JP5961066B2 - 清掃用物品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、賦香された清掃用物品及びその製造方法に関する。


従来、扁平状の把手挿入部の上下に繊維束からなる繊維層を具備し、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている清掃用物品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、清掃用物品に芳香を付与するために、香料を含む液を、清掃用物品や該物品の製造に使用される不織布等の繊維シートにスプレーしたり、清掃用物品を香料を含む液に浸漬させたり、香料をマイクロマプセルに封入して繊維に担持させたりすること(特許文献2参照)が知られている。
特開2008−006260号公報 特開平1−272875号公報
しかし、香料含有液をスプレーする方法や香料含有液に浸漬する方法は、製造時の雰囲気や製造ライン等を香料で汚し易く、また、賦香された清掃用物品を用いて清掃する際に、清掃対象である被清掃面を香料で汚したり、被清掃面の性質によっては被清掃面に変色等の変質を生じさせる恐れがある。また、個々の清掃用物品に付与される香料の定量性にも劣る。
他方、マイクロマプセル化して固定する方法は、製造コストが上昇し、例えば使い捨ての清掃用物品等の場合にはコスト面から採用しにくい問題がある。
従って、本発明の課題は、上記の従来技術が有する解決課題を解決し得る清掃用物品の製造方法を提供することにある。
本発明は、繊維束からなる繊維層と、該繊維層に対して被清掃面側とは反対側に位置する不織布製のシートとを具備する賦香された清掃用物品の製造方法であって、
前記不織布製のシートに対して、前記繊維層側とは反対側の面側から香料をスポット供給する工程を具備する、清掃用物品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品の製造方法であって、前記挿入部形成シートに対して、前記把手挿入部の内面を形成する面側から香料を供給する工程を具備する、清掃用物品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品であって、前記挿入部形成シートに香料が添加されており、清掃用物品における前記繊維層を有する部分を、前記把手挿入部の長手方向と同方向に3等分して中央領域及びその前後に位置する一対の端部領域に区分したときの中央領域に、一対の前記端部領域のそれぞれにおけるよりも多い量の香料が存在する清掃用物品を提供するものである。
本発明の清掃用物品の製造方法によれば、香料を、繊維束からなる繊維層ではない不織布製のシートにスポット供給するため、清掃用物品に香料を高い定量性を持って付加することができる。そのため、例えば、付与する芳香の強さのコントロールが容易である。また、香料を、繊維束からなる繊維層ではない不織布製のシートにスポット供給するため、製造時に雰囲気を汚したり、清掃時に被清掃面に香料が付着することも防止することもできる。
また、本発明の清掃用物品によれば、清掃時に被清掃面に香料が付着しにくく、また、繊維層を有する部分の中央領域に香料が偏在しているため、芳香の持続性や使用時における徐放性にも優れている。
図1(a)は、本発明の製造方法の一実施態様で製造される清掃用物品に把手を取り付けた状態を示す斜視図であり、図1(b)は、把手のみを示す斜視図である。 図2は、図1に示す清掃用物品の平面図である。 図3(a)は、図2のI−I線断面図、図3(b)は、図2のII−II線断面図である。 図4は、図1に示す清掃用物品における挿入部形成シートを示す平面図である。 図5は、本発明の清掃用物品の製造方法の一実施態様における賦香前清掃物品を得るまでの工程を模式的に示す図である。 図6は、本発明の清掃用物品の製造方法の一実施態様における香料の供給方法の説明図であり、(a)は清掃用物品の長手方向に沿う断面を示す模式図であり、(b)は(a)の香料供給部位の拡大図であり、(c)は液体の定量供給装置の例を示す斜視図である。 図7は、香料の供給部位及びその後の香料の拡散を説明するための、清掃用物品の模式平面図である。 図8は、本発明の他の実施態様の説明図である。 図9は、芳香の拡散性及び芳香の持続性の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明をその好ましい一実施態様に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の第1実施態様で製造する清掃用物品10は、図1〜図4に示すように、不織布製の挿入部形成シート13A,13Bにより形成された扁平状の把手挿入部15を有し、該把手挿入部15の上下それぞれに繊維束からなる繊維層11A,11Bを具備している。本実施形態における把手挿入部15は、扁平な筒状である。不織布製の挿入部形成シート13A,13Bには、香料が付加されており、清掃用物品10は、賦香されている。また、清掃用物品10は、把手20を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている。
本実施態様に係る清掃用物品10は、一方の繊維層11Aを、被清掃面に接触させて該被清掃面の清掃を行うことができると共に、他方の繊維層11Bを、被清掃面に接触させて該被清掃面の清掃を行うこともできる。従って、一方の挿入部形成シート13Aは、一方の繊維層11Aに対して被清掃面とは反対側に位置する不織布製のシートであり、他方の挿入部形成シート13Bも、他方の繊維層11Bに対して被清掃面とは反対側に位置する不織布製のシートである。ここで、被清掃面とは、繊維束からなる繊維層を押し付けたり接触させたりして清掃する清掃対象物の表面であり、例えば、机、棚等の家具や、家電製品、床、洗面台やキッチン、楽器、車の内装等の表面等である。
本実施態様に係る清掃用物品10についてより詳細に説明すると、把手挿入部15は、図3及び図4に示すように、把手挿入部15の上下の繊維層11A,11B間に介在させた2枚の挿入部形成シート13A,13Bを、把手挿入部15の長手方向両側に、該把手挿入部15の長手方向に沿って延びるサイド非連続シール16B,16Bが形成されるように接合して形成されている。サイド非連続シール16B,16Bは、両者間に把手20を挿入可能な把手挿入部15を形成するサイドシールの一例であり、サイドシールは、把手挿入部15の長手方向に延びる連続直線状の接合部であっても良いが、本実施態様に係る清掃用物品10におけるサイドシールは、ドット状の点シール18,18が一列に並んだサイド非連続シール16B,16Bとなっている。
そして、図3に示すように、把手挿入部15の上面に、第1繊維層11Aが設けられており、把手挿入部15の下面に、第2繊維層11Bが設けられている。
以下の説明において、挿入部形成シート13A,13Bに共通する説明を行う際には「挿入部形成シート13」の表現を用いる。また、第1繊維層11A及び第2繊維層11Bに共通する説明を行う際には「繊維層11」の表現を用いる。また、特に明記のない限り、「長手方向」とは、把手挿入部の長手方向又は清掃用物品や挿入部形成シートにおける、把手挿入部の長手方向と平行な方向であり、「幅方向」とは、把手挿入部の幅方向又は清掃用物品や挿入部形成シートにおける把手挿入部の幅方向と平行な方向である。
繊維層11は、繊維束が所定の厚みをもって配向されて形成されている。繊維束は、把手挿入部15の幅方向に略配向している。従って、繊維層11は、繊維の配向方向が、該繊維層11が固定された挿入部形成シート13の長手方向と略直交するように積層されている。また、本実施態様に係る清掃用物品における各繊維層11は、略矩形の平面視形状を有しており、それぞれ実質的に同形となっている。繊維層11を構成する繊維束の繊維長は、埃の絡み取り性の観点から、好ましくは30mm以上、より好ましくは50mm以上であり、また、好ましくは150mm以下、より好ましくは120mm以下である。本実施態様に係る清掃用物品10においては、このような繊維長を有する繊維を繊維束(トウ)の状態で用いている。繊維層を構成する繊維束(トウ)は、公知の開繊装置を用いて繊維を十分に開繊されていることが好ましい。繊維の太さは、埃の絡み取り性や清掃対象面への傷付き防止性の観点から、0.1dtex以上200dtex以下、特に2dtex以上30dtex以下であることが好ましい。また、繊維層11を構成する繊維として特に捲縮繊維を用いると、埃の絡み取り性が一層向上するので好ましい。捲縮繊維としては、二次元捲縮又は三次元捲縮したものを用いることができる。
本実施態様に係る清掃用物品10における挿入部形成シート13は、略矩形状で、それらの長手方向が清掃用物品10の長手方向と一致している。挿入部形成シート13の長さは、繊維層11よりやや長くなっており、挿入部形成シート13の幅は、繊維層11の幅よりも狭くなっている。換言すると、把手挿入部15を形成する挿入部形成シート13は、長手方向Xの長さが、繊維束からなる繊維層11の同方向の長さよりも長く、幅方向Yの長さが、繊維束からなる繊維層11の長さよりも短くなっている。
また、繊維層11と挿入部形成シート13とは、それらの幅方向中央部を一致させて、挿入部形成シート13の長手方向に亘って接合されている。より具体的には、第1繊維層11Aは、第1挿入部形成シート13Aに、幅方向中央部においては長手方向に連続的に延びる中央連続シール線16Aにより接合されており、中央連続シール線16Aから幅方向外方にそれぞれ離間した位置においては長手方向に非連続的に延びるサイド非連続シール16Bにより接合されている。同様に、第2繊維層11Bは、第2挿入部形成シート13Bに、中央連続シール線16A及びサイド非連続シール16Bにより接合されている。
本実施態様に係る清掃用物品10においては、その幅方向中央部に位置している中央連続シール線16Aは、連続直線状で、把手挿入部15の長手方向の略全長に亘って形成されている。
挿入部形成シート13は、清掃用物品10の長手方向の両端部に、繊維層11より延出している部分を有することが好ましく、その延出部分に、挿入部形成シート13A,13B間が、それぞれの幅方向の全幅に亘って接合されていない少なくとも1mm以上の未接合の部分を有していることが好ましく、5mm以上の未接合の部分を有していることが更に好ましい。
本実施態様に係る清掃用物品10は、賦香されている。より具体的には、把手挿入部15の上下の挿入部形成シート13A及び挿入部形成シート13Bのそれぞれに香料が付加されており、それによって、常温常圧において空間に芳香を放出する機能を付与されている。
芳香の放出によって、清掃作業中に、使用者に、爽快感、清涼感、清潔感、リラックス感等を感じさせることができる。
挿入部形成シート13は、不織布からなる。香料を付加する挿入部形成シート13等のシートを構成する不織布としては、各種の製法による不織布を特に制限なく用いることができ、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布、メルトブローン不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、湿式抄紙法不織布等が挙げられる。また、同一又は異なる種類の不織布が2層以上積層された構成の多層不織布を用いることもできる。
香料の含浸性や香料の拡散性の観点から、エアレイド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布が好ましい。
また、香料を付加する不織布は、坪量が、好ましくは5g/m2以上、より好ましくは10g/m2以上であり、また、好ましくは200g/m2以下、より好ましくは100g/m2以下であり、例えば、好ましくは10〜100g/m2であり、より好ましくは20〜60g/m2である。
また、香料の含浸性や香料の拡散性の観点から、香料を付加する不織布製のシートは、少なくとも、香料を供給する側の面が、疎水性繊維を有することが好ましく、疎水性繊維を70質量%以上含むことがより好ましく、疎水性繊維100質量%からなることが更に好ましい。
疎水性繊維としては、親水化処理を行っていない合成繊維、特に熱可塑性繊維等を用いることができる。熱可塑性繊維としては、ポリプロピレン(PE)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィンからなる繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルからなる繊維等が挙げられ、芯鞘型又はサイドバイサイド型の複合繊維を用いることもできる。芯鞘型の複合繊維の一例としては、芯がPE又はPET,鞘がPEの複合繊維を挙げることができる。
次に、上述した清掃用物品10を製造する本発明の清掃用物品の好ましい実施態様について、図5を参照して、説明する。
本実施態様の製造方法においては、下記(1)〜(4)の工程を経て、清掃用物品10を製造する。
(1)第1連続体及び第2連続体の製造工程
(2)第1連続体と第2連続体とを重ねて部分的に接合する積層体の製造工程
(3)積層体を切断して個々の賦香前清掃用物品を得る工程
(4)賦香前清掃用物品に香料を付加する賦香工程
(1)第1連続体及び第2連続体の製造工程
本工程は、図5に示すように、流れ方向に連続した繊維束からなる第1繊維層11Aと、流れ方向に連続した不織布からなる第1帯状部材31Aとを重ね、両者を部分的に接合して第1連続体32Aを製造する工程、及び同様にして、第2連続体32Bを製造する工程である。なお、主として、第1連続体32Aの製造について説明するが、第2連続体32Bについても第1連続体32Aと同様に製造される。
本工程においては、図5に示すように、連続した不織布からなる第1帯状部材31Aを巻き出した後、第1帯状部材31Aの片面上に、流れ方向に連続した繊維束からなる第1繊維層11Aを供給し、次いで、第1帯状部材31Aと第1繊維層11Aとの間を、流れ方向に直交する方向に延びる中央連続シール線16Aにより間欠的に接合して、第1連続体32Aとする。
(2)第1連続体と第2連続体とを重ねて部分的に接合する積層体の製造工程
本工程においては、上述のようにして製造した第1連続体32Aと第2連続体32Bとを重ねて部分的に接合して積層体34を製造する。
第1連続体32A及び第2連続体32Bは、何れも繊維層11A,11Bが固定されていない面どうしを当接させて重ね合わせ、次いで、両者間を、流れ方向に直交する方向に延びるサイド非連続シール16Bにより流れ方向に間欠的に接合する。サイド非連続シール16Bにおいては、図3(a)に示すように、第1繊維層11A、第1連続体32A、第2連続体32B及び第2繊維層11Bが一体化する。即ち、2本のサイド非連続シール16Bは、挿入部形成シート13と繊維層11との間を接合するシール部と、対向した挿入部形成シート13A,13B間を接合するシール部とを兼ねている。
なお、中央連続シール線16A及びサイド非連続シール16Bは、それぞれ、ヒートシール、超音波シール等による熱融着、ホットメルト接着剤等の接着剤による接着等の公知の接合手段により形成することができる。中央連続シール線16Aとサイド非連続シール16Bとで接合手段は同じでも異なっていても良い。
(3)積層体を切断して個々の清掃用物品を得る工程
本工程においては、図5に示すように、積層体34を間欠的に切断して個々の賦香前清掃用物品35を得る。賦香前清掃用物品35は、香料が付与されていない以外は、前述した清掃用物品10と同一の構成を有する。
(4)賦香前清掃用物品に香料を添加する賦香工程
本工程においては、図6に示すように、賦香前清掃用物品35の把手挿入部15内に、液体の定量供給装置4の液吐出部である吐出ノズル45を挿入し、該吐出ノズル45から吐出させた一定量の香料5を、対向した挿入部形成シート13A,13Bに同時に供給する。このとき、香料5は、挿入部形成シート13Aに対して、繊維層11A側とは反対側の面13u側から供給され、挿入部形成シート13Bに対して、繊維層11B側とは反対側の面13u’側から供給される。香料5が供給される面13u,13u’は、いずれも把手挿入部15の内面を形成する側の面である。
清掃用物品10は、このようにして、効率的に製造することができる。
液体の定量供給には、マイクロピペットを用いて液体を吸い上げて滴下する方法やアトマイザーで噴霧する方法などが一般的であるが、本実施態様で用いた液体の定量供給装置4は、図6(c)に示すように、回転するローター42を可撓性のチューブ41に圧接させ、ローター42の回転角度に応じた容量の液体を送り出すポンプ付きの制御部43と、押圧スイッチ44及び吐出ノズル45を有する液吐出部46とを有し、押圧スイッチ44を一回押圧操作する度に予め設定した一定容量の液体を、吐出ノズル45の先端から吐出するものである。このような液体の定量供給装置としては、例えば、トミタエンジニアリング株式会社製のチュービングディスペンサー「TOM.1000」を好ましく用いることができる。
なお、本実施態様においては、把手挿入部15内への液吐出部46の挿入や押圧スイッチ44の操作は人の手で行うが、液吐出部の挿入や制御部への送液指令等が自動的に行われるようにしても良い。
本実施態様の製造方法によれば、香料5を、挿入部形成シート13A,13Bにスポット供給するため、スプレーや浸漬により塗布する場合に比して、高い定量性を持って付与できる。そのため、例えば、複数の賦香前清掃用物品を製造する場合に、それらに一定容量の香料を安定して付与することができる。また、個々の賦香前清掃用物品35に対する香料5の容量を、香料の種類や清掃用物品の大きさ等に応じて設定することにより、付与する芳香の強さや芳香の持続時間等をコントロールすることも容易である。
また、スプレーや浸漬により塗布する場合に比して、清掃用物品10の製造時に香料で雰囲気や製造ラインを汚すことも防止することができる。
また、被清掃面に対して当接される繊維層11A,11Bとは反対側に位置する挿入部形成シート13A,13Bに香料5を供給するため、清掃用物品10を用いて清掃を行う際に、被清掃面に香料が付きにくいので、被清掃面が香料によって汚れたり、被清掃面に変色等の変質が生じたりすることも防止することができる。
なお、スポット供給は、香料あるいは香料を含む配合液を添加すべき不織布製シートの一部分に、液体を直接的に供給することを意味し、賦香前清掃用物品35の全体や挿入部形成シート13の全体に香料あるいは香料含有液をスプレーして塗布する場合、浸漬して塗布する場合、グラビアロールで転写して塗布する場合は、スポット供給に含まれない。
液体を供給する部位は、任意に設定することができ、また、供給する液体の量も、任意に設定することができる。供給する香料の量は、容量で制御しても良いし、質量で制御しても良い。
清掃用物品1つ当たりの香料の添加量は、植物由来の精油を香料として添加する場合、例えば、5μL以上、120μL以下であり、より好ましくは20μL以上、80μL以下である。
挿入部形成シート13A,13Bに香料を供給する部位は、清掃用物品10における前記繊維層11A,11Bを有する部分を、図6(a)に示すように、把手挿入部15の長手方向と同方向Xに3等分して中央領域Rc及びその前後に位置する一対の端部領域Re,Reに区分したときの中央領域Rcであることが好ましい。
中央領域Rcに供給することで、香料による雰囲気の汚染等が一層確実に防止される。
また、挿入部形成シート13A,13Bにおける、前記中央領域Rcに位置する部位に香料5を供給することにより、該中央領域Rcに、一対の端部領域Re,Reのそれぞれにおけるよりも多い量の香料が存在する清掃用物品10が得られる。
得られた清掃用物品10は、中央領域Rcに香料が偏在していることによって、芳香の持続性や使用時における徐放性にも優れている。
また、本実施態様においては、図6(b)に示すように、香料5を、把手挿入部15を挟んで相対向する2枚の挿入部形成シート13A,13Bに同時に供給している。そのため、液流れ等を防止しつつ、特定の箇所に安定して香料を供給することができると共に、一方の挿入部形成シートのみに同じ量の香料を供給する場合に比して、香料5が、繊維層に移行しにくくなるため、繊維層の表面に移行した香料によって被清掃面を変質させること等が一層確実に防止される。
把手挿入部15を挟んで相対向する2枚の挿入部形成シート13A,13Bに同時に香料5を添加する場合、図6(a)に示すように、指6による加圧等によって、液体の定量供給装置の液吐出部が香料5を供給すべき部位までしか挿入されないようにして、香料5を吐出させることが好ましい。
賦香後の清掃用物品10は、ガスバリア性の密閉された包装体に封入して保管し、中央領域Rcに供給した香料5を、中央領域Rcからその前後に位置する一対の端部領域Re,Reに拡散させることが好ましい。香料5を、端部領域Re,Reに拡散させることで、香料5の担持量を確保しつつ、挿入した把手に対する香料5の付着量を低下させることができる。また、必要な香料5の担持量を確保しつつ、被清掃面に対する香料の付着を一層確実に防止することができる。
ガスバリア性の包装体は、多層構造の樹脂フィルムやアルミ等の金属の蒸着膜を有する積層シート等から構成することができる。ガスバリア性の包装体は、芳香が外部に放出されない程度のバリア性を有していれば良く、可撓性のシート材からなる袋状のものでも、剛性を有する容器であっても良い。
ガスバリア性の包装体に封入して放置する時間は、添加する香料の種類や量(容量又は質量)に応じて適宜に決定することができるが、例えば、好ましくは1日以上であり、より好ましくは1週間(7日)以上、更に好ましくは3週間(21日)以上である。
本発明の清掃用物品は、図7に示すように、清掃用物品10における繊維層11を有する部分を、把手挿入部の長手方向Xに5等分して、中央部R3、該中央部の外側に位置する中間部R2,R4及び該中間部の更に外側に位置する端部R1,R5に区分したときの中央部R3、一対の中間部R2,R4及び一対の端部R1,R5の何れもが賦香されており、且つ該中央部R3から一対の端部R1,R5のそれぞれに向かって芳香の強さが漸減していることが好ましい。本発明の清掃用物品は、把手を両方向から該把手挿入部内に挿入して取り付けることができることが好ましい。把手を具備する清掃物品を用いた清掃方法は、一般的に清掃部端部領域を多く活用する。したがって、汚れの捕集は、把手挿入部の長手方向Xに5等分して、外側に位置する端部R1,R5の端部に汚れが付着し易く、汚れが付着することで香り立ちを減退させる。清掃用物品が、このような芳香の勾配を有することで、中央部R3領域のポイント賦香は、芳香の強さや芳香の持続時間をコントロールすることができる。
各部の芳香の強さは、清掃用物品を各領域に分割し、そのそれぞれの芳香の強さを官能評価することによって判断することができる。
本発明で用いられる香料としては、例えば「香料と調香の基礎知識」(中島基貴著、産業図書、1995年)に記載されているような香料を使用することができる。
疎水性繊維に供給して用いる香料としては、例えば、ゲラニオール、リナロール、シトロネロール、ネロール、ヒドロキシシトロネロール、テトラヒドロゲラニオール、ターピネオール、シス−3−ヘキセノール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、リモネンなどが挙げられる。
また、香り持続性能が優れた香料として揮発性の低いものを用いると、残香性が一層向上するので好ましい。例えば、γ−ウンデカラクトン、1−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、セドリルメチルケトン、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フランなどが挙げられる。
本発明で用いる香料は、溶剤等を配合したものであっても良い。香料は一般にオイルに溶解した状態で取り扱いがなされているが、香料に溶解するもので希釈された液体香料は、香りの強さや残香速度もコントロールすることが出来るので好ましい。使用可能な溶剤としては、例えば、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、フェニルエチルアルコール、クエン酸トリエチル、3-メチル-3-メトキシ-1-ブタノール 、2-フェノキシエタノール、ハーコリン D、エチルジグリコール等が挙げられる。
以上、本発明の好ましい実施態様について説明したが、本発明は、上記の実施態様に制限されずに適宜変更可能である。
例えば、本発明に係る清掃用物品は、特許文献1の図1〜図6に示す清掃用物品のように、把手挿入部15の上下それぞれに2層以上の繊維束からなる繊維層を有するものであっても良いし、把手挿入部15の上下の一方のみに2層以上の繊維層を有するものであっても良い。また、特開2005−237975号公報の図1〜図3に示される清掃用物品のように、把手挿入部の上下の一方のみに繊維層を有するものであっても良い。把手挿入部の上下の一方のみに繊維層を有する場合であっても、該繊維層を被清掃面に接触させて清掃を行うことにより、挿入部形成シートに添加した香料は、被清掃面に付着しにくい。また、繊維層を挿入部形成シートに接合する接合部の形状も任意に変更可能であり、連続直線状のシール、非連続の直線状シール、ドット状のシール、格子状のシール等を単独又は任意に組み合わせて用いることができる。
また、把手挿入部15は、特許文献1の図1〜図6に示す清掃用物品のように、2本に分岐した挿入部22を有する把手の2本の挿入部22に対応させて、2本の把手挿入部15を有するものであっても良い。また、清掃用物品は、3枚の挿入部形成シートを用い、一方のシート間に、先端が2本に分岐した把手用の2本の把手挿入部を形成し、他方のシート間に、先端が分岐していない把手用の把手挿入部を形成したものであっても良い。このように、把手挿入部が2つ又は3以上存在する場合、何れか1つの把手挿入部のみに、液体の定量供給装置の液吐出部を挿入して、その把手挿入部内のみに香料をスポット供給しても良いし、2つ又は総ての把手挿入部に液体の定量供給装置の液吐出部を挿入して香料をスポット供給しても良い。
また、香料をスポット供給するための定量供給装置としては、一定容量の液体を吐出可能な他の装置、例えば、手動又は電動のピペット等を用いることもできる。また、一定質量の液体を吐出可能な装置を用いることもできる。
また、把手挿入部15を形成する挿入部形成シート13A,13Bは、図8に示すように、一枚の不織布製シート13Gを、長手方向に折り返し、その折り曲げ部を境界として、一方を挿入部形成シート13A、他方を挿入部形成シート13Bとしたものであっても良い。また、図7に示すように、香料5を、挿入部形成シート13A,13Bどうしを接合する前にスポット供給し、その後に、挿入部形成シート13A,13Bの所定箇所を接合して把手挿入部15を形成してもよい。この場合、香料を供給することが好ましい繊維層を有する部分の中央領域は、賦香後の清掃用物品において、中央領域Rcとなる領域である。また、一枚の不織布製シートを、幅方向に折り畳み、所定箇所を接合して把手挿入部を形成したものであっても良い。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の製造方法、或いは清掃用物品を開示する。
<1>繊維束からなる繊維層と、該繊維層に対して被清掃面側とは反対側に位置する不織布製のシートとを具備する賦香された清掃用物品の製造方法であって、
前記不織布製のシートに対して、前記繊維層側とは反対側の面側から香料をスポット供給する工程を具備する、清掃用物品の製造方法。
<2>不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品の製造方法であって、
前記挿入部形成シートに対して、前記把手挿入部の内面を形成する面側から香料を供給する工程を具備する、清掃用物品の製造方法。
<3>清掃用物品における前記繊維層を有する部分を、前記把手挿入部の長手方向と同方向に3等分して中央領域及びその前後に位置する一対の端部領域に区分したときの中央領域に位置する部位に供給する前記<1>又は<2>記載の清掃用物品の製造方法。
<4>前記把手挿入部内に、液体の定量供給装置の液吐出部を挿入し、該液吐出部から吐出させた香料を、該把手挿入部を挟んで相対向する2枚の挿入部形成シートに同時に供給する前記<1>〜<3>の何れか1項記載の清掃用物品の製造方法。
<5>賦香後の清掃用物品をガスバリア性の密閉された包装体内に封入して保管し、前記香料を、前記中央領域からその前後に位置する一対の端部領域に拡散させる後工程を具備する、前記<3>記載の清掃用物品の製造方法。
<6>不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品であって、
前記挿入部形成シートに香料が添加されており、
清掃用物品における前記繊維層を有する部分を、前記把手挿入部の長手方向と同方向に3等分して中央領域及びその前後に位置する一対の端部領域に区分したときの中央領域に、一対の前記端部領域のそれぞれにおけるよりも多い量の香料が存在する清掃用物品。
<7>前記清掃用物品における前記繊維層を有する部分を前記把手挿入部の長手方向に5等分して、中央部、該中央部の外側に位置する中間部及び該中間部の更に外側に位置する端部に区分したときの中央部、一対の中間部及び一対の端部の何れもが賦香されており、且つ該中央部から一対の端部それぞれに向かって芳香の強さが漸減している、前記<6>記載の清掃用物品。
<8>前記挿入部形成シートに対して、前記把手挿入部の内面を形成する面側から香料を供給する工程は、把手挿入部内に、液体の定量供給装置の液吐出部を挿入し、該液吐出部から吐出させた一定量の香料を、対向した挿入部形成シートに同時に供給する工程である前記<2>記載の清掃用物品の製造方法。
<9>指による加圧によって、前記液体の定量供給装置の液吐出部が香料を供給すべき部位までしか挿入されないようにして、香料を吐出させる前記<8>記載の清掃用物品の製造方法。
<10>前記挿入部形成シートに対して、前記把手挿入部の内面を形成する面側から香料を供給する工程は、把手挿入部内に、ピペットで香料を一定量滴下するか、アトマイザーで一定量噴霧する工程である前記<2>記載の清掃用物品の製造方法
<11>前記挿入部形成シートを構成する不織布は、少なくとも香料を供給する側の面が疎水性繊維を有している前記<6>記載の清掃用物品
<12>前記疎水性繊維がポリオレフィンからなる繊維又はポリエステルからなる繊維である前記<11>記載の清掃用物品
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例の記載によって何ら制限されるものではない。
〔実施例〕
図1〜図4に示す形態の賦香前清掃用物品を製造し、その把手挿入部15に、前述したトミタエンジニアリング株式会社製のチュービングディスペンサー「TOM.1000」の液吐出部46を挿入し、挿入部形成シート13A,13Bそれぞれの把手挿入部15の内面を形成する面に合計50μLの香料を同時に供給した。香料は、天然精油であるローズ油50%、溶剤であるジプロピレングリコール50%の配合液を用いた。挿入部形成シート13A,13Bには、芯PP鞘PEの芯鞘型の複合繊維からなる親油性の不織布を用いた。香料の供給部位は、図6(a)に示すように、繊維層11を有する部分を3等分したときの中央領域Rcとし、より具体的には、図8に示すように、繊維層11を有する部分を5等分したときの中央部R3に供給した。図6(a)に湿すように、把手挿入部15を鉛直方向に一致させて供給したので、香料5は、挿入部形成シート13A,13Bに同量(25μL)ずつ分配されたと推定される。
このようにして賦香した清掃用物品について、賦香直後及び1ヶ月保管後のそれぞれにおいて(1)匂いの強度分布及び(2)香料の分布を調べた。
(1)匂いの強度分布
<賦香直後の強度分布>
賦香直後に、賦香した清掃用物品を、図8に示すように、繊維層を有する部分を5等分するように切断して、中央部R3,一対の中間部R2,R4及び一対の端部R1,R5に分割し、それぞれを別個の密閉容器に収容した。そして、この5つのサンプルについて、匂いを正確に評価できる専門家により匂いの強度の官能評価を行った。匂いの評価は、下記の評価基準により行い、表1に2人の評価の平均値を示した。
(評価基準)
5:強く匂う。4:はっきりと匂う。3:匂いが楽に判る。2:ほのかに匂う。1:ごくわずかに匂う。0:匂いを感じない。
<1ヶ月保管後の強度分布>
賦香した清掃用物品の数個を、切断せずに、ガスバリア性のアルミピロー包装袋に収容して25℃の環境下に1ヶ月保管し、1ヶ月保管後に、アルミピロー包装袋を開封して取り出した清掃用物品について、賦香直後の評価方法と同様にして、各部の匂いの強度を評価した。その結果を、表1に併せて示した。
Figure 0005961066
(2)香料の分布
<賦香直後の香料分布>
賦香直後に、賦香した清掃用物品を、図8に示すように、繊維層を有する部分を5等分するように切断して、中央部R3,一対の中間部R2,R4及び一対の端部R1,R5に分割した。この5つのサンプルそれぞれの挿入部形成シート13Aと挿入部形成シート13Bとの間に、あぶらとり紙(有限会社KATU製)を挟んだ後、各サンプルに5kgの重りを載せて1分間加圧した。
1分間加圧後にあぶらとり紙を取り出し、あぶらとり紙への香料の染みだし量を目視観察し、下記の評価基準により評価した。その結果を表2に示した。
(評価基準)
3:はっきり染み出している。2:やや染み出している。1:わずかに染み出している。0:染み出していない。
<1ヶ月保管後の香料分布>
賦香した清掃用物品の数個を、切断せずに、ガスバリア性のアルミピロー包装袋に収容して25℃の環境下に1ヶ月保管し、1ヶ月保管後に、アルミピロー包装袋を開封して取り出した清掃用物品について、賦香直後の評価方法と同様にして、あぶらとり紙への香料の染みだし量を評価した。その結果を、表2に併せて示した。
Figure 0005961066
表1及び表2に示す結果から、賦香直後は、香料の供給部位に留まっていた香料が、保管中に拡散して、芳香の強度及び香料の存在量に勾配を有する清掃用物品が得られたことが判る。このように、賦香後の清掃用物品を、ガスバリア性の包装体に収容して保管することで、1箇所のみに香料を添加したにも拘わらず、中央部R3、中間部R2,R4及び端部R1及びR5の何れもが賦香されており、且つ中央部R3から端部R1,R5のそれぞれに向かって芳香の強さが漸減する清掃用物品が得られた。
<芳香の拡散性及び持続性の評価>
本発明の方法で製造された清掃用物品、及び/又は芳香の強度や香料の存在量に分布を有する清掃用物品について、芳香の拡散性及び芳香の持続性を調べるために、匂いの強度分布の評価に用いた清掃用物品と同様にして製造した賦香後の清掃用物品を、ガスバリア性の包装体中に収容して1ヶ月保管し、その清掃用物品を用いて、芳香の拡散性及び持続性の評価試験を行った。なお、清掃用物品は、香料の添加量が異なる3種類を製造した。即ち1つの清掃用物品に対する添加量が20μLのもの、30μLのもの、及び40〜60μLのものを製造した。
評価は、ガスバリア性の包装体から取り出した清掃用物品について、開封直後の芳香の強さを、匂いを正確に評価できる専門家2名により下記の評価基準で評価した後、その清掃用物品を、温度及び湿度を20℃、65%RHに維持した部屋に保存し、3日後、1週間後、及び2週間後に同様にして評価を行った。その結果を図9に示す。
(評価基準)
5:強く匂う。4:はっきりと匂う。3:匂いが楽に判る。2:ほのかに匂う。1:ごくわずかに匂う。0:匂いを感じない。
図9に示す結果から、本発明の方法で製造された清掃用物品は、ガスバリア性の包装体中に保管しておくことにより、芳香を失うことなく保管可能であるとともに、芳香の強度や香料の存在量に分布を有する清掃用物品は、開封後に長時間、芳香を放出して、芳香の持続性にも優れる。
10 清掃用物品
11A 第1繊維層(繊維層)
11B 第2繊維層(繊維層)
13A,13B 挿入部形成シート
15 把手挿入部
16B サイド非連続シール
16A 中央連続シール線
18,18 点シール
20 把手
22 挿入部
35 賦香前清掃用物品
4 定量供給装置
41 チューブ
42 ローター
43 制御部
44 押圧スイッチ
45 吐出ノズル
46 液吐出部
5 香料
6 指

Claims (5)

  1. 不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品であって、
    前記挿入部形成シートに香料が添加されており、
    清掃用物品における前記繊維層を有する部分を、前記把手挿入部の長手方向と同方向に3等分して中央領域及びその前後に位置する一対の端部領域に区分したときの中央領域に、一対の前記端部領域のそれぞれにおけるよりも多い量の香料が存在する清掃用物品。
  2. 前記清掃用物品における前記繊維層を有する部分を前記把手挿入部の長手方向に5等分して、中央部、該中央部の外側に位置する中間部及び該中間部の更に外側に位置する端部に区分したときの中央部、一対の中間部及び一対の端部の何れもが賦香されており、且つ該中央部から一対の端部それぞれに向かって芳香の強さが漸減している、請求項1に記載の清掃用物品。
  3. 不織布製の挿入部形成シートにより形成された扁平状の把手挿入部を有し、該把手挿入部の上下それぞれに繊維束からなる繊維層を具備しており、把手を該把手挿入部内に挿入して取り付け可能になされている賦香された清掃用物品の製造方法であって、
    前記挿入部形成シートに対して、前記把手挿入部の内面を形成する面側から香料を供給する工程を具備し、該工程においては、清掃用物品における前記繊維層を有する部分を、前記把手挿入部の長手方向と同方向に3等分して中央領域及びその前後に位置する一対の端部領域に区分したときの中央領域に位置する部位に前記香料を供給する、清掃用物品の製造方法。
  4. 前記把手挿入部内に、液体の定量供給装置の液吐出部を挿入し、該液吐出部から吐出させた香料を、該把手挿入部を挟んで相対向する2枚の挿入部形成シートに同時に供給する請求項に記載の清掃用物品の製造方法。
  5. 賦香後の清掃用物品をガスバリア性の密閉された包装体内に封入して保管し、前記香料を、前記中央領域からその前後に位置する一対の端部領域に拡散させる後工程を具備する、請求項3又は4に記載の清掃用物品の製造方法。
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