JP5949601B2 - 多層型熱反射板およびこれを用いた酸化物単結晶育成装置 - Google Patents
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Description
以下、本発明の多層型熱反射板について詳細に説明する。なお、この多層型熱反射板の各部の寸法は、使用する単結晶育成装置の寸法に対応させて適宜選択されるものであるが、以下の説明では、特に、該単結晶育成装置の断熱空間(断熱材の側壁)の上部の内径が300mm、高さが300mmであるものを例に挙げて説明する。
次に、本発明の多層型熱反射板を適用した単結晶育成装置について、図1および図2を参照して説明する。なお、本発明の多層型熱反射板14、14aを設置したこと以外は、従来の酸化物単結晶育成装置と同様であるため、以下の説明では、本発明の特徴的部分についてのみ説明する。
図1に示す多層型反射板を採用した単結晶育成装置(基本構造は図3を参照)を使用して、サファイア単結晶のa軸育成を行った。初めに、原料として酸化アルミニウム(Al2O3)粉末を坩堝に挿入し、この坩堝を結晶育成装置の支持軸上に設置した。その後、断熱材の内壁から伸長するカーボン製の支持部材に、炭化タンタルの接続部材(カラー、ワッシャおよびナット)を介して、図1に示すような多層型熱反射板14を設置した。なお、実施例1では、多層型熱反射板14として、熱反射板の数が2枚ものを使用した。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が4枚のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は99%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が6枚のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は98%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が8枚のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は96%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が10枚のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は95%であった。
多層型熱反射板14aとして、図2に示すような載置型のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。なお、実施例6では、多層型熱反射板14aとして、熱反射板の数が2枚ものを使用した。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は90%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が4枚のものを使用したこと以外は、実施例6と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は98%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が6枚のものを使用したこと以外は、実施例6と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は96%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が8枚のものを使用したこと以外は、実施例6と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は94%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の数が10枚のものを使用したこと以外は、実施例6と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は94%であった。
多層型熱反射板として、熱反射板の内周部を径方向内側に向けて、斜め下方向に伸長させたものを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、粒界、リネージはもちろんのこと、ボイドなどの結晶欠陥もほとんど見つからなかった。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は96%であった。
多層型熱反射板ではなく、図3に示すような単層型熱反射板を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により確認すると、ボイド、リネージなどの結晶欠陥が多数確認された。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は70%であった。これは、比較例1では熱反射板の数が1枚であったため、十分に大きな温度勾配が形成されず、育成初期段階において、短時間で、径方向への結晶成長が進行したためである。
多層型熱反射板として、開口部の開口径が同じものを使用したこと以外は、実施例3と同様にして、サファイア結晶の育成を行った。その結果、35kg(直径:200mm、長さ:280mm)のサファイア単結晶を得た。このサファイア単結晶を偏光検査により結晶性を確認すると、ボイド、リネージなどの結晶欠陥が多数確認された。また、実施例1と同様に、サファイア単結晶に対して、スライス加工および研磨加工を行い、厚さ1mmの4inφのサファイア基板を150枚得た。このときの良品率は75%であった。これは、比較例2で使用した多層型熱反射板を構成する、6枚の熱反射板の開口径が全て同じであったため、原料融液表面における水平方向の温度勾配が、熱反射板の開口部に対応した位置で急峻に変化し、開口部よりも外側の領域において、径方向への結晶成長速度を制御することが困難となり、短時間で、結晶成長が進行したためである。
2 支持軸
3 円筒状ヒータ部
4 円盤状ヒータ部
5a、5b ヒータ電極
6 断熱材
7 炉体
8 絶縁筒
9 引き上げ軸
10 原料融液
11 種結晶
12 サファイア単結晶
13 熱反射板
14、14a 多層式熱反射板
15a〜f 熱反射板
16 支柱
17 ステー
18 リッド
20 断熱空間
60 底面部
61 上面部
Claims (7)
- チョクラルスキー法による酸化物単結晶育成装置において、該育成装置の断熱空間内であって、坩堝の上方に配置され、
該育成装置の引き上げ軸の軸方向に伸長し、前記断熱空間内に支持される保持部材と、
該保持部材に前記引き上げ軸の軸方向に所定間隔をもって配置固定され、径方向中央部に開口を有する、複数の円輪状の熱反射板と、
を備え、
前記複数の円輪状の熱反射板の前記開口の開口径が、前記坩堝側から上方に向かうに従って、順次、小さくなっていることを特徴とする、多層型熱反射板。 - 前記複数の円輪状の熱反射板のそれぞれが、水平方向に伸長している、請求項1に記載の多層型熱反射板。
- チョクラルスキー法による酸化物単結晶育成装置であって、育成時に、断熱空間内で坩堝の上方に、引き上げ軸の軸方向に所定間隔をもって配置され、径方向中央部に開口を有する、複数の円輪状の熱反射板を備える多層型熱反射板が設けられており、前記複数の円輪状の熱反射板の前記開口の開口径が、前記坩堝側から上方に向かうに従って、順次、小さくなっていることを特徴とする、酸化物単結晶育成装置。
- 前記複数の円輪状の熱反射板が、前記引き上げ軸の軸方向に伸長する保持部材により支持され、該保持部材が、前記断熱空間を構成する断熱材のうち、前記引き上げ軸の軸方向に伸長する側壁の上方部に固定された支持部材に支持されることにより、前記多層型熱反射板が該支持部材を介して吊り下げられている、請求項3に記載の酸化物単結晶育成装置。
- 前記複数の円輪状の熱反射板が、前記引き上げ軸の軸方向に伸長する保持部材により支持され、該保持部材の下端部が前記坩堝の上端部に支持固定されることにより、前記多層型熱反射板が前記坩堝の上方に配置されている、請求項3に酸化物単結晶育成装置。
- 前記複数の円輪状の熱反射板のそれぞれが、水平方向に伸長している、請求項3〜5のいずれかに記載の酸化物単結晶育成装置。
- 前記複数の円輪状の熱反射板の数が2枚〜10枚である、請求項3〜6のいずれかに記載の酸化物単結晶育成装置。
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