JP5950752B2 - 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム - Google Patents

鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム Download PDF

Info

Publication number
JP5950752B2
JP5950752B2 JP2012179554A JP2012179554A JP5950752B2 JP 5950752 B2 JP5950752 B2 JP 5950752B2 JP 2012179554 A JP2012179554 A JP 2012179554A JP 2012179554 A JP2012179554 A JP 2012179554A JP 5950752 B2 JP5950752 B2 JP 5950752B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jig
axle box
shaft
shaft spring
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012179554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014037191A (ja
Inventor
與志 佐藤
與志 佐藤
之高 多賀
之高 多賀
一雄 磯村
一雄 磯村
誠 玉置
誠 玉置
淳一 白川
淳一 白川
紘一 村田
紘一 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2012179554A priority Critical patent/JP5950752B2/ja
Publication of JP2014037191A publication Critical patent/JP2014037191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5950752B2 publication Critical patent/JP5950752B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Springs (AREA)

Description

本発明は、軸ばねを備える鉄道車両用台車、および、該鉄道車両用台車を備える軸ばね高さ調整システムに関する。
一般的に、鉄道車両の台車は、台車枠と、軸ばねと、軸方向両側に車輪がはめ込まれた車軸と、車軸を回転自在に支持する軸受を収納する軸箱とを備え、台車枠は軸箱に対して、軸ばねを介して支持されている。
鉄道車両では、台車に積載された車体の荷重および台車の自重は、主として、台車枠、軸ばね、軸箱、車輪の順に伝わり、レールに作用する。各車輪からレールに作用する垂直方向の荷重は「輪重」と呼ばれている。安全の観点から、同一車軸の車輪の輪重差は一定以内であることが求められている。
このため、鉄道車両の製造時やメンテナンス時には、同一車軸の車輪の輪重差を一定内にするための輪重調整作業が行われている。輪重調整作業では、軸ばねが負担する荷重を変化させることで、輪重が調整される。具体的には、軸箱と軸ばねの間に隙間を確保し、その隙間にスペーサを挿入、もしくは既に挿入されているスペーサを抜き取り、軸ばねの伸縮量(すなわち高さ)を変化させることで、輪重の調整が行われる。
この輪重調整作業に関して、従来より、その作業を簡易化できる種々の台車が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。特許文献1の台車は、軸箱上に載置された軸ばねを備えており、軸箱の上部に、軸ばねを持ち上げるためのシリンダ装置を設置可能な切欠部が形成されている。これにより、特許文献1の台車は、切欠部にシリンダ装置を設置し、シリンダ装置を作動させるだけで、スペーサの抜き挿しをするための隙間を形成でき、輪重調整作業を簡易化できるとしている。
また、特許文献2の台車は、軸箱上に載置された軸ばねを備えており、軸箱の上部に、シリンダ装置と、外部からシリンダ装置へ圧油を供給するための管路とが組み込まれている。これにより、特許文献2の台車は、油圧ポンプ等を用いて、外部からシリンダへ圧油を供給し、シリンダ装置を作動させるだけで、スペーサの抜き挿しをするための隙間を形成することができ、輪重調整作業を簡易化できるとしている。
特開2002−249045号公報 特開平11−99941号公報
しかし、特許文献1の台車では、軸箱上部に切欠部を形成しているため、応力集中により軸箱の強度が低下する。軸箱の強度を確保するためには、軸箱上部の部材を肉厚にする必要があり、結果として、台車の重量が増加するという問題があった。また、切欠部を形成するために、切削加工等が必要であり、製造コストが増加するという問題もあった。さらに、軸箱支持装置の構造によっては、サイズの小さな軸箱が要求され、この場合、軸箱上部に十分なスペースを確保することができず、切欠部を形成することができない。
一方、特許文献2の台車では、シリンダ装置が軸箱上部に組み込まれており、取り外し不可能となっている。つまり、製造時やメンテナンス時の輪重調整作業にのみに必要なシリンダ装置が、常に軸箱に組み込まれていることとなり、走行時など、シリンダ装置を使用しない状態における台車の重量の増加につながるという問題があった。また、軸箱にシリンダ装置を内蔵しているため、その装置コストにより、台車全体の製造コストが増加するという問題もあった。
このように、従来の輪重調整作業を簡易化するための機構を備えた台車では、台車の重量が増加するという問題に加え、台車の製造コストが増加するという問題があった。
そこで本発明は、台車の重量と、製造コストの増加を抑制しつつも、輪重調整作業を簡易化できるようにすることを目的とする。
本発明の鉄道車両用台車は、治具を介して押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、台車枠と、前記台車枠の下方に配置された軸箱と、前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向へはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を備える。
また、本発明の軸ばね高さ調整システムは、鉄道車両用台車と、治具と、押上装置と、を備え、前記鉄道車両用台車は、台車枠と、前記台車枠の下方に配置された軸箱と、前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向にはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を有し、前記治具は、前記軸ばね座が通される治具開口と、前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、押上装置から押圧力を受けた場合に、前記突出部により上方から掛止される第1突部と、を有し、前記押上装置は、前記支持座に下端が取り付けられ、前記治具の下面に上端が取り付けられ、その押上力により、前記軸ばね座を前記軸ばねと共に押し上げて、前記軸箱と前記軸ばね座との間にスペーサを挿入可能な隙間を形成する。
前記の各構成によれば、支持座と突出部に掛止される治具により、押上装置を台車に取り付けることができ、輪重調整作業を簡易化できる。
また、軸箱に設けられた支持座と、突出部を有する軸ばね座と、を備えた簡単な構成であるため、重量や製造コストの増加を抑制できる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、台車の重量と、製造コストの増加を抑制しつつも、輪重調整作業を簡易化できる。
第1実施形態に含まれる鉄道車両用台車を示す平面図である。 図1に示す鉄道車両用台車の側面図である。 図2に示す鉄道車両用台車の軸箱付近の要部拡大縦断面図である。 第1実施形態に含まれる治具を示す図である。(A)は、治具の平面図である。(B)は、(A)のIVB方向からみた治具の側面を示す図である。 第1実施形態に含まれるスペーサを示す平面図である。 図2に示す鉄道車両用台車に、図4に示す治具を取り付ける際の状態を示す図であって、治具と軸ばね座の嵌め合い状態を示す縦断面図である。 図6Aに示す軸ばね座及び治具の平面図であって、軸ばね座に治具を取り付ける前の状態を示した図である。 図6Aに示す軸ばね座及び治具の平面図であって、軸ばね座に治具を取り付ける途中の状態を示した図である。 図6Aに示す軸ばね座及び治具の平面図であって、軸ばね座に治具を取り付けが完了した状態を示した図である。 図2に示す鉄道車両用台車に、図4に示す治具を取り付け、さらに、非作動の押上装置を取り付けた状態を示す図である。 図7に示す状態から、押上装置を作動させた状態を示す図である。 第2実施形態に含まれる鉄道車両用台車の軸箱付近の要部拡大縦断面図である。 第2実施形態に含まれる鉄道車両台車の支持座を示す平面図である。 図10AのXB−XB矢視方向の断面図である。 第2実施形態に含まれる鉄道車両用台車の支持座を軸箱に対して取り付けた状態を示す図である。 図11AのXIB部付近の拡大断面図である。
以下、実施形態に係る軸ばね高さ調整システムを、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に含まれる鉄道車両用台車1(「台車」と省略する)の平面図である。図2は、台車1の側面図である。図3は、図2に示す台車1の軸箱5付近の要部拡大縦断面図である。図1に示す台車中心線C1は車幅方向における台車の中心位置を示している。図2に示す中心線C2は台車長手方向における台車の中心位置を示している。以下では、台車幅方向を単に「幅方向」といい、台車長手方向を単に「長手方向」という。特に指示なく幅方向内側、外側としている場合は、幅方向における中心線C1に対する台車の内、外を示すものとする。また、同様に、長手方向内側、長手方向外側としている場合は、長手方向における中心線C2に対する台車の内、外を示すものとする。上下方向については、鉛直方向上下に対応するものとする。なお、全ての図を通じて同一又は相当する要素には、同一の参照符号を付している。そして、台車1は、幅方向における中心線C1を基準として、幅方向に対称となっており、また、長手方向における中心線C2を基準として、長手方向に対称となっている。
(鉄道車両用台車の基本構成)
図1〜3に示すように、台車1は、枕ばね2と、台車枠3と、車軸40と、車輪41と、軸受42と、軸箱5と、軸ばね6と、軸ばね座7と、支持座8と、を備えている。台車枠3は、枕ばね2を介して、車体200を支持している。台車枠3の長手方向両側には、車軸40が配置されており、車軸40の幅方向両側のそれぞれに車輪41がはめ込まれている。車輪41の幅方向の外側には、車軸40を回転自在に支持する軸受42が設けられており、軸箱5がこの軸受42を収容している。輪重調整作業時には、この台車1には治具9(図4)が取り付けられ、さらに、その状態において、台車1と治具9との間に押上装置110(図7)が取り付けられて、輪重調整作業が行われる。
図3に示すように、軸箱5は台車枠3の長手方向端部の下方に配置されている。そして、軸箱5は、軸受42を介して車軸40を略同一の肉厚で囲む周状部51と、周状部51の上方に形成され、後述する軸ばね座7が載置される上頭部52と、周状部51と上頭部52とを連続的に接続する接続部53とを、有している。平面視における上頭部52の上面の大きさは、軸ばね6の下端の外形よりも大きくなっており、軸ばね6を安定的に支持できるようになっている。接続部53は、平面視における断面の大きさが、上頭部52の上面よりも小さいくびれ部53aを含んでいる。このように、接続部53にくびれ部53aが含まれていることにより、軸箱5に用いられる材料を減らすことができ、軸箱5、ひいては台車1の重量を軽減することができる。
軸箱5の長手方向内側の側面には、軸はり21が軸箱5と一体的に設けられている。軸はり21は、軸箱5の長手方向内側の側面から、長手方向に延び、台車枠3に設けられた軸はり受22に接続されている。軸はり21と軸はり受22の間にはゴムブッシュ23が介装されており、軸はり21と軸はり受22の接続部を中心として、軸箱5が上下に揺動可能となっている。
図3に示すように、軸箱5の上方には、中心ピン54が設けられている。中心ピン54は、上頭部52の上面中央を通り上方に向けて延びる、平面視における断面が円形の円筒形の部材である。
支持座8は、軸箱5の長手方向内側と長手方向外側の側面に、それぞれ設けられている。支持座8は、押上装置110の下端が取り付けされる部材であり、軸箱5の側面から、それぞれ長手方向へ水平に延び、軸箱5に対して、溶接によって一体的に設けられている。ここで、支持座8に押上装置110を取り付けた際に、押上装置110が支持座8の上方に位置する軸箱5の上頭部52と接触するのを避けるため、長手方向内側へ延びる支持座8は、その上方に位置する軸箱5の上頭部52の端部よりも内側へ延びている。また、長手方向外側へ延びる支持座8は、その上方に位置する軸箱5の上頭部52の端部よりも外側へ延びている。支持座8の上面には、押上装置110の下端が取り付けられる取付面8aが形成されている。取付面8aは、押上装置110の下端を安定的に取り付けできるように水平面となっている。また、取付面8aは、押上装置110の下端を支持するために十分な大きさを持つ形状となっている(例えば、100mm×100mmの方形)。
軸ばね6は、コイルばねであり、軸箱5の上方に配置されている。軸ばね6の下端は、後述する軸ばね座7を介して、軸箱5の上頭部52の上面に取り付けされており、上端は、台車枠3に取り付けされている。このように、軸ばね6は、軸箱5と台車枠3を接続している。
軸ばね座7は、軸箱5の上頭部52の上面と軸ばね6の下端との間に介装されている。軸ばね座7は、後述するとおり、治具9が直接取り付けされる部材である。軸ばね座7の中央には、貫通穴71が形成されており、貫通穴71に軸箱5の中心ピン54が挿入されている。この貫通穴71の内径は、中心ピン54の外径よりも少し大きくなっており、軸ばね座7は中心ピン54にガイドされて、上下方向にスライド可能となっている。軸ばね座7は、支持座8の上方位置に、軸箱5の上頭部52の端部よりも水平方向にはみ出した突出部72を備えている。そして、この突出部72に、後述する治具9の治具横溝95が嵌め合わされることにより、治具9が、支持座8の上方、かつ、支持座8に対向するように、軸ばね座7(すなわち台車1)に取り付けされる。軸箱5の上頭部52の端部に対するこの突出部72の水平方向へのはみ出し長さは、治具9を取り付けできればよく、後述する押上装置110の上端(ピストン111)の幅よりも小さいものであってもよい。軸箱5の上頭部52の端部に対する突出部72の水平方向へのはみ出し長さを小さくすることで、台車1の重量の増大を抑制することができる。
(治具の基本構成)
図4(A)は本実施形態に含まれる治具9を示す平面図である。図4(B)は、図4(A)に示す治具9をIVB方向(すなわち開放側)からみた側面を示す図である。
図4(A)および図4(B)に示すように、治具9は中央部に治具開口91が形成された略U字状の板状部材である。治具9は、台車の軸ばね座7に取り付けられ、その状態において、押上装置110の上端が取り付けされる部材である。治具9は、台車に取り付けされた際に、軸ばね座7が通される治具開口91が形成された略U字状の治具本体部92と、治具本体部92において、治具開口91に向いた側面92a(「開口側の側面」という)から水平方向に延出する第1突部93と、第1突部93と同様に治具本体部92の開口側の側面92aから水平方向に延出し、第1突部93の上方に形成された第2突部94と、第1突部93と第2突部94との間に形成された治具横溝95と、を備えている。治具本体部92の下面は、輪重調整の際に、押上装置110の上端が取り付けされる面となる。そのため、治具本体部92の下面は、押上装置110が安定的に取り付けできるように、水平面92bを有している。治具横溝95は、軸ばね座7の突出部72が嵌め合う部分である。つまり、この部分と軸ばね座7の突出部72が嵌め合うことで、治具9が軸ばね座7に取り付けされることとなる。第1突部93の上面と第2突部94の下面との距離h9(治具横溝の上下幅)は、軸ばね座7の突出部72の厚みh7(図3)よりも大きくなっており、治具9は突出部72に、水平方向からスライドして取り付け可能となっている。
(スペーサの基本構成)
図5は、本実施形態に含まれるスペーサ120を示す平面図である。
図5に示すスペーサ120は、輪重調整の際に用いられる部材である。つまり、スペーサ120を軸箱5と軸ばね座7との間に挿入、もしくは既に挿入されているスペーサ120を軸箱5と軸ばね座7との間から抜き取ること(「スペーサの抜き挿し」という)で、輪重が調整される。スペーサ120は、平面視の全体形状が略円形の板状部材であり、その外径Dは、治具9の開放側における第1突部93間の距離w93(「第1突部間距離」という:図6A)よりも小さくなっており、スペーサ120を挿入した場合であっても、治具9を軸ばね座7に取り付けできるようになっている。そして、スペーサ120の中央部と周縁との間に、スペーサ開口121が形成されている。スペーサ開口121は、スペーサ120の抜き挿しをする際に、軸箱5の中心ピン54が通る部分であり、その幅は中心ピン54の外径よりも大きくなっている。
(治具の取り付け)
図6Aは、台車1に治具9を取り付ける際の、軸ばね座7の突出部72と治具9の治具横溝95との嵌め合い状態を示す図である。図6Bないし図6Dは、台車1に治具9を取り付ける際の状態を示した図である。
図6Aないし図6Dに示すように、治具9は、治具開口91に軸ばね座7が通され、軸ばね座7の突出部72に治具横溝95が嵌め合わされた状態で水平方向にスライドされて、軸ばね座7に取り付けされる。この際、治具9の水平面92bが、支持座8の取付面8aの上方に配置されるように取り付けされる。図6Dに示すように、軸ばね座7に治具9が完全に取り付けされると、治具9は軸ばね座7の周囲を半周以上にわたって覆うこととなる。また、治具9の治具本体部92は、支持座8の上方に位置し、治具9の水平面92bと支持座8の取付面8aは対向配置となる。
なお、治具のスライド方向に対して垂直な方向における突出部の幅w7(「突出部幅」という)は、治具9の開放側における第2突部94間の距離w94(「第2突部間距離」という)よりも大きくなっている。そのため、治具9を取り付けた直後の状態では、軸ばね座7の突出部72の上面と治具9の第2突部94の下面とが当接し、治具9は下方移動ができないように、下方から突出部72に掛止される。このため、治具9は支え等で支持しない状態であっても、軸ばね座7から外れて落下することはない。
(軸ばね高さ調整システム)
図7は、台車1に治具9を取り付け、次いで、台車1の支持座8と治具9との間に非作動状態の押上装置110を取り付けた状態を示す図である。図8は、図7の状態から、押上装置110を作動させ、軸ばね座7を軸ばね6と共に持ち上げた状態を示す図である。なお、図7および図8は本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100の構成を示す図でもある。
鉄道車両の輪重調整作業において、スペーサ120の抜き挿しを行うために、軸箱5と軸ばね6の間に隙間Sを確保する必要がある。本実施形態に含まれる台車1、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100では、治具9を軸ばね座7に取り付けし、その治具9を介して、押上装置110の押圧力により、軸ばね座7を軸ばね6と共に押し上げて、軸箱5と軸ばね6の間に隙間Sを確保する。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100は、台車1と、治具9と、押上装置110と、を備える。
押上装置110は、ピストン111と、シリンダ112と、を備えた油圧ジャッキである。この押上装置押上装置110は、油圧ポンプ(図示せず)でシリンダ112に圧油を供給することで、ピストン111を動作させ、他の部材を持ち上げる。
ここでは、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100を用いた輪重調整作業と、その作業における台車1と軸ばね高さ調整システム100の作用とを説明する。
輪重調整作業において、軸箱5と軸ばね座7との間に隙間Sを形成する際には、まず、上述のように、治具9が軸ばね座7に取り付けされる。次いで、押上装置110のシリンダ112の下端(すなわち押上装置110の下端)が支持座8の取付面8aに取り付けされ、また、ピントン111の上端(すなわち押上装置110の上端)が治具9の水平面92bに取り付けされることで、押上装置110が、支持座8と治具9の間に取り付けされる。
図7に示すように、押上装置110の取り付けが完了すると、油圧ポンプが作動させられる。これにより、油圧ポンプから押上装置110のシリンダ112に圧油が供給され、ピストン111から治具9に上向の押圧力が作用する。圧油の供給を続け、押圧力が増えていくと、まず、治具9が押し上げられ、治具9の第2突部94の下面が、軸ばね座7の突出部72の上面から離れる。ここで、軸ばね座7の突出部幅w7(図6A)は、治具9の第1突部間距離w93(図6A)よりも大きくなっており、治具9が押し上げられることにより、第1突部93の上面が、軸ばね座7の突出部72の下面と当接して、上方から突出部72に掛止される。この状態になると、治具9を介して押圧力が軸ばね座7に作用する。そして、さらに圧油の供給を続けると、押上装置110が発生する押圧力が、軸ばね6に作用している荷重(車体200の荷重や、台車枠3の荷重など)を超える。すると、図8に示すように、治具9を掛止している軸ばね座7が、軸ばね6と共に押し上げられて、軸箱5の上面から離間し、軸箱5と軸ばね座7との間に隙間Sが形成される。この際、軸ばね座7は、貫通穴71に軸箱5の中心ピン54が挿入されており、中心ピン54にガイドされて上方へ移動する。
隙間Sが形成されると、スペーサ120がその隙間に、水平方向から挿入される。この際、スペーサ120のスペーサ開口121の開放側を軸箱5の中心ピン54に向けて、スペーサ120が挿入され、スペーサ開口121の間を軸箱5の中心ピン54が通る。このように、中心ピン54がスペーサ開口121の間を通るため、挿入に際しては、中心ピン54がスペーサ120の動きをガイドし、スペーサ120の水平方向の振れが防止される。そして、中心ピン54がスペーサ開口121の閉鎖側まで達すると、スペーサ120は中心ピン54により位置決めされ、スペーサ120の挿入は完了する。このようにして、スペーサ120は軸箱5と軸ばね座7(すなわち軸ばね6)の間に挿入される。
スペーサ120の挿入が完了すると、押上装置110のシリンダ112内部の圧油が抜き取りされる。すると、押上装置110から治具9を介して軸ばね座7に作用していた上向きの押圧力がなくなる。下方からの支持力を失った軸ばね座7は、下方移動して、隙間Sがなくなる。この後、押上装置110と治具9とを台車1から取り外され、輪重調整作業は終了となる。
なお、スペーサ120の抜き取りを行う場合は、上述のように、隙間Sを形成した後、軸箱5と軸ばね座7との間に、既に挿入されているスペーサ120をスライドさせて抜き取ればよい。
以上のように、本実施形態に含まれる台車1、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100においては、台車1は軸箱5に設けられた支持座8と、軸ばね座7に設けられた突出部72を備えた簡素な構成により、台車1の重量と製造コストの増大を抑制しつつ、スペーサの抜き挿しを行うための隙間Sを形成する押上装置110を台車1に取り付け可能としている。
そして、本実施形態に含まれる台車1、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100を用いることにより、台車1に治具9を取り付け、さらに、その状態で支持座8と治具9の間に押上装置110を取り付けて、押上装置110を作動させるだけで、スペーサの抜き挿しを行うための隙間Sを形成でき、輪重調整作業を簡易に行うことができる。
また、本実施形態に係る構成は、軸箱5に切欠を設けたり、軸箱5上部にシリンダ装置を組み込む必要がないので、くびれ部53aを有する軸箱5のように、軸箱上部に切欠を設けるスペースのない場合であっても適用可能である。
なお、本実施形態に含まれる台車では、軸箱は接続部を含み、さらにその接続部はくびれ部を含むものとしているが、軸箱はこれに限定されず、例えば、くびれ部を含まない方形の軸箱であってもよい。
なお、本実施形態に含まれる台車では、支持座は2つとし、その位置を軸箱の長手方向内側と外側の側面にそれぞれ配置するものとしているが、支持座の数や位置はそれに限定されない。支持座は安定的に軸ばね座を押し上げできるように押上装置を取り付けできる数、および、位置であればよく、例えば、軸箱の幅方向の側面に別の支持座を設けて、支持座を3つとしても良い。
また、支持座の軸箱への設け方に関しても、溶接に限定されない。例えば、軸箱自体を鋳造や削り出しで製造する際に、始めから一体的に形成するものとしてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、上述の第1実施形態と、基本構成は類似している。以下の第2実施形態に含まれる台車1b、および、第2実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100bの説明では、第1実施形態と異なる点のみ説明し、同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に含まれる台車1bでは、支持座8bは軸箱5bに対して一体的に設けられておらず、取り外し可能となっている。図9は、本実施形態に含まれる台車1bの軸箱5b付近の要部拡大縦断面図である。
図9に示すように、軸箱5bの接続部53は、くびれ部53aの下方に形成され、くびれ部53aと周状部51を接続する傾斜面55を含んでいる。
図10Aは、本実施形態に含まれる台車1bの支持座8bの平面図である。図10Bは、図10AのXB−XB部の断面図である。
(支持座の基本構成)
図10Aに示すように、支持座8bは平面視で略リング状の形状をしており、一対の支持座本体部81と、支持座本体部81の一方の側面同士を接続する半リング状の第1接続リング82と、支持座本体部81の他方の側面同士を接続する半リング状の第2接続リング83と、支持座本体部81と第1接続リング82と第2接続リング83とを締結する締結体84と、を備えている。支持座本体部81の上面には、押上装置110の下端が取り付けられる取付面8abが形成されている。取付面8abは、押上装置110の下端を安定的に取り付けできるように水平面となっている。また、取付面8abは、押上装置110の下端を支持するために十分な大きさを持つ形状となっている。図10Bに示すように、支持座本体部81の下面内側の一部は、軸箱5bの傾斜面55に対し平行となっており、軸箱5bの傾斜面55に対し相対する(図11B参照)。そのため、支持座本体部81は傾斜面55に載置可能となっている。また、支持座本体部81には、一方の側面から他方の側面に向けて貫通する支持座本体部貫通穴81aが形成されており、締結体84が挿入可能となっている。第1接続リング82と第2接続リング83の下面内側は、支持座本体部81と同様の形状となっており、傾斜面55に載置可能となっている。第1接続リング82の両端部分のそれぞれには、第1接続リング82を支持座本体部81に取り付けた際に、支持座本体部貫通穴81aに連通する第1接続リング貫通穴82aが設けられており、締結体84が挿入可能となっている。また、同様に、第2接続リング83の両端部分にも、支持座本体部貫通穴81aに連通する第2接続リング貫通穴83aが設けられており、締結体84が挿入可能となっている。締結体84は、支持座本体部81と第1接続リング82と第2接続リング83とを互いに締結するものであり、ボルト84aと、ナット84bと、を備えている。締結の際には、連通する支持座本体部貫通穴81aと、第1接続リング貫通穴82aと、第2接続リング貫通穴83aとに、ボルト84aが挿入されて締結されることとなる。このように本実施形態に含まれる支持座8bは、一対の支持座本体部81と第1接続リング82と第2接続リング83が、締結体84により締結されており、分解可能となっている。
(支持座の取り付け)
支持座8bを軸箱5bへ取り付ける際には、支持座本体部81を軸箱5bの傾斜面55の長手方向内側と長手方向外側との両側にそれぞれ載置した状態で、第1接続リング82と第2接続リング83とを軸箱5bの傾斜面55に載置して、締結体84で締結する。
図11Aは、支持座8bを軸箱5bに対して取り付けた状態を示す図である。図11Bは、図11AのXIB部付近の拡大断面図である。
図11Aおよび図11Bに示すように、軸箱5bに支持座8bの取り付けが完了すると、支持座8bは軸箱5bの傾斜面55の周囲を囲むことになる。この際、軸箱5bの傾斜面55と、支持座8bの支持座本体部81の下面内側の一部とは、それぞれが相対したものとなる。ここで、支持座8bに押上装置110を取り付けた際に、押上装置110が支持座8bの支持座本体部81の上方に位置する軸箱5bの上頭部52と接触するのを避けるため、傾斜面55の長手方向内側に載置された支持座本体部81は、その上方に位置する軸箱5bの上頭部52の端部よりも内側へ延びている。また、傾斜面55の長手方向外側に載置された支持座本体部81は、その上方に位置する軸箱5bの上頭部52の端部よりも外側へ延びている。そして、支持座本体部81と第1接続リング82と第2接続リング83とは、下面内側の一部に軸箱5bの傾斜面55に相対する面を有し、また、締結体84により周方向にそれぞれが離れないように拘束されているため、軸箱5bの傾斜面55に支持されることとなる。
治具9と押上装置110に関しては、本実施形態においても、第1実施形態と同様のものを使用する。なお、押上装置110の下端は支持座本体部81の取付面8abに取り付けされる。
本実施形態に含まれる台車1b、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100bにおける輪重調整作業は、スペーサの抜き挿しを行う前に、台車1bに支持座8bを取り付けする点、および、スペーサの抜き挿しが完了した後に、台車1bから支持座8bを取り外す点で、第1実施形態と異なる。それ以外は、第1実施形態と同様であるため詳細は省略する。
本実施形態に含まれる台車1b、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100bにおいては、支持座8bが取り外し可能となっている。そのため、支持座8bは輪重調整作業時のみ取り付ければよく、第1実施形態に含まれる台車1に比べ、鉄道車両の走行時など輪重調整作業時以外における台車1bの重量を軽減できる。また、その他、本実施形態に含まれる台車1b、および、本実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100bは、第1実施形態に含まれる台車1、および、第1実施形態に係る軸ばね高さ調整システム100と同様の効果を奏する。
なお、第1または第2実施形態に含まれる台車、および、第1または第2実施形態に係る軸ばね高さ調整システムでは、軸箱の上頭部の上に、軸ばね座が直接取り付けられる構成となっているが、軸箱の上頭部の上にゴム板部材など介在物を配置してもよい。この場合、ゴム板部材の上面が、上頭部の上面となる。
なお、第1または第2実施形態に含まれる台車、および、第1または第2実施形態に係る軸ばね高さ調整システムでは、軸ばねはコイルばねとしているが、これに限定されず、例えばゴムばねであってもよい。
なお、第1または第2実施形態に含まれる台車、および、第1または第2実施形態に係る軸ばね高さ調整システムでは、輪重調整作業の際に用いる押上装置は、油圧ジャッキとしているが、これに限定されず、例えば、押上装置は空圧や電動のアクチュエータであってもよい。
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、または削除することができる。
本発明の鉄道車両用台車、および、軸ばね高さ調整システムは、台車の重量と、製造コストの増加を抑制しつつ、輪重調整作業を簡易化が要望される鉄道車両に好適である。
1、1b 鉄道車両用台車、台車
3 台車枠
5、5b 軸箱
6 軸ばね
7 軸ばね座
8 支持座
9 治具
110 押上装置

Claims (13)

  1. 治具を介して押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように接続され、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記治具を側方に取付可能な突出部であって、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向へはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、
    を備える鉄道車両用台車。
  2. 治具を介して押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向へはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を備え
    前記軸箱は、車軸を支持するものであり、
    前記車軸を周状に囲む周状部と、前記周状部の上方に形成され、平面視における上面の大きさが前記軸ばねの外形よりも大きい上頭部と、平面視における断面の大きさが前記上頭部の上面の大きさよりも小さいくびれ部を含み、前記周状部と前記上頭部とを連続的に接続する接続部と、を有している鉄道車両用台車。
  3. 前記支持座は、前記軸箱と一体的に形成されている、請求項1または2に記載の鉄道車両用台車。
  4. 治具を介して押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向へはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を備え
    前記支持座は、前記軸箱に対し、取り外し可能に設けられている鉄道車両用台車。
  5. 前記軸箱の接続部は、前記くびれ部の下方に形成され、前記くびれ部と前記周状部とを接続する傾斜面をさらに含み、
    前記支持座は、前記軸箱に対し、取り外し可能に設けられており、上面に押上装置を取付可能な面を有し、下面に軸箱の傾斜面に相対する面を有する、請求項2に記載の鉄道車両用台車。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄道車両用台車に適用可能な治具であって、
    前記軸ばね座が通される治具開口と、
    前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、押上装置から押圧力を受けた場合に、前記突出部により上方から掛止される第1突部と、を備える治具。
  7. 前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、前記第1突部の上方に形成され、押上装置から押圧力を受けない場合に、前記突出部により下方から掛止される第2突部をさらに備える請求項6に記載の治具。
  8. 平面視でU字状に形成されている、請求項6または7に記載の治具。
  9. 鉄道車両用台車と、治具と、押上装置と、を備え、
    前記鉄道車両用台車は、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように接続され、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記治具を側方に取付可能な突出部であって、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向にはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を有し、
    前記治具は、
    前記軸ばね座が通される治具開口と、
    前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、押上装置から押圧力を受けた場合に、前記突出部により上方から掛止される第1突部と、を有し、
    前記押上装置は、前記支持座に下端が取り付けられ、前記治具の下面に上端が取り付けられ、その押上力により、前記軸ばね座を前記軸ばねと共に押し上げて、前記軸箱と前記軸ばね座との間にスペーサを挿入可能な隙間を形成する、軸ばね高さ調整システム。
  10. 鉄道車両用台車と、治具と、押上装置と、を備え、
    前記鉄道車両用台車は、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向にはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を有し、
    前記治具は、
    前記軸ばね座が通される治具開口と、
    前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、押上装置から押圧力を受けた場合に、前記突出部により上方から掛止される第1突部と、を有し、
    前記押上装置は、前記支持座に下端が取り付けられ、前記治具の下面に上端が取り付けられ、その押上力により、前記軸ばね座を前記軸ばねと共に押し上げて、前記軸箱と前記軸ばね座との間にスペーサを挿入可能な隙間を形成し、
    前記軸箱は、車軸を支持するものであり、
    前記車軸を周状に囲む周状部と、前記周状部の上方に形成され、平面視における上面の大きさが前記軸ばねの外形よりも大きい上頭部と、平面視における断面の大きさが前記上頭部の上面の大きさよりも小さいくびれ部を含み、前記周状部と前記上頭部とを連続的に接続する接続部と、を有している軸ばね高さ調整システム。
  11. 前記支持座は、前記軸箱と一体的に形成されている、請求項9または10に記載の軸ばね高さ調整システム。
  12. 鉄道車両用台車と、治具と、押上装置と、を備え、
    前記鉄道車両用台車は、
    台車枠と、
    前記台車枠の下方に配置された軸箱と、
    前記軸箱の側面に水平方向へ延びるように設けられ、前記押上装置の下端を取付可能な支持座と、
    前記軸箱の上方に配置され、前記軸箱と前記台車枠を接続する軸ばねと、
    前記軸箱と前記軸ばねの間に介装され、前記軸箱の上面の端部よりも水平方向にはみ出し、前記治具を前記支持座の上方に位置するように掛止する突出部を有し、前記治具を介して前記押上装置からの押圧力を受けて、前記軸箱から離間して、前記軸ばねと共に押し上げられる軸ばね座と、を有し、
    前記治具は、
    前記軸ばね座が通される治具開口と、
    前記治具開口側の側面から水平方向へ延出し、押上装置から押圧力を受けた場合に、前記突出部により上方から掛止される第1突部と、を有し、
    前記押上装置は、前記支持座に下端が取り付けられ、前記治具の下面に上端が取り付けられ、その押上力により、前記軸ばね座を前記軸ばねと共に押し上げて、前記軸箱と前記軸ばね座との間にスペーサを挿入可能な隙間を形成し、
    前記支持座は、前記軸箱に対し、取り外し可能に設けられている軸ばね高さ調整システム。
  13. 前記軸箱の接続部は、前記くびれ部の下方に形成され、前記くびれ部と前記周状部とを接続する傾斜面をさらに含み、
    前記支持座は、前記軸箱に対し、取り外し可能に設けられており、上面に押上装置を取付可能な面を有し、下面に軸箱の傾斜面に相対する面を有する、請求項10に記載の軸ばね高さ調整システム。
JP2012179554A 2012-08-13 2012-08-13 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム Active JP5950752B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012179554A JP5950752B2 (ja) 2012-08-13 2012-08-13 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012179554A JP5950752B2 (ja) 2012-08-13 2012-08-13 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014037191A JP2014037191A (ja) 2014-02-27
JP5950752B2 true JP5950752B2 (ja) 2016-07-13

Family

ID=50285669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012179554A Active JP5950752B2 (ja) 2012-08-13 2012-08-13 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5950752B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6637310B2 (ja) 2015-12-25 2020-01-29 川崎重工業株式会社 鉄道車両用台車
JP6595904B2 (ja) 2015-12-25 2019-10-23 川崎重工業株式会社 鉄道車両用軸箱及びその製造方法
JP6557596B2 (ja) 2015-12-25 2019-08-07 川崎重工業株式会社 鉄道車両用台車、その輪重調整方法、及び輪重調整システム
JP6595905B2 (ja) * 2015-12-25 2019-10-23 川崎重工業株式会社 鉄道車両用台車の輪重調整具、それを備えた鉄道車両用台車、及び鉄道車両用台車の製造方法
IT201600088005A1 (it) * 2016-08-30 2018-03-02 Lucchini Rs Spa Ponte-assale di veicoli ferroviari e ferrotranviari a pianale ribassato

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4793047A (en) * 1986-12-18 1988-12-27 General Electric Company Method of adjusting the distribution of locomotive axle loads
JP2002331931A (ja) * 2001-05-08 2002-11-19 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 軸箱支持装置及び荷重測定システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014037191A (ja) 2014-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5950752B2 (ja) 鉄道車両用台車および軸ばね高さ調整システム
JP5061075B2 (ja) 鉄道車両用空気ばね及び鉄道車両の高さ調節方法
CN104870292B (zh) 铁道车辆用转向架及具备该铁道车辆用转向架的铁道车辆
KR101707342B1 (ko) 철도 차량의 대차 프레임
WO2014054235A1 (ja) 軸ばねを備えた鉄道車両用台車
JP6560836B2 (ja) 鉄道車両用台車
JP5945137B2 (ja) モノレール車両
JP5969033B2 (ja) 鉄道車両用台車
JP6178299B2 (ja) 鉄道車両用台車及び鉄道車両
WO2019138777A1 (ja) 牽引装置の弾性ブッシュ装置及び鉄道車両用台車
JP5052436B2 (ja) 鉄道車両用台車の軸バネ高さ調整装置
JP6557596B2 (ja) 鉄道車両用台車、その輪重調整方法、及び輪重調整システム
JP2006096137A (ja) 鉄道車両用軸箱支持装置
JP6595905B2 (ja) 鉄道車両用台車の輪重調整具、それを備えた鉄道車両用台車、及び鉄道車両用台車の製造方法
JP2013123965A (ja) 軌条走行機械の転倒防止装置
JP3808713B2 (ja) 鉄道車両の軸箱支持装置
JP2020083254A (ja) 鉄道車両の車体吊り上げ方法
JP6637310B2 (ja) 鉄道車両用台車
CN107323477B (zh) 一种铁路货车转向架组装方法
JP6650352B2 (ja) 鉄道車両台車の組立方法及びそれに用いる軸距固定治具
JP5869294B2 (ja) 軸箱支持装置
US1528783A (en) Car truck
KR20100038996A (ko) 차량의 리어 서스펜션용 스프링 장착유닛

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5950752

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250