JP5951924B2 - 二次的rna干渉による糸状菌株における遺伝子発現の低減又は除去方法 - Google Patents
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Description
本出願は、コンピューターが読み取り可能な形態の配列表を含む。当該コンピューターが読み取り可能な形態は、本明細書に援用される。
糸状菌株は、商業的価値を有する生物由来物質(biological substance)の生産のために広く用いられる。しかしながら、生物由来物質を多く発現しそして分泌するという所望の特徴を有する糸状菌株は、良好な発酵に最も望ましい特徴を必ずしも有しているわけではない。生物由来物質の産生は、当該生物由来物質を分解する他の物質、例えば酵素、又は当該生物由来物質の回収及び精製を複雑にしうる当該生物由来物質と一緒に精製される他の物質の産生を伴うことがある。
(a) 糸状菌株のゲノムに、生物由来物質をコードする標的遺伝子に対してホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び標的遺伝子に対して有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を挿入し;ここで第二転写可能領域は、逆向きに互いに相補的な2つの断片を含み、そして第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写される
(b) 二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)の生産を、二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物を産生する条件下で糸状菌を培養することにより誘導し、ここで当該二本鎖転写可能核酸構築物は次にsiRNAに変換され、当該siRNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減するか又は除去する
を含む方法に関する。
(a)生物由来物質の産生につながる条件下で糸状菌株を培養し、ここで当該糸状菌株が、不所望の生物由来物質をコードする標的遺伝子に対してホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び標的遺伝子に対して有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を含み、ここで当該第二転写可能領域が、逆向きに互いに対して相補的である2つの断片を含み、かつ当該第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写され、ここで二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物は、糸状菌を培養することにより産生され、当該転写産物は次に、二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)へと変換され、当該SiRNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、不所望な生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減するか又は除去し;そしてここで当該糸状菌株は、生物由来物質をコードする第三のポリヌクレオチドを含み;そして
(b) 培養倍地から生物由来物質を回収する
を含む方法に関する。
(同一残基×100)/(アライメント長-アライメントにおける合計ギャップ数)
(同一デオキシヌクレオチド×100)/(アライメント長-アライメントにおける合計ギャップ数)
(a)生物由来物質をコードする標的遺伝子に対してホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び標的遺伝子に対して有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合するプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を糸状菌株のゲノムに挿入し、ここで、当該第二転写可能領域は、互いに対して逆向きに相補的な2個の断片を含み、かつ第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写され;そして
(b)次にsiRNAに変換される二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物を産生する条件下で糸状菌株の培養をすることによって、二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)の産生を誘導し、当該siRNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減するか又は除去する
を含む方法に関する。
プロモーター配列は、第一相同転写可能領域に対して元来のものであるか、又は外来(異種)であってもよいし、そして糸状菌株に対して元来のものであるか又は外来のものであってもよい。本発明の方法では、プロモーターは、元来のプロモーター、異種プロモーター、突然変異プロモーター、ハイブリッドプロモーター、又はタンデムプロモーターであってもよい。
「標的遺伝子に対してホモロジーを有する転写可能領域」という語句は、標的遺伝子のオープンリーディングフレームに相同であるヌクレオチド配列、又はその一部として定義され、そしてRNA、例えばncRNA(非コードRNA)、tRNA(トランスファーRNA)、rRNA(リボソーマルRNA)、miRNA(マイクロRNA)、又はmRNA(メッセンジャーRNA)に翻訳され、適切な調節配列の制御の下に置かれた場合、これらは生物由来物質、例えばポリペプチドに翻訳されることもあるし、又は翻訳されないこともある。転写可能領域の境界は、一般的に、mRNAの5'末端においてオープンリーディングフレームのすぐ上流に位置する転写開始部位により、そしてmRNAの3'末端においてオープンリーディングフレームのすぐ下流に位置する転写終結配列により一般的に決定されている。相同な転写可能領域は、ゲノムDNA、cDNA、半合成、合成、及び組み替え核酸配列を含むが、これらに限定されるわけではない。
二本鎖転写可能核酸構築物は、標的遺伝子又は宿主ゲノムに対して有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含み、ここで当該第二転写可能領域は、逆向きに互いに対して相補的な2つの断片を含む。
標的遺伝子は、代謝産物(以下、「生物由来物質」と呼ぶ)の生合成に関与する生物学的活性を有するポリペプチドをコードする生物学的活性又は任意の遺伝子であってもよい。生物由来物質は、RNA(例えば、ncRNA、rRNA、tRNA、miRNA、又はmRNA)であってもよい。生物由来物質は、生物学的活性を有するペプチドであってもよい。生物学的活性を有する物質は、糸状菌株にもともとあるものであってもよいし、又は当該株に対して異種であるか又は外来のモノであってもよい。外来又は異種物質は、細胞に対して生来の物質であるか;又は構造的な修飾がなされて生来の物質を変化させた物質である。
生物学的構造をコードする標的遺伝子にホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び標的遺伝子に有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を含む糸状菌株に関する。ここで、当該第二転写可能領域は、互いに逆向きに相補的である2つの断片を含み、そして第一及び第二転写可能領域は1のmRNA分子として転写される。ここで二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)の産生は、二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物を産生する条件下で、糸状菌株を培養することにより誘導され、低分子干渉RNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低下又は除去する。
本発明は、目的の生物由来物質を生産する方法であって、
(a)目的の生物由来物質の産生に寄与する条件下で糸状菌株を培養し、ここで当該糸状菌株は、不所望の生物由来物質をコードする標的遺伝子に相同性を有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド及び標的遺伝子に対して有効な相同性を有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を含み、ここで当該第二転写可能領域は、互いに対して逆向きに相補性である2つの断片を含み、そして第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写され、ここで二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物は、RNA転写産物を産生する条件下で糸状菌株を培養することにより産生され、当該転写産物は次に二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)に変換され、当該siRNAが、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、不所望の生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減又は除去し、そしてここで当該糸状菌株が、目的の生物由来物質をコードする第三のポリヌクレオチドを含み、そして
(b)目的の生物由来物質を培養培地から回収すること
を含む。
目的の生物由来物質をコードする単離されたポリヌクレオチド配列は、任意の原核生物、真核生物、又は他のソースから得ることができる。本発明の目的では、所定のソースと組み合わせて本明細書において使用される「得られる」という語句は、生物由来物質が当該ソースにより産生されるか、又は当該ソース由来の遺伝子が挿入された細胞により産生されるということを意味するものとする。
目的の生物由来物質をコードする単離ポリヌクレオチドは、糸状菌株中の核酸構築物中に含まれてもよい。核酸構築物は、調節配列に適合する条件下で糸状菌株中においてヌクレオチド配列の発現を仕向ける少なくとも1のプロモーター及び1以上の調節配列に作用可能なように結合する目的の生物由来物質をコードするヌクレオチド配列を含む。発現は、非限定的に、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、及び分泌を含む目的の生物由来物質の産生に関与する任意のステップを含むことが理解されたい。
目的の生物由来物質をコードするポリヌクレオチドは、プロモーター、生物由来物質をコードするヌクレオチド配列、及び転写終結シグナル及び翻訳終結シグナルを含む組み換え発現ベクターに含まれてもよい。本明細書に記載される様々な核酸及び調節配列は、組み合わされて、制限酵素部位にポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を挿入又は置換することを可能にする1以上(幾つかの)便利な制限酵素部位を含みうる組み換え発現ベクターをもたらす。或いは、ポリヌクレオチド配列は、ヌクレオチド配列又は当該配列を含む核酸構築物を、発現に適したベクターに挿入することにより、ポリヌクレオチド配列を発現できる。発現ベクターを作成する際に、コード配列をベクター中に位置させ、その結果コード配列は、発現に適した調節配列に作用可能なように結合する。
プラスミド pCW098は、TAKA/Na2-tpiリーダーハイブリッド・プロモーター(米国特許第6,461,837号)、大腸菌(Escherichia coli)のハイグロマイシン抵抗性遺伝子の一部から作成された逆反復 (hyg IR)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)アミログルコシダーゼ(AMG)ターミネーター(Hata et al., 1991, Agric. Biol. Chem. 55: 941-949, 及びアスペルギルス・ニジュランス(Aspergillus nidulans) pyrG遺伝子(Ballance and Turner, 1985, Gene 36: 321-331)を選択可能マーカーとして含むように構築された。
プラスミドpCW099を、TAKA/NA2-tpiリーダーハイブリッドプロモーター、アスペルギルス・オリゼーのwA遺伝子の断片(全長ゲノムDNA配列について配列番号5、及び推定のアミノ酸配列について配列番号6)、大腸菌hygB逆反復(hygIR)、アスペルギルス・ニガーのアミログルコシダーゼ(AMG)ターミネーター、及びアスペルギルス・ニジュランスのpyrG遺伝子を選択可能マーカーとして含むように構築した。
TAKA/NA2-tpiリーダーハイブリッドプロモーター、アスペルギルス・オリゼーのwA遺伝子の176bp断片、大腸菌hygB逆反復(hygIR)、アスペルギルス・ニガーのアミログルコシダーゼ(AMG)ターミネーター、及びアスペルギルス・ニジュランスの全長amdS遺伝子を選択マーカーとして含むようにプラスミドpEFer14を構築した。
プラスミドpDM261を、TAKA/NA2-tpiリーダーハイブリッドプロモーター、大腸菌hygB逆反復(hygIR)、アスペルギルス・ニガー・アミログルコシダーゼ(AMG)ターミネーター、及び全長アスペルギルス・ニジュランスamdS遺伝子を選択マーカーとして含むように構築した。
プラスミドpDM266を、TAKA/NA2-tpiリーダーハイブリッドプロモーター、アスペルギルス・オリゼーwA遺伝子の499bp断片、大腸菌hygB逆反復(hygIR)、アスペルギルス・ニガーアミログルコシダーゼ(AMG)ターミネーター、及びアスペルギルス・ニジュランス全長amdS遺伝子を選択マーカーとして含むように構築した。
アスペルギルス・オリゼーJAL250株(WO98/11203)を、20mMのウリジンを添加したPDAプレート上で7日間、34℃で増殖させた。5mlの0.01%TWEEN(登録商標)80(Fisher Scientific, Fair Lawn, NJ, USA)を加え、滅菌された植菌用ループを用いてプレートの表面を掻き取り、そして5mlピペットを用いて胞子懸濁液を回収することにより胞子を回収した。約2〜5×107胞子を、500mlの撹拌フラスコに入れた100mlのYPG培地に加え、そして16〜18時間30〜34℃及び140rpmでインキュベートした。滅菌0.2μm500mlEXPRESS(登録商標)フィルターユニットを用いて菌糸体を回収した。増殖培地から菌糸体をろ過して取り除き、そして100mlの0.7M KClで2回洗浄した。菌糸体を、20mlのプロトプラスト溶液[5mg/ml GLUCANEX(商標)(Novozymes A/S、Bagsvaerd、Denmark)+0.5mg/mlキチナーゼ(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO, USA)を入れた0.7MのKCl]に再懸濁した。菌糸体を、125mlの撹拌フラスコに移し、そして34℃、80rpmで30〜90分間インキュベートした。プロトプラストをMIRACLOTH(登録商標)で覆われた滅菌漏斗(Calbiochem, San Diego, CA, USA)を通して滅菌50mlのポリプロピレンチューブに注いだ。プロトプラストを、Sorfvall RT6000D遠心機中にて室温、1303×gで20分間遠心した。上清を捨て、そしてプロトプラストを20mlのSTC中に再懸濁した。プロトプラストを上記のように遠心し、そして20mlのSTC中で再懸濁した。20μlの量を取り、そしてSTCで希釈した。プロトプラストは、ヘモサイトメーターを用いて計数した。プロトプラストを、上に記載されるように遠心し、そして適切な体積のSTC中に再懸濁して、2×107プロトプラスト/mlを得た。
サザンブロット分析を行い、実施例6から得られた6の形質転換体(以下の表2に挙げられる)における様々な胞子の色が、遺伝子破損の結果ではないことを立証した。ミュータントアスペルギルス・オリゼーP2-5.1(WO 2005/056772)は、wA遺伝子の破損を含んだ。
様々な胞子の色を示す6のアスペルギルス・オリゼー形質転換体(実施例6)を、20mMのウリジン及び1%のマルトースを添加したCOVE2プレート上に撒き、そして34℃で7日間培養した。形質転換されていないアスペルギルス・オリゼーJaL250の胞子は、20mMウリジンを添加されたPDAプレート上に撒き、そして34℃で7日間培養した。
TURBO DNA−free(商標)キット(Ambion, Austin, TX, USA)を用いて、コンタミしているゲノムDNAを、アスペルギルスオリゼーRNAサンプル(実施例8)から取り除いた。3μgの抽出RNAを、1×TURBO DNase(商標)緩衝液(Ambion, Austin, TX, USA)と混合し、そしてDNase、RNaseフリー水を用いて10μlの体積に調節した。1ユニットのTURBO DNase(商標)(Ambion, Austin, TX, USA)をサンプルに加え、そして37℃で30分間インキュベートした。別の1ユニットのTURBO DNase(商標)を加え、そしてサンプルを37℃で1時間インキュベートした。2μlのDNase不活性化試薬(Ambion, Austin, TX, USA)を加えた。サンプルチューブの内容物を、室温で2分間のインキュベート時間の間に3回混合して、DNase不活性化試薬を再分散させた。EPPENDORF(登録商標)5415D微小遠心機中で9300×gで2分間遠心することによりペレット化した。各上清9μlを0.65ml微小遠心管に移した。1μlのDNase処理したRNAを、NANODROP(登録商標)1000分光光度計を用いて計測して、RNA濃度を測定した。
第一鎖cDNAを、Transcriptor First Strand cDNA合成キット(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)を用いて、抽出アスペルギルス・オリゼーRNAの各サンプル(実施例9)から合成した。1μgのDNase処理RNAを、1.2nmolのランダムヘキサマープライマー(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)と混合し、そしてDEPC処理水で13μlの体積に調節した。サンプルを、65℃で10分間インキュベートし、そして氷上に配置した。13μlのサンプルを、1×TranscriptorRT反応緩衝液(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)、20ユニットのプロテクターRNase阻害剤(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)、10mMのデオキシヌクレオチド・ミックス、及び10ユニットのTranscriptor 逆転写酵素(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)と、最終体積は20μlに混合した。反応混合液を25℃で10分間、50℃で60分間、及び85℃で5分間インキュベートした。合成後、サンプルチューブを氷上に置いた。
形質転換体におけるアスペルギルス・オリゼーwA発現レベルの測定は、RT-PCRを用いて行った。実施例10に記載される様に各形質転換体から合成される相補的DNA(cDNA)をRT-PCR反応のテンプレートとして用いた。wA遺伝子は標的DNA配列として機能する一方、アスペルギルス オリゼーのアクチン遺伝子(DNA配列について配列番号19、及び推定のアミノ酸配列について配列番号20)は、内部コントロール並びにレファレンスDNA配列として機能する。Universal ProbeLibraly Assay Design Software Guide (Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)に従って、プライマー及びその対応する単色の加水分解プローブが選択され、そして設計される。プローブは、最初に、エキソン-エキソンスプライス結合点の付近の所望の転写DNA配列に基づき選択される。次にプライマーセットは、同一のエキソン-エキソンスプライス結合点又はイントロンにまたがる標的を増幅するように設計された。以下のプローブ:
二次的RNAi発現ベクターを、アスペルギルス・ニガーATCC1015ポリケチドシンターゼ遺伝子(cDNA配列について配列番号25及び推定のアミノ酸配列について配列番号26)の発現を抑制するために構築した。
TAKA/NA2-tpiリーダーハイブリッドプロモーター、アスペルギルス・ニガーのポリケチドシンターゼ遺伝子のオープンリーディングフレームの断片、大腸菌hygB逆反復(hygIR)、アスペルギルス・ニガー・アミログルコシダーゼ・ターミネーター、及び全長アスペルギルス・ニジュランスamdS遺伝子(Kelly and Hynes, 1985, EMBO J. 4: 475-479)を選択可能なマーカーとして含むようにプラスミドpAmFs031を構築した。アスペルギルス・ニガー・ポリケチドシンターゼ遺伝子が、糸状菌における分生子色素の声望正に関与する他のポリケチドシンターゼに配列同一性を有するので、サイレンシングの標的として選択された。
アスペルギルス・ニガーMBin120株を、PDAプレート上で34℃で14日間増殖させた。7mlの0.01%TWEEN(登録商標)20(Fisher Scientific, Fair Lawn, NJ, USA)を加え、滅菌された植菌用ループを用いてプレートの表面を掻き取り、そして5mlピペットを用いて胞子懸濁液を回収することにより胞子を回収した。1Mスクロースを添加した25mlのYPG培地を含む500mlのガラス撹拌フラスコを、約2.6×108胞子で植菌し、そして28℃で15時間150rpmでインキュベートした。た。滅菌0.2μm500mlEXPRESS(商標)フィルターユニット(Millipore, Billerica, MA, USA)を用いて菌糸体を回収した。増殖培地から菌糸体をろ過して取り除き、そして150mlの1Mソルビトールで2回洗浄した。菌糸体を、1mlあたり20mgのGLUCANEX(商標)及び0.4mgのキチナーゼ(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO, USA)を入れた1Mのソルビトールを含む30mlのプロトプラスト溶液に再懸濁した。菌糸体を、125mlの撹拌フラスコに移し、そして34℃、100rpmで45分間インキュベートした。プロトプラストをMIRACLOTH(登録商標)で覆われた滅菌漏斗(Calbiochem, San Diego, CA, USA)を通して滅菌50mlのポリプロピレンチューブに注いだ。当該チューブを氷冷1Mソルビトールで充填した。プロトプラストを、Sorvall RT6000D遠心機中にて室温、1303×gで5分間遠心した。上清を捨て、そしてプロトプラストを50mlの1Mソルビトール中に再懸濁した。プロトプラストをSorvall RT6000D遠心機で遠心し、そして10mlのSTC中に再懸濁した。20μlの量を取り出し、そしてSTCで希釈した。経も差異とメーターを用いてプロトプラストを計数した。プロトプラストをSorvallRT6000D遠心機で遠心し、そして適切な体積のPEG4000(Polysciences, Inc., Warrington, PA, USA)中に再懸濁して、2×107プロトプラスト/mlを生成した。
以下のアスペルギルス・ニガー株:白色胞子を有する2つのアスペルギルス・ニガーpAmFs031株(pAmFs031-W1及びpAmFs031-W2と名づける)、黒色の胞子を有する1のアスペルギルス・ニガーpAmFs031株(pAmFs031-B1と名づける)、及びpDM261で形質転換された1のアスペルギルス・ニガー株を、1%マルトースを添加したCOVE A-尿素+アセトアミドプレート上で7日間、34℃で増殖させた。形質転換されていない対照のアスペルギルス・ニガーMBin120は、PDAプレートで増殖させた。5mlの0.01%TWEEN(登録商標)20を添加し、滅菌植菌用のループを用いてプレートの表面を掻きとり、そして10mlのピペットで胞子の懸濁液を回収することにより、胞子を回収した。40μlの胞子懸濁液を、10mlのM410培地と混合し、そしてこの混合液の1mlを24ウェルポリスチレン・マイクロタイタープレート(Corning Incorporated, Corning, NY, USA)の各ウェルに加えた。各株を別のマイクロタイタープレート中で増殖させて相互コンタミを避けた。プレートを湿度調節されたチャンバー内において4日間34℃でインキュベートし、この時点で真菌は、ウェルにわたり菌糸体が増殖した連続マットを形成し、そして着色された分生子が全ての株について存在していた。
実施例14に記載されたアスペルギルス・ニガー株の各々に由来するRNAサンプルを、TURBO DNase(商標)キット(Ambion, Inc., Austin, TX, USA)の試薬を用いてDNaseで処理してゲノムDNAを取り除いた。3μgのRNAを1μlのTURBO DNase(商標)緩衝液(Ambion, Inc., Austin, TX, USA)と混合し、そしてDEPC処理水で10μlの体積に調節した。0.5μlの量のTURBO DNase(商標)(Ambion, Inc., Austin, TX, USA)を加え、そしてサンプルを37℃で30分間インキュベートした。第二の0.5μlの量のTURBO DNase(商標)を加え、そしてサンプルを再び37℃で30分間インキュベートした。2μlの不活性化試薬(Ambion, Inc., Austin, TX, USA)を加え、そして室温での2分間のインキュベートの間にサンプルを3回混合した。サンプルをEPPENDORF(登録商標)5415D微小遠心機において9300×gで2分間遠心した。9μlの上清を0.6ml微小遠心管に移した。RNA濃度を、NANODROP(登録商標)1000分光光度計を用いて計測した。サンプルを-80℃で貯蔵した。
実施例14に記載されたアスペルギルス・ニガー株による、アスペルギルス・ニガーポリケチド・シンターゼの相対発現レベルを、RT-PCRにより定量した。トータルRNAを各株から抽出して、実施例15に記載されるように第一鎖cDNA合成についてのテンプレートとして機能させる。第一鎖cDNAは、RT-PCRのテンプレートとして機能する。アスペルギルス・ニガーのアクチン遺伝子を、レファレンス標準(つまり内部対照)として用いた。プローブ及びプライマーを、Roche Universal ProveLibrary Design Center Software(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)を用いて設計した。以下のプレイマー及びプローブ対が使用される:
以下のアスペルギルス・ニガー株(実施例16に記載される):非形質転換アスペルギルス・ニガーMBin120、アスペルギルス・ニガーMBin120のpAmFs031-W1、アスペルギルス・ニガーMBin120のpAmFs031-W2、アスペルギルス・ニガーMBin120のpAmFs031-B1、及びアスペルギルス・ニガーMBin120のpDM261から、DNEASY(登録商標)Plant Maxiキットを用いてゲノムDNAを抽出した。各株からの合計2μgのゲノムDNAを、HindIIIで17時間37℃で切断した。切断されたゲノムDNA及びDNA分子量マーカーII、DIG標識(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)を、TAE緩衝液中の0.7%アガロースゲルにロードし、そして22Vの電流を17時間かけた。20×SC転写緩衝液を用いてDNAをゲルからNYTRAN(商標)SuPerCharged膜に転写した。紫外線照射を用いてDNAを膜に架橋させ、そして42℃で30分間DIG Easy Hyb溶液(Roche Applied, Science, Indianapolis, IN, USA)中で平衡化させた。DIG Easy Hyb溶液中に懸濁したDIG標識された434bpの20μlPCR産物で、42℃で18時間プローブした。434bpのDIG標識DNAプローブを、PCR DIGプローブ合成キット(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)及び以下に示すプライマー:
二次的RNAi発現ベクターを、トリコデルマ・リーセイβ-キシロシダーゼ遺伝子の発現を抑制するために構築した(DNA配列について配列番号37及び推定のアミノ酸配列について配列番号38)。
二次的RNAiプラスミドpEvFz-14を、PacI及びMluIで切断して、ハイグロマイシン逆反復を単離した。527bpの断片を、TAE緩衝液中の1.0%アガロースゲル電気泳動により分離し、そうしてゲルから切り出した。製品説明書に従って、QIAQUICK(登録商標)ゲル抽出キットを用いて断片を精製した。精製された断片を、Rapid Ligationキット(Roche Applied Science, Indianapolis, IN, USA)を用いてPacI及びMluで切断されたpMJ09(WO 2005/056772)にライゲーションした。
5μgのpAL02を用いて、トリコデルマ・リーセイSaMe13、cbh1欠失株(WO2005/030926)を形質転換した。トリコデルマ・リーセイSaMe13の胞子を、成熟トリコデルマリーセイのCOVE2プレート上に20mlの0.01%TWEEN(登録商標)80を注ぐことにより回収し、そして胞子を、ペトリ皿スプレッダーで掻き取った。胞子混合物を20mlピペットで採取した。およそ2〜5×107の胞子を、2%グルコースと10mMウリジンで添加した100mlのYP培地中でインキュベートし、そして27℃90rpmで16時間インキュベートした。菌糸体を、500mlのSTERICUP(登録商標)フィルターユニット(Millipore, Burlington, MA, USA)を用いて回収し、そして2回100mlの脱イオン水で洗浄した。菌糸体を250mlの1.2Mソルビトールで2回洗浄した。洗浄した菌糸体を、20mlの1.2Mソルビトール、1mlあたり5mgのGLUCANEX(商標)及び1mlあたり0.5mgのキチナーゼに再溶解した。混合物を、34℃で15〜25分間90rpmでインキュベートした。フラスコを5分間氷の上に配置し、続いてMIRACLOTH(登録商標)を介してろ過した。プロトプラストを含むフィルターを、50mlのFALCON(登録商標)チューブ(VWR International, West Chester, PA, USA)に入れた。チューブを370×gで10分間、Sorvall RT6000D遠心機内で遠心した。上清を捨て、そしてプロトプラストペレットを、25mlの1.2Mソルビトール中に再懸濁飼、そしてSorvall RT6000D遠心機中で10分間370gで遠心した。上清を捨て、そしてペレットを、1.2Mソルビトール25ml中に再懸濁した。10μlを取り、そしてチューブを上に記載されるように遠心し、その間にプロトプラストをヘモサイトメーターで計数した。上清を捨て、そして1mlのSTCあたり、1×108のプロトプラストの濃度でペレットを再懸濁した。
[({OD405/消滅係数}×1×106)/インキュベート時間]/サンプル体積
[式中、消滅係数=17,749、インキュベート時間=45、及びサンプル体積=0.02]
2β-グルコシダーゼ活性は、p-ニトロフェニル-β-グルコピラノシドを基質として用いて計測した。数値は、加水分解された基質μmol/分/ml(培養ブロス)±標準偏差(サンプルAL03evを除きn=2、AL03evではn=4)として表される。
3タンパク質濃度は、BCAアッセイ試薬を用いて測定した。数値は、mg/ml(培養ブロス)±標準偏差(サンプルAL03evを除きn=2、AL03evではn=4)として表されれる。
4β-キシロシダーゼとβ-グルコシダーゼ活性の比±標準偏差(サンプルAL03evを除きn=2、AL03evではn=4)
およそ5/20の形質転換が、対照の36〜55%の値を有するBX/BGを発現するようである。これらの結果により、二次的RNAiが、トリコデルマ・リーセイにおいて遺伝子発現をうまくノックダウンするために使用することができる。
様々な文献が本明細書で引用されており、その開示は、その全てを本明細書に援用する。
Claims (17)
- アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株において生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減又は除去するための方法であって、以下の:
(a) アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株のゲノムに、第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチドと、第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドとに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を挿入する工程、ここで前記第一転写可能領域が、前記標的遺伝子に対してホモロジーを有し、第二転写可能領域は、前記標的遺伝子に対して有効なホモロジーを有さず、第二転写可能領域が、互いに対して逆向きに相補的な2つのセグメントを含み、そして第一及び第二転写可能領域が単一のmRNA分子として転写される、工程;並びに
(b) 二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物を産生する条件下で、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株を培養することにより、二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)の産生を誘導する工程であって、
上記RNA転写産物は次にsiRNAに変換され、当該siRNAは標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減するか又は除去する、工程
を含んでなる前記方法。 - 前記第一転写可能領域が、前記標的遺伝子の配列、又は前記標的遺伝子の配列に対して90%の同一性を有する配列の全長配列又は断片であり、前記標的遺伝子に対応する少なくとも19の連続ヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記第二転写可能領域が、少なくとも19のヌクレオチドを含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記第一及び第二ポリヌクレオチドが、150ヌクレオチド未満の介在配列により分離されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 互いに対して逆向きに相補的である前記2つのセグメントが、少なくとも4のヌクレオチドの結合配列により分離される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記標的遺伝子の発現が、少なくとも20%低下する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 生物由来物質をコードする標的遺伝子に対してホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び標的遺伝子に対し有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合されたプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を含むアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株であって、ここで当該第二転写可能領域は互いに対して逆向きに相補的な2つのセグメントを含む第二転写可能領域を含み、そして当該第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写され、ここで二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる標的遺伝子の配列を含む低分子RNA(siRNA)の産生が、二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物を産生する条件下で、前記株を培養することにより誘導され、当該RNA転写産物は次にsiRNAに変換され、当該siRNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、生物由来物質をコードする標的遺伝子の発現を低減又は除去する、前記株。
- 前記第一転写可能領域が、前記標的遺伝子の配列、又は前記標的遺伝子の配列に対して90%の同一性を有する配列の全長配列又は断片であり、前記標的遺伝子に対応する少なくとも19の連続ヌクレオチドを含む、請求項7に記載の株。
- 前記第二転写可能領域は、少なくとも19ヌクレオチドを含む、請求項7又は8に記載の株。
- 前記第一及び第二ポリヌクレオチドが、150ヌクレオチド未満の介在配列により分離されている、請求項7〜9のいずれか一項に記載の株。
- 互いに対して逆向きに相補的である前記2つのセグメントが、少なくとも4のヌクレオチドの結合配列により分離される、請求項7〜10のいずれか一項にに記載の株。
- 前記標的遺伝子の発現が、少なくとも20%低下する、請求項7〜11のいずれか一項にに記載の株。
- 生物由来物質の産生方法であって、以下の:
(a) 目的の生物由来物質の産生を促進する条件下でアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株を培養する工程であって、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株が、不所望な生物由来物質をコードする標的遺伝子に対してホモロジーを有する第一転写可能領域を含む第一ポリヌクレオチド、及び当該標的遺伝子に対して有効なホモロジーを有さない第二転写可能領域を含む第二ポリヌクレオチドに作用可能なように結合したプロモーターを含む二本鎖転写可能核酸構築物を含み、
ここで当該第二転写可能領域が、互いに対して逆向きに相補的な二つのセグメントを含み、そして当該第一及び第二転写可能領域は、単一のmRNA分子として転写され、当該二本鎖転写可能核酸構築物のRNA転写産物は、上記RNA転写産物を産生する条件下で、前記株を培養することにより産生され、当該RNA転写産物は次に、二次的RNAiのプロセスによりサイレンシングされる上記標的遺伝子の配列を含む低分子干渉RNA(siRNA)に変換され、当該低分子干渉RNAは、標的遺伝子のRNA転写産物と相互作用して、不所望な生物学的な物質をコードする標的遺伝子の発現の低減又は除去し;そして アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)株、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)株、又はトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)株が、上記目的の生物由来物質をコードする第三のポリヌクレオチドを含む;そして
(b) 上記目的の生物由来物質を、上記培養培地から回収する を含む生物由来物質の生産方法。 - 前記第一転写可能領域が、前記標的遺伝子の配列、又は前記標的遺伝子の配列に対して90%の同一性を有する配列の全長配列又は断片であり、前記標的遺伝子に対応する少なくとも19の連続ヌクレオチドを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記第一及び第二ポリヌクレオチドが、150未満の介在配列により分離されている、請求項13又は14に記載の方法。
- 互いに対して逆向きに相補的である前記2つのセグメントが、少なくとも4の結合配列により分離される、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記標的遺伝子の発現が、少なくとも20%低下する、請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法。
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