JP5966136B2 - 発熱組成物及びそれを用いた温熱材 - Google Patents

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本発明は、酸素と反応して発熱する化学カイロ、温湿布構造物などの温熱材の製造に使用される発熱組成物、及びこれを用いた温熱材に関する。
酸素又は空気と接触して発熱する発熱組成物を使用した温熱材は、温熱により疼痛を軽減するための温湿布や経絡刺激用温熱具のような医療用具、あるいは防寒のためのカイロその他の加温具のような日用品などとして一般に広く用いられている。
このような温熱材に使用される発熱組成物は、最も一般的には、鉄粉などの金属粉、食塩などの塩類、水、及び活性炭などの保水剤などを構成成分として含み、金属が酸素と反応して生じる酸化熱によって発熱する。したがって、発熱特性は、従来、発熱組成物を収容する袋体の包材の通気性、透湿度、材質などによって酸素の流入量をコントロールすることにより、温熱材の目的に合わせて所望の範囲内になるように調節されてきた。
しかし、このような方法によって調節できるのは、発熱の最高温度や立ち上がり時間、持続時間などであって、発熱パターンとしては、一般に、比較的短時間に温度が上昇して最高温度に達すると、この温度の付近での安定な発熱を所定時間持続した後、徐々に温度が低下するというパターンをたどる。
発熱組成物については、各種基本成分及び添加剤の選択や含有量が検討されてきた。活性炭についても、たとえば、特許文献1においては、平均粒径1〜500μmの活性炭を含む発熱組成物層にこれより平均粒径の小さい活性炭の層を積層することにより、高い発熱温度を長時間維持することができることが記載されている。また、特許文献2には、平均粒径10〜50μmの粉体Aと平均粒径0.1〜2mmの粒体Bとを活性炭として含む発熱組成物が記載されている。この発熱組成物は、発熱組成物の流動特性及び空気の流通性が改善され、発熱反応が均一になるとされている。
このように、活性炭の粒径を選択することによって発熱の安定性や持続時間などが調節できることは知られていたが、発熱パターンの調節については着目されてこなかった。
特開2009-153948号公報 特開2009−142507号公報 特開2005−224313号公報 特開2005−224312号公報
本発明は、従来の発熱組成物の画一的な発熱パターンに多様性を与え、温熱材の製造において自在な発熱パターンの設計を可能にすることを目的とする。さらに、本発明は、発熱中に、発熱温度のピークが2回以上出現する発熱パターンを可能とすることを目的とする。
本発明によれば、
〔1〕 金属粉、塩類、水及び活性炭を含有し、酸素と反応して発熱する発熱組成物であって、100メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:150μm)を通過しない活性炭を、発熱組成物全体の重量を100%として1重量%〜15重量%含有し、空気と反応して発熱した場合に発熱終了までの間に発熱温度のピークを2回以上示すことを特徴とする発熱組成物;
〔2〕 任意の連続する2つのピーク間の最低温度とこの2つのピーク温度との差がいずれも2℃以上である、前記〔1〕記載の発熱組成物;
〔3〕 任意の連続する2つのピーク間の最低温度とこの2つのピーク温度との差がいずれも4℃以上である、前記〔1〕記載の発熱組成物;
〔4〕 前記活性炭が、70メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:212μm)を通過しない活性炭である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の発熱組成物;
〔5〕 前記活性炭の含有量が、10重量%未満である、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の発熱組成物;
〔6〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の発熱組成物が、通気性を有する袋体に収容されてなる発熱材を含む、温熱材;
〔7〕 加温対象に対して発熱材を固定する手段を有する、前記〔7〕記載の温熱材;
〔8〕 少なくとも前記発熱材が、実質的に酸素を遮断する気密性外袋に収容されている、前記〔6〕又は〔7〕記載の温熱材
が提供される。
本発明の発熱組成物は、発熱開始から終了までの間に2回以上温度ピークが出現する発熱パターンを有する発熱材及び温熱材の製造を可能とする。このような発熱パターンが実現されることにより、発熱材又は温熱材の使用中に生じる、慣れによる使用感の鈍化を防止することができる。また、温熱を断続的に与えることにより、継続的に温熱を与える場合よりも過度の蓄熱を防ぐことができる。このため、人体やペット動物に使用する場合には低温熱傷の危険性を低下させることができ、より安全性の高い発熱材及び温熱材を実現することができる。特に、本発明の発熱組成物は、例えば睡眠中に使用しても低温熱傷の危険性が低い発熱材及び温熱材を提供する。
図1は、試験番号1〜4の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図2は、試験番号5〜8の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図3は、試験番号9〜12の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図4は、試験番号13〜16の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図5は、試験番号17〜20の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図6は、試験番号21〜24の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図7は、試験番号25〜28の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図8は、試験番号29〜32の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図9は、試験番号33〜36の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図10は、試験番号37〜40の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図11は、試験番号41〜44の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図12は、試験番号45〜48の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図13は、試験番号49〜52の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図14は、試験番号53〜56の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図15は、試験番号57〜60の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図16は、試験番号61〜64の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図17は、試験番号72〜73の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図18は、試験番号74〜75の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図19は、試験番号76〜77の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図20は、試験番号78〜79の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図21は、試験番号80〜81の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図22は、試験番号82〜83の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図23は、試験番号84〜85の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図24は、試験番号86〜87の発熱組成物を充填した温熱材の発熱パターンを示す図である。 図25は、発熱組成物中の活性炭の粒度と含有率とによる発熱パターンの評価をまとめた図である。発熱開始から終了までの温度変化を経時的に測定して得た温度変化パターン中の連続する2つの温度ピークを選択し、2つのピーク間の最低温度を特定し、その最低温度とそれら2つの温度ピークとの温度差が、いずれも2℃以上4℃未満である場合、「△」;いずれも4℃以上6℃未満である場合、「○」;いずれも6℃以上である場合、「◎」;上記のいずれでもない場合、「×」とした。
発熱組成物
本発明の発熱組成物は、少なくとも金属粉、塩類、水及び活性炭を含有する。金属粉としては、一般的には鉄粉が使用されるが、酸化熱を生じるものであれば、それ以外のものであってもよい。塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の無機塩類が一般に使用される。本発明の発熱組成物は、活性炭を含むが、活性炭以外の保水剤(たとえば吸水性ポリマー、バーミキュライト、おが屑、シリカ系物質など)をさらに含んでいてもよい。また、必要に応じて従来公知のその他の種々の成分を添加することができる。
これらの成分の配合例としては、たとえば、発熱組成物の重量を100%として、鉄35〜80重量%、活性炭1〜20重量%、塩類1〜10重量%、水5〜45重量%、活性炭以外の保水剤0〜45重量%からなるものが挙げられる。本発明の発熱組成物においては、鉄45〜70重量%、活性炭1〜15重量%、塩類2〜5重量%、水20〜30重量%、活性炭以外の保水剤1〜10重量%の範囲のものが好ましい。
活性炭としては、ヤシガラ、鉱物系、木質系などの種類のものが市販されているが、公知のいずれのタイプのものであってもよい。活性炭は、硬度に関しては、発熱組成物を混合する際に活性炭の粒が粉砕されにくい程度以上に高い方が好ましい。ヤシガラ活性炭は、入手容易性や硬度が高いことなどの点で好ましい。本明細書においては、活性炭の粒子のサイズは、標準ふるい(Tyler篩)による分別によって示す。ふるいの目のサイズは、一般に「メッシュ」又は「μm」(JIS Z8801−1(2006)における金属製ふるいの目開きの基準寸法(μm)であり、呼び寸法ともいう)で示され、それらの対応関係は公知である。本発明の発熱組成物には、市販の活性炭を適宜選択してそのまま使用することもでき、また、各種の標準ふるいを用いて通過する粒子と通過しない粒子とに篩い分け(分級)して、所望の発熱パターンを示すように適宜選択して配合することができる。本発明の発熱組成物は、100メッシュ標準ふるい(150μm)を通過しない(粒径150μm超の)活性炭(以下、便宜上「大粒径活性炭」ということがある)を含有することを必要とする。大粒径活性炭としては、粒径が150μm超の粒径のものであれば、完全に均一の粒径のものであることもでき、分布については特に制限はない。たとえば、粒径150μm超、180μ以下のような、比較的狭い幅(粒径分布の下限と上限との差が30μm)の粒径分布を有するものであってもよく、あるいは、粒径2360μm超、4750μm以下のような、比較的広い幅(粒径分布の下限と上限との差が2390μm)の粒径分布を有するものであってもよい。好ましくは、粒径分布の下限と上限との差は、20μm以上、50μm以上、もしくは75μm以上、又は5000μm以下、3000μm以下、もしくは2400μm以下の分布を有するものが使用される。
本発明の発熱組成物において複数回の発熱温度ピークが生じるメカニズムは、特定の理論に拘束されるものではないが、概ね以下のように考えられる。最初の発熱温度ピークは、大粒径活性炭が鉄粉に接触している界面細孔内に吸着されていた酸素供給による酸化反応で発現するが、大粒活性炭は接触面積が小さく、酸素吸着量が少ないため、この発熱は長時間持続しない。吸着されていた酸素が消費されると、大粒径活性炭は再び酸素を吸着するが、その吸着速度が遅いために、酸素供給を開始するのが遅れる。そのため、ある程度の時間が経過し、最初の発熱温度ピークから温度が下降を始めた後に、再び酸化反応が増大し、2回目の発熱温度ピークが発現する。場合によっては、これが繰返されることにより、さらに次のピークが生じうる。
大粒径活性炭に加えて100メッシュ標準ふるい(150μm)を通過する活性炭(以下、便宜上「小粒径活性炭」ということがある)を添加してもよい。小粒径活性炭は、接触面積が大きく酸素を多く保持でき、金属の酸化反応を促進するため、これを添加することにより、発熱温度立ち上がりを改善し、使用感を向上させることができる。
大粒径活性炭は、発熱組成物全体の重量を100%として1重量%〜15重量%の量で発熱組成物に含有させる。小粒径活性炭を配合する場合も、大粒径活性炭は上記の範囲内の含有量とし、発熱組成物における活性炭全体の含有量は20重量%を超えないことが望ましい。大粒径活性炭としては、70メッシュ標準ふるい(212μm)を通過しないものを使用することが好ましく、50メッシュ標準ふるい(300μm)を通過しないものを使用することがさらに好ましい。大粒径活性炭の含有量は、好ましくは10重量%未満である。
このような活性炭を含有する本発明の発熱組成物は、JIS S4100発熱試験により、これを収容するための発熱組成物収容用袋に使用する通気性の包材(たとえば17,000〜18,000秒/100cc(JIS P8117法(ガーレー法))を介して空気中の酸素と反応させた場合の温度変化を経時的に測定すると、発熱開始から終了までの間(40℃以上を保持し、持続する時間)に2つ以上の温度ピークを生じる。発熱組成物を人体に適用する温熱材に使用する場合には、これらの2以上のピークのうち任意の連続する2つのピークを選択し(ただし、温度差を決めるための2つのピークは24時間以内に生じたものを選択する)、ピーク間の最低温度を特定したとき、本発明の発熱組成物は、これらの選択された2つのピークの温度とピーク間の最低温度との温度差がいずれも2℃以上となることが好ましく、より好ましくはこの温度差は4℃以上であり、もっとも好ましくはこの温度差は6℃以上である。温度差は、通常30℃以下である。
発熱組成物は、上記のような必須成分及び必要に応じて選択した任意の成分を、公知の方法で低酸素又は無酸素の条件下で混合することにより製造することができる。発熱組成物は、粉体であってもよく、これを公知の方法でさらに加工してもよく、たとえばシート状、キューブ状などの態様に形成してもよい。
発熱材
本明細書においては、発熱組成物収容用袋体に発熱組成物が充填されたものを発熱材と呼ぶ。発熱材は、そのまま温熱材(たとえば、いわゆる貼らないタイプのカイロなど)として使用することもできる。一般に、発熱組成物収容用袋体は、少なくとも一部分が通気性を有するように形成されている。
発熱組成物収容用袋体を構成する包材は、その選択により発熱材の発熱特性(発熱の立ち上がり速度、発熱持続時間、人体や衣類などの加温対象への伝熱性など)が変化するので、使用目的に合わせてそれらが所望の範囲になるように、公知のものを適宜選択して使用することができる。たとえば、発熱材又は温熱材を使い捨てカイロとして使用する場合は、人体にとって安全な範囲になるように、たとえばカイロの最高発熱温度(JIS S4100発熱試験による)が35℃以上であって、かつ65℃以下、好ましくは63℃以下となるような通気度又は透気度の包材を選択することができる。
一般的な人体用のカイロ等には、10,000〜30,000秒/100cc(JIS P8117)の包材が使用され、特殊なもの、たとえば靴用カイロでは2,000〜7,000秒/100ccが使用される。したがって、発熱組成物収容用袋の包材として、一般には、通気度は、2,000〜30,000秒/100ccの包材が使用される。
発熱組成物収容用袋体は、上記のような包材を用いて、この技術分野において通常用いられる方法により周縁部を接着することにより製造することができる。発熱材は、この袋体に本発明の発熱組成物を封入することにより、基本的に製造することができる。一般的には、袋体の製造及び発熱材の製造は連続しており、まず重ねた包材の周縁部を、一部を残してヒートシール又は粘着剤で接着し、開いている部分から発熱組成物を投入した後、この開口部も接着し、発熱組成物を封入することが行われる。
温熱材
温熱材は、上記のように発熱材のみであることができるが、必要に応じて、さらに付加的な要素を追加することができる。これらの各種の要素は公知であり、発熱材に一体化されていてもよく、あるいは、使用時に組み合わせるように別部材として提供されてもよい。付加的な要素の例としては、各種の固定手段や、使用時に組み合わせるべき各種のパーツ(たとえば、香料や薬剤を含む容器、水や化粧料を含有するシートなど)がある。固定手段としては、たとえば、温熱材を貼付可能とするように発熱組成物収容用袋体の一部の表面上に形成した粘着剤層や湿布剤層、加温対象に巻きつけて固定するためのバンド状の部材、発熱材を収容するポケットを設けたマスクやサポーターやリストバンドなどが挙げられる。
温熱材は、酸素を遮断する外袋に密閉して使用時まで保存される。このような外袋も公知である。
各種の粒子サイズの活性炭を用いて発熱組成物を製造し、これらの発熱組成物を用いた温熱材(使い捨てカイロ)を製造してその発熱特性を試験した。発熱組成物の組成は、表1及び表2のとおりであった。(表中、含有量の単位は「重量%」である。)なお、表1及び表2に示した発熱組成物以外に、いくつかの活性炭については、含有量を0.7重量%又は0.5重量%とし、活性炭以外の成分は表1及び表2に示したものと同じものを同じ割合で含有する発熱組成物を製造し、同様に試験した。
Figure 0005966136
Figure 0005966136
使用した各種の粒子サイズの活性炭(株式会社ナックスより入手、又は入手後標準ふるいにより分級した)の特徴は表3のとおりである。
Figure 0005966136
表3中、「Mesh」=メッシュ、「pass」=その前に記載された標準ふるいを通過する、「on」=その前に記載された標準ふるいを通過しない、を表す。カッコ内の「μ」の前の数値はJIS Z8801−1(2006)における金属製ふるいの目開きの基準寸法(呼び寸法)を表す。
発熱組成物収容用袋の包材として、表側にはポリエチレンテレフタレート(PET)スパンレース不織布30g/m2目付(シンワ社製)と多孔質フィルム70μm厚(興人社製)とをドライラミネートで貼り合せて製造した通気膜、裏側にはレーヨン(Ry)スパンレース不織布55g/m2目付(シンワ社製)とポリエチレン(PE)フィルム40μm厚(サンエー化研社製)とをドライラミネートで貼り合せて製造したシート基材(非通気性)を用いた。表側の包材の通気度は17,000〜18,000秒/100cc(JIS P8117)であった。
発熱材(温熱材)は、これらの包材を用いて作製した縦95mm×横70mmの長方形の袋体に、発熱組成物17g/枚を充填して製造した。
発熱試験は、JIS S4100「使い捨てかいろ」の方法にしたがって、環境温度20±1℃、熱盤温度30±1℃の条件で行った。試験した温熱材の最高温度は約45℃〜約55℃であり、JIS S4100による発熱開始から終了までの時間は約8時間〜約26時間程度であった。各試験番号の温熱材についての経時的な温度変化のグラフを図1〜24に示す。
また、これらのグラフから、発熱パターン中のピーク温度を特定し、任意の連続する2つのピークについて、それらのピーク温度とピーク間の最低温度との温度差を算出した。この温度差がいずれも2℃以上4℃未満である場合を発熱パターンが波打つ(「△」)、いずれも4℃以上6℃未満である場合を良好(「○」)、いずれも6℃以上である場合を非常に良好(「◎」)、それ以外の場合(たとえば、いずれかの温度差が2℃未満の場合や2以上のピークが観察されない場合)を発熱パターンが波打たない(「×」)として評価した。これらの評価を行った結果を図25に示す。
以上の結果から、波打つ発熱パターンは、特定の大粒径活性炭をある量含有する発熱組成物について観察され、ピーク温度とピーク間の最低温度との温度差は、70メッシュ標準ふるい(212μm)を通過しない活性炭を含有する場合、及び/又は活性炭含有量が10重量%未満の場合に大きくなることがわかった。

Claims (6)

  1. 金属粉、塩類、水及び活性炭を含有し、酸素と反応して発熱する発熱組成物であって、100メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:150μm)を通過しない活性炭を、発熱組成物全体の重量を100%として1重量%〜15重量%含有し、空気と反応して発熱した場合に発熱終了までの間に発熱温度のピークを2回以上示すこと、及び任意の連続する2つのピーク間の最低温度とこの2つのピーク温度との差がいずれも4℃以上であること、を特徴とする発熱組成物。
  2. 前記100メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:150μm)を通過しない活性炭が、70メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:212μm)を通過しない活性炭である、請求項1記載の発熱組成物。
  3. 前記100メッシュ標準ふるい(JIS Z8801−1(2006)による基準寸法:150μm)を通過しない活性炭の含有量が、10重量%未満である、請求項1又は2記載の発熱組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載の発熱組成物が、通気性を有する袋体に収容されてなる発熱材を含む、温熱材。
  5. 加温対象に対して発熱材を固定する手段を有する、請求項記載の温熱材。
  6. 少なくとも前記発熱材が、実質的に酸素を遮断する気密性外袋に収容されている、請求項又は記載の温熱材。
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