JP5973990B2 - 縮合複素環化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、優れたホスホジエステラーゼ10A阻害作用を有し、統合失調症などの治療または予防剤等として有用な縮合複素環化合物に関する。
(発明の背景)
ホスホジエステラーゼ(PDE)は、21個の遺伝子によってコードされる酵素のスーパーファミリーであり、構造および機能特性により、独立した11ファミリーに細分される。PDEは、3’−エステル結合の加水分解を選択的に触媒して、不活性な5’−モノリン酸塩を形成するため、これらの酵素は、普遍的な細胞内二次メッセンジャーである、環状アデノシン一リン酸(cAMP)および環状グアノシン一リン酸(cGMP)を代謝的に不活性化する。PDEファミリーは、基質特異性に基づき、さらに3つの群:i)cAMP−PDE(PDE4、PDE7、PDE8)、ii)cGMP−PDE(PDE5、PDE6およびPDE9)、並びにiii)二重基質PDE(PDE1、PDE2、PDE3、PDE10およびPDE11)に分類することができる。
cAMPおよびcGMPは、前炎症性メディエーター産生および作用、イオンチャネル機能、筋肉弛緩、学習および記憶形成、分化アポトーシス、脂質生成、グリコーゲン分解、糖新生などの生理学的な各工程の制御に関与する。特に、これらの二次メッセンジャーは、神経細胞において、シナプス伝達の制御、並びに、神経細胞分化および神経生存に重要な役割を果たす(非特許文献1)。cAMPおよびcGMPによるこれらの工程の制御は、プロテインキナーゼA(PKA)およびプロテインキナーゼG(PKG)を活性化し、その結果、様々な基質(例えば、転写因子、イオンチャネル、様々な生理学的工程を制御する受容体)をリン酸化することにより成される。細胞内cAMPおよびcGMP濃度は、細胞外シグナル伝達に応じたアデニルシクラーゼおよびグアニルシクラーゼの制御およびPDEによるそれらの分解により、一時的、空間的および機能的に区分化される(非特許文献2)。PDEは、細胞中の環状ヌクレオチドであるcAMPおよびcGMPを分解する唯一の手段を提供するため、PDEは、環状ヌクレオチドシグナル伝達において重要な役割を担う。従って、PDEは、様々な治療薬のターゲットとなり得ることが期待される。
ホスホジエステラーゼ10A(PDE10A)は、1999年に発見された(非特許文献3〜5)。その発現研究により、PDE10Aは、公知のPDEファミリーに最も限定的に分配されること、およびPDE10AのmRNAは脳および精巣においてのみ高発現することが報告された(非特許文献6および7)。PDE10AのmRNAおよびタンパク質は、脳においては、線条体の中型有棘神経細胞(MSN)に高濃度に存在する(非特許文献8および9)。MSNは、2つの群:直接(線条体黒質系)路に関与するDドーパミン受容体を発現するMSN、および間接(線条体淡蒼球系)路に関与するDドーパミン受容体を発現するMSNに分類される。直接路の機能は、計画して実行するものであり、一方、間接路は、行動活性化のブレーキとして作用するものである。PDE10Aは両方のMSNで発現するため、PDE10A阻害剤はこれらの経路の両方を活性化し得る。現行の薬物療法であるDまたはD/5−HT2Aアンタゴニストの抗精神病的効果は、主に、線条体における間接路の活性化に由来する。PDE10A阻害剤はこの経路を活性化し得る。従って、PDE10A阻害剤は抗精神病薬として有望である。Dアンタゴニストによる脳における過剰なD受容体拮抗は、錐体外路副作用および高プロラクチン血症という問題を引き起こす。しかしながら、PDE10Aの発現は、脳におけるこれらの線条体経路に限定されるため、現行のDアンタゴニストと比べ、PDE10A阻害剤による副作用は弱いと予測される。また、高プロラクチン血症の問題については、PDE10A阻害剤では、下垂体においてD受容体拮抗が起こらないため、プロラクチンは増加しないであろうと予測される。さらに、直接路におけるPDE10Aの存在は、PDE10A阻害剤が現行のDアンタゴニストに勝るいくつかの利点を有する可能性を強める。例えば、直接路は、所望の作用を促進すると考えられ、PDE10A阻害剤によるこの経路の活性化は、過剰なD受容体拮抗により誘導される錐体外路症状を妨げ得る。また、この経路の活性化は、線条体−視床流出を促進し、手順的戦略を遂行させ得る。さらに、ドーパミンおよび/または他の神経伝達物質受容体を遮断することなく、二次メッセンジャーの濃度を高めることにより、現行の抗精神病薬と比べ、副作用(例、高プロラクチン血症、体重増加)が少ないという治療上の利点をも奏し得る。脳におけるこの特有の分布および機能により、PDE10Aは、神経障害および精神障害、特に統合失調症などの精神異常の治療のための重要な新規ターゲットとなり得る。
特許文献1には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
(式中、各記号は特許文献1で定義される通りである。)
で表される化合物、および下記化合物が記載されている。
特許文献2には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
(式中、各記号は特許文献2で定義される通りである。)
で表される化合物、および下記化合物が記載されている。
特許文献3には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
(式中、各記号は特許文献3で定義される通りである。)
で表される化合物、および下記化合物が記載されている。
特許文献4には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
を示す。)
(式中、各記号は特許文献4で定義される通りである。)
で表される化合物が記載されている。
特許文献5には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
(式中、各記号は特許文献5で定義される通りである。)
で表される化合物が記載されている。
特許文献6には、ホスホジエステラーゼ(PDE)10阻害剤として、式:
(式中、各記号は特許文献6で定義される通りである。)
で表される化合物が記載されている。
国際公開第2008/004117号パンフレット 国際公開第2010/057121号パンフレット 国際公開第2010/057126号パンフレット 国際公開第2006/072828号パンフレット 国際公開第2008/001182号パンフレット 国際公開第2010/090737号パンフレット
Nat. Rev. Drug Discov.、2006年、vol. 5、p. 660-670 Circ. Res. 2007年、vol. 100(7)、p. 950-966 Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1999年、 vol. 96、p. 8991-8996 J. Biol. Chem.、1999年、vol. 274、p. 18438-18445 Gene、1999年、vol. 234、p. 109-117 Eur. J. Biochem.、1999年、vol. 266、p. 1118-1127 J. Biol. Chem.、1999年、vol. 274、p. 18438-18445 Eur. J. Biochem.、1999年、vol. 266、p. 1118-1127 Brain Res.、2003年、vol. 985、p. 113-126
優れたPDE10A阻害作用を有し、統合失調症等の治療または予防剤等として有用であり、かつ、薬効、低毒性、安定性、体内動態等の点で優れた性質を有する化合物の開発が望まれている。
本発明は、公知化合物(前記の化合物を含む)とは化学構造が異なる、PDE10A阻害作用を有する縮合複素環化合物、及び当該縮合複素環化合物を含む統合失調症等の疾患の予防薬または治療薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、以下の式(I)で表される化合物[以下の式(I−i)、(I−ii)および式(I−iii)で表される化合物を含む]又はその塩が、優れたPDE10A阻害作用を有することを見出し、さらなる研究により、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1’]式(I):
[式中、
は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
は、CHまたは窒素原子を示し、
環Aは、置換基を有していてもよく、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
環Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(該含窒素複素環は、環C以外にさらに他の環と縮合環を形成していてもよい。)を示し、
は、=N−または−N=を示し、
環Cは、置換されていてもよい5または6員環を示し、
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
、ZおよびZは、それぞれ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示し、あるいは、
およびZは、一緒になって、環Dを形成してもよく、
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示し、
pは0または1を示し、
は、単結合または二重結合を示す。
(ただし、pが0の場合、YとZとの間の結合は単結合である。)]
で表される化合物またはその塩;
[1]式(I−i):
[式中、
は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
は、CHまたは窒素原子を示し、
環Aは、置換基を有していてもよく、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
環Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(該含窒素複素環は、環C以外にさらに他の環と縮合環を形成していてもよい。)を示し、
は、=N−または−N=を示し、
環Cは、置換されていてもよい5員環を示し、
、Z’およびZ’は、それぞれ独立して、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示し、
は、単結合または二重結合を示す。]
で表される化合物またはその塩;
[2]式(I−ii):
[式中、
は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
は、CHまたは窒素原子を示し、
環Aは、置換基を有していてもよく、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
環Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(該含窒素複素環は、環C以外に、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。)を示し、
は、=N−または−N=を示し、
環Cは、置換されていてもよい5員環を示し、
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
’’は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
’’は、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基(ただし、カルボニル基を除く。)を示し、
’およびR’は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
は、単結合または二重結合を示す。]
で表される化合物またはその塩;
[3]式(I−iii):
[式中、
は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
は、CHまたは窒素原子を示し、
環Aは、置換基を有していてもよく、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
は、CRまたは窒素原子を示し、
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
環Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(該含窒素複素環は、環C以外に、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。)を示し、
は、=N−または−N=を示し、
環Cは、置換されていてもよい6員環を示し、
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
、ZおよびZは、それぞれ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
は、単結合または二重結合を示す。
また、ZおよびZは、一緒になって、環Dを形成してもよく、
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示す。]
で表される化合物またはその塩;
[4]Z’’が、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または−CR−(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。)である、上記[2]記載の化合物またはその塩;
[5]X、X、XおよびXが、それぞれCHである、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩;
[6]式(I−i)の化合物が、式(I−i)’:
(式中、各記号は上記[1]と同意義を示す。)
で表される、上記[1]記載の化合物またはその塩;
[7]9-(4-{[3-(2-メトキシエチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジンまたはその塩;
[8]5-メチル-9-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジンまたはその塩;
[9]上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩を含有する医薬;
[10]ホスホジエステラーゼ10A阻害薬である、上記[9]記載の医薬;
[11]統合失調症の予防または治療薬である、上記[9]記載の医薬;
[12]上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、当該哺乳動物における統合失調症の予防または治療方法;
[13]統合失調症の予防または治療薬の製造のための、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩の使用;
[14]統合失調症の予防または治療における使用のための、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の化合物またはその塩;
等に関する。
式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と称する場合がある)またはその塩は、PDE10A阻害作用を有し、統合失調症などの予防または治療薬として有用である。また、化合物(I)またはその塩は、優れたPDE10A阻害作用を示すとともに、光毒性が低く、代謝安定性に優れ、高い溶解性を示すことが特徴である。
化合物(I)は、X〜Xを有する6員環がパラ位で酸素原子および縮合環BC(D)と結合する上記の構造をとることにより、環Bの構成原子であるZ、および環Aと縮合するイミダゾール環上の=N−などと、PDE10Aタンパク質のアミノ酸残基との相互作用を可能とし、PDE10Aを選択的に阻害するものである。
ラットにおけるMK-801により誘発される自発運動量亢進に対する実施例14による抑制作用を示す。
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明について詳細に説明する。
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキル(基)」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2−6アルケニル(基)」としては、例えば、ビニル、1−プロペン−1−イル、2−プロペン−1−イル、イソプロペニル、2−ブテン−1−イル、4−ペンテン−1−イル、5−へキセン−1−イル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C2−6アルキニル(基)」としては、例えば、エチニル、1−プロピン−1−イル、2−プロピン−1−イル、4−ペンチン−1−イル、5−へキシン−1−イル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキル(基)」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリール(基)」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アンスリル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C7−16アラルキル(基)」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、2−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルメチル、4−ビフェニリルメチル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリール−C2−6アルケニル(基)」とは、上記「C6−14アリール(基)」で置換された上記「C2−6アルケニル(基)」を意味し、例えば、スチリル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「炭素数5または6の炭素環」としては、例えば、C5−6シクロアルカン(例、シクロペンタン、シクロヘキサン)、C5−6シクロアルケン(例、シクロペンテン、シクロヘキセン)、C5−6シクロアルカジエン(例、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン)、ベンゼン等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−6シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「5または6員複素環」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する5または6員の複素環が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する5または6員の複素環」としては、例えば、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環基」(及び置換基中の複素環部分)とは、非芳香族複素環基、及び芳香族複素環基を含み、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環基等が挙げられる。当該「複素環基」は、単環、2環、又は3環性であってよい。
本明細書中、特に断りのない限り、「3〜14員複素環基」としては、例えば、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、トリアゾリル(例、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)、チアジアゾリル(例、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル)、テトラゾリル、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピラジニル、イソインドリル(例、1−イソインドリル、2−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル)、インドリル(例、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、ベンゾ[b]フラニル(例、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、ベンゾ[c]フラニル(例、1−ベンゾ[c]フラニル、4−ベンゾ[c]フラニル、5−ベンゾ[c]フラニル)、ベンゾ[b]チエニル、(例、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、4−ベンゾ[b]チエニル、5−ベンゾ[b]チエニル、6−ベンゾ[b]チエニル、7−ベンゾ[b]チエニル)、ベンゾ[c]チエニル(例、1−ベンゾ[c]チエニル、4−ベンゾ[c]チエニル、5−ベンゾ[c]チエニル)、インダゾリル(例、1−インダゾリル、2−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンゾイミダゾリル(例、1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル)、1,2−ベンゾイソオキサゾリル(例、1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル、1,2−ベンゾイソオキサゾール−4−イル、1,2−ベンゾイソオキサゾール−5−イル、1,2−ベンゾイソオキサゾール−6−イル、1,2−ベンゾイソオキサゾール−7−イル)、ベンゾオキサゾリル(例、2−ベンゾオキサゾリル、4−ベンゾオキサゾリル、5−ベンゾオキサゾリル、6−ベンゾオキサゾリル、7−ベンゾオキサゾリル)、1,2−ベンゾイソチアゾリル(例、1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル、1,2−ベンゾイソチアゾール−4−イル、1,2−ベンゾイソチアゾール−5−イル、1,2−ベンゾイソチアゾール−6−イル、1,2−ベンゾイソチアゾール−7−イル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル)、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル)、シンノリニル(例、3−シンノリニル、4−シンノリニル、5−シンノリニル、6−シンノリニル、7−シンノリニル、8−シンノリニル)、フタラジニル(例、1−フタラジニル、5−フタラジニル、6−フタラジニル)、キナゾリニル(例、2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、5−キナゾリニル、6−キナゾリニル、7−キナゾリニル、8−キナゾリニル)、キノキサリニル(例、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル)、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル(例、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−4−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−7−イル)、イミダゾ[1,2−a]ピリジル(例、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)などの、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員芳香族複素環基;及び
例えば、テトラヒドロフリル、オキサゾリジニル、イミダゾリニル(例、1−イミダゾリニル、2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル)、アジリジニル(例、1−アジリジニル、2−アジリジニル)、アゼチジニル(例、1−アゼチジニル、2−アゼチジニル)、ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、ピペリジル(例、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル)、アゼパニル(例、1−アゼパニル、2−アゼパニル、3−アゼパニル、4−アゼパニル)、アゾカニル(例、1−アゾカニル、2−アゾカニル、3−アゾカニル、4−アゾカニル)、アゾナニル(例、1−アゾナニル、2−アゾナニル、3−アゾナニル、4−アゾナニル、5−アゾナニル)、ピペラジニル(例、1,4−ピペラジン−1−イル、1,4−ピペラジン−2−イル)、ジアゼピニル(例、1,4−ジアゼピン−1−イル、1,4−ジアゼピン−2−イル、1,4−ジアゼピン−5−イル、1,4−ジアゼピン−6−イル)、ジアゾカニル(例、1,4−ジアゾカン−1−イル、1,4−ジアゾカン−2−イル、1,4−ジアゾカン−5−イル、1,4−ジアゾカン−6−イル、1,5−ジアゾカン−1−イル、1,5−ジアゾカン−2−イル、1,5−ジアゾカン−3−イル)、テトラヒドロピラニル(例、テトラヒドロピラン−4−イル)、モルホリニル(例、4−モルホリニル)、チオモルホリニル(例、4−チオモルホリニル)、2−オキサゾリジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル(例、3,4−ジヒドロイソキノリン−2−イル)などの、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する、飽和、又は部分不飽和の、3〜14員非芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員複素環基」としては、例えば、上記「複素環基」について例示した「窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員芳香族複素環基」のうち、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員のものが挙げられる。
本明細書中、特に限定しない限り、「5または6員環」としては、例えば、ベンゼン、「5または6員の非芳香族炭化水素環」、「5または6員の芳香族複素環」、及び「5または6員の非芳香族複素環」が挙げられる。
ここで、「5または6員の非芳香族炭化水素環」としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロへキセン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、シクロペンチン、シクロへキシン等が挙げられる。
ここで、「5または6員の芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は、酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する5または6員の単環式芳香族複素環が挙げられる。
このような5または6員の単環式芳香族複素環の好適な例としては、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール(例、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール)、チアジアゾール(例、1,2,3−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール)、トリアゾール(例、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール)、テトラゾール、トリアジン(例、1,2,4−トリアジン)等が挙げられる。
ここで、5または6員の非芳香族複素環としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は、酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する5または6員の単環式非芳香族複素環が挙げられる。
このような5または6員の単環式非芳香族複素環の好適な例としては、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、テトラヒドロピリジン(例、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン)、ジヒドロピリジン(例、1,2−ジヒドロピリジン、2,3−ジヒドロピリジン)、モルホリン、チオモルホリン、1,1−ジオキシドチオモルホリン、ピペラジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、2−オキソイミダゾリジン、オキサゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、ジオキソール(例、1,3−ジオキソール)、ジオキソラン(例、1,3−ジオキソラン)、ジヒドロオキサジアゾール(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロフラン、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロトリアゾール(例、2,3−ジヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール)、テトラヒドロトリアゾール(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール)、ジヒドロオキサジアゾール(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール)、チアジン(例、1,4−チアジン)、ジヒドロピリダジン(例、1,6−ジヒドロピリダジン)、テトラヒドロピリダジン(例、1,4,5,6−テトラヒドロピリダジン)、ジヒドロチオキサジン(例、2,3−ジヒドロ−1,4−チオキサジン)、ジヒドロチアジン(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−チアジン)等が挙げられる。
本明細書中、特に限定しない限り、「5員環」としては、例えば、前記「5または6員環」のうち、5員のものが挙げられる。
本明細書中、特に限定しない限り、「6員環」としては、例えば、前記「5または6員環」のうち、6員のものが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルコキシ(基)」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキルオキシ(基)」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリールオキシ(基)」としては、例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C7−16アラルキルオキシ(基)」としては、例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−オキシ(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−オキシ(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−オキシ(基)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「芳香族複素環−オキシ(基)」の芳香族複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」の例としての「芳香族複素環基」と同様のものが挙げられる。「芳香族複素環−オキシ(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員芳香族複素環−オキシ(基)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキル−カルボニルオキシ(基)」としては、例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ(基)」としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキル−カルボニルオキシ(基)」としては、例えば、シクロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリール−カルボニルオキシ(基)」としては、例えば、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−カルボニルオキシ(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−カルボニルオキシ(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−カルボニルオキシ(基)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル(基)」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等のモノ−C1−6アルキル−カルバモイル(基);ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル等のジ−C1−6アルキル−カルバモイル(基)などが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−カルバモイル(基)」としては、例えば、シクロプロピルカルバモイル、シクロブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル(基)」としては、例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−カルバモイル(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−カルバモイル(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−カルバモイル(基)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ(基)」としては、例えば、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等のモノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ(基);ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等のジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ(基)などが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイルオキシ(基)」としては、例えば、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキルスルホニルオキシ基」としては、例えば、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキルスルファニル(基)」としては、例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル、ブチルスルファニル、sec−ブチルスルファニル、tert−ブチルスルファニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキルスルファニル(基)」としては、例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロブチルスルファニル、シクロペンチルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリールスルファニル(基)」としては、例えば、フェニルスルファニル、1−ナフチルスルファニル、2−ナフチルスルファニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C7−16アラルキルスルファニル(基)」としては、例えば、ベンジルスルファニル、フェネチルスルファニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−スルファニル(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−スルファニル(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−スルファニル(基)が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキル−カルボニル(基)」としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキル−カルボニル(基)」としては、例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリール−カルボニル(基)」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C7−16アラルキル−カルボニル(基)」としては、例えば、フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−カルボニル(基)」の複素環部分としては、例えば、上記の「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−カルボニル(基)」が挙げられ、より具体的には、例えば、ピコリノイル、ニコチノイル、イソニコチノイル、2−テノイル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイル、4−モルホリニルカルボニル、4−チオモルホリニルカルボニル、アジリジン−1−イルカルボニル、アジリジン−2−イルカルボニル、アゼチジン−1−イルカルボニル、アゼチジン−2−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピロリジン−2−イルカルボニル、ピロリジン−3−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−2−イルカルボニル、ピペリジン−3−イルカルボニル、アゼパン−1−イルカルボニル、アゼパン−2−イルカルボニル、アゼパン−3−イルカルボニル、アゼパン−4−イルカルボニル、アゾカン−1−イルカルボニル、アゾカン−2−イルカルボニル、アゾカン−3−イルカルボニル、アゾカン−4−イルカルボニル、1,4−ピペラジン−1−イルカルボニル、1,4−ピペラジン−2−イルカルボニル、1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル、1,4−ジアゼパン−2−イルカルボニル、1,4−ジアゼパン−5−イルカルボニル、1,4−ジアゼパン−6−イルカルボニル、1,4−ジアゾカン−1−イルカルボニル、1,4−ジアゾカン−2−イルカルボニル、1,4−ジアゾカン−5−イルカルボニル、1,4−ジアゾカン−6−イルカルボニル、1,5−ジアゾカン−1−イルカルボニル、1,5−ジアゾカン−2−イルカルボニル、1,5−ジアゾカン−3−イルカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキルスルホニル(基)」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキルスルホニル(基)」としては、例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリールスルホニル(基)」としては、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−スルホニル(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−スルホニル(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−スルホニル(基)が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルキルスルフィニル(基)」としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C3−7シクロアルキルスルフィニル(基)」としては、例えば、シクロプロピルスルフィニル、シクロブチルスルフィニル、シクロペンチルスルフィニル、シクロヘキシルスルフィニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリールスルフィニル(基)」としては、例えば、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−スルフィニル(基)」の複素環部分としては、例えば、前述の「複素環基」と同様のものが挙げられる。「複素環−スルフィニル(基)」として、具体的には、例えば、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−スルフィニル(基)が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ(基)」としては、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ等のモノ−C1−6アルキル−アミノ(基);ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のジ−C1−6アルキル−アミノ(基)などが挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−アミノ(基)」としては、例えば、シクロプロピルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ(基)」としては、例えば、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ(基)」としては、例えば、ベンジルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−複素環−アミノ(基)」の複素環部分としては、例えば、上記の「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「モノ−、又はジ−窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−アミノ(基)」が挙げられ、より具体的には、例えば、(ピリジル−2−イル)アミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ(基)」としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ピバロイルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C3−7シクロアルキル−カルボニル)アミノ(基)」としては、例えば、シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C6−14アリール−カルボニル)アミノ(基)」としては、例えば、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(複素環−カルボニル)アミノ(基)」の複素環部分としては、例えば、上記の「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「モノ−、又はジ−(窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−カルボニル)アミノ(基)」が挙げられ、より具体的には、例えば、(ピリジル−2−イルカルボニル)アミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C1−6アルコキシ−カルボニル)アミノ(基)」としては、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C3−8シクロアルコキシ−カルボニル)アミノ(基)」としては、例えば、シクロプロポキシカルボニルアミノ、シクロペンチルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(複素環−オキシカルボニル)アミノ(基)」の複素環部分としては、例えば、上記の「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「モノ−、又はジ−(窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−オキシカルボニル)アミノ(基)」が挙げられ、より具体的には、例えば、(ピリジル−2−イルオキシカルボニル)アミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C1−6アルキルスルホニル)アミノ(基)」としては、例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C3−8シクロアルキルスルホニル)アミノ(基)」としては、例えば、シクロプロピルスルホニルアミノ、シクロペンチルスルホニルアミノ、シクロヘキシルスルホニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(C6−14アリールスルホニル)アミノ(基)」としては、例えば、フェニルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−ナフチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ−、又はジ−(複素環−スルホニル)アミノ(基)」の「複素環(基)」としては、例えば、上記した「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「モノ−、又はジ−(窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−スルホニル)アミノ(基)」が挙げられ、より具体的には、例えば、(ピリジル−2−イルスルホニル)アミノ等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C1−6アルコキシ−カルボニル(基)」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C6−14アリールオキシ−カルボニル(基)」としては、例えば、フェノキシカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C7−16アラルキルオキシ−カルボニル(基)」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「置換されていてもよいシリルオキシ−カルボニル(基)」としては、例えば、トリメチルシリルオキシカルボニル(TMS−O−CO−)、トリエチルシリルオキシカルボニル(TES−O−CO−)、tert−ブチルジメチルシリルオキシカルボニル(TBS−O−CO−)、トリイソプロピルシリルオキシカルボニル(TIPS−O−CO−)、tert−ブチルジフェニルシリルオキシカルボニル(TBDPS−O−CO−)等が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環−C1−6アルキル(基)」の複素環部分としては、例えば、上記の「複素環基」と同様のものが挙げられる。具体的には、「窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環−C1−6アルキル(基)」が挙げられる。
本明細書中、「置換基A群」は、
(1)ハロゲン原子;
(2)ニトロ基;
(3)シアノ基;
(4)置換されていてもよいC1−6アルキル基;
(5)置換されていてもよいC2−6アルケニル基;
(6)置換されていてもよいC2−6アルキニル基;
(7)置換されていてもよいC3−7シクロアルキル基;
(8)置換されていてもよいC6−14アリール基;
(9)置換されていてもよいC7−16アラルキル基;
(10)置換されていてもよいC6−14アリール−C2−6アルケニル基;
(11)置換されていてもよい複素環基;
(12)ヒドロキシ基;
(13)置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;
(14)置換されていてもよいC3−7シクロアルキルオキシ基;
(15)置換されていてもよいC6−14アリールオキシ基;
(16)置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ基;
(17)置換されていてもよい複素環−オキシ基;
(18)置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルオキシ基;
(19)置換されていてもよいC1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基;
(20)置換されていてもよいC3−7シクロアルキル−カルボニルオキシ基;
(21)置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニルオキシ基;
(22)置換されていてもよい複素環−カルボニルオキシ基;
(23)置換されていてもよいカルバモイル基
[例、
カルバモイル基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−カルバモイル基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−複素環−カルバモイル基など];
(24)置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基;
(25)置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイルオキシ基;
(26)置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基、
(27)メルカプト基;
(28)置換されていてもよいC1−6アルキルスルファニル基;
(29)置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルファニル基;
(30)置換されていてもよいC6−14アリールスルファニル基;
(31)置換されていてもよいC7−16アラルキルスルファニル基;
(32)置換されていてもよい複素環−スルファニル基;
(33)ホルミル基;
(34)置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(35)置換されていてもよいC3−7シクロアルキル−カルボニル基;
(36)置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基;
(37)置換されていてもよいC7−16アラルキル−カルボニル基;
(38)置換されていてもよい複素環−カルボニル基;
(39)置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基;
(40)置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルホニル基;
(41)置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基;
(42)置換されていてもよい複素環−スルホニル基;
(43)置換されていてもよいC1−6アルキルスルフィニル基;
(44)置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルフィニル基;
(45)置換されていてもよいC6−14アリールスルフィニル基;
(46)置換されていてもよい複素環−スルフィニル基;
(47)スルホ基;
(48)スルファモイル基;
(49)スルフィナモイル基;
(50)スルフェナモイル基;
(51)チオカルバモイル基;
(52)置換されていてもよいアミノ基
[例、
アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−複素環−アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルボニルアミノ基、
ホルミルアミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−7シクロアルキル−カルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(複素環−カルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルコキシ−カルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−8シクロアルコキシ−カルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(複素環−オキシカルボニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルキルスルホニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−8シクロアルキルスルホニル)アミノ基、
置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C6−14アリールスルホニル)アミノ基、
置換されていてもよい複素環−スルホニルアミノ基など];
(53)置換されていてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル基;
(54)置換されていてもよいC6−14アリールオキシ−カルボニル基;
(55)置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ−カルボニル基;及び
(56)置換されていてもよいシリルオキシ−カルボニル基
からなる。
置換基A群中の
「置換されていてもよいC1−6アルキル基」、
「置換されていてもよいC2−6アルケニル基」、
「置換されていてもよいC2−6アルキニル基」、
「置換されていてもよいC1−6アルコキシ基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニルオキシ基」、
「置換されていてもよいC1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキルスルファニル基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基」、
「置換されていてもよいC1−6アルキルスルフィニル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルコキシ−カルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C1−6アルキルスルホニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル基」、及び
「置換されていてもよいシリルオキシ−カルボニル基」の置換基としては、例えば、下記の置換基B群から選択される置換基が挙げられる。当該置換基の数は、1個〜置換可能な最大数、より好ましくは1〜3個である。
また、置換基A群中の
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリール基」、
「置換されていてもよいC7−16アラルキル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリール−C2−6アルケニル基」、
「置換されていてもよい複素環基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキルオキシ基」、
「置換されていてもよいC6−14アリールオキシ基」、
「置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ基」、
「置換されていてもよい複素環−オキシ基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル−カルボニルオキシ基」、
「置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニルオキシ基」、
「置換されていてもよい複素環−カルボニルオキシ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−カルバモイル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−複素環−カルバモイル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイルオキシ基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルファニル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリールスルファニル基」、
「置換されていてもよいC7−16アラルキルスルファニル基」、
「置換されていてもよい複素環−スルファニル基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル−カルボニル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリール−カルボニル基」、
「置換されていてもよいC7−16アラルキル−カルボニル基」、
「置換されていてもよい複素環−カルボニル基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルホニル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル基」、
「置換されていてもよい複素環−スルホニル基」、
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキルスルフィニル基」、
「置換されていてもよいC6−14アリールスルフィニル基」、
「置換されていてもよい複素環−スルフィニル基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C3−7シクロアルキル−アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−複素環−アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−C6−14アリール−カルボニルアミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−7シクロアルキル−カルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(複素環−カルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−8シクロアルコキシ−カルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(複素環−オキシカルボニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C3−8シクロアルキルスルホニル)アミノ基」、
「置換されていてもよいモノ−、又はジ−(C6−14アリールスルホニル)アミノ基」、
「置換されていてもよい複素環−スルホニルアミノ基」、
「置換されていてもよいC6−14アリールオキシ−カルボニル基」、及び
「置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ−カルボニル基」の置換基としては、例えば、下記の置換基B群、及び下記の置換基B’群から選択される置換基が挙げられる。当該置換基の数は、1個〜置換可能な最大数、より好ましくは1〜3個、更に好ましくは1個である。
本明細書中、置換基B群は、
(a) ハロゲン原子;
(b) ヒドロキシ基;
(c) ニトロ基;
(d) シアノ基;
(e) 置換されていてもよいC6−14アリール基(該C6−14アリール基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);
(f) 置換されていてもよいC6−14アリールオキシ基(該C6−14アリールオキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);
(g) 置換されていてもよいC7−16アラルキルオキシ基(該C7−16アラルキルオキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);
(h) 置換されていてもよい、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜5個のヘテロ原子を有する3〜14員複素環基(該複素環基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);
(i) 置換されていてもよいアミノ基{例えば、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、複素環基、及び複素環−C1−6アルキル基からなる群から選択される置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基[該C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、複素環基、及び複素環−C1−6アルキル基は、それぞれハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基(但し、該「1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基」は、C1−6アルキル基、及びC2−6アルケニル基の置換基ではない)、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C3−7シクロアルキルオキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C3−7シクロアルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C3−7シクロアルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C3−7シクロアルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい]};
(j) C3−7シクロアルキル基;
(k) 置換されていてもよいC1−6アルコキシ基[該C1−6アルコキシ基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基、トリメチルシリル(TMS)基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい];
(l) ホルミル基;
(m) C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル);
(n) C3−7シクロアルキル−カルボニル基;
(o) C6−14アリール−カルボニル基;
(p) C7−16アラルキル−カルボニル基;
(q) C1−6アルコキシ−カルボニル基;
(r) C6−14アリールオキシ−カルボニル基;
(s) C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基;
(t) C1−6アルキルスルファニル基;
(u) C1−6アルキルスルフィニル基;
(v) C1−6アルキルスルホニル基;
(w) カルバモイル基;
(x) チオカルバモイル基;
(y) モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイルなど);
(z) モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイルなど);及び
(aa) モノ−、又はジ−(窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員複素環)−カルバモイル基(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイルなど)
からなる。
本明細書中、置換基B’群は、
(a) 置換されていてもよいC1−6アルキル基(該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);
(b) 置換されていてもよいC2−6アルケニル基(該C2−6アルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) 置換されていてもよいC2−6アルキニル基[該C2−6アルキニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−アミノ基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−アミノ基、モノ−、又はジ−C7−16アラルキル−アミノ基、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C3−7シクロアルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、C1−6アルキルスルファニル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、モノ−、又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−、又はジ−C6−14アリール−カルバモイル基等から選択される1〜5個(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基で置換されていてもよい]
からなる。
以下に式(I)中の各記号について説明する。
は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示す。
で示される「置換されていてもよいC1−6アルキル基」の「C1−6アルキル基」は、好ましくは、メチル、エチル、イソブチル等である。
該「C1−6アルキル基」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基B群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
は、好ましくは、水素原子;ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)、及びC1−6アルキル−カルボニル基(好ましくは、アセチル)から選択される1〜3個(好ましくは、1個)の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、イソブチル)である。
は、CHまたは窒素原子を示す。
は、好ましくは、窒素原子である。
別の態様において、Xは、好ましくは、CHである。
環Aは、置換基を有していてもよい。
環Aが有していてもよい「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。環Aは、このような置換基を、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)有することができる。XがCHである場合、置換基はX上に位置していてもよい。
該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Aの置換基の数は、好ましくは0個(すなわち、無置換)である。
は、CRまたは窒素原子を示す。
は、CRまたは窒素原子を示す。
は、CRまたは窒素原子を示す。
は、CRまたは窒素原子を示す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。
、R、RまたはRで示される「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。
は、好ましくは、水素原子である。
は、好ましくは、水素原子である。
は、好ましくは、水素原子である。
は、好ましくは、水素原子である。
は、好ましくは、CR(式中、Rは前記と同意義を示す。)であり、より好ましくは、CHである。
は、好ましくは、CR(式中、Rは前記と同意義を示す。)であり、より好ましくは、CHである。
は、好ましくは、CR(式中、Rは前記と同意義を示す。)であり、より好ましくは、CHである。
は、好ましくは、CR(式中、Rは前記と同意義を示す。)であり、より好ましくは、CHである。
環Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(該含窒素複素環は、環C以外にさらに他の環と縮合環を形成していてもよい。)を示す。
は、=N−または−N=を示す。
環Bで示される「置換されていてもよい5または6員含窒素複素環」の「5または6員含窒素複素環」としては、Zが=N−または−N=である限り特に制限されず、「5または6員の単環式含窒素芳香族複素環」及び「5または6員の単環式含窒素非芳香族複素環」が挙げられる。
ここで、「5または6員の単環式含窒素芳香族複素環」としては、例えば、Zで示される=N−または−N=を含み、さらに酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は、酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜3個含有していてもよい5または6員の単環式含窒素芳香族複素環が挙げられる。
このような「5または6員の単環式含窒素芳香族複素環」の好適な例としては、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール(例、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール)、チアジアゾール(例、1,2,3−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール)、トリアゾール(例、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール)、テトラゾール、トリアジン(例、1,2,4−トリアジン)等が挙げられる。
ここで、「5または6員の単環式含窒素非芳香族複素環」としては、例えば、Zで示される=N−または−N=を含み、さらに酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は、酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜3個含有していてもよい5または6員の単環式含窒素非芳香族複素環が挙げられる。
このような「5または6員の単環式含窒素非芳香族複素環」の好適な例としては、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、オキサゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、ジヒドロオキサジアゾール、ピラゾリン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロトリアゾール、ジヒドロオキサジアゾール、チアジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロチオキサジン、ジヒドロチアジン等が挙げられる。
環Bとしては、ピリジン、ピラジン、イミダゾールなどの5または6員の単環式含窒素芳香族複素環が好ましく、中でもピリジンまたはイミダゾールが好ましい。
該「5または6員含窒素複素環」は、環C以外にさらに他の環と縮合環を形成していてもよい。このような縮合環としては、例えば、上記の「5または6員の単環式含窒素芳香族複素環」または「5または6員の単環式含窒素非芳香族複素環」と、芳香族複素環(例、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリジン、ピリミジン、チオフェン)、非芳香族複素環(例、ピロリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、テトラヒドロピリダジン、ジオキソール)、ベンゼン、シクロアルカン(例、シクロプロパン、シクロヘキサン、シクロペンタン)等とが1または2個縮合した環等が挙げられる。
このような縮合環の好適な例としては、Zが=N−または−N=である限り特に制限されず、例えば、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、インドール、インダゾール、ピロロピラジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ピラゾロピリジン、チエノピラゾール、ピラゾロトリアジン、トリアゾロピリミジン、フタラジニン、ジヒドロインドール(例、2,3−ジヒドロ−1H−インドール)、ジヒドロイソインドール(例、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール)、ジヒドロキノリン(例、1,2−ジヒドロキノリン、3,4−ジヒドロキノリン)、テトラヒドロキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン)、ジヒドロイソキノリン(例、1,2−ジヒドロイソキノリン)、テトラヒドロイソキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン)、ジヒドロフタラジン(例、3,4−ジヒドロフタラジン、1,4−ジヒドロフタラジン)、ベンゾチアジン(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジン)等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい5または6員含窒素複素環」の「5または6員含窒素複素環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Bは、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5または6員含窒素複素環(好ましくは、ピリジン、ピラジン、イミダゾールなどの5または6員の単環式含窒素芳香族複素環)であり、特に好ましくは、1〜3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい、ピリジンまたはイミダゾールなどの5または6員の単環式含窒素芳香族複素環である。
環Cは、置換されていてもよい5または6員環を示す。
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
、ZおよびZは、それぞれ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
環Cで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」は、好ましくは、ピリジン、ジヒドロピリジン、ピラゾール、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラゾール、イミダゾール、ジヒドロイミダゾールなどである。
YまたはZで示される「炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子」としては、例えば、
について、
等が、または、
について、
等が挙げられる(ただし、pが0の場合、YとZとの間の結合は単結合である)。
、ZまたはZで示される「炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子」としては、例えば、−O−、−S−、−N=、=N−、−NR−、−CR=、=CR−、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基等が挙げられる(ただし、pが0の場合、YとZとの間の結合は単結合である)。
およびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。
またはRで示される「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。
該「置換されていてもよいメチレン基」の「メチレン基」は、1または2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基およびオキソ基が挙げられる。該置換基の数が2個である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
該「置換されていてもよいメチレン基」は、好ましくは、メチレン基である。
は、好ましくは、−CR=、=CR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、置換されていてもよいメチレン基であり、より好ましくは、−CH=、=CH−、メチレン基である。
は、好ましくは、−N=、=N−、−NR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、−CR=、=CR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、置換されていてもよいメチレン基であり、より好ましくは、−N=、=N−、−NR−(式中、Rは、好ましくは、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)を示す。)、−CR=、=CR−(式中、Rは、好ましくは、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、エチル)、置換されていてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)を示す。)、オキソ基で置換されていてもよいメチレン基である。
は、好ましくは、−N=、−NR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、−CR=、=CR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、置換されていてもよいメチレン基であり、より好ましくは、−N=、−NR−(式中、Rは、好ましくは、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)を示す。)、−CH=、=CH−、メチレン基である(ただし、pが0の場合、YとZとの間の結合は単結合である)。
およびZは、一緒になって、環Dを形成してもよい。
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示す。
環Dで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」は、好ましくは、ピリジン、イミダゾールである。
該「5または6員環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Dは、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5または6員環(好ましくは、ピリジン、イミダゾール)である。
式(I)で表される化合物としては、式(I−i)、式(I−ii)または式(I−iii)で表される化合物が好ましい。
以下に式(I−i)中の各記号について説明する。
、X、環A、X、X、X、X、環B、Zは、上記式(I)中における各記号と同意義を示す。
環Cは、置換されていてもよい5員環を示す。
、Z’およびZ’は、それぞれ独立して、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
環Cで示される「置換されていてもよい5員環」の「5員環」としては、前記「5または6員の非芳香族炭化水素環」、前記「5または6員の芳香族複素環」、及び前記「5または6員の非芳香族複素環」のうち、5員環であるものが挙げられる。該「5員環」が有していてもよい置換基としては、上記の置換基A群から選択される1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基が挙げられる。
、Z’およびZ’で示される「炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子」としては、例えば、
について、
等が挙げられ、
について、
等が挙げられ、
について、
等が挙げられる。
環Cで示される「5員環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。Z、Z’またはZ’が
である場合、置換基は、Z、Z’またはZ’上に位置していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
およびZ’は、それぞれ
および
で示され、好ましくは、一方が
であり、他方が
である。
’は、
で示され、好ましくは、
である。
環Cで示される「置換されていてもよい5員環」の「5員環」は、好ましくは、5員の含窒素複素環(例、イミダゾリジン、ジヒドロピロール、ピロリジン、ジヒドロイミダゾール)であり、さらに好ましくは、5員の非芳香含窒素複素環(例、イミダゾリジン)である。
環Cの置換基の数は、好ましくは0個(すなわち、無置換)である。
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示す。
環Dで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」としては、ベンゼン、前記「5または6員の非芳香族炭化水素環」、「5または6員の芳香族複素環」、及び「5または6員の非芳香族炭化水素環」が挙げられる。環Dは、好ましくは、ピリジン、イミダゾールである。
該「5または6員環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
当該「5または6員環」が有していてもよい置換基として、好ましくは、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)である。該「置換されていてもよいC1−6アルキル基」の「C1−6アルキル基」が有していてもよい置換基としては、上記の置換基B群から選択される1〜3個の置換基が挙げられる。
式(I−i)において、環Dは、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5または6員環(好ましくは、ピリジン、イミダゾール)である。環Dとして、より好ましくは、無置換の5員環(例、イミダゾール)である。
式(I−i)において、環Bは、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5または6員環(好ましくは、ピリジン、イミダゾール)である。環Bとして、より好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい6員環(好ましくは、ピリジン)である。
式(I−i)において、Rの好ましい態様は、式(I)において対応する好ましい態様に準ずる。
式(I−i)において、Xは、好ましくは、CHまたは窒素原子である。
式(I−i)において、環Aの置換基の数は、好ましくは0個(すなわち、無置換)である。
式(I−i)において、X、X、X、およびXは、好ましくは、それぞれCHである。
式(I−i)の化合物の特に好ましい態様としては、下記式(I−i)’で表される化合物またはその塩が挙げられる。
(式中、各記号は上記式(I)中における各記号と同意義を示す。)
ここで式(I−i)’における各置換基の好ましい態様は、式(I−i)において対応する各置換基の好ましい態様に準ずる。
式(I−i)’で表される化合物またはその塩(以下、化合物(I−i)’と称する場合がある)の好ましい例としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
[化合物(I−i)’]
が、炭素原子であり、
が、=N−または−N=であり、
が、CHまたは窒素原子であり、
環Aの置換基の数が、0個(すなわち、無置換)であり、
、X、X、およびXが、いずれもCHであり、
環Bが、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい6員環(好ましくは、ピリジン)であり、
環Dが、無置換の5員環(例、イミダゾール)であり、かつ
が、水素原子、またはヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)、及びC1−6アルキル−カルボニル基(好ましくは、アセチル)から選択される1〜3個(好ましくは、1個)の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、イソブチル)である化合物(I−i)’。
以下に式(I−ii)中の各記号について説明する。
、X、環A、X、X、X、X、環B、Zは、上記式(I)中における各記号と同意義を示す。
環Cは、置換されていてもよい5員環を示す。
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
’’は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
環Cで示される「置換されていてもよい5員環」の「5員環」としては、前記「5または6員の非芳香族炭化水素環」、前記「5または6員の芳香族複素環」、及び前記「5または6員の非芳香族複素環」のうち、5員環であるものが挙げられる。該「5員環」が有していてもよい置換基としては、上記の置換基A群から選択される1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基が挙げられる。
YおよびZで示される「炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子」とは、例えば、
について、
等が挙げられ、
について、
等が挙げられる(ただし、YとZ’’との間の結合は単結合である)。
Yは、好ましくは、
(ただし、YとZ’’との間の結合は単結合である)
である。
は、好ましくは、
である。
’’で示される「炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子」とは、例えば、−O−、−S−、−N=、=N−、−NR−、−CR=、=CR−、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基等が挙げられる。
およびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。
またはRで示される「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。
は、好ましくは、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)である。
は、好ましくは、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、エチル)、置換されていてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)である。
該「置換されていてもよいメチレン基」の「メチレン基」は、1または2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基およびオキソ基が挙げられる。該置換基の数が2個である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
該「置換されていてもよいメチレン基」は、好ましくは、カルボニル基である。
’’は、好ましくは、−N=、=CR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、置換されていてもよいメチレン基であり、より好ましくは、−N=、=CR−[式中、Rは、C1−6アルキル基(好ましくは、エチル)またはC1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)を示す。]、オキソ基で置換されていてもよいメチレン基である。
’’は、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基(ただし、カルボニル基を除く。)を示す。
’’で示される「置換されていてもよいメチレン基」の「メチレン基」は、1または2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
別の態様として、Z’’は、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または−CR−を示す。
’、R’、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。
’、R’、RまたはRで示される「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。
’は、好ましくは、C1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)である。
’、RおよびRは、好ましくは、水素原子である。
’’は、好ましくは、−N=、−NR’−(式中、R’は前記と同意義を示す。)であり、より好ましくは、−N=、−NR’−[式中、R’は、C1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)を示す。]である。
環Cで示される「置換されていてもよい5員環」の「5員環」は、好ましくは、ピラゾールまたはピラゾリンである。
該「5員環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよく、Z’’またはZ’’上に1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有しているのが好ましい。YまたはZ
である場合、置換基はYまたはZ上に位置していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
式(I−ii)において、Rの好ましい態様は、式(I)において対応する好ましい態様に準ずる。Rとして、より好ましくは、水素原子;メチルである。
式(I−ii)において、Xは、好ましくは、CHまたは窒素原子である。Xは、より好ましくは、窒素原子である。
式(I−ii)において、環Aの置換基の数は、好ましくは0個(すなわち、無置換)である。
式(I−ii)において、X、X、X、およびXは、好ましくは、それぞれCHである。
式(I−ii)で表される化合物またはその塩(以下、化合物(I−ii)と称する場合がある)の好ましい例としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
[化合物(I−ii)]
Yが、
(ただし、YとZ’’との間の結合は単結合である)
であり、
が、
であり、
’’が、−N=、=CR−[式中、Rは、C1−6アルキル基(好ましくは、エチル)またはC1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)を示す。]またはオキソ基で置換されていてもよいメチレン基であり、
’’が、−N=または−NR’−[式中、R’は、C1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル)を示す。]であり、
が、=N−または−N=であり、
が、CHまたは窒素原子であり、
環Aの置換基の数が、0個(すなわち、無置換)であり、
、X、X、およびXが、いずれもCHであり、
環Bが、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい6員環(好ましくは、ピリジン)であり、かつ
が、水素原子、またはヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)、及びC1−6アルキル−カルボニル基(好ましくは、アセチル)から選択される1〜3個(好ましくは、1個)の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、イソブチル)である化合物(I−ii)。
以下に式(I−iii)中の各記号について説明する。
、X、環A、X、X、X、X、環B、Zは、上記式(I)中における各記号と同意義を示す。
環Cは、置換されていてもよい6員環を示す。
Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
、ZおよびZは、それぞれ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示す。
環Cで示される「置換されていてもよい6員環」の「6員環」としては、前記「5または6員の非芳香族炭化水素環」、前記「5または6員の芳香族複素環」、及び前記「5または6員の非芳香族複素環」のうち、6員環であるものが挙げられる。該「6員環」が有していてもよい置換基としては、上記の置換基A群から選択される1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基が挙げられる。
YおよびZで示される「炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子」とは、例えば、
について、
等が挙げられ、
について、
等が挙げられる。
Yは、好ましくは、
である。
は、好ましくは、
である。
、ZまたはZで示される「炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子」とは、例えば、−O−、−S−、−N=、=N−、−NR−、−CR=、=CR−、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基等が挙げられる。
およびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。
またはRで示される「置換基」としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。
またはRは、好ましくは、水素原子である。
該「置換されていてもよいメチレン基」の「メチレン基」は、1または2個の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基およびオキソ基が挙げられる。該置換基の数が2個である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
該「置換されていてもよいメチレン基」は、好ましくは、メチレン基である。
、ZおよびZは、好ましくは、−CR=、=CR−(式中、Rは前記と同意義を示す。)、置換されていてもよいメチレン基であり、より好ましくは、−CH=、=CH−、メチレン基である。
およびZは、一緒になって、環Dを形成してもよい。
環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示す。
およびZが、一緒になって、環Dを形成する場合、式(I−iii)は、式(I−iii)’:
(式中、各記号は前記と同意義を示す。)
で表される。
環Dで示される「置換されていてもよい5または6員環」の「5または6員環」は、置換可能な任意の位置に1個以上(好ましくは、1〜3個、より好ましくは1個)の置換基を有していてもよい。このような置換基としては、上記の置換基A群から選択される置換基が挙げられる。該置換基の数が2個以上である場合、これらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
式(I−iii)における各置換基の好ましい態様は、式(I)において対応する各置換基の好ましい態様に準ずる。
式(I−iii)において、Rは、より好ましくは、水素原子である。
式(I−iii)において、Xは、より好ましくは、CHである。
式(I−iii)において、環Aの置換基の数は、好ましくは0個(すなわち、無置換)である。
式(I−iii)において、X、X、X、およびXは、好ましくは、それぞれCHである。
式(I−iii)において、環Bは、好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5または6員環(好ましくは、ピリジン、イミダゾール)である。環Bとして、より好ましくは、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5員環(好ましくは、イミダゾール)である。
式(I−iii)で表される化合物またはその塩(以下、化合物(I−iii)と称する場合がある)の好ましい例としては、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
[化合物(I−iii)]
Yが、
であり、
が、
であり、
、ZおよびZが、−CH=、=CH−またはメチレン基であり、
が、=N−または−N=であり、
が、CHであり、
環Aの置換基の数が、0個(すなわち、無置換)であり、
、X、X、およびXが、いずれもCHであり、
環Bが、1〜3個(好ましくは、1個)のC1−6アルキル基(好ましくは、メチル)で置換されていてもよい5員環(好ましくは、イミダゾール)であり、かつ
が、水素原子、またはヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(好ましくは、メトキシ)、及びC1−6アルキル−カルボニル基(好ましくは、アセチル)から選択される1〜3個(好ましくは、1個)の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、イソブチル)である化合物(I−iii)。
最も好ましい化合物(I)は、実施例14および15に記載の化合物またはその塩である。
化合物(I)が塩である場合、このような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、又は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩、酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
以下、化合物(I)およびその塩を総称して本発明化合物とも称する。
化合物(I)が、互変異性体、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体などの異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。さらに、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性、安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物など)であっても、無溶媒和物であってもよく、いずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、H、H、11C、14C、18F、35S、125Iなど)などで標識、または置換された化合物も、化合物(I)に包含される。同位元素で標識または置換された化合物(I)は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography:PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
化合物(I)または化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸などによる反応により化合物(I)または化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解などを起こして化合物(I)または化合物(I)に変化する化合物、胃酸などにより加水分解などを起こして化合物(I)または化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)または化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)または化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)または化合物(I)のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)または化合物(I)のヒドロキシ基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)または化合物(I)のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);などが挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって化合物(I)または化合物(I)から製造することができる。また、化合物(I)または化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)または化合物(I)に変化するものであってもよい。
[製造方法]
以下、本発明の化合物の製造法について述べる。
化合物(I)またはその塩は、自体公知の方法、例えば以下に詳述する製造法Aおよび製造法Bで示される製造法またはこれらに準じた方法に従って製造することができる。
以下の各製造法において、化合物(I)の製造に用いられる各原料化合物は、塩を形成していてもよく、このような塩としては、上述した化合物(I)の塩と同様のものが挙げられる。
また、化合物(I)の製造に用いられる各原料化合物は、反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、自体公知の手段、例えば、抽出、濃縮、中和、ろ過、蒸留、再結晶、クロマトグラフィーなどの分離手段により容易に精製することができる。
上記再結晶に用いる溶媒としては、例えば、水、アルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、有機酸類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いることもできるし、二種以上の溶媒を適当な割合、例えば、1:1〜1:10の割合で混合して用いてもよい。また、式中の化合物が市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知の方法、またはそれに準じた方法にて製造したものを用いることもできる。
化合物(I)が有する置換基に、変換可能な官能基(例、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、メルカプト基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基、スルホ基、ハロゲン原子等)が含まれる場合、これらの官能基を自体公知の方法またはそれに準ずる方法によって変換することにより種々の化合物を製造することができる。
該置換基がカルボキシ基の場合、例えば、エステル化、還元、アミド化、保護されていてもよいアミノ基への変換反応等の反応により変換可能である。
該置換基がアミノ基の場合、例えば、アミド化、スルホニル化、ニトロソ化、アルキル化、アリール化、イミド化等の反応により変換可能である。
該置換基がヒドロキシ基の場合、例えば、エステル化、カルバモイル化、スルホニル化、アルキル化、アリール化、酸化、ハロゲン化等の反応により変換可能である。
該置換基がカルボニル基の場合、例えば、還元、酸化、イミノ化(オキシム化、ヒドラゾン化を含む)、(チオ)ケタール化、アルキリデン化、チオカルボニル化等の反応により変換可能である。
該置換基がメルカプト基の場合、例えば、アルキル化、酸化等の反応により変換可能である。
該置換基がC1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基、またはC7−16アラルキルオキシ−カルボニル基の場合、例えば、還元、加水分解等の反応により変換可能である。
該置換基がスルホ基の場合、例えば、スルホンアミド化、還元等の反応により変換可能である。
該置換基がハロゲン原子の場合、例えば、各種求核置換反応、各種カップリング反応等により変換可能である。
前記の各反応において、化合物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体またはその他の塩に変換することもできる。
これらの官能基の変換は、自体公知の方法、例えば、Wiley-VCH社、1999年刊、「Comprehensive Organic Transformations」(Richard C. Larock著)に記載の方法等に準じて行えばよい。
また、化合物(I)の製造法の各反応および原料化合物合成の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基または複素環基を有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、それぞれ置換基を有していてもよい、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、エチルカルボニル等)、フェニルカルボニル基、C1−6アルキルオキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル(Boc)等)、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、フェニルオキシカルボニル基、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基、C7−10アルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル等)、C7−10アラルキル−オキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル(Z)等)、C7−10アラルキル基(例、ベンジル等)、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基等が用いられる。これらの置換基としては、フェニル基、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、C1−6アルキル−カルボニル基(例、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル等)、ニトロ基等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
カルボキシ基の保護基としては、例えば、それぞれ置換基を有していてもよい、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等)、アリル基、ベンジル基、フェニル基、トリチル基、トリアルキルシリル基等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル等)、ニトロ基等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、それぞれ置換基を有していてもよい、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等)、C7−10アラルキル基(例、ベンジル等)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル、エチルカルボニル等)、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル等)、テトラヒドロピラニル基、フラニル基、シリル基等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル等)、フェニル基、C7−10アラルキル基(例、ベンジル等)、C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ等)、ニトロ基等が用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
これらの保護基の導入あるいは除去は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社、1999年刊、「Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)に記載の方法等に準じて行えばよい。
化合物(I)がコンフィギュレーショナルアイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、公知の手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)が光学活性体である場合には、ラセミ体を通常の光学分割手段により(+)体、(−)体に分離することができる。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体、互変異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることができる。
例えば、光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
1)分別再結晶法
ラセミ体と光学活性な化合物(例、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシン等)の塩を形成させ、これを分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリーの光学異性体を得る方法。
2)キラルカラム法
ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)にかけて分離する方法。例えば、液体クロマトグラフィーの場合、ENALTIO−OVM(トーソー社製)、ダイセル社製CHIRALシリーズ等のキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミン)を単独あるいは混合した溶液として展開させることにより、光学異性体を分離する。また、例えば、ガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社製)等のキラルカラムを使用して分離する。
3)ジアステレオマー法
ラセミ体の混合物を光学活性な試薬との化学反応によってジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段(例、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)等を経て単一物質とした後、加水分解反応等の化学的な処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内にヒドロキシ基、または1級もしくは2級アミノ基を有する場合、該化合物と光学活性な有機酸(例、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸等)等とを縮合反応に付すことにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオマーが得られる。一方、化合物(I)がカルボキシ基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解または塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学異性体に変換される。
化合物(I)の塩は、自体公知の手段に従い、例えば、化合物(I)が塩基性化合物である場合には無機酸または有機酸を加えることによって、あるいは化合物(I)が酸性化合物である場合には有機塩基または無機塩基を加えることによって製造することができる。
本発明の化合物の製造法で用いられる溶媒、酸および塩基を以下に説明する。
「アルコール類」としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール等が用いられる。
「エーテル類」としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等が用いられる。
「炭化水素類」としては、例えば、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等が用いられる。
「アミド類」としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が用いられる。
「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等が用いられる。
「ニトリル類」としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等が用いられる。
「ケトン類」としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン等が用いられる。
「エステル類」としては、例えば、酢酸エチル等が用いられる。
「スルホキシド類」としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が用いられる。
「有機酸類」としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が用いられる。
「無機塩基類」としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム等が用いられる。
「有機塩基類」としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。
「塩基性塩類」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム等が用いられる。
「第3級アミン類」としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン等が用いられる。
「アルカリ金属水素化物類」としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム等が用いられる。
「金属アミド類」としては、例えば、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等が用いられる。
「アルキル金属類」としては、例えば、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等が用いられる。
「アリール金属類」としては、例えば、フェニルリチウム等が用いられる。
「金属アルコキシド類」としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が用いられる。
[製造法A]
化合物(I)中、Yが炭素原子である化合物(以下、化合物(1a)と称する)は、例えば、以下の反応式で示される方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[式中、Lは脱離基を示し;R10は水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、あるいは、2つのR10はそれらが隣接する2つの酸素原子、さらにホウ素原子と共に、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン環を形成していてもよく;Qはハロゲン原子またはトリフルオロメチルスルホニル基を示し;その他の記号は前記と同意義を示す。]
で表される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メタンスルホニル、2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ基(例、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ)等が挙げられ、好ましくは、ハロゲン原子、メタンスルホニル基である。
化合物(2)、(4)、(5)および(7)は、市販品として入手できる。あるいは、自体公知の方法またはこれに準じた方法に従って製造することができる。
[工程1]
化合物(3)は、化合物(4)と化合物(5)を反応させることにより製造することができる。化合物(5)は化合物(4)1モルに対して、通常約0.1〜10モル、好ましくは0.2〜5モル用いる。
本反応は、通常、パラジウム触媒および塩基の存在下で行われる。パラジウム触媒としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)等が挙げられる。これらのパラジウム触媒は、化合物(4)1モルに対して、通常約0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.1モル用いる。塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類、金属アルコキシド類等が挙げられる。これらの塩基は、化合物(4)1モルに対して、通常約1〜10モル、好ましくは2〜5モル用いる。
本反応は、所望により、ホスフィン配位子を加えて行うことができる。ホスフィン配位子としては、例えば、トリ−tert−ブチルホスフィン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィン)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらのホスフィン配位子は、パラジウム触媒1モルに対して、通常約2モル用いる。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なるが、通常0.5〜72時間、好ましくは1〜24時間である。反応温度は、通常−20〜300℃、好ましくは0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。
[工程2]
化合物(1a)は、化合物(2)と化合物(3)とを反応させることによって製造することができる。化合物(3)は、化合物(2)1モルに対し通常約0.2〜20モル、好ましくは1.0〜5モル用いる。
本反応は、通常、塩基の存在下で行われる。塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類、有機塩基類、金属アルコキシド類、アルカリ金属水素化物類、金属アミド類、アルキル金属類、第3級アミン類等が挙げられる。塩基は、化合物(2)1モルに対し通常約0.1〜20モル、好ましくは1.0〜3モル用いる。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なるが、通常0.5〜72時間、好ましくは1〜24時間である。反応温度は、通常0〜300℃、好ましくは0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。
[工程3]
化合物(6)は、化合物(2)と化合物(7)とを反応させることによって製造することができる。本反応は、工程2と同様に行うことが出来る。
[工程4]
化合物(8)は、化合物(6)とビス(ピナコラト)ジボロンあるいはボロン酸エステルとを反応させることによって製造することができる。
ビス(ピナコラト)ジボロンあるいはボロン酸エステルは、化合物(6)1モルに対して、通常約1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いられる。
ビス(ピナコラト)ジボロンを用いる場合、本反応は、通常パラジウム触媒および塩基の存在下で行われる。パラジウム触媒としては、例えば、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)等が挙げられる。これらのパラジウム触媒は、化合物(6)1モルに対して、通常約0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.1モル用いる。塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類、金属アルコキシド類等が挙げられる。これらの塩基は、化合物(6)1モルに対して、通常約1〜10モル、好ましくは2〜5モル用いる。
本反応は、所望により、ホスフィン配位子を加えて行うことができる。ホスフィン配位子としては、例えば、トリ−tert−ブチルホスフィン、2−(ジ−tert−ブチルホスフィン)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらのホスフィン配位子は、パラジウム触媒1モルに対して、通常約2モル用いる。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なるが、通常0.5〜72時間、好ましくは1〜24時間である。反応温度は、通常0〜200℃、好ましくは20〜100℃である。
ボロン酸エステルを用いる場合、本反応は、通常アルキル金属類またはアリール金属類の存在下で行われる。これらのアルキル金属類は、化合物(6)1モルに対して、通常約1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いる。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、炭化水素類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なるが、通常0.5〜24時間、好ましくは0.5〜4時間である。反応温度は、通常−100〜100℃、好ましくは−80〜40℃である。
[工程5]
化合物(1a)は、化合物(8)と化合物(4)とを反応させることによっても製造できる。本反応は、工程1と同様に行うことが出来る。
[工程6]
化合物(9)は、化合物(4)とビス(ピナコラト)ジボロンあるいはボロン酸エステルとを反応させることによって製造することができる。本反応は、工程4と同様に行うことが出来る。
[工程7]
化合物(1a)は、化合物(9)と化合物(6)とを反応させることによっても製造できる。本反応は、工程1と同様に行うことが出来る。
[製造法B]
化合物(I)中、Yが窒素原子である化合物(以下、化合物(1b)と称する)は、例えば、以下の反応式で示される方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
[式中、Qは保護基を示し、その他の記号は前記と同意義を示す。]
で示される保護基としては、通常用いられるヒドロキシ基の保護基が挙げられ、特にベンジル基、メチル基が好ましい。
化合物(2)、(10)、(11)および(12)は、市販品として入手できる。あるいは、自体公知の方法またはこれに準じた方法に従って製造することができる。
[工程8]
化合物(12)は、化合物(10)と化合物(11)とを反応させることにより、製造することができる。化合物(11)は化合物(10)1モルに対して、通常約0.1〜10モル、好ましくは0.2〜5モル用いる。
本反応は、通常、パラジウム触媒および塩基の存在下で行われる。パラジウム触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)等が挙げられる。これらのパラジウム触媒は、化合物(10)1モルに対して、通常約0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.1モル用いる。塩基としては、例えば、無機塩基類、塩基性塩類、金属アルコキシド類等が挙げられる。これらの塩基は、化合物(10)1モルに対して、通常約1〜10モル、好ましくは2〜5モル用いる。
本反応は、所望により、ホスフィン配位子を加えて行うことができる。ホスフィン配位子としては、例えば、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン、ジシクロヘキシル[2’,4’,6’−トリス(1−メチルエチル)ビフェニル−2−イル]ホスファン等が挙げられる。これらのホスフィン配位子は、パラジウム触媒1モルに対して、通常約2モル用いる。例えば、パラジウム触媒としてトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)を用いる場合、パラジウム触媒1モルに対して、ホスフィン配位子は通常約4モル用いる。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテル類、炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なるが、通常0.5〜72時間、好ましくは1〜24時間である。反応温度は、通常−20〜300℃、好ましくは0〜150℃である。また、反応を促進させる目的で、マイクロ波を照射してもよい。
[工程9]
化合物(13)は、化合物(12)の保護基を除去することにより、製造することができる。保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社、1999年刊、「Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)に記載の方法等に準じて行うことができる。
[工程10]
化合物(1b)は、化合物(2)と化合物(13)とを反応させることによって製造できる。本反応は、工程2と同様に行うことが出来る。
本発明の化合物は、優れたPDE10A阻害作用を有し、また毒性(例、光毒性、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性等、特に光毒性)が低く、安定性(特に、代謝安定性)および体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄等)にも優れており、さらに高い溶解性を示すので、医薬品として有用である。本発明の化合物は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、PDE10A阻害作用を有し、以下の疾患および症状:
(1)精神病性障害(例、短期精神病性障害、共有精神病性障害)、
(2)アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、肥満症、吸入薬、オピオイドまたはフェンシクリジンにより誘発される精神病、
(3)妄想性障害、
(4)不安障害、
(5)運動障害、
(6)気分障害、
(7)大うつ病性障害、
(8)精神病(妄想性障害および統合失調症を含む)に併発する大うつ病性障害、
(9)軽度、中等度または重度の大うつ病エピソード、
(10)躁病または混合気分エピソード、
(11)軽躁気分エピソード、
(12)非定型な特徴を伴ううつ病エピソード、
(13)憂鬱な特徴を伴ううつ病エピソード、
(14)緊張性の特徴を伴ううつ病エピソード、
(15)産後発症の気分エピソード、
(16)脳卒中後のうつ、
(17)気分変調性障害、
(18)小うつ病性障害、
(19)自閉症、
(20)薬物依存、
(21)神経変性疾患、
(22)脳外傷に付随する神経変性、
(23)脳卒中に付随する神経変性、
(24)脳梗塞に付随する神経変性、
(25)てんかん発作に付随する神経変性、
(26)神経毒中毒症に付随する神経変性、
(27)多系統萎縮症、
(28)アルツハイマー病、
(29)認知症、
(30)多発脳梗塞性認知症、
(31)アルコール性認知症または他の薬物関連認知症、
(32)頭蓋内腫瘍または脳外傷に付随する認知症、
(33)ハンチントン病またはパーキンソン病に付随する認知症、
(34)エイズ関連認知症、
(35)前頭側頭型認知症、
(36)せん妄、
(37)健忘障害、
(38)外傷後ストレス障害、
(39)精神遅滞、
(40)学習障害(例、読字障害、算数障害、書字表出障害)、
(41)注意欠陥障害/多動性障害、
(42)加齢性認知機能低下、
(43)月経前不快気分障害、
(44)統合失調症の精神病後うつ病性障害、
(45)双極性傷害(I型双極性障害およびII型双極性障害を含む)、
(46)気分循環性障害、
(47)パーキンソン病、
(48)ハンチントン病、
(49)偏執傾向、
(50)統合失調症(例、妄想型統合失調症、解体型統合失調症、緊張型統合失調症、未分化統合失調症、残遺型統合失調症)、
(51)統合失調症様障害、
(52)妄想型の統合失調感情障害、
(53)妄想型の人格障害、
(54)統合失調型の人格障害、
(55)肥満症、
(56)メタボリック症候群、
(57)インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、
(58)耐糖能障害
の予防または治療薬として使用できる。
特に、本発明の化合物は、統合失調症の予防または治療に有用である。
本発明の化合物は代謝安定性に優れるため、低用量であっても、上記疾患に対して優れた治療効果を示すことが予期される。
本発明の化合物は毒性が低いため、本発明の化合物を含有する医薬組成物(以下、「本発明の医薬」と称する)は、医薬製剤の製造法として自体公知の方法(例、日本薬局方記載の方法等)に従って、本発明化合物を単独で、あるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として調製し、経口的または非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位、病巣等)に安全に投与することができる。
上記「薬理学的に許容される担体」としては、製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、又は液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α−デンプン、コーンスターチ、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えばα−デンプン、結晶セルロース、白糖、アラビアゴム、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば乳糖、ショ糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば注射用水、生理食塩水、リンガー液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリソルベート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
着色剤としては、例えば水溶性の食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号)、水不溶性のレーキ色素(例、上記水溶性の食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロテン、クロロフィル、ベンガラ)等が挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、アスパルテーム、ステビア等が挙げられる。
本発明の医薬中の本発明の化合物の含有量は、剤形、本発明の化合物の投与量等により異なるが、例えば、医薬全体の約0.01〜100重量%、好ましくは約0.1〜95重量%である。
本発明の化合物の投与量は、投与対象、投与経路、対象疾患、症状等により異なるが、例えば統合失調症の患者(成人、約60kg体重)に経口投与する場合、通常約0.1〜約20mg/kg体重、好ましくは約0.2〜約10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5〜約10mg/kg体重であり、これらの服用量を症状に応じて1日約1〜数回(例、1〜3回)投与するのが望ましい。
本発明の化合物は、単独の活性物質として投与してもよく、あるいは、例えば、精神病(特に、統合失調症および双極性障害)、強迫性障害、大うつ病、パーキンソン病、アルツハイマー病、認知障害、記憶喪失等の治療に使用される他の薬剤等の他の医薬品(以下、「併用薬物」と称する場合がある)と併用して投与してもよい。
以下、本発明の化合物と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。
併用薬物としては、例えば、ニコチン性α7アゴニスト、ニコチン性α7部分アゴニスト、ニコチン性α7陽性アロステリックモジュレーター、PDE2阻害剤、PDE4阻害剤、PDE5阻害剤、他のPDE阻害剤、カルシウムチャネル遮断薬、ムスカリン性m1およびm2モジュレーター、アデノシン受容体モジュレーター、アンパカイン、グリシン輸送体1阻害剤、NMD A−Rモジュレーター、mGluRモジュレーター、ドーパミンモジュレーター、セロトニンモジュレーター、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤、ノルエピネフリンおよびドーパミン再取り込み阻害剤、三重再取り込み阻害剤、カンナビノイドモジュレーター、コリンエステラーゼ阻害剤(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン)等が挙げられる。
また、併用薬物としては、これらに限定されないが、例えば、他の好適な統合失調症薬(例、ハロペリドール、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾール、ジプラシドン、パリペリドン、クエチアピンフマル酸塩等)、双極性障害薬(例、リチウム、オランザピン、アリピプラゾール、バルプロ酸等)、パーキンソン病薬(例、レボドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、トルカポン、プロシクリジン、トリヘキシフェニジル、ベンズトロピン等)、大うつ病の治療に使用される薬剤(例、アミトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、ブプロピオン、エシタロプラム、ミルタザピン、ベンラファクシン、デュロキセチン等)、アルツハイマー病の治療に使用される薬剤(例、ガランタミン、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、メマンチン、ネオトロピン、セレギリン、エストロゲン、ヨードキノール等)、認知症の治療に使用される薬剤(例、チオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン等)、てんかんの治療に使用される薬剤(例、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、バルプロ酸、エトスクシミド、ガバペンチン、フェノバルビタール、ソルフェトン、フェルバトール等)、多発性硬化症の治療薬(例、トルテロジン、オキシブチニン、オキシコドン、インターフェロンβ−1b、インターフェロンβ−1a、アザチオプリン、メトトレキサート、ガラティラメル等)、ハンチントン病の治療薬(例、アミトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、テトラベナジン、ハロペリドール、クロルプロマジン、チオリダジン、スルピリド、クエチアピン、クロザピン、リスペリドン等)、糖尿病の治療薬[例えば、PPARリガンド(例、ロシグリタゾン、トログリタゾンなどのアゴニスト、アンタゴニスト等)、インスリン分泌促進剤(例、グリブリド、グリメピリド、クロルプロパミド、トルブタミド、グリピジドなどのスルホニルウレア剤;非スルホニル分泌促進剤等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、アカルボース、ミグリトール、ボグリボース等)、インスリン増感剤(例、グリタゾンなどのPPAR−γアゴニスト;ビグアニド、PTP−1B阻害剤、DPP−IV阻害剤、11β−HSD阻害剤等)、肝臓でのグルコース生産低下化合物(例、グルカゴンアンタゴニスト;グルコファージ、グルコファージXRなどのメトホルミン)、インスリンおよびインスリン誘導体(長時間作用型および短時間作用型のインスリンおよびインスリン製剤を含む)]、抗肥満薬[例えば、β−3アゴニスト、CB−1アゴニスト、神経ペプチドY5阻害剤、毛様体神経栄養因子および誘導体(例、アキソキン)、食欲抑制剤(例、シブトラミン)、リパーゼ阻害剤(例、オルリスタット)等]等が挙げられる。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物またはその医薬組成物と、併用薬物またはその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、
(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例、本発明の化合物、併用薬物の順序での投与、または逆の順序での投与等)等が挙げられる。
例えば、併用薬物またはその医薬組成物を先に投与する場合、本発明の化合物またはその医薬組成物を、併用薬物またはその医薬組成物の投与後1分〜3日、好ましくは10分〜1日、より好ましくは15分〜1時間以内に投与することができる。また、本発明の化合物またはその医薬組成物を先に投与する場合、併用薬物またはその医薬組成物は、本発明の化合物またはその医薬組成物の投与後1分〜1日、好ましくは10分〜6時間、より好ましくは15分〜1時間以内に投与することができる。
併用薬物の副作用が問題とならない場合、任意の投与量を設定することができる。併用薬物としての投与量は、剤形、投与対象、投与経路、対象疾患、症状等により異なるが、例えば統合失調症の患者(成人、約60kg体重)に経口投与する場合、通常約0.1〜約20mg/kg体重、好ましくは約0.2〜約10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5〜約10mg/kg体重であり、これらの服用量を症状に応じて1日約1〜数回(例、1〜3回)投与するのが望ましい。
本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明の化合物、または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、併用薬物を選択することができる、
(3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明化合物、または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠等も含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、坐剤、徐放剤(例、舌下錠、マイクロカプセル等)、貼布剤、口腔内崩壊錠、口腔内崩壊フィルム等として調製し、経口的または非経口的(例、皮下、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いてもよい「薬理学的に許容される担体」としては、本発明の医薬の製造に用いてもよい「薬理学的に許容される担体」として前記したものが挙げられる。
本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与経路、対象疾患等により適宜選択することができる。
本発明の併用剤における併用薬物は、必要により、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって異なるが、通常製剤全体に対して約0.01〜99.9重量%、好ましくは約0.1〜50重量%、さらに好ましくは約0.5〜20重量%である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって異なるが、通常製剤全体に対して約0.01〜99.9重量%、好ましくは約0.1〜50重量%、さらに好ましくは約0.5〜20重量%である。
本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1〜99.99重量%、好ましくは約10〜90重量%である。
また、本発明の化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
本発明は、以下の参考例、実施例、製剤例、及び実験例によって詳しく説明されるが、これらの例は、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の参考例、実施例中の「室温」は通常約10℃〜約35℃を示す。%は、収率についてはmol/mol%を、クロマトグラフィーで用いられる溶媒については体積%を、その他については重量%を示す。プロトンNMRスペクトルで、OHやNHプロトン等ブロードで確認できないものについてはデータに記載していない。シリカゲルクロマトグラフィーにおいては、メルク社製Kiesselgel 60を用い、塩基性シリカゲルクロマトグラフィーには、富士シリシア化学社製Chromatorex NHを使用した。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒は、特に断らない限り容量比を示す。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。
DIAD:ジイソプロピル アゾジカルボキシラート
DME:ジメトキシエタン
DMA:ジメチルアセトアミド
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
DMSO:ジメチルスルホキシド
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
EDCI:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・塩酸塩
LC-MS:液体クロマトグラフィー-質量分析スペクトル
ESI:エレクトロスプレーイオン化法
API:大気圧化学イオン化法
実施例1
2-[4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
A)2-クロロ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール
2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール(3.8 g)のDMF(25 ml)溶液に0℃で水素化ナトリウム(60%油性, 1.1 g)を数回に分けて加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(4.7 ml)を滴下し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した後、標題化合物(6.3 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.05 (9H, s), 0.87-0.95 (2H, m), 3.55-3.61 (2H, m), 5.57 (2H, s), 7.27-7.36 (2H, m), 7.42-7.50 (1H, m), 7.66-7.74 (1H, m).
B)4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール
4-ヒドロキシフェニルボロン酸(1.1 g)、8-ブロモ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1.7 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.28 g)、炭酸ナトリウム(3.0g)、DME(35 ml)および水(7 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、終夜加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した後、酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(0.46 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 225.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.35 (3H, s), 6.81-6.92 (3H, m), 7.29 (1H, dd, J = 7.2, 1.1 Hz), 7.68-7.75 (1H, m), 7.94-8.03 (2H, m), 8.38 (1H, dd, J = 6.6, 1.3 Hz), 9.60 (1H, s).
C)2-[4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール
4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール(0.40 g)のDMF(5 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性、0.086 g)を加え、室温で5分間撹拌した。反応混合物に2-クロロ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.50 g)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して、標題化合物(0.57 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 471.4.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.02 (9H, s), 0.91-1.02 (2H, m), 2.49 (3H, s), 3.64-3.74 (2H, m), 5.58 (2H, s), 6.77-6.85 (1H, m), 7.19-7.25 (3H, m), 7.38-7.45 (2H,m), 7.45-7.51 (2H, m), 7.56-7.62 (1H, m), 8.04 (1H, dd, J = 6.6, 1.3 Hz), 8.06-8.13 (2H, m).
D)2-[4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
2-[4-(2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.57 g)および4 M塩化水素−酢酸エチル溶液(20 ml)の混合物を3時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(0.35 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 341.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.38 (3H, s), 6.91-6.98 (1H, m), 7.07-7.15 (2H, m), 7.33-7.41 (2H, m), 7.43 (1H, dd, J = 7.2, 1.1 Hz), 7.47-7.54 (2H, m), 7.76-7.80 (1H, m), 8.17-8.24 (2H, m), 8.48 (1H, dd, J = 6.4, 1.1 Hz), 12.39 (1H, brs).
実施例2
2-[4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
A)4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール
4-ヒドロキシフェニルボロン酸(0.77 g)、8-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1.1 g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.19 g)、炭酸ナトリウム(2.1g)、DME(30 ml)および水(6 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、終夜加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した後、酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(0.88 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 211.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.64-6.72 (2H, m), 6.85-6.92 (1H, m), 7.18 (1H, dd, J = 7.0, 1.3 Hz), 7.42-7.50 (2H, m), 7.66 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.73 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.10 (1H, dd, J = 6.8, 1.1 Hz).
B)2-[4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール
4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール(0.68 g)のDMF(10 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性、0.13 g)を加え、室温で5分間撹拌した。反応混合物に実施例1の工程A)で得た2-クロロ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.53 g)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して、標題化合物(0.53 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 457.5.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.02 (9H, s), 0.92-1.01 (2H, m), 3.64-3.73 (2H, m), 5.58 (2H, s), 6.85-6.93 (1H, m), 7.19-7.25 (2H, m), 7.29 (1H, dd, J = 6.8, 1.1 Hz), 7.37-7.45 (1H, m), 7.46-7.53 (2H, m), 7.55-7.62 (1H, m), 7.69 (2H, dd, J = 13.0, 1.3 Hz), 8.07-8.17 (3H, m).
C)2-[4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
2-[4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.53 g)、4 M塩化水素−酢酸エチル溶液(20 ml)およびメタノール(4 ml)の混合物を3時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(0.29 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 327.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 6.98-7.06 (1H, m), 7.07-7.17 (2H, m), 7.34-7.42 (2H, m), 7.47-7.55 (3H, m), 7.65 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.06 (1H, d, J = 1.1 Hz), 8.21-8.30 (2H, m), 8.59 (1H, dd, J = 6.8, 1.1 Hz), 12.41 (1H, brs).
実施例3
3-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-2-エチル-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン
A)3-ブロモ-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン
3-フルオロピリジン-2-カルバルデヒド(5 g)およびヒドラジン一水和物(15 ml)の混合物を還流下、12時間撹拌した。室温に放冷後、溶媒を減圧下留去した。残渣をDMF(15 ml)に溶解させ、氷冷下、N-ブロモスクシンイミド(7.47 g)を加えた。反応混合物を室温で2日間撹拌後、N-ブロモスクシンイミド(7.47 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノールおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒で懸濁し、固体をろ取して標題化合物(1.2 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.48 (1H, dd, J = 8.5, 4.3 Hz), 8.07 (1H, dt, J = 8.5, 1.3 Hz), 8.59 (1H, dd, J = 4.3, 1.3 Hz), 13.69 (1H, brs).
B)3-ブロモ-2-エチル-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン
エタノール(0.118 ml)およびトリフェニルホスフィン(530 mg)のTHF(3 ml)溶液に3-ブロモ-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン(200 mg)を加え、50℃に加熱した。DIADのトルエン溶液(1.9 M, 1.06 ml)を50℃で滴下し、30分間撹拌した。反応混合物を室温に戻した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(71 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 226.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.49 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.55 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 8.9, 4.0 Hz), 8.13 (1H, dd, J = 8.9, 1.5 Hz), 8.49-8.61 (1H, m).
C)2-(4-ブロモフェノキシ)-1H-ベンゾイミダゾール
2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール(5.6 g)、4-ブロモフェノール(9.87 g)およびトリエチルアミン(19.89 ml)の混合物を120℃で15時間撹拌し、酢酸エチルを加えた。反応混合物を1 M水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣から析出した固体をろ取し、標題化合物(5.77 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 289.0.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.15-7.23 (2H, m), 7.27-7.40 (3H, m), 7.48-7.66 (3H, m), 8.60 (1H, brs).
D)2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
2-(4-ブロモフェノキシ)-1H-ベンゾイミダゾール(6.69 g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(8.81 g)、酢酸カリウム(6.81 g)、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加体(0.945 g)およびTHF/DMSO(20/1, 189 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(THF/ヘキサン)で精製し、標題化合物(1.32 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 337.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.31 (12H, s), 7.07-7.16 (2H, m), 7.33-7.43 (4H, m), 7.76 (2H, d, J = 8.7 Hz), 12.41 (1H, brs).
E)3-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-2-エチル-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン
2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール(116 mg)、3-ブロモ-2-エチル-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン(71 mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(36.3 mg)、炭酸セシウム(153 mg)およびDME/水(3/1, 4 ml)の混合物を120℃で40分間マイクロウェーブ照射した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、標題化合物(66.0 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 356.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.53 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.57 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.05-7.23 (2H, m), 7.28-7.48 (3H, m), 7.59-7.67 (2H, m), 7.78-7.88 (2H, m), 8.14 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.48-8.64 (1H, m), 12.47 (1H, s).
実施例4
2-エチル-3-{4-[(1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)オキシ]フェニル}-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン
実施例3で得た3-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-2-エチル-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン(25 mg)、ヨードメタン(5.72μl)、炭酸セシウム(34.4 mg)およびDMF(1 ml)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物(24.0 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 370.9.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.53 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.78 (3H, s), 4.57 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.11-7.26 (2H, m), 7.30-7.37 (1H, m), 7.42-7.55 (2H, m), 7.63-7.74 (2H, m), 7.80-7.90 (2H, m), 8.14 (1H, dd, J = 8.7, 1.5 Hz), 8.50-8.59 (1H, m).
実施例5
2-[4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
A)4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール
4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール(0.22 g)、10%パラジウム炭素(50%含水, 0.10 g)およびメタノール(15 ml)の混合物を水素雰囲気下、室温で5日間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄して、標題化合物(0.14 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 215.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.75-1.97 (3H, m), 2.03-2.20 (1H, m), 3.93-4.08 (3H, m), 6.65 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.80 (1H, d, J = 1.1 Hz), 6.86 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (1H, d, J = 1.1 Hz), 9.19 (1H, brs).
B)2-[4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール
4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノール(0.13 g)のDMF(10 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性、0.024 g)を加え、室温で5分間撹拌した。反応混合物に実施例1の工程A)で得た2-クロロ-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.17 g)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して、標題化合物(0.19 g)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 461.3.
C)2-[4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール
2-[4-(5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)フェノキシ]-1-{[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}-1H-ベンゾイミダゾール(0.19 g)、1.0 Mテトラブチルアンモニウムフルオリド−THF溶液(1.7 ml)およびTHF(3 ml)をマイクロウェーブ照射下、100℃で3時間撹拌した。反応混合物を80℃で終夜撹拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製した後、メタノール/酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(0.071 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 331.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.83-2.08 (3H, m), 2.14-2.31 (1H, m), 3.99-4.12 (2H, m), 4.14-4.26 (1H, m), 6.83 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.05-7.12 (3H, m), 7.15-7.21 (2H, m), 7.24-7.39 (4H, m), 12.31 (1H, brs).
実施例6
1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
A)N'-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-クロロピリジン-3-カルボヒドラジド
2-クロロピリジン-3-カルボン酸(3.30 g)のDMF(50 ml)溶液に[4-(ベンジルオキシ)フェニル]ヒドラジン(5.0 g)、HOBt(3.7 g)、EDCI(4.6 g)およびジイソプロピルエチルアミン(9.0 g)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(5.0 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.01 (2H, s), 6.90-6.94 (4H, brs), 7.31-7.43 (7H, m), 8.11 (1H, dd, J = 7.6, 2.0 Hz), 8.32-8.40 (1H, brs), 8.50 (1H, dd, J = 4.6, 1.6 Hz)
B)1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
N'-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-クロロピリジン-3-カルボヒドラジド(5.0 g)を無溶媒にて170℃で30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して標題化合物(2.0 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.25-1.95 (1H, brs), 5.13 (2H, s), 7.12-7.15 (3H, m), 7.35-7.38 (1H, m), 7.39-7.43 (2H, m), 7.46-7.50 (2H, m), 7.84-7.86 (2H, m), 8.17 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 8.60 (1H, dd, J = 6.4, 2.0 Hz).
C)1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
D)1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン(1.4 g)のDMF(50 ml)溶液に、炭酸カリウム(0.73 g)およびヨードメタン(0.75 g)を室温にて加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン(1.1 g)および1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン(0.28 g)をそれぞれ得た。
1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.35 (3H, s), 5.10 (2H, s), 7.08-7.10 (2H, m), 7.15 (1H, dd, J = 7.6, 4.8 Hz), 7.26-7.29 (2H, m), 7.35-7.45(5H, m), 8.22 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 8.53 (1H, dd, J = 4.8, 1.6 Hz).
1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.16 (3H, s), 5.12 (2H, s), 7.07-7.11 (3H, m), 7.33-7.47 (5H, m), 8.02-8.08 (3H, m), 8.55 (1H, dd, J = 4.4, 1.6 Hz).
E)4-(3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)フェノール
1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン(1.1 g)および10%パラジウム炭素(50%含水、0.10 g)のメタノール(50 ml)懸濁液を水素雰囲気下、室温にて3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して、標題化合物(0.50 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 242.1.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.16 (3H, s), 5.59 (1H, brs), 6.89-6.91 (2H, m), 7.11 (1H, dd, J = 8.0, 4.8 Hz), 7.90-7.92 (2H, m), 8.06 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz), 8.56 (1H, dd, J = 4.4, 1.2 Hz).
F)1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール(0.23 g)、4-(3-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)フェノール(0.24 g)およびトリエチルアミン(1.0 ml)の混合物を窒素雰囲気下160℃にて7時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合物にメタノールを加えた。析出した固体をろ去し、ろ液にシリカゲルを加えて、溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。次にHPLC(C18)(移動相:水/アセトニトリル(0.1%TFA含有系))で精製して、標題化合物(0.047 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 358.3.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.16 (3H, s), 7.07-7.19 (2H, m), 7.25-7.43 (3H, m), 7.47-7.63 (2H, m), 8.19-8.45 (3H, m), 8.68 (1H, dd, J = 4.9, 1.9 Hz), 12.38 (1H, brs).
実施例7
1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
A)1-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
実施例6の工程D)で得た1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン(0.28 g)および濃硫酸(5.0 ml)の混合物を室温にて10分間撹拌した。得られた反応混合物を水(10 ml)で希釈し、pH 10になるまで固体の水酸化ナトリウムを加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(0.15 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 242.1.
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 3.67 (3H, s), 6.91-6.93 (2H, m), 7.17-7.19 (2H, m), 7.26 (1H, dd, J = 8.0, 4.8 Hz), 8.25 (1H, dd, J = 7.6, 1.2 Hz), 8.48 (1H, dd, J = 4.8, 1.6 Hz).
B)1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イルオキシ)フェニル]-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン
2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール(0.057 g)、1-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-3-オン(0.060 g)およびトリエチルアミン(3.5 ml)の混合物を窒素雰囲気下160℃にて16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、メタノールで希釈し、シリカゲルを加えて溶媒を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して標題化合物(0.012 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 358.3.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.19-3.32 (3H, m), 6.55 (2H, s), 6.82-6.94 (1H, m), 7.06-7.43 (4H, m), 7.49-7.81 (2H, m), 8.17-8.34 (1H, m), 8.48-8.67 (2H, m).
実施例8
3-エチル-1-{4-[(1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)オキシ]フェニル}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
A)2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルピリジン-3-カルボキサミド
2-クロロピリジン-3-カルボン酸(13 g)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(8.85 g)、HOBt(5.57 g)、EDCI(15.37 g)およびトリエチルアミン(34.5 ml)をDMF(150 ml)に溶解し、室温にて終夜撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(10.5 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 201.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.33 (3H, s), 3.47 (3H, s), 7.45-7.63 (1H, m), 7.98-8.08 (1H, m), 8.44-8.55 (1H, m).
B)1-(2-クロロピリジン-3-イル)プロパン-1-オン
2-クロロ-N-メトキシ-N-メチルピリジン-3-カルボキサミド(1.0 g)をTHF(30 ml)に溶解し、3 Mエチルマグネシウムブロミド−ジエチルエーテル溶液(2.0 ml)を室温にて滴下した後、50℃で1時間撹拌した。反応液を1 M塩酸にて希釈した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(630 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 170.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.17-1.31 (3H, m), 2.93-3.09 (2H, m), 7.29-7.38 (1H, m), 7.75-7.88 (1H, m), 8.41-8.55 (1H, m).
C)1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
1-(2-クロロピリジン-3-イル)プロパン-1-オン(600 mg)および[4-(ベンジルオキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩(976 mg)をエタノール(10 ml)に溶解し、マイクロウェーブ照射下、170℃で3時間撹拌した後、反応液を濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(300 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 330.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41-1.50 (3H, m), 3.01-3.12 (2H, m), 5.13 (2H, s), 7.05-7.19 (3H, m), 7.28-7.52 (5H, m), 7.94-8.16 (3H, m), 8.52-8.68 (1H, m).
D)4-(3-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)フェノール
1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン(300 mg)、10%パラジウム炭素(50%含水、97 mg)およびエタノール(10 ml)の混合物を水素雰囲気下、室温にて5時間激しく撹拌した。反応液をろ過した後、ろ液を濃縮して、標題化合物(200 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 240.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.33-1.44 (3H, m), 2.94-3.09 (2H, m), 6.88-6.97 (2H, m), 7.23-7.34 (1H, m), 7.90-8.01 (2H, m), 8.30-8.41 (1H, m), 8.56-8.64 (1H, m), 9.58 (1H, s).
E)3-エチル-1-{4-[(1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)オキシ]フェニル}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
4-(3-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)フェノール(120 mg)、水素化ナトリウム(60%油性, 21.0 mg)およびDMF(5.0 ml)の混合物に2-クロロ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール(84 mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、180℃で1時間撹拌した。反応液をメタノールで希釈した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(100 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 370.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.31-1.48 (3H, m), 3.01-3.15 (2H, m), 3.77 (3H, s), 7.08-7.26 (2H, m), 7.29-7.52 (3H, m), 7.55-7.72 (2H, m), 8.27-8.52 (3H, m), 8.56-8.76 (1H, m).
実施例9
9-{4-[(1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
A)3-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
N2-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]ピリジン-2,3-ジアミン(3.96 g)、臭化シアン(2.88 g)、THF(60 mL)および水(15 mL)の混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/テトラヒドロフラン)で精製し、活性炭で処理した後、メタノール/水から再結晶して、標題化合物(1.16 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 317.2.
B)9-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
3-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-アミン(1.58 g)および6.1 Mクロロアセトアルデヒド水溶液(1.64 mL)のDMA(20 mL)溶液を90℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、ヘキサン/THFから再結晶して、標題化合物(0.665 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 341.2.
C)4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール
9-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン(2.48 g)、10%パラジウム炭素(50%含水, 2.48 g)、THF(50 mL)およびメタノール(50 mL)の混合物を水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、エタノールから再結晶して、標題化合物(1.38 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 251.0.
D)9-{4-[(1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(150 mg)のDMF(2 mL)溶液に水素化ナトリウム(60%油性, 28 mg)を室温で少しずつ加えた。10分間撹拌後、2-クロロ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール(117 mg)のDMF(1.5 mL)溶液を加え、得られた混合物をマイクロ波照射下、180℃で30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、メタノールから再結晶して、標題化合物(194 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 381.2.
mp 232-234℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.77 (3H, s), 7.17-7.26 (4H, m), 7.28 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.46 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.55-7.62 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 7.9, 1.1 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 4.9, 1.1 Hz), 8.48-8.53 (2H, m).
Anal. Calcd for C22H16N6O: C, 69.46; H, 4.24; N, 22.09. Found: C, 69.41; H, 4.30; N, 21.97.
実施例10
1-{2-[4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル}プロパン-2-オン
A)1-(2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル)プロパン-2-オン
2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール(1.53 g)のDMF(20 mL)溶液に水素化ナトリウム(60%油性, 0.480 g)を0℃で少しずつ加えた。10分間撹拌後、クロロアセトン(1.19 mL)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(1.73 g)を得た。
MS (API+), found: 209.0, 211.0.
B)1-{2-[4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル}プロパン-2-オン
実施例9の工程C)で得た4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(1.13 g)のDMF(10 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性, 0.200 g)を室温で少しずつ加えた。10分間撹拌後、1-(2-クロロ-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル)プロパン-2-オン(1.25 g)のDMF(5 ml)溶液を加え、得られた混合物をマイクロ波照射下、180℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、メタノールから再結晶して、標題化合物(0.371 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 423.2.
mp 189-192℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.28 (3H, s), 4.91 (2H, s), 7.06-7.13 (1H, m), 7.18-7.28 (4H, m), 7.46 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.54-7.64 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 5.3, 1.5 Hz), 8.49-8.55 (2H, m).
Anal. Calcd for C24H18N6O2: C, 68.24; H, 4.29; N, 19.89. Found: C, 68.10; H, 4.46; N, 19.70.
実施例11
1-{2-[4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル}-2-メチルプロパン-2-オール
塩化セリウム(III)(296 mg)のTHF(4 ml)懸濁液に1 M臭化メチルマグネシウム−THF溶液(1.2 ml)を-78℃で滴下した。10分間撹拌後、実施例10で得た1-{2-[4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノキシ]-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル}プロパン-2-オン(338 mg)のTHF(20 ml)溶液を-78℃で滴下し、得られた混合物を室温に昇温した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)に付した後、HPLC(L-Column 2 ODS, 10 mM炭酸水素アンモニウム含有アセトニトリル水溶液)で精製し、メタノール/水から再結晶して、標題化合物(44.0 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 439.1.
mp 208-211℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (6H, s), 1.67 (1H, s), 4.18 (2H, s), 7.17-7.28 (4H, m), 7.41-7.48 (2H, m), 7.55-7.61 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 4.9, 1.5 Hz), 8.47-8.53 (2H, m).
Anal. Calcd for C25H22N6O2-0.2CH3OH: C, 68.03; H, 5.17; N, 18.89. Found: C, 68.07; H, 5.19; N, 18.97.
実施例12
3-エチル-1-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン
実施例8の工程D)で得た4-(3-エチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-1-イル)フェノール(120 mg)、水素化ナトリウム(60%油性, 20.1 mg)およびDMF(5.0 ml)の混合物に3-メチル-2-(メチルスルホニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(106 mg)を加え、マイクロウェーブ照射下、180℃で1時間撹拌した。反応液をメタノールで希釈した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(120 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 371.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.34-1.49 (3H, m), 2.98-3.16 (2H, m), 3.33 (3H, s), 7.13-7.27 (1H, m), 7.32-7.43 (1H, m), 7.60-7.70 (2H, m), 7.76-7.85 (1H, m), 8.16-8.26 (1H, m), 8.34-8.48 (3H, m), 8.63-8.73 (1H, m).
実施例13
9-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
実施例9の工程C)で得た4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(175 mg)のDMF(2 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性, 32 mg)を室温で少しずつ加えた。10分間撹拌後、3-メチル-2-(メチルスルホニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(169 mg)のDMF(1.5 ml)溶液を加え、得られた混合物をマイクロ波照射下、180℃で30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(THF)で精製した後、メタノール/水から再結晶して、標題化合物(179 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 382.1.
mp 228-231℃.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.79 (3H, s), 7.18-7.23 (2H, m), 7.41 (1H, dd, J = 7.9, 5.3 Hz), 7.67-7.72 (2H, m), 7.80 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 7.92 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.22 (1H, dd, J = 4.9, 1.5 Hz), 8.32 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.37 (1H, dd, J = 5.3, 1.5 Hz), 8.51-8.56 (2H, m).
Anal. Calcd for C21H15N7O-0.25H2O: C, 65.36; H, 4.05; N, 25.41. Found: C, 65.75; H, 4.18; N, 25.12.
実施例14
9-(4-{[3-(2-メトキシエチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
実施例9の工程C)で得た4-(9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(175 mg)のDMF(2 ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油性, 30 mg)を室温で少しずつ加えた。10分間撹拌後、3-(2-メトキシエチル)-2-(メチルスルホニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(191 mg)のDMF(2 ml)溶液を加え、得られた混合物をマイクロ波照射下、180℃で30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、エタノールから再結晶して、標題化合物(198 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 426.4.
mp 178-182℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.38 (3H, s), 3.88 (2H, t, J = 5.7 Hz), 4.51 (2H, t, J = 5.7 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 7.9, 4.9 Hz), 7.25 (1H, dd, J = 7.9, 5.3 Hz), 7.28 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.46 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.56-7.61 (2H, m), 7.79 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.23 (1H, dd, J = 4.9, 1.5 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 5.3, 1.5 Hz), 8.53-8.58 (2H, m).
Anal. Calcd for C23H19N7O2: C, 64.93; H, 4.50; N, 23.05. Found: C, 65.08; H, 4.43; N, 22.96.
実施例15
5-メチル-9-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
A)N-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-4-メチル-3-ニトロピリジン-2-アミン
2-クロロ-4-メチル-3-ニトロピリジン(8.63 g)、4-ベンジルオキシアニリン塩酸塩(13.0 g)およびトリエチルアミン(20.9 ml)のDMSO(150 ml)懸濁液を120℃で終夜撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(10.7 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.57 (3H, s), 5.07 (2H, s), 6.61 (1H, d, J = 4.9 Hz), 6.96-7.01 (2H, m), 7.29-7.46 (7H, m), 8.15 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.10 (1H, s).
B)N2-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-4-メチルピリジン-2,3-ジアミン
亜鉛(40.2 g)、THF(50 ml)および酢酸(100 ml)の混合物にN-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-4-メチル-3-ニトロピリジン-2-アミン(13.75 g)のTHF(150 ml)溶液をゆっくりと加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、1 M水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、ヘキサン/酢酸エチルから再結晶して、標題化合物(8.77 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 306.1.
C)3-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-7-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-アミン
N2-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-4-メチルピリジン-2,3-ジアミン(8.70 g)、臭化シアン(6.04 g)、THF(80 ml)および水(20 ml)の混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、活性炭で処理した後、メタノールから再結晶して、標題化合物(5.60 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 331.3.
D)9-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
3-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-7-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-アミン(4.96 g)および6.1 Mクロロアセトアルデヒド水溶液(4.92 ml)のDMA(50 ml)溶液を100℃で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、ヘキサン/THFから再結晶して、標題化合物(1.39 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 355.4.
E)4-(5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール
9-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン(1.35 g)、10%パラジウム炭素(50%含水, 0.675 g)、THF(50 ml)およびメタノール(50 ml)の混合物を水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、ヘキサン/THFから再結晶して、標題化合物(0.950 g)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 265.3.
F)5-メチル-9-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
4-(5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(238 mg)のDMA(4 ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(112 mg)を室温で加えた。10分間撹拌後、3-メチル-2-(メチルスルホニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(211 mg)を加え、得られた混合物を150℃で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(THF)で精製した後、ヘキサン/THFから再結晶して、標題化合物(229 mg)を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 396.1.
mp 236-239℃.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.74 (3H, s), 3.86 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 7.8, 4.9 Hz), 7.30 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.52 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.57-7.61 (2H, m), 7.79 (1H, dd, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.22-8.25 (2H, m), 8.52-8.56 (2H, m).
Anal. Calcd for C22H17N7O: C, 66.82; H, 4.33; N, 24.80. Found: C, 66.53; H, 4.46; N, 24.56.
実施例16
9-(4-{[3-(2-メトキシエチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)-5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン
実施例15の工程E)で得た4-(5-メチル-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジン-9-イル)フェノール(370 mg)のDMA(3 ml)溶液にカリウムtert-ブトキシド(168 mg)を室温で加えた。10分間撹拌後、3-(2-メトキシエチル)-2-(メチルスルホニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(383 mg)のDMA(3 ml)溶液を加え、得られた混合物を150℃で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/THF)で精製した後、アセトンから再結晶して、標題化合物(531 mg)を得た。
MS (API+): [M+H]+ 440.3.
mp 190-192℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.74 (3H, s), 3.38 (3H, s), 3.88 (2H, t, J = 5.7 Hz), 4.51 (2H, t, J = 5.7 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 5.3, 0.8 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 7.9, 5.3 Hz), 7.29 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.51 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.55-7.60 (2H, m), 7.78 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.22-8.24 (2H, m), 8.50-8.56 (2H, m).
Anal. Calcd for C24H21N7O2: C, 65.59; H, 4.82; N, 22.31. Found: C, 65.52; H, 4.87; N, 22.16.
上記の実例化合物の構造式を以下の表に示す。表中のMSは実測値を示す。
製剤例1
(1)実施例1の化合物 10.0g
(2)乳糖 70.0g
(3)コーンスターチ 50.0g
(4)可溶性デンプン 7.0g
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g
実施例1の化合物(10.0g)及びステアリン酸マグネシウム(3.0g)を可溶性デンプンの水溶液(70mL)(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖(70.0g)及びコーンスターチ(50.0g)と混合する(乳糖、コーンスターチ、可溶性デンプン、及びステアリン酸マグネシウムはいずれも日本薬局方適合品)。混合物を圧縮して錠剤を得る。
試験例1 PDE10A酵素活性阻害試験
ヒトPDE10A全長遺伝子をSf9もしくはCOS-7細胞に形質導入した後、その細胞を破砕し、遠心後の沈渣からヒトPDE10A酵素を得た。Sf9細胞から抽出した酵素については、ヒスタグアフィニティカラムを用いて部分的に精製した。酵素は-70℃で保存した上で使用した。
シンチレーション近接アッセイ(Scintillation Proximity Assay:SPA)(GE Healthcare)を用いてPDE10Aの酵素活性を測定した。被験化合物の阻害活性を測定する為、10μLの段階希釈した被験化合物と20μLのPDE10A酵素とを室温で30分間、アッセイバッファー(50 mM HEPES-NaOH, 8.3 mM MgCl2, 1.7 mM EGTA, 0.1 % BSA (pH 7.4))中で反応させた。反応液中のDMSOの終濃度は1 %であった。
化合物評価は96ウェルハーフエリアプレート(Corning)を用い、2回ずつ行った。基質[3H] cGMP(25又は50 nM;それぞれGE Healthcare又はPerkinElmer)を10μL添加し、総計40μLとすることで反応を開始させた。60分間の室温での反応の後、反応停止の為に硫酸亜鉛を含んだイットリウムSPAビーズ(6 mg/mL、20μL)を添加した。更に1時間の静置後、シンチレーションカウンター(PerkinElmer)を用いた測定を行い、阻害率を計算した。阻害率は、化合物未添加時(コントロール)の値を0%、化合物および酵素未添加時の値を100%とした。これらの結果を表2に示す。
試験例2
動物
雄性SDラットを日本チャールス・リバー株式会社 (神奈川、日本) から購入し、8週齢で実験に使用した。飼育施設に到着後、動物を最低限1週間馴化させた。動物は、温度と湿度をコントロールした実験室で12:12時間の明暗サイクル下で飼育し、食餌と水を自由摂取させた。
薬物投与
実施例14は、0.5% (w/v) メチルセルロース水溶液に懸濁し、経口投与(p.o.)した。(+)-MK-801 hydrogen maleate (MK-801、シグマアルドリッチ、セントルイス、ミズーリ州) は、生理食塩水に溶解し、皮下投与 (s.c.) した。全ての薬物を、ラットに対して2 mL/kg体重の容量で投薬した。
MK-801により誘発される自発運動量亢進に対する抑制作用の検討
げっ歯動物において精神刺激薬 (例、アンフェタミン、コカイン、メタンフェタミン、MK-801及びフェンシクリジン) で誘発される自発運動量の亢進が、精神病の動物モデルとして広く使われている (Psychopharmacology 1999, vol. 145: 237-250)。ラットを用いてMK-801により誘発される自発運動量亢進に対する抑制作用について、化合物 (実施例14)を試験した。試験開始まで、雄性SDラット (8週齢) を、赤外線センサーを上部に設置した運動チャンバー (室町機械株式会社、東京、日本) 内に馴化させた。馴化後、動物を投与媒体 (0.5% (w/v) メチルセルロース水溶液)、または実施例14 (1 mg/kg, p.o.) のいずれかで処置し、60分後にMK-801 (塩として0.3 mg/kg, s.c.) を投与した。1分毎の自発運動量を測定し、MK-801の投与から120分間の累計カウントを各処置群について計算した。全てのデータは、平均値と平均値の標準誤差 (n = 5) として表し、Studentのt 検定 (P < 0.05で有意差あり) を用いて統計解析を行った。
その結果、実施例14 (1 mg/kg, p.o.) は、MK-801処置 (0.3 mg/kg, s.c.) の60分前に投与することにより、MK-801誘発の自発運動量の亢進 (0-120 min) を有意に抑制した(図1)。
本発明の化合物は、優れたPDE10A阻害作用を示すので、統合失調症等の疾患の臨床上有用な予防薬または治療薬を提供することができる。また、本発明の化合物は、薬効、低毒性、安定性、体内動態等の点で優れているので、医薬として有用である。
以上、本発明の具体的な態様のいくつかを詳細に説明したが、当業者であれば示された特定の態様には、本発明の教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で様々な修正と変更をなすことは可能である。従って、そのような修正及び変更も、すべて後記の請求の範囲で請求される本発明の精神と範囲内に含まれるものである。
本出願は、特願2011−058562を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (12)

  1. 式(I−i):
    [式中、
    は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
    は、CHまたは窒素原子を示し
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し
    Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環を示し、
    は、=N−または−N=を示し、
    環Cは、置換されていてもよい5員環を示し、
    、Z’およびZ’は、それぞれ独立して、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示し、
    は、単結合または二重結合を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 式(I−ii):
    [式中、
    は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
    は、CHまたは窒素原子を示し
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し
    Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環を示し、
    は、=N−または−N=を示し、
    環Cは、置換されていてもよい5員環を示し、
    Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    ’’は、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    ’’は、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または置換されていてもよいメチレン基(ただし、カルボニル基を除く。)を示し、
    ’およびR’は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示し、
    は、単結合または二重結合を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  3. 式(I−iii):
    [式中、
    は、水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
    は、CHまたは窒素原子を示し
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し、
    は、CHを示し
    Bは、置換されていてもよい5または6員含窒素複素環を示し、
    は、=N−または−N=を示し、
    環Cは、置換されていてもよい6員環を示し、
    Yは、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    は、炭素原子および窒素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    、ZおよびZは、それぞれ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選択される環Cの構成原子を示し、
    は、単結合または二重結合を示す。
    また、ZおよびZは、一緒になって、環Dを形成してもよく、
    環Dは、置換されていてもよい5または6員環を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  4. ’’が、−O−、−S−、−N=、−NR’−、−CR’=、−SO−、−SO−、または−CR−(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す。)である、請求項2記載の化合物またはその塩。
  5. 式(I−i)’:
    (式中、各記号は請求項1と同意義を示す。)
    で表される、請求項1記載の化合物またはその塩。
  6. 9-(4-{[3-(2-メトキシエチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジンまたはその塩。
  7. 5-メチル-9-{4-[(3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)オキシ]フェニル}-9H-イミダゾ[1',2':1,2]イミダゾ[4,5-b]ピリジンまたはその塩。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含有する医薬。
  9. ホスホジエステラーゼ10A阻害薬である、請求項記載の医薬。
  10. 統合失調症の予防または治療薬である、請求項記載の医薬。
  11. 統合失調症の予防または治療薬の製造のための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の使用。
  12. 統合失調症の予防または治療における使用のための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
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