JP5936707B2 - インターフェロンおよびアンドログラホリドを用いた多発性硬化症のための併用療法 - Google Patents

インターフェロンおよびアンドログラホリドを用いた多発性硬化症のための併用療法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、インターフェロン(IFN)、式Iの化合物、および必要に応じて1種類以上の薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を含む、多発性硬化症(MS)および/または他の脱髄疾患を処置するための医薬組成物に関する。本発明の別の目的は、MSおよび/または別の脱髄疾患に苦しんでいる被験体の処置方法、ならびに疲労の低減を、それを必要とする被験体において行なう方法を提供することである。
発明の背景
多発性硬化症(MS)は、中枢神経系(CNS)の慢性で炎症性の脱髄疾患である。これは、典型的には20〜40歳の間の年齢で始まり、女性に多くみられる。MSは、CNSの異なる領域で異なる時点で脱髄を示す少なくとも2つの神経学的事象がみられると臨床的に確定的に診断される(非特許文献1)。
MSの原因は未だに不明であるが、実験的自己免疫脳脊髄炎から得られたいくつかの一連の証拠により、該疾患の自己免疫起源が裏付けられている(非特許文献2)。MSは、CNS全体に散在する脱髄斑領域または脱髄島領域を特徴とし、視神経、脊髄、脳室周囲の白質(WM)、脳梁、ならびに皮質および皮質下の灰白質(GM)にも好発する(非特許文献2)。MSにおける病変部は、炎症、脱髄、軸索損傷、グリオーシスおよび髄鞘再生の存在および程度に関して非常に不均質である(非特許文献2))。
機能別障害度スコア(Functional Systems Scores;FSS)および総合障害度評価尺度(Expanded Disability Status Scale;EDSS)は、最も古くて最も広く使用されているMSの評価手段の1つを構成している(非特許文献3)。標準的な神経学的検査に基づいて、7つの機能別障害度に評定されている。次いで、この評定を、歩行および補助器具の使用に関する観察結果および情報と合わせて使用し、EDSSの評定を行なう。FSSの各々は、0から5または6までの範囲の通常の臨床評定尺度である。EDSSは、0(神経学的検査で正常)から10(MSにより死亡)までの範囲で増分が0.5(half−point)の通常の臨床評定尺度である。
脳の磁気共鳴画像法(MRI)により、脱髄の出現と一致する病変部が特定されることによって診断に対する確実性が付加され得る。
IFNをMSの処置に組み込むことにより、従来の免疫抑制薬に関して新たな製薬経路が開かれている(非特許文献4)。
インターフェロンは、抗ウイルス活性、抗増殖活性および抗腫瘍活性を有するサイトカインであるが、種々の免疫調節特性を有する。したがって、このような分子は、新生物性およびウイルス性の疾患において大きな治療的潜在性を有する。種々のタイプのIFNが存在している:インターフェロン−α(IFN−α)(白血球によって生成される)、インターフェロン−β(IFN−β)(線維芽細胞によって生成される)およびインターフェロン−γ(ING−γ)(リンパ球−Tによって生成される)(非特許文献4)。
特に、いくつかのデータにより、MSの処置におけるIFN−βの効率が示されている。種々の無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験により、該疾患のさまざまなパラメータにおける有益な効果、障害、再発頻度、新たな病変部の出現頻度の低減、および脳萎縮の改善が示されている(非特許文献4)。
しかしながら、MSに対するIFN−βの使用が教示されているにもかかわらず、当該技術分野では、かかる処置の有効性は中程度にすぎないことも認識されており;IFN−βはせいぜいMSの進行を遅滞させるだけで、MSを治癒しない。さらに、IFN−βのコストが比較的高いことにより、それを必要とする多くの患者が経済的に利用できない状態となっている。したがって、当該技術分野では、MSのより有効な処置の必要性が長い間、切望されている。
Jacobsら 2000,The New England Journal of Medicine.343(13):898−904 Ingleseら 2010,NMR Biomed.23(7):865−872 Kurtzke J.F.1983,Neurology,33:1444−1452 Zaragozaら 2002,Farmacia Hospitalaria.26(5):294−301
概要
本発明者らの結果は、IFNを用いたMSおよび他の脱髄疾患の処置が、IFNを、式Iの化合物:
(式中、
は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
は、ヒドロキシアルキルまたはアルキル−O−Lからなる群より選択され、ここで、Lは糖質部分(carbohydrate moiety)であり、
は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
Xは、C(=CH)、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分
(すなわち、エポキシ化C(=CH)部分
)からなる群より選択され、
Zは、CH、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
は、必要に応じて置換されているL−アルキルまたはL−アルケニルからなる群より選択され、ここで、Lは、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分である)
と一緒に投与した場合、驚くほど改善されることを示す。式Iの化合物を、その薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルまたはプロドラッグとして提供してもよく、必要に応じて、1種類以上の薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を用いて最終経口投薬形態に製剤化してもよい。
本発明者らは、この併用(combination)は、髄鞘再生に好都合であるとともに、炎症および疲労も低減し、したがって相乗効果を達成することを見出した。本発明者らは、式Iの化合物をIFN−βと併用して投与することにより、この2つの活性成分の相乗効果である、MSの臨床的徴候が有意に低減されることを示した。
異なる疾患を処置するための組成物の調製のためのインターフェロンと他の物質の併用の例がある。例えば、米国特許出願公開第2009/0280087号明細書には、自己免疫疾患、アレルギーおよびがんの処置のための医薬調製物のためのインターフェロンαとC−フィコシアニンとの併用が開示されている。米国特許第6869600号明細書には、成長ホルモン(GH)をインターフェロン(IFN)と一緒に使用し、多発性硬化症および/または他の脱髄疾患の処置のための医薬組成物を作製することが開示されている。しかしながら、先行技術では、インターフェロンを式Iの任意の化合物と併用することは示唆されていない。
したがって、本発明の主目的は、インターフェロン(IFN)、式Iの化合物、ならびに必要に応じて1種類以上の薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を含む、多発性硬化症(MS)および/または他の脱髄疾患を処置するための医薬組成物を提供することである。
したがって、本発明の別の目的は、MSおよび/または別の脱髄疾患に苦しんでいる被験体の処置方法であって、本発明の医薬組成物を該被験体に、髄鞘再生をもたらし、炎症を低減するのに有効な量でかつ充分な期間にわたって投与することからなる方法を提供することである。
また、本発明の別の目的は、疲労の低減を、それを必要とする被験体において行なう方法であって、本発明の医薬組成物を該被験体に有効量でかつ充分な期間にわたって投与することからなる方法を提供することである。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
インターフェロンをヒト患者に施すことにより該ヒト患者の脱髄疾患を処置するための方法において、改善点が、該ヒト患者に式Iの化合物:


またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを投与することを含む方法であって、式中、
は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
は、ヒドロキシアルキルまたはアルキル−O−L からなる群より選択され、ここで、L は糖質部分であり、
は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
Xは、C(=CH )、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
Zは、CH 、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
は、必要に応じて置換されているL −アルキルまたはL −アルケニルからなる群より選択され、ここで、L は、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分である、方法。
(項目2)
前記脱髄疾患が多発性硬化症を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記IFNが、精製された天然に存在するIFN、合成IFNおよび組換えIFNからなる群より選択される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記IFNがIFNβである、項目3に記載の方法。
(項目5)
がメチルである、項目1に記載の方法。
(項目6)
が、ヒドロキシメチルおよびCH −O−Glcからなる群より選択され;ここで、Glcはグリコシド形成性グルコース部分である、項目1に記載の方法。
(項目7)
が、3−(3−フラニル)−プロピル、3−(3−フラニル)−プロパ−1−エニル、3−(3−フラニル)−プロパ−2−エニル、3−(3−フラ−3−エニル)−プロピルまたは3−(3−フラ−3−エニル)−プロパ−1−エニルからなる群より選択され;該3−フラニル部分または3−フラ−3−エニル部分がさらに必要に応じて置換されている、項目1に記載の方法。
(項目8)
が:


からなる群より選択され、式中、
は、水素およびヒドロキシルからなる群より選択され;
およびR は、独立して、水素、ヒドロキシルおよびアルキルオキシからなる群より選択されるか;あるいはR およびR は、 で示した炭素原子間の直接単結合によって同時に置き換えられることにより、式(I)の2つの単量体分子の二量体を形成しており、
およびR は、独立して、水素、ヒドロキシルおよびアルキルオキシからなる群より選択される、項目1に記載の方法。
(項目9)
、R 、R またはR が、独立してメトキシであり得る、項目1に記載の方法。
(項目10)
式(I)の化合物が、アンドログラホリド、ネオアンドログラホリド、14−デオキシアンドログラホリド 14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、アンドログラフィシド、アンドログラパニン、14−デオキシ−11−オキソ−アンドログラホリド、14−デオキシ−11−ヒドロキシ−アンドログラホリド、14−デオキシ−12−ヒドロキシ−アンドログラホリド、3,14−ジデオキシアンドログラホリド、3−オキソ−14−デオキシアンドログラホリド、8,17−エポキシ−14−デオキシアンドログラホリド、14−デオキシ−17−β−ヒドロキシアンドログラホリド、12−ヒドロキシアンドログラホリド、ビスアンドログラホリドA、3−オキソ−14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、7−ヒドロキシ−14−デオキシアンドログラホリド、15−メトキシ−3,19−ジヒドロキシ−8(17)11,13−ent−ラブダ−トリエン−16,15−オリド、アンドロパノリド、14−デオキシ−12−メトキシ−アンドログラホリド、14−エピ−アンドログラホリド、19−ヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),13−ジエン−15,16−オリド、3,13,14,19−テトラヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),11−ジエン−16,15−オリド、3,19−ジヒドロキシ−15−メトキシ−ent−ラブダ−8(17),11,13−トリエン−16,15−オリド、および3,19−ジヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),12−ジエン−16,15−オリドからなる群より選択される、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記インターフェロンが1月あたり少なくとも約6MUIの量で施され、前記式Iの化合物が1日あたり少なくとも約50mgの量で施される、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記インターフェロンが1月あたり約6MUI〜約12MUIの量で施され、前記式Iの
化合物は1日あたり約50mg〜約500mgの量で施される、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記インターフェロンおよび式Iの化合物が、前記ヒト患者において髄鞘再生がもたらされ、炎症が低減されるのに充分な量と期間で施される、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記式Iの化合物が、前記ヒト患者の体重1キログラムあたり約1mg〜約5mgの間の量で施される、項目11に記載の方法。
(項目17)
疲労の低減を、それを必要とするヒト被験体において行なう方法であって、該方法が:
インターフェロンを投与すること、
式Iの化合物:


またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを投与すること
からなり、式中
は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
は、ヒドロキシアルキルまたはアルキル−O−L からなる群より選択され、ここで、L は糖質部分であり、
は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
Xは、C(=CH )、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
Zは、CH 、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
は、必要に応じて置換されているL −アルキルまたはL −アルケニルからなる群より選択され、ここで、L は、必要に応じて置換されている3−フラニル部分または3−フラ−3−エニル部分であり、
該インターフェロンおよび該式Iの化合物が、疲労を低減するのに有効な量で投与される、方法。
(項目18)
インターフェロンの前記有効量が約6MUI〜約12MUIのIFN−βであり、式Iの化合物の前記有効量は、前記ヒト被験体の体重1キログラムあたり約1mg〜約5mgの間である、項目17に記載の方法。
(項目19)
脱髄疾患を有すると診断されたヒト患者の処置における使用が意図される医薬を製造するための少なくとも1種類の式Iの化合物の使用であって、該医薬はインターフェロンと組み合わせて使用することが意図され、該医薬は、該脱髄疾患を処置するのに有効な量の該少なくとも1種類の式Iの化合物を有する、使用。
(項目20)
前記少なくとも1種類の式Iの化合物がアンドログラホリドを含む、項目番号19に記載の使用。
(項目21)
前記医薬が単位投薬形態にあり、前記脱髄疾患を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg以上である、項目番号19に記載の使用。
(項目22)
前記脱髄疾患を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg〜約500mgである、項目番号21に記載の使用。
(項目23)
前記脱髄疾患を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg〜約500mgである、項目番号20に記載の使用。
(項目24)
前記脱髄疾患が多発性硬化症を含む、項目番号20に記載の使用。
EAEマウスにおける疾患重症度に対するIFN−βの効果。マウスを、IFN−β(200μLのPBS中1μgのIFN−β,ip)で、慢性期の初め(免疫処置後15日目)から免疫処置後30日目まで毎日処置した。対照として、MOG免疫処置C57BL/6JマウスにPBS(ビヒクル)を注射した。 EAEマウスにおける疾患重症度に対する併用療法の効果。この図は、毎日または2日毎に併用療法(4mg/kgのアンドログラホリドと1ugのIFN−β)で、慢性期の初め(免疫処置後15日目)から免疫処置後30日目まで処置した2つのMOG免疫処置C57BL/6Jマウス群(150ugのMOG−ペプチド;500ugのMT;200ng PT)を示す。対照として、MOG免疫処置C57BL/6JマウスにPBS(ビヒクル)を注射した。 EAE処置マウスにおいて、併用療法を用いて脊髄における炎症性浸潤物が低減される。非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)または併用療法(CT)EAEの処置マウス(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスを灌流し、4%p−ホルムアルデヒドで固定した。脊髄を解剖し、炎症性浸潤物についてヘマトキシリン−エオシン染色によって解析した。差し込み図は高倍率(10倍)を示す。単核面積割合を、胸髄の250μmずつ離れた4つの異なる切片を用いて定量した。結果を平均±SEMとして示す。 EAE処置マウスにおいて、併用療法を用いて脊髄における炎症性浸潤物および脱髄が低減される。非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)または併用療法(CT)EAE処置マウス(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスを灌流し、4%p−ホルムアルデヒドで固定した。脊髄を解剖し、炎症性浸潤物についてヘマトキシリン−エオシン染色(H&E)によって解析し、脱髄をルクソールファストブルー(LFB)染色によって評価した。差し込み図は高倍率(10倍)を示す。A:代表的な胸髄切片。B:浸潤細胞および脱髄の拡大図。 併用療法(CT)EAE処置マウスからの小グリア細胞は静止表現型を示す。A:解剖し、マクロファージ/小グリアについて免疫蛍光検査法によって抗CD11b抗体を用いて解析した後、Alexa−fluor 488コンジェゲート二次抗体(緑)とともにインキュベーションした、非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)または併用療法(CT)EAEの処置マウス(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスからの脊髄。B:高倍率(20倍)の差し込み図。 該当なし。 アンドログラホリド単独療法での処置の結果。プロトコルは、インターフェロン単独療法(図1)およびアンドログラホリド+インターフェロン併用療法(図2〜5)について記載のMSのEAEモデルの場合と全く同じとした。4mg/日のアンドログラホリド(インターフェロンは伴わない)を16日目〜31日目まで毎日(腹腔内に)注射した。 アンドログラホリド単独療法での処置の結果。プロトコルは、インターフェロン単独療法(図1)およびアンドログラホリド+インターフェロン併用療法(図2〜5)について記載のMSのEAEモデルの場合と全く同じとした。4mg/日のアンドログラホリド(インターフェロンは伴わない)を16日目〜31日目まで毎日(腹腔内に)注射した。 アンドログラホリド単独療法での処置の結果。プロトコルは、インターフェロン単独療法(図1)およびアンドログラホリド+インターフェロン併用療法(図2〜5)について記載のMSのEAEモデルの場合と全く同じとした。4mg/日のアンドログラホリド(インターフェロンは伴わない)を16日目〜31日目まで毎日(腹腔内に)注射した。
詳細な説明
本発明は、多発性硬化症(MS)および/または他の脱髄疾患を処置するための医薬組成物および方法を提供し、この方法および組成物は、インターフェロン(IFN)と、式(I):
(式中、
は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
は、ヒドロキシアルキルまたはアルキル−O−Lからなる群より選択され、ここで、Lは糖質部分であり、
は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
Xは、C(=CH)、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
Zは、CH、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
は、必要に応じて置換されているL−アルキルまたはL−アルケニルからなる群より選択され、ここで、Lは、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分である)
の少なくとも1種類の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグ、および必要に応じて1種類以上の薬学的に許容され得る賦形剤および/または担体を用いる、併用療法を含む。「スピロオキシラン−2部分」により、本発明者らは、エポキシ化C(=CH)部分:
を意図する。
一実施形態において、Rはメチルである。
別の実施形態において、RはヒドロキシメチルまたはCH−O−Glcであり、ここで、Glcはグリコシド形成性グルコース部分である。
別の実施形態において、Rは、必要に応じて置換されている3−(3−フラニル)−プロピル、3−(3−フラニル)−プロパ−1−エニル、3−(3−フラニル)−プロパ−2−エニル、3−(3−フラ−3−エニル)−プロピルまたは3−(3−フラ−3−エニル)−プロパ−1−エニルであり、ここで、該3−フラニル部分または3−フラ−3−エニル部分は、さらに必要に応じて置換されている。
一実施形態において、R、R、R、XおよびZは上記のものであり、Rは:
からなる群より選択され、式中、
は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され;
およびRは、独立して、水素、ヒドロキシルまたはアルキルオキシからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、で示した炭素原子間の直接単結合により同時に置き換えられることにより、式(I)の2つの単量体分子の二量体を形成しており、RおよびRは、独立して、水素、ヒドロキシルまたはアルキルオキシからなる群より選択される。
一実施形態において、R、R、RまたはRは、独立してメトキシであり得る。
好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、アンドログラホリド、ネオアンドログラホリド、14−デオキシアンドログラホリド 14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、アンドログラフィシド、アンドログラパニン、14−デオキシ−11−オキソ−アンドログラホリド、14−デオキシ−11−ヒドロキシ−アンドログラホリド、14−デオキシ−12−ヒドロキシ−アンドログラホリド、3,14−ジデオキシアンドログラホリド、3−オキソ−14−デオキシアンドログラホリド、8,17−エポキシ−14−デオキシアンドログラホリド、14−デオキシ−17−β−ヒドロキシアンドログラホリド、12−ヒドロキシアンドログラホリド、ビスアンドログラホリドA、3−オキソ−14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、7−ヒドロキシ−14−デオキシアンドログラホリド、15−メトキシ−3,19−ジヒドロキシ−8(17)11,13−ent−ラブダ−トリエン−16,15−オリド、アンドロパノリド、14−デオキシ−12−メトキシ−アンドログラホリド、14−エピ−アンドログラホリド、19−ヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),13−ジエン−15,16−オリド、3,13,14,19−テトラヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),11−ジエン−16,15−オリド、3,19−ジヒドロキシ−15−メトキシ−ent−ラブダ−8(17),11,13−トリエン−16,15−オリド、および3,19−ジヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),12−ジエン−16,15−オリドからなる群より選択される。
最も好ましい実施形態では、式Iの化合物はアンドログラホリドを含む。アンドログラホリド、CAS登録番号5508−58−7、系統名3−(2−(デカヒドロ−6−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−5,8a−ジメチル−2−メチレンナフチル)エチリデン)ジヒドロ−4−ヒドロキシフラン−2(3H)−オンは、式中においてR1がアルキルであり、R2がヒドロキシアルキルであり、R3がHであり、XがC=CH2であり、ZがCH(OH)であり、R4が(E)−4−ヒドロキシ−3−プロピリデンジヒドロフラン−2(3H)−オン部分である式Iの化合物である。
アンドログラホリドは苦味の原因であり、無色で中性の結晶性物質であり、γ−ラクトン環を含むジテルペンである。アンドログラホリドの結晶構造は、Smithら(1982)およびFujitaら(1984)によって決定された。アンドログラホリドは、Andrographis paniculataの地上部から、アルコールまたはアルカリ溶液での抽出によって単離され得る。ラクトン環の切断下でアンドログラホリドを加水分解すると、アンドログラホリン酸(andrographolic acid)の塩が得られ、これは、酸性化によってアンドログラホリドに再変換され得る(TangおよびEisenbrand 1992)。
別の最も好ましい実施形態では、式Iの化合物はネオアンドログラホリドを含む。ネオアンドログラホリド、CAS登録番号27215−14−1、系統名3−(2−(5−((β−D−グルコピラノシルオキシ)メチル)デカヒドロ−5,8a−ジメチル−2−メチレン−1−ナフタレニル)エチル)−(1R−(1α,4aβ,5α,8aα))−2(5H)−フラノンは、最初にKleipoolによって記載された(Kleipool,1952)。
ネオアンドログラホリドの構造は、ジテルペングルコシドと記載されていた(Chanら,1971)。
別の最も好ましい実施形態では、式Iの化合物は、デオキシ−ジデヒドロアンドログラホリド、デオキシ−オキソアンドログラホリドまたはデオキシアンドログラホリドを含み、各々は、アンドログラホリドと構造的に密接に関連している。BailmainおよびConnolly(1973)参照。
別の最も好ましい実施形態では、式Iの化合物は、ジデオキシアンドログラホリド(アンドログラパニンとも称される;Fujitaら(1984)参照)、アンドログラフィシド)またはその14−デオキシ誘導体(例えば、14−デオキシアンドログラフィシドを含む。
ジデオキシアンドログラホリドはネオアンドログラホリドのアグリコンである。
JantanおよびWaterman(1994)により、マレーシア標本(Malaysian specimen)の地上部から他のジテルペンが主要構成成分として単離され、A.paniculataは、起源となる供給源によって化学組成に大きなバリエーションがあることを示すことが示された(Jantanら,1994)。
別の最も好ましい実施形態では、式Iの化合物は、3−Ο−β−D−グルコピラノシル−14,19−ジデオキシアンドログラホリド、14−デオキシ−17−ヒドロキシアンドログラホリド、19−O−[β−D−アピオフラノシル(1f2)−β−D−グルコピラノイル]−3,14−ジデオキシアンドログラホリド、3−O−β−D−グルコピラノシルアンドログラホリド、12S−ヒドロキシアンドログラホリドおよび/またはアンドログラファトシドを含む。各々の構造はShenら 2006により教示されている。
別の最も好ましい実施形態では、式Iの化合物は、アンドロパノリドまたはイソアンドログラホリドを含む。各々の構造はPramanickら,2006に教示されている。
先行技術によりアンドログラホリドはインターフェロンγの生成を低減させることが教示されている。Burgosら,2005,米国特許第8084495号参照(アンドログラホリドは、コンカナバリンAで刺激したT細胞においてインターフェロンγの生成を低減させる)。先行技術によりアンドログラホリドがインターフェロン生成を低減させることが教示されたため、当業者であれば、外因性インターフェロンを投与することにより処置されるべきことがわかっている病状(多発性硬化症など)に苦しんでいる患者に投与した場合、アンドログラホリド(または式Iの類似化合物)は有害であろうと予測したであろう。それどころか、当業者は、式Iの化合物が、良くて効果なし、最悪では外因性インターフェロンの効能を積極的に低減させるであろうと予測したであろう。
しかしながら、研究用マウスでのこの仮説の試験において、本発明者らは驚くべきことに、予測されたこととは正反対のことを見出した:本発明者らは、式Iの化合物の付随(concomitant)投与によりインターフェロンの有効性が増大し、健康状態の予期しない相乗的改善がもたらされることを見出した。
本特許の法的特許請求の範囲の法的範囲を限定することを意図しないが、本発明者らは、この相乗効果は以下の機構によって説明され得ると考える:本発明者ら(および他者)は、アンドログラホリドは核因子κB(NF−κB)がDNAに結合することを妨げ得ると報告していた(Hidalgoら,2005;Xiaら,2004b)(米国特許第8084495号)。NF−κBは、多種多様な免疫細胞に見られる転写因子であり、細胞プロセスおよび生理学的プロセス(成長およびアポトーシスなど)に関わる遺伝子の調節に関与し、炎症促進遺伝子の転写を誘導することにより炎症応答および免疫応答において重要な役割を有する(Baeuerleら,1996)。例えば、炎症促進メディエータ、例えば、細胞間接着分子−1、IFNγ、iNOS、COX−2およびIL−8は、NF−κBによって調節されるタンパク質である。アンドログラホリドは体液性免疫応答と細胞性適応的免疫応答のどちらも下方調節し得るため、本発明者らは、この証拠は免疫抑制効果を裏付け得るのではないかと考える。
インビトロでは、この分子が、同種異系刺激に応答したT細胞増殖およびサイトカイン放出を妨げ得ることが示されている。樹状細胞(DC)によるT細胞活性化は、抗原パルス中にDCをアンドログラホリドに曝露することにより完全に消滅させられた(Iruretagoyenaら,2005)。アンドログラホリドは、DCの成熟およびそのT細胞への抗原提示能を妨げ得る。
また、本発明者らは、アンドログラホリドがジャーカット細胞におけるサイトカイン生成を妨げ得ることを見出した。この効果は、シグナル伝達経路の低減および/または転写因子の活性化の妨害によるIL−2生成の低減によって媒介され得る。本発明者らは、アンドログラホリドによるサイトカイン阻害が、T細胞におけるIL−2およびIFNγ生成に関与しているMAPKであるERK1/2による妨害によってもたらされ得ることを提案した(Burgosら,2005)。他の著者により、アンドログラホリドが用量依存的様式で、C5aへのマクロファージ遊走を阻害することが示された。アンドログラホリドによってERK1/2およびその上流アクチベータMAPキナーゼ−ERKキナーゼ(MEK1/2)のC5a刺激性リン酸化、ならびにAktリン酸化(PI3Kの下流標的タンパク質)が有意に減弱されたため、化学走性の阻害が説明される(Tsaiら,2004)。また、ERK1/2リン酸化の妨害により、TNF−α、IL−12aおよびIL−12bに対するmRNAレベルでのアンドログラホリドの阻害効果、ならびにマウスマクロファージにおけるTNF−αおよびIL−12p70タンパク質の濃度依存的様式での生成が説明される(Qinら,2006)。T細胞におけるシグナル伝達経路の妨害が最近観察された。抗CD3またはPMA/Ionoを使用して、本発明者らは、アンドログラホリドがERK1/2およびERK5のリン酸化を低減させ得ることを実証した。これらの経路はサイトカイン生成を担っている(Dumontら,1998;Garaudeら,2005)が、枢要な工程は活性化T細胞(NAFT)における核因子の活性化であり、これはIL−2遺伝子プロモーターに結合する主要転写因子の1つである。
本発明者らは、NFAT−lucを使用して、アンドログラホリドが、おそらく核へのトランスロケーションの低減によってNFAT活性化を妨げ得、したがってIL−2生成の減少が説明され得ることを実証した。
さらに、インビボ免疫応答(胸腺依存的抗原に対する抗体応答および遅延型過敏症など)はアンドログラホリド処置によってマウスにおいて劇的に減退される。T細胞のアンドログラホリド阻害は、CD4(+)T細胞によって主に媒介される中枢神経系の炎症性脱髄疾患である実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)(これは、ヒト多発性硬化症の動物モデルとして供されている)の発症を妨げるために適用された。アンドログラホリドでの処置は、ミエリン抗原に指向されるT細胞および抗体応答を阻害することによってマウスにおいてEAE症状を有意に低減し得た(Iruretagoyenaら,2005)。
MOG誘発性(ミエリン−乏突起膠細胞−糖タンパク質誘発性)EAEマウスモデルを使用して、本発明者らは、2mg/kg s.c.のアンドログラホリドで毎日処置すると、アンドログラホリドで処置した動物の臨床スコアにおいて食塩水で処置した動物と比べて重要な改善がもたらされることを見出した。同様に、自己免疫疾患の別のモデルにおいて、アンドログラホリドの投与により、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematous)の易罹患性が低減し、症状が抑制され、抗核抗体および腎臓損傷が低減した。
EAEのマウスモデルに対するアンドログラホリド処置とIFN−βとの相乗効果が示された。IFN−βを注射したマウスの平均臨床スコアでは、食塩水注射対照と比べて平均臨床スコアの軽度の減少が示された。しかしながら、アンドログラホリドと併用すると、IFN−β処置では、平均臨床スコアにおいてより有意な低減が示された。本発明者らの結果は、該疾患の活動期(16〜31日目)に投与すると、IFN−β処置に対してアンドログラホリドの明白に有益な効果を示し、これにより、MOGでの免疫処置後のマウスにおける慢性EAEの臨床徴候が低減する。アンドログラホリドはインターフェロンβの効果を増強し、したがって、インターフェロンβ単独よりも強力なMSおよび脱髄疾患の治療ツールである。
アンドログラホリドはいくつかの転写因子またはシグナル伝達経路をモジュレートし、炎症プロセスおよびT細胞活性化に関与し得るため、IFN製剤を伴ったアンドログラホリドはMSの有用な治療法となり得る。
定義
「有効量」は、疾患の過程および重症度に影響を及ぼし、かかる病態の低減または寛解をもたらすのに充分な活性成分の量をいう。有効量は、当業者によって容易に決定され得、投与経路、患者の体重、年齢および状態ならびに投与目的(治療目的、予防目的または診断目的)に依存する。
用語「インターフェロン」は、本特許出願で用いる場合、文献に定義されているような任意の分子を包含することを意図し、例えば、上記の「発明の背景」のセクションに挙げた任意の種類のIFNを包含する。特に、任意の種類のIFN−α、IFN−βおよびIFN−γが上記の定義に包含される。IFN−βは本発明による好ましいIFNである。
本発明の医薬組成物は、天然に存在する、天然の(native)、変異型の、合成のまたは組換えのIFNを含み得る。
用語「インターフェロン−β(IFN−β)」は、本明細書で用いる場合、生物学的試料からの単離によって得られる、または原核生物もしくは真核生物の宿主細胞から組換えDNA手法によって得られる通りのヒト線維芽細胞インターフェロン、ならびにその塩、機能性誘導体、バリアント、類似体および断片を包含する。
「誘導体」は、本明細書で用いる場合、好ましくは90〜100%の純粋な該化合物および式Iの任意の化合物を含む任意の精製化合物であり得る誘導体を包含している。また、高濃度の式Iの化合物を含むA.paniculataから得られる標準組成物も、本発明で用いられる場合の式Iの化合物(1種類または複数種)とみなされ得る。
式Iの化合物は、好ましくは少なくとも約90%の純粋な該化合物、より好ましくは少なくとも約98%の純粋な該化合物を含む精製化合物として好ましくは調製される。また、充分な希釈剤を使用し、用量の投与前に所望の濃度に該生成物を再構成してもよい。式Iの化合物は、任意の既知の様式の医薬最終投薬形態、例えば、充填済みシリンジなどとして調製されてもよい。
本発明の医薬組成物は、式Iの精製化合物および/または式Iの化合物の混合物を含み得る。式Iの化合物(1種類または複数種)の前述の混合物は、合成的にブレンドされたものであっても天然に存在するものであってもよい。
「薬学的に許容され得る希釈剤、安定剤、バッファー、保存料、可溶化剤、乳化剤、佐剤および/または担体」は、本明細書で用いる場合、それらの化合物は活性成分の生物学的活性を妨げず、投与対象の宿主に対して毒性でないことを意味する。
好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物は6〜12MUIの間のIFN−βおよび50〜500mgの間の式Iの化合物を含む。より好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物は6〜12MUIの間のIFN−βおよび100〜200mgの間の式Iの化合物を含む。
本発明の医薬組成物の投与は、静脈内、筋肉内、皮下もしくは経口経路、または活性化合物の所望の血中レベルを確立し得る任意の他の経路によるものであり得る。例えば、非経口投与については、本発明の医薬組成物は、ビヒクル(例えば、滅菌水、食塩水、デキストロース液、血清アルブミンおよび/またはリンゲル液)中の注射用単位投薬形態として製剤化され得る。
本発明の医薬組成物は、MSおよび/または他の脱髄疾患の処置に適している。
本発明の医薬組成物は、明記した上記の治療についてのその活性成分の同時の、別々のまたは逐次の使用のために設計される。
本発明は、MSおよび/または別の脱髄疾患に苦しんでいる被験体の処置方法であって、本発明の医薬組成物を該被験体に有効量で、毎日または1日おきに、髄鞘再生をもたらし、炎症を低減するのに充分な期間にわたって、静脈内、筋肉内、皮下または経口投与することからなる方法を提供する。好ましい実施形態では、医薬組成物の有効量は、6〜12MUIの間のIFN−βおよび1〜5mg/Kg体重の式Iの化合物を含む。より好ましい実施形態では、医薬組成物の有効量は、6〜12MUIの間のIFN−βおよび2mg/Kg体重の式Iの化合物を含む。好ましい実施形態では、医薬組成物の投与は無期限の期間にわたる。
また、本発明は、疲労の低減を、それを必要とする被験体において行なう方法であって、本発明の医薬組成物を該被験体に有効量で毎日または1日おきに投与することからなる方法を提供する。好ましい実施形態では、医薬組成物の有効量は、6〜12MUIの間のIFN−βおよび1〜5mg/Kg体重の間の式Iの化合物を含む。より好ましい実施形態では、医薬組成物の有効量は、6〜12MUIの間のIFN−βおよび2mg/Kg体重の式Iの化合物を含む。好ましい実施形態では、医薬組成物の投与は無期限の期間にわたる。本発明を好ましい実施形態に関して説明したが、説明の内容は、特許請求の範囲の意味および目的を逸脱することなく当業者に想起され得るあらゆる変形および置き換えを包含している。
以下の実施例は本発明の実例を詳細に示すが、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1:アンドログラホリドとインターフェロンの併用療法を施した、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を誘発させたマウス
動物
C57BL/6マウスをJax(登録商標)マウス研究所から購入し、Pontificia Universidad Catolicas動物施設に収容した。動物の世話および使用は、Institutional Animal Care and Use Committeeの承認された動物使用プロトコルおよびガイドラインに従って行なった。
実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の誘発および処置
ミエリン乏突起膠細胞の糖タンパク質(MOG)35−55ペプチド(MEVGWYRSPFSRVVHLYR)またはプロテオリピドタンパク質(PLP)139−151(HSLGKWLGHPDKF;CPC Scientific,Sunnyvale,CA,USA)(等量の不完全フロイントアジュバント(IFA;DIFCO,MI,USA)を含み、2.5mg/mlのヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)H37Ra株(Difco,Detroit,MI)を補充したPBS中に1.5mg/mlで乳化)での免疫処置によってEAEを誘発させた。マウスを200mlのこの乳剤で皮下にて免疫処置した。百日咳毒素(LIST BIOLOGICAL LABS,CA,USA)200ng(200μlのPBS中)を、最初の免疫処置後0日目と2日目に腹腔内注射した。
動物を、臨床症状について、以下のとおりにスコアリングした:0=疾患の徴候なし;1=尾の緊張消失;2=尾の弛緩;3=後肢部分麻痺;4=後肢完全麻痺;5=動物の屠殺を要する瀕死状態;6=死亡。
IFN−βアッセイでは、C57BL/6に200μLのPBS中1μgのIFN−β(IFN−β Rebif 88μ/ml MERCK SORONO)を腹腔内投与した。対照マウスには200μLのPBSを注射した。
IFN−βは、免疫処置後15日目から30日目まで毎日投与した。
併用療法(CT)アッセイでは、C57BL/6に4mg/kgのアンドログラホリドとIFN−β 1ug(200μLのPBS中)を腹腔内投与した。対照マウスには200μLのPBSを注射した。
併用療法(CT)を、免疫処置後15日目から30日目まで、毎日または2日毎のいずれかで施した。36日目に、すべての動物を屠殺した。臨床スコアを記録し、組織学的解析のために脊髄を収集した。
組織学的調製物
マウスをイソフルランで深く麻酔し、氷冷1×PBS(25ml)、続いて4%p−ホルムアルデヒドを経心臓的に灌流させた。脊髄を解剖し、4%PFA中で4℃にて一晩、後固定した。組織を30%(w/v)スクロース中で4℃にて一晩凍結保護し、OCT化合物中に包埋し、凍結させ、低温槽で20μm厚の切片にした。
脊髄の炎症性浸潤物
炎症性浸潤物を評価するため、ヘマトキシリンエオシン染色(H&E)を行なった。胸髄(toraxic spinal cord)切片を、Gill改変ヘマトキシリン溶液(SIGMA,USA)およびエオシンY(SIGMA,USA)で染色した。単核細胞浸潤を、4つの異なる切片の脊髄周囲部において陽性核に占有された面積として決定した。
脊髄のミエリン染色
EAE脊髄における脱髄を評価するため、ルクソールファストブルー(LFB)染色を行なった。胸髄切片をLFB(SIGMA,USA)で染色し、ニューロン核をクレシルバイオレットで染色した。脱髄を、脊髄白質内のLFB染色のない面積として評価した。
免疫組織化学検査
脊髄切片(20mm)を10%FCS、1%グリシンおよび0.05%Triton X−100(Sigma−Aldrich)を含有する透過化/ブロッキング溶液で処理した。一次抗体であるラット抗CD11b(1:200;BD,USA)(ブロック溶液中)を4℃の加湿チャンバ内で一晩適用した。フルオレセインとコンジュゲートさせたヤギ抗ラット二次抗体(Millipore,USA)を室温で1時間適用した。
IFN−β(図1)および併用療法(CT)EAEマウス(図2)における疾患重症度
3つのMOG免疫処置C57BL/6Jマウス群(150ug MOG−ペプチド;500ug MT;200ng PT)を、IFN−β(1μgのIFN−β(IFN−β Rebif 88μ/ml MERCK SORONO)、200μLのPBS中、腹腔内)で毎日、併用療法(CT)(4mg/kgのアンドログラホリド+IFN−β 1ug)で毎日または2日毎に、慢性期の初め(免疫処置後15日目)から免疫処置後30日目まで処置した。対照として、MOG免疫処置C57BL/6JマウスにPBS(ビヒクル)を注射した。免疫処置後(p.i.)36日目にすべてのマウスを屠殺し、(スコア:PBS=2.4;CT毎日=0.17;CT2日毎=0.75)、組織学的解析のために処理した。
併用療法では、慢性EAEマウスモデルにおいて臨床症状を有意に低減させる。図1と2を比較すると、式Iの化合物の付加により、インターフェロンとの相乗効果がもたらされることが実証される。
EAE処置マウスにおいて併用療法により脊髄における炎症性浸潤物が低減される(図3)
非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)または併用療法(CT)(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスを灌流し、4%p−ホルムアルデヒドで固定した。脊髄を解剖し、炎症性浸潤物についてヘマトキシリン−エオシン染色によって解析した。差し込み図は高倍率(10倍)を示す。単核面積割合を、胸髄の250μmずつ離れた4つの異なる切片を用いて定量した。結果を平均±SEMとして示す。
結果:併用療法により、慢性EAEマウスモデルにおいて脊髄細胞浸潤が低減される。
EAE処置マウスにおいて併用療法により脊髄における炎症性浸潤物および脱髄が低減される(図4)
非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)、併用療法(CT)(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスを灌流し、4%p−ホルムアルデヒドで固定した。脊髄を解剖し、炎症性浸潤物についてヘマトキシリン−エオシン染色(H&E)によって解析し、脱髄をルクソールファストブルー(LFB)染色によって評価した。差し込み図は高倍率(10倍)を示す。Aは代表的な胸髄切片を示す。Bは浸潤細胞および脱髄の拡大図を示す。
結果:併用療法により、慢性EAEマウスモデルにおいて脊髄細胞浸潤および脱髄が低減される。
併用療法(CT)マウスからの小グリア細胞は静止表現型を示した(図5)
パネルAは、解剖し、マクロファージ/小グリアについて免疫蛍光検査法によって抗CD11b抗体を用いて解析した後、Alexa−fluor 488コンジェゲート二次抗体(緑)とともにインキュベーションした、非免疫処置マウス(NI)(左パネル)、PBS(中央パネル)または併用療法(CT)(右パネル)のいずれかで処置したMOG免疫処置マウスからの脊髄を示す。パネルBは、高倍率(20倍)の差し込み図を示す。
結果:CD11b+細胞は長い突起(process)を示したのに対して、対照小グリア細胞では短くて分岐した突起を示した。併用療法により、マクロファージ浸潤、小グリア活性化またはその両方が抑制され得る。
実施例2:ヒト多発性硬化症(MS)患者
アンドログラホリドのみを受けているMS患者
材料および方法:
被験体−患者
8名のMS患者は、なんらかの臨床的理由、または経済的制限(例えば、市販のインターフェロン薬物製剤品に対する金銭的入手性の欠如)などまたは両方のため、既存の通常の薬理学的処置を全く受けていなかった。
アンドログラホリド製品
アンドログラホリドを、精製され、純度が標準化され、乾燥され、HP Ingredients,Inc.(Bradeton,Florida USA)から市販品で入手可能であり、アンドログラホリド35.0%(w/w)以上という同定規格(identity specification)に従うAndrographis paniculataの標準エキスとして入手した。本明細書に記載の試験に使用した材料は、HPLCによる含有量の実際の同定アッセイで、47.2%(w/w)のアンドログラホリド、2.1%(w/w)のネオアンドログラホリドおよび3.0%(w/w)の14−デオキシアンドログラホリドを有していた(質量測定値はすべて、溶媒なしでの乾燥重量を示す)。
処置レジメン
8名の患者を全員、体重1キログラムあたり2mgのアンドログラホリド、体重1キログラムあたり0.15mgのネオアンドログラホリド、および体重1キログラムあたり0.2mgのデオキシアンドログラホリドの投薬量を毎日(経口)摂取する非盲検の42ヶ月の処置レジメンに配した。
結果:
安全性および耐容性
42ヶ月間の処置後、試験製品に対する不耐性、有害な相互作用または反応は、いずれの患者からも担当医師からも報告されず、観察もされなかった。インターフェロンβでの処置期間中に通常予測されることとは対照的に、アンドログラホリドで処置した患者では、風邪のような副作用もなんら報告されなかった。
42ヶ月間の処置期間中、臨床的管理手段および神経画像検査による管理手段によって測定したところ、多発性硬化症の再発を示した患者はいなかった。
すべての患者は、感受性および神経運動機能(neuromotricity)のいくらかの部分的機能回復を示した。数名の患者では、この回復の大きさは臨床的に有意であった。
臨床結果
1.すべての患者が、4ヶ月間の治療時に既に目立っていた痛み、疲労、痙縮のある程度の症候性コントロールおよび気分の改善を報告しているが、その効果は、併用療法(アンドログラホリドをインターフェロンと併用)を受けた群より有意に低かった。
2.以前から非常に長期にわたって活動性疾患を有している2名の患者(それぞれ、発症時から21年および17年)は、初期再発エピソードを1回示した(処置開始後、最初の60週間以内)が、症状は非常に短期間で軽度であり、彼らが以前に受けたようなさらなる免疫抑制処置の必要はなかった。
3.1名の患者は、臨床的に完全寛解であり、3年より長い期間が経っても症状も神経画像検査による新たな病変部も無く、単独療法のみを継続している。
4.8名の患者のうち2名は部分的に局所機能が改善(6ヶ月目に発語障害(構語障害)および視力;12〜14ヶ月目の間に嚥下(神経性嚥下障害)および細かい運動機能(fine motricity)(筆記の回復、自力で食べる、および衛生管理)など)。
5.8名の患者のうち1名は、散発的な機能(疲労、脚力、協調および平衡歩行など)が6ヶ月目に改善し、現在まで進歩が持続した。
6.処置前は立ち上がることも階段を上ることもできなかった2名の患者は、30ヶ月目に重力に逆らって動かすこと(antigravity displacement)を始め、この障害からの最初の回復を4〜6ヶ月の単独療法の間に感じ始めた。
7.磁気共鳴画像法(MRI)によって測定したとき、脳内の脱髄病変部の総数および大きさに変化なし。
8.MRIガドリニウム造影剤取込みによって測定したとき、時間点0と比べて脱髄病変部の炎症活動のある程度の低減および42ヶ月間なお持続中)。
インターフェロンβのみを受けたMS患者
材料および方法:
被験体−患者
再発寛解型の該疾患を有すると診断された10名のMS患者
結果:
安全性および耐容性
1.すべての患者において、12ヶ月間(継続中)のインターフェロンβの単独療法(インターフェロンβ−1a(IFNβ−1a)Avonex(r)30μg/週(im)、インターフェロンβ−1a(IFNβ−1a)Rebif(r)22μgまたは44μg/週3回(sc)のいずれか)の後、完全な安全性および耐容性
インターフェロンβ−1b(IFNβ−1b)ベタフェロン(r)/ベタセロン(Betaseron)(r)(医師の指示に従う)。試験製品に対するある程度の有害な反応がこれらの患者または医師によって報告されており、観察されている。
2.臨床的管理手段および神経画像検査による管理手段によって測定したところ、12ヶ月の処置期間中、再発なし。
3.8名の患者のうち6名において風邪のような症状(疼痛(ache)および痛み(pain)、発熱、悪寒、発汗または頭痛など)が出現し8、そのうち数名は、アスピリンまたはイブプロフェンの使用が必要であった。
4.2名の患者が、処置期間中の4ヶ月目に軽度の鬱を報告した。
臨床結果
1.すべての患者で、ANG群または併用療法(ANF+INF)を受けた群にみられたような疲労の症候性コントロールおよび気分の改善はどの度合いでも報告されなかった。
2.(処置の最初の1年以内に)再発エピソードを示した患者はいなかった。
3.新たな神経画像検査による病変部の出現という事実にもかかわらず、主観的健全さの臨床的徴候を示した患者はいなかった。
4.発語障害(構語障害)および視力に対しても、嚥下(神経性嚥下障害)および細かい運動の機能に対しても改善はみられなかった。
5.重力に逆らった動きに対する効果なし。
6.磁気共鳴画像法(MRI)によって測定したところ、脳内の脱髄病変部の総数および大きさに変化なし。
7.MRIガドリニウム造影剤取込みによって測定したところ、時間点0と比べて脱髄病変部の炎症活動のある程度の低減および12ヶ月間なお持続中)。
併用療法(アンドログラホリドとインターフェロン)
材料および方法:
インターフェロンβ(IFN−β)を用いてファーストライン治療を既に受けている患者を集め、55mgのアンドログラホリドを含む経口錠剤のさらなる併用療法を1日2回、60ヶ月間受けさせた。集めた患者のうち、これまでに3名が60ヶ月の処置期間を終了した。
結果:
1.併用療法にてインターフェロンとともに2mg/kgのアンドログラホリドを60ヶ月間、毎日経口摂取後、すべての患者において完全な安全性および耐容性
2.臨床的追跡および神経画像検査による追跡によって観察したところ、60ヶ月間、再発なし。
3.アンドログラホリド錠剤をインターフェロンとともに投与した場合、2〜3ヶ月間の式Iの化合物の投与で観察されるように、疲労、強さおよび平衡感覚に対するCTの早期症候性相乗効果。
4.併用療法(CT)を用い、24〜30ヶ月目の間に観察される、一部だが場合によっては有意な感受性および神経運動機能の機能回復。
5.併用療法(CT)を用い、神経画像検査による管理手段によって測定したところ、14〜24ヶ月目の間に神経学的病変部の有意な消退。
6.すべての患者が、4ヶ月間のCT治療時に既に目立っていた痛み、疲労、痙縮の全体として症候性コントロールおよび気分の改善を報告している。
7.アンドログラホリド錠剤+インターフェロン(併用療法)を受けた患者は、疲労および運動機能の改善に対してより早期でより大きな効果を伴って応答した。
8.CTでの12〜14ヶ月目の間に局所機能の改善(発語障害(構語障害)および視力、嚥下(重度の神経性嚥下障害)ならびに細かい運動の機能(筆記の回復、自力で食べる、および衛生管理)など)。
9.CTを用いての、散発的な機能(疲労、脚力、協調および平衡歩行など)における改善。
10.この障害からの最初の回復を、CTを用いて4〜6ヶ月目の間に感じ始め、30ヶ月目には重力に逆らった動き。
11.CTを用いての、脳白質内の脱髄病変部の大きさおよび数の有意な低減。
12.MRIガドリニウム造影剤取込みによって測定したところ、CTを用いての、脱髄病変部の炎症活動の低減。
ここに本発明者の開示を示したため、当業者には、その変形例が容易に導き出され得る。例えば、アンドログラホリドの用量を増大させても、または式Iのある化合物を別のものに置き換えても同様の効果が得られ得る。したがって、本発明者らは、本発明者らの特許の法的範囲が本明細書において教示した本発明者らの具体的な実施例によってではなく、本発明者らの添付の法的特許請求の範囲および法的に許容され得るその均等物によって規定されることを意図する。

Claims (19)

  1. ヒト患者の多発性硬化症を処置するための組み合わせ物であって、該組み合わせ物が、βインターフェロンおよび式Iの化合物:

    またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを含み、式中、
    は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
    は、ヒドロキシアルキルまたはアルキレン−O−Lからなる群より選択され、ここで、Lは糖質部分であり、
    は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
    Xは、C(=CH)、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
    Zは、CH、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
    は、必要に応じて置換されているL−アルキルまたはL−アルケニルからなる群より選択され、ここで、Lは、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分である、組み合わせ物。
  2. 前記βインターフェロン(「IFNO」)が、精製された天然に存在するIFN、合成IFNおよび組換えIFNからなる群より選択される、請求項1に記載の組み合わせ物。
  3. がメチルである、請求項1に記載の組み合わせ物。
  4. が、ヒドロキシメチルおよびCH−O−Glcからなる群より選択され;ここで、Glcはグリコシド形成性グルコース部分である、請求項1に記載の組み合わせ物。
  5. が、3−(3−フラニル)−プロピル、3−(3−フラニル)−プロパ−1−エニル、3−(3−フラニル)−プロパ−2−エニル、3−(3−フラ−3−エニル)−プロピルまたは3−(3−フラ−3−エニル)−プロパ−1−エニルからなる群より選択され;該3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分がさらに必要に応じて置換されている、請求項1に記載の組み合わせ物。
  6. が:

    からなる群より選択され、式中、
    は、水素およびヒドロキシルからなる群より選択され;
    およびRは、独立して、水素、ヒドロキシルおよびアルキルオキシからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、で示した炭素原子間の直接単結合によって同時に置き換えられることにより、式(I)の2つの単量体分子の二量体を形成しており、
    およびRは、独立して、水素、ヒドロキシルおよびアルキルオキシからなる群より選択される、請求項1に記載の組み合わせ物。
  7. 、R、RまたはRが、独立してメトキシであり得る、請求項6に記載の組み合わせ物。
  8. 式(I)の化合物が、アンドログラホリド、ネオアンドログラホリド、14−デオキシアンドログラホリド 14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、アンドログラフィシド、アンドログラパニン、14−デオキシ−11−オキソ−アンドログラホリド、14−デオキシ−11−ヒドロキシ−アンドログラホリド、14−デオキシ−12−ヒドロキシ−アンドログラホリド、3,14−ジデオキシアンドログラホリド、3−オキソ−14−デオキシアンドログラホリド、8,17−エポキシ−14−デオキシアンドログラホリド、14−デオキシ−17−β−ヒドロキシアンドログラホリド、12−ヒドロキシアンドログラホリド、ビスアンドログラホリドA、3−オキソ−14−デオキシ−11,12−ジデヒドロアンドログラホリド、7−ヒドロキシ−14−デオキシアンドログラホリド、15−メトキシ−3,19−ジヒドロキシ−8(17)11,13−ent−ラブダ−トリエン−16,15−オリド、アンドロパノリド、14−デオキシ−12−メトキシ−アンドログラホリド、14−エピ−アンドログラホリド、19−ヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),13−ジエン−15,16−オリド、3,13,14,19−テトラヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),11−ジエン−16,15−オリド、3,19−ジヒドロキシ−15−メトキシ−ent−ラブダ−8(17),11,13−トリエン−16,15−オリド、および3,19−ジヒドロキシ−ent−ラブダ−8(17),12−ジエン−16,15−オリドからなる群より選択される、請求項1に記載の組み合わせ物。
  9. 前記βインターフェロンが1月あたり少なくとも約6MUIの量で施され、前記式Iの化合物が1日あたり少なくとも約50mgの量で施される、請求項1に記載の組み合わせ物。
  10. 前記βインターフェロンが1月あたり約6MUI〜約12MUIの量で施され、前記式Iの化合物は1日あたり約50mg〜約500mgの量で施される、請求項9に記載の組み合わせ物。
  11. 前記βインターフェロンおよび式Iの化合物が、前記ヒト患者において髄鞘再生がもたらされ、炎症が低減されるのに充分な量と期間で施される、請求項1に記載の組み合わせ物。
  12. 前記式Iの化合物が、前記ヒト患者の体重1キログラムあたり約1mg〜約5mgの間の量で施される、請求項9に記載の組み合わせ物。
  13. 多発性硬化症を有するヒト被験体における疲労を低減するための組み合わせ物であって、該組み合わせ物が:
    βインターフェロン、および
    式Iの化合物:

    またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを含み、式中
    は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
    は、ヒドロキシアルキルまたはアルキレン−O−Lからなる群より選択され、ここで、Lは糖質部分であり、
    は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
    Xは、C(=CH)、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
    Zは、CH、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
    は、必要に応じて置換されているL−アルキルまたはL−アルケニルからなる群より選択され、ここで、Lは、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分であり、
    ここで、該組み合わせ物は、βインターフェロンを投与することおよび式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを投与することからなる方法において使用するためのものであり、該βインターフェロンおよび該式Iの化合物が、疲労を低減するのに有効な量で投与されることを特徴とする、組み合わせ物。
  14. βインターフェロンの前記有効量が約6MUI〜約12MUIのIFN−βであり、式Iの化合物の前記有効量は、前記ヒト被験体の体重1キログラムあたり約1mg〜約5mgの間である、請求項13に記載の組み合わせ物。
  15. 少なくとも1種類の式Iの化合物:

    またはその薬学的に許容され得る塩、エステル、エーテルもしくはプロドラッグを提供することを含む方法であって、式中、
    は、水素、アルキルまたはヒドロキシルからなる群より選択され、
    は、ヒドロキシアルキルまたはアルキレン−O−Lからなる群より選択され、ここで、Lは糖質部分であり、
    は、水素またはヒドロキシルからなる群より選択され、
    Xは、C(=CH)、CH(OH)、またはスピロオキシラン−2部分からなる群より選択され、
    Zは、CH、CH(OH)またはC(=O)からなる群より選択され、
    は、必要に応じて置換されているL−アルキルまたはL−アルケニルからなる群より選択され、ここで、Lは、必要に応じて置換されている3−フラニルまたは3−フラ−3−エニル部分である、こと;および
    多発性硬化症を有すると診断されたヒト患者を処置することが意図された医薬を該式Iの化合物で製造することであって、該医薬が、βインターフェロンと組み合わせて使用されることが意図されており、前記医薬は、多発性硬化症を処置するのに有効な量の前記少なくとも1種類の式Iの化合物を有する、方法。
  16. 前記少なくとも1種類の式Iの化合物がアンドログラホリドを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記医薬が単位投薬形態にあり、前記多発性硬化症を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg以上である、請求項15に記載の方法。
  18. 前記多発性硬化症を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg〜約500mgである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記多発性硬化症を処置するのに有効な前記量が1日あたり約50mg〜約500mgである、請求項16に記載の方法。
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