JP5935245B2 - 現像剤収納容器および画像形成装置 - Google Patents
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Description
(1)画像形成装置本体に対して着脱自在に設置される現像剤収納容器であって、
トナーを容器の外部で鉛直方向に排出するためのトナー排出口を具備したキャップ部と、
前記キャップ部に保持されると共に前記キャップ部の外周に沿って移動することにより前記トナー排出口を開閉可能なシャッターとを備え、
前記シャッターには、前記トナー吐出口に対向する面に撓み変形可能な可撓性材料からなるシール材が設けられ、
前記シール材の前記シャッターを閉じる方向の先端側は、前記シャッターが開位置にあるときには、捲れておらず、
前記シール材は、前記方向に移動すると、該シール材の前記方向の先端部の上側の角がトナー排出口周縁に突き当たることにより捲られ、
前記シャッターが閉位置を占めて前記トナー排出口の閉鎖が完了したときには、前記先端部がトナー排出口周縁に当接して捲れたまま前記シール材が前記トナー排出口周縁に密着し、前記角が、当該シール材の捲れた位置よりも前記方向の先端側で前記トナー排出口周縁の該方向の下流側の位置を覆うことを特徴とする現像剤収納容器。
前記シャッター変形部の自由端には、前記キャップが装着される前記画像形成装置側に位置する現像剤収納容器収容部のキャップ受け部に設けられた凸状リブからなる係止解除付勢部に対して乗り上げ可能な係止解除部と、前記キャップ部の底部でシャッターを保持する位置に形成された係止端面に対して係脱可能なストッパ部とを備え、前記トナー排出口を閉じる方向に前記キャップが移動する過程で前記係止解除部が前記凸状リブに乗り上げることで傾斜状態から水平に変位して前記係止端面から前記ストッパ部の係合を解除した状態で前記トナー排出口を閉じる位置に向けた前記シャッターの移動を可能にすることを特徴とする(1)または(2)記載の現像剤収納容器。
これにより、吐出開口を開閉するために用いられる既存構成部品であるシャッターを用いるだけで特別な構造を付加することなく、吐出開口からのトナー漏出を確実に防止することが可能となる。
中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
交換対象物である現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kの下方には、それぞれ、トナー補給装置60Y、60M、60C、60Kが配設されている。
現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kに収容されたトナーは、それぞれ、トナー補給装置60Y、60M、60C、60Kによって、作像部6Y、6M、6C、6Kの現像装置内に供給(補給)される。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、図1に示す露光装置7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される露光工程が実行される。
現像後には感光体ドラム1Yの表面が、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達し、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写部材として用いられる中間転写ベルト8上に転写される1次転写工程が実行される。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
クリーニング工程時には、感光体ドラム1Yの表面が不図示の除電部との対向位置に達すると、表面の残留電位が除去される。
このような工程を経ることで感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
中間転写ベルト8は、複数のローラ部材によって張架・支持されるとともに、1つのローラ部材12の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。これにより、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
定着後の記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Y、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Y、現像剤収容部53Y、54Y内に配設された2つの搬送スクリュ55Y、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像剤収容部54Yは、その上方に形成された
開口を介してトナー落下搬送経路64Yに連通している。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
図3を参照してトナー収納部70からのトナーの補給状態を説明すると次の通りである。
装置本体100の現像剤収納容器収容部70に設置された各現像剤収納容器32Y、32M、32C、32K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給装置60Y、60M、60C、60Kによって適宜に各現像装置内に補給される。
なお、4つのトナー補給装置60Y、60M、60C、60Kや現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、イエローに対応したトナー補給装置50Yや現像剤収納容器32Yのみの説明をおこない、他の3つの色に対応したトナー補給装置60M、60C、60Kや現像剤収納容器32M、32C、32Kの説明を適宜に省略する。
各現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kの長手方向を水平方向とした状態で、装置本体100の手前側から各現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kの挿脱(着脱)操作を行うことができるようになる。
同図において、現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kは、図中矢印Qで示す方向に挿入されて装填されると、この操作に連動して、図3において符号34dで示されている、現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kのシャッター部材が移動してトナー吐出口に相当するトナー排出口W(以下、トナー吐出口ともいう)が開放される。
現像剤収納容器32Yは、図6に示すように、内周面においてトナー排出口Wに至る螺旋状の突起33bが設けられている略円筒状のトナーボトルであって、主として、現像剤収納容器収容部70に非回転で保持されるキャップ部34Yと、33cが一体的に形成された容器本体33Y(ボトル本体)と、で構成されている。
容器本体33Y自体が回転することで、容器本体33Yの螺旋状突起33bによって、現像剤収納容器32Y(容器本体33Y)の内部に収容されたトナーが長手方向に搬送されてトナー排出口に向け移動し、キャップ部34Yのトナー排出口Wからトナーが排出される。すなわち、駆動部91によって現像剤収納容器32Yの容器本体33Yが適宜に回転駆動されることで、トナータンク部61Yにトナーが適宜に供給される。なお、現像剤収納容器32Y、32M、32C、32Kは、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったときである。)に新品のものに交換される。この場合には前述したように、装置本体のカバーを開放して行う。
トナータンク部61Yは、現像剤収納容器32Yのトナー排出口Wの下方に配設されていて、現像剤収納容器32Yのトナー排出口Wから排出されたトナーが貯留される。トナータンク部61Yの底部は、トナー搬送スクリュ62Yの上流部に接続されている。
さらに、撹拌部材65Yの可撓性部材の先端が、回転周期でトナーエンドセンサ66Yの検知面に摺接することで、トナーエンドセンサ66Yの検知面にトナーが固着して検知精度が低下する不具合を抑止している。
挿入口部71から挿入された現像剤収納容器32Yは、ボトル受部72のボトル受面72aを滑動しながら、キャップ受部73に向けてユーザーによって押し込まれる。
ボトル受面72aは、現像剤収納容器32Yの着脱動作時には現像剤収納容器32Yの滑動面として機能し、現像剤収納容器32Yのセットが完了した後には回転駆動する容器本体33Yの保持部として機能する。
図6において、現像剤収納容器32Yは、主として、容器本体33Y(ボトル本体)と、その頭部に設けられたキャップ部34Y(ボトルキャップ)とで構成されている。さらに、現像剤収納容器32Yのキャップ部34Yには、シャッター34d、情報記憶装置としてのIDチップ35等が分解可能に設置されている。
キャップ部34Yの先端面には、図7に示すように縦方向(鉛直方向)の2カ所に、キャップ受部73に設けられている第1,第2の位置決めピン(図示されず)に係合可能な第1,第2の位置決め穴部34a、34bが備えられている。これら第1,第2の位置決め穴34a、34bとの間には、現像剤収納容器収容部70(図5参照)側に設けられているコネクタとの接続が可能な形状として、図8および図9に示すように、鉛直方向に延在する方形状の凹部35aが形成され、この凹部内には、図8に示すように、IDチップを装着可能な保持部材34kが取り付けられている。なお、図8において符号33fは、キャップ内に攪拌部を位置させた攪拌部材であり、後述する33cに連動して回転できるようになっている。
開口部Aは、容器本体33Yが装着される際の先方に位置する頭部に設けられていて、容器本体33Y内に収容されたトナーをキャップ部34Y内の空洞部Bに向けて排出するためのものである。
なお、容器本体33Y内からキャップ部34Y内の空洞Bへのトナー搬送(容器本体33Yの回転駆動)は画像形成装置本体側のトナー消費に応じて適宜におこなわれる。
現像剤収納容器32Yのキャップ部34Yには、IDチップ35(情報記憶装置)、シャッター部材34d、シャッターシール36が設置されている。
キャップ部34Yは、図9に示すように、大まかには容器本体33Y側からシャッター部材34d側に向けて、3段階(大、中、小)に外径および内径を小さくする円筒体と、その底部に2段階(広幅、狭幅)に水平方向の幅を小さくする箱部とを組み合わせた構造体から成る。キャップ部34Yは、その円筒部のうちの大径部と中径、及び広幅の箱部34nからなる内挿部を有する。
キャップ部34Yの大径部は、図9に示すように、その外周の一部が欠如された欠除穴34P0が設けられ、33cの歯の一部が外部に露呈するようになっている。
このように、内挿部の軸方向において欠除穴34P0と隣接する周部の外径を周方向で他の部分よりも小さくすることにより、欠除穴34P0から外部に露呈している33cに対して軸方向に噛み合う歯面が内挿部外周と干渉しにくい状態となる。この結果、33cの軸方向に移動してくるとの噛み合い作業が内挿部の一部に邪魔されることなく円滑に行えることになる。
ガイドレール34YGの上方には、図23において詳細が示されているように、ガイドレール34YGと一定の距離を置いて平行するレール上リブ34SGが設けられている。レール上リブ34SGは、図13以降の図において説明する本体側シャッター閉鎖機構73d(図13参照)の挟持部がキャップ34Yの円筒周面およびガイドレール34YGの間に入り込むのを防止するようになっている。
図23において、上述したガイドレール34YGの上面部には、抜け止め部34YG0にシャッター34dが突き当たる前に到達する位置に、突部からなるシャッター突部34YG2が設けられている。シャッター突部34YG2は、シャッター34dが閉状態にあるとき、シャッター34dの動きを規制する部分として用いられる。
シャッター34dは、ポリスチレン等の樹脂製であり、大まかには板状のシャッター主部34d1と、シャッター主部34d1から突出してシャッター主部34d1より厚さが薄くて弾性をもたせたシャッター変形部34d2とで構成されている。
前記縦壁34d1aには、それぞれ縦壁の内側面に互いに対向して突出する一対のスライド突起部34d1cと、スライド突起34d1cとは反対側の外側面に設けられたL字状の被係合突起部34d1bとが設けられている。
被係合突起部34d1bの形状は、シャッター移動方向に伸びる板部が上面に存在し、当該板部の現像剤収納容器の装入方向前方に位置する部分から下方に向かって、後述する狭持部に係合する突起34d1b1が伸びている。
前記シャッタースライダ34d12は、前記縦壁34d1aにおける被係合突起部34d1bと同じ側の面に突出して設けられ、矢印で示す、シャッター34dのトナー排出口Wに対する閉じ方向の後方に向けて延出する一対の角柱部で構成されている。
さらに、シャッター変形部34d2は、シャッター主部34d1側に位置する基端の一部が、被係合突起34d1bが省かれている図11(C)に示すように、水平面(図11(C)において符号S2で示す部分)とされ、この水平面の先端から傾斜するように形成されている。この構成においては、シャッター変形部34d2の傾斜基端とシャッター主部34d1とを直接連結する場合と違って、シャッター変形部34d2の基端側が揺動する際にシャッター変形部34d2の傾斜基端とシャッター主部34d1との連結位置に応力集中が生じるのを避けることができるようになっている。
つまり、図12(B),(C)は、係止端面34n1とシャッター変形部34d2側のストッパ部34d22との関係を説明するための図であり、図12(C)に示すトナー排出口Wの閉鎖時には、シャッター34d側のシャッター変形部34d2が初期状態として傾斜態位とされているので、その傾斜した自由端に位置するストッパ部34d22が係止端面34n1に対向することで、シャッター34dが独自に移動することができなくされることにより、トナー吐出口Wが不用意に開放されない状態を維持するようになっている。
また、図10(B)および図12(B)に示すように、トナー吐出口Wを開放する向きにシャッター34dが移動した際には、係止端面34n1に対してシャッター主部34d1における移動方向前方端34d1dが当接するようになっており、これにより、シャッター主部34d1の移動位置を規定できるようにもなっている。なお、図12(C)は、トナー吐出口Wを閉じる向きにシャッター34dが移動した場合を示しており、この場合、上述した係止端面34n1には、シャッター変形部34d2の自由端部が傾斜することにより自由端部に位置するストッパ部34d22が対向当接する。これにより、ストッパ解除部34d21が押し上げられない限りシャッター34dの移動が阻止される。
広幅箱部34nは、側面に有する4壁面のうち、長手方向に対向する(キャップ部円筒の軸方向)の2壁面は開放されている。特に、トナー排出口W側の壁面には底側の角に一部壁面を残すのみで大部分は水平方向に延在する開口が形成されている。この開口は広幅箱部34nの長手方向においてトナー排出口W側にある側面、及び底面の2面を切り欠くようにして形成されている。
側方突起34cは、中径筒部の外周面において、位置決め穴34a,34bの縦列方向と同一面内で直角な方向の両側にそれぞれ位置し、平面視形状が三角形状とされ、キャップ部34Yの頭部側から後方にかけて中径筒部の外周面から遠ざかる位置に頂部を有している。
本実施例では、側方突起における傾斜片のうちで頭部側の傾斜片の角度が30°、後方側の傾斜片の角度が45°に設定されている。
つまり、この凸部34g、34hは、現像剤収納容器収容部70への現像剤収納容器32Yの装着操作の正否を判別できる部分であり、現像剤収納容器収容部70側に設けられている嵌合部(図示されず)に対する嵌合状態が正常である場合に、所定の位置にこの位置で規定されている所定色のトナーを収納した現像剤収納容器が装着操作されて正しく装着されたと判断できるようになっている。従って、現像剤収納容器内に収納されているトナーの色が、所定の搭載部に装着されない場合の誤操作、いわゆる、誤セットを防止することができる。
図13において本体側シャッター閉鎖機構73d(シャッター挟持機構)は、キャップ受部73内の底部であって、トナー排出口Wに対して、現像剤収納容器32Yの装着方向上流側に配設されている。
本体側シャッター閉鎖機構73d(シャッター挟持機構)は、一端側に第1挟持部73d1が形成され、他端側に第2挟持部73d2が形成されている。
各挟持部では、現像剤収納容器32Yにおけるシャッター34dの開閉動作時に、シャッター34dの被係合突起部34d1bが第2挟持部材73d2に挟持され、キャップ部34Yにおけるガイドレール34YG(図9,図10および図12参照)の鉛直面(図14において符号34YGの引き出し線先端部が位置している面)が第1挟持部材73d1に挟持されることにより(図14に示す状態)、シャッター34dの開閉動作時におけるキャップ受部73でのシャッター34d及びキャップ部34Yの姿勢が定められてスムーズな開閉動作が可能になる。
シャッター34dの開放動作時には、まず、図13に示すように、白矢印方向の現像剤収納容器32Yの装着動作にともない、第1挟持部材73d1が、シャッター34dのガイドレール34YGにおける先端34YG1(図9,10および図12参照)に当接し、次いで、後述するように、第2挟持部材73d2がシャッター34dの被係合突起部34d1bに位置する突起34d1b1に当接する。
本体側シャッター閉鎖機構73dが回転すると、第1挟持部材73d1がキャップ部34Yのガイドレール34YGの鉛直面(図14において符号34YGの引き出し線先端部が位置する面)を挟持し、第2挟持部材73d2がシャッター34dの被係合突起部34d1bに位置する突起34d1b1に係合しながら被係合突起34d1bの基端が位置するシャッター主部34d1の側壁面に対向当接して該側壁面を挟持する。
このとき、図15に示すように、第1挟持部材73d1によってキャップ部34Yの鉛直面が挟持され、第2挟持部材73d2によってシャッター34dの被係合突起部34d1bに位置する突起34d1b1が係合した状態となり、シャッター34dを挟持した状態でシャッター34dの開放動作が行われるので、キャップ受部73でのシャッター34d及びキャップ部34Yの姿勢が定められて、シャッター34dのスムーズな開放動作が可能になる。
図16(A)は、キャップ34のトナー排出口Wがシャッター34dにより閉じられている状態を示している。この状態では、現像剤収納容器がキャップ受部73に装填されていないので、シャッター34dがトナー排出口Wは閉じられている。シール材36がトナー排出口Wの周縁に位置するリブW1に押圧接触していることで、シャッター34dは、トナー排出口Wに対して密着した状態を維持される。図16(A)の破線は、キャップ受部73側のストッパ解除付勢部72bによりシャッター34dのストッパ解除部34d21が押し上げられた状態を表す。シャッター変形部34d2は傾斜態位から水平態位に撓み変形する。シャッター変形部34d2の自由端に位置するストッパ部34d22が、図10において示したように、キャップ部34Yの底部にある広幅箱部34nに位置する係止端面34n1との係合を解除される。
これにより、現像剤収納容器を装着完了までの間、トナー排出口Wがシール材36によって封止されることになるので、不用意にトナー排出口Wからトナーが漏洩するのを防止することができる。
本実施例においては、図17に示したIDチップ2035と電気的接続関係が設定されているキャップ受部側のコネクタとが接続位置の整合を高められると共に、接触位置でのトナーによる接触不良を防止するようにもなっている。これに関する構成は以下の通りである。
接触方式と非接触方式を両方持つことによって、以下のメリットがある。トナー容器工場での組み立てやトナー充填工程でのIDチップへの書き込みには流れ作業の中では非接触通信でトナーの情報等をIDチップに書き込む。これによって製造スピードを著しく向上でき、結果、製造コストを抑制した安価なトナー容器を量産することができる。一方、画像形成装置内では、本体側の通信装置に接触式の安価の電子基板を採用することができ、画像形成装置のコストダウンにも寄与することができる。
次に実施の形態16のIDチップのトナー容器への取り付け構成を説明する。IDチップ2035は、中央部に半円弧状の切り欠き部2035dがある。図17(B)にあるように、トナー容器2032Yのキャップ部2034Y先端面にIDチップ2035が長手を水平方向にして微少量移動可能に保持されている。その保持方法は、係る先端面の概ね中央に配置された2つのフランジ付きピン2034fの間に上記IDチップ2035を切り欠き部2035dの箇所で挟んで保持する。2本のフランジ付きピン2034fの間隔は、2箇所の切り欠き部2035d間の最短巾よりも大きく、そのためIDチップ2035は、キャップ部2034Yにガタを持って保持される。
壁部2073gは、後述するコネクタ2073eの周囲を遮蔽する部分であり、後述するコネクタ2073eが貫通穴2073fから露呈した際に、コネクタ2073eへのトナーの進入を阻むようになっている。
貫通穴2073fは、図19において説明する共通電子基板に設けられているコネクタ2073eが露呈して、図20に示すように、IDチップ2035と対面できるようにするための箇所である。
コネクタ2073eには、IDチップ2035との接触時での位置決めを行う構成が設けられている。以下、この構成について説明する。
位置決め穴2035b1、2035cは、IDチップ2035側の端子2035aに対するコネクタ2073e側の端子板2073e1との接触位置決め用であり、位置決めピン2073e3との嵌合を容易化するために、一つが丸穴で、そして他の一つが長穴で形成されている。なお、後述する説明に用いる図21においてフランジ付きピン2034fは、凹部2035aに固定された保持部材2034kから突出している。符号34qは、保持部材2034kの台座を示している。
キャップ部2034Yがさらに挿入されると、コネクタ2073eの位置決めピン2073e3がIDチップ2035側の位置決め穴2035b1、2035c(図17(A)参照)内を移動することでIDチップ2035側の端子2035a1とコネクタ2073e側の端子板2073e1との位置が整合されて位置の不整合による接触不良を防止される。
他の例として、以前に説明した例と異なる構成は、図13〜16を用いて説明した本体側シャッター閉鎖機構73dに関する構成およびIDチップの取り付けに関する構成である。
図21は、シャッター34dが閉じている状態でのキャップ2134Yの挿入方向(図中、白抜きの矢印で示す方向)手前右側から見た斜視図であり、図22は、シャッター34dが開放されている状態でのキャップ2134Yの挿入方向手前左側から見た斜視図である。これら各図において、これらの図以前に示した構成と異なる点を説明すると次の通りである。
図21において、キャップ2134Y の前面には、図8に示した構成と違って、凹部35a内に装填されるIDチップ535の脱落を防止するための前面カバー2134Pが設けられている。
前面カバー2134Pは、主基準ピン734S3,従基準ピン734S4に嵌合し、さらに熱カシメピン2134P10に挿入されることでIDチップ535を外部に露呈させる状態に位置決めされ、熱カシメピン2134P10が加熱されながら外力により押圧されて潰されることによりキャップ2134Yの前面に固定される。
このガイドレール2134YGは、図9等で示したガイドレール34YGとは構成が異なる。図22、23に示すように、ガイドレール2134YGは狭幅箱部34Y1の先端面よりも前方に突出し、そこからさらに突出部分が中央側に向けて回り込むようにして構成された突起部2134YG3を備える。突起部2134YG3は、狭幅箱体34Y1の両側に対称に設けられている。
本体側シャッター閉鎖機構73dが回転すると、図26に示すように、第1挟持部材73d1が突起部2134YG3に連続するガイドレール2134YGの鉛直面を挟持し、第2挟持部材73d2がシャッター34dの被係合突起部34d1bに位置する突起34d1b1に係合しながらシャッター主部34d1の側壁面を挟持する。
このとき、図26に示すように、第1挟持部材73d1によってキャップ部2134YGの鉛直面が挟持され、第2挟持部材73d2によってシャッター34dの被係合突起部34d1bに位置する突起34d1b1が係合した状態となり、シャッター34dを挟持した状態でシャッター34dの開放動作が行われるので、キャップ受部73でのシャッター34d及びキャップ部2134Yの姿勢が定められて、シャッター34dのスムーズな開放動作が可能になる。
トナー容器32Y、32M、32C、32K内に収容するトナーとして、体積平均粒径をDv(μm)として個数平均粒径をDn(μm)としたときに、
3≦Dv≦8 …(1)
1.00≦Dv/Dn≦1.40 …(2)
なる関係が成立するように形成されたものを用いている。これによって、現像工程時に画像パターンに応じたトナー粒子の選択がおこなわれて良好な画質が維持されるとともに、現像装置で長時間撹拌されても良好な現像性が維持される。さらには、トナー補給経路が閉塞することなく、トナーが効率的かつ確実に搬送されることになる。
なお、トナーの体積平均粒径及び個数平均粒径の測定は、代表的には、コールカウンター式粒度分布測定器「コールターカウンターTA−2」(コールター社製)又は「コールターマルチサイザー2」(コールター社製)を用いて測定することができる。
ここで、形状係数SF−1は、トナー粒子の球形度を示すものであり、次式で求まる。
SF−1=(M2/S)×(100π/4)
上式において、Mはトナー粒子の投影面における最大粒径(まばらな粒径の中で最も大きな粒径である。)であり、Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数SF−1が100であるトナー粒子は真球であって、100から大きくなるほど球形度が低くなる。
SF−2=(N2/S)×(100/4π)
上式において、Nはトナー粒子の投影面における周長であり、Sはトナー粒子の投影面の面積である。したがって、形状係数SF−2が100であるトナー粒子は凹凸がなくて、100から大きくなるほど凹凸が大きくなる。
なお、形状係数SF−1及び形状係数SF−2は、走査型電子顕微鏡「S−800」(日立製作所社製)にて撮影したトナー粒子の写真を、画像解析装置「LUSEX3」(ニレコ社製)にて解析して求める。
32Y、32M、32C、32K 現像剤収納容器(現像剤収納容器、着脱可能装置)
33Y 容器本体
33b 突起(螺旋状の突起)
33c
34Y キャップ部、
34d シャッター
34d1 シャッター主部
34d1a 縦壁
34d1b 被係合突起部
34d2 シャッター変形部
34d21 ストッパ解除部
34d22 ストッパ部
36 シール材
72b ストッパ解除付勢部
73 キャップ受部
100 画像形成装置
L1 シール材の端部張り出し部分
W トナー排出口
W1 リブ
Claims (8)
- 画像形成装置本体に対して着脱自在に設置される現像剤収納容器であって、
トナーを容器の外部で鉛直方向に排出するためのトナー排出口を具備したキャップ部と、
前記キャップ部に保持されると共に前記キャップ部の外周に沿って移動することにより前記トナー排出口を開閉可能なシャッターとを備え、
前記シャッターには、前記トナー吐出口に対向する面に撓み変形可能な可撓性材料からなるシール材が設けられ、
前記シール材の前記シャッターを閉じる方向の先端側は、前記シャッターが開位置にあるときには、捲れておらず、
前記シール材は、前記方向に移動すると、該シール材の前記方向の先端部の上側の角がトナー排出口周縁に突き当たることにより捲られ、
前記シャッターが閉位置を占めて前記トナー排出口の閉鎖が完了したときには、前記先端部がトナー排出口周縁に当接して捲れたまま前記シール材が前記トナー排出口周縁に密着し、前記角が、当該シール材の捲れた位置よりも前記方向の先端側で前記トナー排出口周縁の該方向の下流側の位置を覆うことを特徴とする現像剤収納容器。 - 前記トナー排出口周縁には、前記シール材に向けて突出するリブが設けられ、前記シャッターが前記トナー排出口を閉じる方向に移動した際に該シール材が突き当たることで該シール材を捲れさせて前記トナー排出口に密着させることを特徴とする請求項1記載の現像剤収納容器。
- 前記シール材は、前記トナー排出口を閉じる方向に移動する際の移動方向先端が前記シャッターの端部から移動方向先端側に向けて張り出させてあり、該先端が撓み変形して捲れる部分として用いられることを特徴とする請求項1または2記載の現像剤収納容器。
- 前記トナー排出口は、多角形状の開口とされていることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像剤収納容器。
- 前記トナー排出口は、前記シール材の移動方向先端側に対向する頂部を有する平面視形状が六角形状であることを特徴とする請求項4記載の現像剤収納容器。
- 前記シャッターには、前記シール材が設けられている面を基端として前記トナー排出口を閉じる際の移動方向後方に延長されて自由端が鉛直方向下方に向け傾斜された片持ち梁状のシャッター変形部が設けられ、
前記シャッター変形部の自由端には、前記キャップが装着される前記画像形成装置側に位置する現像剤収納容器収容部のキャップ受け部に設けられた凸状リブからなる係止解除付勢部に対して乗り上げ可能な係止解除部と、前記キャップ部の底部でシャッターを保持する位置に形成された係止端面に対して係脱可能なストッパ部とを備え、前記トナー排出口を閉じる方向に前記キャップが移動する過程で前記係止解除部が前記凸状リブに乗り上げることで傾斜状態から水平に変位して前記係止端面から前記ストッパ部の係合を解除した状態で前記トナー排出口を閉じる位置に向けた前記シャッターの移動を可能にすることを特徴とする請求項1または2記載の現像剤収納容器。 - 前記キャップ部には、鉛直方向において前記トナー排出口から離れた位置に情報記憶装置が設けられ、該情報記憶装置は、前記キャップ端面の鉛直方向に設けられている一対の位置決め部間に形成された方形状の凹部に装着可能に設けられ、該凹部は、前記キャップ端面において前記トナー排出口から鉛直方向において離れた上方位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の現像剤収納容器。
- 請求項1乃至7のうちの一つに記載の現像剤収納容器を用いることを特徴とする画像形成装置。
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