JP5958007B2 - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置、画像形成装置に関する。
画像形成装置1の本体フレーム2に対して開閉可能に配置された開閉フレーム5を、ロック装置10にて本体フレーム2に対しロックさせる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−157188号公報
本発明は、駆動部材をベルトに対する第1位置と第2位置との間で移動させるためにベルトを支持する第1支持体に対して駆動部材を支持する第2支持体を相対変位させる作業への負担を抑制することを課題とする。
請求項1に記載の発明に係る定着装置は、記録媒体に形成されている画像を該記録媒体に定着させるためのエネルギを該記録媒体に付与する無端状のベルトと、前記ベルトが該ベルトの内周側から巻き掛けられることで、該ベルトを周回可能に支持する支持部材と、前記ベルトが該ベルトの外周側から巻き掛けられ、該巻き掛け部位において前記ベルトが周回するための駆動力を付与する駆動部材と、前記ベルトを該ベルトの内周側から前記駆動部材側に付勢する付勢部材と、前記支持部材及び付勢部材を支持する第1支持体と、前記駆動部材を支持すると共に一端側において前記第1支持体に対し相対変位可能に連結され、該相対変位によって、前記駆動部材を前記ベルトに前記駆動力を付与し得る第1位置と前記ベルトから離れる第2位置との間で移動させる第2支持体と、前記第1支持体及び第2支持体の何れか一方に設けられたおねじ部材と、前記第1支持体及び第2支持体の他方に設けられためねじ部材とを含んで構成され、前記駆動部材の前記第1位置から前記第2位置までの移動範囲の前記第1位置を含む一部の範囲であって前記付勢部材による前記付勢が作用する全範囲で前記めねじ部と前記おねじ部とによる送り機能により前記第2支持体を第1支持体に対し相対変位させ、前記駆動部材が前記第1位置に位置される状態で前記めねじ部と前記おねじ部とによる締め付け機能により前記第1支持体に対し前記第2支持体を固定するねじ機構と、を備えている。
請求項2に記載の発明に係る定着装置は、上記構成において、前記ねじ機構は、前記駆動部材の前記第1位置から前記第2位置までの移動範囲のうち、少なくとも前記付勢部材から前記駆動部材への付勢力が作用する範囲で前記送り機能を果たすように構成されている。
請求項3に記載の発明に係る定着装置は、上記構成において、回転しながら、前記ベルトとの間に挟んだ記録媒体に形成されている画像を、該ベルトとで記録媒体に定着させる回転部材をさらに備え、前記支持部材は、前記ベルトの周回に伴って該ベルトが摺動するように前記第1支持体に支持され、前記回転部材が前記ベルトとの間に前記記録媒体を挟む荷重を支持することで、該ベルトと前記回転部材との間に前記記録媒体を挟み込むニップを形成させる摺動支持部材を含んで構成されている。
請求項4に記載の発明に係る定着装置は、上記構成において、前記第2支持体は、前記一端側において第1支持体に対し相対回転可能に連結されており、前記おねじ部の先端に、前記めねじ部を通過可能に設けられた被案内部と、前記めねじ部に対する前記おねじ部の接近側に配置され、第1支持体に対する前記第2支持体の前記駆動部材を前記第2位置側から第1位置側に移動させる方向の相対変位に伴って前記被案内部を前記めねじ部内に案内する案内部と、をさらに備えている。
請求項5に記載の発明に係る画像形成装置は、記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、前記記録媒体に形成された画像を定着する請求項1〜4の何れか1項記載の定着装置と、を備えている。
請求項1の定着装置では、本構成のねじ機構を備えない構成と比較して、駆動部材をベルトに対する第1位置と第2位置との間で移動させるためにベルトを支持する第1支持体に対して駆動部材を支持する第2支持体を相対変位させる作業への負担が抑制される。
請求項2の定着装置では、本構成のねじ機構を備えない構成と比較して、駆動部材をベルトに対する第1位置と第2位置との間で移動させるためにベルトを支持する第1支持体に対して駆動部材を支持する第2支持体を相対変位させる作業への負担が一層抑制される。
請求項3の定着装置では、ニップ荷重を支持する固定支持部材がベルト周回の駆動力を付与し得ない構成において、駆動部材をベルトに対する第1位置と第2位置との間で移動させるためにベルトを支持する第1支持体に対して駆動部材を支持する第2支持体を相対変位させる作業への負担が抑制される。
請求項4の定着装置では、駆動部材を第2位置から第1位置へ相対変位させる際に、おねじ部とめねじ部とが送り機能の開始位置に容易に導かれる。
請求項5の画像形成装置では、請求項1〜4の何れか1項記載の定着装置を備えない構成と比較して、定着装置を構成するベルトのメンテナンス等が容易である。
本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成ユニットを構成する画像形成部の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成ユニットを構成するトナー画像形成部の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る定着装置の構成を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る定着装置の使用状態を示す概略図である。 本実施形態に係る定着装置のメンテナンス時の一状態を示す概略図である。 本実施形態に係る定着装置を構成する可動フレームの本体フレームに対する中間位置を示す概略図である。 本実施形態に係る定着装置を構成するナット及びガイド部材を示す断面図である。 本実施形態に係る定着装置を構成するボルト及びピンを示す斜視図である。 本実施形態に係る定着装置を構成する定着ベルトモジュールを示す斜視図である。 本実施形態に係る定着装置を押付ロールの支持構造を示す図であって、(A)使用状態を示す概略図、(B)はスプリングの付勢力の自己支持状態を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づき説明する。先ず、画像形成装置の全体構成及び動作を説明し、次いで、定着装置の構成及び動作を説明し、その後、本実施形態の要部について説明することとする。なお、以下の説明では、図1に矢印Hで示す方向を装置高さ方向、図1に矢印Wで示す方向の装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(適宜矢印Dで示す)を装置奥行き方向とする。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10を正面側から見た全体構成を示す概略図である。この図に示される如く、画像形成装置10は、電子写真方式により記録媒体Pに画像を形成する画像形成部12と、記録媒体を搬送する媒体搬送部50と、画像が形成された記録媒体Pに対する後処理等を行う後処理部60とを含んで構成されている。さらに、画像形成装置10は、上記各部及び電源部80の制御を行う制御部70、並びに制御部70を含む上記各部に電力を供給する電源部80を含んで構成されている。
<画像形成部の構成>
画像形成部12について、該画像形成部12を正面側から見た概略図である図2を参照しつつ説明する。画像形成部12は、像保持体の一例である感光体ドラム21と、帯電器22と、露光装置23と、現像装置24と、清掃装置25とを含んで構成されてなり、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成された画像を記録媒体Pに転写する転写装置30と、記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体P定着する定着装置40とを含んで構成されている。
トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計6色のトナー画像形成部20が設けられている。図1に示す(V)、(W)、(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色を示している。転写装置30は、6色分のトナー画像が重畳して1次転写された転写ベルト31から、転写ニップNTにおいて記録媒体Pに6色分のトナー画像を転写するようになっている。
(感光体ドラム)
感光体ドラム21は、円筒状に形成され、図示しない駆動手段によって自軸周りに回転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の外周面には、一例として負の帯電極性を呈する感光層が形成されている。なお、感光体ドラム21の外周面にオーバコート層を形成した構成としても良い。各色の感光体ドラムは、正面視で装置幅方向に沿って直線状に並べて配置されている。
(帯電器)
帯電器22は、感光体ドラム21の外周面(感光層)を負極性に帯電させるようになっている。この実施形態では、帯電器22は、コロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器とされている。
(露光装置)
露光装置23は、感光体ドラム21の外周面に静電潜像を形成するようになっている。具体的には、制御部70を構成する画像信号処理部から受け取った画像データに応じて、変調した露光光L(図3参照)を帯電器22により帯電された感光体ドラム21の外周面に照射するようになっている。この露光装置23による露光光Lの照射によって、感光体ドラム21の外周面には静電潜像が形成される。この実施形態では、露光装置23は、光源から照射された光ビームをポリゴンミラーやFθレンズを含む光走査手段(光学系)で走査しつつ感光体ドラム21の表面を露光する構成とされている。また、本実施形態では、露光装置23は、色ごとに設けられている。
(現像装置)
現像装置24は、トナーを含む現像剤Gで感光体ドラム21の外周面に形成された静電潜像を現像することで、該感光体ドラム21の外周面にトナー画像を形成するようになっている。詳細は省略するが、現像装置24は、現像剤Gを収容する容器241と、容器241に収容された現像剤Gを回転しながら感光体ドラム21に供給する現像ロール242とを少なくとも含んで構成されている。容器241には、現像剤Gを補給するためのトナーカートリッジ27が図示しない補給路を介してつながっている。各色のトナーカートリッジ27は、感光体ドラム21、露光装置23に対する上方に正面視で装置幅方向に並べて配置されており、個別に交換可能とされている。
(清掃装置)
清掃装置25は、転写装置30へのトナー画像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを該感光体ドラム21の表面から掻き取るブレード251を備えている。図示は省略するが、清掃装置25は、ブレード251が掻き取ったトナーを回収するハウジング、及びハウジング内のトナーを排トナーボックスに搬送する搬送装置をさらに備えて構成されている。
(転写装置)
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に重畳して1次転写し、該重畳されたトナー画像を記録媒体Pに2次転写するようになっている。
具体的には、転写ベルト31は、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。この実施形態では、転写ベルト31は、正面視で装置幅方向に長い逆鈍角三角形状の姿勢とされている。複数のロール32のうち、図2に示すロール32Dは、図示しないモータの動力により転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。また、複数のロール32のうち、図2に示すロール32Tは、転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、図2に示すロール32Bは、2次転写ロール34の対向ロールとして機能する。
この転写ベルト31は、上記した姿勢で装置幅方向に延びる上辺部において、各色の感光体ドラム21に下方から接触しており、各感光体ドラム21の画像が1次転写ロール33からの転写バイアス電圧の印加を受けて転写されるようになっている。また、転写ベルト31は、鈍角を成す下端側の頂部において2次転写ロール34が接触されて転写ニップNTを形成しており、2次転写ロール34からの転写バイアス電圧の印加を受けて該転写ニップNTを通過する記録媒体Pにトナー画像を転写する。
(定着装置)
定着装置40は、転写装置30においてトナー画像が転写された記録媒体に、該トナー画像を定着させるようになっている。この実施形態では、定着装置40は、定着ニップNFにおいてトナー画像を加熱しつつ加圧することで、該トナー画像を記録媒体Pに定着する構成とされている。
<媒体搬送部>
媒体搬送部50は、画像形成部12に記録媒体Pを供給する媒体供給部52と、画像が形成された記録媒体Pを排出する媒体排出部54とを含んで構成されている。また、媒体搬送部50は、記録媒体Pの両面に画像を形成させる際に用いられる媒体戻し部56と、転写装置30から定着装置40まで記録媒体Pを搬送する中間搬送部58とを含んで構成されている。
媒体供給部52は、画像形成部12の転写ニップNTに対し、転写タイミングに合わせて記録媒体Pを1枚ずつ供給するようになっている。媒体排出部54は、定着装置40にてトナー画像が定着された画像が形成された記録媒体Pを装置外に排出するようになっている。媒体戻し部56は、一方の面にトナー画像が定着された記録媒体Pの他方の面に画像を形成する際に、該記録媒体を表裏反転して画像形成部12(媒体供給部52)に戻すようになっている。
<後処理部>
後処理部60は、画像形成部12で画像が形成された記録媒体Pを冷却する媒体冷却部62と、記録媒体Pの湾曲を矯正する矯正装置64と、記録媒体Pに形成された画像を検査する画像検査部66とを含んで構成されている。後処理部60を構成する各部は、媒体搬送部50の媒体排出部54中に配置されている。
後処理部60を構成する媒体冷却部62、矯正装置64、及び画像検査部66は、媒体排出部54における記録媒体Pの排出方向の上流側からこの順で配置されており、媒体排出部54による排出過程の記録媒体Pに対して上記後処理を施すようになっている。
[画像形成動作]
画像形成装置10による記録媒体Pへの画像形成工程、及び、その後処理工程の概要を説明する。
画像形成指令を受けた制御部70は、トナー画像形成部20、転写装置30、定着装置40を作動させる。これにより、感光体ドラム21、現像ロール242が回転され、転写ベルト31が周回される。また、加圧ロール42が回転されると共に、定着ベルト411が周回される。さらに、これらの動作に同期して、制御部70は、媒体搬送部50等を作動させる。
これにより、各色の感光体ドラム21は、回転されながら帯電器22によって帯電される。また、制御部70は、画像信号処理部で画像処理が施された画像データを、各露光装置23に送る。各露光装置23は、画像データに応じて各露光光Lを出射して、帯電した各感光体ドラム21に露光する。すると、各感光体ドラム21の外周面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24から供給される現像剤によって現像される。これにより、各色の感光体ドラム21には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のうち、対応する色のトナー画像が形成される。
各色の感光体ドラム21に形成された各色のトナー画像は、各色の1次転写ロール33を通じた転写バイアス電圧の印加によって、周回する転写ベルト31に順次転写される。これにより、転写ベルト31には、6色分のトナー画像が重畳された重畳トナー画像が形成される。この重畳トナー画像は、転写ベルト31の周回によって転写ニップNTに搬送される。この転写ニップNTには、媒体供給部52によって重畳トナー画像の搬送にタイミングを合わせて記録媒体Pが供給される。この転写ニップNTにおいて転写バイアス電圧が印加されることで、転写ベルト31から重畳トナー画像が記録媒体Pに転写される。
トナー画像が転写された記録媒体Pは、中間搬送部58によって転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに向けて、負圧吸引されながら搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過する記録媒体Pに熱及び加圧力(定着エネルギ)を付与する。これにより、記録媒体Pに転写されたトナー画像が該記録媒体に定着される。
定着装置40から排出された記録媒体Pは、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部に向けて搬送されつつ、後処理部60により処理が施される。定着工程により加熱された記録媒体Pは、先ず媒体冷却部62において冷却される。次いで、記録媒体Pは、矯正装置64によって湾曲が矯正される。さらに、記録媒体Pに定着されたトナー画像は、画像検査部66によって、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度が検出される。そして、記録媒体Pは、媒体排出部54に排出される。
一方、記録媒体Pの画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)、制御部70は、画像検査部66の通過後の記録媒体Pの搬送経路を、媒体排出部54から媒体戻し部56に切り替える。これにより記録媒体Pは、表裏反転されて媒体供給部52に送り込まれる。この記録媒体の裏面には、上記した表面への画像形成工程と同様の工程で画像が形成(定着)される。この記録媒体Pは、上記した表面への画像形成後の後処理工程と同様の工程を経て、媒体排出部54によって装置外に排出される。
[定着装置の基本構成]
図4には、定着装置40の定着動作を行う主要部が模式的な断面図にて示されている。この図に示される如く、定着装置40は、定着ベルトモジュール41と、定着ベルトモジュール41に外側から巻き掛けられた外部ロール45と、定着ベルトモジュール41とで定着ニップNFを形成する加圧ロール42とを含んで構成されている。また、定着装置40は、定着ベルトモジュール41を加熱するハロゲンランプ43と、定着ニップNFを通過した記録媒体Pの先端を定着ベルトモジュール41から剥がすための剥離パッド機構46とを含んで構成されている。
定着ベルトモジュール41は、定着ベルト411、装置奥行き方向に長手とされたパッド部材412、及び、それぞれ装置奥行き方向が回転軸方向とされた複数のロール413を備える。定着ベルト411は、記録媒体Pの搬送方向に直交する装置奥行き方向の両側に開口する環状(無端状)を成している。定着ベルト411は、パッド部材412、複数のロール413、及び外部ロール45に巻き掛けられて定められた姿勢とされ、該姿勢を維持したまま(該姿勢に沿った周回軌道上を)図4に示す矢印R方向に周回する。
パッド部材412は、定着ベルト411の内側に配置され、ニップ形成面4121で加圧ロール42からの押付(ニップ)荷重を受けることで、該定着ベルト411と加圧ロール42との間に定着ニップNFを形成させる。パッド部材412は、装置フレームに固定されており、定着ベルト411の周回には追従しない。
パッド部材412のニップ形成面4121は、装置奥行き方向から見て、加圧ロール42側に円弧状に凹とされた曲面とされている。この形状により、パッド部材412は、定着ベルト411と加圧ロール42との間に、該パッド部材412に代えてニップ荷重を支持するロールを設けた構成と比較して、記録媒体Pの搬送方向に長い定着ニップNFを形成している。
定着ベルト411とパッド部材412のニップ形成面4121との間には、摺動シート414が介在されている。摺動シート414は、少なくとも定着ベルト411と接する側の表面が、例えばフッ素系樹脂等の低摩擦材にて構成されている。これにより、定着ベルト411の周回に対する摩擦抵抗が低減される構成である。
また、パッド部材412の本体4122内には、加熱源の一例としてのハロゲンランプ43が設けられている。パッド部材412は、ハロゲンランプ43が発した熱を、ニップ形成面4121を経由して定着ベルト411に伝達する熱伝達部材としても機能する。
複数のロール413のうち、パッド部材412に対する定着ベルト411の周回方向の上下流両側に位置するロール413Cは、姿勢矯正ロールとして機能する。具体的には、各ロール413Cは、定着ニップNF前後での定着ベルト411の周回方向の変化を抑える(定着ニップNFの両端での定着ベルト411の曲げ角度を鈍角とする)ようになっている。
複数のロール413のうちパッド部材412から最も離れて位置するロール413Hは、定着ベルト411を内周側から加熱する内部加熱ロールとして機能する。具体的には、ロール413Hは、定着ベルト411が内周側から巻き掛けられており、その内部に設けられたハロゲンランプ43が発した熱を定着ベルト411に伝達する。この実施形態では、ロール413Hは、軸線を装置奥行き方向に対し傾けることで、定着ベルト411の幅方向(装置奥行方向)の位置を調整し得るステアリングロールとしても機能する。
加圧ロール42は、一例としてアルミニウム製の円柱状のロール本体421の外周に、シリコーンゴム製の弾性体層422が被覆されて構成されている。図示は省略するが、弾性体層422の外周には、その外周面に膜厚100μmのフッ素系樹脂等より成る剥離層が形成されている。この加圧ロール42は、図示しない駆動源によって回転されることで、定着ベルト411に周回のための駆動力を付与する駆動ロールとして機能する。
また、定着装置40は、定着ベルト411が外周側から巻き掛けられた外部ロール45を備えている。外部ロール45は、定着ベルト411の周回方向において、パッド部材412の下流側のロール413Cとロール413Hとの間に配置されている。この外部ロール45は、定着ベルト411を外周側から加熱する外部加熱ロールとして機能する。具体的には、外部ロール45は、その内部に設けられたハロゲンランプ43が発した熱を定着ベルト411に伝達する。また、外部ロール45は、図示しない駆動源によって回転することで、定着ベルト411に周回のための駆動力を付与する駆動ロールとして機能する。この実施形態では、加圧ロール42が定着ベルト411に主に駆動力を付与する主駆動ロールとされ、外部ロール45は、補助駆動ロールと位置付けられる。
また、定着ベルトモジュール41は、定着ベルト411を内周側から外部ロール45に押し付ける押付ロール415を備える。押付ロール415は、スプリング416の付勢を受けて定められた荷重で定着ベルト411を外部ロール45に押し付けている。これにより、押付ロール415を備えない構成と比較して、外部ロール45から定着ベルト411への駆動力の伝達に寄与する摩擦力が増す構成である。
剥離パッド機構46は、記録媒体Pの搬送方向において定着ニップNFの下流に配置された剥離パッド461を有しており、該剥離パッド461の先端を定着ニップNFに近接させている。
図示は省略するが、定着ベルトモジュール41は、装置フレームに対して、定着ベルト411、パッド部材412、各ロール413等で構成されたモジュールとして一体に着脱可能とされている。
[定着装置の基本動作]
定着装置40は、画像形成部12における記録媒体Pへの画像形成(転写)の動作に先立って、制御部70からの指令により動作準備される。具体的には、加圧ロール42及び外部ロール45の駆動により、定着ベルト411が定められた軌道を周回する。また、各ハロゲンランプ43の発熱により、定着ベルト411が定められた温度範囲に昇温され、該温度範囲に維持される。定着ベルト411は、周回しながら加熱されることで、各部の温度が定められた範囲内とされる。
そして、転写装置30にてトナー画像が転写された記録媒体Pが、中間搬送部58によって、図4に示される如く定着ニップNFに導入されると、定着装置40は、記録媒体Pを搬送しながら該記録媒体Pに圧力及び熱(定着エネルギ)を付加する。これにより、トナー画像が記録媒体Pに定着される。
また、定着ニップNFを通過した記録媒体Pの先端が剥離パッド機構46の剥離パッド461と加圧ロール42との間に進入する。具体的には、定着ベルト411は、パッド部材412のニップ形成面4121における記録媒体Pの搬送方向の下流側端部に形成されたアール形状(及び下流側のロール413Cとで成す周回軌道)に沿って、記録媒体Pの搬送経路から離れるように周回する。このため、記録媒体Pの先端は、その腰(復元性)により定着ベルト411から離れて(定着ベルト411軒動に追従せずに)、剥離パッド機構46の剥離パッド461と加圧ロール42との間に進入する。そして、記録媒体Pは、搬送されるのに伴って定着ベルト411から剥離される。このようにして定着装置40から送り出された記録媒体Pは、媒体排出部54によって下流側(後処理部60側)に搬送される。
[定着装置における要部構成]
<定着装置の補足説明>
図示は省略するが定着装置40では、定着ベルトモジュール41に対して回転部材の一例としての加圧ロール42が接触、離間可能に構成されている。すなわち、加圧ロール42は、ベルトの一例としての定着ベルト411に接触して定着ニップNFを形成する接触位置と、定着ベルト411から離間する離間位置とを切り替え得る構成とされている。加圧ロール42は、例えば定着装置40のウォームアップ動作の際等に離間位置に位置され、定着ベルト411の昇温時間の短縮に寄与する構成とされている。
このウォームアップ動作の際には、定着ベルト411は、離間位置に位置する加圧ロール42からは周回のための駆動力が付与されず、専ら外部ロール45からの駆動力で周回されるようになっている。上記の通り押付ロール415を介してスプリング416の付勢力を外部ロール45への押付力として定着ベルト411に付与することで、外部ロール45から定着ベルト411への駆動力の伝達のための摩擦力が増加されている。換言すれば、加圧ロール42が離間位置に位置する状態において外部ロール45が単独で定着ベルト411に十分な駆動力を付与し得るように、スプリング416の付勢力すなわちばね定数が設定されている。
<定着ベルトモジュールの着脱機構>
上記構成の定着装置40は、その装置フレーム47に対して定着ベルトモジュール41が着脱可能とされている。定着ベルトモジュール41は、図10に示される如く、定着ベルト411が周回可能に巻き掛けられた摺動支持部材の一例としてのパッド部材412及び各ロール413が共通のモジュールフレーム417に支持されている。この実施形態では、パッド部材412及び各ロール413が支持部材の一例とされる。また、モジュールフレーム417には、押付ロール415及びスプリング416が支持されている(スプリング416は、単独で又は押付ロール415と共に付勢部材の一例とされる)。
これにより、定着ベルトモジュール41は、一体として装置フレーム47に対し着脱されるようになっている。モジュールフレーム417には、定着ベルトモジュール41の着脱に際し作業者が把持する着脱用ハンドル41Hが設けられている。なお、後に参照する図5〜図7では、定着ベルトモジュール41を模式的に図示し、モジュールフレーム417の図示を省略している。
定着ベルトモジュール41を着脱する際には、定着装置40を支持する図示しないドロワが第2筐体92から装置奥行き方向の手前側に引き出されるようになっている。この引き出し動作によって、パッド部材412、内部加熱ロール413C、及び駆動部材の一例としての外部ロール45内のハロゲンランプ43の装置本体側との機械的、電気的な接続が解除されるようになっている。また、この引き出し動作によって、外部ロール45及び加圧ロール42の駆動系の装置本体側との機械的、電気的な接続が解除されるようになっている。そして、装置フレーム47は、筐体92からの定着装置40(ドロワ)の引き出し状態で、定着ベルトモジュール41の着脱を許容し得る分割構造とされている。以下、具体的に説明する。
装置フレーム47は、定着ベルトモジュール41のモジュールフレーム417を支持する第1支持体としての本体フレーム471と、外部ロール45を支持する第2支持体としての可動フレーム472とを有して構成されている。本体フレーム471は、上記したドロワに固定されている。可動フレーム472は、本体フレーム471に対し装置奥行き方向に沿った軸473回りに回転可能に支持されており、該軸473回りに回転することで本体フレーム471に対し相対変位する構成とされている。
具体的には、可動フレーム472は、軸473回りの回転によって、図5に示される結合位置と図6に示される開放位置との間で、本体フレーム471に対し相対変位(姿勢変化)可能とされている。結合位置をとる可動フレーム472は、その支持する外部ロール45を、該外部ロール45に定着ベルト411が外周側から巻き掛けられる第1位置に位置させるようになっている。外部ロール45の第1位置は、上記の通りスプリング416の付勢力で押付ロール415により定着ベルト411が外部ロール45に押し付けられることで、該定外部ロール45から着ベルト411に適正な駆動力を伝達し得る位置とされる。
開放位置をとる可動フレーム472は、その支持する外部ロール45を、定着ベルト411から離れた第2位置に位置させると共に、定着ベルトモジュール41の着脱用の空間474を装置フレーム47の上部に形成するようになっている。より具体的には、軸73は、外部ロール45の下方でかつ定着ベルトモジュール41の下端よりも下側に配置されている。これにより、着脱用の空間474は、図6に矢印Cで示される如く定着ベルトモジュール41を外部ロール側でかつ上側(図6では斜め右上)に離脱させ、矢印Cとは逆向きの矢印D方向に装着させ得る空間として形成されるようになっている。
<ねじ機構>
定着装置40は、装置フレーム47を構成する本体フレーム471と可動フレーム472とを、該可動フレーム472が結合位置をとる状態で結合(固定)するねじ機構48を備えている。ねじ機構48は、本体フレーム471に設けられためねじ部の一例としてのナット481と、可動フレーム472に設けられたおねじ部の一例としてのボルト482とを主要部として構成されている。
ナット481は、本体フレーム471の上端部に固定されている。ボルト482は、長尺状を成し、一端側がナット481に締め込まれるスクリュー部482Sとされると共に、他端側が作業者によって回転力が付与される被操作部482Hとされている。被操作部482Hは、手指で操作しやすいローレット加工部482Hrと、ドライバ等の工具により操作するための工具操作部482Htとを有する。このボルト482は、自軸回りの回転可能に可動フレーム472に支持されており、可動フレーム472が結合位置をとる状態で定着ベルトモジュール41上を架け渡すように配置される構成である。
このねじ機構48は、ナット481にボルト482が締め付けられ(締結され)ることで、結合位置をとる可動フレーム472を本体フレーム471に結合(固定)する締め付け機能を果たす構成とされている。
また、ねじ機構48は、ナット481とボルト482との相対回転による送り機能によって、可動フレーム472を、本体フレーム471に対し、上記結合位置と図7に示す中間位置との間で相対変位させるようになっている。中間位置は、結合位置に対する開放位置側の位置であり、ナット481及びボルト482の互いのねじ山が相手方のねじ溝に入り込み又は抜け出る境界位置とされる。この中間位置からおねじ部を右回しにすると、上記送り機能によって可動フレーム472が本体フレーム471に対し結合位置側に相対変位されるようになっている。一方、可動フレーム472が結合位置に位置する状態からボルト482を左回しすると、上記送り機構によって可動フレーム472が本体フレーム471に対し中間位置側に相対変位されるようになっている。
そして、ねじ機構48は、中間位置に位置する可動フレーム472が支持する外部ロール45(このときの外部ロール45の位置を「第3位置」という)に対し、押付ロール415を介したスプリング416の付勢力が作用しないよう各部の寸法等が設定されている。換言すれば、ねじ機構48は、外部ロール45の第1位置から第3位置までの移動範囲内に、該外部ロール45に押付ロール415を介したスプリング416の付勢力が作用しなくなる位置が含まれる設定とされている。
ここで、押付ロール415の支持構造について補足する。図11(A)、図11(B)に示される如く、押付ロール415は、ベアリング418、ベアリングホルダ419を介して、モジュールフレーム417のガイド片4171に回転可能に支持されている。モジュールフレーム417のガイド片4171は、ベアリング418を保持したベアリングホルダ419をスプリング416による付勢方向に移動可能となるように、長孔417Hにおいてベアリングホルダ419を支持している。図11(A)に想像線にて示される外部ロール45が第1位置に位置する状態では、スプリング416の付勢力が外部ロール45で支持されることで、ベアリングホルダ419は長孔417Hの中間部に位置される。一方、ガイド片4171における長孔417Hの外部ロール45側の孔縁は、ベアリングホルダ419すなわち押付ロール415の外部ロール45側への移動を規制するストッパとして機能する。すなわち、ガイド片4171の上記孔縁がストッパとして機能する状態では、外部ロール45にスプリング416の付勢力が作用しない構成となっている。
そして、ねじ機構48は、ガイド片4171の孔縁が上記ストッパとして機能する外部ロール45の位置範囲内に、ナット481及びボルト482の互いのねじ山が相手方のねじ溝に入り込み又は抜け出る境界位置(外部ロール45の第3位置)が設定されている。これにより、ナット481に対するボルト482の送り機能の開始又は終了位置である上記第3位置に位置する外部ロール45(すなわち可動フレーム472)には、スプリング416の付勢力が作用しない構成となっている。換言すれば、ねじ機構48は、外部ロール45に押付ロール415を介したスプリング416の付勢力が作用する全範囲において、ナット481に対するボルト482の相対回転による送り機能を果たし(維持し)得る構成とされている。
(ねじ案内構造)
図6に示される如く、定着装置40は、ねじ機構48のナット481にボルト482を案内するねじ案内構造49を備えている。ねじ案内構造49は、ナット481におけるボルト482の進入側の内面として形成された円錐状のテーパ面491と、ナット481に対するボルト482の進入側に配置されたガイド部材492とを有する。ガイド部材492は、ボルト482が貫通する筒状を成しており、その上壁492Uがボルト482をナット481のテーパ面491に向けて案内するように傾斜された片テーパ形状とされている。
また、ねじ案内構造49は、ボルト482の先端から突出された被案内部の一例としてのピン493を有する。ピン493は、ボルト482のスクリュー部482Sの谷径よりも小径の円柱状を成しており、スクリュー部482Sと同軸的に配置されている。このピン493は、可動フレーム472の軸473回りの結合位置へ向かう方向への回転に伴って、ガイド部材492の上壁492U、ナット481のテーパ面491に案内されて、ナット481のねじ孔481H内に入り込むようになっている。これにより、可動フレーム472を軸473回りに回転させる動作によって、ボルト482のスクリュー部482Sをナット481のねじ孔481Hに導かれやすい構成とされている。この実施形態では、ガイド部材492の上壁492U及びナット481のテーパ面491の双方又は一方が案内部の一例とされる。
(作用効果)
上記構成の定着装置40では、定着ベルトモジュール41をメンテナンスや交換等のために画像形成装置から取り出す際には、先ず定着装置40をドロワと共に筐体92から装置奥行き方向の手前側に引き出す。次いで、ボルト482の被操作部482Hを左回りに回転させる。すると、本体フレーム471に対する可動フレーム472の締め付け機能を果たしていたねじ機構48は、本体フレーム471に対して可動フレーム472を中間位置側に相対変位させる送り機能を果たす。
被操作部482Hを左回りへの回転量が定められた量に至ると、ボルト482のスクリュー部482Sがナット481のねじ孔481H(のねじ溝)から抜け出し、可動フレーム472は中間位置に至る。このとき、押付ロール415のベアリングホルダ419がガイド片4171における長孔417Hの外部ロール45側の孔縁に接触している。このため、可動フレーム472が支持する外部ロール45には、定着ベルトモジュール41のスプリング416の付勢力は作用していない。
換言すれば、可動フレーム472の結合位置から中間位置手前までの送り過程では、ねじ機構48がスプリング416の付勢力を支持しており、ガイド片4171がストッパとして機能した後に本体フレーム71に対する可動フレーム472の拘束が解除される。例えば結合位置において本体フレーム71に対する可動フレーム472の拘束が解除されるロック機構を備えた比較例では、該拘束解除後にスプリング416の付勢力に抗しつつ可動フレームを開放位置に向けて相対変位させる必要がある。これに対してねじ機構48を備えた本構成では、作業者がスプリング416の付勢力を支持する必要がない。
特に、本定着装置40は、上記したウォームアップ動作に際等の外部ロール45からの駆動力だけで定着ベルト411を駆動するべく、スプリング416の付勢力が大きく設定されているが、該大きな付勢力を作業者が支持する必要がない。なお、ウォームアップ動作に際等に外部ロール45からの駆動力だけで定着ベルト411を駆動するのは、固定のパッド部材412を用いて定着ニップNFを長くするために、該パッド部材412に代えて駆動用ロールを採用し得ないことによる。また、固定のパッド部材412を用いて定着ニップNFのニップ長を長くするのは、記録媒体Pへ付与する単位時間当たりの定着エネルギ(熱、圧力)を大きくして、画像形成装置10としての生産性を向上させるためである。
以上のようにして本体フレーム471に対する拘束が解除された可動フレーム472は、作業者によって開放位置まで相対変位される。この状態では、定着ベルトモジュール41の着脱用の空間474が形成される。この状態から作業者は、図10に示される着脱用ハンドル41Hを把持しつつ、定着ベルトモジュール41を図6に示される矢印C方向に持ち上げて抜き出す。
一方、メンテナンス後又は交換後の定着ベルトモジュール41を装着する際には、該定着ベルトモジュール41を矢印D方向に移動させ、モジュールフレーム417を本体フレーム471に支持させる。次いで、可動フレーム472を開放位置から結合位置側に相対変位させる。この相対変位に伴って、ボルト482のピン493がナット481側のガイド部材492、テーパ面491に案内されて、ボルト482のスクリュー部482Sがナット481のねじ孔481Hのねじ溝に入り込む境界位置に至る。すなわち、可動フレーム472が中間位置に至る。
この位置から被操作部482Hを操作してボルト482を右回しすると、ねじ機構48による送り機能によって、可動フレーム472が本体フレーム471に対し結合位置側に相対変位される。この過程で、可動フレーム472が支持する外部ロール45が定着ベルト411を内方に押し込み、該定着ベルト411及び押付ロール415を介してスプリング416の付勢力を支持する状態に移行する。ここまでは、ボルト482は、例えばローレット加工部482Hrにおいて作業者の手指で回転される。
さらに被操作部482Hを右回しすると、ねじ機構48による送り機能によって、可動フレーム472が結合位置に至る。この際、ボルト482は、工具操作部482Htにおいて工具により右回しされる。この結合位置においては、ねじ機構48は、締め付け機能により可動フレーム472を本体フレーム471に対し結合位置に固定(保持)する。なお、結合位置は、例えば可動フレーム472が本体フレーム471側の図示しないストッパに当たり、それ以上の相対変位が規制される位置とされる。
ここで、例えば結合位置において本体フレーム71に対し可動フレーム472をロックするロック機構を備えた比較例では、作業者は、スプリング416の付勢力に抗して可動フレーム472を本体フレーム471への結合位置に相対変位させることとなる。さらに、作業者は、スプリング416の付勢力に抗して可動フレーム472を本体フレーム471に対し位置決めしつつ、ロック機構を操作することとなる。上記した通りパッド部材412を備えた定着装置では、スプリング416の付勢力が大きいため、上記作業の作業性に毅然の余地がある。
これに対して本定着装置40では、ねじ機構48の送り機能によって、該ねじ機構48にスプリング416の付勢力を支持させながら、可動フレーム472を本体フレーム471に対し結合位置側に相対変位させることとなる。しかも、ねじ機構48のボルト482の先端がナット481に至ったとき(送り機能の開始時)には、スプリング416の付勢力が定着ベルトモジュール41自体で支持されている。このため、作業者は、該定着ベルトモジュール41の装着作業の全過程において、スプリング416の付勢力を支持する必要がない。
以上により、本定着装置40では、本体フレーム471に支持された定着ベルトモジュール41に対して、可動フレーム472に支持された外部ロール45を、結合位置と開放位置との間で相対変位させる作業に対する負担が抑制される。
また、本定着装置40では、可動フレーム472を本体フレーム471に対し開放位置から結合位置側に相対変位させるのに伴って、ボルト482のピン493がナット481側のガイド部材492、テーパ面491に案内される。これにより、可動フレーム472を軸473回りに回転させる単純な動作で、ボルト482の先端がナット481に導かれるので、上記作業に対する負担が一層抑制される。
また、本定着装置40が適用された画像形成装置10では、ねじ機構48を備えない定着装置が適用された構成と比較して、定着ベルトモジュール41のメンテナンスや交換が容易である。
なお、上記した実施形態では、可動フレーム472の本体フレーム471に対する中間位置で外部ロールすなわち可動フレーム472にスプリング416の付勢力が作用しない例を示したが、実施形態の構成がこれに限られることはない。例えば、中間位置においてスプリング416の付勢力が可動フレーム472に作用する構成としても良い。この場合でも、上記実施形態では、可動フレーム472が結合位置側に近づくにつれて変形量(付勢力)が増すスプリングの構成をとるので、中間位置で可動フレーム472に作用する付勢力が小さく抑えられる。
また、上記した実施形態では、本体フレーム471にナット481が設けられると共に可動フレーム472にボルト482が設けられた例を示したが、実施形態の構成がこれに限られることはない。例えば、本体フレーム471にボルト482が設けられると共に可動フレーム472にナット481が設けられた構成としても良い。
さらに、上記した実施形態では、定着装置40がねじ案内構造49を備えた例を示したが、実施形態の構成がこれに限られることはない。例えば、ねじ案内構造49を備えない構成としても良く、他のねじ案内構造を設けても良い。
またさらに、上記した実施形態では、定着装置40が定着ベルト411に周回の駆動力を付与し得ないパッド部材412を備えて構成された例を示したが、実施形態の構成がこれに限られることはない。例えば、回転しながら定着ベルト411に駆動力を付与すると共に加圧ロール42とで定着ニップNFを形成する定着ロールを、パッド部材412に代えて設けた構成としても良い。
また、上記した実施形態では、定着ベルトモジュール41の着脱のために装置フレームが本体フレームと可動フレームとの分割構造を採る例を示したが、実施形態の構成がこれに限られることはない。例えば、外部ロールの着脱やメンテナンスのために本体フレームと可動フレームとの分割構造を採る構成としても良い。
10 画像形成装置
12 画像形成部
40 定着装置
411 定着ベルト(ベルトの一例)
412 パッド部材(支持部材、摺動支持部材の一例)
413 ロール(支持部材の一例)
415 押付ロール(付勢部材の一例)
416 スプリング(付勢部材の一例)
42 加圧ロール(回転部材の一例)
45 外部ロール(駆動部材の一例)
471 本体フレーム(第1支持体の一例)
472 可動フレーム(第2支持体の一例)
48 ねじ機構
481 ナット(めねじ部の一例)
482 ボルト(おねじ部の一例)
491 テーパ面(案内部の一例)
492 ガイド部材(案内部の一例)
493 ピン(被案内部の一例)

Claims (5)

  1. 記録媒体に形成されている画像を該記録媒体に定着させるためのエネルギを該記録媒体に付与する無端状のベルトと、
    前記ベルトが該ベルトの内周側から巻き掛けられることで、該ベルトを周回可能に支持する支持部材と、
    前記ベルトが該ベルトの外周側から巻き掛けられ、該巻き掛け部位において前記ベルトが周回するための駆動力を付与する駆動部材と、
    前記ベルトを該ベルトの内周側から前記駆動部材側に付勢する付勢部材と、
    前記支持部材及び付勢部材を支持する第1支持体と、
    前記駆動部材を支持すると共に一端側において前記第1支持体に対し相対変位可能に連結され、該相対変位によって、前記駆動部材を前記ベルトに前記駆動力を付与し得る第1位置と前記ベルトから離れる第2位置との間で移動させる第2支持体と、
    前記第1支持体及び第2支持体の何れか一方に設けられたおねじ部材と、前記第1支持体及び第2支持体の他方に設けられためねじ部材とを含んで構成され、前記駆動部材の前記第1位置から前記第2位置までの移動範囲の前記第1位置を含む一部の範囲であって前記付勢部材による前記付勢が作用する全範囲で前記めねじ部と前記おねじ部とによる送り機能により前記第2支持体を第1支持体に対し相対変位させ、前記駆動部材が前記第1位置に位置される状態で前記めねじ部と前記おねじ部とによる締め付け機能により前記第1支持体に対し前記第2支持体を固定するねじ機構と、
    を備えた定着装置。
  2. 前記ねじ機構は、前記駆動部材の前記第1位置から前記第2位置までの移動範囲のうち、少なくとも前記付勢部材から前記駆動部材への付勢力が作用する範囲で前記送り機能を果たすように構成されている請求項1記載の定着装置。
  3. 回転しながら、前記ベルトとの間に挟んだ記録媒体に形成されている画像を、該ベルトとで記録媒体に定着させる回転部材をさらに備え、
    前記支持部材は、前記ベルトの周回に伴って該ベルトが摺動するように前記第1支持体に支持され、前記回転部材が前記ベルトとの間に前記記録媒体を挟む荷重を支持することで、該ベルトと前記回転部材との間に前記記録媒体を挟み込むニップを形成させる摺動支持部材を含んで構成されている請求項1又は請求項2記載の定着装置。
  4. 前記第2支持体は、前記一端側において第1支持体に対し相対回転可能に連結されており、
    前記おねじ部の先端に、前記めねじ部を通過可能に設けられた被案内部と、
    前記めねじ部に対する前記おねじ部の接近側に配置され、第1支持体に対する前記第2支持体の前記駆動部材を前記第2位置側から第1位置側に移動させる方向の相対変位に伴って前記被案内部を前記めねじ部内に案内する案内部と、
    をさらに備えた請求項1〜3の何れか1項記載の定着装置。
  5. 記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
    前記記録媒体に形成された画像を定着する請求項1〜4の何れか1項記載の定着装置と、
    を備える画像形成装置。
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