JP5959739B2 - リソグラフィクラスタシステム、測定装置、およびリソグラフィ装置の位置決めデバイスを較正するための方法 - Google Patents

リソグラフィクラスタシステム、測定装置、およびリソグラフィ装置の位置決めデバイスを較正するための方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、2012年7月10日に出願の米国仮出願61/670,023号の利益を主張し、それらの全体が引用により本明細書に含まれる。
[0002] 本発明は、リソグラフィクラスタシステムと、リソグラフィ装置の位置決めデバイスを較正するための方法と、リソグラフィクラスタシステムにおいて用いられる測定装置と、に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いて、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、例えばシリコンウェーハ等の基板上のターゲット部分に転写することができる。パターンの転写は典型的に、基板に設けた放射感応性材料の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板には、順次パターンが与えられる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパを含む。また、従来のリソグラフィ装置は、基板を所与の方向と平行に又は逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナを含む。また、パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0004] リソグラフィ装置によってパターンを基板に転写した後、基板はリソグラフィ装置の外部で他の処理ステップを経ることができる。これらの処理ステップの後、基板に更に別のパターンを転写することができる。しかしながら、多数のリソグラフィ装置を用いる工場では、最初のパターン及び更に別のパターンを異なるリソグラフィ装置によって基板に転写する場合がある。各リソグラフィ装置に欠陥があるために、パターンの転写において、例えば形状及び位置の誤差が生じることがある。これらの誤差は、最初のパターンと更に別のパターンとの間にずれ(offset)を引き起こす。このずれは、オーバーレイエラーとして既知である。オーバーレイエラーが大きすぎる場合、リソグラフィ装置により生成された集積回路は誤動作する恐れがある。かかるオーバーレイエラーを最小限に抑えるために、これを事前に較正することが有益であり得る。
[0005] 本発明の一実施形態によれば、リソグラフィ装置の位置決めデバイスを較正するための方法が提供される。位置決めデバイスは、基板を位置決めするように配置されている。この方法は、基板の層上に露光パターンを生成するように、リソグラフィ装置でこの層上にパターンを露光することによって露光層を生成することを含む。基板は基準層を有する。露光パターンは、位置決めデバイスによる基板の移動に対応する。この方法は更に、基板上の複数の位置で露光層と基準層との間のオーバーレイデータを測定することを含む。この方法は更に、離散コサイン変換によってオーバーレイデータを空間領域から周波数領域に変換することで周波数領域データを生成することを含む。更にこの方法は、周波数領域データのサブセットを選択することによってデータサブセットを生成することを含む。この方法は更に、逆離散コサイン変換によってデータサブセットを空間領域に変換することで較正データを生成することを含む。この方法は更に、較正データを用いることによって基板位置決めシステムを較正することを含む。
[0006] 本発明の別の実施形態では、リソグラフィ装置及び測定装置を備えたリソグラフィクラスタシステムが提供される。リソグラフィ装置は、基板上にパターンを露光するためのものである。リソグラフィ装置は、基板を移動させるための位置決めデバイスを備える。測定装置は、基板上のオーバーレイデータを測定するように構成されている。リソグラフィ装置は、基板の層上に露光パターンを生成するように、この層上にパターンを露光することによって露光層を生成するように配置されている。基板は基準層を有する。露光パターンは、基板位置決めシステムによる基板の移動に対応する。測定装置は、基板上の複数の位置で露光層と基準層との間のオーバーレイデータを測定するように配置されている。測定装置は更に、離散コサイン変換によってオーバーレイデータを空間領域から周波数領域に変換することで周波数領域データを生成し、周波数領域データのサブセットを選択することによってサブセットデータを生成するように配置されている。測定装置は更に、逆離散コサイン変換によってサブセットデータを空間領域に変換することで較正データを生成するように配置されている。リソグラフィクラスタシステムは、較正データを用いて位置決めデバイスを較正するように配置されている。
[0007] 本発明の更に別の実施形態によれば、リソグラフィクラスタシステムにおいて用いるための測定装置が提供される。
[0008] 対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照しながら以下に本発明の実施形態について説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。
[0009] 本発明の一実施形態を具現化することができるリソグラフィ装置を示す。 [0010] 本発明の一実施形態によるリソグラフィクラスタシステムを示す。 [0011] 本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置の基板位置決めシステムを較正するための方法を示す。
[0012] 図1は、本発明の一実施形態に従ったリソグラフィ装置を概略的に示す。この装置は、照明システムILと、支持構造MTと、第1の位置決めデバイスPMと、を含む。照明システムILは、放射ビームBを調節するように構成されている。例えばマスクテーブル等の支持構造MTは、例えばマスク等のパターニングデバイスMAを支持するように構築されている。支持構造MTは、いくつかのパラメータに従ってパターニングデバイスMAを高精度に位置決めするように構成された第1の位置決めデバイスPMに接続されている。また、この装置は、基板テーブルWT及び第2の位置決めデバイスPWも含む。基板テーブルWTは、例えばレジストがコーティングされたウェーハ等の基板Wを保持するように構築されている。基板テーブルWTは、いくつかのパラメータに従って基板Wを高精度に位置決めするように構成された第2の位置決めデバイスPWに接続されている。この装置は更に、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを、基板Wのターゲット部分Cに投影するように構成された投影システムPSも含む。
[0013] 本明細書において用いる「放射ビーム」という用語は、例えば波長が365nm、248nm、193nm、157nm、もしくは126nmであるか又はこれら付近である紫外光線(UV)、及び波長が5〜20nmの範囲内である極端紫外光線(EUV)を含むあらゆるタイプの電磁放射、並びに、イオンビーム又は電子ビーム等の粒子ビームを包含する。
[0014] 照明システムILは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型、もしくは他のタイプの光学コンポーネント、又はそのいずれかの組合せ等、種々のタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0015] 図1を参照すると、照明システムILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源SOとリソグラフィ装置とは、例えば放射源SOがエキシマレーザである場合に、別々のコンポーネントであってもよい。このような場合、放射源SOはリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、ビームデリバリシステムBDを利用して、放射源SOから照明システムILへと渡される。他の例では、例えば放射源SOが水銀ランプの場合は、放射源SOがリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及び照明システムILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ぶことができる。
[0016] 照明システムILは、放射ビームの角度強度分布を調整するように構成されたアジャスタADを含むことができる。更に、照明システムILは、インテグレータIN及びコンデンサCO等の他の種々のコンポーネントを含むことができる。照明システムILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性及び強度分布を得ることができる。
[0017] 支持構造MTは、パターニングデバイスMAを支持する、すなわちその重量を支える。支持構造MTは、パターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置の設計、及び、例えばパターニングデバイスMAが真空環境で保持されているか否か等の他の条件に応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持するために、機械的、真空、静電気、又はその他のクランプ技法を用いることができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、例えば投影システムPSに対してパターニングデバイスMAを確実に所望の位置に置くことができる。
[0018] 本明細書において用いる「パターニングデバイス」という用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成するように、放射ビームBの断面にパターンを与えるために使用可能であるいずれかのデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームBに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板Wのターゲット部分Cにおける所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路等のターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0019] パターニングデバイスMAは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、及びハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスク等のマスクタイプ、並びに様々なハイブリッドマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列が用いられ、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜させることができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0020] 本明細書で示すように、このリソグラフィ装置は透過タイプであり、例えば透過マスクを用いる。あるいは、装置は反射タイプとして、例えば先に言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを用いるか、又は反射マスクを用いることも可能である。
[0021] 本明細書において用いる「投影システム」という用語は、例えば使用する放射ビームB、又は液浸液の使用もしくは真空の使用等の他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム、及び静電気光学システム、又はそのいずれかの組合せを含む任意のタイプの投影システムPSを包含するものとして広義に解釈されるべきである。
[0022] リソグラフィ装置は、少なくとも1つの基板テーブルWT及び少なくとも1つの支持構造MTを有するタイプとすることができる。かかる機械では、追加のテーブルもしくは支持部を同時に用いるか、又は、1つ以上のテーブルもしくは支持部を露光に使用している間に1つ以上の他のテーブル又は支持部に準備ステップを実行する場合がある。リソグラフィ装置は、少なくとも1つの基板テーブルWTに加えて、測定機器を保持するための少なくとも1つのテーブルを有することも可能である。
[0023] このリソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部を、例えば水のような比較的高い屈折率を有する液体で覆うことで、投影システムPSと基板Wとの間の空間を充填するタイプとすることも可能である。液浸液は、例えばパターニングデバイスMAと投影システムPSとの間のような、リソグラフィ装置の他の空間に適用してもよい。液浸技法を用いて、投影システムPSの開口数を大きくすることができる。本明細書で用いる場合、「液浸」という用語は、基板等の構造を液体に浸さなければならないことを意味するのではなく、投影システムPSと基板Wとの間に露光中に液体が配置されていることを意味するに過ぎない。
[0024] 放射ビームBは、支持構造MT上に保持されたパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターニングされる。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2の位置決めデバイスPW及び位置センサIFを利用して、基板テーブルWTを高精度に移動させ、例えば、異なるターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めすることができる。位置センサIFは、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、又は容量センサとすればよい。第2の位置決めデバイスPWと同様に、第1の位置決めデバイスPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを高精度に位置決めすることができる。一般に、支持構造MTの移動は、第1の位置決めデバイスPMの一部を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを利用して実現することができる。ロングストロークモジュールは、広範囲にわたって低精度でショートストロークモジュールを移動させることができる。ショートストロークモジュールは、小さい範囲で高精度に、ロングストロークモジュールに対して支持構造MTを移動させることができる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現することができる。ステッパの場合は、スキャナとは対照的に、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークP1、P2は、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分Cの間の空間に配置してもよい。同様に、パターニングデバイスMA上に2つ以上のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2をダイ間に配置してもよい。
[0025] 図示の装置は、以下の3つのモードのうち少なくとも1つにおいて使用可能である。
[0026] 第1のモード、いわゆるステップモードでは、放射ビームに与えられたパターン全体を1回でターゲット部分Cに投影する間、支持構造MT及び基板テーブルWTは基本的に静止したままである(すなわち単一静的露光)。次いで基板テーブルWTをX方向及び/又はY方向にシフトさせて、異なるターゲット部分Cの露光を可能とすることができる。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静的露光で結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
[0027] 第2のモード、いわゆるスキャンモードでは、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影しながら、支持構造MT及び基板テーブルWTを同期的にスキャンする(すなわち単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大率(縮小率)及び像反転特性により決定することができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の幅が限定され、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分Cの高さが決定する。
[0028] 第3のモードでは、支持構造MTは基本的に静止したままでプログラマブルパターニングデバイスMAを保持するが、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影しながら基板テーブルWTを移動又はスキャンする。このモードでは、一般にパルス放射源が使用され、基板テーブルWTの各移動の後に又はスキャン中の連続した放射パルスの間に、必要に応じてプログラマブルパターニングデバイスMAを更新する。この動作モードは、上述したタイプのプログラマブルミラーアレイ等のプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0029] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用することができる。
[0030] 図2は、本発明の一実施形態によるリソグラフィクラスタシステムを概略的に示す。図2において、リソグラフィクラスタシステム1は、図1に示すようなリソグラフィ装置5と、トラック装置3と、を備えることができる。リソグラフィ装置5は、基板Wの層上でパターンを露光させるように構成することができる。トラック装置3は、基板W上でパターンを露光する前及び/又は後に様々なプロセスを実行するように構成された処理モジュール20を備えることができる。リソグラフィクラスタシステム1は、リソグラフィ装置5とウェーハ追跡装置3との間で基板Wを移送するためのウェーハハンドリング装置15を備えることができる。
[0031] リソグラフィクラスタシステム1は、更に測定装置7も備えることができる。測定装置7は、Yieldstar(商標)装置等のメトロロジーデバイスとすればよい。測定装置7は、リソグラフィ装置5に一体化するか、又はトラック装置3と相互接続することも可能である。一実施形態では、測定装置7は、基板の表面に照射された層上の露光パターンの位置を測定するために使用可能である。
[0032] リソグラフィ装置5は、基板Wを位置決めするように構成された位置決めデバイスPWを備えることができる。位置決めデバイスPWは、投影システムPSに対して基板Wを移動させるように構成することができる。位置決めデバイスPWは、基板又は基板テーブルWTの位置を明らかにするために、位置センサIF等の位置検出コンポーネントを備えることができる。一実施形態では、位置検出コンポーネントは、基板Wの層上の露光パターンの位置を明らかにするために使用可能である。一実施形態では、位置検出コンポーネントは、基板上の2つの連続した露光パターン間のずれを示すオーバーレイデータを明らかにするために用いることができる。2つの連続した露光パターン間のこのずれは、オーバーレイエラーとして既知である。位置センサIFは、例えば一次元又は多次元位置センサとすればよい。一実施形態では、位置センサIFは、x−y面の2次元位置センサとすることができる。位置センサIFは、光源と、格子(grating)と、検出器とを備える光学式エンコーダとすることも可能である。格子はエンコーダグリッドとすることができる。格子を、基板テーブルWTに接続するか、又は基準フレーム、メトロロジーフレーム、もしくは投影システムPS等、リソグラフィ装置5の別のコンポーネントに接続することができる。位置検出コンポーネントは、その精度の向上のために較正を行うように構成することができる。
[0033] 測定装置7は、2つのパターン間のオーバーレイを測定するために使用可能である。これらのパターンの一方は、基準層上の基準パターンとすることができる。他方のパターンは、露光層上の露光パターンとすることができる。基準層は、基板W上にすでに存在するエッチング層とすればよい。基準層は、第1のリソグラフィ装置5によって第1の基板テーブル上で露光した基準パターンにより生成することができる。露光層は、基準層に隣接して露光したレジスト層とすることができる。露光層は、第2のリソグラフィ装置5によって第2の基板テーブルWT上で露光した露光パターンにより生成することができる。基板W上の露光パターンは、位置決めデバイスPWによる基板Wの移動に対応することができる。同様のパターンを露光した場合であっても、第2の基板テーブルWTの移動は、第1の基板テーブルWTの移動とは異なることがある。これは、第1のリソグラフィ装置の位置決めデバイスPWに比べて、第2のリソグラフィ装置の位置決めデバイスPWの設定が異なることによって発生し得る。この異なる設定が、基板W上の露光層と基準層との位置の差を生じることがある。一実施形態では、測定されたオーバーレイデータが、基準パターンと露光パターンとの間のずれを示すことができる。
[0034] 測定されたオーバーレイデータを較正データとして用いて、第2のリソグラフィ装置により露光した露光パターンを較正することによって、較正後に露光層と基準層との間のずれを最小限に抑えることを可能とする。
[0035] 位置決めデバイスPWを較正する場合、ノイズの影響を打ち消し、以前の較正からの無傷の高い信頼性のデータを維持するために、ある範囲の空間周波数を除外することが可能であり得る。かかる信頼性の高いデータの一例として、エンコーダグリッドの製造業者によって与えられる高周波数較正データを挙げることができる。ある範囲を除外するため、空間領域から周波数領域にオーバーレイデータを変換することで、オーバーレイ行列M2を形成することができる。オーバーレイ行列M2の係数は、オーバーレイデータの周波数を表す。フィルタを用いて、高空間周波数係数を除去することができる。オーバーレイデータの数が限られ、基板のエッジで測定オーバーレイデータを外挿する必要があるために、空間周波数をこのように除外すると、基板のエッジにおける望ましくない高勾配成分の導入が避けられない場合がある。高勾配成分は、リンギング(ringing)の形態で許容できないアーチファクトを招くか、又は基板Wのエッジにおける外挿データの影響を損なう恐れがある。更に、エンコーダグリッドが2次元グリッドプレートである場合、異なる方向での異なるオーバーレイエラー間の区別がつきにくいことがある。
[0036] 図3は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置の位置決めデバイスPWを較正するための方法を開示する。
[0037] 動作100において、基板Wの層上に露光パターンを生成するように、パターンを露光することができる。基板Wは、基準パターンを備えた基準層を有する。パターンはリソグラフィ装置5によって生成すればよい。パターンは、位置決めデバイスPWによる基板Wの移動に対応することができる。露光パターンを有する層を露光層と見なすことができる。露光層は基準層に隣接することができる。
[0038] 動作102において、基板W上の複数の位置で露光層と基準層との間のオーバーレイデータを測定する。オーバーレイデータは、例えばオーバーレイ行列MIのようないずれかの形態とすればよい。オーバーレイ行列M1は、一次元行列、又は二次元行列のような多次元行列であり得る。オーバーレイ行列M1のサイズは、基板上で測定される位置の数に対応することができる。
[0039] 一実施形態において、動作102は、位置決めデバイスPWの位置センサIF等のリソグラフィ装置5のコンポーネントによって、又は測定装置7等のリソグラフィクラスタシステム1のコンポーネントによって実行可能である。一実施形態では、オーバーレイデータを、位置決めデバイスPW又は測定装置7のいずれかに記憶することができる。一実施形態では、オーバーレイデータを、位置決めデバイスPWの較正のために直接用いることも可能である。
[0040] 動作104において、測定したオーバーレイデータを離散コサイン変換によって空間領域から周波数領域に変換することで、周波数領域データを生成する。周波数領域データは、オーバーレイ行列M2の形態とすればよい。
[0041] 離散コサイン変換すなわちDCTは、離散フーリエ変換すなわちDFTと同様のフーリエ関連変換であるが、実数のみを用いる。DCTでは、正弦関数でなく余弦関数を用いることが極めて重要である。すなわち、余弦関数の方が著しく高効率であること、つまり、典型的な信号を近似するために必要な関数が少ないことが分かっている。DCTは、画像圧縮の分野において広く用いることができ、この場合、重要なDCT特性が利用される。この特性は、全ての高エネルギ空間周波数係数が、例えばオーバーレイ行列M2のようなDCT行列の左上隅に位置するというものである。高エネルギ空間周波数は、ゼロ周波数係数又は画像の低周波数成分を示すベース周波数係数である場合がある。
[0042] DCTを用いて周波数領域データを生成することで、ゼロ周波数又はベース周波数を有するオーバーレイデータに対応する係数を、行列M2の左上隅に位置付けることができる。この係数は、位置決めデバイスPWを較正するためのオーバーレイデータの平均値を示すことができる。有利な点として、DCT変換は低勾配の係数すなわち滑らかな導関数を与え、オーバーレイ行列M2を提供することができる。更に、DCTを用いて周波数領域データを生成すると、リンギングが発生しない可能性がある。動作104において、DCTはDCT−IIタイプとすることができる。DCT−IIにより導出されるオーバーレイ行列M2の係数は、以下に示すような式で求められる。
[0043] DCT−II変換は、偶数の添え字の要素がゼロである偶対称の4N個の実入力のDFTと同等であり得る。DCT−II変換は、4N個の入力yのDFTの半分であると示すことができる。ここで、0≦n≦Nについて、y2n=0、y2n+1=xであり、0≦n≦2Nについて、y4N−n=yである。更に、x項に1/V2を掛け、この結果得られる行列に√(2/N)の全倍率を掛けることができる。これは、DCT−II行列を直交化させることができるが、半分シフトさせた入力の実偶数DFTとの直接の対応は失われる場合がある。DCT−IIは境界条件を示す場合がある。すなわち、xは、n=−1/2に関して偶数であり、n=N−1/2に関して偶数である。xは、k=0に関して偶数であり、k=Nに関して奇数である。
[0044] オーバーレイ行列M2における各係数は、ある空間周波数を有するオーバーレイデータに相当し得る。オーバーレイ行列M2内の係数は、オーバーレイ行列M2の左上部分に位置する係数が低空間周波数のオーバーレイデータに相当すると共に、オーバーレイ行列M2の右下部分に位置する係数が高空間周波数のオーバーレイデータに相当するように配置することができる。原理上、周波数領域の行列M2の左上隅に位置する係数は、ゼロ周波数又はベース周波数のオーバーレイデータに対応することができ、これは、基板位置決めシステムを較正するためのオーバーレイデータの平均値を示すことができる。
[0045] 一実施形態では、動作104は、位置決めデバイスPW等のリソグラフィ装置5のコンポーネント、又は測定装置7等のリソグラフィクラスタシステム1のコンポーネントによって実行可能である。
[0046] 動作106において、周波数領域データのサブセットを選択することで、サブセットデータを生成する。サブセットデータの生成は、オーバーレイ行列M3を生成することで実行可能である。サブセットは、オーバーレイ行列M2の部分行列Nとすればよい。部分行列Nは、一次元行列、又は二次元行列等の多次元行列とすることができる。部分行列Nのサイズは、既定範囲以内とすればよい。一実施形態では、選択したサブセットの外側に位置するオーバーレイ行列M3のデータはゼロであり得る。
[0047] 動作106は、フィルタリングプロセスと見なすことができる。部分行列Nの外側のオーバーレイデータは、フィルタリングすることが望ましいオーバーレイデータを示し得る。部分行列Nは、m×nの行列とし、パラメータm及びnはそれぞれ部分行列の行数及び列数を示すことができる。一実施形態では、パラメータmの値はパラメータnの値とは異なるものとすることができる。すなわち、部分行列Nは矩形である場合がある。有利な点として、矩形の部分行列Nの外側のデータをフィルタリングすることによるこの変更では、元のデータの歪みの発生を避けることができる。この変更は、残差(residual)を小さくし、従って、基板のエッジに位置するパターンについて良好な較正結果を得ることができる。
[0048] 一実施形態では、パラメータmの値はパラメータnの値と同一とすることがある。すなわち、部分行列Nは正方行列とすることができる。また、部分行列Nは、オーバーレイ行列M2内に位置するいずれかの形状の境界を有するサブセットデータを示すことができ、例えば三角形、台形、又はドーナツ形等とすることができる。好ましくは、部分行列Nは正方行列とすることができる。
[0049] 一実施形態では、オーバーレイ行列M2の変更は、部分行列Nの外側のデータを減衰させることによって、例えば、部分行列Nの外側のデータを部分行列N内のデータ値未満の値に設定することによって行えばよい。この実施形態では、部分行列Nの外側のデータの減衰によりオーバーレイ行列M2を変更することによって、オーバーレイ行列M3を生成することができる。
[0050] 周波数領域データは、高周波データ及び低周波データを含む。高周波データは高い空間周波数を表し、低周波データは低い空間周波数を表す。一実施形態では、周波数領域データのサブセットは低周波データを表す。高周波データはサブセットから省略することができる。一実施形態では、低周波データの選択は、オーバーレイ行列M2の左上部分に部分行列Nを位置付けることによって行う。動作106は、行列M2の左上部分に位置する低周波数のオーバーレイデータの係数を選択することができるので、ローパスフィルタリングプロセスと見なすことができる。部分行列Nの外側のデータをゼロに設定すると、高周波データのオーバーレイデータの係数がオーバーレイ行列M2から除去されると考えることができる。オーバーレイ行列M2から除去するオーバーレイデータの係数を多くすればするほど、元のオーバーレイデータから除去されるか又は削除される周波数の数が多くなると考えられることに留意すべきである。
[0051] 一実施形態では、部分行列Nのサイズ、すなわちパラメータm及びnは、カットオフ周波数に反比例することができる。カットオフ周波数は、フィルタリング又は削除するオーバーレイデータの空間周波数の閾値を示すことができる。
[0052] 一実施形態では、部分行列Nのサイズは、以下に示すような式で求めることができる。
[0053] 基板のサイズが400×400平方ミリメートルに等しく、これに対応するオーバーレイ行列M2が401×401の要素を含むと仮定する。行列のピッチは1ミリメートルである。
[0054] 1ミリメートル当たり20サイクル超の空間周波数のオーバーレイデータの係数をフィルタリングすることが望ましい場合、すなわちカットオフ周波数が1ミリメートル当たり20サイクルである場合、パラメータm及びnは以下の式に基づいて求めることができる。
[0055] m=((オーバーレイ行列の行数−1)/カットオフ周波数)*2
[0056] n=((オーバーレイ行列の列数−1)/カットオフ周波数)*2
[0057] この場合、パラメータm=n=((401−1)/20)*2=40である。
[0058] これによって、周波数領域のオーバーレイ行列M2の左上部分に位置する部分行列Nにおける40×40の係数のみが維持されることを示すことができる。
[0059] 一実施形態においては、部分行列Nをオーバーレイ行列M2の右下部分に位置付けてもよい。この場合、動作106は、オーバーレイ行列M2の右上部分に位置する高空間周波数のオーバーレイデータの係数を選択することができるので、ハイパスフィルタリングプロセスと見なすことができる。部分行列Nの外側のデータをゼロに設定すると、低周波数のオーバーレイデータの係数が周波数領域のオーバーレイ行列M2から除去されると考えることができる。
[0060] 一実施形態では、部分行列Nを行列M2の中央部に位置付けてもよい。この場合、動作106は、行列M2の中央部に位置する係数を選択することができるので、バンドパスフィルタプロセスと見なすことができる。部分行列Nの外側のデータをゼロに設定すると、ゼロ周波数又はベース周波数のオーバーレイデータの係数と高空間周波数のオーバーレイデータの係数とが、周波数領域のオーバーレイ行列M2から除去されると見なすことができる。
[0061] 一実施形態では、動作106は、位置決めデバイスPW等のリソグラフィ装置5のコンポーネント、又は測定装置7等のリソグラフィクラスタシステム1のコンポーネントによって実行可能である。
[0062] 動作108において、周波数領域におけるオーバーレイ行列M2を、逆離散コサイン変換によって再び空間領域に変換して、較正データを生成することができる。逆離散コサイン変換すなわちIDCTは、DCT−IIIタイプとすることができる。DCT−IIIにより導出されるオーバーレイ行列M2の係数は、以下に示すような式によって求めることができる。
[0063] 更に、x項に√2を掛け、この結果得られる行列に√(2/N)の全倍率を掛けることで、DCT−II及びDCT−IIIを相互に転置することも可能であり得る。これは、DCT−III行列を直交化させることができるが、半分シフトさせた出力の実偶数DFTとの直接対応は失われる場合がある。DCT−IIIは境界条件を示す場合がある。すなわち、xは、n=0に関して偶数であり、n=Nに関して奇数である。xは、k=−1/2に関して偶数であり、k=N−1/2に関して偶数である。
[0064] 一実施形態では、動作108は、位置決めデバイスPW等のリソグラフィ装置5のコンポーネント、又は測定装置7等のリソグラフィクラスタシステム1のコンポーネントによって実行可能である。
[0065] 一実施形態では、較正データは、位置決めデバイスPW又は測定装置7のいずれかに記憶することができる。
[0066] 動作110において、較正データを用いて位置決めデバイスPWを較正することができる。一実施形態では、較正データを用いて位置決めデバイスPWのエンコーダグリッドを較正することができる。この結果、較正した位置決めデバイスPWを用いて、基板上、特に基板のエッジにおいて、露光層と基準層との間のずれを最小限に抑えることができる。
[0067] 一実施形態では、動作110はリソグラフィ装置5によって実行可能である。
[0068] 以下で、図3に示すような位置決めデバイスPWを較正するための方法を実行するための一例について説明する。
[0069] 動作102に従って、空間領域における5×4のオーバーレイ行列M1を導出することができる。
[0070] 動作104に従って、空間領域のオーバーレイ行列M1を離散コサイン変換により変換することで、周波数領域のオーバーレイ行列M2を導出することができる。
[0071] 動作106に従って、行列M2の左上部分に位置する4×3の部分行列を選択し、この4×3の部分行列の外側に位置する係数、すなわちM2の最後の行及び最後の列に位置する係数をゼロに設定することで、周波数領域のオーバーレイ行列M3を導出することができる。
[0072] 動作108に従って、周波数領域のオーバーレイ行列M3を、空間領域のオーバーレイ行列M4に変換することができる。
[0073] オーバーレイ行列M4を用いて位置決めデバイスPWを較正することができる。空間領域のオーバーレイ行列M4及びM1を比べると、変更したオーバーレイ行列M4は、良好な、すなわちいっそう精密な較正結果を位置決めデバイスPWに与えることを確認することができる。
[0074] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあり得ることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造である。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック装置3で処理することができる。トラック装置3は、レジストの層を基板に塗布するツール、及び/又は露光した基板Wを現像するツールを備えることができる。更に、基板Wは、例えば多層ICを生成するために2回以上処理することができ、したがって本明細書で使用する基板Wという用語は、すでに複数の処理済み層を含む基板Wも指すことができる。
[0075] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組合せを印加することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
[0076] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明の実施形態は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体の形態を取ることができる。データ記憶媒体は、半導体メモリ、磁気又は光ディスクとすることができる。
[0077] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。それ故、下記に示す特許請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

Claims (15)

  1. リソグラフィ装置の位置決めデバイスを較正するための方法であって、前記位置決めデバイスが基板を位置決めするように配置され、前記方法が、
    −前記基板の層上に露光パターンを形成するように、前記リソグラフィ装置で前記層上にパターンを露光することによって露光層を生成することであって、前記基板が基準層を有し、前記露光パターンが前記位置決めデバイスによる前記基板の移動に対応する、露光層を生成することと、
    −前記基板上の複数の位置で前記露光層と前記基準層との間のオーバーレイデータを測定することと、
    −離散コサイン変換によって前記オーバーレイデータを空間領域から周波数領域に変換することで周波数領域データを生成することと、
    −前記周波数領域データのサブセットを選択することによってデータサブセットを生成することと、
    −逆離散コサイン変換によって前記データサブセットを前記空間領域に変換することで較正データを生成することと、
    −前記較正データを用いることによって前記位置決めデバイスを較正することと、
    を備える、方法。
  2. データサブセットを生成することが、前記サブセットの外側のデータをゼロに設定することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記周波数領域データがオーバーレイ行列の形態であり、前記オーバーレイ行列の左上隅に位置する係数がベース周波数の周波数領域データに相当する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記周波数領域データが高周波データ及び低周波データを含み、前記高周波データが高空間周波数を表し、前記低周波データが低空間周波数を表し、前記サブセットが前記低周波データを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記周波数領域データが、高周波データ、中間周波データ、及び低周波データを含み、前記高周波データが高空間周波数を表し、前記低周波データが低空間周波数を表し、前記中間周波データが前記低空間周波数と前記高空間周波数との間の空間周波数範囲を表し、前記サブセットが前記中間周波データを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記周波数領域データがオーバーレイ行列の形態であり、前記データサブセットがオーバーレイ部分行列の形態であり、前記オーバーレイ部分行列が正方行列である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記離散コサイン変換がDCT−IIタイプのものであり、前記逆離散コサイン変換がDCT−IIIタイプのものである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. リソグラフィクラスタシステムであって、
    基板上にパターンを露光するためのリソグラフィ装置であって、前記基板を移動させるための位置決めデバイスを備えるリソグラフィ装置と、
    基板上のオーバーレイデータを測定する測定装置と、
    を備え、前記リソグラフィ装置が、
    −基板の層上に露光パターンを生成するように、前記層上に前記パターンを露光することによって露光層を生成し、前記基板が基準層を有し、前記露光パターンが前記位置決めデバイスによる前記基板の移動に対応するように配置され、
    前記測定装置が、
    −前記基板上の複数の位置で前記露光層と前記基準層との間のオーバーレイデータを測定し、
    −離散コサイン変換によって前記オーバーレイデータを空間領域から周波数領域に変換することで周波数領域データを生成し、
    −前記周波数領域データのサブセットを選択することによってサブセットデータを生成し、
    −逆離散コサイン変換によって前記サブセットデータを前記空間領域に変換することで較正データを生成する、ように配置され、
    前記リソグラフィクラスタシステムが、前記較正データを用いて前記位置決めデバイスを較正するように配置されている、リソグラフィクラスタシステム。
  9. 前記測定装置が、前記周波数領域における前記サブセットの外側のデータをゼロに設定することによって前記サブセットデータを生成するように配置されている、請求項8に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  10. 前記周波数領域データがオーバーレイ行列の形態であり、前記オーバーレイ行列の左上隅に位置する係数がベース周波数の周波数領域データに相当する、請求項8又は9に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  11. 前記周波数領域データが高周波データ及び低周波データを含み、前記高周波データが高周波数を表し、前記低周波データが低周波数を表し、前記サブセットが前記低周波データを含む、請求項8から10のいずれか1項に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  12. 前記周波数領域データが、高周波データ、中間周波データ、及び低周波データを含み、前記高周波データが高空間周波数を表し、前記低周波データが低空間周波数を表し、前記中間周波データが前記低空間周波数と前記高空間周波数との間の空間周波数範囲を表し、前記サブセットが前記中間周波データを含む、請求項8から10のいずれか1項に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  13. 前記周波数領域データがオーバーレイ行列の形態であり、前記サブセットデータがオーバーレイ部分行列の形態であり、前記オーバーレイ部分行列が正方行列である、請求項8から12のいずれか1項に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  14. 前記離散コサイン変換がDCT−IIタイプのものであり、前記逆離散コサイン変換がDCT−IIIタイプのものである、請求項8から13のいずれか1項に記載のリソグラフィクラスタシステム。
  15. −基板上の複数の位置で前記基板上の露光層と前記基板上の基準層との間のオーバーレイデータを測定し、前記露光層がリソグラフィ装置で前記基板の層上にパターンを露光することによって生成され、前記露光されたパターンが前記リソグラフィ装置の位置決めデバイスによる前記基板の移動に対応し、
    −離散コサイン変換によって前記オーバーレイデータを空間領域から周波数領域に変換することで周波数領域データを生成し、
    −前記周波数領域データのサブセットを選択することによってサブセットデータを生成し、
    −逆離散コサイン変換によって前記サブセットデータを前記空間領域に変換することで較正データを生成する、ように配置され、
    前記較正データが、前記位置決めデバイスを較正するのに適している、測定装置。
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