JP5944403B2 - 音響レンダリング装置および音響レンダリング方法 - Google Patents

音響レンダリング装置および音響レンダリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置および音響レンダリング方法に関する。
音響機器としてスピーカーアレイとスピーカーマトリクスとが急速に普及しつつある。スピーカーアレイとスピーカーマトリクスは、リスナーに立体音響(3Dオーディオ)を届けることができ、3Dエンターテインメントにおいて非常に重要な役割を担う。スピーカーアレイとスピーカーマトリクスは、波面合成の原理により、それらの前方または後方に存在する仮想音源などの新しい聴感覚を創出することができるので、広範囲のスイートスポット(最適な聴取位置)とステレオ感を実現することができる。なお、以下ではスピーカーアレイを例に挙げて説明するが、スピーカーマトリクスも同様であるので説明を省略しているに過ぎない。つまり、以下では、スピーカーアレイについての説明はスピーカーマトリクスの説明も行っていることも意味する。
波面合成の原理として、レイリー積分による方法とビーム形成による方法との2つ方法が主に知られている。図1Aはレイリー積分による波面合成の原理を示す図であり、図1Bはビーム形成による波面合成の原理を示す図である。
レイリー積分は、図1Aに示すように、スピーカーアレイ10Aの後方に存在する仮想音源(一次音源11)の合成に用いられる。
レイリー積分を用いると、二次音源の分布により、一次音源の波面を近似できる。換言すると、図1Aに示すように、一次音源11は、スピーカーアレイ10Aの後方で合成したい仮想音源のことであり、二次音源は、スピーカーアレイ10Aそれ自体のことである。
このように、レイリー積分による波面合成は、複数の二次音源(スピーカーアレイ10A)のそれぞれに達する一次音源11(仮想音源)の波面の振幅および遅延を模擬することにより実現できる。
また、ビーム形成は、図1Bに示すように、スピーカーアレイ10Bの前方にある仮想音源12の合成に用いられる。
ビーム形成による波面合成の原理によれば、所望の仮想スポットで音声が最大限重ね合わせられるように、遅延と利得とをスピーカーアレイ10Bの各チャンネルが出力する音響信号に適用することにより、仮想音源12をスピーカーアレイ10Bの前方に合成することができる。
しかし、既存のコンテンツは、ステレオ音源が主流である。
そのため、スピーカーアレイを用いて、モノラル音源またはステレオ音源から新たな聴感覚を生み出す技術の開発が活発に進められている。
例えば特許文献1〜10には、残響を利用して、スピーカーアレイで立体音像を拡大する技術が開示されている。
欧州特許出願公開第1225789号明細書 米国特許第4748669号明細書 米国特許第5892830号明細書 米国特許第6928168号明細書 米国特許第7636443号明細書 米国特許第7991176号明細書 米国特許出願公開第2002/0118839号明細書 米国特許出願公開第2008/0279401号明細書 米国特許出願公開第2009/0136066号明細書 米国特許出願公開第2011/0194712号明細書
しかしながら、上記従来の技術では、立体音像(ステレオ感、包まれ感など)の効果はリスナーの位置に依存してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、リスナーの位置に依存しない臨場感のある立体音像を実現できる音響レンダリング装置および音響レンダリング方法を提供することを目的にする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る音響レンダリング装置は、マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置であって、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面に対応する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで総遅延を算出する加算部と、入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する遅延フィルタと、を備える。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明によれば、リスナーの位置に依存しない臨場感のある立体音像を実現できるレンダリング装置およびレンダリング方法を実現できる。
図1Aは、レイリー積分による波面合成の原理を示す図である。 図1Bは、ビーム形成による波面合成の原理を示す図である。 図2は、ビーム形成技術によりステレオ信号がレンダリングされて出力された様子を示す図である。 図3Aは、ステレオ信号を直接成分と拡散成分とに分離する音源分離器の例を示す図である。 図3Bは、図3Aに示す音源分離器を用いて分離されたステレオ信号の直接成分と拡散成分とがレンダリングされて出力された様子が示された図である。 図4は、図3Bに示すレンダリング方法の問題を説明するための図である。 図5は、実施の形態1の音響レンダリング装置の構成を示すブロック図である。 図6Aは、実施の形態1の音響レンダリング装置を用いてレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を説明するための図である。 図6Bは、実施の形態1の音響レンダリング装置を用いてレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を説明するための図である。 図7Aは、実施の形態1の音響レンダリング装置によりレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を示す図である。 図7Bは、実施の形態1の音響レンダリング装置によりレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を示す図である。 図8は、実施の形態1の音響レンダリング装置によりレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで再生したときの様子を示す図である。 図9Aは、シュレーダー拡散体を備える音響パネルの概観を示す図である。 図9Bは、シュレーダー拡散体の壁と凹みとを定義する深さ係数を示す図である。 図10は、実施の形態1の音響レンダリング方法の処理を示すフローチャートである。 図11は、実施の形態2の音響レンダリング装置の構成を示すブロック図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、従来の技術では、以下の問題が生じることを見出した。
既存のコンテンツは依然としてステレオ音源が主流であるため、スピーカーアレイを用いて、モノラル音源またはステレオ音源から新たな聴感覚を生み出す再生技術の開発が活発に進められている。開発が進められている再生技術の中でも、2チャンネル音響機器に利用できるため、スピーカーアレイの立体音像を拡大する技術の開発への期待が高い。
以下では、スピーカーアレイの立体音像をさらに拡大する技術(立体音像拡大技術)について説明する。
まず、スピーカーアレイを用いてステレオ信号を再生する簡易な方法について説明する。図2は、ビーム形成技術によりステレオ信号がレンダリングされて出力された様子を示す図である。
すなわち、図2には、ビーム形成を実行することでスピーカーアレイ10Cの前方にある2箇所の仮想スポットを左右の仮想音源(左仮想音源21、右仮想音源22)にするレンダリング方法が示されている。このようにして、素早く簡単に新しい聴感覚を生成できる。
しかしながら、図2に示す左仮想音源21、右仮想音源22から出力されるようにステレオ信号が再生されたとしても、中心から離れたところに存在するリスナー201には、狭く不自然な音に感じられるという問題がある。
例えばCDなどの音楽データのように一般的なコンテンツに記録されている音源は、通常、直接成分と拡散成分とから成る。直接成分は、左右の音源に共通する成分であり、拡散成分は、直接成分以外の成分である。そして、ビーム形成は、指向性のある音声を生成することしかできない。そのため、スピーカーアレイ10Cの中心付近の位置に存在するリスナー202は、広く自然な立体音像を聴覚認識することができるが、中心から離れた位置にいるリスナー201には、狭く不自然な音に感じられるという問題がある。
次に、図2とは異なるレンダリング方法について、図3Aおよび図3Bを用いて説明する。図3Aには、ステレオ信号を直接成分と拡散成分とに分離する音源分離器300の例が示されている。また、図3Bには、図3Aに示す音源分離器300を用いて分離されたステレオ信号の直接成分と拡散成分とがレンダリングされて出力された様子が示されている。なお、音源を直接成分と拡散成分とに分離する音源分離技術は多くあるが、それらの技術に関する詳述は、本発明の開示の範囲外であるため、説明は省略する。
図3Aに示す音源分離器300により分離されたステレオ信号の直接成分(左の直接成分(D)と右の直接成分(D))は、2箇所の仮想スポットすなわち左右の仮想音源(左仮想音源31、右仮想音源32)にビーム形成される。また、図3Aに示す音源分離器300により分離されたステレオ信号の拡散成分(左の拡散成分(S)と右の拡散成分(S))は、平面波としてレンダリングされる。ここで、拡散成分(左の拡散成分(S)と右の拡散成分(S))は、ビーム形成された左右の仮想音源(左仮想音源31、右仮想音源32)よりも比較的無指向性が強い。
このようなレンダリング方法により、リスナー301に対して、より自然でより広い聴感覚を生成することができる。
ここで、心理音響的な観点について説明する。リスナーの両耳に到達する音響信号(音声)に相関関係がなく残響または分離感がある場合、そのリスナーは、その音響信号(音声)を広がりのある立体音像として感知する。
つまり、ステレオ信号に残響を付与することによっても、立体音像の広がりを向上することができる。残響により距離の錯覚が生まれることで、リスナーはステレオ音源がさらに遠くに聞こえるなどする。そのため、より広いステレオ分離が生じ、リスナーはより広がりのある立体音像として感知する。また、残響により、エンベロープ感(包まれ感)も高まる。なお、残響は、多様な種類の遅延が与えられた無相関信号がリスナーの両耳に到達することで生まれる。
残響に基づく立体音像拡大技術は、上記特許文献1〜7に開示されている。また、残響に基づく立体音像拡大技術には、上述した技術の他、上記特許文献1〜7に記載されているように、遅延挿入と転極を行うフィルタの使用、信号を非相関にすること、および、クロストークを使用する技術が含まれている。
Figure 0005944403
(式1)
ここで、式1において、LおよびRは元々のステレオ信号、L’およびR’は拡張されたステレオ信号、reverb()は残響付加を行うことを示している。
さらに、上記の立体音像拡大技術をさらに改良したヘッドシャドウモデリングと称される技術が知られている。ヘッドシャドウモデリング技術は、3D音源のシミュレーションに用いられる技術であり、上記特許文献8〜10に記載されているように、残響と組み合わされ、立体音像拡大技術が改良された技術である。具体的には、ヘッドシャドウモデリング技術は、リスナーの両耳間の遅延を付加することでリスナーからステレオ音源を遠ざけ、残響付加で生まれた距離の錯覚をさらに大きくする技術である。
その他、多重反射によってステレオ感を生成することを目的として、それぞれが異なる方向の複数の波面を生成することで、多重反射によってステレオ感を生成するという別の立体音像拡大技術もある。
しかしながら、上記従来の技術では、立体音像(ステレオ感)の効果はリスナーの位置に依存するという問題がある。以下それについて説明する。
例えば、図3Bに示されるレンダリング方法は、図2に示されるレンダリング方法と比較すると、より広い聴覚像を生成するが、立体音像(ステレオ感)は依然として狭い。これについて図4を用いて説明する。図4は、図3Bに示すレンダリング方法の問題を説明するための図である。
図4に示すように、スピーカーアレイ10Eの中心付近の位置に存在するリスナー401は、両耳で異なる音響信号を感知できるので、良好な立体音像(ステレオ感)を感知することができる。一方、中心から離れた位置に存在するリスナー402は両耳で実質的に同じ音声を感知することになるため、立体音像(ステレオ感)が損なわれており、立体音像(ステレオ感)を十分感知できない。
なお、残響に基づく立体音像拡大技術や、ヘッドシャドウモデリングなどを用いた改良された残響に基づく立体音像拡大技術は、スピーカーアレイに適用することができないという問題もある。なぜなら、スピーカーアレイは、狭いスイートスポットで音を聞かせることを意図しているからである。
ただし、音響信号に残響を付加する前処理をすることができれば、スピーカーアレイ10Eの中心付近の位置に存在するリスナー401は、図3Bに示すレンダリング方法によるより広がりのある立体音像を感知することができる。
しかし、中心から離れた位置に存在するリスナー402は、両耳で同じような音像を聞くことになるため、立体音像(ステレオ感)が損なわれ、十分な立体音像を感知できないという問題は同じである。
また、別の立体音像拡大方法として、反響を利用して複数の波面を生成する方法があるが、この方法は周囲に音響反射が存在することを前提としているため、確実な方法ではない。
そこで、本発明の一態様は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、リスナーの位置に依存しない広がりのある立体音像を実現できる音響レンダリング装置および音響レンダリング方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明の一態様に係る音響レンダリング装置は、マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置であって、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面に対応する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで総遅延を算出する加算部と、入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する遅延フィルタと、を備える。
この構成により、リスナーの位置に依存しないステレオ感を実現できる。
さらに、このように入力音響信号からマルチチャンネル音響信号が生成(レンダリング)されることで、マルチチャンネルスピーカーで再生された場合に、リスナーに対してステレオ感を高めることができるだけでなく、エンベロープ感(包まれ感)も高めることができる。
また、例えば、前記第1の遅延算出部は、前記一次波面が平面波または円形波になるように前記第1の遅延を算出するとしてもよい。
また、例えば、前記入力音響信号はステレオ信号であり、前記第1の遅延算出部は、前記ステレオ信号の2つのチャンネルの信号それぞれで異なる進行方向に伝搬する前記一次波面となるように前記第1の遅延を算出するとしてもよい。
また、例えば、前記第2の遅延算出部は、乱数値を用いて前記第2の遅延を算出するとしてもよい。
また、例えば、前記マルチチャンネルスピーカーは、スピーカーアレイからなるとしてもよい。
また、例えば、前記第2の遅延算出部は、前記スピーカーアレイを構成する複数のスピーカーにおいて前記スピーカーアレイの一端からの各スピーカーの配置番号を2乗し、2乗したチャンネル指標を素数の法で剰余計算した結果を用いることにより、前記第2の遅延を算出するとしてもよい。
また、例えば、前記マルチチャンネルスピーカーは、スピーカーマトリックスからなるとしてもよい。
また、例えば、前記第2の遅延算出部は、前記スピーカーマトリックスを構成する行列状の複数のスピーカーにおいてスピーカーの配置行番号と配置列番号との積を計算し、計算した前記積を素数の法で剰余計算した結果を用いることにより、前記第2の遅延を算出するとしてもよい。
また、例えば、前記配置情報は、前記複数スピーカーそれぞれの間隔を含むとしてもよい。
また、例えば、前記配置情報は、前記複数のスピーカーの数を含むとしてもよい。
また、上記問題を解決するために、本発明の一態様に係る音響レンダリング装置は、マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置であって、入力音響信号を直接成分と拡散成分とに分離する音源分離器と、前記直接成分をレンダリングし、マルチチャンネルスピーカーを用いてレンダリングを行うための直接成分を生成する直接成分レンダリング部と、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面に波面合成される二次波面に対応する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで総遅延を算出する第一加算部と、前記拡散成分に前記総遅延を適用する遅延フィルタと、前記直接成分レンダリング部からの出力と前記遅延フィルタからの出力とを加算することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する第2加算部と、を備えるとしてもよい。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本発明の一態様に係る音響レンダリング装置および音響レンダリング方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
図5は、実施の形態1の音響レンダリング装置の構成を示すブロック図である。図6A及び図6Bは、実施の形態1の音響レンダリング装置を用いてレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を説明するための図である。図7Aおよび図7Bは、実施の形態1の音響レンダリング装置によりレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで出力したときの効果を示す図である。図8は、図5に示す音響レンダリング装置によりレンダリングされたステレオ信号をスピーカーアレイで再生したときの様子を示す図である。
図5に示す音響レンダリング装置50は、スピーカーアレイ500を用いた音響レンダリング装置であって、第1の遅延算出部501と、第2の遅延算出部502と、加算器503と、遅延フィルタ504とを備える。
なお、スピーカーアレイ500は、例えばマルチチャンネルスピーカーの一例である。上述したように、マルチチャンネルスピーカーは、スピーカーアレイに限らずスピーカーマトリックスでもよい。つまり、図5では、スピーカーアレイ500を例に挙げて示しているに過ぎない。
第1の遅延算出部501は、スピーカーアレイ500の配置情報(スピーカーアレイ情報)に基づいて、スピーカーアレイ500を構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定方向の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する。
具体的には、第1の遅延算出部501は、図6Aに示す一次波面601A(基本波面)および図6Bに示す一次波面601Bのように所定方向の進行方向に伝搬する一次波面(基本波面)を生成(波面合成)する遅延(第1の遅延)を算出する。
より詳細には、第1の遅延算出部501は、スピーカーアレイ500を構成する複数のスピーカーにおいてc番目のスピーカーに対する第1の遅延D(c)を算出する。ここで、c番目とは、スピーカーアレイ500を構成する複数のスピーカーにおいてスピーカーアレイ500の一端を基準とした序数を意味する。なお、第1の遅延算出部501は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500ではなくR行C列のスピーカーからなるスピーカーマトリックスである場合には、r行c列目のスピーカーに対して第1の遅延D(r,c)を算出する。
ここで、例えば第1の遅延算出部501は、一次波面(基本波面)が平面波または円形波になるように第1の遅延を算出する。
より具体的には、第1の遅延算出部501は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500の場合、スピーカーアレイ500のc番目のスピーカーから平面波を放射させるために、例えば式2を用いて第1の遅延D(c)を算出する。
Figure 0005944403
(式2)
ここで、α、β、所定値である。以下でも同様である。
同様に、第1の遅延算出部501は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーマトリックスの場合、スピーカーマトリックスのR行C列目のスピーカーから平面波を放射させるために、例えば式3を用いて第1の遅延D(r,c)を算出する。
Figure 0005944403
(式3)
ここで、α、βだけでなくγも所定値である。
また、第1の遅延算出部501は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500の場合、スピーカーアレイ500のc番目のスピーカーから円形波を放射させるために、例えば式4を用いて第1の遅延D(c)を算出する。
Figure 0005944403
(式4)
ここで、上述したようにα、βは所定値である。
同様に、第1の遅延算出部501は、上記マルチチャンネルスピーカーがスピーカーマトリックスの場合、スピーカーマトリックスのR行C列目のスピーカーから円形波を放射させるために例えば式5を用いて第1の遅延を算出する。
Figure 0005944403
(式5)
ここで、α、βだけでなくδ、γも所定値である。
第2の遅延算出部502は、スピーカーアレイ500の配置情報(スピーカーアレイ情報)に基づいて、伝搬する一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面に対応する第2の遅延を算出する。
具体的には、第2の遅延算出部502は、図6Aに示す二次波面602Aおよび図6Bに示す二次波面602Bのように錯乱波面を有する二次波面を生成する遅延(第2の遅延)を算出する。
より詳細には、第2の遅延算出部502は、スピーカーアレイ500のc番目のスピーカーに対し、第2の遅延D(c)を算出する。
なお、第2の遅延算出部502は、上記マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500ではなくR行C列のスピーカーからなるスピーカーマトリックスである場合には、r行c列目のスピーカーに対して、第2の遅延D(r,c)を算出する。
ここで、例えば第2の遅延算出部502は、錯乱波面の凸凹面を模擬するために乱数値を用いて、第2の遅延を算出する。以下、乱数値を用いた第2の遅延の算出方法について説明する。
第2の遅延算出部502は、上記マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500の場合は、スピーカーアレイ500のc番目のスピーカーを音源として波面合成される錯乱波面を生成するために、例えば式6を用いて第2の遅延D(c)を算出する。
Figure 0005944403
(式6)
ここで、rand()は乱数値生成元、αとβは所定値である。
同様に、第2の遅延算出部502は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーマトリックスの場合、スピーカーマトリックスのR行C列目のスピーカーを音源として波面合成される錯乱波面を生成するために、例えば式7を用いて第2の遅延D(r,c)を算出する。
Figure 0005944403
(式7)
ここで、上記同様、rand()は乱数値生成元、αとβは所定値である。
なお、第2の遅延算出部502は、散乱波面である二次波面を生成する第2の遅延を算出する方法は、上記の乱数を用いる場合に限られない。例えば、第2の遅延算出部502は、錯乱波面の凸凹面を模擬するためにシュレーダー拡散体を用いて第2の遅延を算出するとしてもよい。以下その方法について説明する。
シュレーダー拡散体は、入射波を複数の反射ウェーブレットに散乱することを目的とした、異なる「深さ係数」を持つ複数の凹みを備える物理的な拡散体である。シュレーダー拡散体を音響処理に用いると、全方向に均等に音声を拡散できることで知られている。そのため、耳に心地よい音を生成するための音響処理によく用いられる。
図9Aはシュレーダー拡散体を備える音響パネルの概観を示す図であり、図9Bはシュレーダー拡散体の凹みと壁とを定義する深さ係数を示す図である。
シュレーダー拡散体の凹みの深さ係数Sは、平方剰余系列として、式8のように計算することができる。
Figure 0005944403
(式8)
ここで、mは、連続した自然数0、1、2、3、4などであり、pは素数である。また、modは剰余演算子を示す。
錯乱波面の凸凹面を模擬するためにシュレーダー拡散体を用いて第2の遅延を算出する一つの方法は、シュレーダー拡散体の深さ係数Sに比例するように第2の遅延を設定する方法である。例えば、スピーカーアレイ500を構成する複数のスピーカーにおけるc番目のスピーカーの配置番号cは、上記の自然数mと置き換えることで第2の遅延を設定することができる。
つまり、第2の遅延算出部502は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500の場合は、式9を用いて、スピーカーアレイ500のc番目(配置番号c)のスピーカーに対する第2の遅延D(c)を算出することができる。
Figure 0005944403
(式9)
ここで、α、βは、所定値である。
同様に、第2の遅延算出部502は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーマトリックスの場合、式10に示す凹みの深さ係数であるSr,cと、式11とを用いて、R行C列目のスピーカーに対する第2の遅延D(r,c)を算出することができる。
Figure 0005944403
(式10)
Figure 0005944403
(式11)
ここで、上述したようにα、βは、所定値である。
なお、第1の遅延算出部501と第2の遅延算出部502はいずれも、スピーカーアレイを構成する複数のスピーカーの数や間隔などの位置関係、指向性パターンなどを含むスピーカーアレイ情報、すなわち、マルチチャンネルスピーカー(スピーカーアレイまたはマトリックス)の配置情報を必要とする。
加算器503は、加算部または第一加算部の一例であって、第1の遅延と第2の遅延とを加算することで総遅延を算出する。
具体的には、加算器503は、式12に示すように、第1の遅延算出部501で算出された第1の遅延D(c)と第2の遅延算出部502で算出された第2の遅延D(c)とを加算して、スピーカーアレイ500のc番目のスピーカーに対する総遅延Dtotal(c)を算出する。
Figure 0005944403
(式12)
なお、加算器503は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500ではなくR行C列のスピーカーからなるスピーカーマトリックスである場合には、式13に示すように、第1の遅延算出部501で算出された第1の遅延D(r,c)と第2の遅延算出部502で算出された第2の遅延D(r,c)とを加算して、r行c列目のスピーカーに対する総遅延Dtotal(r,c)を算出する。
Figure 0005944403
(式13)
遅延フィルタ504は、入力音響信号に加算器503で算出された総遅延を適用することで、スピーカーアレイ500でレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、スピーカーアレイ500に出力する。
具体的には、遅延フィルタ504は、例えば整数遅延フィルタなどであり、式14に示すように、加算器503で算出された総遅延Dtotal(c)を、で入力音響信号x(n)に適用することで、c番目のスピーカーに対するレンダリング用のマルチチャンネル信号y(n)を生成する。ここで、nはサンプル指数である。
Figure 0005944403
(式14)
なお、遅延フィルタ504は、マルチチャンネルスピーカーがスピーカーアレイ500ではなくR行C列のスピーカーからなるスピーカーマトリックスである場合には、式15に示すように、加算器503で算出された総遅延Dtotal(r,c)を、で入力音響信号x(n)に適用することで、レンダリング用のマルチチャンネル信号yr,c(n)を生成する。
Figure 0005944403
(式15)
以上のように構成された音響レンダリング装置50を用いてレンダリングされたステレオ信号(マルチチャンネル信号)をスピーカーアレイ500に出力する。それにより、スピーカーアレイ500の各スピーカー(音源)は、図7Aまたは図7Bに示すように、一次波面と錯乱波面(一次波面)とが組み合わされた音響信号(マルチチャンネル信号)を再生することができる。
以下、図6A、図6Bおよび図8を用いて、音響レンダリング装置50を用いてレンダリングされたステレオ信号がスピーカーアレイ500で再生されたときの効果について具体的に説明する。なお、以下では、入力音響信号はステレオ信号として説明する。
まず、スピーカーアレイ500は、図6Aおよび図6Bに示すように、所定方向に向けた一次波面601Aおよび一次波面601Bを生成(波面合成)することで、ステレオ信号(左右の信号)を再生する。つまり、スピーカーアレイ500は、例えば、図6Aに示すように一次波面601Aを少し右寄りに導くように波面合成した左の信号を再生する。また、スピーカーアレイ500は、図6Aに示すように一次波面601Aを少し左寄りに導くように波面合成した右の信号を再生する。
このような一次波面(基本波面)は、上述したように、スピーカーアレイ500を構成する各スピーカー(各チャンネル)に対して適宜算出された第1の遅延が、各スピーカー(各チャンネル)に割り当てられるように入力音響信号に適用されることで、生成される。
それにより、図8に示すように、スピーカーアレイ500の中心(スイートスポット)からさらに遠くの位置に存在するリスナー601であっても、左右両方の信号を感知すなわちステレオ感を感知することができる。
さらに、スピーカーアレイ500は、錯乱波面を二次波面として合成するようステレオ信号を再生する。つまり、スピーカーアレイ500は、図6Aに示すような二次波面602Aが錯乱波面となるように波面合成される左の信号を再生し、図6Bに示すような二次波面602Bが錯乱波面となるように波面合成される右の信号を再生する。
このような二次波面(錯乱波面)は、上述したように適宜算出された第2の遅延が各チャンネルに割り当てられた入力音響信号に適用されることで、生成される。
これにより、密度が高く込み合い、かつ、遅延された左右の信号再生音の多数がリスナー601の両耳に達することになる。これらが両耳に達したときに心地よいステレオ感や残響感を与えることになる。
例えば、乱数値を用いて第2の遅延を算出することにより、リスナー601は、密度が高く込み合い、残響に似た音声を多数感知することができる。つまり、リスナーの位置に依存せずにリスナー601の臨場感を高めることができる。また、例えば、シュレーダー拡散体の数学的性質を用いて第2の遅延を算出することにより、リスナー601に対してより均等な音声拡散を実現することができる。つまり、リスナーの位置に依存せずにリスナー601に広がり感のある立体音像を提供することができる。
このように、音響レンダリング装置50は、第1の遅延により決定される所定の進行方向に伝搬される一次波面と、第2の遅延の影響により、密度が高く込み合い、遅延された音響信号を多数含むような錯乱波面となる二次波面とにレンダリングされたマルチチャンネル音響信号を生成することができる。それにより、マルチチャンネルスピーカーは、生成されたマルチチャンネル音響信号により、リスナーに、ステレオ感を高めた音響信号を再生することができる。さらに、エンベロープ感(包まれ感)も高めることができる。
なお、一次波面と二次波面(錯乱波面)とは、時間とともに動的に変化されるとしてもよい。その場合には、ある波面から別の波面へ円滑に移行できるよう、遅延値又はマルチチャンネル音響信号のいずれかに平滑化を適用するとしてもよい。
また、上述した式は、本発明の内容から逸脱することなく一般化することができるので、マルチチャンネルスピーカーを構成するスピーカーは、例えば平面上または3次元表面上に固定されてまたは動くように配置されるとしてもよい。
また、上述した式において、定数はゼロでもよい。その場合、スピーカーアレイ500と平行な平面波が生成される。入力音響信号がモノラルであれば同様の効果を奏するため、この場合も本発明の内容に含まれる。
また、上記では、平面波または円形波が放射されるように音響が伝搬する一次波面を生成することにより、マルチチャンネルスピーカーの中心から離れたところにいるリスナーの方へも音響信号を導くことができることを説明したがそれに限らない。レンダリングされた別の無相関の音響信号と組み合わせて用いて位置に依存しないステレオ感を創出するとしてもよい。
なお、本実施の形態は、装置として実現するだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現してもよい。以下、それについて簡単に説明する。
図10は、実施の形態1の音響レンダリング方法の処理を示すフローチャートである。
本実施の形態の音響レンダリング装置50は、まず、マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する(S101)。
例えば、ステレオ信号の左信号および右信号をそれぞれ所定方向に伝搬させるための1次波面に対応する第1の遅延を算出する。つまり、スピーカーアレイまたはスピーカーマトリックスの各チャンネル(各スピーカー)に対する第1の遅延が算出され、算出された第1の遅延が対応する各チャンネル(各スピーカー)で実行(再生)されることで、上記の1次波面を生成することができる。
次に、マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、伝搬する一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面に対応する第2の遅延を算出する(S102)。
例えば、S102で算出された第2の遅延をスピーカーアレイまたはスピーカーマトリックスの各チャンネル(各スピーカー)に割り当てられた入力音響信号に適用されることで、錯乱波面となる二次波面を生成することができる。
次に、算出された第1の遅延および第2の遅延を加算することで総遅延を算出する(S103)。
次に、入力音響信号に総遅延を適用することで、マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成する(S104)。そして、生成したマルチチャンネル音響信号をマルチチャンネルスピーカーに出力する。
以上の方法により、再生する音響信号のステレオ感、包まれ感を高めることができるので、位置に依存せずにリスナーは拡散感や残響感も感知することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、入力音源を直接信号と拡散成分に分離し、実施の形態1の音響レンダリング装置に適用する場合について説明する。
図11は、実施の形態2の音響レンダリング装置の構成を示すブロック図である。
図11に示す音響レンダリング装置80は、実施の形態1に対応する音響レンダリング装置50aに、さらに、音源分離器805と、直接成分レンダリング部806と、加算器807との構成が加えられている。
音源分離器805は、入力音響信号を直接成分と拡散成分に分離する。
ここで、入力音響信号がステレオ信号であるとして以下説明する。
まず、ステレオ信号は、例えば式16および式17のようにモデリングできる。
Figure 0005944403
(式16)
Figure 0005944403
(式17)
ここで、nはサンプル数、L(n)はステレオ信号の左信号、R(n)はステレオの右信号を示す。また、dは遅延を示し、αはステレオの左入力信号の係数の利得を示す。D(n−d)はステレオ信号の左信号の直接成分を、D(n)はステレオ信号の右信号の直接成分を示す。S(n)とS(n)はそれぞれ、左信号および右信号両方の拡散成分を示す。
そして、音源分離器805は、上記のようにモデリングされたステレオ信号のパラメータに基づいて誤差関数を定式化し、誤差関数を最小化することにより、同時に全てのパラメータα、d、D(n−d)、D(n)、S(n)、S(n)を解く。このようにして、音源分離器805は、解いたパラメータで直接成分と拡散成分とを推定することができる。
つまり、音源分離器805は、上記のようなモデリングされたステレオ信号のパラメータを解くことで、入力音響信号を直接成分と拡散成分に分離する。
なお、音源分離器805が音源分離する方法は上述した音源分離方法に限定されない。音源分離器805は、利用する入力音響信号の性質のため相互に無相関の拡散成分を生成することができればいずれの方法であってもよい。
ここで、第1の遅延算出部501、第2の遅延算出部502、加算器503および遅延フィルタ504aの動作はそれぞれ、実施の形態1で説明したとおりであるので説明を省略する。実施の形態1と異なる点は、遅延フィルタ504aに入力される入力信号が音源分離器805により出力される入力音響信号の拡散成分である点である。
すなわち、遅延フィルタ504aは、音源分離器805により出力される入力音響信号の拡散成分に総遅延を適用する。
直接成分レンダリング部806は、直接成分をレンダリングし、マルチチャンネルスピーカーを用いてレンダリングを行うための直接成分を生成する。
つまり、直接成分レンダリング部806は、音源分離器805により出力される入力音響信号の直接成分をレンダリングする。なお、レンダリングする方法は、上述したビーム形成またはレイリー積分に基づいて行うことができるため、説明を省略する。
加算器807は、第1加算部の一例であり、直接成分レンダリング部806からの出力と遅延フィルタ504からの出力とを加算することで、マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル信号を生成し、マルチチャンネルスピーカーに出力する。
具体的には、加算器807は、直接成分レンダリング部806の出力と遅延フィルタ504の出力とを加算することで、スピーカーアレイ500に出力するマルチチャンネル信号を生成する。
以上のように構成される音響レンダリング装置80によれば、相互に無相関の拡散成分を利用して一次波面と錯乱波面とを生成することができるので、ステレオ感、包まれ感をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態は、実施の形態1の音響レンダリング装置と音源分離器との組み合わせ方を教示している。具体的には、本実施の形態では、音源分離器の拡散成分のみに対してレンダリングを行っている。それにより、音源分離器により相互に無相関の拡散成分を生成することができるので、立体音像(ステレオ感、包まれ感)の感知を大幅に高められるという効果を奏する。
なお、本実施の形態では、任意数の直接成分と拡散成分に適用することができる。具体的には、マルチチャンネル音響信号のサブセットから直接成分と拡散成分とを抽出するとしてもよい。例えば、5.1チャンネルソースでは、音源分離器805は、フロントチャンネルのみを処理して直接成分と拡散成分とを生成するなどしてもよい。
また、本実施の形態の変形例として、音源分離器805を用いず、全ての直接成分と拡散成分とが前処理された入力音響信号が入力されるとしてもよい。ここで、適用可能な前処理の例を以下に示すが、これらは全て本発明の範囲内である。
(1)残響フィルタや極性反転器などにより、拡散成分を前処理してもよい。また、チャンネルごとに残響フィルタを変えるとしてもよい。これにより、特定の聴取場所において櫛形フィルタ効果が相殺される。
(2)さらに、櫛形フィルタ効果を軽減するため、櫛形フィルタリングの起こりやすいスペクトル領域を調整するとしてもよい。
(3)低周波と比較した際の、伝搬距離に対してより高速な高周波の減衰量を補償するための高周波化を行うとしてもよい。
以上、本発明によれば、リスナーの位置に依存しないステレオ感を実現できる音響レンダリング装置および音響レンダリング方法を実現することができる。例えば、本発明の音響レンダリング装置および音響レンダリング方法を用いて音響信号をレンダリングしたマルチチャンネル音響信号を、スピーカーアレイまたはスピーカーマトリックスで再生した場合には、ステレオ感およびエンベロープ感(包まれ感)を高めることができ、リスナーの位置に依存しないステレオ感およびエンベロープ感(包まれ感)を実現できる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の画像復号化装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面に対応する第1の遅延を算出する第1算出ステップと、前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面により生成される二次波面であって錯乱波面に波面合成される二次波面に対応する第2の遅延を算出する第2算出ステップと、前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで総遅延を算出する加算ステップと、入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する総遅延適用ステップと、を含む音響レンダリング方法を実行させる。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る音響レンダリング装置および音響レンダリング方法等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本発明は、一体化されたスピーカーアレイ/マトリックスや取り付け可能なスピーカーアレイ/マトリックスの付属品などを備えるサウンドバー、テレビ、パソコン、携帯電話、タブレット型装置など、マルチチャンネルスピーカーアレイ/マトリックスを用いるか備える幅広いアプリケーションに利用できる。
10A、10B、10C、10D、500 スピーカーアレイ
11 一次音源
12 仮想音源
21、31 左仮想音源
22、32 右仮想音源
50、50a、80 音響レンダリング装置
201、202、301、401、402、601、602 リスナー
300、805 音源分離器
501 第1の遅延算出部
502 第2の遅延算出部
503、807 加算器
504、504a 遅延フィルタ
601A、601B 一次波面
602A、602B 二次波面
806 直接成分レンダリング部

Claims (13)

  1. マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置であって、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面を生成させる第1の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面に生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面を生成させる第2の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、
    前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで前記複数のスピーカーそれぞれに対する総遅延を算出する加算部と、
    入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する遅延フィルタと、を備える、
    音響レンダリング装置。
  2. 前記第1の遅延算出部は、前記一次波面が平面波または円形波になるように前記第1の遅延を算出する、
    請求項1に記載の音響レンダリング装置。
  3. 前記入力音響信号はステレオ信号であり、
    前記第1の遅延算出部は、前記ステレオ信号の2つのチャンネルの信号それぞれで異なる進行方向に伝搬する前記一次波面となるように前記第1の遅延を算出する、
    請求項2に記載の音響レンダリング装置。
  4. 前記第2の遅延算出部は、乱数値を用いて前記第2の遅延を算出する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の音響レンダリング装置。
  5. 前記マルチチャンネルスピーカーは、スピーカーアレイからなる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の音響レンダリング装置。
  6. 前記第2の遅延算出部は、
    前記スピーカーアレイを構成する複数のスピーカーにおいて前記スピーカーアレイの一端からの各スピーカーの配置番号を2乗し、2乗したチャンネル指標を素数の法で剰余計算した結果を用いることにより、前記第2の遅延を算出する、
    請求項5に記載の音響レンダリング装置。
  7. 前記マルチチャンネルスピーカーは、スピーカーマトリックスからなる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の音響レンダリング装置。
  8. 前記第2の遅延算出部は、
    前記スピーカーマトリックスを構成する行列状の複数のスピーカーにおいてスピーカーの配置行番号と配置列番号との積を計算し、計算した前記積を素数の法で剰余計算した結果を用いることにより、前記第2の遅延を算出する、
    請求項7に記載の音響レンダリング装置。
  9. 前記配置情報は、前記複数のスピーカーそれぞれの間隔を含む、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の音響レンダリング装置。
  10. 前記配置情報は、前記複数のスピーカーの数を含む、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の音響レンダリング装置。
  11. マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング装置であって、
    入力音響信号を直接成分と拡散成分とに分離する音源分離器と、
    前記直接成分をレンダリングし、マルチチャンネルスピーカーを用いてレンダリングを行うための直接成分を生成する直接成分レンダリング部と、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面を生成させる第1の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面に生成される二次波面であって錯乱波面に波面合成される二次波面を生成させる第2の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、
    前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで前記複数のスピーカーそれぞれに対する総遅延を算出する第一加算部と、
    前記拡散成分に前記総遅延を適用する遅延フィルタと、
    前記直接成分レンダリング部からの出力と前記遅延フィルタからの出力とを加算することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する第2加算部と、を備える、
    音響レンダリング装置。
  12. マルチチャンネルスピーカーを用いた音響レンダリング方法であって、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面を生成させる第1の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第1の遅延を算出する第1算出ステップと、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面に生成される二次波面であって錯乱波面に波面合成される二次波面を生成させる第2の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第2の遅延を算出する第2算出ステップと、
    前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで前記複数のスピーカーそれぞれに対する総遅延を算出する加算ステップと、
    入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する総遅延適用ステップと、を含む、
    音響レンダリング方法。
  13. マルチチャンネルスピーカーにマルチチャンネル音響信号を出力する集積回路であって、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記マルチチャンネルスピーカーを構成する複数のスピーカーそれぞれを音源として所定の進行方向に伝搬する一次波面を生成させる第1の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第1の遅延を算出する第1の遅延算出部と、
    前記マルチチャンネルスピーカーの配置情報に基づいて、前記一次波面に生成される二次波面であって錯乱波面を有する二次波面を生成させる第2の遅延であって前記複数のスピーカーそれぞれに対する第2の遅延を算出する第2の遅延算出部と、
    前記第1の遅延と前記第2の遅延とを加算することで前記複数のスピーカーそれぞれに対する総遅延を算出する加算部と、
    前記入力音響信号に前記総遅延を適用することで、前記マルチチャンネルスピーカーでレンダリングを行うためのマルチチャンネル音響信号を生成し、前記マルチチャンネルスピーカーに出力する遅延フィルタと、を備える、
    集積回路。
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