JP5977074B2 - フィルター再生装置 - Google Patents

フィルター再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5977074B2
JP5977074B2 JP2012104138A JP2012104138A JP5977074B2 JP 5977074 B2 JP5977074 B2 JP 5977074B2 JP 2012104138 A JP2012104138 A JP 2012104138A JP 2012104138 A JP2012104138 A JP 2012104138A JP 5977074 B2 JP5977074 B2 JP 5977074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel injection
nozzle
fuel
injection nozzle
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012104138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013231397A (ja
Inventor
亮 澁谷
亮 澁谷
一郎 津曲
一郎 津曲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2012104138A priority Critical patent/JP5977074B2/ja
Publication of JP2013231397A publication Critical patent/JP2013231397A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5977074B2 publication Critical patent/JP5977074B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Description

本開示の技術は、エンジンからの排気をフィルターによって浄化するフィルター再生装置、特にフィルターに堆積した微粒子をバーナーの加熱によって取り除くフィルター再生装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載のように、排気中の微粒子をディーゼル微粒子捕集フィルター(以下、フィルター)によって捕らえる排気浄化装置が広く用いられている。この排気浄化装置では、排気中の微粒子がフィルターに捕らえられることで排気が浄化される一方、フィルターの機能を保つために、フィルターから微粒子を取り除くことが必要とされる。
フィルターから微粒子を取り除く排気浄化装置の一つとして、フィルターに供給される排気をバーナーで加熱する装置が知られている。バーナーを含むフィルター再生装置を有する排気浄化装置では、フィルターに堆積した微粒子の量が所定量を超えると、バーナーによる燃料の燃焼によって排気が加熱され、微粒子の主成分である煤が酸化される程度にまで、フィルターの温度が高められる。その結果、フィルターに堆積した微粒子が取り除かれるため、排気中の微粒子を再生されたフィルターによって再び捕らえることが可能になる。
特開2011−157824号公報
ところで、上記バーナーでは、通常、燃料噴射ノズルの短期的な噴射の繰り返しによって燃料は供給され、燃料噴射ノズルにおける燃料噴射量は、燃料噴射ノズルにおける噴射ごとの開弁期間によって制御される。例えば、高い燃料噴射量が設定される場合には上記開弁期間が長く、また、低い燃料噴射量が設定される場合には上記開弁期間が短い。
一方で、燃料噴射ノズルの開弁直後とは、燃料噴射ノズル内の燃料の状態において、燃料の流動が始まる過渡状態である。こうした過渡状態では、通常、燃料の噴射が燃料の供給に先行する結果、燃料の噴射圧が一度下がり、燃料の平均粒径が大きくなる。それゆえに、開弁期間が過度に短くなると、平均粒径の大きい燃料が繰り返して噴射されて、燃料が燃焼されにくくなる。ひいては、噴射された燃料あたりのフィルターの温度上昇の度合いが小さくなる。
なお、上記開弁直後における平均粒径の増大は、例えば、燃料噴射ノズルの噴射孔を小さくすることによって抑えられる。しかしながら、噴射ノズルの噴射孔が小さくなると、最大噴射量が小さくなってしまうため、結局のところ、フィルターの温度が上昇しにくくなるという同一の問題を招いてしまう。
本開示の技術は、燃料噴射ノズルから噴射される燃料量の範囲を狭めることなく、燃料噴射ノズルから噴射される燃料の粒径が低噴射量で大きくなることを抑えることのできるフィルター再生装置を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段及び作用効果について記載する。
本開示におけるフィルター再生装置の一態様は、エンジンの排気管におけるフィルターの前段で燃料を燃焼するバーナーと、前記バーナーの燃料噴射ノズルにおける燃料噴射の状態を制御する制御部とを備え、前記燃料噴射ノズルは、第1ノズルと第2ノズルとを含み、前記第1ノズルの噴口の面積は、前記第2ノズルの噴口の面積よりも小さく、前記制御部は、前記第1ノズル及び前記第2ノズルの燃料噴射をデューティ比の制御によって断続し、前記第1ノズルで燃料を噴射する第1状態と、前記第2ノズルで燃料を噴射する第2状態とを含み、前記第1状態にて燃料を噴射する噴口の総面積が第1面積として設定され、前記第2状態にて燃料を噴射する噴口の総面積が第2面積として設定される場合、前記第1面積は前記第2面積よりも小さく、燃料噴射量が所定の切り替え噴射量以下であるときに前記第1状態とし、燃料噴射量が前記切り替え噴射量を超えるときに前記第2状態とし、前記第1ノズルが最小噴射量で燃料を噴射するときの燃料の粒径が第1粒径であり、前記第1ノズルから前記第2ノズルに切り替えたときに前記第2ノズルが噴射する燃料の粒径が第2粒径であり、前記第2粒径が前記第1粒径よりも小さい
本開示におけるフィルター再生装置の一態様では、燃料噴射量が切り替え噴射量以下であるときには、噴口の総面積の小さい第1状態で燃料の噴射が行われ、且つ、燃料噴射量が切り替え噴射量を超えるときには、噴口の総面積の大きい第2状態で燃料の噴射が行われる。そのため、第1ノズルの噴口面積が第2ノズルよりも小さい構成であることにより、切り替え噴射量以下の燃料が第2ノズルで噴射される構成と比べて、燃料噴射ノズルの開弁期間が長くなる。それゆえに、噴射される燃料の平均粒径が低噴射量で相対的に大きくなることを抑えつつ、少なくとも第2ノズルを用いた相対的に高噴射量での燃料の噴射を行うこともできる
また、本開示におけるフィルター再生装置の他の態様によれば、第1ノズルの噴射量と第2ノズルの噴射量とは別々のタイミングで制御される。すなわち、複数の燃料噴射ノズルの各々の噴射の状態が同時に制御されることがない。それゆえに、低噴射量での平均粒径の増大の抑制と、高噴射量での燃料の噴射とが可能になる上で、燃料噴射ノズルにおける噴射の状態の制御が簡易になる。
本開示におけるフィルター再生装置の他の態様は、前記切り替え噴射量では前記第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が100%である。
燃料の噴射周期に対する燃料噴射ノズルの開弁期間の割合が噴射制御のデューティ比として設定される場合に、燃料の平均粒径の拡大の度合いは、デューティ比が小さくなるに従って大きくなる。言い換えれば、噴射制御のデューティ比が100%である場合に、その燃料噴射ノズルにおいて平均粒径が最も小さくなる。
この点で、本開示におけるフィルター再生装置の他の態様では、燃料噴射量が切り替え噴射量である場合に、第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が100%であり、燃料噴射量が切り替え噴射量より低くなるに従って、第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が徐々に小さくなる。それゆえに、第1ノズルにおいて平均粒径が最も小さくなる噴射の状態が第1状態では確実に利用される。
本開示におけるフィルター再生装置の他の態様は、前記第1状態では前記第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上である。
燃料の噴射周期に対する燃料噴射ノズルの開弁期間の割合が噴射制御のデューティ比として設定される場合に、燃料の平均粒径の拡大の度合いは、デューティ比が小さくなるに従って大きくなる。特に、デューティ比が50%よりも小さい範囲では、燃料の平均粒径の拡大の度合いは、50%以上の範囲に比べて急激に大きくなる。
この点、本開示におけるフィルター再生装置の他の態様では、第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上であるため、切り替え噴射量よりも低い低噴射量の全体にて、燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
本開示におけるフィルター再生装置の他の態様は、前記第2状態では前記第2ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上である。
本開示におけるフィルター再生装置の他の態様では、第2ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上であるため、切り替え噴射量よりも高い高噴射量でも、燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
ディーゼルエンジンの全体構成を示すブロック図であって、本開示におけるフィルター再生装置の第1実施形態の構成を示す図である。 ディーゼルエンジンの電気的構成を示すブロック図である。 各燃料噴射ノズルにおける燃料噴射量とデューティ比との関係を示すグラフである。 各燃料噴射ノズルにおける燃料の平均粒径と燃料噴射量との関係を示すグラフである。 フィルター再生処理においてエンジン制御装置にて行われる処理の手順を示すフローチャートである。 フィルター再生処理においてバーナー制御装置にて行われる処理の手順を示すフローチャートである。 フィルター温度、燃料噴射量、高燃料噴射ノズルのデューティ比、低燃料噴射ノズルのデューティ比、及び、微粒子の堆積量における変化の様子を示すタイミングチャートである。 本開示におけるフィルター再生装置の第2実施形態が搭載されたディーゼルエンジンの電気的構成の一部を示すブロック図である。 フィルター再生処理においてバーナー制御装置にて行われる処理の手順を示すフローチャートである。 フィルター温度、燃料噴射量、第1燃料噴射ノズルのデューティ比、第2燃料噴射ノズルのデューティ比、及び、微粒子の堆積量における変化の様子を示すタイミングチャートである。
[第1実施形態]
本開示のフィルター再生装置をディーゼルエンジンのフィルター再生装置として具体化した第1実施形態について、図1から図7を参照して説明する。まず、フィルター再生装置が搭載されるディーゼルエンジンの全体構成について、図1を参照して説明する。なお、ここでは、ディーゼルエンジンに吸入された空気の通路、及び、ディーゼルエンジンから排出される空気の通路について説明することとし、その他の構成については割愛する。
[ディーゼルエンジンの概略構成]
図1に示されるように、ディーゼルエンジン10のシリンダーブロック11には、一列に並んだ6つのシリンダー11aが形成されている。シリンダーブロック11には、各シリンダー11aに吸入空気を供給するための吸気マニホールド12と、各シリンダー11aからの排気が流入する排気マニホールド16とが接続されている。以下では、相対的に吸入空気の供給側であるときに上流側であるとし、他方、相対的に排気の排出側であるときに下流側であるとする。
吸気マニホールド12に取り付けられた吸気管13の上流端には、エアクリーナー14が取り付けられている。また、吸気管13の途中には、ターボチャージャーTCのコンプレッサー15が取り付けられている。排気マニホールド16には、排気の通路である排気管18が接続されている。また、吸気管13と排気マニホールド16とを接続することで排気を吸気管13に流入させるEGR配管17が接続されている。排気管18の上流側には、上述したコンプレッサー15に連結されるタービン19が接続されている。そして、排気管18の下流側には、排気管18中の微粒子、例えば煤を取り除くことで排気を浄化する排気浄化装置20が搭載されている。
[排気浄化装置の構成]
次に、排気浄化装置20の構成について同じく図1を参照して説明する。排気浄化装置20には、排気中に含まれる微粒子を吸着するフィルター21が搭載されている。フィルター21は、例えば多孔質のコージェライトで形成されたハニカム構造を有し、ハニカム構造を構成する柱体の内壁面に排気中の微粒子を捕らえる。排気浄化装置20におけるフィルター21よりも上流には、フィルター21に供給される排気を加熱するためのバーナー22が搭載されている。
バーナー22は、相対的に噴口の面積が大きい第2ノズルとしての高燃料噴射ノズル23と、相対的に噴口の面積が小さい第1ノズルとしての低燃料噴射ノズル24と、点火プラグ25と、保炎器26とを有している。高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とには、上述のシリンダー11aに燃料を供給するための燃料タンク31が、燃料通路32と、燃料通路32の途中に取り付けられた加圧ポンプ33とを通じて接続されている。加圧ポンプ33は、燃料タンク31内の燃料を例えば0.5MPa〜4MPa、好ましくは1MPa以下の圧力に加圧した状態で高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とに供給する。そして、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とは、加圧ポンプ33によって供給される燃料の圧力と略同じ圧力にて燃料を噴射する。なお、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24との噴射圧は固定値であるため、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とから単位時間あたりに噴射される燃料量も固定量となる。
点火プラグ25は、火花を生じさせることによって、高燃料噴射ノズル23あるいは低燃料噴射ノズル24から噴射された燃料と空気との混合気に着火する。保炎器26は、高燃料噴射ノズル23、低燃料噴射ノズル24、及び点火プラグ25を取り囲む略円形筒状をなしている。保炎器26内には、混合気への着火によって火炎Fが生成される。
排気浄化装置20には、吸気管13におけるコンプレッサー15の下流と、排気浄化装置20における保炎器26によって囲まれた空間とに開口を有する空気供給管41が接続されている。空気供給管41の途中には空気バルブ42が取り付けられている。空気供給管41では、空気バルブ42が開弁されると、吸気管13から排気浄化装置20への吸入空気の流入が開始される。他方、空気バルブ42が閉弁されると、吸気管13から排気浄化装置20への吸入空気の流入が停止される。
[ディーゼルエンジンの電気的構成]
以下、第1実施形態におけるディーゼルエンジン10の電気的構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1に示されるように、排気管18における排気浄化装置20の上流には、排気温度センサー51と上流側排気流量センサー52とが取り付けられている。排気浄化装置20におけるバーナー22の下流、且つ、フィルター21の上流には、フィルター温度センサー53が取り付けられている。そして、排気管18における排気浄化装置20の下流には、下流側排気流量センサー54が取り付けられている。また、空気供給管41における空気バルブ42の下流には、空気温度センサー55と空気流量センサー56とが取り付けられている。
また、ディーゼルエンジン10には、図2に示されるように、上述した上流側排気流量センサー52、下流側排気流量センサー54、及びフィルター温度センサー53に接続されたエンジン制御装置60が搭載されている。エンジン制御装置60は、これらセンサー52〜54から入力される信号を用いてディーゼルエンジン10の駆動の態様を制御する。
加えて、ディーゼルエンジン10には、上述した排気温度センサー51、上流側排気流量センサー52、空気温度センサー55、及び空気流量センサー56に接続されたバーナー制御装置70が搭載されている。また、バーナー制御装置70には、高燃料噴射ノズル23、低燃料噴射ノズル24、点火プラグ25、及び空気バルブ42が接続されている。さらに、バーナー制御装置70は、上述のエンジン制御装置60に接続されている。バーナー制御装置70は、上述のセンサー51,52,55,56、及びエンジン制御装置60から入力される信号を用いて高燃料噴射ノズル23、低燃料噴射ノズル24、点火プラグ25、及び空気バルブ42の駆動の態様を制御する。
エンジン制御装置60には、入出力部61、制御部62、及び記憶部63が搭載されている。このうち、入出力部61は、上流側排気流量センサー52及び下流側排気流量センサー54から入力される排気流量に関する検出信号の入力処理を実行する。入出力部61は、フィルター温度センサー53から入力されるフィルター21の上流における排気の温度に関する検出信号の入力処理を実行する。また、入出力部61は、この排気の温度に関する検出信号をバーナー制御装置70に対して出力する出力処理を実行する。入出力部61は、フィルター21の再生処理を開始させるための再生開始信号、及びフィルター21の再生処理を停止させるための再生停止信号のバーナー制御装置70に対する出力処理を実行する。
制御部62は、上流側排気流量センサー52の検出信号から得られる検出値、及び下流側排気流量センサー54の検出信号から得る検出値との差とを堆積量の算出式に適用することで、フィルター21における微粒子の堆積量を算出する。
また、制御部62は、微粒子の堆積量が所定の閾値αを上回るときに排気浄化装置20に再生処理を開始させる再生開始信号を生成し、他方、微粒子の堆積量が所定の閾値βを下回るときに排気浄化装置20に再生処理を停止させる再生停止信号を生成する。
記憶部63には、フィルター21から微粒子を取り除くフィルター再生処理を排気浄化装置20に行わせるためのフィルター再生プログラムが納められている。また、記憶部63には、微粒子の堆積量を算出するための算出式と、堆積量における閾値αと、閾値βとが納められている。
バーナー制御装置70には、入出力部71、制御部72、記憶部73、高燃料噴射ノズル駆動部74、低燃料噴射ノズル駆動部75、点火プラグ駆動部76、及び空気バルブ駆動部77が搭載されている。このうち、入出力部71は、排気温度センサー51から入力される排気温度に関する検出信号の入力処理、及び、上流側排気流量センサー52から入力される排気流量に関する検出信号の入力処理を実行する。入出力部71は、空気温度センサー55から入力される空気温度に関する検出信号の入力処理、及び、空気流量センサー56から入力される空気流量に関する検出信号の入力処理を実行する。入出力部71は、エンジン制御装置60から入力される再生開始信号と再生停止信号との入力処理、及びエンジン制御装置60から入力されるフィルター温度に関する検出信号の入力処理を実行する。また、入出力部71は、排気浄化装置20における1回の燃料噴射の終了に関する噴射終了信号の出力処理を実行する。入出力部71は、燃料を噴射させるための燃料噴射信号の高燃料噴射ノズル23あるいは低燃料噴射ノズル24に対する出力処理と、点火プラグ25に火花を生じさせるための火花生成信号の点火コイルに対する出力処理とを実行する。加えて、入出力部71は、開弁させるための開弁信号、あるいは閉弁させるための閉弁信号の空気バルブ42に対する出力処理を実行する。
制御部72は、排気温度センサー51、上流側排気流量センサー52、空気温度センサー55、及び空気流量センサー56の検出信号から得られる検出値と、エンジン制御装置60から得られるフィルター21の温度の検出値を用いる。これにより、制御部72は、高燃料噴射ノズル23あるいは低燃料噴射ノズル24から噴射される燃料の量を算出する。
制御部72は、この算出された燃料噴射量を燃料の噴射に用いるノズルを選択するためのノズル選択マップに適用することによって、燃料噴射に用いるノズルを選択する。制御部72は、上述の燃料噴射量を各ノズルにおける開弁期間を燃料噴射周期に対する開弁期間の割合であるデューティ比として算出するためのデューティ比算出マップに適用することによって、選択されたノズルにおける噴射制御のデューティ比を算出する。
また、制御部72は、点火プラグ25に火花を生成させるための火花生成信号、空気バルブ42を開弁させるための開弁信号、及び、空気バルブ42を閉弁させるための閉弁信号を生成する。さらに、制御部72は、高燃料噴射ノズル23あるいは低燃料噴射ノズル24での燃料噴射の終了に関する噴射終了信号を生成する。
記憶部73には、記憶部63と同様、フィルター21から微粒子を取り除くフィルター再生処理を排気浄化装置20に行わせるためのフィルター再生プログラムが納められている。また、記憶部73には、上述の燃料噴射量の算出に用いられる算出式と、熱量から燃料噴射量への換算式とが納められている、また、記憶部73には、燃料の噴射に用いる燃料噴射ノズルを選択するためのノズル選択マップと、各燃料噴射ノズル23,24に対するデューティ比の算出に用いられるデューティ比算出マップとが納められている。
高燃料噴射ノズル駆動部74は、制御部72から入力されるデューティ比DHに関する信号に基づいて、高燃料噴射ノズル23に燃料を噴射させるためのノズル駆動信号を生成する。低燃料噴射ノズル駆動部75は、高燃料噴射ノズル駆動部74と同様、制御部72から入力されるデューティ比DLに関する信号に基づいて、低燃料噴射ノズル24に燃料を噴射させるためのノズル駆動信号を生成する。点火プラグ駆動部76は、制御部72から入力される火花生成信号に基づいて、点火プラグ25に火花を生成させるためのプラグ駆動信号を生成する。空気バルブ駆動部77は、制御部72から入力される開弁信号に基づいて、空気バルブ42を開弁させるためのバルブ駆動信号を生成する。また、空気バルブ駆動部77は、制御部72から入力される閉弁信号に基づいて、空気バルブ42を閉弁させるためのバルブ駆動信号を生成する。
なお、フィルター再生装置は、上述のバーナー22と、エンジン制御装置60の制御部62と、バーナー制御装置70の制御部72とから構成されている。
[各ノズルからの燃料噴射量と燃料の粒径]
次に、高燃料噴射ノズル23、及び低燃料噴射ノズル24の特性について、図3及び図4を参照して説明する。
排気浄化装置20の燃料噴射ノズルでは、所定の燃料噴射周期Cにて燃料の噴射が繰り返し行われている。1周期あたりの燃料噴射量は、フィルター21の温度を目標温度にするために必要な熱量から算出される。この熱量は、例えば、燃料の燃焼に用いられる空気の温度を目標温度にするための熱量と、フィルター21に供給される排気の温度を目標温度にするための熱量との和として算出される。このうち、空気に対する熱量は、例えば、目標温度と空気温度との差、及び空気流量を用いて算出される。他方、排気に対する熱量は、例えば、目標温度と排気温度との差、及び排気流量を用いて算出される。
そして、こうして算出された燃料噴射量が、図3に示されるデューティ比算出マップに適用されることで、燃料噴射周期Cに対する開弁期間の割合であるデューティ比Dが算出される。なお、図3には、高燃料噴射ノズル23における燃料噴射量とデューティ比DHとの関係が実線で示され、且つ、低燃料噴射ノズル24における燃料噴射量とデューティ比DLとの関係が一点鎖線で示されている。
ここで、高燃料噴射ノズル23は、低燃料噴射ノズル24よりも噴口あたりの開口径が大きいこと、及び、噴口の数が多いことの少なくとも一方によって、噴口の面積が相対的に大きい。そのため、高燃料噴射ノズル23では、単位時間あたりに噴射される燃料量が、低燃料噴射ノズル24よりも大きい。これにより、デューティ比DHとデューティ比DLとが同一であるとき、高燃料噴射ノズル23における燃料噴射量は、低燃料噴射ノズル24における燃料噴射量よりも大きくなる。言い換えれば、燃料噴射量が同一であるとき、高燃料噴射ノズル23におけるデューティ比DHは、低燃料噴射ノズル24におけるデューティ比DLよりも短くなる。
次いで、各燃料噴射ノズルにおける燃料噴射量と、噴射された燃料の平均粒径とについて、図4を参照して説明する。なお、図4には、高燃料噴射ノズル23における燃料噴射量と粒径との関係が実線で示され、且つ、低燃料噴射ノズル24における燃料噴射量と粒径との関係が一点鎖線で示されている。
燃料噴射ノズルの開弁直後には、上述のように、燃料の噴射が燃料の供給に先行する。結果として、燃料の噴射圧が一度下がるため、燃料の平均粒径が相対的に大きくなる。そのため、燃料噴射ノズルの燃料噴射量が小さくなることで、燃料噴射ノズルの開弁時間が短くなるほど、燃料噴射圧が低くなっている状態のときに燃料の噴射が終了する。あるいは、燃料噴射ノズルの開弁時間が短くなるほど、燃料噴射ノズルが開ききる前に閉じられてしまう。これにより、燃料噴射周期Cに対する相対的に大きい粒径の燃料が噴射される期間の割合が大きくなるため、燃料噴射ノズルの開弁時間が短くなるほど燃料の平均粒径が大きくなる。
低燃料噴射ノズル24は、高燃料噴射ノズル23と比べて単位時間あたりの燃料噴射量が小さい分、低燃料噴射ノズル24と高燃料噴射ノズル23とで燃料噴射量が同一である場合、開弁期間が相対的に長くなる。つまり、低燃料噴射ノズル24では、高燃料噴射ノズル23よりも開弁時間が長くなるため、上述したような噴射圧の低下する期間や、開弁時間よりも開弁期間が長くなりやすい。それゆえに、低燃料噴射ノズル24では、燃料噴射周期Cに対する相対的に大きい粒径の燃料が噴射される期間の割合が小さくなるため燃料の平均粒径がより小さくなる。
ここで、本願発明者らは、高燃料噴射ノズル23では、燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも小さくなると、燃料噴射量が切り替え噴射量F2から最大噴射量F3までの間であるときと比べて、燃料噴射量の減少に対する粒径の拡大の度合いが大きくなることを見出した。つまり、図3に示されるように、高燃料噴射ノズル23では、燃料噴射周期Cに対する開弁期間の割合であるデューティ比DHが50%よりも小さくなると、燃料噴射量の減少に対する粒径の拡大の度合いが大きくなることを見出した。
また、本願発明者らは、低燃料噴射ノズル24では、燃料噴射量が最小噴射量F1よりも小さくなると、燃料噴射量が最小噴射量F1から切り替え噴射量F2までの間であるときと比べて、燃料噴射量の減少に対する粒径の拡大の度合いが大きくなることを見出した。つまり、低燃料噴射ノズル24では、図3に示されるように、燃料噴射周期Cに対する開弁期間の割合であるデューティ比DLが50%よりも小さくなると、燃料噴射量の減少に対する粒径の拡大の度合いが大きくなることを見出した。
このように、デューティ比DH,DLが50%よりも小さくなると、各燃料噴射ノズルの開弁期間に対する開弁直後における噴射圧の変動する期間の割合が、燃料噴射量の減少に対する粒径の拡大の度合いに影響する程度に大きくなる。
そこで、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24として、低燃料噴射ノズル24でのデューティ比DLが100%である切り替え噴射量F2のときに、高燃料噴射ノズル23でのデューティ比DHが50%であるノズルを用いる。そして、燃料噴射量が最小噴射量F1から切り替え噴射量F2の間であるときには、低燃料噴射ノズル24から燃料を噴射し、且つ、燃料噴射量が切り替え噴射量F2を超えるときには、燃料噴射ノズルを低燃料噴射ノズル24から高燃料噴射ノズル23に切り替える。つまり、上述のノズル選択マップによれば、燃料噴射量が切り替え噴射量F2以下であるときに、低燃料噴射ノズル24が燃料の噴射に用いられるノズルとして選択される。他方、燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときに、高燃料噴射ノズル23が燃料の噴射に用いられるノズルとして選択される。したがって、本実施形態では、低燃料噴射ノズル24の噴口の面積が、第1面積を構成し、且つ、高燃料噴射ノズル23の噴口の面積が、第2面積を構成している。
このように、切り替え噴射量F2にて高燃料噴射ノズル23、すなわち第2面積で燃料を噴射する第2状態と、低燃料噴射ノズル24、すなわち第1面積で燃料を噴射する第1状態とを切り替えることによって、粒径の分布範囲が、範囲DR1となる。これに対し、高燃料噴射ノズル23のみによって最小噴射量F1から最大噴射量F3までの燃料量を噴射すると、粒径の分布範囲が、範囲DR1よりも最大粒径が大きい範囲DR2となる。したがって、燃料噴射に用いられる燃料噴射ノズルが高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とで切り替えられることによって、粒径の分布範囲における最大値をより小さく抑えることができる。
また、低燃料噴射ノズル24のみによって燃料を噴射した場合、粒径の分布範囲はより最大値の小さい範囲DR1とすることができるものの、燃料噴射量の範囲が、最小噴射量F1から切り替え噴射量F2までに限られてしまう。これに対し、切り替え噴射量F2にて低燃料噴射ノズル24と高燃料噴射ノズル23とが切り替えられることによって、粒径の分布範囲を範囲DR1に抑えたままで、燃料噴射量の範囲を最小噴射量F1から最大噴射量F3にまで拡げることができる。
加えて、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24とのデューティ比DH,DLを燃料噴射周期Cの半分の長さである50%以上100%以下としている。これにより、切り替え噴射量F2よりも低い低噴射量、及び、切り替え噴射量F2よりも高い高噴射量の両方にて、燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
[排気浄化装置の作用]
排気浄化装置20の作用として、排気浄化装置20にて行われる動作の一つであるフィルター再生処理について、図5及び図6を参照して説明する。なお、フィルター再生処理は、エンジン制御装置60の制御部62とバーナー制御装置70の制御部72とによるフィルター再生プログラムの実行によって、所定時間毎に行われる。
まず、フィルター再生処理のうち、エンジン制御装置60の制御部62にて実行される処理手順について、図5を参照して説明する。図5に示されるように、制御部62が、上流側排気流量と下流側排気流量とを入出力部61から取得する(ステップS101)。そして、制御部62は、上流側排気流量と下流側排気流量との差を算出式に適用することによって、フィルター21に堆積している微粒子の量を算出する(ステップS102)。
次いで、制御部62は、算出した堆積量と、記憶部63に記憶された堆積量の閾値αとを比べ(ステップS103)、算出した堆積量が閾値α以下であるときには(ステップS103:NO)、フィルター再生処理を終了する。なお、閾値αには、例えば、フィルター21における微粒子の最大堆積量に対する95%の堆積量が設定されている。
一方、閾値αよりも堆積量が大きいときには(ステップS103:YES)、制御部62は、入出力部61から最新のフィルター21の温度を取得する(ステップS104)。そして、制御部62は、フィルター21の温度と、再生処理信号とを入出力部61からバーナー制御装置70に出力する(ステップS105)。
そして、制御部62は、入出力部61からの終了信号の取得を行う(ステップS106)。なお、終了信号は、ステップS105にて出力された再生処理信号に基づく燃料噴射の終了を示す信号である。制御部62は、終了信号を取得すると(ステップS106:YES)、最新のフィルター21の温度を入出力部61から再び取得する(ステップS107)。なお、制御部62は、終了信号を入出力部61から取得できないときには(ステップS106:NO)、終了信号を取得することができるまで待機する。
フィルター21の最新の温度を取得すると、制御部62は、フィルター21の温度を目標温度である600℃と比べる(ステップS108)。なお、ここでいう600℃には、例えば、580℃から620℃までの間の温度であって、所定の範囲を有した温度が設定されている。フィルター21の温度が600℃よりも低いときには(ステップS108:NO)、制御部62は、上述のステップS105に戻ることで、ステップS107にて取得したフィルター21の温度と、再生処理指令とを入出力部61からバーナー制御装置70に出力する。
一方、フィルター21の温度が600℃であるときには(ステップS108:YES)、制御部62は、例えば、バーナー22にて行われた燃料噴射の回数と、フィルター21の温度の推移とから、バーナー22での燃料の燃焼によって取り除かれた微粒子の量を算出する。そして、制御部62は、ステップS102にて算出した微粒子の堆積量から取り除かれた微粒子の量を減算することで、フィルター21に残存する微粒子の堆積量を算出する。そして、制御部62は、記憶部63に記憶された閾値βを読み出し、フィルター21に残存する微粒子の堆積量と比べる(ステップS109)。なお、閾値βとは、例えば、フィルター21における微粒子の最大堆積量に対する5%の堆積量である。
フィルター21に残存する微粒子の堆積量が閾値βよりも小さいときには(ステップS109:YES)、制御部62は、再生処理停止信号を入出力部61からバーナー制御装置70に出力する(ステップS110)。そして、制御部62は、フィルター再生処理を終了する。
一方、堆積量が閾値β以上であるときには(ステップS109:NO)、制御部62は、上述したステップS105に戻り、フィルター21の温度と再生処理信号とをバーナー制御装置70に再び出力することで、排気浄化装置20での燃料の燃焼を行う(ステップS105、ステップS106)。
次に、フィルター再生処理のうち、バーナー制御装置70にて実行される処理手順について、図6を参照して説明する。図6に示されるように、制御部72は、再生処理信号とフィルター21の温度との入出力部71からの取得を行う(ステップS201)。制御部72は、再生処理信号とフィルター21の温度とを取得すると(ステップS201:YES)、最新の排気温度、上流側排気流量、空気温度、及び空気流量を取得する(ステップS202)。他方、制御部72は、再生処理指令とフィルター21の温度とを入出力部71から取得できないときには(ステップS201:NO)、フィルター再生処理を終了する。
そして、制御部72は、記憶部73に記憶された熱量の算出式に排気温度、上流側排気流量、空気温度、及び空気流量を適用することで熱量を算出した後、熱量から燃料噴射量への換算式によって燃料噴射量を算出する(ステップS203)。その後、制御部72は、算出した燃料噴射量と、記憶部73から読み出した切り替え噴射量F2とを比べる(ステップS204)。
燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときには(ステップS204:YES)、制御部72は、ノズル選択マップにより、高燃料噴射ノズル23を燃料の噴射に用いられるノズルとして選択する。そして、制御部72は、記憶部73のデューティ比算出マップを用いて、高燃料噴射ノズル23のデューティ比DHを算出する(ステップS205)。次いで、制御部72は、空気バルブ42の開弁、高燃料噴射ノズル23の駆動、及び点火プラグ25の駆動を行う(ステップS206)。これにより、バーナー22での燃料の燃焼によって加熱された排気が、フィルター21に供給される。
一方、燃料噴射量が切り替え噴射量F2以下であるときには(ステップS204:NO)、制御部72は、ノズル選択マップにより、低燃料噴射ノズル24を燃料の噴射に用いられるノズルとして選択する。そして、制御部72は、記憶部73のデューティ比算出マップを用いて、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DLを算出する(ステップS207)。次いで、制御部72は、空気バルブ42の駆動、低燃料噴射ノズル24の駆動、及び点火プラグ25の駆動を行う(ステップS208)。これにより、バーナー22での燃料の燃焼によって加熱された排気が、フィルター21に供給される。
そして、ステップS206及びステップS208のいずれかの処理による燃料の噴射が終了すると、制御部72は、1周期の燃料噴射が終了したことを示す終了信号を入出力部71からエンジン制御装置60に出力する(ステップS209)。
次いで、制御部72は、入出力部71からの再生処理停止信号の取得を行う(ステップS210)。制御部72は、再生処理停止指令を取得すると(ステップS210:YES)、点火プラグ25の駆動、及び燃料噴射ノズルの駆動を停止し、且つ、空気バルブ42を閉弁する(ステップS211)。そして、制御部72は、フィルター再生処理を終了する。
一方、制御部72が再生処理停止信号を入出力部71から取得できないときには(ステップS210:NO)、制御部72は、上述のステップS201に戻ることで、入出力部71からの再生処理信号と、フィルター21の温度との取得を行う(ステップS201)。そして、再生処理信号と、フィルター21の温度とを取得すると(ステップS201:YES)、ステップS202からステップS209までの処理を行うことで、排気浄化装置20での燃料の燃焼を再び行う。なお、制御部72は、ステップS210にて再生処理停止信号を取得せず、且つ、その後のステップS201にて再生処理指令を取得する間は、ステップS202からステップS210までの処理を繰り返し行うことで、排気浄化装置20での燃料の燃焼を繰り返し行う。
こうしたフィルター再生処理によるフィルター21の温度、燃料噴射量、高燃料噴射ノズル23のデューティ比DH、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DL、及びフィルター21における微粒子の堆積量の変化の様子について、図7を参照して説明する。なお、図7には、ディーゼルエンジン10の運転状態が、所定の状態に保たれているために、上流側排気流量、下流側排気流量、及び空気流量が略一定に維持されているときの変化の様子が例示されている。
図7に示されるように、タイミングT0にて、微粒子の堆積量が閾値αを越えると、排気浄化装置20でのフィルター再生処理が開始される。このとき、フィルター21の温度は、初期温度Tmps、例えば、排気と略同一の温度であって、150℃から200℃程度の温度である。そして、燃料噴射量が、目標温度と初期温度Tmpsとの差の反映された初期噴射量Fsに設定される。なお、初期噴射量Fsは、切り替え噴射量F2と最大噴射量F3との間の所定の噴射量である。
これにより、高燃料噴射ノズル23が燃料の噴射に用いられるノズルとして選択され、高燃料噴射ノズル23のデューティ比DHが、初期デューティ比DHsに設定される。なお、初期デューティ比DHsは、100%と50%との間の所定の割合である。これに対し、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DLは、0に設定される。
燃料の噴射がタイミングT0から継続して行われると、フィルター21の温度は、目標温度である600℃に向かって上昇する。これにより、目標温度とフィルター21の温度との差が小さくなるため、燃料噴射量と、高燃料噴射ノズル23のデューティ比DHとが小さくなる。また、微粒子の堆積量は、排気浄化装置20での燃料の燃焼に伴って、次第に小さくなる。
そして、タイミングT1にて、燃料噴射量が切り替え噴射量F2になると、燃料噴射ノズルが、高燃料噴射ノズル23から低燃料噴射ノズル24に切り替えられる。これにより、高燃料噴射ノズル23のデューティ比DHは、0に設定される。これに対し、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DLは、初期デューティ比DLsである100%に設定される。
こうした低燃料噴射ノズル24による燃料の噴射により、高燃料噴射ノズル23による燃料の噴射時と同様、フィルター21の温度が目標温度に向かって上昇することに伴って、燃料噴射量と、デューティ比DLとが小さくなる。また、微粒子の堆積量は次第に小さくなる。
その後、タイミングT2にて、フィルター21の温度が600℃になって以降は、燃料噴射量と、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DLとが略一定に保たれる。なお、このときの燃料噴射量は、最小噴射量F1と切り替え噴射量F2との間の所定の噴射量である。また、デューティ比DLは、50%よりも大きく、且つ初期デューティ比DLsよりも小さい所定の値である。
次いで、タイミングT2から所定時間後のタイミングT3にて、微粒子の堆積量が閾値βよりも小さくなると、フィルター再生処理が終了される。これにより、燃料噴射量が0に設定されることで、低燃料噴射ノズル24のデューティ比DLが0に設定される。
以上説明したように、本開示のフィルター再生装置における第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)燃料噴射量が切り替え噴射量F2以下であるときには、噴口の面積の小さい第1状態で燃料の噴射が行われ、且つ、燃料噴射量が切り替え噴射量F2を超えるときには、噴口の面積の大きい第2状態で燃料の噴射が行われる。しかも、低燃料噴射ノズル24の噴口面積が高燃料噴射ノズル23よりも小さい構成であるため、切り替え噴射量F2以下の燃料が高燃料噴射ノズル23で噴射される構成と比べて、開弁期間が長くなる。それゆえに、噴射される燃料の平均粒径が低噴射量で相対的に大きくなることを抑えつつ、高燃料噴射ノズル23を用いた相対的に高噴射量での燃料の噴射を行うこともできる。
(2)高燃料噴射ノズル23の噴射量と低燃料噴射ノズル24の噴射量とは別々のタイミングで制御される。すなわち、複数の燃料噴射ノズルの各々の噴射の状態が同時に制御されることがない。それゆえに、低噴射量での平均粒径の増大の抑制と、高噴射量での燃料の噴射とが可能になる上で、燃料噴射ノズルにおける噴射の状態の制御が簡易になる。
(3)燃料噴射量が切り替え噴射量F2である場合に、低燃料噴射ノズル24における噴射制御のデューティ比が100%であり、燃料噴射量が切り替え噴射量F2より低くなるに従って、低燃料噴射ノズル24における噴射制御のデューティ比が徐々に小さくなる。それゆえに、低燃料噴射ノズル24において平均粒径が最も小さくなる噴射の状態が第1状態では確実に利用される。
(4)低燃料噴射ノズル24における噴射制御のデューティ比が50%以上であるため、切り替え噴射量F2よりも低い低噴射量の全体にて、燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
(5)高燃料噴射ノズル23における噴射制御のデューティ比が50%以上であるため、切り替え噴射量F2よりも高い高噴射量でも、燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
[第2実施形態]
本開示のフィルター再生装置をディーゼルエンジンのフィルター再生装置として具体化した第2実施形態について、図8から図10を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と比べて、燃料噴射ノズルとして低燃料噴射ノズルを2つ備えている点が異なっている。そのため、以下では、この相違点について詳しく説明し、その他についての説明は、第1実施形態での説明によって代えることとする。
[排気浄化装置の電気的構成]
以下、第2実施形態におけるディーゼルエンジン10の電気的構成について、図8を参照して説明する。
図8に示されるように、バーナー制御装置80には、第1実施形態のバーナー制御装置70と同様、排気温度センサー51、上流側排気流量センサー52、空気温度センサー55、及び、空気流量センサー56が接続されている。バーナー制御装置80には、第1実施形態のバーナー制御装置70と同様、入出力部71、制御部72、記憶部73、点火プラグ駆動部76、及び空気バルブ駆動部77が搭載されている。
また、バーナー制御装置80には、第1燃料噴射ノズル駆動部81と、第2燃料噴射ノズル駆動部82とが搭載されている。第1燃料噴射ノズル駆動部81は、制御部72から入力されるデューティ比D1に関する信号に基づいて、第1ノズルとしての第1燃料噴射ノズル91の燃料を噴射させるためのノズル駆動信号を生成する。第2燃料噴射ノズル駆動部82は、第1燃料噴射ノズル駆動部81と同様、制御部72から入力されるデューティ比D2に関する信号に基づいて、第2ノズルとしての第2燃料噴射ノズル92に燃料を噴射させるためのノズル駆動信号を生成する。
[各ノズルからの燃料噴射量と燃料の粒径]
上述の第1燃料噴射ノズル91及び第2燃料噴射ノズル92は、噴口の面積が相互に等しく、且つ、これらノズル91,92の燃料噴射特性は、第1実施形態における低燃料噴射ノズル24と同一である。そのため、第1燃料噴射ノズル91のみを燃料の噴射に用いる第1状態によって、最小噴射量F1から切り替え噴射量F2までの燃料量を噴射することができる。そして、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とを燃料の噴射に用いる第2状態によって、切り替え噴射量F2から最大噴射量F3までの燃料量を噴射することができる。本実施形態では、燃料噴射量が切り替え噴射量F2以下であるときに、ノズル選択マップによって第1燃料噴射ノズル91が燃料の噴射に用いられるノズルとして選択される。他方、燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときに、ノズル選択マップによって第1燃料噴射ノズル91及び第2燃料噴射ノズル92が燃料の噴射に用いられるノズルとして選択される。したがって、本実施形態では、第1燃料噴射ノズル91の噴口の面積が、第1面積を構成し、且つ、第1燃料噴射ノズル91の噴口の面積と第2燃料噴射ノズル92の噴口の面積との総和が、第2面積を構成している。
ここで、切り替え噴射量F2から最大噴射量F3までの燃料の噴射は、第1燃料噴射ノズル91からの燃料噴射量を切り替え噴射量F2としつつ、第2燃料噴射ノズル92からの燃料噴射量を次第に増やすことによって行うことができる。すなわち、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1を100%に固定しつつ、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2を次第に長くすることによって行うことができる。
しかしながら、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1を100%に固定した場合、切り替え噴射量F2の近傍では、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2が、50%を下回ってしまう。これにより、第2燃料噴射ノズル92から噴射される燃料の平均粒径が大きくなってしまう。
それゆえに、本実施形態では、燃料噴射量が切り替え噴射量F2を超える場合、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とから噴射される燃料量を同一とすることによって、各デューティ比D1,D2とが、50%以上の長さとされる。
[排気浄化装置の作用]
排気浄化装置20の作用として、排気浄化装置20にて行われる動作の一つであるフィルター再生処理について、図9を参照して説明する。なお、エンジン制御装置60の制御部62によるフィルター再生プログラムの実行では、第1実施形態と同様の処理が行われる。そのため、以下では、バーナー制御装置80の制御部72によるフィルター再生プログラムの実行による処理の手順について説明する。
図9に示されるように、制御部72では、第1実施形態と同様のステップS201からステップS203までの処理が行われる。そして、制御部72は、ステップS203にて算出した燃料噴射量と、切り替え噴射量F2とを比べる(ステップS204)。燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときには(ステップS204:YES)、制御部72は、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92との両方を燃料の噴射に用いられるノズルとして選択する。
そして、制御部72は、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92との両方のデューティ比D1,D2を算出する(ステップS221)。次いで、制御部72は、空気バルブ42の駆動、第1燃料噴射ノズル91の駆動、第2燃料噴射ノズル92の駆動、及び点火プラグ25の駆動を行う(ステップS222)。これにより、バーナー22での燃料の燃焼によって加熱された排気が、フィルター21に供給される。
一方、燃料噴射量が切り替え噴射量F2以下であるときには(ステップS204:NO)、制御部72は、第1燃料噴射ノズル91のみを燃料の噴射に用いられるノズルとして選択する。そして、制御部72は、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1を算出する(ステップS223)。次いで、制御部72は、空気バルブ42の駆動、第1燃料噴射ノズル91の駆動、及び点火プラグ25の駆動を行う(ステップS224)。これにより、バーナー22での燃料の燃焼によって加熱された排気が、フィルター21に供給される。
そして、ステップS222及びステップS224のいずれかの処理による燃料の噴射が終了して以降は、第1実施形態と同様の処理が行われる。これにより、バーナー22での燃料の燃焼が繰り返される、若しくは、フィルター再生処理が終了される。
こうしたフィルター再生処理によるフィルター21の温度、燃料噴射量、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2、及びフィルター21における微粒子の堆積量の変化の様子について、図10を参照して説明する。なお、図10には、図7と同様、ディーゼルエンジン10の運転状態が、所定の状態に保たれているために、上流側排気流量、下流側排気流量、及び空気流量が略一定に維持されているときの変化の様子が例示されている。
図10に示されるように、タイミングT0にて、微粒子の堆積量が閾値αを越えると、排気浄化装置20でのフィルター再生処理が開始される。このとき、フィルター21の温度は、初期温度Tmpsである。そして、燃料噴射量が、目標温度と初期温度Tmpsとの差の反映された初期噴射量Fsに設定される。なお、初期噴射量Fsは、切り替え噴射量F2と最大噴射量F3との間の所定の噴射量である。
これにより、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とが燃料を噴射するノズルとして選択される。そして、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1は、燃料噴射量が1/2Fsとなる初期デューティ比D1sに設定される。また、同じく、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2も、燃料噴射量が1/2Fsとなる初期デューティ比D2sに設定される。なお、各初期デューティ比D1s,D2sは、100%と50%との間の所定の割合である。
燃料の噴射がタイミングT0から継続して行われると、フィルター21の温度は、目標温度である600℃に向かって上昇する。これにより、目標温度とフィルター21の温度との差が小さくなるため、燃料噴射量と、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2とが小さくなる。また、微粒子の堆積量は、排気浄化装置20での燃料の燃焼に伴って、次第に小さくなる。
そして、タイミングT1にて、燃料噴射量が切り替え噴射量F2になると、燃料を噴射するノズルが、第1燃料噴射ノズル91のみに切り替えられる。これにより、第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D2は、0に設定される。これに対し、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1は、100%に設定される。
こうした第1燃料噴射ノズル91による燃料の噴射により、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とによる燃料の噴射時と同様、フィルター21の温度が目標温度に向かって上昇することに伴って、燃料噴射量とデューティ比D2とが小さくなる。また、微粒子の堆積量は次第に小さくなる。
その後、タイミングT2にて、フィルター21の温度が600℃になって以降は、燃料噴射量と、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1とが略一定に保たれる。なお、このときの燃料噴射量は、最小噴射量F1と切り替え噴射量F2との間の所定の噴射量である。また、デューティ比D1は、50%よりも大きく、且つ、100%よりも小さい所定の割合である。
次いで、タイミングT2から所定時間後のタイミングT3にて、微粒子の堆積量が閾値βよりも小さくなると、フィルター再生処理が終了される。これにより、燃料噴射量が0に設定されることで、第1燃料噴射ノズル91のデューティ比D1が0に設定される。
以上説明したように、本開示のフィルター再生装置における第2実施形態によれば、第1実施形態によって得られる効果に加えて、以下に列挙する効果を得ることができる。
(6)第1燃料噴射ノズル91の噴口の面積と第2燃料噴射ノズル92の噴口の面積とが同一であるものの、第1面積が第2面積よりも小さい以上、第1状態では燃料の平均粒径が相対的に大きくなることを抑えつつ、第2状態では相対的に高噴射量での燃料の噴射を行うことができる。
(7)第1状態と第2状態との切り替えに際し、第1燃料噴射ノズル91における噴射の状態が継続して制御される。すなわち、第2燃料噴射ノズル92による噴射が加えられるか否かによって、第1状態と第2状態とが切り替えられる。それゆえに、第1状態から第2状態への遷移と第2状態から第1状態への遷移とが円滑に進められる。
(8)第1燃料噴射ノズル91の噴口の面積と第2燃料噴射ノズル92の噴口の面積とが相互に等しいため、第1燃料噴射ノズル91の仕様と第2燃料噴射ノズル92の仕様との共通化を図ることが可能にもなる。結果として、フィルター再生装置に含まれる燃料噴射ノズルの種類が増えることを抑えることが可能にもなる。
(9)燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときには、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92のデューティ比D1,D2が同一とされる。そのため、2つの燃料噴射ノズルを用いて燃料の噴射を行ったとしても、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とが各別の燃料噴射量で噴射する構成よりも、燃料噴射に関わる処理が簡単になる。
なお、上述した実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・バーナー22には、3以上の燃料噴射ノズルが取り付けられていてもよい。例えば、第1状態では、第1ノズルのみから燃料が噴射され、且つ、第2状態では、第1ノズルよりも噴口の面積が大きい第2ノズルと、その他の第3ノズルとから燃料が噴射される構成でもよい。
・第1実施形態では、燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときに、高燃料噴射ノズル23と低燃料噴射ノズル24との両方から燃料を噴射してもよい。こうした構成によれば、第1状態と第2状態との切り替えに際し、低燃料噴射ノズル24における噴射の状態が継続して制御される。すなわち、高燃料噴射ノズル23による噴射が加えられるか否かによって、第1状態と第2状態とが切り替えられる。それゆえに、第1状態から第2状態への遷移と第2状態から第1状態への遷移とが円滑に進められる。
・第1実施形態及び第2実施形態では、切り替え噴射量F2における低燃料噴射ノズル24あるいは第1燃料噴射ノズル91の燃料制御のデューティ比が100%でなくともよい。こうした構成であっても、切り替え噴射量F2において、第1状態と第2状態とを切り替える以上、低噴射量での燃料の平均粒径が大きくなることを抑えることができる。
・第1実施形態では、高燃料噴射ノズル23で噴射した場合よりも燃料の平均粒径が小さくなれば、切り替え噴射量F2以下にて、低燃料噴射ノズル24におけるデューティ比が50%よりも小さい状態が含まれてもよい。
・第2実施形態では、切り替え噴射量F2以下である第1状態にて、第1燃料噴射ノズル91におけるデューティ比が50%よりも小さい状態が含まれてもよい。こうした構成であっても、切り替え噴射量F2より大きい第2状態にて、第1燃料噴射ノズル91及び第2燃料噴射ノズル92から噴射される燃料の平均粒径よりも第2状態での燃料の平均粒径が小さくなればよい。
・第1実施形態及び第2実施形態では、第1状態での燃料噴射量よりも第2状態での燃料噴射量が大きくなれば、高燃料噴射ノズル23の噴射制御のデューティ比が50%より小さくてもよく、また、第1燃料噴射ノズル91及び第2燃料噴射ノズル92の噴射制御のデューティ比が50%より小さくてもよい。
・第2実施形態では、燃料噴射量が切り替え噴射量F2よりも大きいときに、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とのデューティ比D1,D2を同一とした。これに限らず、第1燃料噴射ノズル91と第2燃料噴射ノズル92とのデューティ比D1,D2の両方が50%以上であれば、デューティ比D1とデューティ比D2とが異なる長さであってもよい。
・フィルター21の目標温度は、580℃から620℃に限らず、600℃を挟む他の範囲に設定されてもよい。
・フィルター21の形成材料は、コージェライトでなくともよく、例えば炭化ケイ素であってもよい。この場合、フィルター21の耐熱温度がより高くなるため、フィルター21の目標温度を600℃よりも高い温度にすることができる。そのため、再生処理時のフィルター21の温度が高く保たれるため、フィルター21に堆積した微粒子の除去速度が高められる。
・各燃料噴射ノズルから噴射される燃料は、燃料タンクではなく、コモンレールから供給されてもよい。また、各燃料噴射ノズルのみに燃料を供給する燃料タンクが搭載されてもよい。
・排気浄化装置20は、点火プラグ25に加えてグローヒーターが搭載された構成であってもよい。また、火炎Fの生成が可能であれば、グローヒーターのみが搭載された構成であってもよい。
・排気浄化装置20への空気の供給は、吸気管13に接続された空気供給管41ではなく、ブレーキのエアタンクに接続された空気供給管や、排気浄化装置用のブロワーに接続された空気供給管によって行われる構成でもよい。
・フィルター温度センサー53は、フィルター21内の温度を検出するセンサーとして具体化されてもよい。あるいは、保炎器26内の火炎Fの温度を検出するセンサーとして具体化されてもよい。この場合、検出された火炎Fの温度からフィルター21の温度を算出すればよい。
・下流側排気流量センサー54に代えて、フィルター21の前段と後段との排気流量の圧力差を検出する差圧センサーが搭載されてもよい。
・フィルター21における微粒子の堆積量は、フィルター21の上流側の排気流量と、下流側の排気流量との差を算出式に適用して算出する構成に限らない。例えば、フィルター21の前段の排気流量と例えば、ディーゼルエンジン10の運転状態、例えばディーゼルエンジン10の回転数や、各シリンダー11aに対して噴射される燃料量等に基づいて所定期間毎に微粒子の量を算出し、この微粒子の量を積算して算出するようにしてもよい。
・閾値α及び閾値βは、閾値βよりも閾値αが大きい範囲で、適宜変更可能である。
・フィルター21から取り除かれる微粒子の量を算出する方法は、バーナー22にて行われた燃料噴射の回数と、フィルター21の温度の推移とから算出するものに限らない。例えば、各燃料噴射周期Cが終了したときの上流側排気流量センサー52と下流側排気流量センサー54の検出値に基づいて算出する方法等、他の方法を用いてもよい。
・フィルター再生装置では、例えば、エンジン制御装置60の制御部62にて、燃料噴射に用いられるノズルの選択を実行したり、ノズルの選択及びノズルから噴射される燃料量の算出を実行したりしてもよい。つまり、例えば、第1実施形態においては、上述のステップS201からステップS205までの処理、あるいはステップS201からステップS207までの処理をエンジン制御装置60の制御部62で行ってもよい。また、例えば、第2実施形態においては、上述のステップS201からステップS221までの処理、あるいはステップS201からステップS223までの処理をエンジン制御装置60の制御部62で行ってもよい。
・あるいは、フィルター再生装置は、エンジン制御装置60の制御部62の機能と、バーナー制御装置の制御部72の機能とを有する1つの制御部を含み、フィルター再生処理はその制御部で実行されてもよい。
・排気浄化装置の搭載されるエンジンは、ガソリンエンジンであってもよい。
10…ディーゼルエンジン、11…シリンダーブロック、11a…シリンダー、12…吸気マニホールド、13…吸気管、14…エアクリーナー、15…コンプレッサー、16…排気マニホールド、17…EGR配管、18…排気管、19…タービン、20…排気浄化装置、21…フィルター、22…バーナー、23…高燃料噴射ノズル、24…低燃料噴射ノズル、25…点火プラグ、26…保炎器、31…燃料タンク、32…燃料供給管、33…加圧ポンプ、41…空気供給管、42…空気バルブ、51…排気温度センサー、52…上流側排気流量センサー、53…フィルター温度センサー、54…下流側排気流量センサー、55…空気温度センサー、56…空気流量センサー、60…エンジン制御装置、61…入出力部、62…制御部、63…記憶部、70,80…バーナー制御装置、71…入出力部、72…制御部、73…記憶部、74…ノズル駆動部、75…ノズル駆動部、76…点火プラグ駆動部、77…空気バルブ駆動部、81…第1燃料噴射ノズル駆動部、82…第2燃料噴射ノズル駆動部、91…第1燃料噴射ノズル、92…第2燃料噴射ノズル、F…火炎、TC…ターボチャージャー。

Claims (4)

  1. エンジンの排気管におけるフィルターの前段で燃料を燃焼するバーナーと、
    前記バーナーの燃料噴射ノズルにおける燃料噴射の状態を制御する制御部とを備え、
    前記燃料噴射ノズルは、第1ノズルと第2ノズルとを含み、
    前記第1ノズルの噴口の面積は、前記第2ノズルの噴口の面積よりも小さく、
    前記制御部は、
    前記第1ノズル及び前記第2ノズルの燃料噴射をデューティ比の制御によって断続し、
    前記第1ノズルで燃料を噴射する第1状態と、
    記第2ノズルで燃料を噴射する第2状態とを含み、
    前記第1状態にて燃料を噴射する噴口の総面積が第1面積として設定され、
    前記第2状態にて燃料を噴射する噴口の総面積が第2面積として設定される場合、
    前記第1面積は前記第2面積よりも小さく、
    燃料噴射量が所定の切り替え噴射量以下であるときに前記第1状態とし、
    燃料噴射量が前記切り替え噴射量を超えるときに前記第2状態とし、
    前記第1ノズルが最小噴射量で燃料を噴射するときの燃料の粒径が第1粒径であり、
    前記第1ノズルから前記第2ノズルに切り替えたときに前記第2ノズルが噴射する燃料の粒径が第2粒径であり、
    前記第2粒径が前記第1粒径よりも小さい
    フィルター再生装置。
  2. 前記切り替え噴射量では前記第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が100%である
    請求項1に記載のフィルター再生装置。
  3. 前記第1状態では前記第1ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上である
    請求項1又は2に記載のフィルター再生装置。
  4. 前記第2状態では前記第2ノズルにおける噴射制御のデューティ比が50%以上である
    請求項1〜のいずれか1つに記載のフィルター再生装置。
JP2012104138A 2012-04-27 2012-04-27 フィルター再生装置 Active JP5977074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104138A JP5977074B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 フィルター再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104138A JP5977074B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 フィルター再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013231397A JP2013231397A (ja) 2013-11-14
JP5977074B2 true JP5977074B2 (ja) 2016-08-24

Family

ID=49678054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012104138A Active JP5977074B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 フィルター再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5977074B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59147813A (ja) * 1983-02-14 1984-08-24 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関における排気微粒子捕集用トラツプの再生用バ−ナ−の制御装置
JPS6321344A (ja) * 1986-07-15 1988-01-28 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JP4223440B2 (ja) * 2004-06-02 2009-02-12 三浦工業株式会社 バーナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013231397A (ja) 2013-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8615988B2 (en) Electrical diesel particulate filter (DPF) regeneration
CN101652540B (zh) 内燃机的排气净化系统
JP2007187149A (ja) エンジンの燃料噴射制御方法及び燃料噴射制御装置
JP5705676B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5827136B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2010031833A (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2017106466A (ja) ガソリン パーティキュレート フィルター強制再生方法
JP6384196B2 (ja) 排気浄化装置の再生装置
JP2007023792A (ja) 排気浄化装置
JP6237342B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5304177B2 (ja) 排気浄化装置
JP5977074B2 (ja) フィルター再生装置
US11499456B2 (en) Exhaust purification device and exhaust purification method
JP2011069325A (ja) ディーゼルエンジンの排気処理装置
JP2010133307A (ja) エンジンの排気浄化装置
JP6770486B2 (ja) エンジンの排気処理装置
KR20030003599A (ko) 매연저감장치의 재생방법과 이를 이용한 재생장치
JP2017075552A (ja) 排気浄化装置の酸化触媒目詰まり防止方法及び酸化触媒目詰まり防止装置
KR20160050201A (ko) 디젤 입자상 물질 필터의 재생 장치 및 방법
JP2015209838A (ja) ディーゼルエンジンの排気処理装置
JP2007224742A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010174794A (ja) 排ガス浄化装置
JP2008267324A (ja) 内燃機関の排気ガス浄化システム
JP6326392B2 (ja) エンジンの排気処理装置
EP2453117B1 (en) Exhaust gas purifier and exhaust gas purifying method for internal combustion engine

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160712

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5977074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250