以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<全体構成>
画像読取装置1は、筐体2およびトレイ3を備えている。
筐体2は、左フレーム4、右フレーム5、上フレーム6、下フレーム7、操作パネルフレーム8および操作部9を備えている。
なお、以下の説明では、筐体2に対して開位置に位置するトレイ3が位置する側を後側とし、下フレーム7に対する上フレーム6側を上側として、上下、左右および前後の各方向を規定する。そして、図1以降の各図では、矢印で方向を表示する。
図1および図2に示されるように、左フレーム4および右フレーム5は、左右方向に間隔を空けて配置されている。
上フレーム6および下フレーム7は、左フレーム4と右フレーム5との間に配置されている。
上フレーム6は、図2および図3に示されるように、下フレーム7に上側から重なる。
操作パネルフレーム8は、上フレーム6に上側から重なる。
操作部9は、操作パネルフレーム8において、下側の前後方向および左右方向の略中央に位置している。操作部9は、タッチパネル付の操作パネル10を備えている。操作パネル10は、図2に示されるように、操作パネルフレーム8に設けられた開口部11から上側に露出するように配置されている。
トレイ3は、後トレイ12、上トレイ13および前トレイ14を備えている。
後トレイ12の左右方向と直交する方向の一端部は、上トレイ13の左右方向と直交する方向の一端部に、左右方向に延びる軸線まわりに回動可能に連結されている。一方、後トレイ12の他端部は、筐体2の左フレーム4および右フレーム5の上下方向の略中央に、非図示のトレイ軸部を中心に回動可能に支持されている。上トレイ13の他端部は、前トレイ14の左右方向と直交する方向の一端部に、左右方向に延びる軸線まわりに回動可能に連結されている。
これにより、トレイ3は、図1に示されるように、後トレイ12が上フレーム6に後側から重なり、上トレイ13が操作パネルフレーム8に上側から重なり、前トレイ14が上フレーム6に前側から重なることにより、上フレーム6および操作パネルフレーム8を覆う。また、トレイ3は、その上フレーム6および操作パネルフレーム8を覆う閉位置から、図2に示されるように、後トレイ12が下フレーム7の後上端部から後上側に延び、上トレイ13が後トレイ12と平行に延び、前トレイ14が、上トレイ13から上側に延びる開位置に変化させることができる。そして、トレイ3が開位置に位置するときに、トレイ3にシートSを載置することができる。
トレイ3の上トレイ13には、トレイ3が閉位置に位置するときに操作パネル10と上下方向に重なる位置に、操作パネル10の外形とほぼ同じサイズの開口15が形成されている。これにより、トレイ3が開位置に位置する状態および閉位置に位置する状態のいずれの状態においても、操作パネル10を視認することができる。
上フレーム6は、図3に示されるように、下フレーム7に対して上下方向に間隔を空けて配置されている。上フレーム6と下フレーム7との間は、シートSが搬送される搬送路16である。搬送路16は、上フレーム6の後端縁と下フレーム7の後端縁との間に形成される導入口17により、後上側に開放されている。また、搬送路16は、上フレーム6の前端縁と下フレーム7の前端縁との間に形成される排出口18により、前側に開放されている。シートSは、導入口17から搬送路16に導入され、搬送路16を排出口18に向けて搬送される。以下、このシートSの流れに沿って、画像読取装置1が備える各構成の説明を行う。
画像読取装置1は、供給ローラ31、分離片32、搬送駆動ローラ33、搬送従動ローラ34、第1読取部35、第2読取部36、排出駆動ローラ37および排出従動ローラ38を備えている。
供給ローラ31は、導入口17の前側に配置されている。供給ローラ31は、下フレーム7に、下フレーム7の後端部で左右方向に延びる回転軸線まわりに回転可能に保持されている。供給ローラ31の周面の一部は、下フレーム7の上面から前上側に突出している。
分離片32は、たとえば、ゴムからなる。分離片32は、上フレーム6に取り付けられている。分離片32は、供給ローラ31の周面に前上側から弾性的に当接している。
搬送駆動ローラ33は、供給ローラ31の前側に配置されている。搬送駆動ローラ33は、下フレーム7に、左右方向に延びる回転軸線まわりに回転可能に保持されている。搬送駆動ローラ33の周面の一部は、下フレーム7の上面から上側に突出している。
搬送従動ローラ34は、搬送駆動ローラ33の上側に配置されている。搬送従動ローラ34は、上フレーム6に、左右方向に延びる回転軸線まわりに回転可能に保持されている。搬送従動ローラ34の周面は、上フレーム6の下面から下側に突出し、搬送駆動ローラ33の周面に当接している。
第1読取部35は、搬送従動ローラ34の前側に配置されている。第1読取部35は、上フレーム6の下面から上側に凹んで形成された第1収容部41に収容されている。第1読取部35は、第1収容部41内で左右方向に延びている。第1読取部35は、その読取面を下側に向けた状態で第1収容部41に収容されている。
第2読取部36は、搬送駆動ローラ33の前側に配置されている。第2読取部36は、下フレーム7の上面から下側に凹んで形成された第2収容部42に収容されている。第2読取部36は、第2収容部42内で左右方向に延びている。第2読取部36は、その読取面を下側に向けた状態で第2収容部42に収容されている。
排出駆動ローラ37は、第2読取部36の前側に配置されている。排出駆動ローラ37は、下フレーム7に、下フレーム7の前端部で左右方向に延びる回転軸線まわりに回転可能に保持されている。排出駆動ローラ37の周面の一部は、下フレーム7の上面から上側に突出している。
排出従動ローラ38は、第1読取部35の前側に配置されている。排出従動ローラ38は、上フレーム6に、上フレーム6の前端部で左右方向に延びる回転軸線まわりに回転可能に保持されている。排出従動ローラ38の周面は、上フレーム6の下面から下側に突出し、排出駆動ローラ37の周面に当接している。
<シートの画像の読み取り>
シートSの画像の読み取りの際には、図2に示されるように、トレイ3が開位置に配置される。そして、トレイ3上にシートSが載置される。
トレイ3上に載置されるシートSは、その先端部が供給ローラ31および分離片32に当接するまで、導入口17内に差し込まれる。このとき、供給ローラ31、搬送駆動ローラ33および排出駆動ローラ37が右側から見て反時計回りに回転される。また、搬送従動ローラ34および排出従動ローラ38は、それぞれ搬送駆動ローラ33および排出駆動ローラ37の回転に従動して、右側から見て時計回りに回転する。
シートSの先端部が供給ローラ31の周面に到達すると、供給ローラ31からシートSに搬送力が付与され、シートSの先端部が供給ローラ31と分離片32との間に移動する。そして、シートSが供給ローラ31と分離片32との間に挟まれたときに、シートSが、1枚ずつに分離され、1枚のシートSが供給ローラ31と分離片32との間を通過して、搬送駆動ローラ33の周面と搬送従動ローラ34の周面との間に移動する。
シートSの先端部が搬送駆動ローラ33の周面と搬送従動ローラ34の周面との間に到達すると、搬送駆動ローラ33および搬送従動ローラ34からシートSに搬送力が付与される。この搬送力により、シートSは、前側に搬送されて、搬送駆動ローラ33と搬送従動ローラ34との間を通過する。
その後、シートSは、第1読取部35の読取面上および第2読取部36の読取面上を通過する。このとき、第1読取部35の読取面上および第2読取部36の読取面上のシートSに、それぞれ第1読取部35および第2読取部36から光が照射される。そして、シートSでの反射光が第1読取部35および第2読取部36に受けられることにより、シートSの両面の画像がそれぞれ読み取られる。
そして、シートSの先端部が排出駆動ローラ37の周面と排出従動ローラ38の周面との間に到達すると、排出駆動ローラ37および排出従動ローラ38からシートSに搬送力が付与される。この搬送力により、シートSは、前側に搬送されて、排出口18を通して排出される。
<ケーブルの引き回し構造>
操作部9は、図4に示されるように、第1読取部35および第2読取部36の上側に配置されている。第1読取部35は、第2読取部36の上側に配置されている。そして、画像読取装置1は、基板の一例としてのメイン基板50を備えている。メイン基板50は、第2読取部36の下側に配置されている。
第1読取部35は、図5および図6に示されるように、ユニット基板51を備えている。ユニット基板51は、第1読取部35の上端に配置されている。第1読取部35は、非図示のLED光源およびイメージセンサなどの電子部品を備えている。これらの電子部品は、ユニット基板51の下面に実装されている。また、第1読取部35は、第1コネクタ52を備えている。第1コネクタ52は、ユニット基板51の上面の右前端部に、差込口53をシートSの搬送方向の下流側、つまり前側に向けて配置されている。また、第1コネクタ52は、上フレーム6の第1収容部41の右端部に形成された切欠54内に配置されている。切欠54は、前側に開放されている。
第2読取部36は、図7および図8に示されるように、ユニット基板55を備えている。ユニット基板55は、第2読取部36の下端に配置されている。第2読取部36は、非図示のLED光源およびイメージセンサなどの電子部品を備えている。これらの電子部品は、ユニット基板55の上面に実装されている。また、第2読取部36は、第2コネクタ56を備えている。第2コネクタ56は、ユニット基板55の下面の左前端部に、差込口57をシートSの搬送方向の下流側、つまり前側に向けて配置されている。また、第2コネクタ56は、下フレーム7の第2収容部42の左端部に形成された切欠58内に配置されている。切欠58は、前側に開放されている。
メイン基板50は、図4および図9に示されるように、第3コネクタ59、第4コネクタ60および第5コネクタ61を備えている。第3コネクタ59および第5コネクタ61は、メイン基板50の下面の左端部に前後に並べられて、それぞれ差込口62,63を左側に向けて配置されている。第4コネクタ60は、メイン基板50の下面の右端部に、差込口64を右側に向けて配置されている。第3コネクタ59、第4コネクタ60および第5コネクタ61は、メイン基板50に形成されている回路と電気的に接続されている。
操作部9は、図4および図10に示されるように、パネル制御基板62を備えている。操作パネル10は、図3に示されるように、パネル制御基板62の上面に配置されている。操作パネル10は、パネル制御基板62に形成されている回路と電気的に接続されている。また、操作部9は、図10に示されるように、第6コネクタ63を備えている。第6コネクタ63は、パネル制御基板62の下面の前端部に、差込口65を前側に向けて配置されている。第6コネクタ63は、パネル制御基板62に形成されている回路と電気的に接続されている。
そして、画像読取装置1は、第1ケーブル66、第2ケーブル67および第3ケーブル68を備えている。第1ケーブル66、第2ケーブル67および第3ケーブル68は、それぞれFFC(Flexible Flat Cable:フレキシブルフラットケーブル)からなる。
第1ケーブル66の一端は、第1コネクタ52に接続されている。第1ケーブル66の他端は、第3コネクタ59に接続されている。これにより、第1読取部35のユニット基板51とメイン基板50との間で、第1ケーブル66を介して、信号を送受することができる。
第2ケーブル67の一端は、第2コネクタ56に接続されている。第2ケーブル67の他端は、第4コネクタ60に接続されている。これにより、第2読取部36のユニット基板55とメイン基板50との間で、第2ケーブル67を介して、信号を送受することができる。
第3ケーブル68の一端は、第5コネクタ61に接続されている。第3ケーブル68の他端は、第6コネクタ63に接続されている。これにより、操作部9のパネル制御基板62とメイン基板50との間で、第3ケーブル68を介して、信号を送受することができる。
図5および図11に示されるように、左フレーム4は、内壁部70および内周壁部71を備えている。
内壁部70は、第1読取部35および第2読取部36の左側に位置している。内壁部70は、前後方向および上下方向に延びている。内壁部70の上端縁73は、前後方向に延び、途中で屈曲して、その屈曲部分から前下側に傾斜して延びている。内壁部70の前端縁74は、上下方向に延びている。内壁部70の後端縁75は、上下方向に延びている。内壁部70の下端縁76は、前後方向に延びている。
内周壁部71は、内壁部70から左側に延びている。内周壁部71は、内周上壁部77、壁部の一例としての内周前壁部78、内周下壁部79および内周後壁部80を備えている。内周上壁部77は、内壁部70の上端縁73の全体および前端縁74の上部に沿って形成されている。内周前壁部78は、内壁部70の前端縁74の下部に沿って形成されている。内周上壁部77の前端と内周前壁部78の上端との間には、隙間が生じている。内周下壁部79は、内壁部70の下端縁76に沿って形成されている。内周下壁部79の前端は、内周前壁部78の下端に接続されている。内周後壁部80は、内壁部70の後端縁75に沿って形成されている。内周後壁部80には、穴81が前後方向に貫通して形成されている。内周後壁部80の下端は、内周下壁部79の後端に接続されている。内周後壁部80の上端は、内周上壁部77の後端に接続されている。
内周下壁部79は、図7および図8に示されるように、内周下壁部79の下面82にフック83を備えている。フック83は、下面82から下側に突出し、その下端部が左後側に延出している。
左フレーム4は、図11に示されるように、ケーブル挿通部89を備えている。
ケーブル挿通部89は、内周前壁部78の下端部の前側に内周前壁部78と空間を空けて配置されている。ケーブル挿通部89は、前板90および後板91を備えている。前板90は、上下方向および左右方向に延びている。後板91は、前板90の後側に間隔を空けた位置で、前板90と平行をなして延びている。
左フレーム4の内壁部70の左側には、駆動源の一例としてのモータ100が配置されている。モータ100は、上下方向および前後方向において、内周壁部71に囲まれている。モータ100は、内壁部70にねじ101により取り付けられている。モータ100の非図示の出力軸は、右側に延び、内壁部70に挿通されている。モータ100が発生する駆動力は、非図示のギヤ機構を介して、供給ローラ31、搬送駆動ローラ33および排出駆動ローラ37に伝達される。
図5、図6および図11に示されるように、上フレーム6の左端部は、上壁部110を備えている。上壁部110は、図11に示されるように、左フレーム4の内周上壁部77の上側に設けられている。上壁部110は、前上壁部111、後上壁部112、前縦壁部113および後縦壁部114を備えている。後上壁部112は、前後方向および左右方向に延びている。前上壁部111は、後上壁部112の前端縁から下側に傾斜して前側に延びている。後縦壁部114は、後上壁部112の後端縁から上側に延びている。前縦壁部113は、前上壁部111の前端縁から下側に湾曲して延びている。前上壁部111、後上壁部112および前縦壁部113は、左フレーム4の内周上壁部77の上面に沿っている。
第1ケーブル66は、図4に示されるように、第1折返し部114、第2折返し部115、第1延部116、第3折返し部117、第2延部118、第4折返し部119および第3延部120を形成している。
第1折返し部114は、第1コネクタ52から前側に延びて上側に折り返された後、後側に折り返されて形成されている。第2折返し部115は、第1折返し部114から後側に延びた後、左側に折り返されて形成されている。第1延部116は、第2折返し部115から左側に延びている。第3折返し部117は、第1延部116の端部を前側に折り返されて形成されている。第2延部118は、第3折返し部117から前側に延び、下側に湾曲しつつ延び、後側にさらに延びている。第4折返し部119は、第2延部118の端部を右側に折り返されて形成されている。第3延部120は、第4折返し部119から右側に延びて、第3コネクタ59に接続されている。
第1延部116は、第1読取部35の上側に位置する上フレーム6の上側を第1読取部35に沿って第1読取部35の右端部から左側に延びている。第3折返し部117は、上フレーム6の前上壁部111の上側に位置している。第2延部118は、上フレーム6の前上壁部111の上側、前縦壁部113の前側、左フレーム4の内周前壁部78の前側および内周下壁部79の下側に配置され、この順に沿って引き回されている。第4折返し部119は、左フレーム4の内周下壁部79の下側に位置している。第2延部118は、内周前壁部78の前側および内周下壁部79の下側で、内周壁部71の外周面に当接している。
第2ケーブル67は、第1折返し部121、第2折返し部122、第1延部123、第3折返し部124および第2延部125を形成している。
第1折返し部121は、第2コネクタ56から前側に延びて下側に折り返された後、後側に折り返されて形成されている。第2折返し部122は、第1折返し部121から後側に延びた後、右側に折り返されて形成されている。第1延部123は、第2折返し部122から右側に延びている。第3折返し部124は、第1延部123の端部を下側に折り返された後、左側に折り返されて形成されている。第2延部125は、第3折返し部124から左側に延びて、第4コネクタ60に接続されている。
第2ケーブル67の第1延部123は、第2読取部36の下側に位置する下フレーム7とメイン基板50との間の空間を、第2読取部36の左端部から右側に延びている。第3折返し部124は、メイン基板50の右端縁に位置している。第2ケーブル67は、第3折返し部124により、メイン基板50の下面側に回り込んでいる。
第3ケーブル68は、図10に示されるように、第1折返し部126、第2折返し部127、第1延部128、第3折返し部129、第2延部130、第4折返し部131、第3延部132、第5折返し部133、第4延部134、第6折返し部135および第5延部136を形成している。
第1折返し部126は、第6コネクタ63から前側に延びて下側に折り返された後、後側に折り返されて形成されている。第2折返し部127は、第1折返し部126から後側に延びた後、左側に折り返されて形成されている。第1延部128は、第2折返し部127から左側に延びている。第3折返し部129は、第1延部128の端部を前側に折り返されて形成されている。第2延部130は、第3折返し部129から前側に延び、下側に湾曲しつつ延び、後側に延びている。第4折返し部131は、第2延部130の端部を右側に折り返されて形成されている。第3延部132は、第4折返し部131から右側に延びている。第5折返し部133は、第3延部132の端部を後側に折り返されて形成されている。第4延部134は、第5折返し部133から後側に延びている。第6折返し部135は、第4延部134の端部を右側に折り返されて形成されている。第5延部136は、第6折返し部135から右側に延びて、第5コネクタ61に接続されている。
第3ケーブル68の第3折返し部129は、図4に示されるように、第1ケーブル66の第3折返し部117の上側に位置している。第2延部130は、内周壁部71に対して第1ケーブル66の第2延部118の外側を、第1ケーブル66の第2延部118に沿って引き回されている。第3ケーブル68の第2延部130は、図11に示されるように、内周前壁部78の前側の下端部において、ケーブル挿通部89により、第1ケーブル66の第2延部118と間隔を空けて保持されている。これにより、第3ケーブル68の第2延部130は、内周上壁部77の上側および内周前壁部78の前側において、第1ケーブル66の第2延部118と間隔が空けられている。
画像読取装置1は、図11に示されるように、フィルム140を備えている。フィルム140は、内周下壁部79の下面82において、第1ケーブル66と第3ケーブル68の間に介在されている。具体的には、第1ケーブル66の第4折返し部119の下側にフィルム140が位置している。そして、フィルム140の下側には、第3ケーブル68の第4折返し部131、第3延部132、第5折返し部133、第4延部134および第6折返し部135が位置している。
フィルム140には、穴141が形成されている。フィルム140は、穴141に左フレーム4の内周下壁部79のフック83が係合されることにより、左フレーム4に取り付けられている。フィルム140は、第1ケーブル66を内周下壁部79に押さえつけている。また、フィルム140は、第1ケーブル66と第3ケーブル68とが直に接触することを抑制している。
画像読取装置1は、さらに非図示のフェライトコアを備えている。フェライトコアは、内周下壁部79の下面82において、第1ケーブル66の第3延部120に取り付けられている。フェライトコアにより、第1ケーブル66は、電磁干渉がさらに抑制される。
<作用効果>
以上のように、第1読取部35は、第1コネクタ52を有している。第2読取部36は、搬送路16に対して第1読取部35と反対側に配置され、第2コネクタ56を有している。モータ100は、第1読取部35および第2読取部36に対して左側に配置されている。メイン基板50は、第1読取部35に対して第2読取部36側に配置され、第3コネクタ59および第4コネクタ60を有している。また、第1ケーブル66は、第1コネクタ52に一端が接続され、第3コネクタ59に他端が接続されている。第2ケーブル67は、第2コネクタ56に一端が接続され、第4コネクタ60に他端が接続されている。そして、第1ケーブル66は、第1コネクタ52と第3コネクタ59との間で、第1読取部35をモータ100側に迂回している。
この構成によれば、第1ケーブル66の一端は、第1読取部35の第1コネクタ52に接続されている。第1ケーブル66の他端は、メイン基板50の第3コネクタ59に接続されている。第1読取部35および第2読取部36に対して左側には、シートSを搬送するための駆動力を発生するモータ100が配置されている。第1ケーブル66は、第1読取部35をモータ100側に迂回している。そのため、モータ100の周囲に存在するスペースを利用して、第1ケーブル66を第1コネクタ52と第3コネクタ59との間で引き回すことができる。よって、第1ケーブル66を引き回すための領域を新たに設けることを抑制できる。その結果、幅方向の小型化を図ることができる。
メイン基板50は、第2読取部36に対して第1読取部35と反対側に配置されている。第2コネクタ56は、第2読取部36におけるメイン基板50側に設けられている。そして、第2ケーブル67は、第2コネクタ56と第4コネクタ60との間で左右方向に延びている。
この構成によれば、第2読取部36の第2コネクタ56側とメイン基板50との間には、左右方向に延びる空間が存在する。第2ケーブル67は、その第2読取部36とメイン基板50との間の空間を引き回される。そのため、第2ケーブル67を引き回すための領域を新たに確保する必要をなくすことができる。その結果、画像読取装置1のさらなる小型化を図ることができる。
第1コネクタ52は、第1読取部35における右端部に配置されている。第2コネクタ56は、第2読取部36における左端部に配置されている。そして、第3コネクタ59は、メイン基板50における左端部に配置されている。第4コネクタ60は、メイン基板50における右端部に配置されている。
この構成によれば、第1ケーブル66は、第1読取部35における右端部に配置された第1コネクタ52から、第1読取部35をモータ100側に迂回して、メイン基板50における左端部に配置された第3コネクタ59に接続される。第2ケーブル67は、第2読取部36における左端部に配置された第2コネクタ56から、左右方向に延びて、メイン基板50における右端部に配置された第4コネクタ60に接続される。したがって、第1ケーブル66および第2ケーブル67の引き回し距離が略同じになり、第1ケーブル66と第2ケーブル67とを略同じ長さにすることができる。また、メイン基板50内でコネクタを設置する位置を分散することにより、メイン基板50内で第3コネクタ59および第4コネクタ60を設置する領域を容易に確保することができる。
第1コネクタ52は、第1ケーブル66が前側から接続されるように配置されている。
この構成によれば、第1コネクタ52の後側に搬送従動ローラ34が存在していても、第1ケーブル66を第1コネクタ52に容易に接続することができる。
第2コネクタ56は、第2ケーブル67が前側から接続されるように配置されている。
この構成によれば、第2コネクタ56の後側に搬送従動ローラ34が存在していても、第2ケーブル67を第2コネクタ56に容易に接続することができる。
内周前壁部78は、モータ100の前側において、上下方向および左右方向に延びている。そして、第1ケーブル66は、内周前壁部78の前側を内周前壁部78に沿って延びている。
この構成によれば、第1ケーブル66とモータ100との間に内周前壁部78が介在される。そのため、第1ケーブル66がモータ100と接触することを抑制できる。その結果、モータ100の電磁ノイズによる第1ケーブル66への電磁干渉を抑制することができる。
メイン基板50は、第5コネクタ61を有している。また、操作部9のパネル制御基板62は、第1読取部35の上側に配置されており、第6コネクタ63を有している。そして、第3ケーブル68は、第5コネクタ61と第6コネクタ63との間で、第1読取部35をモータ100側に迂回している。
この構成によれば、操作部9は、第2読取部36に対して第1読取部35側に配置されている。第3ケーブル68の一端は、メイン基板50の第5コネクタ61に接続されている。第3ケーブル68の他端は、操作部9の第6コネクタ63に接続されている。そして、第3ケーブル68は、第5コネクタ61と第6コネクタ63との間で、第1読取部35をモータ100側に迂回している。第1読取部35および第2読取部36に対して左側には、シートSを搬送するための駆動力を発生するモータ100が配置されている。第3ケーブル68は、第1読取部35をモータ100側に迂回している。そのため、モータ100の周囲に存在するスペースを利用して、第3ケーブル68を第5コネクタ61と第6コネクタ63との間で引き回すことができる。よって、第3ケーブル68を引き回すための領域を新たに設けることを抑制できる。その結果、幅方向の小型化を図ることができる。
第1ケーブル66と第3ケーブル68との間に介在されるフィルム140を備えている。
この構成によれば、第1ケーブル66と第3ケーブル68との間に、フィルム140が介在される。そのため、第1ケーブル66と第3ケーブル68とが直に接触することを抑制できる。その結果、第1ケーブル66と第3ケーブル68との相互間での、電磁干渉を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
前述の実施形態においては、第1ケーブル66、第2ケーブル67および第3ケーブル68にFFCを用いたが、第1ケーブル66、第2ケーブル67および第3ケーブル68に、FFC以外のケーブルを用いてもよい。
また、第1コネクタ52、第2コネクタ56および第6コネクタ63は、それぞれ第1ケーブル66、第2ケーブル67および第3ケーブル68が搬送方向の下流側以外の方向、たとえば、上流側から接続されるように配置されていてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。