JP5949501B2 - 作業補助システムおよびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、作業者の頭部に装着される表示装置に作業の指示を提示する作業補助システムおよびプログラムに関する。
作業者(点検者)が作業対象物(点検対象)に対して作業に関する情報を、作業者の頭部に装着するヘッドマウントディスプレイ(頭部装着型表示装置)に表示することのできるシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1では、点検者はプラント内を巡回し、指示者(オペレータ)と交信しながら点検対象の点検を行う。点検者はヘッドマウントディスプレイに設けられたCCDカメラで撮影した撮影画像をオペレータと共有し、画像上で点検対象をポインティングデバイスで指し示すことで、効率よく点検作業を行うことができる。
特開平10−214038号公報
しかしながら、作業者が作業を行うため作業対象物に近づき、撮影画像に作業対象物の全体が収まらなくなった場合、指示者は、撮影画像に作業対象物のどの部位が写るのか把握するのが難しかった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、指示端末において、作業端末から受信した撮影画像の全体画像内における撮影範囲を表示することができる作業補助システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、作業者が利用する作業端末に前記作業者への指示に関する情報である指示情報を送信可能な指示端末と、受信した前記指示情報を前記作業者に提示可能な前記作業端末と、がネットワークを介して接続された作業補助システムであって、前記作業端末は、前記作業者の頭部に装着可能に構成され、画像を表示可能な第一表示装置と、前記作業者の頭部に装着可能に構成され、前記作業者の視野の少なくとも一部を含んで撮影可能な撮影装置と、前記撮影装置が撮影した撮影画像を前記指示端末に送信し、前記指示端末から前記指示情報を受信する第一通信手段と、前記第一通信手段が前記指示端末から受信した前記指示情報に含まれ、前記作業者への指示を示す指示画像を前記第一表示装置に表示する第一表示制御手段と、を備え、前記指示端末は、画像を表示可能な第二表示装置と、前記作業端末から前記撮影画像を受信し、前記指示情報を前記作業端末に送信する第二通信手段と、前記作業対象物の全体像を含む画像である全体画像を記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に前記全体画像が記憶されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が前記記憶手段に前記全体画像が記憶されていると判断した場合に、前記全体画像と、前記作業端末から受信した前記撮影画像とに基づいて、前記全体画像内における前記撮影画像の撮影範囲を検出する撮影範囲検出手段と、前記撮影範囲に基づいて、前記第二表示装置に、前記撮影画像と、前記全体画像と、前記全体画像に対応付けられた前記撮影範囲と、を表示する第二表示制御手段と、を備えており、前記指示端末は、前記撮影画像に基づいて前記指示画像を生成することを特徴とする作業補助システムが提供される。
第1態様の作業補助システムでは、作業者が作業を行うため作業対象物に近づき、撮影画像に作業対象物の全体が収まらなくなった場合でも、指示者は、全体画像内における撮影画像の撮影範囲を確認するだけで、撮影画像に作業対象物のどの部位が写るのか容易に把握することができる。
HMD1の外観を示す斜視図である。 HMD1およびPC300の電気的構成を示すブロック図である。 作業補助プログラムの全体画像選定処理を示すフローチャートである。 作業補助プログラムの撮影範囲表示処理を示すフローチャートである。 カメラ39(図2参照)の撮影する映像の撮影範囲391〜395を全体画像380に示した図である。 指示画面400において、サブ画面420内に全体画像と撮影範囲425が表示された様子を示す図である。 作業者の視野500に重ねて表示画像510が表示された様子を示す図である。 指示画面400において、サブ画面420内に全体画像と撮影範囲425が表示された様子を示す図である。 指示画面400において、サブ画面420内に全体画像と撮影範囲425が表示された様子を示す図である。
以下、本発明を具体化した一実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。図示された装置の構成等は、その形態のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
本発明に係る作業補助システムは、作業者が装着するヘッドマウントディスプレイ1(以下、「HMD1」という。図1参照)と、指示者が利用し、作業者に対する指示の情報をHMD1に送信するパーソナルコンピュータ300(以下、「PC300」という。図2参照)とから構成されるシステムである。HMD1は、作業者の眼の前方に配置されるハーフミラー8(後述)を透過する外界の風景に重ねて画像を表示する。HMD1は公知の無線通信を用いてPC300に接続し、PC300との間で画像データを含む各種データの送受信を行う。以下の説明において、図1の上方、下方、右斜め下方、左斜め上方、右斜め上方および左斜め下方が、それぞれ、HMD1の上方、下方、前方、後方、右方および左方である。
図1に示すように、HMD1は、投影装置100および制御装置200を備える。投影装置100は専用の装着具である眼鏡91に装着して使用される。投影装置100は、作業者が日常的に使用する眼鏡、ヘルメット、ヘッドホンなど、他の装着具に取り付けられてもよい。投影装置100は、作業者の眼に画像光を照射する。投影装置100はハーネス150を介して制御装置200と着脱可能に接続する。制御装置200は、例えば作業者の腰ベルト等に装着して使用される。制御装置200は、投影装置100を制御する。
投影装置100の構成について説明する。投影装置100は筐体2を備える。筐体2の内部には、画像表示部36(図2参照)と接眼光学系(図示略)とが含まれる。画像表示部36は、制御装置200からハーネス150を介して送信される映像信号に基づいて画像を表示する。画像表示部36は、例えば、液晶素子等の空間変調素子および光源である。画像表示部36は、画像信号に応じた強度のレーザ光を2次元走査して画像表示を行う網膜走査型表示部や、有機EL(Organic Electro-luminescence)素子等であってもよい。接眼光学系は、画像表示部36に表示された画像を示す画像光を、作業者の眼に導くために集光する。接眼光学系から射出された画像光は、筐体2の左側に設けられたハーフミラー8によって少なくとも一部(例えば半分)が反射され、作業者の左の眼球(図示略)に入射する。ハーフミラー8は外界の実像からの光の少なくとも一部を透過するので、作業者は、自己の視野において実像(外界の風景)に重畳して画像を視認できる。
眼鏡91は、投影装置100を作業者の頭部に保持するための構成である。投影装置100の筐体2は、支持部96に保持されて、眼鏡91に取り付けられる。支持部96は作業者側から見て眼鏡91の上面左端側(図1における上面右端)に設けられる。支持部96は、筐体2の保持位置を上下方向および左右方向に調整することができる。作業者は、眼球の位置に合わせた位置にハーフミラー8を配置することができる。
眼鏡91は、フレーム94の左右方向略中央に、カメラ39を備える。カメラ39は、作業者の視野前方の外界の風景を撮影する。カメラ39の撮影方向および画角は、予め、作業者の視野に合わせて設定されている。より詳細には、カメラ39の撮影方向および画角は、カメラ39による外界の風景の撮影範囲が、ハーフミラー8を透過する実像に重ねることのできる画像表示部36からの画像光の表示範囲とほぼ一致するように設定されている。また、眼鏡91は、フレーム94の右端側に、イヤホンおよびマイクを内蔵するヘッドセット35を備える。ヘッドセット35には骨伝導型のものを用いてもよい。なお、眼鏡91自体の形状は通常の眼鏡に類似のため、詳細な説明は省略する。
制御装置200の構成について説明する。制御装置200は、例えば略直方体状のシステムボックスである。制御装置200は電源ランプ52を内蔵する電源スイッチ51を含む操作部50を備える。作業者は、電源スイッチ51を操作し、HMD1の電源をオンまたはオフにすることができる。また、作業者は、投影装置100における各種設定や、使用時における各種操作等を、操作部50を介して行うことが可能である。制御装置200は、無線通信を介してPC300と接続し、各種データの送受信を行うことが可能である。制御装置200は有線通信のインターフェイスを備え、通信ケーブルを用いてネットワーク250に接続してもよいし、あるいは直接PC300に接続してもよい。なお、後述するPC300は、パーソナルコンピュータであるが、スマートフォンやタブレット型携帯端末など、その他の機器であってもよい。
図2を参照し、HMD1の電気的構成について説明する。投影装置100は、投影装置100全体の制御を司るCPU21を備える。CPU21は、プログラムROM23、RAM25、画像表示部36、インターフェイス12、および接続コントローラ37と電気的に接続する。また、CPU21は、インターフェイス12を介してカメラ39およびヘッドセット35と電気的に接続する。プログラムROM23は、CPU21が実行する各種プログラム等を記憶する。各種プログラムは、投影装置100の出荷時にプログラムROM23に記憶される。なおCPU21は、後述する制御装置200のフラッシュROM47に記憶されたプログラムも実行することができる。RAM25は、各種データを一時的に記憶する。
画像表示部36は前述の通り、映像信号に基づいて画像を表示する。以下、画像表示部36に表示させる画像を「表示画像」という。インターフェイス12はカメラ39およびヘッドセット35に接続し、信号の入出力を制御する。接続コントローラ37は、ハーネス150を介して制御装置200の接続コントローラ48に接続し、有線通信を行う。カメラ39は映像を撮影する。ヘッドセット35はイヤホンおよびマイクを備える。なお、投影装置100または制御装置200は、ヘッドセット35の代わりに、スピーカおよびマイクを内蔵してもよい。
制御装置200の電気的構成について説明する。制御装置200は、制御装置200全体の制御を司るCPU41を備える。CPU41は、プログラムROM43、RAM45、フラッシュROM47、接続コントローラ48、ビデオRAM57、画像処理部59、インターフェイス55、および無線通信部53と電気的に接続する。プログラムROM43は、CPU41が実行する各種プログラム等を記憶する。各種プログラムは、制御装置200の出荷時にプログラムROM43に記憶される。なおCPU41は、フラッシュROM47に記憶されたプログラムも実行することができる。
RAM45は、各種データを一時的に記憶する。フラッシュROM47は、制御装置200の出荷後にインストールされた各種プログラム等を記憶する。接続コントローラ48は、ハーネス150を介して投影装置100の接続コントローラ37に接続し、有線通信を行う。無線通信部53は、ネットワーク250のアクセスポイント(図示略)へ無線で接続し、ネットワーク250に接続する他の機器と通信を行う。無線通信部53はネットワーク250を介さずに、直接PC300と無線による接続を行ってもよい。インターフェイス55は電源スイッチ51および電源ランプ52を含む操作部50に接続し、作業者による操作の入力信号やランプの点灯信号等の入出力を行う。画像処理部59は、投影装置100の画像表示部36に表示させる表示画像を形成する処理を行う。ビデオRAM57は、画像処理部59が形成した表示画像を画像表示部36に表示するための映像信号を生成するため、表示画像を仮想的に表示した仮想画面を記憶領域内に形成する。
PC300は、指示者が使用する公知のパーソナルコンピュータである。PC300は、PC300全体の制御を司るCPU301を備える。CPU301は、データバスを介してROM303、RAM305、および入出力バス309(以下、「I/Oバス309」という。)と電気的に接続する。ROM303は、CPU301が実行するBIOS等のプログラムを記憶する読出し専用の記憶装置である。RAM305は、データを一時的に記憶する読み書き可能な記憶装置である。
I/Oバス309には、ハードディスクドライブ307(以下、「HDD307」という。)、通信部311、音声制御部313、表示制御部315、および入力検知部330が接続されている。HDD307は、OSやプログラム等(後述する作業補助プログラムを含む。)がインストールされる記憶装置である。通信部311は、ネットワーク250のアクセスポイント(図示略)へ有線または無線で接続し、PC300をネットワーク250に接続する。音声制御部313はヘッドセット320に接続し、音声の入出力を制御する。表示制御部315は、後述する作業補助プログラム等の操作画面をディスプレイ340に表示するための描画処理を行う。入力検知部330は、例えばディスプレイ340の表示画面に貼設された感圧式のタッチセンサである。タッチセンサはタッチペン(図示略)や指等の接触による操作の入力を検知することができる。指示者は、タッチペン等を用いて作業対象物に対して行う作業の指示を入力することができる。また、図示しないが、I/Oバス309にはマウスやキーボード等の入力デバイスも接続されている。
図3〜図9を参照し、PC300のCPU301が実行する作業補助プログラムについて説明する。CPU301は、作業補助プログラムを実行することによって、指示者が作業者に作業の指示を行えるようにするための各種の処理を行う。本実施形態では、そのうちの作業補助プログラムの実行に伴い行われる各種処理のうち、全体画像選定処理(図3参照)と、撮影範囲表示処理(図4参照)について説明する。
全体画像選定処理は、指示者が指示画面400(図6参照)において参照する全体画像として適切な画像を、作業者が作業対象物を撮影した画像から選定する処理である。全体画像選定処理において、CPU301は、HMD1のカメラ39が撮影した映像を受信し、映像を構成するコマ画像のなかから作業対象物の全体像を含む画像を全体画像として取得し、HDD307に記憶する。「コマ画像」とは、映像を構成する個々の画像である。例えば、映像のフレームレートが30fps(Frames Per Second)であれば、映像は、1秒間に30枚のコマ画像を順に表示することで再生される。
「全体画像」は、上記の通り、作業対象物の全体像を含む画像である。全体画像は、撮影範囲表示処理において、作業者のカメラ39に写る作業対象物の部位が全体像においてどの部位であるかを示すため、コマ画像の撮影範囲の表示に用いられる。また、HDD307には、CPU301が全体画像を設定する上で作業対象物の全体像が写るコマ画像と比較する初期画像が記憶されている。「初期画像」は、あらかじめ、作業対象物の全体像が画像内に納まるように撮影した画像である。初期画像としては、作業対象物の全体像を画像内に納まるように描画した描画画像を用いてもよい。なお、後述するが、全体画像選定処理では、HDD307に初期画像が記憶されていない場合でも、CPU301がコマ画像に対して画像処理を行い、全体像が写ると判断した場合に、そのコマ画像を全体画像として利用することができる。
撮影範囲表示処理は、指示者が指示画面400(図6参照)で参照する全体画像において、カメラ39が撮影した映像のコマ画像の撮影範囲が全体画像内において位置する範囲を示す処理である。撮影範囲表示処理において、CPU301は、HMD1から取得した映像が含む最新のコマ画像と1フレーム前のコマ画像を比較し、カメラ39の撮影範囲の変化を画像処理により求める。CPU301は、この処理を継続して行い、全体画像における現在のコマ画像の撮影範囲を求める。また、撮影範囲表示処理において、CPU301は、コマ画像に対する画像処理を行い、コマ画像内に写る作業対象物の特徴的な部位と、全体画像内においてその特徴的な部位と比較して、全体画像に対するコマ画像の大きさおよび傾きの変化を検出する。「特徴的な部位」は、作業対象物において特徴を有する部位であり、全体画像に対するコマ画像の位置、大きさ、傾き等の比較を行う対象となる部位である。例えば、作業対象物が車両の場合、エンブレム、テールランプ、ウインカー、サイドミラー、ホイールなど、コマ画像内で輪郭線や色の抽出等によりその部位を特定することが可能な固有の形状を有する部位である。
本実施形態では、画像処理によって全体画像におけるコマ画像の撮影範囲を検出し、全体画像に対応付けて表示することができる。例えば、作業者が作業対象物に近づき、カメラ39の撮影範囲に作業対象物の全体像が納められなった場合に、指示者は、全体画像における撮影範囲を見ることで、コマ画像に映る箇所が全体像においてどの位置であるか把握することができる。撮影範囲は、全体画像における特徴的な部位の検出によって求められる絶対的な位置座標の情報によって表される。また、全体画像において特徴的な部位が検出できなかった場合、撮影範囲の位置は、全体画像において画像処理によって求められるカメラ39の撮影範囲の変化に基づいて求められる相対的な位置座標の情報によって表される。
例えば、図5に示すように、全体画像380として、車両381の全体像が写る画像がある。作業者のHMD1のカメラ39により車両381の撮影が行われた場合に、例えばカメラ39の撮影範囲391に、車両381のヘッドライト382が写るものとする。ヘッドライト382は固有の形状を有する部位であり、CPU301は、撮影範囲391を写した映像のコマ画像において、特徴的な部位としてヘッドライト382を検出可能である。また、CPU301は、全体画像380においても、特徴的な部位としてヘッドライト382を検出可能である。ゆえに、CPU301は、全体画像に写るヘッドライト382の位置を基準に全体画像とコマ画像とが重なる範囲を探し、撮影範囲391として検出することで、撮影範囲391の位置座標を求めることができる。
次に、作業者が移動したり撮影方向を変えたりすることにより、カメラ39の映像における現在のコマ画像が撮影範囲395を写す状態にあるものとする。撮影範囲395は車両381の前後の車輪間にあり、この撮影範囲395内に固有の形状を有する部位が特にない場合、CPU301は、特徴的な部位を検出することができない。この場合、カメラ39の映像は、撮影範囲391から撮影範囲395を撮影する過程で、撮影範囲392,393,394のそれぞれにおいて、コマ画像を有する。CPU301は、画像処理を行い、撮影範囲391と撮影範囲392をそれぞれ写すコマ画像を比較し、双方の画像に重複する部分を重ね、撮影範囲の変化として相対的な位置座標の変化を求める。CPU301は、撮影範囲392と撮影範囲393、撮影範囲393と撮影範囲394、撮影範囲394と撮影範囲395についても同様に、それぞれ、撮影範囲の変化として相対的な位置座標の変化を求める。そして、累積的な位置座標の変化分を撮影範囲391の位置座標に加算することで、CPU301は、全体画像において、撮影範囲395の位置座標を求めることができる。このように、CPU301は、全体画像における撮影範囲の位置を、コマ画像の撮影範囲の変化を画像処理によって求めることができる。つまり、CPU301は、特別なセンサを用いずとも演算のみによって全体画像における撮影範囲の位置を取得することができ、HMD1の低コスト化を図ることができる。
なお、作業補助プログラムでは、映像から取り込んだコマ画像に対して画像の加工処理を行い、作業者に提示する指示画像を生成する処理も行われる。「指示画像」は、コマ画像に指示情報を付加した画像であり、作業者に指示を提示するため、投影装置100に表示される。「指示情報」は、作業者が行う作業についての指示の内容を示す画像の情報である。指示情報は、例えば、コマ画像に写る作業の対象部位を示す囲い線や、作業の手順を示す文章などを、コマ画像に重ねて表示することのできる画像の情報である。本実施形態では、指示画面400(図6参照)において、指示者がタッチペン350を用い、コマ画像に重ねて描画した指示内容(例えば指示画像内に描き込まれた図形360の画像データ)が、指示情報として指示画像に付加される。
次に、作業補助プログラムの実行において指示者が操作を行う指示画面400について説明する。図6に示す指示画面400は、PC300のディスプレイ340(図2参照)に表示され、指示者が、作業者のカメラ39で撮影した映像を見ながら作業者に対する指示を行うための操作を行う画面である。指示画面400の上段右側にはメイン画面410が配置され、カメラ39の映像が表示される。メイン画面410は、カメラ39の映像の表示に限らず、指示者が指示情報を付加する場合に、メイン画面410下方の編集ボタン431を操作することで、そのとき表示していたコマ画像を静止画として表示する。また、メイン画面410では、指示者が指示情報としてタッチペン350で描画した内容(例えば図形360)が、画像として生成され、コマ画像に重ねて表示される。なお、指示情報の付加を中止あるいは終了する際にメイン画面410の右上角のクローズボタン370を操作することで、メイン画面410に再びカメラ39の映像が表示される。
指示画面400の下段右側には、全体画像を表示するサブ画面420が設けられている。サブ画面420はメイン画面410よりも小さく、後述する全体画像選定処理(図3参照)で設定された全体画像が表示される。また、サブ画面420内にはコマ画像の撮影範囲425が表示される。撮影範囲は、上記したように、メイン画面410に表示される映像(コマ画像)が全体画像において位置する範囲である。
指示画面400の下段中央には、指示者が各種の操作を行うための操作ボタン430が配置されている。操作ボタン430には、上記した編集ボタン431が含まれる。
指示画面400の左側には、上下方向に伸びるタイムライン440とスクロールバー441が配置されている。タイムライン440は、映像を構成するコマ画像を、時系列に沿って上下に並べて表示したものである。指示者は、タッチペン350によるフリック操作またはスクロールバー441の操作でコマ画像を上下にスクロールし、メイン画面410に表示するコマ画像を、現在のコマ画像から以前に撮影されたコマ画像に変更することができる。すなわち、指示者は、現在のコマ画像だけでなく、それより以前に撮影されたコマ画像に対しても、指示情報を付加することができる。なお、タイムライン440に表示されるコマ画像は、上側に表示される画像ほど時系列的に新しい画像であり、下側に表示される画像ほど時系列的に古い画像である。また、タイムライン440には、複数フレームごとに1つのコマ画像が表示されるが、まとめ表示されるフレーム数は設定により変更可能である。メイン画面410に表示されるコマ画像は、フリック操作やスクロールバー441の操作に応じて1フレームごとに表示されるが、操作の早さが早くなるほど多数のフレームごとの表示(いわゆる間引き表示)が行われる。
次に、作業補助プログラムの実行に伴いCPU301が行う全体画像選定処理(図3参照)と、撮影範囲表示処理(図4参照)の動作について説明する。指示者がPC300を操作して作業補助プログラムを起動すると、CPU301は、HDD307に記憶された作業補助プログラムを実行する。CPU301は、作業補助プログラムの起動時に行う初期設定処理(図示略)において、RAM305に記憶するフラグやデータを初期化し、HDD307に記憶されているフラグやデータの設定値をRAM305に書き込む。本実施形態では、指示者は作業補助プログラムの実行中に、作業補助プログラムの動作をカスタマイズする各種設定を図示しない設定画面で行うことができる。例えば、作業者の首が大きく傾いた状態でカメラ39の映像が撮影され、メイン画面410に大きく傾いたコマ画像が表示されることがある。このような場合に、CPU301は、コマ画像の傾きに合わせて全体画像を回転し、全体画像におけるコマ画像の位置を認識しやすい表示に変更することができる。指示者は、設定画面で全体画像を回転するか否かを設定することができる。設定内容はRAM305のフラグやデータに反映されるとともに、HDD307に記憶される。CPU301は、通信部311を稼働させ、ネットワーク250に接続する。CPU301は、ヘッドセット320のマイクで集音した音声のHMD1への継続的な送信を開始する。
また、作業者が電源スイッチ51を操作してHMD1の電源がオンになると、制御装置200のCPU41は、無線通信部53を稼働し、ネットワーク250に接続する。CPU41はネットワーク250を介してPC300と接続する。
PC300のCPU301は、上記の初期設定処理が終了すると、他に実行される処理(図示略)と並行して全体画像選定処理(図3参照)を実行する。図3に示す全体画像選定処理において、CPU301は、HMD1に、カメラ39による撮影の開始を指示する指示信号を送信する。制御装置200のCPU41は、投影装置100のカメラ39が撮影する映像と、ヘッドセット35のマイクで集音した音声を、PC300へ継続的に送信する。PC300のCPU301は、HMD1から受信した映像をHDD307に記憶する。CPU301は、HDD307に、すでに全体画像が記憶されているか確認し(S9)、記憶されていれば(S9:YES)、全体画像選定処理を終了する。HDD307にまだ全体画像が記憶されていなければ(S9:NO)、CPU301は記憶した映像から時系列において最初のコマ画像を取得する(S11)。
CPU301は、HDD307に、初期画像が記憶されているか否かを確認する(S13)。初期画像が記憶されている場合(S13:YES)、CPU301は、コマ画像と初期画像を画像処理により比較し、コマ画像に、初期画像に写る作業対象物の全体像が写っているか確認する(S15)。画像処理の例として、CPU301は、コマ画像の背景から抜き出した作業対象物の画像を初期画像に重ね、拡大・縮小、回転等を行い、初期画像に写る作業対象物の全体像とほぼ一致するか確認すればよい。コマ画像に作業対象物の全体像が写っていなければ(S15:NO)、CPU301はS11に戻り、映像から次のコマ画像を取得し、同様に、初期画像と比較して、コマ画像に作業対象物の全体像が写っているか確認する。S15で、コマ画像に作業対象物の全体像が写っていた場合(S15:YES)、CPU301は、そのコマ画像を全体画像としてHDD307に記憶し(S21)、全体画像選定処理を終了する。
ところで、S13において、HDD307に初期画像が記憶されていなかった場合(S13:NO)、CPU301は、コマ画像に対し、作業対象物の外形の輪郭線を検出する公知の画像処理を行う(S17)。CPU301は、検出した輪郭線がコマ画像内で一周にわたって連続するか否か確認し、不連続の部分がある場合(S19:NO)、コマ画像には作業対象物の全体像が写っていないと判断してS11へ戻る。一方、S19において、輪郭線がコマ画像内で一周にわたって連続する場合(S19:YES)、CPU301は、コマ画像に作業対象物の全体像が写っていると判断し、S21へ進む。上記のように、CPU301は、そのコマ画像を全体画像としてHDD307に記憶し(S21)、全体画像選定処理を終了する。このように、CPU301は、作業対象物の全体像が写るコマ画像を全体画像として取得することで、カメラ39の撮影状態(露光、明るさ、光源の方向など)が全体画像を取得したときと、最新のコマ画像を取得したときとで大きく変わることがないので、全体画像における作業対象物の全体像をコマ画像と比較して把握しにくくなることがない。また、CPU301は、輪郭線の検出に基づきコマ画像に作業対象物の全体像が写っていると判断することができるので、複雑な画像処理を行うことなく容易に全体画像を得ることができる。また、初期画像がある場合は、CPU301は、初期画像との比較によってコマ画像に作業対象物の全体像が写っていると判断することができるので、さらに容易に全体画像を得ることができる。
次にCPU301は、図4に示す、撮影範囲表示処理を実行する。CPU301は、HDD307に記憶した全体画像を読み込み、RAM305に確保された記憶領域に全体画像を仮想的に表示する。また、CPU301は、HDD307に記憶した映像から最新のコマ画像を読み込み、RAM305に確保された記憶領域に最新のコマ画像を仮想的に表示する。CPU301は、全体画像と最新のコマ画像に写る作業対象物の特徴的な部位をそれぞれ検出し、互いに比較する(S31)。
CPU301は、全体画像と最新のコマ画像に写る作業対象物の特徴的な部位の比較結果に基づき、特徴的な部位の位置を基準に全体画像とコマ画像とが重なる範囲を探し、コマ画像の撮影範囲を検出して位置座標を求める。前述したように、撮影範囲は、全体画像における特徴的な部位の絶対的な位置座標、または、カメラ39の撮影範囲の変化に基づいて求められる相対的な位置座標として、演算によって求められる。また、CPU301は特徴的な部位に対する画像処理によって、全体画像に対するコマ画像の大きさと画像の傾き(回転の度合い)を演算によって求める(S33)。全体画像と最新のコマ画像における特徴的な部位の「大きさ」の違いは、作業者が、全体画像を撮影したときの作業対象物との距離と、最新のコマ画像を撮影したときの作業対象物との距離との違い等によって生ずる。大きさは、全体画像と最新のコマ画像のそれぞれの特徴的な部位の画像を比較し、それぞれの特徴的な部位の画像が占める面積(画素数等)を求めて倍率を演算することによって求められる。全体画像と最新のコマ画像における特徴的な部位の「傾き」の違いは、例えば作業者が首を傾げ、全体画像を撮影したときにカメラ39が傾いた角度と、最新のコマ画像を撮影したときにカメラ39が傾いた角度との違い等によって生ずる。傾きは、全体画像と最新のコマ画像のそれぞれの特徴的な部位の画像を比較し、回転角度の差分値を演算することによって求められる。
撮影範囲の特定方法について、以下に例を示す。例えばCPU301は、現在のコマ画像と、直前のコマ画像、または数〜数十フレーム前のコマ画像との差分画像を画像処理により求め、差分画像の形状の特徴から、コマ画像の移動方向や移動量、コマ画像の傾きなどの変化量を算出する。さらに算出した変化量の積分を行うことで、CPU301は、全体画像に対する現在のコマ画像の撮影範囲を特定することができる。また、例えばCPU301は、先ずコマ画像から輪郭線の抽出することにより、特徴的な部位の検出を行う。同様に、全体画像において、輪郭線の抽出によって特徴的な部位の検出を行う。そして、検出した特徴的な部位の形状について比較し、形状の変化の度合いに基づけば、CPU301は、全体画像に対する現在のコマ画像の撮影範囲を特定することもできる。また、例えば、特徴的な色を有する部位を検出し、その部位の位置や大きさ、回転等の変化を、その色が占める範囲を比較することにより求めることにより、CPU301は、全体画像に対する現在のコマ画像の撮影範囲を特定することもできる。
CPU301は、S33で求めた全体画像に対する最新のコマ画像の傾き(回転角度の差分値)があらかじめ設定された所定値以内であるか否か確認する(S35)。傾きが所定値以内であれば(S35:YES)、CPU301は、最新のコマ画像に写る作業対象物の様子を全体画像において重ねて見ても指示者が違和感を生じにくいと判断し、S37に進む。CPU301は、図6に示すように、S33において求めた撮影範囲の位置座標に基づき、サブ画面420に、全体画像と撮影範囲425を表示する(S37)。コマ画像が傾いていても、その傾きが、指示者が違和感を生じにくい程度の傾き、すなわち所定値以内である場合ならば、全体画像および撮影範囲425を傾かせずにサブ画面420に表示することで、CPU301の画像処理にかかる負荷を軽減することができる。
図4に示すように、CPU301はS45に進み、指示者による作業補助プログラムの実行の終了の操作が行われたか確認する(S45)。指示画面400の右上角に設けられた終了ボタン401が指示者によって操作されなければ(S45:NO)、CPU301は、HDD307に記憶した映像から最新のコマ画像を読み込み、RAM305に確保された記憶領域に最新のコマ画像を仮想的に表示し(S47)、S31に戻る。
ここで、指示者が作業の対象部位に対する指示を作業者に伝えようとし、図6に示すように、タッチペン350を操作してコマ画像(静止画)に指示(例えば図形360)を描き込む。CPU301は、静止画に指示情報を付加して指示画像を作成し、指示画像の画像データをHMD1に送信する。HMD1のCPU41は、指示画像の画像データに基づいて形成した表示画像を画像表示部36に表示する。図7に示すように、ハーフミラー8(図1参照)を介して眼球に入射される表示画像510が、作業者の視野500に重ねて表示される。表示画像510には、指示者が描画した指示に基づく図形520が重ねて表示される。指示者による作業者への指示が行われている間も、CPU301は、CPU301は、S31,S33,S35:YES,S37,S47の処理を繰り返し、全体画像における最新のコマ画像の撮影範囲425の表示を行う。指示者が作業者への指示を終了し、図6に示すように、タッチペン350でクローズボタン370を操作すると、メイン画面410には再びカメラ39の映像が表示される。
例えば、図8に示すように、作業者の首が傾いた状態でカメラ39の映像が撮影され、メイン画面410に傾いたコマ画像が表示されることがある。図4に示すように、S35において、全体画像に対する最新のコマ画像の傾きが所定値より大きくなった場合(S35:NO)、CPU301は、S39で、RAM305に記憶された全体画像の回転の可否を示すフラグを参照し、全体画像を回転させる設定がなされていなければ(S39:NO)、S41に進む。CPU301は、S33において求めた位置座標に表示する撮影範囲について、大きさの情報と画像の傾きの情報を用いて補正する。CPU301は、図8に示すように、補正によって大きさおよび傾きを調整することで回転した撮影範囲425を、全体画像とともにサブ画面420に表示し、S45に進む(S41)。全体画像はコマ画像が傾こうとも回転されることはなく、その一方で、コマ画像の傾きに合わせて撮影範囲425が傾けられて表示される。このように、全体画像に対するコマ画像の大きさの情報と画像の傾きの情報を用いて撮影範囲を補正することで、全体画像における撮影範囲の位置を、指示者に把握しやすくさせることができる。
図4に示すように、S39において、CPU301はRAM305に記憶された全体画像の回転の可否を示すフラグを参照し、全体画像を回転させる設定がなされている場合(S39:YES)、S43に進む。CPU301は、S33における演算結果に基づき、コマ画像に写る特徴的な部位の傾きを全体画像に対して適用し、全体画像をコマ画像の傾きに合わせて回転させる。さらにCPU301は、全体画像に対するコマ画像の大きさの情報と画像の傾きの情報を用い、撮影範囲として求めた位置座標を回転後の全体画像の座標軸に合わせて補正する。CPU301は、図9に示すように、サブ画面420に、回転後の全体画像と、補正後の位置座標に基づく撮影範囲425を表示してS45に進む(S43)。全体画像はコマ画像の傾きに合わせて回転され、傾いた状態で表示された全体画像に重ねて撮影範囲425が表示される。全体画像を回転させてコマ画像の傾きに合わせて表示することで、全体画像に写る作業対象物と最新のコマ画像に写る作業対象物の様子が一致し、指示者は、全体画像における撮影範囲の位置を把握しやすく、また、撮影範囲の表示に違和感を生じにくい。
このように、CPU301は、S33における演算結果に基づく補正を撮影範囲と全体画像の回転に行いつつ、図4に示す、S31〜S47の処理を繰り返して実行する。そして、指示画面400の終了ボタン401が指示者に操作された場合(S45:YES)、CPU301は、撮影範囲表示処理の実行を終了し、所定のアプリケーションの終了処理を行った後、作業補助プログラムの実行を終了する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることが可能である。本実施形態では、カメラ39が映像を撮影し、PC300は、映像に含まれるコマ画像に対して画像処理を行い、撮影範囲を検出した。これに限らず、カメラ39が映像ではなく静止画像を撮影し、PC300は、静止画像に対して画像処理を行い、撮影範囲を検出してもよい。
S43ではコマ画像の傾きに合わせて全体画像を回転したが、全体画像選定処理において、あらかじめ全体画像として全体像が傾いた状態の全体画像も取得できるようにし、HDD307に記憶してもよい。S43では、コマ画像の傾きに合う傾きを有する全体画像をHDD307から選択して取得し、サブ画面420に表示してもよい。あらかじめ回転した全体画像も取得しておき、HDD307に記憶しておくことで、全体画像の回転処理を行わずとも、直ちに、コマ画像の傾きに合う傾きを有する全体画像を得ることができる。この場合において、S43で、コマ画像の傾きに合う傾きを有する全体画像を取得するCPU301が「第二取得手段」に相当する。
S33では、コマ画像に写る作業対象物の特徴的な部位の画像に対する画像処理により、全体画像に対するコマ画像の大きさや、画像の傾きを検出した。これに限らず、例えば、筐体2内に6軸センサを組み込み、全体画像に対するコマ画像の大きさおよび画像の傾きを検出してもよい。6軸センサは、前後、左右、上下の3方向を検出可能な加速度センサと、東西南北を検出可能な地磁気センサを組み合わせたセンサであり、移動方向、向き、回転を検出することができる。ゆえに、6軸センサの検出値に基づく演算を行えば、移動距離、移動速度も求めることが可能である。よってCPU301は、作業対象物の全体画像を取得した位置から作業者がどれくらい作業対象物に近づき、カメラ39の撮影方向の変化を検出し、撮影時のカメラ39の傾いた角度を検出することができる。6軸センサの検出値は、カメラ39の映像に付加し、あるいは映像に同期して、PC300に送信すればよい。6軸センサの検出値を用いた補正を行うことによって、CPU301は、全体画像内における撮影範囲の位置座標を、画像処理によって求めずとも容易に取得することができる。また、CPU301は、映像のフレームを間引きしてコマ画像を取得しても十分に撮影範囲を求めることができるので、HMD1とPC300との間の通信量を減らすことができ、さらにCPU301の演算の負荷を減らすこともでき、省電力化を図ることができる。なお、この場合の6軸センサが「変位検出手段」に相当する。また、6軸センサに限らず、3軸加速度センサや方位センサ(電子コンパス)等も使用可能である。
S33では、コマ画像に作業対象物の特徴的な部位が検出できた場合に、撮影範囲として、全体画像における特徴的な部位の絶対的な位置座標を得た。これに限らず、画像処理により全てのコマ画像の差分から、常に、カメラ39の撮影範囲の変化に基づく相対的な位置座標を求め、全体画像を取得したときのコマ画像を基準に、最新のコマ座標の絶対的な位置座標を演算し、撮影範囲を得てもよい。
全体画像選定処理において、S11〜S15:NOまたはS19:NOのループが所定回数繰り返された場合、あるいは、所定時間経過してもS21に進むことができなかった場合、作業対象物の全体像をカメラ39の撮影範囲内に納めるように作業者に促すメッセージ等を、HMD1の画像表示部36に表示させてもよい。
S43における全体画像の回転は設定に基づいて行ったが、S39においてS35で判定した所定値とは異なる第2の所定値でコマ画像の傾きを判定し、全体画像を回転させた上で(表示枠をコマ画像通りにして)撮影範囲を表示するか、あるいは全体画像を回転させずに(表示枠を回転させて)撮影範囲を表示してもよい。なお、コマ画像の撮影範囲とは、撮影範囲(撮影領域)を示す表示(例えば枠表示)のことである。また、全体画像におけるコマ画像の撮影範囲は、コマ画像の位置の情報に基づいて(時には、位置の情報と共に)、全体画像内において示される。また本実施形態において、撮影範囲は、便宜上、全体画像内において表示されるとしたが、全体画像からはみ出して表示される場合を含むことは言うまでもない。言い換えると、撮影範囲は、全体画像に対応して全体画像と共に表示されるものである。
なお、本実施の形態においては、HMD1が本発明の「作業端末」に相当する。PC300が「指示端末」に相当する。ハーフミラー8が「第一表示装置」に相当する。カメラ39が「撮影装置」に相当する。コマ画像が「撮影画像」に相当する。無線通信部53が「第一通信手段」に相当する。画像表示部36が「第一表示制御手段」に相当する。ディスプレイ340が「第二表示装置」に相当する。通信部311が「第二通信手段」に相当する。HDD307が「記憶手段」に相当する。表示制御部315が「第二表示制御手段」に相当する。S9でHDD307に全体画像が記憶されているか否か判断するCPU301が「判断手段」に相当する。S33で全体画像内におけるコマ画像の撮影範囲を検出するCPU301が「撮影範囲検出手段」に相当する。
S21で全体画像として表示予定のコマ画像を取得するCPU301が「第一取得手段」に相当する。S17でコマ画像から作業対象物の輪郭線を検出するCPU301が「輪郭検出手段」に相当する。S15で初期画像と比較してコマ画像に作業対象物の全体像が写ると判断した場合に、そのコマ画像を全体画像として取得するCPU301が「抽出手段」に相当する。S31において、時系列に沿ってコマ画像を比較して、カメラ39の撮影範囲の変化に基づいて求められる相対的な位置座標の累積により撮影範囲を取得するCPU301が「範囲変化検出手段」に相当する。
1 ヘッドマウントディスプレイ
8 ハーフミラー
36 画像表示部
39 カメラ
53 無線通信部
250 ネットワーク
300 PC
301 CPU
307 ハードディスクドライブ
311 通信部
315 表示制御部
340 ディスプレイ

Claims (11)

  1. 作業者が利用する作業端末に前記作業者への指示に関する情報である指示情報を送信可能な指示端末と、受信した前記指示情報を前記作業者に提示可能な前記作業端末と、がネットワークを介して接続された作業補助システムであって、
    前記作業端末は、
    前記作業者の頭部に装着可能に構成され、画像を表示可能な第一表示装置と、
    前記作業者の頭部に装着可能に構成され、前記作業者の視野の少なくとも一部を含んで撮影可能な撮影装置と、
    前記撮影装置が撮影した撮影画像を前記指示端末に送信し、前記指示端末から前記指示情報を受信する第一通信手段と、
    前記第一通信手段が前記指示端末から受信した前記指示情報に含まれ、前記作業者への指示を示す指示画像を前記第一表示装置に表示する第一表示制御手段と、
    を備え、
    前記指示端末は、
    画像を表示可能な第二表示装置と、
    前記作業端末から前記撮影画像を受信し、前記指示情報を前記作業端末に送信する第二通信手段と、
    作業対象物の全体像を含む画像である全体画像を記憶可能な記憶手段と、
    前記記憶手段に前記全体画像が記憶されているか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が前記記憶手段に前記全体画像が記憶されていると判断した場合に、前記全体画像と、前記作業端末から受信した前記撮影画像とに基づいて、前記全体画像内における前記撮影画像の撮影範囲を検出する撮影範囲検出手段と、
    前記撮影範囲に基づいて、前記第二表示装置に、前記撮影画像と、前記全体画像と、前記全体画像に対応付けられた前記撮影範囲と、を表示する第二表示制御手段と、
    を備えており、
    前記指示端末は、前記撮影画像に基づいて前記指示画像を生成することを特徴とする作業補助システム。
  2. 前記指示端末は、前記判断手段が前記記憶手段に前記全体画像が記憶されていないと判断した場合に、前記作業端末から受信する前記撮影画像のうち、前記作業対象物の全体像を含む画像を取得する第一取得手段をさらに備え、
    前記記憶手段は、前記第一取得手段が取得した画像を前記全体画像として記憶することを特徴とする請求項1に記載の作業補助システム。
  3. 前記指示端末は、前記作業端末から受信する前記撮影画像に写る前記作業対象物の輪郭線を検出する輪郭検出手段をさらに備え、
    前記第一取得手段は、前記輪郭検出手段が検出した前記作業対象物の輪郭線に基づいて、前記撮影画像のうち、前記作業対象物の全体像を含む画像を取得することを特徴とする請求項2に記載の作業補助システム。
  4. 前記記憶手段には、前記作業対象物の全体像を示す初期画像が記憶され、
    前記指示端末は、前記作業端末から取得する前記撮影画像を前記初期画像と比較して、前記撮影画像に含まれる前記作業対象物の全体像を含む画像を抽出する抽出手段をさらに備え、
    前記抽出手段が抽出した画像は、前記全体画像として前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の作業補助システム。
  5. 前記指示端末の前記撮影範囲検出手段は、画像処理により、前記作業端末から受信した前記撮影画像を、それより以前に受信した前記撮影画像と比較して、前記撮影画像の前記撮影範囲の変化を検出する範囲変化検出手段を備え、
    前記撮影範囲検出手段は、前記範囲変化検出手段が検出した前記撮影範囲の変化に基づいて、前記全体画像に対する前記撮影画像の最新の撮影範囲を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の作業補助システム。
  6. 前記範囲変化検出手段は、画像処理により、前記撮影画像の大きさおよび傾きの変化も検出可能であり、
    前記撮影範囲検出手段は、前記範囲変化検出手段が検出した撮影画像の大きさおよび傾きの変化に基づいて、前記全体画像に対する前記撮影画像の傾きを検出し、
    第二表示制御手段は、検出された前記撮影画像の傾きに応じて、前記撮影範囲を前記全体画像に対し傾けて表示することを特徴とする請求項5に記載の作業補助システム。
  7. 前記作業端末は、前記撮影装置の変位を検出する変位検出手段をさらに備え、
    前記作業端末の前記第一通信手段からは、前記指示端末に、前記変位検出手段が検出した前記撮影装置の変位の情報が前記撮影画像に付加して送信され、
    前記撮影範囲検出手段は、前記撮影画像に付加された前記変位の情報に基づき、前記全体画像に対する前記撮影画像の前記撮影範囲を補正することを特徴とする請求項6に記載の作業補助システム。
  8. 第二表示制御手段は、検出された前記撮影画像の傾きに応じて、前記撮影画像の前記撮影範囲のみを傾かせることを特徴とする請求項6または7に記載の作業補助システム。
  9. 第二表示制御手段は、検出された前記撮影画像の傾きに応じて、前記全体画像のみを傾かせることを特徴とする請求項6または7に記載の作業補助システム。
  10. 第二表示制御手段は、前記全体画像に対する前記撮影画像の傾きが所定値以内であれば、前記撮影画像の傾きに拘わらず、前記全体画像および前記撮影画像の前記撮影範囲を傾かせないことを特徴とする請求項6または7に記載の作業補助システム。
  11. 作業者への指示に関する情報である指示情報を前記作業者に提示可能な作業端末に対し、前記指示情報を送信可能に構成された作業補助装置として用いる指示端末であり、前記作業者の頭部に装着可能に構成され、前記作業者の視野の少なくとも一部を含んで撮影可能な撮影装置を用いて前記作業者が作業対象物を撮影した撮影画像を前記作業端末から受信するとともに、前記作業者への指示を示す指示画像を含む前記指示情報を前記作業端末に送信し、前記作業者の頭に装着可能で画像を表示可能な前記作業端末が備える第一表示装置に前記指示画像を表示して、前記作業者に作業の指示を提示可能な指示端末として機能させるためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記作業対象物の全体像を含む画像である全体画像を記憶可能な記憶手段に前記全体画像が記憶されているか否かが判断される判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記記憶手段に前記全体画像が記憶されていると判断された場合に、前記全体画像と、前記作業端末から受信した前記撮影画像とに基づいて、前記全体画像内における前記撮影画像の撮影範囲が検出される撮影範囲検出ステップと、
    前記撮影範囲に基づいて、画像を表示可能な前記指示端末が備える第二表示装置に、前記撮影画像と、前記全体画像と、前記全体画像に対応付けられた前記撮影範囲と、が表示される第二表示制御ステップと、
    を実行させるプログラム。
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