JP5947040B2 - バイオマーカー - Google Patents

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Description

本出願は、バイオマーカー、特に膀胱癌及び肺癌のためのバイオマーカーに関する。
膀胱癌は、男性において4番目に多い癌、及び女性において10番目に多い癌であり、英国では毎年10,000件、米国では63,000件の新しい症例が発生している。現在のところ、診断は、膀胱壁から剥離した尿中の細胞を検査すること(細胞診)、又は生検用の組織を膀胱から取り出すことによって行われる。細胞診は非常に特異度が高いが、感度が低く、また両方の技術はともに費用と時間がかかる。膀胱癌のための信頼性のある生化学的マーカーは、患者にとって非常に有益となるであろう。
膀胱癌のタイプに関して、症例の90%が、膀胱内壁、尿路上皮から生じる移行上皮癌(TCC)である。膀胱癌の残りの10%は、扁平上皮癌、腺癌、肉腫又は小細胞癌である。
肺癌は、世界中で最も多い癌であり、毎年135万件の新たな症例が発生し、そのうち38,000件は英国におけるものである。利用可能な、肺癌を診断するための信頼性のある生化学的方法はなく、診断は現在、X線とその後の気管支鏡及び/又はコンピュータ断層撮影(CT)スキャンにより行う。血清中又は唾液中の単一のマーカーに基づく信頼性のある生化学試験は、診断を迅速にするであろうことから、患者にとって非常に有益となるであろう。加えて、そのような試験は、既存の方法よりもはるかに安価であると考えられる。
種々のタイプの肺癌がある。非小細胞肺癌(NSCLC)は、それらの予後及び管理が同様であるため、一緒に分類される。NSCLCは、肺扁平上皮癌、腺癌及び大細胞肺癌からなる。NSCLCは、症例の80.4%を占める、最も一般的な形態の肺癌である。小細胞肺癌(SCLC)は、症例の16.8%を占める。SCLCはしばしば、疾患の重要な構成要素である内分泌機能を有する。カルチノイド及び肉腫癌は、それぞれ症例の0.8%及び0.1%を占め、症例の1.9%は詳細不明のタイプである。
本発明の一態様によると、
(i)配列番号1を含む核酸配列、又はその断片若しくは変異体、又は前記核酸配列を含む核酸分子;又は
(ii)配列番号2を含むアミノ酸配列、又はその断片若しくは変異体、又は前記アミノ酸配列を含むアミノ酸分子
を含む、膀胱癌特異的バイオマーカー又は肺癌特異的バイオマーカーが提供される。
この点において、配列番号1は、Engrailed−2(EN2)遺伝子(GenBank参照番号NM_001427)の核酸配列に相当し、配列番号2はそれによりコードされるEN2タンパク質(NCBIアクセッション番号P19622、gi21903415)に相当する。
驚くべきことに、EN2遺伝子は膀胱癌及び肺癌において顕著に上方制御されることが判明した。
EN2遺伝子は、軸索誘導及び境界形成を含む初期発生において多くの重要な機能を有するホメオドメイン含有転写因子をコードする(その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Morgan R、(2006)、Engrailed:多機能転写因子の複雑性及び秩序(Complexity and economy of a multi−functional transcription factor)、FEBS letters 580、2531〜2533において概説されている)。そのNCBI/GenBank参照番号は、NM_001427である。この遺伝子は乳癌において癌遺伝子として機能することが以前に報告されているが、それによる診断の意義は報告されていない(その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Martin,N.L.、Saba−El−Leil、M.K.、Sadekova,S.、Meloche,S.及びSauvageau,G.(2005)、EN−2はヒト乳癌において候補癌遺伝子である(EN−2 is a candidate oncogene in human breast cancer)、Oncogene 24、6890〜6901)。EN2遺伝子産物は、33kDaのタンパク質(EN2)である。
好ましくは、その断片又は変異体は、
(i)配列番号1と少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有する核酸配列、ストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズすることができる核酸配列、及び/又はそれに相補的な核酸配列;
(ii)配列番号2と少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列、又は
(iii)(i)の核酸配列によってコードされるアミノ酸配列
を含む。
言い換えれば、上記の(iii)の部分に従って、その断片又は変異体は、
(A)配列番号1と少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有する核酸配列によってコードされるアミノ酸配列;
(B)配列番号1と少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有する核酸配列に、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる核酸配列によってコードされるアミノ酸配列;又は
(C)配列番号1と少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は少なくとも約96%、又は少なくとも約97%、又は少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有する核酸配列と相補的である核酸配列によってコードされるアミノ酸配列
を含むことが好ましい。
好ましくは、その断片は、(i)少なくとも4個の、好ましくは少なくとも5個の、好ましくは少なくとも6個の、好ましくは少なくとも7個の、好ましくは少なくとも8個の連続する、配列番号2由来のアミノ酸、又は(ii)少なくとも4個の、好ましくは少なくとも5個の、好ましくは少なくとも6個の、好ましくは少なくとも7個の、好ましくは少なくとも8個の連続する、配列番号2由来のアミノ酸をコードする配列番号1の核酸配列の断片を含む。配列番号2の又は配列番号1の対応するコード断片の、例えば、少なくとも約10、15、20、25、30、50、75、100、150、200、225及び少なくとも約250アミノ酸までの、より長い断片もまた好ましい。断片はまた、N末端及び/又はC末端からxアミノ酸が欠失した切断型ペプチドを含んでいてもよい。そのような切断において、xは、1以上(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100以上)であってもよいが、好ましくは、配列番号2の又は配列番号1に対応するコード断片の150アミノ酸未満である。
好ましくは、その断片又は変異体は、その機能的な断片又は変異体である。
本発明の別の態様によると、患者の膀胱癌又は肺癌を診断するための、又は膀胱癌又は肺癌を発症するリスクのある患者を特定するための方法であって、
(a)患者から得られた試料中の癌特異的バイオマーカーの量を決定すること、
(b)前記患者の試料中の決定された癌特異的バイオマーカーの量を、正常な対照中の癌特異的バイオマーカーの量と比較すること
を含み、正常な対照中の癌特異的バイオマーカーの量と比較した前記患者の試料中の癌特異的バイオマーカーの量の差異が膀胱癌又は肺癌の存在と関連している、又は膀胱癌又は肺癌を発症するリスクと関連している、上記方法が提供される。
本発明の別の態様によると、患者の膀胱癌又は肺癌の進行をモニタリングするための方法であって、
(a)患者から得られた試料中の癌特異的バイオマーカーの量を決定すること、
(b)前記患者の試料中の決定された癌特異的バイオマーカーの量を、正常な対照中の癌特異的バイオマーカーの量と比較すること、及び
(c)2以上の時間間隔でステップ(a)及び(b)を繰り返すこと
を含み、患者の癌特異的バイオマーカーの量の経時的な増加が、膀胱癌又は肺癌の進行の増加と関連しており、患者の癌特異的バイオマーカーの量の経時的な減少が、膀胱癌又は肺癌の進行の減少と関連している、上記方法が提供される。
したがって、本発明の方法を使用して、膀胱癌又は肺癌の発症、進行、安定化、改善及び/又は寛解を検出することができる。
好ましくは、対照を、以前の試料の患者と同一患者由来のものとすることにより、したがって発症又は進行をモニタリングすることができる。しかしながら、また好ましくは、対照を、集団、特に膀胱癌又は肺癌を有さない健康な又は正常な集団について標準化してもよい。換言すると、対照は、正常な対象由来の正常な対照試料中に見出されるバイオマーカーのレベルからなっていてもよい。
したがって、本発明の一例において、膀胱癌又は肺癌の進行を診断又はモニタリングする方法であって、患者から得られた体液中の癌特異的バイオマーカーを検出及び/又は定量することを含む、上記方法が提供される。
上記で論じたように、少なくとも2つの検出及び/又は定量ステップが、時間間隔を置いて提供されることが好ましい。
癌特異的バイオマーカーのレベルが変化したかどうかを決定し、したがって癌の進行に変化があったかどうかを示し、バイオマーカーのレベルの経時的な増加が癌の発症又は進行の指標となる一方、バイオマーカーのレベルの減少が癌の改善及び/又は寛解を示し得ることから、2回以上の機会に採取された試料中のバイオマーカーのレベル間の比較を可能にするするために、ステップは、数日、数週、数年又は数カ月の間隔を置くことが好ましい。
好ましくは、バイオマーカーレベルの差異は、「t検定」を使用して、好ましくは少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約85%、好ましくは少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%、好ましくは少なくとも約99%、好ましくは少なくとも約99.5%、好ましくは少なくとも約99.95%、好ましくは少なくとも約99.99%の信頼区間を与えることによって決定される、統計学的に有意なものである。
本発明のバイオマーカー及び方法は、早期の癌の検出において特に有用であり、早期の膀胱癌及び肺癌を検出するための既知の方法よりも感度が高い。したがって、本発明のバイオマーカー及び方法は、従来の方法を使用して患者が癌の検査で陰性であった場合に、癌を確認するために特に有用である。
予後及び治療法の選択は、癌の病期及び患者の全身的健康状態に依存する。
膀胱癌との関連において、病期は、癌が膀胱壁の内側にのみ存在するか、又は他の領域まで広がっているかどうかによって定義される。治療の計画を立てるために、疾患の病期を知ることが望ましい。したがって、膀胱癌と診断されたら、一般に、癌の病期を決定するために追加の試験が実施される。
病期0は、極初期の癌である。この段階では、癌は、膀胱内壁にのみ見出される。癌を切除した後は、内診の間、腫脹又は腫瘤は認められない。病期Iでは、癌細胞は、膀胱内壁のやや深部まで広がっているが、膀胱の筋層までは広がっていない。病期IIでは、癌細胞は膀胱筋層の内壁まで広がっている。病期IIIでは、癌細胞は、膀胱の筋層全体、膀胱周囲の組織層まで及び/又は近接する生殖器まで広がっている。この段階では、癌組織を外科的に切除した後であっても腫脹又は腫瘤がまだ認められる場合がある。病期IVでは、癌細胞は腹壁又は骨盤壁まで又は近接リンパ節まで広がっている。リンパ節は、全身にわたって見出される小さな豆のような構造であり、感染と戦う細胞を産生及び貯蔵する。癌はまた、膀胱から遠く離れたリンパ節及び体の他の部分まで広がっている場合もある。
肺癌との関連において、病期分類は、小細胞肺癌に対して非小細胞肺癌では異なっている。
非小細胞癌は、4つの病期に分類される。病期Iは、リンパ節中に癌のない非常に限局性の癌である。病期IIでは、癌は、罹患している肺の上部のリンパ節まで広がっている。病期IIIでは、癌は、癌の生じた場所の近い場所まで広がっている。これは、胸壁、肺を覆う膜(胸膜)、胸の中間部(縦隔膜)又は他のリンパ節まで達する可能性がある。病期IVの癌は、体の別の部分まで広がっている。
小細胞肺癌は、2つの群に分類される。これは、小細胞肺癌はしばしば非常に早く広がるためである。スキャンにより癌の進展が視認できなくても、いくつかの癌細胞が剥離して、血流又はリンパ系を通って運ばれると考えられる。したがって、続発性癌が認められるかどうかにかかわらず、癌が広がっているものとして、小細胞肺癌を治療することが好ましい場合が多い。小細胞肺癌の2つの病期は、一方の肺において及び近接リンパ節においてのみ認められる癌である限局性の疾患と、肺の外側の胸部まで又は体の他の部分まで広がっている癌である進展性の疾患である。
本明細書において使用される「早期の」という用語は、上記で論じたように、膀胱癌の病期0、病期I及び/又は病期II、又は非小細胞肺癌の病期I及び/又は病期II、又は小細胞肺癌の限局性の病期を指すということができることが理解されるであろう。
本明細書において使用される「後期の」という用語に関して、この用語は、上記で論じたように、膀胱癌又は非小細胞肺癌の病期III及び/又は病期IV、又は小細胞肺癌進展性の病期を指すということができることが理解されるであろう。
癌の病態の「早期の」及び「後期の」性質は、医師により決定することができることが理解されるであろう。これらの性質は、それぞれ、非転移性及び転移性状態と関連することもまた予想される。
一態様において、対照と患者から得られた試料との間の増加が早期の癌の指標となる、早期の癌を検出するための、本発明による方法が提供される。好ましくは、増加は、少なくとも約100%、好ましくは少なくとも約125%、好ましくは少なくとも約150%、好ましくは少なくとも約200%、好ましくは少なくとも約250%、好ましくは少なくとも約300%、好ましくは少なくとも約500%である。
対照と患者から得られた試料との間の増加が後期の癌の指標となる、後期の癌を検出するための、本発明による方法もまた提供される。好ましくは、増加は、少なくとも約100%、好ましくは少なくとも約125%、好ましくは少なくとも約150%、好ましくは少なくとも約200%、好ましくは少なくとも約250%、好ましくは少なくとも約300%、好ましくは少なくとも約500%、好ましくは少なくとも約750%、好ましくは少なくとも約1000%、好ましくは少なくとも約1500%である。
より早い段階の試料又は対照に対する増加が、疾患のより早期からより後期への、例えば病期0から病期Iへの、病期Iから病期IIへの、病期IIから病期IIIへの、病期IIIから病期IVへの、早期から後期への、又は限局性の病期から進展性の病期への、癌の進行の指標となる、癌の病期の変化をモニタリングするための本発明による方法がさらに提供される。好ましくは、増加は、少なくとも約100%、好ましくは少なくとも約125%、好ましくは少なくとも約150%、好ましくは少なくとも約200%、好ましくは少なくとも約250%、好ましくは少なくとも約300%、好ましくは少なくとも約500%、好ましくは少なくとも約750%、好ましくは少なくとも約1000%、好ましくは少なくとも約1500%である。
膀胱癌に関する方法において、膀胱癌特異的バイオマーカーが、正常対照の少なくとも約2倍、好ましくは少なくとも約5倍、好ましくは少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約20倍、好ましくは少なくとも約50倍、好ましくは少なくとも約100倍、好ましくは少なくとも約200倍、好ましくは少なくとも約500倍、好ましくは少なくとも約750倍、好ましくは少なくとも約1000倍のレベルで存在する場合に、膀胱癌の存在又は膀胱癌を発症するリスクの指標となることが好ましい。
肺癌に関する方法において、肺癌特異的バイオマーカーが、正常対照の少なくとも約2倍、好ましくは少なくとも約5倍、好ましくは少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約15倍、好ましくは少なくとも約20倍、好ましくは少なくとも約25倍、好ましくは少なくとも約30倍のレベルで存在する場合に、肺癌の存在又は肺癌を発症するリスクの指標となることが好ましい。
患者から得られた生体試料中の癌特異的バイオマーカーの存在を検出及び/又は定量することを含む、膀胱癌又は肺癌の治療の有効性をモニタリングするための方法もまた本発明により提供される。
好ましくは、本発明の方法において、メラノーマ特異的バイオマーカーの検出及び/又は定量は、MALDI−TOF、SELDI、1つ又は複数のリガンドによる相互作用によって、1−D又は2−Dゲルベースの分析システム、液体クロマトグラフィー、ICAT(R)又はiTRAQ(R)を含む液体クロマトグラフィーと質量分析法を組み合わせた技術、薄層クロマトグラフィー、NMR分光法、サンドイッチイムノアッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RAI)、酵素免疫測定法(EIA)、ラテラルフローイムノクロマトグラフィーストリップ試験、ウェスタンブロッティング、免疫沈降、金、銀、又はラテックス粒子、磁性粒子又はQ−dotを使用することを含む粒子を用いた免疫測定法、及び組織切片の免疫組織化学法のうちの1つ又は複数によって行う。
好ましくは、癌特異的バイオマーカーの検出及び/又は定量は、マイクロタイタープレート、ストリップフォーマット、アレイにおいて又はチップ上で実施する。
好ましくは、癌特異的バイオマーカーの検出及び/又は定量は、癌特異的バイオマーカーに特異的な抗体が好ましくはレポーターに連結しているELISAによって行う。
好ましくは、癌特異的バイオマーカーの検出及び/又は定量は、バイオセンサーによって行う。
好ましくは、試料は、患者から得られた体液又は組織を含む。好ましくは、体液又は組織は、細胞液、脳脊髄液(CSF)、精液、尿、血液、痰又は唾液を含む。膀胱癌に関する好ましい実施形態において、試料は、患者から得られた尿である。肺癌に関する好ましい実施形態において、試料は、患者から得られた痰である。
好ましくは、バイオマーカーは、細胞表面において検出可能である。
体液が全細胞/インタクトな細胞を実質的に又は完全に含まないこともまた好ましい。体液は、血小板及び細胞残屑(細胞の溶解により生成されるものなど)を含まないことが好ましい。体液は、原核生物細胞と真核生物細胞を両方とも含まないことが好ましい。
そのような試料は、当業者に明らかであるものなどの任意の数の当技術分野において既知の手段によって得ることができる。例えば、尿及び痰試料は、容易に獲得でき、一方、例えば、血液又は血清試料は、針及びシリンジを使用することによって非経口的に得ることができる。細胞を含まない又は細胞を実質的に含まない試料は、試料を、遠心分離及び濾過を含むがこれらに限定されない当業者に知られている種々の技術に供することによって得ることができる。
試料を得るために侵襲性の技術が使用されないことが一般に好ましいが、組織ホモジネート、組織切片及び生検検体などの試料を得ることがそれでも好ましいことがある。
本発明の別の態様は、膀胱癌又は肺癌患者を治療するための方法であって、治療有効量の(i)本発明のバイオマーカー又は(ii)本発明のバイオマーカーに特異的に結合する抗体若しくはその断片を患者に投与することを含む方法に関する。
本発明の別の態様は、患者の膀胱癌又は肺癌を画像化するための方法であって、本発明のバイオマーカーに特異的に結合する抗体又はその断片を患者に投与することを含む方法に関する。
好ましくは、抗体は、検出可能なマーカー、例えば蛍光マーカー又はタグにコンジュゲートされている。好ましくは、抗体はモノクローナル抗体である。好ましくは、抗体は、増殖阻害剤にコンジュゲートされている。好ましくは、抗体は、細胞傷害剤、例えば毒素、抗生物質、溶解酵素又は放射性同位体にコンジュゲートされている。
本発明の別の態様は、本発明のバイオマーカー、又は本発明のバイオマーカーに結合する抗体若しくはその断片を含む組成物に関する。
好ましくは、組成物は、医薬組成物である。
本発明のバイオマーカー又は本発明のバイオマーカーに結合する抗体若しくはその断片を含むワクチンもまた本発明により提供される。
本発明の別の態様は、膀胱癌又は肺癌のためのバイオマーカーとしての、体液中で検出可能である癌特異的バイオマーカーの使用に関する。
好ましくは、前記使用は、臨床スクリーニング、予後評価方法、療法結果のモニタリング、特定の治療処置に反応する可能性が最も高い患者を特定する方法、並びに薬物のスクリーニング及び開発からなる群から選択される方法における使用である。
本発明の別の態様は、膀胱癌又は肺癌治療のための医薬の製造における、(i)本発明のバイオマーカー、又は(ii)本発明のバイオマーカーに特異的に結合する抗体若しくはその断片の使用に関する。
膀胱癌又は肺癌の治療において使用するための、(i)本発明のバイオマーカー、又は(ii)本発明のバイオマーカーに特異的に結合する抗体若しくはその断片を含む組成物もまた提供される。
本発明の別の態様は、患者の膀胱癌又は肺癌を画像化する方法において使用するための、本発明のバイオマーカーに特異的に結合する抗体又はその断片に関する。
好ましい実施形態において、本発明の方法及び組成物は、早期の、例えば、疾患の症状が現れる前の、疾患の治療又は診断のためのものである。
いくつかの実施形態において、本発明の方法及び組成物は、臨床段階における疾患の治療又は診断のためのものである。
本発明の別の態様によると、上記の方法における使用又は上記の使用のためのキットであって、体液中で検出可能である、癌特異的バイオマーカーに結合し、又はそれを特異的に認識することすることができるリガンドと、レポーター手段とを含むキットが提供される。
好ましくは、キットは、アレイ又はチップである。
好ましくは、キットは、マイクロタイタープレート、試験ストリップ、アレイ又はチップを含む。
例示的な本発明の実施形態を、添付の図面を参照して以下に記載する。
膀胱癌の疑いのために膀胱鏡検査を受けている患者の尿中のEN2タンパク質の分析を示す図である。 肺癌におけるEN2の発現を示す図である。 EN2が膀胱癌細胞の表面に存在することを示す図である。 EN2の核酸配列(配列番号1)を示す図である。 EN2のアミノ酸配列(配列番号2)を示す図である。
本発明は、膀胱癌特異的バイオマーカー及び肺癌特異的バイオマーカーに関する。
この明細書内で、「含む(comprise)」並びに「含んでいる(comprising)」という用語は、「とりわけ、含む(includes,among other things)」を意味すると解釈される。これらの用語は、「のみからなる(consists of only)」と解釈されることを目的としていない。
この明細書内で、「約」という用語は、プラス又はマイナス20%、より好ましくはプラス又はマイナス10%、さらにより好ましくはプラス又はマイナス5%、最も好ましくはプラス又はマイナス2%を意味する。
本明細書において使用される場合、「治療的有効量」という用語は、当該疾患により生じる少なくとも1つの状態又は症状の重症度を軽減する及び/又はその状態又は症状を改善するために必要とされる組成物の量を意味する。
この明細書内で、明確で簡潔な明細書を記載することができるように実施形態を記載してきたが、本発明から逸脱することなく実施形態を様々に組み合わせる又は分解することができることが意図され、理解されるであろう。
臨床用途では、本発明による化合物又はそのプロドラッグ形態は、その意図される投与経路と適合性であるように、例えば、経口、直腸、非経口又は他の投与様式用に製剤化される医薬製剤に製剤化される。医薬製剤は通常、活性物質を、従来の薬学的に許容される賦形剤又は担体と混合することによって調製される。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という言い方は、医薬の投与と適合性の、任意の及びすべての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張性の及び吸収遅延剤などを含むことを意図する。薬学的に許容される賦形剤又は担体の例は、水、ゼラチン、アラビアゴム、ラクトース、微結晶性セルロース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、コロイド状二酸化ケイ素などである。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体及び作用物質の使用は、当技術分野においてよく知られている。任意の従来の媒体又は作用物質が活性化合物と適合性でない場合を除いて、組成物におけるその使用が想定される。
そのような製剤はまた、他の薬理活性物質、及び安定剤、湿潤剤、乳化剤、着香剤、緩衝剤などの従来の添加物を含有してもよい。
製剤は、造粒、圧縮、マイクロカプセル化、スプレーコーティングなどの既知の方法によってさらに調製することができる。製剤は、従来の方法によって、錠剤、カプセル剤、顆粒、粉剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤又は注射剤の剤形に調製してもよい。液体製剤は、活性物質を水又は別の適当なビヒクル中に溶解又は懸濁させることによって調製することができる。錠剤及び顆粒剤は、従来の方法でコーティングすることができる。
非経口、皮内、又は皮下適用に使用される液剤又は懸濁剤は、以下の構成要素を含むことができる:注射用水、生理食塩溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の合成溶媒などの無菌希釈剤;ベンジルアルコール又はメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸又は重亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸、クエン酸又はリン酸及び塩化ナトリウム若しくはデキストロースなどの張性を調節するための作用物質などの緩衝剤。pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムなどの酸又は塩基を用いて調節することができる。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製のアンプル、ディスポーザブルシリンジ又は多用量バイアル中に封入することができる。
注射用用途に適した医薬組成物は、無菌の水性溶液(水溶性の場合)又は分散液、及び無菌注射溶液又は分散液の用時調製のための無菌粉末を含む。静脈内投与について、適当な担体は、生理食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(BASF、Parsippany、NJ)又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。いかなる場合においても、組成物は無菌でなければならず、容易に注射することができる程度の流動性を有するべきである。組成物は、製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、及び適したそれらの混合物を含有する溶媒又は分散媒体であってよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散剤の場合には必要とされる粒径の維持によって及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の阻止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合、組成物中に等張化剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどの多価アルコール、塩化ナトリウムを含めることが好ましいであろう。注射用組成物の長期の吸収は、組成物中に吸収を遅らせる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを含めることによってもたらすことができる。
無菌注射液は、上記に列挙した成分の1つ又は組み合わせとともに適切な溶媒中に、活性化合物(例えば、本発明の一実施形態による化合物)の必要とされる量を組み込み、必要に応じて、その後濾過滅菌することによって調製することができる。一般に、分散液は、基礎となる分散媒体及び上記に列挙されているものから必要とされる他の成分を含有する無菌ビヒクル中に、活性化合物を組み込むことによって調製される。無菌注射液を調製するための無菌粉末の場合は、好ましい調製方法は、先に濾過滅菌したその溶液から、活性成分と任意のさらなる所望の成分の粉末を生じる真空乾燥及び凍結乾燥である。
経口組成物は、一般に、不活性な希釈剤又は食用担体を含む。経口組成物は、ゼラチンカプセル中に封入する、又は圧縮して錠剤にすることができる。経口による治療的投与の目的で、活性化合物を、賦形剤と一緒に組み込み、錠剤、トローチ剤、又はカプセル剤の形態で使用することができる。経口組成物はまた、液体担体中の化合物を口に含み、洗口し、吐き出す又は飲み込む口内洗浄剤として使用するための液体担体を使用して調製することもできる。薬学的に適合性の結合剤、及び/又はアジュバント物質は、組成物の一部として含めることができる。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、以下の成分、又は同様な性質の化合物のいずれかを含有することができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴム若しくはゼラチンなどの結合剤;デンプン若しくはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、Primogel、若しくはコーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム若しくはSterotesなどの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロース若しくはサッカリンなどの甘味剤;又はペパーミント、サリチル酸メチル、若しくはオレンジ香料などの着香料。
吸入による投与では、化合物は、適した噴射剤、例えば、二酸化炭素などのガスを含有する加圧容器若しくはディスペンサー、又はネブライザーからエアゾールスプレーの形態で送達される。
全身投与もまた、経粘膜又は経皮手段によって行うことができる。経粘膜又は経皮投与では、製剤において、透過するべき障壁に適切な浸透剤が使用される。そのような浸透剤は、当技術分野において一般に知られており、例えば、経粘膜投与では、洗浄剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体を含む。経粘膜投与は、鼻用スプレー剤又は坐剤の使用によって達成することができる。経皮投与では、活性化合物は、当技術分野において一般に知られているように、軟膏剤(ointment)、軟膏剤(salve)、ゲル剤、又はクリーム剤に製剤化される。
化合物はまた、直腸送達のための坐剤(例えば、カカオ脂及び他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を用いて)又は停留浣腸の形態で調製することもできる。
一実施形態において、活性化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化デリバリーシステムを含む制御放出製剤などの、体外への急速な排出から化合物を保護する担体とともに調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生物分解性の生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤を調製するための方法は、当業者に明らかであるだろう。材料はまた、Alza Corporation及びNova Pharmaceuticals,Inc.から市販のものを入手することもできる。リポソーム懸濁剤(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を含む感染細胞を標的としたリポソーム剤を含む)もまた、薬学的に許容される担体として使用することができる。これらは、当業者に知られている方法に従って調製することができる。
経口又は非経口組成物を単位剤形に製剤化することは、投与を容易にし、投薬量を均一にするために特に有利である。本明細書で使用される単位剤形は、治療される対象のための単位投薬量として適合させた物理的に分離した単位を指し、各単位は、必要とされる医薬担体と共同して所望の治療効果をもたらすように計算された所定の分量の活性化合物を含有する。本発明の単位剤形に関する仕様は、活性化合物の独自の特徴及び達成されるべき特定の治療効果、及び個体を治療するためのそのような活性化合物の調剤の技術分野に固有の制限により、及びそれらに直接依存して規定される。
そのような化合物の毒性及び治療有効性は、細胞培養物又は実験動物において、例えば、LD50(集団の50%が死に至る用量)及びED50(集団の50%において治療が有効である用量)を決定するための、標準的な薬学的手順によって決定することができる。毒性と治療効果との間の用量比が治療係数であり、これはLD50/ED50の比として表すことができる。大きい治療係数を示す化合物が好ましい。毒性の副作用を示す化合物を使用してもよいが、非感染細胞に対する潜在的な損傷を最小限にし、それにより副作用を軽減するために、そのような化合物を患部組織部位に導く送達系を設計するよう注意を払うべきである。
細胞培養アッセイ及び動物試験から得られるデータを、ヒトにおいて使用するための投薬量の範囲の策定において使用することができる。そのような化合物の投薬量は、毒性がほとんど又は全くないED50を含む血中濃度の範囲内にあることが好ましい。投薬量は、用いられる剤形及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で様々であってよい。本発明の方法において使用される任意の化合物について、治療的に有効な用量は、最初は細胞培養アッセイから推定することができる。用量は、細胞培養において決定されるIC50(すなわち、症状の最大阻害の半分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するように動物モデルにおいて策定してもよい。そのような情報を使用して、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定することができる。血漿中レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
医薬組成物は、投与のための使用説明書とともに、容器、パック、又はディスペンサー中に含めることができる。
この明細書内で、「同一性」は、当技術分野において知られているように、配列を比較することによって決定される、2つ以上のポリペプチド配列間又は2つ以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当技術分野において、「同一性」はまた、場合により、そのような配列の文字列間の一致によって決定される、ポリペプチド又はポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度も意味する。同一性パーセントは、すべて参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Computational Molecular Biology、Lesk,A.M.編、Oxford University Press、New York、1988;Biocomputing:Informatics and Genome Project、Smith,D.W.編、Academic Press、New York、1993;Computer Analysis of Sequence Data、Part I、Griffin,A.M.、及びGriffin,H.G.ら編、Humana Press、New Jersey、1994;Sequence Analysis in Molecular Biology、von Heinje,G.、Academic Press、1987;及びSequence Analysis Primer、Gribskov,M.及びDevereux,J.ら編、M Stockton Press、New York、1991;及びCarillo,H.、及びLipman,D.,SIAM J.Applied Math.、48:1073(1988)において記載されているものを含むがそれらに限定されない既知の方法によって容易に計算することができる。同一性を決定するための好ましい方法は、試験された配列間の最大一致を与えるように設計される。同一性を決定する方法は、公開されているコンピュータプログラムにおいて体系化されている。2つの配列間の同一性パーセントを決定するための好ましいコンピュータプログラム方法は、GCGプログラムパッケージ(その全体が参照により本明細書に組み込まれているDevereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):387(1984))、BLASTP、BLASTN、及びFASTA(その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol.215:403〜410(1990))を含むがこれらに限定されない。BLAST Xプログラムは、NCBI及び他のソースから公開されている(その全体が参照により本明細書に組み込まれている、BLAST Manual、Altschul,S.ら、NCBI NLM NIH Bethesda,Md.20894;Altschul,S.ら、J.Mol.Biol.215:403〜410(1990))。例示として、「配列番号A」の参照ヌクレオチド配列に対して、少なくとも、例えば、95%の「同一性」を有するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が、参照配列に対して同一であるが但し、ポリヌクレオチド配列が「配列番号A」の参照ヌクレオチド配列の各100ヌクレオチド当たり5個までの点突然変異を含み得ることを意図する。換言すると、参照ヌクレオチド配列に対して少なくとも95%同一なヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを得るためには、参照配列中のヌクレオチドの5%までが欠失又は別のヌクレオチドで置換されていてもよく、又は参照配列中の、合計ヌクレオチドの5%までの数のヌクレオチドが参照配列中に挿入されていてもよい。参照配列のこうした突然変異は、参照ヌクレオチド配列の5’若しくは3’末端の位置又はそれらの末端の位置の間の他の場所、参照配列のヌクレオチド中に個々に又は参照配列内で1つ又は複数の隣接している群として散在して存在し得る。同様に、「配列番号B」の参照アミノ酸配列に対して、少なくとも、例えば、95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドは、ポリペプチドのアミノ酸配列が参照配列と同一であるが、但し、ポリペプチド配列が「配列番号B」の参照アミノ酸の各100アミノ酸当たり5個までのアミノ酸変異を含み得ることを意図する。換言すると、参照アミノ酸配列に対して少なくとも95%同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドを得るためには、参照配列中のアミノ酸残基の5%までが欠失又は別のアミノ酸で置換されていてもよく、又は参照配列中の、合計アミノ酸残基の5%までの数のアミノ酸が参照配列中に挿入されていてもよい。参照配列のこうした変異は、参照アミノ酸配列のアミノ末端若しくはカルボキシ末端の位置又はそれらの末端の位置の間の他の場所、参照配列中の残基中で個々に又は参照配列内で1つ又は複数の隣接している群として散在して存在し得る。
本明細書において使用される場合、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」という用語は、互いに少なくとも50%相同な受容体をコードするヌクレオチド配列が、典型的には互いにハイブリダイズしたままであるハイブリダイゼーション及び洗浄の条件を記載することを意図する。条件は、少なくとも約65%、少なくとも約70%、又は少なくとも約75%以上互いに相同な配列が、典型的には互いにハイブリダイズしたままであるようにすることができる。そのようなストリンジェントな条件は、当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley及びSons、N.Y.(1989)、6.3.1〜6.3.6.において見出すことができる。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の一例は、約45℃で6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でハイブリダイゼーション、その後、50〜65℃で0.2×SSC、0.1%SDS中で1回又は複数回の洗浄である。一実施形態において、配列番号1の配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする単離受容体核酸分子は、天然の核酸分子に相当する。本明細書において使用される場合、「天然の」核酸分子は、自然に存在する(例えば、天然のタンパク質をコードする)ヌクレオチド配列を有するRNA又はDNA分子を指す。
この明細書内で、「抗体又は抗体断片」は、天然に抗体を産生する任意の種に由来するか、又は組み換えDNA技術により作製されたかにかかわらず、血清、B細胞、ハイブリドーマ、トランスフェクトーマ、酵母又は細菌のいずれから単離されたかにかかわらず、抗体(例えば、IgG、IgM、IgA、IgD又はIgE)又は断片(Fab、F(ab’)2、Fv、ジスルフィド結合したFv、scFv、閉鎖型コンフォメーションの多特異性抗体、ジスルフィド結合したscFv、ダイアボディなど)を指す。
この明細書内で、「治療」という用語は、既存疾患の治療及び/又は疾患の発生を阻止するための予防的処置を意味する。したがって、本発明の方法は、疾患の治療、予防、進行の阻害又は発症の遅延のために使用することができる。
「バイオマーカー」という用語は、当技術分野全体にわたって使用され、プロセス、事象又は状態の特徴的な生物指標又は生物由来の指標を意味する。換言すると、バイオマーカーは、癌組織の存在などのある特定の生物学的状態の指標となる。場合によっては、様々な形態のバイオマーカーが、特定の病態の指標となることができるが、理論に拘束されるわけではないが、痰又は尿などの体液中の本発明のバイオマーカーのレベルの上昇の存在のみが、それぞれ肺癌又は膀胱癌の指標となると考えられる。例えばEN2ペプチドの、異なる糖鎖型が分泌されるとは現在考えられていないが、それにもかかわらずこれらは本発明に包含される。例えば、改変された糖鎖型構造又は糖含有量などの異なる糖鎖型は、EN2について未だ決定されていないが、これらも包含され、さらには膀胱癌又は肺癌の進行の指標ともなり得る。EN2ペプチド又はその断片の切断、突然変異、若しくは欠失、又はそれに対するライゲーション、もまた想定される。
上記で論じたように、驚くべきことに、正常な組織と比較して、膀胱及び肺腫瘍においてEN2遺伝子の発現が顕著に増加することが見出された。さらに、EN2は、膀胱癌患者の尿中に見出される。EN−2は、損傷細胞又は死細胞からの漏出のために体液中で分泌されている可能性があり、又は検出可能である可能性があると考えられる。そのようなレベルの増加は、早期及び後期の両方の膀胱癌及び肺癌の指標となる。対照又は正常レベルと早期の膀胱癌及び肺癌との間に顕著な上昇があるが、早期と後期の膀胱癌及び肺癌の間にもまた非常に顕著な増加がある。広く、癌の実体、さらには状態も検出することができることは本発明の利点である。このことは、予後予測及び適した療法の提供において役立つ。
不快な及び潜在的に有害な、また不正確なこともある侵襲性の手順に頼ることなく、正確な診断を提供することができることは本発明の別の利点である。さらに、本発明は、特に感受性が高い。好ましくは、本発明の方法は、任意の他の検出方法の前及び癌の明白な症状の発症の前に癌の発症を検出することができる。したがって、癌を、そのような治療に反応しやすい及び転移の段階に入っている可能性が低い、早期に治療することができる。
本発明のバイオマーカーは、診断方法、例えば、臨床スクリーニングにおいて、及び予後評価方法、療法の結果のモニタリング、特定の治療処置に反応する可能性が最も高い患者を特定すること、薬物のスクリーニング及び開発において使用することができる。さらに、本発明のバイオマーカー及びその使用は、新薬治療の識別のため及び薬物治療の新たな標的の発見のために有益である。
「診断」という用語は、早期若しくは後期などのその進行段階とともに、膀胱癌若しくは肺癌、又は良性若しくは転移性の癌が存在すること又は存在しないことの識別、確認、及び又は特徴付けを包含する。
膀胱癌におけるEN2
本発明者らは、膀胱癌におけるEN2の発現を試験した。半定量的PCRを使用して、3つの異なるTCC腫瘍におけるEN2のmRNA転写産物の数を、腫瘍周辺の正常な組織(normal tissue adjacent to the tumour)(「NAT」)のものと比較した。これにより、EN2が、腫瘍においてNATより1457倍高いレベルで発現されていることが明らかとなった。
遺伝子発現のこの差異が膀胱癌患者の尿中に存在するEN2タンパク質の実際の量に反映されているかどうかを確定するために、さらなる試験を行った。この目的のために、膀胱癌の疑いのために膀胱鏡検査を受けている患者から尿を採取した。20μlの尿を、以下に記載されている方法を使用して、ウェスタンブロッティングによってEN2タンパク質についてアッセイするために使用した。合計で62人の患者を検査し、その後3人のみが膀胱癌を有すると診断された。これらの3人はすべて、それらの尿中にEN2タンパク質を有していたが、疾患がないことが判明した59人は検出可能な量のEN2タンパク質を有していなかった。結果を、図1に示している。
肺癌におけるEN2
本発明者らは、肺癌におけるEN2の発現を試験した。半定量的PCRを使用して、3つの異なるNSCLC腫瘍におけるEN2のmRNA転写産物の数を、腫瘍周辺の正常な組織(「NAT」)及びNSCLC腫瘍由来の細胞系であるA549と比較した。これにより、NATと比べて、EN2は腫瘍及びA549細胞において、それぞれ28.9倍及び14.6倍高いレベルで発現されていることが明らかとなった。結果を、図2に示している。
使用した方法
1.尿試料からのEN2タンパク質の検出(膀胱癌)
ウェスタンブロッティングによるEN2タンパク質検出:1.5mlの尿を10,000gで5分間遠心分離にかけて細胞及び細胞残屑を除去した。次いで、20μlの上清を、5μlのLDLゲル泳動緩衝液(Invitrogen)及び2μl還元剤(Invitrogen)と直接混合し、70℃まで10分間加熱した。10%SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によりタンパク質を分離させ、ポリフッ化ビニリデン膜に移した。抗EN2抗体(Abcam、UK)を0.5μg/mlの濃度で使用した。
2.組織試料からのEN2のRNAの検出(膀胱癌及び肺癌)
定量的PCR:RNAをまず、65℃まで5分間加熱することにより変性させた。1〜5μgのRNAを、50μlの量で37℃で1時間、10mM DTT、1mM dNTPミックス、並びに100ng/mlポリTプライマー、200単位の逆転写酵素(Invitrogen、USA)及び40単位のRNaseOUT(Invitrogen、USA)の最終濃度でインキュベートした。cDNA合成反応を、チューブを80℃に5分間置くことによって終結させた。Stratagene MX4000リアルタイムPCR装置を使用してRT−PCRを実施し、反応の対数増幅期中のPCR産物の蓄積をSYBRグリーン蛍光発光によって測定した。EN2の発現を、多くの細胞型において比較的一定であるβ−アクチン遺伝子の発現と比較して計算した。
3.膀胱癌細胞表面におけるEN2の検出
膀胱癌由来の4つの細胞系を、抗EN2抗体とともに、その後、蛍光タグを有する二次抗体によりインキュベートした。次いで、FACSによって細胞を分取した。結果を、図3に示している。黒色の線は、二次抗体のみで処理した細胞を示し、灰色の線は、両方で処理した細胞を示す。灰色の曲線の右側への移動は、EN2タンパク質が細胞表面において一次抗体が結合するのに利用可能であったことを示す。これらの結果は、細胞系「TCC」、「EJ」及び「BHK」は細胞表面にEN2タンパク質を有しているが、「T24」は有していないことを示す。
組織調達:膀胱及び肺腫瘍RNAは、正常な周辺組織のRNAとともに、Ambion Inc、USAから購入した。
QPCRプライマー配列:
β−アクチン(ヒト):
Hs β−アクチンF:5’ATGTACCCTGGCATTGCCGAC3’(配列番号3)
Hs β−アクチンR:5’GACTCGTCATACTCCTGCTTG3’(配列番号4)
EN2(ヒト):
HsEN2F:5’GAACCCGAACAAAGAGGACA3’(配列番号5)
HsEN2R:5’CGCTTGTTCTGGAACCAAAT3’(配列番号6)
本明細書に記載されている現在のところ好ましい実施形態に対する様々な改変及び変更が当業者に明らかであることが理解されるべきである。そのような改変及び変更は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、その付随する利点を損なうことなく、行うことができる。したがって、そのような改変及び変更が、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。

Claims (8)

  1. (i)配列番号1からなる核酸配列、又は
    (ii)配列番号2からなるアミノ酸配列
    を含む膀胱癌特異的バイオマーカー。
  2. (a)膀胱癌であることが疑われる患者から得られた試料中の、請求項1に記載の癌特異的バイオマーカーの量を決定すること、
    (b)前記患者の試料中の決定された癌特異的バイオマーカーの量を、正常な対照中の癌特異的バイオマーカーの量と比較すること
    を含む、インビトロ検出方法であって、
    ここで、対照と前記患者から得られた試料との間の増加が、患者における膀胱癌の指標となる、上記方法。
  3. 試料が、患者から得られる体液又は組織を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 体液又は組織が尿を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 請求項2から4までのいずれか一項に記載の方法における使用のための膀胱癌インビトロ検出用のキットであって、体液中で検出可能である、請求項1に記載の癌特異的バイオマーカーに結合し、又はそれを特異的に認識することができるリガンドと、レポーター手段とを含む、上記キット。
  6. (i)配列番号1からなる核酸配列、又は
    (ii)配列番号2からなるアミノ酸配列
    を含む肺癌特異的バイオマーカー。
  7. (a)肺癌であることが疑われる患者から得られた試料中の、請求項6に記載の癌特異的バイオマーカーの量を決定すること、
    (b)前記患者の試料中の決定された癌特異的バイオマーカーの量を、正常な対照中の癌特異的バイオマーカーの量と比較すること
    を含む、インビトロ検出方法であって、
    ここで、対照と前記患者から得られた試料との間の増加が、患者における肺癌の指標となる、上記方法。
  8. 請求項7に記載の方法における使用のための肺癌インビトロ検出用のキットであって、体液中で検出可能である、請求項6に記載の癌特異的バイオマーカーに結合し、又はそれを特異的に認識することができるリガンドと、レポーター手段とを含む、上記キット。
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