JP5957321B2 - 既存建物の外付け補強構造および既存建物の補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、既存建物の外付け補強構造および既存建物の補強方法に関する。
従来、既存建物の耐震補強として、既存建物の外部に鉄骨ブレース架構を増設する場合がある。
鉄骨ブレース架構を既存建物へ接合する手段としては、既存建物の外周に形成されたバルコニー等の床スラブや先端小梁に後施工アンカーやPC鋼材等を打ち込み、これに鉄骨ブレース架構の梁を固定することにより行うのが一般的である。また、既存建物の外周に床スラブや先端小梁がない場合や、あっても強度が低い場合には、後施工アンカーやPC鋼材を介して床スラブや小梁を既存建物の外周に増設し、これに鉄骨ブレース架構を接合する場合もある(非特許文献1参照)。
ところが、後施工アンカーの躯体構造への打ち込みは、騒音や振動が伴うため、供用中の既存建物に適用する場合は、施工期間中の建物の利用が困難となる場合や、建物利用者に不快感を与える場合があった。
また、床スラブや小梁の増設は、作業に手間がかかり、工期短縮化の妨げとなっていた。
そのため、本出願人は、居住環境に大きな影響を及ぼすことなく供用中の建物を補強する既存建物の補強構造として、特許文献1に示すように、既存建物の躯体の外部に位置するバルコニーの端部に欠き込み部を形成し、この欠き込み部に補強フレームを接合することで、地震時のせん断力を躯体と補強フレームとの間で伝達するように構成した既存建物の補強構造を提案している。
また、本出願人は、特許文献2に示すように、既存梁を挟んで両側にそれぞれ増設梁を増設することで、既存梁の耐力を増強して耐震性を向上させる既存建物の補強構造を提案している。なお、増設梁は、上端主筋または下端主筋の少なくとも一方が既存の躯体を貫通して配筋されている
特開2010−196270号公報 特許4551182号公報
「既存鉄筋コンクリート造建築物の『外側耐震改修マニュアル』−枠付鉄骨ブレースによる補強−」、財団法人日本建築防災協会、平成14年9月、第44−46頁
特許文献1の既存建物の補強構造は、建物の柱梁架構面から離れたバルコニー等(水平部材)の外面に補強フレームを構築するものであるため、既存建物と補強フレーム間に生じるせん断力や曲げモーメントに十分に抵抗し、応力伝達が出来る様に、水平部材の断面サイズを増大させ、鉄筋量を増加させる必要があった。
また、特許文献2の既存建物の補強構造は、既存建物の構造体と対応する位置に補強フレームを構築し、建物の外部及び内部からあと施工アンカーやPC鋼材等を用いて補強フレームを既存建物と一体化させる必要があり、補強工事に伴う騒音、振動等は大きく、供用中の既存建物に採用するのが困難であった。
また、補強フレームは、既存建物の柱梁架構と直接一体化させるために、補強フレームの柱高さや梁のスパン長は、必然的に既存建物の柱梁架構の各部材長さと同一となり、補強フレームの柱幅や梁せいサイズの縮小化や軽量化は困難であり、大掛かりな揚重機械が必要で補強工事が高額となるなど問題があった。
さらに、鉄骨ブレースを設ける補強構造は、既存建物の開口部の視野を塞ぐことになり、居住環境に影響を及ぼす問題があった。
本発明は、前記の問題点を解決するものであり、供用中の既存建物に外側から耐震補強することが可能であって、既存建物の柱梁架構の位置に制限されることなく、安価に構築することが可能な既存建物の外付け補強構造および既存建物の補強方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の既存建物の外付け補強構造は、既存建物の外周部に取り付く水平部材と、前記既存建物の外周部の外側に設置される補強架構とを備える既存建物の外付け補強構造であって、前記水平部材に形成された貫通孔を貫通して配設された補強柱と、前記補強柱と直交する方向に前記補強柱の側面から延設された補強梁とからなる前記補強架構を備え、前記補強柱は前記貫通孔を貫通している当該補強柱に当接された接合部材を介して前記水平部材の鉄筋に接合されていることを特徴としている。
かかる既存建物の外付け補強構造によれば、既存建物の梁軸方向に加わる地震水平力を、水平部材を介して補強架構にも分担せしめることが可能となる。そのため、既存建物の構造体(柱梁架構)との位置関係に制限されることなく、補強架構を配置することができる。また、補強フレームを既存建物の柱梁(あるいは壁)に近づけることができ、応力伝達が効果的に行われる。
また、建物の外部において補強を行うため、施工時に居住環境に及ぼす影響も最小限に抑えることができる。
また、補強梁を2段または3段配置することで、1段配置する場合に比べて、梁せいを縮小化し、軽量化することが可能となり、大掛かりな揚重機械等が不要となる。なお、補強梁が、上下の水平部材の間において、上下に2段配設されていれば、既存建物の内部からの視界を妨げることのないように補強梁を配設することができる。
また、本発明の既存建物の補強方法は、既存建物の外周部に取り付く水平部材に貫通を形成する貫通部形成工程と、前記貫通に補強柱を貫通させる補強柱設置工程と、隣り合う前記補強柱に補強梁を横架させる横架工程と、前記貫通孔内において、前記水平部材に配筋された鉄筋に接合部材を溶接し、当該接合部材を前記補強柱に当接させるとともに、前記接合部材と前記貫通孔との間に固化材を充填することで、前記補強柱と前記水平部材とを接合する接合工程とを備え、前記横架工程と前記接合工程とは、いずれか一方を前工程とすることを特徴としている。
かかる既存建物の補強方法によれば、後施工アンカーや躯体構造の増築等を省略あるいは削減することができるため、施工性に優れている。また、騒音や振動が発生する作業が減るので、居住環境への影響を最小限に抑えることができる。
本発明の既存建物の外付け補強構造および既存建物の補強方法によれば、供用中の建物に対して、既存建物の開口部を塞がず、既存建物の柱梁架構の位置に制限されることなく、安価に既存建物を外側から耐震補強を行うことが出来る。
本発明の実施形態に係る既存建物の外付け補強構造を示す斜視図である。 図1に示す既存建物の外付け補強構造の一部を示す正面図である。 図1に示す既存建物の外付け補強構造の一部を示す断面図である。 (a)および(b)は本発明の実施形態に係る既存建物の補強方法の各施工段階を表した断面図である。 (a)および(b)は図4に続く既存建物の補強方法の各施工段階を表した断面図である。
本実施形態の既存建物の外付け補強構造1は、図1に示すように、既存建物30の外周部に取り付く水平部材31と、既存建物30の外部に設置する補強架構10とを備えている。
補強架構10は、水平部材31を貫通して配設された補強柱11と、補強柱11と直交する方向に補強柱11の側面から延設された補強梁12とを備えて構成されている。
補強架構10には、階毎(上下の水平部材31,31の間)に上下2段の補強梁12が形成されていて、左右の補強柱11,11と上下の補強梁12,12で形成されている。
補強架構10は、既存建物30の各階のバルコニーにおいて、外壁面または窓枠に隣接して形成されている。
補強架構10(補強柱11および補強梁12)を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態ではH形鋼で形成されている。
本実施形態の補強架構10は、上下左右に隣接する補強柱と補強梁で形成させる十字型のフレーム部材13a,13b(補強フレーム13)同士を連結することにより形成されている。
補強フレーム13は、図2に示すように、柱部材11aと梁部材12aとが一体に組み合わされることにより形成されている。なお、梁部材12aの柱部材11aへの固定方法は限定されるものではない。
補強フレーム13は、柱部材11aの左右の側面の上部と下部から、柱部材11aと直交する方向に梁部材12aが延設されることにより形成されており、正面視でキ字状を呈している。本実施形態では、補強フレーム13として、十字状のフレーム部材13a,13bを上下に組み合わせることにより構成されたものを使用する。なお、補強フレーム13の構成は限定されるものではなく、例えば、予め正面視でキ字状になるように柱部材11aと梁部材12aとが一体に形成されていてもよいし、柱部材11aと梁部材12aを現地において接合してもよい。
補強柱11は、上下に配設された柱部材11a同士を連結することにより形成されており、図2または図3に示すように、既存建物30の室外に張り出す水平部材31を貫通している。
柱部材11a(補強フレーム13)は、水平部材31に形成された貫通孔(貫通部)32を貫通しているとともに、各階(上下の水平部材31,31の間)の中間部において、上下に配設された他の柱部材11a(補強フレーム13)と連結されている。なお、柱部材11a同士の連結位置は限定されるものではない。
上下の柱部材11a同士の固定は、柱部材11aの端面同士を突き合わせた状態でスプライスプレート14を介してウェブ同士を接合することにより行う。
つまり、上下の柱部材11aの境界を跨ぐように配設された前後一対のスプライスプレート14,14により柱部材11aのウェブを前後から挟むとともに、スプライスプレート14およびウェブを貫通したボルトにより締着することにより固定されている。
補強柱11には、貫通孔32の高さ方向中間部に対応して補強プレート11bが配設されている。
補強プレート11bは、補強柱11のフランジとウェブに囲まれた空間を仕切るように水平に配設されている。なお、補強プレート11bは、必要に応じて配設すればよく、省略してもよい。
補強柱11は、貫通孔32の内部において、接合部材20を介して水平部材31と接合されている。
接合部材20は、貫通孔32内に配設されており、補強柱11に接している。接合部材20と貫通孔32との隙間には固化材40が充填されている。
接合部材20は、水平部材31に配筋された鉄筋に溶接されている(図5の(a)参照)。補強柱11は、接合部材20を介して水平部材31の鉄筋に接合されている。
補強梁12は、左右に配設された梁部材12a同士を連結することにより形成されており、図2に示すように、各階(上下の水平部材31の間)の補強柱11の上部および下部のそれぞれから左右に延設されている。
梁部材12aは、水平部材31を貫通した柱部材11aの側面から補強柱11と直交する方向に延設されている。
左右に隣り合う梁部材12a同士の連結は、梁部材12aの端面同士を突き合わせた状態でスプライスプレート14を介して梁部材12aのウェブ同士を接合することにより行う。
つまり、左右の梁部材12aの境界を跨ぐように配設された前後一対のスプライスプレート14によりウェブを前後から挟むとともに、スプライスプレート14およびウェブを貫通したボルトにより締着すると、梁部材12a同士が連結される。
本実施形態では、図1に示すように、左右に隣接する梁部材12a同士の接合位置を、補強梁12に作用する曲げモーメントが小さくなる位置(左右の補強柱11,11の中間となる位置)としている。なお、梁部材12a同士の接合箇所は限定されない。
図2に示すように、上下の補強梁12,12は、室内からの視界が遮られることのない位置(レベル)に設定することが可能である。
水平部材31は、図3に示すように、既存建物30の躯体構造の一部を構成するものであって、柱33および梁34に一体に接続されている。
本実施形態の水平部材31は、既存建物30の室外に形成されたバルコニーの床部分を構成している。
水平部材31には、補強柱11を配置するための貫通孔32が形成されている。
貫通孔32は、補強柱11の断面形状よりも大きな形状を有している。本実施形態では貫通孔32を矩形状に形成しているが、貫通孔32の形状は、例えば円形でもよく、限定されるものではない。
貫通孔32と補強柱11との隙間は、接合部材20と固化材40により充填されている。固化材40を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態では、無収縮モルタルを使用する。
次に、本実施形態の既存建物の補強方法について説明する。
既存建物の補強方法は、貫通部形成工程と、補強柱設置工程と、横架工程と、接合工程とを備えている。
貫通部形成工程は、図4の(a)に示すように、水平部材31に貫通孔(貫通部)32を形成する工程である。水平部材31の鉄筋31aは、貫通孔32内に露出させておく。
補強柱設置工程は、貫通孔32に柱部材11a(補強柱11)を貫通させる工程である。
柱部材11aは、その下側に先行配置された既設の柱部材11aに接合する。
本実施形態では、一つの柱部材11aに二つの梁部材12a,12aを接合してなる十字状のフレーム部材13a,13bを工場等で事前に形成しておき、これを現場に搬入する。
補強柱設置工程では、図4の(b)に示すように、まず、柱部材11aを貫通孔32に貫通させつつ、下側のフレーム部材13aを既設の補強フレーム13に接合する。次に、図5の(a)に示すように、下側のフレーム部材13aの上に上側のフレーム部材13bを連結し、キ字状の補強フレーム13を形成する。
下側のフレーム部材13aと上側のフレーム部材13bとの連結は、溶接により行う。なお、フレーム部材13a,13b同士の連結方法は限定されるものではない。
横架工程は、隣り合う補強柱11の間に補強梁12を横架する工程である。
横架工程では、左右に隣り合う補強フレーム13の梁部材12a同士を連結すればよい。
接合工程は、図5の(a)に示すように、補強柱11(柱部材11a)と水平部材31とを接合する工程である。
まず、貫通孔32内において、水平部材31の鉄筋31aに接合部材20を溶接する。接合部材20は、補強柱11の側面に当接させる。
次に、図5の(b)に示すように、接合部材20と貫通孔32との間の隙間に固化材40を充填することで、補強柱11と水平部材31とを接合する。
本実施形態の外付け補強構造1によれば、次のような効果が奏される。
既存建物30の梁軸方向に加わる地震水平力を、水平部材31を介して補強架構10にも分担せしめることで耐震性能が向上する。また、水平部材31を介して応力を伝達するため、既存建物30の柱梁架構(構造体)との位置関係に制限されることなく、補強架構10を配置することができる。
また、補強架構10を水平部材31の既存建物30の柱33や梁34(あるいは壁)に近づけることができ、応力伝達が効果的に行われる。
すなわち、補強架構10の位置は、水平部材31の張り出し長さの大小とは関係なく比較的自由に設定できるので、水平部材31の張り出し長さが大きい場合であっても、既存建物30の柱33や梁34(あるいは壁)に近づけることができる。
補強柱11の配置は、既存の梁34の位置に限定されることなく、自由に設定できるため、補強柱11の本数を既存の柱33より多く配置することも可能である。補強柱11の本数が多くなれば、補強柱11の1本あたりの負担を軽減することができ、ひいては、水平部材31との接合部の負担を軽減することができる。そのため、補強架構10を配置することに伴い、構造体を増築する必要もない。
また、補強柱11の本数を多くすることで、補強柱11の断面の縮小化が可能となり、その結果、補強架構10の軽量化を図ることも可能となる。
既存建物30の外部において補強を行うため、施工時に居住環境に及ぼす影響も最小限に抑えることができる。
水平部材31に配筋された鉄筋31aと補強柱11とが、接合部材20を介して接合されているため、補強柱11と水平部材31との応力伝達性能が高い。
各階において補強梁12を2段配置しているため、補強梁12の梁せいの縮小化が可能となり、その結果、補強架構10の軽量化が可能となる。
また、各階において上下2段に配設された補強梁12の高さを調節することで、1段梁と比較して補強梁12の梁せいを小さくすることができる。また、補強梁12を既存建物30の内部からの視界を妨げることのないように配置することができる。
また、補強架構10は、後施工アンカーを用いることなく構築するものであるため、後施工アンカーを柱33や梁34に打ち込む必要がなく、施工性に優れているとともに、施工に伴う騒音や振動等を最小限に抑えることができる。
また、梁部材12a同士の接合を、補強柱11同士の中間部の曲げモーメントが最小となる位置で行っているので、梁部材12a同士の接合部が弱点となることがない。
また、補強架構10と既存建物30との間で、地震時のせん断力を互いに伝達するように構成されているため、所望の補強効果を確保することができる。
また、外付け補強構造1は、水平部材31を有するあらゆる建物に採用することが可能である。
さらに、既存建物30を使用しながら施工を行うことが可能であるので、施工について時期的・時間的な制約を受けづらく、全体として短期施工が可能となり、費用の低減化を図ることもできる。
ブレースを配置することなく、補強効果を得ることができるため、美観性に優れているとともに、採光性や通風性が損なわれることもない。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、補強柱と水平部材との間に接合部材を配設する場合について説明したが、接合部材は必ずしも配設されている必要はない。また、接合部材は、必ずしも水平部材の鉄筋に溶接されている必要もない。
前記実施形態では、補強梁を階毎に2段配置する場合について説明したが、補強梁の段数は限定されるものではなく、例えば3段配置してもよい。
前記実施形態では、水平部材のバルコニーの床部分を構成する部分に補強架構を配置する場合について説明したが、補強架構の設置箇所は限定されるものではない。例えば、室内において補強架構を水平部材に配置してもよい。
また、前記実施形態では、補強架構を鉄骨構造により構成する場合について説明したが、補強架構の構成は鉄骨構造に限定されるものではなく、例えば、一部または全部を鉄筋コンクリート構造により構成してもよい。
前記実施形態では、横架工程を実施した後に接合工程を実施する場合について説明したが、接合工程は横架工程の前に実施してもよい。つまり、補強梁を横架する前に、補強柱と水平部材とを接合してもよい。また、上下のフレーム部材の接合は、下側のフレーム部材を水平部材と接合してから(接合部材を配設してから)行ってもよい。
前記実施形態では、上下に配設された十字状のフレーム部材を接合することにより補強フレームを形成する場合について説明したが、補強架構の形成方法は限定されるものではない。例えば、柱部材を貫通部に貫通させた後、この柱部材に梁部材を接合することで補強フレームを形成してもよい。また、予めキ字状に形成された補強フレームを配設してもよい。
1 外付け補強構造
10 補強架構
11 補強柱
12 補強梁
20 接合部材
30 既存建物
31 水平部材
31a 鉄筋
32 貫通孔(貫通部)
40 固化材

Claims (3)

  1. 既存建物の外周部に取り付く水平部材と、前記既存建物の外周部の外側に設置される補強架構と、を備える既存建物の外付け補強構造であって、
    前記水平部材に形成された貫通孔を貫通して配設された補強柱と、前記補強柱と直交する方向に前記補強柱の側面から延設された補強梁と、からなる前記補強架構を備え
    前記補強柱は、前記貫通孔を貫通している当該補強柱に当接された接合部材を介して前記水平部材の鉄筋に接合されていることを特徴とする、既存建物の外付け補強構造。
  2. 前記補強梁が、上下の前記水平部材の間において、上下に2段または3段配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の既存建物の外付け補強構造。
  3. 既存建物の外周部に取り付く水平部材に貫通を形成する貫通部形成工程と、
    前記貫通に補強柱を貫通させる補強柱設置工程と、
    隣り合う前記補強柱に補強梁を横架させる横架工程と、
    前記貫通孔内において、前記水平部材に配筋された鉄筋に接合部材を溶接し、当該接合部材を前記補強柱に当接させるとともに、前記接合部材と前記貫通孔との間に固化材を充填することで、前記補強柱と前記水平部材とを接合する接合工程と、を備え、
    前記横架工程と前記接合工程とは、いずれか一方を前工程とすることを特徴とする、既存建物の補強方法。
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