以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域16は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20(始動領域)、第2始動口22(始動領域)が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口22には、可動片22bが開閉可能に設けられており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、第2始動口22が閉状態にあるときには、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが大入賞口28を閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが開扉して、大入賞口28への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
ここで、第1始動口20は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であって、第2遊技領域16bを流下する遊技球は入球不可能となっている。一方で、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であって、第1遊技領域16aを流下する遊技球は入球不可能となっている。
ただし、第1始動口20には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、また、第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよい。したがって、第1始動口20や第2始動口22の配置は一例にすぎず、具体的な盤面構成は特に限定されるものではない。
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50a(画像表示部)を備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部50aには、図示のように演出図柄40a、40b、40cが変動表示され、これら各演出図柄40a、40b、40cの停止表示態様によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
また、演出表示部50aよりも前面には、演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、通常、遊技盤8の背面側に退避しているが、上記の演出図柄40a、40b、40cの変動表示中などに、演出表示部50aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
また、遊技盤8には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が設けられている。さらに、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。そして、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板100には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板100によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板100には、払出制御基板120および副制御基板200が接続されている。
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には遊技情報出力端子板110が接続されており、主制御基板100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板110を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ123が接続されている。この皿満タン検出スイッチ123は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ123から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび操作ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210または電飾制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板210のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置52を可動したり演出照明装置54を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板200に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では約1/99.9)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では約1/20.0)設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
この保留記憶領域は、8つの記憶部(第1〜第8記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球すると、特1保留を保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口22に遊技球が入球すると、特2保留を保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。例えば、第1始動口20に遊技球が入球したとき、保留記憶領域の第1〜第8記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留または特2保留が記憶されている状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。なお、第2始動口22に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第1記憶部〜第8記憶部の中で、特1保留および特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口20に遊技球が入球したときに、保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口20への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口22に遊技球が入球したときに、保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口22への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大当たりの抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大当たりの抽選を開始する場合には、図4(a)に示す大当たり決定乱数判定テーブル1が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル1によれば、大当たり決定乱数が10001〜10656であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/99.9となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大当たりの抽選を開始する場合には、図4(b)に示す大当たり決定乱数判定テーブル2が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル2によれば、大当たり決定乱数が10001〜13270であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/20.0となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が約5倍となる。
なお、図4からも明らかなように、本実施形態においては、取得した大当たり決定乱数が10001〜10656である保留、すなわち、低確率遊技状態において大当たりに当選する保留は、必ず、高確率遊技状態においても大当たりに当選することとなる。
図5は、当たり図柄決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大当たりの抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄決定乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1が選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2が選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜39であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が40〜79であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が80〜99であれば特別図柄Cが決定される。
また、図5(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜39であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が40〜79であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が80〜99であれば特別図柄Cが決定される。なお、ここでは、当たり図柄決定乱数判定テーブル1、2において、各特別図柄が決定される比率を同一としたが、両当たり図柄決定乱数判定テーブル1、2において、異なる特別図柄が決定されたり、あるいは、同一の特別図柄であっても、そのそれぞれが決定される比率を異にしたりしてもよい。
また、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごとに設けられているが、ここでは、非時短遊技状態用のテーブルと、高確率遊技状態用のテーブルとについて説明する。
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大当たりの抽選結果が導出されると、当該大当たりの抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
そして、非時短遊技状態に設定されているときに特1保留または特2保留に基づいて、大当たりの抽選結果として「ハズレ」が導出されるとともに、大当たりの抽選を行うときの特1保留および特2保留の合計数(以下、単に「保留数」という)が0〜2個であった場合には、図6(a)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブル1によれば、リーチグループ決定乱数が0〜6999であれば「グループ2」が決定され、リーチグループ決定乱数が7000〜8999であれば「グループ3」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば「グループ4」が決定され、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば「グループ5」が決定される。
また、非時短遊技状態において、大当たりの抽選結果として「ハズレ」が導出されたときに、保留数が3または4個であった場合には、図6(b)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が5以上であった場合には、図6(c)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。これらリーチグループ決定乱数判定テーブル2、3によれば、リーチグループ決定乱数に応じて、図示のとおりにグループ種別が決定されることとなる。
さらに、高確率遊技状態において、大当たりの抽選結果として「ハズレ」が導出された場合には、図6(d)〜図6(g)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブルA、B、C、Dが選択される。詳しくは後述するが、本実施形態においては、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定され、この高確率遊技状態において大当たりの抽選が8回行われるとともに、その全ての抽選結果が「ハズレ」であった場合に、遊技状態が高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行する。
高確率遊技状態における1〜3回目の大当たりの抽選結果が導出された場合には、図6(d)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルAが選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブルAによれば、保留数およびリーチグループ決定乱数の値に拘わらず、必ず、「グループ10」が決定される。
同様に、高確率遊技状態における4回目の大当たりの抽選結果が導出された場合には、図6(e)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルBが選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブルBによれば、保留数およびリーチグループ決定乱数の値に拘わらず、必ず、「グループ11」が決定される。また、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選結果が導出された場合には、図6(f)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルCが選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブルCによれば、保留数およびリーチグループ決定乱数の値に拘わらず、必ず、「グループ12」が決定される。また、高確率遊技状態における8回目の大当たりの抽選結果が導出された場合には、図6(g)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルDが選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブルDによれば、保留数およびリーチグループ決定乱数の値に拘わらず、必ず、「グループ13」が決定される。
なお、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルを説明する図である。このハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルは、上記のようにして決定されたグループ種別ごとに複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において決定され得るグループ1、2、5が決定されたときに選択されるハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1、2、5を、それぞれ図7(a)〜図7(c)に示し、高確率遊技状態において決定され得るグループ10〜13が決定されたときに選択されるハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル10〜13を、それぞれ図7(d)〜図7(g)に示す。
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモードA決定乱数が取得される。そして、上記のグループ種別の抽選によりグループ種別が決定された場合には、当該決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
図7(a)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1によれば、リーチモードA決定乱数が0〜250の全てにおいて、変動モード番号として「00H」が決定される。また、図7(b)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル2によれば、リーチモードA決定乱数が0〜79のとき、変動モード番号として「00H」が決定され、リーチモードA決定乱数が80〜169のとき、変動モード番号として「01H」が決定され、リーチモードA決定乱数が170〜250のとき、変動モード番号として「02H」が決定される。また、図7(c)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル5によれば、リーチモードA決定乱数が0〜130のとき、変動モード番号として「A5H」が決定され、リーチモードA決定乱数が131〜199のとき、変動モード番号として「A6H」が決定され、リーチモードA決定乱数が200〜250のとき、変動モード番号として「A7H」が決定される。
また、図7(d)〜図7(g)に示すように、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル10〜13によれば、リーチモードA決定乱数の値に拘わらず、必ず、変動モード番号として「00H」が決定される。このことからも明らかなように、高確率遊技状態に設定されている場合には、変動モード番号として、必ず、「00H」が決定されることとなる。なお、本実施形態において、「H」が付されている数字は16進数を示しており、「H」が付されていない数字は10進数を示している。
そして、各ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモードA決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン抽選テーブルが対応付けられている。例えば、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1によれば、変動モード番号が「00H」と決定されるのと同時に、変動パターン抽選テーブルとして「テーブルA」が決定される。このように、本実施形態では、変動モード番号が決定されると、同時に、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
図8は、大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルを説明する図である。この大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルは、大当たり当選時に決定される大当たり図柄の種別、および、大当たり当選時の遊技状態に応じて複数設けられている。ここでは、非時短遊技状態において特別図柄Aが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル1を図8(a)に示し、非時短遊技状態において特別図柄B、Cが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル2を図8(b)に示す。
また、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選において、特別図柄A、B、Cが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル3を図8(c)に示し、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選において、特別図柄A、B、Cが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル4を図8(d)に示し、高確率遊技状態における8回目の大当たりの抽選において、特別図柄A、B、Cが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル5を図8(e)に示している。
この大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルにおいても、上記のハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルと同様に、リーチモードA決定乱数に対して、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが対応付けられている。そして、取得したリーチモードA決定乱数の値に応じて、変動モード番号、および、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
なお、図8(c)〜図8(e)に示すように、高確率遊技状態に設定されている場合には、必ず、変動モード番号として「00H」が決定される。したがって、高確率遊技状態においては、大当たりの抽選回数や大当たりの抽選結果に拘わらず、必ず、変動モード番号として「00H」が決定されることとなる。ただし、高確率遊技状態においては、大当たりの抽選結果、および、大当たりの抽選回数に応じて、図7および図8に示すとおりに、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
以上のように、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別に応じ、図7に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが決定される。一方、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)と、大当たり当選時の遊技状態とに応じ、図8に示す大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
図9は、非時短遊技状態において用いられる変動パターン抽選テーブルを説明する図である。ここでは、一例として、変動パターン抽選テーブルAを図9(a)に示し、変動パターン抽選テーブルBを図9(b)に示し、変動パターン抽選テーブルQを図9(c)に示すが、変動パターン抽選テーブルは、この他にも多数設けられている。
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン抽選テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて変動パターン番号が決定される。例えば、図9(a)に示す変動パターン抽選テーブルAによれば、変動パターン乱数が0〜238の全てにおいて、変動パターン番号として「00H」が決定される。
また、図9(b)に示す変動パターン抽選テーブルBによれば、変動パターン乱数が0〜238の全てにおいて、変動パターン番号として「01H」が決定される。また、図9(c)に示す変動パターン抽選テーブルQによれば、変動パターン乱数が0〜24のとき、変動パターン番号として「30H」が決定され、変動パターン乱数が25〜49のとき、変動パターン番号として「31H」が決定され、変動パターン乱数が50〜139のとき、変動パターン番号として「32H」が決定され、変動パターン乱数が140〜179のとき、変動パターン番号として「33H」が決定され、変動パターン乱数が180〜219のとき、変動パターン番号として「34H」が決定され、変動パターン乱数が220〜238のとき、変動パターン番号として「35H」が決定される。
図10は、高確率遊技状態において用いられる変動パターン抽選テーブルを説明する図である。高確率遊技状態における1〜3回目の大当たりの抽選結果がハズレであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(a)に示す変動パターン抽選テーブル1が選択される。この変動パターン抽選テーブル1によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「A0H」が決定される。また、高確率遊技状態における4回目の大当たりの抽選結果がハズレであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(b)に示す変動パターン抽選テーブル2が選択される。この変動パターン抽選テーブル2によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「A1H」が決定される。また、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選結果がハズレであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(c)に示す変動パターン抽選テーブル3が選択される。この変動パターン抽選テーブル3によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「A2H」が決定される。また、高確率遊技状態における8回目の大当たりの抽選結果がハズレであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(d)に示す変動パターン抽選テーブル4が選択される。この変動パターン抽選テーブル4によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「A3H」が決定される。
同様に、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選結果が大当たりであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(e)に示す変動パターン抽選テーブル10が選択される。この変動パターン抽選テーブル10によれば、変動パターン乱数が0〜79であれば、変動パターン番号として「B0H」が決定され、変動パターン乱数が80〜159であれば、変動パターン番号として「B1H」が決定され、変動パターン乱数が160〜238であれば、変動パターン番号として「B2H」が決定される。
また、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選結果が大当たりであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(f)に示す変動パターン抽選テーブル11が選択される。この変動パターン抽選テーブル11によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「C0H」が決定される。また、高確率遊技状態における8回目の大当たりの抽選結果が大当たりであった場合には、上記したとおり、必ず、図10(g)に示す変動パターン抽選テーブル12が選択される。この変動パターン抽選テーブル12によれば、変動パターン乱数の値に拘わらず、必ず、変動パターン番号として「D0H」が決定される。
このように、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選結果、そのときの遊技状態、保留数、大当たりの抽選回数等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図11は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図11(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図11(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大当たりの抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
図12は、変動演出パターンの決定方法を説明する図である。上記したように、大当たりの抽選において特別図柄の種別が決定されると、当該決定された特別図柄の種別に応じて変動演出パターンが決定される。この変動演出パターンの決定に際しては、まず、大当たりの抽選が行われたときの遊技状態が確認され、次に、大当たりの当選可否が確認される。ここでは、非時短遊技状態において、大当たりの抽選結果として「ハズレ」が導出された場合を一例として説明する。
非時短遊技状態において、大当たりの抽選結果として「ハズレ」が導出されると、次に保留数が確認され、このときの保留数に応じて、リーチグループ決定乱数判定テーブルが選択される。そして、選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブルを参照してリーチグループ決定乱数の判定が行われ、このときの判定結果、すなわち、グループ種別に基づいて、リーチモードA決定乱数判定テーブルが決定される。そして、決定されたリーチモードA決定乱数判定テーブルを参照してリーチモードA決定乱数の判定が行われて、変動モード番号、および、変動パターン抽選テーブルが決定され、当該決定された変動パターン抽選テーブルと変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号が決定されることとなる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板200に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信される。副制御基板200においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図13は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための作動テーブルを説明する図である。作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、作動テーブルとして、作動テーブル1、2が設けられている。
そして、特別図柄Aが決定されると、図13(a)に示すように、作動テーブル1を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル1によれば、大入賞口28が29.0秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が8回実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間が2.0秒に設定されている。
また、特別図柄B、Cが決定されると、図13(b)に示すように、作動テーブル2を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル2によれば、大入賞口28が29.0秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が4回実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間が2.0秒に設定されている。
図14は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技の終了後の遊技状態は、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とを参照して次のように決定される。
図示のとおり、大当たりに当選した場合には、特別図柄の種別に拘わらず、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される。なお、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は8回に設定される。これは、高確率遊技状態が、大当たりの抽選結果が8回確定するまで継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数の設定が行われることとなる。
また、特別遊技の終了後には、高確率遊技状態に設定されるとともに、必ず時短遊技状態に設定されることとなるが、この時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は、大当たり当選時の遊技状態に応じて次のようにして決定される。すなわち、大当たり当選時の遊技状態が、低確率遊技状態であって、かつ、非時短遊技状態であった場合には、特別図柄(大当たり図柄)の種別を問わず、時短回数が8回に設定され、その他の遊技状態であった場合には、特別図柄(大当たり図柄)の種別を問わず、時短回数が100回に設定される。
なお、ここでは、特別図柄の種別に拘わらず、遊技状態が設定されることとしたが、特別図柄の種別に応じて、例えば、低確率遊技状態に設定したり、あるいは、時短回数を異ならせたりしてもよい。
図15は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(当たり決定乱数)を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(a)に示す当たり決定乱数判定テーブル1が参照される。この当たり決定乱数判定テーブル1によれば、当たり決定乱数が0であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(b)に示す当たり決定乱数判定テーブル2が参照される。この当たり決定乱数判定テーブル2によれば、当たり決定乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
図16(a)は、普通図柄変動パターン決定テーブルを説明する図であり、図16(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間に亘って普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて図16(b)に示すように通電制御される。
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図17を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数を更新する。以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数を総称して「変動演出用乱数」と呼ぶ。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。このステップS3の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図18を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、いずれも一定の規則にしたがって更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認する。具体的には、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、それぞれの検出信号に対応する賞球カウンタを更新するとともに、検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。なお、払出制御基板120において賞球の払い出しが行われると、その賞球ごとに主制御基板100にコマンドが送信され、当該コマンドを受信すると、賞球カウンタが0になるまで賞球カウンタを減算する。
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88、90の表示データを作成する処理を行う。
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
図19は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS330)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図20を用いて後述する。
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図22を用いて後述する。
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定して、普通図柄の抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図23を用いて後述する。
図20は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−2)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている特1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−3に処理を移し、特1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−3)
上記ステップS330−2において、特1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、特1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな特1保留数(X1)として記憶する。
(ステップS330−4)
次に、メインCPU100aは、現在の大当たり決定乱数を取得して、保留記憶領域にある第1記憶部から第8記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS330−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新されたリーチグループ決定乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4およびステップS330−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新されたリーチモードA決定乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4〜ステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4〜ステップS330−7で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−9)
次に、メインCPU100aは、特1保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS331)
次に、メインCPU100aは、事前判定処理を実行して、当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。この事前判定処理について、図21を用いて説明する。
図21は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS331−1)
まず、メインCPU100aは、高確率遊技状態において大当たりの抽選結果を導出するために用いる、図4(b)に示す大当たり決定乱数判定テーブル2をセットする。
(ステップS331−2)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS330−4で取得した大当たり決定乱数と、上記ステップS331−1でセットした大当たり決定乱数判定テーブル2とに基づいて、高確時大当たり事前判定処理を実行する。具体的には、新たに記憶した保留が、高確率遊技状態において大当たりに当選するか否かを事前判定する。
(ステップS331−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−2において、「大当たり」の事前判定結果が導出されたかを判定する。その結果、「大当たり」の事前判定結果が導出された場合にはステップS331−4に処理を移し、「大当たり」の事前判定結果が導出されなかった場合(「ハズレ」の事前判定結果が導出された場合)には、ステップS331−5に処理を移す。
(ステップS331−4)
上記ステップS331−3において、「大当たり」の事前判定結果が導出されたと判定した場合には、メインCPU100aは、新たに記憶された保留が、高確率遊技状態において「大当たり」に当選する特別保留であることを示す、大当たり事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS331−5)
一方、上記ステップS331−3において、「大当たり」の事前判定結果は導出されなかったと判定した場合には、メインCPU100aは、新たに記憶された保留が、高確率遊技状態において「ハズレ」となる保留であることを示す、ハズレ事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、新たな保留が記憶された時点で、当該保留が高確率遊技状態において「大当たり」に当選する保留であるか否かについての情報が、副制御基板200に送信されることとなる。
図22は、上記ステップS340の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS340−1)
まず、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS340−2に処理を移し、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS340−2)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている特2保留数(X2)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特2保留数(X2)<4と判定した場合にはステップS340−3に処理を移し、特2保留数(X2)≧4と判定した場合には第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS340−3)
上記ステップS340−2において、特2保留数(X2)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、特2保留数(X2)に「1」加算した値を新たな特2保留数(X2)として記憶する。
(ステップS340−4)
次に、メインCPU100aは、現在の大当たり決定乱数を取得して、保留記憶領域にある第1記憶部から第8記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
(ステップS340−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS340−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新されたリーチグループ決定乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4およびステップS340−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新されたリーチモードA決定乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4〜ステップS340−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4〜ステップS340−7で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−9)
次に、メインCPU100aは、特2保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS331)
次に、メインCPU100aは、上記第1始動口検出スイッチ入力処理と同様に、事前判定処理を実行して、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理における事前判定処理では、ステップS340−4で取得した大当たり決定乱数を事前判定に用いる点のみが上記と異なり、その他の処理は上記と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図23は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、現在の当たり決定乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、当たり決定乱数が取得されると、第1記憶部から順に当たり決定乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した当たり決定乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
次に、図24〜図30を用いて、主制御基板100において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
図24は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
そして、メインCPU100aは、上記ステップS410でロードした特図特電データの値に基づいて、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理(ステップS460)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図25は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動開始処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=00であると判定した場合に実行される。
(ステップS420−1)
メインCPU100aは、保留記憶領域に特1保留または特2保留が記憶されているか(特1保留数(X1)≧1または特2保留数(X2)≧1)を判定する。その結果、特1保留および特2保留のいずれかが記憶されていると判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特1保留および特2保留のいずれも記憶されていないと判定した場合にはステップS420−7に処理を移す。
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、保留記憶領域に特1保留または特2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、保留記憶領域のシフト処理を行う。ここでは、第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第8記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号(序数)が小さい記憶部にシフトさせる。
(ステップS420−3)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数判定テーブル(図4参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2において処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて大当たりの抽選結果を導出する。
そして、導出した抽選結果が「大当たり」であった場合には、始動口種別(特1保留か特2保留か)に応じて当たり図柄決定乱数判定テーブル(図5参照)を選択するとともに、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2において処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて特別図柄種別を決定する。また、導出した抽選結果が「ハズレ」であった場合には、始動口種別が第1始動口20(特1保留)であれば特別図柄Xを決定し、始動口種別が第2始動口22(特2保留)であれば特別図柄Yを決定する。そして、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM100cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
なお、この特別図柄変動開始処理によれば、特1保留および特2保留が保留記憶領域に記憶された順に処理される。ただし、特1保留および特2保留の双方が記憶されている場合に、特1保留および特2保留のいずれか一方を優先的に処理してもよい。
(ステップS420−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−3で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に伝送されることとなる。
(ステップS421)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−2において処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。この変動演出パターン決定処理については、図26を用いて後述する。
(ステップS420−5)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、特1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、特2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器80、82において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、特1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、特2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS420−7)
また、上記ステップS420−1において、保留記憶領域に特1保留および特2保留のいずれも記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間に亘って特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図26は、上記ステップS421の変動演出パターン決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS421−1)
まず、メインCPU100aは、上記ステップS420−3で決定された特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS421−2に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS421−4に処理を移す。
(ステップS421−2)
上記ステップS421−1において、決定された特別図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、決定された大当たり図柄に係るデータをロードする。
(ステップS421−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2でロードした大当たり図柄に係るデータに基づいて、大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル(図8参照)をセットする。
(ステップS421−4)
一方、上記ステップS421−1において、決定した特別図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、現在の保留数を確認する。
(ステップS421−5)
次に、メインCPU100aは、大当たりの抽選が行われた保留種別(始動口種別)と、上記ステップS421−4で確認した保留数とに基づいて、リーチグループ決定乱数判定テーブル(図6参照)をセットする。
(ステップS421−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−2で処理領域に書き込まれたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS421−5でセットされたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループ種別を決定するとともに、当該決定したグループ種別を所定の処理領域に記憶する。
(ステップS421−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−6で決定されたグループ種別に基づいて、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル(図7参照)をセットする。
(ステップS421−8)
メインCPU100aは、上記ステップS421−3でセットされた大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル、または、上記ステップS421−7でセットされたハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルと、上記ステップS420−2で処理領域に書き込まれたリーチモードA決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定するとともに、当該決定した変動モード番号を所定の処理領域に記憶する。また、ここでは変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン抽選テーブルが決定される。
(ステップS421−9)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−8で決定された変動パターン抽選テーブル(図9、図10参照)をセットする。
(ステップS421−10)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−9でセットされた変動パターン抽選テーブルと、上記ステップS420−2で処理領域に書き込まれた変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定するとともに、当該決定した変動パターン番号を所定の処理領域に記憶する。
(ステップS421−11)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−8で決定された変動モード番号、上記ステップS421−10で決定された変動パターン番号と、変動時間決定テーブル(図11参照)とに基づいて、変動時間1、2を決定する。そして、決定した変動時間1、2をそれぞれ記憶するとともに、変動時間1、2を積算した合計変動時間を算出して、変動時間タイマカウンタにセットする。また、ここでは、決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドが生成され、変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドが生成される。これにより、変動演出パターン決定処理が終了となる。
図27は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動停止処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=01であると判定した場合に実行される。
(ステップS430−1)
メインCPU100aは、変動時間(ステップS421−11でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−3で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
(ステップS430−3)
次に、メインCPU100aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
図28は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。この停止後処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=02であると判定した場合に実行される。
(ステップS440−1)
メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS430−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−2に処理を移す。
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS440−3)
次に、メインCPU100aは、時短回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残り変動回数を示す時短回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている時短回数から「1」減算した値を新たな時短回数として記憶することとなる。なお、時短回数を更新した結果、時短回数=0となった場合には、同時に時短遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−4に処理を移す。
(ステップS440−4)
次に、メインCPU100aは、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残り変動回数を示す高確回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている高確回数から「1」減算した値を新たな高確回数として記憶することとなる。なお、高確回数を更新した結果、高確回数=0となった場合には、同時に高確遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−5に処理を移す。
(ステップS440−5)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−6に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−7に処理を移す。
(ステップS440−6)
上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、ステップS440−10に処理を移す。
(ステップS440−7)
一方、上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。この大当たり当選時遊技状態コマンドは、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、それとも時短遊技状態であるかを副制御基板200に伝達するためのコマンドである。
(ステップS440−8)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態をリセットする処理を行う。
(ステップS440−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
(ステップS440−10)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。
図29は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。この特別電動役物制御処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=03であると判定した場合に実行される。
(ステップS450−1)
メインCPU100aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理を実行する。メインCPU100aは、特別遊技の開始にあたって、まずオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、予め設定されたオープニング時間が経過するまで待機することとなる。なお、すでにオープニングコマンドが送信されている場合には、そのままステップS450−2に処理を移すこととなる。
(ステップS450−2)
次に、メインCPU100aは、現在、オープニング中であるか、すなわち、オープニング時間が経過したかを判定する。その結果、オープニング時間が経過していると判定した場合にはステップS450−3に処理を移し、オープニング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−3)
上記ステップS450−2において、オープニング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、停止表示されている特別図柄の種別に応じて、作動テーブル1、2(図13参照)のいずれかをセットするとともに、当該セットしたテーブルを参照して、大入賞口開閉ソレノイド28cの通電制御が行われることとなる。
なお、ここでは、各ラウンド遊技の開始時に、メインCPU100aが、ラウンド開始コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。このラウンド開始コマンドは、何回目のラウンド遊技が開始されるのかに係る情報を有するものである。これにより、副制御基板200では、主制御基板100において何回目のラウンド遊技が開始されるのかを把握することが可能となっている。
(ステップS450−4)
次に、メインCPU100aは、大入賞口28の全開閉が終了したかを判定する。その結果、大入賞口28の全ての開閉が終了したと判定した場合にはステップS450−5に処理を移し、大入賞口28の全ての開閉が終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−5)
上記ステップS450−4において、大入賞口28の全開閉が終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、エンディング開始処理を実行する。ここでは、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットするとともに、所定のエンディング時間が経過するまで待機する。
(ステップS450−6)
次に、メインCPU100aは、エンディング時間が経過したか否かを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−7に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−7)
上記ステップS450−6において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
図30は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。この特別遊技終了処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=04であると判定した場合に実行される。
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータをロードする。そして、図14に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数、特定状態フラグ、特定回数を設定する。ここでは、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には、特定状態フラグをオンするとともに、特定回数記憶領域に「9」をセットすることとなる。
(ステップS460−2)
次に、メインCPU100aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別に係る情報を有している。
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
次に、図31〜図35を用いて、主制御基板100において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
図31は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図32は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ番号(序数)の小さい記憶部にシフトさせる。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普通図柄保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された当たり決定乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、図15(a)に示す当たり決定乱数判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、図15(b)に示す当たり決定乱数判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、図16(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
図33は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。これにより、普通図柄表示器88において、普通図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
図34は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
図35は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて開放テーブルをセットする。これにより、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データがセットされる。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データがセットされる。
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
以上のように、主制御基板100において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板100から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板200において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。特に、主制御基板100において特別図柄の変動表示が行われている間、副制御基板200においては、大当たりの抽選結果を報知するための変動演出が実行される。本実施形態では、高確率遊技状態において、副制御基板200で制御、実行される変動演出に特徴があるが、ここでは、理解を容易にするために、まず、低確率遊技状態における変動演出の内容および決定方法を簡単に説明し、その後、高確率遊技状態における変動演出の内容および制御について詳細に説明する。
図36は、リーチなしパターンの変動演出の一例を説明する図である。低確率遊技状態において実行される変動演出は、リーチなしパターンとリーチ変動パターンとに大別される。図36に示すように、リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部50aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄40a、40b、40cが重畳して変動表示される。例えば、図36(a)に示すように、大当たりの抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄40a、40b、40cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図36(b)に示すように、3つの演出図柄40a、40b、40cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの矢印は、演出図柄40a、40b、40cが縦方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図36(c)に示すように、まず、演出図柄40aが停止表示され、その後、図36(d)に示すように、演出図柄40aと異なる図柄(態様)で演出図柄40cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図36(e)に示すように、演出図柄40bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄40a、40b、40cの組み合わせによって、大当たりの抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄40a、40b、40cが全て同一の図柄(態様)で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大当たりの抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄40a、40b、40cが全て同一の図柄(態様)で停止表示されることはない。
図37は、リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、図37(a)に示すように、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄40a、40b、40cの変動表示が開始された後、図37(b)に示すように、演出図柄40aが停止表示される。その後、図37(c)に示すように、演出図柄40cが停止表示される。このとき、演出図柄40cは、演出図柄40aと同一の図柄(態様)で停止表示される。
このように、演出表示部50aにおいて、演出図柄40a、40cが特定態様(同一の図柄(態様))、所謂「リーチ態様」で表示されると、図37(d)に示すように、演出図柄40a、40b、40cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部50aには、図37(e)に示すように、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄40a、40b、40cが停止表示されて大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、変動演出中には、演出表示部50aにおいてさまざまな予告演出が実行される。例えば、図37(a)に示すように、変動演出の開始から数秒が経過するまでの間に、予告演出として、演出表示部50aにキャラクタとメッセージが表示される。副制御基板200では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、当該受信コマンドに基づいて、予告演出の実行可否や、実行する予告演出の種別が決定される。ここでは、変動演出の開始時に演出表示部50aにキャラクタやメッセージが表示される予告演出のみが実行されることとするが、これとは別に、または、これに加えて、さらに他の予告演出を実行してもよい。
図38は、前半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、演出図柄40a、40b、40cがリーチ態様になるまで、より詳細には、リーチ発展演出(動画)が行われるまでの変動演出の態様(演出表示部50aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定される。
また、演出図柄40a、40b、40cがリーチ態様になった後の、リーチ発展演出における変動演出の態様(演出表示部50aに表示される動画)が、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。したがって、例えば、図37に示すリーチ変動パターンの変動演出においては、図37(a)〜図37(d)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、図37(e)に示す変動演出の態様(動画)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
なお、リーチなし変動パターンの変動演出は、前半の変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半の変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板200では、必ず、前半の変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。したがって、図36に示す変動演出の態様(画像パターン)は、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されることとなる。
図38に示すように、副制御基板200のサブROM200bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半の変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板200では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半の変動演出の態様が決定される。ここで、前半の変動演出の態様のうち「なし」は、前半の変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半の変動演出のみが実行されることとなる。
また、図38において、前半の変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄40a、40b、40cがリーチ態様になるまでの、演出表示部50aに表示される画像パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部50aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部50aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、演出表示部50aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部50aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
図39は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。図39に示すように、副制御基板200のサブROM200bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半の変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板200では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半の変動演出の態様が決定される。
なお、図39において、変動パターン番号と後半の変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ4秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」の変動演出の態様は、演出図柄40a、40b、40cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ4秒、8秒、12秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板100において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定された場合には、前半の変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板100において、例えば、変動パターン番号=04Hが決定された場合には、後半の変動演出の態様として、「パターン1」および「パターン2」のいずれかが決定される。「パターン1」、「パターン2」は、図37(e)に示す動画の種類を示すものであり、演出表示部50aに表示される画像は異なるものの、その構成時間は、変動パターン番号=04Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
以上のように、副制御基板200のサブROM200bには、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが設けられているが、これらの両テーブルは、遊技状態ごとに設けられている。そして、高確率遊技状態用の前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルによれば、高確率遊技状態において実行される8回の変動演出が、以下のとおりに実行されるように設定されている。
図40は、高確率遊技状態において決定される特別図柄の合計変動時間を説明する図である。高確率遊技状態において、変動モード番号(変動モードコマンド)および変動パターン番号(変動パターンコマンド)を決定するために参照されるテーブルについて、図6〜図8および図10を用いて説明した。これら図6〜図8および図10を纏めると、図40に示すとおりとなる。特に、図40(a)は、ハズレ時の合計変動時間を、高確率遊技状態における変動回数ごとに示し、図40(b)は、大当たり時の合計変動時間を、高確率遊技状態における変動回数ごとに示している。
図40(a)に示すように、高確率遊技状態において、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合、1〜3回目の特別図柄の変動表示の時間、すなわち、合計変動時間は、いずれも、必ず14.4秒に決定される。また、4回目の合計変動時間は、必ず15.0秒に決定され、5〜7回目の合計変動時間は、いずれも、必ず0.4秒に決定され、8回目の合計変動時間は、必ず、8.0秒に決定される。
これに対して、図40(b)に示すように、高確率遊技状態において、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合、1〜4回目の特別図柄の変動表示の時間、すなわち、合計変動時間は、18.0秒、23.0秒、28.0秒の中から、いずれかの時間に決定される。また、5〜7回目の合計変動時間は、いずれも、必ず12.4秒に決定され、8回目の合計変動時間は、必ず、8.0秒に決定される。
なお、主制御基板100においては、特別図柄の変動表示が上記の合計変動時間に亘って行われた後、0.6秒間(確定時間)停止表示される。したがって、1回の特別図柄の変動表示が開始してから終了するまでの時間は、特別図柄の変動表示の時間を示す合計変動時間に、特別図柄の停止表示時間を示す確定時間を合算した時間となる。このように、高確率遊技状態においては、変動回数(大当たりの抽選回数)ごとに、予め定められた合計変動時間が決定されることとなり、こうして決定される合計変動時間を前提として、以下の変動演出が実行されることとなる。
図41は、高確率遊技状態における変動演出の一例を説明する図である。本実施形態では、大当たりの抽選結果が最大で8回確定するまで高確率遊技状態が継続するが、このうち、4回目の大当たりの抽選結果が確定するまで、つまり、1〜4回目の合計4回の変動演出を、1つの演出として見せるように構成している。換言すれば、高確率遊技状態に設定されてから、4回の大当たりの抽選結果が確定するまでの連続する4回の特別図柄の変動表示の時間に跨って、一連の演出が継続して実行される。以下では、最大で4回の特別図柄の変動表示の時間に跨って継続して実行される一連の演出を「特定演出」と呼ぶ。
高確率遊技状態に設定されると、まず、図41(a)に示すように、演出表示部50aに「60」と数字が表示される。そして、主制御基板100において特別図柄の変動表示が開始されると、当該特別図柄の変動表示の経過時間に対応して、演出表示部50aに表示された数字がカウントダウンされる。このとき、1回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)が、必ず14.4秒と決定される。そして、特別図柄の変動表示が開始されてから14.4秒が経過すると、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示される。この特別図柄の停止表示時間(確定時間)は0.6秒に設定されており、1回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間が15.0秒となる。
そして、特別図柄が停止表示する14.4秒が経過したところで、図41(b)に示すように、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cが小さく停止表示され、1回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であったことが遊技者に報知される。ただし、この演出図柄40a、40b、40cは、図示のように、カウントダウンされている数字に比べて極めて小さく、また、0.6秒という僅かな時間しか表示されないことから、遊技者は、演出図柄40a、40b、40cを認識しにくいものとなっている。
また、特別図柄の停止表示時間(0.6秒)が経過すると、2回目の特別図柄の変動表示が開始され、当該特別図柄の変動表示の経過時間に対応して、演出表示部50aに表示された数字がさらにカウントダウンされる。このとき、2回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間が、必ず14.4秒と決定され、特別図柄の停止表示時間(0.6秒)と合わせて、2回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間が15.0秒となる。
そして、2回目に特別図柄が停止表示する14.4秒が経過したところで、図41(c)に示すように、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cが小さく停止表示され、2回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であったことが遊技者に報知される。なお、特別図柄の変動表示が2回終了した時点では、1回目および2回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの合計時間である30秒に対応する「30」が、「60」から減算されているため、演出表示部50aの中央には「30」と表示されている。
さらに、3回目の特別図柄の変動表示が開始され、当該特別図柄の変動表示の経過時間に対応して、演出表示部50aに表示された数字がさらにカウントダウンされる。このとき、3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間が、必ず14.4秒と決定され、特別図柄の停止表示時間(0.6秒)と合わせて、3回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間が15.0秒となる。
そして、3回目に特別図柄が停止表示する14.4秒が経過したところで、図41(d)に示すように、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cが小さく停止表示され、3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であったことが遊技者に報知される。なお、特別図柄の変動表示が3回終了した時点では、1回目〜3回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの合計時間である45秒に対応する「45」が、「60」から減算されているため、演出表示部50aの中央には「15」と表示されている。
さらに、4回目の特別図柄の変動表示が開始され、当該特別図柄の変動表示の経過時間に対応して、演出表示部50aに表示された数字がさらにカウントダウンされる。このとき、4回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間が、必ず15.0秒と決定される。
そして、4回目に特別図柄が停止表示する15.0秒が経過したところで、図41(e)に示すように、演出表示部50aの中央の数字が「0」となり、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cが小さく停止表示され、4回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であったことが遊技者に報知される。
ここで、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまでに、特1保留または特2保留が、合計で4つ以上記憶されていたとする。すると、4回目の特別図柄の変動表示が終了してすぐに、5回目の特別図柄の変動表示が開始するが、5回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間が、必ず0.4秒と決定される。このとき、5回目の特別図柄の変動表示の開始に伴って、図41(f)に示すように、演出表示部50aがブラックアウトする。また、5回目の特別図柄の変動表示が開始してから0.4秒が経過したところで、図41(g)に示すように、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cが小さく停止表示される。
そして、5回目に特別図柄が停止表示してから0.6秒が経過すると、6回目の特別図柄の変動表示が開始するが、6回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、6回目の特別図柄の変動表示の時間も、必ず、0.4秒に決定される。そして、この6回目の特別図柄の変動表示中も、演出表示部50aは、図41(f)および図41(g)に示すように、ブラックアウトしたままの状態が継続する。なお、7回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合にも、7回目の特別図柄の変動表示の時間は、必ず、0.4秒に決定される。そして、7回目の特別図柄の変動表示中も、演出表示部50aは、図41(f)および図41(g)に示すように、ブラックアウトしたままの状態が継続することとなる。
そして、7回目に特別図柄が停止表示してから0.6秒が経過すると、8回目の特別図柄の変動表示が開始するが、8回目の特別図柄の変動表示の時間は、必ず、8.0秒に決定される。この8回目の特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出表示部50aには、図41(h)に示すように、「FINAL CHANCE」と表示される。そして、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、図41(i)に示すように、演出表示部50aの中央に「LOSE」と表示されるとともに、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cがハズレを報知する組み合わせで表示される。一方、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、図41(j)に示すように、演出表示部50aに、演出図柄40a、40b、40cが大当たりを報知する組み合わせで表示される。なお、本実施形態では、高確率遊技状態における8回目の特別図柄の変動表示中に実行される変動演出、すなわち、図41(h)〜図41(j)に示す変動演出を、「最終演出」と呼ぶ。
図42は、高確率遊技状態において大当たりに当選した場合の特定演出の一例を説明する図である。例えば、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選したとする。この場合、図40(b)に示すように、1回目の特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)は、18.0秒、23.0秒、28.0秒のいずれかに決定され、副制御基板200には、「B0H」、「B1H」、「B2H」のいずれかの変動パターンコマンド(変動パターン番号)が送信される。副制御基板200では、これらの大当たり当選時に送信される変動パターンコマンドを受信した場合においても、ハズレ時に送信される変動パターンコマンドを受信した場合と同様に、演出表示部50aの中央に数字を表示させるカウントダウン演出を行う。
つまり、高確率遊技状態に設定されている場合には、1回目の特別図柄の変動表示の開始とともに特定演出が開始されるが、これは、大当たり当選時とハズレ時とで同一の内容となっている。したがって、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合にも、図42(a)に示すように、演出表示部50aの中央に「60」と表示され、以後、時間の経過に伴って、「60」から数字がカウントダウン表示されることとなる。
そして、数字がカウントダウン表示されている間のいずれかのタイミングで、音声出力装置58から高音の報知音が出力されるとともに、演出照明装置54が点灯する。ここでは、図42(b)に示すように、特別図柄の変動表示の開始から12秒が経過し、演出表示部50aに「48」と表示されているときに、音声出力装置58から報知音が出力され、演出照明装置54が点灯する。この報知音や点灯は、特定演出の実行中に「大当たり」に当選することを報知するものであり、この報知音が出力されたり、演出照明装置54が点灯した場合には、必ず、特別遊技が実行されることとなる。
また、報知音が出力された後、図42(c)に示すように、演出表示部50aに、演出図柄40a、40b、40cが、「大当たり」に当選したことを示す組み合わせで停止表示される。その後、図42(d)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが、演出表示部50aにおいて、所定時間、大きさを可変して表示した後に、図42(e)に示すように、「大当たり」と表示される。以下では、図42(b)〜図42(e)に示す演出を「報知演出」と呼ぶ。
なお、上記の報知演出は、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合に限らず、2〜4回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合も同様に実行される。例えば、2回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合には、演出表示部50aに表示されるカウントダウンの数字が、「45」〜「30」の間に報知音が出力され、3回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合には、演出表示部50aに表示されるカウントダウンの数字が、「30」〜「15」の間に報知音が出力され、4回目の大当たりの抽選において「大当たり」に当選した場合には、演出表示部50aに表示されるカウントダウンの数字が、「15」〜「0」の間に報知音が出力されることとなる。
さらに、本実施形態においては、特1保留および特2保留が記憶されたときに、当該新たに記憶された保留が、高確率遊技状態において「大当たり」に当選する保留(以下、「特別保留」と呼ぶ)であるか否かを事前判定している(図20〜図22参照)。そして、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選の結果が全て「ハズレ」であり、しかも、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまでの間に特別保留が記憶され、かつ、この特別保留が、高確率遊技状態における5〜7回目のいずれかの特別図柄の変動表示に対応するものであった場合には、4回目の特別図柄の変動表示中、すなわち、演出表示部50aに表示されるカウントダウンの数字が、「15」〜「0」の間に、報知演出が実行されることとなる。つまり、4回目の特別図柄の変動表示中、すなわち、演出表示部50aに表示されるカウントダウンの数字が、「15」〜「0」の間は、当該4回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選する場合のみならず、5〜7回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選する場合にも、報知演出が実行されることとなる。
本実施形態においては、上記の報知演出の開始時期、すなわち、大当たり当選の報知時期がランダムとなるように設定されており、演出表示部50aにおいて、「60」から「0」まで数字がカウントダウン表示されている間の、いずれのタイミングにおいても、報知演出の実行が可能となっている。つまり、特定演出が実行されている60秒間のうち、「大当たり」の当選の報知時期が不規則であることから、特定演出の実行中、常に遊技者に期待感と緊張感とを付与することができる。そして、本実施形態では、こうした演出を実現すべく、報知演出の開始時期を次のようにして決定する。
図43は、特定演出の実行タイミングを説明する図である。この図43においては、高確率遊技状態における1〜8回目の大当たりの抽選の結果が、全て「ハズレ」であった場合の特定演出の実行タイミングを示している。既に説明したとおり、1〜3回目の大当たりの抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、必ず、特別図柄の変動表示の時間が14.4秒、確定時間が0.6秒に決定される。つまり、1〜3回目の特別図柄の変動表示に要する時間は、いずれも15.0秒となり、この間、副制御基板200では、カウントダウン表示が継続的に行われることとなる。
また、4回目の大当たりの抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、必ず、特別図柄の変動表示の時間が15.0秒、確定時間が0.6秒に決定される。したがって、4回目の特別図柄の変動表示において、特別図柄が停止表示するタイミングが、特定演出の開始からちょうど60秒が経過するタイミングとなり、4回目の特別図柄の停止表示開始とともに、演出表示部50aがブラックアウトする。
そして、5〜7回目の大当たりの抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、必ず、特別図柄の変動表示の時間が0.4秒、確定時間が0.6秒に決定される。つまり、5〜7回目の特別図柄の変動表示に要する時間は、いずれも1.0秒となり、この間、副制御基板200では、ブラックアウトが継続的に行われる。
そして、8回目の大当たりの抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、必ず、特別図柄の変動表示の時間が8.0秒、確定時間が0.6秒に決定され、この間、副制御基板200では、図41(h)および図41(i)に示す最終演出が実行される。
図44は、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選で大当たりに当選した場合の、特定演出および報知演出の実行タイミングを説明する図である。既に説明したとおり、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選した場合には、18.0秒、23.0秒、28.0秒のいずれかの合計変動時間が決定される。そして、合計変動時間として18.0秒が決定された場合、副制御基板200では、図44(a)に示すように報知演出が実行される。
すなわち、特別図柄の変動表示の時間が18.0秒である場合、副制御基板200においては、特別図柄の変動表示が開始してから5秒が経過するまでの間、報知抽選有効期間に設定される。特定演出が実行されている間、副制御基板200では、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球するたびに、報知演出の実行可否を決定する抽選が行われる。この報知演出の実行可否の抽選は、上記の報知抽選有効期間に設定されていない場合にも行われるが、報知演出有効期間外である場合には、必ず、報知演出を実行しないことが決定されるように設定されている。
図45は、報知抽選テーブルを説明する図である。高確率遊技状態における1〜4回目の特別図柄の変動表示中には、副制御基板200において特定演出が実行されるが、この間、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、図45に示す報知抽選テーブルを参照して報知演出の実行可否が決定される。具体的には、1〜4回目の特別図柄の変動表示中に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、副制御基板200に始動入賞コマンドが送信される。副制御基板200では、始動入賞コマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数が取得される。
報知抽選テーブルにおいては、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球したときに実行されている特別図柄の変動表示の回数、報知抽選有効期間の設定状況、現在変動表示中である特別図柄の停止時の大当たりの当否、5〜7回目の特別図柄の変動表示に相当する保留による大当たりの当選可否に応じて、報知演出の実行可否に対して値数が割り振られている。
例えば、1〜3回目の特別図柄の変動表示中であって、報知抽選有効期間に設定されていない場合(有効期間外)には、当該特別図柄の変動表示の終了時に確定する大当たりの抽選結果に拘わらず、必ず、報知演出を実行しないことが決定されるように、値数が割り振られている。また、1〜3回目の特別図柄の変動表示中であって、報知抽選有効期間に設定されている場合(有効期間内)には、245/250の確率で報知演出の実行が決定され、5/250の確率で報知演出を実行しないことが決定されるように、値数が割り振られている。
ただし、ここでは、有効期間内に抽選が行われた場合にも、報知演出を実行しないことが決定され得ることとしたが、有効期間内に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球した場合には、必ず、報知演出の実行が決定されるように設定してもよい。また、報知抽選有効期間に設定されている場合には、抽選を行うことなく、報知演出を実行するように決定、制御することも可能である。さらには、有効期間外に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球した場合には、報知演出の実行可否を決定する処理(抽選)を行うことなく、有効期間内に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球した場合にのみ、報知演出の実行可否を決定する処理(抽選)を行うこととしてもよい。いずれにしても、有効期間内に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球した場合に、報知演出の実行を決定する処理が行われれば、具体的な処理態様は特に限定されるものではない。なお、1〜3回目の特別図柄の変動表示において、最終的にハズレ図柄が停止表示される場合、すなわち、ハズレ図柄の変動表示中に、報知抽選有効期間が設定されることはない。
また、報知抽選テーブルにおいては、4回目の特別図柄の変動表示中であって、報知抽選有効期間に設定されていない場合(有効期間外)にも、当該特別図柄の変動表示の終了時に確定する大当たりの抽選結果に拘わらず、必ず、報知演出を実行しないことが決定されるように、値数が割り振られている。一方、4回目の特別図柄の変動表示中であって、報知抽選有効期間に設定されている場合(有効期間内)にも、1〜3回目と同様に、245/250の確率で報知演出の実行が決定され、5/250の確率で報知演出を実行しないことが決定されるように、値数が割り振られている。なお、4回目の特別図柄の変動表示中においては、当該4回目の特別図柄の変動表示の終了時に大当たりの当選が確定する場合、および、当該4回目の特別図柄の変動表示の終了時にハズレが確定するものの、5〜7回目の特別図柄の変動表示に対応する保留に特別保留が含まれている場合に、報知抽選有効期間に設定される。
そして、図44(a)に示すように、1回目の特別図柄の変動表示の時間が18.0秒である場合、副制御基板200においては、特別図柄の変動表示が開始してから5秒が経過するまでの間、報知抽選有効期間に設定されることから、特定演出が開始してから5秒が経過するまでの間のいずれかのタイミングで、報知演出が開始されることとなる。なお、報知抽選有効期間内に、抽選によって報知演出の実行が決定されなかった場合には、報知抽選有効期間の経過時に、報知演出が強制的に開始される。
ここで、報知演出は、演出照明装置54の点灯が開始するとともに、音声出力装置58から報知音が出力される図42(b)に示す演出(以下、「ランプ報知」と呼ぶ)と、演出表示部50aの中央に演出図柄40a、40b、40cが表示される図42(c)に示す図柄表示演出(以下、「図柄表示」と呼ぶ)と、演出図柄40a、40b、40cの大きさが可変表示される図42(d)に示す演出(以下、「尺吸収演出」と呼ぶ)と、演出表示部50aの中央にメッセージが表示される図42(e)に示す演出(以下、「確定演出」と呼ぶ)と、で構成される。特別図柄の変動表示の時間は18.0秒であるが、報知演出の開始タイミングは、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球タイミングで異なる。そのため、報知演出は、最も長い18.0秒から、最も短い13.0秒に対応するように構成する必要があるが、本実施形態では、次のように報知演出を構成することで、特別図柄の変動表示の終了タイミングと、報知演出の終了タイミングとが一致するようにしている。
すなわち、図44(a)に示すように、報知演出の開始タイミングに拘わらず、ランプ報知および図柄表示は、それぞれ5秒で構成する。また、確定演出は、5秒用の長確定演出と、3秒用の短確定演出とが設けられており、報知演出の開始タイミングに応じて、そのいずれかが選択される。さらに、尺吸収演出は、0秒(不実行)〜3秒の範囲で実行時間を適宜可変するように構成されており、演出の時間を可変しても、遊技者に何らの違和感を与えない内容としている。
そして、報知演出の開始時に、特別図柄の変動表示の時間が15.0秒以上残っている場合(特定演出の開始後、3秒が経過するまでの間に報知演出を開始する場合)には、報知演出を実行するためのデータとして、ランプ報知、図柄表示および長確定演出用のデータをセットする。また、報知演出の開始を決定したときの特別図柄の変動表示の残り時間から、ランプ報知、図柄表示および長確定演出の合計時間を減算し、その差分に相当する時間に対応する尺吸収演出のデータを、図柄表示用のデータおよび長確定演出用のデータの間にセットする。
また、報知演出の開始時に、特別図柄の変動表示の残り時間が15.0秒未満である場合(特定演出の開始後、3秒以上が経過して報知演出を開始する場合)には、報知演出を実行するためのデータとして、ランプ報知、図柄表示および短確定演出用のデータをセットする。また、報知演出の開始を決定したときの特別図柄の変動表示の残り時間から、ランプ報知、図柄表示および短確定演出の合計時間を減算し、その差分に相当する時間に対応する尺吸収演出のデータを、図柄表示用のデータおよび短確定演出用のデータの間にセットする。
このように、特別図柄の変動表示の残り時間に応じて、長確定演出および短確定演出のいずれかを選択し、さらに、尺吸収演出の挿入によって報知演出の時間を延長することで、13.0秒〜18.0秒の範囲内で報知演出を構成する。そして、報知抽選有効期間内におけるいずれのタイミングで報知演出を開始したとしても、特別図柄が停止表示されるタイミング、すなわち、特別図柄の変動表示の開始から18.0秒が経過したところで、報知演出を終了させることが可能となっている。
なお、報知演出は、変動パターンコマンド(変動パターン番号)の種別を問わず、上記と同様に構成される。つまり、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選において「大当たり」の抽選結果が導出された場合には、18.0秒、23.0秒、28.0秒のいずれかの変動時間が決定されるが、いずれの変動時間が決定されたとしても、報知演出は、上記のとおり、13.0秒〜18.0秒の範囲内で構成されることとなる。
そして、図44(b)に示すように、1回目の特別図柄の変動表示の時間が23.0秒である場合、副制御基板200においては、特別図柄の変動表示の経過時間が、5秒〜10秒の範囲であるとき、報知抽選有効期間に設定される。したがって、報知抽選有効期間内におけるいずれのタイミングで報知演出を開始したとしても、特別図柄が停止表示されるタイミング、すなわち、特別図柄の変動表示の開始から23.0秒が経過したところで、報知演出が終了する。
また、図44(c)に示すように、1回目の特別図柄の変動表示の時間が28.0秒である場合、副制御基板200においては、特別図柄の変動表示の経過時間が、10秒〜15秒の範囲であるとき、報知抽選有効期間に設定される。したがって、報知抽選有効期間内におけるいずれのタイミングで報知演出を開始したとしても、特別図柄が停止表示されるタイミング、すなわち、特別図柄の変動表示の開始から28.0秒が経過したところで、報知演出が終了する。なお、受信した変動パターンコマンド(変動パターン番号)に拘わらず、報知抽選有効期間内に報知演出の実行が決定されなかった場合には、報知抽選有効期間の経過時に、強制的に報知演出が開始されることとなる。
以上のように、高確率遊技状態における1回目の大当たりの抽選により「大当たり」に当選した場合には、特定演出の開始後、0秒〜15秒のいずれかのタイミングで報知演出が開始することとなる。
図46は、高確率遊技状態における2〜4回目の大当たりの抽選で大当たりに当選した場合の、特定演出および報知演出の実行タイミングを説明する図である。例えば、高確率遊技状態における2回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、図46(a)に示すように、1回目の大当たりの抽選で「ハズレ」の結果が導出されている。既に説明したとおり、高確率遊技状態における1〜3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示が開始してから終了するまでの時間が15.0秒となり、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選した場合には、18.0秒、23.0秒、28.0秒のいずれかの合計変動時間が決定される。
したがって、2回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、まず、1回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)により、特定演出の開始から15.0秒が経過した後に、2回目の特別図柄の変動表示(大当たり確定)が開始される。この2回目の特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)が、図46(b)に示すように、18.0秒であった場合には、上記と同様に、特別図柄の変動表示の開始から5秒が経過するまでの間であるとき、報知抽選有効期間に設定される。また、2回目の特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)が、図46(c)に示すように、23.0秒であった場合には、特別図柄の変動表示の経過時間が5秒〜10秒の範囲であるときに報知抽選有効期間に設定され、2回目の特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)が、図46(d)に示すように、28.0秒であった場合には、特別図柄の変動表示の経過時間が10秒〜15秒の範囲であるときに報知抽選有効期間に設定される。
このことからも明らかなように、高確率遊技状態における2回目の大当たりの抽選により「大当たり」に当選した場合には、1回目の特別図柄の変動表示の開始後、すなわち、特定演出の開始後、15秒〜30秒のいずれかのタイミングで報知演出が開始することとなる。
また、3回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、1回目および2回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)により、特定演出の開始から30.0秒が経過した後に、3回目の特別図柄の変動表示(大当たり確定)が開始される。したがって、高確率遊技状態における3回目の大当たりの抽選により「大当たり」に当選した場合には、1回目の特別図柄の変動表示の開始後、すなわち、特定演出の開始後、30秒〜45秒のいずれかのタイミングで報知演出が開始することとなる。
さらに、4回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、1回目〜3回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)により、特定演出の開始から45.0秒が経過した後に、4回目の特別図柄の変動表示(大当たり確定)が開始される。したがって、高確率遊技状態における4回目の大当たりの抽選により「大当たり」に当選した場合には、1回目の特別図柄の変動表示の開始後、すなわち、特定演出の開始後、45秒〜60秒のいずれかのタイミングで報知演出が開始することとなる。
以上のように、高確率遊技状態における1〜4回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合には、特定演出が実行されている60秒間のうちの、あらゆるタイミングで大当たりの当選が報知され得ることとなる。これにより、特定演出中における大当たりの当選の報知タイミングが極めて不規則となり、遊技者に終始、緊張感や期待感を付与し続けることができる。
図47は、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選で大当たりに当選した場合の、特定演出および報知演出の実行タイミングを説明する図である。例えば、高確率遊技状態における5回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、図47(a)〜図47(d)に示すように、1〜4回目の大当たりの抽選で「ハズレ」の結果が導出されている。既に説明したとおり、高確率遊技状態における1〜3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示が開始してから終了するまでの時間が15.0秒となり、また、4回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)が15.0秒となる。一方で、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選した場合には、必ず、合計変動時間が12.4秒と決定される。
したがって、5回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、1〜4回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)により、特定演出の開始から60.0秒が経過した後に、図47(e)に示すように、5回目の特別図柄の変動表示(大当たり確定)が開始される。ここで、本実施形態においては、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、当該新たに記憶された保留が、高確率遊技状態において大当たりに当選する保留である特別保留であるか否かの判定が行われている。そして、特定演出が終了するまで、すなわち、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまで(4回目の特別図柄の変動表示が開始してから15.0秒が経過するまで)の間に、5回目の特別図柄の変動表示をもたらす特別保留が記憶されていた場合には、次のようにして報知演出が実行される。
すなわち、4回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)の経過時間が、10秒〜15秒の範囲内であるとき、副制御基板200では報知抽選有効期間に設定される。そして、この報知抽選有効期間に設定されている間は、上記と同様に、報知演出の実行可否の抽選が行われており、報知演出の実行が決定されると、13.0秒〜18.0秒の範囲で報知演出が実行される。4回目の特別図柄の停止表示時間(確定時間)は0.6秒であり、5回目の特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)は12.4秒である。したがって、図47(f)に示すように、4回目の特別図柄の変動表示の経過時間が10秒となったところで報知演出が開始される場合には、18.0秒の報知演出を実行することで、5回目の特別図柄の停止表示タイミングと報知演出の終了タイミングとが一致する。また、4回目の特別図柄の変動表示の経過時間が15秒となったところで報知演出が開始される場合には、13.0秒の報知演出を実行することで、5回目の特別図柄の停止表示タイミングと報知演出の終了タイミングとが一致する。
このように、5回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が特別保留であった場合には、4回目の特別図柄の変動表示と、5回目の特別図柄の変動表示とに跨って、報知演出が実行されることとなる。
また、6回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、図47(g)に示すように、1〜4回の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間に、5回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間(0.4秒の変動時間+0.6秒の確定時間)が追加される。そして、図47(h)に示すように、6回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合にも、特別図柄の変動表示の時間は、必ず、12.4秒に決定される。このとき、図47(i)に示すように、4回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)の経過時間が、11秒〜15秒の範囲内であるとき、副制御基板200では報知抽選有効期間に設定される。
さらに、7回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合には、図47(j)に示すように、6回目の特別図柄の変動表示の開始から終了までの時間(0.4秒の変動時間+0.6秒の確定時間)が追加される。そして、図47(k)に示すように、7回目の大当たりの抽選で「大当たり」に当選する場合にも、特別図柄の変動表示の時間は、必ず、12.4秒に決定される。このとき、図47(l)に示すように、4回目の特別図柄の変動表示(ハズレ確定)の経過時間が、12秒〜15秒の範囲内であるとき、副制御基板200では報知抽選有効期間に設定される。
したがって、高確率遊技状態における5〜7回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が特別保留であった場合には、4回目の特別図柄の変動表示から、5〜7回目の特別図柄の変動表示までに跨って、報知演出が実行されることとなる。
以上のように、高確率遊技状態に設定されると、1〜4回目の特別図柄の変動表示に跨って特定演出が実行される。そして、1〜7回目の特別図柄の変動表示で大当たりが確定する場合に、特定演出が実行される60秒間のいずれかのタイミングで報知演出が開始される。このとき、特定演出の開始後、15秒が経過するまで(1回目の特別図柄の変動表示中)は、1回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合にのみ、報知演出が開始される。同様に、特定演出が開始してからの経過時間が、15秒〜30秒である場合(2回目の特別図柄の変動表示中)は、2回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合にのみ報知演出が開始され、特定演出が開始してからの経過時間が、30秒〜45秒である場合(3回目の特別図柄の変動表示中)は、3回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合にのみ報知演出が開始される。
これに対して、特定演出が開始してからの経過時間が、45秒〜60秒である場合(4回目の特別図柄の変動表示中)は、4回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合に加えて、5〜7回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選する場合にも報知演出が開始される。したがって、特定演出の残り時間が短くなる(15秒以下になる)と、報知演出が開始される可能性が高くなる。このように、特定演出の残り時間が短くなったときに、報知演出が開始される可能性が高くなれば、遊技者に最後まで高い期待感を付与することができる。
なお、特定演出が実行される1〜4回目の特別図柄の変動表示中には、特定演出の実行中に報知演出が行われる可能性、すなわち、大当たりの当選を示唆する予告演出が実行される。この予告演出は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球したときに、音声出力装置58から入賞報知音を出力するものであり、出力される音声によって、大当たりの期待度を示唆する演出となっている。
図48は、有効期間フラグ設定テーブルを説明する図である。特定演出の実行中は、副制御基板200において、予告抽選有効期間もしくは報知抽選有効期間に設定される。予告抽選有効期間と報知抽選有効期間とは、排他的に設定されるものであり、特定演出の実行中、報知抽選有効期間に設定されていない間は、必ず、予告抽選有効期間に設定される。有効期間フラグ設定テーブルによれば、特別図柄の変動表示の回数、変動パターン番号、特別保留の有無に応じて、予告抽選有効期間フラグおよび報知抽選有効期間フラグのオン、オフの切り換えタイミングが設定されている。
例えば、1回目の特別図柄の変動表示中において、当該変動表示の開始時に受信した変動パターンコマンド(変動パターン番号)が「B2H」であれば、特別図柄の変動表示の開始から0秒後に予告抽選有効期間フラグをオンし、その10秒後に予告抽選有効期間フラグをオフする。また、これと同時に、報知抽選有効期間フラグをオンし、その5秒後に報知抽選有効期間フラグをオフする。このように、有効期間フラグ設定テーブルを参照して予告抽選有効期間フラグおよび報知抽選有効期間フラグをオン、オフすることで、図43、図44、図46および図47に示すとおりに、予告抽選有効期間および報知抽選有効期間が設定されることとなる。そして、予告抽選有効期間に設定されているときに、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、入賞報知音の種類を決定するための予告抽選が実行される。
図49は、予告抽選テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球し、始動入賞コマンドを受信すると、副制御基板200では、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得する。そして、取得した演出乱数と、図49に示す予告抽選テーブルとに基づいて、入賞報知音の種類が決定される。この予告抽選テーブルによれば、1〜3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合、当該「ハズレ」が確定する特別図柄の変動表示中、入賞報知音1が160/250の確率で決定され、入賞報知音2が60/250の確率で決定され、入賞報知音3が20/250の確率で決定され、入賞報知音4が10/250の確率で決定される。
また、1〜3回目の大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合、前回決定、出力された入賞報知音の種類に応じて、次のようにして入賞報知音の種類が決定される。すなわち、初めて入賞報知音を出力する場合(前回の入賞報知音がない場合)、もしくは、前回決定、出力された入賞報知音が入賞報知音1であった場合には、入賞報知音1〜3のそれぞれが50/250の確率で決定され、入賞報知音4が100/250の確率で決定される。また、前回決定、出力された入賞報知音が入賞報知音2であった場合には、入賞報知音2が50/250の確率で決定され、入賞報知音3、4のそれぞれが100/250の確率で決定される。また、前回決定、出力された入賞報知音が入賞報知音3であった場合には、入賞報知音3が150/250の確率で決定され、入賞報知音4が100/250の確率で決定される。また、前回決定、出力された入賞報知音が入賞報知音4であった場合には、必ず、入賞報知音4が決定される。
さらに、この予告抽選テーブルによれば、4回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であり、かつ、特別保留がない場合、1〜3回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合と同様に、入賞報知音の種類が決定される。一方、4回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であり、かつ、特別保留がある場合、もしくは、4回目の大当たりの抽選結果が「大当たり」である場合には、1〜3回目の大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合と同様に、入賞報知音の種類が決定される。
以上のように、図49に示す予告抽選テーブルによれば、入賞報知音4が出力された場合には、特定演出中に報知演出が開始される可能性が最も高く、入賞報知音1が出力された場合には、特定演出中に報知演出が開始される可能性が最も低く設定されている。つまり、入賞報知音1→入賞報知音2→入賞報知音3→入賞報知音4の順で、大当たりに当選する確率が高くなる。また、特定演出の実行中に報知演出が開始される場合には、入賞報知音の格下げが生じないようになっている。つまり、1度、大当たりの期待度が高い入賞報知音が出力されると、以後、当該入賞報知音よりも期待度の低い入賞報知音が出力されることはない。ただし、図49からも明らかなように、1〜3回目の特定図柄の変動表示中に、5〜7回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留として特別保留が記憶されたとしても、1〜3回目の特別図柄の変動表示中は、「ハズレ」を前提とした予告演出の実行可否の抽選が行われることとなる。
なお、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまでに、5〜7回目の特別図柄の変動表示をもたらす特別保留が記憶されているとは限らない。例えば、4回目の特別図柄の変動表示が終了した時点では、5〜7回目の特別図柄の変動表示をもたらす特別保留が記憶されておらず、4回目の特別図柄の変動表示が終了した後に、5〜7回目の特別図柄の変動表示が開始することもある。また、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまでに、5〜7回目の特別図柄の変動表示をもたらす特別保留が記憶されていても、有効期間内に第1始動口20や第2始動口22に遊技球が入球しない場合や、報知演出の実行可否の抽選で「不実行」が決定される場合もある。このような場合には、特定演出の終了後、5〜7回目の特別図柄の変動表示中に、以下に説明する特殊演出が実行される。
図50は、高確率遊技状態において大当たりに当選した場合に実行される特殊演出の一例を説明する図である。例えば、高確率遊技状態に設定されてから1〜4回目の特別図柄の変動表示が行われ、その全てにおいて「ハズレ」が確定したとする。すると、図50(a)に示すように、4回目の特別図柄の変動表示が終了するときに、演出表示部50aの中央にカウントダウン表示される値は「0」となり、演出表示部50aの左下に、演出図柄40a、40b、40cがハズレを示す態様で停止表示される。
その後、図50(b)に示すように、演出表示部50aがブラックアウトするが、このとき、5回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が記憶されていない場合には、演出表示部50aはブラックアウトしたままとなる。そして、演出表示部50aがブラックアウトした状態で、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球するとともに、当該入球に基づく大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、5回目の特別図柄の変動表示が0.4秒間行われ、演出表示部50aの左下に、図50(c)に示すように、演出図柄40a、40b、40cがハズレを示す態様で停止表示される。
また、この状態で、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球するとともに、当該入球に基づく大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、6回目の特別図柄の変動表示が12.4秒間行われる。このとき、6回目の特別図柄の変動表示の開始と同時に、図50(d)に示すように、「オオアタリイタダキ」と表示されるとともに、図50(e)に示すように、演出表示部50aに、演出図柄40a、40b、40cが大当たりを示す態様で停止表示される。
このように、5〜7回目の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選する場合において、4回目の特別図柄の変動表示が終了するまでに報知演出が実行されなかった場合には、5〜7回目の特別図柄の変動表示中に、報知演出とは異なる特殊演出が実行されることとなる。
図51は、高確率遊技状態における5〜7回目の大当たりの抽選で大当たりに当選した場合の、特定演出および特殊演出の実行タイミングを説明する図である。図51(a)〜図51(d)に示すように、1〜4回目の大当たりの抽選の結果が、全て「ハズレ」であった場合には、図51(f)に示すように、カウントダウン表示される値が最終的に「0」となる。このとき、4回目の特別図柄の変動表示が終了するタイミング、すなわち、特定演出の終了時点が有効入賞限界点として設定されており、この有効入賞限界点までに、5回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が記憶されていない場合には、図51(e)に示すように、特別図柄の変動表示が停止中となり、演出表示部50aはブラックアウトした状態となる。その後、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球するとともに、大当たりの抽選によって「大当たり」が確定した場合には、図51(e)および図51(f)に示すように、主制御基板100において5回目の特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、副制御基板200において特殊演出が開始される。
なお、例えば、図51(g)に示すように、5回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であり、この5回目の特別図柄の変動表示中に、6回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が記憶されたとする。この6回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が「大当たり」に当選するものであった場合には、図51(h)および図51(i)に示すように、主制御基板100において6回目の特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、副制御基板200において特殊演出が開始される。
また、例えば、図51(g)および図51(j)に示すように、5回目および6回目の大当たりの抽選結果が「ハズレ」であり、これら5回目または6回目の特別図柄の変動表示中に、7回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が記憶されたとする。この7回目の特別図柄の変動表示をもたらす保留が「大当たり」に当選するものであった場合には、図51(k)および図51(l)に示すように、主制御基板100において7回目の特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、副制御基板200において特殊演出が開始される。
以上のように、5〜7回目の大当たりの抽選結果は、報知演出および特殊演出のいずれかの演出によって報知される。報知演出は、有効入賞限界点までに、「大当たり」の抽選結果が導出される特別保留が記憶されていると事前判定された場合に、当該特別保留の変動時間が決定されるよりも前(変動表示の開始前)の、「ハズレ」の抽選結果が確定する変動時間の計時中(4回目の特別図柄の変動表示中)であって、かつ、予め設定された報知抽選有効期間内に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球したことを条件として実行される。一方、特殊演出は、報知演出が実行されなかった場合に、特別保留が読み出されて導出される「大当たり」の抽選結果が確定する変動時間の計時中(5〜7回目の特別図柄の変動表示中)に実行される。
つまり、5〜7回目の大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合に、当該「大当たり」をもたらす保留が、有効入賞限界点前に記憶された場合には報知演出が実行され、有効入賞限界点後に記憶された場合には特殊演出が実行されることとなる。
以下に、上記の高確率遊技状態における変動演出を実行するための副制御基板200における制御処理について説明する。
(副制御基板200のメイン処理)
図52は、副制御基板200のメイン処理を説明するフローチャートである。
(ステップS1000)
サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1001)
次に、サブCPU200aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図53は、副制御基板200のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板200には、所定の周期(4ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU200aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
(ステップS1100)
まず、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板200のタイマ割込処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板200においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
次に、サブCPU200aは、有効期間フラグ設定処理を行う。この有効期間フラグ設定処理については、図58を用いて後述する。
(ステップS1400)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
図54は、上記コマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、事前判定コマンドは、主制御基板100において、事前判定処理のステップS331−4またはステップS331−5(図21参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図18参照)によって副制御基板200に送信される。
(ステップS1210−1)
事前判定コマンドを受信すると、まず、サブCPU200aは、受信した事前判定コマンドに対応する情報(事前判定情報)を、サブRAM200cの所定の領域に記憶する。なお、サブRAM200cには、主制御基板100のメインRAM100cと同様に、第1記憶部〜第8記憶部を有する保留記憶領域が設けられている。そして、これらサブRAM200cの保留記憶領域を構成する第1記憶部〜第8記憶部は、メインRAM100cの保留記憶領域を構成する第1記憶部〜第8記憶部に対応している。例えば、メインRAM100cの第1記憶部に特1保留または特2保留が記憶された場合には、当該保留に基づいて送信された事前判定コマンドに対応する情報を、サブRAM200cの第1記憶部に記憶する。なお、既に説明したとおり、事前判定コマンドは、高確率遊技状態において大当たりに当選するか否かにかかる情報を有しており、大当たり事前判定コマンドを受信した場合には、当該保留が大当たりに当選することを示す情報が記憶され、ハズレ事前判定コマンドを受信した場合には、当該保留がハズレであることを示す情報が記憶される。
図55は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップS421−8(図26参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図18参照)によって副制御基板200に送信される。
(ステップS1220−1)
変動モードコマンドを受信すると、まず、サブCPU200aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1220−2に処理を移し、現在の遊技状態は高確率遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1220−3に処理を移す。なお、副制御基板200には、特別図柄の変動表示が終了するたびに遊技状態コマンドが送信され(図28のステップS440−10)、特別遊技の終了時に遊技状態指定コマンドが送信される(図30のステップS460−2)。副制御基板200では、これらのコマンドに基づいて、主制御基板100において現在設定されている遊技状態を把握するようにしている。
(ステップS1220−2)
上記ステップS1220−1において、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合には、サブCPU200aは、サブRAM200cに記憶されている高確中変動回数(K)に「1」を加えた値を新たな高確中変動回数(K)として記憶する。なお、この高確中変動回数(K)は、主制御基板100において開始される特別図柄の変動表示が、高確率遊技状態における何回目の特別図柄の変動表示に相当するかを示すものであり、高確率遊技状態の終了時にリセットされる。
(ステップS1220−3)
当該ステップS1220−3において、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された演出乱数を取得する。
(ステップS1220−4)
次に、サブCPU200aは、現在の遊技状態、変動回数等に基づいて、前半変動演出決定テーブル(図38)を参照し、受信した変動モードコマンドに基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−4で決定した前半の変動演出の態様に対応する演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた演出実行コマンドは、上記ステップS1400において、画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信されるとともに、画像制御基板210や電飾制御基板220において、受信した演出実行コマンドに対応する変動演出が実行されることとなる。
図56は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動演出パターン決定処理のステップS421−10(図26参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図18参照)によって副制御基板200に送信される。なお、この変動パターンコマンドは、必ず、変動モードコマンドと同時に副制御基板200に送信されており、副制御基板200では、変動モードコマンド受信処理に続いて、当該変動パターンコマンド受信処理が実行されることとなる。
(ステップS1230−1)
変動パターンコマンドを受信すると、まず、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された演出乱数を取得する。
(ステップS1230−2)
次に、サブCPU200aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1230−3に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1230−5に処理を移す。
(ステップS1230−3)
上記ステップS1230−2において、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合には、サブCPU200aは、高確中変動回数(K)が5〜7であるかを判定する。その結果、高確中変動回数(K)が5〜7であると判定した場合にはステップS1230−4に処理を移し、高確中変動回数(K)は5〜7ではないと判定した場合にはステップS1230−5に処理を移す。
(ステップS1230−4)
上記ステップS1230−3において、高確中変動回数(K)が5〜7であると判定した場合には、サブCPU200aは、報知演出実行済みフラグがオンしているかを判定する。なお、詳しくは後述するが、この報知演出実行済みフラグは、報知演出が実行されたときにオンされるものである。つまり、ここでは、高確率遊技状態における5〜7回目の特別図柄の変動表示の開始時に、既に報知演出が実行されているかを判定することとなる。その結果、報知演出実行済みフラグがオンしていると判定した場合には当該変動パターンコマンド受信処理を終了し、報知演出実行済みフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230−5に処理を移す。
(ステップS1230−5)
当該ステップS1230−5において、サブCPU200aは、現在の遊技状態、変動回数等に基づいて、後半変動演出決定テーブル(図39)を参照し、受信した変動パターンコマンドに基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。なお、高確率遊技状態における1〜4回目の特別図柄の変動表示の開始時、すなわち、上記ステップS1220−2で更新された高確中変動回数(K)が1〜4であるときに決定される後半の変動演出の態様は、大当たり当選時およびハズレ時のいずれでも、同一の特定演出となっている。
また、高確率遊技状態における5〜7回目の特別図柄の変動表示の開始時に参照される後半変動演出決定テーブルによれば、「ハズレ」を示す「A2H」の変動パターンコマンドを受信した際に、演出表示部50aをブラックアウト状態に維持する演出実行コマンドが決定され、「大当たり」を示す「C0H」の変動パターンコマンドを受信した際に、特殊演出を実行するための演出実行コマンドが決定される。ただし、高確率遊技状態における5〜7回目の特別図柄の変動表示の開始時に、既に報知演出が実行されている場合(ステップS1230−4のYes)には、後半の変動演出の態様を決定するための処理が行われることがなく、そのまま報知演出が継続して実行されることとなる。
(ステップS1230−6)
次に、サブCPU200aは、変動パターン情報(変動パターン番号)を記憶する。
(ステップS1230−7)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−4で決定した前半の変動演出の態様と、上記ステップS1230−5で決定した後半の変動演出の態様とに基づき、特別図柄の変動表示の時間(合計変動時間)を、変動時間計時タイマにセットする。なお、ここでセットされた時間は、上記ステップS1100のタイマ更新処理において減算される。
(ステップS1230−8)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1230−5で決定した後半の変動演出の態様に対応する演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた演出実行コマンドは、上記ステップS1400において、画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信されるとともに、画像制御基板210や電飾制御基板220において、受信した演出実行コマンドに対応する変動演出が実行されることとなる。
図57は、上記コマンド解析処理のうち、始動入賞コマンドを受信した場合に実行される始動入賞コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この始動入賞コマンドは、主制御基板100において、第1始動口検出スイッチ入力処理のステップS330−9(図20参照)、または、第2始動口検出スイッチ入力処理のステップS340−9(図22参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図18参照)によって副制御基板200に送信される。
(ステップS1240−1)
始動入賞コマンドを受信すると、サブCPU200aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1240−2に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合には当該始動入賞コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−2)
上記ステップS1240−1において、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合には、サブCPU200aは、報知演出抽選処理を実行する。具体的には、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図45に示す報知抽選テーブルを参照し、高確中変動回数(K)、報知抽選有効期間フラグの設定状況、変動パターン情報、保留記憶領域に記憶された事前判定情報に基づいて、報知演出の実行可否を決定する。
(ステップS1240−3)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1240−2における報知演出抽選処理の結果、報知演出の実行が決定されたかを判定する。その結果、報知演出の実行が決定された場合にはステップS1240−4に処理を移し、報知演出の実行が決定されていない場合(報知演出の不実行が決定された場合)にはステップS1240−7に処理を移す。
(ステップS1240−4)
上記ステップS1240−3において、報知演出の実行が決定されたと判定した場合には、サブCPU200aは、報知演出を実行するための報知演出実行コマンドを送信バッファにセットする。なお、ここでは、特別図柄の変動表示の残り時間に応じて、報知演出(ランプ報知、図柄表示、尺吸収演出、確定演出)を実行するためのコマンドが生成される。ここでセットされた報知演出実行コマンドは、上記ステップS1400において、画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信されるとともに、画像制御基板210や電飾制御基板220において、受信した報知演出実行コマンドに対応する変動演出が実行されることとなる。
(ステップS1240−5)
次に、サブCPU200aは、報知抽選有効期間フラグをオフする。
(ステップS1240−6)
次に、サブCPU200aは、報知演出の実行済みであることを示す報知演出実行済みフラグをオンして、当該始動入賞コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−7)
一方、上記ステップS1240−3において、報知演出の実行が決定されなかったと判定した場合には、サブCPU200aは、予告抽選有効期間フラグがオンしているかを判定する。その結果、予告抽選有効期間フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1240−8に処理を移し、予告抽選有効期間フラグはオンしていないと判定した場合には、当該始動入賞コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−8)
上記ステップS1240−7において、予告抽選有効期間フラグがオンしていると判定した場合には、サブCPU200aは、予告演出抽選処理を実行する。具体的には、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図49に示す予告抽選テーブルを参照し、高確中変動回数(K)、変動パターン情報、保留記憶領域に記憶された事前判定情報に基づいて、予告演出の態様(入賞報知音の種類)を決定する。
(ステップS1240−9)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1240−8で決定した予告演出を実行するための予告演出実行コマンドを送信バッファにセットし、当該始動入賞コマンド受信処理を終了する。なお、ここでセットされた予告演出実行コマンドは、上記ステップS1400において、電飾制御基板220へ送信されるとともに、電飾制御基板220において、受信した予告演出実行コマンドに対応する入賞報知音が出力されることとなる。
図58は、上記ステップS1300の有効期間フラグ設定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
まず、サブCPU200aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1300−2に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合には当該有効期間フラグ設定処理を終了する。
(ステップS1300−2)
上記ステップS1300−1において、高確率遊技状態に設定されていると判定した場合には、サブCPU200aは、報知演出実行済みフラグがオンしているかを判定する。その結果、報知演出実行済みフラグがオンしていると判定した場合には当該有効期間フラグ設定処理を終了し、報知演出実行済みフラグはオンしていないと判定した場合には、ステップS1300−3に処理を移す。
(ステップS1300−3)
上記ステップS1300−2において、報知演出実行済みフラグはオンしていないと判定した場合には、サブCPU200aは、予告抽選有効期間フラグ設定処理を実行する。ここでは、図48に示す有効期間フラグ設定テーブルを参照し、高確中変動回数(K)、変動パターン情報(変動パターン番号)、特別図柄の変動表示の開始からの経過時間に基づいて、予告抽選有効期間フラグのオン、オフの切り換えがなされる。
(ステップS1300−4)
次に、サブCPU200aは、報知抽選有効期間フラグ設定処理を実行する。ここでは、図48に示す有効期間フラグ設定テーブルを参照し、高確中変動回数(K)、変動パターン情報(変動パターン番号)、特別図柄の変動表示の開始からの経過時間に基づいて、報知抽選有効期間フラグのオン、オフの切り換えがなされる。
(ステップS1300−5)
次に、サブCPU200aは、報知抽選有効期間が経過したかを判定する。つまり、ここでは、報知抽選有効期間フラグが一度オンされた後、上記ステップS1300−4において報知抽選有効期間フラグがオフされたかを判定する。その結果、報知抽選有効期間が経過したと判定した場合にはステップS1300−6に処理を移し、報知抽選有効期間は経過していないと判定した場合には当該有効期間フラグ設定処理を終了する。
(ステップS1300−6)
上記ステップS1300−5において、報知抽選有効期間が経過したと判定した場合には、サブCPU200aは、報知演出実行コマンドを送信バッファにセットする。なお、ここでは、報知演出(ランプ報知、図柄表示、短確定演出からなる13.0秒)を実行するためのコマンドが生成される。ここでセットされた報知演出実行コマンドは、上記ステップS1400において、画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信されるとともに、画像制御基板210や電飾制御基板220において、受信した報知演出実行コマンドに対応する変動演出が実行されることとなる。これにより、報知抽選有効期間内に報知演出が実行されなかった場合には、当該有効期間の経過時に、強制的に報知演出が実行されることとなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板100と、主制御基板100から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板200とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板100および副制御基板200において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口22への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではなく、予め設定された1の遊技状態にて遊技が進行することとしてもよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄決定乱数の2つの乱数によって、特別遊技の実行可否を決定することとしたが、特別遊技の実行可否は、1つの乱数で決定してもよいし、3つ以上の乱数で決定してもよい。
また、上記実施形態では、リーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数によって、大当たりの抽選結果を確定させるまでの時間である変動時間を決定することとしたが、変動時間は、いくつの乱数で決定してもよい。
さらに、上記実施形態では、1回の特別図柄の変動表示の時間(変動時間)を、変動モード番号および変動パターン番号の組み合わせで決定することとしたが、このような組み合わせではなく、1の決定にしたがって変動時間を決定してもよいし、3つ以上の変動時間の組み合わせによって、1回の特別図柄の変動表示の時間を決定してもよい。
また、上記実施形態では、第1始動口20および第2始動口22を設けることとしたが、大当たりの抽選の実行契機となる始動口は1つであってもよいし、3以上であってもよい。また、上記実施形態では、特別遊技が実行されていない状態で、特1保留または特2保留が記憶されていることを始動条件の成立とみなして、大当たりの抽選を行うこととしたが、大当たりの抽選を行うための始動条件は適宜設定可能である。また、上記実施形態では、特1保留および特2保留の双方が記憶されている場合において、特1保留および特2保留を記憶された順に処理することとしたが、例えば、特1保留および特2保留のいずれかを優先的に処理することとしてもよい。
また、上記実施形態における特定演出、報知演出、予告演出の内容は一例に過ぎず、適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、高確率遊技状態において、ハズレの抽選結果が導出された場合に、大当たりの抽選結果の確定回数が特定回数(4回)に到達するまでは、変動時間を14.4秒または15.0秒(第1の時間以上の時間)に決定し、大当たりの抽選結果の確定回数が特定回数(4回)に到達した後、高確回数(8回)に到達する1回前まで(5〜7回)の変動時間を0.4秒(第1の時間よりも短い第2の時間以下)に決定し、大当たりの抽選結果の確定回数が高確回数(8回)に到達する際の変動時間を、8.0秒(第2の時間よりも長い第3の時間)に決定することとした。しかしながら、これらの時間は適宜設定可能であり、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、大当たりの抽選結果の確定回数が高確回数(8回)に到達する際の変動時間を8.0秒とし、この間に最終演出を実行することとしたが、最終演出は必須ではなく、例えば、5〜8回目の特別図柄の変動表示の時間を、全て0.4秒等の短時間に設定してもよい。ただし、5〜8回目の特別図柄の変動表示の時間を、全て短時間に設定してしまうと、高確率遊技状態の終了時に、特1保留および特2保留が1つも残っていない状態になる可能性が高い。この場合、遊技状態が低確率遊技状態に変更されるのと同時に、一気に遊技の継続意欲が低下してしまい、遊技機1の稼働率が低下するおそれがある。したがって、高確率遊技状態における最後の特別図柄の変動表示の時間を長く設定することで、この間に特1保留または特2保留を記憶させるようにすれば、高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行した際にも、変動演出が継続的に実行され、遊技意欲の低下を抑制することができる。また、上記実施形態では、高確率遊技状態が終了するのと同時に、時短遊技状態も終了する。したがって、時短遊技状態が終了する直前の変動時間を長くすることで、この間に特2保留を最大で4つ記憶させることが可能となり、遊技者に対して、大当たりの抽選の権利を4つ多く獲得することができたという印象を与えることが可能となる。
また、上記実施形態では、特別遊技の終了後に遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、当該高確率遊技状態における最初の変動時間の計時が開始したときに、特定演出開始条件が成立したとして特定演出を開始することとした。しかしながら、特定演出を開始する条件である特定演出開始条件はこれに限らない。例えば、遊技状態の変更の有無に拘わらず、大当たりの抽選が所定回数(例えば100回)行われた場合や、所謂「小当たり」等、大当たりの抽選により所定の抽選結果が導出された場合に、特定演出開始条件が成立したものとみなすことも可能である。いずれにしても、特定演出開始条件は特に限定されるものではなく、予め設定された特定演出開始条件が成立してから、大当たりの抽選結果が複数回確定するまでの連続する複数の特別図柄の変動表示の時間に跨って、一連の演出が継続して実行される特定演出が行われればよい。
また、上記実施形態では、報知抽選有効期間内に第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球したことを条件として、報知演出を実行することとしたが、報知演出を実行する条件はこれに限らず、例えば、第1始動口20および第2始動口22のいずれかに遊技球が入球したことを条件として報知演出を実行してもよい。
また、上記実施形態では、特定演出の実行中に報知演出が開始される場合について説明したが、特定演出とは無関係に、単に「大当たり」の当選を報知する変動演出の実行中や、特別保留が記憶されている状態で、当該特別保留よりも先に処理される保留についての変動演出の実行中に、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球したことを条件として、報知演出を開始してもよい。いずれにしても、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球を条件として報知演出が開始されればよい。
なお、上記実施形態において、図20のステップS330−4〜ステップS330−8の処理、および、図22のステップS340−4〜ステップS340−8の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の乱数取得手段に相当する。
また、上記実施形態において、図25のステップS420−3の処理を実行するメインCPU100aが本発明の抽選手段に相当する。また、「大当たり」の抽選結果が本発明の第1の抽選結果に相当し、「ハズレ」の抽選結果が本発明の第2の抽選結果に相当する。
また、上記実施形態において、図26の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の変動時間決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図18のステップS100の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の計時手段に相当する。
また、上記実施形態において、図29に示す特別電動役物制御処理を実行するメインCPU100aが本発明の特別遊技実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図57のステップS1240−4に示す処理、および、図58のステップS1300−6に示す処理を実行するサブCPU200aが、本発明の報知演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図56に示す変動パターンコマンド受信処理を実行するサブCPU200aが、本発明の特定演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図21の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の事前判定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図28のステップS440−3、ステップS440−4に示す処理、および、図30のステップS460−1に示す処理を実行するメインCPU100aが、本発明の遊技状態設定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図57のステップS1240−2に示す処理を実行するサブCPU200aが、本発明の報知演出実行決定手段に相当する。