ここで、添付の図面に示される本発明の例示的な実施形態を詳細に参照する。適切な場合、図面を通じて同じ参照番号を使用し、同じまたは同様の部分を言及する。
本発明のいくつかの実施形態は、容器内に配置された対象物を処理するための、場合によりRF範囲でのEMエネルギーの印加に関連し得る。「対象物」という用語は、本明細書で使用する場合、単一の対象物または複数の対象物を指し得る。対象物は、RFエネルギーによって同時にまたは順次に処理するため、容器内に一緒に配置することができる。一緒に配置される対象物の少なくとも一部は、互いに同様でも異なっていてもよい。対象物は、RFエネルギーを使用して処理することができるいかなる対象物も含み得る。本明細書で開示されるいくつかの例示的な実施形態は食品アイテムを示し得るが、本発明は、特定の対象物に限定されない。対象物は、調理する、焼く、温める、蒸す、乾燥させるまたは解凍する食品アイテム(例えば、ステーキ、スープ、シチュー、ケーキ、ヨーグルトなど)や、反応させる化学溶液や、焼結させる高密度粉末素地、精製する油などを含み得る。対象物は、液相、固相、気相またはそれらの相の任意の組合せを含み得る。例えば、対象物は、水と、ハーブ、野菜、鶏肉などの固体の添加物とを含むスープを含み得る。さらに別の例では、容器内でブロッコリを蒸すことができる。したがって、対象物は、容器内のブロッコリと水蒸気とを含み得る。
本発明のいくつかの実施形態の態様は、容器を含み得る。容器は、加熱または処理する対象物を保持するようまたは含むよう構成されたいかなる器または物体も含み得る。容器は、固相、液相または気相のいずれかでアイテムまたは対象物を保持するよう構成されたいかなるレセプタクルも含み得る。いくつかの実施形態では、容器は、滞留液体を保持することができる場合がある。容器の例としては、タンク、大だる、リアクタなどが挙げられる。容器は、深鍋、平鍋、やかん、流し型、調理用オーブン、小鍋(poyke)、炊飯器、蒸し器、解凍器(thawer)または同様のものなどの調理容器または調理器具を含み得る。容器は、RFエネルギーの印加および/または対象物の処理中(例えば、食品アイテムの調理中)に容器を密閉するカバーまたは上面を含み得る。容器の密閉により、容器外に漏れ出す熱および/または蒸気を低減することができる。いくつかの実施形態では、密閉により、EM放射線の漏洩を低減または防止することができる。いくつかの実施形態では、チョークまたはガスケットを設けて、容器からのEM放射線の漏洩を低減または防止することができる。いくつかの例示的な容器を図2〜6に示す。
いくつかの実施形態では、場合によりRF範囲の電磁エネルギー(EMエネルギー)を容器に印加して、容器内に配置された対象物を処理することができる。「電磁エネルギー」という用語は、本明細書で使用する場合、電磁スペクトルのいずれかまたはすべての部分を含み、これらに限定されないが、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、近赤外線、可視光線、紫外線などを含む。1つの特定の例では、印加する電磁エネルギーは、自由空間での波長100km〜1mm(それぞれ3kHz〜300GHzの周波数である)を有するRFエネルギーを含み得る。いくつかの他の例では、周波数帯域は、500MHz〜1500MHzまたは700MHz〜1200MHzまたは800MHz〜1GHzであり得る。例えば、マイクロ波および極超短波(UHF)エネルギーは、両方ともRF範囲内である。電磁スペクトルのRF部分のエネルギーを印加することは、本明細書では、RFエネルギーを印加することを指す。いくつかの他の例では、印加する電磁エネルギーは、1つまたは複数のISM周波数帯域内にのみ、例えば、433.05〜434.79MHz、902〜928MHz、2400〜2500MHzおよび/または5725〜5875MHzに含まれる場合がある。本発明の例は本明細書ではRFエネルギーの印加と関連して説明されるが、これらの説明は、本発明のいくつかの例示的な原理を示すために提供される。それらは、本発明を、電磁スペクトルの特定の部分に限定することを意図するものではない。
EMエネルギーは、本発明のいくつかの実施形態に従って、少なくとも1つの放射素子を介して容器に印加することができる。放射素子は、EMエネルギーを送信、放出または印加するよう構成されたいかなる素子も含み得る。いくつかの実施形態では、放射素子は、アンテナ、導波路、遅波アンテナなどを含み得る。本発明によるいくつかの任意選択の放射素子は、図1および放射素子102に関して幅広く論じる。少なくとも1つの放射素子は、容器内のさまざまな場所に位置し得る。例えば、1つまたは複数の放射素子は、対象物を囲む、容器内の周辺エリアに位置し得る。それに加えてまたはその代替として、放射素子は、容器の内側で対象物に近接して位置し得る。例えば、液体ベースの対象物を撹拌するために撹拌器が容器内に組み立てられる場合、放射素子は、撹拌器近くまたは撹拌器上に位置し得る。いくつかの実施形態では、放射素子は、対象物から隔離および/または遮蔽され得る。容器内での放射素子のいくつかの任意選択の位置および構成は、図2〜5に関して開示する。
いくつかの実施形態では、容器は、実質的にRFエネルギー不透過性となるように、場合により構築される外側ハウジングを備え得る。本明細書で使用されるRFに対する実質的に不透過性または不浸透性という用語は、材料を通じるRFエネルギーの漏洩がほとんどまたは全く起こらないようにRFエネルギーを遮断するかまたは反射するよう構成されたすべての材料を指し得る。例えば、いくつかの実施形態では、実質的に不透過性または不浸透性の材料は、約1%未満の入射RF放射線の透過が可能である。他の実施形態では、0.5%以下、さらには0.1%以下の入射RF放射線が実質的に不透過性または不浸透性の材料を通じて透過可能である。
外側ハウジングは、例えば、金属および/もしくは合金、オーステナイト系ステンレス鋼、Al−Si合金、鋳鉄または同様のものを含む導電材料から構築することができる。場合により、容器は、例えば、ポリマーまたはガラスを含む他の材料から構築することができる。また、容器の外側ハウジングは、RF反射材料(導電材料など)でコーティングし、実質的にRFエネルギー不透過性となるようにできる。
容器は、内側ハウジングをさらに含み得る。内側ハウジングは、外側ハウジング内に少なくとも部分的に配置された構造を含み得る。内側ハウジングは、底面および側壁または単一の壁を備えた「深鍋」構造を有し得る。処理する対象物は、内部ボリュームの内側に配置することができる。内部ボリュームは、内側ハウジングの壁もしくは輪郭によって定義されるボリューム、または、図2Bに示されるような少なくとも1つの内側ハウジング壁と外側のホースによって定義されるボリュームを含み得る。対象物の一部分が内部ボリュームの内側に配置される場合でも、対象物は内部ボリュームの内側に配置されたと言える場合がある。エネルギー印加ゾーンは、内側ハウジング内に少なくとも部分的に位置し得る。いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーンは、内部ボリュームと重なる場合がある。場合により、対象物は、内側ハウジングと少なくとも部分的に接触し得る。例えば、スープは、調理用深鍋の内側の部分に接触し得る。放射素子は、少なくとも1つの放射素子からのRFエネルギーを、内側ハウジングを介して内部ボリューム(例えば、エネルギー印加ゾーン)に送信することができるように、外側ハウジングに付随させることができる。放射素子は、内側ハウジングの外側に設置することができる。放射素子は、容器の内側ハウジングと外側ハウジングとの間の界面に設置し、内側ハウジングによって容器の内部ボリュームから隔離することができる。内側ハウジングは、対象物(例えば、対象物がスープまたは化学溶液の場合)から、対象物からの蒸気(例えば、対象物が食品対象物である場合)からなど、放射素子を遮蔽して保護することができる。内部ボリュームは、対象物を配置することができる、遮蔽壁または隔離壁間の自由空間として定義することができる。内側ハウジングは、特定のアプリケーションの要件を満たすいかなる材料、構造または形状も含めるよう構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、内側ハウジングは、単一の遮蔽壁、単一の遮蔽要素、または、いくつかの壁および要素を含み得る。さらに、内側ハウジングは、容器の形状と同様の形状を含み得る。他の実施形態では、内側ハウジングは、容器の形状と異なる形状を含み得る。内部ボリュームは、外側ハウジングの内側に設けられた少なくとも1つの壁(例えば、単一壁)によって定義することができる。
いくつかの実施形態では、内側ハウジングの少なくとも一部分は、RFエネルギーを送信するよう構成することができる。例えば、内側ハウジングは、RF透過性材料を含む少なくとも一部(例えば、内側ハウジングの1つの壁または内側ハウジングの1つまたは複数の壁の一部)を備え得る。いくつかの実施形態では、内側ハウジングは、内側ハウジング内(例えば、内側ハウジングの1つまたは複数の壁内)に設けることができる、RF透過性材料で作られた1つまたは複数の窓(または、スロット)を含み得る。これらの窓またはスロットにより、RFエネルギーは、容器の内部ボリュームまで浸透することができる。場合により、内側ハウジングのより広い部分、さらには内側ハウジングの実質的にすべてを、RF透過性材料から構築することができる。RF透過性材料は、RF範囲で少なくとも一部のEMエネルギーを伝達することが可能ないかなる材料も含み得る。RF透過性材料のいくつかの例としては、強化ソーダ石灰ガラスなどのガラス(PYREXとしても知られている)、シリコーンなどの耐熱性高分子などを挙げることができる。
ある実施形態では、電磁エネルギーの印加は、図1で概略的に描写されるエネルギー印加ゾーン9などの「エネルギー印加ゾーン」で起こり得る。そのようなエネルギー印加ゾーンは、電磁エネルギーを印加することができる任意の適切な空隙、位置、領域またはエリアであり得る。エネルギー印加ゾーン9は、容器内に少なくとも部分的に位置し得る。場合により、エネルギー印加ゾーンは、容器の内部ボリュームまたは内側ハウジング内に位置し得る。エネルギー印加ゾーン9は、中空部分を含んでも、および/または、液体、固体、気体もしくはそれらの組合せで部分的に充填されていてもよい。単なる例示として、ゾーン9は、電磁波の存在、伝播および/または共振が可能なエンクロージャの内部、部分エンクロージャの内部、オープンスペース、固体または部分個体を含み得る。本開示の目的のため、そのようなすべてのエネルギー印加ゾーンは、その代替として、空洞と呼ばれる場合がある。対象物の少なくとも一部分がゾーン内に位置する場合、または、対象物の一部分が伝達された電磁放射線を受信した場合は、対象物は、エネルギー印加ゾーン「内」にあると見なされることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、実質的に一様な分布のRFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに印加することができるように、2つ以上の放射素子が容器内に位置し得る。いくつかの実施形態では、実質的に一様な分布のRFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに配置された対象物によって吸収することができるように、1つまたは複数の放射素子が容器内に位置し得る。実質的に一様な分布のRFエネルギーは、内部ボリューム内の異なる位置間のEM場強度の差が閾値を超えることがないように定義することができる。例えば、少なくとも2つの異なるEM場パターンでの少なくとも2つの強度最大値間のEM場強度間の相対差を決定することができ、EM場強度間のこの相対差を既定の閾値と比較することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの異なるEM場パターンでの少なくとも2つの強度最大値間の相対差が30%未満となるように閾値を設定することができる。他の実施形態では、差は、20%、さらには10%以下であり得る。実質的に一様な分布のRFエネルギーを印加するための複数の放射素子を含む例示的な実施形態については、図3〜5および9に示す。
図1は、電磁エネルギーを対象物に印加するための装置100の図面である。装置100は、コントローラ101と、1つまたは複数の放射素子を含む放射素子102(例えば、アンテナ)のアレイ102aと、エネルギー印加ゾーン9とを含み得る。コントローラ101は、コンピューティングサブシステム92と、インターフェース130と、電磁エネルギー印加サブシステム96とを含み得る。コンピューティングサブシステム92の出力に基づいて、エネルギー印加サブシステム96は、放射素子102に供給する1つまたは複数の無線周波数信号を生成することによって応答することができる。これを受けて、1つまたは複数の放射素子102は、エネルギー印加ゾーン9に電磁エネルギーを放射することができる。ある実施形態では、このエネルギーは、エネルギー印加ゾーン9内に配置された対象物11と相互作用することができる。
例示的なエネルギー印加ゾーン9は、容器内のエネルギーが印加される位置を含み得、その例としては、調理器具(例えば、深鍋、やかん、平鍋など)、チャンバ、タンク、大だる、乾燥器、解凍器、脱水器、リアクタ、化学的または生物学的処理装置、焼却器、冷却器、冷凍庫などが挙げられる。したがって、いくつかの実施形態では一貫して、エネルギー印加ゾーン9は、電磁共振器(空洞共振器としても知られている)を含み得る。
ある実施形態では、電磁エネルギーの印加は、1つまたは複数のパワーフィード部を介して起こり得る。フィード部は、電磁エネルギーをゾーンに伝達するための1つもしくは複数の導波路および/または1つもしくは複数の放射素子(例えば、放射素子102)を含み得る。あるいは、フィード部は、電磁エネルギーを放出することができる他の任意の適切な構造を含み得る。
現在開示されている実施形態では、2つ以上のフィード部と複数の放射素子を設けることができる。放射素子は、エネルギー印加ゾーン9の1つまたは複数の表面上に位置し得る(例えば、図2Aに示される放射素子206および208)。あるいは、放射素子は、エネルギー印加ゾーン9の内側(例えば、図2Bに示される放射素子226)または外側に位置し得る。各放射素子の方向性および構成は、特定のエネルギー印加に基づいて、異なっていても同じであってもよい。例えば、各放射素子は、同じ方向に沿ってまたは異なる方向に沿って電磁波を送信するように配置、調整および/または方向付けすることができる。その上、各放射素子の位置、方向性および構成は、対象物にエネルギーを印加する前にあらかじめ定めても、エネルギーを印加中に動的に調整してもよい。その上、各放射素子の位置、方向性および構成は、例えば、装置を動作中にプロセッサを使用して、エネルギー印加の合間に動的に調整してもよい。本発明は、特定の構造を有するかまたは特定のエリアもしくは領域に位置する放射素子に限定されない。
図1のブロック図で概略的に描写されるように、装置100は、例えば、エネルギー印加ゾーン9へ電磁エネルギーを伝達するためのアンテナの形の少なくとも1つの放射素子102を含み得る。また、放射素子102は、ゾーン9を介して電磁エネルギーを受信するよう構成することができる。言い換えれば、「アンテナ」または本明細書で別の形で使用される「放射素子」は、特定のアプリケーションおよび構成に応じて、送信機、受信機またはその両方として機能し得る。「アンテナ」という用語は、放射メカニズムとして誘導構造上で進行波を使用する進行波アンテナを含み得る。そのうち、例えば、図5A〜5Bに示されるような、例えば、遅波アンテナおよび速波アンテナ、または、漏洩波アンテナを使用することができる。放射素子102がエネルギー印加ゾーンからの電磁エネルギー(例えば、反射電磁波)の受信機として機能する場合、放射素子102は、ゾーン9を介して電磁エネルギーを「受信する」と言われる。
本明細書で使用する場合、「放射素子」および「アンテナ」という用語は、構造がエネルギーの放射または受信用にもともと設計されているかどうかにかかわらず、および、構造が任意の追加の機能を果たすかどうかにかかわらず、そこから電磁エネルギーを放射するおよび/またはそこで受信することができる任意の構造を広義に指し得る。例えば、放射素子またはアンテナは、開口/スロットアンテナ、または、同時にもしくは制御された動的位相差(例えば、フェーズドアレイアンテナ)でのいずれかで調和して送信する複数の端子を含むアンテナを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では一貫して、放射素子102は、電磁エネルギー印加ゾーン9にエネルギーを伝送(供給)する電磁エネルギー送信器(本明細書では「送信アンテナ」と呼ばれる)、ゾーン9からエネルギーを受信する電磁エネルギー受信機(本明細書では「受信アンテナ」と呼ばれる)、または、送信機と受信機の両方の組合せを含み得る。例えば、ゾーン9に電磁エネルギーを供給するように第1のアンテナを構成し、第1のアンテナからエネルギーを受信するように第2のアンテナを構成することができる。あるいは、複数のアンテナを受信機と送信機の両方としてそれぞれ機能させることもでき、一部のアンテナを受信機と送信機の両方として機能させる一方で、他のアンテナを送信機または受信機のいずれかとして機能させることもできる。したがって、例えば、ゾーン9に電磁エネルギーを供給することとゾーン9から電磁エネルギーを受信することの両方を行うように単一アンテナを構成することも、ゾーン9に電磁エネルギーを送信するように第1のアンテナを構成し、ゾーン9を介して電磁エネルギーを受信するように第2のアンテナを構成することも、複数のアンテナを使用して、ゾーン9に電磁エネルギーを供給することとゾーン9から電磁エネルギーを受信することの両方を行うように複数のアンテナの少なくとも1つを構成することもできる。エネルギーの送信および/もしくは受信に加えてまたはその代替として、アンテナを調整して電磁場パターンに影響を及ぼすことができる。例えば、その場所、位置、方向性、温度などのアンテナのさまざまな特性を調整することができる。アンテナの特性の調整により、エネルギー印加ゾーン9内で異なる電磁場パターンが生じ得、それにより、対象物11でのエネルギー吸収に影響を及ぼし得る。したがって、アンテナ調整は、エネルギー伝達スキームにおいて異なり得る1つまたは複数の特性を構成することができる。
現在開示されている実施形態では、1つまたは複数の送信アンテナにエネルギーを供給することができる。送信アンテナに供給されたエネルギーは、送信アンテナによって放出されるエネルギーとなり、本明細書では「入射エネルギー」と呼ばれる。入射エネルギーは、ゾーン9に伝達することができ、供給源によってアンテナに供給されたエネルギーと等しくあり得る。
いくつかの実施形態では、エネルギー印加ゾーン9は、図2Aおよび2Bに示される容器200および220などの容器の内部ボリュームの内側に少なくとも部分的に位置し得る。図2Aおよび2Bは、容器200および220の側面部を描写する。レセプタクルまたは容器という用語は、本明細書で使用する場合、例えば、スープ、ステーキ、ソース、ジャム、かゆまたはヨーグルトなどの液体および/または固体および/または半液体の食品の調理および/または加熱および/または準備および/または生成および/または処理に使用されるいかなる器または容器(例えば、大だるまたはタンク)または深鍋も含む。しかし、容器(例えば、容器200または220)は、食品の加熱または準備への使用に限定されない。例えば、容器は、医療用流体もしくは他の医療用物質の調製、工業用流体もしくは他の工業用物質の調製、化学プロセス、および/または、他の物質および目的のために使用することができる。ある実施形態では、レセプタクルまたは容器は、含有気体物質または気体および他の物質の組合せ用に密閉することができる。本発明による容器は、その中に配置された液体が、容器中を流れるよりもむしろ容器(例えば、図2〜6および9に示される容器)の部分内に実質的にとどまる滞留液体を構成するように構築することができる。滞留液体を保持する能力は容器の特性であり得るが、本発明は液体処理に限定されない。固体対象物または2つ以上の相(物質の状態)を有する対象物を容器内に配置して処理することができる。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による容器を示す図2Aおよび2Bを参照する。容器200および220は、外側ハウジング202を含み得る。外側ハウジング202は、実質的にRFエネルギー不透過性となるように構築することができる。外側ハウジング202は、例えば、さまざまな炭素鋼、ステンレス鋼もしくはAl−Siベース合金などの合金、または、産業界においてレンジのハウジング用に使用される他の合金もしくは導電材料から構築することができる。場合により、外側ハウジング202は、誘電材料から構築し、実質的にRFエネルギー不透過性の層でコーティングすることができる。例えば、ハウジング202は、さまざまなガラス、耐熱性高分子またはセラミックから構築し、導電層でコーティングすることができる。導電層は、炭素もしくは黒鉛粉末、金属層、または、金属粉末などを含み得る。ハウジング202は、特定の使用要件に従って、円形、長方形、六角形または他のいかなる多角形の断面も有し得る。
容器200は、内側ハウジング204を含み得る。内側ハウジング204は、外側ハウジング202内に少なくとも部分的に配置された構造を含み得る。対象物(例えば、対象物11)は、内側ハウジング204の内側に配置することができる。内側ハウジング204は、処理する対象物を受け入れるよう構成された内部ボリューム214を形成し得る。場合により、エネルギー印加ゾーンは、内部ボリューム214内に少なくとも部分的に位置し得る。いくつかの例示的な実施形態では、内側ハウジング204は、任意選択の多角形の断面を有する開口シリンダまたは開口プリズムの構造を有し得る。内側ハウジング204は、外側ハウジング202と同じ断面を有しても有さなくともよい。いくつかの実施形態では、内側ハウジングは、外側ハウジングから突出している場合がある(図示せず)。例えば、外側ハウジング202は、内側ハウジングを部分的に囲む場合がある。内側ハウジング204は、外側ハウジング202と比べて拡大されるまたは部分的に拡大される場合があり、例えば、内側ハウジングは、外側ハウジングを超えて1つまたは複数の方向に延在する場合がある。内側ハウジング204は、少なくとも部分的にRF透過性とし、例えば、さまざまなガラス、耐熱性高分子、セラミックまたはそのいくつかのRF透過性材料の組合せなどのRF透過性材料を含めることもRF透過性材料で作ることもできる。いくつかの実施形態では、内側ハウジングの1つまたは複数の壁は、RF透過性材料とRF不浸透性材料の両方を含み得る。例えば、内側ハウジング204壁をRF不浸透性材料で作り、RF放射線を内部ボリューム214に入れて対象物を処理することを可能にするよう構成された少なくとも1つのRF透過性窓(図示せず)を含めることができる。RF透過性窓は、内側ハウジング204壁内で放射素子(例えば、素子206および208)に近接して設置することができる。
容器200は、RFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに(例えば、内部ボリューム214に)印加するよう構成された少なくとも1つの放射素子(例えば、素子206および208)をさらに含み得る。少なくとも1つの放射素子は、外側ハウジング202に付随させることができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの放射素子は、内側ハウジング204の外側、例えば、内側ハウジング204と外側ハウジング202との間のボリューム内に設けることができる。例えば、放射素子206は、内側ハウジングの側壁と外側ハウジングの側壁との間のボリューム内に設置する(設ける)ことができる。それに加えてまたはその代替として、放射素子208は、内側ハウジングおよび外側ハウジングの底壁および/または上壁との間のボリューム内に設置することができる(例えば、放射素子208)。放射素子206および208は、例えば、任意のRFアンテナ、導波路、遅波アンテナなどであり得る。遅波アンテナは、その長さ全体または一部に沿って電力の放出を可能にするメカニズムを保有する導波構造を指し得る。遅波アンテナは、電磁(EM)エネルギーの放出を可能にする複数のスロットを備え得る。いくつかの実施形態では、エバネッセントEM波(例えば、遅波アンテナから放出された)と容器内(例えば、内部ボリューム内)に配置された対象物との間でカップリングが形成され得る。自由空間におけるエバネッセントEM波(例えば、遅波アンテナ付近の)は、対象物において非エバネッセントであり得る。
いくつかの実施形態では、容器200は、少なくとも1つのセンサ(例えば、センサ210)をさらに含み得る。センサ210は、内部ボリューム214内に配置された対象物の物理的特性を検知するよう構成することができる。例えば、センサ210は、温度、圧力、pHレベル、化学組成、粘着性、流動性、湿度レベルなどを検知およびモニタすることができる。いくつかの実施形態では、センサ210は、容器200に関連するプロセッサと連通することができる(有線または無線で)。いくつかの実施形態では、プロセッサは、センサ測定に基づいて、容器内(例えば、内部ボリューム214内)のエネルギー印加を調整することができる。いくつかの実施形態では、センサ210は、エネルギー印加ゾーンから受信したEMフィードバックを直接検出するか、または、間接的に決定することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のセンサを容器200内に設置することができる。
ここで、図2Bに示される容器220を参照する。容器220は、図2Aに関して論じられるような外側ハウジング202を含み得る。容器220は、内側ハウジング224を含み得る。内側ハウジング224は、外側ハウジング202の少なくとも1つの壁の形状を有し、外側ハウジング202の内側に少なくとも部分的に設置することができる。内側ハウジング224は、容器220の少なくとも1つの面(例えば、底面または上面)に平行な(または少なくとも部分的にもしくは概して平行な)壁を含み得る。例えば、図28に示されるように、内側ハウジング224は、外側ハウジング202の底壁と同様の形状を有し、外側ハウジング202の底壁に概して平行な壁を含めることができる。外側ハウジング202とともに、内側ハウジング224は、内部ボリューム234を形成し得る。図2Bに示される実施形態では、内部ボリューム234は、内側ハウジング壁224と外側ハウジング202の壁との間の空間として定義することができる。内部ボリューム234は、容器220内に処理する対象物を受け入れるよう構成することができる。内側ハウジング224は、RF透過性または部分透過性材料から構築することができる。場合により、内側ハウジング224をRF不浸透性材料で作り、少なくとも1つのRF透過性窓を含めることができる。
いくつかの実施形態では、内側ハウジングは、RF透過性シールド228を含み得、RF透過性シールド228は、容器内に配置された外部のデバイス(例えば、撹拌器222など)上に位置し得る。シールド228は、撹拌器222上に位置する放射素子226を、内部ボリューム234内に配置された対象物から遮蔽することができる。図2Bに示される実施形態では、内部ボリューム234は、外側ハウジング202壁と内側ハウジング壁224とシールド228との間の空間として定義することができる。いくつかの実施形態では、内側ハウジング224とシールド228の両方を容器内に設置することができる。いくつかの実施形態では、例えば、図2Aに示される容器200は、追加の外部装置、例えば、撹拌器222をさらに含み得る。容器200は、撹拌器222上に位置する追加の放射素子226とシールド228とを含み得る。撹拌器222(例えば、混合器)を使用して、EMエネルギーによって加熱または別に処理する対象物の撹拌および/または混合を行うことができる。例えば、ジャムまたはかゆを準備する場合、ジャムまたはかゆを混ぜ合わせる必要がある場合がある。いくつかの実施形態では、EMエネルギーの印加は、撹拌を行えるように中断することができ、例えば、撹拌は、EMエネルギーの印加セッションの合間に行われる。例えば、EMエネルギーの印加は、0.5〜10分ごと、例えば、5分ごとに中断することができる。他の実施形態では、撹拌は、EMエネルギーの印加と同時に行うことができる。そのような事例では、撹拌器222は、RF透過性材料からなり得る。いくつかの実施形態では、撹拌要素、撹拌器および/または混合器は、例えば、テフロンまたはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの非導電材料で作られる場合がある。いくつかの実施形態では、撹拌器222は、対象物の誘電率(例えば、食品対象物の場合、Er=40、50、60、80)と同様の誘電率Erを有する材料を含み得る。いくつかの実施形態では、容器(例えば、容器200または220)に、容器から蒸気の排出を可能にするための通気部(図示せず)を設けることができる。いくつかの実施形態では、容器から蒸気の排出を可能にするためのメッシュを備える通気ユニットを容器内に設けることができる。メッシュは、実質的にRFエネルギー不透過性であり、および/または、RFに対して密閉され得る。例えば、メッシュの穴は、エネルギー印加ゾーン(例えば、内部ボリューム)に伝達されるEMエネルギーの波長より小さくすることができる。メッシュは、例えば、図6Aおよび6Bに示されるカバー604または624に設けることができる。それに加えてまたはその代替として、ブロワを設けて蒸発速度を増加することができる。
容器220は、放射素子をさらに含む。例えば、容器220は、内側ハウジング224と外側ハウジング202との間の空間、例えば、内側ハウジング224の壁の下方に位置する放射素子208を含み得る。また、容器220は、外部のデバイス(例えば、撹拌器222)上に位置する放射素子226も含み得る。素子208および226は、本発明のいくつかの実施形態に従って、RFエネルギーを内部ボリューム234に印加して、内部ボリューム234内に配置された対象物を処理するよう構成されたいかなる放射素子も含み得る。容器220は、少なくとも1つのセンサ(例えば、センサ210)をさらに含み得る。センサ210は、上記で開示されるものと同様に、内部ボリューム234内に配置された対象物の物理的特性を検知するよう構成することができる。
2つ以上の放射素子は、容器内のさまざまな場所に設置することができる。いくつかの例を図3Aおよび3Bに示す。図3Aおよび3Bは、本発明のいくつかの実施形態による、容器300および320の上面断面図を提供する。便宜上、容器300および320は、円形断面を有するものとして示すが、本発明は、特定の断面には限定されない。例えば、容器は、長方形の断面を有し得る。容器300は、外側ハウジング302と内側ハウジング304との間の空間に設けられる4つの放射素子206を含み得る。図3Aに示される4つの素子は、単なる例示的な実施形態を表す。本発明は、容器内に設置されるかまたは位置する特定の数の放射素子には限定されない。素子206は、外側ハウジング302および/または内側ハウジング304に接続することができる。素子206は、容器300の底面と上面との間に任意の高さで設置することができる。放射素子201は、同じ高さで設置することも、異なる高さで設置することもできる(容器の底面に対して)。いくつかの実施形態では、素子206は、外側ハウジング302と内側ハウジング304との間の空間の他の領域に設置することができ、必ずしも対称である必要はない(図3Aに示されるように)。放射素子206は、本発明のいくつかの実施形態に従って、RFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに印加するよう構成されたいかなる素子も含み得る。
いくつかの実施形態では、2つ以上の放射素子は、外側ハウジング302と内側ハウジング壁(例えば、図2Bに示されるハウジング壁224)との間に設置することができる。図3Bを参照すると、放射素子308は、容器の片面(例えば、底面)に設置することができる。図3Bは、容器320の上面部の図を示し、放射素子はその底面空間内、例えば、容器320の外側ハウジングと内側ハウジングとの間の界面(図2Aおよび2Bの放射素子208の図と同様)に設けられる。放射素子308は、容器320の底面に対称的または非対称的に配置することができる。放射素子308は、本発明のいくつかの実施形態に従って、RFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに印加するよう構成されたいかなる素子も含み得る。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、例示的な容器400の上面および側面断面図示す図4Aおよび4Bを参照する。容器400は、円筒状の外側ハウジング402を含み得、円筒状の外側ハウジング402は、実質的にRFエネルギー不透過性であり得、例えば、金属合金(例えば、Al−Si合金、ステンレス鋼など)から構築することができる。円筒状の内側ハウジング404は、外側ハウジング402の内側に少なくとも部分的に配置することができる。内側ハウジング404は、RF透過性材料、例えば、Pyrexから構築することができる。容器400は、12個の放射素子406をさらに含み得る。放射素子406には、単一のフィード部408からRFエネルギーを供給することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のフィード部を使用することができ、例えば、放射素子406はグループに分割され、各グループはそのそれぞれのフィード部に接続される。素子406は、給電線410を介してフィード部408に接続することができる。図4Bに示されるように、給電線410は破線で示され、これは、内側ハウジング404の底壁の下方に給電線を配置できることを示す。フィード部408は、素子406にRFエネルギーを供給するよう構成された電源(図示せず)とさらに接続することができる。
図8Aの装置800を参照して説明される追加のコンポーネント、例えば、電源2012、プロセッサ2030などを容器200、220、300、320および400に設けることができる。例えば、電源は、外側ハウジング202、302または402の底表面の下方に設けることができる。それに加えてまたはその代替として、電源は、内側ハウジング204、224、304または404の底表面の下方、すなわち、外側ハウジング202、302または402の内側などに設けることができる。
いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、導波路によって容器に印加することができる。本明細書で使用される導波路という用語は、RFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに印加するよう構成された任意の導波路、スロット付き導波路、漏洩波アンテナ、遅波アンテナなどを指し得る。導波路を含むいくつかの例示的な容器を、図5A〜5Cに示す。図5A〜5Cに示される導波路は直線状縁部を有するものとして示されているが、実際には、導波路506、526、528および556は、任意の適切な形状を有し得る。例えば、導波路506、526、528および556は、丸い縁部、凸状縁部および/または他の形状の縁部を有し得る。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、容器500を示す図5Aを参照する。図5Aは、容器500の側面断面図を提供する。示される図は、外側ハウジング502内に存在する内側ハウジング504の側面図を提供する。外側ハウジング502および内側ハウジング504は、上記で開示される実施形態のいくつかに従って構築することができる。外側および内側ハウジングは、円筒状またはプリズム状の形状を有し得る。容器500は、ストリップまたは管状の3つの導波路506をさらに含み得、導波路506は、容器500に対してさまざまな高さで内側ハウジング504の周りに設置される。導波路506は、内側ハウジング504と外側ハウジング502との間に位置し得る。
導波路を含む別の例示的な容器を図5Bに示す。図5Bは、容器520の側面断面図を提供する。容器520は、外側ハウジング502と内側ハウジング524とを含み得る。外側ハウジング502および内側ハウジング524は、図2Bに関して開示される外側ハウジング202および内側ハウジング224と実質的に同様であり得る。容器520は、撹拌器222と実質的に同様であり得る撹拌器522を含み得、また、シールド228と実質的に同様であり得るシールド530も含み得、撹拌器222とシールド228は両方とも図2Bに示される。容器520は、導波路526をさらに含み得る。導波路526は、外側ハウジング502の底面(または上面)と内側ハウジング524との間、例えば、内側ハウジング壁の下方に設置することができる。導波路526は、直線または円状に構成することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の直線状導波路および/または2つ以上の円状導波路を容器520内に設置することができる。それに加えてまたはその代替として、導波路528は、撹拌器522上に設置し、シールド530で覆うことができる。
本発明のいくつかの実施形態による、複数の導波路を備える第3の例示的な容器を図5Cに示す。図5Cは、容器550の側面断面図であり、外側ハウジング502内にある内側ハウジング504を示す。外側ハウジング502および内側ハウジング504は、図5Aに関して開示されるそれぞれの要素と同様であり得る。容器550は、容器550の底面に垂直に設置された少なくとも1つの直線状導波路556をさらに含み得る。図5Aおよび5Cでは3つの導波路(506および556)が示されているが、任意の適切な数の導波路を使用できることを理解されたい。図5Cは、内側ハウジング504の底面に対して垂直に方向付けされた各導波路556を示す。しかし、各導波路556は、他の任意の適切な方向性(例えば、対角線、水平など)を取ることができる。
図6Aおよび6Bは、本発明のいくつかの実施形態による、容器600および620の表示を提供する。図6Aおよび6Bは、外側ハウジングと上面またはカバーとを含む容器600および620の側面断面図を提供する。容器600および620は、他のコンポーネント(例えば、図1および8Aに関して広義に論じられる内側ハウジング、放射素子、外部のデバイス、電源、プロセッサなど)をさらに含み得るが、それらは図示しない。外側ハウジング602は、本発明で開示されるいくつかの実施形態に従って構築することができる。
容器600は、カバー604で覆われた外側ハウジング602を備え得る。カバー604は、熱および蒸気の進行(例えば、容器外に漏れ出す)に対して容器600を密閉するかもしくは少なくとも部分的に遮断するように、ならびに/または、RFエネルギーの漏洩を低減もしくは防止するように設計することができる。カバー604は、圧力鍋の密閉と同様に、密閉中、外側ハウジング602に圧接することができる。カバー604とハウジング602との間で良好な接触が実現されると、蒸気を容器600内に維持することができる。カバー604は、例えば金属などのRF不透過性材料から構築することができる。カバー604を外側ハウジング602に圧接すると、外側ハウジング602とカバー604との間に電気接点が形成され得、結果的に、容器604からのRFエネルギーの漏洩はほとんどまたは全く見られなくなる。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、容器620を示す図6Bを参照する。容器620は、外側ハウジング602とカバー624とを含み得る。カバー624は、従来の深鍋のカバーと同様に、容器620の上面に配置することができる。容器620からのRFエネルギーの漏洩を低減もしくは防止するため、カバー624にまたは容器620の上部内側に、チョーク626を設置することができる。チョーク626は、RF放射線の漏洩を低減もしくは防止するよう構成されたいかなるチョークまたはチョークシステムも含み得る。チョーク626は、単一周波数でまたは1つの周波数帯域で、RFエネルギーの漏洩を阻止または低減するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のチョークを容器620内に設けることができ、例えば、第1のチョークをカバー624上に設け、第2のチョークを外側ハウジング602内に設けることができる。いくつかの実施形態では、チョークは、同じ周波数または同じ周波数帯域を減衰させるよう構成することができる。場合により、各チョークは、異なる周波数または異なる周波数帯域を減衰させるよう構成することができる。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、対象物を処理するために容器内に配置された対象物にRFエネルギーを印加するための方法700を提示する図7を参照する。ステップ710では、処理する対象物を容器内に配置することができる。例えば、処理する対象物は、調理する、ローストするまたは焼く食品アイテム(例えば、スープ、ヨーグルト、卵、ステーキ、パン、ケーキなど)を含み得、容器は、調理器具(例えば、オーブン、深鍋、小鍋、やかんなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、ステップ720では、所望のRFエネルギー分布(例えば、内部ボリューム内またはエネルギー印加ゾーン内)を決定することができる。いくつかの実施形態では、RFエネルギー分布は、あらかじめ定めておくことができ、例えば、容器の製造所で決定することができ、その結果、RFエネルギー源を動作する際に既定のエネルギー分布を適用することができる。いくつかの実施形態では、RFエネルギー分布は、例えば、RFエネルギー分布を制御することも調整することもできない容器においては決定されない場合がある。例えば、容器の内部ボリューム内に液体(例えば、ビール、化学溶液など)を配置した場合、実質的に均質のRFエネルギー分布を容器のボリューム全体に適用することができる。実質的に均質のRFエネルギー分布は、内部ボリューム内で励起されたEMエネルギー場パターンが内部ボリューム(または、内側ハウジング)内で比較的一様なEM場強度分布を形成できるように、外側ハウジングの壁の周りに放射素子を設置することによって実現することができる。EMエネルギー場パターンは、各放射素子から内部ボリュームにRFエネルギー(例えば、RF波)を送信することによって励起させることができる。均質のRFエネルギー分布を適用するためのいくつかの例示的な容器については、図3A、4および5A(すなわち、容器300、400および500)に示す。それに加えてまたはその代替として、実質的に均質のRFエネルギー分布は、複数のMSE(例えば、複数の周波数および/または位相)を使用してRFエネルギーを印加することによって実現することができる。変調空間要素(MSE)については、以下で広義に論じる。いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、複数のMSE(例えば、周波数)で印加することができる。複数の周波数で少なくとも1つの放射素子を介してRFエネルギーを印加することにより、容器内に周波数ごとに異なるEM場パターンを生み出すことができ(例えば、最大強度エリアは、周波数ごとに、容器内の異なる場所に位置し得る)、したがって、容器内の異なる場所にRFエネルギーを印加することができる。この結果、内部ボリューム内で実質的に均質のRFエネルギー分布を得ることができる。いくつかの実施形態では、RFエネルギーは、2つ以上の放射素子を介して容器に印加することができ、位相差は、同じ周波数で同時にRFエネルギーを印加する2つの放射素子間に適用することができる。
あるいは、容器内、例えば、内部ボリューム内の異なる場所で異なる量のRFエネルギーが必要とされる場合、制御された非均質のRFエネルギー分布を容器に適用することができる。例えば、調理容器(例えば、調理器具)内でさまざまな食品アイテムを一緒に調理することは、異なる食品アイテムに異なる量のエネルギーを印加することを必要とする場合がある。スープは、水と、野菜、ハーブおよび鶏肉または魚などの固体食材とを含み得る。固体食材は、容器の下部に集まり(重力により)、水成分の調理に対してより多くのエネルギーが必要とされ得る。容器は、容器(例えば、図3Bに示される容器320および図5Bに示される容器520)の底面または下方部に放射素子を設置できるように構築し、容器の下部(例えば、スープの固体食材)により多くのエネルギーを印加するように設計することができる。それに加えてまたはその代替として、コントローラ(例えば、コントローラ101またはプロセッサ2030)は、対象物の特定の部分を加熱するため、内側ハウジング内の特定の位置にRFエネルギーを印加するように設計された少なくとも1つの電磁場パターンを励起させるよう構成することができる。コントローラは、特定の周波数を適用するように、また場合により、同時に同じ周波数を適用する2つ以上放射素子間の位相差を決定するように(容器内に2つ以上の放射素子が設置される場合)、選択することができる。
ステップ730では、放射素子(例えば、素子102、206、226、308、406、506、526および528)を、電源から放射素子に電力を提供する(供給する)ことによって駆動することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の電源を使用することができる。電源は、RFエネルギーを供給するよう構成されたマグネトロン、ソリッドステートアンプまたは他のいかなる電源も含み得る。放射素子は、容器の内側ハウジング(例えば、内部ボリューム214および234)内のエネルギー印加ゾーンにRFエネルギーを印加するよう構成することができる。放射素子は、容器の外側ハウジング(例えば、外側ハウジング202、402および502)に付随させることができる。ステップ740では、放射素子への電力の供給に応じて、放射素子は、内部ボリュームにRFエネルギーを送信することができる。容器の内側ハウジングは、放射素子から内部ボリューム内にRFエネルギーを送信するように少なくとも部分的に構成することができる。ステップ750では、処理された対象物が所望の結果に到達すると(例えば、スープの準備が整うか、または、食品が所望の温度である)、RFエネルギーの印加を終了することができる。RFエネルギーの印加の終了は、電源から放射素子へのエネルギーの供給を終了することによって行うことができる。
放射素子(例えば、素子206、208、226、308、406、506、526、528、556)は、コントローラ101によって場合により選択される、本明細書ではMSEと呼ばれる具体的に選択された変調空間要素でエネルギーを伝送するよう構成することができる。「変調空間」または「MS」という用語は、エネルギー印加ゾーン(例えば、内部ボリューム214および234)内の電磁場パターンに影響を及ぼし得るすべてのパラメータおよびそのすべての組合せを総称するために使用される。いくつかの実施形態では、「MS」は、使用できるすべての可能なコンポーネントおよびそれらの潜在設定値(絶対値および/または他との相対値)ならびにコンポーネントに関連する調整可能なパラメータを含み得る。例えば、「MS」は、複数の可変パラメータ、アンテナ(放射素子)の数、それらの位置および/または方向性(変更可能な場合)、使用可能な帯域幅、一連のすべての使用可能な周波数およびそれらの任意の組合せ、電力設定値、位相などを含み得る。MSは、1つのパラメータのみ(例えば、周波数のみもしくは位相のみまたは他の単一パラメータに限定される一次元MS)、2つ以上の次元(例えば、同じMS内の変動周波数および振幅、または、変動周波数および位相ともに)、または、さらに多くに及ぶ任意の数の可能な可変パラメータを有し得る。
MSに関連するそれぞれの可変パラメータは、MS次元と呼ばれる。例示として、MSは、周波数(F)、位相(P)および振幅(A)として指定される3つの次元を有し得る。すなわち、電磁波の周波数、位相および振幅(例えば、同時に送信される2つ以上の波間の振幅差)は、エネルギー伝達中に変調されるが、他のパラメータはすべて、エネルギー伝達中に固定することができる。MSは、任意の数の次元、例えば、一次元、二次元、三次元、四次元、n次元などを有し得る。一例では、一次元変調空間オーブン(one dimensional modulation space oven)は、互いに周波数のみが異なるMSEを提供することができる。
「変調空間要素」または「MSE」という用語は、MSの可変パラメータ値の特定のセットを指し得る。したがって、MSは、すべての可能なMSEの収集体としても考えられ得る。例えば、2つのMSEは、複数の放射素子に供給されるエネルギーの相対振幅が互いに異なり得る。例えば、三次元MSEは、特定の周波数F(i)、特定の位相P(i)および特定の振幅A(i)を有し得る。これらのMSE変数の1つでも変化すれば、新しいセットは別のMSEを定義する。例えば、(3GHz,30°,12V)と(3GHz,60°,12V)は、位相成分のみが異なるが、2つの異なるMSEである。
これらのMSパラメータの異なる組合せは、エネルギー印加ゾーンにわたって異なる電磁場パターンをもたらし、対象物において異なるエネルギー分布パターンをもたらす。例えば、対象物の異なる場所/部分で異なる量のエネルギーが必要とされる場合、例えば、固体食材を有するスープを調理する場合または異なる仕上がり具合で6個の卵をコーキングする場合。エネルギー印加ゾーンで特定の電磁場パターンを励起させるために連続してまたは同時に実行することができる複数のMSEは、「エネルギー伝達スキーム」と総称することができる。例えば、エネルギー伝達スキームは、3つのMSE(F(1),P(1),A(1))、(F(2),P(2),A(2))、(F(3),P(3),A(3))からなり得る。そのようなエネルギー印加スキームは、結果的に、第1、第2および第3のMSEをエネルギー印加ゾーンに適用することになる。
本発明は、その最も広い意味で、特定の数のMSEまたはMSE組合せに限定されない。特定のアプリケーションの要件に応じてならびに/または所望のエネルギー伝達プロフィールおよび/もしくは所定の備品(例えば、内側ハウジング)の寸法に応じて、さまざまなMSE組合せを使用することができる。使用できるオプションの数は、意図する用途、所望の制御レベル、ハードウェアまたはソフトウェアの解決策およびコストなどの要因に応じて、わずか2つでも、設計者が所望するだけいくつでもよい。
ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサを設けることができる。本明細書で使用する場合、「プロセッサ」という用語は、1つまたは複数の入力動作を実行する電気回路を含み得る。例えば、そのようなプロセッサは、1つもしくは複数の集積回路、マイクロチップ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のすべてもしくは一部、または、命令の実行もしくは論理演算の実行に適切な他の回路を含み得る。
プロセッサによって実行される命令は、例えば、プロセッサにプレロードすることも、RAM、ROM、ハードディスク、光ディスク、磁気媒体、フラッシュメモリ、他の永久、固定もしくは揮発性メモリ、または、プロセッサ用の命令の格納が可能な他の任意のメカニズムなどの別々のメモリユニットに格納することもできる。プロセッサは、特定用途向けにカスタマイズすることも、多目的用途向けに構成して、異なるソフトウェアを実行することによって異なる機能を実行することもできる。
2つ以上のプロセッサを使用する場合は、すべてを同様の構造とすることも、互いに電気的に接続されるかまたは切断された異なる構造とすることもできる。複数のプロセッサは、別々の回路でも、単一回路に統合されてもよい。2つ以上のプロセッサを使用する場合は、独立して動作するよう構成することも、協働で動作するよう構成することもできる。2つ以上のプロセッサは、電気的に、磁気的に、光学的に、音響的に、機械的に、または、それらの相互作用を可能にする他の手段によって結合することができる。
少なくとも1つのプロセッサは、一連の掃引MSEにわたって、1つまたは複数の放射素子(例えば、素子206、208、226、308、406、506、526、528、556)を介して、ゾーン9(例えば、内部ボリューム214および234)に電磁エネルギーを印加させるよう構成し、そのような各MSEで対象物11に電磁エネルギーを印加することを試みることができる。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの放射素子を駆動するため、および、素子にRFエネルギーをエネルギー印加ゾーンに送信させるため、コントローラ101の1つまたは複数の他のコンポーネントを制御するよう構成することができる。
少なくとも1つのプロセッサは、コントローラ101と連動することおよび/またはコントローラ101の一部とすることができる。例えば、図1に示されるように、装置100は、1つまたは複数の放射素子102と電気的に結合されたコントローラ101を含み得る。本明細書で使用する場合、「電気的に結合された」という用語は、1つまたは複数の直接的または間接的な電気接続を指す。間接的な電気接続は、例えば、コントローラが1つまたは複数の中間コンポーネントを通じてアンテナから送信されるエネルギーに影響を及ぼす場合に起こり得る。コントローラが1つまたは複数の中間コンポーネント、デバイス、回路またはインターフェースを通じて送信素子に接続される場合、コントローラは素子と間接的に電気結合されると言われる。コントローラが中間構造なしで放射素子に接続される場合、コントローラは放射素子と直接的に電気結合されると言われる。
コントローラ101は、1つまたは複数の放射素子102を通じて電磁エネルギーの印加を制御するよう構成されたさまざまなコンポーネントまたはサブシステムを含み得る。例えば、コントローラ101は、コンピューティングサブシステム92と、電磁エネルギー印加サブシステム96と、サブシステム92および96間のインターフェースとを含み得る。現在開示されている実施形態では一貫して、コンピューティングサブシステム92は、汎用または専用コンピュータであり得る。コンピューティングサブシステム92は、インターフェース130を介して電磁エネルギー印加サブシステム96を制御するための制御信号を生成するよう構成することができる。コンピューティングサブシステム92は、さらに、インターフェース130を介して電磁エネルギー印加サブシステム96から測定信号を受信することができる。
例示的な目的のため、コントローラ101は3つのサブコンポーネントを有するものとして示されているが、制御機能をより少ないコンポーネントに統合することも、特定の実施形態の所望の機能および/または設計と一致する追加のコンポーネントを含めることもできる。本明細書に記載されるように、コントローラ101は、電磁エネルギーをゾーン9に印加するためのさまざまな機能/プロセスを実行するよう構成することができる。
ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数のMSEで対象物によるエネルギー吸収性を示す値を決定するよう構成することができる。決定は、プロセッサもしくはプロセッサに付随するメモリをあらかじめプログラムすることによって、および/または、エネルギー印加ゾーンで対象物をテストしてその吸収性エネルギーの特性を決定することによって、1つまたは複数のルックアップテーブルを使用して下すことができる。そのようなテストを行う1つの例示的な方法は、MSEの掃引である。
本明細書で使用する場合、「掃引」という語は、例えば、2つ以上のMSEの長時間にわたる送信を含む。例えば、掃引は、連続MSE帯域における複数のMSEの連続送信、2つ以上の非連続MSE帯域における複数のMSEの連続送信、個々の非連続MSEの連続送信、および/または、所望のMSE/パワースペクトル成分を有する合成パルス(すなわち、時間内に合成されたパルス)の送信を含み得る。したがって、MSE掃引の間、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのアンテナに供給されるエネルギーを制御して、さまざまなMSEで電磁エネルギーをゾーン9に連続送信すること、および、対象物11によるエネルギー吸収性の指標として機能するフィードバックを受信することができる。本発明は対象物のエネルギー吸収を示すフィードバックの特定の測定値に限定されないが、さまざまな例示的な指針値について以下で論じる。
MSE掃引の間、電磁エネルギー印加サブシステム96は、図1に示されるように、放射素子102側で反射されたおよび/または結合された電磁エネルギーを受信するように、ならびに、インターフェース130を介してサブシステム92に測定エネルギー情報を返信するように、構成することができる。サブシステム92は、受信情報に基づいて、複数のMSEのそれぞれで対象物11によって吸収されたエネルギーを示す値を決定するよう構成することができる。現在開示されている実施形態では一貫して、エネルギーの吸収能力を示す値は、MSEに関連する散逸率(本明細書では「DR」と呼ばれる)であり得る。本明細書で言及されるように、「散逸率」は、「吸収効率」または「出力効率」としても知られ、対象物11によって吸収された電磁エネルギーと電磁エネルギー印加ゾーン9に供給された電磁エネルギーとの割合として定義することができる。
対象物によって散逸されるかまたは吸収され得るエネルギーは、本明細書では、「吸収性エネルギー」を指す。吸収性エネルギーは、対象物がエネルギーを吸収する能力または装置がエネルギーを所定の対象物内に散逸させる能力の指標であり得る。現在開示されている実施形態では、吸収性エネルギーは、少なくとも1つのアンテナに供給された最大入射エネルギーと散逸率との積として計算することができる。反射エネルギー(すなわち、吸収も結合もされないエネルギー)は、例えば、対象物または他の負荷によって吸収されたエネルギーを示す値であり得る。別の例示として、プロセッサは、入射エネルギーの反射部分および結合部分に基づいて吸収性エネルギーを計算することも推定することもできる。その推定値または計算値は、吸収エネルギーを示す値として機能し得る。
MSE掃引の間、例えば、少なくとも1つのプロセッサは、電磁エネルギー源を制御し、その結果、エネルギーは、一連のMSEで対象物11に連続して供給されるよう構成することができる。次いで、少なくとも1つのプロセッサは、各MSEで反射されたエネルギーを示す信号、場合により、他のアンテナに送信されたエネルギーを示す信号もまた受信することができる。アンテナに供給された入射エネルギーの既知量、ならびに、反射および/または結合されたエネルギーの既知量を使用することで(すなわち、それにより、各MSEで吸収された量を示す)、吸収性エネルギーの指標を計算することも推定することもできる。あるいは、プロセッサは、吸収性エネルギーを示す値としての反射の指標に単に依存することもできる。
また、吸収性エネルギーは、対象物が位置するエネルギー印加ゾーンの構造によって散逸し得るエネルギーも含み得る。金属または導電材料(例えば、外側ハウジング壁または容器内の要素)への吸収は、大きな品質係数(「Qファクタ」としても知られている)によって特徴付けられ、そのようなMSEは、導電材料と結合されているものとして特定され得る。時には、そのような副帯域でエネルギーを送信しないように選択することができる。その場合、外側または内側ハウジング壁で吸収される電磁エネルギー量は実質的に少量であり得、したがって、対象物11で吸収される電磁エネルギー量は吸収性エネルギー量と実質的に等しくあり得る。
現在開示されている実施形態では、散逸率は、式(1)を使用して計算することができる。
DR=(Pin−Prf−Pcp)/Pin (1)
式中、Pinは、アンテナ102によってゾーン9に供給された電磁エネルギーを表し、Prfは、送信機として機能するそれらのアンテナ側で反射/返送された電磁エネルギーを表し、Pcpは、受信機として機能するそれらのアンテナ側で結合された電磁エネルギーを表す。DRは、0〜1の値であり得、現在開示されている実施形態では、パーセンテージで表すことができる。
例えば、3つのアンテナ1、2および3(例えば、図3Bに示される素子308)用に設計された実施形態では一貫して、サブシステム92は、掃引の間の測定出力情報に基づいて、入力反射係数S11、S22およびS33ならびに伝達係数S12=S21、S13=S31、S23=S32を決定するよう構成することができる。それに応じて、アンテナ1に対応する散逸率DRは、式(2)に従って、これらの係数に基づいて決定することができる。
DR=1−(IS11I2+IS12I2+IS13I2) (2)
吸収性エネルギーを示す値は、あるMSEでのサブシステム96のパワーアンプ(図示せず)に関連する最大入射エネルギーにさらに関与し得る。本明細書で言及されるように、「最大入射エネルギー」は、所定の時間帯にわたって所定のMSEでアンテナに供給され得る最大電力として定義することができる。したがって、吸収性エネルギーを示す1つの代替の値は、最大入射エネルギーと散逸率との積であり得る。これらは、コントローラ101で実施される制御スキームの一部として単独でも組み合わせても使用できる吸収性エネルギーを示し得る値の2つの例にすぎない。使用する構造およびアプリケーションに応じて、吸収性エネルギーの代替のしるしを使用することができる。
また、ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、複数のMSEの少なくとも1つのサブセットで少なくとも1つの放射素子にエネルギーを供給させるよう構成することができ、MSEのサブセットのそれぞれでゾーンに送信されるエネルギーは、各MSEでの吸収性エネルギー値の関数であり得る。例えば、MSEのサブセットのそれぞれで少なくとも1つの放射素子102に供給されるエネルギーは、各MSEでの吸収性エネルギー値の関数として(例えば、散逸率、最大入射エネルギー、散逸率と最大入射エネルギーとの組合せまたは他の何らかの数量の関数として)決定することができる。現在開示されている実施形態では、これは、MSE掃引の間に得られた吸収性エネルギーフィードバックの結果として起こり得る。すなわち、この吸収性エネルギー情報を使用して、少なくとも1つのプロセッサは、特定のMSEでのエネルギーが何らかの方法でそのMSEでの吸収性エネルギーの指標の関数となり得るように、各MSEで供給されたエネルギーを調整することができる。機能的相関は、特定のアプリケーションに応じて異なり得る。吸収性エネルギーが比較的高いいくつかのアプリケーションの場合、放出したMSEのそれぞれで比較的少量のエネルギーを供給させる機能を少なくとも1つのプロセッサに実施させることが要求され得る。これは、例えば、対象物11にわたってより一様なエネルギー分布プロフィールが望まれる場合に望ましい可能性がある。
他のアプリケーションの場合、比較的多量のエネルギーを供給させる機能を少なくとも1つのプロセッサに実施させることが要求され得る。これは、高い吸収性エネルギープロフィールを有する対象物の特定のエリアを目標とするために望ましい可能性がある。さらに、他のアプリケーションの場合、供給されるエネルギー量を、対象物11の既知の、推定されたまたは疑わしいエネルギー吸収プロフィールにカスタマイズすることが望ましい可能性がある。さらなる別のアプリケーションでは、動的アルゴリズムまたはルックアップテーブルを適用して、少なくとも吸収性エネルギーの関数として、そして恐らく1つまたは複数の他の変数または特性の関数として、印加されるエネルギーを変化させることができる。これらは、MSEのサブセットのそれぞれでゾーンにエネルギーを送信(または供給)する方法の数例にすぎないが、各MSEでの吸収性エネルギー値の関数であり得る。本発明は特定のスキームに限定されないが、むしろ吸収性エネルギーの指標を考慮に入れることによって、供給されるエネルギーを制御するための任意の適切な技法を包含し得る。
ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、複数のMSEの少なくとも1つのサブセットで少なくとも1つの放射素子にエネルギーを供給させるよう構成することができ、MSEのサブセットのそれぞれでゾーンに送信されるエネルギーは、各MSEでの吸収性エネルギー値に反比例する。そのような反比例関係は、特定のMSEサブセット(すなわち、1つまたは複数のMSE)の吸収性エネルギーの指標が比較的高い傾向にある場合は、そのMSEサブセットでの実際の入射エネルギーは比較的低い可能性があるなどの一般的な傾向に関与し得る。また、特定のMSEサブセットの吸収性エネルギーの指標が比較的低い傾向にある場合は、入射エネルギーは比較的高い可能性がある。反比例関係は、さらに一層密接に相関し得る。例えば、現在開示されている実施形態では、送信されるエネルギーは、吸収性エネルギー値(すなわち、対象物11による吸収性エネルギー)とのその積が、適用するMSEにわたって実質的に一定であるように設定することができる。
ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、ある範囲のMSEにわたって吸収性エネルギー値に対する供給エネルギーをグラフ表示する場合に、2つのグラフが互いに左右対称となる傾向にあるように、供給されるエネルギーを調整するよう構成することができる。現在開示されている実施形態では、2つのグラフは、互いに左右対称の像となり得る。グラフは互いに厳密に左右対称でなくともよく、むしろ概して反対方向に傾斜していればよい。例えば、一方のグラフの特定のMSEに対応する値が比較的高い場合、他方のグラフの特定のMSEに対応する値は比較的低い可能性がある。
いくつかの例示的なスキームは、例えば、ヨーグルトを作る場合やビールを造るために化学溶液を反応させる場合、対象物11でのより空間的に一様なエネルギー吸収をもたらし得る。本明細書で使用する場合、「空間的な一様性」は、エネルギー印加を目標とする対象物または対象物の一部分(例えば、選択部分)にわたるエネルギー吸収(すなわち、散逸エネルギー)が実質的に一定である(例えば、ボリューム単位または質量単位あたり一定の)状態を指す。対象物の異なる場所での散逸エネルギーの変化が閾値より低い場合は、エネルギー吸収は「実質的に一定である」と見なされる。例えば、散逸エネルギーの分布に基づいて偏差を計算することができ、偏差が50%未満である場合は、吸収性エネルギーは「実質的に一定である」と見なされる。現在開示されている実施形態では一貫して、多くの場合、空間的に一様なエネルギー吸収は、空間的に一様な温度増加をもたらし得るため、「空間的な一様性」は、エネルギー印加を目標とする対象物または対象物の一部分にわたる温度増加が実質的に一定である状態も指し得る。温度増加は、ゾーン9の温度センサなどの検知デバイスによって測定することができる。
対象物または対象物の一部分で実質的に一定のエネルギー吸収を実現するため、コントローラ101は、吸収性エネルギー値の関数として各周波数で供給される電力量を変化させる一方で、各周波数で放射素子102にエネルギーを供給する実質的に一定の時間量を保持するよう構成することができる。
ある状況では、吸収性エネルギー値が特定の1つまたは複数のMSEに対する既定の閾値を下回る場合、各MSEでの吸収の一様性の実現が可能でない場合がある。そのような例では、現在開示されている実施形態では一貫して、コントローラ101は、デバイスの最大電力レベルと実質的に等しい電力レベルで、その特定の1つまたは複数のMSEに対してアンテナにエネルギーを供給させるよう構成することができる。あるいは、他のいくつかの実施形態では一貫して、コントローラ101は、これらの特定の1つまたは複数のMSEで、アンプに低エネルギーを供給させるか、または、エネルギーを全く供給させないよう構成することができる。時には、コントローラ101は、一様な送信エネルギーレベルと比較してアンプがあるパーセンテージのエネルギーを対象物11に供給できる場合(例えば、50%以上またはいくつかの事例では80%以上)にのみ、アンプの最大電力レベルと実質的に等しい電力レベルでエネルギーを供給するよう構成することができる。時には、コントローラ101は、例えば、装置が過度の電力を吸収することを防ぐため、反射エネルギーが既定の閾値を下回る場合にのみ、アンプの最大電力レベルと実質的に等しい電力レベルでエネルギーを供給することができる。例えば、決定は、反射エネルギーが導入される「擬似負荷」もしくは対象物11以外の負荷の温度、または、擬似負荷と環境との温度差に基づいて下すことができる。それに応じて、少なくとも1つのプロセッサは、擬似負荷による反射エネルギーまたは吸収エネルギーを制御するよう構成することができる。同様に、吸収性エネルギー値が既定の閾値を超える場合、コントローラ101は、アンテナの最大電力レベル未満の電力レベルでアンテナにエネルギーを供給させるよう構成することができる。
代替のスキームでは、一様な吸収は、実質的に一定のレベルで印加電力を維持する一方で、エネルギー伝達の継続時間を変化させることによって実現することができる。言い換えれば、例えば、低い吸収性エネルギー値を示すMSEの場合、エネルギー印加の継続時間は、高い吸収性エネルギー値を示すMSEの場合よりも長い可能性がある。この様に、特定のMSEでの吸収性エネルギー値に応じて、エネルギーを供給する時間量を変化させる一方で、複数のMSEで供給される電力量を実質的に一定に維持することができる。また、複数のMSEで供給される電力量が一定ではない他の構成も検討される。
吸収性エネルギーは対象物の温度を含む多くの要因に基づいて変化し得るため、アプリケーションに応じて、吸収性エネルギー値を定期的に更新し、その後、更新した吸収値に基づいてエネルギー印加を調整することが有益であり得る。これらの更新は、アプリケーションに応じて、1秒間に複数回起こることも、数秒以上ごとに起こることもある。一般的な原理として、より頻繁に更新することにより、エネルギー吸収の一様性を高めることができる。
本発明の別の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサは、各MSEでの所望のエネルギー吸収レベルを目標とするため、複数のMSEのそれぞれで所望のエネルギー吸収レベルを決定し、各MSEでアンテナから供給されるエネルギーを調整するよう構成することができる。例えば、以前に論じられるように、コントローラ101は、ある範囲の周波数にわたって実質的に一様なエネルギー吸収の実現または近似を試みる際、各MSEでの所望のエネルギー吸収レベルを目標とするよう構成することができる。あるいは、コントローラ101は、対象物11にわたるエネルギー吸収プロフィールを目標とするよう構成することができる。そのような目標としたエネルギー吸収プロフィールは、例えば、一様なエネルギー吸収を回避するように、または、対象物11の一部分において実質的に一様な吸収を実現するように計算することができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、所望の目標とするエネルギー効果および/または対象物におけるエネルギー効果を得るため、各MSEでアンテナから供給されるエネルギーを調整するよう構成することができ、例えば、対象物の異なる部分および/または領域に異なるエネルギー量を提供することができる。
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、容器内に配置された対象物に電磁エネルギーを印加するための例示的な装置800の図面を提供する図8Aを参照する。いくつかの実施形態によれば、装置800は、変調器2014によって実行される変調を制御することができるプロセッサ2030を含み得る。いくつかの実施形態では、変調器2014は、電源2012によって生成されたAC波形の位相、周波数器および振幅を変更するよう構成された位相変調器、周波数変調器および振幅変調器の少なくとも1つを含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、プロセッサ2030は、例えば、電気機械デバイスを使用して、各放射素子2018の位置、方向性および構成の少なくとも1つを制御することができる。放射素子2018は、本発明の実施形態による容器の内側に位置し得る。そのような電気機械デバイスは、回転する、枢動する、シフトする、滑動する、または、別の方法で放射素子2018の1つもしくは複数の方向性および/もしくは位置を変更するためのモータまたは他の可動構造を含み得る。その代替としてまたはそれに加えて、プロセッサ2030は、ゾーン内の電磁場パターンを変化させるため、エネルギー印加ゾーンに位置する1つまたは複数の電磁場調整要素を制御するよう構成することができる。電磁場調整要素は、エネルギー印加ゾーン(例えば、内側ハウジング)に配置され、エネルギー印加ゾーンで励起される電磁場パターンを調整するよう構成された任意の要素であり得る。電磁場調整要素は、外側および/または内側ハウジングに電気的に接続されても、電気的に短絡されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置800は、電磁エネルギーをエネルギー印加ゾーンに送信するよう構成された少なくとも1つの供給源(電源とも呼ばれる)の使用を伴う場合がある。例示として、図8Aに示されるように、供給源は、電磁エネルギーを搬送する電磁波を生成するよう構成された電源2012の1つまたは複数を含み得る。例えば、電源2012は、既定の波長または周波数で高出力マイクロ波を生成するよう構成されたマグネトロンを含み得る。あるいは、電源2012は、一定のまたは変動周波数でAC波形(例えば、AC電圧または電流)を生成するよう構成された、電圧制御発振器などの半導体発振器を含み得る。AC波形は、交番極性を有する正弦波、方形波、パルス波、三角波または別のタイプの波形を含み得る。あるいは、電磁エネルギー源は、電磁場ジェネレータ、電磁束ジェネレータ、または、振動電子を生成するための任意のメカニズムなどの他のいかなる電源も含み得る。
いくつかの実施形態では、装置800は、位相変調器(図示せず)を含み得、位相変調器は、既定の時間遅延シーケンスをAC波形に実行するように制御することができ、その結果、AC波形の位相は、一連の時間帯のそれぞれに対してある度数(例えば、10度)で増加する。いくつかの実施形態では、プロセッサ2030は、エネルギー印加ゾーンからのフィードバックに基づいて、動的におよび/または適応的に変調を制御することができる。例えば、プロセッサ2030は、検出器2040からアナログまたはデジタルのフィードバック信号を受信し、エネルギー印加ゾーン(例えば、内部ボリューム214および234)から受信した電磁エネルギー量を示すよう構成することができ、プロセッサ2030は、受信したフィードバック信号に基づいて、次の時間帯に対する時間遅延を位相変調器側で動的に決定することができる。検出器2040は、送信および受信されたRFエネルギーまたは電力を両方とも受信および検出するよう構成された結合器(例えば、双方向結合器)を備え得る。
いくつかの実施形態では、装置100は、周波数変調器(図示せず)を含み得る。周波数変調器は、既定の周波数で振動するAC波形を生成するよう構成された半導体発振器を含み得る。既定の周波数は、入力電圧、電流および/または他の信号(例えば、アナログまたはデジタル信号)と関連し得る。例えば、電圧制御発振器は、入力電圧に比例する周波数で波形を生成するよう構成することができる。
プロセッサ2030は、1つまたは複数の既定の周波数帯域内のさまざまな周波数で振動するAC波形を連続して生成するように発振器(図示せず)を制御するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、既定の周波数帯域は、動作周波数帯域を含み得、プロセッサは、動作周波数帯域の副部分内の周波数でエネルギーを送信させるよう構成することができる。動作周波数帯域は、選択周波数の収集体を含み得るが、その理由は、集合体の状態で所望の目標を達成し、その副部分が目標を達成すれば、帯域内の他の周波数を使用する必要性が低減されるためである。動作周波数帯域(またはそのサブセットもしくは副部分)が特定された時点で、プロセッサは、動作周波数帯域(またはそのサブセットもしくは副部分)内の各周波数で電力を連続して印加することができる。この順次プロセスは、「周波数掃引」と呼ばれる場合がある。いくつかの実施形態では、各周波数は、エネルギー伝達スキーム(例えば、特定のMSEの選択)と関連し得る。いくつかの実施形態では、検出器2040によって提供されるフィードバック信号に基づいて、プロセッサ2030は、周波数帯域から1つまたは複数の周波数を選択し、これらの選択周波数でAC波形を連続して生成するように発振器を制御するよう構成することができる。
その代替としてまたはそれに加えて、プロセッサ2030は、フィードバック信号に基づいて、放射素子2018を介して送信されるエネルギー量を調整するようにアンプ2016を制御するようさらに構成することができる。いくつかの実施形態では一貫して、検出器2040は、エネルギー印加ゾーンから反射されたエネルギーおよび/または特定の周波数で結合されたエネルギーの量を検出することができ、プロセッサ2030は、反射エネルギーおよび/または結合エネルギーが低い場合に、その周波数で送信されるエネルギー量が低くなるよう構成することができる。それに加えてまたはその代替として、プロセッサ2030は、その周波数での反射エネルギーが低い場合に、短時間にわたって1つまたは複数のアンテナに特定の周波数でエネルギーを送信させるよう構成することができる。
いくつかの実施形態では、装置は、2つ以上のEMエネルギー源を含み得る。例えば、異なる周波数のAC波形を生成するために、2つ以上の発振器を使用することができる。別々に生成されたAC波形は、1つまたは複数のアンプによって増幅することができる。それに応じて、常に、放射素子2018は、例えば、2つの異なる周波数で、内側ハウジング214または234に電磁波を同時送信させることができる。
プロセッサ2030は、エネルギー印加ゾーンに供給された2つの電磁波間の位相差を変更するため、位相変調器を制御するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、電磁エネルギー源は、複数の位相で電磁エネルギーを供給するよう構成することができる。プロセッサは、複数の位相のサブセットでエネルギーを送信させるよう構成することができる。例示として、位相変調器は、移相器を含み得る。移相器は、内側ハウジング214または234内においてAC波形での時間遅延を制御可能に起こし、0〜360度の範囲でAC波形の位相を遅延させるよう構成することができる。
いくつかの実施形態では、装置800にスプリッタ(図示せず)を設けて、例えば、発振器によって生成されたAC信号を2つのAC信号(例えば、分割信号)に分割することができる。プロセッサ2030は、さまざまな時間遅延を連続して起こし、その結果、2つの分割信号間の位相差が経時的に異なり得るように移相器を制御するよう構成することができる。この順次プロセスは、「位相掃引」と呼ばれる場合がある。上記で説明される周波数掃引と同様に、位相掃引は、所望のエネルギー印加目標を達成するように選択された動作位相のサブセットに関与し得る。
プロセッサは、エネルギー印加ゾーンに供給された少なくとも1つの電磁波の振幅を変更するため、振幅変調器を制御するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、電磁エネルギー源は、複数の振幅で電磁エネルギーを供給するよう構成することができ、プロセッサは、複数の振幅のサブセットでエネルギーを送信させるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、装置は、複数の放射素子を通じて電磁エネルギーを供給するよう構成することができ、プロセッサは、異なる振幅のエネルギーを、少なくとも2つの放射素子に同時に供給するよう構成することができる。
図2A、2B、5Bおよび8Aは2つの放射素子(例えば、アンテナ206、208;226、526、528;または2018)を含む回路を示すが、任意の数の放射素子を使用でき、回路は、放射素子の選択的使用を通じてMSEの組合せを選択できることに留意されたい。単なる例示として、例えば、容器300および500などの3つの放射素子A、BおよびCを有する装置では、振幅変調を放射素子AおよびBで実行し、位相変調を放射素子BおよびCで実行し、周波数変調を放射素子AおよびCで実行することができる。いくつかの実施形態では、振幅を一定に保持し、放射素子間および/または放射素子のサブセット間で切り替えることによって電磁場変化を生じさせることができる。さらに、放射素子は、それらの位置または方向性を変化させ、それにより、電磁場パターンを変化させるデバイスを含み得る。その組合せは事実上限りがなく、本発明は、特定の組合せに限定されないが、むしろ、1つまたは複数のMSEを変更することによって電磁場パターンを変更することができるという概念を反映する。
差し控え機能および制御スキーム、ならびに、追加の機能および制御スキームのいくつかまたはすべては、例示として、図1または図8Aに概略的に描写された電磁エネルギー印加サブシステムなどの構造を使用して、実行することができる。
ある実施形態では、方法は、電磁エネルギー源を制御するステップを伴う場合がある。以前に論じられるように、電磁エネルギー「源」は、例えば、RF範囲での電磁エネルギーの生成に適切な任意のコンポーネントを含み得る。単なる例示として、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ2030またはコントローラ101)は、電磁エネルギーの印加を制御するよう構成することができる。本発明のいくつかの実施形態による、RFエネルギーを印加して容器内に配置された対象物を処理するための方法810のフローチャートを図8Bに示す。ステップ820では、処理する対象物を容器内に配置することができる。対象物は、容器の内側ハウジングの内部ボリューム(例えば、内部ボリューム214または234)に配置することができる。対象物は、液相(例えば、ヨーグルト、化学溶液、ビールなど)、固体の状態(例えば、ステーキ、鶏肉、焼結させる高密度素地など)、気相、または、2つ以上の状態の組合せ(例えば、固体食材を含む液体スープ、生卵、蒸すべきブロッコリなど)を含み得る。ステップ830では、容器から、例えば、検出器2040から、フィードバックを受信することができる。フィードバックは、対象物の物理的特性、例えば、温度、pHレベル、密度、圧力、ボリューム、湿度、密度などを示し得る。いくつかの実施形態では、フィードバックは、RF処理装置100または800の動作に関連する1つまたは複数のパラメータ(例えば、電力レベル、受信エネルギー量、S−パラメータなど)に対して直接決定された(例えば、検出された)値を含み得る。それらの値および他の同様の値は、EMフィードバックを構成し得る。EMフィードバックは、直接決定された1つまたは複数の値に基づいて、間接的に決定する(例えば、計算する)ことができる数量も含み得る。例えば、EMフィードバックは、散逸率(DR)、平均DRまたは他の数量、DRまたは他の任意のフィードバック数量の派生物などの計算された数量を含み得る。場合により、フィードバックは、例えば、DRなどの対象物のエネルギー吸収性を示す値または散乱パラメータ(例えば、S11、S22、S12など)のいずれか1つを示し得る。それに加えてまたはその代替として、EMフィードバックは、エネルギー印加ゾーン内もしくはその周りで検出されたすべての可能なEMフィードバック信号(例えば、電力レベル)(例えば、放射素子上で検出もしくは測定されたEMフィードバック)、および/または、検出されたEMフィードバック信号に基づいて計算されたいかなるパラメータも含み得る。EMフィードバックは、EMフィードバック上で実行されるいかなる計算(例えば、数学上の計算)も、例えば、一連のパラメータにおける(例えば、一連のMSEにおける)EMフィードバックの平均値を含み得る。EMフィードバックは、反射エネルギー、送信エネルギー、結合エネルギー(例えば、他の放射素子との)および入射エネルギーの1つまたは複数を示し得る。プロセッサ(例えば、プロセッサ2030またはコントローラ101)は、特定のMSE適用スキームをエネルギー印加ゾーンで励起できる場合、EMフィードバックを受信および/または解釈するよう構成することができる。例えば、プロセッサは、適用MSEの関数としてEMフィードバックを入手するよう構成することができる。プロセッサは、複数のMSEのそれぞれでEMフィードバックを受信するよう構成することができる。それに加えてまたはその代替として、プロセッサは、受信したフィードバックを判断するため、RFエネルギーの印加を制御して、対象物(エネルギー印加ゾーンに配置された)をテストすることができる。そのようなテストを行う1つの例示的な方法は、以前に論じられるような掃引である。ステップ830は、RFエネルギーの印加の間および/または2つの連続したRFエネルギーの印加の合間に、複数回繰り返すことができる。
いくつかの実施形態では、ステップ840では、所望のRFエネルギー伝達スキームを決定することができる。エネルギー伝達スキームは、RFエネルギーの印加前またはRFエネルギーの印加の間に調整することができるすべての任意選択のパラメータ、例えば、電力レベル、継続時間、周波数、エネルギー、位相またはMS空間内の他のいかなるパラメータも含み得る。プロセッサは、エネルギー印加ゾーン(例えば、内部ボリューム)にエネルギーを印加する複数のMSEから少なくとも1つのMSEを選択することによってエネルギー伝達スキームを決定するよう構成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、容器から受信したフィードバック(例えば、DR、温度など)に基づいて、MSEを選択することができる。
また、ある実施形態では、本方法は、そのMSEでの吸収性エネルギー値に基づいて、少なくとも1つのMSEに対する入射電磁エネルギー量を決定するステップも伴う場合がある。例えば、ステップ840では、少なくとも1つのプロセッサは、MSEで送信する(印加する)エネルギー量を、そのMSEに関連する吸収性エネルギー値の関数として決定することができる。
いくつかの実施形態では、エネルギー伝達スキームを決定するステップは、動作帯域内のすべての可能なMSEを使用するのではないように選択することを含み得る。例えば、その副帯域内のQファクタが閾値より小さいまたは高いMSEの副帯域にMSEを制限するように選択することができる。そのような副帯域は、例えば、50MHz以上の幅、さらには100MHz以上の幅、150MHz以上の幅、さらには200MHz以上の幅であり得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、吸収性エネルギー値の関数として、各MSEでの決定されたエネルギー量の供給に使用される電力レベルを決定することができる。電力レベルを決定する際、各MSEで一定の時間量の間エネルギーを供給することができる。あるいは、少なくとも1つのプロセッサは、実質的に一定の電力レベルと仮定して、各MSEでエネルギーを供給する異なる継続時間を決定することができる。現在開示されている実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、各MSEでエネルギーを供給するための電力レベルと継続時間の両方とも決定することができる。
いくつかの実施形態では、コントローラ101またはプロセッサ2030は、各MSEでの電力レベルを変化させる一方で、各MSEでエネルギーを供給する時間量を実質的に一定に保持するよう構成することができる。他の実施形態では、コントローラ101またはプロセッサ2030は、各MSEで異なる継続時間にわたってエネルギーを供給する一方で、最大電力レベルと実質的に等しい電力レベルで放射素子にエネルギーを供給させるよう構成することができる。現在開示されている実施形態では、異なるMSEでのエネルギー伝達の電力および継続時間は両方とも異なり得る。
ステップ850では、ステップ840で決定された所望のRFエネルギー伝達スキームに従って、エネルギー印加ゾーンにRFエネルギーを印加することができる。エネルギーは、少なくとも1つの放射素子を駆動するため、電源から供給することができる。放射素子は、例えば、特定のMSEを使用してそのゾーン内で所望のEM場パターンを励起させることによって、または、複数のMSEを使用して複数の電磁場パターンを励起させることによって、エネルギー印加ゾーンにRFエネルギーを送信することができる。
エネルギー印加は、定期的に(例えば、1秒間に数回)短時間の間(例えば、ほんの数ミリ秒または数十ミリ秒)中断することができる。エネルギー印加が中断された時点で、ステップ860では、エネルギー伝達を終了すべきかどうか判断することができる。エネルギー印加の終了基準は、アプリケーションに応じて異なり得る。例えば、加熱アプリケーションの場合、終了基準は、時間、温度、吸収された総エネルギーまたは問題のプロセスが完了したという他の任意の指標に基づく可能性がある。例えば、加熱は、対象物11の温度が既定の温度閾値まで上昇すると終了することができる。別の例では、解凍アプリケーションの場合、終了基準は、対象物全体が解凍したという任意の表示であり得る。いくつかの実施形態では、RFエネルギーの印加は、ユーザによって、例えば、容器のスイッチを切ることによって、終了することができる。
ステップ860において、エネルギー伝達を終了すべきであると判断されれば(ステップ860:はい)、ステップ870においてエネルギー伝達を終了することができる。1つまたは複数の終了基準が満たされなければ(ステップ860:いいえ)、プロセスはステップ830に戻り、引き続き電磁エネルギーの送信を行うことができる。例えば、一定の時間が経過した後、対象物の特性が変化する場合があり、その特性は電磁エネルギーの送信と関連する場合も関連しない場合もある。そのような変化は、温度変化、形状の変換変化(例えば、何らかの理由による混合、解凍または変形)またはボリューム変化(例えば、収縮または膨張)または水分含有量変化(例えば、乾燥)、流速、物質の相の変化、化学修飾などを含み得る。したがって、時には、それに応じて、エネルギー伝達スキームを変更することが望ましい場合がある。決定され得る新しいスキームは、MSEの新しいセット、複数のMSEのそれぞれで入射するまたは伝達される電磁エネルギー量、MSEの重量、例えば、電力レベル、および、各MSEでエネルギーを供給する継続時間を含み得る。現在開示されている実施形態のいくつかでは一貫して、エネルギー印加段階の前に、より少ないMSEを掃引し、その結果、エネルギー印加プロセスが最小の時間量の間中断されるようにすることができる。
本発明のいくつかの実施形態による例示的なRF調理器具を図9A〜9Cに示す。調理器具900は、本発明のいくつかの実施形態による例示的な調理容器である。図9Aは、調理器具900の一部が切り抜かれた斜視図を提供し、図9Bは、調理器具900の半透明の斜視図であり、図9Cは、調理器具900の斜視図である。調理器具900は、外側ハウジング902を含み得る。外側ハウジング902は、例えば、ステンレス鋼(例えば、SAE 304LまたはSAE 316L)など、調理器具で一般的に使用される導電材料から構築することができる。器具900は、内側ハウジング904を含み得る。内側ハウジング904は、深鍋、皿またはボウルの形状を有し得、調理器具で一般的に使用されるものなどのRF透過性材料(例えば、強化ソーダ石灰ガラス(PYREXとしても知られている))から構築することができる。調理器具900は、複数のアンテナ906、例えば、6、8、10、12または14個のアンテナ(すべてが示されているわけではない)をさらに含み得、複数のアンテナ906は、図4に示される放射素子と同様に配置される。すべてのアンテナは、各アンテナにRF放射線を伝送する単一のフィード部908に接続することができる。
いくつかの実施形態では、調理器具900は、例えば、内側ハウジング904内に配置された食品に焦げ目をつけるよう構成されたIR(赤外線)加熱素子912をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、内側ハウジング904および/または外側ハウジング902 803の1つまたは複数の表面は、ユーザが、例えば、調理プロセスの間に処理対象物を見ることができるようにするための透過性または半透過性部分を含み得る。透過性部分は、高いRF遮断および/または反射係数を有する任意の透過性材料で作ることができる。場合により、有孔導電シートを、例えば、ガラスなどの透過性材料内に取り付けるおよび/または組み込むことができる。
外側ハウジング902および内側ハウジング904は、基部916上に装着することができる。基部916は、本発明のいくつかの実施形態による例示的なカバーであり得る。ロック914は、RF放射線の漏洩が生じないようにまたは実質的に生じないように、外側ハウジング902と基部916を閉じるよう構成することができる。例えば、ロック914は、外側ハウジング902と基部916との間に圧力を印加し、基部916の表面と外側ハウジング902の下端部との間に電気接点を得ることができる。図9Cは、ロック914で閉じた際の調理器具900を示す。
対象物は、内側ハウジング904内に配置することができる。例えば、内側ハウジング904内の内部ボリュームの大部分を満たして、スープまたはシチューを器具900内で調理することができる。あるいは、例えば、図9A〜9Bに示される食品アイテム910などの数種の独特の食品アイテム(例えば、2〜10個の食品アイテム、例えば、示されるような7つの食品アイテム)を器具900内で一緒に調理することができる。7つの食品アイテムは、実質的に同一でも(例えば、7個の卵または7枚の牛肉ステーキ)異なっていてもよい(すなわち、少なくとも2つのアイテムが異なっていてもよい)。
調理器具900へのRFエネルギーの印加(平均SAR)のシミュレーションの結果(マップ)を図10に提示する。200mlの水の7つの円筒状のサンプル(例えば、アイテム910)を器具900内でシミュレートした。シミュレーションには、800MHzから1000MHzまでのさまざまな複数の周波数での器具へのRF放射線の照射を含めた。シミュレーションマップの右側に対数強度バー(単位W/Kg)を提示し、高強度を濃い灰色でマーク付け、低強度をかなり薄い灰色でマーク付けている。シミュレーションは、水シリンダ内において実質的に一様なエネルギー吸収を示し、そのほとんどが中間のエネルギー吸収範囲(中程度の灰色)にあり、シリンダの中央部分でわずかに上昇していた。
図11Aは、不規則な形状を有する大きな対象物1000を器具900内に配置した際の調理器具900の一部が切り抜かれた斜視図である。不規則な形状を有する対象物をシミュレーションで使用し、鶏肉を丸ごと、牛肉の大部分(例えば、ローストビーフ用)、パンなどの実際の食品対象物をシミュレートした。器具900内に配置された対象物1000へのRFエネルギーの印加(平均SAR)のシミュレーションの結果を図11Bに提示する。シミュレーションマップの右側に、図10で示されるものと同様の対数強度バー(単位W/Kg)を提示する。図11Bのシミュレーションで示されるように、対象物1000の大部分はRFエネルギーを一様に吸収し、対象物の中央の中間部分でわずかに増加している。
図12は、図10で提示されるシミュレーションの結果と同じ状態で行われた別のRFエネルギーの印加シミュレーション(同じ器具および同じ対象物)を提示する。RFエネルギーは、標準ISM帯域902〜928MHzの電源を使用して印加するようにシミュレートした。結果は、水シリンダの中間部分が高強度の図10で提示される結果と比較すると、わずかに均質性が低い電磁場強度分布を示す。この違いは、図10に関連するシミュレーションで使用された帯域800〜1000MHzより広い周波数帯域の使用から生じ得る。
図9〜12に提示されるシミュレーションおよびモデルは調理器具および食品アイテムを示すが、本発明は、調理器具に限定されず、容器内に配置された対象物の処理にRFエネルギーを利用するよう構成された任意の容器を用いて首尾よく実施することができる。
実施例−チキンスープ
以下の段落では、スープの調理および/または抽出のためのデバイス(例えば、容器)および方法との関連で、本開示の原理のいくつかの可能なアプリケーションの例を提供する。
従来の方法でスープを作るには時間がかかる。例えば、スープを作るには、レシピ次第で、少なくとも1時間、さらにはそれ以上かかる場合がある。スープを早く、高エネルギー効率で作ることで、特に工業または商業環境で、時間、料金およびエネルギーを節約することができる。調理中は、スープを加熱して、スープの食材(例えば、鶏肉、野菜など)の可溶性および混和性成分を液体に抽出したり、ブロスを濃縮したりすることができる。
従来通りにスープを調理する場合、最初に深鍋と水を加熱し、その次にスープの固体食材(例えば、鶏肉、野菜など)を加熱する。それが逆の方法であり、その結果、スープの固体食材が液体よりも熱くなる場合は、可溶性および混和性成分をより早く流出させるおよび/または溶液に抽出することができる。
上記で説明されるように、例えば、RFエネルギーなどのEMエネルギーを使用して一様に加熱すると、水の熱容量と鶏肉および野菜の熱容量との差により、ならびに/または、それらの散逸率の差により、温度差を有することが可能であり得る。http://www.engineeringtoolbox.com/specific−heat−capacity−food−d_295.htmlから入手可能なデータは、雌鶏の肉の熱容量は2.72kJ/(kg・℃)であり、人参の熱容量は3.81kJ/(kg・℃)であることを示す。両方の熱容量は、水の熱容量4.2kJ/(kg・℃)よりかなり低い。
本容器の例示的な比較アプリケーションでは、出願人は、従来の専門の電気コンロ(3kW)上、および、900ワットのRF電子レンジまたは容器(すなわち、対象物処理にRFエネルギーを印加する電子レンジ/容器、例えば、上記で説明された装置100または800を備える電子レンジ/容器)内で同じチキンスープのレシピを調理した。RF電子レンジは、一様な加熱を実現するように動作した。RF電子レンジは2つのアンテナを有し、RF加熱に加えて他の形態の加熱法は使用しなかった。1時間後(コンロ)および20分後(RF電子レンジ)にそれぞれ味見をするようにスープを仕上げた。
いくつかの実施形態では、例えば、RFエネルギーなどのEMエネルギーを印加することによってチキンスープを調理するための方法またはデバイスは、より早い準備および/または低減エネルギーの使用を含み得る。それに加えてまたはその代替として、RF加熱プロセスでは、加熱した水は、沸点を下回る状態で維持することができ、それにより、鶏肉および野菜の自然栄養(例えば、ビタミン)をより生かした状態で維持することができる。
この結果は、スープの固体部分が水より早く加熱されるために起こることが示唆される。以下の実験はこの仮説を裏付けるものである。人参丸ごと(65g)と鶏肉半分(750g)を2,385gの水道水内に配置した。混合物は、800MHz〜1000MHzの複数のRF周波数の掃引を使用して、RF電子レンジ内で全出力で加熱した。温度は、従来の台所温度計を使用して、調理前、調理中および調理後に測定した。図13は、測定温度を描写するグラフである。図に示されるように、鶏肉の温度は、水の温度より一貫して高かった。また、程度は少ないものの、人参に対しても同じことが当てはまった。それに加えて、調理後、各要素の重量も測定した(人参:60g、鶏肉:635g、水:2415g)。人参が5g(65gの7.7%)を失い、鶏肉が115g(750gの15.3%)を失う一方で、より高い抽出率が鶏肉から抽出されたことを示す。総重量の損失は、恐らく蒸発に主に起因して、90gであった。
前述の例示的な実施形態の説明では、本開示を合理化するため、さまざまな特徴が単一の実施形態で一緒に分類される。本開示のこの方法は、特許請求される発明が各請求項で明確に列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈すべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するものとして、本発明の態様は、前述で開示されている単一の実施形態の特徴のすべてに満たないところにある。したがって、以下の請求項は、本明細書によりこの発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、本発明の別々の実施形態として、それ自体で成り立つ。
その上、当業者であれば、特許請求されるように、本明細書の検討と本開示の実践から、本発明の範囲から逸脱することなく、開示されるシステムおよび方法に対するさまざまな変更形態および変形形態が可能であることが明らかになるであろう。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、方法の1つもしくは複数のステップおよび/または装置もしくはデバイスの1つもしくは複数のコンポーネントを省略することも、変更することも、代用することもできる。したがって、本明細書および実施例を単なる例示と見なし、本開示の真の範囲は以下の請求項およびそれらの均等物によって示されることが意図される。