JP5969633B2 - ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体 - Google Patents

Description

技術分野
ここに記載される主題は、ネットワークポリシー制御に関する。より特定的には、ここに記載される主題は、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に関する。

背景
ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）ネットワークにおいて、ポリシーおよび課金ルール機能（policy and charging rules function：ＰＣＲＦ）は、ポリシー制御判断フローおよび課金機能を実現するネットワークエンティティである。別個のエンティティである、ポリシーおよび課金実行機能（policy and charging enforcement function：ＰＣＥＦ）は、ＰＣＲＦから命令に従ってポリシーを実現する。ＰＣＲＦとＰＣＥＦとの間のインターフェイスはＧｘインターフェイスと呼ばれる。ＰＣＥＦは、典型的にはゲートウェイＧＰＲＳサポートノード（ＧＧＳＮ）のようなサービスノードと同じ位置に配置される。

ＬＴＥネットワークにおいては、ＰＣＲＦは、典型的には、オペレータにより規定されたポリシールールを、各サービス利用者に対して実現する。たとえば、サービス利用者は、すべてのアプリケーションにわたって特定の量のネットワーク帯域幅についてネットワークオペレータと契約を結んでもよく、オペレータは、ＰＣＲＦによって用いられるルールを規定して、ＰＣＥＦに対してそれらのルールを実行するよう命令してもよい。サービス利用者が、サービス利用者の携帯電話へのビデオダウンロードサービスのようなネットワークサービスにアクセスするよう求めるとき、ビデオダウンロードサービスを提供するアプリケーション機能（application function：ＡＦ）と呼ばれるノードが、ＰＣＲＦとコンタクトをとって、ビデオダウンロードのために特定の量の帯域幅を要求する。ＰＣＲＦは、要求を評価して、要求された帯域幅がサービス利用者について契約制限内であるかどうかを判断する。要求された帯域幅が契約制限内である場合、ＰＣＲＦは、ＰＣＥＦに命令して、要求された帯域幅を割当てる。

いくつかの事例では、ネットワークオペレータと小売業者のような第三者との間の契約を実施して、たとえば、サービス利用者が特定の小売業者または他のエンティティを訪問するときに、サービス利用者に拡張されたサービスを提供することが、望ましいかもしれない。現在のＬＴＥネットワーク規格においてそのような契約の実施のために規定された機構があるとは思われない。

さらに、ネットワークオペレータが、集団サービス利用者挙動に基づいて、サービス利用者に拡張を自動的に提供することを可能にすることも、望ましいかもしれない。たとえば、サービス利用者のグループが小売業者または他のエンティティの位置に存在するときにネットワークオペレータがインセンティブを提供する場合、小売業者または他のエンティティは進んでネットワークオペレータと契約を結ぶであろう。

したがって、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に対するニーズが存在する。

概要
ここに記載される主題は、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体を含む。１つの局面によれば、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のためのシステムが提供される。システムはネットワークメタデータ用ポリシーサーバを含み、このネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、複数のサービス利用者に対するネットワーク情報を取得し、ネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出し、サービス利用者に対して、ネットワークオペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値を変更するための、ネットワークメタデータポリシー操作ルールを適用し、サービス利用者に対して、ネットワークオペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値を変更するための命令を送る。システムは、さらに、命令を受取り、ポリシーおよび課金実行機能（ＰＣＥＦ）ノードに命令して、サービス利用者に対して、オペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値を変更させるための、ポリシーおよび課金ルール機能（ＰＣＲＦ）ノードを含む。

ネットワークメタデータに基づくポリシー制御に対してここに記載される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されるとコンピュータを制御してステップを実行させる実行可能な命令を格納している非一時的なコンピュータ読取可能媒体を用いて実現できる。ここに記載される主題を実現するのに好適な例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、特定用途向け集積回路およびプログラマブルロジックデバイスを含む。加えて、ここに記載される主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、単一の装置もしくは計算プラットフォームに位置してもよいし、または複数の装置もしくは計算プラットフォームにわたって分散してもよい。

加えて、ここに用いられる用語「ノード」は、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のためにここに記載される機能のすべてまたは一部を実現する物理的な計算プラットフォームを指す。たとえば、ネットワークノードは、１つ以上のマイクロプロセッサ、メモリ、およびネットワークインターフェイスを含んでもよい。

ここに記載される主題の好ましい実施の形態が、ここで、以下の添付の図面を参照して説明される。

ここに記載される主題の実施の形態に従ってネットワークメタデータに基づくポリシー制御を実施するための例示的なメッセージ通信を示すメッセージフロー図である。 ここに記載される主題の代替的な実施の形態に従ってネットワークメタデータに基づくポリシー制御を実施するための例示的なメッセージ通信を示すメッセージフロー図である。 ここに記載される主題の実施の形態に従って、ＰＣＲＦを、集積ネットワークメタデータ用ポリシーサーバとともに示すブロック図である。 ここに記載される主題の実施の形態に従って、スタンドアロンのネットワークメタデータ用ポリシーサーバを示すブロック図である。 ここに記載される主題の実施の形態に従ってネットワークメタデータ用ポリシー制御のための例示的なステップを示すフローチャートである。 ここに記載される主題の実施の形態に従って、Diameter信号送信ルータが、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバにサービス利用者情報を提供する、メッセージフロー図である。

詳細な記載
ここに記載される主題は、ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体を含む。たとえば、ＸＹＺ無線会社のようなネットワークオペレータにとって、Joe's Javaのような小売業者との契約を実施して、ネットワークオペレータのある数のサービス利用者が小売業者の位置（複数可）内にいるときに、サービス利用者に対する、オペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値が、一時的に拡張されることは、望ましいかもしれない。たとえば、ネットワークオペレータのサービス利用者が各々典型的には毎秒１メガバイトの最大ダウンロード速度を受ける場合、それらのサービス利用者のうちのある数のサービス利用者が小売業者の位置（複数可）を訪問する場合には、その速度は１５分間に対して２０％増大されてもよい。ネットワークオペレータは、したがって、そのサービス利用者に対して、その小売業者を訪問するようインセンティブを提供する。インセンティブおよびポリシールールの実行に対する返礼として、小売業者はネットワークオペレータに報酬を与えてもよい。

１つの実施の形態では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、複数のサービス利用者に関してネットワーク情報を収集してもよく、受取られたネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出してもよい。たとえば、ネットワーク情報は、オペレータのサービス利用者の位置を示してもよく、ネットワークメタデータは、現在、小売業者の１つの位置において、または小売業者の複数の事業位置にわたって、小売業者を訪問しているオペレータのサービス利用者の数を含んでもよい。次いで、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバはルールを適用して、しきい値数のサービス利用者が小売業者の位置（複数可）内にあるかどうかを判断してもよい。次いで、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、ＰＣＲＦに命令して、予め定められる期間の間、またはサービス品質を向上させることを停止するよう命令されるまで、小売業者の位置（複数可）内のサービス利用者のためのサービス品質を向上させるようにしてもよい。ＰＣＲＦは、次いで、ＰＣＥＦに命令して、特定の小売業者位置（複数可）にいるネットワークオペレータのサービス利用者のためのサービス品質を向上させるポリシーを実現してもよい。１つの実施の形態では、一旦ポリシーによって指定された行為が引起こされると、ＰＣＲＦまたはネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、サービス利用者のグループのためのＱｏＳの向上のための課金レコードを生成し、そのレコードを用いて、ネットワークオペレータと小売業者との間の以前に交渉された事業契約の一部分として小売業者から収益を徴収してもよい。

図１は、ここに記載される主題の実施の形態に従ってネットワークメタデータに基づくポリシー制御を実施するための例示的なメッセージ通信を示すメッセージフロー図である。図１を参照して、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ネットワークメタデータ用ポリシー制御ルールを実現してもよい。ＰＣＲＦ１０２は、ネットワークオペレータのサービス利用者のために、ネットワークオペレータによって規定されたポリシー制御ルールを実現してもよい。ＰＣＥＦ１０４はＰＣＲＦ１０２の指示のもとでポリシー制御ルールを実行する。移動体サービス利用者装置１０６は、携帯用ハンドセットのような、それを介してサービス利用者がネットワークサービスにアクセスすることを求める、任意の好適な移動体通信装置であってもよい。ネットワーク情報源１０８は、ホームサービス利用者サーバ（ＨＳＳ）、ホームロケーションレジスタ（ＨＬＲ）、ロケーションサーバ、プレゼンスサーバ、または他の好適なサービス利用者情報の情報源を含んでもよい。

動作中、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、特定のネットワークオペレータのある数のサービス利用者が特定の小売業者の位置（複数可）内にいるかどうかを判断し、しきい値要件が満たされる場合には、小売業者の位置（複数可）におけるネットワークオペレータのサービス利用者のためにデータダウンロード帯域幅を増大させるなどのような、上記ネットワークメタデータに基づくポリシー制御ルールを実現する。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はＰＣＲＦ１０２と通信して、サービス利用者のためにＱｏＳを一時的に増大または向上させてもよい。ＰＣＲＦ１０２は、ＰＣＥＦ１０４と通信して、ＰＣＥＦ１０４に対して、サービス利用者装置１０６について、ポリシー制御ルールによって指定された行為を実施するよう命令する。

図１では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００およびＰＣＲＦ１０２は別々のノードとして示されるが、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００およびＰＣＲＦ１０２は互いと同じ位置に配置されてもよい。たとえば、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００の機能は、ここに記載される主題の範囲から逸脱せずに、ＰＣＲＦ１０２によって実現されてもよい。

上記の例では、ネットワーク情報源は、ＨＬＲおよびＨＳＳのようなコアネットワークノードを含む。代替的な例では、ネットワーク情報源１０８は、さらに、移動体サービス利用者装置１０６を含んでもよい。たとえば、プロアクティブな汎用集積回路カード（ＵＩＣＣ）は、電話内のＵＩＣＣが電話に地理的位置要求を出して電話の地理的位置を取得することができる手順である。次いで、ＵＩＣＣは、たとえばＰＣＥＦ１０４によって照会されて、電話の地理的位置を提供することができる。ＰＣＥＦ１０４は、ＰＣＲＦ１０２および／またはネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に地理的位置情報を提供してもよく、ＰＣＲＦ１０２および／またはネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、次いで、その地理的情報を用いて、電話が特定の小売業者の地理的なドメイン内にあるかどうかなどのようなネットワークメタデータを導き出すことができる。各移動体サービス利用者装置１０６は、内部の全地球測位システム（ＧＰＳ）チップを含む任意の好適な機構、または異なる無線塔から検出される信号に基づく三角測量を介して、それ自身の位置を判断してもよい。

図１のメッセージフローを参照して、メッセージ１では、ネットワーク情報源１０８は、複数のサービス利用者についてのサービス利用者情報を、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に提供する。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、現在特定の小売業者の位置（複数可）内にいる特定のネットワークオペレータのサービス利用者の数のようなネットワークメタデータをサービス利用者ネットワーク情報から導き出し、メタデータポリシー操作ルールを適用する。一例では、ネットワークメタデータに基づくポリシー操作ルールは、小売業者の位置（複数可）内のサービス利用者の数がしきい値を越えるかどうかのような条件、および行為を含んでもよい。この行為は、サービス利用者のために、オペレータにより制御されるＱｏＳパラメータを拡張または操作することであってもよい。メッセージ２および３では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ＰＣＲＦ１０２に命令して、サービス利用者についてＱｏＳ属性を拡張させる。この例では、特定のサービス利用者は、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００からの命令において識別されてもよい。サービス利用者は、ＩＭＳＩまたは他の好適なサービス利用者識別子によって識別されてもよい。

メッセージ４および５では、ＰＣＲＦ１０２は、ＰＣＥＦ１０４に対してＧｘインターフェイスを介して信号送信を行なって、サービス利用者についてＱｏＳ属性を拡張させるようポリシーを実現する。示された例では、このインターフェイス上で送られるメッセージ通信は、再認証要求（re-authentication request：ＲＡＲ）メッセージおよび再認証応答（re-authentication answer：ＲＡＡ）メッセージを含む。しかしながら、この主題はこれらの特定のメッセージに限定されない。サービス利用者に特定のポリシーを実現するようポリシーおよび課金実行ノードに命令するために好適な任意のメッセージ通信が、ここに記載される主題の範囲内にあるよう意図される。

ＱｏＳ属性が拡張されつつあるサービス利用者が、同じ小売業者の複数の位置のような、異なる位置にいる場合では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、各サービス利用者と関連付けられるＰＣＲＦを識別してもよく、各ＰＣＲＦは、現在各サービス利用者に対してポリシールールを実行しているＰＣＥＦに信号送信を行なう。どのセッションがどのＰＣＲＦによって処理されているかを示すバインディング情報が、ＨＳＳまたは別個のサービス利用者バインディングリポジトリ（separate subscriber binding repository：ＳＢＲ）に保存されてもよい。いずれの場合も、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、その情報についてＨＳＳまたはＳＢＲに照会してもよい。代替的な実現例では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はそのネットワークにおいて各ＰＣＲＦを利用し、新たなセッションが確立されるなか、バインディング情報を取得してもよい。さらに別の代替的な実現例では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、バインディング情報を、そのようなバインディング情報を保存および／または生成するDiameter信号送信ルータ（Diameter signaling router：ＤＳＲ）から取得してもよい。

図２は、ここに記載される主題の代替的な実施の形態を示す。図２では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に、オペレータにより制御される個々のサービス利用者のポリシーを操作するための命令を送らせるのではなく、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ＰＣＲＦ１０２に命令して、特定の地理的領域内におけるネットワークオペレータのサービス利用者のすべてに対するＱｏＳを高めさせる。次いで、ＰＣＲＦ１０２は、その地理的領域を、その領域内において現在アクティブな、ネットワークオペレータの特定のサービス利用者にマッピングし、ＰＣＥＦ１０４に命令して、上に記載されるようなポリシーを実現させる。

図２に示されたメッセージフローを参照して、メッセージ１では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、サービス利用者に関するネットワーク位置情報を受取る。上に述べられるように、位置情報は、ロケーションサーバ、ＨＬＲ、ＨＳＳ、プレゼンスサーバのようなネットワーク情報源１０８から、または移動体サービス利用者装置１０６から来てもよい。メッセージ２では、ＰＣＲＦ１０２は、サービス利用者の現在の地理的な位置の通知を受ける。メッセージ２は、サービス利用者装置１０６と連絡している各ＰＣＥＦまたは他のノードによって周期的に送られてもよい。ネットワーク情報源１０８からサービス利用者位置情報を受取ると、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はネットワークメタデータを導き出す。ネットワークメタデータは、小売業者の同じ位置または複数の位置に位置することのような、同じ特性を有するサービス利用者の数を示す集計サービス利用者情報であってもよい。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、サービス利用者集計情報によって、特定の組織に対するしきい値が満たされることが示されるかどうかを判断してもよい。しきい値が満たされる場合、メッセージ３では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ＰＣＲＦ１０２に、組織に対応する地理的領域内のすべてのサービス利用者に対するサービス品質を向上させるようメッセージを送る。ＰＣＲＦ１０２は、その地理的領域内において、その地理的領域に位置する事業と契約を有する特定のサービス提供者のサービス利用者である、アクティブなサービス利用者を識別してもよい。次いで、ＰＣＲＦ１０２は、ＰＣＥＦ１０４に、識別されたサービス利用者に対するサービス品質属性を増大させるよう、メッセージ（複数可）を送ってもよい。

特定のサービス利用者に対するＱｏＳパラメータを拡張させるよう、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００によって送られる命令は、特定のセッションのためにサービス品質を要求するようアプリケーション機能（ＡＦ）によってＲｘインターフェイス上で送られる命令とは異なる。そのような要求は、サービス利用者のオペレータに割当てられたポリシー制御パラメータ内においてなされなければならない。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００によって送られる命令は、すべてのサービスにわたって共有される全体のダウンロード帯域幅のようなサービス品質パラメータを、オペレータに割当てられた値から拡張された値にまで向上させてもよい。拡張された値は、アプリケーション機能が要求することができるパラメータ値の範囲の外側にあってもよい。言いかえれば、アプリケーション機能は、オペレータにより制御されるポリシーパラメータを、サービス利用者に対して設定される、オペレータにより制御される限界を越えて、修正することができなくてもよい。同様に、アプリケーション機能は、ネットワークオペレータと小売業者のような第三者との間の契約を実施することができなくてもよい。しかしながら、ここに記載される主題は、サービス利用者が要求するサービスにわたってグローバルなサービス品質パラメータを向上させることに限定されない。オペレータにより制御される、操作されるサービス品質パラメータは、現在アクティブなセッションに割当てられるダウンロード帯域幅であってもよく、したがって、特定のサービス利用者またはサービス利用者のグループに対するサービス品質は、操作コマンドを受取ることに応答して進行中のセッションに対して直ちに改善する。

ＱｏＳパラメータ値が拡張される期間は、時間が切れるタイマによって、またはネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００によって送られる開始メッセージおよび停止メッセージによって、規定されてもよい。たとえば、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はポリシー拡張期間の開始および終了においてＰＣＲＦ１０２に信号送信を行なって、ＱｏＳパラメータが拡張される期間を規定してもよい。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は内部でＱｏＳ向上期間を監視し、ポリシー拡張期間の終りにＰＣＲＦにＱｏＳ向上終了信号を送ってもよい。代替的な実現例では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、持続期間を初期命令において指定してＱｏＳ属性を拡張してもよく、ＰＣＲＦ１０２は、この持続期間に対してのみ属性を拡張してもよい。ＱｏＳ向上期間の終了後、サービス利用者に対するＱｏＳパラメータ値は拡張前レベルに戻ってもよい。いずれの実現例も、ここに記載される主題の範囲内にあるよう意図される。

図３Ａは、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００がＰＣＲＦ１０２の構成要素である、ここに記載される主題の実施の形態を示すブロック図である。図３Ａを参照して、ＰＣＲＦ１０２は、さまざまなプロトコルを介して外部の装置とインターフェイスするプロトコルインターフェイス３００を含む。ここに記載される主題に対する対象は、ＰＣＲＦ１０２がＨＳＳまたは他のネットワーク装置もしくはノードからサービス利用者位置情報を受取ってもよいDiameterインターフェイス３０２である。位置情報はプロトコルインターフェイス３００から変換エージェント３０４に渡されてもよく、変換エージェント３０４は、位置情報を、ＰＣＲＦ１０２によって用いられる内部フォーマットに変換し、位置情報を、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に転送する。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ポリシー記憶部３０８に保存されるネットワークメタデータポリシールール３０６にアクセスしてもよい。ネットワークメタデータポリシールール３０６は、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００がネットワークメタデータをサービス利用者位置情報から導き出し、次いで、導き出されたネットワークメタデータがしきい値条件を満たすかどうかを判断することを可能にする、上記ルールのいずれかであってもよい。しきい値条件が満たされる、とネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００が判断する場合、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はＰＣＲＦ１０２に命令して、命令を１つ以上のＰＣＥＦノードに送らせて、識別されたサービス利用者のサービス品質を向上させてもよい。

図３Ａにおいて示される実施の形態では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はＰＣＲＦ１０２の構成要素である。代替的な実施の形態では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ネットワーク情報源１０８ネットワーク情報を受取り、ＰＣＥＦに命令して、識別されたサービス利用者に対するＱｏＳの向上を、最初にＰＣＲＦ１０２に命令を送ることなく行なう、スタンドアロンのノードであってもよい。図３Ｂはそのような実施の形態を示す。図３Ｂでは、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、Diameter信号送信メッセージを送受信するDiameterインターフェイス３５０を含んでもよい。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、さらに、Diameter以外のプロトコルを介して通信するための他のプロトコルインターフェイス３５２を含んでもよい。たとえば、他のプロトコルインターフェイス３５２は、サービス利用者情報を含むＭＡＰメッセージを受取るためのモバイルアプリケーションパート（ＭＡＰ）インターフェイス、サービス利用者情報を含むプレゼンスメッセージを受取るプレゼンスインターフェイス、および／または携帯用ハンドセットからサービス利用者情報を受取るためのセッション設定プロトコル（ＳＩＰ）インターフェイスを含んでもよい。ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、さらに、メタデータに基づくポリシー操作エンジン３５４、およびポリシー記憶部３５６を含んでもよい。ネットワークメタデータに基づくポリシー操作エンジン３５４は、受取られるネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出し、ポリシー記憶部３５６にアクセスしてネットワークメタデータポリシー操作ルール３５８を取得し、そのルールを適用し、ルールの条件が満たされる場合には、命令を生成してそれをＰＣＥＦに送って、識別子サービス利用者のＱｏＳを向上させてもよい。

図４は、ここに記載される主題の実施の形態に従った、ネットワークメタデータ用ポリシー制御のための例示的な全体的なステップを示すフローチャートである。図４を参照して、ステップ４００において、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、複数のサービス利用者に関するネットワーク情報を取得する。たとえば、図３に示されるように、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、ロケーションサーバ、ＨＬＲ、ＨＳＳ、プレゼンスサーバ、および／または携帯用ハンドセットからサービス利用者位置情報を取得してもよい。ステップ４０２において、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出す。たとえば、上に述べられるように、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はエンティティの事業位置に現在存在するサービス利用者の数を示すサービス利用者集計情報を判断してもよい。

ステップ４０４および４０６において、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、サービス利用者に対して、オペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値を変更するための、ネットワークメタデータポリシー操作ルールを適用する。ルールの条件が満たされる場合、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、事業位置内のサービス利用者に対するＱｏＳは一時的に増大されるべきである、と判断してもよい。したがって、ステップ４０８において、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００は、サービス利用者に対して、ネットワークオペレータに割当てられたポリシー制御パラメータを変更するための命令を生成する。ルールの条件が満たされない場合、制御はステップ４００に戻り、ネットワーク情報が受取られ、処理が繰り返される。

ステップ４０８に戻り、条件が満たされると仮定して、制御はステップ４１０に進み、ＰＣＲＦ１０２は命令を検出し、ＰＣＥＦに命令して、サービス利用者に対して、オペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値を変更させる。たとえば、図３を参照して、ＰＣＲＦ１０２は、命令を、識別された地理的領域に対してポリシーを実行するＧＧＳＮまたは他のノードに転送してもよい。

図１および図２において示される例では、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００はネットワーク源１０８からポリシー情報を受取る。代替的な実現例では、ネットワーク情報は、Diameter信号送信ルータ（ＤＳＲ）のような中間ノードによって傍受され、ＤＳＲによって、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に与えられてもよい。図５はそのような実施の形態を示す。図５では、サービス利用者装置１０６は、ＨＳＳのようなネットワーク位置ノードに位置更新要求メッセージを送る。ＤＳＲ５００はこれらのメッセージを傍受し、位置データを抽出し、その位置データを、ネットワークメタデータ用ポリシーサーバ１００に転送する。ＤＳＲ５００は、元の位置更新要求メッセージをＨＳＳにルーティングしてもよい。図５における残りの動作は、図１におけるそれと同様であり、ネットワークメタデータが位置情報から導き出され、ポリシー命令が生成され、命令はＰＣＥＦ１０４に送られる。

ネットワークメタデータに基づくポリシー制御の提供は、ネットワークオペレータが、小売業者の位置（複数可）を訪問するサービス利用者のグループに基づいて、小売業者と契約を結ぶことを可能にする。たとえば、上に記載されるように、サービス利用者のグループが小売業者の位置（複数可）に同時にまたは互いの予め定められる期間内にいることに基づいて、ポリシー拡張が引起こされる場合、ネットワークオペレータに報酬を与える小売業者の義務は、小売業者の位置（複数可）を訪問するしきい値数のサービス利用者によって引起こされる実質的な恩恵が小売業者にあるときに、引起こされてもよい。個々のサービス利用者ではなくグループのサービス利用者に基づくポリシー拡張インセンティブの提供は、したがって、しきい値を満たすときに小売業者の報酬義務を引起こすことのみによってポリシー拡張インセンティブを提供することの管理費を減少させる。

現在開示される主題のさまざまな詳細は、現在開示される主題の範囲から逸脱せずに変更されてもよいことが理解される。さらに、前述の記載は、限定の目的のためではなく、例示のためのみに対するものである。

Claims (17)

1. ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のためのシステムであって、
   サービス利用者に対して、ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための、少なくとも１つのネットワークメタデータポリシー操作ルールを記憶するためのポリシー記憶部と、
   ネットワークメタデータ用ポリシーサーバとを含み、前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、複数のサービス利用者に対するネットワーク情報を取得し、前記ネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出し、前記ポリシー記憶部にアクセスし、前記サービス利用者に対して、ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための、前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールの１つを適用し、前記サービス利用者に対して、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための命令を生成し、
   前記ポリシー制御パラメータの値を変更することは、ネットワークメタデータポリシー操作ルールについて、第１の条件を満たすネットワークメタデータを有する第１のサービス利用者の数がしきい値を超えると、それ以前に前記第１の条件を満たすネットワークメタデータを有していた第２のサービス利用者に適用されていたポリシー制御パラメータに比較して有利なポリシー制御パラメータの値を、前記第１のサービス利用者に対して適用することを含む、システム。
2. 前記命令を検出し、ポリシーおよび課金実行機能（ＰＣＥＦ）ノードに命令して、前記サービス利用者に対して、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更させるための、ポリシーおよび課金ルール機能（ＰＣＲＦ）ノードを含む、請求項１に記載のシステム。
3. 前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、ポリシーおよび課金実行機能（ＰＣＥＦ）ノードに命令して、前記サービス利用者に対して、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更させるように構成される、請求項１または２に記載のシステム。
4. 前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールは、ネットワークオペレータによって予め決定された１つまたは複数の地理的位置に関する情報を含み、前記ネットワーク情報は、前記サービス利用者の地理的位置を識別し、前記ネットワークメタデータは、前記１つの、または複数の地理的位置に対応する、１つの小売業者位置において、または複数の小売業者位置にわたって存在する、ある数の、サービス利用者を含む、請求項１〜３のいずれか１項に記載のシステム。
5. 前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールは、無線ネットワークオペレータと小売業者との間の契約に基づく、請求項１〜４のいずれか１項に記載のシステム。
6. 前記命令は、前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールが適用されることになる個々のサービス利用者を識別する、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
7. 前記命令は、前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールが適用されることになる地理的領域を識別し、前記ＰＣＲＦノードは、前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールが適用されることになる地理的領域内において個々のサービス利用者を識別する、請求項２に記載のシステム。
8. 前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールは、複数の異なる小売業者位置において、ダウンロード帯域幅が一時的に拡張されることになるサービス利用者を識別する、請求項１〜７のいずれか１項に記載のシステム。
9. 前記ネットワークメタデータポリシー操作ルールは、ダウンロード帯域幅が一時的に拡張されることになる複数の小売業者位置を識別し、前記ＰＣＲＦノードは、前記小売業者位置において、ダウンロード帯域幅が一時的に拡張されることになる個々のサービス利用者を識別するように構成される、請求項２に記載のシステム。
10. 前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータは、ダウンロード帯域幅パラメータを含む、請求項１〜９のいずれか１項に記載のシステム。
11. 前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、前記ネットワークオペレータに割当てられたポリシー制御パラメータの値が変更される期間を規定する、請求項１〜１０のいずれか１項に記載のシステム。
12. 前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバまたは前記ＰＣＲＦノードは、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値の変更に対する課金処理記録を生成する、請求項２に記載のシステム。
13. 前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバは、ホームサービス利用者サーバ、ロケーションサーバ、プレゼンスサーバまたは携帯用ハンドセットから前記ネットワーク情報を取得するように構成される、請求項１〜１２のいずれか１項に記載のシステム。
14. 前記サービス利用者に関する位置更新メッセージを傍受するよう、および対応するサービス利用者情報を前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバに提供するように構成されるDiameter信号送信ルータ（ＤＳＲ）を含む、請求項１〜１３のいずれか１項に記載のシステム。
15. ポリシーおよび課金ルール機能（ＰＣＲＦ）ノードを含み、前記ネットワークメタデータ用ポリシーサーバおよび前記ポリシー記憶部は、前記ＰＣＲＦノードの構成要素である、請求項１〜１４のいずれか１項に記載のシステム。
16. ネットワークメタデータに基づくポリシー制御のための方法であって、
    ネットワークメタデータ用ポリシーサーバにおいて、
    複数のサービス利用者に対するネットワーク情報を取得するステップと、
    前記ネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出すステップと、
    前記サービス利用者に対して、ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための、ネットワークメタデータポリシー操作ルールを適用するステップと、
    前記サービス利用者に対して、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー
    制御パラメータの値を変更するための命令を生成するステップとを含み、
    前記ポリシー制御パラメータの値を変更することは、ネットワークメタデータポリシー操作ルールについて、第１の条件を満たすネットワークメタデータを有する第１のサービス利用者の数がしきい値を超えると、それ以前に前記第１の条件を満たすネットワークメタデータを有していた第２のサービス利用者に適用されていたポリシー制御パラメータに比較して有利なポリシー制御パラメータの値を、前記第１のサービス利用者に対して適用することを含む、方法。
17. 実行可能な命令を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると当該コンピュータを制御して、
    ネットワークメタデータ用ポリシーサーバにおいて、
    複数のサービス利用者に対するネットワーク情報を取得するステップと、
    前記ネットワーク情報からネットワークメタデータを導き出すステップと、
    前記サービス利用者に対して、ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための、ネットワークメタデータポリシー操作ルールを適用するステップと、
    前記サービス利用者に対して、前記ネットワークオペレータが割当てたポリシー制御パラメータの値を変更するための命令を生成するステップとを含むステップを実行させ、
    前記ポリシー制御パラメータの値を変更することは、ネットワークメタデータポリシー操作ルールについて、第１の条件を満たすネットワークメタデータを有する第１のサービス利用者の数がしきい値を超えると、それ以前に前記第１の条件を満たすネットワークメタデータを有していた第２のサービス利用者に適用されていたポリシー制御パラメータに比較して有利なポリシー制御パラメータの値を、前記第１のサービス利用者に対して適用することを含む、コンピュータプログラム。

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