検出して通知するためのコマンド(図では「入賞通知指定」と記載)が割り当てられている。
以上のように、遊技制御部200のRAM203に設けられたコマンド格納領域は、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図8に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、上記の始動口121、122への入賞に関するコマンドや「特図変動」コマンドは生成されない。また、普通図柄抽選に関するコマンドのうちの「普図開閉」コマンドや「特図特電」コマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーの発生に関するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図8のS806参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔コマンドの出力動作〕
図24−4は、出力制御部240による出力処理の内容を示すフローチャートである。
本実施の形態では、出力制御部240は、図24−3に示したRAM203のコマンド格納領域の上から順に(領域番号の順に)着目し、各コマンド格納領域に格納されているコマンドを出力する。
図24−4に示すように、遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、先頭のコマンド格納領域(図24−3に示す例では領域1)に着目し(S2411)、コマンドが格納されているか否かを調べる(S2412)。そして、コマンドが格納されているならば(S2412でYes)、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する(S2413)。
着目したコマンド格納領域(初期的には領域1)にコマンドが格納されていなかった場合(S2412でNo)、またはS2413でコマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、次の領域番号のコマンド格納領域が有るか否かを調べる(S2414)。次のコマンド格納領域が有る場合(S2414でYes)、出力制御部240は、そのコマンド格納領域に着目し(S2415)、S2412へ戻って、コマンドの有無の確認(S2412)、出力(S2413)を繰り返す。そして、最後のコマンド格納領域(図24−3に示す例では領域31)に対して処理を行ったならば、次の領域番号のコマンド格納領域が無いので(S2414でNo)、出力処理を終了する。
〔コマンドの出力順の設定〕
主制御処理においては、図9乃至図19を参照して説明した各処理においてコマンドが生成されると、通常、直ちに生成されたコマンドがRAM203の対応するコマンド格納領域に格納される。すなわち、コマンド格納領域へのコマンドの格納は、一般に、コマンドが生成された順に行われる。
一方、図24−4を参照して説明したように、出力制御部240による出力処理では、一定の順序(上記の例では領域番号の順)で各コマンド格納領域に着目し、格納されているコマンドを出力する。すなわち、コマンドの出力は、コマンドが生成された順に関わらず、予め定められた特定の順序で行われる。これは、コマンドに基づく演出制御部300の演出制御において混乱を防ぐために、特定のコマンドに関しては特定の順序で演出制御部300に送信されることが望ましい場合があるためである。すなわち、詳しくは後述するが、演出制御部300は遊技制御部200から受信した順にコマンドに基づく演出制御を実行するため、コマンドを受信する順番が異なることによって、演出制御に矛盾が生じる等の混乱が生じる場合があるので、これを防止する必要がある。
以下に、図24−3を参照して、具体的なコマンドの出力順の設定例を説明する。
第1の具体例として、特別図柄抽選の判定に関するコマンドと、事前判定に関するコマンドの出力順の関係について説明する。
図24−3を参照すると、特別図柄抽選に関するコマンドのうち、判定結果の情報を含み、特別図柄の変動表示を開始したことを示す「特図指定」コマンドが、領域12に割り当てられている。また、特別図柄変動における変動パターンを特定する「変動パターン」コマンドが、領域13に割り当てられている。
これに対し、第1始動口121への入賞に基づく事前判定結果の情報を含む「特図1図柄先読み」コマンドは、領域2に割り当てられ、先読みによる変動パターンの情報を含む「特図1変動パターン先読み」コマンドは、領域3に割り当てられている。また、第2始動口122への入賞に基づく事前判定結果の情報を含む「特図2図柄先読み」コマンドは、領域5に割り当てられ、先読みによる変動パターンの情報を含む「特図2変動パターン先読み」コマンドは、領域6に割り当てられている。
このように、特別図柄抽選の判定や特別図柄の変動および停止に対するコマンドは、始動口121、122への入賞に基づいて行われる事前判定および変動パターンの先読みに対するコマンドよりも、割り当てられたコマンド格納領域の領域番号が大きい。そのため、図24−4に示した出力処理において後に出力される。このような出力順の設定とすることにより、これらのコマンドが同じサイクルの主制御処理において生成された場合に演出制御の混乱が生じることを防止することができる。
さらに詳細に説明すると、始動口121、122への入賞に基づく保留が存在しない状態で新たに第1始動口121または第2始動口へ遊技球が入賞した場合、入賞後、直ちに特別図柄抽選の判定が行われ、特別図柄変動が開始される。この場合、同じ遊技球の入賞に基づき、「図柄先読み」コマンドおよび「変動パターン先読み」コマンドと、「特図指定」コマンドおよび「変動パターン」コマンドとが、同じサイクルの主制御処理で生成される可能性がある。このとき、「図柄先読み」コマンドおよび「変動パターン先読み」コマンドよりも先に「特図指定」コマンドおよび「変動パターン」コマンドを出力すると、演出制御部300では、先に受け取った「特図指定」コマンドおよび「変動パターン」コマンドに基づく演出の後で、「図柄先読み」コマンドおよび「変動パターン先読み」コマンドに基づく演出を行うことになってしまい、演出制御の混乱を招く恐れがある。そこで、本実施の形態では、上記のように、特別図柄抽選の判定や特別図柄の変動および停止に対するコマンドを、始動口121、122への入賞に基づいて行われる事前判定および変動パターンの先読みに対するコマンドよりも後に出力するように出力順を設定している。
第2の具体例として、始動口121、122への入賞に基づく保留に関するコマンドと、特別図柄抽選の判定に基づく保留数の更新に関するコマンドの出力順の関係について説明する。
図24−3を参照すると、第1始動口121への入賞に基づく、特別図柄抽選の判定を受ける権利(保留の発生)の情報を含む「特図1保留(+1)」コマンドが、領域4に割り当てられている。また、第2始動口122への入賞に基づく、特別図柄抽選の判定を受ける権利(保留の発生)の情報を含む「特図2保留(+1)」コマンドが、領域7に割り当てられている。これに対し、特別図柄抽選の処理が行われたことに基づく保留数の更新(減少)情報を含む「特図保留(−1)」コマンドは、領域14に割り当てられている。
このように、始動口121、122への入賞に基づく保留の発生に関するコマンドは、特別図柄抽選の判定による保留数の更新に関するコマンドよりも、割り当てられたコマンド格納領域の領域番号が小さい。そのため、図24−4に示した出力処理において先に出力される。このような出力順の設定とすることにより、これらのコマンドが同じサイクルの主制御処理において生成された場合に演出制御の混乱が生じることを防止することができる。
さらに詳細に説明すると、始動口121、122への入賞に基づく保留が存在しない状態で新たに第1始動口121または第2始動口へ遊技球が入賞した場合、入賞後、直ちに特別図柄抽選の判定が行われ、特別図柄変動が開始される。この場合、同じ遊技球の入賞に基づき、「特図1保留(+1)」コマンドまたは「特図2保留(+1)」コマンドと、「特図保留(−1)」コマンドとが、同じサイクルの主制御処理で生成される可能性がある。このとき、「特図1保留(+1)」コマンドや「特図2保留(+1)」コマンドよりも先に「特図保留(−1)」コマンドを出力すると、演出制御部300では、先に受け取った「特図保留(−1)」に基づき、保留が存在しないにも拘らず保留数の減少に伴う演出を行うことになってしまい、演出制御の混乱を招く恐れがある。そこで、本実施の形態では、上記のように、保留の発生の情報を含むコマンドを、保留数の更新(減少)の情報を含むコマンドよりも先に出力するように出力順を設定している。
なお、上記の具体例では、「特図1保留(+1)」コマンドおよび「特図2保留(+1)」コマンドと「特図保留(−1)」コマンドとの関係について説明したが、普通図柄抽選の判定を受ける権利の保留に関するコマンドについても同様である。図24−3を参照すると、「普図保留(+1)」コマンドが領域8に、「普図保留(−1)」コマンドが領域10に、それぞれ割り当てられており、「普図保留(−1)」コマンドの方が割り当てられたコマンド格納領域の領域番号が小さい。そのため、図24−4に示した出力処理において先に出力される。
第3の具体例として、始動口121、122への入賞に基づく事前判定に関するコマンドと、特別図柄抽選の判定に関するコマンドとの関係について説明する。
特別図柄抽選は、遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことを契機として行われる。この第1始動口121への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドと、第2始動口122への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドとは、それぞれ別個に生成され、個別に割り当てられたコマンド格納領域へ格納される。図24−3に示す例では、第1始動口121への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドが、領域2〜4に割り当てられ、第2始動口122への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドが、領域5〜7に割り当てられている。これは、第1始動口121と第2始動口122とに、遊技球がほぼ同時に入賞し、第1始動口121への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドおよび第2始動口122への入賞に基づく事前判定および保留に関するコマンドの両方が、同じサイクルの主制御処理で生成される可能性があるためである。
これに対し、特別図柄抽選の処理は、一つの遊技球の入賞に基づく処理ごとに順次実行されるため、複数の遊技球の入賞に基づいて特別図柄抽選に関する複数の同じコマンドが、同じサイクルの主制御処理で生成されることはない。言い換えれば、一つの遊技球の入賞に基づく処理が実行されている間は、その処理の実行が優先され、他の遊技球(保留)に基づく特別図柄抽選の処理は実行されない。そのため、図24−3に示す例では、始動口121、122の数に関わらず、特別図柄抽選に関するコマンド(「特図変動」コマンド)は、1組のみが、領域11〜14に割り当てられている。
第4の具体例として、始動口121、122への入賞に基づく事前判定に関する複数のコマンドの相互の関係について説明する。
図24−3を参照すると、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関するコマンド(「特図1図柄先読み」コマンド、「特図1変動パターン先読み」コマンド、「特図1保留(+1)」コマンド)の各々は、連続したコマンド格納領域(領域2、3、4)に割り当てられている。
遊技球が第1始動口121へ入賞すると、図9に示したように、この入賞に基づいて、判定情報である乱数値の取得(S903)、事前判定処理(S904)、保留数の更新(S905)、等の一連の処理が実行される。そして、この一連の処理により、上記の3つのコマンドが生成される。すなわち、これらのコマンドは、一つの遊技球が第1始動口121へ入賞したという同一の生成条件の成立に基づいて生成された、密接に関連するコマンドである。ここで、遊技制御部200からコマンドが出力される際に、これら密接に関連するコマンドの間に、これらのコマンドとは関係の無い生成条件に基づいて生成された他のコマンドが挿入されると、演出制御部300による演出制御において混乱が生じる可能性がある。そこで、本実施の形態では、上記のように、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関するコマンドの各々を連続して出力するように出力順を設定している。
なお、上記の具体例では第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関するコマンドについて説明したが、第2始動口122への入賞に基づく事前判定に関するコマンドに関しても同様である。したがって、これらのコマンドも、連続したコマンド格納領域(領域5、6、7)に割り当てて、出力順が連続するように設定している。
また、同様の設定は、始動口121、122への入賞に基づく事前判定に関するコマンドにおける出力順の設定に限らず、密接に関連する複数のコマンドの出力順に対しても適用し得る。例えば、普通図柄抽選に関するコマンドのうち、「普図保留(+1)」コマンドと、「普通図柄変動開始」コマンドとは、一つの遊技球が一つのゲート124を通過したという同一の生成条件の成立に基づいて生成されたコマンドであるため、連続したコマンド格納領域(領域8、9)に割り当てて、出力順が連続するように設定している。また、「普図保留(−1)」コマンドは、普通図柄抽選の判定が行われたことを条件として生成されるため、「普通図柄変動開始」コマンドと密接に関連するので、連続したコマンド格納領域(領域10)に割り当てて、出力順が連続するように設定している。
同様に、特別図柄抽選に関するコマンドのうち、「遊技状態」コマンドと、「特図指定」コマンドと、「変動パターン」コマンドとは、一つの遊技球が一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)へ入賞したという同一の生成条件の成立に基づいて生成されたコマンドであるため、連続したコマンド格納領域(領域11、12、13)に割り当てて、出力順が連続するように設定している。また、「特図保留(−1)」コマンドは、特別図柄抽選の判定が行われたことを条件として生成されるため、「特図指定」コマンドと密接に関連するので、連続したコマンド格納領域(領域14)に割り当てて、出力順が連続するように設定している。
また、図24−3に示す例では、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関する各コマンドと、第2始動口122への入賞に基づく事前判定に関する各コマンドとが、連続するコマンド格納領域(領域2、3、4、5、6、7)に割り当てられている。したがって、第1始動口121への入賞と第2始動口122への入賞とがほぼ同時に発生し、これらのコマンドが同じサイクルの主制御処理で生成された場合は、各入賞に基づく2組のコマンドが連続して出力される。
さらに、始動口121、122への入賞に基づく事前判定に関する複数のコマンドの相互の関係としては、個々のコマンドの出力順についても具体的に設定している。
図24−3を参照すると、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関する3つのコマンドのコマンド格納領域(領域2、3、4)のうち、「特図1保留(+1)」コマンドの領域4が最後に位置している。すなわち、「特図1保留(+1)」コマンドが最後に出力されるように設定されている。これにより、演出制御部300は、「特図1保留(+1)」コマンドを受信した時点で、この「特図1保留(+1)」コマンドに対応する2つのコマンドを特定することができる。
パチンコ遊技機100においては、遊技状態や入賞した始動口121、122の別に応じて、事前判定や変動パターンの先読みが行われる場合と行われない場合とを設定することができる。例えば、第1始動口121への入賞に基づく事前判定について、遊技状態が低確率時短無遊技状態のときにのみ行う仕様とすることができる。すなわち、高確率状態や時短状態のときには、第1始動口121への入賞に基づく事前判定が行われない仕様としても良い。このような仕様では、「特図1保留(+1)」コマンドを受信した際、その直前に「特図1図柄先読み」コマンドおよび「特図1変動パターン先読み」コマンドを受信していれば、この「特図1保留(+1)」コマンドの生成条件となった遊技球の入賞に基づいて事前判定が行われたことが分かる。そして、「特図1図柄先読み」コマンドおよび「特図1変動パターン先読み」コマンドに含まれる事前判定結果および変動パターンの先読みの情報が、どの保留に対する情報かを特定することができる。一方、「特図1保留(+1)」コマンドを受信した際、その直前に「特図1図柄先読み」コマンドおよび「特図1変動パターン先読み」コマンドを受信していなければ、この「特図1保留(+1)」コマンドの生成条件となった遊技球の入賞に基づいて事前判定が行われなかったことが分かる。
これに対し、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関する3つのコマンドのうち、「特図1保留(+1)」コマンドを先に出力するように出力順(コマンド格納領域の並び順)を設定した場合を考える。この場合、演出制御部300は、「特図1保留(+1)」コマンドを受信した後、次のコマンドの受信を待ち、受信したコマンドを識別しなければ、事前判定が行われたか否かを認識することができない。そのため、「特図1保留(+1)」コマンドを先に出力する場合と比較して、制御が複雑になってしまう。そこで、本実施の形態では、第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関するコマンドのうち、「特図1保留(+1)」コマンドを最後に(すなわち、「特図1図柄先読み」コマンドおよび「特図1変動パターン先読み」コマンドを先に)出力するように出力順を設定している。
また、上記の具体例では第1始動口121への入賞に基づく事前判定に関するコマンドについて説明したが、第2始動口122への入賞に基づく事前判定に関するコマンドに関しても同様である。したがって、これらのコマンドにおいても、割り当てられたコマンド格納領域(領域5、6、7)に応じて、「特図2図柄先読み」コマンドおよび「特図2変動パターン先読み」コマンドが先に、「特図2保留(+1)」コマンドが後に出力されるように出力順を設定している。
第5の具体例として、特別図柄抽選に関するコマンドと、普通図柄抽選に関するコマンドの出力順の関係について説明する。
図24−3を参照すると、特別図柄抽選における特別図柄変動に関するコマンド(「遊技状態」コマンド、「特図指定」コマンド、「変動パターン」コマンド、「特図保留(−1)」コマンド)が、領域11、12、13、14に割り当てられている(5つの「特図特電」コマンドは、「特図変動」コマンドである「特図指定」コマンドと同じ領域12に割り当てられ、同時に生成されないので省略)。また、普通図柄抽選に関するコマンド(「普図保留(+1)」コマンド、「普通図柄変動開始」コマンド、「普図保留(−1)」コマンド)が、領域8、9、10に割り当てられている(「普通図柄確定」コマンドおよび「普電開放・閉鎖」コマンドは、「普通図柄変動開始」コマンドと同じ領域12に割り当てられ、同時に生成されないので省略)。
このように、特別図柄抽選に関するコマンドは、普通図柄抽選に関するコマンドよりも、割り当てられたコマンド格納領域の領域番号が大きい。そのため、図24−4に示した出力処理において後に出力される。このような出力順の設定とすることにより、これらのコマンドが同じサイクルの主制御処理において生成された場合に演出制御の混乱が生じることを防止することができる。
例えば、普通図柄変動の開始時や特別図柄変動の開始時を契機として実行される演出が用意されており、「普通図柄変動開始」コマンドおよび「特図指定」コマンドが同じサイクルの主制御処理で生成された場合を考える。この場合、普通図柄変動に基づく演出としての実行と、特別図柄変動に基づく演出としての実行のどちらを優先させるかに応じて、コマンドの出力順が特定される。すなわち、演出制御部300は、コマンドを受信した順に、そのコマンドに基づく演出を実行する。そのため、図24−3に示す順序でコマンドを出力すれば、演出制御部300は、「普通図柄変動開始」コマンドに基づいて演出を開始した直後に「特図指定」コマンドに基づく演出へ移行する。したがって、特別図柄変動に基づく演出としての実行を優先させる場合は、図24−3に示すように、特別図柄抽選に関するコマンドを、普通図柄抽選に関するコマンドよりも後に出力するように出力順を設定する。
第6の具体例として、遊技に関するコマンドと、エラーに関するコマンドの出力順の関係について説明する。
図24−3を参照すると、演出制御部300に遊技に関する情報を通知する各種のコマンドは、領域2〜18に割り当てられている。一方、エラーに関するコマンドは、領域19〜30に割り当てられている。
このように、遊技に関するコマンドは、エラーに関するコマンドよりも、割り当てられたコマンド格納領域の領域番号が小さい。そのため、図24−4に示した出力処理において先に出力される。通常、主制御処理のサイクルは、その主制御処理において生成された全てのコマンドを出力完了するのに十分な時間的余裕がある。しかし、障害等の何らかの原因により出力処理の途中で主制御処理が終了した場合、遊技に関する情報が演出制御部300へ伝達されていないと、演出制御部300による演出制御に影響するため、遊技の継続に支障をきたす可能性がある。一方、エラーに関する情報は、次の主制御処理のサイクルで演出制御部300へ伝達すれば良いので、コマンドの送信途中で主制御処理が終了しても演出制御部300の動作に対する影響が少ない。そこで、本実施の形態では、遊技に関するコマンドを、エラーに関するコマンドよりも優先的に出力するように、出力順を設定している。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図25は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図25(a)に示すメイン処理と、図25(b)に示す割り込み処理とからなる。図25(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図25(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図26は、コマンド受信処理(図25(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドを受信したか否かを判断し(S2601)、事前判定結果コマンドを受信したのであれば(S2601でYes)、さらに、保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2602)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたものである。
そして、演出制御部300は、保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2602でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2603)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、演出選択処理を行う(S2604)。なお、演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601およびS2602でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2605)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2605でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2606)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601、S2602およびS2605でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2607)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2607でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2608)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2609)。このオープニングコマンドは、図14に示した停止中処理においてセットされ(S1418)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2609でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2610)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607およびS2609でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2611)。このエンディングコマンドは、図17に示した大入賞口処理においてセットされ(S1713)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2611でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2612)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2602、S2605、S2607、S2609およびS2611でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2613)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図27は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図20(b)に示したものと同様である。何れの大当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図27に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
図28は、図26の演出選択処理(S2604、S2606)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200のRAM203から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300に事前判定情報は、遊技制御部200のRAM203から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出パターンを選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果の報知の以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示に事前判定結果を反映させる場合には、大当たり乱数の判定結果に基づいて保留表示を行う保留表示演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。その他、複数の図柄変動を跨ぐように連続的に演出を行う所謂連続予告などの演出パターンも事前判定演出パターンとして設けることができる。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、CPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
なお、演出選択処理において、受信したコマンドが、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドのいずれでもなければ、S2801〜S2804の処理は行われない。
そして、演出制御部300は、受信した変動開始コマンドを解析する(S2805)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2806)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2807)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2808)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2809)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
詳述しないが、S2808における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図25のS2503において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図29は、図26の変動演出終了中処理(S2608)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2901)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2902)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が大当たりまたは小当たりか否かを判断する(S2903)。大当たりまたは小当たりである場合は(S2903でYes)、その大当たりの種類または小当たりに応じて、図27に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2904)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりまたは小当たりでない場合(S2903でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2905)。モードフラグが0でない場合(S2905でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2906)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2907)。Mの値が0になったならば(S2907でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2908)。
S2905でモードフラグが0であった場合(S2905でYes)、S2907でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2907でNo)、またはS2908でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2904でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2909)。ここで、図27を参照すると、S2904でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは大当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2905でモードフラグが0であった場合およびS2908でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2907でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図30は、図26の大当たり演出選択処理(S2610)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S3001)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する(S3002)。そして、演出制御部300は、選択した大当たり演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する(S3003)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
図31は、図26のエンディング演出選択処理(S2612)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S3101)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S3102)。そして、演出制御部300は、選択したエンディング演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S3103)。
図32は、図26の客待ちコマンド受信処理(S2613)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S3201)。客待ちコマンドを受信した場合(S3201でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S3202)、RAM303において計測フラグをONにする(S3203)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S3201でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S3204)。計測フラグがOFFであれば(S3204でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S3204でYesまたはS3203でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(S3205)。タイムアップしていない場合(S3205でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S3205でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S3206)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S3207)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドの何れかがセットされている。
図33は、演出ボタン処理(図25(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3301でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3302)。
この後、演出制御部300は、図25(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
(装飾図柄41の変動演出)
次に、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出について具体的に説明する。
図34、図35および図36は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様を示す図である。
図34に示すように、画像表示部114には3つの装飾図柄41が表示される。演出制御部300は、図34に示すように、装飾図柄41の変動演出において、(1)3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、(2)左側の装飾図柄41(例えば数字の「5」)を停止表示させ、次に、(3)右側の装飾図柄41(例えば数字の「3」)を停止表示させ、最後に、(4)中央の装飾図柄41(例えば数字の「6」)を停止表示させる。なお、図34(4)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「563」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、図34(1)〜(4)に示した装飾図柄41の変動演出は、リーチ無し演出の一例である。
演出制御部300は、リーチ有り演出の場合には、図34に示すように、(2)左側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させた後、(5)右側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させ、これら左側および右側の装飾図柄41を揃えたリーチ状態とする。その後、演出制御部300は、大当たりに当選していない場合には、(6)中央の装飾図柄41である数字の「6」を停止表示させ、大当たりに当選している場合には、(7)中央の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させる。
以下では、リーチ状態になった後に、後述するSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出などの発展演出を行うことなく、両側の装飾図柄41とは異なる装飾図柄41であって大当たりに当選していないことを示す装飾図柄41を中央に停止表示させる演出を通常リーチ演出と称す。例えば、通常リーチ演出は、図34で(1)、(2)、(5)、(6)と遷移する演出である。
または、演出制御部300は、図34に示すように、(5)右側の装飾図柄41である「5」を停止表示させ、リーチ状態とした後、(8)左側および右側の装飾図柄41である「5」「5」を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示させ、(9)発展演出であるSPリーチ演出を行う。SPリーチ演出においては、演出制御部300は、SPリーチ演出に特有の大当たり期待度が異なる複数種類の演出のいずれかを行う。なお、以下の説明において、SPリーチ演出が行われていることを、SPリーチ画像71として図示することで表現する。
その後、大当たりに当選していない場合には、SPリーチ演出の終了をもって、(10)中央の装飾図柄41である数字の「6」を停止表示させ、大当たりに当選している場合には、(11)中央の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させる。なお、SPリーチ演出は、基本的に、上述した通常リーチ演出よりも演出時間が長い演出である。
または、演出制御部300は、図35に示すように、(1)3つの装飾図柄列を変動開始させた後、(2)左側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させ、(5)右側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させ、リーチ状態にした後、(12)左側および右側の装飾図柄41である数字の「5」「5」を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示させ、(13)発展演出であるスーパー・スーパーリーチ(SP・SPリーチ)演出を行う。演出制御部300は、SP・SPリーチ演出において、SP・SPリーチ演出に特有の大当り期待度が異なる複数種類の演出のいずれかを行う。なお、SP・SPリーチ演出は、基本的に、SPリーチ演出よりも演出時間が長い演出である。また、以下の説明において、SP・SPリーチ演出が行われていることを、SP・SPリーチ画像72として図示することで表現する。
または、演出制御部300は、(5)右側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させ、リーチ状態とした後、(8)左側および右側の装飾図柄41である数字の「5」「5」を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示させ、先ず、(9)発展演出であるSPリーチ演出を行う。そして、SPリーチ演出の終了をもって、(10)中央の装飾図柄41である数字の「6」を仮停止させた後、再始動し、(12)左側および右側の装飾図柄41である数字の「5」「5」を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示させ、(13)SP・SPリーチ演出を行う。その後、大当たりに当選していない場合には、(14)中央の装飾図柄41である数字の「6」を停止表示させ、大当たりに当選している場合には、(15)中央の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させる。なお、仮停止とは、装飾図柄41が一見すると停止しているように見えるが、完全に停止せず例えば装飾図柄41が僅かに動いている状態のことである。
他の装飾図柄41の変動演出として、演出制御部300は、疑似連続演出(疑似連)を行う。疑似連続演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄41の変動表示が行われているかのように見せる演出である。疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とする前に、装飾図柄41を変動させた後、装飾図柄41を一旦仮停止させ、その後再び装飾図柄41の変動表示を開始させる。
より具体的には、演出制御部300は、図36に示すように、(1)3つの装飾図柄41を変動開始させた後、(2)左側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させ、(3)右側の装飾図柄41である文字の「S」を停止表示させた後、(16)疑似連続演出を行うことを意味する特定のアイコンである「連」と記載されたアイコン41rを仮停止させる。そして、演出制御部300は、それ迄を1回目の装飾図柄41の変動表示とし、再び、図36に示すように、(1)3つの装飾図柄41を変動開始させて2回目の装飾図柄41の変動表示を開始させる。その後、演出制御部300は、2回目の装飾図柄41の変動表示を開始させた後、例えば図34(5)に示すように左側および右側の装飾図柄41を揃えたリーチ状態とする。本実施の形態においては、リーチ状態とするまでに、装飾図柄41を一旦仮停止させ、複数回の装飾図柄41の変動表示を行うことを疑似連続演出と称す。演出制御部300は、疑似連続演出として、装飾図柄41の変動表示を例えば最大で3回行う。
なお、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄41が、変動→仮停止→再変動→リーチ状態となる場合に、リーチ状態となる前までの疑似連続演出のことを疑似2連と称する。また、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄41が、変動→仮停止→再変動→仮停止→再変動→リーチ状態となる場合に、リーチ状態となる前までの疑似連続演出のことを、疑似3連と称する。また、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の装飾図柄41の変動表示回数が増えるほど大当たり期待度が高くなる。また、図36(2)では左側の装飾図柄41である数字の「5」を停止表示させているが、(16)に示したように、右側の装飾図柄41である文字の「S」を停止表示させた後に中央に「連」と記載されたアイコン41rを仮停止させるのであれば、左側の装飾図柄41は数字の「5」でなくてもよい。例えば、疑似2連において、1回目の装飾図柄41の変動表示において左側の装飾図柄41として数字の「5」を停止表示させ、2回目の装飾図柄41の変動表示において数字の「3」を停止表示させてもよい。
ここで、本実施の形態では、図21を参照しながら説明したように、判定結果が大当たりの場合には、90秒〜15秒の変動時間(変動パターンA〜D)に設定される。そして、変動時間がより長い方が、大当たりの期待度がより高くなるように設定されている。また、変動時間が長い場合に、演出時間が比較的長いSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出が実行可能となる。従って、演出時間が長いSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出が行われる場合には、大当たりの期待度が高くなるように設定している。
そして、本実施の形態では、SPリーチ演出が実行される場合には、比較的高い確率で、疑似2連の疑似連続演出を行うようにしている。同様に、SP・SPリーチ演出が実行される場合には、比較的高い確率で、疑似3連の疑似連続演出を行うようにしている。さらに、本実施の形態では、大当たり期待度が高い場合に、疑似連続演出を実行するようにしている。特に、大当たり期待度がより高い場合に、疑似連続演出において装飾図柄41が仮停止した後に再び変動するというセットの回数がより多くなるようにしている。
以上のとおり、本実施の形態のパチンコ遊技機100では、疑似連続演出を実行することによって、大当たりの当選に関して遊技者が期待感を持てるようにしている。
〔変動オブジェクト・保留オブジェクト〕
図37は、変動オブジェクトおよび保留オブジェクトの説明図である。
ところで、保留が無い状態で、第1始動口121に遊技球が最初に入賞すると、即時、その最初の入賞に対する変動表示が開始される。この変動表示中に、第1始動口121に遊技球がさらに入賞することによって保留が発生する。このとき、更なる入賞についての変動表示は、直ぐに開始できないので、大当たり判定の権利として保留される。そして、最初の第1始動口121に基づく一の変動表示が終了すると、保留されていた権利に基づいて他の変動表示が、保留された順で行われていく。なお、第2始動口122においても同様である。
そして、以下では、画像表示部114の画面(以下、単に画面と称する場合がある)における、入賞に対する変動表示に係わる表示である「変動オブジェクト」と、保留された権利に係わる表示である「保留オブジェクト」について、それぞれ詳細に説明する。
(変動オブジェクト51)
本実施の形態では、図37(a)および図37(b)に示すように、画面には、特別図柄の図柄変動に基づいて、装飾図柄41の変動表示による変動演出が行われる。そして、画面の下側には、特別図柄変動制御部233(図11等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す変動オブジェクト51が表示される。つまり、変動オブジェクト51は、特別図柄の変動表示中に、特別図柄の変動表示に係わるオブジェクトとして、画面に表示される。そして、変動オブジェクト51は、特別図柄の変動表示の開始とともに変動オブジェクト51が表示される領域(本実施の形態では、画面の中央部下側)に表示開始し、その特別図柄の変動停止とともに表示が消える。
(保留オブジェクト52)
本実施の形態のパチンコ遊技機100では、RAM303における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、図37(a)および図37(b)に示すように、画像表示部114の画面に保留オブジェクト52を表示する。そして、保留オブジェクト52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示すオブジェクトである。また、本実施の形態では、画面における保留オブジェクト52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。
具体的には、第1始動口121における入賞によって、最大で4つの保留が生じる。そのため、第1始動口121における入賞により、画面には、保留オブジェクト52も最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、複数の保留オブジェクト52は、変動オブジェクト51に近い位置から遠ざかる位置まで順に、右側から左側に向けて並べて表示される。
なお、以下の説明においては、最大で4つ表示される保留オブジェクト52について、変動オブジェクト51に近い順に、それぞれ「1番目の保留オブジェクト52」、「2番目の保留オブジェクト52」、「3番目の保留オブジェクト52」、「4番目の保留オブジェクト52」と称する。
また、第2始動口122における入賞によっても、最大で4つの保留が生じる。そのため、図示していないが、第2始動口122における入賞により、画面には、保留オブジェクト52も最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、第2始動口122における入賞に関わる複数の保留オブジェクト52は、変動オブジェクト51に近い位置から遠ざかる位置まで順に、左側から右側に向けて並べて表示されるようになっている。
なお、以下では、第1始動口121における入賞に基づく保留について代表例として詳細に説明を行い、第2始動口122における入賞に基づく保留については詳細な説明を省略する。
そして、図37(a)および図37(b)に示すように、保留されていた権利に基づく変動表示が開始されるとき、例えば2番目から4番目の保留オブジェクト52は、変動オブジェクト51が表示される位置に向けて表示位置の移動が行われる。また、1番目の保留オブジェクト52は、保留されていた権利に基づく変動表示が開始されるとき、変動オブジェクト51の表示位置に移動する。なお、以下の説明では、保留されていた権利に基づく変動表示が開始されることを、保留オブジェクト52が変動オブジェクト51として表示変更されるとも表現する場合がある。
なお、以下の説明において、変動オブジェクト51と保留オブジェクト52、複数の保留オブジェクト52同士を特別に区別しない場合には、変動オブジェクト51と保留オブジェクト52とをまとめて「保留・変動オブジェクト」と称して説明を行う場合がある。
そして、本実施の形態では、保留・変動オブジェクトは、基本的には、それぞれ同一または類似する形態によって構成される。ただし、演出内容や演出の進行に応じて、複数の保留オブジェクト52の間で形態が異なる場合がある。また、演出内容や演出の進行に応じて、変動オブジェクト51と保留オブジェクト52との形態が異なる場合もある。
また、本実施の形態では、画像表示部114の画面に表示するための画像レイヤについては、変動オブジェクト51と保留オブジェクト52とを異なる画像レイヤに描いている。さらに、本実施の形態では、変動オブジェクト51を表示する画像レイヤよりも上位(遊技者側)に保留オブジェクト52を表示する画像レイヤが位置するように重畳させる。
なお、複数(本実施の形態では最大で4個)の保留オブジェクト52について、1個ずつ異なる画像レイヤに描くようにしても構わない。そして、複数の保留オブジェクト52について、それぞれ個別に表示または非表示の制御を行うように構成しても構わない。
〔保留・変動オブジェクトの種類〕
本実施の形態において、保留・変動オブジェクトは、以下の2つの種類が準備されている。具体的には、図37(a)および図37(b)に示すように、保留・変動オブジェクトとして、「通常アイコン61」および「特別アイコン62」がある。そして、通常アイコン61は、後述する変化演出によっても変化せず、表示態様の変化が不可能なものである。一方で、特別アイコン62は、後述する変化演出によって表示態様が変化することが可能なものである。
〔保留・変動オブジェクトの変化演出〕
続いて、保留・変動オブジェクトの変化演出について説明する。
保留・変動オブジェクト(変動オブジェクト51、保留オブジェクト52)としての特別アイコン62は、例えば色や模様や形状等(以下、「色等」と記載)の表示態様が変化することによって、大当たり判定処理の判定の結果や、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。
特別アイコン62は、図37(c)に示すように、大当たりの期待度に応じた複数の表示態様を有している。本実施の形態では、特別アイコン62が、期待度がより低い場合から高い場合に向けて、白色の「白色特別アイコン62w」→青色の「青色特別アイコン62b」→緑色の「緑色特別アイコン62g」→赤色の「赤色特別アイコン62r」→ゼブラ柄の「縞柄特別アイコン62z」→レインボー色の「虹色特別アイコン62s」といった順に表示態様を異ならせて表示する。
なお、表示態様の変化は、上記の順に従って順番に行うのではなく、途中の色等を抜かす場合もある。また、本実施の形態では、期待度が高い色等から、期待度が低い色等には変化しないようにしている。
そして、本実施の形態において、変化演出による特別アイコン62の変化のタイミングは、以下の通りである。
特別アイコン62は、変化演出によって、表示位置の移動を伴わないで表示態様が変化する場合と、表示位置の移動を伴って表示態様が変化する場合とがある。
まず、表示位置の移動を伴わない変化として、保留オブジェクト52としての特別アイコン62は、保留オブジェクト52の表示位置にて表示態様が変化する場合がある。また、変動オブジェクト51としての特別アイコン62は、変動オブジェクト51の表示位置にて表示態様が変化する場合がある。
次に、表示位置の移動を伴う変化として、保留オブジェクト52としての特別アイコン62は、特別図柄の一の変動表示が終了することによって表示位置が移動する際に、移動した直後に表示態様が変化する場合や、移動と同時に表示態様が変化する場合がある。
また、変動オブジェクト51としての特別アイコン62も、保留オブジェクト52から変動オブジェクト51に表示変更される際に、移動した直後に表示態様が変化する場合や、移動と同時に表示態様が変化する場合がある。
そして、変動オブジェクト51としての特別アイコン62は、リーチ演出が実行されていなければ、装飾図柄41の変動表示が開始してから、変動表示が終了するまでの間、いつでも変化することができる。一方で、保留オブジェクト52としての特別アイコン62は、リーチ演出が実行されていなければ、表示が開始されてから、変動オブジェクト51として表示変更されることで保留オブジェクト52としての表示が終了するまでの間に、いつでも表示態様が変化することができる。
図38は、本実施の形態における変化演出の一例の説明図である。
保留・変動オブジェクトの変化演出は、図38(a)に示すように、画面にキャラクタ63を表示させて行う例を挙げることができる。具体的には、図38(b)に示すように、キャラクタ63が、特別アイコン62に対して、アイテム64を投げるアクションを行う。そして、例えば特別アイコン62がそのアイテム64を受け取った場合に、図38(c)に示すように、特別アイコン62の表示態様が変化する。図38の例では、変動オブジェクト51としての特別アイコン62が、変化前には白色特別アイコン62wであった表示態様から、変化後には緑色特別アイコン62gの表示態様になっている。
なお、変化演出としては、キャラクタ63およびアイテム64を用いて行う例のように特別なアクションを伴わずに、保留・変動オブジェクトの表示態様が単に変化するものであっても構わない。
なお、本実施の形態では、通常アイコン61と、特別アイコン62との2種類のアイコンを保留・変動オブジェクトとして用いているが、アイコンの種類は、2種類に限定されない。変化演出によって変化しないアイコンとして、通常アイコン61のみならず複数のアイコンを用いても構わない。また、変化演出によって変化するアイコンとして、特別アイコン62のみならず複数のアイコンを用いても構わない。また、例えば最大で表示される4個の保留オブジェクトが、異なるアイコンで表示されていても良い。
そして、異なる形状のアイコンを用いる場合であっても、変化演出として、色等の表示態様を変化させるパターンを同様に適用できる。
〔オブジェクト表示/非表示演出〕
以上のように構成される保留・変動オブジェクトは、変動演出の進行に応じて、画像表示部114の画面において非表示とする場合がある。
ここで、本実施の形態では、例えば図34〜図36を参照しながら説明したように、リーチ演出が行われる。
そして、本実施の形態において、変動オブジェクト51は、リーチ演出が行われていなければ、変動表示の開始から変動停止までの間、画面に表示するようにしている。また、保留オブジェクト52についても、リーチ演出が行われていなければ、表示開始から、変動オブジェクト51として表示変更されるまでの間、画面に表示する。
これに対して、実施の形態1では、リーチ演出が実行される際には、表示されているアイコンの種類が、通常アイコン61であるか特別アイコン62であるかに基づいて、保留・変動オブジェクトを表示したり非表示にしたりする。
このように、本実施の形態では、所定の条件に応じて、保留・変動オブジェクトの表示/非表示を制御する「オブジェクト表示/非表示演出」を行う。以下、「オブジェクト表示/非表示演出」について詳細に説明する。
実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出では、表示態様が変化する可能性を有する特別アイコン62(第1オブジェクト画像の一例)は、リーチ演出の実行開始後も継続表示する。一方で、表示態様が変化する可能性のない通常アイコン61(第2オブジェクト画像の一例)は、リーチ演出の実行開始後に非表示とする制御を行う。
なお、以下では、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出について、変動オブジェクト51のみが表示されるケース、変動オブジェクト51が表示されず保留オブジェクト52のみが表示されるケース、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52が表示されるケースの3つについて順に説明する。
図39は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において変動オブジェクト51のみが表示されるケースの説明図である。
そして、図39(a)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51として通常アイコン61とが表示されている。そして、(2)装飾図柄41の変動表示が行われる。(3)左側の装飾図柄41と右側の装飾図柄41とが揃って、リーチ状態(通常リーチ)が成立する。そして、リーチ状態になったタイミングで、変動オブジェクト51としての通常アイコン61を非表示にする。その後、(4)通常リーチからSPリーチに発展しても、通常アイコン61は非表示のままにするそして、(5)3つの装飾図柄41の変動表示が停止するまで通常アイコン61を非表示とする。
なお、本実施の形態の説明において、変動オブジェクト51または保留オブジェクト52(通常アイコン61や特別アイコン62)について非表示であることを図示する場合に、便宜上、破線で示すこととする。
その後、(6)装飾図柄41の変動表示が停止した後、非表示にしていた通常アイコン61を一旦表示し、その通常アイコン61は消える。そして、入賞口に対する遊技球の入賞によって、(7)新たな装飾図柄41の変動表示が開始される。このとき、変動オブジェクト51としての通常アイコン61が改めて表示される。
なお、(6)に示すように、上記の例では、非表示にしていた通常アイコン61を一旦表示するようにしているが、非表示にした通常アイコン61を再び表示せずに非表示のまま、新たな装飾図柄41の変動表示が開始されるようにしても良い。
一方、図39(b)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51として特別アイコン62とが表示されている。なお、特別アイコン62は、白色特別アイコン62wとなっている。そして、(2)装飾図柄41の変動表示中に、変化演出によって、変動オブジェクト51を、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。
その後、(3)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。そして、(4)通常リーチ中に、変化演出によって、変動オブジェクト51を、青色特別アイコン62bから緑色特別アイコン62gに変化させる。さらに、(5)通常リーチからSPリーチに発展する。
ここで、変動オブジェクト51として特別アイコン62が表示されている場合には、リーチ状態になったタイミングでも非表示とすることなく、そのまま特別アイコン62の表示を継続する。さらに、(6)SPリーチ中に、変化演出によって、変動オブジェクト51を、緑色特別アイコン62gから赤色特別アイコン62rに変化させる。
そして、(7)装飾図柄41の変動表示が停止するまで、変動オブジェクト51としての特別アイコン62の表示を継続させる。なお、この例では、3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
図40は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において保留オブジェクトのみが表示されるケースの説明図である。
図40(a)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、保留オブジェクト52として3個の通常アイコン61が表示されている。そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態(通常リーチ)が成立する。この通常リーチのタイミングで、保留オブジェクト52としての3個の通常アイコン61を非表示にする。さらに、(3)通常リーチからSPリーチに発展しても、保留オブジェクト52としての3個の通常アイコン61を非表示にした状態を継続する。そして、(4)装飾図柄41の変動表示が停止するまで3個の通常アイコン61を非表示とする。
その後、(5)本実施の形態では、装飾図柄41が停止した後に、非表示にしていた3個の通常アイコン61を一旦表示する。そして、(6)新たに装飾図柄41の変動表示が開始されるタイミングで、各保留オブジェクト52の表示位置を移動させ、保留オブジェクト52としての2個の通常アイコン61を表示する。
なお、(5)に示すように、非表示にしていた通常アイコン61を一旦表示するようにしているが、非表示にした通常アイコン61は、再び表示せずに非表示のまま、新たに次の装飾図柄41の変動表示が開始されるようにしても良い。
一方、図40(b)に示すように、画面には、(1)装飾図柄41と、保留オブジェクト52として3個の特別アイコン62が表示されている。なお、3個の特別アイコン62は、それぞれ白色特別アイコン62wとなっている。そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。そして、(3)通常リーチ中に、3番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。
その後、(4)通常リーチからSPリーチに発展する。ここで、保留オブジェクト52として特別アイコン62が表示されている場合には、リーチ状態になったタイミングでも非表示とすることなく、そのまま特別アイコン62の表示を継続する。そして、(5)SPリーチ演出中に、変化演出によって、3番目の保留オブジェクト52を、青色特別アイコン62bから緑色特別アイコン62gに変化させる。
そして、(6)装飾図柄41の変動表示が停止するまで、保留オブジェクト52としての特別アイコン62の表示を継続させる。その後、(7)新たな装飾図柄41の変動表示が開始される。
なお、図40(a)および図40(b)を参照しながら説明した保留オブジェクト52に関しては、リーチ演出中に変化演出を行うことで、現在変動中(当該変動)の特別図柄の判定結果に関わらず、その後に行われる特別図柄の判定結果についても、遊技者が期待をしながら遊技を行うことが可能になっている。
以上、図39および図40を参照しながら説明したように、実施の形態1では、変化の可能性がある特別アイコン62については、リーチ演出の開始後においても変化の可能性があるため、リーチ演出の開始後にも表示を継続するようにしている。一方で、変化の可能性のない通常アイコン61ついては、リーチ演出の開始後においてはやはり変化の可能性がないため、リーチ演出の開始後に非表示としている。
ここで、3つの装飾図柄41が揃うことで大当たりとなる遊技性において、2つの装飾図柄41が揃った状態であるリーチ演出は、遊技者が、大当たりを期待し、大いに興味を抱く局面である。従って、リーチ演出が行われる場合には、そのリーチ演出に興味を抱かせるようにしたい。
そこで、本実施の形態では、リーチ演出の開始後においては、大当たりの期待度を報知する役割を伴わない表示、すなわち変化の可能性がない通常アイコン61の表示については、画面において非表示にしている。そして、本実施の形態では、通常アイコン61の表示よりも、リーチ演出を優先して見られるようにしている。
図41は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出について保留オブジェクトのみが表示されるケースの変形例Aの説明図である。
図41に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、3個の保留オブジェクト52とが表示されている。なお、1番目および3番面の保留オブジェクト52が通常アイコン61として表示され、2番目の保留オブジェクト52が白色特別アイコン62wとして表示されている。
そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。さらに、(3)通常リーチからSPリーチに発展する。ここで、変形例Aでは、複数の保留オブジェクト52のうち1つでも特別アイコン62が表示される場合、SPリーチに発展しても、全ての保留オブジェクト52の表示を継続するようにしている。
その後、(4)SPリーチ中に、変化演出によって、2番目の保留オブジェクト52を、白色特別アイコン62wから赤色特別アイコン62rに変化させる。
そして、(5)装飾図柄41の変動表示が停止するまで、全ての保留オブジェクト52を継続して表示する。なお、(6)装飾図柄41の変動表示の停止後、新たに装飾図柄41の変動表示が開始される。
以上のように、変形例Aでは、変化の可能性がある保留オブジェクト52としての特別アイコン62が1つでも含まれる場合には、他の保留オブジェクト52が変化の可能性のない通常アイコン61であっても、リーチ演出の開始後においても、全ての保留オブジェクト52を継続して表示するようにし、保留・変動オブジェクトを用いた演出を楽しめるようにした。
図42は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出において保留オブジェクトおよび変動オブジェクトが表示されるケースの説明図である。
図42に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52として3個の特別アイコン62とが表示されている。なお、変動オブジェクト51として、青色特別アイコン62bが表示されている。
そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。そして、(3)通常リーチ中に、変動オブジェクト51は、変化演出によって、青色特別アイコン62bから緑色特別アイコン62gに変化する。
その後、(4)通常リーチからSPリーチに発展する。ここで、SPリーチに発展しても、変動オブジェクト51および全ての保留オブジェクト52の表示を継続するようにしている。そして、SPリーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、緑色特別アイコン62gから赤色特別アイコン62rに変化させる。また、SPリーチ中に、2番目の保留オブジェクト52は、変化演出によって、白色特別アイコン62wから緑色特別アイコン62gに変化する。
また、(5)SPリーチ中に、2番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、緑色特別アイコン62gから赤色特別アイコン62rに変化させる。さらに、(6)SPリーチ中に、2番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
そして、(7)装飾図柄41の変動表示が停止するまで、変動オブジェクト51としての特別アイコン62および保留オブジェクト52としての特別アイコン62を継続して表示する。なお、(8)装飾図柄41の変動表示の停止後、新たに装飾図柄41の変動表示が開始される。
以上のように、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52に関わらず、変化の可能性がある特別アイコン62は、リーチ演出の開始後に継続して表示するようにしている。特に、図42の例では、リーチ演出中に、保留オブジェクト52として表示される特別アイコン62の信頼度が、変動オブジェクト51として表示される特別アイコン62よりも高くなっている。このような場合には、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52であることに関わらず、特別アイコン62を継続して表示することで、現在変動(当該変動)している特別図柄の判定結果のみならず、その後に行われる特別図柄の判定結果についても期待しながら遊技を行うことができる。
続いて、リーチ演出の開始後に非表示となった通常アイコン61を、リーチ演出の開始後に復活して表示させる「復活表示」と、リーチ開始後に通常アイコン61を非表示とするタイミング以降にも、通常アイコン61として継続して表示させる「継続表示」について説明する。
図43は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の復活表示の説明図である。
なお、図43(a)は変動オブジェクト51のみ表示されるケースであり、図43(b)は保留オブジェクト52のみが表示されるケースである。
図43(a)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての通常アイコン61とが表示されている。そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態(通常リーチ)が成立する。そして、リーチ状態になったタイミングで、変動オブジェクト51としての通常アイコン61を非表示にする。その後、(3)通常リーチからSPリーチに発展する。
その後、(4)SPリーチ中に、変動オブジェクト51としての特別アイコン62を、変動オブジェクト51の表示位置に再び表示する。そして、(5)SPリーチ中に、変動オブジェクト51としての特別アイコン62を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから赤色特別アイコン62rに変化させる。さらに、(6)SPリーチ中に、変動オブジェクト51としての特別アイコン62を、変化演出によって、赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
その後、(7)変動オブジェクト51としての特別アイコン62を、装飾図柄41の変動停止まで継続して表示する。
なお、本実施の形態では、再び表示された特別アイコン62を、変化演出によって、信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に必ず変化させるようにしている。
図43(b)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、保留オブジェクト52としての3個の通常アイコン61が表示されている。そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態(通常リーチ)が成立する。そして、リーチ状態になったタイミングで、保留オブジェクト52としての3個の通常アイコン61を非表示にする。さらに、(3)通常リーチからSPリーチに発展する。
その後、(4)SPリーチ中に、保留オブジェクト52としての3つの特別アイコン62を、保留オブジェクト52の表示位置に再び表示させる。なお、3つの特別アイコン62は、それぞれ白色特別アイコン62wによって表示されている。
そして、(5)SPリーチ中に、1番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。さらに、(6)SPリーチ中に、1番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、青色特別アイコン62bから赤色特別アイコン62rに変化させる。
その後、(7)保留オブジェクト52としての特別アイコン62を、装飾図柄41の変動表示の停止まで継続して表示する。なお、装飾図柄41の変動表示の停止後、新たに装飾図柄41の変動表示が開始される。
なお、上述のとおり、本実施の形態では、再び表示された特別アイコン62を、変化演出によって必ず信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に変化させるようにしている。
以上説明したとおり、変化の可能性がない通常アイコン61は、リーチ演出の開始後に一旦非表示となる。このとき、遊技者は、通常アイコン61の表示が消えることによって、その通常アイコン61についての変化演出はもう実行されないと考える。しかしながら、リーチ演出中に、非表示になった通常アイコン61が特別アイコン62として復活し、再び表示される。このように、遊技者は、復活演出自体の発生に対して、一定の期待を抱きながら遊技を行うことができる。
さらに、本実施の形態では、再び表示された特別アイコン62を、変化演出によって必ず信頼度のより高い表示態様に変化させる。そして、本実施の形態では、復活表示が行われる演出が、復活表示を伴わない場合に対して特別な価値観を有するようにしている。
例えば、復活表示を行ったにもかかわらず、その後に、変化演出により特別アイコン62を信頼度がより高い表示態様に変化させない場合を考える。この場合、復活表示自体の価値が低下するのみならず、遊技者にとっては変化演出による表示態様の変化の期待だけを過剰に煽られて遊技に疲れてしまうおそれもある。
これに対して、本実施の形態では、復活演出を伴う際には、特別アイコン62を期待度がより高い表示態様に必ず変化させることで、復活表示を特別な演出にしている。
なお、本実施の形態では、上記の観点に基づいて復活表示が行われた後に必ず信頼度のより高い表示態様に変化させているが、必ずしも表示態様を変化させなくても良い。
なお、図43(a)および図43(b)を参照しながら説明した復活表示は、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52の両方とも表示されるケースに適用しても良い。
また、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52の両方が表示されるケースや、保留オブジェクト52のみ表示されるケースにおいて、全部の保留・変動オブジェクトではなく、例えば1個など一部の保留オブジェクト52のみ復活させても良い。また、例えば1個など一部の保留オブジェクト52について特別アイコン62で表示し、残りは通常アイコン61として表示しても良い。
図44は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の継続表示の説明図である。
図44に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての通常アイコン61とが表示されている。そして、(2)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。ここで、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の継続表示では、通常リーチになっても、変動オブジェクト51としての通常アイコン61をそのまま継続して表示する。
さらに、(3)通常リーチからSPリーチに発展する。そして、(4)SPリーチ中に、変動オブジェクト51としての通常アイコン61を特別アイコン62に変える。その後、(5)SPリーチ中に、変化演出によって、白色特別アイコン62wから赤色特別アイコン62rに変化させる。
そして、(6)SPリーチからSP・SPリーチに発展する。そして、SP・SPリーチに発展したタイミングで、変化演出によって、赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
その後、(7)変動オブジェクト51としての特別アイコン62は、3つの装飾図柄41の変動停止まで継続して表示する。なお、この例では、3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
また、継続表示を行う場合には、継続して表示させた保留・変動オブジェクトのいずれかは、信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に必ず変化させるようにしている。
以上のように、変化の可能性がない通常アイコン61が、リーチ演出の開始後の所定のタイミング(本実施の形態ではリーチ状態の成立)においても継続して表示される場合には、その通常アイコン61を特別アイコン62に変化させる。こうして変化した特別アイコン62は、変化演出によって信頼度のより高い表示態様に変化させることで、遊技者が大きな期待をもって遊技を行えるようにしている。そして、遊技者は、例えばリーチ演出が開始された後においても、通常アイコン61が非表示にならず、表示が継続していることにより、その後変化演出が実行されるということに期待を抱きながら遊技を行うことができる。
図45は、実施の形態1のオブジェクト表示/非表示演出の変形例Bの説明図である。
図45(a)に示すように、画像表示部114の画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての通常アイコン61とが表示されている。ここで、(2),(3)変動オブジェクト51としての通常アイコン61は、例えば装飾図柄41のリーチ状態が成立するまでの間に、特別アイコン62に変わっても構わない。そして、変形例Bにおいても、(4)通常リーチからSPリーチへの発展の際に、変動オブジェクト51としての特別アイコン62が継続して表示される。
図45(b)に示すように、画面には、(1)装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての通常アイコン61と、保留オブジェクト52としての3個の通常アイコン61とが表示されている。なお、(1)では、装飾図柄41の変動表示が停止したタイミングを表示している。
そして、(2)新たに装飾図柄41の変動表示が開始される際に、保留オブジェクト52の表示位置の移動が行われる。このとき、移動前に2番目の保留オブジェクト52として表示される通常アイコン61を、1番目の保留オブジェクト52として移動後に表示する際に、特別アイコン62によって表示しても良い。
その後、(3)装飾図柄41の変動表示が停止する。そして、(4)1番目の保留オブジェクト52が変動オブジェクト51として表示変更される。この例では、変動オブジェクト51として特別アイコン62が表示される。そして、変形例Bにおいても、(5)通常リーチからSPリーチへの発展の際に、変動オブジェクト51としての特別アイコン62が継続して表示される。
なお、実施の形態1において、例えば保留・変動オブジェクトとして通常アイコン61および特別アイコン62が混在している場合、リーチ状態が成立した際に、特別アイコン62のみを継続して表示し、通常アイコン61を非表示としても良い。例えば、保留・変動オブジェクトの全てが特別アイコン62であれば、リーチ状態の成立後においても保留・変動オブジェクトの全ての表示が継続される。一方、例えば、保留・変動オブジェクトの全てが通常アイコン61であれば、リーチ状態の成立後においても保留・変動オブジェクトの全てが非表示となる。
なお、実施の形態1において、通常アイコン61に関しての非表示/表示の制御は、リーチ演出の開始後におけるリーチ状態(通常リーチ)の成立のタイミングで行っているが、このタイミングに限定されない。非表示/表示の制御は、例えば、SPリーチ発展のタイミングや、SP・SPリーチ発展のタイミングなど、リーチ演出の実行開始以降の所定のタイミングで行うことができる。
<実施の形態2>
続いて、実施の形態2のパチンコ遊技機100について説明する。なお、実施の形態2は、基本的な構成は、実施の形態1のパチンコ遊技機100と同じである。また、実施の形態2において、実施の形態1と同様な構成等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出では、表示態様が変化する可能性を有する変動オブジェクト51(第1オブジェクト画像の一例)と、表示態様が変化する可能性のない保留オブジェクト52(第2オブジェクト画像の一例)とを有する。
そして、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出が開始された際に、アイコンの種類としては変化演出によって表示態様が変化できる特別アイコン62であっても、その特別アイコン62が保留オブジェクト52として表示されている場合には、変化演出によっても特別アイコン62の表示態様を変化不可能にする。一方で、リーチ演出が開始された際に、特別アイコン62が変動オブジェクト51として表示されている場合には、変化演出によって特別アイコン62の表示態様を変化可能にする。
そして、実施の形態の2のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出の実行開始後の予め定められたタイミングまで、変動オブジェクト51を継続表示する制御を行う。
以下、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出について詳細に説明する。
図46は、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。
まず、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の前提として、変動オブジェクト51に関しては、SP・SPリーチに発展するまでは、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化する可能性はあるが、SP・SPリーチの発展後には、変化演出による変動オブジェクト51の表示態様の変化を行わない仕様にしている。また、保留オブジェクト52に関しては、リーチ演出が行われていないときには、変化演出によって保留オブジェクト52の表示態様が変化する可能性はあるが、リーチ演出が実行中である場合には、変化演出による保留オブジェクト52の表示態様の変化を行わない仕様にしている。
そして、(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての4個の特別アイコン62とが表示されている。なお、(1)では、3つの装飾図柄41は、停止表示した状態を示している。また、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52は、全て白色特別アイコン62wとして表示されている。
その後、(2)新たに装飾図柄41の変動表示が開始される。この装飾図柄41の変動表示の開始タイミングで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52の表示位置の移動が行われる。そして、この例では、移動前に2番目の保留オブジェクト52は、移動後に1番目の保留オブジェクト52として表示される。この1番目の保留オブジェクト52の表示位置の移動に伴い、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。また、移動前の1番目の保留オブジェクト52は、表示位置の移動によって、変動オブジェクト51として表示変更される。
そして、(3)1番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、青色特別アイコン62bから緑色特別アイコン62gに変化させる。そして、(4)3つの装飾図柄41の変動表示が停止する。
さらに、(5)装飾図柄41の新たな変動表示が開始される。この変動表示の開始タイミングで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52の表示位置の移動が行われる。具体的には、1番目の保留オブジェクト52が変動オブジェクト51として表示変更される。移動前の1番目の保留オブジェクト52は、緑色特別アイコン62gによって表示されていたため、移動後には、変動オブジェクト51が緑色特別アイコン62gによって表示される。
その後、(6)装飾図柄41の変動表示中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、緑色特別アイコン62gから赤色特別アイコン62rに変化させる。また、装飾図柄41の変動表示中に、1番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。
そして、(7)左側の装飾図柄41と右側の装飾図柄41とが揃って、リーチ状態が成立する。その後、(8)通常リーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
続いて、(9)通常リーチからSPリーチに発展する。そして、(10)SPリーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、縞柄特別アイコン62zから虹色特別アイコン62sに変化させる。
次に、(11)SPリーチからSP・SPリーチにさらに発展する。そして、実施の形態2では、SP・SPリーチに発展したタイミングで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を非表示にする。その後、(12)3つの装飾図柄41の変動表示が停止する。そして、(13)その後、本実施の形態では、3つの装飾図柄41の変動表示が停止した後に、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を再び表示する。なお、この例では、3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
なお、大当たりになった場合には、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を再び表示せず、非表示のままにしても良い。
次に、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の変形例Cについて説明する。
図47は、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の変形例Cの説明図である。
(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての4個の特別アイコン62とが表示されている。なお、(1)では、装飾図柄41は、変動表示が停止した状態を示している。また、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52は、全て白色特別アイコン62wとして表示されている。
そして、図47の(1)〜(6)は、上述した図46の(1)〜(6)と同様であり、詳細な説明を省略する。
そして、(7)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。そして、変形例Cでは、リーチ状態になったタイミングで、保留オブジェクト52を非表示にする。
その後、(8)通常リーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
続いて、(9)通常リーチからSPリーチに発展する。そして、(10)SPリーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、縞柄特別アイコン62zから虹色特別アイコン62sに変化させる。
次に、(11)SPリーチからSP・SPリーチにさらに発展する。そして、実施の形態2では、SP・SPリーチに発展したタイミングで、変動オブジェクト51を非表示にする。その後、(12)3つの装飾図柄41の変動表示が停止する。そして、(13)その後、本実施の形態では、3つの装飾図柄41の変動表示が停止した後に、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を再び表示する。なお、この例では、3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
実施の形態2では、変動オブジェクト51は、リーチ状態の成立からSP・SPリーチ発展まで(つまり、通常リーチ中およびSPリーチ中)は、変化演出によって表示態様が変化する可能性がある。そこで、図46および図47を参照しながら説明したとおり、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出の実行開始後の予め定められたタイミングとしてSP・SPリーチ開始前までは、変動オブジェクト51を継続して表示するようにしている。逆に、SP・SPリーチ演出の開始後には、変動オブジェクト51を非表示にしている。そして、実施の形態2では、SP・SPリーチ演出の実行以降、大当たりの期待度の報知という観点においてはそれ以上の段階の期待度になることを報知しなくなった変動オブジェクト51の表示は行わず、期待度が高いSP・SPリーチ演出を遊技者が優先して楽しめるようにしている。
また、保留オブジェクト52は、リーチ状態の成立後には、変化演出によって表示態様が変化しない仕様である。そこで、図47を参照しながら説明したとおり、変形例Cにおいては、リーチ状態の成立後には、保留オブジェクト52を非表示とし、現在変動中である装飾図柄41の変動表示に遊技者が集中できるようにしている。
なお、実施の形態2において、例えば、SPリーチ発展までは、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化可能な仕様の遊技機においては、SPリーチ発展まで変動オブジェクト51を継続して表示すれば良い。同様に、リーチ状態(通常リーチ)が成立するまで、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化可能な仕様の遊技機においては、リーチ状態が成立するまで、変動オブジェクト51を継続して表示すれば良い。
また、実施の形態2では、上述のとおり、変化演出によって表示態様が変化する可能性のある間は、変動オブジェクト51の表示を継続し、表示態様が変化する可能性がなくなった後には、変動オブジェクト51を非表示にしている。従って、少なくとも変動オブジェクト51の表示態様が変化する可能性のある間に、変動オブジェクト51の表示を継続していれば良く、変動オブジェクト51の表示態様が変化する可能性が無くなった後においても、変動オブジェクト51を継続して表示していても構わない。
ところで、図46および図47を参照しながら説明した実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出は、以下のように捉えることもできる。
まず、図37(b)を参照しながら説明したように、特別アイコン62は、変化演出によって、表示位置の移動を伴いながら表示態様が変化する場合(第1変化演出の一例)と、表示位置の移動を伴わずに表示態様が変化する場合(第2変化演出の一例)とがある。
そして、変動オブジェクト51として特別アイコン62が表示される場合、変動演出におけるリーチ状態の成立(リーチ演出の実行開始)の前後のいずれにおいても、表示位置の移動を伴わずに表示態様が変化すること(第2変化演出の一例)が可能になっている(例えば、図46(5),(6),(8),(10))。
一方、保留オブジェクト52として特別アイコン62が表示される場合、変動演出におけるリーチ状態の成立(リーチ演出の実行開始)の前では、表示位置の移動を伴わずに表示態様が変化すること(第2変化演出の一例)が可能になっている(例えば、図46(2),(3),(6))。また、保留オブジェクト52として特別アイコン62が表示される場合、変動演出におけるリーチ状態の成立(リーチ演出の実行開始)の後では、表示位置の移動を伴わずに表示態様が変化すること(第2変化演出の一例)が不可能になっている(例えば、図46(7)〜(13))。
ところで、実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、復活表示と、継続表示とを用いた演出を行うことができる。以下、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出における復活表示と、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出の継続表示とについてそれぞれ説明する。
図48は、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出における復活表示の説明図である。
(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての2個の特別アイコン62とが表示されている。なお、(1)は、通常リーチ中の状態を示している。そして、(2)通常リーチからSPリーチに発展する。
さらに、(3)SPリーチからSP・SPリーチに発展する。そして、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出では、SP・SPリーチに発展したタイミングで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を非表示にする。
次に、(3)SP・SPリーチ中に、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を復活させるように、特別アイコン62を再び表示させる。その後、(5)変動オブジェクト51を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。さらに、(6)変動オブジェクト51を、変化演出によって、青色特別アイコン62bから赤色特別アイコン62rに変化させる。そして、この例では、(7)3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
また、実施の形態2の復活表示においても、再び表示された特別アイコン62のいずれかを、変化演出によって信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に、必ず変化させるようにしている。
なお、復活表示を行う場合に、変動オブジェクト51を非表示にするタイミングは、上記のSP・SPリーチ発展のタイミングに限定されず、復活させて再び表示するタイミングについてもSP・SPリーチ中に限定されない。
実施の形態2では、SP・SPリーチ発展のタイミングまで、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化する可能性があり、SP・SPリーチ発展後には表示態様が変化する可能性がないという原則になっている。そのため、SP・SPリーチ発展のタイミングで変動オブジェクト51を非表示にしたうえで、その後に、SP・SPリーチ中に復活表示を行うようにしている。
これに対して、例えば、SPリーチ発展のタイミングまで、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化可能なことを原則とする仕様の遊技機においては、SPリーチ発展で変動オブジェクト51を非表示にし、SPリーチ中や、SP・SPリーチ中に、復活表示を行ったうえで変化演出によって表示態様を変化させるようにしても良い。
同様に、通常リーチが成立するタイミングまで、変化演出によって変動オブジェクト51の表示態様が変化可能なことを原則とする仕様の遊技機においては、通常リーチの成立のタイミングで変動オブジェクト51を非表示にし、通常リーチ中や、SPリーチ中や、SP・SPリーチ中に、復活表示を行ったうえで変化演出によって表示態様を変化させるようにしても良い。
なお、実施の形態2における復活表示は、変動オブジェクト51や保留オブジェクト52のうち対象となる特別アイコン62だけを復活表示させたうえで、変化演出によって表示態様を変化させても良い。また、保留オブジェクト52として表示される複数の特別アイコン62を復活表示させ、いずれかの特別アイコン62を変化演出によって変化させても良い。
図49は、実施の形態2のオブジェクト表示/非表示演出における継続表示の説明図である。
(1)に示すように、画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62とが表示されている。そして、装飾図柄41のリーチ状態が成立している。そして、(2)通常リーチからSPリーチに発展する。
さらに、(3)SPリーチからSP・SPリーチに発展する。ここで、(3)に示すように、SPリーチからSP・SPリーチに発展しても、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52の表示をそのまま継続して行う。
その後、SP・SPリーチ中における所定のタイミングで、変動オブジェクト51としての特別アイコン62を、変化演出によって、(4)白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させ、(5)青色特別アイコン62bから赤色特別アイコン62rに変化させ、(6)赤色特別アイコン62rから縞柄特別アイコン62zに変化させる。
そして、(7)変動オブジェクト51および保留オブジェクト52は、装飾図柄41の変動表示の停止まで継続して表示される。
また、継続表示を行う場合には、継続して表示させた保留・変動オブジェクトのいずれかを、変化演出によって信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に、必ず変化させるようにしている。
<実施の形態3>
続いて、実施の形態3のパチンコ遊技機100について説明する。なお、実施の形態3は、基本的な構成は、実施の形態1のパチンコ遊技機100と同じである。また、実施の形態3において、実施の形態1と同様な構成等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出の実行中に、可動役物115が画像表示部114の画面と重畳する位置に移動可能に構成されている。具体的には、遊技盤110の上下方向における上側に第1可動役物115Aが設けられ、遊技盤110の下側に第2可動役物115Bが設けられている。そして、第1可動役物115Aおよび第2可動役物115Bは、相互に近づく方向となる画像表示部114の中央部に向けて進退可能に構成されている。
そして、実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出では、表示態様が変化する可能性を有する変動オブジェクト51(第1オブジェクト画像の一例)と、表示態様が変化する可能性のない保留オブジェクト52(第2オブジェクト画像の一例)とを有する。
ここで、実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出が開始された際に、アイコンの種類としては変化演出によって変化することができる特別アイコン62であっても、その特別アイコン62が保留オブジェクト52として表示されている場合には、変化演出によっても特別アイコン62の表示態様の変化を不可能にする。一方、リーチ演出が開始された際に、特別アイコン62が変動オブジェクト51として表示されている場合には、変化演出によって第2アイコンの表示態様の変化を可能にする。
そして、実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出の実行開始後に可動役物115が画像表示部114の画面に重畳するタイミングまで、変動オブジェクト51を継続表示する。
以下、実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出について詳細に説明する。
図50は、実施の形態3のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。
(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての4個の特別アイコン62とが表示されている。なお、3つの装飾図柄41は、変動表示が停止した状態である。
なお、(1)〜(9)までは、図46を参照しながら説明した(1)〜(9)と同様であり、ここでは、詳細な説明を省略する。
そして、(10)SPリーチ中に、可動役物115(第1可動役物115Aおよび第2可動役物115B)が画像表示部114の画面に重畳する。そして、この可動役物115が画面に重畳するタイミングで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を非表示にする。
そして、(11)可動役物115が画面から退避した状態になると、画面には、3つの装飾図柄41が揃って表示される。この例では、大当たりである。なお、3つの装飾図柄41の変動表示が停止するまで、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52は表示されていない。
その後、(12)3つの装飾図柄41の変動表示が停止した後に、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を再び表示する。
なお、大当たりになった場合には、非表示にしていた変動オブジェクト51および保留オブジェクト52を再び表示せず、非表示のままにしても良い。
<実施の形態4>
続いて、実施の形態4のパチンコ遊技機100について説明する。なお、実施の形態4は、基本的な構成は、実施の形態1のパチンコ遊技機100と同じである。また、実施の形態4において、実施の形態1と同様な構成等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出では、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52として、変化演出によって、表示態様が変化する可能性がある特別アイコン62が表示される。そして、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出では、保留オブジェクト52は、リーチ演出の実行開始後の予め定められたタイミングまで保留オブジェクト52が表示され、予め定められたタイミング以降に非表示になる。一方、変動オブジェクト51は、装飾図柄41の変動表示が停止するまで表示が継続される。
以下、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出について詳細に説明する。
図51は、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の説明図である。
まず、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の前提として、変動オブジェクト51は、装飾図柄41の変動表示が停止するまで表示態様が変化する可能性がある。また、保留オブジェクト52は、リーチ状態(通常リーチ)が成立するまでは、変化演出による保留オブジェクト52の表示態様の変化の可能性があるが、リーチ状態(通常リーチ)が成立した後は、変化演出による保留オブジェクト52の表示態様の変化を行わない仕様にしている。
そして、(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての3個の特別アイコン62とが表示されている。なお、3つの装飾図柄41は、変動表示中である。また、変動オブジェクト51および保留オブジェクト52は、全て白色特別アイコン62wとして表示される。
その後、(2)装飾図柄41の変動表示中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。また、(3)装飾図柄41の変動表示中に、3番目の保留オブジェクト52を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから青色特別アイコン62bに変化させる。
そして、(4)左側の装飾図柄41と右側の装飾図柄41とが揃って、リーチ状態が成立する。さらに、(5)通常リーチからSPリーチに発展する。このSPリーチの発展タイミングで、保留オブジェクト52として表示される特別アイコン62を非表示にする。一方の変動オブジェクト51として表示される特別アイコン62は、そのまま継続して表示する。
次に、(6)SPリーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、青色特別アイコン62bから緑色特別アイコン62gに変化させる。
そして、(7)SPリーチからSP・SPリーチに発展する。ここで、SP・SPリーチ中に、変動オブジェクト51を、変化演出によって、緑色特別アイコン62gから赤色特別アイコン62rに変化させる。
最終的に、(8)変動オブジェクト51は、装飾図柄41の変動表示が停止するまで継続して表示される。なお、この例では、3つの装飾図柄41が揃って、変動表示が停止する。すなわち、大当たりとなる。
上述のとおり、実施の形態4では、保留オブジェクト52は、リーチ演出の実行開始後におけるSPリーチ発展のタイミングで非表示にするようにしている。一方、変動オブジェクト51は、装飾図柄41の変動表示が停止するまで表示態様が変化する可能性があるため、装飾図柄41の変動表示が停止するまで継続して表示を行うようにしている。
また、実施の形態4において、保留オブジェクト52は、リーチ状態が成立した後には、変化演出による表示態様の変化を行わないようにしている。そこで、リーチ演出の実行開始後に、変化可能性のない保留オブジェクト52は、非表示にするようにしている。ここで、通常リーチが実行される段階での大当たりの期待度は、例えばSPリーチ演出が実行される場合よりも低く設定している。逆に、SPリーチ演出が実行されるときには、遊技者は、大当たりに対してより大きな期待を抱くことになる。そこで、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出では、リーチ演出の中でも、大当たりの期待度が一定以上となる例えばSPリーチ演出が行われるタイミングで、保留オブジェクト52を非表示にして、期待度の大きいSPリーチ演出を優先して見られるようにしている。
図52は、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の復活表示の説明図である。
(1)に示すように、画像表示部114の画面には、装飾図柄41と、変動オブジェクト51としての特別アイコン62と、保留オブジェクト52としての3つの特別アイコン62とが表示されている。なお、装飾図柄41は、変動表示中である。
その後、(2)装飾図柄41のリーチ状態が成立する。さらに、(3)通常リーチからSPリーチに発展する。そして、このSPリーチに発展したタイミングで、保留オブジェクト52として表示される特別アイコン62を非表示にする。一方の変動オブジェクト51として表示される特別アイコン62の表示はそのまま継続する。
さらに、(4)SPリーチ中に、保留オブジェクト52として特別アイコン62が復活するように再表示される。さらに、(5)1番目の保留オブジェクト52として表示される特別アイコン62を、変化演出によって、白色特別アイコン62wから赤色特別アイコン62rに変化させる。
その後、(6)3つの装飾図柄41の変動表示が停止する。そして、(7)移動前に1番目の保留オブジェクト52として表示される特別アイコン62は、移動後に変動オブジェクト51として表示される。このとき、変動オブジェクト51として、赤色特別アイコン62rが表示された状態になる。その後、新たに装飾図柄41の変動表示が開始される。
また、実施の形態4の復活表示においても、再び表示された特別アイコン62のいずれかを、変化演出によって信頼度のより高い表示態様(1段階以上(図37(c)参照))に、必ず変化させるようにしている。
以上説明したとおり、実施の形態4のオブジェクト表示/非表示演出の復活表示によれば、当該変動における大当たりの期待度が低い場合であっても、保留オブジェクト52において期待度の高い変化演出が行われることで、遊技者が期待をもって遊技を行うことができる。
また、実施の形態4において、保留・変動オブジェクトとしての保留オブジェクト52に関しての非表示/表示の制御は、リーチ演出の開始後のSPリーチの発展のタイミングで行っているが、このタイミングに限定されない。非表示/表示の制御は、例えば、リーチ状態が成立したタイミングや、SP・SPリーチ発展のタイミングなど、リーチ演出の実行開始以降の所定のタイミングで行えば良い。
なお、実施の形態1〜実施の形態4において、保留数に関しては、例えば第1始動口121または第2始動口122における入賞に基づいてそれぞれ最大で4個の保留・変動オブジェクトを表示するようにしているが、これに限定されない。例えば、第1始動口121および第2始動口122の両方の入賞に基づいて、最大で8個の保留・変動オブジェクトを表示するなど、第1始動口121および第2始動口122の両方の保留数に基づいて、保留・変動オブジェクトを表示するようにしても構わない。
また、第1可動役物115Aと第2可動役物115Bとに、それぞれ画像表示部を設けても良い。そして、第1可動役物115Aと第2可動役物115Bとが離れた状態でそれぞれ演出画像を表示したり、相互に近接した状態で第1可動役物115Aの画像表示部と第2可動役物115Bの画像表示部に跨がって演出画像を表示したりしても構わない。また、第1可動役物115Aや第2可動役物115Bに、保留・変動オブジェクトを表示して、実施の形態1から実施の形態4までのオブジェクト演出を行うようにしても構わない。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200の主制御処理において、主制御処理の各処理で生成されたコマンドを最後にまとめて演出制御部300へ出力する動作について説明した(図8参照)。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図6参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドを「コード部」と「データ部」とで構成し、各々の先頭ビットに識別用のフラグを設けることについて説明した(図24−2参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの「コード部」の一部を、データ値を記述するために用いる構成について説明した。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード」の所定のビットと、第2データ部である「データ」の所定のビットを、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード」の一部と第2データ部である「データ」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
なお、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。遊技制御部200(図3参照)は遊技制御手段の一例である。演出制御部300(図3参照)は演出制御手段の一例である。出力制御部240(図5参照)は出力手段の一例である。RAM203(図3参照)は記憶手段の一例である。コマンド格納領域は記憶領域の一例である。
41…装飾図柄、51…変動オブジェクト、52…保留オブジェクト、61…通常アイコン、62…特別アイコン、62w…白色特別アイコン、62b…青色特別アイコン、62g…緑色特別アイコン、62r…赤色特別アイコン、62z…縞柄特別アイコン、62s…虹色特別アイコン、100…パチンコ遊技機、114…画像表示部、115…可動役物、115A…第1可動役物、115B…第2可動役物

Claims (1)

  1. 所定条件の成立により遊技情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記遊技情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に当該判定結果を表す図柄で停止表示させる図柄制御手段と、
    前記図柄制御手段による前記図柄の変動表示中の所定のタイミングで、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定されたことを期待させる期待演出を行う期待演出実行手段と、
    前記取得手段が取得した前記遊技情報に基づいて、前記期待演出の実行前から、当該遊技情報の内容を示唆するオブジェクト画像を画像表示部に表示する演出を実行するオブジェクト画像演出実行手段と、
    前記オブジェクト画像の表示態様を変化させる変化演出を実行する変化演出実行手段と、を備え、
    前記オブジェクト画像は、表示態様が変化する可能性を有する第1オブジェクト画像と、表示態様が変化する可能性のない第2オブジェクト画像とを有し、
    前記第1オブジェクト画像は、前記期待演出実行手段による前記期待演出の実行開始後も継続表示され、前記第2オブジェクト画像は、当該期待演出の実行開始後は非表示となることを特徴とする遊技機。
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