JP5944954B2 - 青色フィルターエレメント - Google Patents

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Description

本発明は、電子ディスプレイ用のカラーフィルターに関する。
近年、画像ディスプレイ装置が高解像度および高画質を有することが必要になってきていると共に、こうした画像ディスプレイ装置が低電力消費量を有し、薄く、軽量で広角度から見ることができることは望ましい。こうした要求事項により、薄膜能動素子(薄膜トランジスタ、TFTとも呼ばれる)がガラス基板上に形成され、次に、表示要素(例えば、光を生み出すための有機発光ダイオード層、またはバックライトからの光を遮断するための液晶層)が上に形成されるディスプレイ装置(複数のディスプレイ)が開発されてきた。
白色発光素子をカラーフィルターと組み合わせるディスプレイの一つの問題点は、エミッタとカラーフィルターの組合せが広範囲な色の再生用の良好な色域を提供しなければならないことである。このような方法で用いられるカラーフィルターは、所定の可視領域では十分な透過率を有し、可視スペクトルの他の領域では不要な透過の全くない良好な分光特性を有しなければならない。これは達成困難なままである。ソニーのQualiaテレビの青フィルターは、スペクトルの緑の領域での深刻な透過に苦しんでおり、それは高青色純度のためには望ましくない。
液晶ディスプレイ(LCD)用の良好なカラーフィルターおよびカラーフィルターの組合せを特定するために、多大の仕事、例えば、“Liquid Crystal Displays”,Ernst Leudner ed.,John Wiiley & Sons(2001),pp.28〜296;“High Performance Pigments”,Hugh M.Smith,John Wiley & Sons,pp.264〜265;Kudo et al.,Jan.J.Appli.Phys.,37(1998),pp.3594〜3603;Kudo et al.,J.Photopolymer Sci.Tech.9(1996),pp.109〜120;Sugiura,J.of the SID,1(3)(1993),pp.341〜346;FU et al.,SPIE,Vol.3560,pp.116〜121;Ueda et al.,米国特許第6,770,405号明細書;およびMachiguchi et al.米国特許第6,713,227号および第6,733,934号明細書がなされてきた。
こうした改善にもかかわらず、ディスプレイカラー再生は、妥協に満ちたままである。例えば、カラーテレビ色域用の標準は、Finkが “Color Television Standards”,McGraw−Hill,New York(1955),や Recommendation ITU−R・BT.709−5,“Parameter values for the HDTV standards for production and international programme exchange”に記載するように、めったに満足させられるものではなかった。前のNTSC基準は、1931CIEx、y色度座標のx=0.67およびy=0.33を有する良好な赤原色、一方で良好な緑原色が座標x=0.21およびy=0.71を有することを記載している。後者のHDTV基準は、座標x=0.15およびy=0.06を有する当初のPAL/SECAM青としての良好な青原色を定義する。市販のテレビは、これらの標準に達せず、妥協した色域を有する。タキザワは、米国特許第2004/0105265号明細書において、NTSC基準赤原色のxには達しないが0.65の高いx値、および0.33の高いy値を達成することができる赤フィルターを教示する。ヤマシタは、米国特許第6,856,364号明細書において、0.665の高いx値、および0.31〜0.35の範囲にあるyを達成することができる赤フィルターを教示する。これはタキザワを凌駕する改善策であるが、一方で、NTSC原色のx値を満足させるか、または超える赤原色はより純粋な赤色をもたらすであろう。ヤマシタは、さらに、x値が0.13〜0.15の範囲にあることができ、y値が0.08まで低くあることができる青フィルター、およびx値が0.22〜0.34の範囲にあることができ、y値が0.56〜0.65の範囲にあることができる緑フィルターを教示する。これらは両方とも、それぞれの望ましい原色のx、y値に達していないが、もしこれが達成されれば、それぞれより純粋な青および緑色をもたらすであろう。
加えて、一般的に利用可能な液晶ディスプレイは、多くの場合、冷陰極蛍光灯(CCFL)などのバックライトを用いる。それが可視スペクトルの多様な波長からなる白色光を提供するが、一方で、光は多くの場合スペクトルの少しの狭周波数帯中で一層強くあることは、一般的に利用可能なCCFLソースの特性である。これらの帯は、一般に、スペクトルの赤、緑、および青領域に集中する。こうした光ソースにより必要とされるカラーフィルターは、良好な色域を提供するためにとりわけ狭くあることを必要としない。例えば、赤フィルターは、尾部領域が主緑発光ピークを含まず、なお、こうした光ソースを有する良好な色を提供する限り、スペクトルの緑領域の部分中への透過「尾部」を許容する。
有機発光ダイオード(OLED)は、ディスプレイ用の別の光源を提供する。単一のフルディスプレイ光源を有するLCDと違って、OLEDディスプレイは、一時に輝いていることが必要とされるピクセルでのみ光を生み出す。従って、OLED素子が通常の使用下で電力必要量を下げたディスプレイを提供することは可能である。カラーディスプレイ中の広帯域発光OLED素子への多大の関心が存在してきた。こうしたディスプレイの各ピクセルは、カラーフィルター配列(CFA)の一部としてカラーフィルター素子と併用されて、画素化多色ディスプレイを達成する。広帯域発光構造はすべてのピクセルに共通であり、視聴者により感じられる最終カラーは、そのピクセルの対応カラーフィルター素子により決定される。従って、多色またはRGB素子は、発光構造のいかなるパターン化を必要とせずに製造することができる。白色CFAトップ発光素子の例は米国特許第6,392,340号明細書に示される。Science,267,1332(1995)およびApplied Physics Letters,64,815(1994)でのキド(Kido)ら、米国特許第5,405,709号明細書でのリットマン(Littman)ら、およびApplied Physics Letters,75,888(1999)でのデシュパンデ(Deshpande)らは、白色光生成OLED素子を報告している。白色光生成OLED素子の他の例は、米国特許第5,683,823号明細書および日本特許第07,142,169号明細書に報告されている。
広帯域OLEDディスプレイの一つの特性は、それらが各種波長で発光強度においていくらか変わることができるが、一方で、それらは一般にCCFLソースの強いピーク特性を持たないことである。従って、CCFLディスプレイと併用される場合に適切な色域を提供する共通のカラーフィルターは、OLEDディスプレイによって良好な結果を提供することができないことがある。スペクトルの緑領域の一部中への「尾部」を有する赤カラーフィルターの上の例は、CCFLソース用の適切な赤発光を提供することができるが、しかし、OLED素子で用いるには全体的に不適当である可能性がある。
従って、広帯域OLED素子と併用して改善された演色性を有するディスプレイを提供することができるカラーフィルターを製造することは、解決されるべき問題である。
従って、特に広帯域発光OLED素子を伴って、改善された演色性を提供するための、青色フィルター;フィルターを含有するディスプレイ;およびフィルターを作製する方法を提供することが、本発明の目的である。改善された演色性には、改善された色域および改善1931CIEx、y色度座標および改善スペクトル曲線形状などの関連特性が挙げられる。
この目的は、
a.550〜650nmの範囲内の波長で最大吸収を有する第1顔料、
b.500〜600nmの範囲内で第1顔料よりも短い波長で最大吸収を有する第2顔料、および
c.青フィルター層が、式0.134≦x≦0.15および0.03≦y≦0.06を満たすCIE標準光源D65を用いて計算される、1931CIE・XYZ比色系における色度座標(x、y)を有すること、
を含む青フィルター層を有する青色フィルターにより達成される。
利点
既存のディスプレイに対して色および効率の改善された組合せを有するカラーディスプレイを製造できることが、本発明の利点である。本発明は、より良い色域、従ってより良い演色性を提供することができる。既存のカラーフィルターはより厚いフィルターを使うことによってより良い色域を提供することができるであろうが、一方で、本発明は効率損失を下げて改善された色域を提供することができる。
本発明を用いる電子ディスプレイ用に用いることができるピクセル構造の例を示す。 本発明を用いる電子ディスプレイ用に用いることができるピクセル構造の例を示す。 本発明を用いる電子ディスプレイ用に用いることができるピクセル構造の例を示す。 本発明を用いる電子ディスプレイ用に用いることができるピクセル構造の例を示す。 本発明により用いることができる電子ディスプレイの一つの実施形態の断面図を示す。 本発明により用いることができる電子ディスプレイの別の実施形態を示す。
層厚さなどの素子態様寸法はしばしばサブマイクロメートル範囲内にあるので、図面は寸法の正確度よりもむしろ見易さの方をとって拡大縮小される。
用語「電子ディスプレイ」は、電子実体(electronic entities)がディスプレイの各種面の強度を制御するディスプレイを指す。こうした電子実体には、例えば、受動マトリクスディスプレイ中のオフパネルドライバーおよび一連の水平および垂直電極、または能動マトリクスディスプレイ中の薄膜トランジスタ(TFT)の配列を挙げることができる。こうしたディスプレイには、液晶ディスプレイ(LCD)および有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイを挙げることができる。用語「OLEDディスプレイ」、「OLED素子」または「有機発光ディスプレイ」は、ピクセルとして有機発光ダイオードを含むディスプレイ装置の技術的に認められた意味において用いられる。用語「多色」は、異なる面で異なる色相の光を発光することができるディスプレイパネルを説明するために用いられる。特に、それは各種の色の画像を表示することができるディスプレイパネルを説明するために用いられる。これらの面は、必ずしも隣接していない。用語「フルカラー」は、一般的に、可視スペクトルの少なくとも赤、緑、および青領域中で発光し、あらゆる色相の組合せで画像を表示することができる多色ディスプレイパネルを説明するために用いられる。所定のディスプレイにより生成することができる色の完全なセットは、一般的に、ディスプレイの色域と呼ばれる。赤、緑、および青色は、それらからすべての他の色が適切な混合により生成することができる3原色を構成する。しかし、色域を拡大するための、または素子の色域内での追加色の使用は可能である。用語「色相」は、可視スペクトル内の光放射の強度プロフィールを指し、異なる色相は見て識別できる色の違いを示す。用語「ピクセル」は、他の面とは独立に発光するように刺激することができるディスプレイパネルの面を指定するためのその技術的に認められた使用において用いられる。フルカラーシステムにおいて、各種の色のいくつかのピクセルが一緒に用いられて広い範囲の色を生成し、視聴者がこうしたグループを単一ピクセルと称することができることは認められる。この検討の目的のため、こうしたグループはいくつかの異なる色のピクセルと考えられる。
本明細書において用いられる用語「最大吸収」および「最大透過率」は、可視スペクトル部分、すなわち、400nm〜700nm内でのカラーフィルターおよびカラーフィルター層の、それぞれ、最大光吸収および最大光透過を指す。赤色フィルターは、実質的に600nm〜700nm範囲内の最大透過率を有するカラーフィルターである。緑色フィルターは、実質的に500nm〜600nmの範囲内の最大透過率を有するカラーフィルターである。青色フィルターは、実質的に400nm〜500nmの範囲内の最大透過率を有するカラーフィルターである。
図1は本発明を用いる電子ディスプレイ用に用いることができるピクセル構造例を示す。図1aはピクセルグループ20aを有する素子の縞パターン構造を示す。ピクセルグループ20aは、赤、緑、および青色域規定ピクセル21a、21b、および21cを含む。図1aはRGBディスプレイの一般的な例である。図1bは赤、緑、および青色域規定ピクセル21a、21b、および21cならびに全域内ピクセル(例えば、白色)であることができるか、または別の色域規定ピクセルであることができる付加的なピクセル21dを含むピクセルグループ20bを有する素子の構造を示す。図1bを利用する一つの一般的な配置はRGBWディスプレイであり、該ディスプレイの部分、例えば、全域内ピクセル21dは、カラーフィルターを持たないであろう。図1cはピクセルグループ20cを有する素子の別の構造パターンを示す。図1dはピクセルグループ20dを有する素子の別の構造パターンを示す。4を超えるピクセルを有するパターンを含む他のパターンは、また、本発明に適用することができる。上述の例において、ピクセルは一定の順序に配置されることが示されるが、一方で、ピクセルは他の実施形態では異なる順序を有して配置することができると共に、他の実施形態は異なる寸法および形状を有するピクセルを持つことができる。
本発明がそれらにより実施することができるカラーフィルターおよびディスプレイの多くの構造が存在する。さて図2aに戻り、本発明により用いることができる底面発光電子ディスプレイ10の一つの実施形態の断面図が示される。電子ディスプレイ10は技術上周知のOLED素子である。空孔注入層35、空孔輸送層40、発光層45および50、電子輸送層55、および電子注入層60を含む有機電子発光(EL)素子70は、OLED基板80上に提供される。電流は陰極90および陽極30a、30b、および30cにより提供される。ディスプレイは、それらそれぞれが、それぞれそれ自身の陽極30a、30b、および30cを有する別の発光単位である少なくとも3個の別フィルター、例えば、赤色フィルター25a、緑色フィルター25b、および青色フィルター25cを含む。
カラーフィルターは、多くの場合、基板上に提供される。図2aにおいて、基板は、また、素子基板20である。さて図2bに移り、カラーフィルターを有する電子ディスプレイの別の実施形態が示される。電子ディスプレイ15は、上面発光素子である。カラーフィルター25a、25b、および25cは、電子および発光層が提供された後、電子ディスプレイ上に置かれる別のカラーフィルター基板85上に提供されている。一般的に技術上公知のカラーフィルターの他の配置が、本発明により用いることができることは理解される。さらに、電子ディスプレイの他の実施形態、例えば、タンデムOLED素子、液晶ディスプレイ、などは、用いることができる。
カラーフィルター顔料調製
カラーフィルター顔料用に技術上用いられてきたミリングは、500nm以下の広い範囲の粒径を有する材料を製造する。顔料粒子を粒径が主に100nm未満である狭い粒径範囲に製粉することにより、改善されたカラーフィルター特性が得られることが見出されてきた。このタイプの粒子を製造するための方法は、米国特許第5,738,716号明細書におけるサンティリ(Santilli)ら、および米国特許第5,500,331号明細書におけるチェカイ(Czekai)らにより教示されてきた。この方法は本明細書においてマイクロメディアミリングと呼ばれる。
顔料からカラーフィルターを調製する方法は、一般的に3段階を含む:(a)顔料を一次粒子の分散液に粉砕するための分散またはミリング段階、(b)分散顔料濃縮物が中で他の顔料分散液を含むことができる担体および他の付加物により皮膜強度性顔料分散液に希釈される希釈および/または混合段階、および(c)皮膜強度性顔料分散液からのカラーフィルター層を基板上に被覆すること。段階(a)は、さらに、(a1)顔料および顔料用の担体、および任意に分散剤を含有する顔料混合物を提供し、(a2)ミリング媒体により顔料混合物を混合し、(a3)混合物を高速度製粉機中に導入し、(a4)混合物を粉砕して顔料粒子が望ましい粒径を有する顔料分散液を得、および(a5)分散液をミリング媒体から分離することとして詳述することができる。
ミリング段階において、顔料は、通常、硬質不活性のミリング媒体と共に、担体(一般的に、皮膜強度性スラリー中のそれと同じ担体)中に懸濁される。機械的エネルギーはこの顔料分散液に供給され、ミリング媒体と顔料間の衝突は顔料がその一次粒子に分散することを引き起こす。分散剤または安定剤、または両方は、一般的に顔料分散液に添加されて、生顔料の分散を容易にし、コロイド状粒子安定性を保持し、および粒子再凝集および沈降を遅らせる。
ガラス、セラミックス、金属、およびプラスチックなどのミリング媒体として用いることができる多くの各種タイプの材料が存在する。有用な実施形態において、粉砕媒体は、好ましくは実質的に球状である粒子、例えば、本質的に高分子樹脂からなるビーズを含むことができる。望ましくは、ビーズはチェカイらにより記載されているように、10〜100マイクロメートル範囲内の粒径を有する。
一般に、ミリング媒体としての使用に適する高分子樹脂は、化学的、物理的に不活性であり、実質的に、金属、溶媒、およびモノマーを含まず、それらがミリングの間チップ化または砕かれることを避けることを可能とする十分な硬度および破砕性に欠ける。適する高分子樹脂には、ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレン、スチレンコポリマー、ポリ(メチルアクリル酸メチル)などのポリアクリレート、ポリカーボネート、ダーリン(Derlin)(登録商標)などのポリアセタール、塩化ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ(テトラフルオロエチレン)、例えば、テフロン(Teflon)(登録商標)、および他のフルオロポリマー、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロースエーテルおよび酢酸セルロースなどのエステル、ポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリシロキサンなどのシリコーン含有ポリマーなどが挙げられる。ポリマーは生分解性であることができる。代表的な生分解性ポリマーには、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸とグリコール酸のコポリマー、ポリ酸無水物、ポリ(イミノ−カーボネート)、ポリ(N−アシルヒドロキシプロリン)エステル、ポリ(N−パルミトイル・ヒドロキシプロリノ)エステル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、およびポリ(ホスファゼン)が挙げられる。高分子樹脂は、0.9〜3.0g/cm3の密度を有することができる。高密度樹脂は、これらがより有効な粒径縮小を提供することが信じられるので、とりわけ有用である。とりわけ有用なものは、スチレン系の架橋または非架橋高分子媒体である。
ミリングはあらゆる適する製粉機で行うことができる。適する製粉機には、エアージェット製粉機、ローラー製粉機、ボール製粉機、磨砕製粉機、振動製粉機、遊星形製粉機、砂製粉機、および溶球製粉機が挙げられる。高速度製粉機は特に有用である。高速度製粉機とは、我々は、5メートル/秒を超える速度にミリング媒体を加速することができるミリング装置を意味する。製粉機は1以上のインペラを有する回転軸を含有することができる。こうした製粉機において、媒体に与えられる速度は、インペラ回転数/分、π、とインペラ径の積であるインペラの周速度にほぼ等しい。十分なミリング媒体速度は、例えば、9,000rpmで運転される場合に40mmの径を有するコールズタイプののこぎり形インペラにおいて達成される。ミリング媒体、顔料、液体分散液媒体および分散剤の有用な割合は、広い制限内で変わることができ、例えば、選択される特定の材料およびミリング媒体の寸法および密度などに応じて決まる。本方法は連続式またはバッチ式で行うことができる。
バッチ式ミリングにおいて、<100μmのミリング媒体、液体、顔料、および分散剤のスラリーは、簡単な混合を用いて調製される。このスラリーは、高速度磨砕製粉機、振動製粉機、ボール製粉機、などの従来型の高エネルギーバッチ式ミリング法において製粉することができる。このスラリーは、活性材料の最小粒径への粉砕を可能とする所定の時間帯にわたり製粉される。ミリングが完了した後、活性材料の分散液は、製粉顔料ではなくミリング媒体に対するバリアを有する簡単な篩い分けまたは濾過、例えば、5μmの孔径を有するフィルターにより、ミリング媒体から分離される。
連続媒体循環ミリングにおいて、<100μmのミリング媒体、液体、顔料、および分散剤のスラリーは、回路全体を通して媒体の自由通過を可能とするために>100μmに調整した媒体分離器スクリーンを有する従来型媒体製粉機を通して、保持容器から連続的に循環することができる。ミリングが完了した後、活性材料の分散液は、簡単な篩い分けまたは濾過により、ミリング媒体から分離される。
上記いずれの方式によっても、製粉物の成分の有用な量および比率は、特定材料に応じて広く変わる。ミリング混合物の内容物は製粉物およびミリング媒体を含む。製粉物は、顔料、分散剤および水などの液体担体を含む。水性フィルタースラリーのため、顔料は、通常、ミリング媒体を除いて、製粉物中1〜50質量%で存在する。顔料対分散剤の質量比は、20:1〜1:2である。高速度製粉機は、モアハウス・コールズ(Morehouse−Cowles)、ホックマイヤー(Hockmeyer)らにより製造されるものものなどの高攪拌装置である。
分散剤は製粉物中で別の重要な成分である。有用な分散剤には、硫酸塩(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、スルホン酸塩(例えば、N−メチル−N−オレオイルタウレート)、米国特許第5,085,698号明細書および第5,172,133号明細書(例えば、ジョンクリル(Joncryl)678)に開示されているものなどのアクリル酸およびスチレン−アクリル酸コポリマー、および米国特許第4,597,794号明細書に開示されているものなどのスルホン化ポリエステルおよびスチレン系物質が挙げられる。顔料利用性に関連した前記の他の特許も、また、多様な有用分散剤を開示している。実施例において用いられる分散剤は、カリウムN−メチル−N−オレオイルタウレート(KOMT)およびジョンクリル678である。
ミリング時間は広く変わることができると共に、顔料、選択される機械的手段および滞留条件、初期のおよび望ましい最終粒径、などに応じて決まる。上述の有用な顔料、分散剤、およびミリング媒体を用いる水性製粉物のため、ミリング時間は、一般的に、1〜100時間の範囲にある。製粉化顔料濃縮物は、都合よく、濾過によりミリング媒体から分離される。
顔料用の担体は、水性担体媒体または非水性溶媒であることができる。有用な溶媒はチェカイらにより、およびまた米国特許第5,145,684号明細書、米国特許第5,679,138号明細書、および欧州特許第498,492号明細書に開示されている。水性担体媒体は水、水性塩溶液、または水および少なくとも一つの水混和性共溶媒を含む水性溶媒混合物である。適する混合物の選択は、望ましい表面張力および粘度、選択された顔料、カラーフィルター層の乾燥時間、およびその上に顔料分散液が被覆される材料のタイプなどの特定用途の要求事項に応じて決まる。選択することができる水混和性共溶媒の代表的な例には、(1)メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルアルコール、およびテトラヒドロフルフリルアルコールなどのアルコール、(2)アセトン、メチルエチルケトン、およびジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトアルコール、(3)テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル、(4)酢酸エチル、乳酸エチル、エチレン・カーボネート、およびプロピレン・カーボネートなどのエステル、(5)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−へキサントリオール、およびチオグリコールなどの多価アルコール、(6)エチレングリコール・モノ−メチル(または−エチル)エーテル、ジエチレングリコール・モノ−メチル(または−エチル)エーテル、プロピレングリコール・モノ−メチル(または−エチル)エーテル、トリエチレングリコール・モノ−メチル(または−エチル)エーテル、およびジエチレングリコール・ジ−メチル(または−エチル)エーテル、(7)ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの窒素含有環式化合物、および(8)ジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホンなどの硫黄含有化合物が挙げられる。
有用な非水性溶媒には、炭化水素、アルコール、ポリオール、エーテル、およびエステルが挙げられる。この方法に有用であると知られる溶媒には、トルエン、ヘキサン、エタノール、ブタノール、グリコール、およびPGMEAが挙げられる。
この処理は、粒子の少なくとも90質量%が300nm未満の粒径を有する顔料粒子をもたらす。多くの場合、粒子の100%は300nm未満、都合よい場合に200nm未満の粒径を有する。粒子の100%が100nm未満の粒径を有することは適している;しかし、これはすべてのケースにおいて可能ではなく、顔料粒子の少なくとも90体積%が100nm未満、望ましくは50nm未満の粒径を有することは有用である。一部のケースにおいて、顔料粒子の90体積%は30nm未満の粒径を有することができる。役に立つように、顔料粒子の10体積%以下が5nm未満の粒径を有する。
皮膜強度性分散液調製
一般に、続いて適切な濃度に希釈され、さらに、必要ならば皮膜で用いるために処理される濃縮製粉物の形態にある顔料分散液を作製することは望ましい。この技術は装置からのより大きな量の顔料スラリーの調製を可能とする。製粉物が溶媒中で作製される場合、それは水および/または任意の他の溶媒により適切な濃度に希釈することができる。それが水中で作製される場合、それは追加の水または水混和性溶媒のいずれかにより望ましい濃度に希釈することができる。カラーフィルターが顔料の混合物を必要とする場合、この時点で、別に製粉された顔料分散液を混合することは有用である。希釈および/または混合により、顔料分散液は、特定用途用の望ましい粘度、色、色相、飽和密度、および面被覆率に調整される。
有機顔料の場合において、皮膜性分散液は約30質量%以下の顔料を含有することができるが、しかし、一般に、ほとんどのカラーフィルター皮膜用途用に約0.1〜20質量%、都合よく約5〜15質量%の範囲内にある。無機顔料が選択される場合、分散液は、有機顔料を用いる比較可能の分散液に較べてより高い質量%の顔料を含有する傾向にあり、無機顔料が、一般に、有機顔料よりも高い比重を有するので、一部のケースにおいて約75%もの高さにあることができる。
水性担体媒体の量は、分散液全体質量に対して約70〜98質量%、都合よく約80〜95質量%の範囲にある。水およびジエチレングリコールなどの多価アルコールの混合物は、水性担体媒体として有用である。水およびジエチレングリコールの混合物の場合において、担体媒体は、通常、水30%/ジエチレングリコール70%〜水95%/ジエチレングリコール5%を含有する。有用な比率は、水60%/ジエチレングリコール40%〜水95%/ジエチレングリコール5%である。%は担体媒体の全体質量に基づく。
追加の分散剤を混合物に添加することは望ましくあることができる。有用な分散剤は上述の通りである。
所定の表面を被覆するための能力は、皮膜強度性分散液の表面張力により影響を受けることができる。表面張力の制御は、少量の界面活性剤の添加により達成される。用いようとする界面活性剤のレベルは、簡単な試行錯誤実験を通して決めることができる。陰イオン、非イオン性、および陽イオン界面活性剤は、米国特許第5,324,349号明細書、第4,156,616号明細書および第5,279,654号明細書に開示されているもの、ならびに多くの他の界面活性剤から選択することができる。商業用界面活性剤には、エア・プロダクツ(Air Products)からのサーフィノルズ(Surfynols)(登録商標)、デュポン(DuPont)からのゾニルズ(Zonyls)(登録商標)および3Mからのフルオラッヅ(Fluorads)(登録商標)が挙げられる。これらの分散液用に有用な界面活性剤は、ディキシー・ケミカル(Dixie Chemical)からのサーファクタント(Surfactant)10Gである。
顔料の被覆
カラーフィルターを形成するため、顔料は多くの場合基板上に被覆される。例えば、顔料を含むカラーフィルター層は、ガラスまたはプラスチックなどの、あらゆる多様な硬質および非硬質透明または半透明材料上に被覆することができる。基板は、ディスプレイ装置に取り付けることができるカラーフィルターを形成するためだけの理由で用いられる基板であることができる。別の実施形態において、基板はまた他の用途を有することができる。例えば、カラーフィルター層またはカラーフィルター層配列は、底面発光ディスプレイ装置基板の底部上に被覆することができる。なお別の有用な実施形態において、顔料はディスプレイ装置の一部を形成する発光層の頂部上に被覆することができる。ディスプレイ装置は、LCDディスプレイまたはOLEDディスプレイなどの電子ディスプレイであることができる。
あらゆる多様な周知の被覆および印刷技術は、皮膜強度性顔料分散液からカラーフィルターを調製するために用いることができる。これらの技術には、押出型ホッパー(X−ホッパー)コーティング、スピンコーティング、吹き付け塗装、超音波吹き付け塗装、ナイフコーティング、およびグラビアコーティングを挙げることができるがそれらに限定されない。分散液は水性または非水性であることができる。次に、被覆分散液は、一般的に、放置し乾燥されて固形または半固形皮膜を形成する。あるいは、スラリーは、例えば、ゲル化材料または架橋モノマーを含んで固形または半固形皮膜を生成することができる。皮膜強度性顔料分散液は、例えば、電子ディスプレイ用のカラー化ピクセルの配列中に、カラーフィルターをパターン化するために有用なものとして技術上周知の1以上のフォトレジスト化合物を含むことができる。こうしたケースにおいて、被覆分散液の処理は、パターン化カラーフィルターを形成するためにパターン化露光および露光後処理を含むことができる。
最終カラーフィルター層は、望ましくは、質量で少なくとも10%の色顔料、都合よく少なくとも25%の色顔料、および有用には少なくとも50%の色顔料を含む。
青フィルター顔料
本発明による有用な青色フィルターは、スペクトルの青領域における良好な光透過率、およびスペクトルの赤および緑領域における良好な光吸収を有する。この青色フィルターの一つの有用な実施形態は、青領域における良好な透過率および550〜650nm範囲内の波長で最大吸収を有する第1顔料、および青領域における良好な透過率および500〜600nm範囲内の波長で最大吸収を有する第2顔料を有する。有用な第1顔料は、メタロフタロシアニン顔料であり、銅フタロシアニン顔料または銅フタロシアニン顔料は生物が都合がよい。有用な第1顔料は、ジオキサジン顔料であり、ピグメントバイオレット23が都合がよい。
顔料粒子が本明細書において記載されるように調製される場合に、第1顔料対第2顔料の有用な比率は、質量で20:80〜95:5の範囲にあることが見出されてきた。こうした分散液から調製されるカラーフィルター層は、可視スペクトルの青領域において良好な透過率を有し、一方でスペクトルの他領域において良好な吸収を有することができる。そのように調製される青フィルター層は、450nmの波長で60%以上の、しかし515nmから700nmの範囲の全ての波長で10%以下、有効には520nmから700nmの範囲の全ての波長で5%以下の最大透過率を有することができる。こうしたフィルター層は、CIE標準光源D65または標準光源Cを用いて計算される場合に、式0.134≦x≦0.15および0.03≦y≦0.06を満足させる1931CIE・XYZ比色分析系中の色度座標(x、y)を有する、ただしそのような座標の組み合わせは1931CIE・x,y色度図によって定義されるスペクトル軌跡内であることを条件とする。見られるように、これは極めて純粋な緑色である。
分散液調製
ピグメントバイオレット23分散液の調製
ピグメントバイオレット23混合物を、冷水でジャケットされた2Lステンレス鋼容器に、ピグメントバイオレット23 Cromophtal Violet GM(Ciba Specialty Chemicals)39g、カリウムN−オレイル−N−メチルタウレート分散剤11.7g、高純水249.3gおよび架橋ポリスチレンジビニルベンゼンからなる50マイクロメートルミリング媒体360gを添加することにより調製した。50mm径高剪断コールズ分散機ブレードにより、48時間にわたり3800rpmの平均速度で混合物を攪拌した。ミリング後、分散液を5マイクロメートルフィルターによりミリング媒体から分離し、さらに、高純水により希釈して8.62質量%濃度の顔料にした。
ピグメントブルー15:6分散液の調製
ピグメントブルー15:6の混合物を、冷水でジャケットされた2Lステンレス鋼容器に、PB15:6Heliogen Blue D6700T(BASF)39g、カリウムN−オレイル−N−メチルタウレート分散剤11.7g、高純水249.3gおよび架橋ポリスチレンジビニルベンゼンからなる50マイクロメートルミリング媒体360gを添加することにより調製した。60mm径高剪断コールズ分散機ブレードにより、23時間にわたり2700rpmの平均速度で混合物を攪拌した。ミリング後、分散液を5マイクロメートルフィルターによりミリング媒体から分離し、さらに、高純水により希釈して9.98質量%濃度の顔料にした。
表1は、以下に記載されるようなカラーフィルターを作製するために用いられた上記の調製分散液中の顔料、分散剤、および水の相対量を示す。表1は、また、マイクロトラック(Microtrac)(登録商標)UPA150粒子分析器を用いる動的光散乱により測定される分散液中の顔料の粒径分布を示す。1110X倍率での透過光顕微鏡による分散液の吟味では、すべての粒子がうまく分散されていることを示した。
Figure 0005944954
フィルター調製
本発明の青フィルター(Bi)
上記ピグメントブルー15:6分散液50gを、上記ピグメントバイオレット23分散液18.5g、ジョンクリル678、68.5g、および10%界面活性剤10G溶液10滴と混合した。次に、得られるスラリーを、1.4cm3/ft2の速度でx−ホッパーシリンジコーターを用いてポリエステルシート上に被覆した。これは乾燥時2.6マイクロメートルの平均厚さを有する皮膜を提供した。
第1比較フィルター
比較青フィルター1(Bc1)を市販されているLCDテレビから得た。
上記フィルターの可視透過率スペクトルを、一体型フィルターを有するパーキン・エルマー(Perkin−Elmer)ラムダ12分光計により測定した。結果を以下の表に示す。
Figure 0005944954
本発明青フィルターのピーク透過率は、比較青フィルターに対して浅色の波長にあり、これは可視スペクトルの緑の部分への望ましくない透過が少ないことを意味する。また、本発明青フィルター深色尾部の透過は、505から700nmの波長で、特に500から550nmの近緑領域において、比較青フィルターのそれよりも一段と低い。これらの二つのスペクトル透過率特性は、本発明フィルターにおける顔料の粒径が小さいために、本発明の青は、比較青フィルターよりも純度の高い青(すなわちシアンが低い)であることを意味する。さらなる例を、配合比は不明だが同様の材料を含んでいるソニーのQualiaテレビの青フィルターと比べても、見ることができる。本明細書に記載したとおりの測定をすると、それ(ソニーのQualiaの青フィルター)は515nmで17%の透過率を有し、この透過率は同じ波長での本発明のフィルターよりも一段と高く、そして十分に純粋な青色には望ましくない。
フィルターの色純度は、さらに、1931CIE色度図上にプロットされるカラーポイントの純度を測定するために用いられる一般的なCIE基準である刺激純度により実証することができる。選択された光源のスペクトル特性は、カラーフィルターのスペクトル透過率により、およびCIE Central Bureau in Vienna,Austriaにより出版された“Colorimetry”,CIE Publication 15:2004 3rd Editionに記載されている1931CIE等色関数によりカスケードすることができる。このカスケードの結果は、1931CIE色度図上の所定の光源に関する色度座標のセットである。刺激純度は、光源点、カラーポイント、およびスペクトル軌跡ポイントを線に結ぶ線セグメントの長さに対する、光源ポイントをカラーポイントと結ぶ線セグメントの長さである。刺激純度1.0を有する色はスペクトル軌跡上にあり、ありうる最も純粋なスペクトル色を表す。さらに、所定の標準からの差を以下の式により計算することができる:
デルタCIEx、y=SQRT[(x1−xNTSC2+(y1−yNTSC2
青フィルターがCIE標準光源D65、および1931CIE等色関数によりカスケードされる場合に、表3が得られる色度座標を示す。
Figure 0005944954
本発明の青フィルターに関して得られるCIE色度座標は、比較青フィルターよりもxは高く、yは一段と低く、これが本発明の青のシアンを低くしより純粋な青色にしている。本発明の青は、比較青フィルターよりも高い刺激純度を有し、そしてそれは、Recommendation ITU−R・BT.709−5,“Parameter values for the HDTV standards for production and international programme exchange”で定義される、HDTV Rec.709青原色の刺激純度に近い。このITU Recommendationは、あらゆる先行基準よりも高純度である「目標」青原色を定義している。本発明の青色度は、HDTV Rec.709青原色色度に近接して存在し、そのためx,yデルタがほとんど0になる。比較青フィルターのx,yデルタは、5倍以上に大きく、これが比較青フィルターを青色の純度を一段と下げている。本発明の青フィルターは、比較青フィルター、または米国特許第6,856,364号明細書においてヤマシタにより教示される青フィルターのいずれよりも一段と純粋性が高くある。
本発明は、特にその一部の好ましい実施形態に関連して詳細に記載されてきたが、しかし、変形および修正が本発明の精神および範囲内で達成することができることは理解される。
本明細書で言及された特許および他の文献は、引用により本明細書において包含される。
部品表
10 電子ディスプレイ
15 電子ディスプレイ
20a ピクセル群
20b ピクセル群
20c ピクセル群
20d ピクセル群
21a ピクセル
21b ピクセル
21c ピクセル
21d ピクセル
25a 赤色フィルター
25b 緑色フィルター
25c 青色フィルター
30a 陽極
30b 陽極
30c 陽極
35 空孔注入層
40 空孔輸送層
45 発光層
50 発光層
55 電子輸送層
60 電子注入層
70 有機EL素子
80 OLED基板
85 フィルター基板
90 陰極

Claims (5)

  1. a.550〜650nmの範囲内の波長で最大吸収を有する第1顔料であって、該第1顔料粒子の少なくとも90体積%は50nm未満の粒径を有し、かつ、第1顔料粒子の10体積%以下が5nm未満の粒径を有する、第1顔料、および
    b.500〜600nmの範囲内で第1顔料よりも短い波長で最大吸収を有する第2顔料であって、該第2顔料粒子の少なくとも90体積%は50nm未満の粒径を有し、かつ、第2顔料粒子の10体積%以下が5nm未満の粒径を有する、第2顔料、
    を含んでなる青フィルター層を有する、広帯域発光OLED素子用の青色フィルターであって、
    c.該青フィルター層が450nmの波長で60%以上の、および515nm〜700nmの範囲にある全ての波長で10%以下の透過率を有し、かつ、青フィルター層が、式0.134≦x≦0.15および0.03≦y≦0.06を満たすCIE標準光源D65を用いて計算される、1931CIE・XYZ比色系における色度座標(x、y)を有すること、
    を特徴とする前記青色フィルター。
  2. 青フィルター層が526nm〜700nmの範囲にある全ての波長で1.5%以下の透過率を有する、請求項1に記載の青色フィルター。
  3. 第1顔料粒子の10体積%以下が10.0nm未満の粒径を有し、かつ、第2顔料粒子の10体積%以下が9.3nm未満の粒径を有する、請求項1に記載の青色フィルター。
  4. 第1顔料がメタロフタロシアニン顔料である、請求項1に記載の青色フィルター。
  5. 第2顔料がジオキサジン顔料である、請求項1に記載の青色フィルター。
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