JP5965816B2 - 履歴管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、たとえばパチンコ遊技機やスロットマシン等で代表される遊技機であって、遊技者により遊技が行なわれる遊技機を構成する盤および枠の履歴を管理する履歴管理システムに関する。
遊技機を構成する盤および枠は、それぞれ製造メーカで製造され、遊技可能となるように遊技場(以下、ホールとも言う)で組合せて設置される。盤には、遊技制御用プログラム等が格納されたROMを内蔵する遊技制御用マイクロコンピュータが搭載してあり、当該遊技制御用マイクロコンピュータのセキュリティチップIDにより個体識別が可能である。
特許文献1では、この遊技制御用マイクロコンピュータのセキュリティチップIDを用いて、警察官でなくても遊技制御用マイクロコンピュータの検査を可能にして、遊技制御用マイクロコンピュータの偽造を防いでいる。また、遊技制御用マイクロコンピュータのセキュリティチップIDを管理サーバに記憶しておくことで、盤の不正な流通を防止することも可能になる。
特開2005−349078号公報
しかし、遊技機を構成する盤と枠とは、別々に流通することが可能である。そのため、製造された盤および枠がホールに設置された後、流行の変化等から盤のみが交換されて、既存の枠に新たな盤を組合せることがあり、既存の枠から取外された盤は、中古業者により再販されたり、廃棄業者により廃棄されたりする。また、枠も、盤を何回か交換した後に、廃棄業者により廃棄される。
よって、特許文献1で示したように、遊技制御用マイクロコンピュータのセキュリティチップIDを管理サーバに記憶して盤を管理するだけでは、別々に流通する可能性がある盤および枠の履歴を管理することができない。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、別々に流通する可能性がある盤および枠の履歴を管理することである。
(1) 遊技機(P台2、S台2S)を構成する盤(遊技盤26)および枠(前枠5、前面扉2bS)のそれぞれの履歴を管理する履歴管理システム(機歴管理センタ800A)であって、
前記盤に設ける第1セキュリティ半導体(主制御用半導体チップ16a)の第1セキュリティ識別情報(主制御用セキュリティチップID)に基づいて、個別の前記盤の履歴情報を記憶する盤情報記憶領域(主制御側テーブル)と、
前記枠に設ける第2セキュリティ半導体(払出制御用半導体チップ17a)の第2セキュリティ識別情報(払出制御用セキュリティチップID)に基づいて、個別の前記枠の履歴情報を記憶する枠情報記憶領域(払出側テーブル)と、
前記第1セキュリティ半導体を設ける前記盤を特定する情報(たとえば、メーカーコード、遊技盤製造番号、および主制御基板管理番号など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤特定情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して遊技盤メーカ192が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記第2セキュリティ半導体を設ける前記枠を特定する情報(たとえば、前枠製造番号、払出基板管理番号、および払出制御用の製品コードなど)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠特定情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して枠メーカ191が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出御用テーブルを更新)、
前記盤を遊技場(ホール193)に設置した場合に、前記盤の設置情報(たとえば、ホールコードや設置日など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤設置情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して遊技盤メーカ192、納入業者、またはホール193が入力した設置情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を遊技場に設置した場合に、前記枠の設置情報(たとえば、ホールコードや設置日など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠設置情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して枠メーカ191、納入業者、またはホール193が入力した設置情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出御用テーブルを更新)と、
前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記枠の前記第2セキュリティ識別情報を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤組合情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して鍵管理サーバ800が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記盤の前記第1セキュリティ識別情報を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠組合情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して鍵管理サーバ800が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)と、
更新した前記盤情報記憶領域および前記枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する異常判定手段(たとえば、CPU8001は、図21に示すフローチャートにより異常を判定)とを備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、履歴を管理することができる。特に、盤および枠のそれぞれを特定する情報、設置情報および組合せた相手のセキュリティ識別情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(2) 上記(1)の履歴管理システムにおいて、
前記盤を前記遊技場から撤去して保管した場合に、前記盤の保管情報(たとえば、保管日や保管場所など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤保管情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して倉庫業者194が入力した保管情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を前記遊技場から撤去して保管した場合に、前記枠の保管情報(たとえば、保管日や保管場所など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠保管情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して倉庫業者194が入力した保管情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)をさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に保管情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に倉庫業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(3) 上記(1)または(2)の履歴管理システムにおいて、
前記盤を再販する場合に、前記盤の再販情報(たとえば、移動先ホール、設置日、および販社名など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤再販情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して中古業者195が入力した中古情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を再販する場合に、前記枠の再販情報(たとえば、移動先ホール、設置日、および販社名など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠再販情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して中古業者195が入力した中古情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)をさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に中古情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に中古業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記盤を廃棄する場合に、前記盤の廃棄情報(たとえば、引き取り日や廃棄日など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤廃棄情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して廃棄業者196が入力した廃棄情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を廃棄する場合に、前記枠の廃棄情報(たとえば、引き取り日や廃棄日など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠廃棄情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して廃棄業者196が入力した廃棄情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)とをさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に廃棄情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に廃棄業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記盤情報記憶領域(主制御側テーブル)に記憶した情報は、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けられた(たとえば、ペアの主制御用セキュリティチップID)前記第2セキュリティ識別情報が記憶されている前記枠情報記憶領域(払出側テーブル)と別に消去することが可能で、
前記枠情報記憶領域(払出側テーブル)に記憶した情報は、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けられた(たとえば、ペアの払出制御用セキュリティチップID)前記第1セキュリティ識別情報が記憶されている前記盤情報記憶領域(主制御側テーブル)と別に消去することが可能である。
このような構成によれば、使用される期間が異なる盤および枠(盤に比べて枠は使用される期間が長い)であっても個別に削除することができるので、それぞれ適切に管理することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記異常判定手段は、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて更新される前記盤の稼働情報と前記盤の前記管理状態との関係(たとえば、図22(b)の更新異常テーブルに示す関係)、または前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて更新される前記枠の稼働情報と前記枠の前記管理状態との関係(たとえば、図22(b)に示す更新異常テーブルに含まれる関係)に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する(たとえば、管理状態が「廃棄」の場合に、稼働状態であれば異常と判定)。
このような構成によれば、管理状態と稼働情報とで齟齬のある盤および枠について、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(7) 上記(1)〜(5)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記異常判定手段は、前記盤の前記管理状態の遷移、および前記枠の前記管理状態の遷移(たとえば、図22(a)に示す遷移禁止テーブルに含まれる遷移)に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する(たとえば、前回判断した管理状態が「廃棄」の場合に、今回判断した管理状態が「設置」であれば異常と判定)。
このような構成によれば、管理状態の遷移に問題がある盤および枠について、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
カードユニットおよびパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機のガラス扉と前枠とを開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤が前枠に取付けられる前と取付けられた後の様子を示す図である。 カードユニットおよびパチンコ機に用いられる制御回路を示すブロック図である。 パチンコ機からの稼働・未稼働情報の通知処理を説明するための説明図である。 カードユニット側とパチンコ機側とにおいて記憶している各種データおよびその送受信を説明するための説明図である。 カードユニットとパチンコ機との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する説明図である。 電源投入時におけるカードユニットとパチンコ機とでの処理の一例を示す図である。 カードユニットにカードが挿入されたときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 挿入したカードのプリペイド残高から玉貸したときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 持玉払出・貯玉払出をしたときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 挿入したカードを返却するときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 本実施形態に係るパチンコ機の開放検出および接続検出を説明するためのブロック図である。 計数カウンタの制御回路を示すブロック図である。 本実施形態に係るパチンコ機の開放検出および接続検出を説明するためのブロック図である。 RAMに記憶されているデータの記憶状態と、CS信号およびCLK信号の入力に従ってデータ信号が出力される状態とを説明する説明図である。 計数カウンタのCPUの制御動作を示すフローチャートである。 払出制御部による計数表示処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。 本実施形態に係る前枠および遊技盤の機歴管理を説明するための概略図である。 前枠および遊技盤の機歴管理を行なうため、枠の情報および遊技盤の情報を記憶するテーブルの概略図である。 機歴管理センタが前枠および遊技盤の管理の異常判定処理を説明するためのフローチャートである。 図21に示すフローチャートで参照するテーブルを説明する図である。 スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。 カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。
<パチンコ機の構成>
まず、図1を参照して、本実施形態に係るパチンコ機の構成を説明する。遊技場(以下、ホールとも言う)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されている。なお、パチンコ機2の所定側の側方位置には、該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。
パチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図4参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
打球操作ハンドル25の上方には鍵穴10が設けられており、遊技場の係員が所持する鍵を挿入して前枠5(図2参照)の解錠操作(たとえば時計回り回転)することにより前枠5が開放され、ガラス扉(前面部材)6の解錠操作(たとえば反時計回り回転)することによりガラス扉6が開放される。
図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(以下、特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口(図示略)に回収される。入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口に回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されている。また、この表示器54の下方部分に7セグ表示器50が設けられている。7セグ表示器50は7セグメントで構成されており、後述の払出制御部171によって制御される。この7セグ表示器50により、後述する遊技玉数や発生したエラーのエラー番号等が表示される。
さらに、パチンコ機2における打球操作ハンドル25の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。詳しくは後述するが、計数ボタン28は、1度押下すると、たとえば100玉だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれ、長い期間押下(長押し)すると、現在有している遊技玉を考慮して押下している時間に対応した玉数だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれる。
このように、計数ボタン28をP台側に設けているため、計数ボタン28をCU側に設ける場合に比較して、P台に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
<カードユニットの構成>
次に、引き続き図1を参照して、本実施形態に係るカードユニット3の構成を説明する。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(以下、一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を「遊技玉のデータ」に変換する機能を有する。パチンコ機2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、「遊技玉のデータ」とは、発射可能な発射残数を示すデータである。以下の説明では、「遊技玉のデータ」を貯玉や持玉と同様に、単に「遊技玉」と称する。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(以下単に、カードIDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号をIR(Infrared)感光ユニット320で受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニットが設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高(以下、カード残高または単に残高とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落して遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機2による遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落されて遊技玉に変換され、パチンコ機2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持点との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落される。なお、再プレイボタン319とは別に、持玉を引落すための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタン319は貯玉引落し専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉数のデータである。このデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残高、持玉、あるいは貯玉を引落すことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたホールサーバ801(図5参照)に会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバ801にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバ801に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残高についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバ801に記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行なわれるたびにリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどがある。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3の前面側には、さらに、玉貸ボタン(以下、貸出ボタンとも言う)321と返却ボタン322とが設けられている。玉貸ボタン321は、挿入されたカードに記録されている残高を引落してパチンコ機2による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
次に、図2を参照して、パチンコ機2は、額縁状の外枠4に対して、前枠(以下、セルとも言う)5とガラス扉6とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠5における揺動中心とは反対側の端縁付近(遊端側)には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠4の係合突起6a、6bに対向する位置に、係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前枠5を外枠4に押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば時計回り回転)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前枠5が開放される。
さらに、前枠5にはガラス扉6用の係合突起8も設けられており、その係合突起8に対向するガラス扉6部分には、係合穴9が設けられている。係合突起8は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉6を前枠5に押付けることにより係合穴9の下縁部分によって係合突起8が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起8が押下げられ、係合突起8と係合穴9とが係合されてロック状態となる。この状態で、遊技場の係員が図1に示した鍵穴10に鍵を挿入して解錠操作(たとえば反時計回り回転)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起8が引上げられ、係合突起8と係合穴9との係合が解除されてロック解除状態となり、ガラス扉6が開放される。
前枠5の下方部分における外枠4と接触する箇所に前枠開放検出スイッチ13が設けられており、前枠5が開放されたことが検出される。また、前枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分にガラス扉開放検出スイッチ12が設けられており、ガラス扉6が開放されたことがこのガラス扉開放検出スイッチ12により検出される。
遊技盤26の裏面(ガラス扉6と対向する面とは反対側の面)に、主制御基板16が設けられている。外枠4の裏面は閉じられているため、まず前枠5を開放して前枠5から遊技盤26を取外すことで、主制御基板16が遊技盤26から着脱可能な状態になる。つまり、遊技盤26より主制御基板16を取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを交換する作業を行なうためには、前枠5を開放する必要があるため前枠開放検出スイッチ13で当該作業を必ず検出することができる。よって、遊技盤26より主制御基板16を不正に取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず前枠開放検出スイッチ13で検出することができる。
さらに、前枠5の裏面に、払出制御基板17が設けられている。払出制御基板17も、まず前枠5を開放してから、前枠5の裏面より取外す必要がある。よって、前枠5の裏面より払出制御基板17を不正に取外す、または払出制御基板17に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず前枠開放検出スイッチ13で検出することができる。
次に、遊技盤26を前枠5に設置する構成について説明する。図3は、遊技盤26が前枠5に取付けられる前と取付けられた後の様子を示す図である。図3に示す前枠5には、取付機構34a、34bがそれぞれヒンジ35a、35bを中心に開閉自在に設けられている。取付機構34a、34bは、コの時型をしており、遊技盤26に対応した幅の底を持つ。遊技盤26を前枠5に対して図3(b)の矢印方向に押し込むことで、図3(a)に示すように遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定される。遊技盤26が取付機構34a、34bにより固定されるときに、遊技盤26側に設けた凸型ドロアコネクタ32が前枠5側に設けた凹型ドロアコネクタ33と結合する。ここで、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33は、位置ずれに対してフレキシブル性を有するフローティングコネクタである。
また、遊技盤26を前枠5に設置する際に、凸型ドロアコネクタ32が凹型ドロアコネクタ33と結合することで、遊技盤26側の主制御基板16と、前枠5側の払出制御基板17とが接続されることになる。さらに、遊技盤26は決まった位置に固定されるとともに、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33はある程度の位置ずれに対してフレキシブル性を有しているので、凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。なお、取付機構34a、34bを設けず、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33のみで、遊技盤26を前枠5に設置する構成であっても、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33自体がフレキシブル性を有するフローティングコネクタであるため、遊技盤26と前枠5との位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。
<カードユニットとパチンコ機との構成>
図4は、カードユニット3とパチンコ機2との構成を示すブロック図である。図4を参照して、カードユニット3とパチンコ機2との制御回路の概略を説明する。
カードユニット3には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ801(図5参照)と通信を行なうための外部通信部(図示略)が設けられているとともに、パチンコ機2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板325が設けられている。カードユニット3にはパチンコ機2側への接続部(図示略)が設けられており、パチンコ機2にはカードユニット3側への接続部(図示略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
CU側のセキュリティ基板325とP台側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、パチンコ機2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。セキュリティチップ(SC)325bは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。さらに、SC325bは、不正検知部1325を備え、不正検知部1325がCU制御部323からP台2に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ800(図5参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバから基板制御情報として通知される。通信制御IC325aは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323、セキュリティチップ(SC)325b、および通信制御IC325aの各RAMは、電断時にもその記憶データが消去されないバックアップRAMで構成されている。なお、このバックアップRAMの代わりに、EEPROMで構成してもよい。
前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されてその識別結果信号がCU制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号がCU制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報がCU制御部323に入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残高あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。表示器312に対し、表示制御部350で変換した表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタン321を操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。なお、玉貸ボタン321は、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、P台2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン322を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
パチンコ機2には、パチンコ機2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278とが備えられている。なお、図4では、主制御基板16の指令に基づいて可変表示装置を表示制御する表示制御基板(演出制御基板ともいう)の図示を省略している。
主制御基板16は、遊技盤26に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。なお、遊技盤26には、さらに可変表示装置278等を制御する表示制御基板(演出制御基板)が設けられている。
払出制御基板17は、前枠5(遊技枠)に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ(図示略)、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ330、計数ボタン28、電波センサ173、ガラス扉開放検出スイッチ12、前枠開放検出スイッチ13が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、前述したように、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。従って、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。なお、玉上げスイッチ(上)41aばかりでなく、発射玉検出スイッチも電波による不正の対象となる虞がある。つまり、玉上げスイッチ(上)41aだけ不正電波により常時オン状態にした場合には、玉の発射が検出されなくなる一方、実際に発射された玉が回収されて発射玉検出スイッチで検出された場合には、発射玉と回収玉(アウト玉)との個数に齟齬が生じ、異常が検知されて「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報がP台2からCU3へ送信されることになる。しかし、この発射玉検出スイッチにも不正電波を発信して検出不能状態にすることにより、上記「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報がP台2からCU3へ送信されなくなる不都合が生じる。本実施形態では、このような発射玉検出スイッチに対して発信される不正電波も、電波センサ173で検出するため、前述の不都合を防止し得る。
ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13は、図13に基づいて詳しく説明する。ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13の開放回数は、図13に示す計数カウンタ120により計数される。計数カウンタ120は、CPU,ROM,RAM等が搭載され、P台2の電源供給が途切れたときでもバックアップ電源により動作可能で、夜間等の電源OFF時でもガラス扉6や前枠5の開放検出回数を計数してその計数値を払出制御部171へ送信することができる。ここで、バックアップ電源は、たとえば、P台2内に設けられたキャパシタや蓄電池である。
また、7セグ表示器50が払出制御部171に接続されており、払出制御部171からの表示制御信号に従って7セグ表示器50が後述するガラス扉6や前枠5の開放回数等を表示する。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、メインチップID(主制御用セキュリティチップID)、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
メインチップIDは、パチンコ機2の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。このことに関しては後に詳しく説明する。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口1または始動入賞口2のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ330からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチから払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
カードユニット3のセキュリティ基板325とパチンコ機2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように、リカバリ要求、リカバリ詳細要求、通信開始要求、通信終了要求、状態情報要求、カード挿入通知、カード返却通知、通信テスト要求の各種コマンドが送信される。
リカバリ要求は、パチンコ機2に対してリカバリ情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、リカバリ要求を受けてパチンコ機2のリカバリ情報をカードユニット3に通知する。リカバリ詳細要求は、パチンコ機2に対してリカバリ詳細情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、リカバリ詳細要求を受けてパチンコ機2のリカバリ詳細情報をカードユニット3に通知する。通信開始要求は、パチンコ機2に対して通信開始を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信開始要求を受けてカードユニット3に対して通信開始を応答する。通信終了要求は、パチンコ機2に対して通信終了を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信終了要求を受けてカードユニット3に対して通信終了を応答する。
状態情報要求は、パチンコ機2に対して状態情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、状態情報要求を受けてパチンコ機2の状態情報をカードユニット3に通知する。カード挿入通知は、パチンコ機2に対してカード挿入されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード挿入通知を受けてカードユニット3に対してカード挿入されたことの応答をする。カード返却通知は、パチンコ機2に対してカード返却されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード返却通知を受けてカードユニット3に対してカード返却されたことの応答をする。通信テスト要求は、パチンコ機2に対してテストデータを通知するコマンドである。払出制御基板17は、通信テスト要求を受けてカードユニット3に対してテストデータを応答する。
払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、リカバリ応答、リカバリ詳細応答、通信開始応答、通信終了応答、状態情報応答、カード挿入応答、カード返却応答、通信テスト応答の各種レスポンスが送信される。
前枠5(遊技枠)には、発射制御基板31、発射モータ18が設けられている。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリング(以下、タッチセンサとも言う)の入力信号が入力されているときに発射モータ18へ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。
前枠5(遊技枠)には、表示器54が設けられている。表示器54は、カードユニット3の表示制御部350からの表示データを受信し、表示画面を表示させる。なお、このように、本実施形態では、P台側の表示器54がCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、P台側に表示器54を表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示器54を表示制御する。
<パチンコ機からの稼働・未稼働情報の通知処理>
図5は、パチンコ機からの稼働・未稼働情報の通知処理を説明するための説明図である。図5に示すパチンコ機2は、カードユニット3、ホールサーバ801、鍵管理サーバ800、および機歴管理センタ800Aと接続されている。ここで、鍵管理サーバ800は、カードユニット3内部の電子部品のシリアルID(以下、SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。機歴管理センタ800Aは、前枠5に接続した払出制御基板17に設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて前枠5の情報、および遊技盤26に接続した主制御基板16に設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて遊技盤26の情報を記憶して、前枠5および遊技盤26の履歴を管理する履歴管理システムを含んでいる。
製造メーカが前枠5および遊技盤26を出荷して、ホールに設置した場合、パチンコ機2を稼働すると、図5に示すようにパチンコ機2から遊技機設置情報(稼働情報)が機歴管理センタ800Aに通知される。具体的に、機歴管理センタ800Aに通知される遊技機設置情報(稼働情報)には、たとえば払出制御基板17に設けた半導体チップのセキュリティチップID、主制御基板16に設けた半導体チップのセキュリティチップIDや、前枠5と遊技盤26とを組合せた場合の相手のセキュリティチップIDなどが含まれている。なお、セキュリティチップIDは、機歴管理センタ800Aに登録後、変更、削除することができない。
一方、機歴管理センタ800Aには、製造メーカにより出荷した前枠5および遊技盤26の出荷情報が入力される。具体的に、機歴管理センタ800Aへの出荷情報の入力は、機歴管理センタ800Aに通信回線などを介して接続された端末から入力する。そして、機歴管理センタ800Aは、入力された前枠5および遊技盤26の出荷情報を、それぞれに設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて記憶するとともに、記憶した情報とパチンコ機2から通知された遊技機設置情報とを照合する。機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。異常の報知として、たとえば異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信されたりする(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。なお、前枠5および遊技盤26をセキュリティチップIDに関連付けて記憶した情報は、機歴管理センタ800Aへの出荷情報登録後、変更することができない。また、前枠5および遊技盤26の出荷情報は、ホールに設置する1日前に、機歴管理センタ800Aに登録されていることが望ましい。
同様に、ホールに設置してある前枠5および遊技盤26(前枠5または遊技盤26の一方のみでもよい)を撤去して倉庫に保管した場合、パチンコ機2が未稼働状態となるので、図5に示すようにパチンコ機2から未稼働情報が機歴管理センタ800Aに通知される。具体的に、機歴管理センタ800Aに通知される未稼働情報は、設置していたパチンコ機2の前枠5および遊技盤26のセキュリティチップIDが送信されないことによる情報である。
一方、機歴管理センタ800Aには、ホールまたは倉庫業者により撤去した前枠5および遊技盤26の撤去情報が入力される。そして、機歴管理センタ800Aは、入力された前枠5および遊技盤26の撤去情報を、それぞれに設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて記憶するとともに、記憶した情報とパチンコ機2から通知された未稼働情報とを照合する。機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。
また、中古業者が遊技盤26を別のホールに再販して、ホールに設置した場合、パチンコ機2を稼働すると、図5に示すようにパチンコ機2から遊技機設置情報(稼働情報)が機歴管理センタ800Aに通知される。具体的に、機歴管理センタ800Aに通知される遊技機設置情報(稼働情報)には、たとえば主制御基板16に設けた半導体チップのセキュリティチップIDや、組合せた前枠5のセキュリティチップIDなどが含まれている。
一方、機歴管理センタ800Aには、中古業者により再販した遊技盤26の移動情報(再販情報)が入力される。そして、機歴管理センタ800Aは、入力された遊技盤26の移動情報を、遊技盤26に設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて記憶するとともに、記憶した情報とパチンコ機2から通知された遊技機設置情報とを照合する。機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。
さらに、廃棄業者が設置してある前枠5および遊技盤26(前枠5または遊技盤26の一方のみでもよい)を廃棄した場合、パチンコ機2が未稼働状態となるので、図5に示すようにパチンコ機2から未稼働情報が機歴管理センタ800Aに通知される。具体的に、機歴管理センタ800Aに通知される未稼働情報は、設置していたパチンコ機2の前枠5および遊技盤26(前枠5または遊技盤26の一方のみでもよい)のセキュリティチップIDが送信されないことによる情報である。
一方、機歴管理センタ800Aには、廃棄業者により廃棄した前枠5および遊技盤26(前枠5または遊技盤26の一方のみでもよい)の撤去情報が入力される。そして、機歴管理センタ800Aは、入力された前枠5および遊技盤26の撤去情報を、それぞれに設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて記憶するとともに、記憶した情報とパチンコ機2から通知された未稼働情報とを照合する。機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。
<カードユニット側とパチンコ機側との送受信態様>
次に、図6は、カードユニット3側とパチンコ機2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図6を参照して、カードユニット3側(CU側)とパチンコ機2側(P台側)とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施形態においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、カード残高(残高)は、CU3側において管理・記憶している。
図6では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2(パチンコ機2)とCU3(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御用セキュリティチップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御用セキュリティチップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
また、CU3側とP台2側とにおいてコマンドおよびレスポンスの送信が行なわれる毎に通番が「1」ずつ加算更新され、その通番がCU3側とP台2側とにおいて記憶される。この通番とは、CU3とP台2との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終通番とは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施形態におけるCU3とP台2とにおける通番のバックアップの具体的態様を説明する。CU3は、コマンドでP台2へ送信した通番をバックアップ記憶し、次にP台2からの通番を受信すると、バックアップ記憶している通番をその受信した通番に書換えて記憶する。そして、次のコマンドを送信するときに、バックアップ記憶している通番を1加算更新してP台2へ送信し、その送信済みの通番をバックアップ記憶する。CU3ではこのような処理を繰返す。
P台2でも同様に、コマンドでCU3から受信した通番をバックアップ記憶し、次にP台2からCU3へレスポンスを送信するときに、バックアップ記憶している通番を1加算更新して送信し、その送信済みの通番をバックアップ記憶する。そして、次のレスポンスを受信したときに、バックアップ記憶している通番をその受信した通番に書換えて記憶する。P台2ではこのような処理を繰返す。
たとえば、CU3側からP台2側に対して、あるコマンドを送信するとともにそのときの通番nを送信し、P台2側ではその送信されてきた通番nを記憶する。そして、レスポンスをP台2側からCU3側へ返信するときにその記憶している通番nに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU3側では返信されてきた通番n+1が既に記憶していた通番nより1加算されているためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次にコマンドを送るときには通番を+1してn+2の通番をP台2側へ送る。
P台2側からCU3側へは、最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報)が送信される。この最新遊技台情報は、P台2側の払出制御部171(図4参照)にあるRAMの最新遊技台情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技台情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。
なお、バック玉が発生した場合に、そのバック玉を打球発射位置に還元して打球発射位置への玉送りを停止させた状態で打球発射動作を行なってバック玉をすべて遊技領域に発射させるようにし、バック玉が発生してもそのバック玉を加算玉としてカウントしないように制御してもよい。この場合は、「加算玉=賞球玉数×入賞個数」となる。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技台情報記憶領域(払出制御部171のRAM等)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技台情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技台情報(直前に送信した遊技台情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した遊技台情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ最新遊技台情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(以下単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残高、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新遊技台情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(以下、遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信されたりする(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技玉数をP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施形態では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバ801またはホール用管理コンピュータによって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図4に示すように、CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのカード残高を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図4参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図4参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図4参照)は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落して遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の遊技用価値を引落してドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入式のパチンコ機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図7を参照して、カードユニット(CU)3とパチンコ機(P台)2との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図7には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。
まず、CU3からP台2に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を要求するものである。P台2からCU3に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ情報を通知するものである。
CU3からP台2に対してリカバリ詳細要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ詳細要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ詳細情報を要求するものである。P台2からCU3に対してリカバリ詳細応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ詳細応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ詳細情報を通知するものである。これらリカバリ詳細要求とリカバリ詳細応答とは、リカバリ処理を実行するときにしか送受信されない。具体的には、前述のリカバリ応答を受信したCU3がそのリカバリ応答の情報に基づいてリカバリ処理を実行すると判断した場合にのみCU3がP台2にリカバリ詳細要求のコマンドを送信する。このことは後に詳述する。リカバリ処理は、CU3やP台2に電断が発生して通信回線断が検知されたときに実行する必要が生じる。本実施形態では、遊技場の営業開始時に電源を立上げたときにもリカバリ処理を実行しているが、営業開始時に電源を立上げ時には実行せずCU3やP台2に電断が発生して通信回線断が検知されたときに実行するように制御してもよい。
CU3からP台2に対して通信開始要求のコマンドが送信される。この通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を要求するものである。P台2からCU3に対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して通信開始を応答するものである。
CU3からP台2に対して通信終了要求のコマンドが送信される。この通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を要求するものである。P台2からCU3に対して通信終了応答のレスポンスが送信される。この通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して通信終了を応答するものである。
CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を要求するものである。CU3はこのコマンドを使用して、P台2の状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図4に示したCU側からP台側へ向かう加算玉数が含まれている。
P台2からCU3に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。情報応答のレスポンスには、図4に示した最新遊技台情報や遊技玉数が含まれている。
CU3からP台2に対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台2に対してカード挿入を通知するものである。P台2からCU3に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対してカード挿入を応答するものである。
CU3からP台2に対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。P台2からCU3に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却を応答するものである。
CU3からP台2に対して、通信テスト要求のコマンドが送信される。この通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。P台2からCU3に対して、通信テスト応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを応答するものである。
<CUとP台との間で処理される主なシーケンス>
次に、図8〜図12に基づいて、CU制御部323に搭載されたCPU、および払出制御基板17に搭載されたCPUで実行される処理によるCU3とP台2との間で処理される主なシーケンスについて説明する。
まず、図8を参照して、電源投入時、CU3とP台2との間で処理されるシーケンスを説明する。図8に示すシーケンスは、CU3とP台2との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU3の電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
まず、電源を投入する。電源投入時においては、P台2では発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。その後、認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の鍵管理サーバ800へ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、リカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリ情報の送信を要求する。
それを受けたP台2では、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答)。
このリカバリ情報としては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、および前回カード挿入時刻が含まれている。また、図示を省略しているが、通番、コマンドも含まれている。
通番は、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)までの値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。
前回最終送信通番は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、「0」のときは保持している通番がない場合である。前回挿入中カードIDとは、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、「0」のときは挿入中のカードがない場合である。
前回カード挿入時刻とは、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、「0」のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。
リカバリ応答を受けたCU3では、リカバリ情報の前回挿入中カードID、および前回カード挿入時刻と、記憶しているカードIDおよびカード挿入時刻と一致しているか否かを判断する。CU3は、カードIDおよびカード挿入時刻が一致する場合に、リカバリ詳細要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリデータを送信する。このリカバリデータとしては、前回最終送信通番、および加算玉数が含まれている。また、図示を省略しているが、通番、コマンドも含まれる。なお、電源投入時で未だにカードがCU3に挿入されていない段階では、CU3側とP台2側とともにカードID=0、カード挿入時刻=0となっている。通番は、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)までの値である。CU3は、初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。
前回最終送信通番は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求コマンドの通番データであり、「0」のときはデータがない場合である。前回挿入中カードIDとは、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、「0」のときは挿入中のカードがない場合である。
加算玉数は、遊技玉の加算玉数のデータであり、「0」のときは加算玉数のデータがない場合である。
それを受けたP台2では、受信したリカバリデータに基づいてリカバリ処理を実行し、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリデータをレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ詳細応答)。
このリカバリデータとしては、前回遊技台情報、前回遊技情報、最新遊技台情報、および最新遊技情報が含まれている。
このリカバリ詳細応答を受信したCU3はその時点からリカバリ処理を開始する。このリカバリ処理とは、CU3とP台2との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、トラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CU3は、リカバリ要求などのコマンドを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、コマンドの再送時の際にはカウントアップしない。P台2は、前回受信した通番と同じ通番のコマンドを受信した場合には、通信不良が発生してCU3がコマンドを再送したと判断する。CU3はコマンドの送信時に通番をバックアップする。P台2は、受信したコマンドに対応するレスポンスを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、レスポンスの再送時の際にはカウントアップしない。CU3は、前回受信した通番と同じ通番のレスポンスを受信した場合には、通信不良が発生してP台2がレスポンスを再送したと判断する。P台2はレスポンスの送信時に通番をバックアップする。
CU3は、認証シーケンスが終了した後、通番を「n」としてリカバリ要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、通番をカウントアップして「n+1」としてリカバリ応答のレスポンスをCU3に返信する。さらに、CU3は、通番を「n+2」としてリカバリ詳細要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、通番をカウントアップして「n+3」としてリカバリ詳細応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番をカウントアップして「n+4」として、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。そして、P台2は、通番をカウントアップして「n+5」として、通信開始応答のレスポンスをCU3へ返信する。CU3では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。これ以降、CU3とP台2との間で、状態情報要求のコマンドと状態情報応答のレスポンスとの送受信が行なわれる。
CU3は、通番=n+6の状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。また、P台2は、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、および入賞個数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台2は、通番=n+7の状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
そのレスポンスを受けたCU3は、その状態情報応答に基づき、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、各入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。なお、加算玉数の内訳は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」とである。減算玉数の内訳は、「発射玉数」と「計数玉数」である。
その後、CU3は、通番=n+8の状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+9の状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。P台2は、状態情報応答のレスポンスを送信する毎に前述のデータをバックアップし、前述のカウンタをクリアする。また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受信する毎に前述のデータをバックアップする。
次に、図9を参照して、カードが挿入されたとき、CU3とP台2との間で処理されるシーケンスを説明する。まず、CU3は、カード挿入前、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3では、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CU3は、カードの挿入が行なわれた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やカード残高等をたとえばホールサーバ801に問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台2側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
CU3は、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+2、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+3、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、P台2側の表示器54は、CU3の表示制御部350により表示制御が行なわれ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
その後、CU3は、挿入されたカードが認証されると、通番=n+4、カードID、カード挿入時刻を含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻のデータを払出制御部171のRAM等にバックアップするとともに、通番=n+5を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、CU3においても、挿入されたカードのカードIDをCU制御部323のRAM等に記憶する。
CU3は、それを受けて、通番=n+6、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+7、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
カード挿入中、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+9、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図10を参照して、挿入されたカードのプリペイド残高から遊技玉を貸出すときのCU3とP第2との間で処理されるシーケンスを説明する。つまり、挿入されたカードに記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。図10に示す処理では、現在の遊技玉数が「50」玉となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行なうことにより、CU3は、500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CU3は、玉貸ボタン(貸出ボタン)321が押下操作された場合、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU3側単独で確定する。その後、CU3は加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させる。
次に、CU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図11を参照して、持玉払出、貯玉払出を行ない再プレイするときのCU3とP第2との間で処理されるシーケンスを説明する。図11では、当初の遊技玉数が「50」玉の状態となっている。図11に示す再プレイの処理は、図10で示した残高の消費のときの処理と類似している。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が再プレイボタン319を押下すると、CU3は、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させ、遊技玉数を更新し、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、持玉または貯玉の消費は、再プレイボタン319を押下する操作がなされた段階でCU3側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいずれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。また、持玉払出ボタンをCU3に設け、持玉払出ボタンを押下することで、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)へ変換しても良い。
その後、CU3は遊技玉の加算表示中にするとともに、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
なお、CU3は、持玉または貯玉から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させることによって、遊技玉の加算表示中であることを示す。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図12を参照して、会員カード・一般残高有カード・一般持玉有カードを返却するときのCU3とP第2との間で処理されるシーケンスを説明する。図12では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「200」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=200、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、計数ボタン28を長押下(ボタンを1秒以上押続ける操作)し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を長押下することで、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「200」玉の場合、1回のコマンド/レスポンスの期間に、遊技玉数が「100」玉、計数玉が「100」玉となる。
ただし、表示器54にて行なう計数表示では瞬時に遊技玉数と計数玉数とをそのような数に変更するのではなく、あくまでも、遊技玉が徐々に計数されて減少し、これと連動して持玉が徐々に増加するような演出が行なわれる。このため、計数表示が終了するまでは、表示器54での表示上の遊技単数および持点数と、CU側およびP台側のメモリ上の遊技玉数および持点数とは一致しない。
しかしながら、このような制御に代えて、表示上の持点の計数状況(変換状況)と実際のデータの変換処理とが同期するようにしてもよい。この場合、データの計数処理(変換処理)は即座に完了させることが可能であるため、これと同期する計数表示(変換表示)もまた直ぐに終わってしまうことになる。これでは、データの計数が行なわれたことを遊技者に十分に通知することができないおそれがある。そこで、計数表示をしつつ、その途中から「計数が終了しました」という表示に切換えてもよい。また、その場合、「計数が終了しました」という表示が開始された段階からカードの返却操作を有効化してもよい。
計数ボタン28を長押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=100、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=100、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=200(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=100のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
その後、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
計数ボタン28を長押下中のP台2は、遊技玉数=0、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=0、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=100(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=0のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
計数表示が進行すると、やがて、表示器54での表示上の遊技玉数も0になる。遊技者は、遊技玉数が0玉になったことを確認して、計数ボタン28を離す。計数ボタン28を離すことで、遊技玉を持玉に変換する操作が終了する。
その後、遊技者は、返却ボタン322を押下する操作を行なう。CU3は、遊技者が返却ボタン322を押下する操作を行なうことで、通番=n+6を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+7、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。
それを受けて、CU3は、返信されてきたカードIDおよびカード挿入時刻と、カード挿入時にバックアップ記憶しておいたカードIDおよびカード挿入時刻とを比較し、両者が一致しているか否か判定する。一致することを条件に、カード挿入/排出口309に挿入してあったカードを遊技者に返却する。その際、CU3は当該カードのカードIDと持玉数のデータとをホールサーバ801へ送信し、ホールサーバ801が当該カードのカードIDに対応付けて持玉数のデータを記憶する。一致しない場合には、エラー判定し、エラー処理を実行する。このエラー処理としては、たとえば、返却操作に応じたカードの返却を禁止する制御を行なってカードをCU3内部に保持したり、あるいは、持玉のカードへの書込み処理を禁止したりする。さらには、異常報知ランプ等によるエラーの報知や、ホールサーバ801への異常発生の通知等を行なう。なお、カードの返却時に、ホールサーバ801が当該カードのカードIDに対応付けて持玉数のデータを記憶する代わりに、持玉数のデータをカードに書込み記録して排出するように制御してもよい。
その後、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、カード挿入状態=OFFを含む状態情報応答を受信したとき、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。それを受けて、P台2は、通番=n+9、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
なお、この図12に示したシーケンスでは、計数ボタン28が押下された直後のP台2からCU3への状態情報応答で計数玉数を送信する制御を示したが、その代わりに、計数ボタン28が押下された直後の状態情報応答では、計数玉数を送信することなく計数操作が行なわれたことを示すデータ(例えば計数中=ON)を送信し、CU3から計数を受付可能であることを示すデータ(例えば計数応答=ON)を含む状態情報要求が返信されてきたことを条件として、計数玉数を含む状態情報応答をCU3へ送信するように制御してもよい。
<開放検出および接続検出の構成>
本実施形態に係るパチンコ機2は、ガラス扉6の開放検出、前枠5の開放検出、および前枠5と遊技盤26との接続検出を行なう構成を有している。図13は、本実施形態に係るパチンコ機2の開放検出および接続検出を説明するためのブロック図である。図13(a)に示す前枠5と遊技盤26とは、前枠5側に設けた凹型ドロアコネクタ33と遊技盤26側に設けた凸型ドロアコネクタ32とにより電気的に接続されている。前枠5は、ループ状の電力線500により直列に接続された開放検出部53、前枠中継基板52、払出制御基板17および凹型ドロアコネクタ33を有している。遊技盤26は、凸型ドロアコネクタ32と、主制御基板16とを有している。凸型ドロアコネクタ32を凹型ドロアコネクタ33に接続することで、ループ状の電力線500に主制御基板16も直列に接続される。なお、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33は、接続が外れることで前枠5と遊技盤26との電気的な接続を検出することができる盤接続検出手段に対応する。
電力線500は、前枠5と遊技盤26との間で信号を送受信する信号ケーブル内の配線に含まれている。そして、前枠5の信号ケーブルと遊技盤26の信号ケーブルとは、26ピンまたは32ピンの凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33により接続される。なお、図13(a)には、信号ケーブルは図示しておらず、ループ状の電力線500のみ図示してある。
図13(b)は、開放検出部53の構成を説明するためのブロック図である。開放検出部53は、開放検出スイッチ12a、電流検出器12bおよび計数カウンタ120を有している。開放検出スイッチ12aは、ガラス扉6の開放を検出するガラス扉開放検出スイッチ12および前枠5の開放を検出する前枠開放検出スイッチ13で、ガラス扉6または前枠5が開放されると(OFF状態)ループ状の電力線500の接続が切れるように直列に接続されている。なお、図13(b)では、説明を簡単にするために開放検出スイッチ12aを1つ図示した場合を示したが、実際の構成では、ガラス扉開放検出スイッチ12および前枠開放検出スイッチ13のそれぞれに対応して開放検出スイッチ12aが設けられている。
電流検出器12bは、ループ状の電力線500に対して直列に接続され、ループ状の電力線500に流れる電流を検出している。電流検出器12bは、ループ状の電力線500に流れる電流が検出されなくなると、開放検出スイッチ12aがOFF状態、または凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外れた状態であると検出することができる。電流検出器12bは、開放検出スイッチ12aがOFF状態、または凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外れた状態を検出すると、検出信号を計数カウンタ120に出力する。なお、電流検出器12bは、P台2の電源回路からメイン電源の電力が供給されるとともに、そのメイン電源がOFF(たとえば、夜間)になったとしても動作可能となるようにするためにバックアップ電源の電力が供給されている。
計数カウンタ120は、電流検出器12bからの検出信号に基づき、ガラス扉6の開放回数、前枠5の開放回数、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外された回数を計数する。図14は、図13(b)に示した計数カウンタ120の制御回路を示すブロック図である。図14を参照して、計数カウンタ120は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)10aと、そのCPU10aの動作プログラムや制御データを記憶しているROM(Read Only Memory)10bと、CPU10aのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)10cと、I/Oポート(Input/Output Port)10dとが設けられている。
計数カウンタ120は、P台2の電源回路からメイン電源の電力が供給されるとともに、そのメイン電源がOFF(たとえば、夜間)になったとしても動作可能となるようにするためにバックアップ電源の電力が供給されている。また図4に示した払出制御基板17からクロック信号(CLK信号)とチップセレクト信号(CS信号)とが入力されるとともに、計数カウンタ120で計数した検出回数の値を示すデータ信号が払出制御部171へ出力される。
計数カウンタ120は、ガラス扉6の開放回数、前枠5の開放回数、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外された回数の合計を計数して検出回数の値を示すデータ信号を出力する。なお、計数カウンタ120は、ガラス扉6の開放回数、前枠5の開放回数、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外された回数を個別に検出して、計数できるように構成してもよい。
次に、図15に基づいて、ガラス扉6または前枠5の開放、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続の外れの検出について説明する。図15(a)に示すP台2では、ガラス扉6または前枠5が開放され、開放検出部53と前枠中継基板52とが電気的に切断されている様子が示されている。開放検出部53と前枠中継基板52とが電気的に切断されることでループ状の電力線500に電流が流れなくなり、電流検出器12bがガラス扉6または前枠5の開放を検出することができる。
また、図15(b)に示すP台2では、凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外され、凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33とが電気的に切断されている様子が示されている。凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33とが電気的に切断されることでループ状の電力線500に電流が流れなくなり、電流検出器12bが凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続の外れを検出することができる。図15に示したように、ガラス扉6または前枠5の開放検出スイッチ12aと、凸型ドロアコネクタ32および凹型ドロアコネクタ33の盤接続検出手段とがループ状の電力線500により直列に接続されている。そのため、開放検出部53は、ガラス扉6または前枠5の開放を検出するだけでなく、前枠5と遊技盤26との接続が外れたことも検出することができる。
次に、図16に基づいて、RAM10cに記憶されているデータの記憶状態と、CS信号およびCLK信号の入力に従ってデータ信号が出力される状態とを説明する。
RAM10c内には、1〜18の18ビット分のデータを記憶する記憶エリアが用意されている。図16のRAM10c内イメージの図において、1と2のビット記憶エリアは、CU3との断線時かあるいは断線されていない正常時かを記憶するエリアであり、正常時においては01が記憶され、電断時においては01以外の値が記憶される。
RAM10c内イメージの図において3〜8のビットデータ記憶エリアは、P台2の電源OFFの開始時点におけるガラス扉6または前枠5の開放回数、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外された(切断された)回数(以下、単に検出回数ともいう)を記憶する記憶値エリアである。この記憶値は、000000〜111110の範囲の値をとり、この範囲を超えたオーバフロー時には111111の値となる。
RAM10c内イメージにおける9〜14のビットデータ記憶エリアは、検出回数の現在値を記憶する現在値記憶エリア(現在値テーブル)である。この現在値は、000000〜111110の範囲の値をとる。この現在値記憶エリア(現在値テーブル)の記憶は、外部からの操作によって初期化されることがない。ただし、図17(c)に基づいて説明するように、P台2の電源がONになっている通常時では、現在値が上限まで達すると再度初期値からカウントアップされてループする。
RAM10c内イメージの図における15と16とのビットデータ記憶エリアは、電断時でない通常時においては01の値をとり、電断時においては10の値をとる。RAM10c内イメージの図における17と18のビットデータ記憶エリアは、検出回数を払出制御部171へ送信した後においては01の値をとり、送信する前においては10の値をとる。
図17(b)に基づいて後に詳しく説明するが、現在値記憶エリア(現在値テーブル)は、電断時(電源OFF時)においては、ガラス扉6または前枠5が開放される、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外される(以下単に、ガラス扉6または前枠5が開放等されるとも言う)毎に、3〜8の記憶エリアに記憶されている記憶値をnと表わす。ガラス扉6または前枠5が開放等される毎にn+1,n+2,…とカウントアップされ、その上限であるn+61までカウントアップされた後にさらにガラス扉6または前枠5が開放等されることにより63の値(一周フラグが立つ値)となり、それ以上のカウントアップは行なわれない状態となる。
そして、P台2の電源立上げ時に、図16に示すように1〜12の12ビットのデータとして払出制御部171へ出力される。このデータ出力は、図示1と2のビットデータが01のときには正常時、01以外のときにはCU3との断線時が示される。3〜8のビットデータでは、前述したオーバフロー時以外のときには、記憶値から現在値を引いた値を差分値としてその差分値(000000〜111110の範囲の値)が出力される。一方オーバフロー時においては、111111の値が出力される。
なお、現在値記憶エリア(現在値テーブル)がその上限であるn+61までカウントアップされた後にさらにガラス扉6または前枠5が開放等されることにより63の値(一周フラグが立つ値)となった後においても、カウントアップを継続してもよい。その場合には、払出制御部171へ出力時に最終カウント値を出力するのではなく前述のオーバフロー時の値「111111」を出力する。
9と10のビットデータは、通常時に01、電断時に10の値となっている。この9と10のビットデータの出力が10となっていることにより、たとえば夜間に計数カウンタ120が交換されたことがわかる。つまり、これら計数カウンタ120が交換されることによりそれら計数カウンタ120にメイン電源とバックアップ電源の両方が供給されない状態が生ずるために、その場合にこの9と10のビットデータが10となり、この10が出力されてくることにより払出制御部171において夜間に不正に計数カウンタ120が交換されたことを判別することが可能となる。
11と12のビットデータは、データを払出制御部171へ送信した後においては01となり送信する前においては10となっている。
次に、払出制御部171へ出力されるデータ信号と、払出制御基板17から入力されるCLK信号およびCS信号との関係を説明する。計数カウンタ120のRAM10cは、遊技場の営業が終了してP台2の電源をOFFにした後翌朝の営業開始時における電源立上げ時までの間における検出回数の現在値を記憶している。そして、P台2の電源が立上げられた後、払出制御部171が検出回数を入手するべくCS信号およびCLK信号を計数カウンタ120へ送信する。
CS信号とCLK信号とを受信した計数カウンタ120のCPU10aは、CS信号の立上げによりデータをCLK信号に合わせてCS信号の立下げまで繰返しループして払出制御部171へ出力する。払出制御部171は、繰返して送信されてきたデータ信号をたとえば3回読取って3回とも同一のデータであった場合に適正なデータ信号を受信したと判定する。
一方、図16に示すように、CS信号の立上がっている期間においてたとえば100μの間CLK信号がなかった場合(ローレベルになっている場合)、次のCLK信号の立上がりに合わせてデータを1ビット目から排出する制御が行なわれる。
この100μは、遊技機メーカが計数カウンタ120のレジスタに入力設定できるように構成されている。なお、遊技場側においてレジスタに入力設定できるように構成してもよい。
また、CS信号とCLK信号とが所定動作した後、一周フラグが立っている場合には計数カウンタ120のRAM10cの記憶値をクリアして値を000000にする制御が行なわれる。たとえば、CS信号がローレベルとなった後CLK信号が所定回数ON,OFFを繰返した段階で、CPU(レジスタ)10aの記憶値をクリアする。
なお、P台2の電源OFF時においてもガラス扉6または前枠5が開放等されることを検出してその計数値を記憶するためにメモリとしてバックアップ可能なRAMを用いているが、P台2が常に電源ONである場合には、RAMの代わりにレジスタを用いてもよい。
次に、図17に基づいて、計数カウンタ120のCPU10aの制御動作を説明する。
まず図17(a)を参照して、ステップS(以下単にSと言う)1により、P台2のメイン電源がOFFでバックアップ電源がONになっているか否かの判断がなされる。遊技場における通常の営業時間であればメイン電源がONになっているために、S1によりNOの判断がなされて制御がS7へ進み、ガラス扉6または前枠5の開放に伴う検出信号の立上がりを契機として開放される毎にその開放回数をカウントアップする処理が行なわれ、および凸型ドロアコネクタ32と凹型ドロアコネクタ33との接続が外されたことに伴う検出信号の立上がりを契機として接続が外される毎にその回数をカウントアップする処理が行なわれる。このカウントアップは、図16で説明した現在値記憶領域(現在値テーブル)においてカウントアップされる。この電源ON時における通常時の現在値テーブルのカウントアップの対応が、図17(c)に示されている。現在値テーブルでは、0からカウントアップしてその上限である62までカウントアップした後再度0からカウントアップし直すというように、カウント値がループするように計数される。そして、このS7によりカウントアップされた現在値テーブルの値が7セグ表示器50により表示される。
一方、遊技場の営業が終了してP台のメイン電源がOFFとなった後翌朝の営業開始時におけるメイン電源の立上げ時点までの間においては、S1によりYESの判断がなされて制御がS2へ進む。S2では、図16に示した現在値記憶領域(現在値テーブル)の値(現在値)を記憶する領域(図16の3〜8)に記憶値として記憶させる制御が行なわれる。次にS3により、以降、現在値テーブルにおいて、記憶値へ戻るまで、検出信号の立上がりを契機として、開放毎または接続が外される毎に現在値テーブルの現在値をカウントアップする制御が行なわれる。このメイン電源がOFFとなっている監視時における現在値テーブルのカウントアップ動作の態様が、図17(b)に示されている。記憶値をnとし、nからカウントアップしてその上限であるn+61までカウントアップし、その状態でさらに検出信号の立上がりがあれば一周フラグが立つ値として63を記憶する。そして、この一周フラグが立つ値まで記憶値が達すると、以降検出信号の立上がりがあってもカウント動作を何ら行なわず記憶値を「63」の値のまま保持する。
次に制御がS4へ進み、メイン電源がONでバックアップ電源がOFFになったか否かの判断がなされ、なるまでS3の動作を繰返し実行する。遊技場において翌朝の営業開始時にP台2のメイン電源を立上げたときに、S4によりYESの判断がなされて制御がS5へ進み、払出制御基板17からの呼出を契機に、RAMの記憶値と現在値とをもとに差分値を算出してその差分値を払出制御基板17へ出力する制御が行なわれる。この出力は、図16に基づいて説明したように、CS信号の立上がり中(ハイレベル中)は同データを常時繰返してループ状に出力する。またCLK信号は、前述したようにたとえば100μsでタイムアウトし、次のCLK信号の立上げに同期して1ビット目からデータを出力する制御が行なわれる。
次にS6により、データ出力(CS、CLK所定動作)後、一周フラグが立っている際には、そのフラグをクリアし、RAMの3〜8のビット記憶領域に記憶されている記憶値を0にクリアする。一方、一周フラグが立っていない場合には記憶値をクリアすることなくそのまま継続する制御が行なわれ、S7へ進む。
なお、前述のS6において、記憶値を0にクリアする前に、その記憶値を現在値に上書き保存した後その記憶値を0にクリアするように制御してもよい。また、記憶値の現在値への上書き保存や記憶値の0クリアを行なうタイミングは、電源投入時を契機にしてもよいが、その他、検出回数データの払出制御部171への送信後等、差分値のデータ等が正常に出力可能であればどのようなタイミングであってもよい。
次に、図18に基づいて、払出制御部171による計数表示処理の具体的制御内容を説明する。まずS10により、P台2の電源投入時に、計数カウンタ120からの差分値等のデータを受信する。次にS11により、その受信した値が一周フラグが立つ値(=63)であるか否かの判定がなされる。受信した値が一周フラグが立つ値(=63)でない場合には制御がS12へ進み、その受信値を7セグ表示器50に表示する制御が行なわれる。一方、受信した値が一周フラグが立つ値(=63)である場合には制御がS13へ進み、エラー番号を7セグ表示器50に表示する制御が行なわれる。このエラー番号は、夜間等のP台2の電源がOFFの期間中において、ガラス扉6や前枠5が開放されて現在値テーブルの計数値が一周する開放回数に達している異常を表わす番号である。次にS14により、CU3へそのエラー番号を送信する制御が行なわれる。CU3では、そのエラー番号を受信し、異常報知ランプ等により異常報知するとともに表示器312によりそのエラー番号を表示し、さらに上位装置(たとえばホール用管理コンピュータやホールサーバ801等)へそのエラー番号を送信する制御を行なう。
また、エラー番号を受信したCU3は、CU3自身であるいは上位装置からの指令を受けて、P台2による遊技を停止させたりあるいは一部の機能を制限させたりする制御を行なってもよい。
<前枠および遊技盤の管理>
図19は、本実施形態に係る前枠5および遊技盤26の機歴管理を説明するための概略図である。図19に示す機歴管理センタ800Aは、前枠5に接続した払出制御基板17に設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて前枠5の情報、および遊技盤26に接続した主制御基板16に設けた半導体チップのセキュリティチップIDに関連付けて遊技盤26の情報を図20に示すテーブルに記憶して、前枠5および遊技盤26の履歴を管理している。機歴管理センタ800Aは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)8001と、そのCPU8001の動作プログラムや制御データを記憶しているROM(Read Only Memory)8002と、CPU8001のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)8003と、I/Oポート(Input/Output Port)8004と、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置8005とが設けられている。
図20は、前枠5および遊技盤26の機歴管理を行なうため、前枠5の情報および遊技盤26の情報を記憶するテーブルの概略図である。図20に示すテーブルには、払出制御基板17のセキュリティチップIDに関連付けて遊技盤26の情報を記憶する払出側テーブル(図20(a))と、主制御基板16のセキュリティチップIDに関連付けて遊技盤26の情報を記憶する主制御側テーブル(図20(b))とが含まれている。
以下、図19および図20を用いて、前枠5および遊技盤26の機歴管理を具体的に説明する。まず、出荷・設置時について、(1)半導体チップメーカ190は、払出制御用半導体チップ17aを製造して、前枠5の製造メーカである枠メーカ191に出荷する。また、(2)半導体チップメーカ190は、主制御用半導体チップ16aを製造して、遊技盤26の製造メーカである遊技盤メーカ192に出荷する。なお、払出制御用半導体チップ17aおよび主制御用半導体チップ16aは同じ半導体チップメーカ190が製造する場合に限定されず、別々の半導体チップメーカ190が製造してもよい。
(3)−1半導体チップメーカ190は、製造した払出制御用半導体チップ17aの払出制御用セキュリティチップIDを機歴管理センタ800Aに通知し、払出側テーブルに払出制御用セキュリティチップIDを入力して、払出側テーブルを更新する。同様に、(3)−2半導体チップメーカ190は、製造した主制御用半導体チップ16aの主制御用セキュリティチップIDを機歴管理センタ800Aに通知し、主制御側テーブルに主制御用セキュリティチップIDを入力して、主制御側テーブルを更新する。
(4)枠メーカ191は、払出制御用半導体チップ17aを前枠5に組込み、前枠5を製造する。さらに、枠メーカ191は、製造した前枠5をホール193に出荷して、設置する。(5)枠メーカ191は、ホール193に設置した前枠5を特定する情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように払出側テーブルを更新する。なお、前枠5を特定する情報として、図20(a)に示すように、前枠製造番号、払出基板管理番号、払出制御用の製品コード、輸送業者コード、ホールコード、出荷日、および設置日時が含まれる。さらに、前枠5を特定する情報に、枠の形式名、製品コード、およびメーカーコードを含んでもよい。
(6)遊技盤メーカ192は、主制御用半導体チップ16aを遊技盤26に組込み、遊技盤26を製造する。さらに、遊技盤メーカ192は、製造した遊技盤26をホール193に出荷して、前枠5と遊技盤26とを組合せて設置する。(7)遊技盤メーカ192は、ホール193に設置した遊技盤26を特定する情報を機歴管理センタ800Aに通知し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように主制御側テーブルを更新する。なお、遊技盤26を特定する情報として、図20(b)に示すように、遊技機の形式名、製品コード、メーカーコード、遊技盤製造番号、主制御基板管理番号、主制御用の製品コード、輸送業者コード、ホールコード、出荷日、および設置日時が含まれる。
(8)ホール193は、前枠5と遊技盤26とを組合せて成るパチンコ機2を稼働させる。パチンコ機2は、駆動すると、組込まれた払出制御用セキュリティチップIDや主制御用セキュリティチップIDを含む遊技機設置情報(稼働情報)を鍵管理サーバ800に送信する。鍵管理サーバ800は、パチンコ機2から送信されてきた遊技機設置情報に基づいて、パチンコ機2の認証を行ない、必要な暗証鍵をパチンコ機2に送信する。(9)鍵管理サーバ800は、遊技機設置情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けてペア(組合せた)の主制御用セキュリティチップIDを記憶するように払出側テーブルを更新し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けてペア(組合せた)の払出制御用セキュリティチップIDを記憶するように主制御側テーブルを更新する。機歴管理センタ800Aは、鍵管理サーバ800から送信されてきた遊技機設置情報と、半導体チップメーカ190、枠メーカ191および遊技盤メーカ192により更新された払出側テーブルおよび主制御側テーブルの内容とを照合する。
機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。また、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルに含まれる出荷日などの情報(図20(a)に示す(3)−1,(5)の情報)が更新された前枠5の管理状態(ステータス)を「出荷」、さらに払出側テーブルに含まれるペアの主制御用セキュリティチップIDの情報(図20(a)に示す(9)の情報)が更新された前枠5の管理状態(ステータス)を「設置」と判断する。なお、前枠5の管理状態(ステータス)は、払出側テーブル内に記憶しても、別の記憶領域に記憶してもよい。なお、出荷登録後の初期不良時、再出荷は行わない。
同様に、機歴管理センタ800Aは、主制御側テーブルに含まれる出荷日などの情報(図20(b)に示す(3)−2,(7)の情報)が更新された遊技盤26の管理状態(ステータス)を「出荷」、さらに主制御側テーブルに含まれるペアの払出制御用セキュリティチップIDの情報(図20(b)に示す(9)の情報)が更新された遊技盤26の管理状態(ステータス)を「設置」と判断する。なお、遊技盤26の管理状態(ステータス)は、主制御側テーブル内に記憶しても、別の記憶領域に記憶してもよい。なお、出荷登録後の初期不良時、再出荷は行わない。
次に、保管時について、(10)ホール193は、新しい前枠5および遊技盤26に入替える場合、設置してある前枠5および遊技盤26を撤去して倉庫に保管する。(11)倉庫業者194は、ホール193から撤去した前枠5の保管情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように払出側テーブルを更新する。また、倉庫業者194は、ホール193から撤去した遊技盤26の保管情報を機歴管理センタ800Aに通知し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように主制御側テーブルを更新する。なお、前枠5および遊技盤26の保管情報として、図20に示すように、遊技機の製造業者、設置元ホール、撤去日、保管日、および保管場所が含まれる。
前枠5および遊技盤26がホール193から撤去されると、稼働情報が鍵管理サーバ800に送信されなくなる。つまり、撤去された前枠5および遊技盤26から、鍵管理サーバ800に未稼働情報が送信されたこととみなすことができる。鍵管理サーバ800に送信された未稼働情報は、さらに機歴管理センタ800Aに送信される。機歴管理センタ800Aは、鍵管理サーバ800から送信されてきた未稼働情報と、倉庫業者194により更新された払出側テーブルおよび主制御側テーブルの内容とを照合する。
機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。また、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルに含まれる保管日などの情報(図20に示す(11)の情報)が更新された前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を「保管」と判断する。なお、前枠5および遊技盤26を撤去する場合、必ずしも前枠5と遊技盤26とをセットとして撤去する必要はなく、いずれか一方を取外して撤去してもよい。その場合、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルのいずれか一方の(11)(図20参照)の情報のみが更新される。
次に、再販時について、(12)ホール193は、倉庫業者194が保管している前枠5および遊技盤26を、中古業者195に再販を依頼する。中古業者195は、保管してある前枠5および遊技盤26を別のホールに再販して、当該ホールに設置する。(13)中古業者195は、再販した前枠5の再販情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように払出側テーブルを更新する。また、中古業者195は、再販した遊技盤26の再販情報を機歴管理センタ800Aに通知し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように主制御側テーブルを更新する。なお、前枠5および遊技盤26の再販情報として、図20に示すように、設置元ホール、撤去日、設置日、および販社名が含まれる。
前枠5および遊技盤26が再販されると、別のホールに設置され、前枠5と遊技盤26とを組合せてパチンコ機2を稼働させる。パチンコ機2は、駆動すると、組込まれた払出制御用セキュリティチップIDや主制御用セキュリティチップIDを含む遊技機設置情報(稼働情報)を鍵管理サーバ800に送信する。鍵管理サーバ800は、パチンコ機2から送信されてきた遊技機設置情報に基づいて、パチンコ機2の認証を行ない、必要な暗証鍵をパチンコ機2に送信する。また、鍵管理サーバ800は、遊技機設置情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けてペア(組合せた)の主制御用セキュリティチップIDを記憶するように払出側テーブルを更新し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けてペア(組合せた)の払出制御用セキュリティチップIDを記憶するように主制御側テーブルを更新する。機歴管理センタ800Aは、鍵管理サーバ800から送信されてきた遊技機設置情報と、中古業者195により更新された払出側テーブルおよび主制御側テーブルの内容とを照合する。
機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。また、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御販テーブルに含まれる販社名などの情報(図20に示す(13)の情報)が更新された前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を「再販」と判断し、さらに払出側テーブルおよび主制御側テーブルに含まれるペアのセキュリティチップIDの情報(図20に示す(9)の情報)が更新された前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を「設置」と判断する。なお、前枠5および遊技盤26を再販する場合、必ずしも前枠5と遊技盤26とをセットとして再販する必要はなく、いずれか一方を再販してもよい。その場合、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルのいずれか一方の(13)(図20参照)の情報のみが更新される。さらに、前枠5および遊技盤26を再販する場合、必ずしも倉庫に保管されている前枠5および遊技盤26を再販する場合に限定されず、ホールに設置してある前枠5および遊技盤26を再販してもよい。また、再販時の再出荷は行わない。
次に、廃棄時について、(14)ホール193は、保管してある前枠5および遊技盤26を、廃棄業者196に廃棄を依頼する。廃棄業者196は、保管してある前枠5および遊技盤26を適切な方法で廃棄する。(15)廃棄業者196は、廃棄した前枠5の廃棄情報を機歴管理センタ800Aに通知し、払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように払出側テーブルを更新する。また、廃棄業者196は、廃棄した遊技盤26の廃棄情報を機歴管理センタ800Aに通知し、主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶するように主制御側テーブルを更新する。なお、前枠5および遊技盤26の廃棄情報として、図20に示すように、設置元ホール、引き取り日、および廃棄日が含まれる。
前枠5および遊技盤26が廃棄されると、稼働情報は鍵管理サーバ800に送信されない。つまり、廃棄された前枠5および遊技盤26から、鍵管理サーバ800に未稼働情報が送信されたこととみなすことができる。鍵管理サーバ800に送信された未稼働情報は、さらに機歴管理センタ800Aに送信される。機歴管理センタ800Aは、鍵管理サーバ800から送信されてきた未稼働情報と、廃棄業者196により更新された払出側テーブルおよび主制御側テーブルの内容とを照合する。
機歴管理センタ800Aは、照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。また、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルに含まれる廃棄日などの情報(図20に示す(15)の情報)が更新された前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を「廃棄」と判断する。なお、前枠5および遊技盤26を廃棄する場合、必ずしも前枠5と遊技盤26とをセットとして廃棄する必要はなく、いずれか一方を取外して廃棄してもよい。その場合、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルのいずれか一方の(15)(図20参照)の情報のみが更新される。さらに、前枠5および遊技盤26を廃棄する場合、必ずしも倉庫に保管されている前枠5および遊技盤26を廃棄する場合に限定されず、ホール193に設置してある前枠5および遊技盤26を廃棄してもよい。
<機歴管理センタの異常判定>
機歴管理センタ800Aは、前述したように遊技機設置情報および未稼働情報と更新した情報とを照合した結果、異常であれば、当該異常を報知する。具体的に、機歴管理センタ800Aが異常であるか否かを判定する処理について、フローチャートを用いて説明する。図21は、機歴管理センタ800Aが前枠5および遊技盤26の管理の異常判定処理を説明するためのフローチャートである。図22は、図21に示すフローチャートで参照するテーブルを説明する図である。
まず、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルに含まれる情報に基づき、前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を判断する(S211)。具体的に、機歴管理センタ800Aは、払出側テーブルおよび主制御側テーブルに含まれる廃棄日などの情報(図20に示す(15)の情報)が更新された前枠5および遊技盤26の管理状態(ステータス)を「廃棄」と判断する。
次に、機歴管理センタ800Aは、前回判断した管理状態から今回判断した管理状態への変化が遷移禁止テーブルに含まれるか否かを確認する(S212)。遷移禁止テーブルは、図22(a)に示すように、前回判断した管理状態から遷移が禁止されている管理状態を示している。具体的に、枠メーカ191が前枠5を製造して出荷した場合、当該前枠5が廃棄や再販されることはないので、遷移禁止テーブルでは、管理状態が「出荷」から「廃棄」や「再販」へ遷移することを禁止している。また、一度、設置、保管および再販された前枠5が、枠メーカ191から出荷されることはないので、遷移禁止テーブルでは、管理状態が「設置」、「保管」および「再販」から「出荷」へ遷移することを禁止している。さらに、廃棄された前枠5が、出荷、設置、保管および再販されることはないので、遷移禁止テーブルでは、管理状態が「廃棄」から「出荷」、「設置」、「保管」および「再販」へ遷移することを禁止している。なお、前述の遷移禁止テーブルのでは、前枠5を例に説明したが、遊技盤26についても同様である。
次に、機歴管理センタ800Aは、今回判断した管理状態への変化が遷移禁止テーブルに含まれないとき(S212:N)、鍵管理サーバ800からの情報に基づいて、前枠5および遊技盤26の稼働状態を判断する(S213)。具体的に、機歴管理センタ800Aは、鍵管理サーバ800から遊技機設置情報が送信されたときは稼働状態と判断し、鍵管理サーバ800から未稼働情報が送信されたとき(遊技機設置情報が送信されないとき)、非稼働状態と判断する。
次に、機歴管理センタ800Aは、S211で今回判断した管理状態、およびS213で判断した稼働状態が更新異常テーブルに含まれているか否かを確認する(S214)。更新異常テーブル、図22(b)に示すように、S211で今回判断した管理状態において禁止されている稼働状態を示している。具体的に、前枠5および遊技盤26が設置されている場合、営業時間内であれば稼働状態となるが、営業時間外であれば通常未稼働状態であるので、更新異常テーブルでは、管理状態が「設置」のとき、「営業時間外で稼働」となると異常と判定する。また、前枠5および遊技盤26が設置されていない場合、常に未稼働状態となるので、更新異常テーブルでは、管理状態が「出荷」,「保管」,「再販」,および「廃棄」のとき、「稼働」となると異常と判定する。
次に、機歴管理センタ800Aは、判断した稼働状態が更新異常テーブルに含まれているとき(S214:Y)、異常を報知する(S215)。S215で、異常を報知する手段は、機歴管理センタ800Aの表示装置に異常を表示する、音声出力装置から警報音を出力するなど、いずれの手段であってもよい。また、機歴管理センタ800Aは、今回判断した管理状態への変化が遷移禁止テーブルに含まれるとき(S212:Y)も、異常を報知する(S215)。
機歴管理センタ800Aは、判断した稼働状態が更新異常テーブルに含まれていないとき(S214:N)、処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る機歴管理センタ800Aは、前枠5の履歴情報を払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶する払出側テーブルと、遊技盤26の履歴情報を主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶する主制御側テーブルとを大容量記憶装置8005に含み、CPU8001が払出側テーブルおよび主制御側テーブルに記憶した情報に基づいて、前枠5および遊技盤26の管理状態の異常を判定する。そのため、本実施形態に係る機歴管理センタ800Aは、別々に流通する可能性がある前枠5および遊技盤26をそれぞれのセキュリティチップIDに関連付けて履歴を管理することができる。
<スロットマシン>
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図23は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ機を「P台」と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、「S台」とも略称する。
上記の遊技用システムは、遊技玉および持玉を用いた上記の遊技用システムは、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行なわれる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
図23を参照して、スロットマシン2Sは、本体枠2aSに対して前面扉2bSがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図23では図示を省略しているが、スロットマシン2Sの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。また、本体枠2aSには、前面扉2bSが開放されたことを検出する前面扉開放検出スイッチ(図示省略)が設けられ、図13(b)と同様の回路構成を有し、図16〜図18と同様の制御が行なわれる。
スロットマシン2Sでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、スロットマシン2Sにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、スロットマシン2Sには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
スロットマシン2Sの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも言う)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSに設けられた透視窓から見えるように配置されている。リール2L、2C、2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bSの各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510が設けられている。この表示器510は、P台の表示器54に相当する表示器であり、表示器54と同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510は、図4の表示器54と同様にCUの表示制御部350に接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510は、各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図23に示されるスタートスイッチ7Sよりも下方の位置の、従来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
また、この表示器510の下方部分に7セグ表示器50Sが設けられている。この7セグ表示器50Sは、P台の7セグ表示器50に相当する表示器であり、7セグ表示器50と同種の各種情報(前面扉2bSの開放回数など)が表示される。
また、前面扉2bSには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5S、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6S、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7S、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rがそれぞれ設けられている。
スロットマシン2Sにおいてゲームを行なう場合には、まず、P台と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残高、持点、あるいは遊技場に預入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引落すことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5S、またはMAXBETスイッチ6Sを操作すればよい。本実施形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510の遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7Sの操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7Sを操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓に表示結果が導出表示される。
そしてすべてのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510の遊技点の表示も加算更新される。
S台の場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図23に示すとおり、スロットマシン2Sには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28Sが設けられている。なお、玉貸ボタン、返却ボタン、および再プレイボタンは、CU側に設けられている(図4参照)。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510に行なわれたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510に表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号が直接CU2へ入力されるようにしてもよく、あるいは、P台2やS台(スロットマシン)2Sを経由して状態情報応答としてCU3へ送信されるようにしてもよい。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、スロットマシン2Sを制御する主制御部(S台の主制御部161に相当)によって決定される。スロットマシン2Sの主制御部は、パチンコ機2に搭載された主制御基板16に対応するメイン制御基板に搭載されている。主制御部は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって当選役の有無を決定する。
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行ない、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた信号を払出制御部(図4の払出制御部171に相当)へ送信する。払出制御部は、その信号に応じた数の遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
スロットマシン2Sの払出制御部は払出制御基板(図示省略)に搭載されている。この払出制御基板は、枠メーカによって本体枠2aSに取り付けられた状態で枠メーカからホールに納品される。
一方、スロットマシン2Sのメイン制御基板(図示省略)は、配線を接続するための基板取付盤に取り付けられた状態で、本体枠2aSとは別にスロットマシンメーカからホールに納品される。基板取付盤は、図3に示した遊技盤26に対応する盤であり、遊技盤26に設けられた凸型ドロアコネクタ32と同様のコネクタを備えている。
スロットマシン2Sの本体枠2aS内の所定位置(たとえば、リール2L、2C、2Rの下方)には、基板取付盤を取り付けるための取付機構と、基板取付盤側の凸型ドロアコネクタを接続するためのコネクタが設けられている。この取付機構およびコネクタは図3に示した取付機構34a、34bおよび凹型ドロアコネクタ33と同様の構造であって、基板取付盤を容易に取付機構に固定できるように工夫されている。凹型ドロアコネクタから延びる配線は、リール2L、2C、2Rや各種操作スイッチ(ボタン)などに接続されている。
また、スロットマシン2Sは、図13と同様に、パチンコ機2の前枠5に相当する前面扉2bSの開放検出、および本体枠2aSと基板取付盤との接続検出を行なう構成を有しており、ループ状の電力線500にメイン制御基板も直列に接続されている。
S台により、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
図24は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図24に示す送受信態様は、P台の構成として説明した図6の用語をS台用に置換えたものであり、その態様は、図6を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の遊技枠に対応する。ただし、S台には、図4に示した遊技枠の各種検出スイッチ41a、701、33、発射制御基板31、および発射モータ18は、不要である。
従来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
一方、本実施形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、従来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施形態では、ドル箱表示する機能が設けられることで、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510には、これら4種類のデータを表示する。
まず、プリペイドカードの残高、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引落されて、遊技点に変換される。
遊技点は、従来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510には遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5Sの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6Sの操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、従来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510にはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、「カード持玉数」とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点をドル箱表示の対象としてもよい。
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
(2) 本実施形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(3) 本実施形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(4) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(5) 遊技点を計数するための操作手段は、CU側に設けてもよい。その場合の操作手段は、タッチパネルに表示されるものとしてもよく、物理的なスイッチで構成してもよい。
(6) カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、P台あるいはCU側の表示器にて計数を促すメッセージを表示するのが望ましい。しかし、このような構成に代えて、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、自動的に計数表示を開始するとともに、P台あるいはCU側の表示器にて、未計数の遊技点が残っているために自動計数を開始したこと、あるいは、さらにそれに加えて、自動計数が完了した後にカードが返却されることを報知してもよい。
あるいは、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、遊技者が一時的に離席する可能性があると判断し、表示器(CU側あるいはP台側)に、一時的な離席であるか否かを確認するメッセージを表示してもよい。さらに、表示器をタッチパネルで構成し、そのメッセージに対して遊技者が応答入力できるようにしてもよい。さらに、その応答入力が遊技終了であれば、計数操作を促すメッセージを表示する。一方、応答入力が一時離席であれば、CU側あるいはP台側または双方でカードのIDを記憶した状態のままで一旦、カードを排出するようにしてもよい。その後、同じIDのカードが挿入されたときには、元の状態から遊技を再開させる。
(7) 計数操作を開始してから計数表示が完了するまでの計数時間は、遊技点が第1基準値よりも少ないときと、遊技点が第1基準値を超えるときとで、遊技点に対する計数時間の増加割合が小さくなるようにしてもよい。これによって、実球を計数するかのような計数表示という演出を行なうことができるとともに、遊技点が多くなることで計数完了までにあまりに時間がかかってしまうことを防止することができる。また、遊技点がある基準値を超えた場合には、計数時間がすべて同一になるようにしてもよい。あるいは、基準値を設けることなく、遊技点の多少に関わらす一律に同じ計数時間を採用してもよい。
(8) 前述の実施形態においては、ガラス扉6の開放検出と前枠5の開放検出とを別々の検出スイッチ12、13により検出するものを示したが、その代わりに、共通の検出スイッチにより両者を検出するように構成してもよい。
(9) 遊技玉を計数するための計数操作手段としては、2回以上の所定回数操作したときに、計数機能を発揮するようなものを採用してもよい。これによって、誤操作を防止できる。また、この場合、1回操作では、計数機能とは異なる他の機能を発揮させるようにしてもよい。たとえば、1回操作をしてから所定時間(たとえば、1秒以内)、操作がない場合には、店員を呼び出すためのランプを点灯させるような機能を発揮させ、1操作から1秒以内に2回目の操作が検出されたときには、計数機能を発揮させることも考えられる。
(10) 計数操作ボタンを所定時間未満操作(短時間操作)すると、たとえば、第1の玉数が計数される一方、所定時間以上操作(長時間操作)すると、その操作時間に応じて前記第1の玉数よりも多い第の玉数が計数されるように制御するのが望ましい。たとえば、短時間操作では100玉が計数される一方、長時間操作では100玉を超える所定数、たとえば、200玉や400玉が計数されるようにすることが考えられる。また、計数操作ボタンの長押し時間によって、計数対象の遊技点数が異なるように制御してもよい。たとえば、1秒の長押しで100玉が計数され始め、さらにそのまま5秒間の長押しが継続すると、残りのすべての玉が計数されるようにすることが考えられる。あるいは、1回の操作で所定個数が計数され、5回目の操作では残りのすべての玉が計数されるように制御してもよい。
(11) (A)「所定点数」以上の遊技点が記憶されていないことには、計数操作をしても、遊技点の計数が行なわれず、また、その旨の報知が行なわれる。また、(B)記憶している遊技点が「所定点数」に至るまで遊技点の計数が実行されると、それ以上の計数ができなくなるとともに、その旨の報知が行なわれるように制御するのが望ましい。これら(A)(B)2つの場合の所定点数、すなわち、基準値は、同じものを採用してもよいし、異ならせてもよい。
(12) 玉の発射中に計数操作をすると、そのときの遊技玉数が基準値以下の場合には、計数操作が無効とされるように制御するのが望ましい。しかしながら、さらに、玉の発射中に計数操作が検出されたときの遊技玉数が基準値を超える場合であっても、1回の計数操作で計数される玉数が所定数に定められている場合において、計数操作が検出されたときの遊技玉数からその所定数を差し引いた値が前記基準値に満たない場合には、計数操作を無効とするようにしてもよい。
また、遊技中の計数操作を無効とするために、遊技中であるか否かを玉の発射動作が検出されているか否かで判断するのが望ましい。これに代えて、あるいは、これに加えて、遊技中球数(遊技領域27内で浮遊している浮遊玉)が0になっているか(遊技中でない)否か(遊技中)で、遊技中であるか否かを判定するようにしてもよい。さらに、加えて、可変表示装置が変動中であるか否か、大当り中であるか否か、アタッカーが開いているか否か、などで遊技中であるか否かを判定することも考えられる。
さらに、遊技機としてS台を適用して遊技中の計数操作を無効とする場合の「遊技中」とは、たとえば、リール2L、2C、2Rが回転開始してから停止するまでの期間である。あるいは、スタート操作が検出されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間である。
(13) 大当り中であるか否かに関わらず、遊技玉数が所定数より多いときには、計数操作を促す表示が行なわれるようにしてもよい。
また、計数操作を促す表示が行なわれてから所定時間が経過しても計数操作が検出されない場合、遊技玉の発射を強制的に停止させてもよく、また発射の強制停止までは行なわないようにしてもよい。
(14) 図6を参照して、P台は、計数された計数玉(持玉)を一時記憶する計数玉数カウンタを備えているものの、計数玉の累積値を記憶するカウンタを備えていない。しかしながら、P台側に、計数玉の累積値を記憶する計数玉累積記憶カウンタを備えてもよい。また、CU側には、カード持玉(計数玉)を記憶する領域が備えられているが、この領域には、挿入されたカード自体に持玉が記録されていた場合には、そのカード持玉も含めて現在の遊技者の持玉数が記憶される。このため、この領域のみでは、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を特定できない。そこで、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を記憶する領域をCU側にさらに設けてもよい。CUは、この場合、遊技が開始してからP台から送られてくる計数玉数の情報に基づいて当該領域に持玉を加算し、持玉が遊技玉に変換されると、当該領域から持玉を減算する。
(15) 計数操作を促す表示としては、文章にて「遊技玉が残っているので計数してから返却操作をして下さい」という表示であってもよく、あるいは画面上に計数ボタン28を表示させて点滅するような表示であってもよい。
(16) 遊技玉が所定玉数以上(3000玉以上)であるときに、「所定の報知制御」として、「表示器にて計数操作を促す表示を行なう制御」が実行されるように制御するのが望ましい。ここで、「計数操作を促す」とは、たとえば、「遊技玉数が上限に達したため、計数操作して下さい。」と表示するものや、単に「計数操作が必要です。」と表示するものであってもよい。また、「所定の報知制御」としては、スピーカから計数操作を促す報知音を出力する制御であってもよい。さらに、「報知」としては、「計数操作を促す報知」ではなく、単に、「遊技玉数が上限に達したこと」を通知するのみ(計数操作を促す報知まではしない)であってもよい。
また、遊技点が所定の第1基準値以上(3000玉以上)であるときに、「所定の報知制御」をし、さらに、その後、遊技点が第1基準値よりも多い第2基準値に達した時点で遊技不能状態に制御し、遊技点が前記第1基準値から前記第2基準値に達するまでは遊技を許容(発射禁止しない)するように制御してもよい。なお、遊技機がスロットマシンである場合には、スタートレバーを操作してリールが回転開始しない、あるいは、賭数設定が無効化される、などの制御によって遊技不能状態を実現できる。
(17) 遊技点を用いた遊技が行なわれているとき(玉の発射継続中)は、遊技点が所定点数(たとえば、250点)以上残っていないと、計数操作が有効化されないように制御するのが望ましい。ここで、所定点数は、250点に限られるものではなく、1点以上であれば、どのような点数であってもよい。ただし、たとえば、1点など、あまりに少なすぎる点数を設定した場合には発射のタイミングと計数のタイミングとがほぼ同時に生じたときに、不具合が生じるため、2〜3点以上とするのが望ましい。あるいは、点数が所定点数以下(たとえば、10点以下)で発射が継続しているときに計数操作が検出された場合には、5点を発射用として残し、残りの点数を計数対象とするように制御してもよい。
また、遊技点が所定点数以上、残っていないために計数操作が無効化されていることに気づいた遊技者が玉の発射動作を停止させたことが検出された際には、先に無効化された計数操作を有効化して計数動作が自動的に開始されるようにしてもよい。つまり、この場合には、計数操作が無効化されたことに気づいた遊技者は、発射操作を停止さえすればよく、再度、計数操作をやり直す必要がない。
(18) 計数ボタンを押し続ける時間に応じて、1回の操作で持点変換する遊技点数が異なるようにするために、たとえば、長押し(たとえば、1秒以上連続操作)のときには遊技点のすべてが計数される一方、短押し(たとえば、1秒未満の連続操作)のときには、200玉だけが計数されるようにしてもよい。ただし、この場合には、遊技玉の残数が少ない場合、たとえば、200玉未満の場合には、計数ボタンの操作ですべての遊技玉が計数されるようにするのが望ましい。
(19) 遊技点の残数に応じて、計数ボタンの1回の短押下操作で計数される点数が異なるようにする場合、たとえば、次のようにすることが考えられる。たとえば、遊技点が200点未満のときには、計数ボタンの1回の短押下操作ですべての遊技点が計数されるようにする。遊技点が200以上1000未満のときには、1回の短押下操作で200点が計数されるようにする。遊技点が1000以上5000未満のときには、1回の短押下操作で1000点が計数されるようにする。遊技点が5000以上10000未満のときには、1回の短押下操作で2000点が計数されるようにする。遊技点が10000以上のときには、1回の短押下操作で2500点が計数されるようにする。なお、以上の数値は具体例であって、適宜、設定できる。
(20) 遊技玉(遊技点)を計数して持点変換する際には、計数表示のみならず、計数音をスピーカから出力する制御をしてもよい。また、遊技点の計数の際には、玉が1つずつ、玉貯留皿から計数器へと落下していくような画像表示を行なうことが考えられる。
(21) 計数操作に基づいて遊技点を持点に変換する変換表示(遊技玉を計数していき、持玉が増えていく様を示す表示)を行なうタイミングと、データ上で遊技点を減算し、持点を加算する演算を行なうタイミングとは様々なものとすることができる。変換表示が終わってから、前記演算を実行してもよい。また、そのために、変換表示が終わった後に遊技機からCUに対して計数データが送信されるようにしてもよい。なお、このような変形例は、持点を遊技点に変換する場合についても同様に適用可能である。
(22) 本実施形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
(23) 図6あるいは図24において、遊技機側およびCU側の双方で遊技玉(遊技点)を記憶するようにしているが、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、CU側では記憶しないようにしてもよい。一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶しているが、遊技機側でも記憶するようにしてもよい。特に、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶するようにして、データの記憶管理の役割分担を明確にしてもよい。
(24) 表示器54で行なう計数表示や各種の報知は、同様に表示器312で行なうようにしてもよい。
(25) CUにおいて、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)および減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて、記憶している遊技玉数を更新し、P台側から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいて記憶している遊技玉数を減算したときに、遊技玉数の値がマイナスになる場合には、エラー(異常)判定し、エラー処理を行なうようにしてもよい。エラー処理の具体例として、異常報知ランプ等によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信されたりする(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。
(26) 貸出操作あるいは持点(持玉)から遊技点(遊技玉)への変換操作(貸出操作)が検出された場合、遊技点は、1点ずつカウントアップするようにしてもよいが、遊技者の待ち時間を短くするために、複数点(たとえば、100円相当の25点)ずつカウントアップするように表示してもよい。また、逆に、遊技点の計数操作が実行されたときにも、複数点ずつ持点がカウントアップするように表示してもよい。さらに、遊技点あるいは持点をカウントアップ表示するときの単位数を複数種類の中から設定できるようにしてもよい。その設定の際には、P台あるいはS台の表示器のタッチパネルを利用することが考えられる。
(27) 計数操作が実行されたとき、持点のカウントアップが開始してから所定時間が経過すると、持点が加速度的にカウントアップするようにしてもよい。あるいは、計数表示を加速させるための速度アップボタンをCU側あるいは遊技機側のタッチパネルの表示器に表示し、その操作が検出されることによって、加速計数表示をしてもよい。このように持点の加速計数表示を行なうことにより、多数の遊技点を計数する際の遊技者の待ち時間を短くすることができる。
(28) 打球操作ハンドルにタッチセンサを設けて、遊技者が打球操作ハンドルを握っていることがタッチセンサによって検出されている間は、計数操作を無効にしてもよい。計数操作を無効とは、計数操作を検出するが、その検出出力に基づいた計数動作を実行しないこと、あるいは、計数操作の検出自体をしないことの双方を意味する。または、遊技者が打球操作ハンドルに触れているだけでは計数操作を無効にせず、打球操作ハンドルを玉発射の駆動パルスが出力される程度にまで回している場合に、計数操作を無効にしてもよい。
これらの場合には、計数操作が検出されると、「ハンドルを放して下さい」というメッセージを遊技機あるいはCUの表示器に表示するようにしてもよい。あるいは、計数操作ボタンをタッチパネルの画面上のアイコンで表示するようにしたときには、計数操作ボタンをグレーアウトして、操作不能であることを遊技者に通知するようにしてもよい。
(29) 玉貸ボタン、返却ボタン、再プレイボタン、および計数ボタンのうちの少なくとも1つ、あるいはすべては、遊技機側に設けてもよく、あるいはCU側に設けてもよい。また、そのボタンは、タッチパネル式の表示器として説明した遊技機側あるいはCU側の表示器に表示することが考えられる。
(30) 図8〜図12で示したシーケンス制御は、特にセキュリティに関する処理については、CU3、P台2、S台2S等の遊技機器単体内の制御装置間の送受信シーケンスに限定されるものではなく、たとえば、CU3、P台2、ジェットカウンタ、POS端末等の複数の遊技機器間の送受信シーケンスに適用してもよい。
(31) 前述の実施形態では、カードIDにより遊技者の同一性の判別を行なっているが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技者の指紋や網膜等のバイオマスにより遊技者の同一性の判別を行なってもよい。
(32) 前述の実施形態においては、いわゆる封入式遊技機(P台2およびS台2S)を示したが、それに限定されるものではなく、島の上部から遊技媒体(パチンコ玉等)が遊技機に供給されて入賞によりさらに遊技媒体が払出される一般的な遊技機であってもよい。具体的には、玉貯留皿に貯留された玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、入賞することによって玉が玉貯留皿に払い出され、遊技終了時にその玉貯留皿に払い出され玉を用いて景品交換できるパチンコ機でもよい。また、コイン受け皿に貯留されているコインをコイン投入口に投入して賭数を入力設定し、スタートレバーを操作することによりリールが回転して停止することにより1ゲームが終了し、リールの停止時に表示された表示結果入賞が発生している場合には、コインがコイン受け皿に払い出され、遊技終了時にそのコイン受け皿に払い出されコインを用いて景品交換できるスリットマシンでもよい。つまり、遊技媒体(パチンコ玉、コイン)を使用して遊技が可能であり、遊技の結果に応じて遊技者に遊技媒体が払い出される遊技機であってもよい。
(33) 前述の実施形態では、入賞の発生により直接遊技玉数や遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、入賞の発生により持点を加算し、その加算された持点を引落して遊技玉数や遊技点を加算するように制御してもよい。
(34) 前述の実施形態では、遊技者所有の有価価値(プリペイド残高、持玉、貯玉)の範囲内で価値を引落して該引落し相当分の遊技点を加算するにおいて、引落した価値と同じ価値の遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、たとえば、実際に引落した価値に対し消費税相当額分少ない遊技点を加算するように制御してもよい。
(35) 前述の実施形態では、各種認証鍵を用いて認証を行なっていたが、この各種認証鍵の代わりに、たとえば認証用のID等を用いて認証を行なうようにしてもよい。
(36) 前述の表示器54、510をタッチパネル付きの表示器で構成してもよい。また、P台とCUとの間で送受信される情報は、前述の実施形態で説明されたものに限定されるのではなく、また、どのような情報をP台からCUへ出力するかを遊技機の表示器54、510のタッチパネルでタッチ操作して入力設定できるようにしてもよい。
また、S台2Sにおいても前述のP台2と同様にS台2Sから出力された情報を変換してホールコンへ送信するが、変換対象の情報としては、たとえば、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞や各種小役入賞等の入賞情報、リプレイタイム中を示す情報、図24の加算数や減算数、ゲームスタート回数等である。また、変換対象の情報としては、入賞に伴ってコインを払出すようにした場合のその払出枚数でもよい。
(37) 上記実施形態において、遊技機は、「全遊技点に対する変換処理が終了したことを条件に(遊技点=0)、前記遊技点を前記持点として遊技用装置(CU)が所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)をするための記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を有効化する有効化手段」を含む。
ここで、前記有効化手段は、たとえば、「P台側で遊技点0を確認してCUへカード排出操作許可ONを送信する手段」、あるいは、「CUからカード返却通知を受信したときに遊技玉数=0か否かを判定し、0の場合にはCUに対してカード返却応答を返信することによってカード返却を有効とする手段」、さらには、「計数操作等が行なわれることによって遊技玉数=0とし、そのことによって結果的にカード返却を有効とする条件を成立させる手段」を含む概念である。
(38) 払出制御部171が、一周フラグが立つ値(=63)を受信したとき異常制御処理として、以下のa〜cに列挙するもののうちから1つまたは2つ以上を採用して実行するように制御してもよい。
a 払出制御部171またはその払出制御部171から異常情報を受けた主制御部161により、P台2の表示器(たとえば7セグ表示器50や識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置)により表示する。
b 払出制御部171から異常情報を受信したCU3においてエラー番号等の異常報知を行なう。
c CU3から異常情報を受信したホール用管理コンピュータ等の上位装置においてエラー番号等の異常報知を行なう。
(39) 本実施形態では、払出側テーブルに払出制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶する前枠5の履歴情報として、前枠5を特定する情報、保管情報、再販情報および廃棄情報などが含まれる例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、前枠5の履歴情報として、メンテナンス情報や修理情報などを含めてもよい。同様に、本実施形態では、主制御側テーブルに主制御用セキュリティチップIDに関連付けて記憶する遊技盤26の履歴情報として、遊技盤26を特定する情報、保管情報、再販情報および廃棄情報などが含まれる例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、遊技盤26の履歴情報として、メンテナンス情報や修理情報などを含めてもよい。
(40) 本実施形態では、製造メーカや倉庫業者などが出荷・設置や保管などの作業が完了した後に、機歴管理センタ800Aに接続された端末から必要な情報(図20に示す、たとえば、出荷日、設置日時、撤去日、販社名、や廃棄日などの情報)を入力することで払出側テーブルおよび主制御側テーブルを更新する例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、製造メーカや倉庫業者などが申請書類に必要な情報を記入して機歴管理センタ800Aに送付することで、機歴管理センタ800A内の入力手段(たとえば、内部端末など)から必要な情報を入力することで払出側テーブルおよび主制御側テーブルを更新してもよい。なお、機歴管理センタ800Aに接続された端末とは、機歴管理センタ800Aに対して直接接続されている端末(たとえば、機歴管理センタ800Aにある内部端末)でも、通信回線を介して接続されている端末(たとえば、インターネットを介して接続された倉庫業者や中古業者などの端末)でもよい。
(41) 本実施形態では、1つの大容量記憶装置8005に払出側テーブルおよび主制御側テーブルを記憶する例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、複数の大容量記憶装置に分けて払出側テーブルおよび主制御側テーブルを記憶しても、払出側テーブルを記憶する大容量記憶装置と、主制御側テーブルを記憶する大容量記憶装置とに分けてもよい。また、大容量記憶装置に記憶した払出側テーブルおよび主制御側テーブルは、それぞれセキュリティチップID単位で前枠5および遊技盤26の履歴情報を消去することができる。たとえ、ペアのセキュリティチップIDに関連付けられていても、セキュリティチップID単位で前枠5および遊技盤26の履歴情報を別々に消去することができる。これにより、使用される期間が異なる前枠5および遊技盤26(前枠5に比べて使用される期間が長い)であっても個別に削除することができるので、それぞれ適切に管理することができる。
(42) 本実施形態では、ホール以外の製造メーカや倉庫業者などが機歴管理センタ800Aに必要な情報を入力することで払出側テーブルおよび主制御側テーブルを更新する例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、ホール自体が機歴管理センタ800Aに必要な情報を入力することで払出側テーブルおよび主制御側テーブルを更新してもよい。
(43) 本実施形態では、中古業者が前枠5および遊技盤26を別のホールに再販して、設置する場合に、前枠5および遊技盤26の履歴情報として再販情報を記憶する例を示した。しかし、これに限られず、たとえば、前枠5および遊技盤26を設置しているホールと同じグループの別のホール(たとえば、同じ法人コードのホール)に移動する場合に、前枠5および遊技盤26の単なる移動として移動情報を履歴情報に記憶する(管理状態(ステータス)を「設置」から「設置」)だけでもよい。つまり、同じ法人コードのホール間で、前枠5および遊技盤26の設置が移動しても異常と判定されない。さらに、同じ法人コードのホール間で、かつ同一県内に限り前枠5および遊技盤26の移動を認め、同じ法人コードのホール間でも他県に移動する場合は、再販と同じ処理を行なうようにしてもよい。
(44) 本実施形態では、機歴管理センタ800Aをたとえば以下のように設定する。機歴管理センタ800Aには、システムに登録されているユーザで、クリア認証で認証されたものをシステムにログインさせる。ログイン時における認証は、(a)指定されたユーザIDがシステムに存在すること。(b)指定されたユーザがアカウント有効期限内であること。(c)指定されたユーザがアカウントロックされていないこと。(d)入力されたパスワードが指定されたユーザIDのパスワードと合致すること。(e)現在がパスワードの有効期間内にない場合は、ログインさせるがユーザ自身のパスワード変更とログアウトのみ利用可能とし、パスワード変更が必要である旨をメッセージ表示する。なお、パスワードが変更された場合は、新パスワードを利用確認してもらう為、ログアウトする。
機歴管理センタ800Aは、認証に成功した場合、そのユーザのログイン失敗回数・連続ログインエラー日時をクリアする。一方、機歴管理センタ800Aは、認証に失敗した場合、そのユーザが実在する場合、ログイン失敗回数を記録する。なお、ログイン失敗回数が[ログイン試行上限回数]に達する都度(整数倍となる場合)アカウントをロックした日時を設定する。
機歴管理センタ800Aは、(a)ユーザを新規に登録した場合、(b)パスワードをクリアした場合、および(c)パスワードをユーザ自身が変更した場合、パスワードの有効期限を更新・設定する。更新・設定したパスワードは、その時点から[パスワード有効期間]経過までを有効とする。
機歴管理センタ800Aは、同一のセッションにおいて、認証を[ログイン試行上限回数]失敗した場合、ログイン画面ではなく、ログインNG画面に遷移し、ログインを試行させない。
機歴管理センタ800Aは、ログイン時に、当該ユーザのパスワードが[パスワード期限切れ警告期間]以内に期限切れになる場合、パスワード有効期限が切れる可能性があることを警告する。なお、当該警告は、たとえばログイン完了画面に表示するが、ログイン完了画面に表示すべきメッセージが無い場合は、ログイン完了画面を表示せず、HOMEメニューに遷移する。
機歴管理センタ800Aは、(ア)ユーザのログイン失敗回数が[ユーザ無効化ログイン失敗回数]を超えている場合(恒久的アカウントロック状態)、または(イ)アカウントロック日時から[ログイン試行拒否時間]が経過していない場合(一時アカウントロック状態)、アカウントロックする。
機歴管理センタ800Aは、(ア)ユーザを新規に登録した場合、または(イ)ユーザ情報画面から有効期間の更新を行った場合、アカウントの有効期限を更新・設定する。なお、アカウント有効開始日からアカウント有効終了日までの期間、アカウントを利用することが可能となる。
機歴管理センタ800Aは、一度に生成可能なアカウント生成最大数を初期導入時にたとえば20に設定してある。ここで、[ログイン試行上限回数]は、連続したログイン試行失敗で一定期間アカウントロックする回数で、初期導入時は、たとえば5回に設定してある。[ユーザ無効化ログイン失敗回数]は、連続したログイン試行失敗で恒久的にアカウントロックする回数で、初期導入時は、たとえば100回である。[ログイン試行拒否時間]は、連続したログイン試行失敗で一定期間アカウントロックする期間で、初期導入時は、たとえば30分である。[パスワード有効期間]は、パスワード変更した時に設定されるパスワードの有効期間で、初期導入時は、たとえば90日である。[パスワード期限切れ警告期間]は、アカウントのパスワード切れ間近をメッセージ通知する期間で、初期導入時は、たとえば14日である。
なお、機歴管理センタ800Aは、パスワードの最小文字数を初期導入時、たとえば8文字とし、パスワードの使いまわしを防ぐ世代数(現在を含む)を初期導入時、たとえば3世代とする。また、機歴管理センタ800Aは、ユーザ情報を登録するには、該当ユーザの事業者情報が登録されていることを条件とする。事業者情報には、機歴管理センタ800Aの業務に関わる各事業者の業種および住所等の属性情報が含まれる。
機歴管理センタ800Aは、遊技機の管理状態(ステータス)を、入力後、基本的に取消しすることができず、誤操作等により誤りが生じた場合は、「機歴全体備考欄」にコメントを記載することで他の人がわかるようにする。ただし、誤投入の可能性があるため、遊技機ステータス更新画面より投入するステータスに限り、取消を可能とする。取消を可能とする場合、限られた人のみ取消しの実行を可能とするよう、権限により制御する。また、機歴管理センタ800Aは、遊技機の管理状態(ステータス)を変更するために機歴を検索する場合、検索対象を最新の遊技機の管理状態(ステータス)のみを対象に検索を行なう。
機歴管理センタ800Aでは、データの種類と種類毎の保持期間をたとえば以下のように管理している。
(1)アカウント関連のデータ(たとえば、事業者情報、アカウント情報など):基本的に論理削除のみで制御し、物理削除しない。
(2)遊技機機種等のマスタ情報(たとえば、遊技機機種マスタなど):基本的に論理削除のみで制御し、物理削除しない。
(3)機歴管理の根拠となる情報(たとえば、遊技機チップ出荷情報、遊技機出荷情報など):基本的に管理が開始されるまでは変更を可能とするが、以後は編集を不能とし、永続的に管理する。
(4)機歴情報(たとえば、前枠5および遊技盤26の履歴情報):基本的にファクト情報の入力であるので、入力後の変更は認めず、永続的に管理する。
(5)カードユニット鍵管理センタから通知された情報(たとえば、不正検知など):システムで検知した情報であるので、変更は認めず、永続的に管理する。
(6)システムへの入力ジャーナル(たとえば、Web入力ログ、オンライン入力ログ、システム連携入力ファイルなど):入力の種類別・ノード別に14日間を保持する。
(7)システムからの出力ジャーナル(たとえば、Web出力ログ、オンライン出力ログ、システム送信ファイルなど):出力の種類別・ノード別に7日間を保持する。
(8)集信・配信の業務的通信の記録(たとえば、配布スケジュールなど):7日間を目途に情報を保持する。
(9)システムテンポラリファイル(たとえば、CSVアップロードファイルなど):アプリケーションの挙動後に削除する。ただし、異常終了時等を考慮してクリーニングバッチで不要と確認されたら削除する。
(10)長期間ステータス更新を行なっていない機種情報(たとえば、長期間ステータス更新を行っていない機種情報など):2世代保持する。
機歴管理センタ800Aでは、管理状態(ステータス)の異常について、更新前の管理状態(ステータス)と更新後の管理状態(ステータス)との関係が異常となった前枠5および遊技盤26の情報のみ抽出したり、当該情報のみファイル出力したりすることが可能である。そのため、ファイル出力した情報に基づいて、管理状態(ステータス)の更新漏れのユーザに対して連絡するなどの報知を行ない、正しい管理状態(ステータス)に更新されるように対応することができる。なお、管理状態(ステータス)の更新漏れのユーザに対しては、連絡を行なうのみでなく、ヒアリングして、正しい管理状態(ステータス)を確認した上で対応を行なってもよい。また、機歴管理センタ800Aは、現在、管理状態(ステータス)の異常が発生している前枠5および遊技盤26の全てを対象に、連絡するなどの報知を行なう。また、異常となった前枠5および遊技盤26の最新情報(ファイル出力時点)は、機歴管理センタ800Aに接続した端末からダウンロードすることができる。
機歴管理センタ800Aでは、長期間管理状態(ステータス)の更新を行っていない前枠5および遊技盤26の履歴情報に対して、「廃棄」や「その他」以外の管理状態(ステータス)となっている前枠5および遊技盤26の情報のみ抽出したり、当該情報のみファイル出力したりすることが可能である。なお、長期間管理状態(ステータス)の更新が行なわれていない異常については、バッチ処理によりその処理時点の情報を抽出し、機歴管理センタ800Aに接続した端末からダウンロードする。また、ダウンロードする1つのファイルは、最大件数の閾値(初期構築時:10万レコード)が設定してあり、当該閾値を超えた場合は別ファイルに出力を行なう。さらに、ファイルをダウンロードする際、同日に処理を行なった結果をまとめて圧縮ファイルとして出力を行なう。
(45) 本実施形態では、ループ状の電力線500が前枠5と遊技盤26との間で信号を送受信する信号ケーブル内の配線に含まれている例を示した。しかし、これに限られず、たとえば、前枠5と遊技盤26との間で信号を送受信する信号ケーブルとは別に専用の信号線を設け、当該信号線をループ状の電力線500としてもよい。
(46) 本実施形態では、前枠5と遊技盤26との電気的な接続を検出する盤接続検出手段として、フローティングコネクタである凸型ドロアコネクタ32を遊技盤26に直接設け、フローティングコネクタである凹型ドロアコネクタ33を前枠5に直接設ける例を示した。しかし、これに限られず、たとえば、前枠5と遊技盤26との電気的な接続を検出する盤接続検出手段として、別途センサを設けてもよい。
(47) 本実施形態では、前枠5から遊技盤26を取外すことで、主制御手段(主制御基板16および主制御部161を含む)が遊技盤26から着脱可能となる構造の例を示した。しかし、これに限られず、たとえば、前枠5から遊技盤26を取外すことなく、主制御手段を遊技盤26から着脱可能とする構造であってもよい。
(48) 本実施形態では、ループ状の電力線500が主制御基板16内にも配線されているので、遊技盤26と主制御基板16との接続部分が主制御接続検出手段として機能し、遊技盤26と主制御基板16との電気的な接続検出することができる例(図13(a)参照)を示した。しかし、これに限られず、たとえば、主制御基板16に設けた主制御部161の主制御用半導体チップ16a内にもループ状の電力線500の配線を行なってもよい。これにより、主制御用半導体チップ16aの取替えも検出することができる。
(49) 本実施形態では、ループ状の電力線500が払出制御基板17内にも配線されているので、前枠5と払出制御基板17との接続部分が払出制御接続検出手段として機能し、前枠5と払出制御基板17との電気的な接続検出することができる例(図13(a)参照)を示した。しかし、これに限られず、たとえば、払出制御基板17に設けた払出制御部171の払出制御用半導体チップ17a内にもループ状の電力線500の配線を行なってもよい。これにより、払出制御用半導体チップ17aの取替えも検出することができる。ここで、払出制御基板17、払出制御部171、および払出制御用半導体チップ17aなどが払出制御手段に含まれる。
<実施形態に含まれる各種の構成>
(1) 遊技機(P台2、S台2S)を構成する盤(遊技盤26)および枠(前枠5、前面扉2bS)のそれぞれの履歴を管理する履歴管理システム(機歴管理センタ800A)であって、
前記盤に設ける第1セキュリティ半導体(主制御用半導体チップ16a)の第1セキュリティ識別情報(主制御用セキュリティチップID)に基づいて、個別の前記盤の履歴情報を記憶する盤情報記憶領域(主制御側テーブル)と、
前記枠に設ける第2セキュリティ半導体(払出制御用半導体チップ17a)の第2セキュリティ識別情報(払出制御用セキュリティチップID)に基づいて、個別の前記枠の履歴情報を記憶する枠情報記憶領域(払出側テーブル)と、
前記第1セキュリティ半導体を設ける前記盤を特定する情報(たとえば、メーカーコード、遊技盤製造番号、および主制御基板管理番号など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤特定情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して遊技盤メーカ192が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記第2セキュリティ半導体を設ける前記枠を特定する情報(たとえば、前枠製造番号、払出基板管理番号、および払出制御用の製品コードなど)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠特定情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して枠メーカ191が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出御用テーブルを更新)、
前記盤を遊技場(ホール193)に設置した場合に、前記盤の設置情報(たとえば、ホールコードや設置日など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤設置情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して遊技盤メーカ192、納入業者、またはホール193が入力した設置情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を遊技場に設置した場合に、前記枠の設置情報(たとえば、ホールコードや設置日など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠設置情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して枠メーカ191、納入業者、またはホール193が入力した設置情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出御用テーブルを更新)と、
前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記枠の前記第2セキュリティ識別情報を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤組合情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して鍵管理サーバ800が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記盤の前記第1セキュリティ識別情報を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠組合情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して鍵管理サーバ800が入力した情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)と、
更新した前記盤情報記憶領域および前記枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する異常判定手段(たとえば、CPU8001は、図21に示すフローチャートにより異常を判定)とを備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、履歴を管理することができる。特に、盤および枠のそれぞれを特定する情報、設置情報および組合せた相手のセキュリティ識別情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(2) 上記(1)の履歴管理システムにおいて、
前記盤を前記遊技場から撤去して保管した場合に、前記盤の保管情報(たとえば、保管日や保管場所など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤保管情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して倉庫業者194が入力した保管情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を前記遊技場から撤去して保管した場合に、前記枠の保管情報(たとえば、保管日や保管場所など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠保管情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して倉庫業者194が入力した保管情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)をさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に保管情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に倉庫業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(3) 上記(1)または(2)の履歴管理システムにおいて、
前記盤を再販する場合に、前記盤の再販情報(たとえば、移動先ホール、設置日、および販社名など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤再販情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して中古業者195が入力した中古情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を再販する場合に、前記枠の再販情報(たとえば、移動先ホール、設置日、および販社名など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠再販情報更新手段と(たとえば、I/Oポート8004を介して中古業者195が入力した中古情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)をさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に中古情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に中古業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記盤を廃棄する場合に、前記盤の廃棄情報(たとえば、引き取り日や廃棄日など)を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤廃棄情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して廃棄業者196が入力した廃棄情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して主制御側テーブルを更新)と、
前記枠を廃棄する場合に、前記枠の廃棄情報(たとえば、引き取り日や廃棄日など)を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠廃棄情報更新手段(たとえば、I/Oポート8004を介して廃棄業者196が入力した廃棄情報を、CPU8001が、大容量記憶装置8005に記憶して払出側テーブルを更新)とをさらに備える。
このような構成によれば、別々に流通する可能性がある盤および枠を、それぞれのセキュリティ識別情報に関連付けて、特に廃棄情報を含む履歴を管理することができる。また、履歴管理システムは、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、盤および枠の管理状態の異常を判定することで、特に廃棄業者に対して盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記盤情報記憶領域(主制御側テーブル)に記憶した情報は、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けられた(たとえば、ペアの主制御用セキュリティチップID)前記第2セキュリティ識別情報が記憶されている前記枠情報記憶領域(払出側テーブル)と別に消去することが可能で、
前記枠情報記憶領域(払出側テーブル)に記憶した情報は、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けられた(たとえば、ペアの払出制御用セキュリティチップID)前記第1セキュリティ識別情報が記憶されている前記盤情報記憶領域(主制御側テーブル)と別に消去することが可能である。
このような構成によれば、使用される期間が異なる盤および枠(盤に比べて枠は使用される期間が長い)であっても個別に削除することができるので、それぞれ適切に管理することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記異常判定手段は、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて更新される前記盤の稼働情報と前記盤の前記管理状態との関係(たとえば、図22(b)の更新異常テーブルに示す関係)、または前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて更新される前記枠の稼働情報と前記枠の前記管理状態との関係(たとえば、図22(b)に示す更新異常テーブルに含まれる関係)に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する(たとえば、管理状態が「廃棄」の場合に、稼働状態であれば異常と判定)。
このような構成によれば、管理状態と稼働情報とで齟齬のある盤および枠について、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(7) 上記(1)〜(5)のいずれかの履歴管理システムにおいて、
前記異常判定手段は、前記盤の前記管理状態の遷移、および前記枠の前記管理状態の遷移(たとえば、図22(a)に示す遷移禁止テーブルに含まれる遷移)に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する(たとえば、前回判断した管理状態が「廃棄」の場合に、今回判断した管理状態が「設置」であれば異常と判定)。
このような構成によれば、管理状態の遷移に問題がある盤および枠について、盤情報記憶領域および枠情報記憶領域に記憶する情報の更新を促し、正しい情報が記憶された状態を維持することが可能となる。
(8) 遊技者により遊技が行なわれる遊技機(P台2、S台2S)であって、
枠(外枠4と前枠5、本体枠2aS)と、
該枠に開閉可能に設けられた前面部材(ガラス扉6、前面扉2bS)と、
該前面部材の開放を検出する検出手段(ガラス扉開放検出スイッチ12、前枠開放検出スイッチ13、前面扉開放検出スイッチ)と、
前記枠に着脱自在に設けられた盤(遊技盤26、基板取付盤)と、
該盤と前記枠との電気的な接続を検出する盤接続検出手段(凸型ドロアコネクタ32、凹型ドロアコネクタ33)と、
該盤接続検出手段と前記開放検出手段とを直列に接続し、電源がオフとなっている期間である電源オフ期間にバックアップ電源により電力を供給するループ状に配線した電力線(ループ状の電力線500)と、
前記電源オフ期間に前記バックアップ電源により作動して前記開放検出手段による前記前面部材の開放の検出回数、および前記盤接続検出手段による前記盤と前記枠との電気的な切断の検出回数を計数する計数手段(図14のバックアップ電源により作動するCPU10aを含む計数カウンタ120)と、
該計数手段における前記電源オフ期間での計数値を計数結果として出力する出力手段(I/Oポート10d)とを備え、
前記計数手段は、予め定められた上限値まで計数した後再度初期値から計数を行なう循環式計数手段(図17(c))であり、
前記出力手段は、前記電源オフ期間での計数処理によって、計数値が前記電源オフの開始時点での計数値に戻ったときには、その旨を示す特定の値を前記計数結果として出力する(図13(b)に示す一周フラグが立つ値(=63)を出力する)。
このような構成によれば、前面部材の開放を検出するだけでなく、盤と枠との電気的な接続も検出することができ、予め定められた上限値まで計数した後再度初期値から計数を行なう循環式計数手段により前面部材の開放の検出回数、および盤接続検出手段による盤と枠との電気的な切断の検出回数を計数することにより、検出回数の計数値の記憶領域を過大にならないように抑えることができる。しかも、電源オフ期間での計数処理によって計数値が電源オフの開始時点での計数値に戻ったときには、その旨を示す特定の値が計数結果として出力されるために、循環式計数手段による計数値が一周してしまい検出回数が0回と判断されてしまう不都合も防止できる。また、仮に循環式計数手段による計数範囲が漏洩してその計数範囲に合わせて故意に計数手段の計数値を一周させるような開放動作および切断動作が行なわれたとしても、的確に開放の判断を行なうことができる。
(9) 上記(8)の遊技機において、
前記電力線は、前記枠と前記盤との間で信号を送受信する信号ケーブル内の配線に含まれる。
このような構成によれば、盤から枠を外す際に、電力線を含む信号ケーブルを外す必要があるため、盤と枠との電気的な切断を必ず検出することができる。
(10) 上記(9)の遊技機において、
前記盤接続検出手段は、前記信号ケーブルを接続する前記枠および前記盤に直接設けたフローティングコネクタ(凸型ドロアコネクタ32、凹型ドロアコネクタ33)である。
このような構成によれば、盤を枠に取付ける際に、枠および盤に直接設けたフローティングコネクタの位置関係を意識することなくこれらが結合することができる。
(11) 上記(8)〜(10)のいずれかの遊技機において、
前記盤の両面のうち、前記前面部材と対向する面とは反対側の面に遊技状態を制御する主制御手段が設けられ、
該主制御手段(主制御基板16、主制御部161)は、前記枠から前記盤を取外すことで、前記盤から着脱可能となる。
このような構成によれば、主制御手段を盤から取外す際に、枠から盤を外す必要があるので、盤接続検出手段によって主制御手段を盤から取外す動作を検出することができる。
(12) 上記(11)の遊技機において、
前記電力線は、前記盤と前記主制御手段との電気的な接続を検出する主制御接続検出手段(盤と主制御手段との接続部分)をさらに直列に接続する(たとえば、主制御手段内にループ状の電力線500を配線する)。
このような構成によれば、盤から主制御手段を取外す際に電力線が切断されることで、盤から主制御手段を取外したことを容易に検出することができる。
(13) 上記(8)〜(12)のいずれかの遊技機において、
前記枠には、遊技媒体の払出しを制御する払出制御手段(払出制御基板17、払出制御部171)が設けられ、
前記電力線は、前記盤と前記払出制御手段との電気的な接続を検出する払出制御接続検出手段(盤と払出制御手段との接続部分)をさらに直列に接続する(たとえば、払出制御手段内にループ状の電力線500を配線する)。
このような構成によれば、盤から払出制御手段を取外す際に電力線が切断されることで、盤から払出制御手段を取外したことを容易に検出することができる。
(14) 上記(8)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記計数手段は、前記電源オフ期間以外の電源がオンとなっている期間も、前記検出手段による前記前面部材の開放の検出回数を計数し(図17(c))、
前記計数手段による現時点での計数値を記憶し、該記憶値が外部の操作によって初期化されることがない第1記憶領域(図16のRAM内イメージの9〜14)と、
前記計数手段による前記電源オフの開始時点での計数値を記憶する第2記憶領域(図16のRAM内イメージの3〜8)とをさらに備え、
前記出力手段は、
計数値が前記電源オフの開始時点での計数値に戻っていないときには、前記第1記憶領域と前記第1記憶領域との差分値を計数結果として出力し(図16の差分値000000〜111110を出力し)、
計数値が前記電源オフの開始時点での計数値に戻ったときには、前記差分値が取り得る範囲以外の値を前記特定の値として出力する(図16の111111を出力する)。
このような構成によれば、計数値が電源オフの開始時点での計数値に戻っていないときには、循環式計数手段による現時点での計数値と循環式計数手段による電源オフの開始時点での計数値との差分値が計数結果として出力されるために、電源オフの期間中における前面部材の開放の検出回数、および盤接続検出手段による盤と枠との電気的な切断の検出回数などが計数結果として出力されて把握することができる。一方、計数値が電源オフの開始時点での計数値に戻ったときには、前記差分値が採り得る範囲以外の値が特定の値として出力されるために、出力された値の差分値が採り得る範囲外の特定の値であるか否かを判断することにより循環式計数手段の計数値が一周したことを把握でき、開放および切断を的確に検出することができる。
(15) 上記(14)の遊技機において、
電源断時に前記第2記憶領域の記憶値が前記第1記憶領域に記憶されるとともに、前記第1記憶領域の記憶値は所定条件の成立に基づいて初期化される(図17に示すS6において、記憶値を0にクリアする前に、その記憶値を現在値に上書き保存した後その記憶値を0にクリアするように制御してもよい)。
このような構成によれば、電源オフの開始時点での計数値を記憶する第2記憶領域の記憶値が第1記憶領域に記憶され、その第1記憶領域の記憶値が所定条件の成立に基づいて初期化されるために、第1記憶領域の記憶値が保持され続けることによる循環式計数手段の計数値に関する計数範囲等の情報が漏洩することを極力防止することができる。
(16) 上記(8)〜(15)のいずれかの遊技機において、
前記前面部材は、一端を軸支されて回動可能に設けられ(図2)、
前記検出手段は、前記前面部材における前記軸支されている側とは逆の遊端側に設けられている(図2)。
このような構成によれば、循環式計数手段が、前面部材における軸支されている側とは逆の遊端側に設けられているために、前面部材の開放に伴って移動距離が長い遊端側において検出でき、前面部材の開放の検出精度を上げることができる。
(17) 上記(8)の遊技機において、
前記前面部材の開放を検出して計数する制御と異なる制御を行なう制御手段(払出制御基板17)をさらに備え、
前記出力手段は、電源投入時に前記制御手段へ計数結果を出力し(図17に示すS4でYESとなりS5で払出制御基板17へ出力)、
前記制御手段は、前記計数結果として前記特定の値(一周フラグが立つ値(=63))を受信したときに、異常状態を示す信号を遊技機外部へ出力する(図18に示すS14)。
このような構成によれば、電源投入時に計数結果が制御手段に出力されてその制御手段が計数結果として前記特定の値を受信したときに異常状態を示す信号が遊技機外部へ出力されるために、不正対策の強化を行なうことが可能となる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 パチンコ機、2S スロットマシン、3 カードユニット、16 主制御基板、17 払出制御基板、26 遊技盤、54,312 表示器、309 カード挿入/排出口、319 再プレイボタン、320 IR受光ユニット、321 貸出ボタン、322 返却ボタン、161 主制御部、325 表示制御部、171 払出制御部、50,50S 7セグ表示器、323 CU制御部、12 ガラス扉開放検出スイッチ、13 前枠開放検出スイッチ。

Claims (1)

  1. 遊技機を構成する盤および枠のそれぞれの履歴を管理する履歴管理システムであって、
    前記盤に設ける第1セキュリティ半導体の第1セキュリティ識別情報に基づいて、個別の前記盤の履歴情報を記憶する盤情報記憶領域と、
    前記枠に設ける第2セキュリティ半導体の第2セキュリティ識別情報に基づいて、個別の前記枠の履歴情報を記憶する枠情報記憶領域と、
    前記第1セキュリティ半導体を設ける前記盤を特定する情報を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤特定情報更新手段と、
    前記第2セキュリティ半導体を設ける前記枠を特定する情報を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠特定情報更新手段と、
    前記盤を遊技場に設置した場合に、前記盤の設置情報を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤設置情報更新手段と、
    前記枠を前記遊技場に設置した場合に、前記枠の設置情報を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠設置情報更新手段と、
    前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記枠の前記第2セキュリティ識別情報を、前記第1セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記盤情報記憶領域を更新する盤組合情報更新手段と、
    前記盤と前記枠とを組合せた場合に、組合せた前記盤の前記第1セキュリティ識別情報を、前記第2セキュリティ識別情報に関連付けて記憶するように前記枠情報記憶領域を更新する枠組合情報更新手段と、
    更新した前記盤情報記憶領域および前記枠情報記憶領域に記憶した情報に基づいて、前記盤および前記枠の管理状態の異常を判定する異常判定手段とを備える、履歴管理システム。
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