以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図19は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1,図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側にヒンジ3により縦軸廻りに開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。
前枠4は上部側に遊技盤装着部4aを有し、その遊技盤装着部4aに遊技盤5が例えば前側から着脱自在に装着されている。また、前枠4の前側には、遊技盤5の前側に対応する第1前扉6と、この第1前扉6の下側に配置された第2前扉7とが、ヒンジ3と略同一軸心上のヒンジ8により縦軸廻りに開閉自在に枢支されている。なお、第1前扉6と第2前扉7とを一体にして、一つの前扉とすることも可能である。
第2前扉7の前側には発射用の遊技球を貯留する球貯留皿9が配置され、その側方に遊技球を発射する発射手段(図示省略)を作動させるための発射ハンドル10が設けられている。第1前扉6は遊技盤5の遊技領域11(図3参照)に対応する開口状の透視窓12と、透視窓12を透視可能に塞ぐガラスユニット13とを有する。ガラスユニット13は、図2に示すように、前後2枚のガラス板14と、それらガラス板14の外周側を保持する保持枠15とを備え、第1前扉6の後側に着脱自在に装着されている。
遊技盤5の前面には、図3に示すように、遊技領域11を取り囲むガイドレール16が設けられている。このガイドレール16は、例えば3つの第1〜第3レール部材17〜19等により形成されている。第1レール部材17は例えば金属製で、遊技盤5の下部左側から左縁部略中央、上縁部略中央を経て右上部まで正面視略円弧状に配置され、遊技盤5の前面側に略一定幅で立設されている。第2レール部材18も例えば金属製で、遊技盤5の左上部から左下部にかけて第1レール部材17の内側に並行するように略円弧状に配置され、遊技盤5の前面側に略一定幅で立設されている。
これら第1レール部材17と第2レール部材18とで挟まれた部分が、発射手段によって発射された遊技球を遊技領域11に案内する発射案内通路20となっている。また、第2レール部材18の上端部には、遊技領域11から発射案内通路20への遊技球の戻りを防止するための戻り防止具21が設けられている。
第3レール部材19は例えば合成樹脂製で、第1レール部材17の右上部側端部と第2レール部材18の左下部側端部とを接続するように、遊技盤5の右縁部と下縁部とに沿う正面視略L字状で且つ前後方向略一定幅に形成され、遊技盤5の前面側に着脱自在に装着されている。なお、この第3レール部材19の内側面19aがガイドレール16の一部を構成している。
遊技領域11には、中央表示枠22、画像表示手段23、普通図柄始動手段24,25、第1特別図柄始動手段26、第2特別図柄始動手段27、特別遊技用の開閉入賞手段28、普通入賞手段29、普通図柄表示手段30、第1特別図柄表示手段31、第2特別図柄表示手段32等が配置されている。
中央表示枠22は、遊技領域11の左右方向略中央における上部側に配置され、遊技盤5に形成された開口部33(図2等)に対応して前側から装着されている。この中央表示枠22の左右両側の遊技領域11には夫々左側通路34と右側通路35とが形成されており、発射案内通路20を経て遊技領域11の上部に打ち込まれた遊技球は、中央表示枠22の上端部で左右に振り分けられ、左側通路34と右側通路35との何れかを流下するようになっている。
中央表示枠22は、図2〜図6等に示すように、開口部33の縁部に略沿うように配置される本体枠36と、この本体枠36の前側に着脱自在に装着される前部材37とを備えている。本体枠36は、外周部が開口部33の外側で遊技盤5の前面に当接する台板39と、この台板39の下部側を除く領域で台板39から前側に突出する略門形状の前周壁部40と、台板39から裏側に突出して開口部33の内周近傍に配置される補強壁部41とを有し、台板39が遊技盤5の前側にネジ等の固定具により固定されている。
前部材37は、図2,図3等に示すように例えば本体枠36の左右両側に対応してその内側に配置されており、前周壁部40の前側に装着された前飾り板42と、その前飾り板42等の内周から後方に屈曲して画像表示手段23の左右近傍に至る内周壁43とを有する。中央表示枠22の前側には、図3に示すように例えば前飾り板42の適宜箇所に普通図柄表示手段30、第1特別図柄表示手段31、第2特別図柄表示手段32等の表示手段が設けられている。また、前部材37の後側には、普通図柄表示手段30、第1特別図柄表示手段31、第2特別図柄表示手段32、LED38a等が装着された基板38が配置されている。
なお、本体枠36、前部材37は光透過性を有する透明又は半透明の合成樹脂材料により成型され、必要に応じてメッキ、シール材等の遮光手段により装飾部、遮光部が形成されている。また、台板39は外周部が遊技盤5の前面に当接する等、少なくとも一部が遊技盤5の前面に当接すればよく、略全周が遊技盤5の前面に当接してもよい。また、補強壁部41は台板39における周方向の全周に設けてもよいし、一部に設けてもよい。
画像表示手段23は、図2,図4等に示すように遊技盤5の裏側に配置された液晶式等のパネル状の画像表示部23aを有し、この画像表示部23aは後構造体44を介して遊技盤5の裏側に装着されている。
普通図柄始動手段24,25は、例えば通過する遊技球を検出可能な通過ゲート式で、例えば左側通路34及び右側通路35に対応して中央表示枠22の左右両側に配置されており、台板39から各通路34,35側に突出する支持板45,46に装着されている。第1特別図柄始動手段26、第2特別図柄始動手段27は、中央表示枠22の下側でアウト口47の上側に配置されている。これら特別図柄始動手段26,27の左側には複数個、例えば3個の普通入賞手段29が配置され、右側には開閉入賞手段28が配置されている。
普通図柄表示手段30は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段24,25の何れかが遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段24,25による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。なお、変動後の普通図柄は1/10程度の所定の確率で当たり態様となり、普通利益状態が発生する。
第1特別図柄表示手段31、第2特別図柄表示手段32は発光部位の変化等により第1特別図柄、第2特別図柄を変動表示可能なセグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄表示手段31は第1特別図柄始動手段26が、第2特別図柄表示手段32は第2特別図柄始動手段27が夫々遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄、第2特別図柄を所定時間変動させ、第1特別図柄始動手段26、第2特別図柄始動手段27の遊技球の検出時に取得された特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。
なお、変動後の第1特別図柄、第2特別図柄は、通常確率状態中は1/350等の通常確率で大当たり態様となり、特別利益状態が発生する。特別利益状態終了後には例えば所定の確率で高確率状態となり、第1特別図柄、第2特別図柄は1/35等、通常確率よりも高確率で大当たり態様となる。また、第1特別図柄、第2特別図柄は、例えば一方が変動中の場合には他方は変動せず、特別利益状態中は何れも変動しない。また、各特別図柄の始動検出は所定の上限数(例えば4)まで保留可能であり、両方に1以上の保留がある場合には、第2特別図柄表示手段32の図柄変動が優先する。
画像表示手段23は第1特別図柄表示手段31、第2特別図柄表示手段32に対応する演出図柄表示手段48等を構成するもので、第1特別図柄、第2特別図柄の変動時にその図柄変動に同期して変動する1個又は複数個、例えば3個の演出図柄48a〜48cを変動表示する。演出図柄48a〜48cは、第1特別図柄始動手段26、第2特別図柄始動手段27による遊技球の検出を条件に、抽選により決定された所定の演出図柄変動パターンに従って所定時間変動した後、第1特別図柄、第2特別図柄の変動終了と同期して所定の順序で順次停止する。
演出図柄48a〜48cの変動後の停止図柄は、第1特別図柄、第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合には例えば全てが揃う演出大当たり態様となり、第1特別図柄、第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には少なくとも一部が異なる演出外れ態様となる。なお、演出図柄48a〜48cには例えば0〜9までの数字図柄が使用される。
第1特別図柄始動手段26は非開閉式で、中央表示枠22の下側に上向き開口状の第1特別始動口26aを備え、この第1特別始動口26aに入賞した遊技球を検出可能に構成されている。この第1特別図柄始動手段26は右側通路35を流下する遊技球よりも左側通路34を流下する遊技球の方が入賞し易くなっている。
第2特別図柄始動手段27は、前向き開口状の第2特別始動口27aと、例えば下部側の横軸廻りに揺動することにより第2特別始動口27aを開閉可能な開閉部材27bと、その開閉部材27bの左右両側に配置された内向き傾斜状の案内部材27cとを備えた開閉式で、例えば第1特別図柄始動手段26の下側に配置されている。この第2特別図柄始動手段27は、普通図柄表示手段30の変動後の停止図柄が当たり態様で停止した場合に発生する普通利益状態において、開閉部材27bが所定の開閉パターンに従って前側に開放して後ろ下がりの傾斜状となり、例えば案内部材27cによってその開状態の開閉部材27b上に案内されてきた遊技球を後向きに案内して第2特別始動口27aに入賞させるようになっている。第2特別図柄始動手段27の開閉パターンには、開放時間の短い通常パターン(例えば0.2秒×1回)と開放時間の長い延長パターン(例えば2秒×3回)とがあり、例えば通常確率状態中は通常パターンが、高確率状態中は延長パターンが夫々選択される。
開閉入賞手段28は、例えば前向き開口状に形成された横長の可変入賞口28aと、例えば下部側の横軸廻りに揺動して可変入賞口28aを開閉可能な開閉板28bとを備えた開閉式で、例えば中央表示枠22の下側で普通図柄始動手段25と第2特別図柄始動手段27との間に配置されている。この開閉入賞手段28は、変動後の第1特別図柄、第2特別図柄が大当たり態様で停止した場合に発生する特別利益状態において、開閉板28bが所定の開放パターンに従って前側に開放して後ろ下がりの傾斜状となり、その開閉板28b上に落下してきた遊技球を後向きに案内して可変入賞口28aに入賞させるようになっている。
なお、開閉入賞手段28の開放パターンは、開放後に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、所定時間(例えば30秒)が経過するかの何れか早い方で閉じる開閉動作を1ラウンドとして、そのラウンド数の違いにより複数の種類があり、それらの何れかが例えば抽選により選択される。
中央表示枠(所定部材)22には、左右一側、例えば左側の前周壁部40に、左側通路34側に開口する入球口49が設けられ、また画像表示手段23の前側下部に区画部材51、下部台板52、ステージ53、発光演出手段54等が配置されている。
区画部材51は、画像表示手段23の前側を前後に区画して後側への遊技球の侵入を阻止するためのもので、図3〜図8に示すように、画像表示手段23の下側で遊技盤5の前面側に配置され、補強壁部41の内側に例えば一体に設けられている。この区画部材51は例えば平板状で、その前面側が遊技盤5の前面側と略面一となる位置に配置されており(図4,図5参照)、例えば上縁部が画像表示手段23の下縁部と略同じ高さとなっている。また、区画部材51の後側には、図2,図4に示すように例えば可動演出手段55が配置され、後構造体44に着脱自在に固定されている。なお、区画部材51はその全体が平板状である必要はなく、例えば上縁側を後向きに屈曲させる等、少なくとも一部に曲面部、屈折部等を設けてもよい。
区画部材51の前面には、ステージ53上の遊技球の規制板を兼用する補強板56が、例えばステージ53における入球口49とは反対側の端部側、例えば右端側に設けられている。この補強板56は区画部材51から略直角に前側へと一体に突出して上下方向に配置されており、上端に例えば入球口49側への屈曲部56aが設けられている。
下部台板52は、中央表示枠22における台板39の下部側の一部を構成する平板状の部材で、図3〜図7に示すように区画部材51の下縁部に沿ってその前側に配置され、例えば区画部材51に対して固定ネジにより着脱自在に固定されている。なお、下部台板52は例えば光透過性を有する合成樹脂製である。
ステージ53は、左側通路34から入球口49に流入した遊技球を転動させて遊技盤5の前側に落下させるためのもので、図3〜図5,図7等に示すように平面視帯板状で且つ正面視略波形に形成されており、例えば区画部材51の前側で且つ下部台板52の上側に配置され、区画部材51に着脱自在に装着されている。このステージ53は、特別図柄始動手段26の略直上に配置された緩やかな上向きの凸部53aと、この凸部53aの左右両側に配置された緩やかな下向きの凹部53bと、これら凹部53bの左右方向外側に傾斜状に配置された傾斜部53cとを一体に備え、その一方(ここでは左側)の傾斜部53c側を入球口49に接続する誘導通路57が一体に設けられている。なお、ステージ53は例えば光透過性を有する合成樹脂製である。
またステージ53には、その前縁側に凸部53a、凹部53b及び傾斜部53cに跨がって遊技球を案内する前縁部53dが上向き突出状に形成されている。また、凸部53aには前後方向の略中央に例えば孔状の中央落下口53eが、凹部53bの前縁部53d側に例えば切り欠き状の側部落下口53fが夫々設けられ、ステージ53上の遊技球をその各落下口53e,53fから遊技盤5の前側で下方へと落下させるようになっている。なおステージ53には、区画部材51に対して位置決めするための位置決め突起58、及びネジ止め等により固定するための固定部59が一体に設けられている。
発光演出手段54は、図4〜図10等に示すように、区画部材51に設けられた発光表示部61と、この発光表示部61の下側に配置され且つ区画部材51の板面に沿う方向に光を照射するLED(発光体)62を備えた1又は複数、例えば2つの下部発光基板63a,63bと、区画部材51に形成され且つLED62からの光を発光表示部61に導光して発光させるための導光部64とを備えている。発光表示部61は、図6,図8〜図10に示すように例えば左右方向に並ぶ複数個の装飾図柄61aを有している。この装飾図柄61aは、例えば図12に示すように区画部材51の裏面側に形成されたV溝65等により形成されている。
また区画部材51には、図7〜図10等に示すように、例えばその下縁部に沿って細長状の開口部66が間欠的に複数配置されており、それら開口部66の上縁部(発光表示部61側の縁部)に沿って導光部64が設けられている。開口部66は、例えば区画部材51の左右方向略全体にわたって正面視略円弧状に配置されている。導光部64は、図12等に示すように、区画部材51の背面側から例えば後ろ下がりの傾斜状に形成された第1反射面64aと、区画部材51の前面側から例えば後ろ下がりの傾斜状に形成された第2反射面64bと、区画部材51の板面に略垂直に形成され且つ第1反射面64aと第2反射面64bとの端部間を接続する入射面64cとを備えている。第1反射面64aと第2反射面64bとは例えば区画部材51に対して略45度の角度で互いに平行に形成されている。なお開口部66は、図4,図10,図12等に示すように、区画部材51の前面側に装着された下部台板52によって前側を塞がれている。
下部発光基板63a,63bは、例えば可撓性を有するフレキシブル基板で、左右に隣接して配置されている。それら下部発光基板63a,63bは、それぞれ左右方向に長い平面視帯状で、図6,図8〜図10等に示すように、夫々基板支持手段67a,67bにより導光部64に沿って背面視略円弧状に支持されている。
下部発光基板63a,63bには、図8〜図10に示すように前縁側に例えば複数の切欠部68が間欠的に形成されており、その切欠部68に隣接する部分が、開口部66等に対応する突起部69となっている。開口部66に対応する突起部69は、開口部66内に後側から挿入されて例えばその前側の下部台板52の背面に当接又は近接している(図9,図10等)。また下部発光基板63a,63bには、図9,図10等に示すように、導光部64に対向する第1面71a側にLED(発光体)62が、その反対側の第2面71b側に抵抗72とコネクタ73とが夫々配置されている。なお、それら抵抗72とコネクタ73とが非発光部品の一例である。このように、下部発光基板63a,63bでは発光体とそれ以外の非発光部品とを互いに異なる面に配置している。
LED62は、各導光部64に夫々一又は複数個対応するように、下部発光基板63a,63bにおける第1面71aの前縁(第1縁部)側、即ち突起部69側に配置されている。そして、それらLED62の発光部62aが、図12等に示すように導光部64の入射面64cに例えば若干の隙間を挟んで対向している。また、抵抗72とコネクタ73とは、下部発光基板63a,63bにおける第2面71bの後縁(第2縁部)側に配置されている。そして図9,図10等に示すように、下部発光基板63a,63bの短手方向(第1方向)、即ち前後方向におけるLED62の配置範囲と、同じく前後方向における抵抗72及びコネクタ73の配置範囲との間に重なりはなく、また下部発光基板63a,63bの長手方向(第2方向)、即ち左右方向におけるLED62の配置範囲と、同じく左右方向における抵抗72及びコネクタ73の配置範囲との間にも重なりはない。
なおコネクタ73は、各下部発光基板63a,63bの長手方向一端側、例えば左右方向の外側端部近傍に配置されている。また、下部発光基板63a,63bの前後方向幅は遊技盤5の板厚よりも小さく、その後縁部は下側の補強壁部41の後縁部よりも前側に位置している。
基板支持手段67a,67bは、図8〜図10等に示すように、下部発光基板63a,63bをその短手方向、即ち前後方向に挿脱自在に支持する挿脱支持手段74と、下部発光基板63a,63bを例えば所定の曲面形状となるように案内する案内支持手段75と、下部発光基板63a,63bを挿脱支持手段74及び案内支持手段75に支持された状態に保持する基板固定ネジ(保持手段,ネジ部材)76とを備えている。
挿脱支持手段74は、下部発光基板63a,63bの長手方向両端部に対応して配置されており、それら端部を前後方向摺動自在に支持するように、例えば補強壁部41と一体で或いは単独で背面視略コの字形に形成されており、例えば区画部材51の背面側から後向きに突設されている。挿脱支持手段74は、区画部材51からの突出長さが例えば下部発光基板63a,63bの前後幅よりも小さく、下部発光基板63a,63bにおける前部側の一部を支持している。もちろん、挿脱支持手段74により下部発光基板63a,63bにおける前後方向の全体を支持するようにしてもよい。
案内支持手段75は、下部発光基板63a,63bの長手方向における両端部を除く1又は複数箇所に、LED62、抵抗72及びコネクタ73の配置位置を避けて例えば切欠部68に対応して設けられている。各案内支持手段75は、下部発光基板63a,63bの第1面71a側に略当接する第1案内部75aと、同じく第2面71b側に略当接する第2案内部75bとの少なくとも一方を備え、例えば区画部材51の背面側から後向きに突設されている。第2案内部75bは例えば補強壁部41の内面に沿って一体に形成されている。
案内支持手段75は、図11等に示すように区画部材51からの突出長さが例えば下部発光基板63a,63bの前後幅よりも小さく、下部発光基板63a,63bにおける前部側の一部を支持可能となっている。もちろん、案内支持手段75により下部発光基板63a,63bにおける前後方向の全体を支持可能としてもよい。また、例えば下部台板52やステージ53を区画部材51にネジ止めするためのネジ挿通部52aを区画部材51の背面側から後向きに突設し、これを第1案内部75a又は第2案内部75bとして利用してもよい(図11(a))。また、補強壁部41の一部を下部発光基板63a,63bの第2面71bに略当接させることにより第2案内部75bとしてもよい(図11(b))。
基板固定ネジ76は、例えば区画部材51の背面側から後向きに突設されたネジ固定部77に対して後側から装着されている。ネジ固定部77は、下部発光基板63a,63bの長手方向における中間部の1又は複数箇所、例えば両端部を除く各2箇所に、例えばLED62、抵抗72及びコネクタ73の配置位置を避けて第1面71a又は第2面71bに沿って設けられており、その後端部の位置が下部発光基板63a,63bの後縁側と略一致する長さに形成されている。
基板固定ネジ76は、その頭部76a側に鍔部76bを例えば一体に備えており、ネジ固定部77にねじ込んだとき、その鍔部76bがネジ固定部77の外側に張り出して下部発光基板63a,63bの後端部に後側から略当接するようになっている(図11(a),(d))。なお、ネジ固定部77、又はこれに一体に形成した位置決め部材を、案内支持手段75の第1案内部75a又は第2案内部75bとして利用してもよい(図11(d))。
また下部発光基板63a,63bには、第1面71aと第2面71bとの両面に配線パターン78が設けられているが、これら配線パターン78は、基板の端部及びその近傍等、基板支持手段67a,67bと干渉する位置には配置されていない。
図12に示すように、下部発光基板63a,63bのLED62の発光部62aから照射された光は、入射面64cから導光部64に入射した後、第1反射面64aにより前向きに、第2反射面64bにより略上向きに反射され、更に発光表示部61の装飾図柄61aにより前向きに反射される。これにより、遊技者からは透明な区画部材51上に装飾図柄61aが明るく浮かび上がって見える。また、複数のLED62の一部を点灯させることで装飾図柄61aの一部を発光させることができ、またLED62を例えば左右方向の一方側から他方側に向けて順次点灯させることにより、装飾図柄61aの発光位置を順次移動させることも可能である。
また中央表示枠(所定部材)22の上部側には、図13〜図16等に示すように、中央表示枠22の内側を照明するLED81を備えた1又は複数、例えば2つの上部発光基板82a,82bが装着されている。上部発光基板82a,82bは、例えば可撓性を有するフレキシブル基板で、例えば左右に隣接して配置されている。それら上部発光基板82a,82bは、それぞれ左右方向に長い平面視帯状で、夫々基板支持手段83a,83bにより、前縁側を台板39の背面側に略当接させた状態で補強壁部(壁面)41の内面側で背面視略円弧状に支持されている。
上部発光基板82a,82bには、LED81、コネクタ85等の各種部品及びそれらを接続する配線パターン85aが設けられているが、それらは全て補強壁部41とは反対側の第1面84a側に配置され、補強壁部41側の第2面84bには何ら配置されていない。LED81は、上部発光基板82a,82bの第1面84aにおける長手方向の複数箇所で且つ短手方向の略中央に配置され、コネクタ85は、例えばそれら複数のLED81よりも上部発光基板82a,82bの長手方向端部側に配置されている。本実施形態では、上部発光基板82a,82bの何れについてもその右端側にコネクタ85が配置されている。
基板支持手段83a,83bは、上部発光基板82a,82bをその短手方向、即ち前後方向に挿脱自在に支持する挿脱支持手段86と、上部発光基板82a,82bを例えば所定の曲面形状となるように案内する案内支持手段87と、上部発光基板82a,82bを挿脱支持手段86及び案内支持手段87に支持された状態に保持する基板固定ネジ(保持手段,ネジ部材)88とを備えている。
挿脱支持手段(支持部材)86は、上部発光基板82a,82bの長手方向両端部に対応して配置されており、それら端部を前後方向摺動自在に支持するように、例えば補強壁部41と一体で或いは単独で背面視略コの字形に形成されており、補強壁部41の内面側に沿って台板39の背面側から後向きに突設されている。挿脱支持手段86は、台板39からの突出長さが例えば上部発光基板82a,82bの前後幅よりも小さく、上部発光基板82a,82bにおける前部側の一部を支持している。
案内支持手段87は、上部発光基板82a,82bの長手方向における中間部の1又は複数箇所に設けられており、図15〜図17等に示すように、上部発光基板82a,82bの第1面84a側に略当接する第1案内部87aと、同じく第2面84b側に略当接する第2案内部87bとの少なくとも一方を備え、例えば台板39の背面側から後向きに突設されている。第1案内部87aは、例えば第1面84aの前縁側に沿う板状に形成され、また第2案内部(支持部材)87bは、例えば補強壁部41の内面側に突設された前後方向の突条で構成されている。なお、案内支持手段87は、台板39からの突出長さが例えば上部発光基板82a,82bの前後幅よりも小さく、上部発光基板82a,82bにおける前部側の一部を支持可能となっている。
これら挿脱支持手段86及び案内支持手段87により、上部発光基板82a,82bは、図15,図16に示すように例えばその長手方向の全体にわたって補強壁部41との間に所定の隙間を設けた状態で支持されている。
基板固定ネジ88は、例えば台板39の背面側から後向きに突設されたネジ固定部89に対して後側から装着されている。ネジ固定部89は、例えば上部発光基板82a,82bの長手方向両端側に対応してその第1面84a側に配置され、例えば挿脱支持手段86と一体に形成されている。ネジ固定部89は、台板39の背面側からの突出量が挿脱支持手段86よりも大きく、その後端部の位置が上部発光基板82a,82bの後縁側と略一致する長さに形成されている。これにより、挿脱支持手段86の後端側に、ネジ固定部89と補強壁部41とに挟まれた凹状のケーブル案内手段91が形成されている(図17(a))。
基板固定ネジ88は、その頭部88a側に鍔部88bを例えば一体に備えており、ネジ固定部89にねじ込んだとき、その鍔部88bがネジ固定部89の外側に張り出し、上部発光基板82a,82bの後端部に後側から略当接してその抜けを阻止すると共に、挿脱支持手段86の後端側のケーブル案内手段91を後側から略閉鎖することによりそのケーブル案内手段91内にケーブル92aを保持するようになっている(図17(a))。
本実施形態では、上部発光基板82a,82bのコネクタ85から引き出された各ケーブル92a,92bは、何れも中央表示枠22に沿って例えば中央表示枠22の右側の基板38に接続され(図6)、ここから所定の中継基板等を介して演出制御基板に接続されている。また、左側の上部発光基板82aのコネクタ85から引き出されたケーブル92aは、図17〜図19に示すように、上部発光基板82aの長手方向両端側のケーブル案内手段91を経てその上部発光基板82bにおける第2面84b側、即ち上部発光基板82bと補強壁部41との隙間に配設されている。
また、上部発光基板82bにおける第2面84b側に配設されるケーブル92aは、第2案内部87bによって所定位置、即ちその第2面84b側における後縁側に案内されている(図17(b))。即ち、第2案内部87bの後端側もケーブル案内手段91を構成している。
なお、上部発光基板82a,82bには、上述したように第1面84a側にのみ配線パターン85aが設けられているが、この配線パターン85aは、基板の端部及びその近傍等、基板支持手段83a,83bと干渉する位置には配置されていない。
図20及び図21は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、基板支持手段83a,83bを構成する基板固定ネジ88による固定位置を、上部発光基板82a,82bにおける中間部とした例を示している。
図20,図21に示すように、本実施形態では、上部発光基板82a,82bに対応するネジ固定部89が、上部発光基板82a,82bの両端部ではなく中間部の各2箇所に配置されている。これらネジ固定部89は、例えば案内支持手段87を構成する第2案内部87bに対応する位置に配置されており、第2案内部87bとネジ固定部89とで上部発光基板82a,82bを両面側から挟み込むように支持している。
また、ネジ固定部89は、台板39の背面側からの突出量が第2案内部87bよりも大きく、その後端部の位置が上部発光基板82a,82bの後縁側と略一致する長さに形成されている(図21(c))。これにより、第2案内部87bの後端側に、ネジ固定部89と補強壁部41とに挟まれた凹状のケーブル案内手段91が形成されている。
そして、このネジ固定部89に基板固定ネジ88をねじ込んだとき、その鍔部88bが上部発光基板82a,82bの後端部に後側から略当接してその抜けを阻止すると共に、第2案内部87bの後端側のケーブル案内手段91を後側から略閉鎖することによりそのケーブル案内手段91内にケーブル92aを保持するようになっている。また、上部発光基板82a,82bの両端部を支持する挿脱支持手段86は、例えばその補強壁部41側の一部が切り欠かれてケーブル案内手段91が形成されている(図21(a))。
図22は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、上部発光基板82a,82bの後縁側に切欠部93を設け、基板固定ネジ88による固定位置をこの切欠部93に対応させた例を示している。このように基板82a,82bに切欠部93を設け、その切欠部93における基板82a,82bの前後幅に対応してネジ固定部89を形成し、基板固定ネジ88により切欠部93を支持することにより、基板固定ネジ88の頭部88aの位置を前側に寄せることができ、例えばその後側のスペースを有効に利用することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では基板固定ネジ76,88の頭部76a,88a側に鍔部76b,88bを一体に設けた例を示したが、鍔部76b,88bを着脱自在のワッシャにより構成してもよい。また、実施形態では挿脱支持手段により挿脱自在に支持すると共に基板固定ネジ(保持手段)により保持する対象としての基板を全てフレキシブル基板としたが、通常のリジッド基板をそれら挿脱支持手段及び基板固定ネジ(保持手段)により支持することも可能である。また、基板固定ネジにより基板の両端部及び一又は複数の中間部を支持してもよい。
発光基板に装着されたLED等の発光体による光の照射方向は任意であり、例えば基板の板面に略平行な方向に光を照射するようにLEDを配置してもよい。また、挿脱支持手段及び基板固定ネジ(保持手段)により支持するフレキシブル基板等は発光基板でなくてもよい。また、実施形態で例示したフレキシブル基板よりなる発光基板は全て遊技盤5の盤面に略垂直となるように配置したが、これに限られるものではなく、例えばフレキシブル基板を平面視略円弧状となるように配置してもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機、スロットマシン等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。