JP5938943B2 - 液体クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体クロマトグラフ(LC)と質量分析装置(MS)とを組み合わせた液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS)に関し、特に、多次元の液体クロマトグラフィで分画した試料をマトリクス支援レーザ脱離イオン化(MALDI=Matrix assisted laser desorption ionization)イオン源でイオン化して質量分析する多次元LC/MALDI−MSに好適な液体クロマトグラフ質量分析装置に関する。
生命科学の研究や医療、医薬品開発などの分野においては、生体試料を対象として、タンパク質、ペプチド、核酸、糖鎖など様々な物質を網羅的に同定することがますます重要になってきている。特にタンパク質やペプチドを対象とするこうした網羅的な解析手法はショットガン・プロテオミクス(Shotgun Proteomics)と呼ばれている。こうした解析のためには、液体クロマトグラフィと、MSn型質量分析装置(タンデム型質量分析装置)とを組み合わせた分析手法が非常に威力を発揮している。
上記のような目的のための質量分析装置(以下、MSn型質量分析装置を含めて単に質量分析装置という)としては、エレクトロスプレイイオン化(ESI)イオン源を搭載したESI−MS、或いは、MALDIイオン源を搭載したMALDI−MSが利用される。LCとESI−MSとを組み合わせたLC/ESI−MSでは、液体試料中の試料成分を直接的にイオン化することが可能であるため、前段のLCからMSへの試料導入が自動化されている。一方、LCとMALDI−MSとを組み合わせたLC/MALDI−MSでは、LCで分離された試料を分取・分画してサンプルプレート上へスポッティングする必要があるため、LC/ESI−MSに比べて分析者の作業上の負担が大きいが、特許文献1に記載された試料自動滴下装置などの利用により省力化が可能となっている。
ところで、多くの成分を含み且つ広いダイナミックレンジを有する(つまりは成分濃度の範囲が広い)生体試料を網羅的に解析するためには、LCで高い分離能を実現する必要がある。そのために、各種分離モードを組み合わせた多次元化の試み(非特許文献1、2参照)や、メートル長シリカモノリスカラム(非特許文献3参照)を用いた長時間分析の試みがなされている。こうした高分離能のLC手法を利用することで一つの分画試料に含まれる成分の数を少なくすることができ、ノイズ要因の少ない良好なマススペクトルを得ることができる。その反面、調製される分画試料の数が非常に多くなるため、これら分画試料に対する質量分析を行いデータを収集する分析計測時間が長くなるという問題がある。また質量分析により得られるマススペクトルデータの量が膨大となり、データ解析の所要時間も非常に長くなる。特に、LCとMALDI−MSとがオフライン接続されたLC/MALDI−MSにおいては、サンプルプレート上に分取される分画試料の数の増加がほぼそのまま、総分析時間の増大につながることになる(非特許文献4参照)。
そのため、高いLC分離能を実現しているにも拘わらず、分析計測時間や解析時間の制約から分画数を制限せざるをえず、一つの分画試料中に複数の成分、特に分析対象ではない夾雑物が混じってしまい、解析精度の低下をもたらす場合がある。
特許文献2に記載の装置では、LC/MS分析或いはLC/MS/MS分析することで得られる膨大な量のデータを解析処理前に削減するために、既知試料由来であり関心対象外であるとみなせるデータをLCでの保持時間やMSでの質量値などを手掛かりにして除去する処理を行い、新規知見を含む可能性のあるデータのみを残すようにしている。こうした手法を用いれば、解析対象のデータ量を減らすことは可能であるものの、分析自体に要する時間を短縮することはできない。また、分析により収集された膨大な量のデータを一旦メモリ等の記憶装置に蓄積する必要があり、そのための記憶容量を確保しておく必要があるという問題は残る。
特開2004−184149号公報 特開2007−503594号公報
フォーニエール(Fournier ML)、ほか3名、「マルチディメンジョナル・セパレイションズ-ベースド・ショットガン・プロテオミクス(Multidimensional separations-based shotgun proteomics)」、ケミカル・レビュー(Chem Rev.)、2007年、107(8)、p.3654-3686 ホルバトビッチ(Horvatovich P)、ほか3名、「マルチディメンジョナル・クロマトグラフィ・カップルド・トゥ・マス・スペクトロメトリ・イン・アナライジング・コンプレックス・プロテオミクス・サンプルズ(Multidimensional chromatography coupled to mass spectrometry in analysing complex proteomics samples)」、J Sep Sci.、2010年、33(10)、p.1421-1437 岩崎(Iwasaki M)、ほか5名、「ワン-ディメンジョナル・キャピラリ・リキッド・クロマトグラフィック・セパレイション・カップルド・ウィズ・タンデム・マス・スペクトロメトリ・(One-dimensional capillary liquid chromatographic separation coupled with tandem mass spectrometry unveils the Escherichia coli proteome on a microarray scale)」、Anal Chem.、2010年、82(7)、p.2616-2620 アスペルガー(Arndt Asperger)、ほか3名、「ア・ニュー・ハイ・キャパシティ・マルディ・ターゲット・フォーマット・フォー・インプルーブド・エルシー-マルディ アナリシス・オブ・コンプレックス・プロテオミクス・サンプルズ(A new high capacity MALDI target format for improved LC-MALDI analysis of complex proteomics samples)」、ASMS Conf.、2011年、WP629
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、メートル長カラムを用いたLCや多次元LC等によって細かく分画された複数の分画試料をそれぞれ質量分析する液体クロマトグラフ質量分析装置において、分析所要時間や解析所要時間を短縮するとともに収集すべきデータ量を削減することができる液体クロマトグラフ質量分析装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、マススペクトルデータに基づく解析の際にマススペクトルデータに含まれる不要な情報による撹乱を防止し、解析精度の低下を回避することができる液体クロマトグラフ質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された第1発明は、試料に含まれる各種物質を時間方向に分離する液体クロマトグラフと、該液体クロマトグラフにより分離された試料を分画して得られた異なる保持時間に対応した複数の分画試料についてそれぞれ質量分析を実行する質量分析装置と、を具備する液体クロマトグラフ質量分析装置において、
a)前記質量分析装置のイオン源でイオン化され易く分析感度が高い物質を有用性が高い物質、イオン化されにくく分析感度が低い物質を有用性が低い物質とし、該有用性が高い物質が前記液体クロマトグラフにおいて溶出する時間を示す分画試料有用性情報を、分析条件の相違に対応してそれぞれ定めて記憶しておく分画試料有用性情報記憶手段と、
b)分析の実行に先立って分析者が分析条件を設定するための分析条件設定手段と、
c)前記分析条件設定手段により設定された分析条件に応じた分画試料有用性情報を前記分画試料有用性情報記憶手段から取得し、該情報に基づいて有用性の高い物質のみが分画試料に含まれるように分画動作を制御する制御手段と、
を備えることを特徴としている。
なお、第1発明において「有用性の高い物質のみが分画試料に含まれるように分画動作を制御する」とは、実質的に有用性の高い物質のみ分画試料に含まれるように分画動作を制御することを意味しており、分画試料の数が極端に増えない範囲、つまりは時間が許す範囲或いは分析者の負担増加が許す範囲であれば、有用性が相対的に低い物質が一部の分画試料に含まれるような分画動作が実行されることを排除するものではない。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、試料に含まれる各種物質を時間方向に分離する液体クロマトグラフと、該液体クロマトグラフにより分離された試料を分画して得られた異なる保持時間に対応した複数の分画試料についてそれぞれ質量分析を実行する質量分析装置と、を具備する液体クロマトグラフ質量分析装置において、
a)前記質量分析装置のイオン源でイオン化され易く分析感度が高い物質を有用性が高い物質、イオン化されにくく分析感度が低い物質を有用性が低い物質とし、該有用性が高い物質が前記液体クロマトグラフにおいて溶出する時間を示す分画試料有用性情報を、分析条件の相違に対応してそれぞれ定めて記憶しておく分画試料有用性情報記憶手段と、
b)分析の実行に先立って分析者が分析条件を設定するための分析条件設定手段と、
c)前記分析条件設定手段により設定された分析条件に応じた分画試料有用性情報を前記分画試料有用性情報記憶手段から取得し、該情報に基づいて分画時間幅を変更するように分画動作を制御する制御手段と、
を備えることを特徴としている。
一般的に、分画試料有用性情報は実験的又は理論的に知られている先験情報に基づいて定められる。ここでいう先験情報とは、例えば、液体クロマトグラフにおける、試料の特性や分離モード(カラムの種類など)などと溶出(分離)特性との関係、質量分析装置のイオン源の種類や物質の特性などとイオン化容易性との関係、などに関して知られている情報である。そして、分画試料有用性情報とは、該先験情報に基づいて、質量分析装置による分析の信頼性や有効性、分析目的にとって有為な情報が測定結果の解析によって得られるか否かの解析有為性など判断を加味して、分析条件に応じて予め定められるものである。
具体的には、例えば質量分析装置のイオン源がMALDIやESIの方式である場合には、酸性が強い物質ほど、疎水性が高い物質ほど、さらには分子量が大きな物質ほど、イオン化が困難になることが先験情報として得られている。一方、試料の特性や分離モードの相違によって、液体クロマトグラフにおいてどのような物質が先に溶出するのか、という関係も先験情報として得られている。したがって、イオン化が困難である物質について質量分析装置で得られる分析結果の信頼性・有効性が低く解析有為性も低いとの判断が加味されれば、酸性物質、疎水性物質、或いは高分子量物質が溶出する保持時間においては分画試料の有用性が低く、そうでない物質(塩基性物質、親水性物質、或いは低分子量物質)が溶出する保持時間においては分画試料の有用性が高いとの分画試料有用性情報を作成して分画試料有用性情報記憶手段に記憶しておくようにすればよい。
上記分画試料有用性情報は例えば、有用性の高低を示す指標値を保持時間の経過に応じて示した情報とすることができる。該指標値は有用性あり/なしに対応した二値情報であってもよいし、或いは有用性のレベルを示す多段階情報であってもよい。
なお、分画試料有用性情報はユーザが作成しておくようにしてもよいが、一般的には、装置メーカが作成して装置をユーザに納入する前に記憶手段に記憶させておいたり、或いは、ユーザへの装置納入後に、バージョンアップのような形態で記憶手段への情報の追加・更新を行ったりすればよい。
第1発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置において制御手段は、分析条件設定手段により設定された分析条件に従って分析を行う際に、該分析条件に応じた分画試料有用性情報を分画試料有用性情報記憶手段から取得する。そして、該情報に基づいて、液体クロマトグラフで有用性の高い物質が溶出する期間にのみ試料を分取して分画試料を調製し、有用性の低い物質が溶出する期間には試料を分取しないように分画動作を制御する。これにより、有用性の高い物質が必ず含まれる分画試料が調製されることになり、調製される分画試料の数を従来、つまり有用性に拘わらず全ての物質を分取・分画しようとする場合に比べて、大幅に減らすことができる。
一方、第2発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置において制御手段は、分析条件設定手段により設定された分析条件に従って分析を行う際に、該分析条件に応じた分画試料有用性情報を分画試料有用性情報記憶手段から取得する。そして、該情報に基づいて、液体クロマトグラフで有用性の高い物質が溶出する期間には分画幅を狭くし、有用性の低い物質が溶出する期間には分画幅を広くするように分画動作を制御する。これにより、有用性の高い物質については一つの分画試料中の複数の物質の混在をできるだけ避けながら、調製される分画試料の数を従来に比べて、大幅に減らすことができる。
第1及び第2発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置において好ましくは、前記液体クロマトグラフは、多次元での分離・分画が可能な多次元液体クロマトグラフであり、前記分画試料有用性情報は一つの次元の液体クロマトグラフ毎に用意され、前記制御手段は、分析条件に応じた分画試料有用性情報に基づいて、各次元の液体クロマトグラフ毎に有用性の高い物質が分画試料に含まれる一方、有用性の低い物質が分画試料に含まれないようにそれぞれの分画動作を制御する、又は、各次元の液体クロマトグラフ毎に有用性が高い物質に対する分画幅が有用性が低い物質に対する分画幅に比べて狭くなるようにそれぞれの分画動作を制御する構成とするとよい。
第1及び第2発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置によれば、分析目的に応じた分析結果の正確性や信頼性を確保しながら、質量分析に供する分画試料の数を減らすことでデータ収集のための分析計測時間や分析により得られたデータの解析に要する時間を短縮し、スループットを向上させることができる。特に、分析者の作業や操作の負担が大きいMALDI−MSを用いた液体クロマトグラフ質量分析装置においてその効果が顕著である。また、上述した多次元液体クロマトグラフを用いた構成では、各次元の液体クロマトグラフ毎に分画試料の数を段階的に減らすことができるので、通常の(つまり1次元のみの)液体クロマトグラフを用いた構成に比べて分析計測時間短縮の効果が大きい。
また、第1及び第2発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置によれば、質量分析装置により収集されるデータ量が減るので、データを保存しておく記憶装置の容量を節約することができる。また特に第1発明に係る液体クロマトグラフ質量分析装置によれば、取得されるマススペクトルデータについて有用でないデータ、例えば夾雑物由来のデータなどが減るため、そうした不所望の情報による撹乱が少なくなり解析精度が向上する。
本発明の一実施例による2次元LC/MALDI−MSの概略構成図。 本実施例の2次元LC/MALDI−MSにおける分析手順を示すフローチャート。 1次元目LCにおける分画試料有用性情報の一例を示す図。 2次元LCにおける分画試料有用性情報の一例を示す図。 図4(a)に示した分画試料有用性情報を利用したときの分画試料選択動作を示す概念図。 先験情報と分画試料有用性判定との関係の一例を示す図。 逆相LC/MALDI−MSによる実測のクロマトグラム(トータルイオンクロマトグラム)を示す図。
本発明の一実施例である2次元LC/MALDI−MSについて、添付図面を参照して説明する。図1は本実施例による2次元LC/MALDI−MSの概略構成図である。
本実施例の2次元LC/MALDI−MSは、液体試料中の各種物質を保持時間に応じて分離するLC部1と、LC部1で分離された物質を含む試料を分取・分画してそれぞれ異なる分画試料を調製する分取分画部2と、複数の分画試料に対して順次質量分析(MS1分析、又はnが2以上の整数であるMSn分析)を実行するMS部3と、MS部3により得られたデータを処理するデータ処理部4と、データ収集のためにLC部1、分取分画部2、MS部3の動作をそれぞれ制御する分析制御部5と、分析条件等を設定するための入力部6を備える。
LC部1は、1次元目LC11と2次元目LC12とを含む2次元LCである。1次元目LC11で保持時間に従って分離された各種物質を含む液体試料は分画されてそれぞれトラップに一旦捕捉され、そのあと、トラップに捕捉されていた分画試料が2次元目LC12に導入されてさらに保持時間に従って分離されて溶出する。分取分画部2はこの溶出液を所定の時間間隔で分画し、分画した溶出液をMALDI用のサンプルプレート上に形成されている異なるウェルに順次滴下し、それぞれのウェルに分画試料を調製する。MS部3は例えばMALDI−TOFMSであり、サンプルプレート上の各ウェルに形成された分画試料に対して順次質量分析を実行してマススペクトルデータを収集する。即ち、MS部3はサンプルプレート上に形成された分画試料の数だけ質量分析を繰り返す。
分析制御部5は、予め後述する分画試料有用性情報が格納された分画試料有用性情報記憶部51と、該情報に基づいて分画試料を選定する有用分画試料選定部52とを含む。データ処理部4や分析制御部5の全ての又はその一部の機能は、例えばパーソナルコンピュータをハードウエア資源とし、該パーソナルコンピュータにインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを実行することにより実現するものとすることができる。
次に、分画試料有用性情報記憶部51に格納される分画試料有用性情報について説明する。図6は分画試料有用性情報を作成する際の基となる先験情報と分画試料有用性との関係の一例を示す図である。
図示するように、ここで用いられる先験情報とは例えば、液体クロマトグラフィにおいて分離特性に影響を与える、試料の特性、分離モードの種類(カラムの種類、より詳しくは、カラム充填剤の種類、内径、長さなど)、或いは、使用する移動相の種類、などの分析条件に対する溶出特性、即ち、酸性物質、塩基性物質、親水性物質、疎水性物質、低分子量物質、高分子量物質などの物質の種類と溶出のし易さとの関係に関する情報や、質量分析装置のイオン源の種類とイオン化特性(イオン化され易さ)との関係に関する情報などである。また、液体クロマトグラフィにおけるカラム温度、グラディエント特性、移動相の種類(組成)、移動相の流速、試料溶媒の種類、試料注入量、イオン対試薬の種類などの分析条件も考慮することが望ましい。
例えば逆相カラムを用いた液体クロマトグラフィでペプチドを分離する場合には、親水性ペプチド→疎水性ペプチドの順に溶出するが、例えばMALDIイオン源でイオン化しにくい疎水性ペプチドの溶出時間は計算により予測することができる。また、陽イオン交換樹脂の液体クロマトグラフィを使う場合には、酸性ペプチド→塩基性ペプチドの順に溶出し、例えばMALDIイオン源でイオン化し易いアルギニン、リジン等を含んだ塩基性ペプチドの溶出時間は遅くなることが知られている。
質量分析装置のイオン源においてイオン化されにくい物質(難イオン化物質)は質量分析に供されるイオン量が相対的に少なく、分析感度が低いか又は殆ど検出されないという可能性が高い。したがって、難イオン化物質は有用性が低いと判断することができる。こうした判断に基づき、LCの溶出特性において難イオン化物質が溶出してくる期間には溶出液を採取する意義があまりなく、逆にイオン化が容易である物質が溶出してくる期間には溶出液を採取する、つまりは分画試料を調製する意義が高いと考えることができる。そこで、保持時間の経過に従って、分画試料を調製する意義があると考えられる期間では「有用性あり」を示し、また分画試料を調製する意義が低いと考えられる期間では「有用性なし」を示すように、分画試料有用性情報を作成する。
最も単純な形態の分画試料有用性情報としては、保持時間の経過に従って、有用性ありの期間には「1」、有用性なしの期間には「0」を割り当てるようにすればよい。図3は1次元目LCの分画試料有用性情報の一例を示す図であり、(a)は逆相(RP)カラム、(b)は親水性相互作用(HILIC)カラムを用いる場合の例である。横軸は保持時間(溶出時間)であり、横軸方向の一つの区切りは任意の時間幅と考えればよい。この場合の分画試料有用性情報では、例えば逆相カラムを用いた分析条件に対しては、時間経過に伴って六個目の区切りの時間までは「有用性あり」で、それ以降は「有用性なし」を表している。
多次元LCの場合には、図3に示したような一つの時間軸に沿った1次元的な情報が多次元化される。図4は2次元LCにおける分画試料有用性情報の一例を示す図である。横軸は図3と同様の1次元目LCの保持時間であり、縦軸が2次元目LCの保持時間である。図中の、「0」、「1」の数値の意味するところは図3と同様である。(a)は1次元目LCが図3(a)に示した逆相カラムで、2次元目LCが強陽イオン交換(SCX)カラムを用いた場合であり、(b)は1次元目LCが図3(b)に示した親水性相互作用カラムで、2次元目LCが強陽イオン交換カラムを用いた場合である。このように、一般に2次元LCでは、1次元目LCの分離特性と2次元目LCの分離特性は異なる。もちろん、図3、図4は説明を簡単にするために分析条件を液体クロマトグラフィの分離モードや質量分析装置のイオン源でのイオン化容易性に絞って単純化した例であり、上述したようなそれ以外の分析条件を考慮した場合には、そうした各種の分析条件の組み合わせ毎に図3、図4に示したような分画試料有用性情報が得られることになる。
なお、基本的に、上記分画試料有用性情報は実験的に又は理論的に得られる先験情報に基づいて装置メーカ側で作成され、記憶部51に格納された状態で当該装置がユーザに納入される。ただし、新たな分離モードの開発などによって分析条件が新たに追加されることがあり得るから、そうした場合のために分画試料有用性情報記憶部51のデータは適宜更新できるようにしておくとよい。もちろん、ユーザが分画試料有用性情報を追加或いは修正できるようにしてもよい。
次に、本実施例の2次元LC/MALDI−MSおける分析の一例を図2及び図5を参照して説明する。図2は本実施例の2次元LC/MALDI−MSにおける分析手順を示すフローチャート、図5は図4(a)に示した分画試料有用性情報を利用したときの分画試料選択動作を示す概念図である。
まず分析者は入力部6から各種の分析条件を入力設定する(ステップS1)。上述したようなLC部1及びMS部3における様々な分析条件を全て分析者自身が入力する必要があるとは限らない。何故なら、一部の分析条件はデフォルトとして既に設定されている場合もあり、その場合には条件の変更が必要であるときのみ、入力設定を行えばよいからである。また、装填されるカラムの種別などを自動的に判定する機能が組み込まれている場合には、分析者がいちいち入力せずとも必要な分析条件の一部が自動的に設定可能である。
分析に使用する分析条件が確定すると、分析制御部5において有用分画試料選定部52が、分析条件の組み合わせに対応する分画試料有用性情報を分画試料有用性情報記憶部51から読み出す(ステップS2)。一例として、いま分画試料有用性情報を選択する分析条件としてカラムの種類のみを考慮するものとし、図3(a)及び4(a)に示した分画試料有用性情報が読み出されたものとする。次に、有用分画試料選定部52は読み出した分画試料有用性情報に基づいて、1次元目LC11における分取・分画作業、及び、2次元目LC12から溶出する溶出液に対する分取分画部2での分取・分画作業を制御するための動作制御プログラムを設定する(ステップS3)。即ち、1次元目LC11では図3(a)に示した分画試料有用性情報に基づいて、有用性なしと判断された保持時間の終盤で分取・分画を行わないような動作制御プログラムを作成し、他方、分取分画部2では図4(a)に示した分画試料有用性情報に基づいて、有用性なしと判断された保持時間の序盤で分取・分画を行わないような動作制御プログラムを作成する。
そして、分析制御部5は、LC部1、分取分画部2、MS部3を制御することによりLC/MS分析を実行する(ステップS4)。1次元目LC11に導入された試料中の各種物質は保持時間に応じて分離され、1次元目LC11の図示しないRPカラムから溶出した溶出液は所定分画幅毎に分取・分画されるが、上述した動作制御プログラムに従って保持時間の終盤部では溶出液は分取されることなく廃棄される。これにより、図5に示すように、例えば従来であれば、a〜hまでの8個の分画試料が調製されるのに対し、ここではg及びhに対応する溶出液は廃棄され、a〜fまでの6個の分画試料のみが調製される。この6個の分画試料がそれぞれ2次元目LC12に導入されて、2次元目LC12でさらに保持時間に応じて分離される。例えば、分画試料aは2次元目LC12で保持時間に応じて分離されて溶出し、従来であれば、a1〜a8までの8個の分画試料が調製される。それに対し、この装置の分取分画部2では、上述した動作制御プログラムに従って保持時間の序盤部では溶出液は分取されることなく廃棄されるため、a1、a2に対応する溶出液は廃棄され、a3〜a8までの6個の分画試料のみがサンプルプレート上に調製される。1次元目LC11で調製された他のb〜fの5個の分画試料についても同様である。
即ち、従来であれば、1次元目LC11で調製された8個の分画試料それぞれについて、2次元目LC12及び分取分画部2で8個の分画試料が調製されるため、全部で64個の分画試料が調製されてMS部3での質量分析に供されることになる。これに対し、本実施例の2次元LC/MALDI−MSでは、1次元目LC11で調製された6個の分画試料それぞれについて、2次元目LC12及び分取分画部2で6個の分画試料が調製されるため、MS部3での質量分析に供される分画試料の数は36個になる。各LC11、12で分取されずに廃棄された溶出液には有用性の低い、つまりは質量分析したとしても有為な信号が得られないような物質しか含まれないため、分画試料の数が減っても実質的な情報量の減少は殆どない。
MS部3は上記のようにサンプルプレート上に調製された各分画試料についてそれぞれ質量分析を実行し、データ処理部4は分画試料毎に得られたデータに基づいてマススペクトル等を作成し分析結果として出力する(ステップS5)。上述したようにMS部3で分析する対象の分画試料の数が減るので、MS部3で質量分析を実施する時間は従来よりも大幅に減り、また得られるデータ量も少なくなるためこれを格納するメモリ容量なども削減できる。
図5は1次元目LC11が逆相カラム、2次元目LC12が強陽イオン交換(SCX)カラムを用いた場合の例であるが、1次元目LC11が親水性相互作用カラム、2次元目LC12が強陽イオン交換カラムを用いた場合には、2次元目LC12における分画試料有用性情報が図4(b)に示すようになるため、1次元目LC11でa及びbに対応する溶出液が廃棄され、c〜hまでの6個の分画試料のみが調製されることになる。それ以外の点は上記実施例の説明と同様である。
図7は逆相カラムを用いたLCで分離された各種物質を紫外可視分光検出器(UV)及びMALDI−MS(図7中のBPC=Base Peak Chromatogram)でそれぞれ測定した実測データの一例を示す図である。UV、BPCともに溶出液中の全ての物質に対するデータを取得しているが、保持時間の後半部では同定に必要な情報が殆ど現れていないことが判る。このような保持時間範囲は有用性がない範囲であり、これが次段のLCやMSへ引き渡す分画試料を削減可能な範囲であるといえる。
上記実施例は2次元LC/MALDI−MSに本発明を適用した例であるが、LCの次元数は「2」に限らないことは明らかである。次元数が増えるほど制御は複雑になるものの、LCの各次元で分画試料の数を絞ることができるため、全体的な分析計測時間やデータ量の削減効果はそれだけ大きくなる。
また、上記実施例では、分画試料有用性情報は有用性あり/なしに対応した二値情報であったが、有用性のレベルを示す多値情報としてもよい。例えば有用性情報を有用性全くなし=0、有用性極めて高い=100と規定した0〜100の範囲の連続値とし、閾値に対する大小関係を判定することで有用性を判定し、分画試料として採用するか否かを決めるようにしてもよい。この方法では、有用性判定の閾値を変えることにより最終的に分取分画部2で調製される分画試料の数が変わるため、例えば分析計測時間に或る程度余裕がある場合には閾値を下げて分画試料の数を増やし(即ち、有用性が最も高い物質に比べれば相対的に有用性の低い物質も分画試料に含まれるように分取・分画を実行し)、逆に分析計測時間がかなり限られている場合には閾値を上げて分画試料の数を減らす(即ち、有用性が最も高い又は特に高い少数の物質に限って分画試料に含まれるように分取・分画を実行する)等の、分析目的に合わせた柔軟な制御が可能となる。
また、上記実施例では、有用性なしと判定された期間中に溶出した溶出液は廃棄され、分析対象である分画試料には全く反映されなかった。これに対し、有用性ありと判定された期間では分画幅を狭くしておき、有用性なしと判定された期間では分画幅を広げるように各LC11、12や分取分画部2での分取・分画のタイミングを制御してもよい。分画幅が広げられると、一つの分画試料に含まれる物質の数が増える可能性が高いため、例えばマススペクトルは複雑になり精度も低くなる傾向にある。しかしながら、もともと有用性が低い物質であれば、このような精度の感度の低さは許容できる。一方、有用性の高い物質は狭い分画幅で分取・分画されるので、一つの分画試料に一つ又は少数の物質しか含まれない可能性が高く、高い精度で良好なマススペクトルを得ることが可能となる。有用性なしと判定された期間に分画幅を広げることで、分画試料の総数を減らすことができ、分析計測時間の短縮やデータ量削減の効果は上記実施例と同様に享受できる。
もちろん、このように分画幅を変化させる構成の場合にも、分画試料有用性情報を多値情報として、その値によって分画幅をきめ細かく変化させるようにしてもよい。
また、上記実施例はMS部3としてMALDI−MSを用いていたが、MALDIではなく他のレーザ脱離イオン化法(LDI)を用いたMSや脱離エレクトロスプレーイオン化法(DESI)などを用いたMSでも同様である。また、サンプルプレート上に調製された分画試料を分析するMSではなく、例えばESIやAPCIなどを用いたMSのように、分取分画された液体試料をそのまま(つまり液体状のまま)イオン化して分析するMSでも本発明を適用することができる。
なお、上記実施例はいずれも本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜、変形、追加、修正を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…LC部
11…1次元目LC
12…2次元目LC
2…分取分画部
3…MS部
4…データ処理部
5…分析制御部
51…分画試料有用性情報記憶部
52…有用分画試料選定部
6…入力部

Claims (4)

  1. 試料に含まれる各種物質を時間方向に分離する液体クロマトグラフと、該液体クロマトグラフにより分離された試料を分画して得られた異なる保持時間に対応した複数の分画試料についてそれぞれ質量分析を実行する質量分析装置と、を具備する液体クロマトグラフ質量分析装置において、
    a)前記質量分析装置のイオン源でイオン化され易く分析感度が高い物質を有用性が高い物質、イオン化されにくく分析感度が低い物質を有用性が低い物質とし、該有用性が高い物質が前記液体クロマトグラフにおいて溶出する時間を示す分画試料有用性情報を、分析条件の相違に対応してそれぞれ定めて記憶しておく分画試料有用性情報記憶手段と、
    b)分析の実行に先立って分析者が分析条件を設定するための分析条件設定手段と、
    c)前記分析条件設定手段により設定された分析条件に応じた分画試料有用性情報を前記分画試料有用性情報記憶手段から取得し、該情報に基づいて有用性の高い物質のみが分画試料に含まれるように分画動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする液体クロマトグラフ質量分析装置。
  2. 試料に含まれる各種物質を時間方向に分離する液体クロマトグラフと、該液体クロマトグラフにより分離された試料を分画して得られた異なる保持時間に対応した複数の分画試料についてそれぞれ質量分析を実行する質量分析装置と、を具備する液体クロマトグラフ質量分析装置において、
    a)前記質量分析装置のイオン源でイオン化され易く分析感度が高い物質を有用性が高い物質、イオン化されにくく分析感度が低い物質を有用性が低い物質とし、該有用性が高い物質が前記液体クロマトグラフにおいて溶出する時間を示す分画試料有用性情報を、分析条件の相違に対応してそれぞれ定めて記憶しておく分画試料有用性情報記憶手段と、
    b)分析の実行に先立って分析者が分析条件を設定するための分析条件設定手段と、
    c)前記分析条件設定手段により設定された分析条件に応じた分画試料有用性情報を前記分画試料有用性情報記憶手段から取得し、該情報に基づいて分画時間幅を変更するように分画動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする液体クロマトグラフ質量分析装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体クロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記質量分析装置は、サンプルプレート上に形成されているウェルに分取された分画試料に対して質量分析を行うMALDI質量分析装置であることを特徴とする液体クロマトグラフ質量分析装置。
  4. 請求項1又は2に記載の液体クロマトグラフ質量分析装置であって、
    前記液体クロマトグラフは多次元液体クロマトグラフであり、前記分画試料有用性情報は一つの次元の液体クロマトグラフ毎に用意され、前記制御手段は、分析条件に応じた分画試料有用性情報に基づいて、各次元の液体クロマトグラフ毎に有用性の高い物質が分画試料に含まれる一方、有用性の低い物質が分画試料に含まれないようにそれぞれの分画動作を制御する、又は、各次元の液体クロマトグラフ毎に有用性が高い物質に対する分画幅が有用性が低い物質に対する分画幅に比べて狭くなるようにそれぞれの分画動作を制御することを特徴とする液体クロマトグラフ質量分析装置。
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