JP5962158B2 - リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、ならびにリチウムイオン電池 - Google Patents

リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、ならびにリチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、カーボン硫黄複合体とその製造方法、及びこれを用いた電気化学素子ならびにリチウムイオン電池に関するものである。
本発明のカーボン硫黄複合体の用途は特に制限されないが、説明の便宜の点から、以下では、主に二次電池、特にリチウムイオン電池の電極に関連する先行技術に関して説明する。
リチウムイオン電池は、従来のニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池に比べて、高電圧・高エネルギー密度が得られる電池として小型・軽量化が図れることから、携帯電話やラップトップパソコンなど情報関連のモバイル通信電子機器や電動工具類などに広く用いられている。今後更に環境問題を解決する一つの手段として電気自動車・ハイブリッド電気自動車などに搭載する車載用途、および家庭や産業用などの電力貯蔵用途などに利用拡大が進むと見られており、これら用途に向けて電池の更なる高容量化が切望されている。
リチウムイオン電池の容量を更に向上させる際の課題は、正極活物質の高容量化である。次世代のリチウムイオン電池に検討されている酸化物正極活物質の容量密度は、170〜200Ah/kg程度であるが、電気自動車の航続距離拡大やバックアップ電力の貯蔵量増大のために、更に高容量の材料の開発が期待されている。
単体硫黄を電極として用いた場合の理論容量は1675Ah/kgで、極めて大きな容量を有している。しかしながら、硫黄正極には以下の2つの大きな課題がある。1つめは、硫黄は体積抵抗率が2x1015Ω・mの絶縁体であるため、実用的な充放電レートが確保できないこと、2つめは、充放電過程に生成した多硫化物が電解液中に溶出するため、電池のサイクル特性が著しく低いことである。これらの課題により、硫黄は正極活物質として高いポテンシャルを持っているにも関わらず、未だ実用化されていない。
硫黄正極を実用化するためには、上述の2つの課題を量産可能な方法で解決する必要がある。今まで様々な方法が提案されているが、2つの課題を同時に解決できる技術として、種々のカーボン材料と硫黄を複合化する方法が開示されている(特許文献1、2および非特許文献1、2)。これらは、カーボンの空孔内に硫黄を保持することにより、電子伝導性を向上させつつ、電解液への溶出を抑制しようとするものである。
一方、非特許文献3に示されるように、硫黄のナノ粒子を作製している事例が見られる。
特開2010−95390号公報 特開2004−119367号公報
Nat. Mater. 2009, 8, 500-506 J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 18522-18525 Journal of Colloid and Interface Science, 343 (2010) 439-446
上述のとおり、単体硫黄が本来持つ正極活物質としてのポテンシャルを引き出し実用化に繋げるために、各種カーボン材料との複合化が試みられている((特許文献1および2、非特許文献1および2)。しかしながら、これらによっても、十分な充放電性能を達成できていなかった。
特許文献1及び非特許文献1には、メソポーラスカーボンと硫黄とを複合化する技術が開示されている。メソポーラスカーボンは規則性のある5nm未満の空隙を有し、硫黄の充填・保持に比較的適した構造を有しているが、本発明者らは、硫黄粒子を空隙に効率よく取り込めてないのではないかと考えた。
非特許文献2には、酸化グラフェンと硫黄を複合化する技術が開示されているが、本発明者らは、この手法では硫黄の大きさが制御できず、十分な導電性が得られないと考えた。
また、特許文献2では硫黄のマイクロ粒子に導電助剤を付着させることで充放電性能を得ようとしているが、本発明者らは、導電性を十分付与できていないのは、マイクロ粒子では大きすぎるからではないかと考えた。一方で非特許文献3に示されるように、硫黄のナノ粒子を作製している事例が見られる。この文献では硫黄のナノ粒子をリチウムイオン電池用材料として活用する試みはなされていないが、本発明者らは、カーボン硫黄複合体に応用することを着想した。
以上のように、硫黄正極の課題である導電性付与、電解液への溶出抑制を量産可能な方法で解決した例はなく、実用化のための技術創出が求められていた。
本発明者は、鋭意努力の結果、特定の平均一次径の硫黄ナノ粒子をカーボン材料と複合化させることにより、上記した従来技術の欠点を解消し、単体硫黄が本来持つ正極活物質としてのポテンシャルを発現できることを見出した。
すなわち本発明は
(1)平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子とカーボン材料を含有する、カーボン硫黄複合体。
(2)硫黄ナノ粒子の表面がカーボン材料により被覆されている(1)記載のカーボン硫黄複合体
(3)カーボン材料のマトリックス中に硫黄ナノ粒子が包埋されている(2)記載のカーボン硫黄複合体。
(4)硫黄ナノ粒子とカーボン材料を含有するカーボン硫黄複合体の製造方法であって、酸化グラファイト溶液中に平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子を分散させる工程と、酸化グラファイトを還元する工程を含む、カーボン硫黄複合体の製造方法。
(5)(1)〜(3)のいずれか記載のカーボン硫黄複合体を含むことを特徴とする電気化学素子。
(6)(1)〜(3)のいずれか記載のカーボン硫黄複合体を含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
からなる
本発明によれば、硫黄ナノ粒子をカーボン材料と複合化することにより、硫黄の導電性確保をするとともに多硫化物溶出を押さえ、高容量な硫黄活物質を安定に利用することができる。すなわち、本発明のカーボン硫黄ナノ粒子複合体により、優れた性能を発揮できるリチウムイオン電池電極用正極材料を提供することが可能になる。
本発明におけるカーボン硫黄複合体は硫黄ナノ粒子とカーボン材料を含有する。本発明における硫黄ナノ粒子は、最小径の平均(以下、平均一次径とする。)が5nm以上500nm以下である、主成分が単体硫黄であるナノ粒子である。主成分が単体硫黄であればよく、塩や有機物などが含有されていても良い。また、ナノ粒子の周りが界面活性剤などにより配位されていても良い。また、最小径の平均がこの範囲に収まっていればよく、一部に微小粒子やマイクロ粒子などが混合されていても良い。
平均一次径が5nmより小さいと、凝集しやすくなりカーボン材料中に分散させることが困難になり、電気化学素子として利用することが難しい。平均一次径次径が500nmより大きいと、硫黄はきわめて導電性が低いため粒子内部まで導電することが困難になるため、電気化学素子として利用することが難しい。平均一次径次径は10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがさらに好ましい。また、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。
硫黄ナノ粒子は様々な方法で作製することができる。例えば、適切な界面活性剤の存在下で、水溶液中で硫化ナトリウムを還元する手法や、水溶液中でチオ硫酸ナトリウムを酸と混合する手法などが知られている。界面活性剤種類や原料濃度により、粒子径をコントロールすることが可能である。
ナノ粒子の作製に用いる界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウム塩を代表とするカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
本発明において平均一次径とは粒子の最小径の平均を言い、粒子の最小径の平均は、電子顕微鏡により測定することができる。粒子分散液を銅製メッシュに載せ、乾燥した後、電子顕微鏡にて40万倍(粒子1粒が画面に入りきらない場合は20万倍または10万倍に下げる)で観察を行い、1つの粒子で最も粒子径が小さい長さを測定し、粒子100個の平均値を算出して最小径の平均とする。カーボン硫黄複合対中の硫黄ナノ粒子平均1次径を測定する場合は、カーボン硫黄複合体の粉体をカーボンテープ上に付着して電子顕微鏡により測定する。カーボン硫黄複合体の内部にしか硫黄粒子が存在しない場合は、カーボン硫黄複合体の粉末を樹脂包埋してから、イオンミリング装置により断面を出して、内部を電子顕微鏡により観察することで硫黄ナノ粒子平均1次径を測定する。
本発明に用いるカーボン材料は、導電性のsp2構造を主とした骨格をもっており、以下には限定されないが例えば、鱗片上黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、薄層グラファイト、炭素繊維、ナノポーラスカーボン、グラフェンフラワー(インキュベーション・アライアンス社)などが挙げられる。なかでも、比表面積の大きいカーボン材料が好適に用いられ、膨張黒鉛を加熱した膨張化黒鉛や、カーボンナノチューブ、グラフェン、薄層グラファイト、ナノポーラスカーボンが好適である。比表面積としては100m2/g以上、特に300m2/g以上2600m2/g以下のものが好適である。
本発明のカーボン硫黄複合体は、上記硫黄ナノ粒子とカーボン材料を、複合化することにより作製することができる。複合化は、カーボン材料と硫黄ナノ粒子を公知の混練方法により混練することで可能になる。混練するには溶媒を用いる湿式でも、溶媒を用いない乾式でも良く、湿式で用いる溶媒としては、エタノール、メタノール、水、ジメチルアセトアミド、ヘキサン、N-メチルピロリドン、γブチロラクトン、などが挙げられる。混練方法としては、自動乳鉢・三本ロール・ビーズミル・遊星ボールミル・自公転ミキサー・湿式ジェットミル・ホモジェナイザー・プラネタリーミキサー、二軸混練機などを利用した手法などが挙げられる。
特に比表面積が大きいカーボン材料を用いる場合は、硫黄の融点である115℃以上で加熱する工程を含めると、表面張力により複合化が進みやすくなり良好に複合化できる。特に硫黄の粘度が最小となる155℃付近で加熱することが好ましい。
本発明のカーボン硫黄複合体における、硫黄のカーボン材料と硫黄の総量に対する重量比は特に限定されるものではないが、例えばリチウムイオン電池用正極として用いる場合は、硫黄が少なすぎると重量あたりの電池容量が少なくなり、硫黄が多すぎると導電性が低くなるため、適度な重量比に収まっていることが好ましい。硫黄の含有量は、カーボン材料と硫黄の総量の20%以上95%以下であることが好ましく、50%以上90%以下であることがさらに好ましく、70%以上85%以下であることが特に好ましい。
本発明のカーボン硫黄複合体は、硫黄ナノ粒子をカーボン材料で複合化することで好適に用いられるが、硫黄ナノ粒子をカーボン材料により被覆することでより好適に用いられる。カーボン材料で被覆することにより、より好適に電子電導することが可能になり、硫黄の溶出をより防ぐことも同時に可能になる。硫黄ナノ粒子をカーボン材料により被覆するだけでなく、カーボンマトリックス中に入れる、すなわち包埋すると、さらに好適に電子電導・硫黄溶出防止が可能になる。本発明において、硫黄ナノ粒子のカーボン被覆とは、硫黄ナノ粒子の周囲を炭素単体が平均2nm以上の厚さで被覆している状態を指す。カーボンの被覆状態は、透過電子顕微鏡を利用した電子エネルギー損失分光法により硫黄ナノ粒子の周囲を測定することで、カーボン被覆厚さを測定することができる。
本発明における、硫黄ナノ粒子のカーボン材料による包埋とは、カーボン材料内に複数の硫黄ナノ粒子が存在し、複合体となっている状態であり、該複合体中のカーボン材料の占める体積が50%以上であり、硫黄ナノ粒子の占める体積が3%以上50%以下である状態をカーボン材料内に硫黄ナノ粒子が包埋している状態とする。包埋状態は電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分光装置を用いた元素分析により観察することができる。具体的には、イオンミリング装置によりカーボン材料と硫黄ナノ粒子の複合体の断面を出して、電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分光装置を用いて硫黄・カーボンの元素分析をすることにより測定する。
カーボン材料と硫黄ナノ粒子を複合化したり、カーボン材料により硫黄ナノ粒子を被覆したり、カーボンマトリックス内に硫黄ナノ粒子を包埋する手法は、特に限定されないが、真空蒸着・電子線蒸着・スパッタ・CVD・PVDなどの物理的な手法により硫黄の融点以下の温度で被覆する手法、カーボン原料となるピッチ等のスラリーと混合してから焼成する手法、酸化グラファイトを硫黄ナノ粒子と混合し、還元処理することにより、硫黄ナノ粒子表面に付着させる手法が挙げられる。酸化グラファイトを利用する手法については、還元処理と硫黄ナノ粒子合成を同時に行ってもよい。物理的な手法の場合は、単に被覆するだけか、包埋するかは、処理時間を変えることで調整可能である。カーボン原料と焼成する方法、酸化グラファイトを還元する手法ついては、単に被覆するだけか、包埋するかは、カーボン原料あるいは酸化されたカーボンと、硫黄ナノ粒子の比を変えることで調整することが可能である。
本発明における酸化グラファイトとは、黒鉛が酸化されたものであり、エックス線回折測定で酸化グラファイトに特有のピークである9〜13.0°にピークを持つものである。酸化グラファイトの中でも1層から数層程度の酸化グラファイトはエックス線回折ピークが明確でないもの有り、このような酸化グラファイトは酸化グラフェンとも称されることがある。
酸化グラファイトは公知の方法で作製することができる。また市販の酸化グラファイトを購入してもよい。本発明に用いた酸化グラファイト作製方法を以下に例示する。酸化グラファイトの原料となる黒鉛は、人造黒鉛・天然黒鉛のどちらでも良いが、天然黒鉛が好ましく用いられる。原料黒鉛のメッシュ数は20000以下が好ましく、5000以下がさらに好ましい。
酸化グラフェンの作製法は改良ハマーズ法が好ましい。その例を下記する。黒鉛(例えば天然黒鉛の粉など)を原料にして、濃硫酸、硝酸ナトリウムと過マンガン酸カリウムを入れて、25〜50℃下、0.2〜5時間の攪拌反応する。その後脱イオン水を加えて希釈し、懸濁液を得て、これを引き続き80〜100℃で5〜50分間反応する。最後に過酸化水素と脱イオン水を加え1〜30分間反応して、酸化グラファイト分散液を得る。酸化黒鉛分散液を濾過、洗浄し、酸化グラファイトゲルを得る。酸化グラファイトゲルは、凍結乾燥法やスプレードライ法などにより溶媒を除去することで酸化グラファイト粉末が得られる。
酸化グラファイトを利用して硫黄ナノ粒子を被覆する手法は限定されないが、例えば、酸化グラファイトと硫黄ナノ粒子を溶剤中に分散した状態で還元剤を添加することで作製することができる。酸化グラフェンは溶解していることが好ましく、溶剤は限定されるものではないが、水、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールなどが挙げられ、酸化グラフェンの溶解性や一般的な還元剤の活性などを考慮すると水が好ましい。還元剤の種類は限定されるものではないが、ヒドラジン、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、などの無機物や、アルコール類、ヒドラジン誘導体、アルデヒド類などの有機物が挙げられる。有機物の中ではアルコール類が好ましく、特にジオール類、カテコール類などの多価アルコールが好ましい。 本発明のカーボン硫黄複合体は、特に電気化学素子に好適に用いられる。電気化学素子としては例えばリチウムイオン電池用正極として、好適に用いられる。
リチウムイオン電池は正極と、それに対向した負極、及び該正極と負極の間に配置された電解質を少なくとも含む
(リチウムイオン電池用正極)
リチウムイオン電池用正極は、導電助剤、正極活物質、バインダーポリマーからなる。
本発明のカーボン硫黄複合体では導電性のカーボン材料を用いるので、カーボン硫黄複合体のほかに導電助剤を必ずしも添加する必要はない。他に導電助剤を添加しても良く、導電助剤を添加する場合、添加する導電助剤としては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック類、天然黒鉛(鱗片状黒鉛等)、人造黒鉛等のグラファイト類、炭素繊維及び金属繊維等の導電性繊維類、銅、ニッケル、アルミニウム及び銀等の金属粉末類などが挙げられる。
本発明のカーボン硫黄複合体では硫黄が正極活物質として働く。放電過程において硫黄は還元され、硫化物イオンとなり、さらに還元されると硫化(II)リチウムとなる。逆に、充電過程においては硫化(II)リチウムの硫黄が酸化されて硫化物イオンとなり、さらに酸化が進んで硫黄となる。この過程においては、充放電がスムーズに進むためには硫黄にリチウムイオン、電子が供給されやすいことが重要である。硫黄はきわめて絶縁性が高いため電子供給が困難であるが、本発明の硫黄ナノ粒子は一つ一つの硫黄が小さいので電子供給がしやすく、充放電反応がすすみやすい。そのため良好な放電容量が得られる。
パインダーポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴムなどのゴムから選択することができる。
溶剤としては特に限定されないが、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン、水、n-ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、などが上げられる。
電極を作製する手法は特に限定されないが、上記バインダーポリマー、電極活物質、導電助剤、及び溶剤を各種分散・混練機で混練してペーストとし、集電体に塗布・乾燥することで作製する。電流集電体としては、ステンレススチール・アルミニウム、カーボンペーパー、銅などを用いることができ、中でもアルミニウムが好適に用いられる。
分散・混練手法としては、自動乳鉢・三本ロール・ビーズミル・遊星ボールミル・自公転ミキサー・湿式ジェットミル・ホモジェナイザー・プラネタリーミキサーなどを利用した手法などが挙げられる。
分散・混練して得られたペーストを集電体に塗布する手法としては、バーコータ・ドクターブレードによる塗布、スリットコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどが挙げられる。
(リチウムイオン電池用負極)
負極としてはリチウムイオンを脱挿入可能な材料を含有する合剤を銅箔などの集電体に担持したものを用いることができ、リチウム金属・リチウム合金などを用いることもできる。
リチウムイオンを脱挿入可能な材料としては、SiOやSiC、SiOC等を基本構成元素とするケイ素化合物、ポリアセチレンやポリピロール等のリチウムをドープした導電性高分子、リチウムイオンを結晶中に取り込んだ層間化合物や天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボンなどのカーボン材料等が用いられている
本発明のカーボン硫黄ナノ粒子複合体を正極材料として用いる場合、正極にリチウム源がないので負極材料にリチウム元素が含まれて居ない場合は予めドープする必要がある。
(リチウムイオン電池用電解質)
正極・負極の間に配置される電解質は固体電解質でも良く、液体電解質であっても良い。液体電解質を用いる場合は、通常セパレーターフィルムを使用する。
セパレーターフィルムとしてはポリオレフィン樹脂・フッ素含有樹脂・アクリル樹脂などが用いられ、不織布・多孔質膜などの形態のものを用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的かつより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではない。実施例中の放電容量は、下記の方法によって測定した。
[測定例]
直径16.1mm厚さ0.2mmに切り出したリチウム箔を負極とし、直径17mmに切り出したセルガード#2400(セルガード社製)セパレータとして、下記実施例で作製した電極を直径15.9mmに打ち抜いて正極とし、電解液としてLiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を1M含有するポリエチレングリコールジメチルエーテル(Mn=500、アルドリッチ社)の溶媒を電解液として、2042型コイン電池を作製し、電気化学評価を行った。レート0.5C(840mA/g)、上限電圧3.0V、下限電圧1.5Vで充放電測定を3回行い、三回目の放電時の容量を放電容量とした。
[合成例1]
チオ硫酸ナトリウム0.1M水溶液と、塩酸0.4M溶液を、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム3mMの存在下で混合し、30分スターラー攪拌した後に、0.2μm径ナイロンフィルターで濾過して、硫黄ナノ粒子を得た。この硫黄ナノ粒子の平均一次径を電子顕微鏡により観察したところ、51nmであった。
[合成例2]
チオ硫酸ナトリウム0.1M水溶液と、塩酸0.4M溶液を、ドデシル硫酸ナトリウム27mMの存在下で混合し、30分スターラー攪拌した後に、0.2μm径ナイロンフィルターで濾過して、硫黄ナノ粒子を得た。この硫黄ナノ粒子の平均一次径を電子顕微鏡により観察したところ、92nmであった。
[合成例3]
チオ硫酸ナトリウム0.1M水溶液と、塩酸0.4M溶液を、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム0.5mMの存在下で混合し、30分スターラー攪拌した後に、0.2μm径ナイロンフィルターで濾過して、硫黄ナノ粒子を得た。この硫黄ナノ粒子の平均一次径を電子顕微鏡により観察したところ、186nmであった。
[合成例4]
チオ硫酸ナトリウム0.5M水溶液と、塩酸2.0M溶液を、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム3mMの存在下で混合し、30分スターラー攪拌した後に、0.2μm径ナイロンフィルターで濾過して、硫黄ナノ粒子を得た。この硫黄ナノ粒子の平均一次径を電子顕微鏡により観察したところ、368nmであった。
[合成例5]
[合成例1]で作製した硫黄ナノ粒子に、蒸着法によりカーボンコーティングを行った。カーボンコートされた硫黄ナノ粒子の元素分析を行ったところ、硫黄元素と炭素元素の比は4:1であった。
[合成例6]
2000メッシュの天然黒鉛粉末(上海一帆石墨有限会社)を原料として、氷浴中の10gの天然黒鉛粉末に、220mlの98%濃硫酸、5gの硝酸ナトリウム、30gの過マンガン酸カリウムを入れ、1時間機械攪拌し、混合液の温度は20℃以下で保持した。上述混合液を氷浴から取り出し、35℃水浴中で4時間攪拌反応し、その後イオン交換水500mlを入れて得られた懸濁液を90℃で更に15分反応を行った。最後に600mlのイオン交換水と50mlの過酸化水素を入れ、5分間の反応を行い、酸化グラフェン分散液を得た。熱いうちにこれを濾過し、希塩酸溶液で金属イオンを洗浄し、イオン交換水で酸を洗浄し、pHが7になるまで洗浄を繰り返し、酸化グラフェンゲルを作製した。
酸化グラフェンゲルをイオン交換水に溶解し、濃度1%の酸化グラフェン水溶液を作製した。該酸化グラフェン水溶液100重量部に、[合成例1]で作製した硫黄ナノ粒子3重量部を投入し、超音波分散処理をして硫黄ナノ粒子分散液にした。該分散液に、亜ジチオン酸ナトリウム3重量部を投入し、70℃で1時間攪拌したところ、酸化グラフェンが還元され、硫黄ナノ粒子表面にカーボンコートを行うことができた。この硫黄ナノ粒子の元素分析を行ったところ、硫黄元素と炭素元素の比は4:1であった。
[合成例7]
[合成例1]で作製した硫黄ナノ粒子と人造黒鉛製造用のピッチを重量比1:2で混合し、加圧焼成し、複合体を作製した。硫黄元素と炭素元素の比は1:1.3であった。
[合成例8]
市販の硫黄粉末(Alfa Aeser,325mesh:約45μm)蒸着法によりカーボンコーティングを行った。カーボンコートされた硫黄ナノ粒子の元素分析を行ったところ、硫黄元素と炭素元素の比は4:1であった。
[実施例1]
[合成例1]で作製した硫黄ナノ粒子4重量部と薄層グラファイト(XG science社、M-5)1重量部を遊星ボールミルで300rpmで2時間混合し、カーボン硫黄複合体を作製した。該カーボン硫黄複合体においては、硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されていない。該カーボン硫黄複合体中の硫黄ナノ粒子の1次径は62nmであった。カーボン硫黄複合体を80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。電極ペーストをアルミニウム箔(厚さ18μm)にアプリケータ(80μm)を用いて塗布し、80℃30分間乾燥して電極板を得た。該電極板を用いて、電極の放電容量を測定したところ、1021mAh/gであった。
[実施例2]
[合成例2]で作製した硫黄ナノ粒子を、実施例1と同様にしてカーボン硫黄複合体を作製した。該カーボン硫黄複合体においては、硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されていない。該カーボン硫黄複合体中の硫黄ナノ粒子の1次径は115nmであった。該カーボン硫黄複合体を用いて実施例1と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、956mAh/gであった。
[実施例3]
[合成例3]で作製した硫黄ナノ粒子を、実施例1と同様にしてカーボン硫黄複合体を作製した。該カーボン硫黄複合体においては、硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されていない。該カーボン硫黄複合体中の硫黄ナノ粒子の1次径は206nmであった。該カーボン硫黄複合体を用いて実施例1と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、925mAh/gであった。
[実施例4]
[合成例3]で作製した硫黄ナノ粒子を、実施例1と同様にしてカーボン硫黄複合体を作製した。該カーボン硫黄複合体においては、硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されていない。該カーボン硫黄複合体中の硫黄ナノ粒子の1次径は416nmであった。該カーボン硫黄複合体を用いて実施例1と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、906mAh/gであった。
[実施例5]
[実施例1]で薄層グラファイトの変わりにアセチレンブラック(電気化学社)を用いた以外は実施例1と同様にカーボン硫黄複合体を作製した。該カーボン硫黄複合体においては、硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されていない。該カーボン硫黄複合体中の硫黄ナノ粒子の1次径は75nmであった。該カーボン硫黄複合体を用いて、電極の放電容量を測定したところ、896mAh/gであった。
[実施例6]
[合成例5]のカーボンコートした硫黄ナノ粒子を用いた。該硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されている。カーボンコート後の硫黄ナノ粒子の1次径は51nmであった。該カーボンコートした硫黄ナノ粒子80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。[実施例1]と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、1045mAh/gであった。
[実施例7]
[合成例6]のカーボンコートした硫黄ナノ粒子を用いた該硫黄ナノ粒子はカーボンにより被覆されている。カーボンコート後の硫黄ナノ粒子の1次径は49nmであった。該カーボン硫黄複合体80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。[実施例1]と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、994mAh/gであった。
[実施例8]
[合成例7]のカーボン硫黄複合体を用いた。該カーボン硫黄複合体において、硫黄ナノ粒子はカーボンにより包埋されている。カーボンコート後の硫黄ナノ粒子の1次径は47nmであった。該カーボン硫黄複合体80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。[実施例1]と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、1050mAh/gであった。
[比較例1]
市販の硫黄粉末(Alfa Aeser,325mesh)を用いた4重量部とアセチレンブラック1重量部を遊星ボールミルで300rpm2時間混合し、カーボン硫黄混合体を作製した。カーボン硫黄混合体を80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。電極ペーストをアルミニウム箔(厚さ18μm)にアプリケータ(80μm)を用いて塗布し、80℃30分間乾燥して電極板を得た。該電極板を用いて、電極の放電容量を測定したところ、660mAh/gであった。
[比較例2]
アセチレンブラックの代わりに薄層グラファイトを用いた以外は[比較例1] と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、712mAh/gであった。
[比較例3]
[合成例8]のカーボンコートした硫黄粉末を80重量部、導電助剤としてアセチレンブラックを8重量部、バインダーとしてポリ弗化ビニリデン10重量部、溶剤としてN-メチルピロリドンを、200重量部加えて、プラネタリーミキサーで混合して電極ペーストを得た。[実施例1]と同様にして電極を作製し、電極の放電容量を測定したところ、730mAh/gであった。
本発明のカーボン硫黄ナノ粒子複合体は、高容量のリチウム2次電池用活物質として用いることができる。

Claims (7)

  1. 平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子の表面がカーボンナノチューブ、薄層グラファイトまたはグラフェンから選択されるカーボン材料により被覆されてなるリチウムイオン電池用正極材料
  2. 前記カーボン材料のマトリックス中に硫黄ナノ粒子が包埋されている請求項記載のリチウムイオン電池用正極材料
  3. リチウム元素がドープされてなる、請求項1または2記載のリチウムイオン電池用正極材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料の製造方法であって、酸化グラファイト溶液中に平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子を分散させる工程と、酸化グラファイトを還元する工程を含む、リチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
  5. 請求項1から3のいずれか記載のリチウムイオン電池用正極材料を含むことを特徴とするリチウムイオン電池。
  6. 硫黄ナノ粒子の表面が薄層グラファイトまたはグラフェンにより被覆されてなるリチウムイオン電池用正極材料の製造方法であって、酸化グラファイト溶液中に平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子を直接投入して分散させる工程と、酸化グラファイトを還元する工程を含む、リチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
  7. 硫黄ナノ粒子の表面が薄層グラファイトまたはグラフェンにより被覆されてなるリチウムイオン電池用正極材料の製造方法であって、酸化グラファイト溶液中に平均一次径が5nm以上500nm以下の硫黄ナノ粒子を超音波分散処理により分散させる工程と、酸化グラファイトを還元する工程を含む、リチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
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