JP5947445B1 - 油性のフローリング用抗菌性塗料及び抗菌性床面の製造方法 - Google Patents

油性のフローリング用抗菌性塗料及び抗菌性床面の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂を主剤とし、塗布後の塗膜中に貴金属抗菌成分を高濃度に存在するフローリング用の抗菌性塗料を塗布して、床面の全体に貴金属抗菌成分を存在させた抗菌性床面を提供する。【解決手段】1以上の液体の塗料材料と、この塗料材料を溶解する揮発性の塗料溶剤と、貴金属塩を捕捉したフルボ酸と、を含み、貴金属塩を捕捉したフルボ酸を溶解した液体の塗料材料をもちいて前記塗料溶剤に溶解した油性のフローリング用抗菌性塗料を形成し、フローリング用抗菌性塗料を塗布して塗膜を形成する。本発明の抗菌性床面は、貴金属塩が塗膜の厚さ全体に分布していることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、油性のフローリング用抗菌性塗料及び抗菌性床面の製造方法に係り、より詳しくは、貴金属抗菌成分を塗装部分全体に高濃度に分布させた油性のフローリング用抗菌性塗料及び抗菌性床面の製造方法に関する。
抗菌性を有する床面は、従来から、病院、飲食店、学校、幼稚園、保育所、公共施設、ペットを飼う家庭等、多くの場所で求められていた。
また、近年の生活様式の変化や建築材料の進歩によって、一般住宅の床にフローリングが取り入れられるようになってきた。しかし、日本人には畳での生活習慣が強く残っており、直接床に座ったり、寝転んだり、または乳幼児が床を這ったりすることがあるために、床面の清潔性及び安全性が強く求められ、抗菌性を備えたフローリング床の開発に対する要望が更に高まってきた。
抗菌性を有する床材としては、例えば特許文献1には、合成抗菌性物質を添加した床を含む内装材が開示されているが、抗菌剤の効果及び持続性が充分ではない。
また、特許文献2には、高分子樹脂に光触媒の粉末を添加した塗料が開示され、特許文献3には、銅、銀、白金などの貴金属イオン或は貴金属イオンを還元した貴金属ナノコロイドをゼオライトに吸着させた粉末を添加した塗料が開示されている。
しかし、特許文献2及び特許文献3に記載された塗料は、抗菌成分は優れた抗菌活性を示すものの、抗菌剤粉末の比重が塗料より重いために、床面に塗布すると抗菌剤が塗膜の内部に沈んでしまって、表面における抗菌剤の濃度が低くなり、床面は充分な抗菌活性を示すことができないという問題点を有する。
特許文献4には、粒径5μm以下である炭酸銀微粒子を含み、銀の含有量が14〜88質量%である抗菌性樹脂膜用塗料を、例えば3μmの厚さに塗布して熱交換器の内部に使用する例が記載されている。このような薄膜は、抗菌性粉末が塗膜の底に沈むことはないが、摩擦によって塗膜が容易に磨滅してしまう可能性がある。特許文献4に記載された塗料は高価な貴金属を多く含むので、厚く塗布して床材とすることは経済的に困難である。
更に、高濃度の炭酸銀を含む薄膜は、物理的特性が悪くなる可能性があると共に、炭酸銀は光によって黄色〜暗褐色に変化するので、床面の外観を悪化させる可能性がある。
特許文献5には、直鎖状ポリアルキレンイミン鎖と、親水性セグメントと、エポキシ樹脂残基と、の3種類のセグメントを有する高分子化合物が水中で形成するエマルジョン中に、金属ナノ粒子を含有する金属ナノ粒子分散体が開示されている。しかし、この金属ナノ粒子分散体は、複雑な構造の4官能基性のエポキシ樹脂残基を用いた複雑な成分構成であって、床用の汎用塗料として用いるのには問題がある。特許文献5に、表面部分に貴金属を高濃度に存在させることは、記載されていない。
家庭用のフローリング材としては、塗膜の美しさ及び堅牢性のほかに、ホルムアルデヒドや有機溶媒を放出しない、有害物質を含まず子供が舐めても大丈夫である、或は床面が適当な摩擦を有して滑りすぎない、といった広範な安全性が求められている。
特開平3−241132号公報 特開2000−95976号公報 特開平7−164409号公報 特許第5189320号公報 特許第4026664号公報 特開2011−74047号公報 特開2008−7451号公報
「ゲル濾過法によるフルボ酸の分画とそのキレート能について」、山田秀和、米林甲陽、服部共生、森田修二、昭和47年度日本土壌肥料学会大阪大会要旨集、httpt://ci.nii.ac.jp/els/110001195691.pdf?id=ART0001528728&type=pdf&lang=en&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1420378856&cp=(2015年1月5日検索)。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、塗膜の全体に貴金属抗菌成分を高濃度に存在させることができるフローリング用の抗菌性塗料を塗布することにより、塗布後の床面の全体に亘って貴金属抗菌成分を高濃度に存在させ、抗菌活性を長期間持続させた抗菌性床面を提供することを課題とする。
また本発明は、表面が美しく、シミや傷がつきにくく、堅牢で、人が靴で歩きまわっても摩耗することが少なく、ホルムアルデヒドや有機溶媒を放出せず、有害物質を含まないので子供が舐めても安全であり、且つ適度の表面抵抗を有して滑りにくい抗菌性床面を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するための本発明の油性のフローリング用抗菌性塗料は、1以上の液体の塗料原料と、この塗料原料を溶解する揮発性の塗料溶剤と、貴金属塩を捕捉したフルボ酸と、を混合して製造した油性のフローリング用抗菌性塗料であって、
該フローリング用抗菌性塗料を塗布し、前記塗料溶剤を揮散させ、重合硬化させ、形成された床材に対して、前記貴金属塩を10 −7 乃至10 −4 [モル/kg床材]含み、前記床材中の前記貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が、1:10乃至1:100の範囲内であり、前記貴金属塩が塗膜の厚さ全体に分布していることを特徴とする。
前記貴金属塩が、銅塩、銀塩、及び白金塩からなる群のうちの1以上であることが好ましい。
また前記塗料原料は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群のうちの1以上の原料のモノマー、プレポリマー、及び混合プレポリマーのうちの1以上であることができる。
また本発明は、フローリング用抗菌性塗料を塗布、乾燥、重合・硬化させて形成した床材に対して、貴金属塩を10−7乃至10−4[モル/kg床材]含み、床材中の貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が、1:10乃至1:100の範囲内であることを特徴とする。
本発明の抗菌性床面は、塗料原料と、貴金属塩を捕捉したフルボ酸と、この塗料原料を溶解する揮発性の塗料溶剤と、を含むフローリング用抗菌性塗料を床面に塗布することによって、塗装後の塗膜の全体に貴金属抗菌成分が高濃度に存在するようになり、フルボ酸と貴金属抗菌剤との作用によって強力な抗菌、抗カビ、及び抗ウィルス作用を有する抗菌性床面とすることができる。
本発明で用いるエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、又はポリエステル樹脂は、耐摩擦性が大きく、床面の上を例えば人が靴で歩きまわっても摩耗することが少なく、塗装が長持ちするという特徴を有する。
しかし床面の塗装は、どうしても徐々に摩耗するものであるが、本発明に係る床面は、表面だけなく床材の全体が抗菌性を有するので、抗菌性を長期間に亘って保持することができる。
また本発明は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、又はポリエステル樹脂を主剤とすることによって、美麗で堅牢性に優れると共に、ホルムアルデヒドや有機溶媒等の有害な気体を放出せず、子供が舐めても無害であるという優れた安全性を有した抗菌性床面を提供する。より好ましくは、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂を主剤とすることによって、他の高分子樹脂よりも大きい滑り抵抗係数を有し滑りにくくより安全な抗菌性床面を提供することができる。
以下に、本発明の油性のフローリング用抗菌性塗料及び抗菌性床面の製造方法について詳細に説明する。
本発明の油性のフローリング用抗菌性塗料は、1以上の塗料原料と、貴金属塩を捕捉したフルボ酸と、塗料溶剤と、を混合することによりフローリング用抗菌性塗料を形成する。
具体的には、水溶性の貴金属塩と、貴金属に対してキレート能を有するフルボ酸と、を水に溶解させ、フルボ酸に貴金属塩を捕捉させると共に、フルボ酸の還元力で貴金属塩を還元し、水を除去した後に少量の低沸点溶媒を用いて塗料原料に溶解し、金属塩を捕捉した塗料原料を重合、固化させて、樹脂の厚みの全体に貴金属ナノコロイドを高濃度に存在させ、貴金属ナノコロイドとフルボ酸とによる強力な抗菌、抗カビ、及び抗ウィルス活性を有する機能性床面を提供する。
本発明において使用する貴金属塩は、銅塩、銀塩、及び白金塩から選ばれる群のうちの1以上を含むことが好ましく、より好ましい例として、銀塩を挙げることができる。銀塩を還元した金属銀は、強力な抗菌、抗カビ作用を有すると共に、貴金属アレルギーのアレルゲンになりにくく、食器の素材として用いられてきた安全な金属である。
また本発明の貴金属は、銅、銀、及び白金を含む貴金属塩、錯塩、及びテトラクロロ白金酸塩、及びヘキサクロロ白金酸塩を含むことができる。
貴金属の金属塩としては、強酸の塩として塩酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、テトラフロロホウ酸塩、及びヘキサフロロリン酸塩を例示することができ、また、弱酸の塩として酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩を例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらの塩は、微粉末として用いることもできる。
貴金属を捕捉したフルボ酸を溶解する低沸点溶媒は、貴金属を捕捉したフルボ酸を溶解し、塗料溶剤を揮散させる時に塗料溶剤より先に蒸発するものであれば特に限定されないが、具体例としてエタノール及びメタノールを挙げることができる。
本発明の抗菌性床面は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、又はポリエステル樹脂を主剤とすることが好ましい。これらの原料であるモノマー及びオリゴマーから生成した樹脂は硬度が高く、無色透明であって、光沢のある表面を形成するので、美麗、堅牢で、ホルムアルデヒドや有機溶媒等の気体を放出せず、且つ乳幼児が舐めても安全であるという優れた安全性を有する。より好ましい例としてエポキシ樹脂及びシリコーン樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂及びシリコーン樹脂は、大きい滑り抵抗係数を有し、表面が滑りにくくて安全であるという特徴を有する。
本発明において使用する塗料原料は、モノマー又はプレポリマーが重合し、ネットワーク化してポリマー化する熱硬化性樹脂であることが好ましい。また、本発明は、モノマー、プレポリマー、又は樹脂硬化手段として、他の高分子樹脂を含有する複合樹脂も含むことができる。
本発明において、樹脂溶剤としては、塗料に一般的に用いることができる溶媒であれば特に限定されないが、本発明のフローリング用抗菌性塗料を床面に塗布した後に自然放散する揮発性の溶剤が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、及びブタノール等の低級アルコール、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチルや酢酸ブチルのようなエステル類、トルエン、キシレン、テレピン油等、及びそれらの混合物を使用することができる。また、それぞれの樹脂用シンナーとして市販されているものを使用することもできる。
塗料原料の樹脂溶剤への配合比は、塗料原料の粘度、床面への塗布後の樹脂の乾燥時間、樹脂の硬度等によって選定することができ、塗料原料:樹脂溶剤=1:0.1〜1:20(重量比)の範囲で適宜選択することができる。
本発明の塗料原料は、市販されているもの、又は合成可能なものであって、且つ本発明に使用可能なものであれば、特に限定されない。また、本発明の目的に叶うものであれば、他の高分子樹脂を添加又は共重合して用いることもできる。
本発明において、モノマー又はプレポリマーの塗料原料と、樹脂硬化手段と、を混合し、所望によっては硬化促進剤、分散剤、セグメント樹脂等を添加し、更に必要に応じて加熱、電磁波の照射等の高分子化処理を行って床面に塗布することによって、抗菌性床面を製造することができる。それぞれの塗料原料を重合させて高分子化させる方法については公知の方法を用いることができるので、詳細な説明は省略する。
本発明において使用するフルボ酸は、腐植土からの抽出物として得られるフミン物質の1種であって、化学大辞典(共立出版社、1964年)によれば、「土壌又は石炭質から稀アルカリでフミン酸を抽出し無機酸で沈殿させるとき、酸性上澄み液に黄色ないし橙黄色を与える物質で、水、エタノールに可溶の無定形物質」であって、単一の化学構造式を有するものではなく「原料及び採取条件により組成、分子量が広範囲に変化し定一しない」ものである。
本発明において使用するフルボ酸の製造方法は特に限定されないが、例えば非特許文献1に記載された方法で製造した粗フルボ酸又は精製フルボ酸を使用することができる。
本発明は、精製フルボ酸を使用することがより好ましく、粗フルボ酸を使用する場合は、使用前に陽イオン交換樹脂を用いて混在する陽イオンを除去してから使用することが望ましい。
非特許文献1に記載された方法で得られる精製フルボ酸の含有量は、フルボ酸のカルボキシル基当量から推定することが好ましい。カルボキシル基当量は、単位量のフルボ酸中に存在するカルボキシル基のモル当量数であって、[モル数/単位量]で表わすことができる。カルボキシル基当量は、例えば中和滴定法や標準品との比較による分光光度法によって求めることができる。
特許文献6が開示するフルボ酸の推定構造式を下記(化1)に示す。
Figure 0005947445
特許文献6に記載されたフルボ酸の構造式は、推定構造式であるが、他の報告も参照して検討すると、フルボ酸は、共通の部分構造として、構造が強固で平面的な縮合ベンゼン環及び立体配座変化の自由度が高いアルキル基、芳香環等の炭素鎖を有する疎水性部分と、多くのカルボキシル基及び水酸基を有する親水性部分と、を有する。フルボ酸は塗料原料と溶解する性質を有するため、フルボ酸と貴金属塩とを塗料原料に混合すると、フルボ酸は、もとの形態及び物性を維持した状態で、貴金属塩と結合して樹脂内に溶解し、樹脂内の全体に均一に分布していると推定される。
非特許文献1は、ゲルろ過法のデータから、フルボ酸は分子量が主に700〜5000の範囲であって、還元力及び金属元素イオンに対するキレート能を有しており、Cu>Zn>Mnの強さの順位でキレートを形成すること、及び還元性を有することを報告している。フルボ酸が銅、銀、白金を含む金属元素に対してキレート能を有することは周知のことである。
天然界において、フルボ酸はキレート作用によって金属元素イオンを山から河川を経由して海に運搬する役割を果たしている。
また、フルボ酸は特許文献7に記載されているように抗菌性を有する。
本発明の抗菌性塗料としては、樹脂硬化剤を含むことができる。
樹脂硬化剤としては、反応して樹脂中に取り込まれる物質、反応開始剤や反応促進剤のように生成する樹脂中には取り込まれない物質の何れをも含むことができる。
本願で用いる樹脂硬化剤は、市販されているもの、又は合成可能なものであって本発明に使用可能なものであればその種類は特に限定されない。
特許文献5には、金属塩の金属の質量に対して0.2〜1.0倍のポリビニルピロリドンを保護材として添加することにより貴金属ナノコロイド粒子を形成して金属コロイド溶液を製造する工程が開示されている。
また、特許文献5には、エポキシ樹脂硬化剤の脂肪族ポリアミンとしてポリエチレンイミンを用い、親水セグメントとしてポリオキシアルキレン樹脂を添加することが開示されている。本発明は、所望に応じてこれらの知見を応用することができる。
本発明のフローリング用抗菌性塗料は、床面の塗膜の全体に貴金属塩を高濃度且つ均一に安定的に分散させる目的で、分散剤を含むことができる。本発明で用いる分散剤は、市販されているもの、又は合成可能なものであって、金属ナノコロイドを分散・安定化させ、且つ本発明に使用可能なものであれば、その種類は特に限定されないが、好ましい具体例としてポリビニルピロリドンを挙げることができる。
本発明は、抗菌性塗料を塗布、乾燥、及び硬化させて形成した抗菌性床面の重量1kgに対して、貴金属塩10−7乃至10−4[モル/kg床材]を含むことが好ましい。貴金属塩の量が10−7[モル/kg床材]より少ないと充分な抗菌性が得られず、10−4[モル/kg床材]より多くても、それ以上の効果が得られないので、経済的に好ましくない。
また本発明は、貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が1:10乃至1:100の範囲内であることが好ましい。貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が1:10以下では、貴金属を塗膜の全体に高濃度に存在させるというフルボ酸の効果を充分に発揮することができず、貴金属塩のモル当量に対してフルボ酸のカルボキシル基当量との比が1:100以上になるように加えても、それ以上の効果が得られないので、経済的に好ましくない。
貴金属塩を捕捉したフルボ酸、塗料原料、及び塗料溶剤を含むフローリング用抗菌性塗料を塗布し、塗料溶剤を揮散させると、塗料原料が固化して塗膜を形成する。塗膜を形成する機構及び条件は、含まれる塗料原料によって夫々異なるが、何れも公知のものであるので、それらの説明は省略する。
この際、フルボ酸は分子量が大きいので、分子の立体的な配座及び金属イオンに対するキレート能を保持したままで塗料原料と結合し、塗膜の全体に均一に分散することができる。
(製造例1)精製フルボ酸の製造
0.1M水酸化ナトリウム水溶液と0.1Mリン酸1水素2ナトリウム水溶液の等量混合液20Lに、腐食土1.0kgを加えて50℃で24時間緩やかに撹拌した後ろ過した。ろ液に3M硫酸を加えてpH1とし、室温に24時間放置した後、遠心分離してフミン酸画分を除去し、粗フルボ酸を得た。
粗フルボ酸を1.0kgの活性炭を充填したカラムに通じてフルボ酸を吸着させ、活性炭カラムを水洗した後に0.1M水酸化ナトリウム水溶液を用いて5〜10mL/minの速さで抽出し、褐色の抽出液をアンバーライトIRA400(H−type)のカラムを通過させて、黄色ないし橙黄色の精製フルボ酸0.75Lを得た。得られた精製フルボ酸のカルボキシル基当量は、中和滴定法によって、35.6ミリカルボキシル基当量/Lであった。
(実施例1)抗菌性エポキシ樹脂床材
[第1工程]銀イオンを捕捉したフルボ酸を製造する段階
製造例1で得た濃度35.6ミリカルボキシル基当量/Lの精製フルボ酸水溶液56.2mL(2.0ミリカルボキシル基当量)と、0.1M硝酸銀試薬1mL(0.1ミリモル)と、を加え、室温に24時間放置後、凍結乾燥して銀イオンを捕捉したフルボ酸の粉末408mgを製造した。
[第2工程]フローリング用抗菌性塗料を製造する段階
第1工程で得た銀イオンを捕捉したフルボ酸の粉末を、エタノール10mLに溶解し、この溶液をモノマーとプレポリマーの混合物から成るエポキシ樹脂プレポリマー1kgに溶解して、銀イオンを捕捉したフルボ酸を添加したエポキシ塗料原料を製造した。このエポキシ塗料原料1.00kg、エポキシ樹脂硬化剤0.40kg、及びキシレン2.10kgに溶解し、反応促進剤を添加してフローリング用抗菌性塗料を製造した。
[第3工程]抗菌性床面の製造
実施例2で製造したフローリング用抗菌性塗料を7mの木製床面に噴霧法により均一に塗布し、乾燥させて抗菌性床面を製造した。
(実施例2)抗菌性シリコーン樹脂床材
[第1工程]銀イオンを捕捉したフルボ酸を製造する段階
実施例1の第1工程と同じ。
[第2工程]抗菌性シリコーン樹脂床材
第1工程で得た銀イオンを捕捉したフルボ酸の粉末を、エタノール10mLに溶解し、塗料全体の質量を100質量部とした場合に、30質量部のシリコーン樹脂原料と70質量部のシリコーン樹脂用シンナーとから成るシリコーン樹脂塗料4.67kgに加え、撹拌してフローリング用抗菌性塗料を製造した。
[第3工程]抗菌性床面の製造
実施例2で製造したフローリング用抗菌性塗料を、7mの床面に噴霧法により均一に塗布し、乾燥させてシリコーン樹脂の抗菌性床面を製造した。
(比較例1)
[第1工程]銀イオンを捕捉したフルボ酸を製造する段階
実施例1の第1工程と同じ。
[第2工程]水性フローリング用抗菌性塗料を製造する段階
実施例2で製造したフルボ酸を添加したエポキシ塗料原料の1.00kgに対して水1.50kを加えて激しく撹拌してエポキシ塗料原料の水性エマルジョンを製造し、一方、エポキシ樹脂硬化剤0.40kg及び反応促進剤に対して水0.60kgを加えて激しく撹拌してエポキシ樹脂硬化剤の水性エマルジョンを製造し、エポキシ塗料原料の水性エマルジョンとエポキシ樹脂硬化剤の水性エマルジョンとを混合して水性フローリング用抗菌性塗料を製造した。
[第3工程]抗菌性床面の製造
実施例2で製造した水性フローリング用抗菌性塗料を、7mの研磨仕上げした木製床面に噴霧法により均一に塗布し、乾燥させて抗菌性床面を製造した。
(比較例2)
実施例1と同じ方法で、但し銀イオンを捕捉したフルボ酸を加えないでエポキシ樹脂製床面を製造した。
(銀鏡反応)
製造例1で製造した35.6ミリカルボキシル基当量/Lの精製フルボ酸56.2mL(2ミリカルボキシル基当量)を凍結乾燥して377mgの黄褐色粉末を得た(粉末フルボ酸は、5.3カルボキシル基当量/kg−粉末)。
この粉末を水4mLに溶解し、0.1M硝酸銀4mLに濃アンモニア水を加えて作成したトレンス試薬を加え、50℃に加温すると、10分後に銀鏡の形成が認められ、フルボ酸は銀イオンを金属銀に還元する還元力を有することが示された。
(銀ナノコロイド生成試験)
製造例1で製造した35.6ミリカルボキシル基当量/Lの精製フルボ酸56.2mL(2.0ミリカルボキシルキ当量)に、0.1M硝酸銀溶液1mLを加えて均一になるまで撹拌した後、25gのポリエチレンイミンと、10gのポリビニルピロリドンと、を加え、均一になるまで撹拌した。この溶液のプラズモン吸収スペクトルを測定したところ、400nmにプラズモン吸収スペクトルのピークが認められ、銀ナノコロイド粒子の生成を確認した。
(銀ナノコロイドの分布)
実施例1及び比較例1で製造した抗菌性床面を切り取って、表面と平行に研磨し、混ざり合わないように注意しながら研磨カスを分取し、表面側から略均等に第1分画〜第5分画に分割した。目視によれば、第1〜第3画分は塗膜の切削カスであり、第4画分で塗膜の切削カスに木材の研磨カスが混入し、第5画分は木材の研磨カスであった。
各分画10mgを液体培地4mLに懸濁し、倍々希釈による液体培地希釈法によって各分画の抗菌力を比較した。
使用培地:標準液体培地、栄研化学製薬
試験菌: Bacillus subutilis natto (納豆から採取)
(試験結果)試験結果を表1に示す。
Figure 0005947445
表1に示すように、実施例1に係る塗膜カスは、第1〜第3画分まで、16倍希釈まで納豆菌の生育を阻止し、塗料分画の全体の研磨カスが強い抗菌力を示し、銀が塗膜全体に高濃度に存在していることが示された。これによって、実施例1で製造した抗菌性床面は、表面の一部が摩耗しても、塗膜全体が剥離されるまで強い抗菌活性を維持することが示された。
比較例1で製造した抗菌性床面の研磨カスは、表面に近い第1分画の研磨カスが強い抗菌力を示し、銀コロイドが表面部分に高濃度に存在していることが示されたが、第1分画以下は抗菌活性が弱くなり、摩耗によって抗菌活性が低下することが示された。
(抗菌性試験)
試験機関:財団法人日本食品分析センター
実施例1、2及び比較例1で製造した抗菌性床面の抗菌力試験を、JIS Z 2801:2000「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」 5.2 プラスチック製品などの試験方法に従って行った。結果を表1に示す。
表2に示すように、本発明の実施例1、2の抗菌性床面は、腸炎ビブリオ菌、メチシリン耐性ブドウ球に強い抗菌性を示すことが示された。
Figure 0005947445
(カビ抵抗性試験)
試験機関:財団法人日本食品分析センター
実施例3及び比較例2で製造した抗菌性床面のカビ抵抗性試験を、JIS Z 2911:2010「カビ抵抗性試験方法」塗料の試験 に従って一週間の培養試験を行った。
(試験結果)
試験菌:Trichophyton rubrum TIMM 2659(白癬菌)
試験結果
実施例1:試験片に菌糸の発育が認められない。
比較例1:試験片に菌糸の発育が認められない。
比較例2:菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超えない。
無処理 :菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を超える。
試験結果によれば、本発明の実施例1、2の抗菌性床面は、白癬菌に対して強い抗カビ性を有することが示された。
(抗ウィルス性試験)
試験機関:財団法人日本食品分析センター
試験ウィルス:
Feline calicivirus F−9 ATCC VR−782
(ネコカリシウィルス)
試験概要:実施例3及び比較例2で製造した抗菌性シリコーン樹脂床面に、ネコカリシ
ウィルスの浮遊液を10倍に希釈して作用させ、0.5、1、3、及び24時間後に作用液を1000倍に希釈してのウィルス感染価を測定した。
使用細胞:CRFK細胞(大日本製薬株式会社)
ウィルス感染価の測定:細胞増殖培地を用い、マイクロプレート内で単層培養し培養液
を除去した試験細胞に、細胞維持培地と作用液を加え、炭酸ガスインキュベーター内で4〜7日培養後、細胞の形態変化を観測し、50%組織培養感染量(TCID50)を算出して作用液1mL当たりのウィルス感染価に換算した。
(試験結果):結果を表3に示す。
Figure 0005947445
表3に示すように、実施例1の抗菌性床面は、ノロウィルスの代替ウィルスであるネコカリシウィルスに対して、強い増殖阻止作用を示した。
(滑り性試験)
試験機関:財団法人建材試験センター
実施例3及び比較例2で製造した抗菌性床面の滑り性試験を、
JIS A 1454(高分子系張り床材試験方法) 6.14 滑り試験 に従って行った。
(試験結果)
実施例1の滑り抵抗係数 1.19
実施例2の滑り抵抗係数 1.24
比較例1の滑り抵抗係数 1.25
ポリウレタン樹脂の滑り抵抗係数 0.98
エポキシ樹脂が主剤である実施例1及び比較例1の床面、及びシリコーン樹脂が主剤である実施例2の床面は、高い滑り抵抗性を有することが示された。
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。

Claims (6)

  1. 1以上の液体の塗料原料と、この塗料原料を溶解する揮発性の塗料溶剤と、貴金属塩を捕捉したフルボ酸と、を混合して製造した油性のフローリング用抗菌性塗料であって、
    該フローリング用抗菌性塗料を塗布し、前記塗料溶剤を揮散させ、重合硬化させて形成された床材に対して、前記貴金属塩を10 −7 乃至10 −4 [モル/kg床材]含み、前記床材中の前記貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が、1:10乃至1:100の範囲内であり、前記貴金属塩が塗膜の厚さ全体に分布していることを特徴とする油性のフローリング用抗菌性塗料
  2. 前記貴金属塩が、銅塩、銀塩、及び白金塩からなる群のうちの1以上であることを特徴とする請求項1に記載の油性のフローリング用抗菌性塗料
  3. 前記塗料原料が、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群のうちの1以上の原料のモノマー、プレポリマー、及び混合プレポリマーのうちの1以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性のフローリング用抗菌性塗料
  4. 貴金属塩を捕捉したフルボ酸を製造する段階と、
    該貴金属塩を捕捉したフルボ酸、1以上の液体の塗料原料、及び揮発性の塗料溶剤を溶解させフローリング用抗菌性塗料を製造する段階と、
    前記フローリング用抗菌性塗料を塗布し、前記塗料溶剤を揮散させ、前記塗料原料を硬化させて塗膜を形成する段階と、を含み、
    形成された床材に対して、前記貴金属塩を10 −7 乃至10 −4 [モル/kg床材]含み、前記床材中の前記貴金属塩のモル当量とフルボ酸のカルボキシル基当量との比が、1:10乃至1:100の範囲内であり、前記貴金属塩が塗膜の厚さ全体に分布していることを特徴とする抗菌性床面の製造方法。
  5. 前記貴金属塩が、銅塩、銀塩、及び白金塩からなる群のうちの1以上であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌性床面の製造方法。
  6. 前記塗料原料が、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群のうちの1以上の原料のモノマー、プレポリマー、及び混合プレポリマーのうちの1以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の抗菌性床面の製造方法。
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