JP5959600B2 - 吸収性物品用の吸収体を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンや使い捨てオムツなどの吸収性物品用の吸収体を製造する方法に関する。
着用者の肌に当接するトップシート(上層繊維層)の下に、多数の切り込みが形成されたカバーシート(下層繊維層)が設けられている吸収性物品が開示されている(特許文献1参照)。
特開2005−319043号公報
今日では、吸収性物品のさらなる性能向上が求められており、そのうちのひとつとして、着用者の肌面にフィットする、付け心地の良い吸収性物品が求められている。このため、着用者が吸収性物品を着用すると着用者の肌面に触れるトップシートが、着用者の体型に追従するように変形できることが好ましい。
吸収性物品を変形し易くするために、特許文献1のように、トップシートの下に位置するシート又は吸収体自体(以下、吸収体等という。)に切り込みを入れることが考えられる。吸収体等に切り込みを入れるときには、刃が設けられたロータリーダイカッターやプレスカッターなどを用いて、当該刃を吸収体等の表面に押し当てて切り込みを入れることが一般的に行われている。
しかしながら、柔軟性を有する吸収体等は、刃が吸収体等の表面に押し当てられることによって、圧力が付与されて変形することになる。それにより、切り込みが入れられた吸収体等の表面が波打つように変形する場合がある。
このように変形した吸収体等は、着用時に着用者の肌面に触れるトップシートの下に位置するのでユーザから直接的に視認されることはないが、トップシートが透けることによって、こうした変形を視認されるおそれがある。また、このように変形した吸収体等の上に貼り合わされるトップシートが吸収体等の表面に沿って変形することによって、トップシートの変形としてユーザに視認されるおそれがある。その結果、吸収性物品の美観が損なわれる場合がある。
そこで本発明の目的は、着用者の体型に追従するように変形することができ、かつ表面が波打つように変形することが抑制された吸収性物品用の吸収体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明によれば、
第一の面と前記第一の面の反対側の第二の面とを有しかつ積繊体を含む、搬送方向に連続的に形成されている吸収体半製品から、吸収性物品用の吸収体を製造する方法であって、
アンビルの表面と、周面から突出する刃を有しかつ回転しているカッターロールの周面との間に前記吸収体半製品を通過させることによって、前記吸収体半製品を圧縮しつつ前記吸収体半製品の前記第一の面に切り込みを入れるカット工程を含み、
前記カット工程では、前記アンビルの表面と前記カッターロールの周面とによって、前記吸収体半製品をその厚さ方向に、圧縮解放後において前記吸収体半製品の厚さを圧縮前の厚さ以下に戻すことができるように圧縮しつつ、前記吸収体半製品の前記第一の面が、前記カッターロールの刃の基端に到るように、前記カッターロールの刃を前記吸収体半製品に前記第一の面から差し込むことによって、前記吸収体半製品の前記第一の面に切り込みを入れる、
吸収性物品用の吸収体を製造する方法を提供する。
さらに、前記カット工程では、前記切り込みを前記吸収体半製品の前記第二の面に達しないように前記吸収体半製品の前記第一の面に入れることが好ましい。これにより、吸収体の切り込み部分においても、吸収体に含まれる積繊体が吸収体の厚さ方向において少なくとも一部はつながっているので、吸収した体液を移動させることができ、吸収体の吸収性能の低下を抑制することができる。
さらに、前記カッターロールの幅方向の両端部には、前記アンビルと当接するベアラーリングが設けられており、前記ベアラーリングによって、前記カット工程において前記吸収体半製品が通過する箇所における、前記カッターロールの刃の先端と前記アンビルの表面との間隔を調節することが好ましい。これにより、吸収体の、ひいては吸収体半製品のサイズや素材などに応じて、カット工程において吸収体半製品に付与する適切な圧縮の程度を選択することができる。その結果、美観に優れた吸収性物品用の吸収体を、ひいては吸収性物品を得ることができる。
さらに、前記吸収体半製品が、前記第一の面側にカバーシートを有し、前記カット工程では、前記カバーシートを貫通するように、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れることが好ましい。これにより、製造時に吸収体の連続体である吸収体半製品を搬送することがより容易になると共に、吸収体が、張力を付与したときに積繊体と比較して裂けづらく、かつより引張強度の高いカバーシートを有することになり、吸収体の引張強度を確保できる。そして、カバーシートを貫通するように切り込みを入れることにより、カバーシートが伸び易くなり、ひいては吸収体を変形し易くすることができる。その結果、当該吸収体を含む吸収性物品を、吸収性物品の着用時に着用者の体型によりフィットさせることができる。
さらに、前記カット工程では、先端と基端とにおいて刃の断面角度が異なる前記カッターロールの刃であって、前記基端における断面角度が前記先端における断面角度よりも小さい刃を用いて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れることが好ましい。これにより、カッターロールの周方向における刃の基端部分の長さを小さくすることができるので、カット工程において、切り込みを過度に広げることなく切り込みを吸収体半製品の第一の面に入れることができる。その結果、吸収体の第一の面の変形を抑制することができる。
さらに、前記カット工程では、前記吸収体半製品の搬送方向に交差する方向に向けて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れることが好ましい。これにより、切り込みが延びる方向軸線回りの、吸収体の曲げ剛性を低下させることができる。その結果、当該吸収体を含む吸収性物品を、吸収性物品の着用時に着用者の体型にフィットさせることができる。
さらに、前記カット工程では、前記吸収体半製品の搬送方向に直交する方向に交差する方向に向けて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れることが好ましい。それにより、吸収体半製品の第一の面に切り込みを入れるための、カッターロールの刃の先端にかかる圧力が、刃の延在方向に沿って時間差をもって付与されることにより、一時に刃の先端に大きな圧力が付与されることを抑制することができる。その結果、刃の切断能力が低下するまでの期間が長くなり、ひいては刃の寿命を延ばすことができる。
さらに、前記カット工程では、前記カッターロールの刃が、前記カッターロールの幅方向の中心線対称に設けられている前記カッターロールを用いて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れることが好ましい。それにより、各刃から吸収体半製品の搬送方向に直交する方向に付与される力を打ち消し合うことができ、その結果、吸収体半製品が搬送中に蛇行することを抑制することができる。
本発明に係る吸収性物品用の吸収体を製造する方法によれば、吸収体半製品をその厚さ方向に圧縮しつつ、吸収体半製品の第一の面がカッターロールの刃の基端に到るように、
吸収体半製品の第一の面に切り込みを入れることにより、吸収体が変形し易くなるため、着用者の体型に追従するように変形する吸収性物品用の吸収体を提供することができる。さらに、本発明に係る吸収性物品用の吸収体を製造する方法によれば、吸収体半製品をたわまないように圧縮しつつ吸収体半製品の第一の面に切り込みを入れるので、第一の面が、すなわち表面が波打つように変形することが抑制された吸収性物品用の吸収体を提供することができる。
本発明の実施形態に係る吸収性物品用の吸収体を製造する方法を実施するために用いられる吸収体製造システムの概略図。 本発明の実施形態に係る吸収性物品用の吸収体を製造する方法によって製造された吸収体の平面図。 図2Aの吸収体に入れられている切り込みに沿った断面図。 カット装置の正面図。 カッターロールに設けられた刃の拡大断面図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 本発明の実施形態に係るカット工程を説明する拡大概略図。 図5EのVI部拡大図。
本発明は上述の図面を参照しつつより詳細に記載される。なお、これらの図面は、本発明の理解を容易にすると共に図面の記載を簡略化するために、実際の構成要素の大きさ、縮尺、形状と同一に描かれていない場合があることに留意されたい。
これより、本発明の実施形態について説明する。本実施形態に係る吸収性物品用の吸収体を製造する方法では、図1に示す吸収体製造システム10が用いられ、その結果物として、図2A及び図2Bに示す、生理用ナプキンや使い捨てオムツなどの吸収物品用の吸収体1を得ることができる。
図2A及び図2Bを参照すると、本実施形態に係る製造方法の結果物たる吸収体1は、長手方向LD及び長手方向LDに直交する短手方向SDを有する略小判形状を有しており、平面視によって視認することのできる第一の面FFと、第一の面FFの反対側の第二の面FSとを有する。吸収体1は、第二の面FS側に位置する積繊体3と、第一の面FF側に位置するカバーシート5とを含む。なお、本実施形態に係る方法によって製造される吸収体1は、生理用ナプキンの製造に使用されるものである。
これより、図1に示す吸収体製造システム10について詳細に説明する。図1に示す吸収体製造システム10では、いわゆる「縦流し」製法が採用されており、つまり吸収体1の長手方向LDが、個々に分断することによって吸収体1となる吸収体半製品1wの搬送方向MDと一致する。
吸収体製造システム10は、周面11sにおいてセルロース系吸水性繊維Fを堆積させて積繊体3を形成するサクションドラム11と、サクションドラム11の周面11sに繊維をガイドするダクト13と、積繊体3と積層されるカバーシート5を繰り出すカバーシート繰出部15とを有する、カバーシート5に積繊体3を積層させて吸収体半製品1wを形成する吸収体半製品形成工程を行う吸収体半製品形成装置17を備える。吸収体製造システム10はさらに、吸収体半製品1wの第一の面FFに対して切り込み9を入れるカット工程を行うカット装置19と、吸収体半製品1wを分断して個々の吸収体1を形成する分断工程を行う分断装置21とを備える。
サクションドラム11は、開繊されたセルロース系吸水性繊維Fをダクト13を介して上方から供給する周面11sを有する。サクションドラム11の周面11sには、積繊体3の短手方向の寸法に対応した幅を有しかつ周面11sの周方向に連続して延びる溝11gが形成されている。溝11gの底面には、ダクト13によって覆われているサクション区域SZにおいてサクションドラム11の外部がサクションドラム11の内部と連通するように、セルロース系吸水性繊維Fを吸入しない程度の大きさの径を有する多数の小孔(図示しない)が設けられている。サクションドラム11の内部に対して、ブロワや真空ポンプなどのサクションドラム11内部の空気を排出する排気装置(図示しない)が接続されており、サクションドラム11の内部が負圧にされている。それにより、サクションドラム11の吸引作用によって、ダクト13上方から供給されたセルロース系吸水性繊維Fを、サクションドラム11の溝11g内に吸着されて堆積させることができる。
ダクト13は、下端がサクションドラム11の上部の一部を覆うように配置された、鉛直方向に延びる中空のものであって、その内部上方から開繊されたセルロース系吸水性繊維Fが供給される。また、ダクト13には、ダクト13の内部に開口する高吸収性材料供給部13pが設けられており、高吸収性材料供給部13pからサクションドラム11の周面11sに、セルロース系吸水性繊維Fと一緒に、所望の分量の高吸収性材料SAを供給することができる。
カバーシート繰出部15は、本実施形態では、サクションドラム11において積繊体3が形成されるのと並行して、カバーシート5を繰り出すことができ、当該カバーシート5は搬送方向MDに搬送される。
そして、図1に示すように、吸収体半製品形成装置17は、カバーシート5の上に、サクションドラム11の周面11sから積繊体3を積層することができる。その結果、吸収体半製品1wが形成されて、吸収体半製品1wがその後の工程に向けて搬送される。
このような構成により、本実施形態では、吸収体半製品1wの下面が吸収体1のカバーシート5が位置する第一の面FFに対応し、吸収体半製品1wの上面が吸収体1の第一の面FFの反対側の第二の面FSに対応する。よってここで、吸収体半製品1wについても、カバーシート5が位置する側の面(図1では下面)を第一の面FFと、第一の面FFの反対側の面(図1では上面)を第二の面FSと定義する。
カット装置19は、本実施形態では、上側にアンビルロール19aと、下側にカッターロール19cとを備える。カッターロール19cは、その周面19csから半径方向外側にそれぞれ突出しかつカッターロール19cの略幅方向にそれぞれ延びる刃19cbを有する、全体的に略円柱形のロールである。本実施形態では、刃19cbは、図3に示すように、カッターロール19cの幅方向に複数個並べて設けられており、カッターロール19cの周方向に等間隔で、幅方向に千鳥状に配置されている。また、アンビルロール19aは、滑らかな周面を有する、全体的に略円柱形のロールである。そして、カッターロール19c及びアンビルロール19aは、吸収体半製品1wの搬送方向MDに直交する方向に延びる回転軸回りに、互いに逆方向に回転する。
本実施形態では、カッターロール19cに設けられた刃19cbは、より詳細には、カッターロール19cの幅方向の中央に設けられている刃19cbを除いて、カッターロール19cの幅方向に対して交差する方向に、具体的にはカッターロール19cの幅方向に対して、1°の角度をもって延設されている。そして、これらのカッターロール19cの幅方向の中央以外の箇所に設けられている刃19cbの延在方向は、カッターロール19cの幅方向中心に向かってカッターロール19cの回転方向に傾けられており、その結果、カッターロール19cの幅方向の中心線Lwc対称に設けられている。
カッターロール19cの幅方向の両端部には、アンビルロール19aの周面19asの幅方向の両端部に当接するベアラーリング19crが設けられている。ベアラーリング19crは、カッターロール19cの周面19csを形成するカッターロール19cの部分よりも大きな外径を有し、ネジなどの止め具(図示しない)によってカッターロール19cに取り付けられている。ベアラーリング19crの厚さを任意に選択することができることから、ベアラーリング19crによって、カッターロール19cとアンビルロール19aとの間で吸収体半製品1wが通過する箇所において、カッターロール19cとアンビルロール19aとの周面19as、19cs同士の間隔Lsを、ひいてはカッターロール19cの刃19cbの先端19cbtとアンビルロール19aの周面19asとの間隔(Ls−Hb)を調節することができる。
本実施形態では、カッターロール19cの刃19cbの先端19cbtとアンビルロール19aの周面19asとの間隔は、できるだけ積繊体3に切り込み9が入らず、カバーシート5を確実に貫通するように調節されている。上記間隔は、積繊体3及びカバーシート5の厚さや材料などによって異なるが、切り込み9を入れるときの、それぞれの刃19cbの先端19cbtとアンビルロール19aの周面19asとの間隔(Ls−Hb)が、好ましくは5〜200μm、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmになるように決定される。
カッターロール19cの各刃19cbは全体的に、カッターロール19cの周面19cs上に位置する基端19cbbから先端19cbtに向かって先細形状をしている。本実施形態では、図4に示すように、各刃19cbは、先端19cbtと基端19cbbとにおいて断面角度が異なっており、刃19cbの先端19cbtと基端19cbbとの間に断面角度が変わる箇所Piを有している。そして、刃19cbの基端19cbbにおける断面角度θbが、刃19cbの先端19cbtにおける断面角度θtよりも小さい。
分断装置21は、吸収体半製品1wを、図2Aに示すような吸収体7の輪郭形状になるようにそれぞれ分断することができるような形状の刃21bbを外周面に有する刃付きロール21bと、滑らかな周面を有するアンビルロール21aとを備える。そして、分断装置21は、刃付きロール21bとアンビルロール21aとの間に吸収体半製品1wを通過させることによって、個々の吸収体1を形成することができる。
次に、上記構成を有する吸収体製造システム10を用いて、本実施形態に係る製造方法を実施する場合について説明する。本実施形態に係る製造方法は、開繊工程、積繊体形成工程及びカバーシート繰り出し工程、吸収体半製品形成工程、カット工程、並びに分断工程を含む。
本実施形態に係る製造方法ではまず、開繊工程を行う。開繊工程では、特に図示はしていないが、例えばセルロース系吸水性繊維Fから形成されるシートなどを、カード機などの開繊機によって開繊して、開繊したセルロース系吸水性繊維Fを、ダクト13を介してサクションドラム11の周面11sに供給する。このとき、開繊したセルロース系吸水性繊維Fの供給量は、吸収体1の積繊体3が所望の坪量となるように調節される。またこのとき、本実施形態では、セルロース系吸水性繊維Fと一緒に、所定の量の高吸収性材料SAが高吸収性材料供給部13pから供給される。
本実施形態に係る製造方法では次に、積繊体形成工程を行う。積繊体形成工程では、サクションドラム11の周面11sに供給されたセルロース系吸水性繊維Fを、サクションドラム11の上記吸引作用により、周面11sに形成されている溝11g内に堆積させる。このとき、堆積したセルロース系吸水性繊維Fが吸引力によって互いに交絡して、セルロース系吸水性繊維F同士が一定の結合力を持つことになる。
セルロース系吸水性繊維としては、パルプ、例えば、針葉樹又は広葉樹を原料として得られる木材パルプが挙げられる。
また、本実施形態では、高吸収性材料SAは、積繊体3の総質量の、好ましくは約5〜約80質量%、より好ましくは約10〜約60質量%、そしてさらに好ましくは約20〜約40質量%の範囲で、積繊体3に含まれる。高吸水性材料としては、例えば、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系の高吸水性材料が挙げられる。
本実施形態に係る製造方法ではさらに、積繊体形成工程と並行して、カバーシート繰り出し工程を行う。カバーシート繰り出し工程では、カバーシート繰出部15から搬送方向MDにカバーシート5を繰り出す。
本実施形態では、カバーシート5には、ポリオレフィン系繊維(例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等)やポリエステル系繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)などの合成繊維からなる不織布などの液透過性シートが用いられる。しかしながら、本発明において、カバーシート5は、経血等の体液を透過させることができるものであれば特に制限されず、上述の不織布以外にも、プラスチックフィルムや織布等の任意のシート材料を用いることができる。
カバーシート5が不織布や織布などの繊維構造体からなる場合、こうした繊維構造体の坪量は特に制限されないが、液透過性や柔軟性、強度などの観点から、好ましくは約10g/m〜約70g/mであり、更に好ましくは約20g/m〜約40g/mである。また、カバーシート5の厚さについても特に制限されないが、上記と同様の観点から、好ましくは約0.1mm〜約5.0mmであり、更に好ましくは約0.2mm〜約2.0mmである。
本実施形態に係る製造方法では次に、吸収体半製品形成工程を行う。吸収体半製品形成工程では、搬送方向MDに搬送されているカバーシート5上に、積繊体3を積層することによって、吸収体半製品1wを形成する。なお、カバーシート5の上に積繊体3を積層させる箇所において、サクションドラム11は、積繊体3を吸引しないように構成されており、積繊体3はその自重によってカバーシート5上に積層されることになる。カバーシート5上に積繊体3を積層するときに、必要に応じてサクションドラム11内部から外側に向かって噴射するエアブローを併用してもよい。
本実施形態に係る製造方法では次に、カット工程を行う。カット工程では、吸収体半製品1wをカット装置19に供給して、具体的には回転しているカッターロール19cとアンビルロール19aとの間を通過させて、吸収体半製品1wをその厚さ方向に圧縮しつつ、吸収体半製品1wに第一の面FFからカッターロール19cの刃19cbを差し入れることによって切り込み9を入れる。上述のカッターロール19cの刃19cbの配置及び形状により、図2Aに示すように、吸収体1には千鳥状に切り込み9が入れられる。また、本実施形態では、図2Bに示すように、カバーシート5をちょうど貫通するような深さで、吸収体半製品1に切り込み9を入れるように、カッターロール19cの刃19cbの先端19cbtとアンビルロール19aの表面19asとの間隔(Ls−Hb)を調節している。
カット工程を行うカット装置19の全体を示す図5、及びカッターロール19c及びアンビルロール19aが対向する箇所を拡大して示す図5A〜図5Fを参照しつつ、カット工程についてさらに詳細に説明する。図5及び図5A〜図5Fは、1つの刃19cbによって吸収体半製品1wに切り込みを入れる機構について説明するものであり、これらの図では、注目する刃以外の刃については、記載を省略している点に留意されたい。
図5Aは、刃19cbが吸収体半製品1wに接触する前の図である。ここで、カット装置19に導入される前の吸収体半製品1wの厚さをTbとする。なお、本開示では、吸収体半製品1wの厚さTbは、吸収体半製品1wがカット装置19に導入されて圧縮される直前における、吸収体半製品1wの平均的な厚さをいうものとする。
図5Bは、図5Aからカッターロール19cがさらに回転して、刃19cbの先端19cbtが吸収体半製品1wの第一の面FFにちょうど接触したときの図である。
図5Cは、図5Bからカッターロール19cがさらに回転して、刃19cbが位置する箇所において、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによって、吸収体半製品1wが圧縮され始めたときの図である。このとき、吸収体半製品1wでは、カバーシート5よりも積繊体3を形成する繊維同士の間により多くの空間が存在していることから、主に積繊体3が圧縮されることになる。この時点においては、吸収体半製品1は十分に圧縮されていないことから、吸収体半製品1wが厚さ方向に変形することができ、切り込み9はまだ入らない。
図5Dは、図5Cからカッターロール19cがさらに回転して、刃19cbが位置する箇所において、吸収体半製品1wがさらに圧縮されたときの図である。吸収体半製品1wは、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによってさらに圧縮され、刃19cbの先端19cbtから付与される圧力に対する反力が大きくなり、吸収体半製品1wの第一の面にFFに位置するカバーシート5に切り込み9が入り始める。
そして、図5Dからカッターロール19cがさらに回転して、吸収体半製品1wがさらに圧縮されることになり、刃19cbがさらに吸収体半製品1w内に差し入れられる。
そして、図5Eに、さらに詳細には図6に示すように、刃19cbがカッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asが最も接近する箇所に達すると、吸収体半製品1wがカッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによってカット工程中最も高い圧力をもって圧縮されることにより、吸収体半製品1wの第一の面FFが刃19cbの基端19cbbに到るように、吸収体半製品1wに完全に差し入れられる。その結果、刃19cbの基端19cbbの周囲に位置するカッターロール19cの周面19csによって、吸収体半製品1を高い圧力をもって押さえることができるので、この時点では、吸収体半製品1の第一の面FFはほぼたわまない。また、本実施形態では、カッターロール19cに設けられているベアラーリング19crによって、刃19cbの先端19cbtが、アンビルロール19aの周面19asに当接しないように調節されているので、吸収体半製品1wの第二の面FSに達しないように切り込み9を入れることができる。
図5Fは、図5Eからカッターロール19cがさらに回転して、吸収体半製品1wの圧縮が徐々に解放され、吸収体半製品1wの厚さが徐々に戻っていく状態を示す図である。カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19as同士の間隔は、圧力解放後に吸収体半製品1wの厚さがほぼ戻らないエンボス加工のように、圧力によって吸収体半製品1wに含まれる繊維同士を、少なくともその大部分において固着させないように調節されている。
そして、カッターロール19cがさらに回転して、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによって吸収体半製品1wに付与されていた圧縮が解放されると、吸収体半製品1wの厚さTaは、カット工程前の厚さTb以下の厚さに戻り(Tb≧Ta)、本実施形態では、ほぼカット工程前の厚さTbに戻る(Ta≒Tb)。なお、本開示では、吸収体半製品1wの厚さTaは、吸収体半製品1wがカット装置19から出て圧縮から解放された後に十分に厚さが戻ったときにおける、吸収体半製品1wの平均的な厚さをいうものとする。
以上をまとめると、カット工程では、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによって、吸収体半製品1wをその厚さ方向に、圧縮解放後において吸収体半製品1wの厚さTaを圧縮前の厚さTb以下に戻すことができるように圧縮しつつ、吸収体半製品1wの第一の面FFが、カッターロール19cの刃19cbの基端19cbbに到るように、カッターロール19cの刃19cbを吸収体半製品1wに第一の面FFから差し込むことによって、吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込みを入れる。
そして、本実施形態に係る製造方法では最後に、分断工程を行う。分断工程では、分断装置21を用いて、吸収体半製品1wを、図2Aに示す吸収体1の平面形状になるように分断する。これにより、吸収体1の製造が完了する。
これより、本実施形態に係る吸収性物品用の吸収体1を製造する方法及び当該方法によって製造された吸収体1の作用効果について説明する。
(1)本実施形態に係る方法によって製造され吸収体1には、第一の面FF側からカバーシート5を貫通するように切り込み9が入れられていることにより、一般的に積繊体3よりも変形しにくいカバーシート5が伸びやすく、つまり変形し易くなる。その結果、吸収体1が、ひいては吸収体1を備える吸収性物品が、着用時に着用者の体型にフィットする柔軟性を有する。
(2)吸収体半製品1wに切り込み9を入れる際に、上述のように、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19cs、19asによって、吸収体半製品1wがたわまないように圧縮されて、押さえつけられた状態で切り込み9が入れられるので、従来の方法で切り込みを入れたときのように、吸収体1の第一の面FFが波打つように変形することが抑制される。その結果、本実施形態に係る吸収体1の上に、着用者の肌面に触れるトップシートを貼り合わせる場合にあっても、トップシートが吸収体の変形によって変形することが抑制されるので、美観に優れた吸収体を、ひいては吸収性物品を得ることができる。
(3)本実施形態に係る吸収体1の第一の面FFは、上述のように波打つように変形することが抑制されているので、吸収性物品のトップシートと接着するときに、接着面積を大きく取ることができる。その結果、接着性が向上して吸収体1とトップシートとを剥離する力が付与されたとしても、これら吸収体1とトップシートとが剥離し難くなる。
(4)本実施形態では、切り込み9は、カバーシート5を貫通するが、できるだけ積繊体3に入らないように入れられており、つまり吸収体1の第二の面FSに達しないように入れられている。吸収体1に含まれる積繊体3を、吸収体1の厚さ方向に完全に切断してしまうと、切り離された部分同士の間では、吸収した経血などの体液を移動させることができず、吸収体1の吸収性能を低下させてしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態では、切り込み9部分においても積繊体3は切断されずつながっているので、吸収体1の吸収性能の低下を抑制することができる。
(5)本実施形態では、カッターロール19cにはベアラーリング19crが設けられており、それにより、カット工程において吸収体半製品1wが通過する箇所における、カッターロール19cとアンビルロール19aとの周面19as、19cs同士の間隔Lsを調節することができる。したがって、吸収体1の、ひいては吸収体半製品1wのサイズや素材などに応じて、カット工程において吸収体半製品1wに付与する適切な圧縮の程度を選択することができる。その結果、美観に優れた吸収性物品用の吸収体を、ひいては吸収性物品を得ることができる。
(6)吸収体半製品1wを搬送する際に、セルロース系吸水性繊維Fを積繊したままの積繊体3のみでは、搬送の張力に耐えられず搬送中に裂けてしまうおそれがあるが、本実施形態では、積繊体3は、積繊体3よりも引張強度の高いカバーシート5の上に積層され、共に後工程に搬送されるので、吸収体半製品1wの搬送が容易である。さらに、吸収体1が、積繊体3よりも引張強度の高いカバーシート5を含むことにより、吸収体1の引張強度を確保することができる。
(7)本実施形態では、カッターロール19cの刃19cbにおいて、基端19cbbにおける断面角度θbが、先端19cbtにおける断面角度θtよりも小さい。その結果、カッターロール19cの周方向における刃19cbの基端19cbb部分の長さを小さくすることができるので、カット工程において、切り込み9を過度に広げることなく切り込み9を吸収体半製品1wの第一の面FFに入れることができる。その結果、吸収体1の第一の面FFの変形を抑制することができる。
(8)本実施形態では、カッターロール19cに設けられた刃19cbは、カッターロール19cの略幅方向に延設されている。それにより、カット工程では、吸収体半製品1wの搬送方向MDに交差する方向に向けて、吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込み9を入れることができる。その結果、切り込み9が延びる方向に沿って吸収体1を曲げ易くなり、吸収体1を、ひいては当該吸収体1を含む吸収性物品を着用時に着用者の体型にフィットさせることができる。
(9)本実施形態では、カッターロール19cの幅方向の中央に設けられている刃19cb以外の刃19cbがカッターロール19cの幅方向に対して交差する方向に、具体的にはカッターロール19cの幅方向に対して、1°の角度をもって延設されている。それにより、カット工程では、吸収体半製品1wの搬送方向MDに直交する方向に交差する方向に向けて、吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込み9を入れることができる。その結果、吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込み9を入れるための、カッターロール19cの刃19cbの先端19cbtにかかる圧力が、刃19cbの延在方向に沿って時間差をもって付与されることにより、一時に刃19cbの先端19cbtに大きな圧力が付与されることを抑制することができる。その結果、刃19cbの切断能力が低下するまでの期間が長くなり、ひいては刃19cbの寿命を延ばすことができる。なお、本実施形態のように、1°という僅かな角度であっても、上記作用効果を十分に奏することが確認されている。しかしながら、刃19cbの延在角度は、カッターロール19cの幅方向に対して1°に限定されるものではなく、カッターロール19cの幅方向に対して交差する角度であればどのような角度であってもよく、本実施形態と同様に上記作用効果を奏することができる。
(10)本実施形態では、上述のように、カッターロール19cの一部の刃19cbが、カッターロール19cの幅方向に対して交差する方向に延設されていることにより、吸収体半製品1wの搬送方向MDに直交する方向に、刃19cbから吸収体半製品1wに対して力が付与される。この力により、吸収体半製品1wが搬送時に蛇行する場合がある。しかしながら、本実施形態では、刃19cbは、カッターロール19cの幅方向の中心線Lwc対称に設けられていることにより、各刃19cbから吸収体半製品1wの搬送方向MDに直交する方向に付与される力を打ち消し合うことができ、その結果、吸収体半製品1wが搬送中に蛇行することを抑制することができる。
本実施形態では、カット装置19は、カッターロール19c及びアンビルロール19aから構成されているが、本発明では、アンビル(受け側)はロールである必要はなく、例えば、平坦でありかつ静止している受け台であってもよい。つまり、アンビルは、カッターロール19cの周面19csとアンビルの表面との間を通過する吸収体半製品1wをその厚さ方向に圧縮しつつ、刃19cbによって吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込み9を入れる圧力を支持できるものであれば、どのようなものであってもよい。
上述の実施形態においてカット工程では、切り込み9を、吸収体半製品1wの第二の面FSに達しないように、吸収体半製品1wの第一の面FFに入れているが、本発明はこれに限定されない。例えば、別の実施形態では、切り込み9を、吸収体半製品1wの第二の面FSに達するように、つまり切り込み9が吸収体半製品1wを、ひいては吸収体1を貫通するように入れる。その場合は、カッターロール19cの刃19cbの先端19cbtが、アンビルロール19aの周面19asに当接するように、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19as、19cs同士の間隔を調節する。このようにすると、吸収体1がさらに伸びやすくなり、ひいては変形し易くなる。その結果、吸収体1が、ひいては吸収体1を備える吸収性物品が、着用時に着用者の体型にフィットする柔軟性をさらに有するようになる。
上述の実施形態では、カッターロール19c及びアンビルロール19aの周面19as、19cs同士の間隔は、カッターロール19cに設けられたベアラーリング19crによって調節しているが、本発明では、当該間隔の調節手段はベアラーリング19crに限定されない。例えば、別の実施形態では、カッターロール19c及びアンビルロール19aの回転軸を、ベアリングを介して支持する手段によって当該間隔を調節する。
上述の実施形態では、吸収体半製品1wを製造するにあたって積繊体3をカバーシート5と積層したが、別の実施形態では、吸収体1にはカバーシート5を使用せず、吸収体半製品1wは、ひいては吸収体1は積繊体3のみからなる。これは、積繊体3が積繊体3を構成する繊維同士の交絡によって搬送の張力に耐えることができる十分な引張強度を有する場合に採用することができ、この場合では、積繊体3を直接搬送することによって、その後の工程を行うことができる。この場合においても、カット工程において吸収体半製品1wに切り込み9を入れることにより、吸収体1がさらに伸びやすくなり、ひいては変形し易くなる。その結果、吸収体1を、ひいては当該吸収体1を含む吸収性物品を体型に追従するように変形させることができ、ひいては吸収性物品のフィット性を向上させることができる。
また、上述の本実施形態では、刃19cbはそれぞれ、直線状に延在しており、かつ、カッターロール19cの周方向に等間隔で、カッターロール19cの幅方向に千鳥状に配置されているが、本発明はこのような刃19cbの形状及び配置に限定されない。例えば、吸収体半製品1wに対して、波線状、十字状、その他の任意の形状に切り込み9を入れることができるように、カッターロール19cの周面上において刃19cbの形状を画定することができる。また、複雑な形状の切り込み9を吸収体半製品1wに入れるために、複数のカット装置19を設けて、吸収体半製品1wに切り込みを複数回入れてもよい。さらに、刃19cbを、本実施形態のように千鳥状に配置せずに、カッターロール19cの周方向に整列させてもよいし、不規則的に配置してもよい。また、カッターロール19cの周方向における刃19cbの間隔についても、本実施形態のように等間隔で配置されている必要はなく、いくつかの異なる間隔をもって、あるいは不規則な間隔をもって配置されていてもよい。
上述の実施形態では、カッターロール19cの刃19cbは、先端19cbtと基端19cbbとにおいて刃19cbの断面角度が異なっているが、本発明はこの態様に限定されない。別の実施形態では、刃の先端と基端とにおける断面角度が同じである。
上述の実施形態におけるカット工程では、吸収体半製品1wの搬送方向MDに交差する方向に向けて、吸収体半製品1wの第一の面FFに切り込み9を入れる。また図2Aに示すように、吸収体半製品1wの第一の面FFの短手方向SD中央部に位置する切り込み9を除いて、切り込み9は、吸収体半製品1wの搬送方向MDに交差する方向に向けて、かつ吸収体半製品1wの搬送方向MDに直交する方向に交差する方向に向けて入れられている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切り込み9を入れる方向はどの方向であってもよい。
上述の実施形態では、カッターロール19cの刃19cbは、カッターロール19cの幅方向の中心線Lwc対称に設けられているが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態では、カッターロール19cの刃19cbは、カッターロール19cの幅方向の中心線Lwcに対して非対称に設けられている。
上述の実施形態では、積繊体3の材料にはセルロース系吸水性繊維Fを用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば熱可塑性樹脂繊維や、セルロース系吸水性繊維に熱可塑性樹脂繊維を混合させたものを用いてもよい。熱可塑性樹脂繊維としては、単一の成分を含むもの、例えば、単一繊維、又は複数の成分を含むもの、例えば、複合繊維が挙げられる。上記成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタラート(PTT)、ポリ乳酸等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等が挙げられる。
本明細書、図面及び特許請求の範囲の記載から当業者によって理解できるような全ての特徴は、本明細書において、これらの特徴が特定の他の特徴に関連してのみ組み合わされて説明されたとしても、それらの特徴が明確に除外されない限り、又は技術的な態様が不可能な若しくは意味のない組み合わせにならない限りにおいて、独立して、またさらに、ここで開示された他の1又は複数の特徴と任意に組み合わせて、結合することができるものとする。
1 吸収体
1w 吸収体半製品
3 積繊体
5 カバーシート
9 切り込み
19a アンビルロール(アンビル)
19as アンビルロールの周面(アンビルの表面)
19c カッターロール
19cb 刃
19cbb 基端
19cbt 先端
19cs カッターロールの周面
FF 第一の面
FS 第二の面
MD 搬送方向
Ta 吸収体半製品の圧縮解放後の厚さ
Tb 吸収体半製品の圧縮前の厚さ

Claims (8)

  1. 第一の面と前記第一の面の反対側の第二の面とを有しかつ積繊体を含む、搬送方向に連続的に形成されている吸収体半製品から、吸収性物品用の吸収体を製造する方法であって、
    アンビルの表面と、周面から突出する刃を有しかつ回転しているカッターロールの周面との間に前記吸収体半製品を通過させることによって、前記吸収体半製品を圧縮しつつ前記吸収体半製品の前記第一の面に切り込みを入れるカット工程を含み、
    前記カット工程では、前記アンビルの表面と前記カッターロールの周面とによって、前記吸収体半製品をその厚さ方向に、圧縮解放後において前記吸収体半製品の厚さを圧縮前の厚さ以下に戻すことができるように圧縮しつつ、前記吸収体半製品の前記第一の面が、前記カッターロールの刃の基端に到るように、前記カッターロールの刃を前記吸収体半製品に前記第一の面から差し込むことによって、前記吸収体半製品の前記第一の面に切り込みを入れる、
    吸収性物品用の吸収体を製造する方法。
  2. 前記カット工程では、前記切り込みを前記吸収体半製品の前記第二の面に達しないように前記吸収体半製品の前記第一の面に入れる、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記カッターロールの幅方向の両端部には、前記アンビルと当接するベアラーリングが設けられており、
    前記ベアラーリングによって、前記カット工程において前記吸収体半製品が通過する箇所における、前記カッターロールの刃の先端と前記アンビルの表面との間隔を調節する、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記吸収体半製品が、前記第一の面側にカバーシートを有し、
    前記カット工程では、前記カバーシートを貫通するように、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記カット工程では、先端と基端とにおいて刃の断面角度が異なる前記カッターロールの刃であって、前記基端における断面角度が前記先端における断面角度よりも小さい刃を用いて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記カット工程では、前記吸収体半製品の搬送方向に交差する方向に向けて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れる、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記カット工程では、前記吸収体半製品の搬送方向に直交する方向に交差する方向に向けて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れる、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記カット工程では、前記カッターロールの刃が、前記カッターロールの幅方向の中心線対称に設けられている前記カッターロールを用いて、前記吸収体半製品の前記第一の面に前記切り込みを入れる、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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