以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔
を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置で
なくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技をそれぞれ所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置が当り図柄を停止表示した場合に羽根部
材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置212、214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口136に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インターフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路432と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。また、第1副制御部400は、双方向のインターフェースを介して、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500
と通信できるようになっている。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インターフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特別図柄(特図)1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特別図柄(特図)2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」までの6種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」〜「特図D」はそれぞれ大当り図柄1〜4である。「特図E」は小当り図柄である。大当り図柄1〜4および小当り図柄毎に遊技者に対する有利度がそれぞれ異なっている。有利度としては、後程詳述するが、例えば、可変入賞口(アタッカ)234の開放回数(例えば、15ラウンドや2ラウンド)、アタッカの開放時間、大当り遊技後の特図確変状態や電サポ状態が挙げられる。
「特図F」は、はずれ図柄1であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、例えば、「特図A」の大当り図柄1に対応した当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄組合せ2(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。「特図B」の大当り図柄2に対応した当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄組合せ1(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。
また、「特図C」の大当り図柄3や「特図D」の大当り図柄4に対応した報知をする場合には、装飾図柄組合せ3である「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図E」の小当り図柄に対応する当りを報知する場合には、装飾図柄組合せ4である「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図F」のはずれ図柄1を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
次のステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
電断前の状態に復帰する場合(ステップS109のYes)には、ステップS109の次のステップS111において、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値
を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
電断前の状態に復帰しない場合(ステップS109のNo)には、ステップS109の次のステップS113において、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および、当否判定結果が「はずれ」の場合の図柄決定に使用されるはずれ用図柄乱数カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新
を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値および大当り判定ではずれの場合の図柄決定に用いるはずれ用図柄乱数を生成するためのはずれ用図柄乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、はずれ用図柄乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、例えば所定の上限個数(例えば4個)の乱数値のセットが記憶されていない場合、カウンタ回路318の第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得し、RAM308に設けた大当り用図柄乱数カウンタから大当り用図柄乱数値を取得し、両乱数値が乱数値のセット(始動情報の一例)として特図1乱数値記憶領域に取得順に格納される。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットは、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが
消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが書き込まれる。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、例えば所定の上限個数(例えば4個)の乱数値のセットが記憶されていない場合、カウンタ回路318の第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得し、RAM308に設けた大当り用図柄乱数カウンタから大当り用図柄乱数値を取得し、両乱数値が乱数値のセット(始動情報の一例)として特図2乱数値記憶領域に保留順に格納される。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットは、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行う
ことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材232aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS221の次のステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、普図当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次のステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理の詳細は後述するが、この特図先読み処理は、特図2についての特図関連抽選処理(ステップS229)での当否判定を行うよりも前に、RAM308内の特図2乱数値記憶領域(第2の始動情報記憶手段の一例)の特図2当選乱数値(始動情報の一例)を先読みして大当りを導出するか否かを事前判定する。また、この特図先読み処理は、特図1についての特図関連抽選処
理(ステップS231)での当否判定を行うよりも前に、RAM308内の特図1乱数値記憶領域(第1の始動情報記憶手段の一例)の特図1当選乱数値(始動情報の一例)を先読みして大当りを導出するか否かを事前判定する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、以下の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それとともに、第2特図保留ランプ220の点滅を制御する。例えば、図3の第2特図保留ランプ220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後程詳述する抽選処理により、図5(a)に示す特図2の停止図柄「特図A」〜「特図F」のいずれかの態様となるように、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、「特図A」〜「特図F」のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に記憶された電サポ回数が1以上であれば、その電サポ回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当り遊技を開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コ
マンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド332に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当り遊技を終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、電サポ回数記憶部に電サポ回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当り遊技を終了してから、次の大当り遊技を開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延の状態をまとめて、電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態と呼ぶ。なお、時短状態には、特図変動遊技の変動時間が短くなる特図変短状態も含まれる。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定され、電サポ状態ではない非電サポ状態となる。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が0より多い場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、特図乱数値記憶領域(例えば、特図2乱数値記憶領域)から乱数のセット(例えば、特図2当選乱数値、大当り用図柄乱数値など)を取得し、後述の図9のデータテーブルや図17のデータテーブルなどを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、特図の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定、特図の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定などを行う。特図乱数値記憶領域から最も過去に記憶された乱数のセットを取り出した後、特図乱数値記憶領域における該乱数のセットの記憶はクリアされるとともに、特図保留数(例えば、特図1保留数、特図2保留数)を1減算する。このとき特図乱数値記憶領域から取り出した乱数のセットをRAM308に設けた一時領域(第1の始動情報記憶手段や第2の始動情報記憶手段の一例)に該乱数のセットを記憶し、この一時領域に記憶している該乱数のセットに基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。さらに、記憶がクリアされた乱数に基づく先読み結果情報(後述する停止図柄情報および未判定情報を含む)は、特図乱数値記憶領域における該乱数のセットの記憶がクリアされるのに同期して先読み結果記憶部からクリアされるとともに、先読み結果情報記憶部に記憶された先読み結果情報数を1減算する。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オ
ンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、主制御部300のRAM308に格納されている各種フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、特図先読み処理の先読み結果情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、各種フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している各種フラグの値や特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している各種フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(大当り図柄情報、はずれ図柄情報または未判定情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して
、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232の羽根部材232aや、可変入賞口234の234aの開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行ったりして、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技および先読み報知動作について図8乃至図17を用いて説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、特図2変動遊技を優先する特図2優先変動機であって、保留された特図1変動遊技に基づく事前判定結果報知と、保留された特図1変動遊技の事前判定結果には基づかず且つ遊技状態に応じて発生頻度や報知態様が変更される偽報知(ガセ報知)演出とを実行する点に特徴を有している。パチンコ機100は、大当り遊技中および電サポ中の他、非電サポ中であっても当りの特図1変動遊技の保留(ストック)後の期間においては、先読み結果情報に基づかず且つ遊技状態に基づいて選択された未判定情報の種別に応じて偽の先読み結果報知演出を先読み結果に基づく先読み結果報知演出とほぼ同じ態様で実行するように構成されている。
次に、図7に示す特図先読み処理(ステップS224)について図8および図9を用いて説明する。図8は特図先読み処理の流れを示すフローチャートである。図9は、未判定情報設定用テーブルの一例である。
主制御部300は、図7に示す主制御部タイマ割込み処理の特図先読み処理(ステップS224)において、先読み処理および事前判定処理を実行して事前判定結果(特図先読み結果)を特図先読み結果記憶部に記憶する。まず、主制御部300は、特図2の始動情報が増加しているか否かを判断する(ステップS301)。始動情報が増加しているか否かの判断は、例えば特図2変動遊技の保留数と、特図2用先読み結果記憶部に記憶された大当り図柄情報等の先読み結果情報の記憶数とを比較することにより行う。主制御部300は、保留数と記憶数とを比較して、「保留数>記憶数」の関係が成り立つ場合には始動情報が増加していると判断し、この関係が成り立たない場合には始動情報は増加していないと判断する。特図2の始動情報が増加していると判断した場合には、増加した保留に係る始動情報(例えば、特図2用の特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)を第2の始動情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308に設けられた特図2乱数値記憶領域)から取得して先読みする(ステップS302)。本実施例では、始動情報に基づく事前判定は、当否判定決定時に用いる大当り判定テーブルおよび図柄決定テーブル(共に不図示)を参照することにより実行される。
次に、先読みして得られた停止図柄情報(後述する大当り図柄情報およびはずれ図柄情報を含む)を例えばRAM308に設けられた特図2用先読み結果記憶部に記憶して(ステップS303)、ステップS304に移行する。
ステップS301において、主制御部300は、特図2の始動情報が増加していないと判断したら、ステップS302、S303を実行せずにステップS304へ移行する。
次に、主制御部300は、特図1の始動情報が増加しているか否かを判断する(ステップS304)。始動情報が増加しているか否かの判断は、例えば特図2と同様に、特図1変動遊技の保留数と、特図1用先読み結果記憶部に記憶された大当り図柄情報等の先読み結果情報の記憶数とを比較することにより行う。主制御部300は、特図1の始動情報が増加していると判断した場合(ステップS304のYES)には、増加した始動情報を先読みして事前判定した事前判定結果情報を特図1用先読み結果記憶部に記憶するのか、あるいは増加した始動情報を先読みせずに先読みしていないことを示す未判定情報を特図1用先読み結果記憶部に記憶するのかを判断する。特図1用先読み結果記憶部に事前判定結果情報および未判定情報のいずれを記憶するのかは、パチンコ機100の複数の制御状態に対応付けられた複数の未判定情報設定条件(本実施の形態では、6個)のいずれが成立するか否かで判断される(ステップS305)。
例えば、パチンコ機100の制御状態のうちの所定の遊技状態は、未判定情報1〜5の設定条件に対応付けられ、当該制御状態のうちの「条件装置作動中(大当り遊技中)」および「電断復旧後」の状態は未判定情報6の設定条件に対応付けられている。当該所定の遊技状態には、例えば「電サポ状態」、「特図1変動遊技の保留に大当りが存在する状態」および「変動中の特図変動遊技が大当りになる状態」が含まれる。また、当該「電サポ状態」には、「普図確変状態」、「普図変短状態」および「電チュー開延状態」が含まれる。
ここで、未判定情報選択用テーブルについて図9を用いて説明する。図9の第1列には先読み結果情報として未判定情報1〜未判定情報6まで縦一列にこの順に示され、第2列には、未判定情報1〜未判定情報6にそれぞれ対応付けられた設定条件が示されている。図9に示すように、例えば、遊技状態が「普通電動役物開放延長機能作動中且つ特別図柄高確率状態」であると、先読み結果情報として「未判定情報1」が選択され、遊技状態が「普通電動役物開放延長機能作動中且つ特別図柄低確率状態」であると、先読み結果情報として「未判定情報2」が選択され、遊技状態が「先読み結果記憶部に「大当り図柄1〜3」のいずれかが記憶されている状態」であると、先読み結果情報として「未判定情報3」が選択され、遊技状態が「先読み結果記憶部に「大当り図柄4」または「小当り図柄」のいずれかが記憶されている状態」であると、先読み結果情報として「未判定情報4」が選択され、遊技状態が「変動中の当該特図変動遊技の抽選結果の停止図柄が「大当り図柄1〜4」または「小当り図柄」のいずれかの状態」であると、先読み結果情報として「未判定情報5」が選択される。パチンコ機100の制御状態がこれらの遊技状態のいずれでもなく、「条件装置作動中(大当り遊技中)」または「電断復旧後」であると、先読み結果情報として「未判定情報6」が選択される。
ステップS305では、主制御部300は、未判定情報1〜6に対応するいずれの設定条件を満たしているのかを判断する。まず、主制御部300は、現在の遊技状態が未判定情報1の設定条件を満たすか否かを判断し、当該設定条件を満たすと判定すると(ステップS305のYES)、次いで未判定情報設定処理を実行する(ステップS308)。ステップS308では、主制御部300は、増加した始動情報を第1の始動情報記憶手段から取得せずに、特図1の先読み処理を実行していないことを示す「未判定情報1」を特図1用先読み結果記憶部に記憶して、特図先読み処理を終了する。一方、ステップS305
において、主制御部300は、未判定情報1の設定条件を満たしていないと判断すると、次に現在の遊技状態が未判定情報2に対応する設定条件を満たしているか否かを判断し、未判定情報2の設定条件を満たすと判定すると(ステップS305のYES)、増加した始動情報を第1の始動情報記憶手段から取得せずに、特図1の先読み処理を実行していないことを示す「未判定情報2」を特図1用先読み結果記憶部に記憶して(ステップS308)、特図先読み処理を終了する。以下同様に、主制御部300は、現在の遊技状態が未判定情報3から未判定情報5に対応する設定条件を満たすか否かを順次判断し、設定条件を満たすと判定したのに対応する未判定情報を特図1用先読み結果記憶部に記憶する。また、主制御部300は、現在の遊技状態が未判定情報1〜5の遊技状態を満たしていないと判断すると、現在の制御状態が未判定情報6に対応する設定条件を満たしているか否かを判断し、未判定情報6に対応する設定条件を満たすと判定すると(ステップS305のYES)、増加した始動情報を第1の始動情報記憶手段から取得せずに、特図1の先読み処理を実行していないことを示す「未判定情報6」を特図1用先読み結果記憶部に記憶して(ステップS308)、特図先読み処理を終了する。また、ステップS305の処理を実行する際に、特図1用先読み結果記憶部に既に停止図柄情報が記憶されている場合には、記憶された停止図柄情報を、設定条件を満たす未判定情報に上書きするようにしてもよい。
普図状態更新処理は主制御部300で行われているため(図7に示すステップS221)、第1副制御部400が未判定情報1〜6の設定条件を満たすか否かの判定を行うように構成すると、主制御部300は普図の状態に関する情報も第1副制御部400に送信する必要があり、効率的でない。このため、本実施の形態では、当該設定条件を満たすか否かは主制御部300において判定されるようにすることで、この判定の高効率化を図っている。
ステップS305において、主制御部300は、現在の制御状態が未判定情報1〜6に対応するいずれの設定条件も満たしていないと判断すると(ステップS305のNO)、ステップS306へ移行する。ステップS306では、主制御部300は、増加した始動情報(例えば、特図1用の特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値)を第1の始動情報記憶手段(例えば、主制御部300のRAM308に設けられた特図1乱数値記憶領域)から取得して先読みする。本実施の形態では、先読み処理における停止図柄の事前判定は、特図2と同様に、当否判定決定時に用いる図柄決定テーブル(不図示)が使用される。本実施の形態では、特図先読み処理(ステップS224)、特図2関連抽選処理(ステップS229)、および特図1関連抽選処理(ステップS231)で同一の判定テーブルを使用する例を示すが、これに限定されず、特図先読み処理(ステップS224)と特図関連抽選処理(ステップS229、ステップS231)とでは異なるデータテーブルを使用するようにしてもよい。
次に、主制御部300は、先読みして得られた停止図柄情報を例えばRAM308に設けられた特図1用先読み結果記憶部に記憶して(ステップS307)、特図先読み処理を終了する。
また、ステップS304において、主制御部300は、特図1の始動情報が増加していないと判断したら、ステップS305〜S308を実行せずに特図先読み処理を終了する。
図10は、表示図柄種別の一例と、先読み結果記憶部の一例とを示している。図10(a)は、第1または第2特図変動遊技の終了後に第1または第2特図表示装置212、214に停止表示される停止図柄の種類とその後の制御状態との関係を示すテーブルである。図10(a)の第1列には当否判定結果が示され、第2列には停止図柄が示され、第3列および第4列には特図変動遊技後の制御状態が示されている。第1列に示すように、本
実施の形態では、当否判定結果は、「大当り」、「小当り」および「はずれ」の3種類に大別されている。第2列に示すように、当否判定結果が大当りの場合に第1または第2特図表示装置212、214に停止表示される停止図柄には、「大当り図柄1」〜「大当り図柄4」の4種類が存在する。また、当否判定結果が小当りの場合に第1または第2特図表示装置212、214に停止表示される停止図柄は「小当り図柄」の1種類である。さらに、当否判定結果がはずれの場合に第1または第2特図表示装置212、214に停止表示される停止図柄は「はずれ図柄1」の1種類である。「大当り図柄1」〜「大当り図柄4」、「小当り図柄」および「はずれ図柄1」の具体的な表示態様は、図5(a)に示す特図A〜特図Fである。
第3列および第4列に示すように、例えば、特図1または特図2変動遊技終了時の停止図柄が「大当り図柄1」の場合は、大当り遊技終了後の制御状態は電サポ状態且つ特図高確率状態(特図確変状態)となり、この制御状態は次回の大当りまで継続される。この制御状態は、図9に示す「未判定情報1」に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態に相当する。
例えば、特図1または特図2変動遊技終了時の停止図柄が「大当り図柄2」の場合は、大当り遊技終了後の制御状態は電サポ状態且つ特図低確率状態(例えば、時短状態)となり、当該時短状態は特図変動遊技が100回行われるまで継続される。この制御状態は、図9に示す「未判定情報2」に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態に相当する。
例えば、特図1または特図2変動遊技終了時の停止図柄が「大当り図柄3」の場合は、大当り遊技終了後の制御状態は非電サポ状態且つ特図高確率状態となり、この制御状態は次回の大当りまで継続される。
例えば、特図1または特図2変動遊技終了時の停止図柄が「大当り図柄4」の場合は、大当り遊技終了後の制御状態は通常状態(非電サポ状態且つ特図低確率状態)となる。
「大当り図柄3」または「大当り図柄4」の停止表示後の制御状態中に特図1変動遊技の保留が増加して、特図1用先読み結果記憶部に「大当り図柄1」〜「大当り図柄3」に対応する先読み結果情報が記憶された状態は、図9に示す「未判定情報3」に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態に相当する。
また、「大当り図柄3」または「大当り図柄4」の停止表示後の制御状態中に特図1の保留が増加して、特図1用先読み結果記憶部に「大当り図柄4」または「小当り図柄1」に対応する先読み結果情報が記憶された状態は、図9に示す「未判定情報4」に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態に相当する。
また、「大当り図柄3」または「大当り図柄4」の停止表示後の制御状態中に、抽選結果が大当りまたは小当りとなる特図変動遊技の変動中の状態は、図9に示す「未判定情報5」に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態に相当する。
例えば、特図1または特図2変動遊技終了時の停止図柄が「小当り図柄1」または「はずれ図柄1」のいずれかの場合は、現状の制御状態が継続される。なお、図10(a)では、制御状態が継続されることは「−」として表されている。
図10(b)は、図8に示すステップS303において先読みして得られた特図2の停止図柄情報が記憶される特図2用先読み結果記憶部の一例と、ステップS307において先読みして得られた特図1の停止図柄情報やステップS308における「未判定情報1」〜「未判定情報6」が記憶される特図1用先読み結果記憶部の一例とを模式的に示している。また、図10(b)では、各先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態が例示されている。
図10(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施例では、4つ)の記憶領域「保留1」〜「保留4」を有している。記憶領域「保留1」〜「保留4」は特図1乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。また、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施例では、4つ)の記憶領域「保留1」〜「保留4」を有している。記憶領域「保留1」〜「保留4」は特図2乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。
図10(b)では、特図1用の先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」〜「保留3」には、先読み結果情報の停止図柄情報として「はずれ図柄1」が記憶され、記憶領域「保留4」には、先読み結果情報の停止図柄情報が記憶されていない状態が例示されている。また、特図2用の先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」〜「保留4」には、先読み結果情報の停止図柄情報が記憶されていない状態が例示されている。なお、図10(b)において、先読み結果情報が記憶領域に記憶されていない状態は「−」と表されている。
図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の演出制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、この演出制御処理では、後程説明する先読み報知処理が実行される。
次のステップS411では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
次のステップS413では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
次のステップS415では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
次のステップS417では、ステップS409で読み出した演出データの中に演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
次のステップS419では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS403へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS601の次のステップS603では、ステップS419で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、後程図12(a)および図12(d)を用いて説明する先読み結果報知演出態様決定用乱数値その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400メイン処理における演出制御処理(ステップS409)について説明する。演出制御処理のステップS701では、主制御部300から送信されるコマンドに先読み結果情報が含まれているか否かを判断する。
先読み結果情報(停止図柄情報や未判定情報)が含まれている場合には(ステップS701のYES)、後述の先読み結果報知演出態様決定用テーブルを用いて先読み結果報知演出設定処理が実行される(ステップS703)。ステップS703の処理に続いて、その他の演出制御処理が実行され(ステップS705)、演出制御処理は終了する。
ステップS701において先読み結果情報が含まれていない場合には(ステップS701のNO)、ステップS703の処理を実行せずに、その他の演出制御処理が実行され(ステップS705)、演出制御処理は終了する。
図12は、図11(d)に示す先読み結果報知演出処理(ステップS703)において主に使用される各種テーブル等を示している。
図12(a)および図12(d)は、図11(d)に示す先読み結果報知演出処理(ステップS703)で主に使用される先読み結果報知演出態様決定テーブルを示している。図12(a)に示すテーブルは、先読み結果情報として未判定情報1〜6以外、すなわち先読みして事前判定された停止図柄情報に基づいて演出態様を決定する場合に使用される。図12(d)に示すテーブルは、先読み結果情報として未判定情報1〜6を用いる場合、すなわち事前判定結果には基づかずに演出態様を決定する場合に使用される。本実施の形態での先読み結果報知演出は、例えば演出表示領域208dに人型の画像を表示するこ
とにより行われる。例えば、特図1または特図2の保留数は人型の画像の表示数でそれぞれ報知され、大当りに当選する確率の高低は当該人型の画像の色彩等で報知される。
先読み結果報知演出態様は、第1副制御部400の基本回路402に備えられたRAM408に設けた先読み結果報知演出態様決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得して決定される。この乱数カウンタ記憶領域の値は、例えば図11(c)に示す各種更新処理(ステップS603)において、前述の普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域の値と同様の方法により更新される。
図12(a)に示す先読み結果報知演出態様決定テーブルにおいて、例えば第1副制御部400が大当り図柄情報(大当り図柄1〜大当り図柄4のいずれか1つ)を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜4(数値範囲は、5)の範囲内にあれば、ちょんまげを結った人型の図柄(以下、「ちょんまげ柄」という。)が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が5〜59(数値範囲は、55)の範囲内にあれば、迷彩色の人型の図柄(以下、「迷彩柄」という。)が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が60〜79(数値範囲は、20)の範囲内にあれば、赤色の人型の図柄(以下、「赤色柄」という。)が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が80〜94(数値範囲は、15)の範囲内にあれば、青色の人型の図柄(以下、「青色柄」という。)が先読み結果報知演出報知態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が95〜99(数値範囲は、5)の範囲内にあれば、黒色の人型の図柄(以下、「黒色柄」という。)が先読み結果報知演出ではない非先読み結果報知演出態様の画像として選択される。
大当りへの期待は、「ちょんまげ柄」が最も大きく(熱い)、次いで「迷彩柄」、「赤色柄」および「青色柄」がこの順に大きく、「黒色柄」が最も小さい(寒い)。本実施の形態では、「黒色柄」は非先読み結果報知演出態様としているが、「黒色柄」も先読み結果報知演出に含めてももちろんよい。なお、大当り図柄情報受信時並びに後述のはずれ図柄情報受信時および未判定情報受信時に取得される先読み結果報知演出態様決定用乱数値は、例えば共通の乱数カウンタ記憶領域から取得される。
先読み結果報知演出態様決定用乱数値の全乱数範囲を例えば100とすると、大当り情報受信時に先読み結果報知演出態様として、「ちょんまげ柄」が選択される選択確率は5%(=5/100)であり、「迷彩柄」が選択される選択確率は55%(=55/100)であり、「赤色柄」が選択される選択確率は20%(=15/100)であり、「青色柄」が選択される選択確率は15%(=15/100)である。また、大当たり情報受信時に非先読み結果報知演出態様として、「黒色柄」が選択される選択確率は5%(=5/100)である。
図12(a)に示す先読み結果報知演出態様決定テーブルにおいて、例えば第1副制御部400がはずれ図柄情報を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜4(数値範囲は、5)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が5〜19(数値範囲は、15)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が20〜39(数値範囲は、20)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択される。先読み結果報知演出態様決定用乱数値が40〜99(数値範囲は、99)の範囲内にあれば、「黒色柄」が非先読み結果報知演出態様の画像として選択される。なお、図12において、第1副制御部400が小当り図柄情報を受信した場合には、はずれ図柄情報を受信した場合のテーブルが適用される。
はずれ図柄情報受信時の先読み結果報知演出態様として、「迷彩柄」が選択される選択確率は5%(=5/100)であり、「赤色柄」が選択される選択確率は15%(=15/100)であり、「青色柄」が選択される選択確率は20%(=20/100)である。また、はずれ図柄情報受信時の非先読み結果報知演出態様として、「黒色柄」が選択される選択確率は60%(=60/100)である。
図12(b)および図12(c)は、遊技球が第1または第2特図始動口230、232に入賞してから当該入賞に基づく特図変動遊技が終了するまでの一連の特図変動遊技全体における先読み結果報知演出の報知態様毎の出現率および信頼度を示している。図12(b)は特図低確率状態での出現率および信頼度を示し、図12(c)は特図高確率状態での出現率および信頼度を示している。
一連の特図変動遊技全体で先読み結果報知演出用の各図柄が演出表示領域208dに表示されるそれぞれの出現率は、停止図柄情報の受信確率と先読み結果報知演出態様として用いられる各図柄の選択確率との積でそれぞれ決定される。第1副制御部400が図柄情報として大当り図柄情報を受信する確率は、図9(a)に示す特図低確率状態(または特図高確率状態)での大当りに当選する確率と等しく、はずれ図柄情報を受信する確率は、特図低確率状態(または特図高確率状態)での不当選(はずれ)となる確率および小当りに当選する確率の合計に等しい。特図低確率状態での大当りに当選する確率を例えば約1/200とすると、特図低確率状態において第1副制御部400が先読みして得られた停止図柄情報として大当り図柄情報を主制御部300から受信する確率は約1/200であり、はずれ図柄情報を受信する確率は約199/200である。特図低確率状態において、「ちょんまげ柄」の出現率は、約0.025%(=(1/200)×(5/100))となり、「迷彩柄」の出現率は、約5.25%(=(1/200)×(55/100)+(199/200)×(5/100))となり、「赤色柄」の出現率は、約15.0%(=(1/200)×(20/100)+(199/200)×(15/100))となり、「青色柄」の出現率は、約20.0%(=(1/200)×(15/100)+(199/200)×(20/100))となり、「黒色柄」の出現率は、約59.725%(=(1/200)×(5/100)+(199/200)×(60/100))となる。
信頼度は、先読み結果報知演出用の図柄が演出表示領域208dに表示された場合に「大当り」に当選する可能性であって、一連の特図変動遊技全体での当該図柄の出現率(図12(b)に示す出現率)に対する大当り図柄情報に基づく当該図柄の出現率の比で決定される。特図低確率状態において、大当り図柄情報に基づく、「ちょんまげ柄」の出現率は、約0.025%(=(1/200)×(5/100))となり、「迷彩柄」の出現率は、約0.275%(=(1/200)×(55/100))となり、「赤色柄」の出現率は、約0.1%(=(1/200)×(20/100))となり、「青色柄」の出現率は、約0.075%(=(1/200)×(15/100))となり、「黒色柄」の出現率は、約0.025%(=(1/200)×(5/100))となる。
従って、特図低確率状態において、「ちょんまげ柄」の信頼度は、100%(=0.025%/0.025%)であり、「迷彩柄」の信頼度は、約5.24%(=0.275%/5.24%)であり、「赤色柄」の信頼度は、約0.666%(=0.1%/15.0%)であり、「青色柄」の信頼度は、約0.375%(=0.075%/20%)であり、「黒色柄」の信頼度は、約0.0419%(=0.025%/59.725%)である。大当りが確定する「ちょんまげ柄」以外の先読み結果報知演出態様は、信頼度が100%でないため、先読み結果に基づいているものの、結果的に偽報知となる場合がある。
特図高確率状態での大当りに当選する確率を例えば約1/40とすると、特図高確率状
態において第1副制御部400が主制御部300から先読みして得られた停止図柄情報として大当り図柄情報を受信する確率は約1/40となり、はずれ図柄情報を受信する確率は約39/40となる。特図高確率状態において、「ちょんまげ柄」の出現率は、約0.125%(=(1/40)×(5/100))となり、「迷彩柄」の出現率は、約6.25%(=(1/40)×(55/100)+(39/40)×(5/100))となり、「赤色柄」の出現率は、約15.1%(=(1/40)×(20/100)+(39/40)×(15/100))となり、「青色柄」の出現率は、約19.9%(=(1/40)×(15/100)+(39/40)×(20/100))となり、「黒色柄」の出現率は、約58.625%(=(1/40)×(5/100)+(39/40)×(60/100))となる。
特図高確率状態において、大当り図柄情報に基づく図柄の出現率は、「ちょんまげ柄」の出現率は、約0.125%(=(1/40)×(5/100))となり、「迷彩柄」の出現率は、約1.375%(=(1/40)×(55/100))となり、「赤色柄」の出現率は、約0.5%(=(1/40)×(20/100))となり、「青色柄」の出現率は、約0.375%(=(1/40)×(15/100))となり、「黒色柄」の出現率は、約0.125%(=(1/40)×(5/100))となる。
特図高確率状態における信頼度は、特図変動遊技全体での図柄の出現率(図12(c)に示す出現率)に対する大当り図柄情報に基づく図柄の出現率の比で決定されるので、「ちょんまげ柄」の信頼度は、100%(=0.125%/0.125%)であり、「迷彩柄」の信頼度は、約22.0%(=1.375%/6.25%)であり、「赤色柄」の信頼度は、約3.31%(=0.5%/15.1%)であり、「青色柄」の信頼度は、約1.89%(=0.375%/19.8%)であり、「黒色柄」の信頼度は、約0.213%(=0.125%/58.625%)である。特図低確率状態の場合と同様に、大当りが確定する「ちょんまげ柄」以外の先読み結果報知演出態様は、信頼度が100%でないため、先読み結果に基づいているものの、結果的に偽報知となる場合がある。
このように、本実施の形態によるパチンコ機100は、特図低確率状態および特図高確率状態に関わらず、出現率の低い図柄ほど信頼度が高くなるように設定されている。また、各図柄の出現率は高確率状態および低確率状態でほぼ同一に設定されている。さらに、「迷彩柄」〜「青色柄」の信頼度は、高確率状態の方が低確率状態より高く設定されている。
図12(d)は、図11(d)に示す先読み結果報知演出処理設定処理(ステップS703)で主に使用される未判定情報受信時の先読み結果報知演出態様決定テーブルを示している。未判定情報に基づく先読み結果報知演出は、大当り図柄情報およびはずれ図柄情報に基づく先読み結果報知演出に関連する報知態様により行われる。本実施の形態では、例えば未判定情報に基づく先読み結果報知演出態様は、大当り図柄情報およびはずれ図柄情報に基づく先読み結果報知演出態様と同様の図柄により行われる。
未判定情報受信時に先読み結果報知を行う場合と、停止図柄情報受信時に先読み結果報知を行う場合とで、先読み結果報知用の図柄の出現率を大きく異ならせると遊技者に違和感を与えたり遊技者を必要以上に煽ったりしてしまう場合がある。また、主制御部300から第1副制御部400に未判定情報を送信する契機によっては、遊技者が未判定情報の送信に気付いたことに基づいて特図2変動遊技を割り込ませることにより、特図1変動遊技の大当りを保留できる場合がある。このため、未判定情報の送信自体を遊技者に極力気付かれないようにする必要がある。また、本実施の形態では、所定の遊技状態に応じて「迷彩柄」等の図柄の出現率を異ならせる必要がある。そこで、パチンコ機100では、未判定情報受信時の先読み結果報知用の図柄の出現率は、停止図柄情報受信時の先読み結果
報知用の図柄の出現率とほぼ同一にはならないものの、遊技者に違和感を与えず且つ必要以上に煽らない程度に停止図柄情報受信時の各図柄の出現率に近付けて設定されている。例えば、パチンコ機100では、停止図柄情報受信時に出現率の相対的に低い図柄は未判定情報受信時にも出現率が相対的に低くなり、停止図柄情報受信時に出現率の相対的に高い図柄は未判定情報受信時にも出現率が相対的に高く設定されている。
未判定情報に基づく先読み結果報知演出態様は、例えば大当り図柄情報およびはずれ図柄情報に基づく先読み結果報知演出態様を決定するための先読み結果報知演出態様決定用乱数値を用いて決定される。「迷彩柄」〜「黒色柄」を選択するための乱数範囲は、停止図柄情報受信時での「迷彩柄」〜「黒色柄」の出現率に近付けて振り分けられている。また、本実施の形態によるパチンコ機100は、先読み結果報知演出態様として「ちょんまげ柄」が演出表示領域208dに表示された場合には大当りになることの信頼度は100%となるように構成されている。このため、未判定情報受信時は大当り確定報知が行われないように、「ちょんまげ柄」は選択されないようになっている。なお、図12(d)では、選択されないことが「−」として表されている。
図12(d)に示すように、未判定情報1のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報1を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜6(数値範囲は、7)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が7〜20(数値範囲は、14)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が21〜43(数値範囲は、23)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が44〜99(数値範囲は、56)の範囲内にあれば、単に保留数のみを表示するデフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるように構成されている。当該デフォルト表示の「黒色柄」の表示態様は、図12(a)に示す停止図柄情報(大当り図柄情報およびはずれ図柄情報)受信時の非先読み結果報知演出態様の「黒色柄」の表示態様と同様である。
先読み結果報知演出態様決定用乱数値の全乱数範囲は例えば100であるため、未判定情報1受信時の先読み結果報知演出態様またはデフォルト表示として、「迷彩柄」、「赤色柄」および「青色柄」または「黒色柄」がそれぞれ選択される選択確率は、各図柄が選択される先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲と等しくなる。すなわち、「迷彩柄」の選択確率は7%であり、「赤色柄」の選択確率は14%であり、「青色柄」の選択確率は23%であり、「黒色柄」の選択確率は56%である。未判定情報1受信時は「迷彩柄」〜「黒色柄」がこの選択確率に基づいて演出表示領域208dに表示されるので、「迷彩柄」の出現率は7%であり、「赤色柄」の出現率は14%であり、「青色柄」の出現率は23%であり、「黒色柄」の出現率は56%である。
未判定情報1を用いる場合には、事前判定による先読み結果は不明なため、大当りが確定する「ちょんまげ柄」は選択されないようになっている。なお、後述の未判定情報2〜6を用いる場合も同様に、「ちょんまげ柄」は選択されないようになっている。
図12(d)に示すように、未判定情報2のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報2を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜3(数値範囲は、4)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が4〜11(数値範囲は、8)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が12〜43(数値範囲は、32)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み
結果報知演出態様決定用乱数値が44〜99(数値範囲は、56)の範囲内にあれば、デフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるように構成されている。
未判定情報1の場合と同様に、先読み結果報知演出態様決定用乱数値の全乱数範囲は例えば100であるため、未判定情報2受信時に「迷彩柄」、「赤色柄」、「青色柄」および「黒色柄」がそれぞれ選択される選択確率は、各図柄が選択される先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲と等しくなり、各図柄の出現率は当該選択確率と等しくなる。従って、「迷彩柄」の選択確率および出現率は4%であり、「赤色柄」の選択確率および出現率は8%であり、「青色柄」の選択確率および出現率は32%であり、「黒色柄」の選択確率および出現率は56%である。
図12(d)に示すように、未判定情報3のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報3を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜9(数値範囲は、10)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が10〜24(数値範囲は、15)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が25〜44(数値範囲は、20)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が45〜99(数値範囲は、55)の範囲内にあれば、デフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるよう構成されている。
未判定情報1および2の場合と同様に、先読み結果報知演出態様決定用乱数値の乱数範囲は例えば100であるため、未判定情報3受信時に「迷彩柄」、「赤色柄」、「青色柄」および「黒色柄」がそれぞれ選択される選択確率は、各図柄が選択される先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲と等しくなり、各図柄の出現率は当該選択確率と等しくなる。従って、「迷彩柄」の選択確率および出現率は10%であり、「赤色柄」の選択確率および出現率は15%であり、「青色柄」の選択確率および出現率は20%であり、「黒色柄」の選択確率および出現率は55%である。
また、未判定情報3のテーブルは、未判定情報の中でも偽先読み報知(事前演出の一例)の発生頻度(「迷彩柄」〜「青色柄」のいずれかの画像が出現する出現率)が最も高く且つ大当り期待度の高い事前演出が最も出現され易く(「迷彩柄」の出現率10%)設定されている。このような未判定情報3のテーブルであっても図12(a)に示す大当り図柄情報のテーブルと比較して、偽先読み報知の発生頻度は先読み結果報知演出の発生頻度(「ちょんまげ柄」〜「青色柄」)よりも低く、大当り期待度の高い偽先読み報知は大当り期待度の高い先読み結果報知演出(「ちょんまげ柄」および「迷彩柄」のいずれか)が出現される割合よりも低くなっている。
図12(d)に示すように、未判定情報4のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報4を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜4(数値範囲は、5)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が5〜14(数値範囲は、10)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が15〜29(数値範囲は、15)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が30〜99(数値範囲は、70)の範囲内にあれば、デフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるように構成されている。
未判定情報1〜3の場合と同様に、先読み結果報知演出態様決定用乱数値の全乱数範囲は例えば100であるため、未判定情報4受信時に「迷彩柄」、「赤色柄」、「青色柄」
および「黒色柄」がそれぞれ選択される選択確率は、各図柄が選択される先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲と等しくなり、各図柄の出現率は当該選択確率と等しくなる。従って、「迷彩柄」の選択確率および出現率は5%であり、「赤色柄」の選択確率および出現率は10%であり、「青色柄」の選択確率および出現率は15%であり、「黒色柄」の選択確率および出現率は70%である。
図12(d)に示すように、未判定情報5のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報5を受信したことに基づいて取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値が0〜1(数値範囲は、2)の範囲内にあれば、「迷彩柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が2〜5(数値範囲は、4)の範囲内にあれば、「赤色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が6〜13(数値範囲は、8)の範囲内にあれば、「青色柄」が先読み結果報知演出態様の画像として選択され、先読み結果報知演出態様決定用乱数値が14〜99(数値範囲は、86)の範囲内にあれば、デフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるように構成されている。
未判定情報1〜4の場合と同様に、先読み結果報知演出態様決定用乱数値の乱数範囲は、100であるため、未判定情報5受信時に「迷彩柄」、「赤色柄」、「青色柄」および「黒色柄」がそれぞれ選択される選択確率は、各図柄が選択される先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲と等しくなり、各図柄の出現率は当該選択確率と等しくなる。従って、「迷彩柄」の選択確率および出現率は2%であり、「赤色柄」の選択確率および出現率は4%であり、「青色柄」の選択確率および出現率は8%であり、「黒色柄」の選択確率および出現率は86%である。
図12(d)に示すように、未判定情報6のテーブルは、例えば第1副制御部400が先読み結果情報として未判定情報6を受信した場合には、先読み結果報知演出態様決定用乱数値に関わらず、常にデフォルト表示である「黒色柄」の画像が選択されるように構成されている。このように、本実施の形態では、遊技状態によっては、停止図柄情報に基づかない事前演出が一切行われない期間(偽先読み報知実行禁止期間)が含まれている。未判定情報6受信時は「黒色柄」しか表示されないようにして、先読み報知の実行を禁止する期間に設定されている。従って、本実施の形態では、偽先読み報知実行禁止期間は、例えば未判定情報6に対応する設定条件である「条件装置作動中」および「電断復旧後」の期間となる。なお、未判定情報6受信時は、先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づく抽選を実行せずに、未判定情報6の受信に基づきデフォルト表示を設定するようにしてもよい。
図12(d)に示すように、未判定情報受信時の先読み結果報知演出態様として「迷彩柄」〜「青色柄」の出現率は、停止図柄情報受信時の「迷彩柄」〜「青色柄」の出現率に近付けて設定されている。また、本実施の形態によるパチンコ機100は、保留内情報である事前判定結果に基づかずに未判定情報を用いて先読み結果報知演出を行う場合、特図抽選確率が高い方(例えば、特図高確率中)が低い方(例えば、特図低確率中)よりも先読み結果報知の発生頻度である出現率または大当り期待度の高い事前演出の出現頻度が高く設定されている。例えば、電サポ中に選択される未判定情報1および未判定情報2を比較した場合、先読み結果報知演出が行われる頻度(「迷彩柄」、「赤色柄」および「青色柄」のいずれかが表示される確率)はいずれも44%と同一であるが、特図確変状態である未判定情報1の方が特図非確変状態である未判定情報2よりも大当り期待度の高い事前演出(「迷彩柄」や「赤色柄」)が実行され易くなっており、熱い先読み報知のされる頻度が高くなっている。具体的には、未判定情報1受信時の「迷彩柄」の出現率は7%であり、「赤色柄」の出現率は14%であるのに対し、未判定情報2受信時の「迷彩柄」の出現率は4%であり、「赤色柄」の出現率は8%と、未判定情報1受信時は未判定情報2受
信時より大当り期待度の高い図柄が出現し易くなっている。
また、本実施の形態によるパチンコ機100は、特図1用の保留内または変動中の特図1変動遊技が大当りとなる場合、該大当り遊技の終了後に電サポが付与される方が電サポが付与されない方より、先読み結果報知演出の発生頻度または大当り期待度の高い事前演出の出現頻度が高く設定されている。例えば、特図1用先読み結果記憶部に電サポが付与される大当たり図柄1または大当り図柄2が記憶されている遊技状態で選択される未判定情報3と、特図1用先読み結果記憶部に電サポが付与されない大当たり図柄4が記憶されている遊技状態で選択される未判定情報4とを比較した場合、未判定情報3での先読み結果報知演出の発生頻度(45%)は、未判定情報4での当該発生頻度(30%)より高く設定されている。また、大当り期待度の高い演出(「迷彩柄」〜「青色柄」)の出現率は例えば、特図確変状態であるか否かに応じて変更するとよい。例えば、特図確変状態である未判定情報3の方が特図非確変状態である未判定情報4よりも大当り期待度の高い事前演出が実行され易くなっている。
未判定情報5のテーブルでは、大当り遊技後の特図確率の有無や電サポの有無などの大当り図柄の種別によらず、偽先読み報知(「迷彩柄」〜「青色柄」による事前演出)自体の発生頻度と大当り期待値の高い演出の出現率は同一に設定されているが、これに限られない。例えば、未判定情報5に用いられるテーブルでは、大当り図柄の種別によって偽先読み報知自体の発生頻度や大当り期待度の高い演出の出現率を変更するようにしてもよい。
図12(a)に示すテーブルを用いて決定される先読み結果報知演出は、特図1の保留内情報(事前判定結果による停止図柄情報)と先読み結果報知演出態様として用いる各図柄(「ちょんまげ柄」〜「青色柄」)の選択確率とに基づいている。信頼度は停止図柄情報の受信確率と当該各図柄の選択確率とを用いて算出できる。図12(a)に示すテーブルに基づいて算出された図12(b)および図12(c)に示す信頼度は、先読み結果報知演出の信頼度を表している。例えば先読み結果報知演出として「迷彩柄」を表示させる演出の信頼度は5.24%である。一方、未判定情報は、実際には大当りであるのか、あるいは、はずれであるのかが不明であって特図1の保留内情報に基づいていない。このため、未判定情報受信時に基づく先読み結果報知演出態様を用いた演出の信頼度は設計することができず、図12(d)に示すように未判定情報受信時の先読み結果報知演出の信頼度は0.0%となる。
事前判定結果に基づかない未判定情報を用いて先読み報知を行う場合、実際にははずれが多く、遊技者を煽るだけになってしまうので、図12(d)に示すテーブルは、停止図柄情報受信時において信頼度の低い演出用の図柄(例えば、「青色柄」)程、出現率が相対的に高く設定されている。また、図12(d)に示すテーブルは、停止図柄情報受信時において信頼度の高い演出用の図柄(例えば、「迷彩柄」および「赤色柄」)程、出現率が相対的に低く設定されている。これにより、必要以上に遊技者を煽らないことができる場合がある。未判定情報受信時に「ちょんまげ柄」を用いた先読み結果報知演出を行わないようにすることにより、遊技者に対して嘘の先読み報知を行う確率が非常に高くなることを防止できる場合がある。
次に、本実施の形態の実施例1によるパチンコ機100で電サポ中に保留された特図1変動遊技の事前判定には基づかず且つ現在(例えば、当該保留増加時)の遊技状態に応じて報知態様を異ならせる事前演出について図13および図14を用いて説明する。図13は比較例としての従来のパチンコ機による事前予告報知を示し、図14は本実施例によるパチンコ機100による事前演出を示している。図13(a)〜図13(d)および図14(a)〜図14(d)は、パチンコ機での特図変動遊技における装飾図柄の変動表示お
よび事前演出並びに先読み結果情報が記憶された特図1および特図2用先読み結果記憶部の一例を図上方から下方への時系列でそれぞれ示している。図13(a)〜図14(d)では理解を容易にするため、装飾図柄表示装置208、第1および第2特図保留ランプ218、220、第1および第2特図表示装置212、214、遊技釘238並びに第1および第2特図始動口230、232の相対的な配置関係が図3の図示に対して異ならせて示されている。図13(a)〜図14(d)はそれぞれ、左側に装飾図柄表示装置208が示され、装飾図柄表示装置208左下方に第1特図保留ランプ218が示され、その右側に第2特図保留ランプ220が示されている。第1特図保留ランプ218と第2特図保留ランプ220の下方には第1特図表示装置212と、第2特図表示装置214がそれぞれ示されている。
また、第1特図保留ランプ218は、特図1変動遊技の保留状態を最大4つまで表示できるように4個のLEDで構成されている。第1特図保留ランプ218の4個のLEDは図左から右に向かって順にLED番号1−4として区別される。例えば、各LED1−4は、特図1変動遊技の保留順序に対応付けられており、LED番号の若い方から順に、保留順序の早い特図変動遊技に対応している。各LED1−4は、LED番号の若い方から順に特図1保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。
第2特図保留ランプ220は、特図2変動遊技の保留状態を最大4つまで表示できるように4個のLEDで構成されている。第2特図保留ランプ220の4個のLEDは図左から右に向かって順にLED番号1−4として区別される。例えば、各LED1−4は、特図2変動遊技の保留順序に対応付けられており、LED番号の若い方から順に、保留順序の早い特図変動遊技に対応している。各LED1−4は、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。なお、図において、特図変動遊技が保留されている状態を黒丸で表し、保留されていない状態を白丸で表している。
第1および第2特図表示装置212、214の右下方には正方形の枠内に2本の遊技釘238と、遊技釘238の下方に第1特図始動口230とが示されている。また、装飾図柄表示装置208の右側には、長方形の枠内に普図始動口228、その下方に3本の遊技釘238、さらにその下方に羽根部材232aを備えた第2特図始動口232が示されている。
さらに、当該長方形枠の右側には、先読み結果情報が記憶された特図1および特図2用先読み結果記憶部が模式的に示されている。第1行の「特図1」は特図1用先読み結果記憶部を表し、第2行の「特図2」は特図2用先読み結果記憶部を表している。「保留1」〜「保留4」は特図変動遊技の保留順序に対応付けられており、保留番号の若い方から順に、保留順序の早い特図変動遊技の先読み結果情報が記憶される記憶領域である。上記の通り、「保留1」〜「保留4」および各LED1−4は、特図変動遊技の保留順序にそれぞれ対応付けられているので、「保留1」〜「保留4」はLED番号1−4に対応付けられる。図において「はずれ」は先読みして事前判定した結果の停止図柄が「はずれ図柄1」であるはずれ図柄情報を表し、「大当り1」は先読みして事前判定した結果の停止図柄が「大当り図柄1」である大当り図柄情報を表し、「未判定1」は未判定情報1を表し、「−」はいずれの情報も記憶されていないことを表している。
図13(a)において、電サポ且つ特図確変状態中に第1特図表示装置212が特図1変動遊技を実行するとともに、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各領域には装飾図柄が図中の下向きの矢印に示す方向に順次回転移動する装飾図柄変動表示を実行している。また、このとき、第1特図保留ランプ218の2つのLED1および2が赤色に発光して、特図1変動遊技が2つ保留されている。一方、第2特図保留ランプ220の4つのLED1−4は全て消灯
しており、特図2変動遊技の保留はない状態である。さらに、特図1のLED1および2に対応する特図変動遊技の保留に基づく先読み処理は既に行われており、先読み結果情報としてはずれ図柄情報が特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」および「保留2」に記憶されている。またさらに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左寄りには、例えばはずれの非先読み結果報知演出として特図1変動遊技の保留数と同数の人型の画像(図13(a)では、例えば「黒色柄」)が表示されている。
図13(a)に示すように、この特図1変動遊技中に第1特図始動口230に遊技球250が入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが取得され、当該乱数値のセットが第1特図始動口230に対応する内蔵の特図1乱数値記憶領域に記憶される。これにより、特図1変動遊技の保留数が1つ増加するので、図13(b)に示すように、第1特図保留ランプ218のLED3が赤色に発光する。さらに、当該特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして事前判定した結果、停止図柄が大当り図柄1(図5に示す「特図A」)となる大当りに当選していたとする。この場合、図13(b)に示すように、「大当り図柄情報」が特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留3」に記憶され、例えば大当りの事前予告報知として演出表示領域208dに表示された「黒色柄」の図中右隣に「ちょんまげ柄」の画像が表示される。
次に、図13(c)に示すように、この特図1変動遊技中に遊技球250が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技に当選し、羽根部材232aが開いて第2特図始動口232へ遊技球250が2個入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが2つ取得され、当該乱数値のセットが第2特図始動口232に対応する内蔵の特図2乱数値記憶領域にそれぞれ記憶される。これにより、特図2変動遊技の保留数が2つ増加するので、図13(c)に示すように、第2特図保留ランプ220のLED1および2が赤色に発光する。さらに、2つの当該特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして停止図柄を事前判定した結果、いずれもはずれ図柄1であったとする。この場合、図13(c)に示すように、「はずれ図柄情報」が特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」および「保留2」に記憶され、例えばはずれの非先読み結果報知演出として演出表示領域208dの右寄りに2つの「黒色柄」の画像が表示される。
図13(c)に示すように特図1変動遊技と特図2変動遊技とが保留されると、特図2優先変動のパチンコ機は、現時点での変動遊技が終了すると、特図2変動遊技の保留を先に消化する。このため、パチンコ機が特図2優先変動であること、および、「ちょんまげ柄」が信頼度100%であることを知っている遊技者は、先読み結果報知演出に基づいて大当りとなる特図1変動遊技の保留の消化時期を調整できる場合がある。例えばパチンコ機がST(スペシャル・タイム;回数切り)機である場合、遊技者は、特図変動遊技の残り回数が数回になるまでは特図2の保留がなくならないようにし、確変終了直前に打ち出しを止めることで特図2変動遊技の保留を全て消化させて、その後に大当りとなる特図1変動遊技の保留を開放することができる。図13(d)に示すように、特図2変動遊技の保留を全て消化させ、特図1の大当りの保留(図13(c)に示す「ちょんまげ柄」)を最後に消化させることにより、第1特図表示装置212には「特図A」が停止表示され、これに同期して左中右図柄表示領域208a−cには「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」が停止表示され、再度特図確変に突入させることが可能となる。このように、通常よりも有利な状態でパチンコ機の遊技が可能となるので、当りの特図1変動遊技を保留しておくストック方法を知っているか否かで遊技の公平性が失われる。
上記の通り従来のパチンコ機は、遊技者が先読み報知に基づいて当りの特図1変動遊技の保留を消化させないようにできるという問題を有している。この問題を解決するために
、電サポ中は先読み結果情報を第1副制御部に送信せずに、先読み結果情報に基づく先読み結果報知演出を実行しないように構成されたパチンコ機が知られている。しかしながら、このような構成のパチンコ機は、電サポ中に特図1の先読み結果報知演出が行われないので、電サポ中の特図1についてのみ、他の状態に比べて演出効果が低下してしまうという問題を有している。
一方、電サポ状態のように特図2始動口232に入賞する確率の高い期間において特図1の先読み結果報知演出を実行すると、遊技者は、特図2変動遊技の保留がなくならないように特図2始動口232を狙い打ちし、電サポ状態の終了までは当りの特図1変動遊技が消化されないようにすることが可能になる。このため、遊技者が電サポ状態における特図1の先読み結果報知演出を認識しているか否かで、遊技の有利・不利が決定してしまい、好ましくない。
さらに、事前判定に基づく先読み結果報知演出に係る特図1変動遊技の保留は、所定の確率で大当りになる場合がある。この所定の確率は先読み結果報知演出の信頼度に依存している。このため、遊技者は、先読み結果報知演出が熱い保留(大当りに当選する保留)や大当りに当選する確率の高い保留の場合は、特図1変動遊技の保留が消化されないように特図2始動口232を狙い打ちし、先読み結果報知演出が寒い保留(不当選(はずれ)の保留)や大当りに当選する確率の相対的に低い保留の場合には打ち出しを止めて特図1変動遊技の保留を消化させてしまうといった攻略打法ができてしまう。
図14(a)は、本実施例のパチンコ機100が図13(a)に示す従来のパチンコ機と同様の遊技状態(電サポ中且つ特図確変状態)で、同様の特図1変動遊技を実行するとともに同数の特図1変動遊技を保留し、特図2変動遊技を保留していない状態を模式的に示している。
本実施例のパチンコ機100は、図8に示すように、主制御部300が電サポ中(例えば普通電動役物開放延長(電チュー開延)機能作動中)且つ特図確変状態の遊技状態であると判断して図9に示す未判定情報1の設定条件を満たしていると判定すると(ステップS305のYES)、始動情報を取得せずに「未判定情報1」を先読み結果記憶部に記憶するように設定されている。このため、図14(a)に示すように、特図1のLED1および2に対応する特図変動遊技の保留にそれぞれ対応付けられた記憶領域「保留1」および「保留2」には、「未判定情報1」が記憶されている。記憶された「未判定情報1」は、図7に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)において主制御部300から第1副制御部400に送信される。「未判定情報1」を受信した第1副制御部400は、図12(d)に示す先読み結果報知演出態様決定テーブルを参照して、例えば「未判定情報1」の受信時に得られた先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づいて先読み結果報知演出態様を決定する。図14(a)では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左寄りに、特図1変動遊技の保留数のみを単に表示するデフォルト表示の「黒色柄」の画像が保留数と同数(2つ)表示された状態が例示されている。
図14(a)に示すように、この特図1変動遊技中に第1特図始動口230に遊技球250が入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが取得され、当該乱数値のセットが第1特図始動口230に対応する内蔵の特図1乱数値記憶領域に記憶される。これにより、特図1変動遊技の保留数が1つ増加してLED3が赤色に発光する。図8に示すように、特図1の始動情報が増加したと判断され(ステップS304のYES)、次いで現在の遊技状態が電サポ且つ特図確変状態中であると判断されるので、先読み処理は実行されずに(ステップS305のYES)、図14(b)に示すように、「未判定情報1」が特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留3」に記憶される(ステップS308)。記憶領域「保留3」に記憶された
「未判定情報1」は、「保留1」および「保留2」に記憶された「未判定情報1」と同様に、第1副制御部400に送信され、「保留1」および「保留2」の「未判定情報1」と同様の処理により、先読み結果報知演出態様が決定される。例えば先読み結果報知演出態様決定用乱数値の乱数範囲が0〜6であったとすると、図14(b)に示すように、演出表示領域208dに特図1変動遊技の保留数のみの表示として表示された「黒色柄」の図中右隣に「迷彩柄」の画像が表示される。
さらに、図14(c)に示すように、この特図1変動遊技中に遊技球250が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技に当選し、羽根部材232aが開いて第2特図始動口232へ遊技球250が2個入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが2つ取得され、当該乱数値のセットが第2特図始動口232に対応する内蔵の特図2乱数値記憶領域にそれぞれ記憶される。これにより、特図2変動遊技の保留数が2つ増加するので、図14(c)に示すように、第2特図保留ランプ220のLED1および2が赤色に発光する。さらに、2つの当該特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして停止図柄を事前判定した結果、いずれもはずれ図柄1であったとする。この場合、図14(c)に示すように「はずれ図柄情報1」が特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」および「保留2」に記憶される。また、先読み結果報知演出態様決定用乱数値の数値範囲が40〜99であったとする。図12(a)に示すように当該数値範囲の場合は、はずれの事前予告報知を実行しない非先読み結果報知演出態様として例えば、「黒色柄」が選択されて演出表示領域208dの右寄りに2つの「黒色柄」の画像が表示される。
図14(c)に示すように特図1変動遊技と特図2変動遊技とが保留されると、特図2優先変動のパチンコ機100は、現時点での変動遊技が終了すると、特図2変動遊技の保留を先に消化する。このため、パチンコ機100が特図2優先変動であること、および、「迷彩柄」が信頼度の相対的に高いことを事前報知していることを知っている遊技者は、先読み結果報知演出に基づいて優先変動の特図2を狙うための操作を実行する場合がある。しかしながら、本実施例のパチンコ機100は、保留された特図1変動遊技の乱数値とは無関係な「未判定情報1」に基づく先読み結果報知演出を実行している。当該先読み結果報知演出は信頼度が0%である。このため、例えばパチンコ機100がST機である場合、遊技者が確変終了直前に打ち出しを止めることで、特図2の保留を全て消化させ、特図1の「迷彩柄」に対応する保留を最後に消化させたとしても、例えば図14(d)に示すように、第1特図表示装置212には「特図F」が停止表示され、これに同期して左中右図柄表示領域208a−cには「装飾7」−「装飾4」−「装飾0」が停止表示され、再度特図確変に突入させることができない。このように、パチンコ機100は通常よりも有利な状態で特図遊技遊技を実行できないので、ストック方法を知っているか否かで遊技の公平性は失われない場合がある。
以上説明したように、本実施例によるパチンコ機100は、第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されている所定の始動情報(例えば、図14(b)に示す記憶領域「保留3」に記憶された未判定情報1に対応する特図1乱数値記憶領域に記憶された乱数値のセット)に基づく当否判定が当否判定手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231))によって行われるよりも前に、事前判定手段(例えば、ステップS306における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段(特図先読み処理(ステップS224))による事前判定には基づかず、かつ該所定の始動情報が前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることと遊技状態(例えば、図9に示す未判定情報1〜5が選択される設定条件を満たす遊技状態)に基づいて、第1の報知態様(例えば、図12(a)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」)に関連した第2の報知態様(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」)で遊技を演出する事前演出を行う事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えている。
本実施例によるパチンコ機100は、遊技状態に応じた適切な頻度・態様で予告報知に関連した事前演出を行うことができる場合がある。これにより、パチンコ機100は、演出効果を向上させると共に、ガセ先読み報知の頻発や煽りによる遊技の興趣低下を抑止することができる場合ある。
次に、本実施の形態の実施例2によるパチンコ機100での保留された特図1変動遊技の事前判定には基づかず且つ現在(例えば、当該保留増加時)の遊技状態に応じて報知態様を異ならせる事前演出について図15および図16を用いて説明する。上記実施例1では特図1変動遊技の保留増加時の遊技状態が電サポ中且つ特図確変中であると、保留された特図1変動遊技を事前判定せずに、未判定情報1を第1副制御部400に送信する例について説明した。これに対し、本実施例では、非電サポ中であっても、先読み結果記憶部に当り図柄が記憶されていたり、変動中の特図1変動遊技の抽選結果が当りであったりする場合には、事前判定をせずに未判定情報を第1副制御部400に送信する例を説明する。
図15は比較例としての従来のパチンコ機による事前予告報知を示し、図16は本実施例によるパチンコ機100による事前演出を示している。図15(a)〜図15(d)および図16(a)〜図16(d)は、パチンコ機での特図変動遊技における装飾図柄の変動表示および事前演出並びに先読み結果情報が記憶された特図1および特図2用先読み結果記憶部の一例を図上方から下方への時系列でそれぞれ示している。図15(a)〜図16(d)に示す装飾図柄表示装置208等の構成は図13および図14に示すのと同一なので、同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図15(a)において、例えば非電サポ中且つ特図低確率中に、まず、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cには前回の特図変動遊技の停止図柄として「装飾4」、「装飾5」、「装飾6」がそれぞれ停止表示されている。第1特図保留ランプ218のうちの点灯中のLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の事前判定の結果は停止図柄が「大当り図柄2」となる「大当り」であり、点灯中のLED2に対応する保留中の特図1変動遊技の事前判定の結果は「はずれ」であり、点灯中のLED3に対応する保留中の特図1変動遊技の事前判定の結果は停止図柄が「大当り図柄1」となる「大当り」である。また、この事前判定の結果である先読み結果情報は、特図1変動遊技の保留順序に対応付けて特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」〜「保留3」に「大当り図柄2」、「はずれ」および「大当り図柄1」として記憶されている。さらに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左寄りには、特図1変動遊技の保留順序に対応させて、左から順に「迷彩柄」、「黒色柄」および「ちょんまげ柄」による事前予告が報知されている。なお、図15および図16では、「大当り図柄1」を「大当り1」と表し、「はずれ図柄1」を「はずれ」と表している。
特図1変動遊技の開始時にLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の当否判定を実行する。事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は「大当り」となる。図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図1関連抽選処理(ステップS231)で当否判定が実行されて「大当り」が決定されると、コマンド設定送信処理において、当否判定結果等が主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図15(b)において、第1特図表示装置212が特図1変動遊技を開始する。このとき、特図1保留数が1つ減るので、第1特図保留ランプ218のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第1特図保留ランプ218のLED2およびLED3に対応する特図当選乱数値および大
当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。この結果、第1特図保留ランプ218の3つ目のLED3が消灯し、LED1および2の点灯は継続する。この処理に同期して、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された「大当り図柄情報」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留1」に記憶され、記憶領域「保留3」に記憶されている「大当り図柄情報」が記憶領域「保留2」に記憶される。これに同期して、当否判定や特図1変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄変動表示を開始する。その後、所定時間の経過後、第1特図表示装置212には、例えば大当り図柄として図5(a)に示す「特図B」が停止表示される。これに同期して左中右図柄表示領域208a〜208cに「装飾6」、「装飾6」、「装飾6」が停止表示され、さらに、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報を受信しているので、演出表示領域208dの「迷彩柄」の画像を消去して「黒色柄」および「ちょんまげ柄」の画像を図中左側にずらして表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
また、例えば左中右図柄表示領域208a〜208cに「装飾6」、「装飾6」、「装飾6」が停止表示されるに至る特図1変動遊技中に、図15(b)に示すように、遊技球250が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技に当選し、羽根部材232aが開いて第2特図始動口232へ遊技球250が3個入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが3つ取得され、当該乱数値のセットが第2特図始動口232に対応する内蔵の特図2乱数値記憶領域にそれぞれ記憶される。これにより、特図2変動遊技の保留数が3つ増加するので、図15(b)に示すように、第2特図保留ランプ220のLED1−3が赤色に発光する。さらに、3つの当該特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして停止図柄を事前判定した結果、いずれもはずれ図柄1であったとする。この場合、図15(b)に示すように、「はずれ図柄情報」が特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」−「保留3」にそれぞれ記憶され、例えばはずれの非先読み結果報知演出として演出表示領域208dの右寄りに3つの「黒色柄」の画像が表示される。
次に、パチンコ機は「大当り」に当選したことに基づいて大当り遊技を実行し、その後、制御状態を電サポ状態に移行する。但し、特図1変動遊技の停止図柄は「大当り図柄2」であるため、特図低確率状態が継続される。
図15(b)に示すように特図1変動遊技と特図2変動遊技とが保留されると、特図2優先変動のパチンコ機は、特図2変動遊技の保留を先に消化する。このため、図15(c)に示すように、特図2変動遊技の開始時に第2特図保留ランプ220のLED1に対応する保留中の特図2変動遊技の当否判定を実行する。事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は「はずれ」となる。図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップS229)で上記の当否判定が実行されて「はずれ」が決定されると、コマンド設定送信処理において、当否判定結果等が主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図15(c)において、第2特図表示装置214が特図2変動遊技を開始する。このとき、特図2保留数が1つ減るので、第2特図保留ランプ220のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第2特図保留ランプ220のLED2およびLED3に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。この処理に同期して、特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された「はずれ図柄情報」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留1」に記憶され、記憶領域「保留3」に記憶されている
「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留2」に記憶される。この結果、第2特図保留ランプ220の3つ目のLED3が消灯し、LED1および2の点灯は継続する。これに同期して、当否判定や特図2変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄が図中の下向きの矢印に示す方向に順次回転移動する装飾図柄変動表示を開始する。また、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報を受信しているので、演出表示領域208dの右寄りに表示された3つの「黒色柄」のうちの最右側の画像を消去するように装飾図柄表示装置208を制御する。
パチンコ機が特図2優先変動であること、および、「ちょんまげ柄」が大当りに100%当選することを事前報知していることを知っている遊技者は、先読み結果報知演出に基づいて優先変動の特図2を狙うための操作、すなわち、図13(d)を用いて説明したのと同様の操作を実行することができる。これにより、図15(d)に示すように、特図2の保留を全て消化させ、特図1の大当りの保留(図15(c)に示す「ちょんまげ柄」)を最後に消化させることにより、第1特図表示装置212には「特図A」が停止表示され、これに同期して左中右図柄表示領域208a−cには「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」が停止表示され、その後の大当り遊技後に特図確変状態に突入させることが可能となる。このように、非電サポ中に「大当り」に当選した場合であっても、通常よりも有利な状態でパチンコ機の遊技が可能となるので、ストック方法を知っているか否かで遊技の公平性が失われる。
図15に示す従来のパチンコ機と同様に本実施例のパチンコ機100は、図16(a)において、非電サポ中且つ特図低確率中に、まず、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cには前回の特図変動遊技の停止図柄として「装飾4」、「装飾5」、「装飾6」をそれぞれ停止表示している。第1特図保留ランプ218のうちのLED1およびLED2が点灯中であるため、2つの特図1変動遊技が保留されている。例えば点灯中のLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の事前判定の結果が停止図柄が「大当り図柄2」となる「大当り」であると、このLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の当否判定を実行すると、事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は「大当り」となり、その後、遊技状態は電サポ状態且つ特図低確率状態に移行される。このため、LED2に対応する保留に「大当り」が含まれていると、図15を用いて説明したように、ストック方法を知っているか否かで遊技の公平性が失われる可能性がある。
そこで、本実施例のパチンコ機100は、非電サポ中に保留された特図1変動遊技の事前判定を実行した結果「大当り」と判定されたら、残りの特図1変動遊技の保留があったとしても事前判定せずに、「未判定情報」を特図1用先読み記憶部に記憶するようになっている。また、本実施例のパチンコ機100は、電サポ中でない場合においても、第1特図始動口230に球が入賞して増加した保留に基づいて実際に特図変動遊技が開始される際に電サポ中となっている可能性のある期間については未判定情報を第1副制御部400に送信するようになっている。
図16(a)に示すように、パチンコ機100は、点灯中のLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の事前判定の結果が停止図柄が「大当り図柄2」となる「大当り」であると判定すると、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に大当り図柄情報として「大当り図柄2」を記憶する。
図16(a)におけるパチンコ機100の遊技状態は、非電サポ中であって普通電動役物開放延長(電チュー開延)機能が非作動である。このため、パチンコ機100の主制御部300は、図8に示すステップS305において、未判定情報1および2に対応する設
定条件を満たさないと判断し、次いで未判定情報3に対応する設定条件を満たすか否かを判断する。図16(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」には、「大当り図柄2」が記憶されているので、主制御部300は、未判定情報3に対応する設定条件を満たすと判定して、特図1変動遊技の事前判定は行わずに先読み結果情報として、LED2に対応する特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に「未判定情報3」(図16では、「未判定3」と表されている。)を記憶する。
また、パチンコ機100は、図7に示す主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS233)において、大当り図柄情報として「大当り図柄2」および未判定情報として「未判定情報3」を主制御部300から第1副制御部400に送信する。「大当り図柄2」を取得した第1副制御部400は、図12(a)に示す図柄情報受信時の先読み結果報知演出態様決定テーブルを参照して、例えば「大当り図柄2」の受信時に取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づいて先読み結果報知演出態様を決定する。同様に、「未判定情報3」を取得した第1副制御部400は、図12(d)に示す未判定情報受信時の先読み結果報知演出態様決定テーブルを参照して、例えば未判定情報3の受信時に取得した先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づいて先読み結果報知演出態様を決定する。本例では、第1副制御部400は第2副制御部500を介して、例えば装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左寄りに、特図1変動遊技の保留順序に対応させて、保留順序の早い順に左から「迷彩柄」、「黒色柄」および「迷彩柄」による先読み結果報知演出、非先読み結果報知演出および事前演出を実行するように装飾図柄表示装置208を制御する。
特図1変動遊技の開始時にLED1に対応する保留中の特図1変動遊技の当否判定を実行する。事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は停止図柄が「大当り図柄2」の「大当り」となる。図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図1関連抽選処理(ステップS231)で上記の当否判定が実行されて「大当り」が決定されると、コマンド設定送信処理において、当否判定結果等が主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図16(b)において、第1特図表示装置212が特図1変動遊技を開始する。このとき、特図1保留数が1つ減るので、第1特図保留ランプ218のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第1特図保留ランプ218のLED2に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1つ繰り上がるように処理される。この結果、第1特図保留ランプ218の2つ目のLED2が消灯し、LED1の点灯は継続する。この処理に同期して、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された大当り図柄情報である「大当り図柄2」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている「未判定情報3」が記憶領域「保留1」に記憶される。これに同期して、当否判定や特図1変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄変動表示を開始して所定時間の経過後、左中右図柄表示領域208a〜208cに「装飾6」、「装飾6」、「装飾6」が停止表示され、これに同期して第1特図表示装置212には、大当り図柄として図5(a)に示す「特図B」が停止表示される。
図16(b)に示すように、例えばこの装飾図柄変動表示の期間中に、第1特図始動口230に1個の遊技球250が入球すると、特図1変動遊技の保留数が1つ増加するので、第1特図保留ランプ220のLED2が赤色に発光する。また、主制御部300は、特図1の始動情報が増加したと判断して(図8のステップS304のYES)、未判定情報設定条件が成立しているか否かを判断する(ステップS305)。当該遊技球250が入球した際のパチンコ機100の遊技状態は、非電サポ中であり、先読み結果記憶部に「大
当り図柄1」〜「大当り図柄4」および「小当り図柄」のいずれの停止図柄情報も記憶されておらず、且つ特図1変動遊技中の当該変動の抽選結果は「大当り図柄2」である。このため、主制御部300は、未判定情報1〜4の設定条件は成立せず、未判定情報5の設定条件が成立すると判定して(図8のステップS305のYES)、図16(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に「未判定情報5」(図16では、「未判定5」と表されている。)を記憶する(図8のステップS308)。
図7に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報および「未判定情報5」を受信する。第1副制御部400は、図12(d)に示す先読み結果報知演出態様決定テーブルを参照して、例えば「未判定情報5」の受信時に得られた先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づいて先読み結果報知演出態様を決定する。これにより、第1副制御部400は第2副制御部500を介して、演出表示領域208dに「迷彩柄」の画像を消去するとともに「黒色柄」の画像を図中左側にずらし、且つ当該「黒色柄」の画像の右隣に「未判定情報5」に対応する事前演出として「迷彩柄」を表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
また、図16(b)に示すように、上記の特図1変動遊技中に遊技球250が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技に当選し、羽根部材232aが開いて第2特図始動口232へ遊技球250が3個入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが3つ取得され、当該乱数値のセットが第2特図始動口232に対応する内蔵の特図2乱数値記憶領域にそれぞれ記憶される。これにより、特図2変動遊技の保留数が3つ増加するので、図16(b)に示すように、第2特図保留ランプ220のLED1−3が赤色に発光する。さらに、3つの当該特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして停止図柄を事前判定した結果、いずれもはずれ図柄1であったとする。この場合、図16(b)に示すように、「はずれ図柄情報」が特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」−「保留3」にそれぞれ記憶され、例えば非先読み結果報知演出として演出表示領域208dの右寄りに3つの「黒色柄」の画像が表示される。
次に、パチンコ機100は「大当り」に当選したことに基づいて大当り遊技を実行し、その後、制御状態を電サポ状態に移行する。この大当り遊技中に、第1特図始動口230に1個の遊技球250が入球すると、特図1変動遊技の保留数が1つ増加するので、第1特図保留ランプ220のLED3が赤色に発光する。また、主制御部300は、特図1の始動情報が増加したと判断して(図8のステップS304のYES)、未判定情報設定条件が成立しているか否かを判断する(ステップS305)。当該遊技球250が入球した際のパチンコ機100の遊技状態は、非電サポ中であり、先読み結果記憶部に「大当り図柄1」〜「大当り図柄4」および「小当り図柄」のいずれの停止図柄情報も記憶されておらず、特図変動遊技は変動中でなく、且つ、大当り遊技中(条件装置作動中)である。このため、主制御部300は、未判定情報1〜5の設定条件は成立せず、未判定情報6の設定条件が成立すると判定して(図8のステップS305のYES)、図16(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留3」に「未判定情報6」(図16では、「未判定6」と表されている。)を記憶する(図8のステップS308)。
図7に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400は「未判定情報6」を受信する。第1副制御部400は、図12(d)に示す先読み結果報知演出態様決定テーブルを参照して、例えば「未判定情報6」の受信時にそれぞれ得られた先読み結果報知演出態様決定用乱数値に基づいて先読み結果報知演出態様を決定する。図12(d)に示すように、「未判定情報6」受信時には、常にデフォルト表示である「黒色柄」が選択されるので、第1副制御部400は第2副制御部500を介して、「迷彩柄」の右隣に「黒色柄」を表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
図16(b)に示すように特図1変動遊技と特図2変動遊技とが保留されると、特図2優先変動のパチンコ機100は、特図2変動遊技の保留を先に消化する。このため、図16(c)に示すように、特図2変動遊技の開始時にLED1に対応する保留中の特図2変動遊技の当否判定を実行する。事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は「はずれ」となる。図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップS229)で上記の当否判定が実行されて「はずれ」が決定されると、コマンド設定送信処理において、当否判定結果等が主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図16(c)において、第2特図表示装置214が特図2変動遊技を開始する。このとき、特図2保留数が1つ減るので、第2特図保留ランプ220のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第2特図保留ランプ220のLED2およびLED3に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。この結果、第2特図保留ランプ220の3つ目のLED3が消灯し、LED1および2の点灯は継続する。この処理に同期して、特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された「はずれ図柄情報」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留1」に記憶され、記憶領域「保留3」に記憶されている「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留2」に記憶される。これに同期して、当否判定や特図2変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄が図中の下向きの矢印に示す方向に順次回転移動する装飾図柄変動表示を開始する。また、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報を受信しているので、演出表示領域208dの右寄りに表示された3つの「黒色柄」のうちの最右側の画像を消去するように装飾図柄表示装置208を制御する。
パチンコ機100が特図2優先変動であること、および、「迷彩柄」が相対的に高い信頼度であることを知っている遊技者は、先読み結果報知演出に基づいて特図2の優先変動を実行させる操作、すなわち、図13(d)を用いて説明したのと同様の操作を実行することができる。しかしながら、本実施例のパチンコ機100は、保留された特図1当選乱数値および大当り用図柄乱数値とは無関係な「未判定情報5」に基づく先読み結果報知演出を実行している。当該先読み結果報知演出は信頼度が0%である。このため、先読み結果報知演出の実行に基づいて、当りの特図1変動遊技を保留するストック動作を行っても当りの特図1変動遊技が保留されない場合があり、例えば図16(d)に示すように、第1特図表示装置212には「特図F」が停止表示され、これに同期して左中右図柄表示領域208a−cには「装飾7」−「装飾4」−「装飾0」が停止表示され、特図確変に突入させることができない場合がある。このように、通常よりも有利な状態でパチンコ機100の遊技が可能とならないので、ストック方法を知っているか否かによらず、公平に遊技を行うことが可能となる場合がある。
また、従来のパチンコ機は、図15(a)に示すように、保留内に大当り乱数値が見つかった後にさらにその後の保留内に大当り乱数値が見つかると、その両者について「大当り」の予告報知が実行されるように構成されている。一方、保留内に大当り乱数値が見つかった後にさらにその後の保留内に大当り乱数値が見つかっても、後者の「大当り」については予告報知が実行されないように構成された他の従来のパチンコ機が知られている。当該他の従来のパチンコ機において、図15(a)に示すように、「大当り」、「はずれ」、「大当り」の順に予告報知をした場合には、遊技者は第1番目の「大当り」は偽の報知であって確実に「はずれ」であることを認識してしまうので、興趣が低下してしまう。
これに対し、本実施の形態のパチンコ機100は、保留内に大当り乱数値が見つかった
後は「未判定情報」に基づいて、大当り図柄情報受信時に用いる図柄に関連した図柄を用いて予告報知をするように構成されている。これにより、パチンコ機100が「大当り」、「はずれ」、「大当り」の順に予告報知をしたとしても、遊技者は第1番目の「大当り」は実際にも「大当り」であるかも知れないと認識し、興趣の向上を図ることができる場合がある。
以上説明したように、本実施例によるパチンコ機100は、第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されている特定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が当否判定手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231))によって行われるよりも前に、始動情報先読手段(例えば、図8に示すステップS306における始動情報を取得する取得手段)によって先読みされた特定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された停止図柄情報である「大当り図柄2」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出すると事前判定手段(例えば、図8に示すステップS306における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)により事前判定された場合に、前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に記憶された未判定情報である「未判定情報3」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段による事前演出(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた事前予告報知)が行われるように設定されている。これにより、本実施例によるパチンコ機100は、遊技者に有利な期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
さらに、本実施例によるパチンコ機100は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第1の始動領域(例えば、第1特図始動口230)と、入り口の大きさが第1の大きさと該第1の大きさより大きい第2の大きさのうちのいずれか一方の大きさからいずれか他方の大きさに変化するように構成された第2の始動領域(例えば、第2特図始動口232)を備え、当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))による当否判定結果が特定の当否判定(例えば、大当り)のうち特別な当否判定結果(例えば、図10(a)に示す大当り図柄1〜3)であった場合に、制御状態移行手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)や特図1状態更新処理(ステップS227))は、所定の第1の始動制御状態(例えば、非電サポ状態)中よりも前記第2の始動領域の入り口が長期間にわたって前記第2の大きさとなる所定の第2の始動制御状態(例えば、電サポ中での電チュー開放延長状態)に前記制御状態を移行させるように構成し、第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されている特定の始動情報(例えば、大当り図柄1〜3に当選する乱数値を有する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、始動情報先読手段(例えば、図8に示すステップS306における始動情報を取得する取得手段)によって先読みされた該特定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特別な当否判定結果を導出すると事前判定手段(例えば、図8に示すステップS306における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)により事前判定された場合に、前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に記憶された「未判定情報3」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が、第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されていることに基づいて、事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による事前演出(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた予告報知)が行われるように構成されている。これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
電サポ中(および電サポ付き大当りの大当り遊技の実行中)は先読み予告の実行を規制し、電サポ付き大当りの開始待機状態(電サポ付き大当りとなる特図変動遊技が保留された状態または電サポ付き大当りとなる特図変動遊技中)は先読み予告の実行を規制しないことで、遊技の公平性を保ちつつ、遊技台の稼働低下を抑止することが可能となる。
次に、本実施の形態の実施例3によるパチンコ機100での保留された特図1変動遊技の事前判定には基づかず且つ現在(例えば、当該保留増加時)の遊技状態に応じて報知態様を異ならせる事前演出について図17を用いて説明する。本実施例では、大当り遊技中および電サポ中には特図1変動遊技の保留に関する事前予告および事前演出を行わない例と、特図2保留内の事前予告を行う例とを説明する。
図17は本実施例によるパチンコ機100による事前演出を示している。図17(a)〜図17(d)は、パチンコ機での特図変動遊技における装飾図柄の変動表示および事前演出並びに先読み結果情報が記憶された特図1および特図2用先読み結果記憶部の一例を図上方から下方への時系列でそれぞれ示している。図17(a)〜図17(d)に示す装飾図柄表示装置208等の構成は図13および図14に示すのと同一なので、同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図17(a)において、例えば電サポ中且つ特図低確率中に、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cには前回の特図変動遊技の停止図柄として「装飾4」、「装飾5」、「装飾6」がそれぞれ停止表示されている。第1特図保留ランプ218の2つのLED1および2が赤色に発光して、特図1変動遊技が2つ保留されている。一方、第2特図保留ランプ220の4つのLED1−4は全て消灯しており、特図2変動遊技の保留はない状態である。さらに、特図1のLED1および2に対応する特図変動遊技の保留に基づく先読み処理は既に行われており、現在の遊技状態が電サポ中且つ特図低確率中であって図9に示す未判定情報2に対応する設定条件を満たしているため、先読み結果情報として「未判定情報2」(図17では、「未判定2」と表されている。)が特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」および「保留2」に記憶されている。また、本実施例では、電サポ中には事前演出が行われないため、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左寄りには、特図1変動遊技の保留数と同数の「黒色柄」が表示されている。
図17(b)において、第1特図表示装置212が特図1変動遊技を開始する。このとき、特図1保留数が1つ減るので、第1特図保留ランプ218のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第1特図保留ランプ218のLED2に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1つ繰り上がるように処理される。この結果、第1特図保留ランプ218の2つ目のLED2が消灯し、LED1の点灯は継続する。この処理に同期して、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された「未判定情報2」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている「未判定情報2」が記憶領域「保留1」に記憶される。これに同期して、当否判定や特図1変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドが主制御部300から第1副制御部400へ送信される。例えば、開始された特図1変動遊技の当否判定結果が大当り図柄2を停止表示する「大当り」であるとする。当該当否判定結果を受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄変動表示を開始して所定時間の経過後、左中右図柄表示領域208a〜208cに「装飾6」、「装飾6」、「装飾6」が停止表示され、これに同期して第1特図表示装置212には、大当り図柄として図5(a)に示す「特図B」が停止表示される。
図17(b)に示すように、例えばこの装飾図柄変動表示の期間中に、第1特図始動口230に1個の遊技球250が入球すると、特図1変動遊技の保留数が1つ増加するので
、第1特図保留ランプ220のLED2が赤色に発光する。また、主制御部300は、特図1の始動情報が増加したと判断して(図8のステップS304のYES)、未判定情報設定条件が成立しているか否かを判断する(ステップS305)。当該遊技球250が入球した際のパチンコ機100の遊技状態は、電サポ中且つ特図低確率中であるため、主制御部300は、未判定情報1の設定条件は成立せず、未判定情報2の設定条件が成立すると判定して(図8のステップS305のYES)、図17(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に未判定情報2を記憶する(図8のステップS308)。
図7に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報および「未判定情報2」を受信する。本実施例では、電サポ中には事前演出を実行しないため、第1副制御部400は第2副制御部500を介して、演出表示領域208dに「黒色柄」の画像を消去するとともに「黒色柄」の画像を図中左側にずらし、且つ当該「黒色柄」の画像の右隣に「未判定情報5」に対応する「黒色柄」を表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
また、図17(b)に示すように、上記の特図1変動遊技中に遊技球250が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技に当選し、羽根部材232aが開いて第2特図始動口232へ遊技球250が3個入球したとする。遊技球250の入賞に基づき特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットが3つ取得され、当該乱数値のセットが第2特図始動口232に対応する内蔵の特図2乱数値記憶領域にそれぞれ記憶される。これにより、特図2変動遊技の保留数が3つ増加するので、図17(b)に示すように、第2特図保留ランプ220のLED1−3が赤色に発光する。さらに、3つの当該特図2当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットに基づいて先読みして停止図柄を事前判定した結果、1個目および3個目の入球ははずれ図柄1であり、2個目の入球は大当り図柄1であったとする。この場合、図17(b)に示すように、「はずれ図柄情報」が特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」および「保留3」にそれぞれ記憶され、「保留2」に「大当り図柄1」が記憶される。本実施例によるパチンコ機100は、特図2に関する事前予告報知が行われるように構成されているので、図17(b)に示すように、例えば非先読み結果報知演出および先読み結果報知演出として演出表示領域208dの右寄りに左から順に、「黒色柄」、「ちょんまげ柄」および「黒色柄」の画像が表示される。
次に、パチンコ機100は「大当り」に当選したことに基づいて大当り遊技を実行する。この大当り遊技中に、第1特図始動口230に1個の遊技球250が入球すると、特図1変動遊技の保留数が1つ増加するので、第1特図保留ランプ220のLED3が赤色に発光する。また、主制御部300は、特図1の始動情報が増加したと判断して(図8のステップS304のYES)、未判定情報設定条件が成立しているか否かを判断する(ステップS305)。大当り遊技中は遊技状態が時短状態となるので、当該遊技球250が入球した際のパチンコ機100の遊技状態は、時短状態すなわち非電サポ中であり、先読み結果記憶部に「大当り図柄1」〜「大当り図柄4」および「小当り図柄」のいずれの停止図柄情報も記憶されておらず、特図変動遊技は変動中でなく、且つ、大当り遊技中(条件装置作動中)である。このため、主制御部300は、未判定情報1〜5の設定条件は成立せず、未判定情報6の設定条件が成立すると判定して(図8のステップS305のYES)、図17(b)に示すように、特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留3」に「未判定情報6」(図17では、「未判定6」と表されている。)を記憶する(図8のステップS308)。
図7に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400は「未判定情報6」を受信する。本実施例では、特図1に関する事前予告報知および事前
演出は実行されないので、図17(b)に示すように、第1副制御部400は第2副制御部500を介して、演出表示領域208dの右よりの「ちょんまげ柄」の右隣に「黒色柄」を表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
図17(b)に示すように特図1変動遊技と特図2変動遊技とが保留されると、特図2優先変動のパチンコ機100は、特図2変動遊技の保留を先に消化する。このため、図17(c)に示すように、特図2変動遊技の開始時にLED1に対応する保留中の特図2変動遊技の当否判定を実行する。事前判定結果と同様に当該当否判定の結果は「はずれ」となる。図7に示す主制御部タイマ割込処理の特図2関連抽選処理(ステップS229)で上記の当否判定が実行されて「はずれ」が決定されると、コマンド設定送信処理において、当否判定結果等が主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図17(c)において、第2特図表示装置214が特図2変動遊技を開始する。このとき、特図2保留数が1つ減るので、第2特図保留ランプ220のLED1に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータが消去されるとともに、第2特図保留ランプ220のLED2およびLED3に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセットのデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。この結果、第2特図保留ランプ220の3つ目のLED3が消灯し、LED1および2の点灯は継続する。この処理に同期して、特図2用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された「はずれ図柄情報」が消去されるとともに、記憶領域「保留2」に記憶されている大当り図柄情報である「大当り図柄1」が記憶領域「保留1」に記憶され、記憶領域「保留3」に記憶されている「はずれ図柄情報」が記憶領域「保留2」に記憶される。これに同期して、当否判定や特図2変動遊技の保留数等の情報を含むコマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部500を介して、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cの各領域に装飾図柄が図中の下向きの矢印に示す方向に順次回転移動する装飾図柄変動表示を開始する。また、第1副制御部400は、保留数が1つ減少した情報を受信しているので、演出表示領域208dの右寄りに表示された左側の「黒色柄」を消去するとともに、「ちょんまげ柄」およびその右隣の「黒色柄」が左側にずらして表示するように装飾図柄表示装置208を制御する。
本実施例では、電サポ中および大当り遊技中に特図1変動遊技の保留に関する事前予告報知や事前演出が実行されないように構成されているので、当りの特図1変動遊技を保留するストック動作を行うことができない。このため、特図2変動優先機の場合には、特図2の保留が消化され、その後に特図1の保留が消化される。例えば、図17(c)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留3」の「未判定情報6」に対応する保留が「はずれ」であると、図17(d)に示すように、第1特図表示装置212には「特図F」が停止表示され、これに同期して左中右図柄表示領域208a−cには「装飾7」−「装飾4」−「装飾0」が停止表示される。このように、通常よりも有利な状態でパチンコ機100の遊技が可能とならないので、ストック方法を知っているか否かによらず、公平に遊技を行うことが可能となる場合がある。
以上説明したように、本実施例によるパチンコ機100は、所定の閉状態(例えば、扉部材234aが閉状態)および該閉状態よりも遊技球の入賞が容易な所定の開状態(例えば、扉部材234aが開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)を備え、前記第2の制御状態は、前記閉状態から前記開状態に前記可変入賞手段の開閉状態を変化させる動作を含む制御状態(例えば、大当りに当選)と前記第2の始動制御状態(例えば、電サポ状態)を含み、前記第2の制御状態中は、前記事前予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による前記事前予告報知(例えば、図12(b)に示す「ちょんまげ柄」〜「黒色柄」を用いた報知)および前記事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による前記事前演出(例えば、図12(d
)に示す「迷彩柄」〜「黒色柄」を用いた演出)の両方が行われないように構成されている。
これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
また、本実施例によるパチンコ機100は、前記当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))が当否判定を行うよりも前に、前記第2の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図2乱数値記憶領域)に記憶されている始動情報(例えば、特図2用の特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)を先読みする特別な始動情報先読手段(例えば、特図2の始動情報を取得する取得手段)と、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記特別な始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果(例えば、特図2変動遊技が大当りに当選)を導出するかどうかを事前判定する特別な事前判定手段(例えば、特図2の始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)と、前記特別な事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための特別な事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う特別な事前予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備え、前記第2の始動制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知(例えば、特図1の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」を用いた報知)および前記事前演出手段による前記事前演出(例えば、特図1の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた報知)の両方が行われず、前記特別な事前予告手段による前記特別な事前予告報知(例えば、特図2の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」を用いた報知)が行われるように構成されている。
これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保しつつ、演出効果も保つことで興趣を向上できる場合がある。
以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図17を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技球が始動領域(例えば、第1特図始動口230や第2特図始動口232)に進入した場合に、始動情報(例えば、特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)を導出する始動情報導出手段(例えば、カウンタ回路318や入賞受付処理(ステップS217))と、前記始動領域のうち第1の始動領域(例えば、第1特図始動口230)に遊技球が進入したことに基づいて、前記始動情報導出手段が導出した始動情報(例えば、特図1用の乱数値のセット)を所定の上限数(例えば、4つ)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)と、前記始動領域のうち前記第2の始動領域(例えば、第2特図始動口232)に遊技球が進入したことに基づいて、前記始動情報導出手段が導出した始動情報(例えば、特図2用の乱数値のセット)を所定の上限数(例えば、4つ)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図2乱数値記憶領域)と、前記第1の始動情報記憶手段および前記第2の始動情報記憶手段のうちの両方に前記始動情報が記憶されている場合には、前記第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、前記第1の始動情報記憶手段および前記第2の始動情報記憶手段のうちの一方に前記始動情報が記憶されている場合には、前記始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するように構成された始動情報取得手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記
始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態(例えば、可変入賞口234が非動作状態(扉部材234aが閉状態))から該第1の有利度より有利度が高い第2の有利度である第2の制御状態(例えば、可変入賞口234が動作状態(扉部材234aが開状態))に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)や特図1状態更新処理(ステップS227))と、図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様(例えば、図5(a)に示す特図A〜特図F)を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214)と、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、図10に示すステップS806における始動情報を取得する取得手段)と、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段(例えば、図10に示すステップS806における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)と、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知(例えば、先読み結果報知演出)を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に第1の報知態様(例えば、図12(b)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」)で行う事前予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、図14(b)に示す記憶領域「保留3」に記憶された未判定情報1に対応する特図1乱数値記憶領域に記憶された乱数値のセット)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記事前判定手段による前記事前判定には基づかず、かつ該所定の始動情報が前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることと遊技状態(例えば、図9に示す未判定情報1〜5が選択される設定条件を満たす遊技状態)とに基づいて、前記第1の報知態様に関連した第2の報知態様(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」)で遊技を演出する事前演出(例えば、偽先読み報知)を行う事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と備えたことを特徴とする。
ここで、前記遊技状態には、所定の第1の進入率制御状態(例えば、普図高確率状態)と該第1の進入率制御状態よりも遊技球が前記第2の始動領域に進入し難い第2の進入率制御状態(例えば、普図低確率状態)の一方から他方に始動領域への遊技球の進入のし易さを変化させる進入率変化手段(例えば、図7の普図関連抽選処理(ステップS223))と、を備え、前記第1の進入率制御状態と第2の進入率制御状態では、前記事前演出手段により事前演出が前記第2の進入率制御状態より前記第1の進入率制御状態の方が実行され易くなる状態(電サポ状態)と、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前であり、かつ該所定の始動情報に基づいて前記当否判定手段によって前記特定の当否判定結果が導出されると前記事前判定手段に事前判定されており(例えば、特図1用先読み結果記憶部に大当り図柄1〜3のいずれかが記憶されている状態)、かつ該第1の始動情報記憶手段に該所定の始動情報よりも後で始動情報(例えば、特図1当選乱数値および特図1用大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段が前記事前判定手段による前記事前判定には基づかずに前記事前演出を行う状態(特図1用の保留領域に大当りとなる乱数値が記憶されている状態)と、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果(例えば、大当り図柄1〜3が停止表示される大当り)を導出した後であり、かつ該当否判定結果に対応した図柄態様(例えば、特図A〜特図C)を停止表示する前であり、かつ該第1の始動情報記憶手段に該所定の始動情報よりも
後で始動情報(例えば、特図1当選乱数値および特図1用大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段が前記事前判定手段による前記事前判定には基づかずに前記事前演出を行う状態(当該変動が大当りになる場合)とが含まれている。
また、前記電サポ状態には、所定の当否判定条件が成立した場合(例えば、遊技球が始動口228に進入した場合)に、当否判定を行う補助当否判定手段(例えば、普図関連抽選処理(ステップS223))と、前記補助当否判定手段による当否判定の結果が特定の結果(例えば、当り)である場合に、前記第2の始動領域の大きさを第1の大きさ(例えば、羽根部材232aが閉状態)から、該第1の大きさよりも大きい第2の大きさ(例えば、羽根部材232aが開状態)に変化させる始動領域制御手段(例えば、普図状態更新処理(ステップS221))と、を備え、前記補助当否判定手段は、前記第1の進入率制御状態よりも、前記第2の進入率制御状態の方が、前記第2の当否判定結果を導出する確率が高い状態(普図確変状態)と、所定の当否判定条件(例えば、遊技球が始動口228に進入した場合)が成立した場合に、当否判定を行う補助当否判定手段(普図関連抽選処理(ステップS223))と、前記補助当否判定手段による当否判定の結果が特定の結果(例えば、当り)である場合に、前記第2の始動領域の大きさを第1の大きさ(例えば、羽根部材232aが閉状態)から、該第1の大きさよりも大きい第2の大きさ(例えば、羽根部材232aが開状態)に変化させる始動領域制御手段(例えば、普図状態更新処理(ステップS221))と、図柄を変動表示させた後、前記補助当否判定手段による当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する補助図柄変動停止表示(例えば、普図変動停止表示)を行う補助図柄表示手段(例えば、普図表示装置210)と、を備え、前記補助図柄変動停止表示は、前記第1の進入率制御状態よりも、前記第2の進入率制御状態の方が、前記図柄を変動表示する期間の長さが短くなりやすい状態(普図変短状態)と、所定の開放条件(例えば、遊技球が始動口228に進入した場合)が成立した場合に、前記第2の始動領域の大きさを第1の大きさ(例えば、羽根部材232aが閉状態)から、該第1の大きさよりも大きい第2の大きさ(例えば、羽根部材232aが開状態)に変化させる始動領域制御手段(例えば、普図状態更新処理(ステップS221))と、を備え、前記始動領域制御手段は、前記第1の進入率制御状態よりも、前記第2の進入率制御状態の方が、長期間に亘って前記第2の始動領域を第2の大きさにし易い状態(電チュー開延状態)とが含まれる。
本実施の形態によるパチンコ機100は、電サポ中に予告に関連した演出が行われることで演出効果が向上し、遊技の興趣を向上させることができる場合ある。
(2)本実施の形態によるパチンコ機100において、前記第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されている特定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が当否判定手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231))によって行われるよりも前に、始動情報先読手段(例えば、図8に示すステップS306における始動情報を取得する取得手段)によって先読みされた特定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留1」に記憶された停止図柄情報である「大当り図柄2」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出すると事前判定手段(例えば、図8に示すステップS306における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)により事前判定された場合に、前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に記憶された未判定情報である「未判定情報3」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段による事前演出(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた事前
予告報知)が行われることを特徴とする。
これにより、本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技者に有利な期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
(3)本実施の形態によるパチンコ機100において、前記第1の始動領域(例えば、第1特図始動口230)は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化せず、第2の始動領域(例えば、第2特図始動口232)は、入り口の大きさが第1の大きさ(例えば、羽根部材232aが閉状態)と該第1の大きさより大きい第2の大きさ(例えば、羽根部材232aが開状態)のうちのいずれか一方の大きさからいずれか他方の大きさに変化するように構成され、前記当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))による前記当否判定結果が特定の当否判定(例えば、大当り)のうち特別な当否判定結果(例えば、図10(a)に示す大当り図柄1〜3)であった場合に、前記制御状態移行手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)や特図1状態更新処理(ステップS227))は、所定の第1の始動制御状態(例えば、非電サポ状態)中よりも前記第2の始動領域の入り口が長期間にわたって前記第2の大きさとなる所定の第2の始動制御状態(例えば、電サポ中での電チュー開放延長状態)に前記制御状態を移行させるように構成し、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている特定の始動情報(例えば、大当り図柄1〜3に当選する乱数値を有する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段(例えば、図8に示すステップS306における始動情報を取得する取得手段)によって先読みされた該特定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特別な当否判定結果を導出すると前記事前判定手段(例えば、図8に示すステップS306における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)により事前判定された場合に、前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報(例えば、図16(a)に示す特図1用先読み結果記憶部の記憶領域「保留2」に記憶された「未判定情報3」に対応する特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)が、第1の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図1乱数値記憶領域)に記憶されていることに基づいて、事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による事前演出(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた予告報知)が行われることを特徴とする。
これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
(4)本実施の形態によるパチンコ機100において、所定の閉状態(例えば、扉部材234aが閉状態)および該閉状態よりも遊技球の入賞が容易な所定の開状態(例えば、扉部材234aが開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)を備え、前記第2の制御状態は、前記閉状態から前記開状態に前記可変入賞手段の開閉状態を変化させる動作を含む制御状態(例えば、大当りに当選)と前記第2の始動制御状態(例えば、電サポ状態)を含み、前記第2の制御状態中は、前記事前予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による前記事前予告報知(例えば、図12(b)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」を用いた報知)および前記事前演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による前記事前演出(例えば、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた演出)の両方が行われないことを特徴とする。
これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
(5)本実施の形態によるパチンコ機100において、前記当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))が当否判定を行うよりも前に、前記第2の始動情報記憶手段(例えば、RAM308の対応する特図2乱数値記憶領域)に記憶されている始動情報(例えば、特図2用の特図当選乱数値および大当り用図柄乱数値の乱数値のセット)を先読みする特別な始動情報先読手段(例えば、特図2の始動情報を取得する取得手段)と、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記特別な始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果(例えば、特図2変動遊技が大当りに当選)を導出するかどうかを事前判定する特別な事前判定手段(例えば、特図2の始動情報の停止図柄を先読みする先読み手段)と、前記特別な事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための特別な事前予告報知(例えば、特図2の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」を用いた報知)を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う特別な事前予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備え、前記第2の始動制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知(例えば、特図1の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「ちょんまげ柄」〜「青色柄」を用いた報知)および前記事前演出手段による前記事前演出(例えば、特図1の始動情報に基づいて行われる、図12(d)に示す「迷彩柄」〜「青色柄」を用いた報知)の両方が行われず、前記特別な事前予告手段による前記特別な事前予告報知が行われることを特徴とする。
これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保しつつ、演出効果も保つことで興趣を向上できる場合がある。
(A1)
図柄変動表示を実行可能な第一の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、
図柄変動表示を実行可能な第二の図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、
複数種類の先読み予告(例えば、「ちょんまげ柄」、「迷彩柄」、「赤色柄」、「青色柄」、「黒色柄」による先読み結果報知演出)を実行可能な先読み予告手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の先読み予告のうちの一つは、第一の先読み予告(例えば、「ちょんまげ柄」による先読み結果報知演出)であり、
前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示(例えば、特図2の変動表示)は、前記第一の図柄表示手段による図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)(例えば、特図1の変動表示)よりも優先的に開始されるように構成されており、
前記第一の先読み予告は、前記第一の図柄変動表示の結果についての先読み予告であり、
遊技状態が非電サポ遊技状態である場合に、前記第一の先読み予告は第一の期間(例えば、図9に示す未判定情報1〜6に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態の期間以外の期間)において実行可能であり、
前記第一の期間は、最終的に大当り図柄態様を停止表示することとなる前記第一の図柄変動表示が実行されている期間(例えば、図9に示す未判定情報5に対応付けられた設定条件を満たす遊技状態の期間)を含まない期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(A2)
(A1)に記載の遊技台であって、
前記第一の先読み予告は、大当り確定の先読み予告であり(例えば、図12(a)参照)、
前記第一の先読み予告は、大当りとなる場合に、予め定められた確率(例えば、5%)で実行される先読み予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(A3)
(A1)または(A2)に記載の遊技台であって、
前記第一の期間は、第二の期間(例えば、図9に示す設定条件を満たす遊技状態の期間)を含まない期間であり、
前記第二の期間は、大当り(例えば、大当り遊技)が実行されている期間である、
ことを特徴とする遊技台。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、事前判定をせずに「未判定情報1」〜「未判定情報6」のいずれかを主制御部300から第1副制御部400に送信するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、パチンコ機100は事前判定を実行するがその判定結果に代えて「未判定情報1」〜「未判定情報6」のいずれかを主制御部300から第1副制御部400に送信するように構成されていてもよい。さらに、事前判定に基づかずに先読み予告の実行を決定する方法としては、上記のように、例えばパチンコ機100は、主制御部300が事前判定結果を第1副制御部400に送信しないことの他に、第1副制御部400が受信した事前判定結果を「未判定情報1」〜「未判定情報6」のいずれかに置き換えるように構成されていてもよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、主制御部300が遊技状態を判定して未判定情報1〜6のいずれかを選択するように構成されているが、本発明はこれに限られない。パチンコ機100は、例えば第1副制御部400が遊技状態を判定して未判定情報1〜6のいずれかを選択するように構成されていてももちろんよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、「第1の報知態様」と「第2の報知態様」とが同一の態様であるように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、パチンコ機100は、「第1の報知態様」と「第2の報知態様」とが一部異なる態様であったり、全てが異なる態様であったりするように構成されていてもよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、保留内に大当り乱数値または小当たり乱数値が見つかった場合だけ偽報知を含む事前予告報知を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、パチンコ機100は、保留内に大当り乱数値または小当り乱数値が見つからない場合にも偽報知を含む事前予告報知を実行するように構成されていてもよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、大当り乱数値に基づく特図変動遊技中や大当り遊技中に保留された特図2変動遊技の事前予告を実行するように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、パチンコ機100は、大当り乱数値に基づく特図変動遊技中や大当り遊技中に保留された特図2変動遊技の事前予告を実行しないように構成されていてもよい。
時短状態や電サポ状態の終了直後は、電チューが動作する可能性があるため、パチンコ機100は、時短状態や電サポ状態終了から所定回数(例えば、4回転)の特図変動遊技の間は、保留された特図1変動遊技の先読み情報として未判定情報を主制御部300から第1副制御部400に送信するように構成されていてもよい。
変動中の特図1変動遊技が当りに当選する場合または特図1乱数値記憶領域内に当りが記憶されている場合は、ガセ先読み報知の発生頻度を相対的に高くして、変動中の特図1変動遊技や保留増加後に開始される特図1変動遊技の大当りの期待度が相対的に高いことを特図1変動遊技の保留数の増加により遊技者が分かるようにしてもよい。
第1副制御部400のコマンド取りこぼし等により、第1副制御部400が未判定情報の判定をできない場合に参照される、先読み報知が行われないテーブルがデフォルト設定として設定されてもよい。
すでに事前予告が実行されている場合には、当該事前予告の報知態様に基づいて、事前演出の報知態様を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dを用いて事前予告報知を実行しているが本発明はこれに限られない。例えば、事前予告報知は、演出表示領域208dの他に例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域内に表示される第4図柄、遊技盤200に設けられたランプ光あるいは音声等の複数の手段によって行われるように構成されており、事前予告手段は、当該複数の事前予告報知のうちの特定の事前予告報知と、当該特定の事前予告報知における第1の報知態様に関連した第2の報知態様による事前演出とを実行するように構成されていてもよい。
上記実施の形態によるパチンコ機100は、所定の制御状態中は所定の始動情報(例えば「未判定情報」)が所定の先読み結果記憶部(例えば、特図1用先読み結果記憶部など)に記憶される例を示したが、本発明はこれに限定されず、所定の制御状態中でも事前判定を行い、所定の先読み結果記憶部に事前判定の結果を記憶しておくが、該所定の制御状態中は、所定の先読み結果記憶部に記憶されている事前判定の結果を主制御部300から第1副制御部400に送信しないように構成してもよいし、該事前判定の結果の代わりに所定の送信情報(例えば未判定情報など)を送信するようにしてもよい。当該所定の制御中には、例えば、事前判定で大当りや電サポがつく大当り(例えば大当り図柄1または2のいずれかを停止表示してから開始される大当りなど)となる始動情報が所定の始動情報記憶手段(例えば第1の始動情報記憶手段など)に記憶されていると判定された後の制御状態、当否判定で大当りや電サポがつく大当りとなる始動情報が所定の始動情報記憶手段に記憶されていると判定された後の制御状態、大当り中の制御状態、および電サポ中の制御状態などが含まれる。
上記実施の形態では、所定の先読み結果記憶部(例えば、特図1用先読み結果記憶部、特図2用先読み結果記憶部など)が主制御部300に設けられている例を示したが、本発明はこれに限定されず、所定の先読み結果記憶部を副制御部(例えば第1副制御部400、第2副制御部500)に設けてもよい。この場合、副制御部にのみ設けてもよいし、主制御部および副制御部の両方に設けるようにし、主制御部および副制御部のうちの一方、
両方、副制御部に設けた先読み結果記憶部のいずれかを第1の始動情報記憶手段や第2の始動情報記憶手段として適用してもよい。
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図18に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図18に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
本発明に係る遊技台は図19(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2012が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と
、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動領域のうち第1の始動領域に遊技球が進入したことに基づいて、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段と、
前記始動領域のうち前記第2の始動領域に遊技球が進入したことに基づいて、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段と、
前記第1の始動情報記憶手段および前記第2の始動情報記憶手段のうちの両方に前記始動情報が記憶されている場合には、前記第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、前記第1の始動情報記憶手段および前記第2の始動情報記憶手段のうちの一方に前記始動情報が記憶されている場合には、前記始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するように構成された始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態から該第1の有利度より有利度が高い第2の有利度である第2の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段と、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に第1の報知態様で行う事前予告手段と、
前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記事前判定手段による前記事前判定には基づかず、かつ該所定の始動情報が前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることと遊技状態に基づいて、前記第1の報知態様に関連した第2の報知態様で遊技を演出する事前演出を行う事前演出手段と、
備えたことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている特定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該特定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出すると前記事前判定手段により事前判定された場合に、
前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段による前記事前演出が行われること
を特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台において、
前記第1の始動領域は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化せず、
前記第2の始動領域は、前記入り口の大きさが第1の大きさと該第1の大きさより大きい第2の大きさのうちのいずれか一方の大きさからいずれか他方の大きさに変化するように構成され、
前記当否判定手段による前記当否判定結果が特定の当否判定のうち特別な当否判定結果であった場合に、
前記制御状態移行手段は、所定の第1の始動制御状態中よりも前記第2の始動領域の入り口が長期間にわたって前記第2の大きさとなる所定の第2の始動制御状態に前記制御状態を移行させるように構成し、
前記第1の始動情報記憶手段に記憶されている特定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該特定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特別な当否判定結果を導出すると前記事前判定手段により事前判定された場合に、
前記特定の始動情報よりも後で前記始動情報導出手段により導出された所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出手段による前記事前演出が行われること
を特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3に記載の遊技台において、
所定の閉状態および該閉状態よりも遊技球の入賞が容易な所定の開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段を備え、
前記第2の制御状態は、前記閉状態から前記開状態に前記可変入賞手段の開閉状態を変化させる動作を含む制御状態と前記第2の始動制御状態を含み、
前記第2の制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知および前記事前演出手段による前記事前演出の両方が行われないこと
を特徴とする遊技台。
(付記5)
付記3または4に記載の遊技台において、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする特別な始動情報先読手段と、
前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記特別な始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する特別な事前判定手段と、
前記特別な事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための特別な事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う特別な事前予告手段と、を備え、
前記第2の始動制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知および前記事前演出手段による前記事前演出の両方が行われず、前記特別な事前予告手段による前記特別な事前予告報知が行われること
を特徴とする遊技台。
(付記6)
図柄変動表示を実行可能な第一の図柄表示手段と、
図柄変動表示を実行可能な第二の図柄表示手段と、
複数種類の先読み予告を実行可能な先読み予告手段と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の先読み予告のうちの一つは、第一の先読み予告であり、
前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示は、前記第一の図柄表示手段による図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)よりも優先的に開始されるように構成されており、
前記第一の先読み予告は、前記第一の図柄変動表示の結果についての先読み予告であり、
遊技状態が非電サポ遊技状態である場合に、前記第一の先読み予告は第一の期間において実行可能であり、
前記第一の期間は、最終的に大当り図柄態様を停止表示することとなる前記第一の図柄変動表示が実行されている期間を含まない期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
前記第一の先読み予告は、大当り確定の先読み予告であり、
前記第一の先読み予告は、大当りとなる場合に、予め定められた確率で実行される先読み予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6または7に記載の遊技台であって、
前記第一の期間は、第二の期間を含まない期間であり、
前記第二の期間は、大当りが実行されている期間である、
ことを特徴とする遊技台。