JP5945659B2 - 細胞採集装置 - Google Patents

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Description

本明細書に記載した発明は、米国政府の支援を受け、National Institutes of Health(NIH)(米国立衛生研究所)によって授与された助成第U54−CA126511号の下でなされたものである。米国政府は、本発明に関して一定の権利を有する。
本出願は、2009年11月20日に出願した係属中の米国特許出願第12/623,294号[代理人整理番号2835.121]の優先権を主張するものである。この係属出願の開示は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、微小センサを有するマイクロ流体装置に関し、より具体的には、抽出し検査するための生体物質、例えば癌細胞を採集するように適合された埋入可能なマイクロ流体装置に関する。
制御された細胞増殖および細胞分裂は、健康な正常細胞の指標である。ヒトおよび動物の器官内の細胞は、それらの細胞の環境、すなわち「微小環境」と絶えず相互作用しており、この微小環境には、細胞の挙動や遺伝子発現などが含まれる。腫瘍の微小環境は複雑であり、隣接する脈管および組織へ腫瘍細胞が浸潤または転移する際には、この微小環境が非常に重要な役割を担っている。このため、当技術分野においては、細胞の挙動や移動、すなわち走化性をより完全に理解するため、腫瘍や腫瘍細胞の微小環境を研究する必要があり、それにより新しい治療法の開発が期待されている。
従来技術によれば、癌細胞を、生体外、すなわちex vivoで検査・試験するために、腫瘍または腫瘍近傍から細胞を抽出するのが一般的である。非特許文献1によって実施された研究によれば、運動性の癌細胞は、それら癌細胞の隣接位置に増殖因子を担持した針を挿入することによって誘引し捕捉することができる。細胞は、増殖因子、例えば上皮増殖因子(EGF)に誘引され、針によって捕捉される。増殖因子または化学誘引物質は、その化学誘引物質を保持する担体、例えばBD Biosciences社が販売しているマトリゲルタンパク質マトリックスまたはその同等物であるタンパク質マトリックスに埋め込むことができる。先行技術によれば、化学誘引物質は周囲の組織内へ拡散し、運動性の細胞を注射器またはカテーテル内へ誘引する勾配を形成する。そして、この勾配によって、注射器またはカテーテル内に細胞を採集し、注射器またはカテーテルで抽出することができる。
米国特許出願第12/623,294号 米国特許出願第10/945,563号
Condeelis等(2000) Raja等、「The NANIVID:A New Device for Cancer Cell Migration Studies」、Proceedings of SPIE、6859巻、68591M〜68591M−8ページ、2008年 Raja等、「A new diagnostic for cancer dynamics:Status and initial test of the NANIVID」、Proceedings of SPIE、7207巻、72070E−1〜72070E−8ページ、2009年 Borocan,A.J.、「NANIVID:a New Technology for Cancer Studies」、修士論文、College of Nanoscale Science and Engineering、2009年
しかしながら、癌細胞を患者から抽出するこの先行技術の方法は、固有の欠点を有する。例えば、腫瘍から細胞を採集する期間が比較的短いため、腫瘍微小環境のより長期的な変化に関する情報がほとんど得られない。特に、腫瘍細胞の挙動や運動性をより完全に理解するには、このような短期間の細胞抽出によって得られる情報は限定的であり、そのような情報は、例えば癌細胞の転移に関して意味のある情報を提供する上で有効でない可能性がある。癌細胞を長期間にわたってin vivoで採集する方法および装置は、癌細胞の挙動を理解する上で非常に重要であり、癌細胞の転移の最小化または防止につながる可能性がある。本発明の諸態様は、この必要性に対処する方法および装置を提供する。
本発明の第1の態様は、細胞を受け取る入口を有するハウジングと、細胞誘引物質、例えばEGFまたはCSFを含む入口の遠位側のハウジング内に配置された細胞誘引物質空洞と、入口と流体連通した近位端および誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有する細胞採集チャネルであり、入口から細胞を受け取るように配置された複数の採集室を含む細胞採集チャネルと、採集チャネル内に配置された複数の電極であって、採集チャネル内に採集された細胞と接触するように適合され、細胞との接触によって、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極間の電気的特性、例えばインピーダンスの検出可能な変化を引き起こす複数の電極とを備え、または含む細胞採集装置である。一態様では、前記複数の収集室の幅が異なり、例えば、前記複数の収集室の幅が、細胞誘引物質空洞から入口へ向かう方向に異なる。
他の態様では、この装置がさらに、少なくとも誘引物質空洞内に配置された多孔質体を備え、この多孔質体が細胞誘引物質を含む。この多孔質体は、多孔質シリコン、多孔質ヒドロゲルまたは多孔質タンパク質とすることができる。この多孔質体は、PEGDAヒドロゲル、またはPEGDAとPEGMAヒドロゲルのブレンドを含むことができ、このブレンドは、例えば約10%〜約30%のPEGDAおよび約0.5%〜約15%のPEGMAを含むブレンド、一般には約18%〜約22%のPEGDAおよび約8%〜約12%のPEGMAを含むヒドロゲルである。
他の態様では、収集装置のハウジングが、開口と、この開口内に配置された破裂可能膜とを有するカバーを含むことができる。例えば入口に超過圧力を加えることにより、この破裂可能膜を使用して、患者の体内から取り出した収集装置から細胞を吐出させることができる。この超過圧力は、膜を破裂させ、少なくとも細胞の一部を吐出させる。
本発明の他の態様は、細胞を採集する方法であって、細胞を受け取る入口を有するハウジングと、入口の遠位側のハウジング内に配置された細胞誘引物質を含む細胞誘引物質空洞と、入口と流体連通した近位端および誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有する細胞採集チャネルとを有する装置を配置すること、細胞誘引物質を、誘引物質空洞から細胞採集チャネルを通して、入口の外へ流動させること、細胞誘引物質によって、少なくともいくらかの細胞を入口内へ誘引し、少なくとも部分的にチャネル内へ誘引すること、チャネル内に細胞が存在することを検出することを備えまたは含み、チャネルを通じた細胞誘引物質の流動を、チャネル内に複数備えられた絞りによって、制限する方法である。一態様では、チャネルを通じての細胞誘引物質の流動をさらに、前記複数の絞りのうちの少なくとも1つの絞りを通過する誘引物質の流れを制限した後、チャネル内の複数の拡張空洞のうちの1つへ通して、流れを広げることを含む。
本発明の他の態様では、この方法が、例えば誘引物質を含む多孔質体を誘引物質空洞内に配置することによって、誘引物質空洞からの誘引物質の流れを調節することを含む。誘引物質を含む多孔質体は、多孔質シリコンまたは多孔質ヒドロゲルとすることができる。この多孔質体は、生物分解性媒質、生物腐食性媒質または非生物分解性媒質とすることができ、この多孔質体は例えば、生物分解性ポリマー、生物腐食性ポリマーもしくは非生物分解性ポリマー、またはこれらの組合せとすることができる。また、誘引物質空洞からの誘引物質の流れを調節することは、ヒドロゲルの1種または数種のポリマーの濃度を変更することによって、例えばヒドロゲルの1種または数種の架橋ポリマーの濃度、例えば多孔質体のヒドロゲルのPEGDAおよび/またはPEGMAの濃度を変更することによって、達成することができる。
本発明の他の態様は、誘引物質の出口および誘引物質空洞を有するハウジングと、誘引物質を含み、誘引物質空洞内に配置されて、出口から誘引物質を放出するように適合されている多孔質体とを備えまたは含む埋入可能な誘引物質分散装置である。この多孔質体は、多孔質シリコンおよび/または多孔質ヒドロゲルから製作することができる。例えば、この多孔質体は、PEGDAおよび/またはPEGMAを有するヒドロゲルとすることができる。
本発明の他の態様は、所望の放出速度で化合物を放出する多孔質体であって、PEGDAと、PEGDAとPEGMAのブレンド、の少なくとも一方を含むヒドロゲルを含む多孔質体である。この多孔質体は、約10%〜約30%のPEGDAと約0.5%〜約15%のPEGMAのブレンドを含むヒドロゲルとすることができる。一態様では、約18%〜約22%のPEGDAおよび約8%〜約12%のPEGMAを含むヒドロゲルが提供される。放出される化合物は、化学誘引物質、例えばEGF、CSFまたはこれらの組合せとすることができる。
本発明の諸態様は、NANIVID(すなわちNANo−Intra−VIital−Device)の名称で市販されている。本発明の諸態様は刊行物、例えば非特許文献2、3、4および特許文献2からも収集することができる。これらの参考文献の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明の諸態様、特徴、利点は、添付図面と共になされる後述の詳細な説明により明白にされる。
本出願の発明の主題は、本明細書の末尾の特許請求の範囲に詳細に指摘され、明確に請求されている。本発明の上記の目的、特徴、利点、ならびにその他の目的、特徴、利点は、添付図面と共になされる本発明の態様の詳細な説明から容易に理解されるであろう。
本発明の一態様に基づく採集装置の上からみた状態の斜視図である。 図1に示した装置のベースの上からみた状態の斜視図である。カバーは取り外されている。 図1に示した装置のカバーの下からみた状態の斜視図である。ベースは取り外されている。 図1に示した装置に類似した本発明の他の態様の平面図である。 図3に示した装置の正面図である。 図3に示した装置の右側面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。 本発明の一態様に基づく採集装置の顕微鏡写真の平面図である。 本発明の一態様に基づく多孔質体を製作する際に使用することができるポリマーの化学式を示す図である。 本発明の一態様に基づく多孔質体を製作する際に使用することができるポリマーの化学式を示す図である。 本発明の一態様に基づく多孔質体を製作するための図17に示したポリマーの重合反応を示す図である。 本発明の諸態様において使用することができる多孔質体の走査電子顕微鏡像(SEM)である。 本発明の諸態様において使用することができる多孔質体の走査電子顕微鏡像(SEM)である。 本発明の諸態様において使用することができる多孔質体の走査電子顕微鏡像(SEM)である。 本発明の諸態様に基づく細胞誘引物質の放出試験結果の棒グラフである。 本発明の諸態様に基づく細胞誘引物質の放出試験結果の折れ線グラフである。
図1は、本発明の一態様に基づく採集装置10の斜視図である。採集装置10は、いかなる化合物または構造物の採集用医療装置とすることができ、例えば化学誘引物質などの誘引物質に反応するような細胞を採集するための医療装置とすることができる。本発明の諸態様は、特に医療分野、より具体的には腫瘍学試験および分析において使用されるよう適合されているが、医療分野での使用に限定されず、微小粒子や微小物体を採集することが意味のある任意の分野で使用することができる。
本発明の以下の議論においては、装置10によって採集する構造物のタイプに関して、細胞(例えば癌細胞)のみが使用されるが、「細胞」という用語の使用は単に、本発明の諸態様の説明を容易にすることを意図したものにすぎず、本発明の諸態様は細胞の採集だけに限定されない。本発明のいくつかの態様では、化合物、構造物、流動物が採集される。例えば、生体性・非生体性化合物、構造物、流動物、すなわち細胞、生体性・非生体性化学物質や化合物、マクロファージ、線維芽細胞、細菌、または哺乳類・非哺乳類の体組織、体液中に存在し得る他の化合物や構造物が採集され得る。例えば、一態様では、アスパラギン酸を使用して細菌を装置10内へ誘引することができる。
本発明の他の態様では、装置10がさらに、例えば組織の治療または投薬のために、化合物、構造物、流動体を周囲の環境に放出し、吐出し、投与しまたは分布するように適合され得る。本発明の諸態様によれば、放出される化合物、構造物、流動体には、生体性・非生体性化合物、構造物、流動物、例えば細胞、生体性・非生体性化学物質や化合物、マクロファージ、線維芽細胞、細菌、粒子、微小粒子、ナノ粒子、薬剤、治療薬、あるいは、哺乳類・非哺乳類の体液中に存在し得る他の化合物、構造物、流動物、または哺乳類・非哺乳類の体組織や体液に放出することが望ましい他の化合物、構造物、流動物などが含まれ得る。
図1に示すように、装置10は、空洞14と、入口16と、空洞14と入口16の間のチャネルまたは通路18と、チャネル18に対して露出した複数の電極20とを含むハウジング12を備える。空洞14、チャネル18、電極20は一般にハウジング12の中に完全に囲われているため、図1ではそれらが破線で示されている。入口16は細胞の進入口とすることができるが、本発明のいくつかの態様では「出口」としても機能し、「出口」とも呼ばれる。ハウジング12は、図1に示すように、単一の一体的な構造を成す場合もあるが、一般的にはベース22およびベース22に取り付けられたカバー24を含む。
本発明の諸態様によれば、予め空洞14、すなわち誘引物質空洞内に、細胞を誘引する化合物、すなわち細胞誘引物質(上皮増殖因子(EGF)など)を入れておき、その細胞誘引物質を、例えば拡散・重力・毛管作用によって、チャネル18内へ流入させ、次いでチャネル18を通過させる。本発明によれば、入口16に隣接した位置で誘引物質に触れた細胞は、入口16からチャネル18内へ誘引され(例えば走化性によって)、入口16を通ってチャネル18内へ移動する。一態様では、細胞誘引物質を空洞14から漏出させ、チャネル18を通って、入口16から放出させる。一態様によれば、空洞14と入口16の間に細胞誘引物質の濃度勾配が形成され、入口16から入って空洞14へ向かう細胞の移動または走化性を促進する。本発明の他の態様によれば、チャネル18内に細胞が存在することを検出するために、少なくともある形態の感知手段が提供されるが、例えばチャネル18内の細胞の存在を検出するよう配置された2つ以上の電極20が提供される。採集される細胞の数は10個未満から数万個に及ぶ可能性があり、その数は概ね、装置10を患者の体内に埋入する時間の長さに依存する。本発明の実施形態を埋入し、細胞を採集する時間の長さは、数分から数時間、数日、数週間、数箇月に及ぶことがあり、場合によっては数年に及ぶこともある。
図2Aは、図1に示した装置10のベース22の斜視図であり、本発明の諸特徴をより明瞭に示すためにカバー24は取り外されている。図2Bは、図1に示した装置10のカバー24の下から見た状態の斜視図であり、本発明の諸特徴をより明瞭に示すためにベース22は取り外されている。図3は、図1に示した装置10の平面図であるが、この図の装置は、後に論じるように、電極を露出させるためにわずかに変更されている。図4は、図3に示した装置10の正面図、図5は、図3に示した装置10の右側面図である。
本発明の一態様では、図2Aに示された誘引物質空洞14内の細胞誘引物質が、細胞誘引物質を保持し後に放出するよう適合された多孔質体または「スポンジ」に注入される。図2Aから図5に示すように、空洞14は、細胞誘引物質を含む多孔質体29を含むことができる。後に論じるとおり、装置10の操作性を向上させるため、多孔質体29は、細胞誘引物質がチャネル18に所望のとおりに放出されるように独特の形態に製作された構造物、立体物または「スポンジ」29とすることができる。一態様では、少なくともいくらかの誘引物質がチャネル18内にも配置される。例えば、誘引物質を含む多孔質体29を空洞14内に配置し、かつ/または誘引物質を含む少なくともいくらかの多孔質体29をチャネル18内に配置することができる。
上述のように、本発明の実施形態は、例えば、ヒトまたは動物のような被検体の体内に埋め込んで細胞を採集したり、物質を放出することを意図した微小な装置とすることができる。したがって、本発明の実施形態は幅広い範囲のサイズとすることができる。例えば、本発明の諸態様によれば、図1〜5に示したハウジング12は、約100マイクロメートル(μm)〜約50ミリメートル(mm)の長さ26とすることができ、一般に約1mm〜約3mmの長さ26を有する。ハウジング12は、約1000μm〜約5mmの幅27とすることができ、一般に約1mm〜約3mmの間の幅27を有する。そして、約100μm〜約2mmの厚さ28とすることができ、一般に約500μm〜約1000μmの厚さ28を有する。
したがって、本発明の実施形態は、従来の半導体製造法、例えば、付着、マスキングおよび選択エッチングなどを含むフォトリソグラフィ法を使用して製作することができる。装置10は、従来のプラスチック、金属または従来の半導体材料から製作することができる。しかしながら、一態様では、患者の体内に装置10が埋入されている状態、すなわちin vivo状態で装置10を検査するのに電磁放射を使用するため、装置10は電磁放射透過性である。その場合、装置10によって覆い隠されることなく細胞を観察することができる。例えば、可視光を使用した多光子顕微鏡法などによって、装置10をin vivoで観察する場合には、ハウジング12が可視光透過性であることが好ましい。同様に、X線を用いて装置10をin vivoで検査する場合には、X線透過性の材料で装置10が製作されていることが好ましい。一態様では、ハウジング12のベース22がシリコンから製作されるが、一般にはガラス、例えばCorning社から市販されているPyrex(登録商標)ガラスまたはその同等物などの強化ソーダ石灰ガラスから製作され得る。ベース22は厚さ1000μm以下、例えば100μm以下とすることができる。カバー24も従来の材料、例えばシリコンやガラスから製作することができる。一態様では、カバー24は、Thermo−Fisher Scientific社から販売されているカバー・ガラスから製作され得る。カバー24は厚さ1000μm以下、例えば100μm以下とすることができる。
空洞14およびチャネル18は、従来のフォトリソグラフィ法によって、ベース22内および/またはカバー24内に形成することができる。本発明の一態様では、空洞14および/またはチャネル18の少なくとも一部がカバー24に形成され、空洞14およびチャネル18の相補部分がベース22に形成され得る。しかしながら、好ましい一態様では、ベース22に、空洞14およびチャネル18の下面および側壁が形成されており、組み立てたときに、カバー24によって、空洞14およびチャネル18の上面が提供される。
図1〜5に示した本発明の態様では、空洞14が、概ね長方形の空洞として示されており、チャネル18は、概ね平面状で収束性の側壁を有し全体として次第に幅が狭くなるチャネルとして示されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、空洞14およびチャネル18は、本発明の操作性や機能性を逸脱することなく、広範囲の形状および幾何学的構造を有する。例えば、空洞14の形状は円形でも、または楕円形もしくは三角形でもよく、上で開示した装置10の一般的な寸法と矛盾しない全体寸法を有することができる。例えば図7〜16は概ね円形の空洞14を示している。同様に、図7〜16には、本発明の諸態様に基づくチャネル18の幅広い範囲の形状の例がいくつか示されている。
空洞14およびチャネル18は、その形状に関わらず、従来の形成工程、例えば成形、注型または機械加工によって形成することができるが、そのサイズのため、一般に、洗浄、マスキング、エッチングおよび剥離といった従来のフォトリソグラフィ法によって形成される。空洞14およびチャネル18は、平らなまたは湾曲した底面ないし床とすることができる。したがって、チャネル18の延長部分を構成する入口16の形状はチャネル18の形状によって決まるため、断面形状は、円形または非円形となることがある。例えば、入口16の断面は、図1および2に示すように正方形または長方形になることがある。空洞14の深さとチャネル18の深さは同じでもよく、または異なっていてもよい。空洞14の床ないし底面は、チャネル18の床ないし底面より高くても低くてもよい。ベース20の上面からの空洞14の深さおよびチャネル18の深さは約20μmから約500μmとすることができ、一般に約50μmから約70μmである。一態様では、単一のベースまたは基板22内に2つ以上の空洞14およびチャネル18が形成される。例えば、単一の基板内に、10以上または100以上の空洞14およびチャネル18を、従来のフォトリソグラフィ工程によって形成することができる。
上述のとおり、本発明の他の態様によれば、チャネル18内の細胞の存在を検出するために、少なくともある形態の感知手段が提供される。例えば、所望のとおりにチャネル18に細胞が入ったこと、またはある数もしくはある量の細胞がチャネル18に入ったことを調査者に知らせるための感知手段を提供することができ、この知らせにより、患者の体内から装置10を取り出して、採集した細胞を分析、評価することができる。本発明の一態様によれば、チャネル18内の細胞の存在を検出する任意の機構が使用される。これらの機構には、機械的手段、例えば、重量、質量もしくは撓みの検出、化学的手段、例えば反応物の消費量もしくは反応熱の検出、または電気的手段、例えばチャネル18内に細胞が存在するか否かを指示する装置10のある電気的特性もしくは電気的指標の検出などが含まれ得る。
本発明の一態様では、チャネル18内の細胞の存在を検出するために、装置10内に電気的手段が提供される。この場合も、さまざまな電気構成要素を使用して、チャネル18内の細胞の存在を検出することができる。(本発明の諸態様で使用することができる電気的検出法の議論については例えば、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、非特許文献4を参照されたい。)一態様によれば、図1〜5に示すように、装置10内に、複数の電極20または電極アレイが配置され、その場合には、電極20の少なくとも一部分が、チャネル18に入った細胞と接触するように配置される。一態様では、2つの電極20の少なくとも一部分がチャネル18に隣接して配置されるかチャネル18内に配置されることより、チャネル18内に存在する細胞が例えば電極20と接触すると電気的特性に変化が生じ、その変化を接触電極32、34が検出・感知する。一態様では、図2Bに示すように、カバー24の表面に電極20が配置され、それにより、図2Bに示したカバー24をひっくり返して図2Aに示したベース22上に配置すると、電極32、34のうちの少なくともいくつかの電極がベース22内のチャネル18をまたぎ、それにより、チャネル18内の採集済み細胞が電極32、34と接触して検出可能な電気的特性の変化がもたらされる。
図3に示すように、接触電極32、34は、例えば互い違いの接触電極33、35によって破線で示されるように装置10上の都合のよい場所に配置することができる。一態様では、図3および5に示すように、カバー24上の電極33、35を少なくとも部分的に露出させ、それにより、外部接点を電極33、35に電気的に接触させる。例えば、ベース22の少なくとも一部を、例えばエッチングによって除去し、電極33、35を露出させることができる。一態様では、図3および5に示すように、カバー24の長さ(または幅)が寸法37(図5参照)の分だけベース22よりも長く、それにより、電極33、35が外部接点に対して露出する。
本発明の諸態様によれば、電極32、34において感知される電気的特性の変化を利用して、細胞の存在を検出する。以下の電気的パラメータのうちの1つまたは複数のパラメータの変化を利用して、チャネル18内に細胞が存在することを示すことができる:電圧、電流、抵抗、静電容量、インダクタンス、インピーダンスおよび/または電力。検出した電気的特性は、外部および/または遠隔の受信器に、例えば接点32に配線された外部接点または導線によって、または接点32から無線で送信することができる。本発明の一態様では、装置10上に、送信器、例えば接点32、34に電気的に結合された送信器が提供される。この送信器は、送信装置、例えば電磁エネルギー送信装置のうち、無線周波(RF)送信器とすることもできる。外部受信器は、データ操作を実行して有意なデータを提供することができ、外部受信器は、例えばデータ収集システムまたはデータ収集コンピュータとすることができる。
一態様においては、接触電極32、34間のインピーダンスの変化を利用して、チャネル18内に細胞が存在すること、またはチャネル18内に存在する細胞の増減を検出できることが見出された。例えば、チャネル18内に細胞が集積すると、電極32、34間のインピーダンスが変化することがわかった。特に、電極20上またはその隣接位置に細胞が集積すると、接触電極32、34間のインピーダンスが変化し(一般に増大し)、このインピーダンスとその変化は、インピーダンス計や電圧計などによって検出することができる。(細胞の集積によるインピーダンスの変化については非特許文献4を参照されたい。)当業者にとっては、チャネル18内に細胞が存在することを電気的に検出する他の手段が明らかであり、それらの手段も本発明の範囲に含まれる。
一態様では、両手の指を組み合わせたように配置された複数の電極20を使用して、接触電極32、34間の電気的特性の変化を検出する。図1、2A、2Bおよび3に示すように、電極20は、両手の指を組み合わせたように配置された一連の電極36、38からなり、電極36は電気接点32と電気的に連絡し、電極38は電気接点34と電気的に連絡する。図3に示した本発明の態様では、電極36が3つ、電極38が4つ存在するが、電極36や38の数は、接触電極32、34あたり1つから10、20またはそれ以上とすることができる。さらに、電極36および38の間隔、長さ、形状は、本発明の範囲から逸脱することなく変更することができる。(電極間隔の影響については非特許文献4を参照されたい。)
電極20、32、33、34、35、36および38も、従来の手段であるフォトリソグラフィ手段によって製作することができる。これらの電極は、任意の導電材料、例えば銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、クロム(Cr)またはチタン(Ti)などから製作することができる。しかしながら、一態様において、装置10を監視し調べるために使用する放射に対して、装置10やその構成要素が透過性であることが好ましい場合は、使用する放射を透過する材料で電極が製作される。例えば、可視光を使用するときには、可視光を透過するインジウムをドープした酸化スズ(ITO)またはその同等物から、電極20、32、33、34、35、36および38を製作することができる。この場合も、電極20、32、33、34、35、36および38は、従来の方法(例えば物理蒸着(PVD)などの方法)によって、または従来のフォトリソグラフィ法、例えば洗浄、レジストのスピン塗布、現像、付着およびレジストの剥離などの工程によって、ベース22上に製作することができる。電極20、32、33、34、35、36および38は一般に、厚さ約50nm〜約200nm、および幅約500nm〜約100μmを有する。
図1、2B、3および5に示すように、カバー22は、空洞14の近傍に破裂可能膜40を備えることができる。膜40は、例えばカバー24の一方の表面に隣接して配置することができ、それにより、膜40は、カバー24のどちらかの表面と同じ高さになるが、膜40を、カバー24のどちらの表面よりも低く配置してもよい。本発明の諸態様によれば、膜40は、細胞の採集完了後に採集細胞の取出しを容易にするために提供される。例えば、チャネル18の中に適当な数または量の細胞が集まったことが電極20によって検出されたら、例えば外科的にまたはカテーテルを通して患者の体内から装置10を取り出し、採集細胞を調べることができる。一態様では、膜40を破裂させるのに十分な超過圧力を入口16に加えることによって、装置10から内容物が追い出され、装置10が採集した細胞の少なくとも一部、好ましくは全部を吐出する。膜40は、加えた圧力による膜40の破裂を助けるように形成することができ、例えば、膜40は、所定の圧力で破裂する十分な薄さに形成してもよく、または、応力集中機構、例えば1本または数本の刻み線42の追加によって膜40を弱くして、破裂の可能性を高めてもよい。膜40も、従来の製作法によって、または選択エッチングなどの従来のフォトリソグラフィ法によって形成することができる。膜40は、図示のように円形とし、または非円形、例えば正方形、長方形もしくは楕円形とすることができ、一般に、厚さ約500nm〜約1000nm、幅または直径約100μm〜約1000μを有する。
空洞14、チャネル18および電極20を形成し、空洞14に多孔質体29を挿入した後、ベース22にカバー24を貼り付けて、空洞14およびチャネル18の形成を完了させ、密閉した外囲いをして、装置10とする。従来の任意の接着剤を用いてベース22にカバー24を貼り付けることができる。しかしながら、上述のとおり、透過性を保証するため、ヒドロゲル、例えば多孔質体29を製作するために使用したヒドロゲル、またはポリジメチルシロキサンPDMS接着剤などの透明な接着剤を使用して、ベース22にカバー24を接着しまたは接合することができる。ベース22上にカバー24を追加すれば、装置10の製作は実質的に完了となる。当技術分野では一般的なことだが、単一の基板またはベース22上に2つ以上の装置10を製作し、次いで、従来の分離手段、例えば従来のカッティングまたはダイシングによって別個の装置10に分離してもよい。一般に、それぞれの装置10は構造的正確さに関する検査がされ、電極は、その後の使用のために較正される。
図6〜15は、本発明の他の態様に基づく採集装置の平面図である。採集装置のカバー24は取り外されている。図6〜15に示す装置は、図1〜5に示した装置10の全ての特徴および寸法を有することができる。図1〜5に示した装置10と図6〜15に示す装置の主な違いは、図6〜15に示す装置の誘引物質空洞および採集チャネルの形状である。示された態様を分かりやすくするため、図6〜15からは、細胞感知装置、例えば電極20が省かれているが、図6〜15に示す装置は一般に、ある形態の細胞感知装置および関連電極を含むことができる。
図6は、ベース52、誘引物質空洞54、採集チャネル58および入口56を有する採集装置50の平面図である。示されているとおり、空洞54は概ね長方形の形状を有し、採集チャネル58は、空洞54から入口56まで延びる実質的に均一な細長いチャネルを含む。一般に、多孔質体59内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞54からチャネル58を通して流動させる。
図7は、ベース62、誘引物質空洞64、採集チャネル68および入口66を有する採集装置60の平面図である。示されているとおり、空洞64は概ね円形の形状を有し、採集チャネル68は、空洞64から入口66まで延びる実質的に均一な細長いチャネルを含む。一般に、多孔質体69内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞64からチャネル68を通して流動させる。
図8は、ベース72、誘引物質空洞74、採集チャネル78および入口76を有する採集装置70の平面図である。示されているとおり、空洞74は概ね円形の形状を有し、採集チャネル78は、空洞74に隣接するより幅の広い第1の通路75と、幅の狭い第2の通路77への急激な移行部73とを含む。通路77は、入口76まで続く実質的に均一な細長いチャネルである。一般に、多孔質体79内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞74からチャネル78を通して入口76まで流動させる。
図9は、ベース82、誘引物質空洞84、採集チャネル88および入口86を有する採集装置80の平面図である。示されているとおり、空洞84は概ね円形の形状を有し、採集チャネル88は、空洞84から入口86まで延びる、図7のチャネル68よりも幅が広い実質的に均一な細長いチャネルを含む。一般に、多孔質体89内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞84からチャネル88を通して流動させる。
図10は、ベース92、誘引物質空洞94、採集チャネル98および入口96を有する採集装置90の平面図である。示されているとおり、空洞94は概ね円形の形状を有する。採集チャネル98は絞り93を含み、次いで拡張して、入口96まで続く次第に接近する側壁97を有する次第に幅が狭くなるチャネル95を形成する。側壁97は、30度〜60度の角度α(アルファ)で互いに接近することができる。一般に、多孔質体99内に細胞誘引物質を配置し、この細胞誘引物質を、空洞94からチャネル98を通して入口96まで流動させる。
図11は、ベース102、誘引物質空洞104、採集チャネル108および入口106を有する採集装置100の平面図である。示されているとおり、空洞104は概ね円形の形状を有する。採集チャネル108は、空洞104の直径と実質的に同じ幅を有する細長い第1の区間103を含み、次いで、入口106まで続く次第に接近する側壁107を有し次第に幅が狭くなる第2の区間105を含む。側壁107は、30度〜60度の角度β(ベータ)で互いに接近することができる。一般に、多孔質体109内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞104からチャネル108を通して流動させる。装置100は、多孔質体または「スポンジ」99を誘引物質空洞104内に保持するのを助ける1つまたは複数の保持構造物、障害物または「フック」101を含むことができる。
図12は、ベース112、誘引物質空洞114、採集チャネル118および入口116を有する採集装置110の平面図である。本発明の上記の諸態様とは対照的に、ベース112は次第に幅が狭くなる部分111を有するが、破線で示すように、入口116に隣接したベース112の端部に、次第に幅が狭くなる部分がなくてもよい。本発明の諸態様によれば、この次第に幅が狭くなる部分111または「尖端」は、患者の体内に装置110を挿入するのに役立つ。本明細書に開示された装置はいずれも、部分111と同様の次第に幅が狭くなる区間を有する。ベース112の次第に幅が狭くなる部分111の幅は、30度〜60度の角度γ(ガンマ)で次第に狭くすることができる。
図12の装置110の空洞114は概ね円形の形状を有する。採集チャネル118は、空洞114と少なくとも1つの第1の室、採集空洞または拡張部分115との間に絞り113を含む。採集空洞115は一般に、誘引物質空洞114よりも狭く、例えば、誘引物質空洞114よりも幅または直径が小さい。チャネル118はさらに、空洞115から次第に幅が狭くなるチャネル117への出口を含み、チャネル117は入口116まで続いている。チャネル117の側壁は、5度〜30度の角度δ(デルタ)で互いに接近することができるが、チャネル117の側壁は実質的に平行でも、または次第に遠ざかってもよい。一般に、多孔質体119内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞114からチャネル118を通して入口116まで流動させる。1つまたは複数の採集空洞115を配置すると、例えば、空洞114からの細胞誘引物質の流出は許しつつも、チャネル118および空洞114内への望ましくない体液の進入は制限することで、装置110の性能が向上することが見出された。図12では採集空洞115が概ね円形であるとして示されているが、採集チャネル118を構成する1つ以上の採集空洞115は、円形でも、または非円形、例えば正方形、長方形もしくは楕円形でもよい。
図13は、ベース122、誘引物質空洞124、採集チャネル128および入口126を有する採集装置120の平面図である。ベース122は次第に幅が狭くなる部分121を含むが、破線で示すように、図12の次第に幅が狭くなる部分111と同様、入口126に隣接したベース122の端部に、次第に幅が狭くなる部分がなくてもよく、次第に幅が狭くなるどの部分も、次第に幅が狭くなる部分111の全ての特徴を有する必要はない。
図13の装置120の誘引物質空洞124は概ね円形の形状を有する。採集チャネル128は、空洞124と入口126の間に、図12の絞り113と同様の絞り123を2つ以上含み、図12に示した空洞115と同様の採集空洞または採集室125を2つ以上含む。この場合も、採集空洞125は一般に、誘引物質空洞124よりも狭く、例えば、誘引物質空洞124よりも幅または直径が小さく、チャネル128が入口126に近づくにつれて、採集空洞125は次第に狭くなる(しかしながら、一態様では、採集空洞125が次第に広くなる)。チャネル128はさらに、空洞125から次第に幅が狭くなるチャネル127への出口を含み、チャネル127は入口126まで続いている。チャネル127の側壁は、1度〜20度の角度で互いに接近することができるが、チャネル127の側壁は実質的に平行でも、または次第に遠ざかってもよい。一般に、多孔質体129内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞124からチャネル128を通して出口126まで流動させる。この場合も、1つ以上の採集空洞125を配置すると、装置120の性能が向上することが見出された。図13では採集空洞125が概ね円形であるとして示されているが、採集チャネル128を構成する2つ以上の採集空洞125は、円形でも、または非円形、例えば正方形、長方形もしくは楕円形でもよい。また、採集空洞125の形状は異なっていてもよく、例えば1つもしくは複数の円形、1つもしくは複数の正方形または1つもしくは複数の長方形とすることもできる。
図14は、ベース132、誘引物質空洞134、採集チャネル138および入口136を有する採集装置130の平面図である。ベース132は次第に幅が狭くなる部分131を含むが、破線で示すように、入口136に隣接したベース132の端部に、図12の次第に幅が狭くなる部分111と同様の、これと同じ特徴を有する次第に幅が狭くなる部分がなくてもよい。
図14の装置130の空洞134は概ね円形の形状を有する。採集チャネル138は、空洞134と入口136との間に、図12の絞り113と同様の絞り133を3つ以上含み、図12に示した空洞115と同様の室、採集空洞または拡張空洞135を3つ以上含む。この場合も、採集空洞135は一般に、誘引物質空洞134よりも狭く、例えば、誘引物質空洞134よりも幅または直径が小さく、チャネル138が入口136に近づくにつれて、採集空洞135は次第に狭くなる(しかしながら、一態様では、採集空洞135が次第に広くなる)。チャネル138はさらに、空洞135からチャネル137への出口を含み、チャネル137は入口136まで続いている。チャネル137の側壁は、1度〜15度の角度で互いに接近することができるが、チャネル137の側壁は実質的に平行でも、または次第に遠ざかってもよい。
一般に、多孔質体139内に細胞誘引物質を含み、この細胞誘引物質を、空洞134からチャネル138を通して入口136まで流動させる。この場合も、1つ以上の採集空洞135を配置すると、装置130の性能が向上することが見出された。図14では採集空洞135が概ね円形であるとして示されているが、採集チャネル138を構成する3つ以上の採集空洞135は、円形でも、または非円形、例えば正方形、長方形もしくは楕円形でもよい。さらに、採集空洞135は多様な形状としてもよく、例えば1つもしくは複数の円形、1つもしくは複数の正方形や長方形とすることもできる。
図15は、ベース172、誘引物質空洞174、例えば図14に示した採集チャネル138と同様の採集チャネル178および入口176を有する採集装置170の平面図である。ベース172は次第に幅が狭くなる部分171を含むが、破線で示すように、入口176に隣接したベース172の端部に、図12の次第に幅が狭くなる部分111と同様の、特徴を有する次第に幅が狭くなる部分がなくてもよい。
図15に示すように、誘引物質空洞174は、2つ以上の多孔質体179A、179Bを保持する2つ以上の誘引物質空洞174Aおよび174Bを含むことができる。一般に、2つ以上の誘引物質空洞174Aおよび174Bは、チャネル178と、例えば直接かつ並列に流体連通する。一態様では、2つ以上の誘引物質空洞174Aと174Bが、例えば直列となることで、チャネル178とは間接的に流体連通する。空洞174Aおよび174Bは、図示のように長方形とすることができるが、円形でも、正方形でも、または卵形などでもよい。図14のチャネル138と同様、採集チャネル178は、空洞174と入口176の間に、図12の絞り113と同様の絞り173を3つ以上含むことができ、図12の空洞115と同様の室、採集空洞または拡張空洞175を3つ以上含むことができる。この場合も、採集空洞175は一般に、誘引物質空洞174よりも狭く、例えば、誘引物質空洞174よりも幅または直径が小さく、チャネル178が入口176に近づくにつれて、採集空洞175は次第に狭くなる(しかしながら、一態様では、採集空洞175が次第に広くなる)。チャネル178はさらに、空洞175からチャネル177への出口を含み、チャネル177は入口176まで続いている。チャネル177の側壁は、1度〜15度の角度で互いに接近することができるが、チャネル177の側壁は実質的に平行でも、または次第に遠ざかってもよい。
一般に、多孔質体179A、179B内に細胞誘引物質または放出物質を含み、この細胞誘引物質または放出物質を、2つ以上の空洞174Aおよび174Bからチャネル178を通して入口176まで流動させる。図15では採集空洞175が概ね円形であるとして示されているが、採集チャネル178を構成する3つ以上の採集空洞175は、円形でも、または非円形、例えば正方形、長方形もしくは楕円形でもよい。また、採集空洞175は多様な形状としてもよく、例えば1つもしくは複数の円形、1つもしくは複数の正方形や長方形とすることもできる。
図15に示した本発明の態様によれば、2つ以上の誘引物質空洞174A、174Bは、1種または数種の誘引物質または放出物質を含む多孔質体179A、179Bを含む。例えば、本発明の諸態様によれば、チャネル178へ放出する1種または数種の誘引物質や他の物質、例えば1種または数種の異なる誘引物質や物質を含む空洞174A、174Bを複数とすることもできる。さらに、多孔質体179A、179Bの特性を変化させることで、例えば多孔質体179A、179Bに含有の誘引物質や他の物質の放出を変化させることもできる。1種または数種の誘引物質や物質を含む多孔質体179A、179Bを有する図15の複数の空洞174A、174Bは、本明細書に開示した本発明の任意の態様、例えば図1〜16に示した任意の態様で使用可能である。
図16は、本発明の一態様に基づく実際の細胞採集装置140の顕微鏡写真の部分平面図である。採集装置140は、ベース142、誘引物質空洞144、採集チャネル148および入口146を含む。ベース142は、入口146に隣接したベース142の端部に、図12の次第に幅が狭くなる部分111と同様の特徴全てを有する次第に幅が狭くなる部分141を含む。一般に、例えば図1〜5の電極20によって示すような複数の感知電極および送信電極も存在するが、図16には示されていない。
図16に示すように、装置140の誘引物質空洞144は概ね円形の形状を有するが、製作工程、例えばフォトリソグラフィ工程における不正確さや許容誤差のため、空洞144の形状は、純粋な円形、正方形または長方形から外れることがある。採集チャネル148は、空洞144と入口146の間に、図12の絞り113と同様の絞り143をおよそ4つ含み、図12に示した空洞115と同様の室、採集空洞または拡張空洞145をおよそ5つ含む。採集空洞145は概ね円形の形状を有することができるが、この場合も、製作工程、例えばフォトリソグラフィ工程の不正確さや許容誤差のため、空洞145の形状は、純粋な円形、正方形または長方形から外れることがある。示されているとおり、採集空洞145は一般に、誘引物質空洞144よりも狭く、例えば、誘引物質空洞144よりも幅または直径が小さく、チャネル148が入口146に近づくにつれて次第に狭くなる。チャネル148はさらに、空洞145からチャネル147への出口、すなわち入口146へと続く出口を有する。チャネル147の側壁は、ある角度で互いに接近しても遠ざかってもよく、または、示されているように、実質的に平行でもよい。
誘引物質空洞144内および/またはチャネル148内には一般に、誘引物質を含む多孔質体が配置されるが、図16には示されていない。この場合においても、1つまたは複数の採集空洞145を配置することにより、装置140の性能が向上した。
本発明の諸態様によれば、図1〜16に示したチャネル18、58、68などは、細胞がそこに入り、本明細書に開示の装置を取り出した後、検査するために細胞収集される空洞を提供する。しかしながら、一態様では、例えばチャネル18への細胞の付着を促したり、チャネル18に沿った細胞移動を促す3次元メッシュ、構造物または媒質を提供することによって、チャネル18などの内部での細胞の移動や保持が促進される。一態様では、この保持構造物が、マトリゲルまたはヒドロゲル、例えば本明細書に開示したヒドロゲルの1つによって提供され得る。当業者には、他のヒドロゲル、保持構造物または移動を促進する構造物が明らかである。
上で論じたとおり、本発明の諸態様によれば、細胞誘引物質は誘引物質空洞から分泌される。例えば図1〜5の空洞14から細胞誘引物質を放出させ、その細胞誘引物質を、採集チャネル18を通して入口16に向かって流動させる。上皮増殖因子(EGF)、コロニー刺激因子(CSF)またはこれらの組合せなどの誘引物質は、空洞14から分泌され、その存在や濃度勾配によって標的細胞、例えば運動性細胞を入口16近傍から採集チャネル18へ誘導し、採集または捕捉して検査する。誘引物質の一貫した適時の放出を効果的に提供するため、一態様では、チャネル18への誘引物質の放出および入口16の外への誘引物質の放出を少なくとも部分的に制御または調節することが好ましい。例えば、誘引物質が空洞14から入口16の外へ速やかに流動し、それにより誘引物質が直ぐに分散することが望ましくない場合がある。本発明の一態様では、指定された期間、例えば数時間、数日、数週間、数箇月または数年にわたって誘引物質を分散させて、ある程度一定の誘引物質濃度をチャネル18内および/または入口16の近傍において提供する。誘引物質の制御放出により、細胞誘引が所望の期間、維持されることを保証する。本発明の諸態様によれば、空洞14からの誘引物質の放出制御の少なくとも一部は、誘引物質を所望期間拡散放出などする多孔質体または多孔質塊29(図1〜5)への誘引物質の埋め込みにより提供される。例えば、媒体の細孔と誘引物質の粘度の相互作用が、多孔質体からチャネル18および入口16への誘引物質の流れを少なくとも部分的に制限する場合がある。
本発明の一態様によれば、装置10および空洞14のサイズおよび寸法に合う任意の多孔質材料が、多孔質体29に使用される。多孔質体29は、有機もしくは無機材料、生物分解性または非生物分解性の材料から製作することができる。例えば、本発明の一態様では、多孔質シリコン(Si)が使用され、その場合には、空洞14に多孔質シリコンを挿入する前または後に、誘引物質を多孔質シリコンに導入する。他の実施形態では、多孔質材料が、誘引物質と一緒に埋め込まれたゼラチン状のタンパク質混合物、例えばBD Biosciences社がマトリゲルタンパクの名称で販売しているタンパク質混合物やその同等物を含む。他の実施形態では、多孔質体29が多孔質ポリマー、例えば生物分解性ポリマー、生物腐食性ポリマー、非生物分解性ポリマーまたはこれらの組合せである。多孔質体29は、2種類以上のポリマー、例えば生物分解性ポリマー、生物腐食性ポリマー、非生物分解性ポリマーまたはこれらの組合せを混合し、次いでそれらのポリマーのうちの1つのポリマーを溶媒で溶解して、残った1つのポリマー中の溶解ポリマーが満たされていた部分に一連の細孔を残すことによって、製作することができる。例えば、SU−8フォトレジストをポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)と混合し、硬化させる。PMMAを適当な溶媒で溶解すると、残った多孔質のSU−8は、誘引物質を埋め込むことのできるマトリックスとなる。
本発明の他の態様では、多孔質材料が「ヒドロゲル」、すなわちポリマー鎖の水溶性かつ吸収性の網目を含むことができる。本発明の諸態様によれば、多孔質体に使用するヒドロゲルは、例えば生物分解性ポリマー、生物腐食性ポリマー、非生物分解性ポリマーまたはこれらの組合せからヒドロゲルを調製する従来の任意の手段によって調製されるが、一態様では、ヒドロゲルが、適当に処理された架橋剤から調製され得る。例えば、一態様では、多孔質体用のヒドロゲルが、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)もしくはPEGDAとメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(PEGMA)のブレンド、またはこれらの同等物から調製され得る。本発明の一態様によれば、2つ以上の種が混合物として提供されたポリマーの「ブレンド」が提供され得るが、他のポリマーおよび/または化学種が存在してもよい。これらのヒドロゲルを選択したのは、予備的な試験で、それらのヒドロゲルが生体適合性であったためである。図17および18はそれぞれ、本発明の一態様に基づく多孔質体の製作において使用され得るPEGDAおよびPEGMAの化学式を示す。PEGDAおよび/またはPEGMAなどの架橋剤は、粉末および/または液体の形態で提供することができ(例えばPEGDAは一般に粉末として提供され、PEGMAは一般に液体として提供される)、適当な溶媒、例えばリン酸緩衝食塩水(PBS)に溶解して、所望の架橋剤濃度にすることができる。硬化剤、例えばCiba Corporation社が販売しているUV硬化用のIrgacure−2969光重合イニシエーターと細胞誘引物質とを、架橋剤/溶媒溶液に導入する。この架橋剤、溶媒、光重合開始剤および誘引物質の溶液は、例えば365nmのUV光で硬化させることができる。他の硬化剤や反応溶媒を使用してもよい。図19は、所望の細胞誘引物質を有する本発明の一態様に基づくPEGDAヒドロゲル多孔質体を生成するための、PEGDA架橋剤と誘引物質(図19では「タンパク質」と表示)とのUV光重合開始および重合反応を示す。図20、21および22は、本発明の諸態様において多孔質体29に使用することができる実際の多孔質PEGDAヒドロゲルの走査電子顕微鏡像(SEM)である。このポリマー・マトリックスの多孔性は、示されたポリマー・マトリックス内の空隙によって明確に示されている。
本発明の諸態様に基づく多孔質ヒドロゲル・マトリックスの誘引物質放出速度を調べた。一組の実験において、EGF存在下で3段階の濃度(10%、15%、20%)のPEGDAヒドロゲルを硬化させた。この実験の詳細は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる非特許文献3に記載されている。図23および24はそれぞれ、本発明の諸態様に基づく細胞誘引物質としてEGFを用いた、PEGDAヒドロゲルおよびPEGDA−PEGMAヒドロゲル・ブレンドの放出時間試験の結果の棒グラフ150および折れ線グラフ160である。図23および24の横軸は時間(hr)、縦軸は放出されたEGFの量(ナノモル濃度(nM))である。
図23に示すように、PEGDA濃度が10%から20%に増大するにつれて、PEGDAヒドロゲルから放出されるEGFの速度および量も増大する。例えば、20%PEGDAヒドロゲルは10%PEGDAヒドロゲルよりも多くのEGFを放出し、速くEGFを放出した。さらに、放出量および放出速度は、相対的にヒドロゲル中のPEGDA濃度に比例しているように見える。とりわけ、このことは、放出される誘引物質の速度および量は、望ましい速度に調整可能であることを示している。例えば、誘引物質をより速く放出させるには、より高濃度のPEGDAを使用し、より遅く放出させるには、より低濃度のPEGDAを使用することができる。
図24に示すように、同様の結果が、20%のPEGDAと様々な濃度のPEGMAとを含むヒドロゲルからのEGF放出試験においても示される。この試験では、ヒドロゲル中のPEGDAの組成を一定にし、PEGMAの濃度を1.5%から、2.5%、5%、10%および15%まで変化させた。折れ線グラフ160に示されるように、PEGDA−PEGMAヒドロゲル・ブレンドから放出されるEGFの量は、PEGMA濃度が高くなるにつれて増大する。例えば、20%PEGDA−15%PEGMAヒドロゲルは、他のどの20%PEGDA−PEGMAヒドロゲルよりも多くのEGFを、より速い速度で放出した。さらに、放出量および放出速度は、相対的にヒドロゲル中のPEGMA濃度に比例しているように見える。この場合も、とりわけ、このことは、放出される誘引物質の速度および量は、望ましい速度に調節可能であることを示している。例えば、誘引物質をより速く放出させるには、より高濃度のPEGMAをPEGDAとともに使用し、より遅く放出させるには、より低濃度のPEGMAをPEGDAとともに使用することができる。
したがって、本発明の一態様では、PEGDAヒドロゲルおよび/またはPEGDA/PEGMAヒドロゲル・ブレンドによって、例えば本明細書に記載の装置に使用するための誘引物質の特徴的な時限放出が提供される。本発明の他の態様では、PEGDAヒドロゲルおよび/またはPEGDA/PEGMAヒドロゲル・ブレンドによって、時限放出を必要とする任意の用途において、誘引物質や同種化合物の時限放出が提供される。
誘引物質が埋め込まれた多孔質塊、例えばEGFが埋め込まれた上述のPEGDAヒドロゲルまたはPEGDA/PEGMAヒドロゲル・ブレンドを、装置10または本明細書に開示した他の任意の装置の誘引物質空洞14に、注射器で導入または「装填」して、本発明の諸態様を提供することができる。
本発明の諸態様によれば、提供される装置は一般に、製作から使用までの所望の期間、その有効性を維持する。例えば、本発明の実施形態は、採集の効果、例えば細胞採集の有効性を低下させることなく使用し、かつ/または、例えば誘引物質の効力を低下させることなく所望の送達を達成するために、本発明の実施形態を製作し、取り扱い、包装し、保管し、保管場所から出し、準備をすることができる十分な「保管寿命」を有することができる。例えば、本発明の諸態様に基づく装置の保管寿命は一般に、少なくとも数時間、一般的には数日、数週間、数箇月または数年である。一態様では、本発明の諸態様に基づく装置の保管寿命は、冷蔵または冷凍によって延長される。例えば、少なくとも約0℃、一般には少なくともマイナス約20℃まで冷却することによって、本発明の実施形態の有効性を維持することができ、同時に、使用の準備をしているときにそれらの有効性を保持することができる。
本発明の諸態様が、患者の局所、例えば腫瘍、器官、血管などから、または異常構造物の近傍あるいは内部から、細胞や関連物などの物質を採集する装置および方法を提供することは、当業者には明らかであろう。本発明の諸態様の実施により、従来技術では容易に入手できなかった癌細胞などの経時的動態の研究を行うための細胞収集を、長期間にわたって行うことができる。本発明のいくつかの態様は専ら、医学的研究において使用するために提供されるが、本発明の他の態様は医学に限定されず、微小粒子や微小物体を採集することに意味のあるあらゆる場合に使用することができる。
本明細書では、本発明のいくつかの態様および実施形態を説明し、示したが、当業者は、同じ目的を達成する代替の態様および実施形態を提供することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるそのような全ての代替態様および実施形態をカバーすることを意図したものである。

Claims (24)

  1. 細胞を受け取る入口を有するハウジングと、
    前記入口の遠位側の前記ハウジング内に配置された、細胞化学誘引物質を含む細胞誘引物質空洞と、
    少なくとも前記誘引物質空洞内に配置され、前記細胞化学誘引物質を含む多孔質体と、
    前記入口と流体連通した近位端および前記細胞誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有し、前記入口から細胞を受け取るように配置された複数の採集室を含み、前記細胞誘引物質空洞とは絞りで区切られそして拡張する細胞採集チャネルと、
    前記細胞採集チャネル内に配置された複数の電極であって、採集チャネル内に採集された細胞と接触するように適合され、この細胞との接触によって、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極間の電気的特性に検出可能な変化を引き起こす複数の電極を含む感知手段と
    を備える細胞採集装置。
  2. 細胞を受け取る入口を有するハウジングと、
    前記入口の遠位側の前記ハウジング内に配置された、細胞化学誘引物質を含む細胞誘引物質空洞と、
    少なくとも前記誘引物質空洞内に配置され、前記細胞化学誘引物質を含む多孔質体と、
    前記入口と流体連通した近位端および前記細胞誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有し、前記入口から細胞を受け取るように配置された少なくとも1つの採集室を含み、前記細胞誘引物質空洞とは絞りで区切られそして拡張する細胞採集チャネルと、
    前記細胞採集チャネル内に配置された複数の電極であって、採集チャネル内に採集された細胞と接触するように適合され、この細胞との接触によって、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極間の電気的特性に検出可能な変化を引き起こす複数の電極を含む感知手段と
    を備える細胞採集装置。
  3. 前記細胞採集チャネルが、さらに、前記絞りより広い最大幅を有する細胞採集室を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  4. 前記細胞採集チャネルが、さらに、絞りで区切られ連通する複数の細胞採集室を含み、前記入口から細胞を受け取るように配置されおり、前記複数の連通する細胞採集室の幅が、前記細胞誘引物質空洞から前記入口へ向かう方向に異なることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  5. 前記複数の連通した細胞採集室のそれぞれの最大幅が、前記細胞誘引物質空洞から前記入口へ向かう方向に狭くなることを特徴とする、請求項4に記載の細胞採集装置。
  6. 前記細胞採集装置が、in vivoでの目的細胞採集のための患者体内埋入用尖端を有し、ex vivoで細胞を抽出し検査するように構成されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  7. 前記多孔質体が、多孔質シリコン、多孔質ヒドロゲルおよび多孔質タンパク質のうちの少なくとも1つからなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  8. 前記多孔質体がPEGDAヒドロゲルからなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  9. 前記多孔質体がPEGDA/PEGMAヒドロゲルからなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  10. 前記PEGDA/PEGMAヒドロゲルが、10%〜30%のPEGDAおよび0.5%〜15%のPEGMAからなることを特徴とする、請求項9に記載の細胞採集装置。
  11. 前記ハウジングがカバーを備え、前記カバーが、開口と、前記開口内に配置された破裂可能膜とを含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  12. 前記破裂可能膜は、前記入口に超過圧力を加えると破裂するように適合されており、膜破裂によって、前記採集室に受け取られた細胞の少なくとも一部が、前記開口を通して吐出されることを特徴とする、請求項11に記載の細胞採集装置。
  13. 前記細胞採集チャネル内の目的細胞の存在のシグナル表示を遠隔の受信器へ送信する手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  14. 前記感知手段が、前記細胞採集チャネル内に複数の電極を含んでおり、前記細胞採集チャネル内に採集された細胞と接触するよう適合された、この複数電極のうち少なくとも2つの電極間のインピーダンスの変化を検出することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  15. 前記細胞化学誘引物質が、EGFとCSFのうちの少なくとも一方からなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  16. 前記感知手段がさらに前記細胞採集チャネル内の目的細胞の数または容量を表示する手段を備えていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  17. 前記細胞採集チャネルの前記近位端が前記入口に向かって収束することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  18. 患者体内に装置が埋入されている状態で前記装置を検査するのに用いられるよう電磁放射透過性であることを特徴する、請求項6に記載の細胞採集装置。
  19. 前記入口に向かって収束する部位を有するベースをさらに含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  20. 前記細胞採集チャネル内に、目的細胞の細胞採集チャネルへの粘着や細胞採集チャネル沿いの移動を促進するための手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の細胞採集装置。
  21. 細胞を受け取る入口を有するハウジングと、
    前記入口の遠位側の前記ハウジング内に配置された、細胞化学誘引物質を含む細胞誘引物質空洞と、
    少なくとも前記誘引物質空洞内に配置され、前記細胞化学誘引物質を含む多孔質体と、
    前記入口と流体連通した近位端および前記細胞誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有し、前記入口から細胞を受け取るように配置された複数の採集室を含み、前記近位端が前記入口に向かって収束して入口から細胞を受け取るような細胞採集チャネルと、
    前記細胞採集チャネル内に配置された複数の電極であって、採集チャネル内に採集された細胞と接触するように適合され、この細胞との接触によって、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極間の電気的特性に検出可能な変化を引き起こす複数の電極を含む感知手段と
    を備える細胞採集装置。
  22. 細胞を受け取る入口を有するハウジングと、
    前記入口の遠位側の前記ハウジング内に配置された、細胞化学誘引物質を含む細胞誘引物質空洞と、
    少なくとも前記誘引物質空洞内に配置され、前記細胞化学誘引物質を含む多孔質体と、
    前記入口と流体連通した近位端および前記細胞誘引物質空洞と流体連通した遠位端を有し、前記入口から細胞を受け取るように配置された少なくとも1つの採集室を含み、前記近位端が前記入口に向かって収束して入口から細胞を受け取るような細胞採集チャネルと、
    前記細胞採集チャネル内に配置された複数の電極であって、採集チャネル内に採集された細胞と接触するように適合され、この細胞との接触によって、前記複数の電極のうちの少なくとも2つの電極間の電気的特性に検出可能な変化を引き起こす複数の電極を含む感知手段と
    を備える細胞採集装置。
  23. 前記細胞採集装置が、in vivoでの目的細胞採集のための患者体内埋入用尖端を有し、ex vivoで細胞を抽出し検査するように構成されることを特徴とする、請求項21又は請求項22に記載の細胞採集装置。
  24. 患者体内に前記装置を挿入しやすくするため、外壁の一部が鋭角に収束したベースをさらに備えることを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項21または請求項22のいずれかに記載の細胞採集装置。
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