<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持体)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者の押圧動作による操作を検出可能なプッシュセンサ711と遊技者の接触動作による操作を検出可能なタッチセンサ721とを内蔵した操作手段をなす演出操作部700が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出操作部700を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケース40における上部及び右部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。始動入賞口36の直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の左上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、一対の可動部材39c,39cを備え、この一対の可動部材39c,39cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2特別変動入賞装置39の上方には、センターケース40の内側への遊技球の流入を規制する鎧部40aが延出しており、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となって特別遊技状態となった場合には、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられて遊技球の流入が可能となり、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上カウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数(払出数)の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。すなわち、払出ユニットが遊技媒体を払出可能な払出装置をなす。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。この初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号や、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号も入力されるようになっている。枠電波不正信号は前面枠12に設けられた電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、種々のデータを記憶するFRAM(登録商標)323が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ(例えばムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置を駆動制御する枠演出モータ制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出操作部700に内蔵されている演出ボタンスイッチ700aや、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。なお、スイッチ入力回路336が、盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出役物スイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を備えても良い。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、VDP312、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334、スピーカを駆動するアンプ回路337に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39c,39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図7に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。次に、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS4)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS5)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS6)を行い、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図6のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、図6のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図6のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。
なお、ステップS25で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS30で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図7のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。なお、メイン処理におけるステップS4で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理や、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石/電波不正監視処理(ステップS111)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS112)を行う。続いて、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS113)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS104)の詳細について説明する。図8に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、2個賞球、3個賞球、10個賞球、13個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント数がない場合(ステップS181:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS190に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS184)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する賞球数を取得する(ステップS185)。そして、賞球残数領域の値と取得した賞球数を加算して新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(ステップS186)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、賞球残数領域の値がメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10以上かを判定し(ステップS187)、10以上でない場合(ステップS187;N)は、ステップS190に移行する。また、10以上である場合(ステップS187;Y)は、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップS188)、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップS189)、ステップS187に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ステップS190では、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(ステップS190)、払出コマンド送信タイマが0になったかを判定する(ステップS191)。払出コマンド送信タイマが0でない場合(ステップS191;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合(ステップS191;Y)は、払出ビジー信号ステータスがアイドル状態であるかを判定する(ステップS192)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータスは、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態の何れかが設定される。
この払出ビジー信号ステータスがアイドル状態でない場合(ステップS192;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。アイドル状態でない場合にはビジー状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
払出ビジー信号ステータスがアイドル状態である場合(ステップS192;Y)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS193)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS193)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS193:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS194)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS195)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS195;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS195;N)と判定すると、ステップS193へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS193で、カウント数がある(ステップS193;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS196)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(ステップS197)。そして、払出コマンドを払出用シリアル送信バッファに格納し(ステップS198)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定して(ステップS199)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図9に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1、図10参照)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9、図13参照)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10、図23参照)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図10に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、図11参照)を行う。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Y)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116、図11参照)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Y)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Y)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Y)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Y)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続けて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220、図12参照)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;N)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図12に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Y)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Y)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;N)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図13に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が0である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が0である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
特図普段処理移行設定処理1では、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして、変動図柄判別フラグ領域をクリアする。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
ステップA301にて、特図2保留数が0でない場合(ステップA301;N)は、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA302)、コマンド設定処理(ステップA303)を行う。次に、特図2変動開始処理(ステップA304、図14(b)参照)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305、図22(b)参照)を行って、特図普段処理を終了する。また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない場合(ステップA306;N)は、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、コマンド設定処理(ステップA308)を行う。次に、特図1変動開始処理(ステップA309、図14(a)参照)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310、図22(a)参照)を行って、特図普段処理を終了する。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップA307、A302)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(ステップA309)又は特図2変動開始処理(ステップA304)における変動開始情報設定処理(図21参照)のステップA441で行われる。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図14(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332、図15(a)参照)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333、図16参照)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334、図19参照)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336、図20参照)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337、図21参照)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図14(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図14(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462、図15(b)参照)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463、図17参照)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464、図19参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466、図20参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467、図21参照)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図15(a)には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA341)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA342)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA343、図18参照)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りである場合(ステップA344;Y)は、ステップA341にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA345)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りでない場合(ステップA344;N)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図15(b)には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を示した。この処理は、図15(a)に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA471)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA472)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA473、図18参照)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りである場合(ステップA474;Y)は、ステップA471にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA475)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りでない場合(ステップA474;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図16には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA361)、大当りである場合(ステップA361;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA362)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA364)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA367)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA369)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。
一方、大当りでない場合(ステップA361;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA370)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA371)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA373)、コマンド設定処理(ステップA374)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA375)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA376)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図17には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を示した。この処理は、図16に示した特図1停止図柄設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA481)、大当りである場合(ステップA481;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA482)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA483)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA484)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA485)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA486)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA487)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA488)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA489)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。
一方、大当りでない場合(ステップA481;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA490)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA493)、コマンド設定処理(ステップA494)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA495)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA496)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔大当り判定処理〕
図18には、上述の大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA343)、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA473)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA351)、大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA352)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA352;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA352;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA353)。
そして、高確率状態である場合(ステップA353;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA354)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。また、高確率状態でない場合(ステップA353;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA355)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA356;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA356;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA358)、大当り判定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA334)、特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA464)の詳細について説明する。図19に示すように特図情報設定処理では、まず、特図時短中(時短状態)であるかを判定する(ステップA381)。特図時短中でない場合(ステップA381;N)は、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA382)。また、特図時短中である場合(ステップA381;Y)は、時短時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA383)。
そして、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数をロードし(ステップA384)、特図保留数に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1領域にセーブする(ステップA385)。これにより変動振分情報1領域には、変動を開始する特図の種別(特図1又は特図2)と、当該特図の種別についての始動記憶数に関する情報である保留数情報と、時短状態か否かの情報を含む遊技状態情報とから求められる変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、振分ベースポインタテーブルを設定し(ステップA386)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(ステップA387)。さらに、取得したポインタに演出モード番号を加算し(ステップA388)、加算後の値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA389)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄パターン情報と、演出モード情報とからとから求められる変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA336)、特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA466)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図20に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA391)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA392)。そして、演出モード番号が2未満(0又は1の何れか)であるかを判定する(ステップA393)。演出モード番号が2未満でない場合(ステップA393;N)は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるかを判定し(ステップA394)、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA394;N)は、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
一方、演出モード番号が2未満である場合(ステップA393;Y)や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合(ステップA394;Y)は、ステップA392で準備したテーブルから変動振分情報1に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA395)。次に、取得したアドレスを後半変動グループのアドレスとして準備し(ステップA396)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
演出モード番号が2未満である場合や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合は、始動記憶数に関する情報である保留数情報から求められた変動振分情報1も加味してアドレスを取得することで、始動記憶数によって変動パターンの選択態様が異なるようにされている。
その後、2バイト振分処理(ステップA398)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA399)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップA400)。そして、振り分け処理(ステップA401)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA402)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA403)、変動振分情報1と2(決定された後半変動番号を含む)、後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA404)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA405)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備する(ステップA406)。その後、振り分け処理(ステップA407)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップA408)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337)、特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA467)の詳細について説明する。図21に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA431)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA432)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA433)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA434)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA435)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA436)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA437)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA438)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA439)、コマンド設定処理を行う(ステップA440)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(ステップA441)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定して(ステップA442)、乱数格納領域をシフトし(ステップA443)、シフト後の空き領域を0クリアする(ステップA444)。
その後、特図変動表示ゲームの結果を表示する停止時間の延長に関する処理として、まず、停止延長情報領域をクリアする(ステップA445)。そして、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであり(ステップA446;Y)、演出モード番号が3であり(ステップA447;Y)、当該演出モードでの残り回転数(ゲーム数)が1である場合(ステップA448;Y)は、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA449)。
特図高確率中でない場合(ステップA449;N)は、停止延長情報1を停止延長情報領域にセーブし(ステップA450)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間(通常停止時間)よりも延長された特図延長表示時間1(第1延長停止時間)に設定される。また、特図高確率中である場合(ステップA449;Y)は、停止延長情報2を停止延長情報領域にセーブし(ステップA451)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間よりも延長された特図延長表示時間2(第2延長停止時間)に設定される。
一方、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA446;N)や、演出モード番号が3でない場合(ステップA447;N)、演出モード2での残り回転数(ゲーム数)が1でない場合(ステップA448;N)は、変動開始情報設定処理を終了する。この場合は停止時間の延長が設定されず通常停止時間が設定される。このように特図変動表示ゲームの停止時間は、当該特図変動表示ゲームの結果や特定回転数であるか否か、演出モードの状態に基づき、当該特図変動表示ゲームの開始時に設定が行われるようになっている。これにより、例えば変動時間と停止時間とで連続する演出を設定することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図22(a)には、特図普段処理(図13参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA502)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA503)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA504)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA505)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA506)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図22(b)には、特図普段処理(図13参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA513)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図23に示すように、特図変動中処理では、まず、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるかを判定する(ステップA601)。停止延長情報がない場合(ステップA601;N)は、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA602)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、停止延長情報がある場合(ステップA601;Y)は、停止延長情報1であるかを判定する(ステップA603)。停止延長情報1である場合(ステップA603;Y)は、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA604)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。一方、停止延長情報1でない場合(ステップA603;N)、すなわち停止延長情報2である場合は、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA605)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする予告演出について説明する。
図24は、本実施形態における予告演出を説明するための図であり、図25は、本実施形態における予告グループテーブルの一例を示す図であり、図26は、本実施形態における予告演出の一例を示す図である。
予告演出とは、ゲームの結果等を予告(示唆)する演出のことである。本実施形態の場合、予告演出を、図24に示すように、変動開始時と、リーチ前と、リーチ中(ノーマルリーチ(Nリーチ)開始時、スペシャルリーチ(SPリーチ)発展時)と、リーチ後と、の4つのタイミングで実行するよう構成されている。
変動開始時に実行する予告演出(変動開始時予告演出)の予告パターンは「前半予告グループ1」の中から選択される。
「前半予告グループ1」に含まれる予告パターンは、「背景チェンジ予告」および「ステージチェンジ予告」の2つの予告グループの何れか一方に属しており、各予告グループに含まれる予告パターンは、通常予告(弱系統)演出の予告パターンと、通常予告演出よりも大当りが導出される場合に選択される割合が高い(すなわち、通常予告演出よりも大当りへの期待度が高い)王道予告(強系統)演出の予告パターンと、に分類されている。
リーチ前に実行する予告演出(リーチ前予告演出)の予告パターンは「前半予告グループ2」の中から選択される。
「前半予告グループ2」に含まれる予告パターンは、「桜ステップアップ予告」および「会話予告」の2つの予告グループの何れか一方に属しており、各予告グループに含まれる予告パターンは、通常予告(弱系統)演出の予告パターンと、王道予告(強系統)演出の予告パターンと、に分類されている。
リーチ中に実行する予告演出(リーチ中予告演出)の予告パターンは「後半予告グループ1」の中から選択される。
「後半予告グループ1」に含まれる予告パターンは、「群予告」および「タイトル予告」の2つの予告グループの何れか一方に属しており、各予告グループに含まれる予告パターンは、通常予告(弱系統)演出の予告パターンと、王道予告(強系統)演出の予告パターンと、に分類されている。
ここで、リーチ中予告演出は、Nリーチ開始時に実行され、当該リーチがSPリーチに発展する場合には、SPリーチ発展時にも実行される。
リーチ後に実行する予告演出(リーチ後予告演出)の予告パターンは「後半予告グループ2」の中から選択される。
「後半予告グループ2」に含まれる予告パターンは、「カットイン予告」および「PB(プッシュボタン)予告」の2つの予告グループの何れか一方に属しており、各予告グループに含まれる予告パターンは、通常予告(弱系統)演出の予告パターンと、王道予告(強系統)演出の予告パターンと、に分類されている。
なお、「プッシュボタン予告」のプッシュボタンとは、演出操作部700のことであり、演出操作部700が備えるプッシュボタン710だけを指すものではない。
各予告パターンには、INDEXが付与されている。
本実施形態の場合、大当りへの期待度が高い予告パターンほど、下二桁の値が大きいINDEXが付与されている。例えば、「A001−02 青葉」は、「A001−01 枯れ木」よりも大当りが導出される場合に選択される割合が高い。
本実施形態において、演出制御装置300は、まず、通常予告演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選の結果、通常予告演出を実行すると決定した場合に、出現させる予告演出の予告パターンを、通常予告演出の予告パターン(以下「通常予告パターン」という。)の中から選択する。その後、王道予告演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合に、出現させる予告演出の予告パターンを、予め選択しておいた通常予告パターンから、王道予告演出の予告パターン(以下「王道予告パターン」という。)へと変更するよう構成されている。
これにより、変動開始時予告演出として、例えば図26(a)に示すように“枯れ木の画像を表示装置41に表示する(枯れ木)”という通常予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図26(b)に示すように“満開の桜の画像を表示装置41に表示する(桜満開)”という王道予告演出が実行される。
また、リーチ前予告演出として、例えば図26(c)に示すように“青文字のセリフを表示装置41に表示する(セリフ青文字)”という通常予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図26(d)に示すように“桜柄のセリフを表示装置41に表示する(セリフ桜柄)”という王道予告演出が実行される。
また、リーチ後予告演出として、例えば図26(e)に示すように“三分咲きの桜の画像を表示装置41に表示する(桜三分咲き)”という通常予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図26(f)に示すように“満開の桜の画像を表示装置41に表示する(桜満開)”という王道予告演出が実行される。
ここで、図26に示すように、通常予告演出の演出内容と、当該通常予告演出にかえて実行する王道予告演出の演出内容と、は互いに対比的な内容になっている。
すなわち、演出制御装置300が、第1演出(通常予告演出)を実行するか否かを決定する第1実行抽選を行う第1抽選手段をなす。
また、演出制御装置300が、第1実行抽選の後に、第1演出(通常予告演出)よりも特別結果(大当り)が導出される場合に実行される割合が高い第2演出(王道予告演出)を実行するか否かを決定する第2実行抽選(本実施形態の場合、王道抽選)を行う第2抽選手段をなす。
また、演出制御装置300が、ゲームの進行過程において、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した演出パターン(本実施形態の場合、予告パターン)に対応する演出(本実施形態の場合、予告演出)を演出手段(本実施形態の場合、表示装置41)で実行する演出制御手段をなす。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンを第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
このように、まずは、実行する予告演出の予告パターンとして通常予告パターンを設定し、その後、実行する予告演出の予告パターンとして事前に設定した通常予告パターンを、王道予告パターンに適宜変更することで、複数種類の演出の中から所望の予告演出を選択して出現させることができるので、所望の予告演出の出現を容易に制御することができる。
また、王道予告演出は、通常予告演出よりも特別結果が導出される場合に実行される割合が高いので、王道予告演出が実行されると特別結果の導出に対する期待が高まることを印象付けることができる。したがって、遊技者が期待すべき演出内容を分かりやすくすることができる。
また、通常予告演出の演出内容と、当該通常予告演出にかえて実行する王道予告演出の演出内容と、を互いに対比的な内容としたので、王道予告演出を実行した場合に大当りへの期待度が高い予告演出が実行されたことを遊技者に容易に認識させることができる。すなわち、通常予告演出を反復的に実行することで通常実行される予告パターンを遊技者に印象付け、その通常実行される予告パターンの一部を変更させた王道予告演出を実行することで、遊技者にいつもと違う演出が実行されたと認識させることが可能となる。
以下、演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311による制御処理は、主に図27に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図27に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期設定を行い(ステップB2)、VDP312の初期設定を行って(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。
次いで、演出制御装置300同士の通信(サブ間通信)を無線で行うための装置を初期化する無線モジュール初期化処理(ステップB5)を行い、表示用データの生成を許可して(ステップB6)、乱数シードを設定する(ステップB7)。
次いで、台(遊技機)を特定し、サブ間通信の相手を指定できるようにするために、サブ間通信で同一シリーズ機種間における台毎の端末IDを設定する(ステップB8)。
次いで、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップB9)。
このメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップB10)。
次いで、演出ボタン(演出操作部700)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB11)を行う。演出操作部700からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出操作部700からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB12)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップB13、図28参照)、サブ間での通信のやり取りや、サブ間通信でコマンドを受信した場合の内容設定などを行うサブ間演出設定処理(ステップB14)を行う。
次いで、演出表示編集処理(ステップB15)を行い、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップB16)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップB17)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップB17で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップB17;N)には、ステップB17の処理を繰り返して行う。
一方、ステップB17で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップB17;Y)には、画面描画を指示する(ステップB18)。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB19)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB20)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB21)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB10)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、前述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップB13)の詳細について説明する。
図28に示すように、受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップB31)。
次いで、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップB32)。
ステップB32で、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップB32;N)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、ステップB32で、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップB32;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップB33)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップB34)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップB35)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップB36)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップB36で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップB36;N)には、ステップB34の処理に戻る。
一方、ステップB36で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップB36;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップB37)、受信コマンド解析処理(ステップB38、図29参照)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップB39)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップB40)。
ステップB40で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップB40;N)には、ステップB37の処理に戻る。
一方、ステップB40で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップB40;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。
このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、前述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップB38)の詳細について説明する。
図29に示すように、受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離する(ステップB51)。
次いで、MODEは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB52)。
ステップB52で、MODEは正常範囲であると判定した場合(ステップB52;Y)には、ACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB53)。
ステップB53で、ACTは正常範囲であると判定した場合(ステップB53;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップB54)。
また、ステップB52で、MODEは正常範囲でないと判定した場合(ステップB52;N)、ステップB53で、ACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップB53;N)、あるいは、ステップB54で、MOEDに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップB54;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。
ステップB54で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップB54;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB55)。
ステップB55で、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB55;Y)には、変動系コマンド処理(ステップB56、図30参照)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB55で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB55;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB57)。
ステップB57で、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB57;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップB58)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB57で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB57;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB59)。
ステップB59で、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB59;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップB60)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB59で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB59;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB61)。
ステップB61で、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB61;Y)には、単発系コマンド処理(ステップB62)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB61で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB61;N)には、MODEは先読み系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB63)。
ステップB63で、MODEは先読み系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップB63;Y)には、先読み系コマンド処理(ステップB64)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップB63で、MODEは先読み系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップB63;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、前述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップB56)の詳細について説明する。
図30に示すように、変動系コマンド処理では、まず、特図変動表示ゲームの種別が未確定であるか否かを判定する(ステップB71)。当該判定によって、変動パターンコマンドの受信の前に停止図柄コマンドを受信できているかをチェックすることができる。停止図柄コマンドには特図変動表示ゲームの種別(特図1なのか特図2なのか)に関する情報が含まれているので、停止図柄コマンドを正常に受信できていれば、特図変動表示ゲームの種別が未確定でないと判定される。
ステップB71で、特図変動表示ゲームの種別が未確定であると判定した場合(ステップB71;Y)には、当該変動系コマンド処理を終了する。
一方、ステップB71で、特図変動表示ゲームの種別が未確定でないと判定した場合(ステップB71;N)には、変動パターン対応図柄判定処理(ステップB72)を行う。この変動パターン対応図柄判定処理では、変動パターンコマンドに対し、停止図柄コマンドの種別(種類)が整合(合致)するか否かを判定する。これにより、例えば、当り変動の変動パターンコマンドと、はずれ図柄の停止図柄コマンドと、の組合せのように、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合には、変動しない(具体的には、飾り特図変動表示ゲームを行わない)ようにする。
ステップB72での判定の結果、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合(ステップB73;Y)には、当該変動系コマンド処理を終了する。
一方、ステップB72での判定の結果、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合する場合(ステップB73;N)には、変動演出設定処理(ステップB74、図31参照)を行い、当該変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
次に、前述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップB74)の詳細について説明する。
図31に示すように、変動演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターン分類処理(ステップB81)を行い、予告情報領域を全クリアして(ステップB82)、前半変動中予告抽選処理(ステップB83、図32(a)参照)を行う。
次いで、ステップB81での分類の結果、変動パターンコマンドに基づく変動パターンは、リーチなし変動の変動パターンに大別されるか否かを判定する(ステップB84)。
ステップB84で、リーチなし変動の変動パターンに大別されると判定した場合(ステップB84;Y)には、ステップB86の処理に移行する。
一方、ステップB84で、リーチなし変動の変動パターンに大別されないと判定した場合(ステップB84;N)、すなわち変動パターンコマンドに基づく変動パターンがリーチあり変動の変動パターンである場合には、後半変動中予告抽選処理(ステップB85、図32(b)参照)を行って、ステップB86の処理に移行する。
ステップB86では、王道演出抽選処理(ステップB86、図33(a)参照)を行う。
次いで、飾り停止図柄設定処理(ステップB87)を行い、変動開始設定処理(ステップB88)を行って、当該変動演出設定処理を終了する。
〔前半変動中予告抽選処理〕
次に、前述の変動演出設定処理における前半変動中予告抽選処理(ステップB83)の詳細について説明する。
図32(a)に示すように、前半変動中予告抽選処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する前半予告グループテーブル1(図25(a)参照)を設定する(ステップB101)。
次いで、変動開始時予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(ステップB102)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「背景チェンジ予告」、「ステージチェンジ予告」、および「予告なし」の中から予告グループが選択される。
ステップB102での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップB103;Y)には、変動開始時予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、ステップB105の処理に移行する。
一方、ステップB102での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップB103;N)には、ステップB102の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、変動開始時に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理(ステップB104)を行って、ステップB105の処理に移行する。例えば、ステップB102の抽選で「背景チェンジ予告」が選択された場合には、「A001−01 枯れ木」および「A001−02 青葉」の中から出現させる予告パターンが選択され、選択された予告パターンに関する情報が変動開始時予告演出の通常演出情報として記憶される。
ステップB105では、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する前半予告グループテーブル2(図25(b)参照)を設定する(ステップB105)。
次いで、リーチ前予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(ステップB106)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「桜ステップアップ予告」、「会話予告」、および「予告なし」の中から予告グループが選択される。
ステップB106での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップB107;Y)には、リーチ前予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、当該前半変動中予告抽選処理を終了する。
一方、ステップB106での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップB107;N)には、ステップB106の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ前に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理(ステップB108)を行って、当該前半変動中予告抽選処理を終了する。例えば、ステップB106の抽選で「桜ステップアップ予告」が選択された場合には、「B001−01 桜三分咲き」、「B001−02 桜五分咲き」、および「B001−03 桜八分咲き」の中から出現させる予告パターンが選択され、選択された予告パターンに関する情報がリーチ前予告演出の通常演出情報として記憶される。
〔後半変動中予告抽選処理〕
次に、前述の変動演出設定処理における後半変動中予告抽選処理(ステップB85)の詳細について説明する。
図32(b)に示すように、後半変動中予告抽選処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する後半予告グループテーブル1(図25(c)参照)を設定する(ステップB111)。
次いで、リーチ中予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(ステップB112)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「群予告」、「タイトル予告」、および「予告なし」の中から予告グループが選択される。
ステップB112での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップB113;Y)には、リーチ中予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、ステップB115の処理に移行する。
一方、ステップB112での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップB113;N)には、ステップB112の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ中に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理(ステップB114)を行って、ステップB115の処理に移行する。例えば、ステップB112の抽選で「群予告」が選択された場合には、「C001−01 青葉群」および「C001−02 桃色花弁群」の中から出現させる予告パターンが選択され、選択された予告パターンに関する情報がリーチ中予告演出の通常演出情報として記憶される。
ステップB115では、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する後半予告グループテーブル2(図25(d)参照)を設定する(ステップB115)。
次いで、リーチ後予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(ステップB116)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「カットイン予告」、「PB予告」、および「予告なし」の中から予告グループが選択される。
ステップB116での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップB117;Y)には、リーチ後予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、当該後半変動中予告抽選処理を終了する。
一方、ステップB116での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップB117;N)には、ステップB116の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ後に出現させる予定の予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理(ステップB118)を行って、当該後半変動中予告抽選処理を終了する。例えば、ステップB116の抽選で「カットイン予告」が選択された場合には、「D001−01 桜三分咲き」および「D001−02 桜五分咲き」の中から出現させる予定の予告パターンが選択され、選択された予告パターンに関する情報がリーチ後予告演出の通常演出情報として記憶される。
このように、第1抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第1実行抽選を行うよう構成されている。
なお、本実施形態では、前半変動中に2回の予告タイミング(変動開始時、リーチ前)があるとして、予告グループ抽選処理を2回行うよう構成したが、前半変動中の予告タイミングの数は、これに限定されるものではなく、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。また、予告グループ抽選処理の実行回数は、前半変動中の予告タイミングの数に応じて適宜任意に変更可能である。
同様に、本実施形態では、後半変動中に2回の予告タイミング(リーチ中、リーチ後)があるとして、予告グループ抽選処理を2回行うよう構成したが、後半変動中の予告タイミングの数は、これに限定されるものではなく、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。また、予告グループ抽選処理の実行回数は、後半変動中の予告タイミングの数に応じて適宜任意に変更可能である。
また、図32(a)の前半変動中予告抽選処理においては、予告グループ抽選処理を2回行い、先の予告グループ抽選処理(ステップB102)で“変動開始時予告演出の予告グループ”を選択し、後の予告グループ抽選処理(ステップB106)で“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択するよう構成したが、例えば、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択するよう構成することも可能である。
同様に、図32(b)の後半変動中予告抽選処理においては、予告グループ抽選処理を2回行い、先の予告グループ抽選処理(ステップB112)で“リーチ中予告演出の予告グループ”を選択し、後の予告グループ抽選処理(ステップB116)で“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択するよう構成したが、例えば、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“リーチ中予告演出の予告グループ”および“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択するよう構成することも可能である。
さらに、前半変動中予告抽選処理および後半変動中予告抽選処理の代わりに、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“変動開始時予告演出の予告グループ”、“リーチ前予告演出の予告グループ”、“リーチ中予告演出の予告グループ”、および“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択する変動中予告抽選処理を行うよう構成することも可能である。
本実施形態のように、予告タイミング毎に抽選を行うことによって、少ないメモリ使用量でも多数の予告演出を実行することが可能となる。例えば、本実施形態のように2回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択する場合、その2回の抽選で使用する予告グループテーブルの記憶領域として“変動開始時予告演出の予告グループの個数”+“リーチ前予告演出の予告グループの個数”分の領域が必要である。これに対し、1回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択する場合、その1回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”と“リーチ前予告演出の予告グループ”との複数の組合せを記憶する予告グループテーブルの中から一の組合せを選択することとなる。よって、その1回の抽選で使用する予告グループテーブルの記憶領域として“変動開始時予告演出の予告グループの個数”דリーチ前予告演出の予告グループの個数”分の領域が必要であり、予告タイミングの数や予告グループの数が多くなるにつれて、必要な領域が増えるので、メモリ使用量が多くなる。そのため、メモリ使用量を抑えるという観点からは、予告タイミング毎に予告グループ抽選処理を行うこと方が好ましい。
一方、1回の抽選で複数の予告グループを選択するよう構成することで、少ない抽選回数でも多数の予告演出を実行することが可能となる。すなわち、抽選回数を少なくするという観点からは、1回の予告グループ抽選処理で複数の予告グループを選択する方が好ましい。
〔王道演出抽選処理〕
次に、前述の変動演出設定処理における王道演出抽選処理(ステップB86)の詳細について説明する。
図33(a)に示すように、王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB121)。ここで、各条件において王道抽選の当選確率を変化させるよう構成されている。具体的には、例えば、特別結果(大当り)が導出される場合においては、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)を実行すると決定される確率が、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)を実行すると決定される確率よりも高くなるよう定められている。無論、当り(大当り)/はずれや演出モード以外に条件があってもよい。
ステップB121での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB122;N)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
一方、ステップB121での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB122;Y)には、前半変動中予告抽選処理(図32(a)参照)の予告詳細抽選処理(ステップB104,B108)および後半変動中予告抽選処理(図32(b)参照)の予告詳細抽選処理(ステップB114,B118)で選択された全通常予告パターン、すなわち事前に決定(設定)した全通常予告パターンに関する通常演出情報を、各規定の王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB123)、当該王道演出抽選処理を終了する。
具体的には、事前に決定(設定)した通常予告パターンに関する通常演出情報を、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに関する王道演出情報に変更する。ここで「変更」とは、所定の記憶領域に記憶されている通常演出情報を、王道演出情報で上書きすることであってもよいし、所定の記憶領域に記憶されている通常演出情報を消去した後、当該消去した部分に王道演出情報を書き込むことであってもよい。
なお、通常予告演出を実行しない予告タイミングに対応する通常演出情報(「予告なし」に関する情報)は、王道演出情報に変更されない。したがって、ステップB123の処理を行っても、通常予告演出を実行しないと決定された予告タイミングでは、予告演出は実行されないままとなる。
より詳細には、例えば図33(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であったとする。
この場合、王道抽選を行い(ステップB121)、当該王道抽選に当ると(ステップB122;Y)、全通常予告パターンが王道予告パターンに変更されて(ステップB123)、実際に実行される予告演出の内容が、
変動開始時…「A002−01 桜満開」
リーチ前 …「B004−02 セリフ桜柄」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D002−02 桜吹雪」
になる。
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミング毎に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの全部を、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、一の予告グループに含まれる通常予告パターンの個数が、当該一の予告グループに含まれる王道予告パターンの個数よりも多いには、事前に決定(設定)した通常予告パターンを“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更できない場合がある。
具体的には、例えば、図25(b)に示す「桜ステップアップ予告」においては通常予告パターンの個数が王道予告パターンの個数よりも多く、「桜ステップアップ予告」には、INDEXの下二桁が「03」の通常予告パターン(「B001−03 桜八分咲き」)は含まれているが、INDEXの下二桁が「03」の王道予告パターンは含まれていない。よって、事前に決定(設定)した通常予告パターンが「B001−03 桜八分咲き」である場合には、“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更することができない。このような場合には、例えば、“予告グループ(予告名)”が同じで“INDEXの下二桁”が最も近い王道予告パターンに変更する。すなわち、事前に決定(設定)した通常予告パターンが「B001−03 桜八分咲き」である場合には、王道予告パターン「B002−02 桜吹雪」に変更する。
また、本実施形態では、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更するよう構成したが、通常予告パターンの中には王道予告パターンに変更されない通常予告パターンが含まれていてもよい。すなわち、仕様として、王道予告パターンに変更可能な通常予告パターンと、王道予告パターンに変更不可能な通常予告パターンと、が決まっていて、事前に決定(設定)した全通常予告パターンのうち王道予告パターンに変更可能な通常予告パターンのみを、王道予告パターンに変更するよう構成することも可能である。
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)の一部を、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
また、通常予告パターンの中に王道予告パターンに相当する通常予告パターン(具体的には、激熱予告演出(例えば、「激熱背景」や「激熱キャラ」など)の予告パターン等)が含まれていてもよい。この場合、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、王道予告パターンに相当する通常予告パターンは、王道予告パターンに変更しないよう構成することも可能であるし、王道予告パターンに相当する通常予告パターンも、王道予告パターンに変更するよう構成することも可能である。
次に、本実施形態における王道演出抽選処理の変形例について説明する。
〔王道演出抽選処理 変形例1−1〕
図33(a)の王道演出抽選処理では、王道抽選を1回行うよう構成したが、例えば図34(a)の王道演出抽選処理のように、王道抽選を複数回行うよう構成してもよい。
具体的には、図34(a)に示す王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、事前に決定(設定)した通常予告パターンを抽出する(ステップB131)。
次いで、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき、ステップB131で抽出した通常予告パターンのうち一の通常予告パターンに対し、王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB132)。
ステップB132での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB133;Y)には、ステップB131で抽出した全通常予告パターンに関する通常演出情報を、各規定の王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB134)、当該王道演出抽選処理を終了する。
一方、ステップB132での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB133;N)には、ステップB131で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったか否かを判定する(ステップB135)。
ステップB135で、ステップB131で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行っていないと判定した場合(ステップB135;N)には、ステップB132の処理に戻る。
一方、ステップB135で、ステップB131で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったと判定した場合(ステップB135;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
より詳細には、例えば図34(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であったとする。
この場合、「A001−01 枯れ木」、「B003−02 セリフ青文字」、および「D001−02 桜五分咲き」の3つの通常予告パターンが抽出される(ステップB131)。
次いで、最初に出現する予定の「A001−01 枯れ木」に対し王道抽選を行い(ステップB132)、当該王道抽選にはずれると(ステップB133;N)、次に出現する予定の「B003−02 セリフ青文字」に対し王道抽選を行う(ステップB132)。そして、当該王道抽選に当ると(ステップB133;Y)、次の出現する予定の「D001−02 桜五分咲き」に対する王道抽選は省略される。
そして、全通常予告パターンが王道予告パターンに変更されて(ステップB134)、実際に実行される予告演出の内容が、
変動開始時…「A002−01 桜満開」
リーチ前 …「B004−02 セリフ桜柄」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D002−02 桜吹雪」
になる。
本変形例の場合、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選(本変形例の場合、王道抽選)を行うよう構成されている。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、複数のタイミングの何れかに対する第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)の全部を、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、本変形例では、王道抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、王道抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例1−2〕
図33(a)の王道演出抽選処理では、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図35(a)の王道演出抽選処理のように、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した通常予告パターンそれぞれに対し、王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行うよう構成してもよい。すなわち、王道抽選に当った場合でも、変更抽選にはずれた通常予告パターンは王道予告パターンに変更されず、変更抽選に当った通常予告パターンのみが王道予告パターンに変更されるよう構成してもよい。
具体的には、図35(a)に示す王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB141)。
ステップB141での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB142;N)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
一方、ステップB141での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB142;Y)には、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち一の通常予告パターンに対し、王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行う(ステップB143)。
ステップB143での変更抽選の結果、王道予告パターンに変更しないと決定した場合(ステップB144;N)には、ステップB146の処理に移行する。
一方、ステップB143での変更抽選の結果、王道予告パターンに変更すると決定した場合(ステップB144;Y)には、当該一の通常予告パターンに関する通常演出情報を、規定の王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB145)、ステップB146の処理に移行する。
ステップB146では、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったか否かを判定する(ステップB146)。
ステップB146で、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行っていないと判定した場合(ステップB146;N)には、ステップB143の処理に戻る。
一方、ステップB146で、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB146;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
より詳細には、例えば図35(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であり、王道抽選に当たった(ステップB142;Y)とする。
そして、最初に出現する予定の「A001−01 枯れ木」に対する変更抽選に当り(ステップB144;Y)、次に出現する予定の「B003−02 セリフ青文字」に対する変更抽選に当り(ステップB144;Y)、次に出現する予定の「D001−02 桜五分咲き」に対する変更抽選にはずれた(ステップB144;N)とする。
この場合、変更抽選に当った通常予告パターンのみが王道予告パターンに変更されて(ステップB145)、実際に実行される予告演出の内容が、
変動開始時…「A002−01 桜満開」
リーチ前 …「B004−02 セリフ桜柄」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
になる。
本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
また、通常予告パターンの種類毎に、変更抽選の当選確率を変化させるよう構成することも可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例1−3〕
図34(a)の王道演出抽選処理では、事前に決定(設定)した通常予告パターンの何れかが王道抽選に当選すると、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図36(a)の王道演出抽選処理のように、王道抽選に当選した通常予告パターンと、それよりも後に出現する予定の全通常予告パターンと、のみを王道予告パターンに変更するよう構成することも可能である。
具体的には、図36(a)に示す王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、事前に決定(設定)した通常予告パターンを抽出する(ステップB151)。
次いで、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき、ステップB151で抽出した通常予告パターンのうち一の通常予告パターンに対し、王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB152)。
ステップB152での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB153;Y)には、当該一の通常予告パターンと、当該一の通常予告パターンよりも後に出現する予定の通常予告パターンと、に関する通常演出情報を、各規定の王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB154)、当該王道演出抽選処理を終了する。
一方、ステップB152での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB153;N)には、ステップB151で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったか否かを判定する(ステップB155)。
ステップB155で、ステップB151で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行っていないと判定した場合(ステップB155;N)には、ステップB152の処理に戻る。
一方、ステップB155で、ステップB151で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったと判定した場合(ステップB155;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
より詳細には、例えば図36(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であったとする。
この場合、「A001−01 枯れ木」、「B003−02 セリフ青文字」、および「D001−02 桜五分咲き」の3つの通常予告パターンが抽出される(ステップB151)。
次いで、最初に出現する予定の「A001−01 枯れ木」に対し王道抽選を行い(ステップB152)、当該王道抽選にはずれると(ステップB153;N)、次に出現する予定の「B003−02 セリフ青文字」に対し王道抽選を行う(ステップB152)。そして、当該王道抽選に当ると(ステップB153;Y)、次の出現する予定の「D001−02 桜五分咲き」)に対する王道抽選は省略される。
そして、王道抽選に当たった通常予告パターンと、それよりも後に出現する予定の全通常予告パターンと、が王道予告パターンに変更されて(ステップB154)、実際に実行される予告演出の内容が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B004−02 セリフ桜柄」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D002−02 桜吹雪」
になる。
王道抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更することも可能であるが、本変形例のように、王道抽選に当選した通常予告パターンと、それよりも後に出現する予定の全通常予告パターンと、を王道予告パターンに変更することによって、王道予告演出が実行された後に、王道予告演出よりも大当りへの期待度が低い通常予告演出が実行されることがないので、遊技者の興趣が低下してしまうことを抑制することができる。
本変形例の場合、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の発生順に、当該複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選(本変形例の場合、王道抽選)を行うよう構成されている。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミング以降のタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
〔王道演出抽選処理 変形例1−4〕
図35(a)の王道演出抽選処理では、変更抽選に当った通常予告パターンを“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図37(a)の王道演出抽選処理のように、変更抽選に当った通常予告パターンに対し、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選を行うよう構成してもよい。
具体的には、図37(a)に示す王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB161)。
ステップB161での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB162;N)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
一方、ステップB161での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB162;Y)には、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち一の通常予告パターンに対し、王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行う(ステップB163)。
ステップB163での変更抽選の結果、王道予告パターンに変更しないと決定した場合(ステップB164;N)には、ステップB167の処理に移行する。
一方、ステップB163での変更抽選の結果、王道予告パターンに変更すると決定した場合(ステップB164;Y)には、当該一の通常予告パターンに対応する規定の王道予告パターンの中からどれを出現させるか決定するための出現抽選を行い(ステップB165)、当該出現抽選の結果に基づき当該一の通常予告パターンに関する通常演出情報を王道演出情報に変更して(ステップB166)、ステップB167の処理に移行する。ここで、「一の通常予告パターンに対応する規定の王道予告パターン」とは、当該一の通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”が同じ王道予告パターンのことである。ここで、王道予告パターンの種類毎に、出現抽選の当選確率を変化させるよう構成されている。
ステップB167では、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったか否かを判定する(ステップB167)。
ステップB167で、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行っていないと判定した場合(ステップB167;N)には、ステップB163の処理に戻る。
一方、ステップB167で、事前に決定(設定)した全通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB167;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
より詳細には、例えば図37(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であり、王道抽選に当たった(ステップB162;Y)とする。
そして、最初に出現する予定の「A001−01 枯れ木」に対する変更抽選にはずれ(ステップB164;N)、次に出現する予定の「B003−02 セリフ青文字」に対する変更抽選に当り(ステップB164;Y)、次に出現する予定の「D001−02 桜五分咲き」に対する変更抽選にはずれた(ステップB164;N)とする。
この場合、変更抽選に当った通常予告パターンに対する出現抽選を行い(ステップB165)、変更抽選に当った通常予告パターンが、出現抽選で決定された王道予告パターン(この例の場合、「B004−03 セリフ虹文字」)に変更されて(ステップB166)、実際に実行される予告演出の内容が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B004−03 セリフ虹文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
になる。
すなわち、演出制御装置300が、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、当該第2演出用の複数の演出パターン(王道予告パターン)の中から実行する演出の演出パターンを選択する選択手段をなす。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
具体的には、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)の一部を、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
より具体的には、本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)の全部を、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
また、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
また、通常予告パターンの種類毎に、変更抽選の当選確率を変化させるよう構成することも可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例1−5〕
図37(a)の王道演出抽選処理では、王道抽選に当たった場合に、事前に決定(設定)した通常予告パターンの各々に対し、変更抽選を行うよう構成したが、例えば図38(a)の王道演出抽選処理のように、事前に決定(設定)した通常予告パターンの各々に対し、王道抽選を行い、変更抽選は行わないよう構成してもよい。
具体的には、図38(a)に示す王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、事前に決定(設定)した通常予告パターンを抽出する(ステップB171)。
次いで、当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づき、ステップB171で抽出した通常予告パターンのうち一の通常予告パターンに対し、王道予告演出を実行するか否かを決定するための王道抽選を行う(ステップB172)。
ステップB172での王道抽選の結果、王道予告演出を実行しないと決定した場合(ステップB173;N)には、ステップB171で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったか否かを判定する(ステップB174)。
ステップB174で、ステップB171で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行っていないと判定した場合(ステップB174;N)には、ステップB172の処理に戻る。
一方、ステップB174で、ステップB171で抽出した全通常予告パターンに対し、王道抽選を行ったと判定した場合(ステップB174;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
また、ステップB172での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB173;Y)には、当該一の通常予告パターンに対応する規定の王道予告パターンの中からどれを出現させるか決定するための出現抽選を行い(ステップB175)、当該出現抽選の結果に基づき当該一の通常予告パターンに関する通常演出情報を王道演出情報に変更する(ステップB176)。
次いで、当該一の通常予告パターン(王道抽選に当たった通常予告パターン)よりも後に出現する予定の通常予告パターンに関する通常演出情報を、特定の王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB177)、当該王道演出抽選処理を終了する。具体的には、王道抽選に当った通常予告パターンよりも後に出現する予定の通常予告パターンに関する通常演出情報を、当該後に出現する予定の通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに関する王道演出情報に変更する。
より詳細には、例えば図38(b)に示すように、予告演出抽選の結果が、
変動開始時…「A001−01 枯れ木」
リーチ前 …「B003−02 セリフ青文字」
リーチ中 …「予告なし」
リーチ後 …「D001−02 桜五分咲き」
であったとする。
この場合、「A001−01 枯れ木」、「B003−02 セリフ青文字」、および「D001−02 桜五分咲き」の3つの通常予告パターンが抽出される(ステップB171)。
次いで、最初に出現する予定の「A001−01 枯れ木」に対し王道抽選を行い(ステップB172)、当該王道抽選にはずれると(ステップB173;N)、次に出現する予定の「B003−02 セリフ青文字」に対し王道抽選を行う(ステップB172)。そして、当該王道抽選に当ると(ステップB173;Y)、次の出現する予定の「D001−02 桜五分咲き」)に対する王道抽選は省略される。
そして、王道抽選に当った通常予告パターンに対する出現抽選を行い(ステップB175)、王道抽選に当った通常予告パターンが、出現抽選で決定された王道予告パターン(この例の場合、「B004−03 セリフ虹文字」)に変更される(ステップB176)とともに、王道抽選に当った通常予告パターンよりも後に出現する予定の通常予告パターンが、当該後に出現する予定の通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更されて(ステップB177)、実際に実行される予告演出の内容が、
前半予告グループ1(変動開始時)…「A001−01 枯れ木」
前半予告グループ2(リーチ前) …「B004−03 セリフ虹文字」
後半予告グループ1(リーチ中) …「予告なし」
後半予告グループ2(リーチ後) …「D002−02 桜吹雪」
になる。
本変形例の場合、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の発生順に、当該複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選(本変形例の場合、王道抽選)を行うよう構成されている。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミング以降のタイミングに対応する演出パターンを、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、本変形例では、ステップB177において、王道抽選に当った通常予告パターンよりも後に出現する予定の通常予告パターンを、当該後に出現する予定の通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更するよう構成したが、これに限定されるものではない。
例えば、当該後に出現する予定の通常予告パターンに対する出現抽選を行ってもよい。
また、例えば、INDEXの下二桁を、王道抽選に当たった通常予告パターンの代わりに出現する王道予告パターンのINDEXの下二桁と同じ値またはそれ以上の値にすることも可能である。これにより、後に出現する王道予告パターンの期待度を、先に出現した王道予告パターンの期待度とほぼ同等またはそれ以上(ステップアップ)にすることができるので、変動の後半に行くにつれて期待度が低くなること防止でき、遊技者の興趣が低下してしまうことを抑制できる。
また、例えば、INDEXの下二桁を、直前に出現する王道予告パターンのINDEXの下二桁以外にすることも可能である。これにより、先に出現した王道予告パターンの期待度と、後に出現する王道予告パターンの期待度と、を異ならせることができるので、変動の後半に行くにつれて期待度が変化(ステップアップやステップダウンも可能)することとなり、王道予告演出の内容が単調化することを防止でき、遊技者の興趣を高めることができる。
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、所定のゲーム(変動表示ゲーム)の結果が特別結果(大当り)となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機において、演出手段(表示装置41)と、第1演出(通常予告演出)を実行するか否かを決定する第1実行抽選を行う第1抽選手段(演出制御装置300)と、第1実行抽選の後に、第1演出よりも特別結果が導出される場合に実行される割合が高い第2演出(王道予告演出)を実行するか否かを決定する第2実行抽選を行う第2抽選手段(演出制御装置300)と、ゲームの進行過程において、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した演出パターン(予告パターン)に対応する演出(予告演出)を演出手段で実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、第1実行抽選によって第1演出の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンを第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
すなわち、まずは、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に適宜変更するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
また、第2演出(王道予告演出)は、第1演出(通常予告演出)よりも特別結果(大当り)が導出される場合に実行される割合が高いので、第2演出が実行されると特別結果の導出に対する期待が高まることを印象付けることができる。したがって、遊技者が期待すべき演出内容を分かりやすくすることができる。
なお、演出手段は、表示装置41に限定されるものではなく、表示や発光、動作などを行うことができるものであれば、適宜任意に変更可能である。
また、第1演出および第2演出は、予告演出に限定されるものではなく、予告演出以外の演出(例えば、リーチ演出など)であってもよい。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第1抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第1実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミング毎に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの一部または全部を、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合には、ゲームの進行過程における第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミングの一部または全部で、第2演出を実行するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
なお、第1抽選手段は、ゲームの進行過程における複数のタイミングの各々に対し第1実行抽選を行うものではなく、ゲームの進行過程における一のタイミングに対し第1実行抽選を行うものであってもよい。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、複数のタイミングの何れかに対する第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)の全部を、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、ゲーム進行の序盤で第2演出(王道予告演出)が実行され、その後ゲームが進行するにつれて第1演出(通常予告演出)しか実行されないということがなく、特別結果(大当り)の導出に対する期待がゲームの進行につれて薄れていくことがないので、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
なお、第2抽選手段は、ゲームの進行過程における複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選を行うものではなく、ゲームの進行過程における一のタイミングに対し第2実行抽選を行うものであってもよい。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、一のゲームにおける第2演出(王道予告演出)の実行頻度を抑制することができるので、第2演出が何度も実行されることで遊技者が特別結果(大当り)の導出に対する期待を過度に抱いてしまうことを回避することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の発生順に、当該複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミング以降のタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、ゲーム進行の序盤で第2演出(王道予告演出)が実行され、その後ゲームが進行するにつれて第1演出(通常予告演出)しか実行されないということがなく、特別結果(大当り)の導出に対する期待がゲームの進行につれて薄れていくことがないので、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、所定のゲーム(変動表示ゲーム)の結果が特別結果(大当り)となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機において、演出手段(表示装置41)と、第1演出(通常予告演出)を実行するか否かを決定する第1実行抽選を行う第1抽選手段(演出制御装置300)と、第1実行抽選の後に、第1演出(通常予告演出)よりも特別結果が導出される場合に実行される割合が高い第2演出(王道予告演出)を実行するか否かを決定する第2実行抽選を行う第2抽選手段(演出制御装置300)と、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定された場合に、当該第2演出用の複数の演出パターン(王道予告パターン)の中から実行する演出の演出パターンを選択する選択手段(演出制御装置300)と、ゲームの進行過程において、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した演出パターン(予告パターン)に対応する演出(予告演出)を演出手段で実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、第1実行抽選によって第1演出の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンを、選択手段により選択された第2演出用の演出パターンに変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、まずは、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンを、第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に適宜変更するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
また、第2演出(王道予告演出)は、第1演出(通常予告演出)よりも特別結果(大当り)が導出される場合に選択される割合が高いので、第2演出が実行されると特別結果の導出に対する期待が高まることを印象付けることができる。したがって、遊技者が期待すべき演出内容を分かりやすくすることができる。
また、第2演出用の演出パターンを複数の演出パターンの中から選択するので、第2演出が単調になることを防止することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第1抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第1実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミング毎に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの一部または全部を、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合には、ゲームの進行過程における第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミングの一部または全部で、第2演出を実行するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、一のゲームにおける第2演出(王道予告演出)の実行頻度を抑制することができるので、第2演出が何度も実行されることで遊技者が特別結果(大当り)の導出に対する期待を過度に抱いてしまうことを回避することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の発生順に、当該複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミング以降のタイミングに対応する演出パターンを、選択手段(演出制御装置300)により選択された第2演出用の演出パターン(王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、ゲーム進行の序盤で第2演出(王道予告演出)が実行され、その後ゲームが進行するにつれて第1演出(通常予告演出)しか実行されないということがなく、特別結果(大当り)の導出に対する期待がゲームの進行につれて薄れていくことがないので、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第1実施形態の遊技機10においては、予告演出として、表示装置41の表示による予告演出(表示予告演出)を行うのに対し、第2実施形態の遊技機10においては、予告演出として、表示装置41の表示による予告演出(表示予告演出)に加えて、表示装置41の表示および演出操作部700の発光による予告演出(PB予告演出)を行う点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
まず、本実施形態の遊技機10が特徴とする演出操作部700について説明する。
第1実施形態では演出操作部700の詳細な説明を省略したが、第1実施形態の遊技機10が備える演出操作部700は、本実施形態の遊技機10が備える演出操作部700と同じものである。なお、第1実施形態の遊技機10が備える演出操作部700は、本実施形態の遊技機10が備える演出操作部700と異なるものであってもよい。
図39(a)は、演出操作部700の平面図である。
本実施形態の演出操作部700は、図39(a)に示すように、プッシュボタン710と、プッシュボタン710の上面に設けられたタッチパネル720と、を備えて構成されている。すなわち、演出操作部700は、物理的なプッシュボタン機能に加えて、タッチセンサ機能(タッチパネル機能)を有している。
そして、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部700へは、感度設定データやLED輝度データなどが送信され、演出操作部700から演出制御基板(演出制御装置)300へは、プッシュボタン710が備えるプッシュセンサ711からのプッシュボタン信号(押圧検出信号)やタッチパネル720が備えるタッチセンサ721からのタッチON/OFF信号(接触/非接触検出信号)が出力されるよう構成されている。
本実施形態の場合、プッシュボタン710が備えるプッシュセンサ711で、演出操作部700の上面に対する押圧操作(演出操作部700の上面を押して演出操作部700を押し下げる操作)を検出する。
また、演出操作部700の上面には複数のポイントが設けられており、タッチパネル720が備えるタッチセンサ721で、演出操作部700の上面に設けられたポイントに対する接触操作を検出する。
具体的には、図39(b)に示すように、複数のポイントとして、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと、「Pa」ポイントと、の9つのポイントが設けられている。
より具体的には、演出操作部700上面の中央部に設けられた「TSW4」ポイントと、「TSW4」ポイントの左側に設けられた「TSW1」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも奥側(遊技盤30側)に設けられた「TSW3」ポイントと、「TSW4」ポイントの右側に設けられた「TSW6」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも手前側(遊技者側)に設けられた「TSW8」ポイントと、「TSW1」ポイントと「TSW3」ポイントとの間に設けられた「TSW2」ポイントと、「TSW3」ポイントと「TSW6」ポイントとの間に設けられた「TSW5」ポイントと、「TSW6」ポイントと「TSW8」ポイントとの間に設けられた「TSW7」ポイントと、「TSW8」ポイントと「TSW1」ポイントとの間に設けられた「Pa」ポイントと、が設けられている。
なお、ポイントの数は、9つに限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
また、図39(b)では、便宜上、「TSW1」〜「TSW8」の各ポイントにそれぞれ「TSW1」〜「TSW8」と表記しているが、本実施形態の演出操作部700には、図39(a)に示すように、このような表記はない。
タッチセンサ721によって接触操作が検出可能なポイントは、「TSW1」〜「TSW8」ポイントの8つのポイントであり、「Pa」ポイントにはタッチセンサ721が設けられていない。
また、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと「Pa」ポイントとの9つのポイント各々には、それぞれが独立した系統のLED(本実施形態の場合、フルカラーLED)が配置されている。
「Pa」ポイントは、「オート連打モード(後述)」時に使用する他、機種要素として、「Pa」ポイントのLEDを一発告知用の告知ランプとして使用する、演出操作部700上面の各ポイントのLEDをルーレットのように順次点灯させ「Pa」ポイントのLEDを“当確(または確変確定)”ポイントに使用する、「Pa」ポイントのLEDを先読みの当確演出に使用する等、確定系の演出に用いることができる。
ここで、演出操作部700の上面を光らせるためのLED(具体的には、「TSW1」〜「TSW8」ポイントや「Pa」ポイントなどに配置されたLED)の点灯輝度は、輝度調整(ホール設定、遊技者調整とも)の対象からは除外されている。すなわち、当該LEDの点灯輝度は、輝度調整の影響を受けず、一定となっている。
また、タッチ検知IC(タッチセンサ)721は、タッチON状態(接触状態)が所定時間(例えば、約35秒間(基本設定))継続すると、強制的にタッチOFFする機能(タッチON信号の出力を停止して、タッチOFF信号を出力する機能)を有している。すなわち、タッチ検知IC(タッチセンサ)721は、所定時間以上の連続した接触操作を検出できないよう構成されている。
図40は、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部700への制御系統を示す図である。
図40に示すように、演出操作部700のプッシュボタン710は、演出操作部700(具体的には、演出操作部700の上面)に対する押圧操作を検出するためのプッシュ検知スイッチ(プッシュセンサ)711を備えている。
また、演出操作部700のタッチパネル720は、演出操作部700(具体的には、演出操作部700の上面に設けられた「TSW1」〜「TSW8」ポイント)に対する接触操作を検出するためのタッチ検知IC(タッチセンサ)721と、タッチ検知IC(タッチセンサ)721とI2Cバス301aとを接続するためのI2Cバスバッファ722と、演出操作部700(具体的には、演出操作部700の上面に設けられた「TSW1」〜「TSW8」ポイントや「Pa」ポイントなど)を装飾や演出のために光らせるLED(図示省略)と、当該LEDを駆動するためのLEDドライバ723a,723bと、タッチ検知IC(タッチセンサ)721からの検出信号を一時保持して演出制御基板(演出制御装置)300へ送信するためのバッファ724と、プッシュ検知スイッチ(プッシュセンサ)711からの検出信号を演出制御基板(演出制御装置)300へ送信するためのフォトカプラ725と、を備えている。
すなわち、演出操作部700が、遊技者が操作可能な操作手段をなす。そして、プッシュ検知スイッチ(プッシュセンサ)711が、操作手段(演出操作部700)に対する押圧操作を検出可能な押圧操作検出手段をなし、タッチ検知IC(タッチセンサ)721が、操作手段(演出操作部700)に対する接触操作を検出可能な接触操作検出手段をなす。
タッチパネル720のI2Cバスバッファ722及びLEDドライバ723a,723bは、I2Cバス301aを介して、演出制御基板(演出制御装置)300のI2Cマスター301と接続している。
また、LEDを有する盤装飾装置46のLEDドライバ46aやLEDを有する枠装飾装置18のLEDドライバ18aなどの、遊技盤30やガラス枠15に設けられたランプ(LED)を駆動するためのLEDドライバも、I2Cバス301aを介して、演出制御基板(演出制御装置)300のI2Cマスター301と接続している。
演出操作部700による演出制御基板(演出制御装置)300への入力は、(1)「TSWx(タッチON/OFF)」×8系統(5V−CMOS出力)、(2)「PUSHスイッチ(PUSHボタン)」×1系統(オープンコレクタ出力)、(3)「INTOUT(タッチINTOUT)」×1系統(5V−CMOS出力)となっている。
すなわち、演出操作部700は、押圧操作が可能な押圧操作部(本実施形態の場合、上面)を有している。そして、プッシュ検知スイッチ(プッシュセンサ)711は、当該押圧操作部に対する押圧を検出することができ、その検出信号を、フォトカプラ725を介して演出制御基板(演出制御装置)300に出力するよう構成されている。
また、演出操作部700は、押圧操作部に設けられ、接触操作が可能な複数の接触操作部(本実施形態の場合、「TSW1」〜「TSW8」ポイント)を有している。そして、タッチ検知IC(タッチセンサ)721は、当該複数の接触操作部に対する接触/非接触を検出することができ、それらの検出信号を、バッファ724を介してパラレルで演出制御基板(演出制御装置)300に出力するよう構成されている。
また、本実施形態では未使用とするが、拡張予備として、タッチ検知IC(タッチセンサ)721の内部状態を示すINTOUT信号が出力可能となっている。
演出操作部700に対する演出制御基板(演出制御装置)300からの出力は、(1)「電源5V」×1系統、(2)「I2Cバス」×1系統となっている。すなわち、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部700への電源供給は、5V電源単一の供給となっている。また、演出制御基板(演出制御装置)300は、LED制御とタッチセンサ721の感度補正等の各種設定とを行うために、遊技枠ランプ系統のI2Cバス301aで演出操作部700と接続されている。
図41、図42、図43は、本実施形態の演出制御基板(演出制御装置)300における、タッチパネル720からの入力の検知方法を説明するためのタイミングチャートである。なお、本実施形態において、プッシュボタン710からの入力の検知方法は、タッチパネル720からの入力の検知方法と同一であるので、プッシュボタン710からの入力の検知方法については詳細な説明を省略する。このように、プッシュボタン710からの入力の検知方法と、タッチパネル720からの入力の検知方法と、を同一にすることで、共通プログラムを用いることができるので、効率化することができる。
図41のタイミングチャートは、「F1(第1映像フレーム)」の途中から当該「F1(第1映像フレーム)」の次の「F2(第2映像フレーム)」の途中までの間、演出操作部700(接触操作部)への接触が継続してなされた場合のタイミングチャートである。
なお、本実施形態の場合、センサ出力のサンプリング周期を1m秒とし、センサ出力ONの期間が2m秒間継続すると「センサ出力有効」と判定するが、センサ出力のサンプリング周期や「センサ出力有効」と判定するセンサ出力ONの期間は、適宜任意に変更可能である。ここで、センサ出力ONの期間とは、タッチパネル720からの入力の場合、タッチパネル720からタッチON信号(接触検出信号)が入力されている期間のことであり、プッシュボタン710からの入力の場合、プッシュボタン710からプッシュボタン信号(押圧検出信号)が入力されている期間のことである。
演出制御装置300は、センサ出力ONの期間が2m秒間継続すると、「センサ出力有効」と判定して、有効ON期間検知フラグをONにする。
そして、映像フレームが「F1(第1映像フレーム)」から「F2(第2映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがONであれば、「ON(演出操作部700に対する接触操作あり)」と最終判定して、有効ON期間検知フラグをOFFにする。
有効ON期間検知フラグをOFFにした後、センサ出力ONの期間が2m秒間継続した場合には、「センサ出力有効」と判定して、再び有効ON期間検知フラグをONにする。なお、図41に示す例のように、センサ出力ONが前の映像フレームから継続している場合には、有効ON期間検知フラグをOFFにした後、センサ出力ONの期間が1m秒間継続すれば、再び有効ON期間検知フラグをONにしてもよい。
そして、映像フレームが「F2(第2映像フレーム)」から「F3(第3映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがONであれば、「ON(演出操作部700に対する接触操作あり)」と最終判定して、有効ON期間検知フラグをOFFにする。
その後、映像フレームが「F3(第3映像フレーム)」から「F4(第4映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがOFFであれば、「OFF(演出操作部700に対する接触操作なし)」と最終判定する。
このように、本実施形態では、センサ出力ONの期間が2つの映像フレームを跨ぐ場合には、前後の映像フレームで別のものとして計測する(すなわち、映像フレーム毎に有効ON期間検知フラグをONにする)ようになっているが、図41に示す例のように、連続して「ON」と最終判定した場合には、1回のセンサ出力ONの期間(すなわち、1回の操作)として扱う。
図42のタイミングチャートは、「F1(第1映像フレーム)」の途中で、演出操作部700(接触操作部)への接触が1回なされた場合のタイミングチャートである。
演出制御装置300は、センサ出力ONの期間が2m秒間継続すると、「センサ出力有効」と判定して、有効ON期間検知フラグをONにし、映像フレームの切り替わり前に当該センサ出力がOFFになっても、有効ON期間検知フラグをONのままにしておく。
そして、映像フレームが「F1(第1映像フレーム)」から「F2(第2映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがONであれば、「ON(演出操作部700に対する接触操作あり)」と最終判定して、有効ON期間検知フラグをOFFにする。
その後、映像フレームが「F2(第2映像フレーム)」から「F3(第3映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがOFFであれば、「OFF(演出操作部700に対する接触操作なし)」と最終判定する。
このように、本実施形態では、操作が反映される(操作に対応する制御が行われる)のは次の映像フレーム以降であるが、センサ出力ONの期間が2m秒間継続した場合に有効ON期間検出フラグをONにするので、図42に示す例のように操作期間が短くても、取りこぼしがない。無論、センサ出力ONの期間が2m秒間継続しない場合には、「センサ出力有効」と判定しないので、有効ON期間検出フラグはOFFからONに切り替わらない。
図43のタイミングチャートは、「F1(第1映像フレーム)」の途中で、演出操作部700(接触操作部)への接触が2回なされ、「F2(第2映像フレーム)」の途中で、演出操作部700(接触操作部)への接触が1回なされた場合のタイミングチャートである。
演出制御装置300は、センサ出力ONの期間が2m秒間継続すると、「センサ出力有効」と判定して、有効ON期間検知フラグをONにし、映像フレームの切り替わり前に当該センサ出力がOFFになっても、有効ON期間検知フラグをONのままにしておく。また、映像フレームの切り替わり前に再びセンサ出力ONの期間が2m秒間継続して「センサ出力有効」と判定した場合、有効ON期間検知フラグが既にONなので、当該判定は無視する。
そして、映像フレームが「F1(第1映像フレーム)」から「F2(第2映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがONであれば、「ON(演出操作部700に対する接触操作あり)」と最終判定して、有効ON期間検知フラグをOFFにする。
有効ON期間検知フラグをOFFにした後、センサ出力ONの期間が2m秒間継続した場合には、「センサ出力有効」と判定して、再び有効ON期間検知フラグをONにする。
そして、映像フレームが「F2(第2映像フレーム)」から「F3(第3映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがONであれば、「ON(演出操作部700に対する接触操作あり)」と最終判定して、有効ON期間検知フラグをOFFにする。
その後、映像フレームが「F3(第3映像フレーム)」から「F4(第4映像フレーム)」に切り替わる際に、有効ON期間検知フラグがOFFであれば、「OFF(演出操作部700に対する接触操作なし)」と最終判定する。
図43に示す例の場合、センサ出力ONの期間は断続的であるが、連続して「ON」と最終判定しているので、1回のセンサ出力ONの期間(すなわち、1回の操作)として扱う。
このように、本実施形態では、1映像フレームの中で、1回でも「センサ出力有効」と判定した場合には、「ON(演出操作部700に対する操作あり)」と最終判定するので、結果、ハード的な検知レスポンスは「最小2m秒」、演出上のレスポンスは「最小1映像フレーム(以内)」となる。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、演出制御装置300は、所定期間(本実施形態の場合、映像フレームの1周期分の期間)内に、押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)から規定幅以上のパルス幅の検出信号(本実施形態の場合、2m秒以上のパルス幅のプッシュボタン信号)が出力された場合は、その出力回数にかかわらず、押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)から検出信号が1回出力されたとみなす押圧検出みなし処理(本実施形態の場合、有効ON期間検知フラグをONする処理)を行い、所定期間(本実施形態の場合、映像フレームの1周期分の期間)内に、接触操作検出手段(タッチセンサ721)から規定幅以上のパルス幅の検出信号(本実施形態の場合、2m秒以上のパルス幅のタッチON信号)が出力された場合は、その出力回数にかかわらず、接触操作検出手段(タッチセンサ721)から検出信号が1回出力されたとみなす接触検出みなし処理(本実施形態の場合、有効ON期間検知フラグをONする処理)を行うよう構成されている。
そして、演出制御装置300は、一の所定期間において押圧検出みなし処理を行い、次の所定期間において押圧検出みなし処理を行わなかった場合に、押圧操作に対応する制御を行い、一の所定期間において接触検出みなし処理を行い、次の所定期間において接触検出みなし処理を行わなかった場合に、接触操作に対応する制御を行うよう構成されている。
すなわち、図42に示すように、単発で「ON」と最終判定した場合には、その一の最終判定に対し、演出操作部700の操作1回分に対応する制御を行い、図41や図43に示すように、連続で「ON」と最終判定した場合には、その一連の最終判定に対し、演出操作部700の操作1回分に対応する制御を行うよう構成されている。
入力手段(操作手段)に使用するスイッチやセンサは、遊技者の操作の仕方やノイズの影響によって、変化状態が不安定になることが多い。特にタッチセンサの場合には、遊技者の接触の有無をアナログ的な連続数値で検出し、それを後段の処理部にて特定の閾値を用いてON/OFFのデジタル信号に変換しているため、遊技者の接触操作の仕方やノイズの影響によって、閾値を前後する“バタつき”が発生しやすい。そのため、単純に変化を検出するスイッチ入力としてソフト処理を実行してしまうと、この“バタつき”によって、1回の操作のつもりが、複数回の操作として扱ってしまう場合がある。
これに対し、本実施形態のように、1映像フレーム分の期間内でセンサ出力のON/OFFに“バタつき”が生じても、1回の操作として扱うことで、遊技者の操作の仕方やノイズの影響によらない安定した検出を実現することができる。
なお、演出制御装置300は、連続した所定数の所定期間それぞれにおいて押圧検出みなし処理を行った場合に、押圧操作に対応する制御を行い、連続した所定数の所定期間それぞれにおいて接触検出みなし処理を行った場合に、接触操作に対応する制御を行うよう構成することも可能である。
すなわち、所定回数(例えば、4回)連続して「ON」と最終判定した場合に、演出操作部700の操作1回分に対応する制御を行い、連続して「ON」と最終判定しなかった場合や、連続して「ON」と最終判定した場合であってもその判定回数が所定回数未満である場合には、演出操作部700の操作に対応する制御を行わないよう構成することも可能である。
また、所定期間は、映像フレームの1周期分の期間に限らず、当該周期の1/m倍(mは2以上の整数)分の期間または当該周期のn倍(nは2以上の整数)分の期間であってもよい。
図44は、演出制御基板(演出制御装置)300の遊技枠コネクタにおける、タッチパネル720関連のピンアサインを示す表である。
図44において、タッチ検知IC[Cinx]は、タッチ検知IC(タッチセンサ)721側レジスタにおけるチャンネル名称を示す。また、タッチ検知IC[INTOUT]は本実施形態では未使用のため、状態が変化しても無視して、影響を受けないようになっている。
ところで、タッチ検知IC(タッチセンサ)721は、遊技機10の電源起動後に内部のデフォルト値でスタンドアロン動作を開始するが、このデフォルト値の状態ではタッチセンサ721の感度のバラつきを吸収できず、正常にタッチ検知(接触操作の検出)を行うことができない。そこで、本実施形態では、これを正常状態とするために、タッチパネル720用に感度調整した「初期化パラメータ(設定データ)」をI2Cバス301a経由で書き込むよう構成してある。
本実施形態では、遊技機10のI2C装飾システムを、高速なFm+(ファーストモード・プラス)対応デバイスだけを接続することを前提に構築したが、タッチ検知IC(タッチセンサ)721はFm(ファーストモード)にしか対応していないため、電流ドライブ能力が足りず、I2Cバス301aにそのまま直結することができない。そこで、その仲介役としてI2Cバスバッファ722を挿入している。しかし、I2Cバスバッファ722を挿入することで、電流ドライブ能力はクリアできても、通信レートをFm+レベルに引き上げることはできないため、遊技枠ランプ制御用I2Cバス(I2Cバス301a)の通信レートはFm相当の「最大400kHz」を厳守している。
また、初期化パラメータ送信時にはタッチ検知IC(タッチセンサ)721をハードリセットする必要があり、本実施形態では、このリセット制御をLEDドライバ723bの出力ポートを用いて実行するよう構成してある。そのため、当該リセット制御用ポートは、他のランプ制御(LED制御)とは別に、特殊な制御動作を行う必要がある。
本実施形態では、タッチ検知IC(タッチセンサ)721への「初期化パラメータ」の書き込みを、定期的なリフレッシュによるリカバリを実現するために、(1)電源投入時、(2)客待ちコマンド受信時(通常時のリカバリを想定)、(3)ファンファーレコマンド受信時(確変時のリカバリを想定)の3つのタイミングで実行している。
〔タッチ検知ICリカバリ処理〕
具体的には、本実施形態の演出制御装置300は、メイン処理(図27参照)の装飾制御処理(ステップB20)において、図64に示すタッチ検知ICリカバリ処理を行う。
このタッチ検知ICリカバリ処理では、まず、当該タッチ検知ICリカバリ処理が遊技機10のパワーオン(電源投入)後、最初のタッチ検知ICリカバリ処理であるか否かを判定する(ステップC1)。
ステップC1で、遊技機10のパワーオン後、最初のタッチ検知ICリカバリ処理でないと判定した場合(ステップC1;N)には、遊技制御装置100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップC2)。ここで、遊技制御装置100は、変動表示ゲームが所定時間実行されない場合に客待ち状態に移行し、客待ち状態の移行時(客待ち状態の開始時)に客待ちコマンドを演出制御装置300に送信するよう構成されている。
ステップC2で、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップC2;N)には、遊技制御装置100からファンファーレコマンドを受信したか否かを判定する(ステップC3)。ここで、遊技制御装置100は、特別遊技(特別遊技状態)の開始時にファンファーレコマンドを演出制御装置300に送信するよう構成されている。
ステップC1で、遊技機10のパワーオン後、最初のタッチ検知ICリカバリ処理であると判定した場合(ステップC1;Y)、ステップC2で、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップC2;Y)、或いは、ステップC3で、ファンファーレコマンドを受信したと判定した場合(ステップC3;Y)には、タッチ検知IC(タッチセンサ)721にリセット信号を出力する(ステップC4)。これにより、タッチ検知IC(タッチセンサ)721がハードリセットされる。ここで、ステップC4やステップC8(後述)で出力されるリセット信号は、図40に示すように、LEDドライバ723bを経由してタッチ検知IC(タッチセンサ)721に出力される。
次いで、タッチ検知IC(タッチセンサ)721に、検出感度(ゲイン)初期値を含む初期設定パラメータ(初期化パラメータ)を送信して(ステップC5)、当該タッチ検知ICリカバリ処理を終了する。これにより、タッチ検知IC(タッチセンサ)721に「初期化パラメータ」が書き込まれる。ここで、ステップC5やステップC9(後述)で送信される初期設定パラメータ(初期化パラメータ)は、I2Cバスバッファ722を経由してタッチ検知IC(タッチセンサ)721に送信される。
一方、ステップC3で、ファンファーレコマンドを受信していないと判定した場合(ステップC3;N)には、遊技制御装置100から変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(ステップC6)。
ステップC6で、変動パターンコマンドを受信したと判定した場合(ステップC6;Y)には、当該変動パターンコマンドが、大当り変動パターンに関する変動パターンコマンドであるか否か判定する(ステップC7)。
ステップC6で、変動パターンコマンドを受信していないと判定した場合(ステップC6;N)、或いは、ステップC7で、大当り変動パターンに関する変動パターンコマンドでないと判定した場合(ステップC7;N)には、当該タッチ検知ICリカバリ処理を終了する。
一方、ステップC7で、大当り変動パターンに関する変動パターンコマンドであると判定した場合(ステップC7;Y)には、タッチ検知IC(タッチセンサ)721にリセット信号を出力する(ステップC8)。これにより、タッチ検知IC(タッチセンサ)721がハードリセットされる。
次いで、タッチ検知IC(タッチセンサ)721に、大当り変動用検出感度(ゲイン)値を含む初期設定パラメータ(初期化パラメータ)を送信して(ステップC9)、当該タッチ検知ICリカバリ処理を終了する。これにより、タッチ検知IC(タッチセンサ)721に「初期化パラメータ」が書き込まれる。なお、本実施形態では、大当り変動パターンを受信した場合、リセットを行った後に検出感度を変更するようにしたが、リセットは行わずに検出感度を変更するようにしてもよい。
ここで、本実施形態の場合、タッチセンサ721として静電容量タッチセンサを用いているので、ゲインを調整することで、タッチセンサ721の検出感度を調整することができる。
また、本実施形態では、検出感度(ゲイン)初期値として、演出操作部700の上面に設けられたポイントに遊技者の指等が接触したことを検出可能な値が設定され、大当り変動用検出感度(ゲイン)値として、演出操作部700の上面に設けられたポイントに遊技者の指等がかざされたことを検出可能な値が設定されている。すなわち、大当り変動用検出感度(ゲイン)値は、検出感度(ゲイン)初期値よりも大きな値となっている。これにより、大当り変動中(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームの実行中)は、演出操作部700の上面に設けられたポイントに指等が接触した場合だけでなく、演出操作部700の上面に設けられたポイントに指等がかざされた場合や、演出操作部700の上面に設けられたポイントの上方を指等が横切った場合にも、接触操作として検出することが可能となる。
すなわち、LEDドライバ723bが、操作手段(演出操作部700)の装飾制御を行うドライバをなす。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定のタイミングで、接触操作検出手段(タッチセンサ721)にリセット信号を出力するとともに、当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に初期化パラメータを送信するよう構成されている。ここで、所定のタイミングは、遊技機10の電源投入時と、遊技機10における遊技状況の変化に対応して遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される所定コマンドを受信した時(本実施形態の場合、客待ち状態の開始時に遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される客待ちコマンドを受信した時、特別遊技の開始時に遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信されるファンファーレコマンドを受信した時)と、である。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、前記所定のタイミングの他に、特定の演出(本実施形態の場合、大当り変動演出)を行う際にも、接触操作検出手段(タッチセンサ721)にリセット信号を出力するとともに、当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に初期化パラメータを送信する。そして、前記所定のタイミングでは、初期化パラメータとして、接触操作検出手段(タッチセンサ721)の検出感度を第1感度に設定する第1感度設定データ(検出感度(ゲイン)初期値)を含むパラメータを当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に送信し、前記特定の演出を行う際には、初期化パラメータとして、接触操作検出手段(タッチセンサ721)の検出感度を第1感度よりも高い第2感度に設定する第2感度設定データ(大当り変動用検出感度(ゲイン)値)を含むパラメータを当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に送信するよう構成されている。
無論、「初期化パラメータ」書き込みタイミングは、上記したタイミングに限定されるものではない。
また、同じI2Cバス301a上に、タッチ検知IC(タッチセンサ)721とLEDドライバ723a,723b,46a,18aとが混在しているが、本実施形態では、一方が未接続状態であっても、他方が動作を停止しないよう構成してある。すなわち、タッチ検知IC(タッチセンサ)721が未接続状態でも、LEDドライバ723a,723b,46a,18aによるLED制御は停止しないよう構成し、LEDドライバ723a,723b,46a,18aが未接続状態でも、タッチ検知IC(タッチセンサ)721による接触/非接触の検出は停止しないよう構成してある。
次に、演出操作部700の操作の仕方の一例について説明する。以下、「押圧操作」や「接触操作」は、「ON」と最終判定された操作のことを指す。
本実施形態の場合、演出制御装置300は、演出操作部700のモードとして、「カーソルモード」と、「オート連打モード」と、「タッチアピールモード」と、を設定可能に構成されている。
<カーソルモード>
「カーソルモード」において、演出制御装置300は、ホール設定、遊技者調整、大当り中の楽曲選択等、各種の設定・選択を行う際に、或いは、遊技者参加型の演出の実行中に、タッチパネル720がカーソルスイッチ(カーソルキー)のように動作する「カーソル動作機能」を実現する。
図45は、本実施形態の「カーソルモード」を説明するための表である。
本実施形態の場合、演出制御装置300は、図45に示すように、中央の「TSW4」ポイントに対する接触操作が行われている状態で、演出操作部700に対する押圧操作が行われた場合に、カーソルキーの真ん中にある「決定キー」操作に相当する操作が行われたと認識する。
また、「TSW4」ポイントの左側にある「TSW1」ポイントに対する接触操作が行われている状態で、演出操作部700に対する押圧操作が行われた場合に、カーソルキーの「左方向キー」操作に相当する操作が行われたと認識する。
また、「TSW4」ポイントよりも奥側にある「TSW3」ポイントに対する接触操作が行われている状態で、演出操作部700に対する押圧操作が行われた場合に、カーソルキーの「上方向キー」操作に相当する操作が行われたと認識する。
また、「TSW4」ポイントの右側にある「TSW6」ポイントに対する接触操作が行われている状態で、演出操作部700に対する押圧操作が行われた場合に、カーソルキーの「右方向キー」操作に相当する操作が行われたと認識する。
また、「TSW4」ポイントよりも手前側にある「TSW8」ポイントに対する接触操作が行われている状態で、演出操作部700に対する押圧操作が行われた場合に、カーソルキーの「下方向キー」操作に相当する操作が行われたと認識する。
このように、演出制御装置300は、ポイントに対する接触操作が行われただけではカーソルキー操作に相当する操作が行われたと認識せず、ポイントに対する接触操作が行われた状態において演出操作部700に対する押圧操作が行われたタイミングで、カーソルキー操作に相当する操作が行われたと認識する。すなわち、タッチセンサ721の変化をトリガとするのではなく、タッチセンサ721の変化を“イネーブル”のように捉え、プッシュセンサ711の変化をトリガとして、カーソルキー操作に相当する操作が行われたと認識する。
また、「カーソルモード」では、タッチ検知(接触操作の検出)を行うポイントは、「TSW1」,「TSW3」,「TSW4」,「TSW6」,「TSW8」ポイントの5つのポイントであり、それ以外のポイント(「TSW2」,「TSW5」,「TSW7」ポイント)のタッチ状態(接触/非接触)は無視するようになっている。
方向キーとして機能するポイント(「TSW1」,「TSW3」,「TSW6」,「TSW8」ポイント)同士が重複してタッチON(接触操作)されている場合には、これらのタッチONは無効とする。すなわち、方向キーとして機能するポイントは、単独でタッチON(接触操作)されている場合のみ、当該タッチONが有効となる。
一方、決定キーとして機能する「TSW4」ポイントについては、方向キーとして機能するポイントと重複してタッチON(接触操作)されている場合でも、「TSW4」ポイントへのタッチONを優先的に有効とみなす。これにより、例えば、遊技者が決定時に演出操作部700の押圧操作部(本実施形態の場合、上面)を“グー(握りこぶし)”で押した場合でも、決定操作(カーソルキーの「決定キー」操作に相当する操作)が行われたと認識することができる。
また、「カーソルモード」では、操作ナビゲーションとして、方向キーとして機能する「TSW1」,「TSW3」,「TSW6」,「TSW8」ポイントと、決定キーとして機能する「TSW4」ポイントと、を所定の色(図45参照)で点灯させ、それ以外のポイント(「TSW2」,「TSW5」,「TSW7」ポイント)は消灯するようになっている。
また、操作ナビゲーションとして、表示装置41の表示画面にカーソルモード状態のタッチパネル720(演出操作部700)の画像を表示するようになっている(図46(a),(b)参照)。この際、画面上の説明では、“タッチする”という表現は使用せずに“押す”という表現を用いるようにしている(図46(a),(b)参照)。
本実施形態の場合、決定キーとして機能する「TSW4」ポイントについては、決定キー操作が可能なときのみ点灯させるよう構成したが、これに限ることはなく、常時点灯させてもよい。
また、本実施形態の場合、方向キーとして機能する「TSW1」,「TSW3」,「TSW6」,「TSW8」ポイントについても、方向キー操作が可能なときのみ点灯させるよう構成したが、これに限ることはなく、常時点灯させてもよい。
また、本実施形態の場合、方向キーとして機能するポイントが長押しされた場合、すなわち方向キーとして機能するポイントに対する接触操作と、演出操作部700に対する押圧操作と、の双方が所定時間(例えば、約1500m秒間)継続して同時に行われた場合には、自動送り動作(例えば、約100m秒程度での自動送り)を行うよう構成されている。
図46(a),(b)は、遊技者調整画面の一例を示す図である。
本実施形態では、変動表示ゲームが実行されていない客待ち状態において、演出操作部700が1回押圧操作された際に、図46(a)に示す遊技者調整画面が表示装置41に表示されるようになっている。また、当該遊技者調整画面の表示とともに、演出操作部700のモードが「カーソルモード」に切り替わるようになっている。
遊技者調整画面では、遊技者が音量と画面の明るさとを調整することができる。設定(調整)対象に選択されている項目と選択されていない項目とが識別可能となるよう、選択されている項目の背景色を変化させるようになっており、図46(a)においては、「音量設定」、「明るさ設定」、「戻る」の3つの項目のうち「音量設定」が選択されている。
また、遊技者調整画面には、操作ナビゲーションとして、カーソルモード状態のタッチパネル720(演出操作部700)の画像が表示されている。そして、当該画像においては、項目を選ぶために操作(接触操作+押圧操作)されるポイント(上下方向キーとして機能する「TSW3」,「TSW8」ポイント)が、「カーソルモード」における「TSW3」,「TSW8」ポイントの点灯色である「水色」(図45参照)に着色され、音量や明るさを調整するために操作(接触操作+押圧操作)されるポイント(左右方向キーとして機能する「TSW1」,「TSW6」ポイント)が、「カーソルモード」における「TSW1」,「TSW6」ポイントの点灯色である「緑色」(図45参照)に着色されている。したがって、実際の演出操作部700におけるポイントの点灯色と、画面上におけるポイントの点灯色と、が一致しているので、操作しやすくなっている。
また、図46(a)の遊技者調整画面が表示されている場合には、決定キー操作ができないので、実際の演出操作部700における「TSW4」ポイントも、画面上における「TSW4」ポイントも消灯している。
そして、図46(b)に示すように「戻る」を選択して、決定キーとして機能する「TSW4」ポイントを操作(接触操作+押圧操作)すると、遊技者調整画面から客待ち画面に戻る。
図46(b)の遊技者調整画面が表示されている場合(すなわち、「戻る」が選択されている場合)には、決定キー操作と上下方向キー操作とが可能であり、左右方向キー操作ができないので、実際の演出操作部700においても画面上においても「TSW3」,「TSW4」,「TSW8」ポイントは点灯し、「TSW1」,「TSW6」ポイントは消灯している。
このように、演出操作部700が「カーソルモード」である場合、複数の接触操作部の少なくとも一部(本実施形態の場合、「TSW1」,「TSW3」,「TSW6」,「TSW8」ポイント)は、所定の表示を所望の方向に移動させる指令を与える複数のシフトキー(カーソルキーの上下左右方向キー)それぞれに相当し、演出制御装置300は、シフトキーに相当する接触操作部に対する接触操作が行われている状態で、押圧操作が行われた場合に、所定の表示を移動させる演出を実行するよう構成されている。
なお、所定の表示を移動させる演出は、表示装置41の表示画面上において表示を移動させる演出だけでなく、例えば、盤面(遊技盤30)や透明板保持枠(ガラス枠15)に設けられたLEDの点灯を表示とみなし、その点灯位置を移動させる演出等でもよい。
<オート連打モード>
「オート連打モード」において、演出制御装置300は、プッシュボタン710(演出操作部700)での連打が可能な遊技者参加型の演出(連打演出)において、「Pa」ポイントが長押しされた場合、すなわち「Pa」ポイントに接触した状態で、演出操作部700に対する押圧操作が所定時間継続して行われた場合に「オート連打機能(隠し機能)」を実現する。
図47(a)は、本実施形態の「オート連打モード」を説明するための表であり、図47(b)は、本実施形態の「オート連打モード」におけるオート連打の有効エリアを説明するための図である。
「Pa」ポイントにはタッチセンサ721が設けられていないため、演出制御装置300は、タッチOFF状態で、プッシュボタン710が長押しされた場合、すなわち、演出操作部700に対する接触操作が行われていない状態で、演出操作部700に対する押圧操作が所定時間継続して行われた場合に、プッシュボタン710の連打操作に相当する操作が行われたと認識して、連打操作に対応する制御(例えば、所定の繰り返し表示演出や所定の繰り返し動作(繰り返し役物動作)演出の実行制御)を行う。
したがって、「Pa」ポイント以外のタッチセンサ721で接触を検出できない部分(例えば、タッチパネル720の周囲等)が長押しされた場合も、プッシュボタン710の連打操作に相当する操作が行われたと認識して、連打操作に対応する制御を行う。
また、本実施形態の場合、タッチセンサ721として静電容量タッチセンサを用いているので、手袋をした状態でタッチセンサ721が設けられたポイントが長押しされた場合も、プッシュボタン710の連打操作に相当する操作が行われたと認識して、連打操作に対応する制御を行う。なお、タッチセンサ721は、静電容量タッチセンサに限定されるものではない。
ただし、「オート連打機能」の実行を「Pa」ポイントの長押しに限定してしまうと、咄嗟に出現した演出に対して「Pa」ポイントを狙い押すことが難しいため、「Pa」ポイントに隣接する「TSW1」ポイントと「TSW8」ポイントとの2つのポイントの一方(或いは、両方)が長押しされた場合にも、プッシュボタン710の連打操作に相当する操作が行われたと認識する。すなわち、「Pa」ポイントと、「TSW1」ポイントと、「TSW8」ポイントと、を含むエリア(図47(b)において、二点鎖線で囲むエリア)をオート連打機能の有効エリアAと捉える。
そして、「TSW1」,「TSW8」ポイント以外のポイント(「TSW2」,「TSW3」,「TSW4」,「TSW5」,「TSW6」,「TSW7」ポイント)がタッチON(接触操作)されている場合には、「オート連打機能」を実行しないようになっている。
なお、本実施形態では、「オート連打機能」は、“隠し機能”のため、「Pa」ポイントのLEDを特別な色で点灯させる等の処理を行わないよう構成してある。このような処理を行うと、確定系の演出等と勘違いされる可能性があり、好ましくない。
このように、演出操作部700が「オート連打モード」である場合、演出制御装置300は、複数の接触操作部の何れもが接触操作されていない状態で、あるいは、複数の接触操作部の何れか(本実施形態の場合、「TSW1」,「TSW8」ポイント)に対する接触操作が行われている状態で、押圧操作が行われている間、所定の繰り返し表示演出を実行するよう構成されている。
<タッチアピールモード>
「タッチアピールモード」において、演出制御装置300は、プッシュボタン710及びタッチパネル720を用いる演出が発生していない通常状態において、遊技者がタッチ検知ポイント(「TSW1」〜「TSW8」ポイント)に対する接触操作を行ったときに、遊技状態とは関係なく、タッチパネル720のLEDを用いた演出動作を行うことで、本実施形態の遊技機10が備える演出操作部700が、タッチセンサ721を搭載していることを主張する「タッチアピール機能」を実現する。
図48は、本実施形態の「タッチアピールモード」を説明するための表である。
タッチアピールの演出は、機種のイメージにあったインタラクティブな遊び要素を持たせて、遊技者が暇つぶしに触れたくなるような演出が好ましい。
具体的には、タッチアピールの演出としては、例えば、タッチ(接触操作)されたポイントのLEDが点灯し、タッチが解除されると当該LEDが徐々に消灯していく演出、タッチされたポイントを起点として、時計回り方向(或いは反時計回り方向)にLEDが順次点灯する演出、タッチされたポイントのLEDが点灯するとともに、一定の確率で点灯パターンが変化する演出、ポイントへのタッチに連動して盤面(遊技盤30)や透明板保持枠(ガラス枠15)のLEDが点灯する演出、ポイントへのタッチに連動して特定のSE音(効果音)が鳴る演出、ポイントへのタッチに連動して特定の役物が動作する演出等を採用することができるが、タッチアピールの演出は、これらに限定されるものではない。
ただし、タッチアピールの演出は、遊技者に“大当り確定”等と誤解されるような演出でないことが好ましい。ここで、誤解されるような演出とは、例えば、ポイントへのタッチ(接触操作)に連動してLEDが確定系のレインボーで点灯する(或いは、レインボーで点灯しているように見える)演出、ポイントへのタッチに連動して確定音のような派手なSE音が鳴る演出、ポイントへのタッチに連動して確定時のような派手な役物動作を行う演出等の確定系の演出である。すなわち、機種のイメージにもよるが、タッチアピールの演出として、確定系の演出のような派手な演出を行わない方が好ましい。無論、大当り確定時の変動中には、このような確定系の演出を行ってもよい。
「Pa」ポイントにタッチセンサ721が設けられていないので、その点を考慮してタッチアピールの演出内容を検討してもよい。例えば、タッチアピールの演出時に、敢えて「Pa」ポイントのLEDを点灯させないようにすることで、「Pa」ポイントに興味を持たせることが可能となる。
「タッチアピール機能」は、あくまでもデモンストレーション的な機能であるため、演出操作部700を使用する演出(遊技者参加型の演出)が発生した場合や、禁則条件が働く場合にはそちらを優先し、無理に「タッチアピール機能」を動作させる必要はない。
具体的には、例えば、プッシュボタン演出が発生した後の数秒間は動作させない、スペシャルリーチ発展後には動作させない、大当り中には動作させない等、状況に応じて「タッチアピール機能」の動作に制限を設けることが可能である。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とするPB(プッシュボタン)予告演出について説明する。
図49は、本実施形態におけるPB予告演出を説明するための図であり、図50は、本実施形態におけるPB予告グループテーブルの一例を示す図であり、図51は、本実施形態におけるPB予告演出の一例を示す図である。
本実施形態の遊技機10は、第1実施形態の遊技機10と同じ予告演出、すなわち表示装置41の表示によってゲームの結果等を予告する表示予告演出に加えて、表示装置41の表示および演出操作部700の発光によってゲームの結果等を予告するPB予告演出を実行する。本実施形態の場合、PB予告演出を、図49に示すように、リーチ前と、Nリーチ開始時と、リーチ後と、の3つのタイミングで実行するよう構成されている。
PB予告演出の予告パターンは「通常PB予告グループ」、「連打PB予告グループ」、および「フリックPB予告グループ」の中から選択される。
「通常PB予告グループ」に属する予告パターンは、演出操作部700に対する押圧操作を促す画像等を表示装置41に表示する「PB予告演出」の予告パターンと、演出操作部700(具体的には、演出操作部700が備えるLED)を発光させる「PB発光予告演出」の予告パターンと、に分類されている。さらに、「PB予告演出」の予告パターンは、表示用通常予告パターン(弱系統)と表示用王道予告パターン(強系統)とに分類されており、「PB発光予告演出」の予告パターンは、発光用通常予告パターン(弱系統)と発光用王道予告パターン(強系統)とに分類されている。
なお、「通常PB予告グループ」の「PB予告演出」の予告パターンは、本実施形態のように「後半予告グループ2」の「PB予告」(図24および図25参照)に属する予告パターンと同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
「連打PB予告グループ」に属する予告パターンは、演出操作部700に対する連打操作を促す画像等を表示装置41に表示する「PB連打予告演出」の予告パターンと、演出操作部700を発光させる「PB連打発光予告演出」の予告パターンと、に分類されている。さらに、「PB連打予告演出」の予告パターンは、表示用通常予告パターン(弱系統)と表示用王道予告パターン(強系統)とに分類されており、「PB連打発光予告演出」の予告パターンは、発光用通常予告パターン(弱系統)と発光用王道予告パターン(強系統)とに分類されている。
なお、演出制御装置300は、「連打PB予告グループ」に属する予告パターンを出現させる際、「オート連打モード」(図47参照)になっていてもよいし、「通常モード」になっていてよい。
ここで、「オート連打モード」とは、前述したように、オート連打機能の有効エリアA(本実施形態の場合、「Pa」,「TSW1」,「TSW8」ポイント)が長押しされた場合、「Pa」ポイント以外のタッチセンサ721によって接触操作を検出できない部分(例えば、タッチパネル720の周囲等)が長押しされた場合、あるいは、タッチセンサ721が静電容量センサである場合には手袋をした状態でタッチセンサ721によって接触操作を検出可能な部分(本実施形態の場合、「TSW1」〜「TSW8」ポイント)が長押しされた場合に、連打操作に相当する操作が行われたと認識するモードである。
また、「通常モード」とは、タッチセンサ721によって接触操作を検出可能な部分(本実施形態の場合、「TSW1」〜「TSW8」ポイント)の何れかが押された場合に、その押された部分に対する押圧操作が行われたと認識するモードである。
本実施形態の遊技機10が、予告演出で連打操作を促す画像等を表示する際に「オート連打モード」になる機種である場合には、遊技者は、連打操作として演出操作部700を長押しすればよく、予告演出で連打操作を促す画像等を表示する際に「通常モード」になる機種である場合には、遊技者は、連打操作として演出操作部700を連打すればよい。
「フリックPB予告グループ」に属する予告パターンは、演出操作部700に対するフリック操作(スライド操作)を促す画像等を表示装置41に表示する「PBフリック予告演出」の予告パターンと、演出操作部700を発光させる「PBフリック発光予告演出」の予告パターンと、に分類されている。さらに、「PBフリック予告演出」の予告パターンは、表示用通常予告パターン(弱系統)と表示用王道予告パターン(強系統)とに分類されており、「PBフリック発光予告演出」の予告パターンは、発光用通常予告パターン(弱系統)と発光用王道予告パターン(強系統)とに分類されている。
本実施形態の演出制御装置300は、第1実施形態の演出制御装置300と同様、まず、通常予告演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選の結果、通常予告演出を実行すると決定した場合に、出現させる表示予告演出の予告パターンを、通常予告パターンの中から選択する。その後、王道予告演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合に、出現させる表示予告演出の予告パターンを、予め選択しておいた通常予告パターンから、王道予告パターンへと変更するよう構成されている。
さらに、本実施形態の演出制御装置300は、通常予告演出を実行すると決定した場合に、当該通常予告演出を実行する予告タイミングでPB予告演出を実行するか否か判定し、PB予告を実行すると判定した場合には、出現させるPB予告演出の表示用予告パターン(演出操作部700に対する操作を促す画像等を表示装置41に表示させるための予告パターン)を、表示用通常予告パターンの中から選択し、出現させるPB予告演出の発光用予告パターン(演出操作部700を発光させるための予告パターン)を、発光用通常予告パターンの中から選択する。その後、王道予告演出を実行すると決定した場合に、出現させるPB予告演出の表示用予告パターンを、予め選択しておいた表示用通常予告パターンから、表示用王道予告パターンへと変更するとともに、出現させるPB予告演出の発光用予告パターンを、予め選択しておいた発光用通常予告パターンから、発光用王道予告パターンへと変更するよう構成されている。
これにより、PB予告演出として、例えば図51(a)に示すように“発光する通常サイズの演出操作部700の画像や「押せ!」という文字などを表示装置41に表示する(通常PB表示)”、“演出操作部700を青色に発光させる(青色発光)”という通常PB予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図51(b)に示すように“拡大サイズの演出操作部700の画像や「押せ!」という文字などを表示装置41に表示する(拡大PB表示)”、“演出操作部700を赤色に発光させる(赤色発光)”という王道PB予告演出が実行される。
また、PB予告演出として、例えば図51(c)に示すように“点滅する通常サイズの演出操作部700の画像や「連打!」という文字などを表示装置41に表示する(通常連打PB表示)”、“演出操作部700を青色に点滅させる(青色点滅)”という通常PB予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図51(d)に示すように“点滅する拡大サイズの演出操作部700の画像や「連打!」という文字などを表示装置41に表示する(拡大連打PB表示)”、“演出操作部700を赤色に点滅させる(赤色点滅)”という王道PB予告演出が実行される。
また、PB予告演出として、例えば図51(e)に示すように“フリック軌道を示す通常サイズの演出操作部700の画像等を表示装置41に表示する(PBフリック表示)”、“フリック軌道を示すように演出操作部700を青色に発光させる(フリック軌道発光(青))”という通常PB予告演出が実行される予定となっていたところ、例えば図51(f)に示すように“フリック軌道を示す拡大サイズの演出操作部700の画像等を表示装置41に表示する(PBフリック表示(拡大))”、“フリック軌道を示すように演出操作部700を赤色に発光させる(フリック軌道発光(赤))”という王道PB予告演出が実行される。
ここで、図51に示すように、通常PB予告演出の演出内容と、当該通常PB予告演出にかえて実行する王道PB予告演出の演出内容と、は互いに対比的な内容になっている。
すなわち、表示装置41が、所定のゲームを表示可能な変動表示装置をなし、演出操作部700が、変動表示装置とは異なる位置に設けられた報知手段をなす。
また、演出制御装置300が、ゲームの進行過程において変動表示装置および報知手段を制御する演出制御手段をなす。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した第1演出用または第2演出用の演出パターン(表示用通常予告パターンまたは表示用王道予告パターン)に対応する表示演出を変動表示装置で実行するとともに、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した第1演出用または第2演出用の演出パターン(発光用通常予告パターンまたは発光用王道予告パターン)に対応する報知演出を報知手段で実行するよう構成されている。
〔変動演出設定処理〕
本実施形態では、図31の変動演出設定処理にかえて、図52に示す変動演出設定処理を行う。
この変動演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、図31の変動演出設定処理と同様にしてステップB81,B82,B83,B84,B85の処理を行う。
そして、王道演出抽選処理(ステップB86)を行う前に、PB予告抽選処理(ステップB201、図53参照)を行って、その後、図31の変動演出設定処理と同様にしてステップB86,B87,B88の処理を行い、当該変動演出設定処理を終了する。
〔PB予告抽選処理〕
次に、前述の変動演出設定処理におけるPB予告抽選処理(ステップB201)の詳細について説明する。
図53に示すように、PB予告抽選処理において、演出制御装置300は、まず、リーチ前予告タイミングで実行されるリーチ前予告演出に関する情報を抽出し(ステップB211)、当該情報に基づいて、リーチ前予告演出がPB予告演出を行う予告演出であるか否かを判定する(ステップB212)。
ここで、リーチ前予告演出に関する情報は、例えば、前半変動中予告抽選処理(図32(a)参照)の予告グループ抽選処理(ステップB106)での抽選の結果、得られるとする。
本実施形態の演出制御装置300は、例えば、予告グループ抽選処理(ステップB106)で、「桜ステップアップ予告(PB予告演出あり)」、「桜ステップアップ予告(PB予告演出なし)」、「会話予告(PB予告演出あり)」、「会話予告(PB予告演出なし)」、および「予告なし」の中から予告グループを選択するための抽選を行う。そして、抽選の結果、「桜ステップアップ予告(PB予告演出あり)」および「桜ステップアップ予告(PB予告演出なし)」の何れかが選択された場合には、予告グループとして「桜ステップアップ予告」が選択されたものとして予告詳細抽選処理(ステップB108)を行い、「会話予告(PB予告演出あり)」および「会話予告(PB予告演出なし)」の何れかが選択された場合には、予告グループとして「会話予告」が選択されたものとして予告詳細抽選処理(ステップB108)を行うよう構成されている。
ステップB212で、リーチ前予告演出がPB予告演出を行う予告演出でないと判定した場合(ステップB212;N)、すなわちステップB211で抽出したリーチ前予告演出に関する情報が、例えば、「桜ステップアップ予告(PB予告演出なし)」、「会話予告(PB予告演出なし)」、および「予告なし」の何れかに関する情報であった場合には、ステップB216の処理に移行する。
一方、ステップB212で、リーチ前予告演出がPB予告演出を行う予告演出であると判定した場合(ステップB212;Y)、すなわちステップB211で抽出したリーチ前予告演出に関する情報が、例えば、「桜ステップアップ予告(PB予告演出あり)」および「会話予告(PB予告演出あり)」の何れかに関する情報であった場合には、変動パターンの種類や演出モードなどに対応するリーチ前予告グループテーブルとして、通常PB予告グループテーブル(図50(a)参照)、連打PB予告グループテーブル(図50(b)参照)、およびフリックPB予告グループテーブル(図50(c)参照)を設定する(ステップB213)。
次いで、リーチ前予告演出のPB予告グループを選択するための抽選を行うPB予告グループ抽選処理(ステップB214)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「通常PB予告グループ」、「連打PB予告グループ」、および「フリックPB予告グループ」の中からPB予告グループが選択される。
次いで、ステップB214の抽選で選択されたPB予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ前に出現させる予告パターン(表示用通常予告パターンおよび発光用通常予告パターン)を選択するための抽選を行うPB予告詳細抽選処理(ステップB215)を行って、ステップB216の処理に移行する。
ステップB216では、少なくともNリーチ開始時予告タイミングで実行されるリーチ中予告演出に関する情報を抽出する(ステップB216)。
次いで、ステップB216で抽出した情報に基づいて、リーチ中予告演出がNリーチ開始時にPB予告演出を行う予告演出であるか否かを判定する(ステップB217)。ここで、リーチ中予告演出に関する情報は、例えば、後半変動中予告抽選処理(図32(b)参照)の予告グループ抽選処理(ステップB112)での抽選の結果、得られるとする。
ステップB217で、リーチ中予告演出がNリーチ開始時にPB予告演出を行う予告演出でないと判定した場合(ステップB217;N)、すなわちステップB216で抽出したリーチ中予告演出に関する情報が、例えば、「群予告(PB予告演出なし)」、「タイトル予告(PB予告演出なし)」、および「予告なし」の何れかに関する情報であった場合には、ステップB221の処理に移行する。
一方、ステップB217で、リーチ中予告演出がNリーチ開始時にPB予告演出を行う予告演出であると判定した場合(ステップB217;Y)、すなわちステップB216で抽出したリーチ中予告演出に関する情報が、例えば、「群予告(PB予告演出あり)」および「タイトル予告(PB予告演出あり)」の何れかに関する情報であった場合には、変動パターンの種類や演出モードなどに対応するNリーチ開始時予告グループテーブルとして、通常PB予告グループテーブル(図50(a)参照)、連打PB予告グループテーブル(図50(b)参照)、およびフリックPB予告グループテーブル(図50(c)参照)を設定する(ステップB218)。
次いで、Nリーチ開始時予告演出のPB予告グループを選択するための抽選を行うPB予告グループ抽選処理(ステップB219)を行う。具体的は、本実施形態の場合、「通常PB予告グループ」、「連打PB予告グループ」、および「フリックPB予告グループ」の中からPB予告グループが選択される。
次いで、ステップB219の抽選で選択されたPB予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、Nリーチ開始時に出現させる予告パターン(表示用通常予告パターンおよび発光用通常予告パターン)を選択するための抽選を行うPB予告詳細抽選処理(ステップB220)を行って、ステップB221の処理に移行する。
ステップB221では、リーチ後予告タイミングで実行されるリーチ後予告演出に関する情報を抽出する(ステップB221)。
次いで、ステップB221で抽出した情報に基づいて、リーチ後予告演出がPB予告演出を行う予告演出であるか否かを判定する(ステップB222)。ここで、リーチ後予告演出に関する情報は、例えば、後半変動中予告抽選処理(図32(b)参照)の予告グループ抽選処理(ステップB116)での抽選の結果、得られるとする。
ステップB222で、リーチ後予告演出がPB予告演出を行う予告演出でないと判定した場合(ステップB222;N)、すなわちステップB221で抽出したリーチ後予告演出に関する情報が、例えば、「カットイン予告(PB予告演出なし)」、「PB予告(PB予告演出なし)」、および「予告なし」の何れかに関する情報であった場合には、当該PB予告抽選処理を終了する。
一方、ステップB222で、リーチ後予告演出がPB予告演出を行う予告演出であると判定した場合(ステップB222;Y)、すなわちステップB221で抽出されたリーチ後予告演出に関する情報が、例えば、「カットイン予告(PB予告演出あり)」および「PB予告(PB予告演出あり)」の何れかに関する情報であった場合には、変動パターンの種類や演出モードなどに対応するリーチ後予告グループテーブルとして、通常PB予告グループテーブル(図50(a)参照)、連打PB予告グループテーブル(図50(b)参照)、およびフリックPB予告グループテーブル(図50(c)参照)を設定する(ステップB223)。
次いで、リーチ後予告演出のPB予告グループを選択するための抽選を行うPB予告グループ抽選処理(ステップB224)を行う。具体的には、本実施形態の場合、「通常PB予告グループ」、「連打PB予告グループ」、および「フリックPB予告グループ」の中からPB予告グループが選択される。
次いで、ステップB224の抽選で選択されたPB予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ後に出現させる予告パターン(表示用通常予告パターンおよび発光用通常予告パターン)を選択するための抽選を行うPB予告詳細抽選処理(ステップB225)を行って、当該PB予告抽選処理を終了する。
本実施形態の場合、表示用通常予告パターンは、各PB予告グループに1つずつしかないので、PB予告詳細抽選処理(ステップB215,B220,B225)では、その1つ(例えばPB予告グループ抽選処理(ステップB214,B219,B224)で「通常PB予告グループ」が選択された場合には、「PA001−01 通常PB表示」)が選択される。
また、PB予告詳細抽選処理(ステップB215,B220,B225)では、複数の発光用通常予告パターンの中から(例えばPB予告グループ抽選処理(ステップB214,B219,B224)で「通常PB予告グループ」が選択された場合には、「PA003−01 青色発光」、「PA003−02 黄色発光」、および「PA003−03 緑色発光」の中から)、一の発光用通常予告パターンが選択される。
無論、複数のPB予告グループのうち少なくとも1つは、複数の表示用通常予告パターンが属するPB予告グループであってもよく、PB予告グループ抽選処理(ステップB214,B219,B224)で複数の表示用通常予告グループが属するPB予告グループが選択された場合には、PB予告詳細抽選処理(ステップB215,B220,B225)で、その複数の表示用通常予告グループの中から一の表示用通常予告グループが選択される。
また、PB予告グループ抽選処理(ステップB214,B219,B224)で複数の表示用通常予告グループおよび複数の発光用通常予告グループが属するPB予告グループが選択された場合には、PB予告詳細抽選処理(ステップB215,B220,B225)で、“INDEXの下二桁”が互いに同じ表示用通常予告パターンと発光用通常予告パターンとを選択してもよい。
〔王道演出抽選処理〕
本実施形態では、図33(a)の王道演出抽選処理にかえて、図54(a)に示す王道演出抽選処理を行う。
この王道演出抽選処理において、演出制御装置300は、まず、図33(a)の王道演出設定処理と同様にしてステップB121,B122の処理を行う。
そして、ステップB121での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB122;Y)には、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターン(PB予告演出の予告パターン)に関する通常演出情報を、各規定の表示用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更する(ステップB221)。
次いで、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターン(PB予告演出の予告パターン)に関する通常演出情報を、各規定の発光用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB222)、当該王道演出設定処理を終了する。
具体的には、事前に決定(設定)した表示用通常予告パターンに関する通常演出情報を、当該表示用通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ表示用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更するとともに、事前に決定(設定)した発光用通常予告パターンに関する通常演出情報を、当該発光用通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ発光用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更する。
なお、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB122;Y)、表示予告演出の予告パターンについては、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更してもよいし、各通常予告パターンに対する変更抽選を行い、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、当該変更抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよい。
また、表示予告演出の予告パターンについては、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更してもよいし、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選の結果に基づいて王道予告パターンに変更してもよい。
より詳細には、例えば図54(b)に示すように、PB予告演出抽選の結果が、
リーチ前 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
であったとする。
この場合、王道抽選を行い(ステップB121)、当該王道抽選に当ると(ステップB122;Y)、全表示用通常予告パターンが表示用王道予告パターンに変更され(ステップB211)、全発光用通常予告パターンが発光用王道予告パターンに変更されて(ステップB222)、実際に実行されるPB予告演出の内容が、
リーチ前 …表示:「PA002−01 拡大PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC002−01 PBフリック表示(拡大)」
発光:「PC004−01 フリック軌道発光(赤)」
リーチ後 …表示:「PA002−01 拡大PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
になる。また、通常予告パターンが、王道予告パターンに適宜変更される。
そして、本実施形態の場合、PB予告演出と予告タイミングが同じ表示予告演出の予告グループとして、例えば、「会話予告」および「予告なし」以外が選択された場合には、まず、PB予告演出が開始され、当該PB予告演出の開始から所定期間が経過するまでの間に、当該PB予告演出により示した操作(促した操作)に一致する操作が演出操作部700に対して行われた場合には、表示予告演出が実行され、当該PB予告演出の開始から所定期間が経過するまでの間に、当該PB予告演出により示した操作(促した操作)に一致する操作が演出操作部700に対して行われなかった場合には、表示予告演出が実行されないよう構成されている。
また、PB予告演出と予告タイミングが同じ表示予告演出の予告グループとして、例えば、「会話予告」が選択された場合には、まず、表示予告演出が開始され、一方のキャラクタの会話(セリフ)が表示された後にPB予告演出が開始され、当該PB予告演出の開始から所定期間が経過するまでの間に、当該PB予告演出により示した操作(促した操作)に一致する操作が演出操作部700に対して行われた場合には、他方のキャラクタの会話(セリフ)が表示されて会話が成立し、当該PB予告演出の開始から所定期間が経過するまでの間に、当該PB予告演出により示した操作(促した操作)に一致する操作が演出操作部700に対して行われなかった場合には、他方のキャラクタの会話(セリフ)が表示されないよう構成されている。
ここで、本実施形態では、PB予告演出の開始から所定期間が経過するまでの間を、図51に示すように、タイムバー(時間の進行を示すインジケータ表示)で示すよう構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、当該所定期間の経過をカウントダウン表示で示すよう構成することも可能である。
また、フリック軌道を示す場合の演出操作部700の点灯パターンは、図51(e)や図51(f)に示す点灯パターンに限定されるものではなく、例えば、図63(a)や図63(b)に示すようにフリック操作方向を示す矢印を形成するような点灯パターンであってもよい。具体的には、演出操作部700は、図63(a)では、流れるように点灯しながら右から左を指す矢印を形成するような点灯パターンで発光しており、図63(b)では、流れるように点灯しながら上から下を指す矢印を形成するような点灯パターンで発光している。表示装置41にフリック操作方向が表示されるだけではフリック操作方向が直感的に分かりにくい場合があるが、表示装置41だけでなく、演出操作部700にも、フリック操作方向を示す矢印を表示することで、直感的なフリック操作が可能となる。演出操作部700を、フリック操作方向を示す矢印を形成するような点灯パターンで発光させる場合、本実施形態のように、複数のポイント(例えば、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと「Pa」ポイントとの9つのポイント)各々に、それぞれが独立した系統のLEDを配置することによって、上下、左右、斜めといった複数のフリック操作方向を示す矢印を形成することが可能となる。
すなわち、本実施形態の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミング毎に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選(本実施形態の場合、王道抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの全部を、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、演出制御手段は、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの一部を、第2演出用の演出パターンに変更するよう構成することも可能である。
次に、本実施形態における王道演出抽選処理の変形例について説明する。
〔王道演出抽選処理 変形例2−1〕
図54(a)の王道演出抽選処理では、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンを表示用王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図55の王道演出抽選処理のように、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した表示用通常予告パターンそれぞれに対し、表示用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行うよう構成してもよい。すなわち、王道抽選に当った場合でも、変更抽選にはずれた表示用通常予告パターンは表示用王道予告パターンに変更されず、変更抽選に当った表示用通常予告パターンのみが表示用王道予告パターンに変更されるよう構成してもよい。
この王道演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、図35(a)の王道演出設定処理と同様にしてステップB141,B142の処理を行う。
そして、ステップB141での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB142;Y)には、事前に決定(設定)した表示用通常予告パターンのうち一の表示用通常予告パターンに対し、表示用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行う(ステップB241)。
ステップB241での変更抽選の結果、表示用王道予告パターンに変更しないと決定した場合(ステップB242;N)には、ステップB244の処理に移行する。
一方、ステップB241での変更抽選の結果、表示用王道予告パターンに変更すると決定した場合(ステップB241;Y)には、当該一の表示用通常予告パターンに関する通常演出情報を、規定の表示用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB243)、ステップB244の処理に移行する。
ステップB244では、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったか否かを判定する(ステップB244)。
ステップB244で、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行っていないと判定した場合(ステップB244;N)には、ステップB241の処理に戻る。
一方、ステップB244で、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB244;Y)には、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンに関する通常演出情報を、規定の発光用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB245)、当該王道演出抽選処理を終了する。
なお、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB142;Y)、表示予告演出の予告パターンについては、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更してもよいし、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、表示用王道予告パターンに変更される表示用通常予告パターンと予告タイミングが同じ通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよいし、各通常予告パターンに対する変更抽選を行い、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、当該変更抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよい。
また、表示予告演出の予告パターンについては、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更してもよいし、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選の結果に基づいて王道予告パターンに変更してもよい。
より詳細には、例えば図56に示すように、PB予告演出抽選の結果が、
リーチ前 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
であり、王道抽選に当たった(ステップB142;Y)とする。
そして、最初に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選にはずれ(ステップB242;N)、次に出現する予定の「PC001−01 PBフリック表示」に対する変更抽選にはずれ(ステップB242;N)、次に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選に当った(ステップB242;Y)とする。
この場合、変更抽選に当った表示用通常予告パターンのみが表示用王道予告パターンにされ(ステップB241)、全発光用通常予告パターンが発光用王道予告パターンに変更されて(ステップB242)、実際に実行されるPB予告演出の内容が、
リーチ前 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC004−01 フリック軌道発光(赤)」
リーチ後 …表示:「PA002−01 拡大PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
になる。また、通常予告パターンが、王道予告パターンに適宜変更される。
本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合、表示演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン)に変更し、報知演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(発光用通常予告パターン)の全部を、第2演出用の演出パターン(発光用王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、表示用通常予告パターンの種類毎に、表示用通常予告パターンに対する変更抽選の当選確率を変化させるよう構成することも可能である。
また、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合、報知演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(発光用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(発光用王道予告パターン)に変更し、表示演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン)の全部を、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
また、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合、表示演出および報知演出の演出パターンについて、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
また、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例2−2〕
図54(a)の王道演出抽選処理では、変更抽選に当った表示用通常予告パターンを“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ表示用王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図57の王道演出抽選処理のように、変更抽選に当った表示用通常予告パターンに対し、表示用王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選を行うよう構成してもよい。
この王道演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、図37(a)の王道演出設定処理と同様にしてステップB161,B162の処理を行う。
そして、ステップB161での王道抽選の結果、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB162;Y)には、事前に決定(設定)した表示用通常予告パターンのうち一の表示用通常予告パターンに対し、表示用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行う(ステップB261)。
ステップB261での変更抽選の結果、表示用王道予告パターンに変更しないと決定した場合(ステップB262;N)には、ステップB265の処理に移行する。
一方、ステップB261での変更抽選の結果、表示用王道予告パターンに変更すると決定した場合(ステップB262;Y)には、当該一の表示用通常予告パターンに対応する規定の表示用王道予告パターンの中からどれを出現させるか決定するための出現抽選を行い(ステップB263)、当該出現抽選の結果に基づき当該一の表示用通常予告パターンに関する通常演出情報を王道演出情報に変更して(ステップB264)、ステップB265の処理に移行する。ここで、「一の表示用通常予告パターンに対応する規定の表示用王道予告パターン」とは、当該一の表示用通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”が同じ表示用王道予告パターンのことである。ここで、表示用王道予告パターンの種類毎に、出現抽選の当選確率を変化させるよう構成されている。
ステップB265では、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったか否かを判定する(ステップB265)。
ステップB265で、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行っていないと判定した場合(ステップB265;N)には、ステップB261の処理に戻る。
一方、ステップB265で、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB265;Y)には、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンに関する通常演出情報を、各規定の発光用王道予告パターンに関する王道演出情報に変更して(ステップB266)、当該王道演出設定処理を終了する。
なお、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB162;Y)、表示予告演出の予告パターンについては、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更してもよいし、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、表示用王道予告パターンに変更される表示用通常予告パターンと予告タイミングが同じ通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよいし、各通常予告パターンに対する変更抽選を行い、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、当該変更抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよい。
また、表示予告演出の予告パターンについては、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更してもよいし、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選の結果に基づいて王道予告パターンに変更してもよい。
より詳細には、例えば図58に示すように、PB予告演出抽選の結果が、
リーチ前 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
であり、王道抽選に当たった(ステップB162;Y)とする。
そして、最初に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選に当り(ステップB262;Y)、次に出現する予定の:「PC001−01 PBフリック表示」に対する変更抽選にはずれ(ステップB262;N)、次に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選にはずれた(ステップB262;N)とする。
この場合、変更抽選に当った表示用通常予告パターンに対する出現抽選を行い(ステップB263)、変更抽選に当った表示用通常予告パターンが、出現抽選で決定された表示用通常予告パターン(この例の場合、「PA002−02 桜柄PB表示」)に変更され(ステップB264)、全発光用通常予告パターンが発光用王道予告パターンに変更されて(ステップB266)、実際に実行されるPB予告演出の内容が、
リーチ前 …表示:「PA002−02 桜柄PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC004−01 フリック軌道発光(赤)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
になる。また、通常予告パターンが、王道予告パターンに適宜変更される。
すなわち、演出制御装置300が、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、当該第2演出用の複数の演出パターン(表示用王道予告パターン)の中から実行する演出の演出パターンを選択する選択手段をなす。
そして、本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン)を第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン)に変更する際、選択手段(演出制御装置300)により選択された演出パターンに変更するよう構成されている。
なお、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
また、表示用通常予告パターンの種類毎に、表示用通常予告パターンに対する変更抽選の当選確率を変化させるよう構成することも可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例2−3〕
図57の王道演出抽選処理では、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンを“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ発光用王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図59の王道演出抽選処理のように、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した発光用通常予告パターンそれぞれに対し、発光用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行い、変更抽選に当った発光用通常予告パターンに対し、発光用王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選を行うよう構成してもよい。
この王道演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、図57の王道演出設定処理と同様にしてステップB161,B162,B261,B262,B263,B264,B265の処理を行う。
そして、ステップB265で、事前に決定(設定)した全表示用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB265;Y)には、事前に決定(設定)した発光用通常予告パターンのうち一の発光用通常予告パターンに対し、発光用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行う(ステップB271)。
ステップB271での変更抽選の結果、発光用王道予告パターンに変更しないと決定した場合(ステップB272;N)には、ステップB275の処理に移行する。
一方、ステップB271での変更抽選の結果、発光用王道予告パターンに変更すると決定した場合(ステップB271;Y)には、当該一の発光用通常予告パターンに対応する規定の発光用王道予告パターンの中からどれを出現させるか決定するための出現抽選を行い(ステップB273)、当該出現抽選の結果に基づき当該一の発光用通常予告パターンに関する通常演出情報を王道演出情報に変更して(ステップB274)、ステップB275の処理に移行する。ここで、「一の発光用通常予告パターンに対応する規定の発光用王道予告パターン」とは、当該一の発光用通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”が同じ発光用王道予告パターンのことである。ここで、発光用王道予告パターンの種類毎に、出現抽選の当選確率を変化させるよう構成されている。
ステップB275では、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったか否かを判定する(ステップB275)。
ステップB275で、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンに対し、変更抽選を行っていないと判定した場合(ステップB275;N)には、ステップB271の処理に戻る。
一方、ステップB275で、事前に決定(設定)した全発光用通常予告パターンに対し、変更抽選を行ったと判定した場合(ステップB275;Y)には、当該王道演出抽選処理を終了する。
なお、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB162;Y)、表示予告演出の予告パターンについては、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更してもよいし、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、表示用王道予告パターンに変更される表示用通常予告パターンまたは発光用王道予告パターンに変更される発光用通常予告パターンと予告タイミングが同じ通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよいし、各通常予告パターンに対する変更抽選を行い、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、当該変更抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよい。
また、表示予告演出の予告パターンについては、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更してもよいし、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選の結果に基づいて王道予告パターンに変更してもよい。
より詳細には、例えば図60に示すように、PB予告演出抽選の結果が、
リーチ前 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
であり、王道抽選に当たった(ステップB162;Y)とする。
そして、最初に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選に当り(ステップB262;Y)、次に出現する予定の「PC001−01 PBフリック表示」に対する変更抽選にはずれ(ステップB262;N)、次に出現する予定の「PA001−01 通常PB表示」に対する変更抽選にはずれた(ステップB262;Y)とする。
また、最初に出現する予定の「PA003−01 青色発光」に対する変更抽選にはずれ(ステップB272;N)、次に出現する予定の「PC003−01 フリック軌道発光(青)」に対する変更抽選に当り(ステップB272;Y)、次に出現する予定の「PA003−01 青色発光」に対する変更抽選に当った(ステップB272;Y)とする。
この場合、変更抽選に当った表示用通常予告パターンに対する出現抽選を行い(ステップB263)、変更抽選に当った表示用通常予告パターンが、出現抽選で決定された表示用王道予告パターンに変更される(ステップB264)。
また、変更抽選に当った発光用通常予告パターンに対する出現抽選を行い(ステップB273)、変更抽選に当った発光用通常予告パターンが、出現抽選で決定された発光用王道予告パターンに変更されて(ステップB274)、実際に実行されるPB予告演出の内容が、
リーチ前 …表示:PA002−02 桜柄PB表示」
発光:「PA003−01 青色発光」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC004−02 フリック軌道発光(虹)」
リーチ後 …表示:「PA001−01 通常PB表示」
発光:「PA004−01 赤色発光」
になる。また、通常予告パターンが、王道予告パターンに適宜変更される。
すなわち、演出制御装置300が、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、当該第2演出用の複数の演出パターン(発光用王道予告パターン)の中から実行する演出の演出パターンを選択する選択手段をなす。
そして、本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)を第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更する際、選択手段(演出制御装置300)により選択された演出パターンに変更するよう構成されている。
なお、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
また、表示用通常予告パターンの種類毎に、表示用通常予告パターンに対する変更抽選の当選確率を変化させるよう構成したり、発光用通常予告パターンの種類毎に、発光用通常予告パターンに対する変更抽選の当選確率を変化させるよう構成したりすることも可能である。
〔王道演出抽選処理 変形例2−4〕
図57の王道演出抽選処理では、変更抽選に当った表示用通常予告パターン全てを表示用王道予告パターンに変更するよう構成したが、例えば図61の王道演出抽選処理のように、変更抽選に当った表示用通常予告パターンのうち、所定条件を満たす表示用通常予告パターンのみを表示用王道予告パターンに変更するよう構成してもよい。
この王道演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、図57の王道演出設定処理と同様にしてステップB161,B162,B266,B261,B262,B26263の処理を行う。
そして、変更抽選に当った一の表示用通常予告パターンに対する出現抽選を行った(ステップB263)後、当該一の表示用通常予告パターンと予告タイミングが同じ発光用王道予告パターンが、特定の発光用王道予告パターン(本変形例の場合、「PBフリック発光予告演出」の予告パターン)であるか否かを判定する(ステップB281)。
ステップB281で、特定の発光用王道予告パターンでないと判定した場合(ステップB281;N)には、図57の王道演出設定処理と同様にしてステップB264,B265の処理を行う。
一方、ステップB281で、特定の発光用王道予告パターンであると判定した場合(ステップB281;Y)には、ステップB264の処理を行わずに、ステップB265の処理に移行する。
なお、王道予告演出を実行すると決定した場合(ステップB162;Y)、表示予告演出の予告パターンについては、事前に決定(設定)した全通常予告パターンを王道予告パターンに変更してもよいし、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、表示用王道予告パターンに変更される表示用通常予告パターンと予告タイミングが同じ通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよいし、各通常予告パターンに対する変更抽選を行い、事前に決定(設定)した通常予告パターンのうち、当該変更抽選に当選した通常予告パターンのみを王道予告パターンに変更してもよい。
また、表示予告演出の予告パターンについては、通常予告パターンを王道予告パターンに変更する際、当該通常予告パターンと“予告グループ(予告名)”および“INDEXの下二桁”が同じ王道予告パターンに変更してもよいし、王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選の結果に基づいて王道予告パターンに変更してもよい。
より詳細には、例えば図62に示すように、PB予告演出抽選の結果が、
リーチ前 …表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC003−01 フリック軌道発光(青)」
リーチ後 …表示:「PB001−01 通常連打PB表示」
発光:「PB003−01 青色発光」
であり、王道抽選に当ると(ステップB162;Y)、まず、全発光用通常予告パターンが発光用王道予告パターンに変更される(ステップB263)。
そして、最初に出現する予定の「PC001−01 PBフリック表示」に対する変更抽選に当り(ステップB262;Y)、次に出現する予定の「PC001−01 PBフリック表示」に対する変更抽選にはずれ(ステップB262;N)、次に出現する予定の「PB001−01 通常連打PB表示」に対する変更抽選にはずれた(ステップB262;N)とする。
この場合、変更抽選に当った表示用通常予告パターン(「PC001−01 PBフリック表示」)と予告タイミングが同じ発光用王道予告パターン(「PC003−01 フリック軌道発光(青)」)が特定の発光用王道予告パターンある(ステップB281;Y)ので、変更抽選に当った表示用通常予告パターンも表示用王道予告演出に変更されず、実際に実行されるPB予告演出の内容が、
リーチ前 …表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC004−01 フリック軌道発光(赤)」
Nリーチ開始時…表示:「PC001−01 PBフリック表示」
発光:「PC004−01 フリック軌道発光(赤)」
リーチ後 …表示:「PB001−01 通常連打PB表示」
発光:「PB004−01 赤色発光」
になる。また、通常予告パターンが、王道予告パターンに適宜変更される。
本変形例の場合、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選(本変形例の場合、変更抽選)によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンであって、所定条件を満たす(本変形例の場合、予告タイミングが同じ発光用王道予告パターンが特定の予告パターンでない)演出パターンを、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン)に変更するよう構成されている。
なお、表示用通常予告パターンの種類毎に、表示用通常予告パターンに対する変更抽選の当選確率を変化させるよう構成することも可能である。
また、所定条件は、「予告タイミングが同じ発光用王道予告パターンが特定の予告パターンでない」に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。
また、事前に設定した第1演出用の演出パターン(発光用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンであって、所定条件を満たす演出パターンを、第2演出用の演出パターン(発光用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
また、本変形例の場合、王道抽選に当ると、事前に決定(設定)した発光用通常予告パターンそれぞれに対し、発光用王道予告パターンに変更するか否かを決定するための変更抽選を行い、変更抽選に当った発光用通常予告パターンに対し、発光用王道予告パターンのどれを出現させるか決定するための出現抽選を行うよう構成してもよい。
また、本変形例では、変更抽選を、予告タイミングの発生順に行うよう構成したが、これに限ることはなく、変更抽選を行う順序は、適宜任意に変更可能である。
以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、所定のゲーム(変動表示ゲーム)の結果が特別結果(大当り)となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機であって、所定のゲームを表示可能な変動表示装置(表示装置41)と、変動表示装置とは異なる位置に設けられた報知手段(演出操作部700)と、第1演出(通常予告演出)を実行するか否かを決定する第1実行抽選を行う第1抽選手段(演出制御装置300)と、第1実行抽選の後に、第1演出よりも特別結果が導出される場合に実行される割合が高い第2演出(王道予告演出)を実行するか否かを決定する第2実行抽選を行う第2抽選手段(演出制御装置300)と、ゲームの進行過程において変動表示装置および報知手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した第1演出用または第2演出用の演出パターン(表示用通常予告パターンまたは表示用王道予告パターン)に対応する表示演出を変動表示装置で実行するとともに、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づき設定した第1演出用または第2演出用の演出パターン(発光用通常予告パターンまたは発光用王道予告パターン)に対応する報知演出を報知手段で実行するよう構成されている。
すなわち、第1実行抽選および第2実行抽選の結果に基づいて、変動表示装置および報知手段で第1演出(通常予告演出)または第2演出(王道予告演出)を実行するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
また、第2演出(王道予告演出)は、第1演出(通常予告演出)よりも特別結果(大当り)が導出される場合に選択される割合が高いので、第2演出が実行されると特別結果の導出に対する期待が高まることを印象付けることができる。したがって、遊技者が期待すべき演出内容を分かりやすくすることができる。
なお、報知手段は、演出操作部700に限定されるものではなく、表示や光、音などを出力可能であれば、適宜任意に変更可能である。
また、第1演出や第2演出は、予告演出に限定されるものではなく、予告演出以外の演出であってもよい。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、第1抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第1実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1実行抽選によって第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミング毎に、実行する演出の演出パターンとして第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)を設定し、その後、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターンの一部または全部を、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合には、ゲームの進行過程における第1演出(通常予告演出)の実行が決定されたタイミングの一部または全部で、第2演出を実行するので、所望の演出の出現を容易に制御することができる。
なお、第1抽選手段は、ゲームの進行過程における複数のタイミングの各々に対し第1実行抽選を行うものではなく、ゲームの進行過程における一のタイミングに対し第1実行抽選を行うものであってもよい。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合、表示演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン)に変更し、報知演出の演出パターンについては、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(発光用通常予告パターン)の全部を、第2演出用の演出パターン(発光用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、ゲームの進行過程における複数のタイミングのいずれかで、変動表示装置(表示装置41)で第1演出(通常予告演出)を実行しつつ、報知手段(演出操作部700)では第2演出(王道予告演出)を実行することがあるので、変動表示装置(表示装置41)における第1演出(通常予告演出)を見て、報知手段(演出操作部700)に視線を移した遊技者を驚かせることができる。
なお、第2抽選手段は、ゲームの進行過程における複数のタイミングの各々に対し第2実行抽選を行うものではなく、ゲームの進行過程における一のタイミングに対し第2実行抽選を行うものであってもよい。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、第2抽選手段(演出制御装置300)は、ゲームの進行過程における複数のタイミング(予告タイミング)の各々に対し第2実行抽選を行い、演出制御手段(演出制御装置300)は、実行する演出の演出パターンとして事前に設定した第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)のうち、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定されたタイミングに対応する演出パターンを、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、一のゲームにおける第2演出(王道予告演出)の実行頻度を抑制することができるので、第2演出が何度も実行されることで遊技者が特別結果(大当り)の導出に対する期待を過度に抱いてしまうことを回避することができる。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、第2実行抽選によって第2演出(王道予告演出)の実行が決定された場合に、当該第2演出用の複数の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)の中から実行する演出の演出パターンを選択する選択手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出用の演出パターン(表示用通常予告パターン、発光用通常予告パターン)を第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)に変更する際、選択手段により選択された演出パターンに変更するよう構成することも可能である。
このように構成することで、第2演出用の演出パターン(表示用王道予告パターン、発光用王道予告パターン)を複数の演出パターンの中から選択するので、第2演出(王道予告演出)が単調になることを防止することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技者が操作可能な操作手段(演出操作部700)を前面に備え、所定のゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令信号に基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、操作手段(演出操作部700)は、当該操作手段(演出操作部700)に対する押圧操作を検出可能な押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)と、当該操作手段(演出操作部700)に対する接触操作を検出可能な接触操作検出手段(タッチセンサ721)と、当該操作手段(演出操作部700)の装飾制御を行うドライバ(LEDドライバ723b)と、を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、押圧操作の操作態様と接触操作の操作態様とに基づいて、所定の遊技処理を実行し、接触操作検出手段(タッチセンサ721)に、ドライバ(LEDドライバ723b)を経由してリセット信号を出力する。
ここで、所定の遊技処理とは、各種の設定・選択に関する処理、遊技者参加型の演出に関する処理などである。なお、通常予告演出および王道予告演出のうちの少なくとも1つを遊技者参加型の演出とすることも可能である。
したがって、演出操作部700は押圧操作と接触操作という2種類の操作による入力が可能であるので、演出操作部700の操作が単調にならず、演出操作部700の操作に対する意欲を高め、遊技の興趣を向上させることができる。また、演出操作部700は押圧操作と接触操作という2種類の操作による入力が可能であるので、遊技者参加型の演出の幅が広がり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御装置300は、LEDドライバ723bを経由してタッチセンサ721にリセット信号を出力するので、タッチセンサ721にリセット信号を出力するための専用の配線が設けられている場合と比較して、配線が少なくて済む。
なお、本実施形態の遊技機10は、押圧操作の操作態様と接触操作の操作態様との双方に基づいて、所定の遊技処理を実行するだけでなく、押圧操作の操作態様のみに基づいて、所定の遊技処理を実行することも可能(例えば、「オート連打モード」の「Pa」ポイント長押しの場合)であるし、接触操作の操作態様のみに基づいて、所定の遊技処理を実行することも可能(例えば、「タッチアピールモード」の場合)である。
また、演出操作部700を使用する状況に合わせて操作の仕方を使い分けることも可能である。具体的には、例えば、より詳細な操作が必要な状況(設定内容の変更等)では、押圧操作の操作態様と接触操作の操作態様とに基づいて、所定の遊技処理を実行し、より迅速な操作が必要な場合(例えば、変動中の期待度報知演出等)では、押圧操作の操作態様または接触操作の操作態様に基づいて、所定の遊技処理を実行するよう構成することも可能である。このように、演出操作部700を使用する状況に合わせて操作の仕方を使い分けることで、遊技者参加型の演出の幅がより広がる。
また、演出操作部700の装飾制御を行うドライバは、LEDドライバ723bに限ることはなく、演出操作部700の装飾制御を行うドライバであれば、例えばモータドライバ等であってもよい。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定のタイミングで、具体的には、遊技機10の電源投入時と、遊技機10における遊技状況の変化に対応して遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される所定コマンドを受信した時(本実施形態の場合、客待ち状態の開始時に遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される客待ちコマンドを受信した時、特別遊技の開始時に遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信されるファンファーレコマンドを受信した時)と、のタイミングで、接触操作検出手段(タッチセンサ721)にリセット信号を出力するとともに、当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に初期化パラメータを送信するよう構成可能である。
このように構成することによって、タッチセンサ721に対して、定期的にリセットを行い、初期化パラメータのリカバリを行うことができる。
なお、所定のタイミングは、遊技機10の電源投入時と、遊技機10における遊技状況の変化に対応して遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される所定コマンドを受信した時と、に限ることはなく、適宜任意に変更可能である。
また、遊技機10における遊技状況の変化に対応して遊技制御手段(遊技制御装置100)から送信される所定コマンドを受信した時は、客待ちコマンドを受信した時と、ファンファーレコマンドを受信した時と、に限ることはなく、適宜任意に変更可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、前記所定のタイミングの他に、特定の演出(本実施形態の場合、大当り変動演出)を行う際にも、接触操作検出手段(タッチセンサ721)にリセット信号を出力するとともに、当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に初期化パラメータを送信し、前記所定のタイミングでは、初期化パラメータとして、接触操作検出手段(タッチセンサ721)の検出感度を第1感度に設定する第1感度設定データ(検出感度(ゲイン)初期値)を含むパラメータを当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に送信し、前記特定の演出を行う際には、初期化パラメータとして、接触操作検出手段(タッチセンサ721)の検出感度を第1感度よりも高い第2感度に設定する第2感度設定データ(大当り変動用検出感度(ゲイン)値)を含むパラメータを当該接触操作検出手段(タッチセンサ721)に送信するよう構成可能である。
このように構成することによって、特定の演出の実行中におけるタッチセンサ721の検出感度が、特定の演出の実行中でない時よりも高くなるので、特定の演出の実行中でない時には接触操作として検出されないような遊技者の動作(例えば、演出操作部700に指等をかざす動作や、演出操作部700の上方を指等が横切る動作など)も接触操作として検出することが可能となる。したがって、特定の演出の実行中には、演出操作部700の接触操作に対応する制御の実行頻度が高まり、遊技の興趣が向上する。
なお、特定の演出は、大当り変動中(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームの実行中)に実行される大当り変動演出に限ることはなく、リーチ変動中の演出等に適宜任意に変更可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、操作手段(演出操作部700)は、押圧操作が可能な押圧操作部(本実施形態の場合、上面)と、押圧操作部に設けられ、接触操作が可能な複数の接触操作部(本実施形態の場合、「TSW1」〜「TSW8」ポイント)と、を有している。
したがって、押圧操作が可能な押圧操作部に、接触操作が可能な接触操作部が設けられているので、接触操作部に接触している指で、押圧操作部を押圧することができ、押圧操作と接触操作という2種類の操作を同じ指で行うことができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、複数の接触操作部の少なくとも一部(本実施形態の場合、「TSW1」,「TSW3」,「TSW6」,「TSW8」ポイント)は、所定の表示を所望の方向に移動させる指令を与える複数のシフトキー(カーソルキーの上下左右方向キー)それぞれに相当し、シフトキーに相当する接触操作部に対する接触操作が行われている状態で、押圧操作が行われた場合に、所定の表示を移動させる演出を実行する。
したがって、複数のシフトキーを備えなくても、演出操作部700の接触操作部のうちのシフトキーに相当する接触操作部に接触している状態で、当該演出操作部700を押圧することで、シフトキー操作に対応する演出が実行されるので、複数のシフトキーを備える必要がない。したがって、複数のシフトキーを備える場合、これらのシフトキーは一箇所に集中して設けられるものであるため、操作すべきでないキーまで操作してしまうことがあったが、複数のシフトキーを備えなくても、操作手段によってシフトキー操作に相当する操作を行うことができるので、このような誤操作を防止することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、複数の接触操作部の何れか(本実施形態の場合、「TSW1」,「TSW8」ポイント)に対する接触操作が行われている状態で、押圧操作が行われている間、所定の繰り返し表示演出を実行する。
したがって、演出操作部700を連打操作しなくても、演出操作部700の接触操作部の「TSW1」,「TSW8」ポイントに接触している状態で、当該演出操作部700を押圧することで、演出操作部700の連打操作に対応する演出が実行されるので、演出操作部700を連打操作する必要がない。したがって、遊技者の手を必要以上に煩わせることがなく、連打操作が面倒だと思う遊技者や恥ずかしいと思う遊技者であっても、所定の繰り返し表示演出を楽しむことができる。
なお、「カーソルモード」でのタッチ検知ポイントと、「オート連打モード」でのタッチ検知ポイントと、を異ならせることで、「カーソル動作機能」と「オート連打機能」との両方を実現するよう構成することも可能である。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、遊技者が操作可能な操作手段(演出操作部700)を前面に備えた遊技機において、操作手段(演出操作部700)は、当該操作手段(演出操作部700)に対する押圧操作を検出可能な押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)と、当該操作手段(演出操作部700)に対する接触操作を検出可能な接触操作検出手段(タッチセンサ721)と、を備え、所定期間内に押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)から規定幅以上のパルス幅の検出信号(本実施形態の場合、2m秒以上のパルス幅のプッシュボタン信号)が出力された場合は、その出力回数にかかわらず、押圧操作検出手段(プッシュセンサ711)から検出信号が1回出力されたとみなす押圧検出みなし処理を行い、所定期間内に接触操作検出手段(タッチセンサ721)から規定幅以上のパルス幅の検出信号(本実施形態の場合、2m秒以上のパルス幅のタッチON信号)が出力された場合は、その出力回数にかかわらず、接触操作検出手段(タッチセンサ721)から検出信号が1回出力されたとみなす接触検出みなし処理を行うよう構成されている。
したがって、所定期間内におけるプッシュセンサ711からの検出信号の出力回数にかかわらず、プッシュセンサ711から検出信号が1回出力されたとみなし、所定期間内におけるタッチセンサ721からの検出信号の出力回数にかかわらず、タッチセンサ721から検出信号が1回出力されたとみなすので、遊技者の操作の仕方やノイズの影響によらない安定した検出を実現することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、一の所定期間において押圧検出みなし処理を行い、次の所定期間において押圧検出みなし処理を行わなかった場合に、押圧操作に対応する制御を行い、一の所定期間において接触検出みなし処理を行い、次の所定期間において接触検出みなし処理を行わなかった場合に、接触操作に対応する制御を行うよう構成されている。
したがって、押圧検出みなし処理が断続的に行われた場合には、押圧検出みなし処理を行う毎に1回分の押圧操作に対応する制御を行い、押圧検出みなし処理が連続的に行われた場合には、その一連の押圧検出みなし処理に対して1回分の押圧操作に対応する制御を行い、接触検出みなし処理が断続的に行われた場合には、接触検出みなし処理を行う毎に1回分の接触操作に対応する制御を行い、接触検出みなし処理が連続的に行われた場合には、その一連の接触検出みなし処理に対して1回分の接触操作に対応する制御を行うことができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、連続した所定数の所定期間それぞれにおいて押圧検出みなし処理を行った場合に、押圧操作に対応する制御を行い、連続した所定数の所定期間それぞれにおいて接触検出みなし処理を行った場合に、接触操作に対応する制御を行うよう構成することも可能である。
この場合、所定回数連続して押圧検出みなし処理を行った場合に、1回分の押圧操作に対応する制御を行い、所定回数連続して接触検出みなし処理を行った場合に、1回分の接触操作に対応する制御を行うので、チャタリングの影響を排除でき、状況に応じたノイズ対策を容易に実現することができる。
また、以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、所定期間は、映像フレームの1周期分の期間、当該周期の1/m倍(mは2以上の整数)分の期間、当該周期のn倍(nは2以上の整数)分の期間の何れか1つの期間であればよい。
したがって、映像フレームの周期を基準として演出操作部700に対する操作を判定するので、処理が複雑にならずに済む。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。