JP5936403B2 - タービン - Google Patents

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Description

本発明は、空気などの流体を軸心方向に流動させるガスタービンなどのタービンに関する。
現在、空気などの流体を軸心方向に流動させるガスタービンなどのタービンが、各種用途に利用されている。一般的なタービンは、ロータと、動翼と、ケーシングと、静翼と、等を有している。
ロータは、円柱形などの回転体状に形成されていて回転自在に軸支されている。動翼は、ロータの外周面上に突設されており、必要により、軸心方向に複数段の場合もある。ケーシングは、円筒形などに形成されており、ロータの外周面と対向する内周面が形成されている。
静翼は、ケーシングの内周面上に突設されており、軸心方向で動翼の上流側に配置されている。このようなタービンでは、例えば、流入する流体の圧力が静翼により速度に変換され、この増速された流体で動翼とともにロータが回転駆動される。
このようなタービンでは、動翼の外端面とケーシングの内周面との間隙、静翼の内端面とロータの外周面との間隙、の少なくとも一方がメインキャビティとなり、このメインキャビティに、軸心方向の流動に対応した旋回方向の流体主渦が発生する。
このとき、上述のメインキャビティを形成する動翼や静翼の上流側と下流側とに圧力差があると、そのメインキャビティから流体主渦の一部が漏流し、タービンの効率を低下させる。そこで、このような課題を解決するため、流体の漏流を抑制するシール部材が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平02−173302号公報 特開2011−174451号公報 特開2011−208602号公報
しかし、特許文献1,2に記載のタービンは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティに漏流する流体の流路を、シール部材で狭くするものでしかない。このため、流体の漏流を良好に抑制することができず、タービンの効率を向上させることが困難である。
特許文献3に記載のタービンでは、メインキャビティに発生した流体主渦とは逆流の剥離渦をシール部材で発生させ、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を剥離渦で抑制する。しかし、このタービンでも流体の漏流を良好に抑制することができず、タービンの効率を向上させることが困難である。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができ、効率が良好なタービンを提供するものである。
本発明のタービンは、流体を軸心方向に流動させるタービンであって、 回転自在に軸支されている回転体状のロータと、前記ロータの外周面上に複数が外側に突設されている前記軸心方向に少なくとも一段の動翼と、複数の前記動翼の外端面と対向する内周面が形成されているケーシングと、前記動翼における外周側を向く外端面は、上流側の上流外端面、及び、該上流端面よりも外周側に突出した下流側の下流外端面を有し、前記ケーシングの内周面から、前記上流外端面及び下流側端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、該シール部材は、内周側を向くとともに、下流側に向かうにしたがって順次外周側に後退するように階段状に配置された偶数個の端面を有し、
複数の端面のうちの最も上流側の端面の最上流端に設けられて、前記上流外端面に向かって突設されたフィンをさらに備える。
また、本発明のタービンは、流体を軸心方向に流動させるタービンであって、回転自在に軸支されている回転体状のロータと、前記ロータを外周側から囲うケーシングと、前記ケーシングの内周面上に複数が内側に突設されていて内端面が前記ロータの外周面と対向する前記軸心方向に少なくとも一段の静翼と、前記静翼における内周側を向く内端面は、上流側の上流内端面、及び、該上流端面よりも内周側に突出した下流側の下流内端面を有し、前記ロータの外周面から、前記上流内端面及び前記下流内端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、該シール部材は、外周側を向くとともに、下流側に向かうにしたがって順次内周側に後退するように階段状に配置された偶数個の端面を有し、複数の端面のうちの最も上流側の端面の最上流端に設けられて、前記上流内端面に向かって突設されたフィンをさらに備える。
従って、このタービンでは、回転自在に軸支されている回転体状のロータの外周面上に、軸心方向に少なくとも一段の動翼が周方向に複数が突設されている。複数の動翼の外端面と対向するケーシングの内周面上には、動翼の上流側で軸心方向に少なくとも一段の静翼が周方向に複数が突設されており、その内端面がロータの外周面と対向している。このため、例えば、流入する流体の圧力が静翼により速度に変換され、この増速された流体で動翼とともにロータが回転駆動される。
このようなタービンでは、動翼の外端面とケーシングの内周面との間隙、静翼の内端面とロータの外周面との間隙、の少なくとも一方がメインキャビティとなる。このメインキャビティで軸心方向の流動に対応した旋回方向の流体主渦が発生する。
しかし、このようなメインキャビティにシール部材が突設されており、このシール部材が、少なくとも、最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制する。
さらに、本発明のタービンでは、前記シール部材の複数の端面は、下流側に配置された端面になる程、前記ロータの軸線方向の寸法が大きい。従って、本発明のタービンでは、最上流部端面上と最下流部端面上との各々のシールキャビティの、軸心通過の断面形状のアスペクト比を1に近づけることができるので、上流から下流まで順番に大きく発生する同流剥離渦と逆流剥離渦との各々を正円状とすることができる。
さらに、本発明のタービンは、各前記端面の上流端及び下流端の死水領域に、前記軸心を含む断面形状で円弧状をなす面を有する領域充填部材を備える。
また、各前記端面が、前記軸心を含む断面形状で円弧状に凹んでいてもよい。
また、本発明のタービンは、流体を軸心方向に流動させるタービンであって、回転自在に軸支されている回転体状のロータと、前記ロータの外周面上に複数が外側に突設されている前記軸心方向に少なくとも一段の動翼と、複数の前記動翼の外端面と対向する内周面が形成されているケーシングと、前記動翼における外周側を向く外端面は、上流側の上流外端面、及び、該上流端面よりも外周側に突出した下流側の下流外端面を有し、前記ケーシングの内周面から、前記上流外端面及び前記下流外端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、該シール部材は、内周側を向く面一の端面と、該端面の最上流端に設けられて前記外端面に向かって突設されたフィンと、を有し、前記端面と前記上流外端面とに区画されるシールキャビティの前記軸心方向の寸法を変形方向の寸法で除した値であるアスペクト比が、1.5〜2.5の範囲である。
また、本発明のタービンは、流体を軸心方向に流動させるタービンであって、回転自在に軸支されている回転体状のロータと、前記ロータを外周側から囲うケーシングと、前記ケーシングの内周面上に複数が内側に突設されていて内端面が前記ロータの外周面と対向する前記軸心方向に少なくとも一段の静翼と、前記静翼における内周側を向く内端面は、上流側の上流内端面、及び、該上流内端面よりも内周側に突出した下流側の下流内端面を有し、前記ロータの外周面から前記上流内端面及び前記下流内端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、該シール部材は、外周側を向く面一の端面と、該端面の最上流端に設けられて前記内端面に向かって突設されたフィンと、を有し、前記端面と前記上流外端面とに区画されるシールキャビティの前記軸心方向の寸法を変形方向の寸法で除した値であるアスペクト比が、1.5〜2.5の範囲である。
本発明のタービンでは、メインキャビティに突設されているシール部材が、少なくとも、最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明のシール部材を有するタービンでは、少なくとも、最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明の動翼を有するタービンでは、少なくとも、動翼の最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明の静翼を有するタービンでは、少なくとも、静翼の最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明のロータを有するタービンでは、メインキャビティにシール部材が突設されており、このシール部材が、少なくとも、最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明のケーシングを有するタービンでは、メインキャビティにシール部材が突設されており、このシール部材が、少なくとも、最上流部端面上に流体主渦と同一の旋回方向の同流剥離渦を発生させるとともに、最下流部端面上に流体主渦と反対の旋回方向の逆流剥離渦を発生させる。このような同流剥離渦と逆流剥離渦とは、上流のメインキャビティから下流のメインキャビティへの流体の漏流を抑制することができるので、タービンの効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態のタービンの要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、一の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、他の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、さらに他の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、さらに他の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、さらに他の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。 本発明の実施の形態のタービンの、さらに他の変形例の要部構造を示す模式的な縦断側面図である。
本発明の実施の一形態に関して図1および図2を参照して以下に説明する。本実施の形態のタービン1000は、図示するように、従来と同様に、ロータ1100と、動翼1200と、ケーシング1300と、静翼1400と、を有し、流体Fを軸心Cの方向に流動させる。
ロータ1100は、円柱状や円錐状などの回転体状に形成されており、回転自在に軸支されている。動翼1200は、ロータ1100の外周面1110上に周方向に、複数が外側(軸心Cを中心とした半径方向の外周側)に突設されており、軸心Cの方向に少なくとも一段が形成されている。
ケーシング1300は、例えば、円筒形などに形成されており、複数の動翼1200の外端面1210と対向する内周面1310が形成されている。静翼1400は、動翼1200の上流側でケーシング1300の内周面1310上に周方向に、複数が内側(軸心Cを中心とした半径方向の内周側)に突設されており、その内端面1410がロータ1100の外周面1110と対向している。
動翼1200と静翼1400とは、相互に対応して軸心Cの方向に少なくとも一段(動翼1200と静翼1400との一組)が形成されており、例えば、本実施の形態のタービン1000では、三段などに形成されている。
本実施の形態のタービン1000では、図1に示すように、動翼1200の外端面1210とケーシング1300の内周面1310との間隙にメインキャビティFMCが確保されている。そして、このようなメインキャビティFMCにシール部材1500が、ケーシング1300の内周面1310から動翼1200の外端面1210に向かって突設されている。
より詳細には、本実施の形態のタービン1000では、動翼1200の外端面1210が、上流側の上流外端面1211と、この上流外端面1211より外周方向に突出した下流側の下流外端面1212と、で形成されている。
このため、このような二段階の動翼1200の外端面1210とケーシング1300の内周面1310との間隙により、メインキャビティFMCが二段階に形成されている。なお、必ずしも二段にする必要はなく、それ以外の段数でも構わない。
そこで、この二段階のメインキャビティFMCの各々に、二個のシール部材1500が個々に突設されている。これらのシール部材1500は、ケーシング1300の内周面1310上に突設されている。
このシール部材1500は、一つの最上流部端面1510と一つの最下流部端面1520とが直接に隣接している。また、最上流部端面1510の最上流端には最上流フィン1530が突設されている。換言すれば、シール部材1500における最上流壁1530の軸心Cの方向の下流側に、最上流部端面1510と最下流部端面1520が階段状に形成されている。
そして、このシール部材1500では、最下流部端面1520より最上流部端面1510が、ケーシング1300の内周面1310から動翼1200の外端面1210に向かう方向に突出しており、軸心Cの方向の最上流部端面1510の端面長1510Lより最下流部端面1520の端面長1520Lが長大に形成されている。
従って、最上流部端面1510上には、流体主渦FMSと同一の旋回方向の比較的小型の同流剥離渦SSSが発生し、最下流部端面1520上には、流体主渦FMSと反対の旋回方向の比較的大型の逆流剥離渦ASSが発生する。
つまり、本実施の形態のタービン1000では、流体主渦FMSが発生する上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCまで、シール部材1500により、逆流剥離渦ASSと同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとが順番に発生する。
上述のような構成において、本実施の形態のタービン1000では、例えば、流入する流体Fの圧力が静翼1400により速度に変換され、この増速された流体Fで動翼1200とともにロータ1100が回転駆動される。
このとき、本実施の形態のタービン1000では、図1に示すように、動翼1200の外端面1210とケーシング1300の内周面1310との間隙がメインキャビティFMCとなる。このメインキャビティFMCで軸心Cの方向の流体Fの流動に対応した旋回方向の流体主渦FMSが発生する。
しかし、本実施の形態のタービン1000では、上述のようなメインキャビティFMCにシール部材1500が突設されており、このシール部材1500が、最上流部端面1510上に流体主渦FMSと同一の旋回方向の同流剥離渦SSSを発生させるとともに、最下流部端面1520上に流体主渦FMSと反対の旋回方向の逆流剥離渦ASSを発生させる。
このとき、最上流壁1530の下流に生じた同流剥離渦SSSの流れ方向が、最上流壁1530近傍では径方向の外側から径方向の内側へ向かう、いわゆるダウンフローとなるため、最上流壁1530と動翼1200の外周面1210との間の微小隙間を通過して、下流のメインキャビティFMCへ流入する漏流に対して縮流効果が得られる。
従って、上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCへの流体主渦FMSによる流体Fの漏流を抑制することができるので、タービン1000の効率を向上させることができる。
しかも、本実施の形態のタービン1000では、シール部材1500の最下流部端面1520上で逆流剥離渦ASSが発生し、これより突設されている最上流部端面1510上で同流剥離渦SSSが発生する。
このため、流体Fの流動の上流から下流まで同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとが順番に大きく発生するので、上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCへの流体Fの漏流を、順番に大きく発生する同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとで良好に抑制することができる。
さらに、本実施の形態のタービン1000では、最下流部端面1520より最上流部端面1510が突出しており、軸心Cの方向の最上流部端面1510の端面長1510Lより最下流部端面1520の端面長1520Lが長大に形成されている。
このため、本実施の形態のシール部材1500は、最上流部端面1510および最下流部端面1520上に、軸心通過の断面形状のアスペクト比が1に近づくように略矩形のシールキャビティLSCを確保することができる。
従って、シール部材1500の最上流部端面1510上から最下流部端面1520上まで順番に大きく発生する、同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとの各々を正円状に近づくように形成して渦流を強くすることができる。
なお、ここで云うアスペクト比とは、各キャビティの軸心Cの方向の寸法を半径方向の寸法で除した値とする。また、ここで云うシールキャビティLSCのアスペクト比とは、複数のシールキャビティLSCの個々のアスペクト比とする。
特に、このシール部材1500より上流側に逆流剥離渦ASSが発生することにより、流体主渦FMSが発生する上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCまで、シール部材1500により、流体主渦FMSと逆流剥離渦ASSと同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSと流体主渦FMSとが、順番に発生することになる。
このため、上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCまで、旋回方向が反対の渦流が交互に連続することになる。このため、複数の渦流が相互を阻害することなく円滑に旋回するので、上流のメインキャビティFMCから下流のメインキャビティFMCまで流体Fが漏流することを良好に防止することができる。
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、前記形態のタービン1000では、ケーシング1300の内周面1310に別体のシール部材1500が装着されていることを想定した。
しかし、ケーシング1300の内周面1310にシール部材1500が一体に形成されていてもよい。または、最上流部端面1510から最下流部端面1520までをケーシング1300の内周面1310に一体に形成するとともに、最上流壁1530のみを別体としてもよい。
さらに、前記形態では動翼1200の外端面1210とケーシング1300の内周面1310との間隙がメインキャビティFMCとなることを例示した。しかし、図2のA部に示すように、静翼1400の内端面1410(上流内端面1411および下流内端面1412)とロータ1100の外周面1110との間隙をメインキャビティFMCとしてもよく、これら両方をメインキャビティFMCとしてもよい。
そして、前記形態ではシール部材1500が、ケーシング1300の内周面1310に位置することを例示した。しかし、このようなシール部材1500が、ロータ1100の外周面1110に位置してもよく(図2のA部参照)、静翼1400の内端面1410に位置してもよく、動翼1200の外端面1210に位置してもよい(図示せず)。
当然ながら、上述のような配置でシール部材1500とロータ1100とが一体に形成されていてもよく、シール部材1500が動翼1200や静翼1400と一体に形成されていてもよい(図示せず)。
さらに、前記形態ではメインキャビティFMCやシールキャビティLSCが、軸心通過の断面形状で矩形に形成されていることを例示した。しかし、このように矩形のメインキャビティFMCやシールキャビティLSCでは、それらの四隅に死水領域が生じて渦流に無駄なエネルギー損失を与えてしまうため、流体主渦FMSや逆流剥離渦ASSや同流剥離渦SSSが円滑に旋回することが阻害される。
そこで、これを防止するため、図3に例示するタービン2000のように、シール部材2010が、同流剥離渦SSSや逆流剥離渦ASSの死水領域を削減する形状に形成されていてもよい。
図3に例示するシール部材2010では、矩形のシールキャビティLSCの四隅の一つに位置する死水領域として、最上流部端面1510の上流端部、最下流部端面1520の上流端部に、断面形状が四分の一円弧となる領域充填部材2011を配置している。
この場合、シールキャビティLSCの矩形の断面形状の四隅の一つが四分の一円弧となるので、より円滑に逆流剥離渦ASSや同流剥離渦SSSが旋回することができる。なお、当然ながら、このような領域充填部材2011をシール部材2010と一体に形成してもよい。
さらに、図4に例示するタービン2100のように、シール部材2110の最上流部端面1510と最上流部端面1510との、上流端部と下流端部からなる死水領域に、断面形状が四分の一円弧となる領域充填部材2011を配置してもよい。この場合、シールキャビティLSCの矩形の断面形状の四隅の二つが四分の一円弧となるので、さらに円滑に逆流剥離渦ASSや同流剥離渦SSSが旋回することができる。
さらに、図5に例示するタービン2200のように、矩形のメインキャビティFMCの四隅の三つに位置する死水領域に、断面形状が四分の一円弧となる領域充填部材2011を配置してもよい。この場合、メインキャビティFMCの矩形の断面形状の四隅の三つが四分の一円弧となるので、流体主渦FMSが円滑に旋回することができる。
また、図6に例示するタービン2300のように、ケーシング2310の内周面2311やシール部材2320の外面2321などを円弧状の断面形状に切除することにより、メインキャビティFMCやシールキャビティLSCの断面形状を円形に近似させ、さらに円滑に流体主渦FMSや逆流剥離渦ASSや同流剥離渦SSSを旋回させてもよい。
さらに、前記形態ではシール部材1500に一つの最上流部端面1510と一つの最下流部端面1520とが直接に隣接して形成されていることを例示した。しかし、図7に例示するタービン2400のように、最上流部端面である第一の上流部端面2411、第二の上流部端面2412、…、第二の下流部端面2413、最下流部端面である第一の下流部端面2414、等が階段状に、シール部材2410における最上流壁1530の軸心Cの方向の下流側に形成されていてもよい。換言すれば、上流側端面と下流側端面の個数の総和が偶数であればよい。
また、前記形態ではシール部材1500の最上流部端面1510が最下流部端面1520より突出していることを例示した。しかし、図8に例示するタービン2500のように、最上流部端面2511上のシールキャビティLSCに同流剥離渦SSSが発生するとともに、最下流部端面2512上のシールキャビティLSCに逆流剥離渦ASSが発生するならば、最上流部端面2511と最下流部端面2512とを面一に形成してもよい。
このようなシール部材2510は、最上流部端面2511および最下流部端面2512上に、略矩形の軸心通過の断面形状のアスペクト比を2付近(1.5〜2.5)としてシールキャビティLSCを確保すればよい。
このようなタービン2500でも、シール部材2510の最上流部端面2511上から最下流部端面2512上まで同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとが交互に発生するので、メインキャビティFMCの流体主渦FMSと逆流することなく同流剥離渦SSSと逆流剥離渦ASSとを良好な効率で流動させることができる。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
1000 タービン
1100 ロータ
1110 外周面
1200 動翼
1210 外端面
1300 ケーシング
1310 内周面
1400 静翼
1410 内端面
1500 シール部材
1510 最上流部端面
1520 最下流部端面
1530 最上流フィン
2000 タービン
2010 シール部材
2100 タービン
2110 シール部材
2200 タービン
2300 タービン
2310 ケーシング
2311 内周面
2320 シール部材
2400 タービン
2410 シール部材
2411 最上流部端面である第一の上流部端面
2414 最下流部端面である第一の下流部端面
2500 タービン
2510 シール部材
2511 最上流部端面
2512 最下流部端面
ASS 逆流剥離渦
C 軸心
F 流体
FMC メインキャビティ
FMS 流体主渦
LSC シールキャビティ
SSS 同流剥離渦

Claims (7)

  1. 流体を軸心方向に流動させるタービンであって、
    回転自在に軸支されている回転体状のロータと、
    前記ロータの外周面上に複数が外側に突設されている前記軸心方向に少なくとも一段の動翼と、
    複数の前記動翼の外端面と対向する内周面が形成されているケーシングと、
    前記動翼における外周側を向く外端面は、上流側の上流外端面と、該上流端面よりも外周側に突出した下流側の下流外端面と、を有し、
    前記ケーシングの内周面から、前記上流外端面及び前記下流外端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、
    該シール部材は、内周側を向くとともに、下流側に向かうにしたがって順次外周側に後退するように階段状に配置された偶数個の端面を有し、
    これら複数の端面のうちの最も上流側の端面の最上流端に設けられて、前記外端面に向かって突設されたフィンをさらに備えるタービン
  2. 流体を軸心方向に流動させるタービンであって、
    回転自在に軸支されている回転体状のロータと、
    前記ロータを外周側から囲うケーシングと、
    前記ケーシングの内周面上に複数が内側に突設されていて内端面が前記ロータの外周面と対向する前記軸心方向に少なくとも一段の静翼と、
    前記静翼における内周側を向く内端面は、上流側の上流内端面と、該上流端面よりも内周側に突出した下流側の下流内端面と、を有し、
    前記ロータの外周面から、前記上流内端面及び前記下流内端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、
    該シール部材は、外周側を向くとともに、下流側に向かうにしたがって順次内周側に後退するように階段状に配置された偶数個の端面を有し、
    これら複数の端面のうちの最も上流側の端面の最上流端に設けられて、前記内端面に向かって突設されたフィンをさらに備えるタービン
  3. 前記シール部材の複数の端面は、下流側に配置された端面になる程、前記ロータの軸線方向の寸法が大きい請求項1又は2に記載のタービン。
  4. 各前記端面の上流端及び下流端の死水領域に、前記軸心を含む断面形状で円弧状をなす面を有する領域充填部材を備える請求項1から3のいずれか一項に記載のタービン
  5. 各前記端面が、前記軸心を含む断面形状で円弧状に凹んでいる請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン。
  6. 流体を軸心方向に流動させるタービンであって、
    回転自在に軸支されている回転体状のロータと、
    前記ロータの外周面上に複数が外側に突設されている前記軸心方向に少なくとも一段の動翼と、
    複数の前記動翼の外端面と対向する内周面が形成されているケーシングと、
    前記動翼における外周側を向く外端面は、上流側の上流外端面と、該上流端面よりも外周側に突出した下流側の下流外端面と、を有し、
    前記ケーシングの内周面から、前記上流外端面及び前記下流外端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、
    該シール部材は、内周側を向く面一の端面と、該端面の最上流端に設けられて前記外端面に向かって突設されたフィンと、を有し、
    前記端面と前記上流外端面とに区画されるシールキャビティの前記軸心方向の寸法を変形方向の寸法で除した値であるアスペクト比が、1.5〜2.5の範囲であるタービン。
  7. 流体を軸心方向に流動させるタービンであって、
    回転自在に軸支されている回転体状のロータと、
    前記ロータを外周側から囲うケーシングと、
    前記ケーシングの内周面上に複数が内側に突設されていて内端面が前記ロータの外周面と対向する前記軸心方向に少なくとも一段の静翼と、
    前記静翼における内周側を向く内端面は、上流側の上流内端面と、該上流内端面よりも内周側に突出した下流側の下流内端面とを有し、
    前記ロータの外周面から前記上流内端面及び前記下流内端面の少なくとも一方に向かって突設されたシール部材をさらに備え、
    該シール部材は、外周側を向く面一の端面と、該端面の最上流端に設けられて前記内端面に向かって突設されたフィンと、を有し、
    前記端面と前記上流外端面とに区画されるシールキャビティの前記軸心方向の寸法を変形方向の寸法で除した値であるアスペクト比が、1.5〜2.5の範囲であるタービン。
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