JP5974939B2 - 静電容量型圧力センサ及び入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量型圧力センサ及び入力装置に関する。具体的には、本発明は、圧力で撓んだダイアフラムが誘電体層に接触して圧力を検知するタッチモードの静電容量型圧力センサに関する。また、当該圧力センサを利用した入力装置に関する。
一般的な静電容量型圧力センサでは、導電性のダイアフラム(可動電極)と固定電極がギャップを隔てて対向しており、圧力で撓んだダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化から圧力を検出している。しかし、この圧力センサが、ガラス基板やシリコン基板を用いてMEMS技術で製造されるマイクロデバイスである場合には、ダイアフラムに大きな圧力が加わって大きく撓むと、ダイアフラムが破壊されるおそれがある。
そのため、固定電極の表面に誘電体層を設けておき、圧力によって撓んだダイアフラムが誘電体層に接触し、その接触面積の変化によってダイアフラムと固定電極との間の静電容量が変化するようにした圧力センサが提案されている。このような圧力センサは、タッチモード静電容量型圧力センサと呼ばれることがある。
タッチモード静電容量型圧力センサとしては、たとえば非特許文献1に記載されたものがある。図1(A)は非特許文献1に記載された圧力センサ11を示す断面図である。この圧力センサ11では、ガラス基板12の上面に金属薄膜からなる固定電極13を形成している。固定電極は、図1(B)に示すように、円板状となっている。さらに、ガラス基板12の上面には、固定電極13の上から誘電体膜14を形成している。誘電体膜14にはスルーホール15を開口してあり、誘電体膜14の上面に設けられた電極パッド16はスルーホール15を通って固定電極13に接続されている。誘電体膜14の上面にはシリコン基板17が積層されており、シリコン基板17の上面に窪み18を設けるとともに下面にリセス19を設け、窪み18とリセス19の間に薄膜状のダイアフラム20を形成している。ダイアフラム20は固定電極13と重なり合う位置に設けられている。また、シリコン基板17の下面はB(ホウ素)が高濃度にドーピングされたP層21となっており、それによってダイアフラム20が導電性を付与されていて可動電極の機能を有している。ダイアフラム20の下面と誘電体膜14との間には、リセス19によって数μmのギャップ22が生じている。
図2は、圧力センサ11の圧力と静電容量との関係(圧力−容量特性)を示す図であって、非特許文献1に記載されたものである。圧力センサ11のダイアフラム20に圧力が加わると、ダイアフラム20はその印加圧力に応じて撓み、ある圧力で誘電体膜14に接触する。図2における圧力が0からPaまでの区間(未接触領域)は、ダイアフラム20が誘電体膜14に接触していない状態である。圧力がPaからPbまでの区間(接触開始領域)は、ダイアフラム20が誘電体膜14に接触してからある程度の面積で確実に接触するまでの状態を表している。圧力がPbからPcまでの区間(動作領域)は、圧力の増加に伴ってダイアフラム20が誘電体膜14に接触している部分の面積が次第に増加している。圧力がPcからPdまでの区間(飽和領域)は、ダイアフラム20のほぼ全面が誘電体膜14に接触していて、圧力が増加してもほとんど接触面積が増えない領域である。
図2の圧力−容量特性によれば、ダイアフラム20が接触していない未接触領域では静電容量の変化は小さいが、接触開始領域になると次第に静電容量の変化率(増加速度)が大きくなる。さらに、動作領域では線形性は良くなるものの静電容量の変化率は次第に減少し、飽和領域になると静電容量はほとんど増加しなくなる。
このようなタッチモードの圧力センサ11では、ダイアフラム20と誘電体膜14との接触面積をS、誘電体膜14の厚さをd、誘電体膜14の誘電率をεとすれば、ダイアフラム20と誘電体膜14の間における静電容量Cは、つぎの数式1で表せる。
C=Co+ε・(S/d) …(数式1)
ここで、Coは未接触領域での静電容量である。誘電体膜14の厚さdや誘電率εは変化しないので、数式1によれば、圧力Pが大きくなるとダイアフラム20の接触面積Sが増大し、その結果圧力センサ11の静電容量Cが増加することが分かる。
しかし、このような圧力センサの場合には、押圧力と出力との関係を示す出力特性が、圧力センサを押圧するときの理想的な押圧感を示す理想曲線を精度よく再現できなかった。すなわち、図7は、横軸にダイアフラムを押す荷重(押圧力)の大きさをとり、縦軸にダイアフラムと固定電極の間の静電容量の変化率(出力比)をとって、理想曲線と圧力センサの出力特性との関係を表した図である。また、図8は、図7のX区間を拡大した図である。図7において曲線αは理想曲線を表しており、曲線βは従来例の出力特性を表している。理想曲線αと従来例の曲線βを比較すると、両曲線は小さな荷重が加わっているときの立ち上がり領域(接触開始領域)と大きな荷重が加わっているときの飽和領域ではほぼ等しい静電容量変化率を有している。しかし、荷重の中間域(動作領域)では、従来例の静電容量変化率と理想曲線との出力特性の乖離が大きくなっている。このような圧力センサでは、圧力センサで検出している圧力の強さと操作者の押圧感との間に齟齬があり、操作者の押圧感の変化まで検知することはできない。特に、微小な圧力センサを多数配列してタッチパッドを構成する場合には、指で文字や図形を描かれたときの筆圧の変化を検知することは困難である。
したがって、人が圧力センサを押圧するときの押圧感にフィットした検知特性又は出力特性を有する圧力センサが求められている。
なお、特許文献1には、固定電極に空隙部を設けることによって、固定電極の中心からの距離に応じて固定電極の面積増加率が大きくなる(したがって、固定電極の存在比率も単調に増加している。)ようにした圧力センサが開示されている。しかし、この圧力センサは、圧力の変化量に対する静電容量変化量の線形性を改善することを目的としたものであり、特許文献1の圧力センサでは上記のような理想曲線に近い特性を得ることはできない。
特開2006−200980号公報
山本敏、外4名、「タッチモード容量型圧力センサ」、フジクラ技報、株式会社フジクラ、2001年10月、第101号、p.71−74
本発明は、上記のような技術的背景に鑑みててなされたものであり、その目的とするところは、圧力センサを押圧するときの人の押圧感にフィットした検知特性又は出力特性を有する圧力センサを提供することにある。また、当該圧力センサを用いた入力装置を提供することにある。
本発明に係る静電容量型圧力センサは、固定電極と、前記固定電極の上方に形成された誘電体層と、前記誘電体層の上方に空隙を隔てて形成された導電性のダイアフラムとを備えた静電容量型の圧力センサであって、前記誘電体層の、前記ダイアフラムと対向する対向領域において、前記対向領域の中央を中心として放射状に形成された開口を前記誘電体層に設け、前記対向領域の中央からの距離に応じて前記開口の比率を変化させることにより、前記対向領域の中央を中心とする円周上における誘電体層の存在比率を、前記対向領域の中央からの距離に応じて変化させたことを特徴としている。ここで、誘電体層の存在比率とは、対向領域の中央を中心とする輪帯上にある誘電体層の体積を当該輪帯の面積で割った値である。
本発明の静電容量型圧力センサによれば、誘電体層の対向領域の中央を中心とする円周上における誘電体層の存在比率を、対向領域の中央からの距離に応じて調整することにより、出力特性を理想曲線に近づけることができる。よって、圧力センサの検知特性又は出力特性を人の押圧感にフィットするように調整することができる。
しかも、本発明の圧力センサでは、前記対向領域において、対向領域の中央を中心として放射状に形成された開口を誘電体層に設け、対向領域の中央からの距離に応じて前記開口の比率を変化させることにより、誘電体層の前記存在比率を変化させているので、たとえば対向領域に一定厚みの誘電体層を形成した後に、誘電体層に開口をあけることにより誘電体層の存在比率を変化させることができる。また、前記開口を放射状に形成しているので、誘電体層又は開口が特定の方向に偏るのを防ぐことができる。
本発明に係る静電容量型圧力センサのある実施態様は、前記対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部における誘電体層の存在比率よりも小さいことを特徴としている。対向領域の全面に均一に誘電体を設けている従来例の場合には、圧力センサの出力特性は立ち上がり領域と飽和領域との中間域では静電容量の変化率が理想曲線よりも大きくなる。これに対し、この実施態様では、対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率を対向領域の中央部における誘電体層の存在比率よりも小さくしているので、中間域の出力を小さくすることができ、出力特性を理想曲線に近づけることができる。
しかし、対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率を小さくすると、それに伴って出力特性の飽和領域における出力も下がってしまい、理想曲線よりも出力が小さくなるおそれがある。その場合には、前記対向領域の外周部における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率よりも大きくすれば、出力特性の飽和領域における値を大きくして再び理想曲線に近づけることができる。
また、前記対向領域の外周部における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部における誘電体層の存在比率よりも小さくなるようにしておけば、出力特性の飽和領域における値が大きくなりすぎるのを防ぐことができる。
また、固定電極は、前記ダイアフラムと対向する対向領域の全体に形成することが好ましい。
本発明に係る静電容量型圧力センサのさらに別な実施態様は、前記対向領域をその中央からの距離に応じて複数の区間に区分し、各区間において誘電体層の存在比率が一定となるようにしたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、各区間ごとに誘電体層の存在比率を調整すればよいので、設計が容易になる。
本発明に係る入力装置は、本発明に係る複数個の静電容量型圧力センサを配列させたことを特徴としている。本発明の入力装置は、本発明に係る静電容量型圧力センサを用いているので、押圧位置と押圧力を検出することができる。しかも、指などで文字や図形を描かれたときの筆圧の変化を検知することも可能になる。
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。
図1(A)は、従来例による圧力センサを示す概略断面図である。図1(B)は、図1(A)の圧力センサにおいて、ガラス基板の上面に形成された固定電極を示す平面図である。 図2は、図1(A)に示す従来例の圧力センサにおける圧力と静電容量との関係を示す図である。 図3(A)は、本発明の実施形態1による圧力センサを示す平面図である。図3(B)は、図3(A)に示す圧力センサの、固定電極の上面に形成された誘電体層を示す平面図である。 図4は、図3(A)に示す圧力センサの断面図である。 図5は、図3(B)の誘電体における、ダイアフラムの中心から図った半径方向の距離と、誘電体層の存在比率との関係を示す図である。 図6は、誘電体層の存在比率の定義を説明する図である。 図7は、ダイアフラムに加える荷重(押圧力)と、ダイアフラムと固定電極の間の静電容量変化率との関係(出力特性)を示す図である。 図8は、図7のX区間を拡大した図である。 図9は、従来例と本発明の実施形態における理想曲線からのずれの割合を示す図である。 図10は、本発明に係る圧力センサの変形例を示す平面図である。 参考例による圧力センサの断面図である。 本発明の実施形態による入力装置の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々設計変更することができる。
(実施形態1)
図3及び図4を参照して本発明の実施形態1による圧力センサ31の構造を説明する。図3(A)は圧力センサ31の平面図である。図3(B)は、図3(A)の圧力センサ31から上基板35aを除いた状態の平面図であって、固定電極32の上面に形成された誘電体層33を表している。図4は、圧力センサ31の断面図である。
この圧力センサ31は、図4に示すように、低抵抗シリコン基板や金属膜などの導電性材料からなる固定電極32の上に誘電体層33が形成されている。誘電体層33は、SiO(熱酸化膜)、SiN、TEOS等の誘電体材料からなる。誘電体層33は、その上面中央部にリセス33a(円形の凹部)が凹設されている。すなわち、リセス33aの外側では誘電体層33の厚みが厚く、リセス33a内においては誘電体層33の厚みが薄くなっている。また、リセス33a内の誘電体層33は一定の厚みを有している。
誘電体層33の上面には、低抵抗シリコン基板などの導電性材料からなる薄膜状の上基板35aが形成されている。上基板35aは、リセス33aの上面を覆っており、リセス33aによって上基板35aの下面と誘電体層33のリセス底面との間にエアギャップ34(空隙)が形成されている。こうして上基板35aのうち、エアギャップ34の上方で水平に張られた領域により、感圧用のダイアフラム35が形成されている。また、リセス33a内の底面に位置する誘電体層33が、ダイアフラム35と対向する対向領域となっている。
また、誘電体層33には、エアギャップ34と外部との間の通気性を確保するためにベントライン36(通気路)が形成されている。ベントライン36は、幅が30μm程度の細い溝であって、塵や埃などの異物がエアギャップ34内に侵入しにくいように屈曲または蛇行させてある。
図3(B)に示すように、リセス33a内の対向領域においては、誘電体層33は対向領域の中央(対向領域の中心)から半径方向に沿って複数の区間(ここでは、3つの区間I、II、IIIとする。)に区分されている。対向領域の中央部に位置する区間Iでは、円形の領域の全面に誘電体層33が形成されている。対向領域の外周部に位置する区間IIIでは、環状の領域複数の開口39が放射状に、かつ、等間隔に設けられている。対向領域の中央部と外周部との中間に位置する区間IIでも、環状の領域に複数の開口39が放射状に、かつ、等間隔に設けられている。誘電体層33に設けた各開口39からは、固定電極32が露出している。なお、図3(B)において、ドット柄を付した領域は誘電体層33の形成された領域であり、白地の領域が固定電極32の露出した領域である。
図5は、対向領域における誘電体層33の存在比率を示す図である。図5の横軸は、誘電体層33の対向領域(あるいは、ダイアフラム35)の中心からの半径(半径方向の距離)を示す。ただし、図5の横軸の距離は、対向領域の中心から外周までの半径を100として、その割合で表している。また、図5の縦軸は、誘電体層33の存在比率を表している。誘電体層33の存在比率とは、図6に示すように、対向領域の中心C(中央)を中心とする半径r、幅δrの輪帯を考え、その輪帯上に存在する誘電体層33の体積をVとすれば、半径rの位置における誘電体層33の存在比率は、
V/(2πr・δr)
で定義される。ここで、2πr・δrは輪帯の面積である。また、δrは十分に小さな値とする。したがって、輪帯上に存在する誘電体層33の面積が大きいほど(開口39の面積が小さいほど)誘電体層33の存在比率が大きくなる。また、輪帯上に存在する誘電体層33の厚みが大きいほど誘電体層33の存在比率が大きくなる。ただし、図5の縦軸では、区間Iにおける誘電体層33の存在比率を100(%)として、その比で表示している。
区間IIには開口39が設けられているので、図5に示されているように、区間IIにおける誘電体層33の存在比率は、区間Iにおける誘電体層33の存在比率よりも小さくなっている。また、区間IIIでは区間IIよりも開口39の割合が少なくなっており、区間IIIにおける誘電体層33の存在比率は、区間IIにおける誘電体層33の存在比率よりも大きく、かつ、区間Iにおける誘電体層33の存在比率よりも小さくなっている。
上基板35aの上面には、ダイアフラム35を囲むようにして、金属材料による環状の上面電極37が設けられている。上基板35aのコーナー部には電極パッド40が設けられており、上面電極37と電極パッド40は配線部42によって接続されている。上面電極37、配線部42及び電極パッド40は、下地層Ti(1000Å)/表面層Au(3000Å)の2層金属薄膜によって同時に作製されている。また、固定電極32の下面には、下面電極38が設けられている。下面電極38も、下地層Ti(1000Å)/表面層Au(3000Å)の2層金属薄膜によって作製されている。
上基板35aの上面のうち上面電極37よりも外側の領域は、ポリイミドなどの樹脂やSiO、SiNなどの絶縁膜からなる保護膜41によって覆われている。ただし、電極パッド40の付近では保護膜41は除かれており、電極パッド40は保護膜41から露出している。
図7は、理想曲線と、従来例の圧力センサにおける静電容量の変化率と、本発明の実施態による圧力センサにおける静電容量の変化率とを示す。また、図8は、図7のX区間を横軸方向に拡大して示した図である。ここで、静電容量の変化率ΔC/Coとは、荷重によって撓んだダイアフラムと固定電極の間の静電容量をCとすれば、ダイアフラムが撓んでいないときのダイアフラムと固定電極の間の静電容量Coに対する、静電容量の変化ΔC=C−Coの比である。人が対象物を押さえるときには、たとえば指先に感じる押圧強さは必ずしも荷重の大きさに比例するものではなく、荷重が小さい範囲では押圧強さの変化を敏感に感じるが、荷重が大きくなると荷重の大きさの違いはあまり感じなくなる。理想曲線とは、人が圧力センサを押圧するときの押圧感(押圧強さの感じ方)を圧力センサの出力として表現したものである。
図7及び図8の静電容量変化率がほぼゼロに近い領域は、ダイアフラムが誘電体層(誘電体膜)に接触しない状態で撓んでいる領域(未接触領域)であり、静電容量変化率が急速に立ち上がっている領域は、接触開始領域である。この未接触領域と接触開始領域では、従来例の出力特性と理想曲線との差は小さい。したがって、本発明の実施形態においても、未接触領域と接触開始領域に相当する領域(区間I)では、従来例と同じく全面に誘電体層を形成している。
これに対し、ダイアフラムが誘電体層に接触する面積が次第に大きくなってゆく領域(動作領域)では、従来例の出力特性は理想曲線よりも大きな値となっている。したがって、本発明の実施形態では、動作領域に相当する領域(区間II)において誘電体層の存在比率を小さくし、それによって出力特性を小さくし、理想曲線に近づけている。
また、ダイアフラムの大部分が誘電体層に接触してしまい、荷重が大きくなっても接触面積がほとんど変化しなくなった領域(飽和領域)では、従来例の出力特性でも理想曲線からのずれは小さくなっている。しかし、本発明の実施形態では、区間IIにおける誘電体層の存在比率を小さくして出力特性の値を下げているので、飽和領域に相当する領域(区間III)においては誘電体層の存在比率を区間IIよりも大きくし、それによって区間IIIにおける出力特性を大きくし、理想曲線から離れないようにしている。
この結果、本発明の実施形態によれば、理想曲線に近い出力特性を得ることが可能になる。図9は、従来例と本発明の実施形態における理想曲線からのずれの割合を示す。ここで、ある荷重のときの理想曲線における静電容量をCr、従来例の静電容量をCcとするとき、100×(Cc−Cr)/Crの最大値[%]を従来例の理想曲線からのずれの割合という。また、ある荷重のときの理想曲線における静電容量をCr、本発明の実施形態の静電容量をCpとするとき、100×(Cp−Cr)/Crの最大値[%]を本発明の実施形態の理想曲線からのずれの割合という。図9から分かるように、従来例の場合には理想曲線からのずれの割合は約6.6%であるのに対し、本発明の実施形態では理想曲線からのずれの割合は2.0%に小さくなっている。よって、本発明の実施形態によれば、圧力センサの検知特性又は出力特性を人の押圧感にフィットするように調整することができる。
なお、上面電極37は円環状でなくてもよく、円弧状をした複数個の上面電極37が設けられていてもよい(図示せず)。また、上面電極37は設けなくてもよい。上基板35aが導電性を有しているので、図10に示すように、ダイアフラム35の領域外において上基板35aの少なくとも1箇所に電極パッド40を設けるだけでもよいからである。
(参考例)
図11は、参考例による圧力センサ51の断面図である。この圧力センサ51では、誘電体層33に開口39を設けるのでなく、対向領域の中心からの半径(距離)に応じて誘電体層33の厚みを変化させており、それによって対向領域の中心からの半径に応じて誘電体層33の存在比率を変化させている。とくに、図11の場合では、対向領域を3つの区間I、II、IIIに区分し、区間IIにおける誘電体層33の厚みを区間Iにおける誘電体層33の厚みよりも薄くしている。さらに、区間IIIにおける誘電体層33の厚みを、区間IIにおける誘電体層33の厚みよりも厚く、かつ、区間Iにおける誘電体層33の厚みよりも薄くしている。
なお、上記実施形態においては、対向領域を3つの区間に区分して誘電体層33のパターン、あるいは誘電体層33の存在比率を変化させていたが、4つ以上の区間に区分して誘電体層33のパターン、あるいは誘電体層33の存在比率を変化させてもよい。
(実施形態
図12は、本発明の実施形態によるプレート型の入力装置61、たとえばタッチパネルの構造を示す断面図である。この入力装置61は、上記実施形態1に係る多数の圧力センサ31(センサ部)をアレイ状(例えば、矩形状やハニカム状)に配列したものである。なお、各圧力センサ31は電気的に独立しており、各圧力センサ31に加わった圧力を個々に独立して検出することができる。このような入力装置61によれば、タッチパネルのように押圧体で押圧された点を検出できるとともに、各点の押圧強さ(圧力の大きさ)も検出することができる。
31、51 圧力センサ
32 固定電極
33 誘電体層
33a リセス
34 エアギャップ
35 ダイアフラム
37 上面電極
39 開口
40 電極パッド
41 保護膜
61 入力装置

Claims (7)

  1. 固定電極と、
    前記固定電極の上方に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の上方に空隙を隔てて形成された導電性のダイアフラムとを備えた静電容量型の圧力センサであって、
    前記誘電体層の、前記ダイアフラムと対向する対向領域において、前記対向領域の中央を中心として放射状に形成された開口を前記誘電体層に設け、前記対向領域の中央からの距離に応じて前記開口の比率を変化させることにより、前記対向領域の中央を中心とする円周上における誘電体層の存在比率を、前記対向領域の中央からの距離に応じて変化させたことを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部における誘電体層の存在比率よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記対向領域の外周部における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部と外周部との中間における誘電体層の存在比率よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記対向領域の外周部における誘電体層の存在比率が、前記対向領域の中央部における誘電体層の存在比率よりも小さいことを特徴とする、請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記ダイアフラムと対向する対向領域の全体に前記固定電極が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の圧力センサ。
  6. 前記対向領域をその中央からの距離に応じて複数の区間に区分し、各区間において誘電体層の存在比率が一定となるようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
  7. 請求項1に記載した圧力センサを複数個配列させたことを特徴とする入力装置。
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