JP5974569B2 - 包装袋 - Google Patents

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本発明は、容易に引き裂いて開封することができ、引き裂いて開封した際の引裂き開口部が美麗であると共に引裂き開口部の外郭が異なることにより、手指で容易に開口するための段差が形成できるスタンディングタイプの包装袋、さらには、包装袋の内面の対向する位置に、相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具を備えることで再封機能を備えるスタンディングタイプの包装袋に関するものである。
従来から、三方シールタイプや四方シールタイプ、あるいは、スタンディングタイプの包装袋において、包装袋を構成する表側の積層体の外層に、左側端縁熱接着部の外縁を起点とし、右側端縁熱接着部の外縁を終点(起点と終点の上下方向[左右の側端縁熱接着部に平行な方向]の位置が同じ)として連続する第1切目線を形成し、包装袋を構成する裏側の積層体の外層に、左側端縁熱接着部の外縁を起点とし、右側端縁熱接着部の外縁を終点(起点と終点の上下方向[左右の側端縁熱接着部に平行な方向]の位置が同じ)として連続する第2切目線を形成し、包装袋を平面視した状態で積層体の矩形平面上における第1切目線と第2切目線の形成位置を一部異なるものとすることで、第1切目線と第2切目線に沿って包装袋の上端側を左右方向(左右の側端縁熱接着部に直交する方向)に引裂き開口した際に、引裂き開口部を形成する表側の積層体の切断面の外郭と裏側の積層体の切断面の外郭とを異ならしめることで、引裂き開口部に段差を生じさせて内容物を取り出す際の開口を容易にした包装袋が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
さらに、同種の引裂き開口部に段差を生じさせて内容物を取り出す際の開口を容易にした包装袋であって、再封機能を備えた包装袋も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
ここで、特許文献1に記載された包装袋の第2実施形態、あるいは、特許文献2に記載された包装袋のように、第1切目線と第2切目線の一方(たとえば、裏側)を直線状の切目線とし他方(たとえば、表側)を下端側に膨れた変則的(非直線的)な切目線とすることで、直線状の切目線に沿った一方の積層体の切断面の直線的な外郭と、下端側に膨れた切目線に沿った他方の積層体の切断面の円弧状の外郭との組み合わせによる舌片形状の段差が、手指で容易に開口するための段差として最も望ましいとされている。
しかし、包装袋を開封するにおいて、包装袋の変則的な切目線を備える面を手前に向けて、切目線より上端側の領域を摘んで手前に引裂くと、変則的な切目線を沿って下端側に膨れた円弧状の引裂き線が形成されるが、使用者の中には、袋を開封するにおいて、包装袋の変則的な切目線を備える面を手前に向けて、切目線より上端側の領域を摘んで奥側に引裂く場合があり、この場合には、引裂き線が変則的な切目線から外れる虞があり、当初予定した舌片形状の段差ができないことがある。
特開2005−289396号公報 特開2003−104394号公報
本発明は、容易に引き裂いて開封することができ、引き裂いて開封した際の引裂き開口部が美麗であると共に引裂き開口部の表裏の積層体の外郭が異なり段差が生じることにより手指で容易に摘んで開口することができる外層とアルミニウム箔からなる中間層と熱接着性樹脂からなる内層とを少なくとも備えるスタンディングタイプの包装袋であって、切目線の形状および包装袋を構成する表裏の積層体に形成する切目線の形状およびその組み合わせを工夫することにより、開封時の引裂き方向、具体的には手前側に引裂いても、また、奥側に引裂いても切目線から外れることなく引裂くことができるスタンディングタイプの包装袋を提供することを第一の課題とする。
さらに、包装袋の内面の対向する位置に、相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具を備えることで再封機能を備えるスタンディングタイプの包装袋を提供することを第二の課題とする。
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、外層とアルミニウムからなる中間層と熱接着性樹脂からなる内層とを少なくとも有する積層体からなる前壁シートと後壁シートの内層面を対向して配置し、当該前壁シートと後壁シートの下端部に熱接着性樹脂からなる内層を少なくとも有する積層体からなる底壁シートを内層面を外面にして中央で山折りして挿入し、前記前壁シートの内層面と前記後壁シートの内層面に対して対向する山折りした前記底壁シートの外面とを前記底壁シートの周縁部にてヒートシールして底部端縁熱接着部を形成し、前記前壁シートの内層面に対向する前記後壁シートの内層面同士を左右の側端縁をヒートシールして左右の側端縁熱接着部を形成してなる包装袋であって、前記前壁シートの外層に、前記左の側端縁熱接着部の外縁を起点として、当該起点と前記左右の側端縁熱接着部に平行する方向の位置を同じくする前記右の側端縁熱接着部の外縁を終点として連続する第1切目線を形成し、前記後壁シートの外層に、前記左の側端縁熱接着部の外縁を起点として、当該起点と前記左右の側端縁熱接着部に平行する方向の位置を同じくする前記右の側端縁熱接着部の外縁を終点として連続する第2切目線を形成し、前記包装袋の平面視状態における前記第1切目線と前記第2切目線の形成位置を異なるものとすることで、前記第1切目線と前記第2切目線に沿って前記包装袋の上端側を前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に引裂き開口した際に、引裂き開口部を形成する前記前壁シートの切断面の外郭と前記後壁シートの切断面の外郭とを異ならしめることで、引裂き開口部に段差を生じさせる包装袋であって、前記第1切目線は、起点から前記左の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する起点側の複数本の切目線と、前記起点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁より内側に達する起点側の一本の切目線と、終点から前記右の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する終点側の複数本の切目線と、前記終点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁より内側に達する終点側の一本の切目線と、前記起点側の一本の切目線の終端から分岐して前記終点側の一本の切目線の終端に収斂する中央側の複数本の切目線から構成されており、前記第2切目線は、起点から前記左の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する起点側の複数本の切目線と、終点から前記右の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する終点側の複数本の切目線と、前記起点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して前記終点側の複数本の切目線の収斂した点に達する中央側の一本の切目線と、から構成されており、前記包装袋の平面視状態における前記第1切目線を構成する前記中央側の複数本の切目線の形成位置は上端側に膨れる切目線と下端側に膨れる切目線から構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の包装袋において、前記第1切目線と第2切目線より下端側の包装袋の内面の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具が設けられ、前記雄部材と前記雌部材とを咬合することで再封機能を備えることを特徴とするものである。
かかる発明によれば、包装袋の第1切目線を備える面を手前に向けて、第1切目線より上端側の領域を手指で摘んで手前に引裂くと、包装袋の上端側の領域を構成する前壁シートと後壁シートのうち、手前側の前壁シートは起点側の複数本の切目線のいずれかと、これに追随する起点側の一本の切目線と、これに追随する中央側の複数本の切目線のうち下端側に膨れる切目線と、これに追随する終点側の一本の切目線と、これに追随する起点側の複数本の切目線のいずれかに沿って引裂き線が形成され、逆に、第1切目線より上端側の領域を摘んで奥側に引裂くと、包装袋の上端側の領域を構成する前壁シートと後壁シートのうち、手前側の前壁シートは起点側の複数本の切目線のいずれかと、これに追随する起点側の一本の切目線と、これに追随する中央側の複数本の切目線のうち上端側に膨れる切目線と、これに追随する終点側の一本の切目線と、これに追随する起点側の複数本の切目線のいずれかに沿って引裂き線が形成されるので、切目線から外れることなく引裂くことができる。
さらに、包装袋の前記切目線の下端側の包装袋の内面の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具を備えており、前記雄部材と前記雌部材とを咬合することで再封機能を備える包装袋とすることができる。
本発明にかかる包装袋の切目線と咬合具の位置関係を図解的に示す平面図である。 図1のX−X線断面を図解的に示す図である。 図1のY−Y線断面を図解的に示す図である。 本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第1実施形態を図解的に示す要部平面図である。 (a)は図4のZ−Z線断面を図解的に示す図,(b)は図4のW−W線断面を図解的に示す図である。 本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第2実施形態を図解的に示す要部平面図である。 本発明にかかる包装袋に形成する切目線にV字状の切欠を組み合わせた第3実施形態を図解的に示す要部平面図である。 本発明にかかる包装袋に形成する切目線にU字状の切欠を組み合わせた第4実施形態を図解的に示す要部平面図である。 図4に示す包装袋の一方の側端縁熱接着部を残した状態の開封図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
なお、本段落においては、符号を付した構成について、特許請求の範囲に規定する構成要件との対応関係を括弧書きで解説的に示す。
図1は本発明にかかる包装袋の切目線と咬合具の位置関係を図解的に示す平面図、図2は図1のX−X線断面を図解的に示す図、図3は図1のY−Y線断面を図解的に示す図、図4は本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第1実施形態を図解的に示す要部平面図、図5(a)は図4のZ−Z線断面を図解的に示す図,図5(b)は図4のW−W線断面を図解的に示す図、図6は本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第2実施形態を図解的に示す要部平面図、図7は本発明にかかる包装袋に形成する切目線にV字状の切欠を組み合わせた第3実施形態を図解的に示す要部平面図、図8は本発明にかかる包装袋に形成する切目線にU字状の切欠を組み合わせた第4実施形態を図解的に示す要部平面図、図9は図4に示す包装袋の一方の側端縁熱接着部を残した状態の開封図であり、図中の1は包装袋、2は端縁熱接着部、2Aは左側端縁熱接着部、2Bは右側端縁熱接着部、2Cは底部端縁熱接着部、2Dは上部端縁熱接着部、3は第1切目線、3’は第2切目線、5は切欠部、10Aは前壁用積層体(前壁シート)、10Bは後壁用積層体(後壁シート)、10Cは底壁用積層体(底壁シート)、11は外層、12は中間層、13は内層、20は合成樹脂製の咬合具、21は凸条の雄部材、22は凹条の雌部材、30Aは第1―1起点側収斂状切目線(第1の切目線・起点側の複数本の切目線)、30Bは第1―1終点側収斂状切目線(第1の切目線・終点側の複数本の切目線)、30Cは第1―2起点側直線状切目線(第1の切目線・起点側の一本の切目線)、30Dは第1―2終点側直線状切目線(第1の切目線・終点側の一本の切目線)、30E,30Gは第1―3上端側切目線(第1の切目線・中央側の複数本の切目線・上端側に膨れる切目線)、30F,30Hは第1―3下端側切目線(第1の切目線・中央側の複数本の切目線・下端側に膨れる切目線)、31Aは第2―1起点側収斂状切目線(第2の切目線・起点側の複数本の切目線)、31Bは第2―1終点側収斂状切目線(第2の切目線・終点側の複数本の切目線)、31Cは第2−2起点側直線状切目線(第2の切目線・中央側の一本の切目線の一部)、31Dは第2−2終点側直線状切目線(第2の切目線・中央側の一本の切目線の一部)、31Eは第2−3中央側直線状切目線(第2の切目線・中央側の一本の切目線の一部)、N1はV字状の切欠、N2はU字状の切欠、αは切目線形成領域、βが咬合具形成領域、γがガセット領域をそれぞれ示す。
図1は本発明にかかる包装袋の切目線と咬合具の位置関係を図解的に示す平面図、図2は図1のX−X線断面を図解的に示す図、図3は図1のY−Y線断面を図解的に示す図であって、包装袋1は外層11とアルミニウム箔からなる中間層12と熱接着性樹脂層からなる内層13とを積層した3枚の矩形状の積層体である前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bと底壁用積層体10Cを準備し、前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bの内層13同士を対向して配置し、前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bの下端部に底壁用積層体10Cを内層13を外面にして中央で山折りして挿入し、ガセット領域γを有する形式に形成されており、山折りされた底壁用積層体10Cの左右の側端縁の下部近傍には、略半円形状の底壁用積層体10Cの切欠部5,5が設けられ、ガセット領域γが、周縁部を含む船底型の底部端縁熱接着部2Cでヒートシールされ底部が形成される。また、前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bの左右の側端縁部を左側端縁熱接着部2A、右側端縁熱接着部2Bでヒートシールして胴部が形成され、上端部が開口する袋状に形成されている。上部端縁熱接着部2Dは、内容物の充填前は未シールの開口部とし、この部分から内容物を充填した後、脱気シールなどによりヒートシールして密封するものであり、スタンディングタイプの包装袋とされるものを構成している。また、包装袋1の上部には後述する易開封手段と総称できる各種手段(第1切目線3、第2切目線3’、V字状の切欠、U字状の切欠)が設けられている。さらに、易開封手段と総称できる各種手段(第1切目線3、第2切目線3’、V字状の切欠、U字状の切欠)の近傍下側には咬合具20が易開封手段と総称できる各種手段(第1切目線3、第2切目線3’、V字状の切欠、U字状の切欠)に平行に前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bの内層13に設けられている。
ここで、本明細書においては、端縁熱接着部2の中で、図1等において左右方向の端部に位置するとともに上下方向に渡って形成されている一組の端縁熱接着部2を左側端縁熱接着部2A、右側端縁熱接着部2Bと呼称し、図1等において上下方向の端部に位置するとともに左右方向に渡って形成されている一組の前記端縁熱接着部2のうち上側を上部端縁熱接着部2Dと呼称し、下側を底部端縁熱接着部2Cと呼称する。ただし、左側端縁熱接着部2A、右側端縁熱接着部2Bに対し底部端縁熱接着部2Cと上部端縁熱接着部2Dとは重なる領域が存在するとの解釈されるおそれがあるため、本明細書においては、図1等において、ガセット領域γにおいては前壁用積層体10Aの内層13と底壁用積層体10Cの山折りで2面に区画された一方(図2の左側)の面の内層13が対向しており、この対向する内層13同士を周縁部を含む船底型(図1におけるガセット領域γにおける斜線部分)でヒートシールすると伴に、ガセット領域γにおいては後壁用積層体10Bの内層13と底壁用積層体10Cの山折りで2面に区画された他方(図2の右側)の面の内層13が対向しており、この対向する内層13同士を周縁部を含む船底型(図1におけるガセット領域γにおける斜線部分)でヒートシールしているので、このようなヒートシールを行っている部分、すなわち、図1におけるガセット領域γにおける斜線部分を底部端縁熱接着部2Cと区画し、ガセット領域γより上側においては前壁用積層体10Aの内層13と後壁用積層体10Bの内層13が対向しており、この対向する内層13同士を周縁部を含む縦長長方形型(図1におけるガセット領域γより上側における左右の側端縁の斜線部分)でヒートシールしているので、このようなヒートシールを行っている部分、すなわち、図1における左右の側端縁でガセット領域γより上側で上端縁に至る斜線部分を左側端縁熱接着部2A、右側端縁熱接着部2Bと区画し、それ以外の部分、つまり、前述した内容物を充填した後、脱気シールなどによりヒートシールする部分を上部端縁熱接着部2Dとして区画する。包装袋1は包装袋1を構成する矩形状の前壁用積層体10Aの外層11と、矩形状の後壁用積層体10Aの外層11にそれぞれ、前記包装袋1の平面視状態において形成位置を異なるように第1切目線3と第2切目線3’が形成された切目線形成領域αと該切目線形成領域αよりも下端側(底部端縁熱接着部2C側)に相互に咬合し合う凸条の雄部材21と凹条の雌部材22とからなる合成樹脂製の咬合具20が設けられる咬合具形成領域βとから構成される。
次に、包装袋1に形成する切目線(第1切目線3と第2切目線3’)の実施形態について具体的に詳述する。図4は本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第1実施形態を図解的に示す手前側から見た要部平面図、図5(a)は図4のZ−Z線断面を図解的に示す図,図5(b)は図4のW−W線断面を図解的に示す図であって、切目線は、包装袋1を構成する前壁用積層体10A(手前側)の外層11に形成された第1切目線3と、包装袋1を構成する後壁用積層体10B(奥側)の外層11に形成された第2切目線3’と、で構成される。
さらに、包装袋1を構成する前壁用積層体10A(手前側)の外層11に形成された第1切目線3は、左側端縁熱接着部2Aの外縁の3箇所と右側端縁熱接着部2Bの外縁の3箇所とからそれぞれ左右の側端縁熱接着部2A、2Bの内縁に向う方向に進行して左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁にまで達しない位置で収斂しており包装袋1の左・右側端縁熱接着部2A、2Bに平行する上下方向の位相(位置)(たとえば、上端縁熱接着部2Dの外縁からの距離)を同じくする3本の第1―1起点側収斂状切目線30A、3本の第1―1終点側収斂状切目線30Bと、この第1―1起点側収斂状切目線30Aの収斂した点と第1―1終点側収斂状切目線30Bの収斂した点とからそれぞれ左・右側端縁熱接着部2A、2Bに直交する左右方向に進行して左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁より内側に達しており包装袋1の左・右側端縁熱接着部2A、2Bに平行する上下方向の位相(位置)(たとえば、上端縁熱接着部2Dの外縁からの距離)を同じくする1本の第1―2起点側直線状切目線30C、1本の第1―2終点側直線状切目線30Dと、これら1本の第1―2起点側直線状切目線30C、1本の第1―2終点側直線状切目線30Dのそれぞれの終端を繋ぐ上端側に膨らむ第1―3上端側切目線30Eと下端側に膨らむ第1―3下端側切目線30Fとから構成される。
さらに、包装袋1を構成する後壁用積層体10B(奥側)の外層11に形成された第2切目線3’は、左側端縁熱接着部2Aの外縁の3箇所と右側端縁熱接着部2Bの外縁の3箇所とからそれぞれ左・右側端縁熱接着部2A,2Bの内縁に向う方向に進行して左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁にまで達しない位置で収斂しており包装袋1の左・右側端縁熱接着部2A、2Bに平行する上下方向の位相(位置)(たとえば、上端縁熱接着部2Dの外縁からの距離)を同じくする3本の第2―1起点側収斂状切目線31A、3本の第2―1終点側収斂状切目線31Bと、この第2―1起点側収斂状切目線31Aの収斂した点と第2―1終点側収斂状切目線31Bの収斂した点とからそれぞれ左・右側端縁熱接着部2A、2Bに直交する左右方向に進行して第1―2起点側直線状切目線30C、第1―2終点側直線状切目線30Dと位相(位置)および長さを同じくして延びる第2−2起点側直線状切目線31C、第2−2終点側直線状切目線31Dと、これら第2−2起点側直線状切目線31C、第2−2終点側直線状切目線31Dのそれぞれの終端を、一直線で繋ぐ第2−3中央直線状切目線31Eとから構成される。
なお、各種切目線について、第1切目線3を構成する各種切目線については「第1」という文言を付し、左・右側端縁熱接着部2’の外縁から順に「第1−1」「第1−2」「第1−3」との枝番を追加した文言を付しており、第2切目線3’を構成する各種切目線については「第2」という文言を付し、左・右側端縁熱接着部2A、2Bの外縁から順に「第2−1」「第2−2」との枝番を追加した文言を付しており、枝番が小さい程、左・右側端縁熱接着部2A、2Bの外縁寄りの切目線となり、枝番が大きい程、左・右側端縁熱接着部2A、2Bの外縁から離れた中央寄りの切目線となる。また、第2−2起点側直線状切目線31Cと第2−2終点側直線状切目線31Dと第2−3中央側直線状切目線31Eとは、同一直線状に並んでおり、本来的には区分する必要はないが、第1―2起点側直線状切目線30Cと表裏で一致する部分(一部)を第2−2起点側直線状切目線31Cと定義し、第1―2終点側直線状切目線30Dと表裏で一致する部分(一部)を第2−2終点側直線状切目線31Dと定義し、その残りの部分(一部)を第2−3中央直線状切目線31Eと定義したものである。
上記のように構成した包装袋1は、第1切目線3が交差する左側端縁熱接着部2Aの左側(起点側)の外縁、たとえば、図4上の左側から上端側の領域を手指で摘んで第1切目線3より手前に引裂くと、包装袋1の上端部を構成する2枚の積層体(前壁用積層体10A、後壁用積層体10B)のうち、手前側の前壁用積層体10Aと奥側の後壁用積層体10Bは、3本の第1―1起点側収斂状切目線30Aのいずれかと3本の第2―1起点側収斂状切目線31Aのいずれかとが一致するように一体的に引裂かれて起点側の収斂点に達し、これに追随する第1―2起点側直線状切目線30Cと第2―2起点側直線状切目線31Cとに沿って直線的に一体的に引き裂かれて、引裂き開封線が下端側に膨らむ第1−3下端側切目線30Fおよび上端側に膨らむ第1−3上端側切目線30Eの分岐点に至って、手前に引裂くことの結果として第1切目線3においては第1―2起点側直線状切目線30Cから第1−3下端側切目線30Fに沿って、また、第2切目線3’においては第2−2起点側直線状切目線31Cから第2−3中央側直線状切目線31Eに沿って、それぞれ一致せずに引裂かれ、それぞれの引裂き開封線が第1−2終点側直線状切目線30Dおよび第2―2終点側直線状切目線31Dに至って、第1切目線3においては第1−3下端側切目線30Fは第1−2終点側直線状切目線30Dに沿って、また、第2切目線3’においては第2−2終点側直線状切目線31Dに沿って直線的に一体的に引き裂かれて終点側の収斂点に達し、これに追随する3本の第1―1終点側収斂状切目線30Bのいずれかと3本の第2―1終点側収斂状切目線31Bのいずれかとが一致するように一体的に引裂かれて、図4上の右側端縁熱接着部2Bの右側(終点側)外縁に達して開封される。図9に示すように、引裂き開封線は滑らかな曲線と直線とからなるものであり、開封口についても美麗なものとすることができる。また、第1−3下端側切目線30Fと第2−3中央側直線状切目線31Eとにより形成される引裂き開封線は段差を生じるために前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bとを容易に摘んで開口することができる。
また、図示あるいは詳細な説明は省略するが、図4において包装袋1の開封時に、図4上の左側から上端側の領域を手指で摘んで第1切目線より奥側に引裂くと、引裂き開封線が下端側に膨らむ第1−3下端側切目線30Fおよび上端側に膨らむ第1−3上端側切目線30Eの分岐点に至って、奥側に引裂くことの結果として第1−2起点側直線状切目線30Cから第1−3上端側切目線30E沿って、引裂かれる他は、手前に引裂いた場合と同様に引き裂かれて開封されるものである。
また、図6は本発明にかかる包装袋に形成する切目線の第2実施形態を図解的に示す手前側から見た要部平面図であって、図4においては第1切目線3の第1−3上端側切目線30Eと第1−3下端側切目線30Fを円弧状の形状としたものを示したが、円弧状の形状に替えて略コの字状の上端側に膨らむ第1−3上端側切目線30Gと下端側に膨らむ第1−3下端側切目線30Hとしたものであり、これ以外は図4と同じであり、説明は省略する。なお、第2実施形態の場合、第1切目線3の第1−2起点側直線状切目線30Cあるいは第1−2終点側直線状切目線30Dに対して略コの字状の第1−3上端側切目線30Gあるいは第1−3下端側切目線30Hがなす角度θ(一箇所のみ記載した)は160〜175度が望ましい。
また、図7は本発明にかかる包装袋に形成する切目線にV字状の切欠を組み合わせた第3実施形態を図解的に示す手前側から見た要部平面図であって、図3においては第1切目線3(または第1切目線3’)のみを易開封手段(鋏やナイフ等の道具を用いることなく手だけで包装袋を開封するための弱化部)とし、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、前記第2−2起点側収斂状切目線31A)のみを開封開始手段(引裂きを開始する端緒となる弱化部)としたものを示したが、図7ではこれにV字状の切欠を組み合わせて易開封手段並びに開封開始手段とするものであり、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が左側端縁熱接着部2Aの左側(起点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、あるいは、第1−1終点側収斂状切目線30B(または、第2−1終点側収斂状切目線31B)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が右側端縁熱接着部2Bの右側(終点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、V字状の切欠を設けることで、目の不自由な使用者であっても開封開始箇所を特定できる点においては視覚的に開封をより容易なものとすることができる。さらに、V字状の切欠の内側を向いた先端部(V字の折り返し点)が、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の収斂点に近接することにより、V字状の切欠から引裂きを開始すれば、引裂き開封線はV字状の切欠の内側を向いた先端部から略直線的に第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の収斂点に達するので、機能的に開封をより容易なものとすることができる。
また、図8は本発明にかかる包装袋に形成する切目線にU字状の切欠を組み合わせた第4実施形態を図解的に示す手前側から見た要部平面図であって、図6においては第1切目線3(または第1切目線3’)のみを易開封手段(鋏やナイフ等の道具を用いることなく手だけで包装袋を開封するための弱化部)とし、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)のみを開封開始手段(引裂きを開始する端緒となる弱化部)としたものを示したが、図8ではこれにU字状の切欠を組み合わせて易開封手段並びに開封開始手段とするものであり、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が左側端縁熱接着部2Aの左側(起点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、あるいは、第1−1終点側収斂状切目線30B(または、第2−1終点側収斂状切目線31B)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が右側端縁熱接着部2Bの右側(終点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、U字状の切欠を設けることで、目の不自由な使用者であっても開封開始箇所を特定できる点においては視覚的に開封をより容易なものとすることができる。さらに、U字状の切欠の内側を向いた先端部(U字の変曲点)が、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の収斂点に近接することにより、U字状の切欠から引裂きを開始すれば、引裂き開封線はU字状の切欠の内側を向いた先端部から略直線的に第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の収斂点に達するので、機能的に開封をより容易なものとすることができる。
なお、図7においてはV字状の切欠を、図8においてはU字状の切欠を示しているが、視覚的にも機能的にも開封をより容易なものとする手段としては、これらに限定されるものではなく、I字状、V字状、U字状、亀甲状等の切欠であってもよく、微小な打ち抜き孔を多数形成した傷痕群を設けることでも、視覚的にも機能的にも開封をより容易なものとすることができる。ただし、いずれであっても、図7、図8に示すように、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が左側端縁熱接着部2Aの左側(起点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、あるいは、第1−1終点側収斂状切目線30B(または、第2−1終点側収斂状切目線31B)の最も外側に存在する2本(図7では中央の一本を挟み込む2本)が右側端縁熱接着部2Bの右側(終点側)外縁と交差することで形成される三角領域内に、収まるように設けることが必要であり、I字状、V字状、U字状、亀甲状等の切欠の場合は、これらの切欠の内側を向いた先端部が、第1−1起点側収斂状切目線30A(または、第2−2起点側収斂状切目線31A)の収斂点に近接するように形成する必要がある。また、図7においてはV字状の切欠を、図8においてはU字状の切欠を、起点側(図上での左側)及び終点側(図上での右側)の両方に設けたが、左利きの使用者を考慮すれば、両側に備えるのが望ましいが、起点側(図上での左側)のみに設けてもよく、両側に設けるにおいても切欠等の形状を起点側と終点側で異なるもの(例えば、起点側ではV字状の切欠とするが、終点側ではI字状の切欠とする)としても問題ないものである。
なお、図4、図7においては、第1−3上端側切目線30Eと第1−3下端側切目線30Fを円弧状の形状とし、図6、図8においては、第1−3上端側切目線30Gと第1−3下端側切目線30Hを略コの字状の形状としたものを例示したが、第1−3上端側切目線と第1−3下端側切目線は、これに限るものではなく、略への字状等の形状であってもよいし、第1−3上端側切目線と第1−3下端側切目線の形状を異なるものとしてもよいものである。
また、第1−2起点側直線状切目線30Cと第1−2終点側直線状切目線30Dのそれぞれの終端を繋ぐ図4、図7の第1−3上端側切目線30Eと第1−3下端側切目線30F、あるいは、図6、図8の第1−3上端側切目線30Gと第1−3下端側切目線30Hをそれぞれ一本の切目線で示したが、一本に限ることはなくそれぞれを複数本から構成してもよいし、上端側と下端側で本数を異にしてもよいものである。また、複数本設ける場合の切目線の間隔は1mm以下が望ましい。なお、第1切目線3と第2切目線3’の引裂き開口部における段差は6mm以上になるように設計するのが包装袋1を構成する積層体の一方(手前側)と他方(奥側)を容易に手指で摘むことができる点から好ましいものである。
また、図4、図6、図7、図8において第1−1起点側収斂状切目線30Aと第1−1終点側収斂状切目線30Bと第2−1起点側収斂状切目線31Aと第2−1終点側収斂状切目線31Bとを、左側端縁熱接着部2Aの外縁の3箇所と右側端縁熱接着部2Bの外縁の3箇所とからそれぞれ左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁に向う方向に進行して左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁にまで達しない位置で1点に収斂する3本仕様にしたが、中央の一本を抜いて、左側端縁熱接着部2Aの外縁の2箇所と右側端縁熱接着部2Bの外縁の2箇所とからそれぞれ左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁に向う方向に進行して左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁にまで達しない位置で1点に収斂する2本仕様としてもよく、中央の一本を抜く場合には、2本仕様以外に4本仕様、6本仕様と偶数本のバリエーションが可能であり、中央の一本を抜かない場合には、3本仕様以外に5本仕様、7本仕様と奇数本のバリエーションが可能であり、起点側と終点側で本数が異なるものとすることも可能であるが、いずれのバリエーションにおいても、左・右側端縁熱接着部2A、2Bの内縁にまで達しない位置で1点に収斂することには変わりがない。
次に、包装袋1を構成する積層体10(前壁用積層体10Aと後壁用積層体10Bと底壁用積層体10Cの総称)について説明する。積層体10の外層としては、包装袋1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂を用いることができる。また、これらの樹脂を用いたフィルムとしては、二軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。この理由としては、通常、外層11には印刷が施されることが多く、印刷適性が求められるからである。また、外層11を構成するフィルムの厚さとしては、コストなどを勘案して決めればよいが、概ね12〜25μm程度である。
また、積層体10の中間層12に用いるアルミニウム箔としては、焼鈍処理されたアルミニウム箔が適当であり、その厚みとしては6〜15μm程度である。
また、積層体10の内層13としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂から形成された層であればいのであって、包装袋1に要求される物性により適宜選択して用いればよいものであるが、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンとアクリル酸との酸コポリマー、エチレンとアクリル酸エステルとのエステルコポリマー等で形成することができる。また、内層13を構成するフィルムの厚さとしては、求められる物性とコスト等を勘案して決めればよいものである。
また、積層体10は、中間層12と内層13の間に包装袋とした際に必要とされる物性、たとえば、機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の物性を付与するために、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン等のフィルムや樹脂層からなる強度補強層を設けることができ、この強度補強層は上記フィルムや樹脂層を組み合わせてもよいものであり、その厚さとしては求められる物性やコスト等勘案して決めればよいものである。
また、本発明の包装袋1を構成する積層体10の各層の積層方法としては、サンドイッチラミネーション法、ドライラミネーション法等の周知の積層方法を適宜用いて積層すればよいものである。また、第1切目線3や第2切目線3’の形成は、ロータリーダイカッターを用いて物理的に形成してもよいが、好ましくはパルス発振型レーザー等を用いて積層体10とした後に外層11に形成する。これに用いるレーザーの種類としては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、アルゴンイオンレーザー等が可能であり、特に限定するものではない。
なお、本発明者は、開封時の実際の引裂き線が、切目線から外れることが生じるメカニ
ズムを検討した結果、横一文字に引裂く切目線では、引裂き線が切目線から外れることがないのに対し、特許文献1に記載の包装袋や本発明の包装袋のように、横線と斜め線横線と曲線を組み合わせた切目線では、引裂き線が外れる確率が増大することを確認している。したがって、第一の課題を解決するための工夫、具体的には、切目線の形状および包装袋を構成する表裏の積層体に形成する切目線の形状およびその組み合わせを工夫することにより、手前側に引裂いても、奥側に引裂いても変則的な切目線に沿って引裂き線を形成することを本発明は達成しているが、本来的に変則的な切目線を備えることによるデメリット、つまり、横一文字に引裂く切目線と比較して引裂き線が切目線から外れる可能性が高くなることは否めない。このような変則的な切目線が招来する本来的なデメリットは、使用者が通常の速度、例えば、成人男性が幅10cmの袋を10秒程度開封するような場合には、ほとんど発生しないが、使用者が非常に高い速度、例えば、成人男性が幅10cmの袋を1秒程度で一気に開封するような場合には、発生することがあり得る。したがって、本発明のような変則的な切目線であっても引裂き線が切目線から外れる可能性を出来る限り低減して、良好な引裂き開口部を形成するための引裂き速度の許容範囲を拡げることが望まれており、当然に、その工夫・改良は、切目線の形状および包装袋を構成する表裏の積層体に形成する切目線の形状およびその組み合わせ以外の要素により達成する必要がある。
そこで、本発明者は、開封時の実際の引裂き線が、切目線から外れることが生じるメカニズムを分析した結果、切目線が形成されていないアルミニウム箔からなる中間層より内側に配置される層(単層の場合、複数層の場合がある)の少なくとも一つの層が配向性を有する層であると、これが切目線と一致しない場合には、主に切目線が、たとえば、直線から斜め線、斜め線から直線、直線から曲線、曲線から直線に移行する箇所、あるいは、変曲点が存在する曲線の変曲点の箇所において、引裂き線が切目線から外れる確率を増大しており、アルミニウム箔からなる中間層より内層側に配置される層のいずれの層にも敢えて配向性を有さない積層体で構成された包装袋とすることで、外層の切目線に追従した良好な引裂き線(切目線に一致した引裂き線)を形成できる、すなわち、上記第一の課題を解決するための工夫に伴うデメリットを低減出来るとの知見を得ている。
以上より、図4、図6、図7、図8に示す本発明の包装袋(第1実施形態〜第4実施形態)においては、包装袋を構成する積層体のアルミニウム箔からなる中間層より内層側に配置された層は全て未延伸フィルムおよび/ないし未延伸樹脂層から構成されることが好ましく、積層体の中間層より内層側に配置された層は全て配向性を有さないことにより、包装袋を左・右側端縁熱接着部2A、2Bの一方の外縁(たとえば、左側の外縁)から外層の切目線(第1切目線3、第2切目線3’)に沿って引き裂くと、外層の切目線(第1切目線3、第2切目線3’)に一致した良好な引裂き開口部を形成できるより良好な追従性をより高度に達成することができ、もって、良好な引裂き開口部を形成するための引裂き速度の許容範囲を拡げることができる。
なお、包装袋というものは、一部の端縁に未シールの開口部を備えた状態の袋体(四方ともシールされていない点で完全な包装袋と区別するために「袋体」と称する)を作成し、この袋体を、内容物を充填する工程を行う食品メーカー等に納め、食品メーカー等において、この袋体に食品等の内容物を開口部から充填しつつ、充填後の内容物の収納された袋体の開口部つまり未シール部に最終的なシールを行うことで、四方を完全に封緘するものである。ここで、三方シールタイプの包装袋や四方シールタイプの包装袋では、包装袋の開口部つまり未シール部を上端縁あるいは下端縁いずれにも設定することが可能であり、本発明のようなイレギュラーな構成でもある第1切目線や第2切目線を包装袋の上端寄りに備える場合には、下端縁に開口部を設定した袋体を作成し、食品メーカー等にて、食品等の内容物の充填及び開口部のシールによる封緘を行うことが出来る。
しかし、本発明は、スタンディングタイプの包装袋に限定されたものであり、下部構造が山折りした底壁シートを備える点で、本発明の包装袋の下端縁に開口部を設定した場合、具体的には上端縁と左右の側端縁の三方をヒートシールした袋体の底部側から内容物を充填した後に、山折りした底壁シートを挿入してヒートシールして底部端縁熱接着部を形成することで封緘を行うことは略不可能である。したがって、スタンディングタイプの包装袋に限定された本発明においては、第1切目線や第2切目線を備える上端縁側に開口部を形成し、この上端縁の開口部から内容物を充填した後に、上端縁側の開口部をヒートシールして上部端縁熱接着部を形成することで封緘を行うしかない。ここで、充填工程においては、充填機に供給される袋体は開口部側の前壁シートと後壁シートが未シール状態ではあるが密着した状態であるので、この密着した開口部側の前壁シートと後壁シートの遊端縁近傍の幅方向における中央部をそれぞれ真空吸着して離間する方向に引っ張って隙間を形成し、この隙間から食品等の内容物を充填する必要がある。
しかし、本発明はスタンディングタイプの包装袋において、第一の課題を解決するための工夫、具体的には、切目線の形状および包装袋を構成する表裏の積層体に形成する切目線の形状およびその組み合わせを工夫することにより、手前側に引裂いても、奥側に引裂いても変則的な切目線に沿って引裂き線を形成することを本発明は達成しているが、本来的に切目線を備えることによるデメリット、つまり、包装袋を構成する前壁シートと後壁シートが外部からの力に対し脆弱になる可能性が高くなることは否めない。
このような切目線が招来する本来的なデメリットは、充填工程において、上述した、密着した開口部側の前壁シートと後壁シートの遊端縁近傍をそれぞれ真空吸着して離間する方向に引っ張って隙間を形成する際に、袋体そのものが切目線(脆弱箇所)の吸着を行う中央部から破れが発生することがありうると想定される。したがって、本発明のような変則的な切目線であっても、充填機での真空吸着による隙間形成にて切目線から破れる可能性を出来る限り低減して、良好な充填・封緘を確保することが望まれており、当然に、その工夫・改良は、切目線の形状および包装袋を構成する表裏の積層体に形成する切目線の形状およびその組み合わせ以外の要素により達成する必要がある。
そこで、本発明者は、充填機での真空吸着による隙間形成にて切目線から破れるのは、真空吸着される中央部分(約1〜2cm程度)の領域の切目線で発生している点に着目し、さらに、開封時の実際の引裂き線が形成されるメカニズムを分析した結果、本発明の第1切目線と第2切目線においては、中央の複数本の切目線にまで達すると、後の引き裂き線の形成はスムーズに進行する点にも着目し、第1切目線と第2切目線の中央の複数本の切目線の中央部分(約1〜2cm程度)の領域を、その他の領域と比較して相対的に切れ難い状態とすることで、良好な引き裂き開口性を保持しつつ充填機での真空吸着による隙間形成にて切目線から破れることを防止できる、すなわち、上記第一の課題を解決するための工夫に伴うデメリットを低減出来るとの知見を得ている。
以上より、図4、図6、図7、図8に示す本発明の包装袋(第1実施形態〜第4実施形態)においては、前壁シートの外層に形成する第1切目線と後壁シートの外層に第2切目線それぞれにおいて、中央側の複数本の切目線の中央部分が、それ以外の部分と比較して相対的に引き裂き性が低いものとすることにより、具体的には、中央側の複数本の切目線の中央部分のみカット部とアンカット部が交互に配置された破線状態とし且つそれ以外の部分(起点側の複数本の切目線と起点側の一本の切目線と中央側の複数本の切目線の中央部分を除く部分と終点側の一本の切目線と終点側の複数本の切目線)をカット部のみが連続した状態とすることにより、あるいは、中央側の複数本の切目線の中央部分のみ切目が断面方向において外層の途中までとするハーフカット状態とし且つそれ以外の部分(起点側の複数本の切目線と起点側の一本の切目線と中央側の複数本の切目線の中央部分を除く部分と終点側の一本の切目線と終点側の複数本の切目線)を外層を貫通する貫通カット状態とすることにより、包装袋を左・右側端縁熱接着部2A、2Bの一方の外縁(たとえば、左側の外縁)から外層の切目線(第1切目線3、第2切目線3’)に沿って引き裂くと、外層の切目線(第1切目線3、第2切目線3’)に一致した良好な引裂き開口部を形成できるより良好な追従性(良好な引き裂き開口性)を保持しつつ充填機での真空吸着による隙間形成にて切目線から破れることを防止できる。
1 包装袋
2 端縁熱接着
2A 左側端縁熱接着部
2B 右側端縁熱接着部
2C 底部端縁熱接着部
2D 上部端縁熱接着部
3 第1切目線
3’ 第2切目線
5 切欠
10A 前壁用積層体(前壁シート)
10B 後壁用積層体(後壁シート)
10C 底壁用積層体(底壁シート)
11 外層
12 中間層
13 内層
20 合成樹脂製の咬合具
21 凸条の雄部材
22 凹条の雌部材
30A 第1−1起点側収斂状切目線
30B 第1−1終点側収斂状切目線
30C 第1−2起点側直線状切目線
30D 第1−2終点側直線状切目線
30E,30G 第1−3上端側切目線
30F,30H 第1−3下端側切目線
31A 第2―1起点側収斂状切目線
31B 第2―1終点側収斂状切目線
31C 第2−2起点側直線状切目線
31D 第2−2終点側直線状切目線
31E 第2−3中央側直線状切目線
α 切目線形成領域
β 咬合具形成領域
γ ガセット領域
N1 V字状の切欠
N2 U字状の切欠

Claims (2)

  1. 外層とアルミニウムからなる中間層と熱接着性樹脂からなる内層とを少なくとも有する積層体からなる前壁シートと後壁シートの内層面対向された状態で配置されており、
    当該前壁シートと後壁シートの下端部に熱接着性樹脂からなる内層を少なくとも有する積層体からなる底壁シートが、内層面外面となるように中央で山折りされた状態で挿入されており、
    前記前壁シートの内層面と前記後壁シートの内層面に対して対向する山折りされた状態の前記底壁シートの外面が、当該底壁シートの周縁部にてヒートシールされることで形成された底部端縁熱接着部を有し、
    前記前壁シートの内層面に対向する前記後壁シートの内層面同士は、左右の側端縁ヒートシールされることで形成された左右の側端縁熱接着部を有する、包装袋であって、
    前記前壁シートの外層に、前記左の側端縁熱接着部の外縁を起点として、当該起点と前記左右の側端縁熱接着部に平行する方向の位置を同じくする前記右の側端縁熱接着部の外縁を終点として連続する第1切目線形成されており、
    前記後壁シートの外層に、前記左の側端縁熱接着部の外縁を起点として、当該起点と前記左右の側端縁熱接着部に平行する方向の位置を同じくする前記右の側端縁熱接着部の外縁を終点として連続する第2切目線形成されており、
    前記包装袋の平面視状態における前記第1切目線と前記第2切目線の形成位置異なっていることで、前記第1切目線と前記第2切目線に沿って前記包装袋の上端側を前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に引裂き開口した際に、引裂き開口部を形成する前記前壁シートの切断面の外郭と前記後壁シートの切断面の外郭と異なる状態となることで、引裂き開口部に段差生じるように構成された包装袋であって、
    前記第1切目線は、
    起点から前記左の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する起点側の複数本の切目線と、
    前記起点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁より内側に達する起点側の一本の切目線と、
    終点から前記右の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する終点側の複数本の切目線と、
    前記終点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁より内側に達する終点側の一本の切目線と、
    前記起点側の一本の切目線の終端から分岐して前記終点側の一本の切目線の終端に収斂する中央側の複数本の切目線と、
    から構成されており、
    前記第2切目線は、
    起点から前記左の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して起点側の前記左の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する起点側の複数本の切目線と、
    終点から前記右の側端縁熱接着部の内縁に向う方向に進行して終点側の前記右の側端縁熱接着部の内縁にまで達しない位置で収斂する終点側の複数本の切目線と、
    前記起点側の複数本の切目線の収斂した点から前記左右の側端縁熱接着部に直交する方向に進行して前記終点側の複数本の切目線の収斂した点に達する中央側の一本の切目線と、
    から構成されており、
    前記包装袋の平面視状態における前記第1切目線を構成する前記中央側の複数本の切目線の形成位置は上端側に膨れる切目線と下端側に膨れる切目線から構成されていることを特徴とする包装袋。
  2. 前記第1切目線と第2切目線より下端側の包装袋の内面の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具が設けられ、
    前記雄部材と前記雌部材とを咬合することで再封機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
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