JP5949885B2 - 売上管理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、売上管理装置及びプログラムに関する。
従来、大手量販店や大手スーパー等においては、販売促進のためにPOP広告(Point Of Purchase Advertising)が使用されている。近年、例えば、特許文献1に記載のように、POP広告の作成(レイアウト設計)を行うためのコンピュータシステムが提案されている。
POP広告作成の運用としては、以下の3パターンが一般的である。
(1)本部でPOP広告のレイアウト設計を行ってPOP広告のレイアウトデータ(POPデータ)を作成して店舗に配信し、配置場所等を指示する。
(2)店舗の事務所にてPC(Personal Computer)でPOPデータを作成する。
(3)店舗の事務所にて手書きでPOP広告を作成する。
特許第3807805号公報
しかしながら、本部や事務所におけるPOP広告の作成では、売場を見ながらでなければ気づかないことが見過ごされていた。
例えば、本部からの指示が「B6サイズで、トマトの後ろ側にPOP広告を表示」であるが、売場を見ると、「B6サイズでは目立たない」「POP広告の配置場所を変えないと目立たない」などの弊害が発生していることがあった。しかし、本部や事務所では売場の状況を把握していないためそのまま見過ごされてしまい、せっかく作成したPOP広告が売上アップに結びつかないということが多々発生していた。
上述の問題を解決するためには、売場担当者による改善提案がかかせないが、売場担当者が売上拡大に向けて積極的に売場改善にチャレンジできる仕掛けを提供していないと売場担当者は単なる売り子になってしまい、売上拡大に向けた改善提案が行われないという問題があった。
本発明の課題は、売上の改善提案に対して、実際に行われた改善による効果を把握できるようにすることである。
請求項1は、売上情報を管理する売上管理装置であって、売上の改善提案に対して、その改善前の改善前情報と、その改善後の改善後情報と、を対応付けて記憶手段に記憶するよう制御する記憶制御手段と、前記改善提案に対する売上情報の変化を時系列で取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前売上情報の変化に基づいて、前記改善提案が成功したか否か判別することで、前記改善提案を成功事例と失敗事例とに分けて分類るよう制御する分類制御手段と、前記成功事例または前記失敗事例を条件とする閲覧要求があった際は、その条件に従って前記分類制御手段で分類された成功事例の改善提案または失敗事例の改善提案を抽出し、その抽出された前記改善提案に対応付けて記憶された前記改善前情報と前記改善後情報との対比内容を、当該改善提案の改善前後における前記売上情報の変化の変化内容と共に出力する出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、売上の改善提案に対して、実際に行われた改善による効果を把握することが可能となる。
本発明の実施形態における売場改善システムの全体構成例を示す図である。 図1の本部サーバの機能的構成を示すブロック図である。 図1の売場端末の機能的構成を示すブロック図である。 図3のCPUにより実行されるPOP改善処理を示すフローチャートである。 図3の表示部に表示されるPOP画面の一例を示す図である。 図3の表示部に表示されるテンプレート一覧画面の一例を示す図である。 図3の表示部に表示されるレイアウト編集画面の一例を示す図である。 エントリーテーブルの一例を示す図である。 改善報告シートの一例を示す図である。 図2のCPUにより実行される改善効果分析処理を示すフローチャートである。 分析結果シートの一例を示す図である。 売場端末と本部サーバにより実行される成功事例閲覧処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(売場改善システム100の構成)
先ず、本実施の形態の構成について説明する。
図1は、本実施の形態の売場改善システム100の全体構成を示す図である。
売場改善システム100は、多店舗展開しているスーパー、量販店、専門店等のチェーン店において、店舗(例えば、店舗A、店舗B)における売場担当者が売場改善の一環としてPOP広告(以下、POPと略記する)の改善を実施してその改善内容を本部サーバ1に登録(エントリー)した場合に、そのPOPの改善による売上効果を分析して分析結果を売場担当者にフィードバックするとともに、POPの改善による売上効果を各店舗から閲覧できるようにしたシステムである。ここで、POPの改善とは、既存のPOPデータを改善することをいい、具体的には、既存のPOPデータに変更を加えることをいう。本実施の形態においては、既存のPOPデータを本部から指示されたPOPデータとして説明する。
図1に示すように、売場改善システム100は、多店舗を統括する本部に設けられた本部サーバ1と、店舗A、店舗Bを含む各店舗に配置されている売場端末2が通信ネットワークNを介して通信接続可能に構成されている。通信ネットワークNは、例えば、無線LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等を含んで構成されている。売場端末2は、各店舗に設置されたアクセスポイント3を介して通信ネットワークNに接続し、本部サーバ1とデータ送受信を行う。また、各店舗には、POPを印刷するための印刷装置4が備えられており、売場端末2は、アクセスポイント3を介して印刷装置4にPOPのイメージデータを送信し、印刷装置4からPOPを印刷出力することができる。なお、店舗の数や各店舗の売場端末2の数は、特に図示例に限定されない。
(本部サーバ1の構成)
本部サーバ1は、各店舗(例えば、店舗A、店舗B)の売上データを収集、分析するPOSシステム(Point of sale system)としての機能を備えたサーバ装置である。また、本実施の形態において、本部サーバ1は、各店舗の売場端末2(売場担当者)によりエントリーされたPOPの改善による売場改善の売上効果を分析し、分析結果を本人にフィードバックするとともに各店舗から閲覧可能に記憶する。
図2は、本部サーバ1の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、本部サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、入力部13と、表示部14と、記憶部15と、通信部16と、を備えて構成され、各部がバス17を介して接続されている。
CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM12のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記憶部15に記憶されている処理プログラム15aを読み出してワークエリアに展開し、後述する改善効果分析処理、成功事例閲覧処理の本部サーバ1側の処理を始めとする各種処理を実行することで、改善効果分析手段、分析結果送信手段、レイアウトデータ生成手段として機能する。
RAM12は、揮発性のメモリである。また、RAM12は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
入力部13は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーボードを含む構成とし、操作者による各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU11に出力する。また、入力部13は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU11に出力する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成され、CPU11からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
記憶部15は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)、不揮発性の半導体メモリ等により構成される。記憶部15には、図2に示すように、プログラム記憶部150、POPデータ記憶部151、売上データ記憶部152、改善報告データ記憶部153、分析結果記憶部154が設けられている。
プログラム記憶部150には、CPU11で実行されるシステムプログラムや処理プログラム15a、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。処理プログラム15aには、POP作成プログラムや、後述する改善効果分析処理、成功事例閲覧処理の本部サーバ1側の処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。POP作成プログラムは、売場端末2と共通のアプリケーションソフトである。このアプリケーションソフトには、POP作成プログラムの実行に必要なデータとして、例えば、POPのレイアウトを構成する各構成要素に対する素材データ(例えば、テンプレート、文例、フォント等)が含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態でプログラム記憶部150に格納されている。CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
POPデータ記憶部151には、本部から各店舗に対して作成を指示する(又は、指示した)POPデータが記憶されている。POPデータとは、POPのレイアウトを示すレイアウトデータであり、例えば、テンプレート種別、用紙サイズ、配置する項目、配置項目位置、項目記載内容、項目の書式設定(フォント、フォントサイズ、色等)、文例等の、POPのレイアウトを構成する各構成要素の情報を含む。また、POPデータには、対象商品の商品情報等のヘッダ情報が書き込まれている。
また、POPデータ記憶部151には、当該POPデータ記憶部151に記憶されているPOPデータのファイル名、POP作成の指示対象の店舗の店舗情報(店舗コード、店舗名、売場名等)、商品情報(商品コード、商品名、ジャンル等)、送信予定日、送信日等のPOP管理情報が記憶されている。
売上データ記憶部152には、各店舗から送信された商品別の売上データ(売上実績)が記憶されている。
改善報告データ記憶部153には、各店舗の売場端末2から送信された改善報告データが記憶されている。改善報告データとは、POPの改善内容を本部に報告するためのデータであり、ここでは、後述するエントリーテーブル41(図8参照)、改善報告シート42(図9参照)からなるデータである。
分析結果記憶部154には、ジャンル別のフォルダが設けられており、ジャンル別に、後述するエントリーテーブル41(図8参照)及び分析結果シート43(図11参照)が対応付けて記憶されている。
また、記憶部15には、各店舗の各売場で使用されている売場端末2に関する情報が記憶されている。例えば、各売場端末2の端末識別情報、店舗名、売場名、IPアドレス等が対応付けて記憶されている。
通信部16は、モデム、TA(Terminal Adapter)、ルータ、ネットワークカード等により構成される。通信部16は、通信ネットワークNに接続されている売場端末2等の外部機器と通信接続してデータ送受信を行う。
(売場端末2の構成)
売場端末2は、各店舗の売場担当者が所持する可搬型の携帯端末装置である。売場端末2としては、例えば、タブレットPC、ノート型PC、スマートフォン等を適用することができるが、利便性を考慮するとタブレットPCとすることが好ましい。本実施の形態において、売場端末2は、売場担当者が本部から指示されたPOPデータを変更すると、変更内容を取得し、売場担当者からのエントリー操作に基づいて改善報告データとして本部サーバ1に送信する。
図3は、売場端末2の機能構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、売場端末2は、CPU21と、RAM22と、入力部23と、表示部24と、記憶部25と、無線通信部26と、撮影部27と、を備えて構成され、各部がバス28を介して接続されている。
CPU21は、記憶部25に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM22のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU21は、記憶部25に記憶されている処理プログラム25aを読み出してワークエリアに展開し、後述するPOP改善処理、成功事例閲覧処理の売場端末2側の処理を始めとする各種処理を実行し、レイアウト変更手段、改善報告データ送信手段、レイアウトデータ生成手段として機能する。
RAM22は、揮発性のメモリである。また、RAM22は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
入力部23は、表示部24のLCDの上面を覆うように透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルにより構成され、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号としてCPU21に出力する。なお、タッチパネルは、感圧式に限らず、他の静電式、光式等であってもよい。
表示部24は、LCD等で構成され、CPU21からの表示制御信号に従って画面表示を行う。
記憶部25は、磁気記録媒体を有するHDD、不揮発性の半導体メモリ等により構成される。記憶部25には、図3に示すように、プログラム記憶部250、指示POPデータ記憶部251、改善POPデータ記憶部252、改善報告データ記憶部253、売場担当者情報記憶部254等が設けられている。
プログラム記憶部250には、CPU21で実行されるシステムプログラムや処理プログラム25a、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。処理プログラム25aには、POP作成プログラム、後述する後述するPOP改善処理、成功事例閲覧処理の売場端末2側の処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。POP作成プログラムは、本部サーバ1と共通のアプリケーションソフトである。
このアプリケーションソフトには、POP作成プログラムの実行に必要なデータとして、例えば、POPのレイアウトを構成する各構成要素に対する素材データ(例えば、テンプレート、文例、フォント等)が含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態でプログラム記憶部250に格納されている。CPU21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
指示POPデータ記憶部251には、本部サーバ1から作成指示されたPOPデータが記憶されている。
改善POPデータ記憶部252には、売場担当者により変更されたPOPデータが記憶されている。
改善報告データ記憶部253には、この売場端末2で作成された改善報告データが記憶されている。
売場担当者情報記憶部254には、この売場端末2を使用している現場の基本情報(店舗情報(店舗名、売場名等)、担当者情報(売場担当者名、担当者メールアドレス等)が記憶されている。
無線通信部26は、無線アンテナ、無線LANカード等の無線インターフェースにより構成され、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n等)のアクセスポイント3と無線通信を行い、アクセスポイント3を介して通信ネットワークNに接続された本部サーバ1を始めとする外部機器にアクセスしデータ送受信を行う。
撮影部27は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備え、撮像素子上に被写体の光学像を結像し
、その像を電気的な信号としてCPU21に出力する。
(売場改善システム100の動作)
次に、売場改善システム100の動作を説明する。
なお、以下に説明する各処理の前提として、本部サーバ1においては、CPU11と処理プログラム15aの協働により、入力部13からの操作に応じてPOPデータが作成され、POPデータ記憶部151に記憶されているものとする。そして、通信部16を介して、POPデータ記憶部151に記憶されているPOP管理情報に基づいて、作成指示対象の店舗・売場の売場端末2にPOPデータが送信されているものとする。
売場端末2においては、CPU21と処理プログラム25aとの協働により、本部サーバ1から作成指示されたPOPデータが無線通信部26により受信され、受信されたPOPデータが指示POPデータ記憶部251に記憶されているものとする。
<POP改善処理>
先ず、売場端末2により実行されるPOP改善処理を説明する。
図4は、POP改善処理の流れを示すフローチャートである。POP改善処理は、CPU21と記憶部25に記憶されている処理プログラム25aとの協働により実行される。
指示POPデータ記憶部251に予め記憶されているPOPデータの中から入力部23により改善対象とするPOPデータが選択されると(ステップS1)、POP作成プログラムが起動され、選択されたPOPデータに基づいてPOPイメージが作成され、POPイメージが表示されたPOP画面241が表示部24に表示される(ステップS2)。
図5に、POP画面241の一例を示す。
図5に示すように、POP画面241には、POP表示欄241a、キーボード241b、テンキー241c、テンプレート変更ボタン241d、レイアウト変更ボタン241e、目標設定ボタン241f、エントリーボタン241g、撮影ボタン241h、出力ボタン241i等が設けられている。
POP表示欄241aは、POPデータに基づくPOPのイメージを表示するための欄である。
テンプレート変更ボタン241dは、POPデータのテンプレートの変更を指示するためのボタンである。入力部23によりテンプレート変更ボタン241dが押下されると、図6に示すテンプレート一覧画面242が表示部24に表示される。テンプレート一覧画面242から入力部23によりテンプレートが選択され、決定ボタン242aが押下されると、POPデータのテンプレート種別が選択されたテンプレート種別に変更され、変更されたPOPデータが改善POPデータ記憶部252に記憶される。そして、POP画面241に戻り、POP表示欄241aに表示されているPOPイメージのテンプレートが変更されて表示される。
レイアウト変更ボタン241eは、POPデータのレイアウトの詳細変更を指示するためのボタンである。入力部23によりレイアウト変更ボタン241eが押下されると、図7に示すレイアウト編集画面243が表示部24に表示される。
図7に示すように、レイアウト編集画面243は、項目レイアウト変更欄243a、レイアウト情報表示欄243b、項目追加欄243c、項目書式変更欄243d等が設けられている。項目レイアウト変更欄243aは、POPに配置される各項目の位置や大きさの変更、項目内容の変更等を行うための欄である。項目追加欄243cは、追加する項目を指定するための欄である。項目書式変更欄243dは、各項目に表示する文字の書式を変更するための欄である。これらの欄における入力部23の操作に応じてPOPデータがRAM22上で仮変更され、保存ボタン243eが押下されると、変更されたPOPデータが改善POPデータ記憶部252に記憶される。戻るボタン243fが押下されると、POP画面241に戻り、POP表示欄241aに表示されているPOPイメージに変更が反映される。
図5の目標設定ボタン241fは、POPの改善による売上効果の目標値、対象日の設定画面への移行を指示するためのボタンである。
エントリーボタン241gは、POPデータの改善内容の本部サーバ1への登録(エントリー)を指示するためのボタンである。
撮影ボタン241hは、撮影モードへの移行を指示するためのボタンである。
出力ボタン241iは、POPデータに基づくPOPイメージの出力を指示するためのボタンである。出力ボタン241iの下部には矢印ボタンが設けられており、この矢印ボタンを入力部23により押下すると、出力メニューがプルダウン表示される。入力部23により出力メニューが選択されると、選択された態様でPOPイメージが出力される。出力メニューとしては、例えば、紙媒体への印刷出力、モニタへの表示、プロジェクターによる投影等が挙げられる。
図4に戻り、ステップS3においては、入力部23からテンプレート変更ボタン241d又はレイアウト変更ボタン241eが押下されることにより、レイアウト変更が指示されたか否かが判断される(ステップS3)。入力部23によりレイアウト変更が指示されていないと判断されると(ステップS3;NO)、本処理は終了する。
一方、入力部23によりレイアウト変更が指示されたと判断されると(ステップS3;YES)、エントリーテーブル41が生成される(ステップS4)。
図8は、エントリーテーブル41の一例を示す図である。エントリーテーブル41は、POPの改善内容、即ちPOPデータの変更前後の内容を本部サーバ1にエントリーするためのテーブルである。図8に示すように、エントリーテーブル41は、ヘッダ領域411と、改善内容領域412と、目標設定領域413により構成されている。
ヘッダ領域411は、「いつ、誰が、どの店舗のどの売場でどの商品を対象として」改善を行ったのかを明確にするためのヘッダ情報を格納するための領域である。具体的には、ヘッダ領域411には、改善が行われた日付を格納するための日付領域411a、店舗情報(店舗名、売場名、ジャンル区分等)を格納するための店舗情報領域411b、担当者情報(売場担当者名、担当者メールアドレス等)を格納するための担当者情報領域411c、改善対象となった商品情報(対象商品)を格納するための商品情報領域411d等が設けられている。その他、ヘッダ領域411には、エントリーテーブル41に改善報告シート42を対応付けるための情報(改善報告シート42のファイル名)を格納するための改善報告シート領域411e、改善の分析結果の判定(成功事例/失敗事例)の区分を示すフラグを格納するための成功/失敗区分領域411f、後述する分析結果シート43を対応付けるための情報(分析結果シート43のファイルパス等)を格納するための分析結果シート領域411g、入力されたコメントを格納するためのコメント領域411h等が設けられている。
改善内容領域412は、POPデータの変更前後の内容を格納するための領域である。改善内容領域412には、本部指示領域412a、現場改善領域412b、改善区分領域412cが設けられている。本部指示領域412aは、本部から指示されたPOPデータの内容(変更前の内容)をレイアウトの構成要素毎に格納するための領域ある。現場改善領域412bは、本部から指示されたPOPデータに対する売場での変更内容(変更後の内容)を格納するための領域である。改善区分領域412cは、本部から指示されたPOPデータに対して行った処理の区分(変更、追加、削除)を格納するための領域である。
目標設定領域413は、POPの改善による売上効果の目標値を格納するための領域である。本実施の形態では、対象日に対しての売上増加金額及び/又は売上増加比率で目標値を設定するようになっているが、目標売上金額そのものを設定する構成としてもよい。
目標設定領域413には、対象日領域413a、目標値領域413b、実績値領域413cが設けられている。対象日領域413aは、前日、先日、先月、期間平均値の中から対象日を選択するための領域である。目標値領域413bは、対象日に対する目標売上増加金額及び/又は目標売上増加率を設定するための領域である。実績値領域413cは、本部サーバ1において売上データに基づき算出されたPOP改善による売上効果の実績値が格納される領域である。
次いで、図4のステップS5においては、エントリーテーブル41のヘッダ領域411にヘッダ情報が設定される(ステップS5)。具体的には、システム日付が日付領域411aに自動的に設定される。また、売場担当者情報記憶部254から店舗情報、担当者情報が読み出され、それぞれ店舗情報領域411b、担当者情報領域411cに自動的に設定される。店舗情報領域411bのジャンル区分には売場が自動設定される。また、POPデータのヘッダ情報から対象商品の商品情報が読み出され、商品情報領域411dに自動的に設定される。
次いで、エントリーテーブル41の本部指示領域412aに、本部から指示された(送信された)変更前のPOPデータの内容がレイアウトの構成要素毎に自動的に設定される(ステップS6)。
次いで、入力部23によりPOPデータの変更が指示されたか否かが判断される(ステップS7)。即ち、入力部23により、上述のテンプレート一覧画面242やレイアウト編集画面243におけるPOPデータの変更操作が行われたか否かが判断される。入力部23によりPOPデータの変更が指示されたと判断されると(ステップS7;YES)、入力部23からの操作に応じてPOPデータが変更され改善POPデータ記憶部252に記憶される。また、エントリーテーブル41の現場改善領域412bに変更内容が設定されるとともに、改善区分領域412cに改善区分が設定され(ステップS8)、処理はステップS7に戻る。テンプレート一覧画面242やレイアウト編集画面243におけるPOPデータの変更操作が終了し、POP画面241に戻るまで、ステップS7〜8の処理が繰り返し実行される。
ステップS7において、POPデータの変更操作が終了したと判断されると(ステップS7;NO)、入力部23により目標設定ボタン241fが押下されか否かが判断される(ステップS9)。入力部23により目標設定ボタン241fが押下されたと判断されると(ステップS9;YES)、図8に示すエントリーテーブル41が表示部24に表示される。そして、入力部23により、表示されたエントリーテーブル41の対象日領域413a、目標値領域413bに対象日、目標値が入力されると、入力された対象日及び目標値が設定され(ステップS10)、処理はステップS11に移行する。
なお、売場担当者がコメントを記載したい場合は、このとき併せて入力部23によりコメント領域411hにコメントを入力することができる。また、ジャンル区分としてデフォルトでは売場が設定されるが、売場担当者が任意に設定したジャンル区分を設定したい場合には、このとき併せて入力部23によりジャンル区分を追加することができる。
ステップS9において、入力部23により目標設定ボタン241fが押下されていないと判断されると(ステップS9;NO);処理はステップS11に移行する。
ステップS11においては、入力部23により撮影ボタン241hが押下されたか否かが判断される(ステップS11)。入力部23により撮影ボタン241hが押下されたと判断されると(ステップS11;YES)、撮影モードに移行されて撮影部27により売場の写真撮影が行われ、売場の画像データが取得され(ステップS12)、処理はステップS13に移行する。
入力部23により撮影ボタン241hが押下されていないと判断されると(ステップS11;NO)、処理はステップS13に移行する。
ステップS13においては、入力部23によりエントリーボタン241gが押下されたか否かが判断される(ステップS13)。入力部23によりエントリーボタン241gが押下されたと判断されると(ステップS13;YES)、エントリーテーブル41に目標値が設定されているか否かが判断される(ステップS14)。エントリーテーブル41に目標値が設定されていないと判断されると(ステップS14;NO)、表示部24に「目標を設定してください」等のエラーメッセージが表示され(ステップS15)、処理はステップS9に戻る。エントリーテーブル41に目標値が設定されていると判断されると(ステップS14;YES)、売場写真の画像データ、改善前のPOPデータ、改善後のPOPデータ、エントリーテーブル41のコメント領域411hに基づいて、改善報告シート42のデータファイルが作成される(ステップS16)。
図9に、改善報告シート42のフォーマットの一例を示す。図9に示すように、改善報告シート42には、売場の写真421と、本部から指示された改善前(変更前)のPOPのイメージ422と、改善後(変更後)のPOPのイメージ423と、コメント欄424と、が配置されている。
なお、改善報告シート42のフォーマットは入力部23の入力に応じてカスタマイズ可能とし、配置は自由に設定可能である。また、売場の写真421には、ペイント等のソフトを使用し、手書きで図形や文字を入力することが可能である。
次いで、エントリーテーブル41のデータに改善報告シート42のデータが添付され、エントリーテーブル41と改善報告シート42からなる改善報告データが無線通信部26により本部サーバ1に送信される(ステップS17)。そして、改善報告データが改善報告データ記憶部253に記憶され(ステップS18)、本処理は終了する。
一方、入力部23によりエントリーボタン241gが押下されないと判断されると(ステップS13;NO)、本処理は終了する。
なお、売場端末2においては、入力部23から出力ボタン241iの操作に応じて、変更後のPOPデータに基づくPOPイメージが生成され、印刷装置4やモニタに出力される。そして、変更されたPOPイメージが紙媒体や売場のモニタに出力され、売場にディスプレイされることにより、売場改善が行われる。
本部サーバ1においては、通信部16により売場端末2からの改善報告データが受信されると、改善報告データ記憶部153に受信した改善報告データが記憶される。
<改善効果分析処理>
次に、本部サーバ1により実行される改善効果分析処理を説明する。
図10は、改善効果分析処理の流れを示すフローチャートである。改善効果分析処理は、CPU11と記憶部15に記憶されている処理プログラム15aとの協働により実行される。改善効果分析処理は、業務開始前の予め定められた時刻に、前営業日の改善報告データを対象として実行される。
まず、改善報告データ記憶部153に記憶されている前営業日の日付をもつ改善報告データが抽出され、RAM12に読み出される(ステップS21)。次いで、読み出された改善報告データの先頭から順次ステップS22〜S33の処理が実行される。
まず、改善報告データの改善効果分析が行われる(ステップS22)。
ここでは、売上データ記憶部152に記憶されている売上データに基づいて、エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに設定されている店舗・売場における、日付領域411aの日付(改善日)の対象商品の売上実績値と、対象日領域413aにおいて選択されている対象日の対象商品の売上実績値が算出される。そして、算出された2つの売上実績値に基づいて、対象日に対する改善日の売上増加率(売上減少率)、売上増加額(売上減少額)が売上効果率、売上効果額として算出される。
この改善効果分析は、本部サーバ1のPOSシステムや販売管理システムの分析機能を用いて行うことができる。また、エクセルやその他汎用ツールを用いて分析してもよい。
改善効果分析が終了すると、算出された売上効果率及び売上効果額がエントリーテーブル41の実績値領域413cに書き込まれる(ステップS23)。また、エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに設定されている店舗・売場における対象商品の売上推移のグラフが作成され、変更前後の内容、売上効果の実績値及びグラフを含む分析結果シート43が作成される(ステップS24)。
図11に、分析結果シート43のフォーマットの一例を示す。図11に示すように、分析結果シート43は、改善報告データの改善報告シート42と、改善を行った対象商品や日付に関する情報431と、売上効果の実績値432と、売上推移グラフ433と、を含む。即ち、分析結果シート43は、POPの変更前後の内容と、POPの改善による売上効果の分析結果の情報を含む。
なお、分析結果シート43のフォーマットは上記に限定されず、POPの変更前後の内容と、POPの改善による売上効果の分析結果を含んでいれば任意に変更可能である。
次いで、改善報告データのエントリーテーブル41の担当者情報領域411cにメールアドレスが設定されているか否かが判断される(ステップS25)。メールアドレスが設定されていると判断されると(ステップS25;YES)、通信部16により設定されているメールアドレスへ分析結果シート43が送信され(ステップS26)、処理はステップS27に移行する。担当者情報領域411cにメールアドレスが設定されていないと判断された場合には(ステップS25;NO)、処理はステップS27に移行する。
ここで、POPの改善を行った売場担当者にそのPOPの改善による売上効果の分析結果を送信することで、POP改善の成果を売場担当者が知ることができ、今後のPOP改善に役立てることができる。また、売場担当者のモチベーション向上につながる。
ステップS27においては、改善効果分析によって算出された実績値が改善報告データのエントリーテーブル41の目標値領域413bに設定されている目標値以上であるか否かが判断される(ステップS27)。算出された実績値が目標値以上であると判断されると(ステップS27;YES)、エントリーテーブル41の成功/失敗区分領域411fに成功事例フラグが設定され(ステップS28)、処理はステップS30に移行する。算出された実績値が目標値を下回ると判断されると(ステップS27;NO)、エントリーテーブル41の成功/失敗区分領域411fに失敗事例フラグが設定され(ステップS29)、処理はステップS30に移行する。
ステップS30においては、エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに設定されているジャンル区分のフォルダが分析結果記憶部154に存在するか否かが判断される(ステップS30)。店舗情報領域411bに設定されているジャンル区分が分析結果記憶部154に存在すると判断されると(ステップS30;YES)、エントリーテーブル41及び分析結果シート43が対応付けられて分析結果記憶部154の該当するジャンルのフォルダに格納される(ステップS31)。エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに次のジャンルが設定されている場合には(ステップS32;YES)、処理はステップS31に戻る。エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに次のジャンルが設定されていないと判断された場合には(ステップS32;NO)、処理はステップS34に移行する。
一方、エントリーテーブル41の店舗情報領域411bに設定されているジャンル区分のフォルダがないと判断されると(ステップS30;NO)、エントリーテーブル41及び分析結果シート43が対応付けられて分析結果記憶部154のジャンルなしフォルダに格納され(ステップS33)、処理はステップS34に移行する。
なお、エントリーテーブル41と分析結果シート43は、エントリーテーブル41の分析結果シート領域411gに分析結果シート43のファイルの格納先アドレス(ファイルパス)が格納されることにより対応付けられる。
ステップS34においては、RAM12に読み出された全ての改善報告データに対してステップS22〜ステップS33の処理が実行されたか否かが判断される(ステップS34)。全ての改善報告データに対してステップS22〜ステップS33の処理が実行されていないと判断された場合には(ステップS34;NO)、処理はステップS22に戻り、次の改善報告データに対してS22〜ステップS33の処理が実行される。全ての改善報告データに対してステップS22〜ステップS33の処理が終了したと判断されると(ステップS34;YES)、本処理は終了する。
<成功事例閲覧処理>
次に、売場端末2から本部サーバ1の分析結果記憶部154に記憶されている成功事例を閲覧する成功事例閲覧処理について説明する。
図12は、成功事例閲覧処理の流れを示すフローチャートである。成功事例閲覧処理における売場端末2側の処理は、CPU21と記憶部25に記憶されている処理プログラム25aとの協働により実行される。成功事例閲覧処理における本部サーバ1側の処理は、CPU11と記憶部15に記憶されている処理プログラム15aとの協働により実行される。
まず、売場端末2の表示部24に図示しない検索画面が表示され、入力部23により検索条件として成功/失敗区分=「成功」が設定される(ステップS41)。
次いで、入力部23によりその他の検索条件(ジャンルを含む)が設定され、送信ボタンが押下されると、(ステップS42)、無線通信部26により本部サーバ1に対し、設定された検索条件に合致する成功事例の送信が要求される(ステップS43)。
ここで、検索条件としては、ジャンルのほか、エントリーテーブル41の項目の内容、例えば、商品、売場、POPの改善内容(レイアウト)、目標に対する売上効果率、売上効果額等を設定することができる。例えば、商品や売場と、POPの用紙サイズを検索条件に設定すれば、指定された商品や売場における、指定された用紙サイズのPOPの成功事例を検索することができる。また、例えば、POPのテンプレートの種別を検索条件に設定すれば、指定されたテンプレート種別のPOPの成功事例を検索することができる。また、例えば、POPの金額項目の書式設定(大きさやフォントの種類(明朝体、手書き風、ゴシック体・・・)、金額の色等)を検索条件に指定すれば、金額項目の書式設定の成功事例を検索することができる。
よって、売場担当者は、例えば、自分の担当する売場や商品について、POPのレイアウトの構成要素の素材別(例えば、用紙サイズ別、テンプレート別、各項目のフォント別)に成功事例の検索を行って本部サーバ1から取得することにより、自分の担当する売場や商品についてどのようなPOPが売上の効果が高いかを把握し、売場改善に活かすことができる。
なお、検索条件の入力とともに、検索条件に合致する成功事例を閲覧する際の出力順序を入力部23から設定することとしてもよい。例えば、売上効果率又は売上効果金額が高い順、売場別、担当者別、店舗別等を出力順序として設定することで、効率よく成功事例を閲覧することが可能となる。
本部サーバ1においては、通信部16により売場端末2から検索条件に合致する成功事例の送信要求が受信されると、分析結果記憶部154において、受信した検索条件に合致する事例のデータ検索が実行される(ステップS44)。具体的には、分析結果記憶部154に記憶されている各エントリーテーブル41の情報が参照され、検索条件に合致するエントリーテーブル41が抽出されるとともに、抽出されたエントリーテーブル41に対応する分析結果シート43のファイルが抽出される。
検索が終了すると、検索条件に合致する事例のデータ(エントリーテーブル41及び分析結果シート43)が抽出されたか否かが判断される(ステップS45)。検索条件に合致する事例のデータが抽出されたと判断されると(ステップS45;YES)、抽出されたデータ、即ち、エントリーテーブル41及び分析結果シート43が通信部16により要求元の売場端末2に送信される(ステップS46)。売場端末2から出力順序が指定されている場合には、設定された出力順序で抽出されたエントリーテーブル41及び分析結果シート43がソートされ、通信部16により要求元の売場端末2に送信される。
検索条件に合致する事例のデータが抽出されなかったと判断されると(ステップS45;NO)、該当する成功事例がない旨の通知が通信部16により売場端末2に送信される(ステップS47)。
売場端末2においては、無線通信部26により本部サーバ1からの返信が受信されると、検索条件に合致する成功事例が受信されたか否かが判断される(ステップS48)。検索条件に合致する成功事例が受信されなかったと判断された場合(ステップS48;NO)、該当無しを示す通知が表示部24に表示され(ステップS54)、本処理は終了する。
一方、検索条件に合致する成功事例が受信されたと判断されると(ステップS48;YES)、受信された成功事例の分析結果シート43が表示部24に表示される(ステップS49)。このとき、表示された成功事例のPOPを活用することを指示するための活用ボタンが併せて表示部24に表示される。なお、売場端末2においては、入力部23からの指示に応じて、分析結果シート43のデータを印刷装置4に送信し、用紙に分析結果シート43を印刷出力してもよいし、指定されたファイル形式で記憶部25に記憶してもよい。
次いで、入力部23により表示部24に表示された成功事例のPOPを活用する指示が入力されたか否かが判断される(ステップS50)。成功事例のPOPを活用する指示が入力されず、次の成功事例の表示が指示されたと判断されると(ステップS50;NO、ステップS51;YES)、処理はステップS49に戻り、次の成功事例の分析結果シート43が表示部24に表示される。
入力部23により成功事例のPOPを活用する指示が入力されたと判断されると(ステップS50;YES)、表示部24に表示されている分析結果シート43に対応するエントリーテーブル41の改善内容領域412から改善後のPOPのレイアウトの情報が取得されPOPデータが生成される(ステップS52)。そして、POP作成プログラムが起動され、生成されたPOPデータに基づいてPOPイメージが生成され、生成されたPOPイメージがPOP表示欄241aに表示されたPOP画面241が表示部24に表示され(ステップ53)、本処理は終了する。この後、POP画面241において、表示されたPOPイメージを出力したり、さらに変更を加えて出力したりすることができる。即ち、成功事例のPOPを利用することができる。
ステップS51において、次の成功事例を表示する指示が入力されていない、即ち、入力部23により次の成功事例を表示しない指示が入力されたか又は次の成功事例がない場合(ステップS51;NO)、本処理は終了する。
なお、図12においては、売場端末2により成功事例のPOPデータを生成する場合を例にとり説明したが、本部サーバ1で成功事例のPOPデータを生成する手段を備えて売場端末2に送信することとしてもよい。即ち、ステップS45において抽出されたエントリーテーブル41の改善内容領域412から改善後のPOPのレイアウトの情報を取得してPOPデータを生成し、エントリーテーブル41及び分析結果シート43と併せて売場端末2に送信することとしてもよい。
以上説明したように、売場改善システム100によれば、各売場端末2のCPU21は、POPデータの変更が行われると、POPデータの変更前後の内容を取得し、この取得した変更前後の内容、POPの対象商品の情報、POPデータの変更を行った日付、店舗、売場及び担当者の情報、を対応付けて改善報告データとして無線通信部26により本部サーバ1に送信する。本部サーバ1のCPU11は、通信部16により受信された改善報告データにより報告されたPOPデータの変更が行われた店舗の売場における対象商品の売上効果を分析し、その分析結果を改善報告データに対応付けて記憶部15に記憶させる。そして、各売場端末2からの要求に応じて、記憶部15に記憶されている改善報告データの少なくともPOPの変更前後の内容及びこれに対応する分析結果を通信部16により送信する。
従って、POP改善の内容を売場担当者が入力することなく容易に本部サーバ1に登録することができるとともに、その改善による売上効果を担当者が確認することができるため、売場担当者のモチベーション向上させることができ、売上拡大に向けた積極的な改善提案につなげることができる。
また、売場担当者のPOP改善による売上効果を本部サーバ1で分析して蓄積するので、本部では各売場で行っている改善についての情報収集を確実に行うことができ、効果があった改善と効果がなかった改善を容易に把握し、これからの売場作りに活かすことが可能となる。本部から店舗へのPOP作成指示の参考にすることもできる。
また、各売場において行われたPOP改善及びその売上効果を売場端末2から閲覧することができるので、効果の高かった改善を各売場で取り入れて効果的な売場改善を行うことが可能となる。また、全店舗の相乗効果で売上拡大を図ることができる。
また、予め定められた基準を満たす改善報告及びその分析結果を成功事例のフラグを付与して記憶部15に記憶しておくことで、他店舗において売場改善の参考になる成功事例のみを容易に閲覧することが可能となる。
また、売場端末2から改善内容やジャンル等、所望の検索条件を入力し、検索条件に合致する成功事例を取得することができるので、各売場においてどのようなPOPにすれば高い売上効果を発揮できるのかを分析、把握することが可能となる。
また、本部サーバ1又は売場端末2においては、エントリーテーブル41の改善内容(POPの変更内容)に基づいて、改善された(変更後の)POPデータを生成することができるので、他店舗で作成されたPOPのPOPデータを売場端末2で取り込んで売場のPOPとして活用することができる。
また、改善報告データに売場担当者のメールアドレス等の分析結果の送信先の情報が含まれている場合には、POP改善の分析結果がその送信先に送信されるので、改善を行った売場担当者は、本部サーバ1にアクセスしなくても所望のアドレスで売上効果を確認することができる。
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明に係る売場改善システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、エントリーテーブル41のヘッダ情報や改善内容等を自動的に設定することとして説明したが、入力部23より売場担当者が入力する構成としてもよい。この場合、エントリーテーブル41の項目を自由に追加することができる。
また、例えば、上記実施の形態においては、売上効果額又は売上効果率が目標値を超えた場合に成功事例として区分することとしたが、成功事例か失敗事例かの判断の基準は、これに限定されず、本部サーバ1において任意に設定可能である。
また、上記実施の形態においては、本部サーバ1から指示されたPOPデータを売場において改善する場合を例にとり説明したが、改善対象のPOPデータは本部サーバ1から指示されたPOPデータに限定されない。例えば、以前売場担当者自身がエントリーしたPOPデータを再度改善対象としてもよい。また、他の店舗の成功事例や失敗事例のPOPデータを改善対象としてもよい。
また、上記実施の形態においては、エントリーした売場担当者のメールアドレスに分析結果シート43を送信することとして説明したが、エントリーテーブル41に複数のメールアドレスを設定可能な構成とし、運用によって、例えば、上司のメールアドレス等にも分析結果シート43を送信できるようにしてもよい。また、エントリーした担当者のメールアドレスに分析結果を送信する代わりに、エントリーした売場端末2に分析結果シート43を送信することとしてもよい。
また、上記実施の形態においては、成功事例を売場端末2のそれぞれから閲覧する場合を例にとり説明したが、成功/失敗区分=「失敗」として検索条件を設定し、失敗事例について売場端末2のそれぞれから閲覧できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、本部サーバ1は1台の装置で構成されることとして説明したが、本発明のサーバ装置は複数台のサーバ群により構成されることとしてもよい。例えば、上記実施の形態における本部サーバ1における機能のうち、売上効果分析機能を別体のPOSシステムや販売管理システム等により行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態においては、店舗を統括する本部にある本部サーバ1が売場端末2からのエントリーを受け付け、POPの改善効果分析や分析結果(エントリーテーブル41及び分析結果シート43)のデータの記憶、管理を行うサーバ装置として機能することとして説明したが、これに限定されない。例えば、特定の店舗のサーバや特定の店舗事務所の端末装置(バックヤード端末)が上述のサーバ装置の機能を備え、POPの改善効果分析や分析結果の記憶管理を行うこととしてもよい。また、クラウド上にある他社の管理システムが上述のサーバ装置の機能を備え、これらのデータを管理することとしてもよい。
また、上記実施の形態においては、各店舗の売上データがサーバ装置としての本部サーバ1に記憶されていることとして説明したが、改善効果分析時に各店舗のサーバやバックヤード端末から収集することとしてもよい。
また、上記実施の形態においては、売場端末2によりPOPの改善やエントリーに係る入力操作や成功事例の閲覧操作を行い、本部サーバ1においてPOPの改善の売上効果の分析や成功事例の記憶管理を行うこととしたが、店舗の事務所に双方の機能を備えるバックヤード端末を設け、バックヤード端末1台でPOPの改善操作、エントリーに係る入力操作、売上効果の分析、成功事例の記憶管理及び閲覧の全てを行う構成としてもよい。
また、売場端末2は好ましい例として可搬型の携帯端末装置としたが、据え置き型の端末装置としてもよい。
その他、売場改善システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
〔付記〕
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
複数の端末装置と、前記端末装置のそれぞれと通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置と、を備える売場改善システムであって、
前記端末装置のそれぞれは、
予め定められたPOP広告のレイアウトデータに基づきPOP広告を表示する表示手段と、
ユーザ操作に応じて前記表示手段に表示されたPOP広告のレイアウトデータに変更を加えるレイアウト変更手段と、
前記レイアウト変更手段による前記POP広告のレイアウトデータの変更前後の内容を取得し、この取得した変更前後の内容、前記POP広告の対象商品の情報、前記POP広告のレイアウトデータの変更を行った日付、店舗、売場及び担当者の情報、を対応付けて改善報告データとして前記サーバ装置に送信する改善報告データ送信手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から送信された改善報告データにより報告された前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた店舗の売場における前記対象商品の売上効果を分析し、その分析結果を前記改善報告データに対応付けて記憶手段に記憶させる改善効果分析手段と、
前記各端末装置からの要求に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記改善報告データの少なくとも前記POP広告の変更前後の内容及びこれに対応する分析結果を送信する分析結果送信手段と、
を備える売場改善システム。
<請求項2>
前記改善効果分析手段は、前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた店舗の売場における前記対象商品の売上効果が予め定められた基準を満たすか否かを判断し、前記予め定められた基準を満たす場合に、前記改善報告データに成功事例のフラグを対応付けて前記記憶手段に記憶させ、
前記分析結果送信手段は、前記各端末装置からの要求に応じて、前記記憶手段に記憶されている成功事例のフラグが対応付けられた改善報告データの少なくともPOP広告の変更前後の内容及びこれに対応する分析結果を前記要求元の端末装置に送信する請求項1に記載の売場改善システム。
<請求項3>
前記端末装置のそれぞれは、
検索条件を入力する検索条件入力手段と、
前記検索条件入力手段から入力された検索条件に合致する事例のPOP広告の変更内容及び分析結果の送信要求を前記サーバ装置に送信する手段を備え、
前記分析結果送信手段は、前記各端末装置から送信された検索条件に合致する改善報告データ及びこれに対応する分析結果を前記記憶手段から抽出し、抽出された改善報告データの少なくともPOP広告の変更前後の内容及び分析結果を前記要求元の端末装置に送信する請求項1又は2に記載の売場改善システム。
<請求項4>
前記端末装置のそれぞれは、前記サーバ装置から送信されたPOP広告の変更前後の内容に基づいて、変更後の前記POP広告のレイアウトデータを生成するレイアウトデータ生成手段を備える請求項1〜3の何れか一項に記載の売場改善システム。
<請求項5>
前記サーバ装置は、前記端末装置の要求に応じて、前記POP広告の変更前後の内容に基づいて、変更後の前記POP広告のレイアウトデータを生成し、前記要求元の端末装置に送信するレイアウトデータ生成手段を備える請求項1〜3の何れか一項に記載の売場改善システム。
<請求項6>
前記改善報告データは、前記分析結果の送信先の情報を含み、
前記改善効果分析手段は、前記分析結果を前記改善報告データにより指定されている送信先に送信する請求項1〜5の何れか一項に記載の売場改善システム。
<請求項7>
複数の端末装置のそれぞれと通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置であって、
前記端末装置から送信された、予め定められたPOP広告のレイアウトデータに対して行われた変更内容、前記POP広告の対象商品の情報、前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた日付、店舗、売場及び担当者の情報を含む改善報告データを受信する受信手段と、
前記端末装置から受信した改善報告データにより報告された前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた店舗の売場における前記対象商品の売上効果を分析し、その分析結果を前記改善報告データに対応付けて記憶手段に記憶させる改善効果分析手段と、
前記各端末装置からの要求に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記改善報告データの少なくとも前記POP広告の変更前後の内容及びこれに対応する分析結果を送信する分析結果送信手段と、 を備えるサーバ装置。
<請求項8>
複数の端末装置のそれぞれと通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されるサーバ装置に用いられるコンピュータを、
前記端末装置から送信された、予め定められたPOP広告のレイアウトデータに対して行われた変更内容、前記POP広告の対象商品の情報、前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた日付、店舗、売場及び担当者の情報を含む改善報告データを受信する受信手段、
前記端末装置から受信した改善報告データにより報告された、前記POP広告のレイアウトデータの変更が行われた店舗の売場における前記対象商品の売上効果を分析し、その分析結果を前記改善報告データに対応付けて記憶手段に記憶させる改善効果分析手段、
前記各端末装置からの要求に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記改善報告データの少なくとも前記POP広告の変更前後の内容及びこれに対応する分析結果を送信する分析結果送信手段、
として機能させるためのプログラム。
100 売場改善システム
1 本部サーバ
11 CPU
12 RAM
13 入力部
14 表示部
15 記憶部
150 プログラム記憶部
15a 処理プログラム
151 POPデータ記憶部
152 売上データ記憶部
153 改善報告データ記憶部
154 分析結果記憶部
16 通信部
17 バス
2 売場端末
21 CPU
22 RAM
23 入力部
24 表示部
25 記憶部
250 プログラム記憶部
25a 処理プログラム
251 指示POPデータ記憶部
252 改善POPデータ記憶部
253 改善報告データ記憶部
254 売場担当者情報記憶部
26 無線通信部
27 撮影部
28 バス

Claims (10)

  1. 売上情報を管理する売上管理装置であって、
    売上の改善提案に対して、その改善前の改善前情報と、その改善後の改善後情報と、を対応付けて記憶手段に記憶するよう制御する記憶制御手段と、
    前記改善提案に対する売上情報の変化を時系列で取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得された前売上情報の変化に基づいて、前記改善提案が成功したか否か判別することで、前記改善提案を成功事例と失敗事例とに分けて分類るよう制御する分類制御手段と、
    前記成功事例または前記失敗事例を条件とする閲覧要求があった際は、その条件に従って前記分類制御手段で分類された成功事例の改善提案または失敗事例の改善提案を抽出し、その抽出された前記改善提案に対応付けて記憶された前記改善前情報と前記改善後情報との対比内容を、当該改善提案の改善前後における前記売上情報の変化の変化内容と共に出力する出力制御手段と、
    を具備したことを特徴とする売上管理装置。
  2. 前記出力制御手段は、前記改善提案における改善前情報と前記改善後情報との対比内容を、当該改善提案の対象となった売場の状況を示す売場画像と共に出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の売上管理装置。
  3. 前記出力制御手段は、前記改善提案における前記売場画像と、前記改善前情報と改善後情報との対比内容と、前記売上情報の変化内容と、をそれぞれ同時に対比できるように出力する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の売上管理装置。
  4. 前記分類制御手段は、前売上情報を所定基準値と比較することで、記改善提案が成功したか否かを判別し、成功したと判別された際に前記成功事例として分類し、成功しないと判別された際に前記失敗事例として分類する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の売上管理装置。
  5. 前記出力制御手段は、前記失敗事例条件とする閲覧要求があった際は、複数の前記改善提案の内前記失敗事例として前記分類制御手段で分類れた改善提案を抽出し、その失敗事例として抽出された前記改善提案を、その失敗事例における改善前情報と改善後情報との対比内容で出力する、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の売上管理装置。
  6. 前記出力制御手段は、前記成功事例を条件とする閲覧要求があった際は、複数の前記改善提案の内で前記成功事例として前記分類制御手段で分類された改善提案を抽出し、その成功事例として抽出された前記改善提案を、その成功事例における改善前情報と改善後情報との対比内容で出力する、
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の売上管理装置。
  7. 前記改善提案は、売場におけるPOP広告に対するレイアウト変更を含む改善提案であり、
    前記改善後情報は、前記売場におけるPOP広告として本部から指示された改善前POPイメージ情報であり、前記改善後情報は、前記改善前POPを店舗側で改善のために変更した改善後POPイメージ情報である、
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の売上管理装置。
  8. 前記記憶手段は、前記改善提案に関する属性情報を、当該改善提案に対応する前記改善前情報と前記改善後情報と共に対応付けて記憶し、
    前記出力制御手段は、複数の属性情報の内で所望する属性情報の改善提案における前記成功事例または前記失敗事例が条件として閲覧要求があった際は、複数の前記改善提案の内で、前記条件の属性情報を記憶する改善提案であって、且つ、前記成功事例として分類れた改善提案または前記失敗事例として分類れた改善提案を抽出する
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の売上管理装置。
  9. 記属性情報は、その改善提案のジャンル属性、あるいは対象商品の商品属性、あるい売場の売場属性、あるいPOP広告のテンプレート種別属性の情報である、
    ことを特徴とする請求項に記載の売上管装置。
  10. 売上情報を管理する売上管理装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    売上の改善提案に対して、その改善前の改善前情報と、その改善後の改善後情報と、を対応付けて記憶手段に記憶するよう制御する記憶制御手段、
    前記改善提案に対する売上情報の変化を時系列で取得する取得手段、
    前記取得手段で取得された前売上情報の変化に基づいて、前記改善提案が成功したか否か判別することで、前記改善提案を成功事例と失敗事例とに分けて分類るよう制御する分類制御手段、
    前記成功事例または前記失敗事例を条件とする閲覧要求があった際は、その条件に従って前記分類制御手段で分類された成功事例の改善提案または失敗事例の改善提案を抽出し、その抽出された前記改善提案に対応付けて記憶された前記改善前情報と前記改善後情報との対比内容を、当該改善提案の改善前後における前記売上情報の変化の変化内容と共に出力する出力制御手段、
    として機能させるようにしたプログラム。
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